(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】調整可能アームエンド工具又は固定具
(51)【国際特許分類】
B25J 15/04 20060101AFI20240628BHJP
【FI】
B25J15/04 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575880
(86)(22)【出願日】2022-06-11
(85)【翻訳文提出日】2024-01-29
(86)【国際出願番号】 US2022033154
(87)【国際公開番号】W WO2022261520
(87)【国際公開日】2022-12-15
(32)【優先日】2021-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516142252
【氏名又は名称】マグスウィッチ テクノロジー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】MAGSWITCH TECHNOLOGY INC.
【住所又は居所原語表記】1000 SOUTH MCCASLIN BOULEVARD, SUITE 301, SUPERIOR, COLORADO 80027, UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】モートン,デイビッド・エイチ
(72)【発明者】
【氏名】キツィルカン,ツェンギツ
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707BS03
3C707BS10
3C707BS28
3C707FS01
3C707FS06
3C707GS01
3C707KS36
3C707KV08
(57)【要約】
ロボットのための調整可能アームエンド工具及び固定具が開示される。調整可能アームエンド工具及び固定具の調整は各々、複数の構成のうちの1つにおいて工具のインターフェースを位置付けるための複数の自由度を有することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットのための調整可能アームエンド工具であって、
前記ロボットに結合されるように適合されている基部と、
前記基部に結合されている第1の調整可能アセンブリであり、
第1の複数のリンクと、
前記複数のリンクと前記基部とを結合する第1の複数のカプラで、少なくとも2自由度を提供する、第1の複数のカプラと、
前記第1の複数のリンク及び前記第1の複数のカプラを通じて前記基部に結合されている第1の工具で、前記第1の複数のリンク及び前記第1の複数のカプラに基づく複数の位置において前記基部に対して位置付け可能である第1のインターフェースを含む、第1の工具とを備える、第1の調整可能アセンブリと、
前記基部に結合されている第2の調整可能アセンブリであり、
第2の複数のリンクと、
前記複数のリンクと前記基部とを結合する第2の複数のカプラで、前記第1の複数のカプラは、少なくとも2自由度を提供する、第2の複数のカプラと、
前記第2の複数のリンク及び前記第2の複数のカプラを通じて基部に結合されている第2の工具で、前記第2の複数のリンク及び前記第2の複数のカプラに基づく複数の位置において前記基部に対して位置付け可能である第2のインターフェースを含む、第2の工具とを備える、第2の調整可能アセンブリとを備える、調整可能アームエンド工具。
【請求項2】
前記第1の工具及び前記第2の工具の少なくとも一方は、磁気グリッパである、請求項1に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項3】
前記基部は、長手方向中央平面を有し、前記第1の調整可能アセンブリは、前記長手方向中央平面の第1の側に位置付けられ、前記第2の調整可能アセンブリは、前記長手方向中央平面の第2の側に位置付けられ、前記第2の側は、前記第1の側の反対にある、請求項1に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項4】
前記基部は、第1の軸を規定するリニアレールを含む、請求項1~3のいずれかに記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項5】
前記第1の複数のカプラは、前記第1の軸に沿った線形運動を可能にし、前記第1の軸に垂直な第2の軸に沿った線形運動を可能にし、前記第1の軸と前記第2の軸の両方に垂直な第3の軸に沿った線形運動を可能にする、請求項4に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項6】
前記第1の複数のリンクは、
前記第2の軸に平行であり、前記リニアレールに摺動可能に結合されている第1のリニアレールと、
前記第3の軸に平行であり、前記第1のリニアレールに摺動可能に結合されている第2のリニアレールと
を含む、請求項5に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項7】
前記第1の複数のカプラは、前記第1の軸、前記第2の軸、及び前記第3の軸のうちの少なくとも1つを中心とした回転を可能にする、先行する請求項のいずれかに記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項8】
前記第1の複数のカプラは、前記第1の軸、前記第2の軸、及び前記第3の軸のうちの少なくとも2つを中心とした回転を可能にする、請求項7に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項9】
前記第1の複数のカプラは、前記第1の軸、前記第2の軸、及び前記第3の軸の各々を中心とした回転を可能にする、請求項8に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項10】
前記第1の工具及び前記第2の工具は各々、片面工具である、請求項1に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項11】
前記片面工具は、
磁気グリッパ、
吸着グリッパ、
ピンクランプ、又は
ロケータのうちの1つである、請求項10に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項12】
前記第1の工具及び前記第2の工具は各々、両面工具である、請求項1に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項13】
前記両面工具は、
パワークランプ、
パラレルクランプ、
スイングユニット、
多指把持デバイス、又は
マイラー把持デバイスのうちの1つである、請求項12に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項14】
前記基部に結合されている第3の調整可能アセンブリであって、
第3の複数のリンクと、
前記第3の複数のリンクと前記基部とを結合する第3の複数のカプラであり、少なくとも2自由度を提供する、第3の複数のカプラと、
前記第3の複数のリンク及び前記第3の複数のカプラを通じて前記基部に結合されている第3の工具とを備える、第3の調整可能アセンブリをさらに備える、請求項1に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項15】
前記基部は、長手方向中央平面を有し、前記第1の調整可能アセンブリ及び前記第3の調整可能アセンブリは、前記長手方向中央平面の第1の側に位置付けられ、前記第2の調整可能アセンブリは、前記長手方向中央平面の第2の側に位置付けられ、前記第2の側は、前記第1の側の反対にある、請求項14に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項16】
前記第1の複数のリンク及び前記第1の複数のカプラは、前記第1の工具を前記基部に対して位置付けるための6自由度を提供し、前記第2の複数のリンク及び前記第2の複数のカプラは、前記第2の工具を前記基部に対して位置付けるための6自由度を提供し、前記第3の複数のリンク及び前記第3の複数のカプラは、前記第3の工具を前記基部に対して位置付けるための6自由度を提供する、請求項13及び14のいずれか1項に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項17】
前記第1の調整可能アセンブリ、前記第2の調整可能アセンブリ、及び前記第3の調整可能アセンブリの各々は、独立して前記基部に結合されている、請求項16に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項18】
前記第1の複数のリンク及び前記第1の複数のカプラは、前記第1の工具を前記基部に対して位置付けるための6自由度を提供し、前記第2の複数のリンク及び前記第2の複数のカプラは、前記第2の工具を前記基部に対して位置付けるための6自由度を提供する、請求項1に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項19】
前記第1の調整可能アセンブリ及び前記第2の調整可能アセンブリの各々は、独立して前記基部に結合されている、請求項18に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項20】
コントローラであって、
第1の物体と関連付けられる第1の構成を識別し、
前記第1の工具の前記第1のインターフェースを前記基部に対する第1の位置に位置付け、前記第2の工具の前記第2のインターフェースを前記基部に対する第2の位置に位置付けるために、前記第1の構成に従って前記第1の調整可能アセンブリ及び前記第2の調整可能アセンブリを構成するように構成されている、コントローラをさらに備える、先行する請求項のいずれかに記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項21】
前記コントローラは、
第2の物体と関連付けられる、前記第1の構成とは異なる第2の構成を識別し、
前記第1の工具の前記第1のインターフェースを前記基部に対する第3の位置に位置付け、前記第2の工具の前記第2のインターフェースを前記基部に対する第4の位置に位置付けるために、前記第2の構成に従って前記第1の調整可能アセンブリ及び前記第2の調整可能アセンブリを構成するようにさらに構成されている、請求項20に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項22】
物体を受け入れるための調整可能固定具であって、
基部と、
前記基部に結合されている第1の調整可能アセンブリであり、
第1の複数のリンクと、
前記第1の複数のリンクと前記基部とを結合する第1の複数のカプラで、少なくとも2自由度を提供する、第1の複数のカプラと、
前記第1の複数のリンク及び前記第1の複数のカプラを通じて前記基部に結合されている第1の工具で、前記基部の上方に延在しており、前記第1の複数のリンク及び前記第1の複数のカプラに基づく複数の位置において前記基部に対して位置付け可能である第1のインターフェースを含む、第1の工具とを備える、第1の調整可能アセンブリと、
前記基部に結合されている第2の調整可能アセンブリであり、
第2の複数のリンクと、
前記第2の複数のリンクと前記基部とを結合する第2の複数のカプラで、少なくとも2自由度を提供する、第2の複数のカプラと、
前記第2の複数のリンク及び前記第2の複数のカプラを通じて基部に結合されている第2の工具で、前記基部の上方に延在しており、前記第2の複数のリンク及び前記第2の複数のカプラに基づく複数の位置において前記基部に対して位置付け可能である第2のインターフェースを含む、第2の工具とを備える、第2の調整可能アセンブリとを備える、調整可能固定具。
【請求項23】
前記第1の工具及び前記第2の工具は各々、片面工具である、請求項22に記載の調整可能固定具。
【請求項24】
前記片面工具は、
磁気グリッパ、
吸着グリッパ、
ピンクランプ、又は
ロケータのうちの1つである、請求項23に記載の調整可能固定具。
【請求項25】
前記第1の工具及び前記第2の工具は各々、両面工具である、請求項22に記載の調整可能固定具。
【請求項26】
コントローラであって、
第1の物体と関連付けられる第1の構成を識別し、
前記第1の工具の前記第1のインターフェースを前記基部に対する第1の位置に位置付け、前記第2の工具の前記第2のインターフェースを前記基部に対する第2の位置に位置付けるために、前記第1の構成に従って前記第1の調整可能アセンブリ及び前記第2の調整可能アセンブリを構成するように構成されている、コントローラをさらに備える、請求項22~25のいずれか1項に記載の調整可能固定具。
【請求項27】
前記第1の物体と関連付けられる前記第1の構成は、前記第1の物体及び第2の物体を含むシーケンスに従って識別され、
前記コントローラは、前記シーケンスに従って前記第2の物体と関連付けられる第2の構成を識別し、
前記第1の工具の前記第1のインターフェースを前記基部に対する第3の位置に位置付け、前記第2の工具の前記第2のインターフェースを前記基部に対する第4の位置に位置付けるために、前記第2の構成に従って前記第1の調整可能アセンブリ及び前記第2の調整可能アセンブリを構成するようにさらに構成されている、請求項26に記載の調整可能固定具。
【請求項28】
前記第1の複数のリンク及び前記第1の複数のカプラは、前記第1の工具を前記基部に対して位置付けるための6自由度を提供し、前記第2の複数のリンク及び前記第2の複数のカプラは、前記第2の工具を前記基部に対して位置付けるための6自由度を提供する、請求項22に記載の調整可能固定具。
【請求項29】
前記第1の調整可能アセンブリ及び前記第2の調整可能アセンブリの各々は、独立して前記基部に結合されている、請求項28に記載の調整可能固定具。
【請求項30】
ロボットのためのEOATの調整可能アセンブリを制御するための方法であって、
第1の物体と関連付けられる第1の構成を識別することと、
前記調整可能アセンブリのインターフェースが、前記調整可能アセンブリの基部に対する第1の位置を有する第1の構成に従って、前記調整可能アセンブリを構成することと、
前記調整可能アセンブリの工具を係合させることであって、以て前記調整可能アセンブリに前記第1の物体を把持させる、係合させることと、
前記調整可能アセンブリの前記工具を係合解除することと、
第2の物体と関連付けられる第2の構成を識別することと、
前記調整可能アセンブリのインターフェースが調整可能アセンブリの基部に対する第2の位置を有する前記第2の構成に従って前記調整可能アセンブリを構成することであって、前記第2の位置は前記第1の位置とは異なる、構成することと、
前記調整可能アセンブリの前記工具を係合させることであって、以て前記調整可能アセンブリに前記第2の物体を把持させる、係合させることと、
前記調整可能アセンブリの前記工具を係合解除することと
を含む、方法。
【請求項31】
前記第1の物体と関連付けられる前記第1の構成は、前記第1の物体及び前記第2の物体を含む格納されたシーケンスに従って識別され、
前記第2の物体と関連付けられる前記第2の構成は、前記格納されたシーケンスに従って識別される、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記第1の物体と関連付けられる前記第1の構成は、コンピュータビジョンを使用して前記第1の物体を検出することに応答して識別され、
前記第2の物体と関連付けられる前記第2の構成は、コンピュータビジョンを使用して前記第2の物体を検出することに応答して識別される、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記第1の構成に従って前記調整可能アセンブリを構成することは、
コンピュータビジョンを使用して前記第1の物体を検出することと、
前記検出された第1の物体に基づいて前記調整可能アセンブリを動的に構成することと
を含む、請求項30に記載の方法。
【請求項34】
前記第1の構成に従って前記調整可能アセンブリを構成することは、
コンピュータビジョンを使用して前記第1の物体のロケーションを識別することと、
前記識別されたロケーションに従って前記調整可能アセンブリの前記インターフェースを構成することと
を含む、請求項30に記載の方法。
【請求項35】
ロボットのためのEOATの調整可能アセンブリを制御するための方法であって、前記調整可能アセンブリは、基部と、第1のインターフェースを有する第1の工具、第2のインターフェースを有する第2の工具、及び第3のインターフェースを有する第3の工具を含む複数の工具とを含み、前記第1の工具の前記第1のインターフェースは、前記基部に対して6自由度で可動であり、前記第2の工具の前記第2のインターフェースは、前記基部に対して6自由度で可動であり、前記第3の工具の前記第3のインターフェースは、前記基部に対して6自由度で可動であり、前記方法は、
第1の物体と関連付けられる第1の構成を識別することと、
前記調整可能アセンブリの前記第1の工具の前記第1のインターフェースが、前記基部に対する第1の位置を有し、前記調整可能アセンブリの前記第2の工具の前記第2のインターフェースが、前記基部に対する第2の位置を有し、前記調整可能アセンブリの前記第3の工具の前記第3のインターフェースが、前記基部に対する第3の位置を有する前記第1の構成に従って、前記調整可能アセンブリを構成することと、
前記調整可能アセンブリの前記複数の工具を係合させることであって、以て前記調整可能アセンブリに前記第1の物体を把持させる、係合させることと、
前記調整可能アセンブリの前記複数の工具を係合解除することと、
第2の物体と関連付けられる第2の構成を識別することと、
前記第1の工具の前記第1のインターフェース、前記第2の工具の前記第2のインターフェース、及び前記第3の工具の前記第3のインターフェースのうちの少なくとも1つが前記第1の構成に対して動かされている前記第2の構成に従って前記調整可能アセンブリを構成することと、
前記調整可能アセンブリの前記複数の工具を係合させることであって、以て前記調整可能アセンブリに前記第2の物体を把持させる、係合させることと、
前記調整可能アセンブリの前記複数の工具を係合解除することと
を含む、方法。
【請求項36】
前記第1の物体と関連付けられる前記第1の構成は、前記第1の物体及び前記第2の物体を含む格納されたシーケンスに従って識別され、
前記第2の物体と関連付けられる前記第2の構成は、前記格納されたシーケンスに従って識別される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記第1の物体と関連付けられる前記第1の構成は、コンピュータビジョンを使用して前記第1の物体を検出することに応答して識別され、
前記第2の物体と関連付けられる前記第2の構成は、コンピュータビジョンを使用して前記第2の物体を検出することに応答して識別される、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
前記第1の構成に従って前記調整可能アセンブリを構成することは、
コンピュータビジョンを使用して前記第1の物体を検出することと、
前記検出された第1の物体に基づいて前記調整可能アセンブリを動的に構成することと
を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項39】
前記第1の構成に従って前記調整可能アセンブリを構成することは、
コンピュータビジョンを使用して前記第1の物体のロケーションを識別することと、
前記識別されたロケーションに従って前記調整可能アセンブリの前記インターフェースを構成することと
を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項40】
ロボットのための調整可能アームエンド工具であって、
前記ロボットに結合されるように適合されており、第1の軸を規定するリニアレールを含む基部と、
前記基部に結合されている第1の調整可能アセンブリであり、
第1の複数のリンクと、
前記複数のリンクと前記基部とを結合する第1の複数のカプラで、前記第1の軸に沿った線形運動を可能にし、前記第1の軸に垂直な第2の軸に沿った線形運動を可能にし、前記第1の軸と前記第2の軸の両方に垂直な第3の軸に沿った線形運動を可能にし、第4の軸、第5の軸、及び第6の軸のうちの少なくとも2つを中心とした回転を可能にする、第1の複数のカプラと、
前記第1の複数のリンク及び前記第1の複数のカプラを通じて前記基部に結合されている第1の工具で、前記第1の複数のリンク及び前記第1の複数のカプラに基づく複数の位置において前記基部に対して位置付け可能である第1のインターフェースを含む、第1の工具とを備える、第1の調整可能アセンブリと、
