(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】ヘッドフォン
(51)【国際特許分類】
H04R 1/10 20060101AFI20240628BHJP
【FI】
H04R1/10 101B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575591
(86)(22)【出願日】2022-06-14
(85)【翻訳文提出日】2024-01-25
(86)【国際出願番号】 EP2022066129
(87)【国際公開番号】W WO2022263423
(87)【国際公開日】2022-12-22
(32)【優先日】2021-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518381662
【氏名又は名称】ブルメスター オーディオシステム ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】グロスラー、ステファン
(72)【発明者】
【氏名】ハンネマン、アジャン
(72)【発明者】
【氏名】ビングズ、パスカル
【テーマコード(参考)】
5D005
【Fターム(参考)】
5D005BB00
5D005BB08
5D005BB16
(57)【要約】
ヘッドフォンは、第1及び第2のイヤカップ(10、20)及びバンド(2)を備え、前記バンド(2)は前記2つのイヤカップ(10、20)に接続され、前記ヘッドフォンが使用されている時に前記イヤカップ(10、20)を担持し、前記第1及び前記第2のイヤカップ(10、20)はそれぞれ、電気音響音発生器を有し、前記第2のイヤカップ(20)は、ケーブル(40)に接続されるように構成され、前記第1及び第2のイヤカップの前記電気音響音発生器によって放射される音に関連付けられた電気信号を受信するように構成されており、前記ケーブルは、前記ヘッドフォンが使用されている時に、ユーザの頭部上の前記第2のイヤカップ(20)の側に追加の重量をもたらし、その結果、前記第1のイヤカップ(10)及び前記第2のイヤカップ(20)の間に重量差を生じさせ、前記第1のイヤカップ(10)は、前記第1のイヤカップ(10)及び前記第2のイヤカップ(20)の間の前記重量差を軽減するように構成されたバランスウェイト(30)を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のイヤカップ及び第2のイヤカップ及びバンドを備えるヘッドフォンであって、前記バンドは前記第1のイヤカップ及び前記第2のイヤカップに接続され、前記ヘッドフォンが使用されている時に前記第1のイヤカップ及び前記第2のイヤカップを担持し、前記第1のイヤカップ及び前記第2のイヤカップはそれぞれ、電気音響音発生器を有し、
前記第2のイヤカップは、ケーブルに接続されるように構成され、前記第1のイヤカップ及び前記第2のイヤカップの前記電気音響音発生器によって放射される音に関連付けられた電気信号を受信するように構成されており、前記ケーブルは、前記ヘッドフォンが使用されている時に、ユーザの頭部上の前記第2のイヤカップの側に追加の重量をもたらし、その結果、前記第1のイヤカップ及び前記第2のイヤカップの間に重量差を生じさせ、
前記第1のイヤカップは、前記第1のイヤカップ及び前記第2のイヤカップの間の前記重量差を軽減するように構成されたバランスウェイトを有する、
ヘッドフォン。
【請求項2】
前記バランスウェイトは、特に前記ケーブルのフリーハンギング部分の質量と本質的に等しい質量を有し、前記ケーブルの前記フリーハンギング部分は、30cm及び120cmの間の長さを有する、請求項1に記載のヘッドフォン。
【請求項3】
前記バランスウェイトは、前記第1のイヤカップに着脱可能に取り付けられている、請求項1に記載のヘッドフォン。
【請求項4】
前記バランスウェイトは、ジャックコネクタに接続されるように構成されたプラグコネクタを含み、前記第1のイヤカップは、前記ジャックコネクタを有する、請求項1に記載のヘッドフォン。
