(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/60 20200101AFI20240628BHJP
【FI】
A24F40/60
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023518413
(86)(22)【出願日】2022-06-27
(85)【翻訳文提出日】2023-03-22
(86)【国際出願番号】 EP2022067607
(87)【国際公開番号】W WO2023274977
(87)【国際公開日】2023-01-05
(32)【優先日】2021-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100158551
【氏名又は名称】山崎 貴明
(72)【発明者】
【氏名】ストゥラ エンリコ
(72)【発明者】
【氏名】ティングストレーム トシュテン リカルド マティアス
(72)【発明者】
【氏名】バルデス ロハス エセキエル マルタン
(72)【発明者】
【氏名】オリアナ ヴァレリオ
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AC34
4B162AC37
4B162AD06
4B162AD08
4B162AD12
4B162AD13
4B162AD16
4B162AD32
(57)【要約】
使用セッション中に吸入可能なエアロゾルを発生させるために、エアロゾル形成基体を加熱するためのエアロゾル発生装置を開示する。エアロゾル発生装置は、制御電子機器と、内側照明アレイを部分的または全体的に取り囲む外側照明アレイと、を備える。制御電子機器は、外側照明アレイおよび内側照明アレイに結合される。制御電子機器は、i)エアロゾル発生装置の状態を示す第一のデータを伝達する第一の所定の光放射を発生させるために、外側照明アレイおよび内側照明アレイのうちの一つを選択的に作動する、およびii)エアロゾル発生装置の状態を示す第二のデータを伝達する第二の所定の光放射を発生させるために、外側照明アレイおよび内側照明アレイの他方を選択的に作動する、ように構成される。第一のデータと第二のデータは、互いに異なる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用セッション中に吸入可能なエアロゾルを発生させるために、エアロゾル形成基体を加熱するためのエアロゾル発生装置であって、
制御電子機器と、
内側照明アレイを部分的または完全に取り囲む外側照明アレイと、を備え、
前記制御電子機器は、前記外側照明アレイおよび内側照明アレイに結合され、
i)前記エアロゾル発生装置の状態を示す第一のデータを伝達する第一の所定の光放射を発生させるために、前記外側照明アレイおよび内側照明アレイのうちの一つを選択的に作動すること、
および
ii)前記エアロゾル発生装置の状態を示す第二のデータを伝達する第二の所定の光放射を発生させるために、前記外側照明アレイおよび内側照明アレイの他方を選択的に作動することであって、前記第一のデータおよび前記第二のデータは、互いに異なる、作動すること、を行うように構成される、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記第一および第二のデータは、
a)単一の使用セッションを完了させるのに十分なエネルギーを含有する前記エアロゾル発生装置の電源、
b)二回以上の使用セッションを完了させるのに十分なエネルギーを含有する前記エアロゾル発生装置の電源、
c)エネルギーの所定の閾値レベル未満のエネルギーのレベルを含有する前記エアロゾル発生装置の電源、
d)第一の所定の熱プロファイルおよび第二の所定の熱プロファイルのうちの一つの選択または作動であって、前記第一および第二の所定の熱プロファイルの各々は、前記使用セッションにわたって電気加熱装置によって前記エアロゾル形成基体の加熱のための加熱プロファイルを画定し、前記第一および第二の所定の熱プロファイルは、互いに異なる、選択または作動、
e)前記エアロゾル発生装置が、一時停止モード状態または再作動状態のうちの一つにあること、
f)前記エアロゾル発生装置の動作状態の変化の選択または作動、
g)前記使用セッションにおける進行、および
h)電気加熱装置が所定の標的温度まで加熱される、予熱段階における進行、のいずれか二つを示す、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記外側照明アレイは、前記内側照明アレイの周囲の少なくとも50%、または好ましくは少なくとも60%、または好ましくは少なくとも70%、または好ましくは少なくとも80%、または好ましくは少なくとも90%、または好ましくはすべてを囲う、請求項1または請求項2のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記第一のデータは、前記エアロゾル発生装置の動作段階の進行の状態に関し、前記第二のデータは、前記エアロゾル発生装置の異なる状態に関し、前記第一の所定の光放射は、所定の段階進行の光放射であり、前記第二の所定の光放射は、所定の状態の光放射であり、
前記制御電子機器は、
i)前記エアロゾル発生装置の前記動作段階の進行を示し、それに応答して、前記所定の段階進行の光放射を発生させるために、前記外側照明アレイおよび内側照明アレイのうちの一つを選択的に作動する、
および
ii)前記エアロゾル発生装置の前記異なる状態を示し、それに応答して、前記所定の状態の光放射を発生させるために、前記外側照明アレイおよび内側照明アレイの他方を選択的に作動する、ように構成される、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記動作段階は、前記使用セッションである、請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記制御電子機器は、
i)前記所定の段階進行の光放射を発生させるために、前記外側照明アレイを選択的に作動する、
および
ii)前記所定の状態の光放射を発生させるために、前記内側照明アレイを選択的に作動する、ように構成される、請求項4または5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記制御電子機器は、前記所定の段階進行の光放射を発生させるために、前記エアロゾル発生装置の前記動作段階における進行により、前記外側照明アレイおよび前記内側照明アレイのうちの一つの作動領域または作動長さを漸進的に減少させるように構成される、請求項4~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記制御電子機器は、前記所定の段階進行の光放射を発生させるために、前記エアロゾル発生装置の前記動作段階における進行により、前記外側照明アレイおよび前記内側照明アレイのうちの一つの作動領域または作動長さを漸進的に増加させるように構成される、請求項4~7のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記外側照明アレイおよび前記内側照明アレイの一方または各々は、少なくとも180度の弧の周りに延在する弓状セグメントである、請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記弓状セグメントは、360度の弧の周りに延在し、閉じた環状部を画定する、請求項9に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記制御電子機器は、前記所定の段階進行の光放射を発生させるために、前記エアロゾル発生装置の前記動作段階における進行により、前記弓状セグメントの作動長さを漸進的に減少させるように構成される、請求項9または請求項10のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記制御電子機器は、前記所定の段階進行の光放射を発生させるために、前記エアロゾル発生装置の前記動作段階における進行により、前記弓状セグメントの作動長さを漸進的に増加させるように構成される、請求項9または請求項10のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記内側照明アレイの所定の領域は、所定の形状を画定し、前記制御電子機器は、前記第一の所定の光放射または前記第二の所定の光放射のいずれかを発生させるために、前記所定の形状を画定する前記所定の領域を作動するように構成される、請求項1~12のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記エアロゾル発生装置は、タッチ作動インターフェースを備え、前記タッチ作動インターフェースは、前記制御電子機器に結合され、ユーザー入力を前記制御電子機器に提供するために、ユーザーの指によって接触可能な作動領域を備える、請求項1~13のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項15】
前記タッチ作動インターフェースは、前記外側照明アレイおよび前記内側照明アレイのいずれかまたは両方の表示窓の一部を形成する、請求項14に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項16】
前記タッチ作動インターフェースは、静電容量パネルを含む、請求項14または15のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、装置の動作段階の進行に関するデータが、装置のユーザーに視覚的に伝達される、エアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾルを、たばこ含有基体などのエアロゾル形成基体から発生させるように構成されたエアロゾル発生装置は、当該分野で知られている。典型的に、吸入可能なエアロゾルは、熱源から、熱源の内部、周囲、または下流に位置し得る、物理的に分離されたエアロゾル形成基体または材料への熱伝達によって発生される。エアロゾル形成基体は、貯蔵部の中に含有された液体の基体であり得る。エアロゾル形成基体は、固体の基体であってもよい。エアロゾル形成基体は、エアロゾルを形成するために、エアロゾル発生装置と係合するように構成された別個のエアロゾル発生物品の構成要素の部分であり得る。揮発性化合物は、消費中、熱源からの熱伝達によってエアロゾル形成基体から放出され、エアロゾル発生物品を経て放出された空気中に同伴される。放出された化合物は冷却とともに凝結し、消費者が吸い込むエアロゾルを形成する。
【0003】
エアロゾル発生装置の使用中に、装置の一つ以上のパラメータは、変化し得る。装置の状態に関するデータをユーザーに効率的に伝達できる、エアロゾル発生装置を提供することが望まれる。
【発明の概要】
【0004】
