(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】保管および取り出しシステムのための軌道システム
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20240628BHJP
B61B 13/00 20060101ALI20240628BHJP
B65G 1/137 20060101ALN20240628BHJP
【FI】
B65G1/04 555Z
B61B13/00 K
B65G1/137 G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575895
(86)(22)【出願日】2022-06-07
(85)【翻訳文提出日】2024-01-30
(86)【国際出願番号】 EP2022065402
(87)【国際公開番号】W WO2022258618
(87)【国際公開日】2022-12-15
(32)【優先日】2021-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515134368
【氏名又は名称】オカド・イノベーション・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】バニスター、ジョシュア・ジェームス
【テーマコード(参考)】
3D101
3F022
3F522
【Fターム(参考)】
3D101BA03
3D101BB06
3D101BE08
3F022AA15
3F022EE09
3F022FF01
3F022LL12
3F022MM55
3F022MM57
3F522AA02
3F522BB01
3F522BB29
3F522BB35
3F522CC01
3F522KK02
(57)【要約】
保管および取り出しシステムのための軌道システム
保管および取り出しシステムのための軌道システム13であって、軌道システム13は、第1の方向に伸張する軌道の第1のセット17と、第2の方向に伸張する軌道の第2のセット19とを備え、第2の方向は第1の方向に対して実質的に垂直であり、軌道の第1および第2のセット17、19のそれぞれは複数の軌道要素を備え、軌道の第1および/または第2のセット17、19の少なくとも1つの軌道要素50の少なくとも1つのセクション51は、少なくとも1つの軌道要素50が適合するように、複数の互いに噛み合うスロット52を備えることを特徴とする。
【選択図】
図17
【特許請求の範囲】
【請求項1】
保管および取り出しシステムのための軌道システム13であって、第1の方向に伸張する軌道の第1のセット17と、第2の方向に伸張する軌道の第2のセット19とを備え、前記第2の方向は前記第1の方向に対して実質的に垂直であり、前記軌道の第1および第2のセット17、19のそれぞれは複数の軌道要素を備え、
前記軌道の第1および/または第2のセット17、19のうちの少なくとも1つの軌道要素50の少なくとも1つのセクション51は、前記少なくとも1つの軌道要素50が適合するように、複数の互いに噛み合うスロット52を備えることを特徴とする、軌道システム13。
【請求項2】
前記互いに噛み合うスロット52の幅は、前記少なくとも1つの軌道要素50の変形の下で変化する、請求項1に記載の軌道システム13。
【請求項3】
前記複数の互いに噛み合うスロット52は、前記少なくとも1つの軌道要素50の長手方向に対して実質的に垂直な方向に伸張する、請求項1または2に記載の軌道システム13。
【請求項4】
前記少なくとも1つの軌道要素50の前記スロット52は、前記少なくとも1つの軌道要素50の前記少なくとも1つのセクション51に沿って均等に離間される、請求項1から3のいずれか一項に記載の軌道システム13。
【請求項5】
前記互いに噛み合うスロット52は、スロットの第1のセット62とスロットの第2のセット64とを備え、前記スロットの第1のセット62は、前記スロットの第2のセット64と互いに噛み合い、前記スロットの第1および第2のセットの各スロットは、開放端54および閉鎖端56を有し、前記スロットの第1および第2のセット62、64の前記開放端は、少なくとも1つの軌道要素60のそれぞれの対向する側にある、請求項1から4のいずれか一項に記載の軌道システム13。
【請求項6】
前記互いに噛み合うスロット52は、スロットの第1のセット72、第2のセット73、および第3のセット74を備え、前記スロットの第1のセット72および前記スロットの第2のセット73の各スロットは、開放端54および閉鎖端56を有し、ここで、前記スロットの第1のセット72および前記スロットの第2のセット73の前記開放端は、少なくとも1つの軌道要素70のそれぞれの対向する側にあり、ここで、前記スロットの第3のセット74は、閉鎖端を有する閉鎖端スロットであり、前記スロットの第3のセット74は、前記スロットの第1のセット72および前記スロットの第2のセット73と互いに噛み合っている、請求項1から4のいずれか一項に記載の軌道システム13。
【請求項7】
前記互いに噛み合うスロット52の前記閉鎖端56は、円形輪郭を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の軌道システム13。
【請求項8】