【請求項5】
前記ジャックコネクタ及び前記プラグコネクタは、ヘッドフォンジャック及びジャックプラグである、請求項4に記載のヘッドフォン。
【請求項6】
前記第2のイヤカップは、前記ケーブルのプラグコネクタに接続されるように構成されたジャックコネクタを有し、前記第1のイヤカップ及び前記第2のイヤカップの前記ジャックコネクタの両方が、前記バランスウェイトのプラグコネクタに接続されるように構成されている、請求項1に記載のヘッドフォン。
【請求項7】
前記第1のイヤカップは、ケーブルに接続されるように構成され、前記第1のイヤカップ及び前記第2のイヤカップの膜によって放射される音に関連付けられた電気信号を受信するように構成されている、請求項1に記載のヘッドフォン。
【請求項8】
前記第1のイヤカップ及び前記第2のイヤカップは、同一形状のプラグコネクタを含む、請求項1に記載のヘッドフォン。
【請求項9】
前記バランスウェイトは5g及び30gの間の質量を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載のヘッドフォン。
【請求項10】
第1のイヤカップ、第2のイヤカップ、及びバンドを備えるヘッドフォンであって、前記バンドは、前記第1のイヤカップ及び前記第2のイヤカップに接続されており、電気音響音発生器は、前記第1のイヤカップ及び前記第2のイヤカップのそれぞれにあり、
前記ヘッドフォンは、バッテリモジュールに着脱可能に接続されるように構成された第1の接続要素、及び、ワイヤレスオーディオモジュールに着脱可能に接続され、前記ワイヤレスオーディオモジュールからオーディオ信号を受信するように構成された第2の接続要素を更に備え、前記ヘッドフォンは、前記バッテリモジュールから前記ワイヤレスオーディオモジュールに電源を提供するための、前記第1の接続要素から前記第2の接続要素への電力経路を備える、
ヘッドフォン。
【請求項11】
前記第1の接続要素は前記第1のイヤカップに配置され、前記第2の接続要素は前記第2のイヤカップに配置されている、請求項10に記載のヘッドフォン。
【請求項12】
前記第1の接続要素は、前記ワイヤレスオーディオモジュールに着脱可能に接続されるように更に構成されており、前記第2の接続要素は、バッテリモジュールに着脱可能に接続されるように更に構成されている、請求項10に記載のヘッドフォン。
【請求項13】
前記第2の接続要素は、ケーブルに接続され、前記ケーブルからオーディオ信号を受信するように更に構成されている、請求項10に記載のヘッドフォン。
【請求項14】
前記ワイヤレスオーディオモジュール及び前記バッテリモジュールが本質的に同じ質量を有する、請求項10に記載のヘッドフォン。
【請求項15】
請求項10から14のいずれか一項に記載のヘッドフォン、前記バッテリモジュール、及び前記ワイヤレスオーディオモジュールを備える、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、ヘッドフォンに関する。ヘッドフォンは、典型的に、少なくとも1つの、好ましくは2つのイヤカップを備え、そのそれぞれに電気音響音発生器が搭載されている。
【背景技術】
【0002】
典型的な設計において、ヘッドフォンのイヤカップは、電気音響音発生器を含む筐体を有する。音発生器は、場合により振動板(diaphragm)と称される膜を含み、それに電気信号が印加された場合にそれは撓み、その結果、膜によって音が発生する。イヤカップは、ヘッドフォンの通常の使用中にユーザの耳を囲む、又はその上に置かれるイヤパッドリングを有し得る。
【0003】
ヘッドフォンをオーディオソースに接続する複数の方法が存在する。ヘッドフォンは、1つ又は複数のケーブル/ワイヤを介して、又は、例えばBluetooth(登録商標)通信を用いてワイヤレスで接続され得る。
【0004】