本明細書で使用する用語「エアロゾル発生装置」は、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体と相互作用して、エアロゾルを発生させる装置を説明するために使用される。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体と相互作用して、ユーザーの口を通してユーザーの肺に直接吸入可能なエアロゾルを発生させる喫煙装置であることが好ましい。エアロゾル発生装置は、喫煙物品のためのホルダーであり得る。エアロゾル発生物品は、ユーザーの口を経てユーザーの肺に直接吸入可能なエアロゾルを発生させる喫煙物品であることが好ましい。エアロゾル発生物品は、ユーザーの口を経てユーザーの肺に直接吸入可能なニコチン含有エアロゾルを発生させる喫煙物品であることがさらに好ましい。
【0005】
本明細書で使用する用語「エアロゾル形成基体」は、加熱時に揮発性化合物を放出して、エアロゾルを発生する能力を持つエアロゾル形成材料から構成される、またはそれを含む基体を示す。
【0006】
本発明のある態様によると、使用セッション中に、吸入可能なエアロゾルを発生させるために、エアロゾル形成基体を加熱するためのエアロゾル発生装置が提供される。エアロゾル発生装置は、制御電子機器と、内側照明アレイを部分的または全体的に囲む外側照明アレイと、を備える。制御電子機器は、外側照明アレイおよび内側照明アレイに結合される。制御電子機器は、i)エアロゾル発生装置の状態を示す第一のデータを伝達する第一の所定の光放射を発生させるために、外側照明アレイおよび内側照明アレイのうちの一つを選択的に作動する、およびii)エアロゾル発生装置の状態を示す第二のデータを伝達する第二の所定の光放射を発生させるために、外側照明アレイおよび内側照明アレイの他方を選択的に作動する、ように構成される。第一のデータと第二のデータは、互いに異なる。
【0007】
本明細書で使用する用語「光」は、電磁スペクトルの可視範囲内にある、電磁放射の放射物を指す。電磁スペクトルの可視範囲は、一般的に、約380ナノメートル~約750ナノメートルの範囲の波長を包含することが理解される。
【0008】
本明細書で使用する用語「所定の光放射」は、光放射の一つ以上のパラメータの観点で、特徴付けられる光の放射である。一例として、一つ以上のパラメータは、光放射の輝度レベル、外側照明アレイおよび内側照明アレイの一方または両方に対する光放射の輝度レベルの空間的変動、光放射の色、外側照明アレイおよび内側照明アレイの一方または両方に対する光放射の色の空間的変動、光放射を発生させるために作動される外側照明アレイおよび内側照明アレイの一方または両方の割合のいずれかを含み得る。一つ以上のパラメータはまた、上記文に記載されるパラメータのいずれかの経時変動を含み得る。
【0009】
使用セッションは、有限の使用セッションであり、すなわち、開始および終了を有する使用セッションである。時間測定した使用セッションの期間は、使用セッション中の使用によって影響を受ける場合がある。使用セッションの期間は、使用セッションの開始からの最大時間によって決定される最大期間を有し得る。使用セッションの期間は、一つ以上の監視されたパラメータが、使用セッションの開始からの最大時間の前に所定の閾値に到達する場合、最大時間より短い場合がある。一例として、一つ以上の監視されたパラメータは、i)使用セッションの開始後に、ユーザーが吸い込む一連の吸煙の累積吸煙数、およびii)使用セッションの開始後に、エアロゾル形成基体から放出されたエアロゾルの累積量のうちの一つ以上を含み得る。
【0010】
上述のように、制御電子機器を外側照明アレイおよび内側照明アレイに結合することにより、各照明アレイは、装置の状態を示す視覚的な形式で、データをユーザーに提供することができる。外側照明アレイおよび内側照明アレイを使用することで、各照明アレイは、異なるデータをユーザーに別々に伝達するのを容易にする。
【0011】
好ましくは、第一および第二のデータは、a)単一の使用セッションを完了させるのに十分なエネルギーを含有するエアロゾル発生装置の電源、b)二回以上の使用セッションを完了させるのに十分なエネルギーを含有するエアロゾル発生装置の電源、c)エネルギーの所定の閾値レベル未満のエネルギーのレベルを含有するエアロゾル発生装置の電源、d)第一の所定の熱プロファイルと第二の所定の熱プロファイルのうちの一つの選択または作動であって、第一および第二の所定の熱プロファイルの各々は、使用セッションにわたって電気加熱装置によってエアロゾル形成基体を加熱するための加熱プロファイルを画定し、第一および第二の所定の熱プロファイルは、互いに異なる、選択または作動、e)エアロゾル発生装置が、一時停止モード状態または再作動状態のうちの一つにあること、f)エアロゾル発生装置の動作状態の変化の選択または作動、g)使用セッションにおける進行、およびh)電気加熱装置が、所定の標的温度まで加熱され、エアロゾル形成基体を加熱する、予熱段階における進行、のいずれか二つを示し得る。このように、外側照明アレイおよび内側照明アレイは、装置の二つの異なる状態に関連する視覚的な形式で、ユーザーへのデータ伝達を容易にする。
【0012】
外側照明アレイは、内側照明アレイの周囲の少なくとも50%、または好ましくは少なくとも60%、または好ましくは少なくとも70%、または好ましくは少なくとも80%、または好ましくは少なくとも90%、または好ましくはすべてを囲むことができる。内側照明アレイを部分的または完全に囲む外側照明アレイを有することは、外側照明アレイが、エアロゾル発生装置の状態における経時変化を示すデータをユーザーに伝達可能にする上で有益である。例えば、外側照明アレイは、予熱段階における進行または使用セッションにおける進行を示すデータをユーザーに伝達することを容易にし得る。
【0013】
好ましくは、第一のデータは、エアロゾル発生装置の動作段階の進行の状態に関連し得、第二のデータは、エアロゾル発生装置の異なる状態に関連し得る。第一の所定の光放射は、所定の段階進行の光放射であり得、第二の所定の光放射は、所定の状態の光放射であり得る。制御電子機器は、i)エアロゾル発生装置の動作段階の進行を示し、それに応答して、所定の段階進行の光放射を発生させるために、外側照明アレイおよび内側照明アレイのうちの一つを選択的に作動する、およびii)エアロゾル発生装置の異なる状態を示し、それに応答して、所定の状態の光放射を発生させるために、外側照明アレイおよび内側照明アレイの他方を選択的に作動する、ように構成され得る。一例として、エアロゾル発生装置の動作段階は、便宜上、予熱段階であり得、または使用セッションであり得る。
【0014】
動作段階における進行により、制御電子機器は、所定の段階進行の光放射を発生させる照明アレイの輝度、および所定の段階進行の光放射を発生させるために、作動される照明アレイの割合のうちのいずれか一つ以上を増加または減少させ得る。
【0015】
好ましくは、制御電子機器は、i)所定の段階進行の光放射を発生させるために、外側照明アレイを選択的に作動する、およびii)所定の状態の光放射を発生させるために、内側照明アレイを選択的に作動する、ように構成され得る。外側照明アレイが部分的または完全に内側照明アレイを囲むために、外側照明アレイの幾何学的形状により、この構成は、所定の段階進行の光放射の形態で、エアロゾル発生装置の動作段階における進行を示すデータを、ユーザーに伝達するために特に好適となる。
【0016】
制御電子機器は、所定の段階進行の光放射および所定の状態の光放射を、同時に発生させるように構成され得る。
【0017】
好ましくは、制御電子機器は、所定の段階進行の光放射を発生させるために、エアロゾル発生装置の動作段階における進行により、外側照明アレイおよび内側照明アレイのうちの一つの作動領域または作動長さを漸進的に減少させるように構成され得る。「作動領域」および「作動長さ」が意味するものは、所定の段階進行の光放射が放射される、照明アレイの領域または長さである。このようにして、外側照明アレイおよび内側照明アレイのうちの一つの割合が減少すると、動作段階における進行により、所定の段階進行の光放射の発生に寄与する。この文脈では、所定の段階進行の光放射は、動作段階における進行により、カウントダウンするタイマーに類似する。あるいは、制御電子機器は、所定の段階進行の光放射を発生させるために、エアロゾル発生装置の動作段階における進行により、外側照明アレイおよび内側照明アレイのうちの一つの作動領域または作動長さを漸進的に増加させるように構成され得る。このようにして、照明アレイのうちの一つの割合が増加すると、動作段階における進行により、所定の段階進行の光放射の発生に寄与する。
【0018】
以降の段落で示すように、照明アレイは各々、複数の発光素子を含み得る。作動領域または作動長さの変動は、動作段階における進行により、作動される、それぞれの照明アレイ中の複数の発光素子の数を変化させることによって、達成され得る。
【0019】
好ましくは、外側照明アレイおよび内側照明アレイのうちの一つまたは各々は、少なくとも180度の弧の周りに延在する弓状セグメントであり得る。有利なことに、弓状セグメントは、360度の弧の周りに延在して、閉じた環状部を画定し得る。
【0020】
制御電子機器は、所定の段階進行の光放射または所定の状態の光放射のいずれかを発生させる際に、時間に対して、弓状セグメントの作動厚さを変化させるように構成され得る。このようにして、所定の段階進行の光放射または所定の状態の光放射の発生において照射される弓状セグメントの厚さは、時間に対して変化する。作動厚さの時間依存的変動は、作動厚さの漸進的な増加と、続いて作動厚さの漸進的な減少を含み得る。作動厚さの変動は、周期的であってもよい。照明アレイの弓状セグメントは、セグメントの厚さにわたって延在する複数の発光ユニットを含み得、作動厚さの時間に対する変動は、厚さにわたって作動される発光素子の数を変化させることによって、達成される。
【0021】
制御電子機器は、所定の段階進行の光放射を発生させるために、エアロゾル発生装置の動作段階における進行により、弓状セグメントの作動長さを漸進的に減少させるように構成され得る。あるいは、制御電子機器は、所定の段階進行の光放射を発生させるために、エアロゾル発生装置の動作段階における進行により、弓状セグメントの作動長さを漸進的に増加させるように構成され得る。前述の段落で示すように、動作段階は、エアロゾル形成基体の加熱のための電気加熱装置が所定の標的温度に加熱される、または使用セッションであり得る、予熱段階であり得る。
【0022】