前記互いに噛み合うスロット52の前記閉鎖端56は、鍵穴輪郭を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の軌道システム13。
【請求項9】
第1のセクションおよび第2のセクションを備え、前記第1および第2のセクションの各セクション88は、第1の方向に伸張する軌道の第1のセット17と、第2の方向に伸張する軌道の第2のセット19とを備え、前記第2の方向は、前記第1の方向に対して実質的に垂直であり、ここで、前記軌道システムの前記第1および第2のセクション88は、前記軌道システム13の前記第1のおよび第2のセクション88の間のリンク機構86が適合するように、互いに噛み合うスロット52を備える前記少なくとも1つの軌道要素50を備えるリンク機構86によって接合される、請求項1から8のいずれか一項に記載の軌道システム13。
【請求項10】
前記少なくとも1つの軌道要素50は、2つ以上の軌道要素50を備える、請求項1から9のいずれか一項に記載の軌道システム13。
【請求項11】
前記少なくとも1つの軌道要素50は、鋳造され、機械加工され、または押出成形される、請求項1から10のいずれか一項に記載の軌道システム13。
【請求項12】
前記互いに噛み合うスロット52は、前記少なくとも1つの軌道要素50に機械加工される、請求項1から11のいずれか一項に記載の軌道システム13。
【請求項13】
前記少なくとも1つの軌道要素50は、金属またはプラスチックで作られている、請求項1から12のいずれか一項に記載の軌道システム13。
【請求項14】
前記少なくとも1つの軌道要素50は、少なくとも1つの接続部材92によって互いに接続された軌道支持体90a、90bによって支持され、前記少なくとも1つの接続部材は、使用時に、前記軌道支持体が互いに対して長手方向に移動するように、前記軌道支持体90a、90bのうちの少なくとも1つに対してスライドするように構成される、請求項1から13のいずれか一項に記載の軌道システム13。
【請求項15】
保管および取り出しシステムのための格子フレームワーク構造1であって、
請求項1から14のいずれか一項に記載の軌道システム13と、
前記軌道システム13を支持する支持フレーム構造と、
前記軌道システム13の下に位置する保管コラム10に配置されたコンテナ9の複数のスタック11とを備える、格子フレームワーク構造1。
【請求項16】
請求項15に記載の格子フレームワーク構造1と、前記スタック11に積み重ねられたコンテナ9を持ち上げて移動させるための1つ以上の積荷取扱装置31とを備える保管および取り出しシステムであって、各積荷取扱装置31は、
前記軌道システム13上で積荷取扱装置31を移動させるための車輪アセンブリ35、37と、
前記軌道システム13の上方に位置付けられたコンテナ収容空間と、
単一のコンテナ9をスタック11から前記コンテナ収容空間中に持ち上げるために配置された持ち上げデバイス43と、を備える、保管および取り出しシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動保管およびピッキングシステムのための軌道システムに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、自動保管および取り出しシステムに関する改良を提供することを意図している。
【0003】
剛性構造、特に大型の剛性構造における熱膨張および熱収縮は問題となることがある。構造の個々の部材の膨張は小さいが、構造全体が大きい場合、累積変位は顕著になることがある。熱膨張および収縮のための準備がなされていない場合、構造の相対的な動きによって部材が曲がり、破損する可能性がある。
【0004】
熱膨張は、大型の剛性格子フレームワーク構造を有する自動保管および取り出しシステムにおいて問題となることがある。格子フレームワーク構造は、支持フレームワーク構造によって支持される軌道システムを備える。支持フレーム構造内で軌道システムの下には、保管コンテナのスタックが保管される。大きな格子フレームワーク構造では、特に軌道システムが熱膨張および熱収縮を受けることがある。
【0005】
軌道システムは、典型的には、直角に切断されて互いに接合された多数の軌道要素または軌道のセクションから形成される。軌道要素またはセクションの熱膨張を許容するために、隣接する軌道の端部間に間隙が残されることがある。軌道セクションの切断は、間隙が軌道と垂直に交差するように行われる。軌道要素の交差部における接合部は、軌道上を移動する接近車両または積荷取扱装置に対して小さな段差を呈する傾向がある。車両が交差部で軌道の継ぎ目に接近するとき、車両が交差部を横切ると車両の車輪が軌道の縁にひっかかるか、またはぶつかる傾向がある。車両が交差部を横切って移動するときの車輪の垂直変位は、交差するレールまたは軌道のセットの間に隙間があるときに悪化する。この場合、車両が軌道の継ぎ目に接近するとき、車輪は、通過すると隙間に沈み込む。狭い間隙のために、車輪が沈むと、車輪は軌道の次の部分の縁に衝突する。車輪は、間隙を越えて転動した後、軌道の次のセクションの表面まで上昇する。
【0006】
熱膨張を許容するために隣接する軌道の端部間に間隙を必要としない、格子フレームワーク構造上の軌道システムの熱膨張および収縮の問題に対する別の解決策は、伸縮継手を使用することである。そのような伸縮継手が