前記基部に結合されている第2の調整可能アセンブリであり、
第2の複数のリンクと、
前記複数のリンクと前記基部とを結合する第2の複数のカプラで、少なくとも2自由度を提供する、第2の複数のカプラと、
前記第2の複数のリンク及び前記第2の複数のカプラを通じて基部に結合されている第2の工具で、前記第2の複数のリンク及び前記第2の複数のカプラに基づく複数の位置において前記基部に対して位置付け可能である第2のインターフェースを含む、第2の工具とを備える、第2の調整可能アセンブリとを備える、調整可能アームエンド工具。
【請求項41】
前記第1の複数のカプラは、前記第4の軸、前記第5の軸、及び前記第6の軸の各々を中心とした回転を可能にする、請求項40に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項42】
前記第4の軸が前記第1の軸であり、前記第5の軸が前記第2の軸であり、前記第6の軸が前記第3の軸である、請求項40及び41のいずれか1項に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項43】
前記第1の調整可能アセンブリ及び前記第2の調整可能アセンブリの各々は、独立して前記基部に結合されている、請求項40に記載の調整可能固定具。
【請求項44】
前記基部に結合されている第3の調整可能アセンブリであって、
第3の複数のリンクと、
前記第3の複数のリンクと前記基部とを結合する第3の複数のカプラであり、少なくとも2自由度を提供する、第3の複数のカプラと、
前記第3の複数のリンク及び前記第3の複数のカプラを通じて前記基部に結合されている第3の工具とを備える、第3の調整可能アセンブリをさらに備える、請求項43に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項45】
前記基部は、長手方向中央平面を有し、前記第1の調整可能アセンブリ及び前記第3の調整可能アセンブリは、前記長手方向中央平面の第1の側に位置付けられ、前記第2の調整可能アセンブリは、前記長手方向中央平面の第2の側に位置付けられ、前記第2の側は、前記第1の側の反対にある、請求項44に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項46】
前記第1の調整可能アセンブリ、前記第2の調整可能アセンブリ、及び前記第3の調整可能アセンブリの各々は、独立して前記基部に結合されている、請求項45に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項47】
ロボットのための調整可能アームエンド工具であって、
前記ロボットに結合されるように適合されている基部と、
前記基部に結合されている第1の調整可能アセンブリであり、
前記基部に結合されている第1の線形調整サブアセンブリで、前記基部に対する少なくとも2度の線形運動を提供する、第1の線形調整サブアセンブリと、
前記第1の線形サブアセンブリを通じて前記基部に結合されている第1の回転調整サブアセンブリで、前記基部に対する少なくとも2度の回転運動を提供する、第1の回転調整サブアセンブリと、
前記第1の回転サブアセンブリ及び前記第1の線形サブアセンブリを通じて前記基部に結合されている第1の工具で、前記第1の線形調整サブアセンブリ及び前記第1の回転調整サブアセンブリに基づく複数の位置において前記基部に対して位置付け可能である第1のインターフェースを含む、第1の工具とを備える、第1の調整可能アセンブリと、
前記基部に結合されている第2の調整可能アセンブリであり、
前記基部に結合されている第2の線形調整サブアセンブリと、
前記第2の線形サブアセンブリを通じて前記基部に結合されている第2の回転調整サブアセンブリと、
前記第2の回転サブアセンブリ及び前記第2の線形サブアセンブリを通じて前記基部に結合されている第2の工具で、前記第2の線形調整サブアセンブリ及び前記第2の回転調整サブアセンブリに基づく複数の位置において前記基部に対して位置付け可能である第2のインターフェースを含む、第2の工具とを備える、第2の調整可能アセンブリとを備える、調整可能アームエンド工具。
【請求項48】
前記第1の回転調整サブアセンブリは、前記基部に対する少なくとも3度の回転運動を提供する、請求項47に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項49】
前記基部は、第1の軸を規定するリニアレールを含み、前記第1の線形調整サブアセンブリは、第1の複数のリンクと、前記複数のリンクと前記基部とを結合する第1の複数のカプラであって、前記第1の軸に沿った線形運動を可能にし、前記第1の軸に垂直な第2の軸に沿った線形運動を可能にし、前記第1の軸と前記第2の軸の両方に垂直な第3の軸に沿った線形運動を可能にする、第1の複数のカプラとを含む、請求項47に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項50】
前記第1の回転調整サブアセンブリは、第4の軸、第5の軸、及び第6の軸を中心とした前記線形調整サブアセンブリに対する少なくとも3度の回転運動を提供する、請求項49に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項51】
前記第4の軸が前記第1の軸であり、前記第5の軸が前記第2の軸であり、前記第6の軸が前記第3の軸である、請求項50に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項52】
前記第4の軸、前記第5の軸、及び前記第6の軸は、共通の点で交差する、請求項50及び51のいずれか1項に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項53】
前記第1の工具及び前記第2の工具は各々、片面工具である、請求項47~52のいずれ1項に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項54】
前記片面工具は、
磁気グリッパ、
吸着グリッパ、
ピンクランプ、又は
ロケータのうちの1つである、請求項53に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項55】
前記第1の工具及び前記第2の工具は各々、両面工具である、請求項47~52のいずれ1項に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項56】
コントローラであって、
第1の物体と関連付けられる第1の構成を識別し、
前記第1の工具の前記第1のインターフェースを前記基部に対する第1の位置に位置付け、前記第2の工具の前記第2のインターフェースを前記基部に対する第2の位置に位置付けるために、前記第1の構成に従って前記第1の調整可能アセンブリ及び前記第2の調整可能アセンブリを構成するように構成されている、コントローラをさらに備える、請求項47~55のいずれか1項に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項57】
前記第1の物体と関連付けられる前記第1の構成は、前記第1の物体及び第2の物体を含むシーケンスに従って識別され、
前記コントローラは、前記シーケンスに従って前記第2の物体と関連付けられる第2の構成を識別し、
前記第1の工具の前記第1のインターフェースを前記基部に対する第3の位置に位置付け、前記第2の工具の前記第2のインターフェースを前記基部に対する第4の位置に位置付けるために、前記第2の構成に従って前記第1の調整可能アセンブリ及び前記第2の調整可能アセンブリを構成するようにさらに構成されている、請求項56に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項58】
前記基部に結合されている第3の調整可能アセンブリであって、
前記基部に結合されている第3の線形調整サブアセンブリであり、前記基部に対する少なくとも2度の線形運動を提供する、第3の線形調整サブアセンブリと、
前記第3の線形サブアセンブリを通じて前記基部に結合されている第3の回転調整サブアセンブリであり、前記基部に対する少なくとも2度の回転運動を提供する、第3の回転調整サブアセンブリと、
前記第3の回転サブアセンブリ及び前記第3の線形サブアセンブリを通じて前記基部に結合されている第3の工具であり、前記第3の線形調整サブアセンブリ及び前記第3の回転調整サブアセンブリに基づく複数の位置において前記基部に対して位置付け可能である第3のインターフェースを含む、第3の工具とを備える、第3の調整可能アセンブリをさらに備える、請求項47に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項59】
前記基部は、長手方向中央平面を有し、前記第1の調整可能アセンブリ及び前記第3の調整可能アセンブリは、前記長手方向中央平面の第1の側に位置付けられ、前記第2の調整可能アセンブリは、前記長手方向中央平面の第2の側に位置付けられ、前記第2の側は、前記第1の側の反対にある、請求項58に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項60】
前記第1の複数のリンク及び前記第1の複数のカプラは、前記第1の工具を前記基部に対して位置付けるための6自由度を提供し、前記第2の複数のリンク及び前記第2の複数のカプラは、前記第2の工具を前記基部に対して位置付けるための6自由度を提供し、前記第3の複数のリンク及び前記第3の複数のカプラは、前記第3の工具を前記基部に対して位置付けるための6自由度を提供する、請求項58及び59のいずれか1項に記載の調整可能アームエンド工具。
【請求項61】
前記第1の調整可能アセンブリ、前記第2の調整可能アセンブリ、及び前記第3の調整可能アセンブリの各々は、独立して前記基部に結合されている、請求項60に記載の調整可能アームエンド工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、「ADJUSTABLE END-OF-ARM TOOL OR FIXTURE」と題する、2021年6月11日に出願された米国仮特許出願第63/209,878号の利益を主張し、その全開示が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0002】
背景
アームエンド工具を使用して物体を操作することができ、又は、固定具を使用して物体を支持することができる。しかしながら、そのようなデバイス及び固定具は、典型的には、特定の物体のために設計されており、結果、異なる物体を操作又は支持することは、アームエンド工具又は固定具を別の専用のデバイス又は固定具に置き換えることを伴う。そのような専用化は、製造遅延(例えば、デバイス及び固定具を切り替えるのに必要な時間の結果として)を導入し、追加の複雑さ(例えば、変更を計画及びプログラムするための)をもたらし、追加の空間(例えば、複数のデバイスを格納し、複数の固定具を使用するための)を必要とする可能性がある。
【0003】
これら及び他の一般的な考慮事項に関して、実施形態が説明されている。また、比較的特定的な問題について論じたが、実施形態は、背景技術において特定された特定の問題を解決することに限定されるべきではないことを理解されたい。
【0004】
概要
本開示の例示的な実施形態では、ロボットのための調整可能アームエンド工具が提供される。調整可能アームエンド工具は、ロボットに結合されるように適合されている基部と、基部に結合されている第1の調整可能アセンブリと、基部に結合されている第2の調整可能アセンブリとを備える。第1の調整可能アセンブリは、第1の複数のリンクと、複数のリンクと基部とを結合する第1の複数のカプラであって、少なくとも2自由度を提供する、第1の複数のカプラと、第1の複数のリンク及び第1の複数のカプラを通じて基部に結合されている第1の工具であって、第1の複数のリンク及び第1の複数のカプラに基づく複数の位置において基部に対して位置付け可能である第1のインターフェースを含む、第1の工具とを備える。第2の調整可能アセンブリは、第2の複数のリンクと、複数のリンクと基部とを結合する第2の複数のカプラであって、第1の複数のカプラは、少なくとも2自由度を提供する、第2の複数のカプラと、第2の複数のリンク及び第2の複数のカプラを通じて基部に結合されている第2の工具であって、第2の複数のリンク及び第2の複数のカプラに基づく複数の位置において基部に対して位置付け可能である第2のインターフェースを含む、第2の工具とを備える。
【0005】
本開示の別の例示的な実施形態では、物体を受け入れるための調整可能固定具が提供される。調整可能固定具は、基部と、基部に結合されている第1の調整可能アセンブリと、基部に結合されている第2の調整可能アセンブリとを備える。第1の調整可能アセンブリは、第1の複数のリンクと、複数のリンクと基部とを結合する第1の複数のカプラであって、少なくとも2自由度を提供する、第1の複数のカプラと、第1の複数のリンク及び第1の複数のカプラを通じて基部に結合されている第1の工具とを備える。第1の工具は、基部の上方に延在する第1のインターフェースを含む。第1のインターフェースは、第1の複数のリンク及び第1の複数のカプラに基づく複数の位置において基部に対して位置付け可能である。第2の調整可能アセンブリは、第2の複数のリンクと、複数のリンクと基部とを結合する第2の複数のカプラであって、第1の複数のカプラは、少なくとも2自由度を提供する、第2の複数のカプラと、第2の複数のリンク及び第2の複数のカプラを通じて基部に結合されている第2の工具とを備える。第2の工具は、基部の上方に延在する第2のインターフェースを含む。第2のインターフェースは、第2の複数のリンク及び第2の複数のカプラに基づく複数の位置において基部に対して位置付け可能である。
【0006】
本開示のさらなる例示的な実施形態では、ロボットのためのEOATの調整可能アセンブリを制御するための方法が提供される。方法は、第1の物体と関連付けられる第1の構成を識別することと、調整可能アセンブリのインターフェースが、調整可能アセンブリの基部に対する第1の位置を有する第1の構成に従って、調整可能アセンブリを構成することと、調整可能アセンブリの工具を係合させることであって、以て調整可能アセンブリに第1の物体を把持させる、係合させることと、調整可能アセンブリの工具を係合解除することと、第2の物体と関連付けられる第2の構成を識別することと、調整可能アセンブリのインターフェースが調整可能アセンブリの基部に対する第2の位置を有する第2の構成に従って調整可能アセンブリを構成することであって、第2の位置は第1の位置とは異なる、構成することと、調整可能アセンブリの工具を係合させることであって、以て調整可能アセンブリに第2の物体を把持させる、係合させることと、調整可能アセンブリの工具を係合解除することとを含む。
【0007】
本開示のさらに別の例示的な実施形態では、ロボットのための調整可能アームエンド工具が提供される。調整可能アームエンド工具は、ロボットに結合されるように適合されている基部と、基部に結合されている第1の調整可能アセンブリと、基部に結合されている第2の調整可能アセンブリとを備える。第1の調整可能アセンブリは、第1の複数のリンクと、複数のリンクと基部とを結合する第1の複数のカプラであって、少なくとも2自由度を提供する、第1の複数のカプラと、第1の複数のリンク及び第1の複数のカプラを通じて基部に結合されている第1の工具とを備える。第1の工具は、第1の複数のリンク及び第1の複数のカプラに基づく複数の位置において基部に対して位置付け可能である第1のインターフェースを含む。第2の調整可能アセンブリは、第2の複数のリンクと、複数のリンクと基部とを結合する第2の複数のカプラであって、第1の複数のカプラは、少なくとも2自由度を提供する、第2の複数のカプラと、第2の複数のリンク及び第2の複数のカプラを通じて基部に結合されている第2の工具とを備える。第2の工具は、第2の複数のリンク及び第2の複数のカプラに基づく複数の位置において基部に対して位置付け可能である第2のインターフェースを含む。
【0008】
その一例では、第1の工具及び第2の工具の少なくとも一方は、磁気グリッパである。
その別の例では、基部は、長手方向中央平面を有する。第1の調整可能アセンブリは、長手方向中央平面の第1の側に位置付けられ、第2の調整可能アセンブリは、長手方向中央平面の第2の側に位置付けられ、第2の側は、第1の側の反対にある。その一変形例では、基部は、第1の軸を規定するリニアレールを含む。その別の変形例では、第1の複数のカプラは、第1の軸に沿った線形運動を可能にし、第1の軸に垂直な第2の軸に沿った線形運動を可能にし、第1の軸と第2の軸の両方に垂直な第3の軸に沿った線形運動を可能にする。そのさらなる変形例では、第1の複数のリンクは、第2の軸に平行であり、リニアレールに摺動可能に結合されている第1のリニアレールと、第3の軸に平行であり、第1のリニアレールに摺動可能に結合されている第2のリニアレールとを含む。
【0009】
そのさらなる例では、第1の複数のカプラは、第1の軸、第2の軸、及び第3の軸のうちの少なくとも1つを中心とした回転を可能にする。その一変形例では、第1の複数のカプラは、第1の軸、第2の軸、及び第3の軸のうちの少なくとも2つを中心とした回転を可能にする。そのさらなる変形例では、第1の複数のカプラは、第1の軸、第2の軸、及び第3の軸の各々を中心とした回転を可能にする。そのまたさらなる変形例では、第1の複数のカプラは、第1の軸、第2の軸、及び第3の軸の各々を中心とした回転を可能にし、第1の軸、第2の軸、及び第3の軸は共通の点で交差する。
【0010】
そのまたさらなる例では、第1の工具及び第2の工具は各々、片面工具である。その一変形例では、片面工具は、磁気グリッパ、吸着グリッパ、ピンクランプ、又はロケータのうちの1つである。
【0011】
そのなおまたさらなる例では、第1の工具及び第2の工具は各々、両面工具である。変形例では、両面工具は、パワークランプ、パラレルクランプ、スイングユニット、多指把持デバイス、又はマイラー把持デバイスのうちの1つである。
【0012】
そのさらに別の例では、調整可能アームエンド工具は、基部に結合されている第3の調整可能アセンブリをさらに備える。第3の調整可能アセンブリは、第3の複数のリンクと、第3の複数のリンクと基部とを結合する第3の複数のカプラであって、少なくとも2自由度を提供する、第3の複数のカプラと、第3の複数のリンク及び第3の複数のカプラを通じて基部に結合されている第3の工具とを備える。その一変形例では、基部は、長手方向中央平面を有する。第1の調整可能アセンブリ及び第3の調整可能アセンブリは、長手方向中央平面の第1の側に位置付けられ、第2の調整可能アセンブリは、長手方向中央平面の第2の側に位置付けられ、第2の側は、第1の側の反対にある。そのさらなる変形例では、第1の複数のリンク及び第1の複数のカプラは、第1の工具を基部に対して位置付けるための6自由度を提供し、第2の複数のリンク及び第2の複数のカプラは、第2の工具を基部に対して位置付けるための6自由度を提供し、第3の複数のリンク及び第3の複数のカプラは、第3の工具を基部に対して位置付けるための6自由度を提供する。そのまたさらなる変形例では、第1の調整可能アセンブリ、第2の調整可能アセンブリ、及び第3の調整可能アセンブリの各々は、独立して基部に結合される。
【0013】
そのまたさらに別の例では、第1の複数のリンク及び第1の複数のカプラは、第1の工具を基部に対して位置付けるための6自由度を提供し、第2の複数のリンク及び第2の複数のカプラは、第2の工具を基部に対して位置付けるための6自由度を提供する。その一変形例では、第1の調整可能アセンブリ及び第2の調整可能アセンブリの各々は、独立して基部に結合される。
【0014】
そのなおまたさらなる例では、調整可能アームエンド工具は、第1の物体と関連付けられる第1の構成を識別し、第1の工具の第1のインターフェースを基部に対する第1の位置に位置付け、第2の工具の第2のインターフェースを基部に対する第2の位置に位置付けるために、第1の構成に従って第1の調整可能アセンブリ及び第2の調整可能アセンブリを構成するように構成されているコントローラをさらに備える。その一変形例では、コントローラは、第2の物体と関連付けられる、第1の構成とは異なる第2の構成を識別し、第1の工具の第1のインターフェースを基部に対する第3の位置に位置付け、第2の工具の第2のインターフェースを基部に対する第4の位置に位置付けるために、第2の構成に従って第1の調整可能アセンブリ及び第2の調整可能アセンブリを構成するようにさらに構成されている。
