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特表2024-524032車両内の不安全な着座状態のレーダ検出
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】車両内の不安全な着座状態のレーダ検出
(51)【国際特許分類】
   B60W 50/00 20060101AFI20240628BHJP
   B60W 40/08 20120101ALI20240628BHJP
   B60W 60/00 20200101ALI20240628BHJP
【FI】
B60W50/00
B60W40/08
B60W60/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575580
(86)(22)【出願日】2022-06-08
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-06-18
(85)【翻訳文提出日】2024-02-05
(86)【国際出願番号】 US2022032618
(87)【国際公開番号】W WO2022261168
(87)【国際公開日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】17/341,774
(32)【優先日】2021-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】320003297
【氏名又は名称】トヨタ コネクテッド ノース アメリカ,インコーポレイティド
(71)【出願人】
【識別番号】519092129
【氏名又は名称】トヨタ モーター ノース アメリカ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(72)【発明者】
【氏名】サイモン ピー.ロバーツ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ティン
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ダブリュ.リーサー
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー ジェイ.マクファーソン
(72)【発明者】
【氏名】キートン コーンサリ
(72)【発明者】
【氏名】デレク エー.トンプソン
(72)【発明者】
【氏名】セルゲイ アイ.ゲージ
【テーマコード(参考)】
3D241
【Fターム(参考)】
3D241BB03
3D241DD10
(57)【要約】
車両の動作を制御するシステムは、ミリ波レーダセンサと、プロセッサと、プロセッサに対して通信可能に接続されたメモリと、を含む。メモリは、車両内の乗員数を決定及び更新するデータを取得するように、レーダセンサの動作を制御するように構成されたセンサ制御モジュールを記憶する。実行により車両の移動をもたらす制御コマンドを受信すると、車両内部の移動前レーダスキャンが行われる。センサ制御モジュールは、移動前スキャンによって取得される情報を使用して、過剰乗員状態が車両内部に存在するかどうかを決定する。センサ制御モジュールは、過剰乗員状態が存在するという決定に応じて、制御コマンドの実行以外の車両の動作を制御し得る。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の動作を制御するシステムであって、前記システムは、
ミリ波レーダセンサと、
プロセッサと、
前記プロセッサに対して通信可能に接続され、コンピュータ可読命令を含むセンサ制御モジュールを記憶するメモリと、
を備え、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記車両が静止している場合であって前記車両の1つ以上のドアが開放されている間、
(a)前記1つ以上の開放ドアを含む前記車両の内部の一部の少なくとも1つの予備スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を自動的に制御させ、
(b)前記車両の内部の少なくとも1つの予備スキャンによって取得される情報を使用して、前記車両内の現在の乗員数を決定させ、
(c)前記車両の全てのドアが閉鎖されるまでステップ(a)~(b)を繰り返させ、
実行により前記車両の移動をもたらす制御コマンドの受信に応じて、前記車両の内部の移動前スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御させ、
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、過剰乗員状態が前記車両の内部に存在するかどうかを決定させ、
過剰乗員状態が存在するという決定に応じて、前記制御コマンドの実行以外の前記車両の動作を制御させる、システム。
【請求項2】
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
過剰乗員状態が存在しないという決定に応じて、前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、不充分な座席占有状態が前記車両の内部に存在するかどうかを決定させ、
不充分な座席占有状態が存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御させ、
不充分な座席占有状態が存在しないという決定に応じて、前記制御コマンドの実行以外の前記車両の動作を制御させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御する前に、前記車両のエンジンが動作しているかどうかを決定させ、
前記エンジンが動作していない場合、第1のスキャンレートで前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御させ、
前記エンジンが動作している場合、前記第1のスキャンレートよりも高い第2のスキャンレートで前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように、前記レーダセンサの動作を制御させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、前記車両が依然静止している間、
全ての車両ドアが閉鎖された後に少なくとも1つの車両ドアが再び開放されたことを決定させ、
ステップ(a)~(c)を行わせる、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、境界重複状態が前記車両の内部に存在するかどうかを決定させ、
境界重複状態が存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、複数乗員状態が前記車両の内部に存在するかどうかを決定させ、
複数乗員状態が存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記車両の内部の前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、乗員が前記車両の床上に存在するかどうかを決定させ、
乗員が前記車両の床上に存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、乗員が前記車両の荷物エリアに存在するかどうかを決定させ、
乗員が前記車両の荷物エリアに存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記車両の動作の制御は、警告を生成するように前記車両の出力システムを制御することを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記車両の動作の制御は、ユーザが前記警告の受信を確認するまで、実行により前記車両の移動をもたらす前記制御コマンドに応じた前記車両の移動を妨げるように前記車両の動作を制御することを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記車両が動いている間、前記車両の1つ以上の移動レーダスキャンを行わせ、
前記移動スキャンのうちのいずれかによって取得される情報を使用して、不安全な着座状態が前記車両の内部に存在するかどうかを決定させ、
不安全な着座状態が存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
車両の動作を制御する方法であって、
前記車両が静止している場合であって前記車両の1つ以上のドアが開放されている間、
(a)前記1つ以上の開放ドアを含む前記車両の内部の一部の少なくとも1つの予備スキャンを行うようにミリ波レーダセンサの動作を自動的に制御するステップと、
(b)前記車両の内部の少なくとも1つの予備スキャンによって取得される情報を使用して、前記車両内の現在の乗員数を決定するステップと、
(c)前記車両の全てのドアが閉鎖されるまでステップ(a)~(b)を繰り返すステップと、
実行により前記車両の移動をもたらす制御コマンドを受信するステップと、
前記制御コマンドの受信に応じて、前記車両の内部の移動前スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御するステップと、
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、過剰乗員状態又は不充分な座席占有状態のいずれかが前記車両の内部に存在するかどうかを決定するステップと、
前記過剰乗員状態又は前記不充分な座席占有状態のいずれも存在しない場合、前記制御コマンドを実行するステップと、
前記過剰乗員状態又は前記不充分な座席占有状態のいずれかが存在する場合、前記制御コマンドの実行以外の前記車両の動作を制御するステップと、
を含む、方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御する前に、前記車両のエンジンが動作しているかどうかを決定するステップと、
前記エンジンが動作していない場合、第1のスキャンレートで前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御するステップと、
前記エンジンが動作している場合、前記第1のスキャンレートよりも高い第2のスキャンレートで前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように、前記レーダセンサの動作を制御するステップと、
を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記車両が依然静止している間、
全ての車両ドアが閉鎖された後に少なくとも1つの車両ドアが再び開放されたことを決定するステップと、
ステップ(a)~(c)を行うステップと、
を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、境界重複状態が前記車両の内部に存在するかどうかを決定するステップと、
境界重複状態が存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御するステップと、
を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、複数乗員状態が前記車両の内部に存在するかどうかを決定するステップと、
複数乗員状態が存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御するステップと、
を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記車両の内部の前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、乗員が前記車両の床上に存在するかどうかを決定するステップと、
乗員が前記車両の床上に存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御するステップと、
を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、乗員が前記車両の荷物エリアに存在するかどうかを決定するステップと、
乗員が前記車両の荷物エリアに存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御するステップと、
を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
内部に命令が記憶された非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令は、計算システムによって実行されると、前記計算システムに、
車両が静止している場合であって前記車両の1つ以上のドアが開放されている間、
(a)前記1つ以上の開放ドアを含む前記車両の内部の一部の少なくとも1つの予備スキャンを行うようにミリ波レーダセンサの動作を自動的に制御することと、
(b)前記車両の内部の前記少なくとも1つの予備スキャンによって取得される情報を使用して、前記車両内の現在の乗員数を決定することと、
(c)前記車両の全てのドアが閉鎖されるまでステップ(a)~(b)を繰り返すことと、
実行により前記車両の移動をもたらす制御コマンドを受信することと、
前記制御コマンドの受信に応じて、前記車両の内部の移動前スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御することと、
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、過剰乗員状態又は不充分な座席占有状態のいずれかが前記車両の内部に存在するかどうかを決定することと、
前記過剰乗員状態又は前記不充分な座席占有状態のいずれも存在しない場合、前記制御コマンドを実行することと、
前記過剰乗員状態又は前記不充分な座席占有状態のいずれかが存在する場合、前記制御コマンドの実行以外の前記車両の動作を制御することと、
を含む機能を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
内部に記憶された命令を更に含み、前記命令は、計算システムによって実行されると、前記計算システムに、
前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御する前に、前記車両のエンジンが動作しているかどうかを決定することと、
前記エンジンが動作していない場合、第1のスキャンレートで前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御することと、
前記エンジンが動作している場合、前記第1のスキャンレートよりも高い第2のスキャンレートで前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように、前記レーダセンサの動作を制御することと、