弓状セグメントは、第一の部分と第二の部分から形成され得る。制御電子機器は、所定の第一の使用セッションの光放射を発生させるために、第一の使用セッションにおける進行により、第一の部分の作動長さを漸進的に減少させる、および所定の第二の使用セッションの光放射を発生させるために、第二の使用セッションにおける進行により、第二の部分の作動長さを漸進的に減少させる、ように構成され得る。あるいは、制御電子機器は、所定の第一の使用セッションの光放射を発生させるために、第一の使用セッションにおける進行により、第一の部分の作動長さを漸進的に増加させる、および所定の第二の使用セッションの光放射を発生させるために、第二の使用セッションにおける進行により、第二の部分の作動長さを漸進的に増加させる、ように構成され得る。このようにして、それぞれの照明アレイの弓状セグメントの第一および第二の部分の各々は、対応する使用セッションの進行を示す視覚的な形式で、データをユーザーに提供することができる。第一の使用セッションと第二の使用セッションは、別個の使用セッションである。好ましくは、第二の使用セッションは、第一の使用セッションの直後の使用セッションである。エアロゾル発生装置が再充電可能電源を含む場合、第二の使用セッションは、好ましくは、第一の使用セッション後に電源に残るすべてのエネルギーを使用して行われ得る。好ましくは、第一および第二の部分は、弓状セグメントの二等分線の対向する側面に対称的に配置され得る。
【0023】
外側照明アレイおよび内側照明アレイのうちの少なくとも一つは、第一の弓状セグメントおよび第二の弓状セグメントを備えてもよい。制御電子機器は、所定の第一の使用セッションの光放射を発生させるために、第一の使用セッションにおける進行により、第一の弓状セグメントの作動長さを漸進的に減少させる、および所定の第二の使用セッションの光放射を発生させるために、第二の使用セッションにおける進行により、第二の弓状セグメントの作動長さを漸進的に減少させる、ように構成され得る。あるいは、制御電子機器は、所定の第一の使用セッションの光放射を発生させるために、第一の使用セッションにおける進行により、第一の弓状セグメントの作動長さを漸進的に増加させる、および第二の使用セッションの光放射を発生させるために、第二の使用セッションにおける進行により、第二の弓状セグメントの作動長さを漸進的に増加させる、ように構成され得る。第一の弓状セグメントと第二の弓状セグメントの一方は、第一の弓状セグメントと第二の弓状セグメントの他方によって囲まれ得ることが好ましい。
【0024】
制御電子機器は、エアロゾル発生装置が、第一の状態にあることを示し、それに応答して、所定の第一の状態の光放射を発生させるために、第一の割合の弓状セグメントを作動するように構成され得る。制御電子機器は、エアロゾル発生装置が、第二の状態にあることを示し、それに応答して、所定の第二の状態の光放射を発生させるために、第二の割合の弓状セグメントを作動するようにさらに構成され得る。第二の割合は、第一の割合よりもサイズが大きい場合がある。このようにして、作動される該割合の弓状セグメントは、エアロゾル発生装置が、二つの異なる状態のうちの一つにあることに関する視覚的表示を、ユーザーに提供することができる。
【0025】
好ましくは、弓状セグメントは、弓状セグメントの二等分線の対向する側面上に対称に配置される第一の部分と第二の部分から形成され得る。制御電子機器は、所定の第一の状態の光放射を発生させるために、第一の部分を作動すること、および所定の第二の状態の光放射を発生させるために、弓状セグメントの第一の部分と第二の部分の両方を作動する、ように構成され得る。このようにして、弓状セグメントの別個の部分が作動されて、エアロゾル発生装置が、二つの別個の状態のうちの一つにあることに関する視覚的表示を、ユーザーに提供する。
【0026】
エアロゾル発生装置は、制御電子機器に結合された電源をさらに備え得る。第一の状態は、単一の使用セッションを完了するのに十分なエネルギーを含有する電源に対応し得る。第二の状態は、二回以上の使用セッションを完了するのに十分なエネルギーを含有する電源に対応し得る。このようにして、所定の第一の状態の光放射が、単一の使用セッションのみを完了するのに充分なエネルギーのレベルを含有する電源を示し得る一方、所定の第二の状態の光放射は、二回以上の使用セッションを完了するのに充分なエネルギーのレベルを含有する電源を示すであろう。
【0027】
エアロゾル発生装置は、制御電子機器に結合された電源をさらに備え得る。第一の状態は、使用セッションにわたって電気加熱装置によってエアロゾル形成基体を加熱するための第一の所定の熱プロファイルの制御電子機器による作動に対応し得る。第二の状態は、使用セッションにわたって電気加熱装置によってエアロゾル形成基体を加熱するための第二の所定の熱プロファイルの制御電子機器による作動に対応し得る。このようにして、所定の第一の状態の光放射は、使用セッションにわたって電気加熱装置のための第一の所定の熱プロファイルの選択を示し得、所定の第二の状態の光放射は、使用セッションにわたって電気加熱装置のための第二の所定の熱プロファイルの選択を示し得る。第一および第二の所定の熱プロファイルは、互いに異なる。第二の所定の熱プロファイルは、第一の所定の熱プロファイルよりも高い強度を有し得る。例えば、第二の所定の熱プロファイルは、第一の所定の熱プロファイルよりも、使用セッションにわたって、電源から電気加熱装置へのより大きな量のエネルギーの供給と関連付けられ得る。
【0028】
電源は、バッテリ、好ましくは、再充電可能バッテリの形態であってもよい。
【0029】
制御電子機器は、弓状セグメントの作動された部分が、所定の段階進行の光放射および所定の状態の光放射のうちの一つを発生させるために、経時的に弓状セグメントに沿って移動するように、経時的に弓状セグメントの異なる部分を選択的に作動するように構成され得る。
【0030】
便宜上、所定の状態の光放射が対応するエアロゾル発生装置の状態は、再作動状態または一時停止モード状態である。再作動状態は、エアロゾル放出モードの第一の温度レベルで、エアロゾル形成基体を加熱するために、電源から電気加熱装置へのエネルギーの供給を制御する制御電子機器に対応し得る。一時停止モード状態は、第一の温度レベル未満の第二の温度レベルで、エアロゾル形成基体を加熱するために、電源から電気加熱装置へのエネルギーの供給を制御する制御電子機器に対応し得る。
【0031】
制御電子機器は、エアロゾル発生装置の動作段階における進行により、所定の段階進行の光放射の主波長を漸進的に増加させるように構成され得る。このようにして、所定の段階進行の光放射の色は、動作段階における進行を反映するように調整され得る。有利なことに、主波長は、動作段階の開始時に380~500ナノメートルの領域にあり、動作段階の終了時に590~700ナノメートルの領域内にある。したがって、動作段階における進行により、所定の段階進行の光放射の色は、電磁スペクトルの青色の端の色から、電磁スペクトルの赤色の端の色に調整され得る。動作段階が予熱段階である場合、予熱段階にわたって電磁スペクトルの赤色端に向かう主波長の増加により、電気加熱装置が、目的通りに温度上昇中という表示が、エアロゾル発生装置のユーザーに提供されるであろう。
【0032】
有利なことに、内側照明アレイの所定の領域は、所定の形状を画定し得る。制御電子機器は、所定の第一の光放射または所定の第二の光放射のいずれかを発生させるために、所定の形状を画定する所定の領域を作動するように構成され得る。このように、第一または第二の所定の光放射の形状は、エアロゾル発生装置の状態の表示をユーザーに提供するために使用され得る。
【0033】
エアロゾル発生装置は、タッチ作動インターフェースを備え得る。タッチ作動インターフェースは、制御電子機器に結合され得、制御電子機器にユーザー入力を提供するように、ユーザーの指によって接触可能な作動領域を含み得る。タッチ作動インターフェースは、外側照明アレイおよび内側照明アレイのいずれかまたは両方の表示窓の一部を形成し得ることが好ましい。作動領域は、外側照明アレイによって囲まれ得る。作動領域は、内側照明アレイによって囲まれ得る。作動領域は、外側照明アレイと内側照明アレイとの間に画定され得る。便宜上、タッチ作動インターフェースは、静電容量パネルを備えてもよい。
【0034】
制御電子機器は、第一の所定の光放射および第二の所定の光放射のうちの少なくとも一つの時間に対する輝度を変化させるように、二つ以上の輝度レベルで、外側照明アレイおよび内側照明アレイのいずれかまたは両方を選択的に作動するように構成され得る。時間に対する輝度の変化は、所定の光放射が、エアロゾル発生装置の動作段階の進行を示す場合に、特に有益であり得る。
【0035】
制御電子機器は、第一の所定の光放射および第二の所定の光放射のうちの少なくとも一つの時間に対する色を変化させるために、二つ以上の色状態で、外側照明アレイおよび内側照明アレイのいずれかまたは両方を選択的に作動するように構成され得る。時間に対する色の変化は、所定の光放射が、エアロゾル発生装置の動作段階の進行を示す場合に、特に有益であり得る。一例として、時間に対する色の変化は、エアロゾル形成基体を加熱するために使用される電気加熱装置の温度の変化など、温度変化を示すデータをユーザーに伝達する際に有用であり得る。
【0036】
制御電子機器は、それぞれの照明アレイの異なる部分を経時的に作動、停止、および再作動することのうちの一つ以上によって、時間に対して第一の所定の光放射および第二の所定の光放射のうちの少なくとも一つを変化させるために、外側照明アレイおよび内側照明アレイのいずれかまたは両方を選択的に作動するように構成され得る。
【0037】
好ましくは、外側照明アレイおよび内側照明アレイの各々は、複数の発光ユニットを含み得る。それぞれの照明アレイの発光ユニットの各々または異なるものは、所与の瞬間に、制御電子機器によって作動される発光ユニットがどちらかによって、第一または第二の所定の光放射に寄与し得る。発光ユニットのすべてまたはごく一部は、所与の瞬間に、第一の所定の光放射または第二の所定の光放射の発生に使用され得る。発光ユニットの発光ダイオード(LED)形態での使用は、LEDのエネルギー効率の高さにより、好ましい。エアロゾル発生装置が、手持ち式であり、電源を含んで、携帯性を提供するようにサイズ設定されることは好ましい。前述のように、電源は、便宜上、再充電可能バッテリの形態であってもよい。この文脈では、LEDに関連するエネルギー効率により、LEDは、それ自体の電源を有するこのような手持ち式携帯用エアロゾル発生装置での使用に特に好適となる。しかしながら、代替的に、発光ユニットは、代わりに、一つ以上の液晶ディスプレイ、またはエネルギーおよびサイズの要件がエアロゾル発生装置での使用に好適な、他の任意の電気駆動の光源から構成され得る。
【0038】
エアロゾル発生装置はまた、ユーザーによる第一の所定の光放射および第二の所定の光放射を見るための一つ以上の表示窓に、複数の発光ユニットの一つ以上によって発生された光を向けるように構成された一つ以上の導波路をさらに備え得る。本明細書で使用する用語「導波路」は、光の電磁波をガイドするように適合された構造を示す。一つ以上の導波路は、便宜上、一つ以上の光ファイバーまたは光パイプの形態であり得る。発光ユニットの各々は、便宜上、対応する導波路と関連付けられ得、その結果、各発光ユニットから放射される光が、対応する導波路を介して一つ以上の表示窓へ伝達される。