図6に図示されている。伸縮継手2は、2つの軌道セクション6、8の間の接触面に位置決めされた、軌道を覆うスライドプレート4を備える。スライドプレート4は、第1の軌道セクション6に固定され、第2の軌道セクション8(図示せず)上に載置され、第2の軌道セクション8に対してスライドする。したがって、2つの軌道セクション6、8は、スライドプレート2が第2の軌道セクション8に対して移動し、第2の軌道セクション8上をスライドするときに、互いに対して移動することができる。スライドプレート2は、格子の熱膨張、熱収縮、および移動を補償する。しかしながら、この解決策にはいくつかの問題がある。すなわち、伸縮継手は、異なるサイズの格子フレームワーク構造に対して拡張可能ではなく、第2の軌道セクション上のスライドプレートのスライド運動は摩耗を引き起こし、スライド軌道の隆起した輪郭は、その上を通過する積荷取扱装置に衝撃荷重をもたらし、位置および/または速度測定の不正確さを引き起こす可能性がある。
【0007】
熱膨張および収縮に加えて、軌道システムは、揺れによる格子フレームワーク構造内の他の運動、例えば、下にある軌道支持体の運動を考慮する必要がある。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、保管および取り出しシステム用の軌道システムであって、軌道システムは、第1の方向に延びる軌道の第1のセットと、第2の方向に延びる軌道の第2のセットとを備え、第2の方向は第1の方向に対して実質的に垂直であり、軌道の第1および第2のセットのそれぞれは複数の軌道要素を備え、軌道の第1および/または第2のセットの少なくとも1つの軌道要素の少なくとも1つのセクションは、少なくとも1つの軌道要素が適合するように複数の互いに噛み合うスロットを備えることを特徴とする。
【0009】
適合軌道要素は、軌道システムおよび下にある格子フレームワーク構造における熱による膨張、収縮、および他の移動、例えば揺れから生じる移動を可能にする。従来の伸縮継手の代わりに適合軌道要素を使用することの主な利点は、スライド部品がないことである。スライド部品の相対運動は、構造が熱膨張または熱収縮するときに摩耗を引き起こす。例えば、上述した従来技術の拡張継手のスライドプレートと第2の軌道セクションとは互いにスライドし、両方の部品に摩耗を生じさせる。スライド部品がないことは、適合軌道要素が受ける摩耗が少なく、潜在的に長い動作寿命を有することができることを意味する。
【0010】
適合軌道要素を使用することの別の重要な利点は、滑らかな輪郭である。対照的に、従来技術の伸縮継手におけるスライドプレートの存在は、継手上を移動する積荷取扱装置のための経路が滑らかでなく、連続していないことを意味する。積荷取扱装置がスライドプレート上を通過すると、積荷取扱装置の車輪がスライドプレート上に載置されるとき、および再び車輪がスライドプレートを離れるときに、隆起が存在する。車両がスライドプレートのリップ上を走行するときの車輪の垂直方向の変位は極めて小さいが、車輪に対するこの上下の衝突衝撃は、積荷取扱装置の騒音および振動の原因となる。伸縮継手を通過することは、積荷取扱装置に衝撃荷重を加え、これは、繰り返し加えられた後、車輪と軌道の両方に摩耗または損傷を引き起こす可能性がある。車輪からの衝撃は、積荷取扱装置の本体に伝えられ、最悪の場合、積荷取扱装置の内部構成要素の予想寿命を短縮する可能性がある。適合軌道要素を使用することにより、これらの衝撃負荷が排除され、積荷取扱装置のためのより滑らかな乗り心地が提供され、摩耗の影響が著しく低減される。
【0011】
格子状フレームワーク構造の最上部における積荷取扱装置のそれぞれの位置を知ることは、積荷取扱装置および/または制御システムにとって非常に重要である。この位置またはポジション情報は、他の積荷取扱装置との衝突を回避するために、および/または格子フレームワーク構造の境界を越えて移動することを回避するために、積荷取扱装置が特定のスタックに移動して特定のコンテナを取り出すことを可能にすることができる。したがって、積荷取扱装置は、英国特許出願第GB2020681.9号に記載されているように、格子上の積荷取扱装置の位置および/または速度を検出する手段を備えることができる。この機能は、積荷取扱装置の1つ以上の車輪のスピードを測定するための車輪エンコーダによって提供されてもよい。いくつかの用途では、車輪エンコーダは、追加の位置車輪に結合されてもよい。従来技術の伸縮継手のスライドプレート上を転がることは、位置車輪をスリップさせ、または静止摩擦を失わせ、したがって、車輪エンコーダからの速度または位置測定の精度を損なう可能性がある。しかしながら、適合軌道要素を用いると、軌道の最上部の輪郭は比較的滑らかであり、積荷取扱装置の車輪は、静止摩擦を維持し、スリップしない。
【0012】
本発明の適合軌道は、1つ以上の伸縮継手をはるかに単純な部品に置き換えるというさらなる利点を有する。部品数および複雑さを低減することは、製造および設置のコストの低減をもたらす。
【0013】
互いに噛み合うスロットの幅は、少なくとも1つの軌道要素の変形の下で変化する。
【0014】
複数の互いに噛み合うスロットは、少なくとも1つの軌道要素の長手方向に対して実質的に垂直な方向に伸張してもよい。
【0015】