を含む機能を行わせる、請求項19に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載される主題は、センサデータに応じた車両センサ及び車両動作の自律制御に関する。より具体的には、本明細書に記載される主題は、車両の内部をスキャンするための1つ以上のミリ波レーダセンサに関する動作の制御、及び車両内の1人以上の乗員の不安全な着座状態に関するレーダセンサによる検出に応じた車両動作の制御に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の乗員(特に子供)は、例えば、乗員が車両の座席に着座していないか、又はシートベルトによって座席に固定されていない不安全な着座状態をもたらすように車両内に位置している場合がある。不安全な状態を無くすことができるように、可能な限り早くではあるが、特に、車両が路面に沿って移動する前に、このような不安全な着座状態を検出することが望ましい。
【発明の概要】
【0003】
本明細書に記載される実施形態の一態様では、車両の動作を制御するシステムが提供される。システムは、ミリ波レーダセンサと、プロセッサと、プロセッサに対して通信可能に接続されたメモリと、を含む。メモリは、センサ制御モジュールを記憶し、当該センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、当該コンピュータ可読命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに対して、車両が静止している場合であって車両の1つ以上のドアが開放されている間、1つ以上の開放ドアを含む車両の内部の一部に関する少なくとも1つの予備スキャンを行うようにレーダセンサの動作を自動的に制御させる。センサ制御モジュールはまた、車両内部の少なくとも1つの予備スキャンによって取得される情報を使用して、車両内の現在の乗員数を決定するように構成されている。センサ制御モジュールはまた、車両の全てのドアが閉鎖されるまで予備スキャン動作及び乗員数の決定を繰り返すように構成されている。センサ制御モジュールはまた、実行により車両の移動をもたらす制御コマンドの受信に応じて、車両内部の移動前スキャンを行うようにレーダセンサの動作を制御するように構成されている。センサ制御モジュールは、移動前スキャンによって取得される情報を使用して、過剰乗員状態が車両内部に存在するかどうかを決定するように構成されている。センサ制御モジュールは、過剰乗員状態が存在するという決定に応じて、制御コマンドの実行以外の車両の動作を制御し得る。
【0004】
本明細書に記載される実施形態の別の態様では、車両の動作を制御する方法が提供される。方法は、車両が静止している場合であって車両の1つ以上のドアが開放されている間、1つ以上の開放ドアを含む車両の内部の一部に関する少なくとも1つの予備スキャンを行うようにミリ波レーダセンサの動作を自動的に制御するステップと、車両内部の少なくとも1つの予備スキャンによって取得される情報を使用して、車両内の現在の乗員数を決定するステップと、車両の全てのドアが閉鎖されるまで、予備スキャンを行うステップ及び乗員数を決定するステップを繰り返すステップと、を含む。方法はまた、実行により車両の移動をもたらす制御コマンドを受信するステップと、制御コマンドの受信に応じて、車両内部の移動前スキャンを行うようにレーダセンサの動作を制御するステップと、移動前スキャンによって取得される情報を使用して、過剰乗員状態又は不充分な座席占有状態のいずれかが車両内部に存在するかどうかを決定するステップと、を含む。当該方法はまた、過剰乗員状態又は不充分な座席占有状態のいずれも存在しない場合、制御コマンドを実行するステップと、過剰乗員状態又は不充分な座席占有状態のいずれかが存在する場合、制御コマンドの実行以外の車両の動作を制御するステップと、を含む。
【0005】
本明細書に記載される実施形態の更に別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体が提供される。媒体の内部には、命令が記憶され、当該命令は、計算システムによって実行されると、計算システムに対して、車両が静止している場合であって車両の1つ以上のドアが開放されている間、1つ以上の開放ドアを含む車両の内部の一部に関する少なくとも1つの予備スキャンを行うようにミリ波レーダセンサの動作を自動的に制御することと、車両内部の少なくとも1つの予備スキャンによって取得される情報を使用して、車両内の現在の乗員数を決定することと、車両の全てのドアが閉鎖されるまで、予備スキャンを行うステップ及び乗員数を決定するステップを繰り返すことと、を含む機能を行わせる。実行により車両の移動をもたらす制御コマンドを受信することと、制御コマンドの受信に応じて、車両内部の移動前スキャンを行うようにレーダセンサの動作を制御することと、移動前スキャンによって取得される情報を使用して、過剰乗員状態又は不充分な座席占有状態のいずれかが車両内部に存在するかどうかを決定することと、を含む機能を計算システムに行わせる更なる命令が含まれる。過剰乗員状態又は不充分な座席占有状態のいずれも存在しない場合、制御コマンドを実行することと、過剰乗員状態又は不充分な座席占有状態のいずれかが存在する場合、制御コマンドの実行以外の車両の動作を制御することと、を含む機能を計算システムに行わせる更なる命令が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本明細書の一部において援用され本明細書の一部を構成する添付図面は、本開示の様々なシステム、方法、及び他の実施形態を示す。図において示される要素の境界(例えば、ボックス、ボックスのグループ、又は他の形状)は、境界の一実施形態を表すことが理解されるであろう。一部の実施形態では、1つの要素は、複数の要素として設計されてもよく、又は複数の要素は、1つの要素として設計されてもよい。一部の実施形態では、別の要素の内部構成要素として示される要素は、外部構成要素として実装されてもよく、逆もまた同様である。更に、要素は、縮尺通りに描かれていない場合がある。
【0007】
図1】本明細書に記載される実施形態による、車両の内部又は乗員区画を監視する1つ以上の車両センサを制御し、センサデータに応じて車両の動作を制御するシステムを組み込んだ車両の概略図である。
図2】追加の床ゾーンC及び荷物ゾーンGと共に、対応付けられる着座ゾーンA、B、及びD~Fにおける5つの座席の例示的な車両着座配置を示す車両内部の概略的な平面図である。
図3】本明細書に記載される実施形態による、MMWレーダセンサの位置的な配置を示す車両内部の概略的な断面側面図である。
図4】対応付けられる着座ゾーンの各座席に適切に着座した乗員を有する5つの着座ゾーンを示す、図2の平面図と同様の車両の概略的な平面図である。
図5】対応付けられる着座ゾーンA、B、及びD~Fに適切に着座した5人の乗員を示し、荷物ゾーンGに不適切に着座した乗員も示す、図2と同様の車両の概略的な平面図である。
図6】乗員が着座ゾーンD及びE間の境界をまたいで不適切に着座した境界重複状態を示す、図2の平面図と同様の車両の概略的な平面図である。
図7】ゾーンA及びDにおける座席に適切に着座した乗員を示し、荷物ゾーンG及び床ゾーンCそれぞれに不適切に着座した更なる乗員も示す、図2の平面図と同様の車両の概略的な平面図である。
図8】ゾーンAにおける座席に適切に着座した乗員を示し、着座ゾーンDにおける座席に複数乗員状態で不適切に着座した更なる乗員も示す、図2の平面図と同様の車両の概略的な平面図である。
図9】ゾーンAにおける座席に適切に着座した乗員を示し、ゾーンDにおける座席に「積み重なった」状態で不適切に着座した更なる乗員も示す、図2の平面図と同様の車両の概略的な平面図である。
図10】車両の内部をスキャンし、センサデータに応じて車両の1つ以上の動作を制御するための車両レーダセンサの動作を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書に記載される実施形態は、不安全な着座状態が車両の乗員区画に存在するという決定に応じて車両の動作を制御するように設計されたシステムに関する。ミリ波(MMW)レーダセンサは、乗員について車両内部をスキャンし、存在する乗員の数、及び乗員が着座している場所を決定し得る。乗員数及び乗員着座位置は、任意の当該状態が現在、車両に存在するかどうかを決定するために、メモリに記憶された様々な不安全な着座状態の特徴と比較され得る。(適切な警告の生成、及び車両の動きを遅くすることなどの)車両動作の様々な態様は、不安全な着座状態に応じて制御され、それによって、不安全な着座状態の修正を可能にし得る。
【0009】
図1を参照すると、車両100の例が示されている。本明細書で使用される「車両」は、任意の形態の動力付き輸送手段である。1つ以上の実装態様では、車両100は、従来の動力を備えた、又はハイブリッドの乗用車である。乗用車に関する機構が本明細書に記載されるが、実施形態は乗用車に限定されないことが理解されるであろう。一部の実装態様では、車両100は、本明細書で述べられる機能の恩恵を受ける任意の形態の動力付き輸送手段であり得る。
【0010】
車両100はまた、様々な要素を含む。様々な実施形態では、車両100が、図1に示される要素の全てを有する必要はなくてもよいことが理解されるであろう。車両100は、図1に示される様々な要素の任意の組合せを有し得る。更に、車両100は、図1に示されるものに対して追加の要素を有し得る。一部の機構では、車両100は、図1に示される要素のうちの1つ以上を用いずに実装され得る。様々な要素は、図1の車両100内に配置されているものとして示されているが、当該要素のうちの1つ以上が車両100の外部に配置され得ることが理解されるであろう。
【0011】
車両100の考えられる要素のうちの一部は、図1に示されており、それを参照して記載される。更に、図示の簡略化及び明確化を目的として、対応する要素又は類似の要素を示すために異なる図の間で参照番号が適宜繰り返されていてもよいことが理解されるであろう。加えて、説明は、本明細書に記載される実施形態の充分な理解を提供するために、数多くの具体的な詳細を概説する。しかしながら、当業者は、当該要素の様々な組合せを使用して本明細書に記載される実施形態が実施され得ることを理解するであろう。
【0012】
図1は、本明細書に記載される実施形態による、車両の乗員区画を監視する1つ以上の車両センサを制御するシステムを組み込んだ車両100の概略ブロック図を示す。一部の例では、車両100は、自律モード、1つ以上の半自律動作モード、及び/又はマニュアルモードを選択的に切り替えるように構成され得る。このような切り替えは、現在既知であるか又は今後開発される好適な方法で実装され得る。「マニュアルモード」は、全て又は大部分の車両のナビゲーション及び/又は操作が、ユーザ(例えば、人間の運転者)から受信される入力に従って行われることを意味する。1つ以上の機構では、車両100は、マニュアルモードのみで動作するように構成された従来の車両であり得る。
【0013】
1つ以上の実施形態では、車両100は、自律車両である。本明細書で使用される「自律車両」は、自律モードで動作することができる車両を指す。「自律モード」は、1つ以上の計算システムを使用して人間の運転者から最小限の入力又は入力無しで車両100を制御し、走行ルートに沿って車両100をナビゲート及び/又は操作することを指す。1つ以上の実施形態では、車両100は、高度に自動化されているか、又は完全に自動化されている。1つ以上の機構では、車両100は、1つ以上の半自律動作モードで構成されており、当該モードでは、1つ以上の計算システムは、走行ルートに沿った車両のナビゲーション及び/又は操作の一部を行い、車両の操作者(すなわち、運転者)は、入力を車両に提供して、走行ルートに沿った車両100のナビゲーション及び/又は操作の一部を行う。
【0014】
車両100は、1つ以上のプロセッサ110を含み得る。1つ以上の機構では、プロセッサ110は、車両100のメインプロセッサであり得る。例えば、プロセッサ110は、電子制御ユニット(ECU)であり得る。車両100は、1つ以上のタイプのデータを記憶する1つ以上のデータストア115を含み得る。データストア115は、揮発性メモリ及び/又は不揮発性メモリを含み得る。好適なデータストア115の例には、RAM(ランダムアクセスメモリ)、フラッシュメモリ、ROM(リードオンリーメモリ)、PROM(プログラマブルリードオンリーメモリ)、EPROM(消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ)、EEPROM(電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ)、レジスタ、磁気ディスク、光ディスク、ハードドライブ、若しくは任意の他の好適な記憶媒体、又はこれらの任意の組合せが含まれる。データストア115は、プロセッサ110の構成要素であり得るか、又はデータストア115は、プロセッサ110による使用のためにプロセッサ110に動作可能に接続され得る。本明細書の全体を通して使用される「動作可能に接続」という用語は、直接的又は間接的な接続を含み、直接的な物理的接触がない接続を含み得る。
【0015】
1つ以上のデータストア115は、センサデータ119を含み得る。本文脈では、「センサデータ」は、車両100が備えるセンサに関する任意の情報を意味し、当該センサに関する能力及び他の情報を含む。以下で説明されるように、車両100は、センサシステム120を含み得る。センサデータ119は、センサシステム120の1つ以上のセンサに関するものであり得る。一例として、1つ以上の機構では、センサデータ119は、センサシステム120の1つ以上のレーダセンサ109に関する情報を含み得る。
【0016】
1つ以上のデータストア115は、車両情報116を含み得る。車両情報116は、本明細書に記載される機能及び動作のいずれかの実行において、車両のレーダセンサ109、センサ制御モジュール117、及び/又は任意の構成要素若しくはシステムの動作を可能にし、及び/又は容易にする、車両100に関する任意の情報を含み得る。例えば、車両情報116は、(着座ゾーン1、2、及び4~6、床ゾーン3、荷物ゾーン7、並びに他の既定ゾーン(もしあれば)を含む内部ゾーン境界及び寸法、レーダセンサに対する及び/又は車両内部の他の面若しくは場所に対する(着座面、及びエアバッグが展開され得る面などの)様々な車両面の場所に関する情報と、他の関連情報と、を含み得る。
【0017】
上述のように、車両100は、センサシステム120を含み得る。センサシステム120は、1つ以上のセンサを含み得る。「センサ」は、何かを検出及び/又は検知することができる、任意のデバイス、構成要素、及び/又はシステムを意味する。1つ以上のセンサは、リアルタイムで検出及び/又は検知するように構成され得る。本明細書で使用される「リアルタイム」という用語は、行われる特定のプロセス若しくは決定についてユーザ若しくはシステムが充分迅速に検知するか、又はプロセッサが何らかの外部プロセスに追随することを可能にする処理応答性のレベルを意味する。