【0015】
本開示のまたさらなる例示的な実施形態では、物体を受け入れるための調整可能固定具が提供される。調整可能固定具は、基部と、基部に結合されている第1の調整可能アセンブリと、基部に結合されている第2の調整可能アセンブリとを備える。第1の調整可能アセンブリは、第1の複数のリンクと、第1の複数のリンクと基部とを結合する第1の複数のカプラであって、少なくとも2自由度を提供する、第1の複数のカプラと、第1の複数のリンク及び第1の複数のカプラを通じて基部に結合されている第1の工具とを備える。第1の工具は、基部の上方に延在する第1のインターフェースを含む。第1のインターフェースは、第1の複数のリンク及び第1の複数のカプラに基づく複数の位置において基部に対して位置付け可能である。第2の調整可能アセンブリは、第2の複数のリンクと、第2の複数のリンクと基部とを結合する第2の複数のカプラであって、第2の複数のカプラは、少なくとも2自由度を提供する、第2の複数のカプラと、第2の複数のリンク及び第2の複数のカプラを通じて基部に結合されている第2の工具とを備える。第2の工具は、基部の上方に延在する第2のインターフェースを含む。第2のインターフェースは、第2の複数のリンク及び第2の複数のカプラに基づく複数の位置において基部に対して位置付け可能である。
【0016】
その一例では、第1の工具及び第2の工具は各々、片面工具である。その一変形例では、片面工具は、磁気グリッパ、吸着グリッパ、ピンクランプ、又はロケータのうちの1つである。
【0017】
その別の例では、第1の工具及び第2の工具は各々、両面工具である。
そのさらなる例では、調整可能固定具は、第1の物体と関連付けられる第1の構成を識別し、第1の工具の第1のインターフェースを基部に対する第1の位置に位置付け、第2の工具の第2のインターフェースを基部に対する第2の位置に位置付けるために、第1の構成に従って第1の調整可能アセンブリ及び第2の調整可能アセンブリを構成するように構成されているコントローラをさらに備える。その一変形例では、第1の物体と関連付けられる第1の構成は、第1の物体及び第2の物体を含むシーケンスに従って識別され、コントローラは、シーケンスに従って第2の物体と関連付けられる第2の構成を識別し、第1の工具の第1のインターフェースを基部に対する第3の位置に位置付け、第2の工具の第2のインターフェースを基部に対する第4の位置に位置付けるために、第2の構成に従って第1の調整可能アセンブリ及び第2の調整可能アセンブリを構成するようにさらに構成されている。
【0018】
そのさらに別の例では、第1の複数のリンク及び第1の複数のカプラは、第1の工具を基部に対して位置付けるための6自由度を提供し、第2の複数のリンク及び第2の複数のカプラは、第2の工具を基部に対して位置付けるための6自由度を提供する。その一変形例では、第1の調整可能アセンブリ及び第2の調整可能アセンブリの各々は、独立して基部に結合される。
【0019】
そのまたさらなる変形例では、第1の複数のカプラは、第1の軸、第1の軸に垂直な第2の軸、並びに第1の軸及び第2の軸に垂直な第3の軸の各々を中心とした回転を可能にし、第1の軸、第2の軸、及び第3の軸は共通の点で交差する。
【0020】
本開示のさらに別の例示的な実施形態では、ロボットのためのEOATの調整可能アセンブリを制御するための方法が提供される。方法は、第1の物体と関連付けられる第1の構成を識別することと、調整可能アセンブリのインターフェースが、調整可能アセンブリの基部に対する第1の位置を有する第1の構成に従って、調整可能アセンブリを構成することと、調整可能アセンブリの工具を係合させることであって、以て調整可能アセンブリに第1の物体を把持させる、係合させることと、調整可能アセンブリの工具を係合解除することと、第2の物体と関連付けられる第2の構成を識別することと、調整可能アセンブリのインターフェースが調整可能アセンブリの基部に対する第2の位置を有する第2の構成に従って調整可能アセンブリを構成することであって、第2の位置は第1の位置とは異なる、構成することと、調整可能アセンブリの工具を係合させることであって、以て調整可能アセンブリに第2の物体を把持させる、係合させることと、調整可能アセンブリの工具を係合解除することとを含む。
【0021】
その一例では、第1の物体と関連付けられる第1の構成は、第1の物体及び第2の物体を含む格納されたシーケンスに従って識別され、第2の物体と関連付けられる第2の構成は、格納されたシーケンスに従って識別される。
【0022】
その別の例では、第1の物体と関連付けられる第1の構成は、コンピュータビジョンを使用して第1の物体を検出することに応答して識別され、第2の物体と関連付けられる第2の構成は、コンピュータビジョンを使用して第2の物体を検出することに応答して識別される。
【0023】
そのさらなる例では、第1の構成に従って調整可能アセンブリを構成することは、コンピュータビジョンを使用して第1の物体を検出することと、検出された第1の物体に基づいて調整可能アセンブリを動的に構成することとを含む。
【0024】
そのさらにまた別の例では、第1の構成に従って調整可能アセンブリを構成することは、コンピュータビジョンを使用して第1の物体のロケーションを識別することと、識別されたロケーションに従って調整可能アセンブリのインターフェースを構成することとを含む。
【0025】
本開示のまたさらなる例示的な実施形態では、ロボットのためのEOATの調整可能アセンブリを制御するための方法が提供される。調整可能アセンブリは、基部と、第1のインターフェースを有する第1の工具、第2のインターフェースを有する第2の工具、及び第3のインターフェースを有する第3の工具を含む複数の工具とを含む。第1の工具の第1のインターフェースは、基部に対して6自由度で可動である。第2の工具の第2のインターフェースは、基部に対して6自由度で可動である。第3の工具の第3のインターフェースは、6自由度で基部に対して可動である。方法は、第1の物体と関連付けられる第1の構成を識別することと、調整可能アセンブリの第1の工具の第1のインターフェースが、基部に対する第1の位置を有し、調整可能アセンブリの第2の工具の第2のインターフェースが、基部に対する第2の位置を有し、調整可能アセンブリの第3の工具の第3のインターフェースが、基部に対する第3の位置を有する第1の構成に従って、調整可能アセンブリを構成することと、調整可能アセンブリの複数の工具を係合させることであって、以て調整可能アセンブリに第1の物体を把持させる、係合させることと、調整可能アセンブリの複数の工具を係合解除することと、第2の物体と関連付けられる第2の構成を識別することと、第1の工具の第1のインターフェース、第2の工具の第2のインターフェース、及び第3の工具の第3のインターフェースのうちの少なくとも1つが第1の構成に対して動かされている第2の構成に従って調整可能アセンブリを構成することと、調整可能アセンブリの複数の工具を係合させることであって、以て調整可能アセンブリに第2の物体を把持させる、係合させることと、調整可能アセンブリの複数の工具を係合解除することとを含む。
【0026】
その一例では、第1の物体と関連付けられる第1の構成は、第1の物体及び第2の物体を含む格納されたシーケンスに従って識別され、第2の物体と関連付けられる第2の構成は、格納されたシーケンスに従って識別される。
【0027】
その別の例では、第1の物体と関連付けられる第1の構成は、コンピュータビジョンを使用して第1の物体を検出することに応答して識別され、第2の物体と関連付けられる第2の構成は、コンピュータビジョンを使用して第2の物体を検出することに応答して識別される。
【0028】
そのさらなる例では、第1の構成に従って調整可能アセンブリを構成することは、コンピュータビジョンを使用して第1の物体を検出することと、検出された第1の物体に基づいて調整可能アセンブリを動的に構成することとを含む。
【0029】
そのさらに別の例では、第1の構成に従って調整可能アセンブリを構成することは、コンピュータビジョンを使用して第1の物体のロケーションを識別することと、識別されたロケーションに従って調整可能アセンブリのインターフェースを構成することとを含む。
【0030】
本開示のさらに別の例示的な実施形態では、ロボットのための調整可能アームエンド工具が提供される。調整可能アームエンド工具は、ロボットに結合されるように適合されている基部と、基部に結合されている第1の調整可能アセンブリと、基部に結合されている第2の調整可能アセンブリとを備える。基部は、第1の軸を規定するリニアレールを含む。第1の調整可能アセンブリは、第1の複数のリンクと、複数のリンクと基部とを結合する第1の複数のカプラであって、第1の軸に沿った線形運動を可能にし、第1の軸に垂直な第2の軸に沿った線形運動を可能にし、第1の軸と第2の軸の両方に垂直な第3の軸に沿った線形運動を可能にし、第4の軸、第5の軸、及び第6の軸のうちの少なくとも2つを中心とした回転を可能にする、第1の複数のカプラと、第1の複数のリンク及び第1の複数のカプラを通じて基部に結合されている第1の工具とを備える。第1の工具は、第1の複数のリンク及び第1の複数のカプラに基づく複数の位置において基部に対して位置付け可能である第1のインターフェースを含む。第2の調整可能アセンブリは、第2の複数のリンクと、複数のリンクと基部とを結合する第2の複数のカプラであって、少なくとも2自由度を提供する、第2の複数のカプラと、第2の複数のリンク及び第2の複数のカプラを通じて基部に結合されている第2の工具とを備える。第2の工具は、第2の複数のリンク及び第2の複数のカプラに基づく複数の位置において基部に対して位置付け可能である第2のインターフェースを含む。
【0031】
その一例では、第1の複数のカプラは、第4の軸、第5の軸、及び第6の軸の各々を中心とした回転を可能にする。その一変形例では、第1の複数のカプラは、第4の軸、第5の軸、及び第6の軸の各々を中心とした回転を可能にし、第4の軸、第5の軸、及び第6の軸は共通の点で交差する。
【0032】
その別の例では、第4の軸が第1の軸であり、第5の軸が第2の軸であり、第6の軸が第3の軸である。
【0033】
そのさらに別の例では、第1の調整可能アセンブリ及び第2の調整可能アセンブリの各々は、独立して基部に結合される。その一変形例では、調整可能アームエンド工具は、基部に結合されている第3の調整可能アセンブリをさらに備える。第3の調整可能アセンブリは、第3の複数のリンクと、第3の複数のリンクと基部とを結合する第3の複数のカプラであって、少なくとも2自由度を提供する、第3の複数のカプラと、第3の複数のリンク及び第3の複数のカプラを通じて基部に結合されている第3の工具とを備える。その別の変形例では、基部は、長手方向中央平面を有し、第1の調整可能アセンブリ及び第3の調整可能アセンブリは、長手方向中央平面の第1の側に位置付けられ、第2の調整可能アセンブリは、長手方向中央平面の第2の側に位置付けられ、第2の側は、第1の側の反対にある。そのさらなる変形例では、第1の調整可能アセンブリ、第2の調整可能アセンブリ、及び第3の調整可能アセンブリの各々は、独立して基部に結合される。
【0034】
本開示のまたさらに別の例示的な実施形態では、ロボットのための調整可能アームエンド工具が提供される。調整可能アームエンド工具は、ロボットに結合されるように適合されている基部と、基部に結合されている第1の調整可能アセンブリと、基部に結合されている第2の調整可能アセンブリとを備える。第1の調整可能アセンブリは、基部に結合されている第1の線形調整サブアセンブリであって、基部に対する少なくとも2度の線形運動を提供する、第1の線形調整サブアセンブリと、第1の線形サブアセンブリを通じて基部に結合されている第1の回転調整サブアセンブリであって、基部に対する少なくとも2度の回転運動を提供する、第1の回転調整サブアセンブリと、第1の回転サブアセンブリ及び第1の線形サブアセンブリを通じて基部に結合されている第1の工具であって、第1の線形調整サブアセンブリ及び第1の回転調整サブアセンブリに基づく複数の位置において基部に対して位置付け可能である第1のインターフェースを含む、第1の工具とを備える。第2の調整可能アセンブリは、基部に結合されている第2の線形調整サブアセンブリと、第2の線形サブアセンブリを通じて基部に結合されている第2の回転調整サブアセンブリと、第2の回転サブアセンブリ及び第2の線形サブアセンブリを通じて基部に結合されている第2の工具であって、第2の線形調整サブアセンブリ及び第2の回転調整サブアセンブリに基づく複数の位置において基部に対して位置付け可能である第2のインターフェースを含む、第2の工具とを備える。
【0035】
その一例では、第1の回転調整サブアセンブリは、基部に対する少なくとも3度の回転運動を提供する。
【0036】
その別の例では、基部は、第1の軸を規定するリニアレールを含み、第1の線形調整サブアセンブリは、第1の複数のリンクと、複数のリンクと基部とを結合する第1の複数のカプラであって、第1の軸に沿った線形運動を可能にし、第1の軸に垂直な第2の軸に沿った線形運動を可能にし、第1の軸と第2の軸の両方に垂直な第3の軸に沿った線形運動を可能にする、第1の複数のカプラとを含む。その変形例では、第1の回転調整サブアセンブリは、第4の軸、第5の軸、及び第6の軸を中心とした線形調整サブアセンブリに対する少なくとも3度の回転運動を提供する。その別の変形例では、第4の軸が第1の軸であり、第5の軸が第2の軸であり、第6の軸が第3の軸である。そのさらに別の変形例では、第4の軸、第5の軸、及び第6の軸は、共通の点で交差する。
【0037】
そのさらなる例では、第1の工具及び第2の工具は各々、片面工具である。その一変形例では、片面工具は、磁気グリッパ、吸着グリッパ、ピンクランプ、又はロケータのうちの1つである。
【0038】
そのさらに別の例では、第1の工具及び第2の工具は各々、両面工具である。
そのさらに別の例では、調整可能アームエンド工具は、第1の物体と関連付けられる第1の構成を識別し、第1の工具の第1のインターフェースを基部に対する第1の位置に位置付け、第2の工具の第2のインターフェースを基部に対する第2の位置に位置付けるために、第1の構成に従って第1の調整可能アセンブリ及び第2の調整可能アセンブリを構成するように構成されているコントローラをさらに備える。その一変形例では、第1の物体と関連付けられる第1の構成は、第1の物体及び第2の物体を含むシーケンスに従って識別される。コントローラは、シーケンスに従って第2の物体と関連付けられる第2の構成を識別し、第1の工具の第1のインターフェースを基部に対する第3の位置に位置付け、第2の工具の第2のインターフェースを基部に対する第4の位置に位置付けるために、第2の構成に従って第1の調整可能アセンブリ及び第2の調整可能アセンブリを構成するようにさらに構成されている。
【0039】
そのなおまたさらなる例では、調整可能アームエンド工具は、基部に結合されている第3の調整可能アセンブリをさらに備える。第3の調整可能アセンブリは、基部に結合されている第3の線形調整サブアセンブリであって、基部に対する少なくとも2度の線形運動を提供する、第3の線形調整サブアセンブリと、第3の線形サブアセンブリを通じて基部に結合されている第3の回転調整サブアセンブリであって、基部に対する少なくとも2度の回転運動を提供する、第3の回転調整サブアセンブリと、第3の回転サブアセンブリ及び第3の線形サブアセンブリを通じて基部に結合されている第3の工具とを備える。第3の工具は、第3の線形調整サブアセンブリ及び第3の回転調整サブアセンブリに基づく複数の位置において基部に対して位置付け可能である第3のインターフェースを含む。その一変形例では、基部は、長手方向中央平面を有し、第1の調整可能アセンブリ及び第3の調整可能アセンブリは、長手方向中央平面の第1の側に位置付けられ、第2の調整可能アセンブリは、長手方向中央平面の第2の側に位置付けられ、第2の側は、第1の側の反対にある。その別の変形例では、第1の複数のリンク及び第1の複数のカプラは、第1の工具を基部に対して位置付けるための6自由度を提供し、第2の複数のリンク及び第2の複数のカプラは、第2の工具を基部に対して位置付けるための6自由度を提供し、第3の複数のリンク及び第3の複数のカプラは、第3の工具を基部に対して位置付けるための6自由度を提供する。そのまたさらなる変形例では、第1の調整可能アセンブリ、第2の調整可能アセンブリ、及び第3の調整可能アセンブリの各々は、独立して基部に結合される。
【0040】
この概要は、下記の詳細な説明でさらに説明される概念の選択を単純化した形で紹介するために提供される。この概要は、特許請求される主題の重要な特徴又は本質的な特徴を識別することを意図しておらず、特許請求される主題の範囲を限定するために使用されることも意図していない。
【0041】
図面の簡単な説明
以下の図を参照して、非限定的で非網羅的な例を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図1A】調整可能アームエンド工具又は調整可能固定具と共に使用するための調整可能アセンブリの代表的な正面図である。
【
図1B】本開示の態様による様々な構成における複数の調整可能アセンブリを有する調整可能アームエンド工具の代表的な正面図である。
【
図1C】本開示の態様による様々な構成における複数の調整可能アセンブリを有する調整可能アームエンド工具の代表的な背面図である。
【
図1D】複数の調整可能アセンブリを有する調整可能固定具の代表的な正面図である。
【
図2A】本明細書に記載の態様による、複数の物体を操作する調整可能アームエンド工具を有するロボットデバイスの例示的な図である。
【
図2B】本明細書に記載の態様による、複数の物体を操作する調整可能アームエンド工具を有するロボットデバイスの例示的な図である。
【
図2C】本明細書に記載の態様による、複数の物体を操作する調整可能アームエンド工具を有するロボットデバイスの例示的な図である。
【
図2D】本明細書に記載の態様による、複数の物体を操作する調整可能アームエンド工具を有するロボットデバイスの例示的な図である。
【
図3A】例示的な調整可能アセンブリの左正面図である。
【
図3B】例示的な調整可能アセンブリの右正面図である。
【
図3C】例示的な調整可能アセンブリの左背面図である。
【
図4A】本開示の態様による複数の調整可能アセンブリを有する調整可能アームエンド工具の上面斜視図である。
【
図4B】本開示の態様による複数の調整可能アセンブリを有する調整可能アームエンド工具の底面斜視図である。
【
図4C】本開示の態様による複数の調整可能アセンブリを有する調整可能アームエンド工具の別の上面斜視図である。
【
図5A】本開示の態様による調整可能アームエンド工具を有するロボットデバイスの斜視図である。
【
図5B】本開示の態様による別の調整可能アームエンド工具を有するロボットデバイスの斜視図である。
【
図6】本実施形態のうちの1つ以上が実装され得る適切な動作環境600の一例を示す図である。
【
図7】例示的な調整可能アームエンド工具(EOAT)の代表図である。
【
図8】磁気結合デバイス及びオフ状態の磁気結合デバイスの各極に対して複数の加工片接触界面を有する例示的な磁気結合デバイスの代表図である。
【
図9】オン状態の
図8の磁気結合デバイスを示す図である。
【
図10】検知システムを有する
図8の磁気結合デバイスを示す図である。
【
図11】磁気結合デバイスが、アクチュエータによって第2の永久磁石に対して可動な第1の永久磁石を有する永久磁石のスタックを含む、磁気結合デバイスの各極に対して複数の加工片接触界面を有する例示的な磁気結合デバイスの代表図である。
【
図12】アクチュエータに動作可能に結合されている電子コントローラを含む
図11の磁気結合デバイスを示す図である。
【
図13】磁気結合デバイスが、第1の永久電磁石及び第2の永久電磁石を有する永久磁石のスタックを含む、磁気結合デバイスの各極に対して複数の加工片接触界面を有する例示的な磁気結合デバイスの代表図である。
【
図14】
図11の磁気結合デバイスの例示的な磁石及びポールピースアセンブリの上面図である。
【
図15】
図11の磁気結合デバイスの別の例示的な磁石及びポールピースアセンブリの断面図である。
【
図16】中央チャネルのない
図11の磁気結合デバイスの例示的な磁石及びポールピースアセンブリの上面図である。
【
図17】中央チャネルを有せず、強磁性コアを含む
図11の磁気結合デバイスの例示的な磁石及びポールピースアセンブリの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
詳細な説明