【0039】
好ましくは、発光ユニットの各々は、発光ダイオードであり得、制御電子機器は、発光ダイオード制御ドライバおよび別個のマイクロコントローラを含み得る。制御ドライバは、第一の所定の光放射および第二の所定の光放射を発生させるために、マイクロコントローラの制御下で、電源から複数の発光ダイオードの一つ以上への電気供給を制御するように構成され得る。制御ドライバは、電気供給の電圧レベルまたは電流レベルの一方または両方を制御するように構成され得る。
【0040】
外側照明アレイおよび内側照明アレイの各々の複数の発光ダイオードは、第一の色の光を放射するように構成された第一の組の発光ダイオードと、第二の色の光を放射するように構成された第二の組の発光ダイオードと、を含み得る。発光ダイオード制御ドライバは、外側照明アレイおよび内側照明アレイのいずれかまたは両方のうちの第一の組のみから、または外側照明アレイおよび内側照明アレイのいずれかまたは両方のうちの第二の組からのみから、または外側照明アレイおよび内側照明アレイのいずれかまたは両方の第一および第二の組から、発光ダイオードの一つ以上を作動するように構成され得、その結果、第一の所定の光放射および第二の所定の光放射のうちの少なくとも一つの色を制御する。
【0041】
発光ダイオード制御ドライバは、所定の解像度を有するパルス幅変調の型によって、電源から、外側照明アレイおよび内側照明アレイのいずれかまたは両方のうちの複数の発光ダイオードの一つ以上への電力の供給を制御するように構成され得、その結果、所定の解像度が、二つ以上の輝度レベルを定義する、第一の所定の光放射および第二の所定の光放射のうちの少なくとも一つの輝度を制御する。一例として、パルス幅変調の型の分解能は、8ビット(256レベルを有する)、10ビット(1024レベルを有する)、または12ビット(4096レベルを有する)であり得る。所定の解像度が高いほど、複数の発光ダイオードの各々によって発生され得る、離散的静止輝度レベルの光の数は大きくなる。このようにして、異なる輝度レベルによりユーザーに伝達されるデータの詳細の精度またはレベルは、発光ダイオード制御ドライバに対して選択された所定の解像度によって制御され得る。
【0042】
エアロゾル形成基体は、固体のエアロゾル形成基体であることが好ましい。しかしながら、エアロゾル形成基体は、固体成分と液体成分の両方を含み得る。あるいは、エアロゾル形成基体は、液体エアロゾル形成基体となり得る。
【0043】
エアロゾル形成基体は、ニコチンを含むことが好ましい。エアロゾル形成基体は、たばこを含むことがより好ましい。あるいは、または追加的に、エアロゾル形成基体は、たばこ非含有エアロゾル形成材料を含み得る。
【0044】
エアロゾル形成基体が固体のエアロゾル形成基体である場合、固体のエアロゾル形成基体は、薬草の葉、たばこ葉、たばこの茎、膨化たばこおよび均質化したたばこのうち一つ以上を含有する、例えば、粉末、顆粒、ペレット、断片、撚糸、細片またはシートのうち一つ以上を含み得る。
【0045】
固体のエアロゾル形成基体は、任意選択で、たばこまたは非たばこの揮発性風味化合物を含有し得、それらは、固体のエアロゾル形成基体の加熱時に放出される。固体のエアロゾル形成基体はまた、例えば、追加的なたばこ揮発性風味化合物または非たばこ揮発性風味化合物を含む一つ以上のカプセルを含有し得、このようなカプセルは、固体のエアロゾル形成基体の加熱中に溶融し得る。
【0046】
固体のエアロゾル形成基体は、任意選択で、熱的に安定な担体上に提供、またはその中に包埋され得る。担体は、粉末、顆粒、ペレット、断片、撚糸、細片またはシートの形態を取ってもよい。固体のエアロゾル形成基体は、例えばシート、発泡体、ゲル、またはスラリーの形態で、担体の表面上に沈着され得る。固体エアロゾル形成基体は、担体の表面全体上に沈着され得、または別の方法として、使用中に不均一な風味の送達を提供するために、あるパターンで沈着され得る。
【0047】
好ましい実施形態において、エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料を含む。本明細書で使用する用語「均質化したたばこ材料」は、粒子状たばこを凝集することによって形成される材料を指す。
【0048】
エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料の集められたシートを含むことが好ましい。本明細書で使用する用語「シート」は、その厚さより略大きい幅および長さを有する層状要素を指す。本明細書で使用する用語「集められた」は、巻き込まれ、折り畳まれ、またはそれ以外では、エアロゾル発生物品の長軸方向軸に対して略横断方向に圧縮され、または収縮されるシートを記述するために使用される。
【0049】
エアロゾル形成基体は、エアロゾル形成体を含むことが好ましい。本明細書で使用する用語「エアロゾル形成体」は、使用時に、エアロゾルの形成を容易にする、かつエアロゾル発生物品の動作温度にて熱分解に対して略抵抗性である、任意の好適な周知の化合物または化合物の混合物を記述するために使用される。
【0050】
好適なエアロゾル形成体は、当技術分野で公知であるが、多価アルコール(プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、グリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、トリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチル、テトラデカン二酸ジメチルなど)を含むが、これらに限定されない。好ましいエアロゾル形成体は、多価アルコール(例えば、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、および最も好ましくは、グリセリン)またはその混合物である。
【0051】
エアロゾル形成基体は、単一のエアロゾル形成体を含み得る。あるいは、エアロゾル形成基体は、二つ以上のエアロゾル形成体の組み合わせを含み得る。
【実施例】
【0052】
本発明は、特許請求の範囲に定義される。しかしながら、非限定的な実施例の非網羅的なリストを以下に提供する。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様のいずれか一つ以上の特徴と組み合わされ得る。
【0053】
実施例1:
使用セッション中に吸入可能なエアロゾルを発生させるために、エアロゾル形成基体を加熱するためのエアロゾル発生装置であって、制御電子機器と、内側照明アレイを部分的または完全に取り囲む外側照明アレイと、を含み、制御電子機器は、外側照明アレイおよび内側照明アレイに結合され、i)エアロゾル発生装置の状態を示す第一のデータを伝達する第一の所定の光放射を発生させるために、外側照明アレイおよび内側照明アレイのうちの一つを選択的に作動する、およびii)エアロゾル発生装置の状態を示す第二のデータを伝達する第二の所定の光放射を発生させるために、外側照明アレイおよび内側照明アレイの他方を選択的に作動する、ように構成され、第一のデータおよび第二のデータは、互いに異なる、エアロゾル発生装置。
実施例2:
第一のデータおよび第二のデータは、a)単一の使用セッションを完了させるのに十分なエネルギーを含有するエアロゾル発生装置の電源、b)二回以上の使用セッションを完了させるのに十分なエネルギーを含有するエアロゾル発生装置の電源、c)エネルギーの所定の閾値レベル未満のエネルギーのレベルを含有するエアロゾル発生装置の電源、d)第一の所定の熱プロファイルと第二の所定の熱プロファイルのうちの一つの選択または作動であって、第一および第二の所定の熱プロファイルの各々は、使用セッションにわたって電気加熱装置によってエアロゾル形成基体を加熱するための加熱プロファイルを画定し、第一および第二の所定の熱プロファイルは、互いに異なる、選択または作動、e)エアロゾル発生装置が、一時停止モード状態または再作動状態のうちの一つにあること、f)エアロゾル発生装置の動作状態の変化の選択または作動、g)使用セッションにおける進行、およびh)電気加熱装置が所定の標的温度まで加熱される、予熱段階における進行、のいずれか二つを示す、実施例1に記載のエアロゾル発生物品。
実施例3:
外側照明アレイは、内側照明アレイの周囲の少なくとも50%、または好ましくは少なくとも60%、または好ましくは少なくとも70%、または好ましくは少なくとも80%、または好ましくは少なくとも90%、または好ましくはすべてを囲む、実施例1または2のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例4:
第一のデータは、エアロゾル発生装置の動作段階の進行の状態に関連し、第二のデータは、エアロゾル発生装置の異なる状態に関連し、第一の所定の光放射は、所定の段階進行の光放射であり、第二の所定の光放射は、所定の状態の光放射であり、制御電子機器は、i)エアロゾル発生装置の動作段階の進行を示し、それに応答して、所定の段階進行の光放射を発生させるために、外側照明アレイおよび内側照明アレイのうちの一つを選択的に作動する、およびii)エアロゾル発生装置の異なる状態を示し、それに応答して、所定の状態の光放射を発生させるために、外側照明アレイおよび内側照明アレイの他方を選択的に作動する、ように構成される、実施例1~3に記載のエアロゾル発生装置。
実施例5:
動作段階は、エアロゾル形成基体の加熱のための電気加熱装置が、所定の標的温度に加熱される、予熱段階である、実施例4に記載のエアロゾル発生装置。
実施例6:
動作段階は、使用セッションである、実施例4に記載のエアロゾル発生装置。
実施例7:
制御電子機器は、i)所定の段階進行の光放射を発生させるために、外側照明アレイを選択的に作動する、およびii)所定の状態の光放射を発生させるために、内側照明アレイを選択的に作動する、ように構成される、実施例4~6のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例8:
制御電子機器は、所定の段階進行の光放射および所定の状態の光放射を、同時に発生させるように構成される、実施例4~7のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例9:
制御電子機器は、所定の段階進行の光放射を発生させるために、エアロゾル発生装置の動作段階における進行により、外側照明アレイおよび内側照明アレイのうちの一つの作動領域または作動長さを漸進的に減少させるように構成される、実施例4~8のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例10:
制御電子機器は、所定の段階進行の光放射を発生させるために、エアロゾル発生装置の動作段階における進行により、外側照明アレイおよび内側照明アレイのうちの一つの作動領域または作動長さを漸進的に増加させるように構成される、実施例4~9のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例11:
外側照明アレイおよび内側照明アレイのうちの一つまたは各々は、少なくとも180度の弧の周りに延在する弓状セグメントである、実施例1~10のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例12:
弓状セグメントは、360度の弧の周りを延在し、閉じた環状部を画定する、実施例11に記載のエアロゾル発生装置。
実施例13:
制御電子機器は、所定の段階進行の光放射または所定の状態の光放射のいずれかを発生させる際に、時間に対して、弓状セグメントの作動厚さを変化させるように構成される、実施例11または12のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例14:
制御電子機器は、所定の段階進行の光放射を発生させるために、エアロゾル発生装置の動作段階における進行により、弓状セグメントの作動長さを漸進的に減少させるように構成される、実施例11~13のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例15:
制御電子機器は、所定の段階進行の光放射を発生させるために、エアロゾル発生装置の動作段階における進行により、弓状セグメントの作動長さを漸進的に増加させるように構成される、実施例11~13のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例16:
弓状セグメントは、第一の部分および第二の部分から形成され、制御電子機器は、所定の第一の使用セッションの光放射を発生させるために、第一の使用セッションにおける進行により、第一の部分の作動長さを漸進的に減少させる、および所定の第二の使用セッションの光放射を発生させるために、第二の使用セッションにおける進行により、第二の部分の作動長さを漸進的に減少させる、ように構成される、実施例11~15のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例17:
弓状セグメントは、第一の部分および第二の部分から形成され、制御電子機器は、所定の第一の使用セッションの光放射を発生させるために、第一の使用セッションにおける進行により、第一の部分の作動長さを漸進的に増加させる、および所定の第二の使用セッションの光放射を発生させるために、第二の使用セッションにおける進行により、第二の部分の作動長さを漸進的に増加させる、ように構成される、実施例11~15のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例18:
第一の部分および第二の部分は、弓状セグメントの二等分線の対向する側面に対称的に配置される、実施例16または17のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例19:
外側照明アレイおよび内側照明アレイのうちの少なくとも一つは、第一の弓状セグメントおよび第二の弓状セグメントを含み、制御電子機器は、所定の第一の使用セッションの光放射を発生させるために、第一の使用セッションにおける進行により、第一の弓状セグメントの作動長さを漸進的に減少させる、および所定の第二の使用セッション光放射を発生させるために、第二の使用セッションにおける進行により、第二の弓状セグメントの作動長さを漸進的に減少させる、ように構成される、実施例11~15のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例20:
外側照明アレイおよび内側照明アレイの一方は、第一の弓状セグメントおよび第二の弓状セグメントを含み、制御電子機器は、所定の第一の使用セッションの光放射を発生させるために、第一の使用セッションにおける進行により、第一の弓状セグメントの作動長さを漸進的に増加させる、および所定の第二の使用セッションの光放射を発生させるために、第二の使用セッションにおける進行により、第二の弓状セグメントの作動長さを漸進的に増加させる、ように構成される、実施例11~15のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例21:
第一および第二の弓状セグメントの一方は、第一および第二の弓状セグメントの他方によって囲まれる、実施例19または20のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例22:
制御電子機器は、エアロゾル発生装置が第一の状態にあることを示し、それに応答して、所定の第一の状態の光放射を発生させるために、第一の割合の弓状セグメントを作動する、およびエアロゾル発生装置が第二の状態にあることを示し、それに応答して、所定の第二の状態の光放射を発生させるために、第二の割合の弓状セグメントを作動する、ように構成され、第二の割合は、第一の割合よりもサイズが大きい、実施例11~21のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例23:
弓状セグメントは、弓状セグメントの二等分線の対向する側面に対称的に配置された第一の部分と第二の部分から形成され、制御電子機器は、所定の第一の状態の光放射を発生させるために、第一の部分を作動する、および所定の第二の状態の光放射を発生させるために、弓状セグメントの第一の部分と第二の部分の両方を作動する、ように構成される、実施例22に記載のエアロゾル発生装置。
実施例24:
エアロゾル発生装置は、制御電子機器に結合された電源をさらに備え、第一の状態は、単一の使用セッションを完了するのに十分なエネルギーを含む電源に対応し、第二の状態は、二回以上の使用セッションを完了するのに十分なエネルギーを含む電源に対応する、実施例22または23のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例25:
エアロゾル発生装置は、制御電子機器に結合された電源をさらに備え、第一の状態は、使用セッションにわたって電気加熱装置によってエアロゾル形成基体の加熱のための第一の所定の熱プロファイルの制御電子機器による作動に対応し、第二の状態は、使用セッションにわたって電気加熱装置によってエアロゾル形成基体を加熱するための第二の所定の熱プロファイルの制御電子機器による作動に対応する、実施例22または23のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例26:
制御電子機器は、経時的に弓状セグメントの異なる部分を、選択的に作動するように構成され、その結果、弓状セグメントの作動部分が、所定の段階進行の光放射および所定の状態の光放射のうちの一つを発生させるために、経時的に弓状セグメントに沿って移動する、実施例11~25のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例27:
所定の状態の光放射が対応するエアロゾル発生装置の状態は、再作動状態または一時停止モード状態である、実施例26に記載のエアロゾル発生装置。
実施例28:
再作動状態は、エアロゾル放出モードの第一の温度レベルで、エアロゾル形成基体を加熱するために、電源から電気加熱装置へのエネルギーの供給を制御する制御電子機器に対応し、 一時停止モード状態は、第一の温度レベル未満の第二の温度レベルで、エアロゾル形成基体を加熱するために、電源から電気加熱装置へのエネルギーの供給を制御する制御電子機器に対応する、実施例27に記載のエアロゾル発生装置。
実施例29:
制御電子機器は、エアロゾル発生装置の動作段階における進行により、所定の段階進行の光放射の主波長を漸進的に増加させるように構成される、実施例4~28のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例30:
主波長は、動作段階の開始時に380~500ナノメートルの領域にあり、動作段階の終了時に590~700ナノメートルの領域内にある、実施例29に記載のエアロゾル発生装置。
実施例31:
内側照明アレイの所定の領域は、所定の形状を画定し、制御電子機器は、第一の所定の光放射または第二の所定の光放射のいずれかを発生させるために、所定の形状を画定する所定の領域を作動するように構成される、実施例1から30のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例32:
エアロゾル発生装置は、タッチ作動インターフェースを備え、タッチ作動インターフェースは、制御電子機器に結合され、ユーザー入力を制御電子機器に提供するために、ユーザーの指によって接触可能な作動領域を備える、実施例1~31のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例33:
タッチ作動インターフェースは、外側照明アレイおよび内側照明アレイのいずれかまたは両方の表示窓の一部を形成する、実施例32に記載のエアロゾル発生装置。
実施例34:
作動領域は、外側照明アレイによって囲まれる、実施例32または33のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例35:
作動領域は、内側照明アレイによって囲まれる、実施例32~34のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例36:
作動領域は、外側照明アレイと内側照明アレイとの間に画定される、実施例32に記載のエアロゾル発生装置。
実施例37:
タッチ作動インターフェースは、静電容量パネルを含む、実施例32~36のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例38:
制御電子機器は、第一の所定の光放射および第二の所定の光放射のうちの少なくとも一つの時間に対する輝度を変化させるように、二つ以上の輝度レベルで、外側照明アレイおよび内側照明アレイのいずれかまたは両方を選択的に作動するように構成される、実施例1~37のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例39:
制御電子機器は、第一の所定の光放射および第二の所定の光放射のうちの少なくとも一つの時間に対して色を変化させるために、二つ以上の色状態で、外側照明アレイおよび内側照明アレイのいずれかまたは両方を選択的に作動するように構成される、実施例1~38のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例40:
制御電子機器は、それぞれの照明アレイの異なる部分を経時的に作動、停止、および再作動することのうちの一つ以上によって、時間に対して第一の所定の光放射および第二の所定の光放射のうちの少なくとも一つを変化させるために、外側照明アレイおよび内側照明アレイのいずれかまたは両方を選択的に作動するように構成される、実施例1~39のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例41:
外側照明アレイおよび内側照明アレイの各々は、複数の発光ユニットを備える、実施例1~40のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例42:
ユーザーによる第一の所定の光放射および第二の所定の光放射を見るための一つ以上の表示窓に、複数の発光ユニットの一つ以上によって発生された光を向けるように構成された一つ以上の導波路をさらに備える、実施例41に記載のエアロゾル発生装置。
実施例43:
発光ユニットの各々は、発光ダイオードであり、制御電子機器は、発光ダイオード制御ドライバおよび別個のマイクロコントローラを備え、制御ドライバは、第一の所定の光放射および第二の所定の光放射を発生させるように、マイクロコントローラの制御下で、電源から複数の発光ダイオードのうちの一つ以上への電力の供給を制御するよう構成される、実施例41または42のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例44:
外側照明アレイおよび内側照明アレイのそれぞれの複数の発光ダイオードは、第一の色の光を放射するように構成された第一の組の発光ダイオードと、第二の色の光を放射するように構成された第二の組の発光ダイオードと、を備え、発光ダイオード制御ドライバは、外側照明アレイおよび内側照明アレイのいずれかまたは両方のうちの第一の組のみから、または外側照明アレイおよび内側照明アレイのいずれかまたは両方のうちの第二の組のみから、または外側照明アレイおよび内側照明アレイのいずれかまたは両方の第一および第二の組から発光ダイオードのうちの一つ以上を作動するように構成され、第一の所定の光放射および第二の所定の光放射のうちの少なくとも一つの色を制御する、実施例43に記載のエアロゾル発生装置。
実施例45:
発光ダイオード制御ドライバは、所定の解像度を有するパルス幅の変調の型によって、電源から、外側照明アレイおよび内側照明アレイのいずれかまたは両方の複数の発光ダイオードのうちの一つ以上への電力の供給を制御するように構成され、所定の解像度が、二つ以上の輝度レベルを定義する、第一の所定の光放射および第二の所定の光放射のうちの少なくとも一つの輝度を制御する、実施例43または44のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
【図面の簡単な説明】
【0054】
ここで、以下の図を参照しながら、実施例をさらに説明する。
【0055】
【
図1】
図1は、エアロゾル発生装置の概略側面図を示す。
【
図2】
図2は、
図1のエアロゾル発生装置の概略上端図を示す。
【
図3】
図3は、
図1のエアロゾル発生装置と、当該装置に使用するエアロゾル発生物品との概略断面側面図を示す。
【
図4】
図4は、
図1~3のエアロゾル発生装置の様々な電子構成要素およびその相互作用の概略図を提供するブロック図である。
【
図5】
図5は、
図1~4のエアロゾル発生装置の照明制御ドライバが、使用セッションにおける進行を示す所定の光放射を発生させるために、装置の外側照明アレイへのエネルギーの供給を制御する方法の例を示す。
【
図6】
図6は、
図1~4のエアロゾル発生装置の照明制御ドライバが、使用セッションにおける進行を示す所定の光放射を発生させるために、装置の内側照明アレイへのエネルギーの供給を制御する方法の例を示す。
【
図7】
図7は、
図1~4のエアロゾル発生装置の照明制御ドライバが、別個の第一および第二の使用セッションにおける進行を示す所定の光放射を発生させるために、装置の内側照明アレイへのエネルギーの供給を制御する方法の例を示す。
【
図8】
図8は、
図1~4のエアロゾル発生装置の照明制御ドライバが、別個の第一および第二の使用セッションにおける進行を示す所定の光放射を発生させるために、装置の外側照明アレイへのエネルギーの供給を制御する方法の例を示す。
【
図9】
図9は、
図1~4のエアロゾル発生装置の照明制御ドライバが、動作の予熱段階における進行を示す所定の光放射を発生させるために、装置の外側照明アレイへのエネルギーの供給を制御する方法の例を示す。
【
図10】
図10は、
図1~4のエアロゾル発生装置の照明制御ドライバが、動作の予熱段階における進行を示す所定の光放射を発生させるために、装置の外側照明アレイへのエネルギーの供給を制御する方法の例を示す。
【
図11】
図11は、
図1~4のエアロゾル発生装置の照明制御ドライバが、別個の第一および第二の使用セッションにおける進行を示す所定の光放射を発生させるために、装置の外側照明アレイへのエネルギーの供給を制御すると同時に、装置の電源のエネルギーレベルを示す所定の光放射を発生させるために、内側照明アレイへのエネルギーの供給を制御する方法の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0056】
例示的なエアロゾル発生装置10は、手持ち式エアロゾル発生装置であり、略円形の円筒状であるハウジング20によって画定された細長い形状を有する(
図1および
図2を参照)。
図2および
図3に示すように、エアロゾル発生装置10は、エアロゾル発生物品30を受容するための、ハウジング20の近位端21に位置する開放空洞25を備える。さらに、エアロゾル発生装置10は、エアロゾル発生物品30が、空洞25に受容される場合(
図3を参照)、エアロゾル発生物品の少なくともエアロゾル形成基体31を加熱するように配置された電気的に作動するヒーター要素40をさらに有する。
【0057】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品30を受容するように構成される。
図3に示すように、エアロゾル発生物品30は、円筒形ロッドの形態を有し、該ロッドは、エアロゾル形成基体31およびフィルター要素32の組み合わせによって形成される。エアロゾル形成基体31およびフィルター要素32は、同一軸上に整列され、たばこ巻紙のラッパー33に封入される。エアロゾル形成基体31は、たばこを含む固体のエアロゾル形成基体である。しかしながら、代替的な実施形態(図示せず)では、エアロゾル形成基体31は、代わりに、液体エアロゾル形成基体であり得、または液体および固体のエアロゾル形成基体の組み合わせで形成され得る。フィルター要素32は、エアロゾル発生物品30のマウスピースとして機能する。エアロゾル発生物品30は、装置10の空洞25の直径と略等しい直径と、空洞25の奥行きよりも長い長さと、を有する。エアロゾル発生物品30が装置10の空洞25内に受容される場合、フィルター要素32を含有する物品の一部分は、空洞の外側に延在し、従来のタバコと同様に、ユーザーによって吸引され得る。
【0058】
外側照明アレイ61および内側照明アレイ62は、エアロゾル発生装置10のハウジング20に組み込まれる(
図1を参照)。外側照明アレイ61は、360度の弧の周りに延在し、内側照明アレイ62を囲む閉じた環状部を画定する。内側照明アレイ62は、略楕円形状である。外側照明アレイ61は、照明アレイの周りに配置される、複数の発光ダイオード611-1...nの装置を含む。
図1の概略図が、外側照明アレイ61によって画定される環状部の厚さにわたって、単一の発光ダイオードのみを示すが、複数の発光ダイオードは、環状部の厚さにわたって配置され得る。内側照明アレイ62はまた、内側照明アレイによって画定された領域にわたって配置される、複数の発光ダイオード621-1...nの装置を含む。外側照明アレイ61および内側照明アレイ62のそれぞれは、ハウジング20の外部表面の一部を形成し、光透過性である、それぞれの表示窓612、622を有する。以下でより詳細に説明するように、外側照明アレイ61および内側照明アレイ62の発光ダイオードによって発生された光は、使用中、エアロゾル発生装置10のユーザーに見えるように、それぞれの表示窓612、622に向けられる。
【0059】
バッテリ11およびマイクロコントローラ12は、互いに結合され、ハウジング20内に位置する(
図4を参照)。マイクロコントローラ12はまた、メモリモジュール12aを組み込む。マイクロコントローラ12は、次に、ヒーター要素40および照明制御ドライバ13の両方に結合される。マイクロコントローラ12および照明制御ドライバ13は、エアロゾル発生装置10の制御電子機器セクション100を集合的に形成する。照明制御ドライバ13は、外側照明アレイ61の発光ダイオード611-1...nの各々、および内側照明アレイ62の発光ダイオード621-1...nの各々に結合される。外側照明アレイ61については、導波路613-1...nは、発光ダイオード611-1...nと表示窓612との間に設置される。同様に、内側照明アレイ62については、導波路623-1...nは、発光ダイオード621-1...nと表示窓622との間に設置される。導波路613-1...n、623-1...nの各々は、それぞれの照明アレイ61、62の発光ダイオード611-1...n、621-1...nのそれぞれに関連付けられる。該関連付けは、各導波路が、使用中、発光ダイオードの関連するものによって発生された光を、それぞれの表示窓612、622に向けるよう機能するように定めたものである。導波路613-1...n、623-1...nは、光ファイバーの別個の長さの形態である。
【0060】
メモリモジュール12aは、装置10の使用中に、マイクロコントローラ12および照明制御ドライバ13によって実行される命令を含む。メモリモジュール12aに保存された命令は、ヒーター要素40に対する二つ以上のユーザー選択可能な所定の熱プロファイルに関するデータ、使用セッションの期間を決定する基準、ならびにエアロゾル発生装置10の制御および動作に関連する他のデータおよび情報を含む。マイクロコントローラ12は、作動される場合、メモリモジュール12aに含まれる命令にアクセスし、メモリモジュール12aに含まれる命令に従って、バッテリ11からヒーター要素40へのエネルギーの供給を制御する。マイクロコントローラ12はまた、照明制御ドライバ13へのエネルギーの供給を制御する。次いで、照明制御ドライバ13は、各発光ダイオードが、照明制御ドライバの制御下で、複数の個別の静止輝度レベルのうちの一つで、光614-1...n、624-1...nを放射するように、外側照明アレイ61および内側照明アレイ62の発光ダイオード611-1...n、621-1...nのそれぞれに対する電気の供給を個別に制御する(
図4を参照)。照明制御ドライバ13の制御下で、外側照明アレイ61の異なる照明放射ダイオードによって放射される光は、その照明アレイからの所定の光放射を共に形成する。同様に、照明制御ドライバ13の制御下で、内側照明アレイ62の異なる発光ダイオードによって放射される光は、その照明アレイからの所定の光放射を共に形成する。外側照明アレイ61および内側照明アレイ62の発光ダイオードの異なるものによって発生された光614-1...n、624-1...nに対する、