少なくとも1つの軌道要素のスロットは、少なくとも1つの軌道要素の少なくとも1つのセクションに沿って均等に離間されてもよい。均等な間隔は、変形と加えられた力の両方を、スロットが位置する軌道要素のセクションに沿って分散させるという利点を有する。あるいは、スロット間の分離は、少なくとも1つの軌道要素の変形を調整するために変化させることができる。
【0016】
本発明の第1の実施形態では、互いに噛み合うスロットは、スロットの第1のセットとスロットの第2のセットとを備えてもよく、スロットの第1のセットはスロットの第2のセットと互いに噛み合い、スロットの第1および第2のセットの各スロットは、開放端と閉鎖端とを有し、ここで、スロットの第1および第2のセットの開放端は、軌道要素のそれぞれの対向する側にある。第1の実施形態は、スロット間の材料が、互いに噛み合うスロット間に長い変形経路を形成するという利点を有する。変形は、変形経路に沿って分散されることができるので、軌道要素のより大きな累積変形を達成するために、変形経路の各セグメントの小さな変形のみが必要とされる。
【0017】
本発明の第2の実施形態では、互いに噛み合うスロットは、スロットの第1、第2、および第3のセットを備えてもよく、スロットの第1および第2のセットの各スロットは、開放端および閉鎖端を有し、ここで、スロットの第1および第2のセットの開放端は、少なくとも1つの軌道要素のそれぞれの対向する側にあり、ここで、スロットの第3のセットは、閉鎖端を有する閉鎖端スロットであり、スロットの第3のセットは、スロットの第1および第2のセットと互いに噛み合っている。スロットの第1および第2のセットは、開放端スロットの対の開放端が軌道セクションの対向する側で互いに直接対向するように、開放端スロットの対を備えることができる。
【0018】
第2の実施形態は、スロットの配置がスロット要素の長手方向軸に対して対称であり、そのため、変形が中心に保たれ、軌道要素が他の方向の望ましくない変形(例えば、曲げ)を受けにくいという利点を有する。
【0019】
互いに噛み合うスロットの閉鎖端は、円形輪郭を有することができる。円形輪郭の利点は、応力集中部として作用する鋭い角がないことである。スロット端部を丸くしないと(例えば、端部が正方形輪郭を有する場合)、鋭い角は応力を集中させ、そのため、軌道要素は、その弾性限界に達する前に、それほど変形することができない。
【0020】
互いに噛み合うスロットの閉鎖端は、鍵穴輪郭を有してもよい。円形輪郭と同様に、鍵穴輪郭の利点は、応力集中部として作用する鋭い角がないことである。
【0021】
軌道システムは、第1のセクションおよび第2のセクションを備えてもよく、第1および第2のセクションの各セクションは、第1の方向に伸張する軌道の第1のセットと、第2の方向に伸張する軌道の第2のセットとを備え、第2の方向は、第1の方向に実質的に垂直であり、ここで、軌道システムの第1および第2のセクションは、軌道システムの第1のセクションと第2のセクションとの間のリンク機構が適合するように、互いに噛み合うスロットを備える少なくとも1つの軌道要素を備えるリンク機構によって接合される。
【0022】
異なるフルフィルメントセンターは異なるサイズの格子フレームワーク構造を有するので、熱膨張または収縮による軌道システムの総累積変位は、異なるフルフィルメントセンターに対して異なることになる。フルフィルメントセンターは、都市部に提供するコンビニエンスストアとしてのマイクロまたはミニフルフィルメントセンターから、約600000平方フィートのエリアを占めるイアリス(Erith)のOcadoの顧客フルフィルメントセンターなどの非常に大きなフルフィルメントセンターまで、広範囲の異なるサイズで存在する。
【0023】
軌道システムがセクションに分割され、セクション間に適合軌道要素を有するモジュール式格子フレームワーク構造の利点は、利用可能な膨張および収縮が格子フレームワーク構造のサイズに対応することである。異なるフルフィルメントセンターにおける異なるサイズの格子フレームワーク構造に対して、同じ設計の適合軌道要素を使用することができる。従来の伸縮継手は、異なる累積変位を考慮するために、各フルフィルメントセンターに対して再設計される必要があり、したがって、余分な開発時間およびコストを招く。
【0024】
軌道システムを任意のサイズの格子フレームワーク構造に完全に拡張可能にするために、軌道システムは、標準サイズのセクションに分割されてもよく、異なる数のセクションが異なるサイズの格子フレームワーク構造に使用されてもよい。例えば、軌道システムのセクションが50×50格子セルの標準サイズを有する場合、4つのセクションを101×101格子セルのサイズの格子フレームワーク構造に使用することができ、各方向に、1つのセクションの50格子セルがあり、セクション間の適合リンク機構が中央に1つの格子セルを形成し、次いで別のセクションの50格子セルを形成する。他のサイズは、軌道システムの異なる数のセクションから形成されてもよく、例えば、9つのセクションから152×152の格子セル、16のセクションから203×203の格子セル、または任意の他の必要なサイズであってもよい。したがって、軌道システムセクションおよび適合リンク機構の同じ設計は、広範囲の異なるサイズの格子フレームワーク構造、したがって広範囲のサイズのフルフィルメントセンターに使用することができる。