以下の詳細な説明では、本明細書の一部を形成し、特定の実施形態又は例を例示として示す添付の図面を参照する。本開示から逸脱することなく、これらの態様は組み合わされてもよく、他の態様が利用されてもよく、構造的変更が行われてもよい。実施形態は、方法、システム、又はデバイスとして実践されてもよい。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物によって定義される。
【0044】
アームエンド工具(EOAT)及び固定具を使用して、例えば製造プロセスの一部として、物体を操作及び支持することができる。一例として、EOATはロボットに結合することができ、物体を保持するために、又は物体を固定具まで動かすために使用することができ、その時点で物体は固定具によって支持することができる。例示的なロボットは、空間内のロボットの端部の位置、したがってEOATの位置を変更するためにともに可動に結合されている複数のリンクを有する産業用ロボットを含む。ロボットのリンク間のカプラは、1つ以上の並進軸及び1つ以上の回転軸内でロボットの端部を制御することができる。実施形態では、ロボットの端部は、複数の並進軸及び複数の回転軸内で制御可能である。しかしながら、EOAT及び固定具は、典型的には、EOAT及び/又は固定具の第1のセットが第1のグループの物体に使用され得、EOAT及び/又は固定具の第2のセットが第2のグループの物体に使用され得るように、特定の物体向けに設計される。したがって、第1のグループの物体の製造から第2のグループの物体の製造への移行は、EOAT及び固定具の第1のセットをEOAT及び固定具の第2のセットと交換することを伴い得る。
【0045】
これは、製造プロセスに追加の時間、並びに追加の複雑度及び追加の空間要件(例えば、EOAT及び固定具の複数のセットを格納するための)を導入する可能性がある。さらに、そのような特殊化されたEOATS及び固定具は、EOAT及び固定具のサイズが、それらが使用される物体のサイズ以上になるように、複数の縁部及び/又は側面から物体を把持し得る。このような大きなEOATを効果的に制御するために、より強力なロボットデバイスが必要とされる場合があり、結果として、他の不利益の中でも、追加のエネルギー消費、追加の機械的複雑度、及び増大した空間要件がもたらされる。
【0046】
したがって、本開示の態様は、調整可能EOAT又は固定具に関する。一例として、調整可能アセンブリのセットをEOAT又は固定具として使用することができ、各調整可能アセンブリを使用して工具を制御することができる。
図7を参照すると、例示的な調整可能EOAT10が示されている。EOAT10は、1つ以上のカプラ14を通じてロボット12の端部に結合されている。実施形態では、カプラ14は、EOAT10をロボット12に対して固定する。実施形態では、1つ以上のカプラ14は、ロボット12に対するEOAT10の1以上の運動度(並進及び/又は回転)を可能にする。例示的なカプラは、線形並進マウント、回転マウント、及び他の適切なマウントを含む。
【0047】
EOAT10は、図示のようにカプラ14を通じてロボット12に結合されている基部20を含む。基部20は、アセンブリ内で結合されている1つ以上の構成要素を含むことができる。基部20は、複数の調整可能アセンブリ30A~30Cを担持する。3つの調整可能アセンブリ30A~30Cが示されているが、より少ない又は追加の調整可能アセンブリがEOAT10の一部として含まれてもよい。
【0048】
各調整可能アセンブリ30は、EOAT10及びロボット12によって動かされるべき1つ以上の加工片80とインターフェースする工具32を含む。例示的な工具には、グリッパ、ピンクランプ、クランプ、及びロケータが含まれる。
図7に示すように、工具32A~Cは、ロケーション82A~Cにおいて加工片80、例示的には打ち抜き金属構成要素とインターフェースする。ロケーション82A~Cの各々は、加工片80の外周エンベロープ86の内側である。したがって、工具32A~Cのインターフェース34A~Cによって画定されるEOAT10のフットプリントは、加工片80の外周エンベロープ86内に完全にある。図示の実施形態では、工具32A~Cのインターフェース34A~Cの各々は、加工片80の外周エンベロープ86内にあるが、実施形態では、工具のうちの1つ以上は、外周エンベロープ86の外側部分にわたって延在してもよく、工具のそれぞれのインターフェースは、加工片80の前面88及び加工片80の背面(図示せず)の両方と相互作用する。本明細書で述べるように、工具32A~Cのインターフェース34A~Cの位置は、基部20に対する複数の位置に位置付けられてもよい。基部20に対するインターフェース34A~Cの位置は決定される必要はなく、むしろ基部20に対する位置付けは基準を提供するに過ぎないことに留意されたい。実際には、インターフェースは、ロボットの座標系、調整可能アセンブリ自体、又はシステム内の他の座標系に基づいて位置付けられてもよい。
【0049】
例示的なロケータは、ピン及び他の位置決め機構を含む。例示的なグリッパは、吸着カップグリッパ及び磁気グリッパを含む。磁気グリッパは、本明細書では磁気結合デバイスとも呼ばれる。吸着カップグリッパは、加工片80とのそれぞれのインターフェース34としてのカップと、EOAT10に対して加工片80を保持するためにカップグリッパに選択的に真空を加える空気圧システムとを含む。磁気グリッパは、強磁性加工片80と共に使用され、一般に、加工片.80とのそれぞれのインターフェース34としてのポールシューと、ポールシュー及び加工片を通る磁気回路を形成するためにポールシューの表面に磁束を供給する磁束源とを含む。
【0050】
例示的な磁束源には、電磁石、永久電磁石、希土類永久磁石、他の適切な磁石、及びそれらの組み合わせが含まれる。例示的な磁気グリッパは、米国特許第7012495号、米国特許第8878639号、米国特許第10903030号、米国特許出願公開第20180311795号及び米国特許出願公開第20210031317号、米国仮特許出願第63/194,692号、並びに国際公開第2020086791号に開示されており、これらの全開示が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0051】
図8を参照すると、例示的な磁気結合デバイス710が示されている。磁気結合デバイス710は、強磁性加工片712を磁気的に結合するように構成されている。磁気結合デバイス710は、ハウジング714と、切替可能磁束源716と、第1のN極部分718と、第2のN極部分720と、第1のS極部分722と、第2のS極部分724とを含む。第1のN極部分718は加工片インターフェース728を含み、第2のN極部分720は加工片インターフェース730を含み、第1のS極部分722は加工片インターフェース732を含み、第2のS極部分724は加工片インターフェース734を含み、それらは各々、強磁性加工片712のそれぞれの部分、例示的には強磁性加工片712の表面726に接触する。加工片インターフェース728、加工片インターフェース730、加工片インターフェース732、及び加工片インターフェース734の各々は、少なくとも1つの加工片係合面を含む。加工片インターフェース728、加工片インターフェース730、加工片インターフェース732、及び加工片インターフェース734は各々、平坦であってもよく、湾曲していてもよく、起伏があってもよく、複数の離間した突起を有してもよく、又は、強磁性加工片712に接触するための任意の他の適切な形状を有してもよい。第1のN極部分718、第2のN極部分720、第1のS極部分722、及び第2のS極部分724の各々は、強磁性材料から作成され、ハウジング714の一部であってもよく、又は、ハウジング714に結合されている別個の構成要素であってもよい。
【0052】
磁気結合デバイス710の切替可能磁束源716は、磁気回路がハウジング714内に形成されているオフ状態と、磁気回路が(
図9に示される矢印によって表されるように)切替可能磁束源716から磁気結合デバイス710の加工片インターフェース728及び加工片インターフェース730を通り、強磁性加工片712を通り、磁気結合デバイス710の加工片インターフェース732及び加工片インターフェース734を通り、切替可能磁束源716に戻るように形成されているオン状態との間で切り替え可能である。実施形態では、切替可能磁束源716は、強磁性加工片712を通して形成されている磁気回路の強度がオフ状態よりも大きく且つオン状態よりも小さい少なくとも1つの部分的オン状態に配置されてもよい。
【0053】
切替可能磁束源716は、複数の永久磁石を含んでもよく、全体的なN極部分744及び全体的なS極部分746を有するように構成可能である。
図9に示すように、切替可能磁束源716の全体的なN極部分744は、第1のN極部分718と第2のN極部分720との間に位置付けられ、切替可能磁束源716の全体的なS極部分746は、第1のS極部分722と第2のS極部分724との間に位置付けられる。切替可能磁束源716の全体的なN極部分744は、第1のN極部分718及び第2のN極部分720と磁気的に結合され、その結果、第1のN極部分718の加工片インターフェース728及び第2のN極部分720の加工片インターフェース730が、磁気結合デバイス710の全体的なN極740を形成する。全体的なS極部分746は、第1のS極部分722及び第2のS極部分724と磁気的に結合され、その結果、第1のS極部分722の加工片インターフェース732及び第2のS極部分724の加工片インターフェース734が、磁気結合デバイス710の全体的なS極742を形成する。
【0054】
切替可能磁束源716は、1つ以上の永久磁石を含んでもよく、全体的なN極部分744及び全体的なS極部分746を有するように構成可能である。実施形態では、切替可能磁束源716は、オン状態(N極及びS極を有する)とオフ状態(外部物体に対して磁化されていない)との間で切替可能である少なくとも1つの永久電磁石を含む。さらに、少なくとも1つの永久電磁石は、加工片インターフェース728、730、732、及び734における磁気強度がオン状態よりも小さく且つオフ状態よりも大きい部分的オン状態にデバイスが構成されることを可能にする様々な磁気強度を有するように構成されてもよい。実施形態では、切替可能磁束源716は、少なくとも1つの希土類永久磁石及び少なくとも1つの永久電磁石を含み、これらの組み合わせは、加工片インターフェース728、730、732、及び734における磁気強度を有するオン状態と、磁気回路がハウジング714の内部に形成されているオフ状態との間で切り替え可能である。さらに、この組み合わせは、加工片インターフェース728、730、732、及び734における磁気強度がオン状態よりも小さく且つオフ状態よりも大きい部分的オン状態にデバイスが構成されることを可能にする様々な磁気強度を有するように構成されてもよい。実施形態では、切替可能磁束源716は、複数の希土類永久磁石を含み、これらの組み合わせは、加工片インターフェース728、730、732、及び734における磁気強度を有するオン状態と、磁気回路がハウジング714の内部に形成されているオフ状態との間で切り替え可能である。さらに、この組み合わせは、加工片インターフェース728、730、732、及び734における磁気強度がオン状態よりも小さく且つオフ状態よりも大きい部分的オン状態にデバイスが構成されることを可能にする様々な磁気強度を有するように構成されてもよい。実施形態では、切替可能磁束源716は、ハウジング714に対して可動であり、したがって、加工片インターフェース728、730、732、及び734における磁気強度を有するオン状態と、磁気回路がハウジング714の内部に形成されているオフ状態との間で切り替え可能である少なくとも1つの希土類永久磁石を含む。
【0055】
図8及び
図9に示すように、極部分720と724との間には、チャネル750が設けられている。チャネル750は、本明細書で論じるように、1つ以上のセンサ、静止ピン、収納式ピン、プローブ、及び/又は追加の工具を受け入れることができる。
【0056】
図10を参照すると、実施形態では、磁気結合デバイス710は、磁気結合デバイス710の特性及び/又は磁気結合デバイス710と強磁性加工片712との間に形成されている磁気回路の特性を監視する1つ以上のセンサを含む監視システム748をさらに含む。
図10に示すように、第1のセンサ760が第1のN極部分718に近接して位置付けられてもよく、第2のセンサ762が第1のS極部分722に近接して位置付けられてもよく、第3のセンサ764が、第2のN極部分720と第2のS極部分724との間に設けられたチャネル750内の強磁性加工片712に近接して位置付けられてもよい。第1のセンサ760、第2のセンサ762及び第3のセンサ764の各々は、磁束センサであってもよい。追加のタイプのセンサは、磁束センサの温度依存ドリフトを補償するために使用される温度センサを含む。さらに、センサ760、762、及び764の位置は例示的なものであり、1つ以上のセンサは異なるロケーションに位置付けられてもよい。実施形態では、センサ764は近接センサであってもよい。例示的な近接センサは、誘導センサ、超音波センサ、フォトニックセンサ、及び他の適切なセンサを含む。
【0057】
センサ760、762及び64の各々は、電子コントローラ770に動作可能に結合されている。電子コントローラ770は、少なくとも1つのプロセッサ772及び関連するメモリ774を含む。メモリ774は、センサ760、762、764の出力を監視して、磁気結合デバイス710の1つ以上の特性及び/又は磁気結合デバイス710と強磁性加工片712との間に形成されている磁気回路の1つ以上の特性を監視する論理制御回路である、磁気結合状態論理776を含む。本明細書で使用されるものとしての「論理」という用語は、1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、デジタル信号プロセッサ、ハードワイヤードロジック、又はそれらの組み合わせ上で実行されるソフトウェア及び/又はファームウェアを含む。したがって、実施形態によれば、様々な論理が、任意の適切な方法で実装されてもよく、本明細書に開示された実施形態に従ったままとなる。論理を含む非一時的機械可読媒体は、プロセッサに、本明細書に記載の技法を実行させるコンピュータ命令及びデータ構造の適切なセットを含むソリッドステートメモリ、磁気ディスク、及び光ディスクなどの、任意の有形形態コンピュータ可読キャリア内で具現化されるとさらに考えることができる。本開示は、電子コントローラ770がマイクロプロセッサベースではなく、むしろ、ハードワイヤード命令の1つ以上のセットに基づいて磁気結合デバイス800の動作を制御するように構成されている他の実施形態を企図する。さらに、電子コントローラ770は、本明細書に記載の機能を提供するために、単一のデバイス内に含まれてもよく、又はともにネットワーク接続されるか若しくは他の様態で電気的に接続されている複数のデバイスであってもよい。
【0058】
電子コントローラ770は、さらに、1つ以上の入力デバイス780を通じて入力を受信することができる。例示的な入力デバイスは、ボタン、スイッチ、レバー、ダイヤル、タッチディスプレイ、ソフトキー、及び通信モジュールを含む。電子コントローラ770は、さらに、1つ以上の出力デバイス782を通じて出力を提供することができる。例示的な出力デバイスは、視覚的インジケータ、音響インジケータ、及び通信モジュールを含む。例示的な視覚的インジケータは、ディスプレイ、ライト、及び他の視覚システムを含む。例示的な音響インジケータは、スピーカ及び他の適切な音響システムを含む。
【0059】
図11を参照すると、加工片インターフェース730及び加工片インターフェース734の各々は、第1の永久磁石802及び第2の永久磁石804のいずれよりも回転軸810に近い。加工片インターフェース730と加工片インターフェース734との間には、本明細書で言及されるように、1つ以上のセンサ、静止ピン、収納式ピン、収納式ピンクランプ、カメラ、プローブ、及び/又は追加の工具を受け入れることができるチャネル750がある。第2のN極部分720の加工片インターフェース730及び第2のS極部分724の加工片インターフェース734は、磁気回路を形成する希土類永久磁石のいずれもが第2のN極部分720と第2のS極部分724との間に位置付けられることなく、希土類永久磁石によって形成されている磁気回路の磁気結合デバイス800の外部N極及び磁気結合デバイス800の外部S極をそれぞれ提供する。さらに、実施形態では、第1の永久磁石802及び第2の永久磁石804の各々は、回転軸810を取り囲み、第1の永久磁石802及び第2の永久磁石804の各々は、チャネル750の一部を形成するための各々の開口を含む。
【0060】
図11を参照すると、磁気結合デバイス710の例示的な実施形態、例示的には磁気結合デバイス800が示されている。磁気結合デバイス800は、第1の永久磁石802及び第2の永久磁石804を有する切替可能磁束源716を含む。第2の永久磁石804は、第1の永久磁石802から離間している。実施形態では、スペーサ(図示せず)が、第1の永久磁石802と第2の永久磁石804との間に位置付けられる。実施形態では、第1の永久磁石802及び第2の永久磁石804の各々は、希土類永久磁石である。
【0061】
第2の永久磁石804は、第1の永久磁石802に対して可動である。磁気結合デバイス800は、第1の永久磁石802に対して第2の永久磁石804を位置付けるアクチュエータ806を含む。例示的なアクチュエータ806は、手動アクチュエータ、液圧アクチュエータ、空気圧アクチュエータ、機械的アクチュエータ、電気制御式アクチュエータ、及びそれらの組み合わせを含む。
図5を参照すると、アクチュエータ806は、電気制御式アクチュエータであり、第1の永久磁石802に対して第2の永久磁石804を位置付けるように電子コントローラ770によって制御されるモータ(図示せず)を含む。例示的なアクチュエータは、米国特許第10903030号に開示されており、その開示全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0062】
実施形態では、アクチュエータ806は、第2の永久磁石804を、回転軸810を中心として第1の永久磁石802に対して回転させる。第1の永久磁石802は、ハウジング714に対して固定されたまま保持される。第1のN極部分718の加工片インターフェース728、第2のN極部分720の加工片インターフェース730、第1のS極部分722の加工片インターフェース732、及び第2のS極部分724の加工片インターフェース734は、第1の永久磁石802及び第2の永久磁石804に磁気的に結合される。実施形態では、第1の永久磁石802及び第2の永久磁石804の一方又は両方は、単一の希土類磁石から構成されている。実施形態では、第1の永久磁石802及び第2の永久磁石804の一方又は両方は、それぞれの第1の永久磁石802又は第2の永久磁石804を集合的に形成する複数の希土類磁石から構成されている。
【0063】
図11に示すように、第1の永久磁石802に対する第2の永久磁石804の1つの位置において、第2の永久磁石804のN極は、第1の永久磁石802のN極と概して位置整合されており、第2の永久磁石804のS極は第1の永久磁石802のS極と概して位置整合されている。この構成は、磁気結合デバイス800が、第1のN極部分718の加工片インターフェース728及び第2のN極部分720の加工片インターフェース730が磁気結合デバイス800の外部N極に対応し、且つ、第1のS極部分722の加工片インターフェース732及び第2のS極部分724の加工片インターフェース734が磁気結合デバイス800の外部S極に対応するオン状態にあるときに対応する。オン状態では、磁気結合デバイス800が強磁性加工片712に接触しているとき、強磁性加工片712を磁気結合デバイス800に磁気的に結合するための磁気回路が形成される。
【0064】
図12に示すように、第1の永久磁石802に対する第2の永久磁石804の別の位置では、第2の永久磁石804のN極は第1の永久磁石802のS極と概して位置整合されており、第2の永久磁石804のS極は第1の永久磁石802のN極と概して位置整合されている。この構成は、磁気結合デバイス800がオフ状態にあるときに対応し、磁気回路が、概してハウジング714内に形成され、磁気結合デバイス800は、第1のN極部分718の加工片インターフェース728及び第2のN極部分720の加工片インターフェース730における外部N極を欠き、第1のS極部分722の加工片インターフェース732及び第2のS極部分724の加工片インターフェース734における外部S極を欠く。オフ状態では、強磁性加工片712は磁気結合デバイス800に磁気的に結合されていない。