ケーブルでオーディオソースに接続されるヘッドフォンは、典型的に、ケーブルに直接接続される1つのイヤカップのみを備える。他方のイヤカップは、オーディオソースへの個別の接続を有しないが、第1のイヤカップを介してケーブルに接続されている。この構成は、ヘッドフォンを装着しているユーザにとっての非対称的な感覚をもたらし得る。
【0005】
ヘッドフォンはまた、ワイヤレス接続モジュール及びバッテリを備え得る。しかしながら、バッテリ及びワイヤレス接続モジュールは、ケーブルでヘッドフォンを使用するユーザにとって不必要な追加の重量を生じさせる。
【0006】
ヘッドフォンは、重量が軽減され得る場合、及び、使用中にヘッドフォンの両側で体感される重量が本質的に同一である場合に、快適性が増す。
【発明の概要】
【0007】
上記に鑑み、添付の特許請求の範囲によるヘッドフォンが提案される。更なる態様、利点、及び特徴は、従属請求項、説明、及び添付図面から明らかである。
【0008】
本開示によれば、第1及び第2のイヤカップ及びバンドを備えるヘッドフォンが提案され、バンドは2つのイヤカップに接続され、ヘッドフォンが使用されている時にイヤカップを担持し、第1及び第2のイヤカップはそれぞれ、音を放射するように構成された電気音響音発生器を有する。第1及び第2のイヤカップはそれぞれ、イヤパッドリングを有し得、イヤパッドリングは、ヘッドフォンが使用されている時にユーザの耳を囲む、又はその上に置かれる。
【0009】
第2のイヤカップは、ケーブルに接続されるように構成され、第1及び第2のイヤカップの膜によって放射される音に関連付けられた電気信号を受信するように構成されている。このケーブルは、ヘッドフォンが使用されている時に、ユーザの頭部上の第2のイヤカップの側に追加の重量をもたらし、その結果、第1のイヤカップ及び第2のイヤカップの間に重量差を生じさせる。第1のイヤカップは、第1のイヤカップ及び第2のイヤカップの間の重量差を軽減するように構成されたバランスウェイトを有する。
【0010】
更なる態様によれば、第1のイヤカップ、第2のイヤカップ及びバンドを備えるヘッドフォンが提案され、バンドは、2つのイヤカップに接続されており、電気音響音発生器は、第1及び第2のイヤカップのそれぞれにあるヘッドフォンは、バッテリモジュールに着脱可能に接続されるように構成された第1の接続要素、及び、ワイヤレスオーディオモジュールに着脱可能に接続され、ワイヤレスオーディオモジュールからオーディオ信号を受信するように構成された第2の接続要素を更に備え、ヘッドフォンは、バッテリモジュールからワイヤレスオーディオモジュールに電源を提供するための、第1の接続要素から第2の接続要素への電力経路を備える。
【0011】
幾つかの例において、バッテリモジュール及びワイヤレスオーディオモジュールは、本質的に同じ質量を有し得、第1の接続要素は第1のイヤカップに配置され、第2の接続要素は第2のイヤカップに配置される。
【0012】
本開示のヘッドフォンの設計は、従来のヘッドフォンと比較して向上している。快適性が向上し得る。特に、本明細書で説明される、バランスウェイトを有するヘッドフォンは、接続されるケーブルに起因するヘッドフォンの非対称的な重量分布を大幅に軽減又は排除し得る。
【0013】
第1及び第2の接続要素を備えるヘッドフォンは、ケーブル及び任意選択的にバランスウェイトを有するパッシブ構成において、又は、バッテリ、及び、外部オーディオ信号をワイヤレスで受信するためのワイヤレスオーディオモジュールを有するアクティブ構成において使用され得る。態様によれば、ケーブルと共に使用される場合にヘッドフォンの重量が大幅に軽減されるという点でユーザの快適性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
添付の図は、本開示の実施形態に関し、以下において説明される。
【
図1】バランスウェイトを有するヘッドフォンの概略図を示す。
【
図2】バッテリモジュール及びワイヤレスオーディオモジュールがそれに取り付けられているヘッドフォンの概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、