【0018】
センサシステム120が複数のセンサを含む機構では、センサは、互いに独立して機能し得る。代替的に、センサのうちの2つ以上は、互いに組み合わさって機能し得る。このような場合、2つ以上のセンサは、センサネットワークを形成し得る。センサシステム120及び/又は1つ以上のセンサは、車両100のプロセッサ110、データストア115、及び/又は別の要素(図1に示される要素のうちのいずれかを含む)に対して動作可能に接続され得る。センサシステムは、乗員の数及び位置、乗員が所定位置を外れているかどうか、生物の検出などの車両の乗員区画に関するデータ、並びに本明細書に記載される他のデータを取得し得る。センサシステム120はまた、車両100の外部環境(例えば、近くのオブジェクト)の少なくとも一部に関するデータを取得し得る。
【0019】
センサシステム120は、任意の好適なタイプのセンサを含み得る。様々なタイプのセンサの様々な例が本明細書に記載される。しかしながら、実施形態は、記載される特定のセンサ、又は図1に示される特定のセンサに限定されないことが理解されるであろう。例示的なセンサは、1つ以上の環境センサ122及び/又は1つ以上の車両センサ121の一部であり得る。センサシステム120は、本明細書で想定されるデータ取得及び/若しくは車両制御動作のいずれかを行うのに好適な、並びに/又はそれを行うのに必要な、任意のセンサを含み得る。
【0020】
センサシステム120のセンサは、車両100の様々なシステム及び構成要素に対して通信可能に接続され得る。センサは、クラウド又は他の記憶設備に情報を送信するために車両無線通信インターフェース169に対して動作可能に接続され得る。センサはまた、車両及び環境センサデータを記憶及び処理するためにデータストア115及びプロセッサ110などの他の車両システム及び構成要素に対して動作可能に接続され得る。センサシステム120は、車両システム及び構成要素の現在の状態又は状況を検出して、車両システム及び構成要素の考えられる動作不良の(例えば、故障コードを使用した)表示を生成するように構成されたセンサを含み得る。
【0021】
センサシステム120は、1つ以上の車両センサ121を含み得る。車両センサ121は、車両100自体、及び/又は車両内側の任意の乗員に関する情報を検出、決定、及び/又は検知し得る。1つ以上の機構では、車両センサ121は、車両の乗員区画における事象及び状態を検出するように構成され得る。車両の乗員区画又は内部は、車両座席が配置され、及び/又は走行中に車両の乗員が車両内に存在する囲いを備え得る。
【0022】
1つ以上の機構では、車両センサ121は、例えば、慣性加速度などに基づいて、車両100の位置及び向きの変化を検出及び/又は検知するように構成され得る。1つ以上の機構では、車両センサ121は、1つ以上の加速度計、1つ以上のジャイロスコープ、慣性計測ユニット(IMU)、推測航法システム、グローバルナビゲーションサテライトシステム(GNSS)、グローバルポジショニングシステム(GPS)、ナビゲーションシステム147、及び/又は他の好適なセンサを含み得る。車両センサ121は、車両の現在の地理的場所などの車両100の1つ以上の特徴を検出及び/又は検知するように構成され得る。1つ以上の機構では、車両センサ121は、車両100の現在の速度及び加速度/減速度を決定するための速度計を含み得る。車両センサ121は、車両の現在の進行方向、又は車両が向いている方向を決定するように構成された車両方向センサ(図示せず)を含み得る。
【0023】
車両センサ121は、車両の内部又は乗員区画の内側の状態及び/又は事象を検出するように構成されたセンサを含み得る。このようなセンサは、各車両ドアの開放及び閉鎖状態を検出し、車両の乗員による任意のドアの開放及び閉鎖を検出するように構成されたドアセンサ185を含み得る。センサシステム120は、車両のシートベルトのバックル装着及びバックル非装着状態を検出するように構成されたシートベルトセンサ187を含み得る。
【0024】
本明細書に記載される車両100の動作を制御するシステムの実施形態は、1つ以上のミリ波(MMW又はmm波)レーダセンサ109を組み込んで、車両の内部をスキャンし、本明細書に記載される目的に使用可能なデータを取得し得る。ミリ波レーダは概して、ミリ波帯域で動作するレーダを指す。概して、ミリ波帯域は、30GHz~300GHzの周波数領域(1mm~10mmの波長)である。特定の機構では、本明細書に記載される目的で使用可能なMMWレーダセンサは、60GHz~80GHzを含む周波数範囲内で動作し得る。1つ以上の機構では、単一のレーダセンサ109は、データを取得して本明細書に記載される動作を行う際に使用するデータを取得するために採用され得る。しかしながら、(例えば、システムの分解能を向上させるために)様々なセンサ構成で複数のレーダセンサが使用されてもよい。
【0025】
MMWレーダは、オブジェクト及びオブジェクトの動きを検出するために3次元クラウドポイントマッピング及び分析を使用するレーダ技術である。例えば、MMWレーダは、車両座席が形成される材料の少なくとも一部をレーダが通り抜け得るため他のタイプのセンサ(例えば、通常のカメラ)が検出できないオブジェクトを検出するように構成され得る。ポイントクラウドは、既知の方法を使用してレーダスキャンデータから生成され得る。オブジェクトの場所、寸法、及び密度のデータは、ポイントクラウドにおける各ボクセルの区別可能な特徴で表され得る。密度のデータは、オブジェクトが形成される材料などのオブジェクトの特徴、また、他の特徴をレーダが決定又は推定することを可能にし得る。
【0026】
MMWレーダセンサ109は、車両内部で検出されるオブジェクトのわずかな動きに対応する生成ポイントクラウド構成の微妙な変化を検出するように構成され得る。従来のカメラ、レーザ、及び超音波センサは、このような動きを検出できない場合がある。MMWレーダ109は、車両内部の個々のオブジェクト及び車両の乗員並びにそれらの場所を検出して、検出されたオブジェクトが生物か無生物かを決定するように構成され得る。各乗員は、対応付けられる生成ポイントクラウドとして表され得、その構成は、連続的なレーダスキャンによって検出される乗員の動きに対応して変化し得る。したがって、経時的なオブジェクトの動きは、対応付けられるポイントクラウドの連続的なレーダスキャン及び評価によって監視され得る。ある特定の例では、レーダセンサ109は、呼吸中の乗員の胸の動きを検出することが可能であり得る。
【0027】
レーダセンサ109は、所定のサイズよりも小さい生物などの特定の特徴を有するオブジェクトに対してスキャンするように構成され得る。レーダセンサ109は、個々の乗員の場所及びサイズなどの特徴を区別するように構成され得る。MMWレーダ109はまた、密度、長さ、及び幅、並びに/又は胴回りなどの乗員の特徴を検出するように構成され得る。これらのパラメータを使用して、乗員の体重が推定され得る。加えて、MMWレーダは、乗員が大人であるか、子供であるか、幼児であるかを決定するように構成され得る。レーダセンサ109は、乗員が着座しているかどうかを検出するように構成又は訓練され得る。
【0028】
レーダセンサ109は、乗員が所定位置を外れている場合を検出するように構成され得る。例えば、レーダセンサ109は、乗員の胴の動きを検出するように構成され得る。車両座席の既知の場所に関して対応付けられる所定の閾値量を垂直方向又は水平方向に越える乗員の胴の任意のずれは、乗員が着座していないことを示し得る。車両が移動している間に乗員が着座していないと決定される場合、乗員は、所定位置を外れていると見なされ得る。
【0029】
別の例では、車両が移動している間に第1の時点で車両座席が占有されていると決定され、その後、車両が依然移動している間に座席が占有されていないと決定される場合、車両が移動している間に乗員が座席を離れた、したがって、所定位置を外れていると決定され得る。
【0030】
更に別の例では、乗員区画の特定のゾーン又は部分は、車両が移動しているときに乗員の胴が存在すべきではない場所として予め定められ得る。車両が移動している間に乗員の胴が当該領域のうちの1つにあると車両センサが決定する場合、乗員は、所定位置を外れていると見なされ得る。「所定位置を外れている」は、任意の好適な方法、例えば、特定の車両乗員区画の設計を考慮して状況に応じて、他のように定められ得る。
【0031】
レーダは、チャイルドカーシート、及びチャイルドカーシートが位置する場所を検出するように構成され得る。レーダは、シートの長さ、幅、(車両座席背面と接触するチャイルドシート着座面の後方から子供の着座面の前縁まで測定される)奥行、チャイルドカーシートの背面が、カーシートが存在する車両着座面よりも上に延びる高さ、チャイルドカーシートの着座面が車両着座面よりも上に延びる高さなどのチャイルドカーシートの様々なパラメータ及び寸法の値、並びに他の特徴を検出するように構成され得る。
【0032】
図3は、本明細書に記載される実施形態による、MMWレーダセンサの位置的な配置を示す車両内部の概略的な断面側面図である。示されている配置では、センサは、車両「B」ピラーの後部であって、車両後部座席202c~202eの最前縁に沿って延びる垂直平面P1の前方に位置し得る。しかしながら、レーダセンサ109は、特定の用途の要件に応じて、いくつかの他の場所のうちのいずれかに位置し得る。
【0033】
特定の構成では、レーダセンサ109は、車両乗員区画をスキャンする目的で60GHz~80GHzの周波数範囲内でイメージングレーダとして動作し得る。レーダスキャナの単一のスイープは、レーダセンサの視野において検出可能な車両乗員区画の全体部分をスキャンし得る。センサの単一のスイープ、及び対応付けられる処理は、データの単一のフレームを生成し得る。1つ以上の構成では、レーダセンサ109は、毎秒約5フレーム(すなわち、毎秒5スイープ)で動作し得る。これらのパラメータ下で動作して、5秒~10秒の期間にデータを取得し、データからの異常の除去を容易にして明瞭な画像を提供することが望ましい。したがって、「スキャン」は、データからの異常の除去を容易にして明瞭な画像を提供するのに充分なデータを提供するのに充分なスイープを備え得る。1つ以上の構成では、最大スキャンレートは、毎秒5スイープである。
【0034】
特定の構成では、レーダセンサ電力消費は、DC12ボルトで毎秒5スイープにおけるアクティブスキャンについてフレーム毎に170mA~280mA間であり得、本明細書で想定される最低スキャンレートにおいて55μAであり得る。(例えば、マイクロコントローラ関連の回路、及びCANトランシーバハードウェアを含む)レーダセンサアセンブリ全体は、DC12ボルトで動作するように構成され得る。ピークRFスイープ電力は、約4.6Wであり得る。
【0035】
車両の様々な特徴に関する情報は、データストア115内の車両情報116において、及び/又はセンサ制御モジュール117においてプログラム及び/又は記憶され得る。例えば、センサシステム120又はデータストア115は、乗員が利用可能な座席の数(例えば、着座ゾーンの観点で定められる5つの座席)と、レーダセンサに対する着座ゾーンA、B、及びD~F並びに(ゾーンB及びGなどの)他のレーダスキャンゾーンの各々の基準場所と、各ゾーンの関連の境界及び寸法と、基本的な車両内面の場所及び寸法と、不安全な着座状態を検出して本明細書に記載されるような他の動作を行うことに関連する他の場所及びパラメータと、を含む車両内部の詳細に関してプログラムされ得る。システムは、別々の追加オブジェクトを区別するために、前の又は現在のレーダスキャンに対する比較のポイントとして、車両が空であるときからの初期ベースラインスキャンを使用し得る。車両における様々なオブジェクト及び状態を認識、分類、及び追跡するようにセンサに教示するために、ニューラルネットワークを採用した機械学習アルゴリズムも使用され得る。
【0036】
図2は、追加の床ゾーンC及び荷物ゾーンGと共に、5つの座席202a~202eの例示的な車両着座配置、並びに対応付けられる着座ゾーンA、B、及びD~Fを示す車両内部の概略的な平面図である。各着座ゾーンは、車両の移動中に単一の乗員を着席させるように構造化され得る。このために、各着座ゾーンは、対応付けられるシートベルト(図示せず)を含み得る。MMWレーダは、乗員についての各着座ゾーンを監視するように構成され得る。
【0037】
1つ以上の機構では、車両内部ゾーンは、(運転者側ゾーンA及び助手席側ゾーンBを含む)前方着座ゾーンと、前方座席の後ろであって、床ゾーンCの後方に配置された後方着座ゾーンD~Fと、を含み得る。個々の後方着座ゾーンは、(図2に示されるような)個々の座席の場所に対して、又は連続的な「ベンチ」タイプの後部座席に設置されたシートベルトの場所に対して定められ得る。加えて、レーダスキャン可能な床ゾーンCは、前方座席と後部座席との間に配置され得、荷物ゾーンGは、後部座席の後ろに(例えば、ハッチバック荷物エリアに)配置され得る。車両内部の詳細及び関連寸法は、車両の各製造元及びモデルに特有であり得、既知の方法を使用してレーダ情報に関する参照及び比較のためにメモリ内にプログラムされ得る。
【0038】
MMWレーダ109は、高度な精度及び反復可能性で車両内部の様々な状態を認識するように「訓練」され得る。訓練は、各状態に対して繰り返し作用を受けさせることによって、及び/又は他の既知の方法によってプログラミングを通じて行われ得る。1つ以上の機構では、MMWレーダは、様々な不安全な乗員着座状態を認識するように訓練され得る。
【0039】
図4は、対応付けられる着座ゾーンの各座席に適切に着座した乗員を有する5つの着座ゾーンA、B、及びD~Fを含む、図2の平面図と同様の車両の概略的な平面図である。以下に記載される不安全な着座状態は、図4に示される適切に着座した乗員配置からずれ得る。
【0040】
「不安全な着座状態」という用語は、積み重なった状態、複数乗員状態、境界重複状態、乗員が床上又は荷物エリアにいる状態、不充分な座席占有状態又は過剰乗員状態をもたらす任意の他のシナリオ、及び乗員が指定着座ゾーンに着座していない任意の他の状態を含む本明細書に記載される特別な状態のうちのいずれかを指し得る。不安全な着座状態のいくつかの例が以下に記載される。
【0041】
生じ得る1つの不安全な着座状態は、「境界重複」状態である。「境界重複」状態は、第1の着座ゾーンに位置する乗員の少なくとも最小所定割合(例えば、20%)が、隣接する第2の着座ゾーンの境界を超えて広がっていることをレーダデータの処理及び生成ポイントクラウドが示す状態であり得る。これは、例えば、主に第1の着座ゾーンに存在する1人の子供の一部が、第1の着座ゾーンと隣接する着座ゾーンとの間の着座ゾーン境界を超えて広がっている場合に生じ得る。これは、子供が自分の座席に対して適切にベルトで締められていないことを示し得る。図6は、図2の平面図と同様の車両の概略的な平面図であって、乗員604が不適切に着座している境界重複状態を示している。図6の乗員604は、着座ゾーンD及びE間の境界をまたいでおり、したがって、おそらくシートベルトによって適切に固定されない。