【0065】
アクチュエータ806は、第2の永久磁石804を、回転軸810を中心として回転させて、第2の永久磁石804を
図4及び
図12に示す位置の間で動かす。実施形態では、アクチュエータ806は、
図11と
図12との間の回転位置に第2の永久磁石804を位置付けることが可能である。これらの中間回転位置は、この構成は、第1のN極部分718の加工片インターフェース728及び第2のN極部分720の加工片インターフェース730が磁気結合デバイス800の外部N極に対応し、且つ、第1のS極部分722の加工片インターフェース732及び第2のS極部分724の加工片インターフェース734が磁気結合デバイス800の外部S極に対応するが、外部N極及び外部S極の各々において利用可能なより低いレベルの磁束を有する、磁気結合デバイス800の部分的オン状態に対応する。したがって、磁気結合デバイス800は、米国特許第10903030号に開示されている動作などの様々な動作を実施するために可変強度磁束レベルを提供するように構成されることが可能であり、その開示全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0066】
図11を参照すると、加工片インターフェース730及び加工片インターフェース734の各々は、第1の永久磁石802及び第2の永久磁石804のいずれよりも回転軸810に近い。加工片インターフェース730と加工片インターフェース734との間には、本明細書で言及されるように、1つ以上のセンサ、及び/又は、プローブなどの工具を受け入れることができるチャネル750がある。第2のN極部分720の加工片インターフェース730及び第2のS極部分724の加工片インターフェース734は、磁気回路を形成する希土類永久磁石のいずれもが第2のN極部分720と第2のS極部分724との間に位置付けられることなく、希土類永久磁石によって形成されている磁気回路の磁気結合デバイス800の外部N極及び磁気結合デバイス800の外部S極をそれぞれ提供する。さらに、実施形態では、第1の永久磁石802及び第2の永久磁石804の各々は、回転軸810を取り囲み、第1の永久磁石802及び第2の永久磁石804の各々は、チャネル750の一部を形成するための各々の開口を含む。
【0067】
図14及び
図15を参照すると、磁気結合デバイス800の例示的な配置構成が示されている。第2のN極部分720及び加工片インターフェース734は、支持体752(
図15参照)によって担持されている。チャネル750は、支持体752を通る中央開口部754として設けられている。
【0068】
図14を参照すると、ハウジング714は、強磁性材料から作成される。例示的な強磁性材料は鋼である。ハウジング714は、薄壁ウェブ790及び792のみが、両方ともハウジング714の厚壁部分である第1のN極部分718及びハウジング714を接続するように寸法決めされる。薄壁ウェブ790及び薄壁ウェブ792を、第1のN極部分718及び第1のS極部分722よりも薄くすることにより、磁束は、薄壁ウェブ790及び薄壁ウェブ792を通って第1のN極部分718と第1のS極部分722との間を通過する代わりに、第1のN極部分718の加工片インターフェース728及び第1のS極部分722の加工片インターフェース732を通って強磁性加工片712へと導かれる。
【0069】
図13を参照すると、磁気結合デバイス710の例示的な実施形態、例示的には磁気結合デバイス900が示されている。磁気結合デバイス900は、第1の永久磁石902及び第2の永久磁石904を有する切替可能磁束源716を含む。第2の永久磁石904は、第1の永久磁石902から離間している。実施形態では、スペーサ(図示せず)が第1の永久磁石902と第2の永久磁石904との間に位置付けられるか、又は、空隙が第1の永久磁石902と第2の永久磁石904との間に維持される。実施形態では、第1の永久磁石902は希土類永久磁石であり、第2の永久磁石904は永久電磁石である。第1の永久磁石902及び第2の永久磁石904は、ハウジング714に対して固定されたまま保持されている。第1のN極部分718の加工片インターフェース728、第2のN極部分720の加工片インターフェース730、第1のS極部分722の加工片インターフェース732、及び第2のS極部分724の加工片インターフェース734は、第1の永久磁石902及び第2の永久磁石904に磁気的に結合される。
【0070】
第2の永久磁石904の少なくとも一部分は、電流源912に結合されているコイル910によって囲まれている。コイル910を通って供給される電流の方向及び強度は、電子コントローラ770によって制御される。電流は、第2の永久磁石904の極位置を変更するために使用される。実施形態では、電流は、
図13に示すように、第2の永久磁石904のN極を、第1の永久磁石902のN極と概して位置整合するように位置付け、第2の永久磁石904のS極を、第1の永久磁石902のS極と概して位置整合するように位置付けるために使用されてもよい。電流は、この構成において第2の永久磁石904を維持するために持続的である必要はない。この構成は、磁気結合デバイス900が、第1のN極部分718の加工片インターフェース728及び第2のN極部分720の加工片インターフェース730が磁気結合デバイス900の外部N極に対応し、且つ、第1のS極部分722の加工片インターフェース732及び第2のS極部分724の加工片インターフェース734が磁気結合デバイス900の外部S極に対応するオン状態にあるときに対応する。オン状態では、磁気結合デバイス900が強磁性加工片712に接触しているとき、強磁性加工片712を磁気結合デバイス900に磁気的に結合するための磁気回路が形成される。実施形態では、第1の永久磁石902及び第2の永久磁石904の磁気質量は異なっていてもよく、又は同じであってもよい。実施形態では、第1の永久磁石902及び第2の永久磁石904の一方又は両方は永久磁石から構成されている。実施形態では、第1の永久磁石802及び第2の永久磁石804の一方又は両方は、それぞれの第1の永久磁石802又は第2の永久磁石804を集合的に形成する複数の永久磁石から構成されている。
【0071】
実施形態では、電流は、第2の永久磁石904のN極を、第1の永久磁石902のS極と概して位置整合するように位置付け、第2の永久磁石904のS極を、第1の永久磁石902のN極と概して位置整合するように位置付けるために使用されてもよい。この構成は、磁気結合デバイス900がオフ状態にあるときに対応し、磁気回路が、概してハウジング714内に形成され、磁気結合デバイス900は、第1のN極部分718の加工片インターフェース728及び第2のN極部分720の加工片インターフェース730における外部N極を欠き、第1のS極部分722の加工片インターフェース732及び第2のS極部分724の加工片インターフェース734における外部S極を欠く。オフ状態では、強磁性加工片712は磁気結合デバイス800に磁気的に結合されていない。
【0072】
実施形態では、第2の永久磁石904の永久電磁石は、加工片インターフェース728、730、732、734における可変磁気強度を提供するために異なるレベルに帯電されてもよい。したがって、少なくとも1つの部分的オン状態は、加工片インターフェース728,730,732,734における磁気強度がオン状態よりも小さく且つオフ状態よりも大きいように構成されてもよい。例示的な永久電磁石は、AlNiCo永久電磁石を含む。
【0073】
図13を参照すると、加工片インターフェース730と加工片インターフェース734との間には、本明細書で言及されるように、1つ以上のセンサ、及び/又は、プローブなどの工具を受け入れることができるチャネル750がある。実施形態では、第1の永久磁石802及び第2の永久磁石804の各々は、回転軸810を取り囲み、第1の永久磁石802及び第2の永久磁石804の各々は、チャネル750の一部を形成するための各々の開口を含む。
【0074】
図16を参照すると、実施形態では、磁気結合デバイス800’はチャネル750を含まない。むしろ、第1の永久磁石802及び第2の永久磁石804の各々は、中実円形永久磁石である。実施形態では、複数の磁石が、第1の永久磁石802及び第2の永久磁石804の一方又は両方を集合的に形成してもよい。また、第1の永久磁石802及び第2の永久磁石804の各々は、様々な形状を有してもよい。例示的な配置構成は、「VARIABLE FIELD MAGNETIC COUPLERS AND METHODS FOR ENGAGING A FERROMAGNETIC WORKPIECE」と題する、2021年1月26日に発行された米国特許第10,903,030号の
図2、
図4、及び
図7に示されており、その開示全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。別の例示的な配置構成は、「SWITCHABLE PERMANENT MAGNETIC DEVICE」と題する米国特許第7012495号に示されており、その開示全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。さらに、第1の永久磁石802及び第2の永久磁石804の各々は、複数の磁石を含むプラッタであってもよい。例示的な配置構成は、「VARIABLE FIELD MAGNETIC COUPLERS AND METHODS FOR ENGAGING A FERROMAGNETIC WORKPIECE」と題する、2021年1月26日に発行された米国特許第10,903,030号の
図17~
図19に示されており、その開示全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0075】
図17を参照すると、実施形態では、磁気結合デバイス800’’はチャネル750を含まないが、第1の永久磁石802及び第2の永久磁石804の各々が強磁性コア(
図17に示す第2の永久磁石804の強磁性コア820)を含む。例示的な配置構成は、「MAGNETIC COUPLING DEVICE」と題する2022年6月11日に出願された米国仮特許出願第63/351,349号、整理番号MTI-0034-01-USに示されており、その開示全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0076】
図7に戻ると、各調整可能アセンブリ30A~30Cは、例示的に、複数のリンク及び複数のカプラを含む。図示の実施形態では、第1のカプラ40A~40Cが第1のリンク42A~42Cを基部20に結合し、第2のカプラ44A~44Cが第1のリンク42A~42Cを第2のリンク46A~46Cに結合し、第3のカプラ48A~48Cが第2のリンク46A~46Cを工具32A~32Cに結合する。実施形態では、カプラ40A~40C、44A~44C、及び48A~48Cのうちの1つ以上は、ともに結合されているそれぞれの構成要素を固定する。実施形態では、1つ以上のカプラ40A~40C、44A~44C、及び48A~48Cは、ともに結合されているそれぞれの構成要素間の1以上の運動度(並進及び/又は回転)を可能にする。例示的なカプラは、線形並進マウント、回転マウント、及び他の適切なマウントを含む。所与のカプラ40A~40C、44A~44C、及び48A~48Cは、ともに結合されているそれぞれの構成要素間に2以上の自由度を提供するための複数段のマウント、及び/又は、それ自体が複数の自由度を提供するマウントを含んでもよい。実施形態では、カプラ40A~40C、44A~44C、及び48A~48Cのうちの所与の1つが、ともに結合されているそれぞれの構成要素間に単一の自由度を提供してもよい。実施形態では、カプラ40A~40C、44A~44C、及び48A~48Cのうちの所与の1つが、ともに結合されているそれぞれの構成要素間に複数の自由度を提供してもよい。実施形態では、カプラ40A~40C、44A~44C、及び48A~48Cのうちの所与の1つが、少なくとも1回転自由度と少なくとも1並進自由度の両方を提供してもよい。
【0077】
実施形態では、カプラ40A~40C、44A~44C、及び48A~48Cによってともに結合されているそれぞれの構成要素の位置付けは、電子コントローラ50によって制御される。電子コントローラ50は、対応する結合されている構成要素を互いに対して動かすように、及び/又は、対応する結合されている構成要素の互いに対する位置を保持するように、それぞれのカプラ40A~40C、44A~44C、及び48A~48Cの1つ以上のアクチュエータを制御する。単一の電子コントローラ50として示されているが、電子コントローラ50は、カプラ40A~40C、44A~44C、及び48A~48Cの動作を制御する1つ以上のコントローラであってもよい。さらに、電子コントローラ50は、カプラ14及び/又はロボット12の動作を制御することができる。
【0078】
本明細書で説明するように、工具32のインターフェース34の相対位置を調整することにより、EOATは、容器内にランダムに配置された異なる形状を有する複数の加工片及び/又は同じ形状の加工片とともに容易に使用することができる。さらに、EOAT10の説明はまた、加工片80を保持するための固定具として実施されてもよい。固定具の場合、基部20は、床又は他の支持体に対して調整可能アセンブリ30A~30Cを支持する。
【0079】
本明細書に記載されているものとしては、調整可能アセンブリは、調整可能アセンブリの工具が(例えば、線形調整サブアセンブリによって)x軸、y軸、及びz軸に沿って線形的に制御可能であり、(例えば、回転調整サブアセンブリによって、)x軸、y軸、及びz軸を中心として回転的に制御可能であるように、線形調整サブアセンブリ及び回転調整サブアセンブリを含むことができる。例示的な動きが本明細書に記載されているが、本明細書に記載の態様による調整可能アセンブリによって、様々な追加又は代替の動きのいずれが実施されてもよいことが理解されよう。さらに、1つのサブアセンブリにおける並進運動(線形運動)及び別のサブアセンブリにおける回転運動(角度運動)のグループ分けは、それらが別個のサブアセンブリ内にあるという要件に起因するものではなく、読解を容易にするためのものである。反対に、実施形態では、並進運動及び回転運動の両方を提供する所与のサブアセンブリを有することが可能である。
【0080】
実施形態では、調整可能アセンブリのうちの1つ以上は、6未満の自由度を有してもよい。実施形態では、調整可能アセンブリのうちの1つ以上は、7以上の自由度を有してもよい。実施形態では、調整可能アセンブリの各々は、同じ数の自由度を含む。実施形態では、調整可能アセンブリのうちの少なくとも2つは、異なる数の自由度を有する。
【0081】
例示的な工具には、グリッパ(例えば、磁気グリッパ、吸着グリッパ、又はピンクランプ)又はロケータ(例えば、2方向位置決めピン又は4方向位置決めピン)が含まれるが、これらに限定されない。例では、工具は、実質的に片側から物体と係合してもよい。例えば、磁気グリッパ又は吸着グリッパは、本明細書では、磁気力又は吸着力が提供される側から物体に作用する片面工具と呼ばれる場合がある。同様に、ピンクランプ又はロケータは、物体の穴を通じて物体と係合してもよい。ピンクランプは、物体の反対側に延在する収納式ピンを含んでもよい。そのような例では、ピンクランプの力とは反対の力を加えるための別個の工具は必要とされなくてもよく、結果、ピンクランプは片面工具であってもよい。したがって、そのような態様は、複数の工具を使用して物体の対向する縁部又は両側から物体を把持することとは対照的であり得る。EOAT及び固定具は、例えば、1つ以上の追加の工具が物体の対向する両側又は縁部に必要とされるEOAT及び固定具と比較して、片面工具が使用される場合のサイズが小さくてもよい。このような片面工具に加えて、EOATは、他の機械的グリッパの中でも、パワークランプ、パラレルクランプ、スイングユニット、及び多指又はマイラー把持デバイスを含むがこれらに限定されない様々な両面工具のいずれかを同様に使用してもよい。さらに、本明細書に記載の態様は、限定はしないが、他の例の中でも、ドライバ、ドリル、及びペイントヘッド、並びに溶接、塗装、及び研磨のための工具を含む様々な他の工具のいずれに使用されてもよい。
【0082】
EOAT又は固定具は、1つ以上の調整可能アセンブリを含み、以て、それと関連付けられる1つ以上の工具を使用して物体を操作又は支持してもよい。例えば、EOATは、調整可能アセンブリがそれに沿って分散される、その基部に沿った長手方向中央平面を有することができる。例では、EOATの調整可能アセンブリは、すべての工具が長手方向中央平面の一方の側にあるように位置付けられてもよく、一方、他の例では、少なくとも1つの工具が長手方向中央平面の反対側にあってもよい。例えば、EOATは、2つの工具が長手方向中央平面の一方の側にあり、1つの工具が長手方向中央平面の他方の側にある3つの調整可能アセンブリを備えてもよい。このような構成により、EOATは、(例えば、長手方向中央平面の単一の側ではなく、両側での)可動範囲の増大により、すべての工具が長手方向中央平面の同じ側にある場合よりも大きい物体を操作することができる。
【0083】
例では、本明細書に記載の調整可能EOAT又は調整可能固定具は、例えば物体を操作又は支持するために調整可能アセンブリのセットを構成するコントローラによって制御される。コントローラは、各調整可能アセンブリのx軸、y軸、及び/又はz軸に沿った動き及び/又はそれを中心とした回転を制御し、以て関連付けられる工具をそれに応じて位置付けることができる。コントローラは、第1の物体、続いて第2の物体に対して調整可能アセンブリのセットを構成することができる。コントローラは、調整可能アセンブリのセットのための1つ以上の構成(例えば、物体に関連する)を記憶することができ、結果、記憶された構成を取り出し、それに応じて調整可能アセンブリを構成するために使用することができる。例えば、記憶された構成は、x軸、y軸、及びz軸に沿った、及びx軸、y軸、及びz軸を中心とした工具の位置及び回転を規定することができる。別の例として、記憶された構成は、それに応じてEOATの1つ以上の工具の位置及び回転を生成するために使用され得る、三次元空間内の物体の1つ以上の接触点を規定してもよい。
【0084】
例では、格納された構成のセットは、シーケンスにおいて、例えば物体が組立ライン上で取り扱われている順序に従って利用されてもよい。したがって、連続した1つ以上のEOAT及び/又は固定具は、物体が組立ラインを下って進行するときに、シーケンス内の各後続の物体に従って構成されてもよい。別の例として、構成は、記憶された構成のセットから動的に選択され、それに応じて適用されてもよい。例えば、コンピュータビジョン技法を使用して、物体を識別し、それに応じて関連する構成を選択してもよい。別の例では、そのようなコンピュータビジョン技法を使用して、EOAT及び/又は固定具が識別されたロケーションに基づいて構成され得るように、物体と相互作用する1つ以上のロケーションを動的に識別してもよい。したがって、EOATは、構成の事前定義されたシーケンスに従って構成されてもよく、又は識別された物体に基づいて動的に構成されてもよく、又はそれらの任意の組み合わせで構成されてもよい。
【0085】
場合によっては、コントローラは、EOATを使用して物体を操作し、物体を固定具上に配置することができるように、EOATのための調整可能アセンブリのセット及び対応する固定具のための調整可能アセンブリのセットを構成する。コントローラは、調整可能アセンブリのサブセットのみがEOAT又は固定具によって使用されるように、調整可能アセンブリを収納状態又は無効状態になるように構成することができる。同様に、コントローラは、調整可能アセンブリの工具を係合又は係合解除することができ、例えば、他の例の中でも、工具に磁力若しくは吸着力を発生させるか若しくは発生を停止させ、又は、ピンクランプのピンを延伸若しくは収納することができる。
【0086】
本開示の態様によるEOAT又は固定具の調整可能な性質の結果として、異なる物体をより迅速に取り扱うことに移行することが可能とすることができ、EOATはより軽量にすることができ、したがって必要なロボットデバイスをあまり強力にしなくてもよく、ロボットペイロードのそのような低減の結果としてロボットデバイスを収容又は操作するために必要なスペースをより小さくすることができ、以て、他の利点の中でも組立ラインの全体的なサイズを低減することができる。さらに、提供される工具スタンド(例えば、異なる特殊化されたEOATを保持するための)の数を減らすことができ、調整可能EOAT及び固定具が使用される場合に必要な固定具スタンドの数を減らすことができる。さらに、設備が、工具変更に費やす時間の割合を低くし、付加価値のあるプロセスへの寄与に費やす時間の割合を高くすることができるため、価値のない時間を削減することができる。設備の削減及び複雑さの低減の結果として、より高い技術的可用性が達成され得る。同様に、設計及びエンジニアリングの要件が低減される結果として、市場投入までの時間が短縮され得る。例えば、シミュレーションを使用して、ロボット及び/又はEOATの動きを識別して、所与の物体を製造するように組立ラインを適合させることができる。