図1における所与の例について詳細に言及するが、これは説明として提供されており、限定を意図するものではない。
【0016】
図1は、第1及び第2のイヤカップ10、20及びバンド2を備える実施形態による例示的なヘッドフォン1を示し、バンド2は2つのイヤカップ10、20に接続され、ヘッドフォンが使用されている時にイヤカップ10、20を担持し、第1及び第2のイヤカップ10、20はそれぞれ、筐体14、24、及び、音を放射するように構成された電気音響音発生器を有する。ヘッドフォンは、イヤパッドリング12、22を備え得、イヤパッドリング12、22は、ヘッドフォンが使用されている時にユーザの耳を囲む、又はその上に置かれる。そのようなイヤパッドリング12、22を備えるヘッドフォンは、オンイヤヘッドフォン(on-ear headphone)又はオーバーイヤヘッドフォン(over-ear headphone)として知られている。
【0017】
第2のイヤカップ20は、ケーブル40に接続されるように構成され、第1及び第2のイヤカップ10、20によって放射される音に関連付けられた電気信号を受信するように構成されている。ケーブル40は、ヘッドフォンが使用されている時に、ユーザの頭部上の第2のイヤカップ20の側に追加の重量をもたらし、その結果、第1のイヤカップ10及び第2のイヤカップ20の間に重量差を生じさせる。第1のイヤカップ10は、第1のイヤカップ10及び第2のイヤカップ20の間の重量差を軽減するように構成されたバランスウェイト30を有する。これにより、ヘッドフォンを装着しているユーザにとっての非対称的な感覚が軽減され、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0018】
各イヤカップ10、20は、音を放射するように構成された電気音響音発生器を有する。電気音響音発生器は、
図1に示される通り、筐体14、24によって収容される。第2のイヤカップ20は、ケーブル40に接続されるように構成され、第1及び第2のイヤカップ10、20の膜によって放射される音に関連付けられた電気信号を受信するように構成されている。電気オーディオ信号は、バンド2に組み込まれたワイヤを介して第2のイヤカップから第1のイヤカップに伝送され得る。ヘッドフォンは、2つのオーディオ信号を、各イヤカップ10、20に対して1つ、単一のケーブル40を通じてステレオオーディオ信号として受信するように構成され得る。
【0019】
先行技術において、ヘッドフォンのイヤカップは、本質的に等しい質量を有するように設計されてきた。幾つかの場合において、ケーブルに接続されたイヤカップは、それがフォンジャック/オーディオジャック又はオーディオソケットを追加的に含むため、他方のものよりも更に重い。ケーブルのフリーハンギング部分の追加の重量は、重量配分にマイナスの影響を及ぼす。
【0020】
本開示では、バランスウェイト30は第1のイヤカップ10及び第2のイヤカップ20の間の重量差を軽減、又は更には排除し、重量配分の均衡を図ることによってユーザの快適性を向上させる。バランスウェイトとは、機械又はデバイスにおいて部品を均衡させるために使用されるウェイトについての周知の技術用語である。バランスウェイトは、重量配分に影響を及ぼすために質量を提供するという主要機能を有する、先行技術と比較した追加的な特徴である。両方のイヤカップ10、20において同一である特徴又はデバイスは、バランスウェイトとみなされない。
【0021】
座っている人の耳の平均的な高さは、床から約36~38インチ、すなわち91cmから96cmである。バランスウェイトはまた、机に座っているユーザのためにサイズ調整され得、ケーブルは机上に置かれる。バランスウェイト30は、ケーブル40のフリーハンギング部分の質量と本質的に等しい質量を有し得る。このフリーハンギング部分は、30cm及び120cmの間の長さを有し得る。ヘッドフォンは、少なくとも2つのバランスウェイトを有するセットに含まれ得、第1のバランスは、ユーザが机の前に座り、ケーブルが机の上に置かれている時に、ケーブル40のフリーハンギング部分の質量と本質的に等しい質量を有する。第2のバランスウェイトは、床上に置かれたケーブルのフリーハンギング部分の質量と本質的に等しい質量を有する。