【0025】
少なくとも1つの軌道要素は、2つ以上の軌道要素を備えてもよい。
【0026】
少なくとも1つの軌道要素は、鋳造または機械加工または押出成形されてもよい。互いに噛み合うスロットは、少なくとも1つの軌道要素に機械加工されてもよい。少なくとも1つの軌道要素は、金属またはプラスチックで作られてもよい。任意の他の適切な材料が使用されてもよい。材料の選択によってではなく、スロットの配置によって必要なコンプライアンスを達成することの利点は、適合軌道要素を標準軌道要素と同じ材料で作ることができることである。これは、適合軌道要素が、標準的な剛性軌道要素と同じ材料および同じ基本設計を使用することができるという利点を有し、唯一の違いは、適合であることが必要とされる軌道要素のサブセットが、それらの中に機械加工された互いに噛み合うスロットを有することである。
【0027】
少なくとも1つの軌道要素は、少なくとも1つの接続部材によって互いに接続された軌道支持体によって支持されてもよく、少なくとも1つの接続部材は、使用時に、軌道支持体が互いに対して長手方向に移動するように、軌道支持体の少なくとも1つに対してスライドするように構成される。
【0028】
本発明はまた、上述の軌道システムと、軌道システムを支持する支持フレームワーク構造と、軌道システムの下に位置する保管コラムに配置された複数のコンテナのスタックとを備える、保管および取り出しシステムのための格子フレームワーク構造を包含する。
【0029】
本発明はまた、上述のような格子フレームワーク構造と、スタックに積み重ねられたコンテナを持ち上げて移動させるための1つ以上の積荷取扱装置とを備える保管および取り出しシステムを包含し、各積荷取扱装置は、軌道システム上で積荷取扱装置を移動させるための車輪アセンブリと、軌道システムの上方に位置するコンテナ収容空間と、スタックからコンテナ収容空間へ単一のコンテナを持ち上げるように配置された持ち上げ装置とを備える。
【0030】
本発明を、例を参照して詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】
図1は、格子フレームワーク構造およびコンテナを概略的に図示する。
【
図2】
図2は、
図1に図示された格子フレームワーク構造の最上部にある軌道を概略的に図示する。
【
図3】
図3は、
図1に図示された格子フレームワーク構造の最上部にある積荷取扱装置を概略的に図示する。
【
図4】
図4は、コンテナ持ち上げ手段が下降構成にある、単一の積荷取扱装置を概略的に例示する。
【
図5】
図5は、コンテナ持ち上げ手段が上昇および下降構成にある単一の積荷取扱装置の切り欠き図を概略的に図示する。
【
図6】
図6は、先行技術の伸縮継手を概略的に図示する。
【
図7】
図7は、本発明の第1の実施形態による、適合軌道要素を概略的に図示する。
【
図9】
図9は、本発明の第2の実施形態による、適合軌道要素を概略的に図示する。
【
図11】
図11は、本発明の(a)第1の実施形態および(b)第2の実施形態についての適合軌道要素の変形の経路を図示する。
【
図12】
図12は、(a)張力および(b)圧縮下にある、本発明の第1の実施形態による、適合軌道要素を図示する。
【
図13】
図13は、(a)張力および(b)圧縮下にある、本発明の第2の実施形態による適合軌道要素を図示する。
【
図14】
図14は、(a)正方形輪郭、(b)円形輪郭、(c)鍵穴輪郭を有するスロットの閉鎖端を図示する。
【
図15】
図15は、第1の実施形態の軌道要素内の互いに噛み合うスロットを図示し、スロットの閉鎖端と軌道要素の側面との間に(a)より広い間隙および(b)より狭い間隙を有する。
【
図16】
図16は、第2の実施形態の軌道要素の互いに噛み合うスロットを図示し、スロットの閉鎖端と軌道要素の側面との間に(a)より広い間隙および(b)より狭い間隙を有する。
【
図17】
図17は、適合リンク機構によって接続された4つのセクションを備える軌道システムを図示する。
【
図18】
図18は、(a)斜視図、および(b)側面図において、軌道支持体によって支持される適合軌道要素を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下の実施形態は、適合軌道要素をどのように実装するかの出願人の好ましい例を表すが、それらは、必ずしも、それがどのように達成できるかの唯一の例ではない。
【0033】
コンテナ保管および取り出しシステム
図1は、保管および取り出しシステムのための格子フレームワーク構造1を図示する。格子フレームワーク構造は、第1の方向に伸張する軌道の第1のセット17および第2の方向に伸張する軌道の第2のセット19を備える、軌道システム13を備えている。軌道システム13の軌道17、19は、複数の格子セル14を備える格子パターンで配置されている。軌道システム13は、支持フレームワーク構造の最上部で支持される。支持フレーム構造は、複数の保管コラム10を備える、軌道システム13の下に保管スペースを形成する。各保管コラム10は、保管コンテナのスタックを保管するように配置される。
【0034】