【0042】
乗員が車両座席に着座していない別の不安全な着座状態が生じ得る。図7は、ゾーンA及びDそれぞれにおける座席に適切に着座した乗員702a及び702dを示し、荷物ゾーンG及び床ゾーンCそれぞれに不適切に着座した更なる乗員704g及び704cも示す、図2の平面図と同様の車両の概略的な平面図である。
【0043】
生じ得る別の不安全な着座状態は、「複数乗員」状態である。「複数乗員」状態は、複数の乗員(例えば、小さい子供)が単一の着座ゾーン内に位置する状態であり得る。車両の動作を制御するシステムは、2人の乗員の各々の少なくとも所定の割合(例えば、85%)が単一の着座ゾーンに位置していることをレーダデータの処理及び生成ポイントクラウドが示す場合に複数乗員状態が存在することを決定し得る。例えば、2人の子供の頭及び胴は、単一の着座ゾーン内に配置され得る一方、1人以上の子供の腕又は脚の一部は、着座ゾーンの境界の外側にあり得る。図8は、ゾーンAにおける座席に適切に着座した乗員802aを示し、ゾーンDにおける座席に複数乗員状態で不適切に着座した更なる乗員804d及び804eも示す、図2の平面図と同様の車両の概略的な平面図である。
【0044】
生じ得る別の不安全な着座状態は、「積み重なった」状態である。「積み重なった」状態は、1人の乗員が、適切に着座した別の乗員の上(例えば、別の乗員の膝)に着座する場合に生じ得る。MMWレーダは、(例えば、積み重なった乗員の個々の相対的な動きを検出することによって)このような状態を検出することが可能であり得るが、積み重なった乗員をレーダセンサ109が検出することが困難な場合がある状態が存在する。例えば、電力を節約するために比較的低いスキャンレートでスキャンしている間、乗員の積み重なった状態を検出するのが困難な場合がある。しかしながら、このような状態は、現在の車両内の乗員数を監視して、車両内部の着座ゾーンのうちの1つに着座又は他の場合には位置する乗員数を決定することによって、本明細書に記載されるように検出され得る。図9は、ゾーンAにおける座席に適切に着座した乗員902aを示し、着座ゾーンDにおける座席に「積み重なった」状態で不適切に着座した更なる乗員904d、904eも示す、図2の平面図と同様の車両の概略的な平面図である。
【0045】
本明細書で使用される「予備スキャン」という用語は、センサ制御モジュール117又は車両システム140のいずれかが、実行により車両100の移動をもたらす制御コマンドを受信及び/又は実装する前に行われるMMWレーダスキャンを指す。予備スキャンは、車両が静止している間に車両内部の現在の乗員数を決定及び追跡することを対象とし得る。より具体的には、予備スキャンは、車両の1つ以上の開放ドアを通じて車両に入っている乗員及び車両を出ている乗員の数を追跡するのに使用可能なデータを提供することを対象とし得る。この情報は、任意の所与の時間に車両内部に存在する乗員総数(すなわち、車両に入った乗員数-車両を出た乗員数=車両内部の現在の乗員数)を決定及び更新するために使用され得る。実行により車両の移動をもたらす制御コマンドは、人間のユーザによって(例えば、ギアを変えることによって、若しくはアクセルペダルを押すことによって)、又は自律運転モジュール160によって生成され得る。
【0046】
1つ以上の機構では、1つ以上の予備レーダスキャンは、車両エンジンがオフにされている間に行われ得る。このような機構では、単一のスキャンが行われ得るか、又は複数のスキャンが断続的に若しくは規則的な間隔で行われ得る。また、車両エンジンがオフにされる場合、複数の予備レーダスキャンが、バッテリ電力を節約するために比較的低いスキャンレートで行われ得る。エンジンがオンにされ、車両が依然静止している場合、レーダセンサ109は、エンジンから電力を取り得、任意のレーダスキャンが、1つ以上の比較的高いスキャンレートで行われ得る。
【0047】
予備スキャンは、可能である最大の度合いまでバッテリ電力を節約しつつ、車両内部を出入りしている乗員の確実な検出に対応したスキャンレートで行われ得る。1つ以上の特定の機構では、予備スキャンは、毎秒2フレームのスキャンレートで行われ得る。
【0048】
移動前スキャンは、実行により車両の移動をもたらす制御コマンドの受信後に行われるMMWレーダスキャンである。移動前スキャンは、車両の乗員の着座状況を決定するために、車両が移動する前に行われる最終的なスキャンであり得る。乗員は、車両が移動する前に(例えば、図4に示されるように)単一の乗員が各着座ゾーンにいる状態で適切に着座すべきである。
【0049】
スキャンは、乗員が出入りし得る(車両出入口などの)車両内部の一部を監視し得る。本明細書で使用される「ドア」又は「出入口」は、乗員が車両内部を出入りし得る車両内部の任意の開口として定められ得る。これは、従来のサイドドア、ハッチバックなどを含み得る。開放ドアは、予備レーダスキャンから、又は各ドアの「開放」及び「閉鎖」状態を検出するように構成されたドアセンサから取得される情報を使用して検出され得る。1つ以上の機構では、「開放ドア」の警告がトリガされることなく車両が存在する面に沿って車両が移動し得る位置にドアがある場合、ドアは、「閉鎖」と見なされ得る。
【0050】
移動スキャンは、車両が、例えば、走行中に路面に沿って移動している間に行われるMMWレーダスキャンである。移動スキャンは、車両が動いている間に生じる不安全な着座状態の検出を対象とする。エンジンがオンにされている間、レーダセンサ109がエンジンによって動力供給され得るため、移動レーダスキャンは、バッテリを消耗することなく比較的高いスキャンレートで行われ得る。車両移動中に不安全な着座状態を検出すると、センサ制御モジュール117は、例えば、不安全な着座状態が存在するという警告を運転者に対して生成するように車両の動作を制御し得る。センサ制御モジュール117はまた、例えば、ナビゲーションシステム147と協働し、可能な限り早く、車両を寄せるのに安全な場所を自動的に決定して、運転者が不安全な着座状態に対処することを可能にするように車両の動作を制御し得る。この情報は、運転者に対して生成されるメッセージ又は警告に含まれ得る。自律運転の車両では、センサ制御モジュール117は、寄せるのに安全な場所を自動的に決定して、車両100を当該安全な場所に自律的に導くように、自律運転モジュール160及びナビゲーションシステム147と協働して動作し得る。
【0051】
「不充分な座席占有状態」は、車両乗員の現在の数について充分な座席の数が存在するが、少なくとも1人の乗員が座席に着座していないと思われる状態であり得る。例えば、センサシステム120又はデータストア115は、乗員が利用可能な座席の数(例えば、着座ゾーンの観点で定められる5つの座席)を含む車両内部の詳細に関してプログラムされ得る。レーダセンサ情報の処理は、現在、4人の乗員が車両内にいるが、乗員のうちの3人のみが既定の着座ゾーンのうちの1つに着座していることを示し得る。図7は、このような状態の例を示し、乗員704cは、床ゾーンCに不適切に着座しており、別の乗員704gは、荷物ゾーンGに不適切に着座している。
【0052】
「過剰乗員状態」は、車両内の現在の乗員数が、乗員が利用可能な座席の数を超えている場合に生じ得る。このような状態は、レーダセンサによって検出される車両内の現在の乗員数に対して、利用可能な座席の数を比較することによって検出され得る。このような状態の例は図5に示されており、図5は、着座ゾーンA、B、及びD~Fに適切に着座した5人の乗員502を示し、荷物ゾーンGに不適切に着座した乗員504も示す、図2と同様の車両の概略的な平面図である。
【0053】
車両の動作の制御は、特定のタスク又は機能を行うように車両の何らかの部分の動作を自動的に制御することを含み得る。例えば、1つ以上の機構では、車両の動作は、人間のユーザに向けられる警告、及び特定の状態がMMWレーダ109によって検出されているという表示を生成するように、出力システム135の動作を制御することによって制御され得る。特定の実施形態では、車両内部の概略図は、車両内部の警告状態及びその場所の性質を示して、出力システム135又はセルラデバイスのスクリーンディスプレイ上に表示され得る。様々な自動車両制御機能及びレーダスキャン情報に対する応答はまた、入力システム130を通じてユーザによって選択可能であり得る。
【0054】
例えば、センサ制御モジュール117は、オプションのユーザ選択を可能にする命令を含み得、それによって、生成される警告の受信が人間のユーザによって確認されるまで、車両の動作は、実行により車両の移動をもたらす制御コマンドの実装を自動的に妨げることによって制御され得る。センサ制御モジュール117は、任意の好適な形態、例えば、ユーザがボタンを押すことによって、音声コマンドによって、などで確認を受信するように構成され得る(又はユーザによって構成可能であり得る)。
【0055】
別の例では、センサ制御モジュール117は、オプションのユーザ選択を可能にする命令を含み得、それによって、検出される不安全な着座状態が解決されて全ての乗員が安全に着座するまで、車両の動作は、実行により車両の移動をもたらす制御コマンドの実装を自動的に妨げることによって制御され得る。
【0056】
別の例では、センサ制御モジュール117又は自律運転モジュール160は、オプションのユーザ選択を可能にする命令を含み得、それによって、車両100の動作は、本明細書に記載される不安全な着座状態のうちの1つ以上の検出時に、自律運転の車両を安全な場所に自動的に寄せることによって制御され得る。
【0057】
1つ以上の特定の機構では、車両は、ユーザが入力システム130を使用してオプションを選択することを可能にするように構成され得、それによって、センサ制御モジュール117は、生成される警告の受信が人間のユーザによって確認されるまで、又は検出される不安全な着座状態が解決されて全ての乗員が安全に着座するまで、「ドライブ」モードへのシフトを妨げる信号又はコマンドがユーザによって手動で無効にされない限り、「ドライブ」モードへのトランスミッションのシフトを妨げる信号を自動的に生成する。
【0058】
MMWレーダ109によって検出される状態に応じた車両の他の動作の制御も想定される。
【0059】
加えて、センサシステム120は、運転環境データを取得及び/又は検知するように構成された1つ以上の環境センサ122を含み得る。「運転環境データ」は、車両が配置された外部環境又はその1つ以上の部分に関するデータ又は情報を含む。例えば、1つ以上の環境センサ122は、車両100の外部環境の少なくとも一部における障害物、及び/又は当該障害物に関する情報/データを検出、定量化、及び/又は検知するように構成され得る。当該障害物は、静止オブジェクト及び/又は動的オブジェクトであり得る。1つ以上の環境センサ122は、例えば、レーンマーク、標識、交通信号灯、交通標識、車線、横断歩道、車両100に近い縁石、路上外のオブジェクト、気象状態などの、車両100の外部環境における他のものを検出、測定、定量化、及び/又は検知するように構成され得る。一例として、1つ以上の機構では、環境センサ122は、1つ以上のレーダセンサ、1つ以上のLIDARセンサ、1つ以上のソナーセンサ、及び/又は1つ以上のカメラ(図示せず)を含み得る。
【0060】
車両無線通信インターフェース169は、車両の構成要素及びシステムと車両の外部のエンティティ(例えば、クラウド設備、セルラ及び他のモバイル通信デバイス、他の車両など)との間の通信を可能にし、及び/又は容易にするように構成され得る。例えば、(以下でより詳細に記載される)センサ制御モジュール117の動作によってもたらされる警告は、無線通信インターフェース169を介して、車両から離れた人又は設備に送信され得る。
【0061】
車両100は、入力システム130を含み得る。「入力システム」は、情報/データを機械に入力することを可能にする任意のデバイス、構成要素、システム、要素、若しくは機構、又はこれらのグループを含む。例えば、入力システム130は、キーパッド、タッチスクリーン若しくは他のインタラクティブディスプレイ、音声認識システム、及び/又はユーザと車両との間の通信を容易にする任意の他のデバイス若しくはシステムを含み得る。入力システム130は、車両の乗員(例えば、運転者若しくは乗客)、又は車両100から離れた場所にいるユーザから入力を受信し得る。特定の実施形態では、入力システム130は、単にボタン/スイッチを作動させることによってユーザが車両を停止又は始動させることを可能にするボタン及び/又はスイッチを含み得る。車両100はまた、出力システム135を含み得る。「出力システム」は、情報/データを車両の乗員(例えば、運転者、車両の乗客など)又は離れたユーザに提示することを可能にする任意のデバイス、構成要素、若しくは機構、又はこれらのグループを含む。
【0062】
車両100は、まとめて140と指定される1つ以上の車両システムを含み得る。1つ以上の車両システム140の様々な例が図1に示されている。しかしながら、車両100は、より多くの、より少ない、又は異なる車両システムを含み得る。特定の車両システムが別々に定められているが、システムの各々若しくはいずれか又はその一部は、車両100内でハードウェア及び/又はソフトウェアを介して他のように組み合わされ得るか又は分離され得ることを理解されたい。車両システム140は、推進システム141、ブレーキシステム142、ステアリングシステム143、スロットルシステム144、サスペンションシステム148、トランスミッションシステム145、及び/又はナビゲーションシステム147を含み得る。これらのシステムの各々は、現在既知であるか又は今後開発される1つ以上のデバイス、構成要素、及び/又はその組合せを含み得る。
【0063】
推進システム141は、車両のエンジン(図示せず)を含み得る。エンジンは、例えば、従来の動力を備えた車両における内燃エンジン、ハイブリッド電気-ガソリン車両における内燃エンジン若しくは電気モータ、又は完全な電気動力を備えた車両における電気モータであり得る。エンジンは、点火スイッチの作動によって従来の方法でオンにされ得る。1つ以上の機構では、点火スイッチは、人間の運転者又は車両の乗員によって作動可能であるように構成され得る。特定の実施形態では、点火スイッチは、センサ制御モジュール117などのモジュールのうちの1つからの命令下で、プロセッサ110からのコマンドによって自律的に「オン」又は「オフ」にされるように構成され得る。
【0064】
1つ以上の機構では、トランスミッションシステム145は、不安全な着座状態が車両において検出されるとセンサ制御モジュール117によって生成される制御コマンドに応じて作動可能であるように構成され得る。例えば、車両は、ユーザが入力システム130を使用してオプションを選択することを可能にするように構成され得、それによって、センサ制御モジュール117は、不安全な着座状態が検出される場合、シフトを妨げるコマンドがユーザによって手動で無効にされるまで、「ドライブ」モードへのトランスミッションのシフトを妨げる信号を自動的に生成する。