【0022】
バランスウェイト30の質量は、例えば、5g及び30gの間、特に、5g及び20gの間、及び、5g及び15gの間の質量であり得る。
【0023】
図1に示されるバランスウェイト30は、概略的に図示されている。通常、バランスウェイトは遥かに小さく、更には一般的なプラグコネクタのサイズであり得る。
図1の実施形態において、バランスウェイト30は、第1のイヤカップ10の筐体14から外側に延在している。代替的に、バランスウェイトは、第1のイヤカップ10の底部に視覚的に組み込まれ得る。例えば、バランスウェイト30の形状は、イヤカップ10の下部の外形に倣い得る。
【0024】
バランスウェイト30は、第1のイヤカップ10に着脱可能に取り付けられ得る。換言すれば、バランスウェイト30は、第1のイヤカップ10から取り外し可能であり得る。ヘッドフォンは、バランスウェイト30に接続するように構成された第1の接続要素16を備え得る。
【0025】
幾つかの実施形態において、ヘッドフォンは、第1のイヤカップにおける第1の接続要素16及び第2のイヤカップにおける第2の接続要素26を備える。両方の接続要素16、26は、バランスウェイト30及びケーブル40に接続されるように構成されている。特に、バランスウェイト30はプラグコネクタ32を有し得、ケーブルはプラグコネクタ42を有し得、両方が第1及び第2の接続要素16、26に接触するように構成されている。バランスウェイト30のプラグコネクタ32は、イヤカップ10、20の電気音響音発生器との相互作用を回避するため、好ましくは電気絶縁されている。
【0026】
幾つかの実施形態において、バランスウェイト30は第1のイヤカップ10に着脱可能に取り付けられており、ケーブル40は第2のイヤカップ20に着脱可能に取り付けられており、バランスウェイト30は第2のイヤカップ20にも取り付け可能であり、ケーブル40は第1のイヤカップ10にも取り付け可能である。換言すれば、ケーブル40及びバランスウェイト30は交換可能である。第1及び第2のイヤカップ10、20は、同一形状のジャックコネクタ16、26を有し得る。
【0027】
幾つかの例において、イヤカップのジャックコネクタ16、26及びバランスウェイト30及び/又はケーブル40のプラグコネクタ32/42は、ヘッドフォンジャック及びジャックプラグである。
【0028】
更なる態様によれば、ヘッドフォン1は、能動的に電力供給されない。換言すれば、ヘッドフォン1は内蔵バッテリを備えていない。しかしながら、ヘッドフォン1は、
図2において示される例で更に説明されるように、パッシブ構成及びアクティブ構成を有し得る。
【0029】
図2は、第1のイヤカップ10、第2のイヤカップ20及びバンド2を備えるヘッドフォンを示し、バンド2は、2つのイヤカップ10、20に接続されており、電気音響音発生器は、第1及び第2のイヤカップ10、20のそれぞれにある。ヘッドフォン1は、バッテリモジュール101に着脱可能に接続されるように構成された第1の接続要素16、及び、ワイヤレスオーディオモジュール102に着脱可能に接続され、ワイヤレスオーディオモジュール102からオーディオ信号を受信するように構成された第2の接続要素26を更に備え、ヘッドフォンは、バッテリモジュール101からワイヤレスオーディオモジュール102に電源を提供するための、第1の接続要素16から第2の接続要素26への電力経路を備える。
【0030】
ワイヤレスオーディオモジュール102は、例えばBluetooth(登録商標)を介してオーディオ信号を受信するように構成され得る。好ましくは、接続要素16、26のうちの一方は1つのイヤカップ10、20に配置され、他方の接続要素16、26は他方のイヤカップ10、20に配置される。
【0031】
図2に示される通り、ワイヤレスオーディオモジュール102は、ワイヤレスオーディオモジュールコネクタ104を備え得、バッテリモジュールは、バッテリモジュールコネクタ103を備え得る。