図1に図示された特定の例では、格子フレームワーク構造1は、直立部材3と、直立部材3によって支持される水平部材5、7と、を備える。水平部材5は、互いにおよび図示されたx軸に平行に伸張する。水平部材7は、互いにおよび図示されたy軸に平行に、且つ水平部材5に対して横断方向に伸張する。直立部材3は、互いにおよび図示されたz軸に平行に、且つ水平部材5、7に対して横断方向に伸張する。水平部材5、7は、複数の格子セルを規定する格子パターンを形成する。図示された例では、コンテナ9は、格子パターンによって規定された格子セルの下にスタック11において配置されており、1格子セル当たりコンテナ9の1つのスタック11である。
【0035】
図1に図示する支持フレームワーク構造は、「現場組み立て」設計と呼ぶことができ、水平格子部材7、9を支持する直立部材3を備える。PCT公開番号第WO2015/185628A号(Ocado)は、参照によって本明細書に組み込まれ、コンテナのスタックが格子フレームワーク構造内に配置されている、保管およびフルフィルメントまたは分配システムのための「現場組み立て」格子構造を詳細に説明している。コンテナは、格子フレームワーク構造の最上部に位置する軌道上で動作する積荷取扱装置によってアクセスされる。
【0036】
支持フレームワーク構造は、「現場組み立て」設計に限定されず、他のタイプの支持格子フレームワーク構造を含むことができる。他の例では、支持フレームワーク構造は、格子パターンに配置された複数の作成済みのモジュール式パネルを備えてもよく、そのさらなる詳細は、参照により本明細書に組み込まれるPCT出願WO2022/034195A1(Ocado)に記載されている。この格子フレームワーク構造は、複数の格子セルを規定するために3次元格子パターンに配置された複数の作成済みのモジュール式パネルを備える支持フレームワーク構造を提供することによって、組み立てるための時間およびコストの問題に対処する。支持フレームワーク構造の格子セルのそれぞれは、軌道システムの2つ以上の格子セルを支持するようにサイズ決定される。格子フレームワーク構造は、より少ない構造コンポーネントから形成され、さらに、上述の「現場組み立て」格子フレームワーク構造と同じ構造的完全性を維持し、構築するのがはるかに速く、安価である。
【0037】
図2は、
図1に図示された格子フレームワーク構造1の一部を形成し、
図1に図示された格子フレームワーク構造1の水平部材5、7の最上部に位置する軌道構造13のセクションの拡大平面図を示す。軌道構造13は、水平部材5、7自体によって(例えば、水平部材5、7の表面内または表面上に形成されている)、または水平部材5、7の最上部に取り付けられた1つ以上の追加の構成要素によって提供されてもよい。図示された軌道構造13は、x方向軌道17と、y方向軌道19と、を備え、即ち、x方向に伸張する軌道の第1のセット17と、軌道の第1のセット17中の軌道17に対して横断する、y方向に伸張する軌道の第2のセット19と、を備える。軌道17、19は、格子セルの中央に開口15を規定する。開口15は、格子セルの下に位置するコンテナ9が開口15を通って持ち上げられおよび下降されることを可能にするように、サイズ決定されている。x方向の軌道17は、チャネル21によって分離された対で設けられており、y方向の軌道19は、チャネル23によって分離された対で設けられている。軌道構造の他の配置も可能である。
【0038】
図3は、
図1に図示された格子フレームワーク構造1の最上部を移動している複数の積荷取扱装置31を示す。ロボット31またはボット31とも呼ばれてもよい積荷取扱装置31には、ボット31が、軌道構造13にわたって移動し、特定の格子セルに到達することを可能にするために、対応するx方向軌道17またはy方向軌道19と係合するための車輪のセットが設けられている。チャネル21、23によって分離された軌道17、19の図示する対は、ボット31が、互いに衝突することなく、近隣の格子セルを占有する(または互いに通過する)ことを可能にする。
【0039】
図4に詳細に図示されるように、ボット31は、ボット31がその意図された機能を実行することを可能にする1つ以上の構成要素がその中にまたはそれに取り付けられた本体33を備える。これらの機能は、軌道構造13上で格子フレームワーク構造1にわたって移動することと、(例えば、スタック11からまたはスタック11へ)コンテナ9を上昇または下降させることと、を含んでいてもよく、これにより、ボット31は、格子パターンによって規定された特定の場所にあるコンテナ9を取り出すことができまたはそこに置くことができる。
【0040】
図示されたボット31は、車輪の第1のセット35と、車輪の第2のセット37と、を備え、これらは、ボット31の本体33に取り付けられており、ボット31がそれぞれ軌道17および19に沿って、それぞれx方向およびy方向に移動することを可能にする。特に、2つの車輪35が、
図4で見えるボット31の短い方の側面に設けられており、更なる2つの車輪35が、ボット31の反対側の短い方の側面に設けられている(側面および更なる2つの車輪35は、
図4では見えない)。車輪35は、軌道17と係合し、ボット31の本体33に回転可能に取り付けられて、ボット31が軌道17に沿って移動することを可能にする。同様に、2つの車輪37が、
図4で見えるボット31の長い方の側面に設けられており、更なる2つの車輪37が、ボット31の反対側の長い方の側面に設けられている(側面および更なる2つの車輪37は、