【0087】
場合によっては、コントローラは、EOATが機械的に結合されているロボットデバイスをさらに制御してもよく、又は、コントローラは、ロボットデバイスのコントローラとは別個であってもよい。1つ以上の画像キャプチャデバイス、光検出及び測距(LIDAR)システム、並びに/又は他のマシンビジョンシステム及びセンサが、例えば、検出された物体に基づいて調整可能アセンブリのセットを動的に構成するためにコントローラによって使用されてもよい。そのようなセンサは、他の例の中でも、EOATに、ロボットデバイスに、並びに/又はEOAT及びロボットデバイスの外部に取り付けられてもよい。したがって、EOATは、事前構成されている物体位置に制約される必要はない。別の例として、コントローラは、他の例の中でも、障害物を識別し、衝突を回避するか又は損傷の可能性を低減するようにEOAT又は固定具を構成することができる。例えば、コントローラは、周囲環境の情報(例えば、コンピュータビジョン技法及び/又はLIDARを使用して収集され得るような)を評価して潜在的な問題を識別することができるように、調整可能アセンブリ及び関連する動きをモデル化することができる。実施形態では、EOATの工具又は固定具自体を使用して、加工片への近接性及び/又は加工片に対する工具の配置の正確性の判定を支援することができる。さらなる詳細は、米国特許第10903030号、米国特許出願公開第20180311795号、及び国際公開第2020086791号に提供されており、これらの全開示が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0088】
例示的なコンピュータビジョン技法は、物体検出及び物体追跡を含むが、これらに限定されない。場合によっては、例えば物体境界を決定するために、セマンティックセグメンテーション又はインスタンスセグメンテーションが使用されてもよい。場合によっては、機械学習技法を使用して、例えば、物体を検出し、並びに/又は、ロボットデバイス、調整可能EOAT、調整可能固定具、及び/若しくは1つ以上の構成要素調整可能アセンブリ、線形調整サブアセンブリ、又は回転調整アセンブリの動きを制御することができる。例えば、他の例の中でも、畳み込みニューラルネットワーク又はグラフニューラルネットワークを物体識別に使用することができる。本明細書に記載の調整可能EOAT及び固定具は、他の例の中でも、独立して制御可能であってもよく、又は互いに関連して制御されてもよいことが理解されよう。
【0089】
図1Aは、調整可能アームエンド工具又は調整可能固定具と共に使用するための調整可能アセンブリ100の正面ビューのブロック図を示す。図示のように、調整可能アセンブリ100は、線形調整サブアセンブリ102と、回転調整サブアセンブリ104と、工具106とを備える。線形調整サブアセンブリ102及び回転調整サブアセンブリ104は、工具106を位置付けるための調整可能アセンブリ100の所望の動きを可能にする複数のリンク及びカプラを有する。図示のように、線形調整サブアセンブリ102は、x軸、y軸、及びz軸に沿った動きを可能にする。回転調整サブアセンブリ104は、線形調整サブアセンブリ102による動きがそれに応じて回転調整サブアセンブリ104の位置を調整するように、線形調整サブアセンブリ102に機械的に結合される。さらに、1つのサブアセンブリにおける並進運動(線形運動)及び別のサブアセンブリにおける回転運動(角度運動)のグループ分けは、それらが別個のサブアセンブリ内にあるという要件に起因するものではなく、読解を容易にするためのものである。反対に、実施形態では、並進運動及び回転運動の両方を提供する所与のサブアセンブリを有することが可能である。別の例として、回転マウントが、サブアセンブリのリンクをともに結合することができ、以て、複数の調整可能アセンブリ100が使用される場合に有益であり得るように、サブアセンブリのモジュール性及び可動範囲を強化することができる。
【0090】
回転調整サブアセンブリ104は、x軸、y軸、及びz軸を中心とした回転運動を可能にするものとして示されている。他の例の中でも、所与の回転点110は、回転調整アセンブリ104の中心、回転調整アセンブリの端部部分、及び/又は工具106の取り付け点に生じ得ることが理解されよう。実施形態では、回転調整アセンブリ104は、回転がx軸、y軸、及びz軸を中心とせず、むしろx軸、y軸、及びz軸のうちの少なくとも2つに対して回転される3つの直交する軸(第4の軸、第5の軸、及び第6の軸)を中心とするように、線形調整サブアセンブリに結合されてもよい。しかしながら、実施例では、第4の軸、第5の軸、及び第6の軸は、x軸、y軸、及びz軸と一致する。
【0091】
実施形態では、回転調整アセンブリ104は、フレームと、フレームによって支持される出力インターフェースとを有するリストジョイントである。工具106は、出力インターフェースに結合される。出力インターフェースは、液圧モータ、ステッパモータ、又はフレームを線形調整サブアセンブリ102に対して回転させる他の適切なデバイスによって、z軸を中心として回転させることができる。出力インターフェースとともに、y軸を中心とした回転のための制御アセンブリ及びx軸を中心とした回転のための制御アセンブリが、z軸を中心として回転される。y軸を中心とした回転のための制御アセンブリは、z軸を取り囲み、フレームに旋回可能に接続されている第1のリングを含むことができる。フレームと第1のリングとの間の旋回軸は、y軸に対応する。フレームに対する第1のリングの角度位置は、フレームと第1のリングとの間の旋回から離間したロケーションにおいてフレームと第1のリングとの間に結合されている液圧シリンダによって制御することができる。第1のリングは、x軸及び出力インターフェースを中心とした回転のための制御アセンブリを担持する。したがって、y軸を中心とした第1のリングの回転は、出力インターフェース、したがって工具のy軸を中心とした対応する回転を引き起こす。x軸を中心とした回転のための制御アセンブリは、z軸を取り囲み、y軸制御アセンブリの第1のリングに旋回可能に接続されている第2のリングを含むことができる。第1のリングと第2のリングとの間の旋回軸は、x軸に対応する。第1のリングに対する第2のリングの角度位置は、第1のリングと第2のリングとの間の旋回から離間したロケーションにおいて第1のリングと第2のリングとの間に結合されている液圧シリンダによって制御することができる。第2のリングは出力インターフェースを担持する。したがって、x軸を中心とした第2のリングの回転は、出力インターフェース、したがって工具のx軸を中心とした対応する回転を引き起こす。実施形態では、y軸を中心とした回転のための制御アセンブリのためのフレームと第1のリングとの間の旋回軸と、x軸を中心とした回転のための制御アセンブリのための第1のリングと第2のリングとの間の旋回軸とは、互いに交差する。実施形態では、y軸を中心とした回転のための制御アセンブリのためのフレームと第1のリングとの間の旋回軸と、x軸を中心とした回転のための制御アセンブリのための第1のリングと第2のリングとの間の旋回軸とは、互いに交差し、
図1Aに点110として示されるように、z軸を中心としたフレームの回転軸と交差する。例示的なリストジョイントは、中国特許第110171015号に開示されている。
【0092】
したがって、線形調整サブアセンブリ102及び回転調整サブアセンブリ104は、x軸、y軸、及びz軸に沿った、及びそれらを中心とした工具106の位置を調整するために使用可能である。上述したように、工具106は、他の例の中でも、グリッパ又はロケータであってもよい。場合によっては、工具106は、工具106が回転調整アセンブリ104の取り付け点において機械的に結合されるように、回転調整アセンブリ104から取り外し可能であってもよい。
【0093】
図1B及び
図1Cは、それぞれ、本開示の態様による様々な構成における複数の調整可能アセンブリ148、150、及び152を有する調整可能アームエンド工具122の正面ビュー120及び背面ビュー160のブロック図を示す。
【0094】
EOAT122は、調整可能アセンブリ148(例えば、線形調整サブアセンブリ124と、回転調整サブアセンブリ126と、工具128とを備える)と、調整可能アセンブリ150(例えば、線形調整サブアセンブリ130と、回転調整サブアセンブリ132と、工具134とを備える)と、調整可能アセンブリ152(例えば、線形調整サブアセンブリ136と、回転調整サブアセンブリ138と、工具140とを備える)とを備える。それぞれの線形調整サブアセンブリ124、130、及び136並びにそれぞれの回転調整サブアセンブリ126、132、及び138は各々、それぞれの工具128、134、及び140を位置付けるためのそれぞれの調整可能アセンブリ148、150、及び152の所望の動きを可能にする複数のリンク及びカプラを有する。実施形態では、EOAT122の工具128、134、及び140のインターフェース129、135、及び141は、物体を操作することができる平面を形成することができる。実施形態では、EOAT122の工具128、134及び140のインターフェース129、135及び141のうちの少なくとも2つは、一方の工具が他方に対して並進すること、及び/又は、一方の工具が他方に対して回転することのいずれかに起因して非平面である。他の例では、インターフェース129、135、及び141は平坦であってもよいことが理解されよう。例では、工具128、134及び140は同じタイプの工具である必要はない。例えば、工具128及び140は磁気グリッパであってもよく、一方、工具134は位置決めピンであってもよい。
【0095】
図120に示すように、EOAT122は、調整可能アセンブリ148、150、及び152が、工具128、134、及び140がすべて長手方向中央平面146の片側にあるように長手方向中央平面146に沿って分布する構成にある。EOAT122は、調整可能アセンブリ148及び/又は152を回転させて代替の構成を達成することができるように、回転マウント142及び144を含むものとしてさらに示されている。
図1Cのビュー160は、EOAT122のそのような代替の構成を示し、調整可能アセンブリ148及び152は、工具128及び140を、調整可能アセンブリ150及びその関連する工具134と比較して、長手方向中央平面146の反対側に位置付けるように構成されている。図示の回転に加えて、回転マウント142及び144は、工具128及び140の位置を工具134に対して長手方向中央平面146に沿って調整するために、長手方向中央平面146に沿って線形的に並進可能であってもよい。
【0096】
そのような構成は、ビュー120の構成と比較して、より深い可動域(例えば、軸154に沿った)をもたらすことができる。他の構成では、調整可能アセンブリは、工具128、134、及び140の構成がビュー120及びビュー160に示す構成よりも広くなる(例えば、軸146に沿って)ように、長手方向中央平面146と整列するように構成することができる。他の例では、回転マウント142及び/又は144は省略されてもよく、結果、調整可能アセンブリ148及び152はそれぞれ、調整可能アセンブリ150と同様にEOAT122に固定可能に取り付けられることが理解されよう。他の例では、任意の数の調整可能アセンブリ及び/又は回転マウントを使用することができる。
【0097】
図1Dは、複数の調整可能アセンブリを有する調整可能固定具170の正面ビューのブロック図を示す。調整可能固定具170の態様は、EOAT122と同様であり、したがって、必ずしも詳細に再説明されるとは限らない。例えば、EOAT122は、
図1A~
図1Cに関して上述したものと同様の調整可能アセンブリ174、176、及び178を備えるものとして示されている。
【0098】
EOAT122と同様に、調整可能固定具170の基部172は、調整可能アセンブリ174、176、及び178のうちの1つ以上が調整可能固定具170の長手方向中央平面179の同じ側又は異なる側にある構成のために、調整可能アセンブリ174及び178を回転させることができるように、回転マウント180及び182を備える。上述したように、調整可能固定具170は、上述したEOAT122などの調整可能EOATを使用して調整可能固定具170上に配置され得るように、物体を支持するために使用され得る。したがって、調整可能固定具170及びEOAT122の両方は、同じ物体をそれぞれ支持及び操作するようにコントローラによって構成され得る。
【0099】
図2A~
図2Dは、本明細書に記載の態様に従って複数の物体208及び262を操作する調整可能アームエンド工具(例えば、線形調整サブアセンブリ210と、回転調整サブアセンブリ204と、工具212とを備える)を有するロボットデバイス202の例示的なビュー200、220、240、及び260を示す。EOATは単一の調整可能アセンブリを有して示されているが、EOATは、各々が並進及び/又は回転調整可能性を有する2つ以上の調整可能アセンブリを有してもよい。
【0100】
したがって、調整可能アセンブリに関して上述した工具調整態様に加えて、EOAT自体を動かすことができる。一例として、EOATは、ロボットデバイス202が物体208又は物体262をそれに応じて操作するためにEOATを動かすことができるように、物体208又は物体262と関連付けられる記憶された構成に従って構成されてもよい。
【0101】
例えば、ビュー200と比較して、ビュー220は、物体208を操作するための構成におけるEOATを描写する。図示のように、回転調整サブアセンブリ204は、物体208を操作することができるように工具212を回転させるように構成されている。いくつかの例では、線形調整サブアセンブリ210は、例えば容器206内の物体208により良好にアクセスするために、工具212を1つ以上の軸に沿って同様に動かすことができる。
【0102】
したがって、ロボットデバイス202は、調整可能EOATを容器206内に動かすことができ、その時点で、コントローラは工具212と係合して、それに応じて物体208のうちの物体214を操作することができる。例えば、工具212は、磁力又は吸着力を発生させるために工具212が使用されるように、磁気グリッパ又は吸着グリッパであってもよい。いくつかの例では、EOATは、物体214を操作するためにロボットデバイス202によって使用される持続時間にわたって、実質的に同様の構成のままであり得る。他の事例では、工具212が物体214を把持している間に、線形調整サブアセンブリ210及び/又は回転調整サブアセンブリ204を再構成することができる。例えば、線形調整サブアセンブリ210は、ロボットデバイス202による動きに加えて、又はその代わりに、x、y、又はz軸のうちの1つ以上に沿って工具212を動かすことができる。したがって、ロボットデバイス202及びEOATは、物体214を操作するために協調して動作することができることが理解されよう。
【0103】
ビュー260は、工具212を使用して物体262を操作するためにEOATを使用するロボットデバイス202を同様に示している。例では、EOATは、例えば、物体262の以前の構成から、物体208と関連付けられる記憶された構成に従って構成されている。場合によっては、コンピュータビジョン、LIDARシステム、又は他のセンサ情報が使用されて、容器206内の物体208及び/又は物体262が識別され、結果、それに応じて物体208及び/又は262を操作するようにEOATを動的に構成することができる。例えば、EOATは、センサ情報に基づいて構成されてもよく(例えば、物体208及び/又は262の既存の構成情報が存在しない)、又は関連する構成が、例えば物体208及び/又は262の位置の変動を考慮するために、センサ情報に従って適合されてもよい。
【0104】
図3Aは、例示的な調整可能アセンブリ300の正面左ビューを示し、一方、
図3Bは、正面右ビューを示し、
図3Cは、背面左ビューを示す。図示のように、調整可能アセンブリ300は、線形調整サブアセンブリ308と、回転調整サブアセンブリ310と、工具312とを備える。線形調整サブアセンブリ308及び回転調整サブアセンブリ310は各々、工具312を位置付けるための調整可能アセンブリ300の所望の動きを可能にする複数のリンク及びカプラを有する。線形調整サブアセンブリ308は、リニアレール302、304及び306を備えるものとして示されている。図示のように、摺動可能カプラ314が、リニアレール302及びリニアレール304に沿って摺動し、一方、摺動可能カプラ322は、リニアレール306に沿って摺動する。したがって、本例では、摺動可能カプラ314は、2つの垂直な軸(例えば、リニアレール302及び304のもの、x軸及びy軸)に沿った動きを可能にし、一方、摺動可能カプラ318は、摺動可能カプラ314の軸に垂直な1つの軸(例えば、リニアレール306のもの、z軸)に沿った動きを可能にする。
【0105】
線形調整サブアセンブリ308は、モータ316、320、及び322を備えるものとしてさらに示されている。図示のように、モータ316はリニアレール302に沿った動きを引き起こし、モータ320はリニアレール304に沿った動きを引き起こし、モータ322はリニアレール306に沿った動きを引き起こす。例では、モータ316、320、及び322は各々ロータリエンコーダを備え、結果、リニアレール302、304、及び306に沿った位置を決定することができる。例えば、カプラ314のロケーションは、モータ316のロータリエンコーダによってリニアレール302に対して決定されてもよく、一方、リニアレール304に沿ったカプラ314のロケーションは、モータ320のロータリエンコーダによって決定されてもよい。同様に、リニアレール306に沿ったカプラ318のロケーションは、モータ322によって決定されてもよい。そのような態様は一例として提供され、他の例では、線形調整サブアセンブリ308の現在の構成を決定するために、様々な追加又は代替の技法のいずれかが使用されてもよいことが理解されよう。このようなフィードバックは、回転調整サブアセンブリ310によって同様に提供されてもよい。例えば、アブソリュートエンコーダを使用して(例えば、各軸について)、電力の遮断後のホーミングを必要としないようにすることができる。さらに、調整可能アセンブリのアブソリュートエンコーダからのデータは、コントローラ(例えば、コントローラ50)によって、その後の使用のために調整可能アセンブリの構成を格納するために使用することができる。
【0106】
調整可能アセンブリ300は、回転調整アセンブリ310及び工具312を備えるものとしてさらに示されており、その態様は、
図1A~
図1D及び
図2A~
図2Dに関して上述したものと同様であり、したがって、必ずしも詳細に再説明されない。上述したように、回転調整アセンブリ310は、それに応じて工具312を回転させることができるように、x軸、y軸、及びz軸を中心とした回転を可能にすることができる。
【0107】
回転調整アセンブリ310がリニアレール306に固着されるロケーションは、一例として提供されることが理解されよう。別の例として、回転調整アセンブリ310は、リニアレール306の端部に取り付けられてもよく、又はさらなる例として、リニアレール306を摺動可能カプラ318に対して動かすのではなく、リニアレール306をリニアレール304に固定可能に結合してもよく、モータ322を、代わりにリニアレール306に沿って回転調整アセンブリ310を動かすように構成してもよい。
【0108】
図4Aは、本開示の態様による複数の調整可能アセンブリを有する調整可能アームエンド工具400の上面斜視図を示し、
図4Bは底面斜視図を示し、
図4Cは別の上面斜視図を示す。例えば、EOAT400は、
図2A~
図2Dに関して上述したロボットデバイス202などのロボットデバイスによって使用されてもよい。そのような場合、共通リニアレール402が、EOAT400がロボットデバイス202に機械的に結合され得るメカニズムを備えてもよい。EOAT400の態様は、
図1B~
図1Cに関して上述したEOAT122の態様と同様であってもよく、したがって、下記に必ずしも詳細に再説明されない。さらに、
図4A~
図4CはEOAT400を示しているが、