【0065】
ナビゲーションシステム147は、車両100の地理的場所を決定し、及び/又は車両100についての走行ルートを決定するように構成された、現在既知であるか又は今後開発される1つ以上のデバイス、アプリケーション、及び/又はその組合せを含み得る。ナビゲーションシステム147は、車両100についての走行ルートを決定するための1つ以上の地図アプリケーションを含み得る。ナビゲーションシステム147は、グローバルポジショニングシステム、ローカルポジショニングシステム、又はジオロケーションシステムを含み得る。ナビゲーションシステム147は、走行ルートに沿って車両の経路を追跡するように構成され得る。ナビゲーションシステム147は、ユーザによって選択される走行ルートに沿って車両を導くために自律運転モジュールと関連して動作するように構成され得る。
【0066】
車両100は、1つ以上のアクチュエータ150を含み得る。アクチュエータ150は、プロセッサ110並びに/又は自律運転モジュール160及び/若しくはセンサ制御モジュール117からの信号又は他の入力の受信に応じて、車両システム140又はその構成要素のうちの1つ以上を修正、調整、及び/又は変更するように動作可能な任意の要素又は要素の組合せであり得る。任意の好適なアクチュエータが使用され得る。例えば、1つ以上のアクチュエータ150は、単にいくつかの可能性を挙げれば、モータ、空気圧アクチュエータ、液圧ピストン、リレー、ソレノイド、及び/又は圧電アクチュエータを含み得る。
【0067】
車両100は、1つ以上のモジュールを含み得、その少なくとも一部が本明細書に記載される。モジュールは、プロセッサ110によって実行されると、本明細書に記載される様々なプロセスのうちの1つ以上を実装するコンピュータ可読プログラムコードとして実装され得る。モジュールのうちの1つ以上は、プロセッサ110の構成要素であり得るか、又はモジュールのうちの1つ以上は、プロセッサ110が動作可能に接続された他の処理システム上で実行され得、及び/若しくは当該他の処理システム間で分散され得る。モジュールは、1つ以上のプロセッサ110によって実行可能な命令(例えば、プログラムロジック)を含み得る。代替的に又は追加的に、データストア115のうちの1つ以上は、このような命令を含み得る。
【0068】
概して、本明細書で使用されるモジュールは、特定のタスクを行うか、又は特定のデータタイプを実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。更なる態様では、メモリは概して、記されたモジュールを記憶する。モジュールに対応付けられるメモリは、プロセッサ内に組み込まれたバッファ若しくはキャッシュ、RAM、ROM、フラッシュメモリ、又は別の好適な電子記憶媒体であり得る。また更なる態様では、本開示によって構想されるモジュールは、特定用途向け集積回路(ASIC)として、システムオンチップ(SoC)のハードウェア構成要素として、プログラマブルロジックアレイ(PLA)として、又は開示された機能を行うために定められた構成セット(例えば、命令)が組み込まれた別の好適なハードウェア構成要素として実装される。
【0069】
1つ以上の機構では、本明細書に記載されるモジュールのうちの1つ以上は、人工知能要素又は演算知能要素、例えば、ニューラルネットワーク、ファジーロジック、又は他の機械学習アルゴリズムを含み得る。更に、1つ以上の機構では、モジュールのうちの1つ以上は、本明細書に記載される複数のモジュール間で分散され得る。1つ以上の機構では、本明細書に記載されるモジュールのうちの2つ以上は、単一のモジュールに組み合わされ得る。
【0070】
車両100は、1つ以上の自律運転モジュール160を含み得る。自律運転モジュール160は、センサシステム120、並びに/又は車両100及び/若しくは車両100の外部環境に関する情報を捕捉することができる任意の他のタイプのシステムからデータを受信するように構成され得る。自律運転モジュール160は、車両100の位置及び速度を決定し得る。自律運転モジュール160は、障害物の場所、及び/又は交通標識、木、低木、近くの車両、歩行者などを含む他の環境的特徴の場所を決定し得る。自律運転モジュール160は、プロセッサ110及び/又は本明細書に記載されるモジュールのうちの1つ以上による使用のために車両100の外部環境内の障害物についての場所情報を受信及び/又は決定して、複数の衛星からの信号又は任意の他のデータ及び/若しくは信号に基づいて、車両100の位置及び向き、グローバル座標における車両位置を推定するように構成され得、当該任意の他のデータ及び/又は信号は、車両100の現在の状態を決定するために、又は地図を生成する際若しくは地図データに対する車両100の位置を決定する際に使用される車両100の環境に対する車両100の位置を決定するために使用され得る。
【0071】
自律運転モジュール160は、センサシステム120によって取得されるデータ、及び/又はナビゲーションシステム147などのナビゲーションシステムから受信される情報に基づいて、走行経路、車両100についての現在の自律運転操作、将来の自律運転操作、及び/又は現在の自律運転操作に対する修正を決定するように構成され得る。「運転操作」は、車両の動きに影響を与える1つ以上の動作を意味する。運転操作の例には、単にいくつかの可能性を挙げれば、加速、減速、ブレーキ、方向転換、車両100の横方向の移動、走行車線の変更、走行車線への合流、及び/又は後退が含まれる。自律運転モジュール160は、決定された運転操作を実装するように構成され得る。自律運転モジュール160は直接的又は間接的に、このような自律運転操作を実装させ得る。本明細書で使用される「させる」又は「させること」は、直接的又は間接的な方法のいずれかで、ある事象若しくは動作を、起こさせる(make)、起こさせる(force)、起こさせる(compel)、起こすように指図する、起こすように命令する、起こすように指示する、及び/若しくは当該事象若しくは動作が起こるのを可能にするか、又は当該事象若しくは動作を、少なくともこのような事象若しくは動作が起き得る状態になるようにさせる(make)、させる(force)、させる(compel)、指図する、命令する、指示する、及び/若しくは当該事象若しくは動作が少なくとも当該状態になることを可能にすることを意味する。
【0072】
自律運転モジュール160は、様々な車両機能を実行し、並びに/又は車両100若しくはその1つ以上のシステム(例えば、車両システム140のうちの1つ以上)にデータを送信し、それからデータを受信し、それと相互作用し、及び/若しくはそれを制御するように構成され得る。自律運転モジュール160は、初期又は開始場所から目的地へ走行ルートに沿って車両を運転するようにユーザ車両を自律的に制御するように構成され得る。
【0073】
プロセッサ110、センサ制御システム117、及び/又は自律運転モジュール160は、様々な車両システム140及び/又はその個々の構成要素を含む車両の他の要素と通信するように動作可能に接続され得る。例えば、図1に戻って、プロセッサ110、センサ制御モジュール117、及び/又は自律運転モジュール160は、様々な車両システム140から情報を送信及び/又は受信して車両100の動き、速度、操作、進行方向、方向などを制御するように通信状態にあり得る。プロセッサ110、センサ制御モジュール117、及び/又は自律運転モジュール160は、当該車両システム140の一部又は全てを制御し得、したがって、部分的又は完全に自律的であり得る。
【0074】
プロセッサ110、センサ制御モジュール117、及び/又は自律運転モジュール160は、車両システム140及び/又はその構成要素のうちの1つ以上を制御することによって、車両100のナビゲーション及び/又は操作を制御するように動作可能であり得る。例えば、自律モードで動作しているとき、プロセッサ110及び/又は自律運転モジュール160は、車両100の方向及び/又は速度を制御し得る。プロセッサ及び/又は自律運転モジュール160は、(例えば、エンジンに提供される燃料の供給を増加させることによって)車両100を加速させ、(例えば、エンジンへの燃料の供給を減少させること及び/若しくはブレーキをかけることによって)車両100を減速させ、並びに/又は、(例えば、前方2輪を回転させることによって)車両100の方向を変更させ得る。
【0075】
本明細書に記載される1つ以上の機構では、車両の動作を制御するシステム、車両の乗員区画を監視する車両センサ121のうちの1つ以上は、プロセッサ110と、プロセッサ110に対して通信可能に接続されセンサ制御モジュール117を記憶するメモリ112と、を含み得る。センサ制御モジュール117は、センサシステム120、及び/又は車両100に関する情報を捕捉することができる任意の他のタイプのシステムの1つ以上のセンサからデータを受信するように構成され得る。
【0076】
センサ制御モジュール117は、コンピュータ可読命令を含み得、当該コンピュータ可読命令は、プロセッサ110によって実行されると、プロセッサに対して、本明細書に記載されるようにセンサデータ及び/又は他の情報を使用して決定を行わせ動作(又は動作の実行)を行わせる。車両100は、センサ制御モジュール117が状態及び/又は事象を検出し、考慮事項に基づいて、本明細書に記載される情報及び任意の他の利用可能な情報を使用して決定を行うのに必要な任意の全てのセンサ、機構、(ソフトウェア及び/又はハードウェアの形態の)システムなどを含み得る。センサ制御モジュール117は、コンピュータ可読命令を含み得、当該コンピュータ可読命令は、プロセッサ110によって実行されると、車両センサによって取得される情報、並びに/又は他の状態及び事象の発生に応じて、プロセッサに対して、本明細書に記載されるように車両構成要素及び/又はシステム並びに車両動作の態様を有効にさせ、無効にさせ、及び/又は他の場合には制御させる。センサ制御モジュール117は、自律運転モジュール160並びに/又は任意の他の車両構成要素及び/若しくはシステムと関連して動作して、本明細書に記載されるように車両100の任意の動作を制御するように構成され得る。
【0077】
1つ以上の機構では、センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み得、当該コンピュータ可読命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに対して、車両が静止している場合であって車両の1つ以上のドアが開放されている間、(a)1つ以上の開放ドアを含む車両の内部の一部に関する少なくとも1つの予備スキャンを行うようにレーダセンサの動作を自動的に制御させる。センサ制御モジュールはまた、(b)車両内部の少なくとも1つの予備スキャンによって取得される情報を使用して、車両内の現在の乗員数を決定するように構成され得る。センサ制御モジュールはまた、車両の全てのドアが閉鎖されるまで動作(a)及び(b)を繰り返すように構成され得る。これらの動作は、車両内部の現在の乗員総数を決定及び更新し得る。
【0078】
センサ制御モジュールはまた、実行により車両の移動をもたらす制御コマンドの受信に応じて、車両内部の移動前スキャンを行うようにレーダセンサの動作を制御するように構成され得る。センサ制御モジュールはまた、移動前スキャンによって取得される情報を使用して、過剰乗員状態が車両内部に存在するかどうかを決定し、過剰乗員状態が存在するという決定に応じて、制御コマンドの実行以外の車両の動作を制御するように構成され得る。制御コマンドの実行以外の動作は、例えば、車両内部の不安全な着座状態の存在を示す警告の生成、又は本明細書に記載されるような別の動作であり得る。
【0079】
1つ以上の機構では、センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、当該コンピュータ可読命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに対して、車両が依然静止している間、全ての車両ドアが閉鎖された後に少なくとも1つの車両ドアが再び開放されたことを決定させる。センサ制御モジュールはまた、車両の1つ以上のドアが開放されている間、(a)1つ以上の開放ドアを含む車両の内部の一部に関する少なくとも1つの予備スキャンを行うようにレーダセンサの動作を自動的に制御し、(b)車両内部の少なくとも1つの予備スキャンによって取得される情報を使用して、車両内の現在の乗員数を決定するように構成され得る。センサ制御モジュールはまた、車両の全てのドアが再び閉鎖されるまで動作(a)及び(b)を繰り返すように構成され得る。これらの動作は、車両が依然静止している間、車両ドアが閉鎖された後に再び開放される場合、車両内部の現在の乗員総数を決定及び更新し得る。したがって、内部の乗員数は、車両が移動する前にドアが開放及び閉鎖される回数に関係なく、常に更新される。
【0080】
1つ以上の機構では、センサ制御モジュールはまた、コンピュータ可読命令を含み得、当該コンピュータ可読命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに対して、過剰乗員状態が存在しないという決定に応じて、移動前スキャンによって取得される情報を使用して、不充分な座席占有状態が車両内部に存在するかどうかを決定させる。センサ制御モジュールはまた、不充分な座席占有状態が存在するという決定に応じて、車両の動作を制御し、不充分な座席占有状態が存在しないという決定に応じて、制御コマンドの実行以外の車両の動作を制御するように構成され得る。
【0081】
1つ以上の機構では、センサ制御モジュールはまた、コンピュータ可読命令を含み得、当該コンピュータ可読命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに対して、少なくとも1つの予備スキャンを行うようにレーダセンサの動作を制御する前に、車両のエンジンが動作しているかどうかを決定させる。センサ制御モジュールは、エンジンが動作していない場合、第1のスキャンレートで少なくとも1つの予備スキャンを行うようにレーダセンサの動作を制御するように構成され得る。センサ制御モジュールはまた、エンジンが動作している場合、第1のスキャンレートよりも高い第2のスキャンレートで少なくとも1つの予備スキャンを行うように、レーダセンサの動作を制御するように構成され得る。これにより、レーダセンサ109が、動作している車両エンジンから電力を取ることができる場合に、よりタイムリーなレーダデータについて、より高いスキャンレートでスキャンすることが可能になる。
【0082】