図4では見えない)。車輪37は、軌道19と係合し、ボット31の本体33に回転可能に取り付けられて、ボット31が軌道19に沿って移動することを可能にする。
【0041】
ボット31はまた、コンテナ9を上昇および下降させるように構成されたコンテナ持ち上げ手段39を備える。図示されたコンテナ持ち上げ手段39は、4つのテープまたはリール41を備え、これらテープまたはリール41は、それらの下端部においてコンテナ係合アセンブリ43に接続されている。
【0042】
コンテナ係合アセンブリ43は、コンテナ9の特徴と係合するように構成された係合手段(これは、例えば、テープ41の近傍で、アセンブリ43の角部に設けられてもよい)を備える。例えば、これらコンテナ9には、係合手段が係合できる1つ以上の開口がそれらの上側に設けられてもよい。代替的にまたは追加的に、係合手段は、コンテナ9のリム若しくはリップの下に引っ掛かるように、および/またはコンテナ9をクランプ若しくは把持するように構成されてもよい。テープ41は、必要に応じて、コンテナ係合アセンブリを上昇または下降させるために、巻き上げられてもよくまたは巻き下げられてもよい。テープ41の巻き上げまたは巻き下げを行うかまたは制御するために、1つ以上のモータまたは他の手段が提供されてもよい。
【0043】
図5から分かるように、図示されたボット31の本体33は、上部45と下部47とを有する。上部45は、1つ以上の動作構成要素(図示せず)を収容するように構成される。下部47は、上部45の下方に配置されている。下部47は、コンテナ持ち上げ手段39によって持ち上げられたコンテナ9の少なくとも一部を収容するためのコンテナ収容空間または空洞を備える。コンテナ収容空間は、コンテナ9の下側が軌道構造13または格子フレームワーク構造1の別の部分に引っ掛かることなく、ボット31が格子フレームワーク構造1の上部にある軌道構造13にわたって移動することを可能にするために、コンテナ9が十分に空洞の内部に収まることができるようにサイズ決定される。ボット31がその意図された目的地に到達するとき、コンテナ持ち上げ手段39は、テープ41を制御して、コンテナ把持アセンブリ43および対応するコンテナ9を、下側部分47内の空洞から出して意図された位置へと下降させる。意図された位置は、コンテナ9のスタック11または格子フレームワーク構造1の出口点(または、ボット31が格子フレームワーク構造1内の格子フレームワークのためのコンテナ9を収集するために移動した場合は、格子フレームワーク構造1の入口点)であってもよい。図示された例では、上側部分45および下側部分47は、物理的な仕切りによって分離されているが、他の実施形態では、上側部分45および下側部分47は、ボット31の本体33の特定の構成要素または部品によって物理的に分割されていない場合がある。
【0044】
いくつかの実施形態では、ボット31のコンテナ収容空間は、ボット31の本体33内になくてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、コンテナ収容空間は、例えば持ち上げられるコンテナの重量と釣り合うボット31の本体33の重量を有する片持ち梁構成で、ボット31の本体33に隣接してもよい。そのような実施形態では、コンテナ持ち上げ手段39のフレームまたはアームは、ボット31の本体33から水平に突出してもよく、テープ/リール41は、突出するフレーム/アーム上のそれぞれの位置に配置され、本体33に隣接するコンテナ収容空間の中へコンテナを上昇および下降させるために、それらの位置から上昇および下降されるように構成されてもよい。フレーム/アームがボット31の本体33に取り付けられ、そこから突出する高さは、所望の効果を提供するように選択されてもよい。例えば、フレーム/アームは、ボット31の本体33上で高いレベルで突出して、より大きなコンテナ(または複数のコンテナ)がフレーム/アームの下のコンテナ収容空間内に持ち上げられることを可能にすることが好ましい場合がある。あるいは、フレーム/アームは、ボット31にコンテナが装填されたときにボット31の質量の中心をより低く保つために、本体33の下方により低く(しかしながら、フレーム/アームと軌道構造13との間に少なくとも1つのコンテナを収容するのに十分な高さで)突出するように配置されてもよい。
【0045】
図4および
図5に図示する積荷取扱装置の特定の例は、4つの側壁および上壁を有する実質的に箱形状の本体33を有する積荷取扱装置31を示し、積荷取扱装置31の構成要素は、本体33内に収容される。他の例では、本体33は、オープンフレームまたはスケルトン構造を備えてもよく、その中または上で、積荷取扱装置31の構成要素が支持される。
【0046】
ボット31が異なる車輪35、37上で第1および第2の方向に移動することを可能にするために、ボット31は、車輪の第1のセット35を軌道の第1のセット17と選択的に係合させるか、または車輪の第2のセット37を軌道の第2のセット19と選択的に係合させるための車輪位置決め機構を含む。車輪位置決め機構は、車輪の第1のセット35および/または車輪の第2のセット37を本体33に対して上昇および下降させるように構成され、それによって、積荷取扱装置31が、格子フレームワーク構造1の軌道17、19を横切って第1の方向または第2の方向のいずれかに選択的に移動することを可能にする。
【0047】