図1Dに関して上述した調整可能固定具170と同様に、同様の態様が調整可能固定具に適用可能であることが理解されよう。
【0109】
図示のように、EOAT400は、調整可能アセンブリ434、436、及び438を備える。調整可能アセンブリ434は、摺動可能カプラ404と、リニアレール406と、摺動可能カプラ408と、リニアレール410と、回転可能調整サブアセンブリ412とを備えるものとして示されている。調整可能アセンブリ436は、摺動可能カプラ414と、リニアレール416と、摺動可能カプラ418と、リニアレール420と、回転可能調整サブアセンブリ422とを備えるものとして示されている。調整可能アセンブリ438は、摺動可能カプラ424と、リニアレール426と、摺動可能カプラ428と、リニアレール430と、回転可能調整サブアセンブリ432とを備えるものとして示されている。
【0110】
図3A~
図3Cに関して上述した調整可能アセンブリ300と比較して、調整可能アセンブリ434、436、及び438は、摺動可能カプラ404、414、及び424が長手方向中央平面440に沿って動く共通リニアレール402を含む基部を有する。調整可能アセンブリ434、436、及び438は各々、それぞれ摺動可能カプラ404、414、又は424に結合されているリニアレール406、416、及び426をさらに含み、結果、各調整可能アセンブリは、それに応じてリニアレール406、416、及び426に沿ってそれぞれの工具を位置付けることができる。基部は単一のリニアレールを有するものとして示されているが、実施形態では、基部は複数のレールを含み、各々が調整可能アセンブリのうちの1つ以上を支持する。
【0111】
図示の例示的なEOAT400は、すべての調整可能アセンブリ434、436、及び438が長手方向中央平面440の同じ側にある構成である(例えば、
図1Bに関して上述したビュー120に示す構成と同様)。場合によっては、EOAT400は、
図1Cのビュー160に関して上述した態様と同様に、調整可能アセンブリが長手方向中央平面440に対して垂直に回転され得るように、1つ以上の回転マウントをさらに備えてもよい。別の例として、調整可能アセンブリは、別の構成において(例えば、90度又は180度回転されて)固定可能に取り付けられてもよい。
【0112】
図5Aは、本開示の態様による調整可能アームエンド工具536を有するロボットデバイス502の斜視ビュー500を示す。ロボットデバイス502及びEOAT536の態様は、上述した態様と同様であってもよく、したがって、下記に必ずしも詳細に再説明されない場合がある。例えば、EOAT536は、
図4A~
図4Cに関して上述したEOAT400のものと同様であってもよい。
【0113】
図示のように、ロボットデバイス502は、EOAT536を様々な軸540、542、544、及び546の上方に動かすように構成されている。したがって、工具512及び522は、本明細書に記載の態様による調整可能アセンブリ548及び550による動きに加えて、又はその代替として、そのような軸を中心として動くことができる。図示のように、調整可能アセンブリ548は、リニアレール506と、リニアレール508と、回転調整サブアセンブリ510と、工具512と、接触点514とを備える。同様に、調整可能アセンブリ550は、リニアレール516と、リニアレール518と、回転調整サブアセンブリ520と、工具522と、接触点524とを備える。
図4A~
図4Cに関して上述したEOAT400と同様に、EOAT536は、それに沿って調整可能アセンブリ548及び/又は550が動くことができる共通リニアレール504を備える。例えば、共通リニアレール504は、x軸に沿った工具512及び522の動きを可能にすることができ、一方、リニアレール506及び516は、z軸に沿った動きを可能にすることができ、リニアレール508及び518は、y軸に沿った動きを可能にすることができる。
【0114】
本明細書では、軸の所与の順序での動きをもたらすリニアレールの構成を用いて例を説明しているが、線形調整サブアセンブリは、様々な他の配置構成のいずれかを有することができることが理解されよう。例えば、
図3A~
図3Cは、第1のリニアレール302がx軸に沿った動きを可能にし、第2のリニアレール304がy軸に沿った動きを可能にし、第3のリニアレール306がz軸に沿った動きを可能にする事例を示し、一方、
図5A~
図5Bは、第1のリニアレール504がx軸に沿った動きを可能にし、第2のリニアレール506がz軸に沿った動きを可能にし、第3のリニアレール508がy軸に沿った動きを可能にする事例を示す。さらに、他の例は、互いに垂直である運動軸を制約する必要はない。
【0115】
上述したように、EOAT536の調整可能アセンブリ548及び550は、様々な物体のいずれかを操作するように構成されてもよい。例では、EOAT536はロボットデバイス502による動きとは無関係に構成されており、結果、EOAT536は物体を操作するように構成されており(例えば、以てロボットデバイス502が物体を把持することを可能にする)、一方、ロボットデバイス502はEOAT536(及び、インターフェース514及び524が係合されるとき、それと関連付けられる物体)を軸540、542、544、及び546のうちの1つ以上を中心として動かす。そのような動きは、EOAT536がロボットデバイス502の動きと少なくとも部分的に同時に物体を操作するように構成されている間に、ロボットデバイス502が物体に向かって動くことができるように、相互に排他的である必要はない。
【0116】
他の事例では、調整可能アセンブリ548及び550は、ロボットデバイス502及びEOAT536による動きの組み合わせの結果として物体が動くように、ロボットデバイス502の動きに関連して動作することができる。そのような場合、工具512及び522の位置は、x軸、y軸、及び/又はz軸に沿った動き及び/又はそれを中心とした回転があっても、互いに対して実質的に固定されたままであり得る。
【0117】
図5Bは、本開示の態様による別の調整可能アームエンド工具538を有するロボットデバイス502の斜視ビュー560を示す。
図5Aに関して上述したEOAT536と比較して、EOAT538は、z軸に沿って動くためのリニアレール526と、y軸に沿って動くためのリニアレール528と、x軸、y軸、及びz軸を中心とした回転のための回転調整サブアセンブリ530と、工具532と、接触点534とを備える追加の調整可能アセンブリ552を有する。したがって、EOATは、他の例の中でも、例えばEOATを使用して持ち上げられる重量又は物体を把持するのに必要な範囲に応じて、任意の数の調整可能アセンブリを含むことができることが理解されよう。いくつかの例では、調整可能アセンブリは、特定の物体に対して無効にすることができる。例えば、EOAT538は、いくつかの事例ではEOAT536と同様に使用されてもよく、調整可能アセンブリ552は、工具532が、他の様態で工具512及び522のそれぞれの接触点514及び524において接触する物体と接触しないように、収納されるか又は他の様態で動かされてもよい。EOATが複数の調整可能アセンブリを含む事例では、各調整可能アセンブリは、複数の調整可能アセンブリの間で(例えば、調整可能アセンブリ548、550、及び/又は552の間)で発生し得るクラッシュを防止又は緩和するためにコントローラ(例えば、コントローラ50)によって使用されるセンサのセットを備えることができる。
【0118】
図6は、本実施形態のうちの1つ以上が実装され得る電子コントローラ50の適切な動作環境600の一例を示す。これは、適切な動作環境の一例にすぎず、使用又は機能の範囲に関するいかなる限定を示唆することを意図するものでもない。使用するのに適し得る他の周知のコンピューティングシステム、環境、及び/又は構成は、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、ハンドヘルド又はラップトップデバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのシステム、スマートフォンなどのプログラマブル家電、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、及び上記のシステム又はデバイスのいずれかを含む分散コンピューティング環境などを含むが、これらに限定されない。
【0119】
例では、動作環境600は、本明細書に記載の態様によるロボットデバイス、調整可能EOAT、調整可能固定具、又は調整可能アセンブリ、又はそれらの任意の組み合わせの一部であってもよい。他の例では、動作環境600は、例えば、1つ以上のロボットデバイス、調整可能EOAT、調整可能固定具、及び/又は関連する調整可能アセンブリと通信する別個のコンピューティングデバイスであってもよい。
【0120】
その最も基本的な構成では、動作環境600は、典型的には、少なくとも1つの処理ユニット602及びメモリ604を含むことができる。コンピューティングデバイスの正確な構成及びタイプに応じて、メモリ604(とりわけ、API、プログラムなど、及び/又は本明細書に開示されたシステム及び方法などを実装又は実施するための他の構成要素又は命令を格納する)は、揮発性(RAMなど)、不揮発性(例えば、ROM、フラッシュメモリなど)、又はこれら2つの何らかの組み合わせであってもよい。この最も基本的な構成は、
図6に破線606で示されている。さらに、環境600はまた、磁気又は光ディスク又はテープを含むがこれらに限定されない記憶デバイス(取り外し可能608、及び/又は取り外し不能610)を含むことができる。同様に、環境600はまた、キーボード、マウス、ペン、音声入力などの入力デバイス(複数可)614、及び/又はディスプレイ、スピーカ、プリンタなどの出力デバイス(複数可)616を有することができる。また、LAN、WAN、ポイントツーポイントなどのような1つ以上の通信接続612も環境に含まれてもよい。
【0121】
動作環境600は、少なくともいくつかの形態のコンピュータ可読媒体を含むことができる。コンピュータ可読媒体は、処理ユニット602又は動作環境を備える他のデバイスによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であってもよい。例えば、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含むことができる。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法又は技術で実装された揮発性及び不揮発性、取り外し可能及び取り外し不能媒体を含むことができる。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ若しくは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)若しくは他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶デ装置若しくは他の磁気記憶デバイス、又は所望の情報を記憶するために使用することができる任意の他の非一時的媒体を含むことができる。コンピュータ記憶媒体は、通信媒体を含まなくてもよい。
【0122】
通信媒体は、搬送波又は他の伝送メカニズムなどの変調データ信号内にコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータを具現化することができ、任意の情報送達媒体を含む。「変調データ信号」という用語は、信号内に情報を符号化するように設定又は変更されたその特性のうちの1つ以上を有する信号を意味することができる。例えば、通信媒体は、有線ネットワーク又は直接有線接続などの有線媒体、並びに音響、RF、赤外線及び他の無線媒体などの無線媒体を含むことができる。上記のいずれかの組み合わせもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0123】
動作環境600は、1つ以上のリモートコンピュータへの論理接続を使用してネットワーク環境で動作する単一のコンピュータであってもよい。リモートコンピュータは、パーソナルコンピュータ、サーバ、ルータ、ネットワークPC、ピアデバイス、又は他の一般的なネットワークノードであってもよく、典型的には、上記の要素の多く又はすべて、並びにそのように言及されていない他の要素を含む。論理接続は、利用可能な通信媒体によってサポートされる任意の方法を含むことができる。そのようなネットワーキング環境は、オフィス、企業規模コンピュータネットワーク、イントラネット、及びインターネットにおいて一般的である。態様では、ネットワーキング環境は、産業用イーサネットネットワーク及び/又はディスクリートI/O通信を含むことができる。
【0124】
本明細書に記載された複数の異なる態様は、本明細書に開示されたシステム及び方法を実装及び実施するために、ソフトウェア、ハードウェア、又はソフトウェアとハードウェアとの組み合わせを使用して利用され得る。本開示全体を通して、特定の機能を実施するものとして特定のデバイスが列挙されているが、当業者であれば、これらのデバイスは例示目的で提供されており、本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書に開示された機能を実施するために他のデバイスを利用することができることを理解するであろう。
【0125】
上述したように、いくつかのプログラムモジュール及びデータファイルをシステムメモリ604に格納することができる。処理ユニット602上で実行されている間、プログラムモジュール(例えば、アプリケーション、入出力(I/O)管理、及び他のユーティリティ)は、限定はしないが、上述の態様による調整可能EOAT、調整可能固定具、及び/又はロボットデバイスの制御を含むプロセスを実施することができる。
【0126】
さらに、本開示の例は、個別の電子素子を備える電気回路、論理ゲートを含むパッケージ若しくは集積電子チップ、マイクロプロセッサを利用する回路、又は電子素子若しくはマイクロプロセッサを含む単一チップ上で実践することができる。例えば、本発明の例は、
図6に示される構成要素の各々又は多くが単一の集積回路上に集積され得るシステムオンチップ(SOC)を介して実践されてもよい。そのようなSOCデバイスは、1つ以上の処理ユニット、グラフィックスユニット、通信ユニット、システム仮想化ユニット、及び様々なアプリケーション機能を含むことができ、それらはすべて単一の集積回路としてチップ基板上に集積される(又は「焼かれる」)。SOCを介して動作する場合、本明細書に記載の機能は、単一の集積回路(チップ)上の動作環境600の他の構成要素と統合された特定用途向け論理を介して動作することができる。本開示の例はまた、機械的、光学的、流体的、及び量子的技術を含むがこれらに限定されない、例えばAND、OR、及びNOTなどの論理演算を実施することが可能な他の技術を使用して実践することもできる。加えて、本発明の例は、汎用コンピュータ内又は任意の他の回路若しくはシステム内で実践することができる。
【0127】
実施例
実施例1.ロボットのための調整可能アームエンド工具は、ロボットに結合されるように適合されている基部と、基部に結合されている第1の調整可能アセンブリと、基部に結合されている第2の調整可能アセンブリとを備えることができる。第1の調整可能アセンブリは、第1の複数のリンクと、複数のリンクと基部とを結合する第1の複数のカプラであって、少なくとも2自由度を提供することができる、第1の複数のカプラと、第1の複数のリンク及び第1の複数のカプラを通じて基部に結合されている第1の工具とを備えることができる。第1の工具は、第1の複数のリンク及び第1の複数のカプラに基づく複数の位置において基部に対して位置付け可能である第1のインターフェースを含むことができる。第2の調整可能アセンブリは、第2の複数のリンクと、複数のリンクと基部とを結合する第2の複数のカプラであって、第1の複数のカプラは、少なくとも2自由度を提供することができる、第2の複数のカプラと、第2の複数のリンク及び第2の複数のカプラを通じて基部に結合されている第2の工具とを備えることができる。第2の工具は、第2の複数のリンク及び第2の複数のカプラに基づく複数の位置において基部に対して位置付け可能である第2のインターフェースを含むことができる。
【0128】
実施例2.第1の工具及び第2の工具の少なくとも一方は、磁気グリッパであってもよい、実施例1に記載の調整可能アームエンド工具。
【0129】
実施例3.基部は、長手方向中央平面を有してもよい、実施例1に記載の調整可能アームエンド工具。第1の調整可能アセンブリは、長手方向中央平面の第1の側に位置付けられてもよく、第2の調整可能アセンブリは、長手方向中央平面の第2の側に位置付けられてもよく、第2の側は、第1の側の反対にある。
【0130】
実施例4.基部は、第1の軸を規定するリニアレールを含んでもよい、実施例1~3のいずれかに記載の調整可能アームエンド工具。
【0131】
実施例5.第1の複数のカプラは、第1の軸に沿った線形運動を可能にしてもよく、第1の軸に垂直な第2の軸に沿った線形運動を可能にしてもよく、第1の軸と第2の軸の両方に垂直な第3の軸に沿った線形運動を可能にしてもよい、実施例4に記載の調整可能アームエンド工具。
【0132】
実施例6.第1の複数のリンクは、第2の軸に平行であり、リニアレールに摺動可能に結合されている第1のリニアレールと、第3の軸に平行であり、第1のリニアレールに摺動可能に結合されている第2のリニアレールとを含んでもよい、実施例5に記載の調整可能アームエンド工具。
【0133】
実施例7.第1の複数のカプラは、第1の軸、第2の軸、及び第3の軸のうちの少なくとも1つを中心とした回転を可能にしてもよい、先行する実施例のいずれかに記載の調整可能アームエンド工具。
【0134】
実施例8.第1の複数のカプラは、第1の軸、第2の軸、及び第3の軸のうちの少なくとも2つを中心とした回転を可能にしてもよい、実施例7に記載の調整可能アームエンド工具。
【0135】
実施例9.第1の複数のカプラは、第1の軸、第2の軸、及び第3の軸の各々を中心とした回転を可能にしてもよい、実施例8に記載の調整可能アームエンド工具。
【0136】
実施例10.第1の工具及び第2の工具は各々、片面工具であってもよい、実施例1に記載の調整可能アームエンド工具。
【0137】
実施例11.片面工具は、磁気グリッパ、吸着グリッパ、ピンクランプ、又はロケータのうちの1つであってもよい、実施例10に記載の調整可能アームエンド工具。
【0138】
実施例12.第1の工具及び第2の工具は各々、両面工具であってもよい、実施例1に記載の調整可能アームエンド工具。
【0139】
実施例13.両面工具は、パワークランプ、パラレルクランプ、スイングユニット、多指把持デバイス、又はマイラー把持デバイスのうちの1つであってもよい、実施例12に記載の調整可能アームエンド工具。
【0140】
実施例14.調整可能アームエンド工具は、基部に結合されている第3の調整可能アセンブリをさらに備えてもよい、実施例1に記載の調整可能アームエンド工具。第3の調整可能アセンブリは、第3の複数のリンクと、第3の複数のリンクと基部とを結合する第3の複数のカプラであって、少なくとも2自由度を提供してもよい、第3の複数のカプラと、第3の複数のリンク及び第3の複数のカプラを通じて基部に結合されている第3の工具とを備えてもよい。
【0141】
実施例15.基部は、長手方向中央平面を有してもよい、実施例14に記載の調整可能アームエンド工具。第1の調整可能アセンブリ及び第3の調整可能アセンブリは、長手方向中央平面の第1の側に位置付けられてもよく、第2の調整可能アセンブリは、長手方向中央平面の第2の側に位置付けられてもよく、第2の側は、第1の側の反対にある。
【0142】
実施例16.第1の複数のリンク及び第1の複数のカプラは、第1の工具を基部に対して位置付けるための6自由度を提供してもよく、第2の複数のリンク及び第2の複数のカプラは、第2の工具を基部に対して位置付けるための6自由度を提供してもよく、第3の複数のリンク及び第3の複数のカプラは、第3の工具を基部に対して位置付けるための6自由度を提供してもよい、実施例13及び14のうちのいずれか一方に記載の調整可能アームエンド工具。
【0143】
実施例17.第1の調整可能アセンブリ、第2の調整可能アセンブリ、及び第3の調整可能アセンブリの各々は、独立して基部に結合されてもよい、実施例16に記載の調整可能アームエンド工具。
【0144】
実施例18.第1の複数のリンク及び第1の複数のカプラは、第1の工具を基部に対して位置付けるための6自由度を提供してもよく、第2の複数のリンク及び第2の複数のカプラは、第2の工具を基部に対して位置付けるための6自由度を提供してもよい、実施例1に記載の調整可能アームエンド工具。