1つ以上の機構では、センサ制御モジュールはまた、コンピュータ可読命令を含み得、当該コンピュータ可読命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに対して、移動前スキャンによって取得される情報を使用して、境界重複状態が車両内部に存在するかどうかを決定させ、境界重複状態が存在するという決定に応じて、車両の動作を制御させる。センサ制御モジュールはまた、コンピュータ可読命令を含み得、当該コンピュータ可読命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに対して、移動前スキャンによって取得される情報を使用して、複数乗員状態が車両内部に存在するかどうかを決定させ、複数乗員状態が存在するという決定に応じて、車両の動作を制御させる。
【0083】
1つ以上の機構では、センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み得、当該コンピュータ可読命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに対して、車両内部の移動前スキャンによって取得される情報を使用して、乗員が車両の床100f上に存在するかどうかを決定させ、乗員が車両の床上に存在するという決定に応じて、車両の動作を制御させる。センサ制御モジュールはまた、コンピュータ可読命令を含み得、当該コンピュータ可読命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに対して、移動前スキャンによって取得される情報を使用して、乗員が車両の荷物エリアに存在するかどうかを決定させ、乗員が車両の荷物エリアに存在するという決定に応じて、車両の動作を制御させる。
【0084】
1つ以上の機構では、センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み得、当該コンピュータ可読命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに対して、車両が動いている間、車両の1つ以上の移動レーダスキャンを行わせ、移動スキャンのうちのいずれかによって取得される情報を使用して、不安全な着座状態が車両内部に存在するかどうかを決定させる。センサ制御モジュールはまた、不安全な着座状態が存在するという決定に応じて、車両の動作を制御するように構成され得る。
【0085】
本明細書に記載される1つ以上の機構では、車両の動作の制御は、警告を生成するように車両の出力システムを制御することを含み得る。本明細書に記載される1つ以上の機構では、車両の動作の制御は、ユーザが警告の受信を確認するまで、実行により車両の移動をもたらす制御コマンドに応じた車両の移動を妨げるように車両の動作を制御することを含み得る。
【0086】
図10は、車両の内部をスキャンし、センサデータに応じて車両の1つ以上の動作を制御するための車両レーダセンサ109の動作を示すフロー図である。
【0087】
ブロック1010で、センサ制御モジュール117は、車両エンジンが動作しているかどうかを決定し得る。車両エンジンが動作していない場合、車両バッテリ電力を節約するようにレーダスキャンレートを制御することが望ましい場合がある。したがって、予備スキャンは、比較的低いスキャンレートで行われ得る。車両エンジンが動作していない場合、センサ制御モジュール117は(ブロック1012で)、少なくとも1つの車両ドアが開放している場合を検出し得る。
【0088】
車両ドアが開放されている場合、センサ制御モジュール117は(ブロック1014で)、車両内部の予備スキャンを行うようにレーダセンサの動作を制御し得る。スキャンは、取得データが、スキャン中に車両を出入りする乗員数を決定するために使用され得るように、車両の開放ドアを含み得る。次いで、センサ制御モジュール117は(ブロック1016で)、任意の予備スキャンからのデータを使用して、車両内部に存在する現在の乗員数を決定し得る。加えて、センサ制御モジュール117は(ブロック1018で)、全ての開放車両ドアが閉鎖されているかどうかを決定し得る。全ての車両ドアが閉鎖されていない場合、レーダセンサ109は、予備スキャンを継続するように制御され得る。このために、センサ制御モジュール117は(ブロック1020で)、車両エンジンが動作しているかどうかを決定して、レーダセンサ109がエンジンから電力を取り得るかどうかを決定し得る。車両エンジンが動作していない場合、制御は、ブロック1014に戻り得、ここで、別の予備スキャンがバッテリ電力下で行われ得る。
【0089】
少なくとも1つの車両ドアが依然開放されている間であって、エンジンがオフのままである間、サイクル1014-1016-1018-1020は継続し得る。ブロック1018に戻って、全ての車両ドアが閉鎖されていると決定される場合、乗員は、車両を出入りし得ない。次いで、センサ制御モジュール117は(ブロック1024で)、予備スキャンを停止し得る。次いで、制御は、ブロック1010に戻り得、ここで、センサ制御モジュールは、継続してエンジン状況を監視し、1つ以上の車両ドアが再び開放されるのを待機し得る。
【0090】
ブロック1010及び1022に戻って、エンジンが動作しており且つ1つ以上のドアの開放が検出されていると決定される場合、センサ制御モジュール117は(ブロック1026で)、車両内部の予備スキャンを行うようにレーダセンサの動作を制御し得る。必要な場合、レーダセンサ109は、動作しているエンジンから得られる電力を使用して動作し得るため、エンジンがオンにされている間に行われる予備スキャンは、比較的高いスキャンレートで行われ得る。
【0091】
ブロック1010~1026は、記載されているように、実行により車両の移動をもたらす制御コマンドをセンサ制御モジュール117が受信する前に、車両内部の現在の乗員数を決定及び更新するように実行され得る。この数は、移動制御コマンドが受信された後、本明細書に記載されるような車両の更なる動作を制御する際に採用され得る。システムは、バッテリ電力を節約するために、エンジンがオフにされている場合に比較的低いスキャンレートでスキャンを行うように設計され得る。
【0092】
ブロック1010~1026の実行は、実行により車両の移動をもたらす制御コマンドをセンサ制御モジュール117が受信するまで継続し得る。様々な車両構成要素及びシステムは、実行により車両の移動をもたらす任意のソースからの任意のコマンドもセンサ制御モジュールに送られ得るように構成され得る。実行により車両の移動をもたらす制御コマンドが受信される場合、センサ制御モジュール117は(ブロック1034で)、車両内部の移動前スキャンを行うようにレーダセンサ109の動作を制御し得る。
【0093】
次いで、センサ制御モジュール117は(ブロック1036で)、内部の現在の乗員数及び座席の数を使用して、過剰な座席乗員状態の存在を決定し得る。過剰な座席乗員状態が存在する場合、センサ制御モジュールは(ブロック1038で)、車両の1つ以上の動作を制御し得る。動作は、例えば、過剰な座席乗員状態が存在することを示す可聴警告を生成するように出力システムを制御することを含み得る。センサ制御モジュール117はまた、このときに車両の他の動作を制御し得る。
【0094】
センサ制御モジュール117はまた(ブロック1044で開始して)、車両の運転者及び/又は他のユーザが忠告され得るように過剰な座席乗員状態に関する更なる詳細を取得することを対象とするステップを行い得る。例えば、センサ制御モジュール117は(ブロック1044で)、境界重複状態が存在するかどうかを(移動前スキャンで取得される情報を使用して)決定し得る。境界重複状態が存在する場合、センサ制御モジュール117は(ブロック1048で)、車両の1つ以上の更なる動作を制御し得る。動作は、例えば、境界重複状態が存在することを示す可聴警告を生成するように出力システムを制御すること、また(任意選択的に)境界重複状態が存在する場所を強調表示する車両内部の概略図を示すように出力システム135のディスプレイを制御することを含み得る。
【0095】
しかしながら、境界重複状態が存在しない場合、センサ制御モジュール117は(ブロック1050で)、乗員が現在、床100f上に(すなわち、床ゾーンCに)存在するかどうかを(移動前スキャンで取得される情報を使用して)決定し得る。乗員が現在、床100f上に存在する場合、センサ制御モジュール117は(ブロック1052で)、車両の1つ以上の更なる動作を制御し得る。動作は、例えば、乗員が床上に存在することを示す可聴警告を生成するように出力システムを制御することを含み得る。
【0096】
乗員が現在、床上に存在しない場合、センサ制御モジュール117は(ブロック1054で)、乗員が現在、荷物エリア100cに(すなわち、荷物ゾーンGに)存在するかどうかを(移動前スキャンで取得される情報を使用して)決定し得る。乗員が現在、荷物エリア100cに存在する場合、センサ制御モジュール117は(ブロック1056で)、車両の1つ以上の更なる動作を制御し得る。動作は、例えば、乗員が荷物エリアに存在することを示す可聴警告を生成するように出力システムを制御することを含み得る。しかしながら、乗員が現在、荷物エリアに存在しない場合、センサ制御モジュール117は(ブロック1058で)、複数乗員状態が車両座席のうちの1つ以上に存在するかどうかを(移動前スキャンで取得される情報を使用して)決定し得る。
【0097】
複数乗員状態が存在する場合、センサ制御モジュール117は(ブロック1062で)、車両の1つ以上の更なる動作を制御し得る。動作は、例えば、複数乗員状態が存在することを示す可聴警告を生成するように出力システムを制御すること、また(任意選択的に)複数乗員状態が存在する場所を強調表示する車両内部の概略図を示すように出力システム135のディスプレイを制御することを含み得る。しかしながら、複数乗員状態が存在しない場合、過剰乗員状態が検出されたが、レーダは、記載される他の状態のうちのいずれも検出しなかったため、センサ制御モジュール117は(ブロック1060で)、「積み重なった」状態が座席のうちの1つ以上のどこかに存在し得ることを示す可聴警告を生成するように出力システムを制御し得る。センサ制御モジュール117はまた、このときに車両の他の動作を制御し得る。
【0098】
ブロック1036に戻って、過剰な座席乗員状態が存在しない場合、センサ制御モジュール117は(ブロック1040で)、内部の現在の乗員数及び座席の数を使用して、不充分な座席乗員状態が存在するかどうかを決定し得る。不充分な座席乗員状態が存在する場合、センサ制御モジュール117は(ブロック1042で)、車両の1つ以上の動作を制御し得る。動作は、例えば、不充分な座席乗員状態が存在することを示す可聴警告を生成するように出力システムを制御することを含み得る。センサ制御モジュール117はまた、このときに車両の他の動作を制御し得る。加えて、センサ制御モジュール117はまた、より多くの情報を取得してユーザに提示するために、前述のブロック1044~1060の実行に進み得る。しかしながら、不充分な座席乗員状態が存在しない場合、センサ制御モジュールは(ブロック1046で)、実行により車両の移動をもたらす制御コマンドを実装し得るか、又は移動制御コマンドの実装を可能にし得るか若しくは許可し得る(すなわち、不安全な着座状態がレーダセンサ109によって検出されない場合、全ての乗員が安全に着座しており、車両の移動は、任意の警告又は他の制御コマンドを生成することなく許可され得ることが想定され得る)。車両が既に動いている場合、センサ制御モジュールは、車両の動きを維持し得る。次いで、移動レーダスキャン(ブロック1047)は、車両が動いている間、車両の移動中に生じる不安全な運転状態を検出するために継続し得る。
【0099】
本明細書に記載される警告のうちのいずれかは、可聴のもの、視覚的なもの、触覚的なもの、又はこれらの組合せなどの任意の好適な形態であり得る。少なくとも第1の警告の生成に続いて、第1の警告が確認されない場合、追加の警告が生成され得る。連続する警告は、強度を増加させ、多種多様な受信者に対する多種多様な媒体を介したメッセージの送信を伴い得る。生成される任意の警告は、受信者による警告の受信の応答又は確認の要求を含み得る。
【0100】
レーダセンサの使用、及び本明細書に記載されるようにセンサによって取得されるデータは、乗員区画における様々な状態を検出又は決定するために他の場合に使用される他のタイプのセンサ(例えば、カメラ及びモーションセンサ)の除去を容易にし得る。これにより、車両生産コストが低減され、センサデータの解釈及び統合の複雑性が低減され得る。
【0101】
詳細な実施形態が本明細書に開示されている。しかしながら、開示された実施形態が単なる例として意図されることを理解されたい。したがって、本明細書に開示される具体的な構造的及び機能的な詳細は、限定的なものとして解釈されるべきではなく、単に、特許請求の範囲に対する根拠として、及び実質的に任意の適切な詳細構造で本明細書の態様を種々に採用するように当業者に教示する代表的な根拠として解釈されるべきである。更に、本明細書で使用される用語及びフレーズは、限定的であるように意図されるのではなく、むしろ、考えられる実装態様の理解可能な説明を提供するように意図される。様々な実施形態が図1図10に示されているが、当該実施形態は、示された構造又は用途に限定されない。
【0102】
図におけるフローチャート及びブロック図は、様々な実施形態に係るシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の考えられる実装態様のアーキテクチャ、機能、及び動作を示す。この点で、フローチャート又はブロック図における各ブロックは、指定された論理機能を実装する1つ以上の実行可能命令を備えるコードのモジュール、セグメント、又は一部を表し得る。一部の代替的な実装態様では、ブロックに記される機能は、図に記される順序と関係なく生じ得ることにも留意されたい。例えば、連続して示される2つのブロックは実際、実質的に同時に実行され得るか、又はブロックは時には、関連する機能に応じて、逆順で実行され得る。
【0103】
上述のシステム、構成要素、及び/又はプロセスは、ハードウェア又はハードウェア及びソフトウェアの組合せで実現でき、1つの処理システム内の中央集中方式、又は異なる要素がいくつかの相互接続された処理システムにわたって広がっている分散方式で実現できる。本明細書に記載される方法を実行するように構成された任意の種類の処理システム又は別の装置が適合される。ハードウェア及びソフトウェアの典型的な組合せは、ロード及び実行されているとき、処理システムが本明細書に記載される方法を実行するように処理システムを制御するコンピュータ使用可能プログラムコードを有する処理システムであり得る。システム、構成要素、及び/又はプロセスはまた、本明細書に記載される方法及びプロセスを行うために機械によって実行可能な命令のプログラムを有体的に具現化した、機械によって読み取り可能な、コンピュータプログラム製品又は他のデータプログラム記憶デバイスなどのコンピュータ可読ストレージに組み込まれ得る。これらの要素はまた、本明細書に記載される方法の実装を可能にし、且つ処理システムでロードされると当該方法を実行することができる全ての特徴を備えるアプリケーション製品に組み込まれ得る。