図4で使用する三つの異なる形態のクロスハッチングは、三つの異なる静止輝度レベルを表す。
【0061】
ユーザーは、使用時に、最初に、エアロゾル発生物品30をエアロゾル発生装置10の空洞25の中に挿入し(
図3の矢印で示す)、ユーザーボタン50を押して装置10をオンにし、ヒーター要素40を作動して使用セッションを開始する。ボタン50は、マイクロコントローラ12に電気機械的に結合される(
図4を参照)。表示の実施形態では、ボタン50はまた、ユーザーが、メモリモジュール12aに保存された所定の熱プロファイルのうちの所与の一つを選択する手段として機能する。表示の実施形態については、ボタン50を二回押すと、第一の所定の熱プロファイルを選択するように機能し、ボタンを三回押すと、第二の所定の熱プロファイルを選択するように機能する。しかしながら、代替的な実施形態(図示せず)では、代替的なユーザーインターフェースが提供され得、その場合、ユーザーは、第一および第二の所定の熱プロファイルの所望の一つを選択するために相互作用可能である。このような代替的なユーザーインターフェースは、ユーザーが指を係合して、所定の熱プロファイルのうち所望の一つを選択する、タッチセンサ式静電容量パネルの形態であり得、タッチセンサ式パネルは、マイクロコントローラ12に結合される。タッチセンサ式静電容量パネルは、内側照明アレイ62の表示窓622に統合され、マイクロコントローラ12に結合され得る。その後、ユーザーは、表示窓622によって画定されるタッチセンサ式静電容量パネルに沿って指をタッチまたはスワイプして、制御入力を装置10に提供し得る。あるいは、代替的なユーザーインターフェースは、マイクロコントローラ12に結合された動作または配向センサを含み得、ここで、所定の様式での装置10の動作または身振りが、センサによって検出され、所定の熱プロファイルの特定の一つを選択する手段として機能する。第一および第二の所定の熱プロファイルは、その強度が互いに異なり、第二の所定の熱プロファイルは、第一の所定の熱プロファイルよりも大きな強度を有する。第二の所定の熱プロファイルは、第一の所定の熱プロファイルよりも、使用セッションにわたってバッテリ11からヒーター要素40への多くのエネルギー量の供給に関連付けられる。
【0062】
ヒーター要素40の温度は、予熱段階において、選択された所定の熱プロファイルにより、周囲温度から、エアロゾル形成基体31を加熱するための所定の標的温度まで上昇される。所定の標的温度に到達すると、使用セッションが開始される。ヒーター要素40は、使用セッションにわたって、物品30のエアロゾル形成基体31を加熱し、その結果、エアロゾル形成基体の揮発性化合物が放出され、噴霧化されて、エアロゾルを形成する。ユーザーは、物品30のフィルター要素32を利用して、加熱されたエアロゾル形成基体31から発生されたエアロゾルを吸入する。マイクロコントローラ12は、ヒーター要素40を、ユーザーが物品30で吸煙するのとほぼ一定のレベルに維持するために、バッテリ11からのエネルギーの供給を制御するように構成される。ヒーター要素40は、使用セッションの終了時まで、選択された所定の熱プロファイルに従って、エアロゾル発生物品30を加熱し続ける。使用セッションの終了時に、ヒーター要素40は、停止され、冷却され得る。使用セッションは、i)ヒーター要素40の作動を起点に6分間、またはii)ユーザーがエアロゾル発生物品30で連続12回の吸煙を適用することによって発生する、第一の所定の熱プロファイルによって定義される最大期間を有する。代替的な実施形態では、使用セッションの最大期間は、第一の所定の熱プロファイルが、i)ヒーター要素40の作動を起点に6分間、またはii)使用セッションにわたって、エアロゾル形成基体から放出された累積容量のエアロゾルが、所定の容量に到達することで、発生するように代わりに定義される。例示された実施形態において、ヒーター要素40は、抵抗ヒーター要素である。しかしながら、他の実施形態(図示せず)では、ヒーター要素40は代わりに、それが誘導によって加熱されるように、変動する磁界内に配置されたサセプターの形態である。
【0063】
使用セッションの終了時に、エアロゾル発生物品30は、処分用に装置10から取り外され、該装置は、装置のバッテリ11の充電用に外部電源に結合され得る。
【0064】
図5は、照明制御ドライバ13が、エアロゾル発生装置10の使用セッションにおける進行を示す所定の光放射を発生させるために、バッテリ11から、外側照明アレイ61の発光ダイオード611-1...nの個々のものへの電気の供給を制御する方法の例を示す。使用セッションの開始時に、照明制御ドライバ13は、照明アレイ61の環状部全体が、使用セッションの開始を示す光放射の発生において照射されるように、バッテリ11から外側照明アレイの発光ダイオードへのエネルギーの供給を制御する。
図5(a)~(e)は、使用セッションにおける進行により、外側照明アレイ61の発光ダイオード611-1...nの異なるダイオードが、作動される外側照明アレイの割合または「長さ」を低減するために、漸進的に停止される方法を示す。
図5(b)の矢印「A」は、外側照明アレイ61の異なる発光ダイオードが、使用セッションにわたって漸進的に停止される方向を示す。
図5の凡例は、外側照明アレイ61の発光ダイオードによって発生される光放射に対する二つの異なる静止輝度レベルを示す。これらの輝度レベルは、レベル1および0として指定される。レベル1は、最大輝度レベルを表し、レベル0は、光が放射されない、停止または「オフ」の状態を表す。使用セッションの完了時に、外側照明アレイ61の発光ダイオード611-1...nのすべては、外側照明アレイから光が放射されないように、停止される。
図5が関連する使用セッションの全期間にわたって、照明制御ドライバ13は、内側照明アレイ62の発光ダイオード621-1...nを、停止または「オフ」の状態に維持する。
【0065】
図6は、照明制御ドライバ13が、エアロゾル発生装置10の使用セッションにおける進行を示す所定の光放射を発生させるために、バッテリ11から、内側照明アレイ62の発光ダイオード621-1...nの個々のものへの電気の供給を制御する方法の例を示す。使用セッションの開始時、照明制御ドライバ13は、照明アレイ62の楕円形の領域が、使用セッションの開始を示す光放射の発生において照射されるように、バッテリ11から内側照明アレイの発光ダイオードへのエネルギーの供給を制御する。
図6(a)~(e)は、使用セッションにおける進行により、内側照明アレイ62の異なる発光ダイオードが、作動される内側照明アレイの割合または領域を減少させるために、漸進的に停止される方法を示す。
図6(b)の矢印「B」は、内側照明アレイ62の異なる発光ダイオードが、使用セッションにわたって、漸進的に停止される方向を示す。
図5の例に関して、
図6の凡例は、内側照明アレイ62の発光ダイオードによって発生される光放射に対する二つの異なる静止輝度レベルを示す。これらの輝度レベルは、再度、レベル1および0として指定され、レベル1は、最大輝度レベルを表し、レベル0は、光が放射されない停止または「オフ」の状態に対応する。使用セッションの完了時に、内側照明アレイ62のすべての発光ダイオードは、内側照明アレイから光が放射されないで、停止される。明らかに、
図6が関連する使用セッションの全期間にわたって、照明制御ドライバ13は、外側照明アレイ61の発光ダイオードを、停止または「オフ」の状態に維持する。
【0066】
図7は、照明制御ドライバ13が、エアロゾル発生装置10の別個の第一および第二の使用セッションにおける進行を示す所定の光放射を発生させるために、バッテリ11から、内側照明アレイ62の発光ダイオード621-1...nの個々の電源への電力の供給を制御する方法の例を示す。第二の使用セッションは、第一の使用セッションの完了後に、バッテリ11に残るすべてのエネルギーを使用して、第一の使用セッションの後に続く。第一の使用セッションの開始前に、照明制御ドライバ13は、二つの環状リング625および626が、照射されるように、バッテリ11から内側照明アレイの発光ダイオードへのエネルギーの供給を制御する(
図7(a)を参照)。照射された環状外側リング625は、照射された環状内側リング626を囲む。外側リング625および内側リング626の両方の全周を照射すると、バッテリ11が完全に充電され、二回の使用セッションを完了するのに十分なエネルギーを含有することを示す光放射が提供される。
図7(a)~(e)は、第一の使用セッションにおける進行により、内側照明アレイ62の異なる発光ダイオードが、照射される外側リング615の割合または「長さ」を低減するために、第一の使用セッションにおける進行により漸進的に停止される方法を示す。
図7(b)の矢印「C」は、内側照明アレイ62の異なる発光ダイオードが、照射される外側リング625の割合または長さを減少させるために、第一の使用セッションにわたって漸進的に停止される方向を示す。
図7の凡例は、内側照明アレイ62の発光ダイオードによって発生される光放射に対する六つの異なる輝度レベルを示す。これらの輝度レベルは、レベル5、4、3、2、1、および0として、輝度の低下順に指定される。レベル5は、最大輝度レベルを表し、レベル0は、光が放射されない、停止または「オフ」の状態を表す。第一の使用セッションの完了時に、外側リング625の照明に寄与した発光ダイオードのすべてが停止され、内側リング626は、その周囲全体にわたって完全に照射される。第二の使用セッションを開始すると、内側照明アレイ62の異なる発光ダイオードは、照射される内側リング626の割合または長さを減少させるために、第二の使用セッションにおける進行により、漸進的に停止される(
図7(f)を参照)。
図7(f)の矢印「C」は、内側照明アレイ62の異なる発光ダイオードが、照射される内側リング626の割合または長さを減少させるために、第二の使用セッションにわたって漸進的に停止される方向を示す。
図7が、第二の使用セッションの全期間を示していないが、第二の使用セッションの完了時に、内側リング626の照明に寄与した内側照明アレイ62の発光ダイオードのすべては、第二の使用セッションの完了を示すように停止される。
図7が関連する第一および第二の使用セッションの両方の全期間にわたって、照明制御ドライバ13は、外側照明アレイ61の発光ダイオードを、停止または「オフ」状態に維持する。
【0067】
図8は、照明制御ドライバ13が、エアロゾル発生装置10の第一および第二の使用セッションにおける進行を示す所定の光放射を発生させるために、バッテリ11から、外側照明アレイ61の発光ダイオード611-1...nの個々のものへの電気の供給を制御する方法の例を示す。第二の使用セッションは、第一の使用セッションの完了後に、バッテリ11に残るすべてのエネルギーを使用して、第一の使用セッションの後に続く。この例では、外側照明アレイ61の二つの別個の部分は、それぞれの使用セッションにおける進行に応じて変化する光放射を発生させるために、それぞれの第一および第二の使用セッションにわたって制御される。