【0145】
実施例19.第1の調整可能アセンブリ及び第2の調整可能アセンブリの各々は、独立して基部に結合されてもよい、実施例18に記載の調整可能アームエンド工具。
【0146】
実施例20.調整可能アームエンド工具は、第1の物体と関連付けられる第1の構成を識別し、第1の工具の第1のインターフェースを基部に対する第1の位置に位置付け、第2の工具の第2のインターフェースを基部に対する第2の位置に位置付けるために、第1の構成に従って第1の調整可能アセンブリ及び第2の調整可能アセンブリを構成するように構成されているコントローラをさらに備えてもよい、先行する実施例のいずれかに記載の調整可能アームエンド工具。
【0147】
実施例21.コントローラは、第2の物体と関連付けられる、第1の構成とは異なる第2の構成を識別し、第1の工具の第1のインターフェースを基部に対する第3の位置に位置付け、第2の工具の第2のインターフェースを基部に対する第4の位置に位置付けるために、第2の構成に従って第1の調整可能アセンブリ及び第2の調整可能アセンブリを構成するようにさらに構成されてもよい、実施例20に記載の調整可能アームエンド工具。
【0148】
実施例22.物体を受け入れるための調整可能固定具は、基部と、基部に結合されている第1の調整可能アセンブリと、基部に結合されている第2の調整可能アセンブリとを備えることができる。第1の調整可能アセンブリは、第1の複数のリンクと、第1の複数のリンクと基部とを結合する第1の複数のカプラであって、少なくとも2自由度を提供する、第1の複数のカプラと、第1の複数のリンク及び第1の複数のカプラを通じて基部に結合されている第1の工具とを備えることができる。第1の工具は、基部の上方に延在する第1のインターフェースを含むことができる。第1のインターフェースは、第1の複数のリンク及び第1の複数のカプラに基づく複数の位置において基部に対して位置付け可能とすることができる。第2の調整可能アセンブリは、第2の複数のリンクと、第2の複数のリンクと基部とを結合する第2の複数のカプラであって、第2の複数のカプラは、少なくとも2自由度を提供する、第2の複数のカプラと、第2の複数のリンク及び第2の複数のカプラを通じて基部に結合されている第2の工具とを備えることができる。第2の工具は、基部の上方に延在する第2のインターフェースを含むことができる。第2のインターフェースは、第2の複数のリンク及び第2の複数のカプラに基づく複数の位置において基部に対して位置付け可能である。
【0149】
実施例23.第1の工具及び第2の工具は各々、片面工具であってもよい、実施例22に記載の調整可能固定具。
【0150】
実施例24.片面工具は、磁気グリッパ、吸着グリッパ、ピンクランプ、又はロケータのうちの1つであってもよい、実施例23に記載の調整可能固定具。
【0151】
実施例25.第1の工具及び第2の工具は各々、両面工具であってもよい、実施例22に記載の調整可能固定具。
【0152】
実施例26.第1の物体と関連付けられる第1の構成を識別し、第1の工具の第1のインターフェースを基部に対する第1の位置に位置付け、第2の工具の第2のインターフェースを基部に対する第2の位置に位置付けるために、第1の構成に従って第1の調整可能アセンブリ及び第2の調整可能アセンブリを構成するように構成されているコントローラをさらに備えてもよい、実施例22~25のいずれか1つに記載の調整可能固定具。
【0153】
実施例27.第1の物体と関連付けられる第1の構成は、第1の物体及び第2の物体を含むシーケンスに従って識別されてもよい、実施例26に記載の調整可能固定具。コントローラは、シーケンスに従って第2の物体と関連付けられる第2の構成を識別し、第1の工具の第1のインターフェースを基部に対する第3の位置に位置付け、第2の工具の第2のインターフェースを基部に対する第4の位置に位置付けるために、第2の構成に従って第1の調整可能アセンブリ及び第2の調整可能アセンブリを構成するようにさらに構成されてもよい。
【0154】
実施例28.第1の複数のリンク及び第1の複数のカプラは、第1の工具を基部に対して位置付けるための6自由度を提供してもよく、第2の複数のリンク及び第2の複数のカプラは、第2の工具を基部に対して位置付けるための6自由度を提供してもよい、実施例22に記載の調整可能固定具。
【0155】
実施例29.第1の調整可能アセンブリ及び第2の調整可能アセンブリの各々は、独立して基部に結合されてもよい、実施例28に記載の調整可能固定具。
【0156】
実施例30.ロボットのためのEOATの調整可能アセンブリを制御するための方法は、第1の物体と関連付けられる第1の構成を識別することと、調整可能アセンブリのインターフェースが、調整可能アセンブリの基部に対する第1の位置を有する第1の構成に従って、調整可能アセンブリを構成することと、調整可能アセンブリの工具を係合させることであって、以て調整可能アセンブリに第1の物体を把持させる、係合させることと、調整可能アセンブリの工具を係合解除することと、第2の物体と関連付けられる第2の構成を識別することと、調整可能アセンブリのインターフェースが調整可能アセンブリの基部に対する第2の位置を有する第2の構成に従って調整可能アセンブリを構成することであって、第2の位置は第1の位置とは異なる、構成することと、調整可能アセンブリの工具を係合させることであって、以て調整可能アセンブリに第2の物体を把持させる、係合させることと、調整可能アセンブリの工具を係合解除することとを含むことができる。
【0157】
実施例31.第1の物体と関連付けられる第1の構成は、第1の物体及び第2の物体を含む格納されたシーケンスに従って識別されてもよく、第2の物体と関連付けられる第2の構成は、格納されたシーケンスに従って識別されてもよい、実施例30に記載の方法。
【0158】
実施例32.その別の例では、第1の物体と関連付けられる第1の構成は、コンピュータビジョンを使用して第1の物体を検出することに応答して識別されてもよく、第2の物体と関連付けられる第2の構成は、コンピュータビジョンを使用して第2の物体を検出することに応答して識別されてもよい、実施例30に記載の方法。
【0159】
実施例33.第1の構成に従って調整可能アセンブリを構成することは、コンピュータビジョンを使用して第1の物体を検出することと、検出された第1の物体に基づいて調整可能アセンブリを動的に構成することとを含んでもよい、実施例30に記載の方法。
【0160】
実施例34.第1の構成に従って調整可能アセンブリを構成することは、コンピュータビジョンを使用して第1の物体のロケーションを識別することと、識別されたロケーションに従って調整可能アセンブリのインターフェースを構成することとを含んでもよい、実施例30に記載の方法。
【0161】
実施例35.ロボットのためのEOATの調整可能アセンブリを制御するための方法は、第1の物体と関連付けられる第1の構成を識別することと、調整可能アセンブリの第1の工具の第1のインターフェースが、基部に対する第1の位置を有することができ、調整可能アセンブリの第2の工具の第2のインターフェースが、基部に対する第2の位置を有することができ、調整可能アセンブリの第3の工具の第3のインターフェースが、基部に対する第3の位置を有することができる第1の構成に従って、調整可能アセンブリを構成することと、調整可能アセンブリの複数の工具を係合させることであって、以て調整可能アセンブリに第1の物体を把持させる、係合させることと、調整可能アセンブリの複数の工具を係合解除することと、第2の物体と関連付けられる第2の構成を識別することと、第1の工具の第1のインターフェース、第2の工具の第2のインターフェース、及び第3の工具の第3のインターフェースのうちの少なくとも1つが第1の構成に対して動かされている第2の構成に従って調整可能アセンブリを構成することと、調整可能アセンブリの複数の工具を係合させることであって、以て調整可能アセンブリに第2の物体を把持させる、係合させることと、調整可能アセンブリの複数の工具を係合解除することとを含むことができる。調整可能アセンブリは、基部と、第1のインターフェースを有する第1の工具、第2のインターフェースを有する第2の工具、及び第3のインターフェースを有する第3の工具を含む複数の工具とを含むことができる。第1の工具の第1のインターフェースは、基部に対して6自由度で可動とすることができる。第2の工具の第2のインターフェースは、基部に対して6自由度で可動とすることができる。第3の工具の第3のインターフェースは、基部に対して6自由度で可動とすることができる。
【0162】
実施例36.第1の物体と関連付けられる第1の構成は、第1の物体及び第2の物体を含む格納されたシーケンスに従って識別されてもよく、第2の物体と関連付けられる第2の構成は、格納されたシーケンスに従って識別されてもよい、実施例35に記載の方法。
【0163】
実施例37.その別の例では、第1の物体と関連付けられる第1の構成は、コンピュータビジョンを使用して第1の物体を検出することに応答して識別されてもよく、第2の物体と関連付けられる第2の構成は、コンピュータビジョンを使用して第2の物体を検出することに応答して識別される、実施例35に記載の方法。
【0164】
実施例38.第1の構成に従って調整可能アセンブリを構成することは、コンピュータビジョンを使用して第1の物体を検出することと、検出された第1の物体に基づいて調整可能アセンブリを動的に構成することとを含んでもよい、実施例35に記載の方法。
【0165】
実施例39.第1の構成に従って調整可能アセンブリを構成することは、コンピュータビジョンを使用して第1の物体のロケーションを識別することと、識別されたロケーションに従って調整可能アセンブリのインターフェースを構成することとを含んでもよい、実施例35に記載の方法。
【0166】
実施例40.ロボットのための調整可能アームエンド工具は、ロボットに結合されるように適合されており、第1の軸を規定するリニアレールを含む基部と、基部に結合されている第1の調整可能アセンブリと、基部に結合されている第2の調整可能アセンブリとを備えることができる。第1の調整可能アセンブリは、第1の複数のリンクと、複数のリンクと基部とを結合する第1の複数のカプラと、第1の工具とを備えることができる。第1の複数のカプラは、第1の軸に沿った線形運動を可能にすることができ、第1の軸に垂直な第2の軸に沿った線形運動を可能にすることができ、第1の軸と第2の軸の両方に垂直な第3の軸に沿った線形運動を可能にすることができ、第4の軸、第5の軸、及び第6の軸のうちの少なくとも2つを中心とした回転を可能にすることができる。第1の工具は、第1の複数のリンク及び第1の複数のカプラを通じて基部に結合することができる。第1の工具は、第1の複数のリンク及び第1の複数のカプラに基づく複数の位置において基部に対して位置付け可能である第1のインターフェースを含むことができる。第2の調整可能アセンブリは、基部に結合することができる。第2の調整可能アセンブリは、第2の複数のリンクと、複数のリンクと基部とを結合する第2の複数のカプラであって、少なくとも2自由度を提供することができる、第2の複数のカプラと、第2の工具とを備えることができる。第2の工具は、第2の複数のリンク及び第2の複数のカプラを通じて基部に結合することができる。第2の工具は、第2の複数のリンク及び第2の複数のカプラに基づく複数の位置において基部に対して位置付け可能である第2のインターフェースを含むことができる。
【0167】
実施例41.第1の複数のカプラは、第4の軸、第5の軸、及び第6の軸の各々を中心とした回転を可能にしてもよい、実施例40に記載の調整可能アームエンド工具。
【0168】
実施例42.第4の軸が第1の軸であってもよく、第5の軸が第2の軸であってもよく、第6の軸が第3の軸であってもよい、実施例40及び41のいずれか1つに記載の調整可能アームエンド工具。
【0169】
実施例43.第1の調整可能アセンブリ及び第2の調整可能アセンブリの各々は、独立して基部に結合されてもよい、実施例40に記載の調整可能固定具。
【0170】
実施例44.調整可能アームエンド工具は、基部に結合されている第3の調整可能アセンブリをさらに備えてもよい、実施例43に記載の調整可能アームエンド工具。第3の調整可能アセンブリは、第3の複数のリンクと、第3の複数のリンクと基部とを結合する第3の複数のカプラであって、少なくとも2自由度を提供する、第3の複数のカプラと、第3の複数のリンク及び第3の複数のカプラを通じて基部に結合されている第3の工具とを備えてもよい。
【0171】
実施例45.基部は、長手方向中央平面を有してもよい、実施例44に記載の調整可能アームエンド工具。第1の調整可能アセンブリ及び第3の調整可能アセンブリは、長手方向中央平面の第1の側に位置付けられ、第2の調整可能アセンブリは、長手方向中央平面の第2の側に位置付けられ、第2の側は、第1の側の反対にある。
【0172】
実施例46.第1の調整可能アセンブリ、第2の調整可能アセンブリ、及び第3の調整可能アセンブリの各々は、独立して基部に結合されてもよい、実施例45に記載の調整可能アームエンド工具。
【0173】
実施例47.ロボットのための調整可能アームエンド工具は、ロボットに結合されるように適合されている基部と、基部に結合されている第1の調整可能アセンブリと、基部に結合されている第2の調整可能アセンブリとを備えることができる。第1の調整可能アセンブリは、基部に結合されている第1の線形調整サブアセンブリを備えることができる。第1の線形調整サブアセンブリは、基部に対する少なくとも2度の線形運動を提供することができる。第1の調整可能アセンブリは、第1の線形サブアセンブリを通じて基部に結合されている第1の回転調整サブアセンブリをさらに備えることができる。第1の回転調整サブアセンブリは、基部に対する少なくとも2度の回転運動を提供することができる。第1の調整可能アセンブリは、第1の回転サブアセンブリ及び第1の線形サブアセンブリを通じて基部に結合されている第1の工具をさらに備えることができる。第1の工具は、第1の線形調整サブアセンブリ及び第1の回転調整サブアセンブリに基づく複数の位置において基部に対して位置付け可能である第1のインターフェースを含む。第2の調整可能アセンブリは、基部に結合することができる。第2の調整可能サブアセンブリは、基部に結合されている第2の線形調整サブアセンブリを備えることができる。第2の調整可能アセンブリは、第2の線形サブアセンブリを通じて基部に結合されている第2の回転調整サブアセンブリをさらに備えることができる。第2の調整可能アセンブリは、第2の工具をさらに備えることができる。第2の工具は、第2の回転サブアセンブリ及び第2の線形サブアセンブリを通じて基部に結合することができる。第2の工具は、第2の線形調整サブアセンブリ及び第2の回転調整サブアセンブリに基づく複数の位置において基部に対して位置付け可能である第2のインターフェースを含むことができる。
【0174】
実施例48.第1の回転調整サブアセンブリは、基部に対する少なくとも3度の回転運動を提供してもよい、実施例47に記載の調整可能アームエンド工具。
【0175】
実施例49.基部は、第1の軸を規定するリニアレールを含んでもよい、実施例47に記載の調整可能アームエンド工具。第1の線形調整サブアセンブリは、第1の複数のリンクと、複数のリンクと基部とを結合する第1の複数のカプラとを含んでもよい。第1の複数のカプラは、第1の軸に沿った線形運動を可能にしてもよく、第1の軸に垂直な第2の軸に沿った線形運動を可能にしてもよく、第1の軸と第2の軸の両方に垂直な第3の軸に沿った線形運動を可能にしてもよい。
【0176】
実施例50.第1の回転調整サブアセンブリは、第4の軸、第5の軸、及び第6の軸を中心とした線形調整サブアセンブリに対する少なくとも3度の回転運動を提供してもよい、実施例49に記載の調整可能アームエンド工具。
【0177】
実施例51.第4の軸が第1の軸であり、第5の軸が第2の軸であり、第6の軸が第3の軸である、実施例50に記載の調整可能アームエンド工具。
【0178】
実施例52.第4の軸、第5の軸、及び第6の軸は、共通の点で交差してもよい、実施例50及び51のいずれか1つに記載の調整可能アームエンド工具。
【0179】
実施例53.第1の工具及び第2の工具は各々、片面工具であってもよい、実施例47~52のいずれか1つに記載の調整可能アームエンド工具。
【0180】
実施例54.片面工具は、磁気グリッパ、吸着グリッパ、ピンクランプ、又はロケータのうちの1つである、実施例53に記載の調整可能アームエンド工具。
【0181】
実施例55.第1の工具及び第2の工具は各々、両面工具であってもよい、実施例47~52のいずれか1つに記載の調整可能アームエンド工具。
【0182】
実施例56.第1の物体と関連付けられる第1の構成を識別し、第1の工具の第1のインターフェースを基部に対する第1の位置に位置付け、第2の工具の第2のインターフェースを基部に対する第2の位置に位置付けるために、第1の構成に従って第1の調整可能アセンブリ及び第2の調整可能アセンブリを構成するように構成されているコントローラをさらに備えてもよい、実施例47~55のいずれか1つに記載の調整可能アームエンド工具。
【0183】
実施例57.第1の物体と関連付けられる第1の構成は、第1の物体及び第2の物体を含むシーケンスに従って識別されてもよい、実施例56に記載の調整可能アームエンド工具。コントローラは、シーケンスに従って第2の物体と関連付けられる第2の構成を識別し、第1の工具の第1のインターフェースを基部に対する第3の位置に位置付け、第2の工具の第2のインターフェースを基部に対する第4の位置に位置付けるために、第2の構成に従って第1の調整可能アセンブリ及び第2の調整可能アセンブリを構成するようにさらに構成されてもよい。
【0184】
実施例58.調整可能アームエンド工具は、基部に結合されている第3の調整可能アセンブリをさらに備えてもよい、実施例47に記載の調整可能アームエンド工具。第3の調整可能アセンブリは、基部に結合されている第3の線形調整サブアセンブリを備えることができる。第3の線形調整サブアセンブリは、基部に対する少なくとも2度の線形運動を提供することができる。第3の調整可能アセンブリは、第3の線形サブアセンブリを通じて基部に結合されている第3の回転調整サブアセンブリをさらに備えることができる。第3の回転調整サブアセンブリは、基部に対する少なくとも2度の回転運動を提供することができる。第3の工具は、第3の回転サブアセンブリ及び第3の線形サブアセンブリを通じて基部に結合することができる。第3の工具は、第3の線形調整サブアセンブリ及び第3の回転調整サブアセンブリに基づく複数の位置において基部に対して位置付け可能である第3のインターフェースを含んでもよい。
【0185】
実施例59.基部は、長手方向中央平面を有してもよい、実施例58に記載の調整可能アームエンド工具。第1の調整可能アセンブリ及び第3の調整可能アセンブリは、長手方向中央平面の第1の側に位置付けられ、第2の調整可能アセンブリは、長手方向中央平面の第2の側に位置付けられ、第2の側は、第1の側の反対にある。
【0186】
実施例60.第1の複数のリンク及び第1の複数のカプラは、第1の工具を基部に対して位置付けるための6自由度を提供してもよく、第2の複数のリンク及び第2の複数のカプラは、第2の工具を基部に対して位置付けるための6自由度を提供してもよく、第3の複数のリンク及び第3の複数のカプラは、第3の工具を基部に対して位置付けるための6自由度を提供してもよい、実施例58及び59のうちのいずれか一方に記載の調整可能アームエンド工具。
【0187】
実施例61.第1の調整可能アセンブリ、第2の調整可能アセンブリ、及び第3の調整可能アセンブリの各々は、独立して基部に結合されてもよい、実施例60に記載の調整可能アームエンド工具。
【0188】
本出願で提供される1つ以上の態様の説明及び例示は、決して、特許請求される本開示の範囲を限定又は制約することを意図するものではない。本出願で提供される態様、例、及び詳細は、所有権を伝達し、他者が特許請求される開示の最良の形態を作成及び使用することを可能にするのに十分であると考えられる。特許請求される開示は、本出願で提供される任意の態様、例、又は詳細に限定されると解釈されるべきではない。組み合わせて又は別個に示され説明されているかにかかわらず、様々な特徴(構造的及び方法論的の両方)は、特定の特徴セットを有する実施形態を生成するために選択的に含まれるか又は省略されることが意図されている。本出願の説明及び例示を提供してきたが、当業者は、特許請求される開示のより広い範囲から逸脱しない、本出願で具現化される一般的な発明概念のより広い態様の精神の範囲内に入る変形、修正、及び代替の態様を想定することができる。
【国際調査報告】