【0104】
更に、本明細書に記載される機構は、コンピュータ可読プログラムコードが具現化、例えば記憶された1つ以上のコンピュータ可読媒体において具現化されたコンピュータプログラム製品の形態を取り得る。1つ以上のコンピュータ可読媒体の任意の組合せが利用され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体であり得る。「コンピュータ可読記憶媒体」というフレーズは、非一時的記憶媒体を意味する。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子、磁気、光、電磁気、赤外線、若しくは半導体のシステム、装置、若しくはデバイス、又は以上のものの任意の好適な組合せであり得るが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(非網羅的なリスト)は、以下のもの、すなわち、携帯型コンピュータディスケット、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM若しくはフラッシュメモリ)、携帯型コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又は以上のものの任意の好適な組合せを含む。本明細書の文脈では、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって、又はこれらとの関連で使用されるプログラムを含み得るか又は記憶し得る任意の有体の媒体であり得る。
【0105】
概して、本明細書で使用されるモジュールは、特定のタスクを行うか、又は特定のデータタイプを実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。更なる態様では、メモリは概して、記されたモジュールを記憶する。モジュールに対応付けられるメモリは、プロセッサ内に組み込まれたバッファ若しくはキャッシュ、RAM、ROM、フラッシュメモリ、又は別の好適な電子記憶媒体であり得る。また更なる態様では、本開示によって構想されるようなモジュールは、特定用途向け集積回路(ASIC)として、システムオンチップ(SoC)のハードウェア構成要素として、プログラマブルロジックアレイ(PLA)として、又は開示された機能を行うために定められた構成セット(例えば、命令)が組み込まれた別の好適なハードウェア構成要素として実装される。
【0106】
コンピュータ可読媒体上で具現化されるプログラムコードは、無線、有線、光ファイバ、ケーブル、RFなど、又は以上のものの任意の好適な組合せを含むが、これらに限定されない任意の適切な媒体を使用して送信され得る。本機構の態様についての動作を実行するコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)、Smalltalk、C++、又は同種のものなどのオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む1つ以上のプログラミング言語の任意の組合せで書かれ得る。プログラムコードは、ユーザのコンピュータ上で完全に実行され得るか、ユーザのコンピュータ上で部分的に実行され得るか、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして実行され得るか、ユーザのコンピュータ上で部分的に且つリモートコンピュータ上で部分的に実行され得るか、又はリモートコンピュータ若しくはサーバ上で完全に実行され得る。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)若しくはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを通じてユーザのコンピュータに接続され得るか、又は(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを通じて)外部コンピュータへの接続が行われ得る。
【0107】
本明細書で使用される「1つ(a)」及び「1つ(an)」という用語は、1つ又は1つよりも多いものとして定義される。本明細書で使用される「複数」という用語は、2つ又は2つよりも多いものとして定義される。本明細書で使用される「別の」という用語は、少なくとも第2の又はより多くのものとして定義される。本明細書で使用される「含む」及び/又は「有する」という用語は、備える(comprising)(すなわち、オープンランゲージ)として定義される。本明細書で使用される「~及び~のうちの少なくとも1つ」というフレーズは、対応付けられる列挙事項のうちの1つ以上の任意の全ての考えられる組合せを指し、それを包含する。一例として、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」というフレーズは、Aのみ、Bのみ、Cのみ、又はそれらの任意の組合せ(例えば、AB、AC、BC、若しくはABC)を含む。
【0108】
本明細書における態様は、趣旨又はその本質的属性から逸脱することなく他の形態で具現化され得る。したがって、この範囲を示すものとして、以上の明細書ではなく以下の特許請求の範囲を参照すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2024-02-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0108
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0108】
本明細書における態様は、趣旨又はその本質的属性から逸脱することなく他の形態で具現化され得る。したがって、この範囲を示すものとして、以上の明細書ではなく以下の特許請求の範囲を参照すべきである。
本明細書に開示される発明は以下の態様を含む。
〔態様1〕
車両の動作を制御するシステムであって、前記システムは、
ミリ波レーダセンサと、
プロセッサと、
前記プロセッサに対して通信可能に接続され、コンピュータ可読命令を含むセンサ制御モジュールを記憶するメモリと、
を備え、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記車両が静止している場合であって前記車両の1つ以上のドアが開放されている間、
(a)前記1つ以上の開放ドアを含む前記車両の内部の一部の少なくとも1つの予備スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を自動的に制御させ、
(b)前記車両の内部の少なくとも1つの予備スキャンによって取得される情報を使用して、前記車両内の現在の乗員数を決定させ、
(c)前記車両の全てのドアが閉鎖されるまでステップ(a)~(b)を繰り返させ、
実行により前記車両の移動をもたらす制御コマンドの受信に応じて、前記車両の内部の移動前スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御させ、
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、過剰乗員状態が前記車両の内部に存在するかどうかを決定させ、
過剰乗員状態が存在するという決定に応じて、前記制御コマンドの実行以外の前記車両の動作を制御させる、システム。
〔態様2〕
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
過剰乗員状態が存在しないという決定に応じて、前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、不充分な座席占有状態が前記車両の内部に存在するかどうかを決定させ、
不充分な座席占有状態が存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御させ、
不充分な座席占有状態が存在しないという決定に応じて、前記制御コマンドの実行以外の前記車両の動作を制御させる、態様1に記載のシステム。
〔態様3〕
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御する前に、前記車両のエンジンが動作しているかどうかを決定させ、
前記エンジンが動作していない場合、第1のスキャンレートで前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御させ、
前記エンジンが動作している場合、前記第1のスキャンレートよりも高い第2のスキャンレートで前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように、前記レーダセンサの動作を制御させる、態様1に記載のシステム。
〔態様4〕
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、前記車両が依然静止している間、
全ての車両ドアが閉鎖された後に少なくとも1つの車両ドアが再び開放されたことを決定させ、
ステップ(a)~(c)を行わせる、態様1に記載のシステム。
〔態様5〕
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、境界重複状態が前記車両の内部に存在するかどうかを決定させ、
境界重複状態が存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御させる、態様1に記載のシステム。
〔態様6〕
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、複数乗員状態が前記車両の内部に存在するかどうかを決定させ、
複数乗員状態が存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御させる、態様1に記載のシステム。
〔態様7〕
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記車両の内部の前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、乗員が前記車両の床上に存在するかどうかを決定させ、
乗員が前記車両の床上に存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御させる、態様1に記載のシステム。
〔態様8〕
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、乗員が前記車両の荷物エリアに存在するかどうかを決定させ、
乗員が前記車両の荷物エリアに存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御させる、態様1に記載のシステム。
〔態様9〕
前記車両の動作の制御は、警告を生成するように前記車両の出力システムを制御することを含む、態様1に記載のシステム。
〔態様10〕
前記車両の動作の制御は、ユーザが前記警告の受信を確認するまで、実行により前記車両の移動をもたらす前記制御コマンドに応じた前記車両の移動を妨げるように前記車両の動作を制御することを含む、態様9に記載のシステム。
〔態様11〕
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記車両が動いている間、前記車両の1つ以上の移動レーダスキャンを行わせ、
前記移動スキャンのうちのいずれかによって取得される情報を使用して、不安全な着座状態が前記車両の内部に存在するかどうかを決定させ、
不安全な着座状態が存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御させる、態様1に記載のシステム。
〔態様12〕
車両の動作を制御する方法であって、
前記車両が静止している場合であって前記車両の1つ以上のドアが開放されている間、
a)前記1つ以上の開放ドアを含む前記車両の内部の一部の少なくとも1つの予備スキャンを行うようにミリ波レーダセンサの動作を自動的に制御するステップと、
(b)前記車両の内部の少なくとも1つの予備スキャンによって取得される情報を使用して、前記車両内の現在の乗員数を決定するステップと、
(c)前記車両の全てのドアが閉鎖されるまでステップ(a)~(b)を繰り返すステップと、
実行により前記車両の移動をもたらす制御コマンドを受信するステップと、
前記制御コマンドの受信に応じて、前記車両の内部の移動前スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御するステップと、
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、過剰乗員状態又は不充分な座席占有状態のいずれかが前記車両の内部に存在するかどうかを決定するステップと、
前記過剰乗員状態又は前記不充分な座席占有状態のいずれも存在しない場合、前記制御コマンドを実行するステップと、
前記過剰乗員状態又は前記不充分な座席占有状態のいずれかが存在する場合、前記制御コマンドの実行以外の前記車両の動作を制御するステップと、
を含む、方法。
〔態様13〕
前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御する前に、前記車両のエンジンが動作しているかどうかを決定するステップと、
前記エンジンが動作していない場合、第1のスキャンレートで前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御するステップと、
前記エンジンが動作している場合、前記第1のスキャンレートよりも高い第2のスキャンレートで前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように、前記レーダセンサの動作を制御するステップと、
を更に含む、態様12に記載の方法。
〔態様14〕
前記車両が依然静止している間、
全ての車両ドアが閉鎖された後に少なくとも1つの車両ドアが再び開放されたことを決定するステップと、
ステップ(a)~(c)を行うステップと、
を更に含む、態様12に記載の方法。
〔態様15〕
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、境界重複状態が前記車両の内部に存在するかどうかを決定するステップと、
境界重複状態が存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御するステップと、
を更に含む、態様12に記載の方法。
〔態様16〕
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、複数乗員状態が前記車両の内部に存在するかどうかを決定するステップと、
複数乗員状態が存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御するステップと、
を更に含む、態様12に記載の方法。
〔態様17〕