図8(a)に示すように、外側照明アレイ61は、二つの対称的に配置された湾曲したセグメント61-1、61-2を画定し、各セグメントは、照明アレイの180度の周りに延在する。第一の使用セッションの開始前に、照明制御ドライバ13は、外側照明アレイ61のセグメント61-1、61-2の両方が、それらの全長にわたって照射されるように、バッテリ11から外側照明アレイの発光ダイオード611-1...nへのエネルギーの供給を制御する(
図8(a)を参照)。両方のセグメント61-1、61-2の全体を照射すると、バッテリ11が完全に充電され、二回の使用セッションを完了するのに十分なエネルギーを含有することを示す光放射が提供される。
図8(a)~(d)は、第一の使用セッションにおける進行により、外側照明アレイ61の発光ダイオードの異なるものが、照射される第一のセグメント61-1の割合または「長さ」を減少させるために、第一の使用セッションにおける進行により漸進的に停止される方法を示す。
図8(b)の矢印「D1」は、外側照明アレイ61の異なる発光ダイオードが、照射される第一のセグメント61-1の割合または長さを減少させるために、第一の使用セッションにわたって、漸進的に停止される方向を示す。
図8の凡例は、外側照明アレイ61の発光ダイオードによって発生される光放射に対する二つの異なる静止輝度レベルを示す。これらの輝度レベルは、レベル1および0として指定される。レベル1は、最大輝度レベルを表し、レベル0は、光が放射されない、停止または「オフ」の状態を表す。第一の使用セッションの完了時に、外側照明アレイ61の第一のセグメント61-1の照明に寄与した発光ダイオードのすべてが停止され、第二のセグメント61-2は、その全長にわたって照射される。第二の使用セッションを開始すると、外側照明アレイ61の発光ダイオードの異なるものは、照射される第二のセグメント61-2の割合または長さを低減させるために、第二の使用セッションにおける進行により、漸進的に停止される(
図8(d)~(g)を参照)。
図8(e)の矢印「D2」は、外側照明アレイ61の異なる発光ダイオードが、照射される第二のセグメント61-2の割合または長さを減少させるために、第二の使用セッションにわたって漸進的に停止される方向を示す。
図8が関連する第一および第二の使用セッションの両方の全期間にわたって、照明制御ドライバ13は、内側照明アレイ62の発光ダイオードを、停止または「オフ」の状態に維持する。
【0068】
図9は、照明制御ドライバ13が、エアロゾル発生装置10の動作の予熱段階における進行を示す所定の光放射を発生させるために、バッテリ11から、外側照明アレイ61の発光ダイオード611-1...nの個々のものへの電気の供給を制御する方法の例を示す。
図9の凡例は、外側照明アレイ61の発光ダイオードによって発生される光放射に対する二つの異なる輝度レベルを示す。これらの輝度レベルは、レベル4、3、2、1、および0として、輝度の低下順に指定される。レベル4は、最大輝度レベルを表し、レベル0は、光が放射されない、停止または「オフ」の状態を表す。予熱段階の開始時に、照明制御ドライバ13は、照明アレイ61の全厚が照射されるように、バッテリ11から外側照明アレイ61の発光ダイオードへのエネルギーの供給を制御する。
図9(a)~(d)は、外側照明アレイ61の発光ダイオードが、予熱段階の第一の部分における進行により、異なる発光ダイオードの輝度レベルを停止および低減するために、照明制御ドライバ13によって制御され、それによって、照明アレイ61の照射された厚さt
61および全体的な輝度を低減する方法を示す。
図9(d)~(g)は、照明制御ドライバ13が、その後、予熱段階の第二の部分を経て、外側照明アレイ61の異なる発光ダイオードの輝度レベルを漸進的に再作動・増加し、それによって、照明アレイ61の照射された厚さt
61および全体的な輝度を増加させる方法を示す。
図9(a)~(g)は、単一の個別照明サイクルを表し、該サイクルは、エアロゾル発生装置10が予熱段階に留まる間、繰り返される。他の実施形態では、
図9に示す照明サイクルは、エアロゾル発生装置10が、予熱段階とは異なる状態であることを示すために適用され得、例えば、
図9の照明サイクルは、装置10が、一時停止モード状態または再作動状態にある場合に適用され得る。
【0069】
図10は、照明制御ドライバ13が、エアロゾル発生装置10の動作の予熱段階における進行を示す所定の光放射を発生させるために、バッテリ11から、外側照明アレイ61の発光ダイオード611-1...nの個々のものへの電気の供給を制御する方法の例を示す。
図10の凡例は、予熱段階における進行により、外側照明アレイ61の発光ダイオードによって発生される光放射について、二つの異なる組み合わせの色および輝度の状態を示す。これらの組み合わせられた色および輝度の状態は、状態1および0として指定される。状態1は、ピンク色を有する最大輝度の状態を表す一方、状態0は、光が放射されない、停止または「オフ」の状態を表す。予熱段階の開始時に、外側照明アレイ61の発光ダイオードのいずれも作動しない。
図10(a)~(d)は、予熱段階における進行により、外側照明アレイ61の発光ダイオードの異なるものが、状態1に関連するピンク色の光を発生させるために、作動される外側照明アレイの割合または「長さ」を増加させるように漸進的に作動される方法を示す。
図10(b)の矢印「E」は、外側照明アレイ61の異なる発光ダイオードが、予熱段階にわたって漸進的に作動される方向を示す。予熱段階の完了時に、外側照明アレイ61の発光ダイオード611-1...nのすべてが、状態1に関連するピンク色の光を発生させるように作動される。
図10が関連する予熱段階の全期間にわたって、照明制御ドライバ13は、内側照明アレイ62の発光ダイオード621-1...nを、停止または「オフ」の状態に維持する。
【0070】
図11は、
図8の実施例の変形である実施例を示す。
図8に関しては、照明制御ドライバ13は、エアロゾル発生装置10の別個の第一および第二の使用セッションにおける進行を示す所定の光放射を発生させるために、バッテリ11から、外側照明アレイ61の発光ダイオード611-1...nの個々のものへの電気の供給を制御する。
図11(a)に示すように、外側照明アレイ61は、二つの対称的に配置されたセグメント61-1、61-2を画定し、それぞれは、照明アレイの180度の周りに延在する。第一の使用セッションの開始前に、照明制御ドライバ13は、外側照明アレイ61のセグメント61-1、61-2の両方が、それらの全長にわたって照射されるように、バッテリ11から外側照明アレイの発光ダイオードへのエネルギーの供給を制御する(
図11(a)を参照)。
図11(a)~(d)は、第一の使用セッションにおける進行により、外側照明アレイ61の異なる発光ダイオードが、照射される第一のセグメント61-1の割合または「長さ」を低減するために、第一の使用セッションにおける進行により、漸進的に停止される方法を示す。
図11(b)の矢印「F1」は、外側照明アレイ61の異なる発光ダイオードが、照射される第一のセグメント61-1の長さの割合を減少させるために、第一の使用セッションにわたって漸進的に停止される方向を示す。
図11の凡例は、外側照明アレイ61の発光ダイオードによって発生される光放射に対する二つの異なる静的輝度レベルを示す。これらの輝度レベルは、レベル1および0として指定される。レベル1は、最大輝度レベルを表し、レベル0は、光が放射されない、停止または「オフ」の状態を表す。第一の使用セッションの期間の間、照明制御ドライバ13は、照明アレイ62の二つの円形領域62-1、62-2を照射するために、内側照明アレイ62の異なる発光ダイオードを制御する。両方の円形領域62-1、62-2の照射は、第一および第二の使用セッションの両方を完了させるのに十分なエネルギーを含有するバッテリ11を示す。第一の使用セッションの完了時に、外側照明アレイ61の第一のセグメント61-1の照明に寄与したすべての発光ダイオードは、停止される。また、第一の使用セッションの完了時に、内側照明アレイ62の円形領域62-1のうちの一つが停止され、円形領域62-2が照射され、内側照明アレイ62のこの単一の円形領域62-2の照射は、あと一回の使用セッション、すなわち、第二の使用セッションを完了するのに十分なエネルギーのみを含有するバッテリ11を示す。第二の使用セッションを開始すると、外側照明アレイ61の発光ダイオードの異なるダイオードは、照射される第二のセグメント61-2の割合または長さを低減するために、第二の使用セッションにおける進行により、漸進的に停止される(
図11(d)~(g)を参照)。
図11(e)の矢印「F2」は、外側照明アレイ61の異なる発光ダイオードが、照射される第二のセグメント61-2の割合または長さを減少させるために、第二の使用セッションにわたって漸進的に停止される方向を示す。第二の使用セッションの完了時に、外側照明アレイ61の第二のセグメント61-2は、第二の使用セッションが完了したことを示すように停止される。同様に、内側照明アレイ62の円形領域62-2はまた、第二の使用セッションの完了時に停止され、それによって、さらなる使用セッションを実施するために、バッテリ11の再充電または交換が必要であることを視覚的に示す。
【0071】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的において、別途示されていない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表すすべての数字は、すべての事例において、用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつそれらの中の任意の中間範囲を含み、これらは、本明細書に具体的に列挙されている場合も列挙されていない場合もある。従って、この文脈において、数字「A」は、「A」±「A」の10%として理解される。この文脈内で、数字「A」は、数字「A」が修正する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられ得る。数字「A」は、添付の特許請求の範囲で使用する一部の事例において、「A」が逸脱する量が、特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性(複数可)に実質的に影響を及ぼさないという条件で、上記に列挙された割合分逸脱し得る。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつそれらの中の任意の中間範囲を含み、これらは、本明細書に具体的に列挙されている場合も列挙されていない場合もある。
【国際調査報告】