【0032】
第1の接続要素16は、ワイヤレスオーディオモジュール102に着脱可能に接続されるように更に構成され得、第2の接続要素26は、バッテリモジュール101に着脱可能に接続されるように更に構成され得る。換言すれば、ワイヤレスオーディオモジュール102及びバッテリモジュールは交換可能であり得る、又は、ワイヤレスオーディオモジュールコネクタ104及びバッテリモジュールコネクタ103は同じプラグ形状を有する。
【0033】
ワイヤレスオーディオモジュール102及びバッテリモジュール101は、本質的に同じ質量を有し、ヘッドフォンに同じ重量をもたらし得る。特に、両方のイヤカップ10、20は、バッテリモジュール101及びワイヤレスオーディオモジュール102を伴わない場合に、及び、バッテリモジュール101及びワイヤレスオーディオモジュール102を伴う場合にも、同じ重量を有し得る。
【0034】
更なる態様によれば、ヘッドフォン1は内蔵バッテリを備えず、パッシブ構成においてケーブル40及びバランスウェイト30を有するパッシブヘッドフォンとして使用され得る。ヘッドフォンはアクティブ構成を更に有し得、ヘッドフォン1はワイヤレスオーディオモジュール102及びバッテリモジュール101に接続され、バッテリモジュール101はワイヤレスオーディオモジュール102に電力供給し、ワイヤレスオーディオモジュール102は外部オーディオ信号をワイヤレスで受信する。
【0035】
特に、第1のイヤカップ10のジャックコネクタ16及び接続要素16は同一であり得、従って、バランスウェイト30のプラグコネクタ32及びバッテリモジュール101のバッテリモジュールコネクタ103に接続されるように構成され得る。更に、第2の接続要素26及びジャックコネクタ26は同一であり得、従って、ケーブル40のプラグコネクタ42及びワイヤレスオーディオモジュール102のワイヤレスオーディオモジュールコネクタ104に接続されるように構成され得る。
【0036】
バッテリモジュール101及びワイヤレスオーディオモジュール102は、バランスウェイト及びケーブルに関して上記で説明された通り、ヘッドフォンの非対称的な重量分布を軽減又は排除するために同じ重量/質量を有し得る。
【0037】
参照番号
1 ヘッドフォン
2 バンド
10 第1のイヤカップ
12 イヤパッドリング
14 筐体
16 第1の接続要素/ジャックコネクタ
20 第2のイヤカップ
22 イヤパッドリング
24 筐体
26 第2の接続要素/ジャックコネクタ
30 バランスウェイト
32 プラグコネクタ
40 ケーブル
42 プラグコネクタ
101 バッテリモジュール
102 ワイヤレスオーディオモジュール
103 バッテリモジュールコネクタ
104 ワイヤレスオーディオモジュールコネクタ
(他の可能な項目)
(項目1)
第1のイヤカップ及び第2のイヤカップ(10、20)及びバンド(2)を備えるヘッドフォンであって、前記バンド(2)は前記第1のイヤカップ及び前記第2のイヤカップ(10、20)に接続され、前記ヘッドフォンが使用されている時に前記第1のイヤカップ及び前記第2のイヤカップ(10、20)を担持し、前記第1のイヤカップ及び前記第2のイヤカップ(10、20)はそれぞれ、電気音響音発生器を有し、
前記第2のイヤカップ(20)は、ケーブル(40)に接続されるように構成され、前記第1のイヤカップ及び前記第2のイヤカップの前記電気音響音発生器によって放射される音に関連付けられた電気信号を受信するように構成されており、前記ケーブルは、前記ヘッドフォンが使用されている時に、ユーザの頭部上の前記第2のイヤカップ(20)の側に追加の重量をもたらし、その結果、前記第1のイヤカップ(10)及び前記第2のイヤカップ(20)の間に重量差を生じさせ、
前記第1のイヤカップ(10)は、前記第1のイヤカップ(10)及び前記第2のイヤカップ(20)の間の前記重量差を軽減するように構成されたバランスウェイト(30)を有する、
ヘッドフォン。
(項目2)