前記車両の内部の前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、乗員が前記車両の床上に存在するかどうかを決定するステップと、
乗員が前記車両の床上に存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御するステップと、
を更に含む、態様12に記載の方法。
〔態様18〕
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、乗員が前記車両の荷物エリアに存在するかどうかを決定するステップと、
乗員が前記車両の荷物エリアに存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御するステップと、
を更に含む、態様12に記載の方法。
〔態様19〕
内部に命令が記憶された非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令は、計算システムによって実行されると、前記計算システムに、
車両が静止している場合であって前記車両の1つ以上のドアが開放されている間、
(a)前記1つ以上の開放ドアを含む前記車両の内部の一部の少なくとも1つの予備スキャンを行うようにミリ波レーダセンサの動作を自動的に制御することと、
(b)前記車両の内部の前記少なくとも1つの予備スキャンによって取得される情報を使用して、前記車両内の現在の乗員数を決定することと、
(c)前記車両の全てのドアが閉鎖されるまでステップ(a)~(b)を繰り返すことと、
実行により前記車両の移動をもたらす制御コマンドを受信することと、
前記制御コマンドの受信に応じて、前記車両の内部の移動前スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御することと、
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、過剰乗員状態又は不充分な座席占有状態のいずれかが前記車両の内部に存在するかどうかを決定することと、
前記過剰乗員状態又は前記不充分な座席占有状態のいずれも存在しない場合、前記制御コマンドを実行することと、
前記過剰乗員状態又は前記不充分な座席占有状態のいずれかが存在する場合、前記制御コマンドの実行以外の前記車両の動作を制御することと、
を含む機能を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体。
〔態様20〕
内部に記憶された命令を更に含み、前記命令は、計算システムによって実行されると、前記計算システムに、
前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御する前に、前記車両のエンジンが動作しているかどうかを決定することと、
前記エンジンが動作していない場合、第1のスキャンレートで前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御することと、
前記エンジンが動作している場合、前記第1のスキャンレートよりも高い第2のスキャンレートで前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように、前記レーダセンサの動作を制御することと、
を含む機能を行わせる、態様19に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の動作を制御するシステムであって、前記システムは、
ミリ波レーダセンサと、
プロセッサと、
前記プロセッサに対して通信可能に接続され、コンピュータ可読命令を含むセンサ制御モジュールを記憶するメモリと、
を備え、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記車両が静止している場合であって前記車両の1つ以上のドアが開放されている間、
(a)前記1つ以上の開放ドアを含む前記車両の内部の一部の少なくとも1つの予備スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を自動的に制御させ、
(b)前記車両の内部の少なくとも1つの予備スキャンによって取得される情報を使用して、前記車両内の現在の乗員数を決定させ、
(c)前記車両の全てのドアが閉鎖されるまでステップ(a)~(b)を繰り返させ、
実行により前記車両の移動をもたらす制御コマンドの受信に応じて、前記車両の内部の移動前スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御させ、
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、過剰乗員状態が前記車両の内部に存在するかどうかを決定させ、
過剰乗員状態が存在するという決定に応じて、前記制御コマンドの実行以外の前記車両の動作を制御させる、システム。
【請求項2】
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
過剰乗員状態が存在しないという決定に応じて、前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、不充分な座席占有状態が前記車両の内部に存在するかどうかを決定させ、
不充分な座席占有状態が存在するという決定に応じて、前記制御コマンドの実行以外の前記車両の動作を制御させ、
不充分な座席占有状態が存在しないという決定に応じて、前記車両の動作を制御させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御する前に、前記車両のエンジンが動作しているかどうかを決定させ、
前記エンジンが動作していない場合、第1のスキャンレートで前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御させ、
前記エンジンが動作している場合、前記第1のスキャンレートよりも高い第2のスキャンレートで前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように、前記レーダセンサの動作を制御させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、前記車両が依然静止している間、
全ての車両ドアが閉鎖された後に少なくとも1つの車両ドアが再び開放されたことを決定させ、
ステップ(a)~(c)を行わせる、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、境界重複状態が前記車両の内部に存在するかどうかを決定させ、
境界重複状態が存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、複数乗員状態が前記車両の内部に存在するかどうかを決定させ、
複数乗員状態が存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記車両の内部の前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、乗員が前記車両の床上に存在するかどうかを決定させ、
乗員が前記車両の床上に存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、乗員が前記車両の荷物エリアに存在するかどうかを決定させ、
乗員が前記車両の荷物エリアに存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記車両の動作の制御は、警告を生成するように前記車両の出力システムを制御することを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記車両の動作の制御は、ユーザが前記警告の受信を確認するまで、実行により前記車両の移動をもたらす前記制御コマンドに応じた前記車両の移動を妨げるように前記車両の動作を制御することを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記車両が動いている間、前記車両の1つ以上の移動レーダスキャンを行わせ、
前記移動スキャンのうちのいずれかによって取得される情報を使用して、不安全な着座状態が前記車両の内部に存在するかどうかを決定させ、
不安全な着座状態が存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
車両の動作を制御する方法であって、
前記車両が静止している場合であって前記車両の1つ以上のドアが開放されている間、
(a)前記1つ以上の開放ドアを含む前記車両の内部の一部の少なくとも1つの予備スキャンを行うようにミリ波レーダセンサの動作を自動的に制御するステップと、
(b)前記車両の内部の少なくとも1つの予備スキャンによって取得される情報を使用して、前記車両内の現在の乗員数を決定するステップと、
(c)前記車両の全てのドアが閉鎖されるまでステップ(a)~(b)を繰り返すステップと、
実行により前記車両の移動をもたらす制御コマンドを受信するステップと、
前記制御コマンドの受信に応じて、前記車両の内部の移動前スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御するステップと、
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、過剰乗員状態又は不充分な座席占有状態のいずれかが前記車両の内部に存在するかどうかを決定するステップと、
前記過剰乗員状態又は前記不充分な座席占有状態のいずれも存在しない場合、前記制御コマンドを実行するステップと、
前記過剰乗員状態又は前記不充分な座席占有状態のいずれかが存在する場合、前記制御コマンドの実行以外の前記車両の動作を制御するステップと、
を含む、方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御する前に、前記車両のエンジンが動作しているかどうかを決定するステップと、
前記エンジンが動作していない場合、第1のスキャンレートで前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御するステップと、
前記エンジンが動作している場合、前記第1のスキャンレートよりも高い第2のスキャンレートで前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように、前記レーダセンサの動作を制御するステップと、
を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記車両が依然静止している間、
全ての車両ドアが閉鎖された後に少なくとも1つの車両ドアが再び開放されたことを決定するステップと、
ステップ(a)~(c)を行うステップと、
を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、境界重複状態が前記車両の内部に存在するかどうかを決定するステップと、
境界重複状態が存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御するステップと、
を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、複数乗員状態が前記車両の内部に存在するかどうかを決定するステップと、
複数乗員状態が存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御するステップと、
を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記車両の内部の前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、乗員が前記車両の床上に存在するかどうかを決定するステップと、
乗員が前記車両の床上に存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御するステップと、
を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、乗員が前記車両の荷物エリアに存在するかどうかを決定するステップと、
乗員が前記車両の荷物エリアに存在するという決定に応じて、前記車両の動作を制御するステップと、
を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
内部に命令が記憶された非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令は、計算システムによって実行されると、前記計算システムに、
車両が静止している場合であって前記車両の1つ以上のドアが開放されている間、
(a)前記1つ以上の開放ドアを含む前記車両の内部の一部の少なくとも1つの予備スキャンを行うようにミリ波レーダセンサの動作を自動的に制御することと、
(b)前記車両の内部の前記少なくとも1つの予備スキャンによって取得される情報を使用して、前記車両内の現在の乗員数を決定することと、
(c)前記車両の全てのドアが閉鎖されるまでステップ(a)~(b)を繰り返すことと、
実行により前記車両の移動をもたらす制御コマンドを受信することと、
前記制御コマンドの受信に応じて、前記車両の内部の移動前スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御することと、
前記移動前スキャンによって取得される情報を使用して、過剰乗員状態又は不充分な座席占有状態のいずれかが前記車両の内部に存在するかどうかを決定することと、
前記過剰乗員状態又は前記不充分な座席占有状態のいずれも存在しない場合、前記制御コマンドを実行することと、
前記過剰乗員状態又は前記不充分な座席占有状態のいずれかが存在する場合、前記制御コマンドの実行以外の前記車両の動作を制御することと、
を含む機能を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
内部に記憶された命令を更に含み、前記命令は、前記計算システムによって実行されると、前記計算システムに、
前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御する前に、前記車両のエンジンが動作しているかどうかを決定することと、
前記エンジンが動作していない場合、第1のスキャンレートで前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように前記レーダセンサの動作を制御することと、
前記エンジンが動作している場合、前記第1のスキャンレートよりも高い第2のスキャンレートで前記少なくとも1つの予備スキャンを行うように、前記レーダセンサの動作を制御することと、
を含む機能を行わせる、請求項19に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【国際調査報告】