前記バランスウェイト(30)は、特に前記ケーブル(40)のフリーハンギング部分の質量と本質的に等しい質量を有し、前記ケーブル(40)の前記フリーハンギング部分は、30cm及び120cmの間の長さを有する、項目1に記載のヘッドフォン。
(項目3)
前記バランスウェイト(30)は、前記第1のイヤカップ(10)に着脱可能に取り付けられている、項目1または2に記載のヘッドフォン。
(項目4)
前記バランスウェイト(30)は、ジャックコネクタ(16)に接続されるように構成されたプラグコネクタ(32)を含み、前記第1のイヤカップ(10)は、前記ジャックコネクタ(16)を有する、項目1から3のいずれか一項に記載のヘッドフォン。
(項目5)
前記ジャックコネクタ(16)及び前記プラグコネクタ(32)は、ヘッドフォンジャック及びジャックプラグである、項目4に記載のヘッドフォン。
(項目6)
前記第2のイヤカップ(20)は、前記ケーブル(40)のプラグコネクタ(42)に接続されるように構成されたジャックコネクタ(26)を有し、前記第1のイヤカップ及び前記第2のイヤカップ(10、20)の前記ジャックコネクタ(16、26)の両方が、前記バランスウェイト(30)のプラグコネクタ(32)に接続されるように構成されている、項目1から5のいずれか一項に記載のヘッドフォン。
(項目7)
前記第1のイヤカップ(10)は、ケーブル(40)に接続されるように構成され、前記第1のイヤカップ及び前記第2のイヤカップ(10、20)の膜によって放射される音に関連付けられた電気信号を受信するように構成されている、項目1から6のいずれか一項に記載のヘッドフォン。
(項目8)
前記第1のイヤカップ及び前記第2のイヤカップ(10、20)は、同一形状のプラグコネクタ(16、26)を含む、項目1から7のいずれか一項に記載のヘッドフォン。
(項目9)
前記バランスウェイト(30)は5g及び30gの間の質量を有する、項目1から8のいずれか一項に記載のヘッドフォン。
(項目10)
第1のイヤカップ(10)、第2のイヤカップ(20)、及びバンド(2)を備えるヘッドフォンであって、前記バンド(2)は、前記第1のイヤカップ及び前記第2のイヤカップ(10、20)に接続されており、電気音響音発生器は、前記第1のイヤカップ及び前記第2のイヤカップ(10、20)のそれぞれにあり、
前記ヘッドフォンは、バッテリモジュール(101)に着脱可能に接続されるように構成された第1の接続要素(16)、及び、ワイヤレスオーディオモジュール(102)に着脱可能に接続され、前記ワイヤレスオーディオモジュール(102)からオーディオ信号を受信するように構成された第2の接続要素(26)を更に備え、前記ヘッドフォンは、前記バッテリモジュール(101)から前記ワイヤレスオーディオモジュール(102)に電源を提供するための、前記第1の接続要素(16)から前記第2の接続要素(26)への電力経路を備える、
ヘッドフォン。
(項目11)
前記第1の接続要素(16)は前記第1のイヤカップ(10)に配置され、前記第2の接続要素(26)は前記第2のイヤカップ(20)に配置されている、項目10に記載のヘッドフォン。
(項目12)
前記第1の接続要素(16)は、前記ワイヤレスオーディオモジュール(102)に着脱可能に接続されるように更に構成されており、前記第2の接続要素(26)は、バッテリモジュール(101)に着脱可能に接続されるように更に構成されている、項目10又は11に記載のヘッドフォン。
(項目13)
前記第2の接続要素(26)は、ケーブル(40)に接続され、前記ケーブルからオーディオ信号を受信するように更に構成されている、項目10~12のいずれか一項に記載のヘッドフォン。
(項目14)
前記ワイヤレスオーディオモジュール(102)及び前記バッテリモジュール(101)が本質的に同じ質量を有する、項目10~13のいずれか一項に記載のヘッドフォン。
(項目15)
項目10から14のいずれか一項に記載のヘッドフォン、前記バッテリモジュール(101)、及び前記ワイヤレスオーディオモジュール(102)を備える、システム。
【国際調査報告】