車輪位置決め機構は、車輪35、37の少なくとも1セットをボット31の本体33に対して上昇および下降させて、車輪35、37の少なくとも1セットを軌道17、19から離し、軌道17、19と接触させるための1つ以上の線形アクチュエータ、回転構成要素、または他の手段を含むことができる。いくつかの例では、車輪のセットのみが上昇および下降するように構成され、車輪のセットを下降させる動作は、対応する軌道から離れて車輪の他のセットを効果的に持ち上げることができ、一方、車輪のセットを上昇させる動作は、対応する軌道と接触するように車輪の他のセットを効果的に下降させることができる。他の例では、車輪の両方のセットが上昇および下降されてもよく、有利には、ボット31の本体33が実質的に同じ高さに留まり、したがって、本体33およびその上に取り付けられた構成要素の重量が車輪位置決め機構によって上昇および下降される必要がないことを意味する。
【0048】
軌道システム
軌道システム13は、支持フレーム構造によって支持される。支持フレームワーク構造が「現場組み立て」支持フレームワーク構造である例では、格子フレームワーク構造の直立柱は、格子フレームワーク構造内で交差するレールまたは軌道によってそれらの上端で相互接続される。レールまたは軌道は、水平部材5、7によって支持されてもよく、または水平部材5、7に一体化されてもよい。支持フレームワーク構造が複数の作成済みのモジュール式パネルを備える例では、支持フレームワーク構造の格子セルのそれぞれは、軌道システムの2つ以上の格子セルを支持するようにサイズ決定される。
【0049】
格子構造におけるレールまたは軌道の交点は、一般に軌道システムの「ノード」と呼ばれる。典型的には、軌道の第1および第2のセットは、軌道要素が出会う相互接続部において第1および第2の方向に互いに相互接続された個々の細長いレールまたは軌道要素を備える。
【0050】
軌道は、典型的には、軌道システム上で積荷取扱装置をガイドするように輪郭形成された細長い要素を備える。典型的には、軌道は、単一の積荷取扱装置が軌道上を移動することを可能にするように単一の軌道表面を提供するか、または2つの積荷取扱装置が同じ軌道上で互いに通過することを可能にするように二重軌道を提供するように輪郭形成される。細長い要素が単一の軌道を提供するように輪郭形成される場合、軌道は、軌道の長さに沿った対向するリップ(軌道の一方の側に1つのリップ、軌道の他方の側に他方のリップ)を備え、各車輪を軌道上での横方向の移動からガイドまたは拘束する。細長い要素の輪郭が二重軌道である場合、軌道は、隣接する積荷取扱装置の車輪が同じ軌道上で両方向に互いに通過することを可能にするために、軌道の長さに沿って2対のリップを備えることができる。あるいは、英国特許出願番号第GB2016097.4号(Ocado)に開示されているように、二重軌道は、2対のリップではなく、軌道表面から延びる2つのガイド表面またはリップのみを備えてもよい。
【0051】
本発明は、単一軌道および二重軌道の両方に適用可能であり、軌道要素の任意の形状または輪郭に適用することができる。
【0052】
適合軌道-実施形態
ここで、互いに噛み合うスロット52を備える本発明の適合軌道50について、図面を参照して説明する。2つの例示的な実施形態が記載されているが、多くの異なるパターンの互いに噛み合うスロットが可能であり、全てが本発明の範囲内にあることが理解されるであろう。
【0053】
図7は、本発明の第1の実施形態にしたがった、適合軌道要素60を図示している。
図8は、
図7の軌道要素の上面図である。適合軌道60は、複数のスロット52を備える。スロットは、互いに実質的に平行であり、軌道の主長手方向軸線、従って軌道上の積荷取扱装置の移動方向に実質的に垂直な平面内に位置している。スロット52は、適合軌道要素のセクション51内に均等に離間される。スロット52は、端部が開いたスロットであり、各スロット52は、軌道の側部に開いた端部54または口部を有し、軌道セクションの本体の内側に閉鎖端部56を有する。スロットは、隣接するスロット52が軌道の両側にそれらの開放端54を有するという意味で、互いに噛み合っている。軌道の本体は、互いに噛み合うスロット52の間にジグザグ形状の変形経路66を形成する。
【0054】
スロット52は、スロットの第1のセット62とスロットの第2のセット64とに分割することができる。スロットの第1のセット62は、軌道の同じ側にそれらの開放端を有する。スロットの第2のセット64は、スロットの第1のセット62の開放端を有する側とは反対側の軌道の側に開放端を有する。スロットは、交互のパターンで配置され、その結果、スロットの第1のセット62からの各スロットは、スロットの第2のセット64からの2つのスロットの間に直接あり、スロットの第2のセット64からの各スロットは、スロットの第1のセット62からの2つのスロットの間に直接あり、ただし、一連のスロットのうちの最初のスロットおよび最後のスロットは例外であり、これらは、それぞれ、1つの他のスロットのみに隣接する。
【0055】
軌道要素は、適合機構であり、スロットの配置は、軌道が作られる材料が適合ではなく剛性であっても、軌道要素が適合であることを可能にする。適合機構は、弾性限界内での剛性材料の変形を可能にする。互いに噛み合うスロット間の変形経路66(
図11に示す)は、構造力が拡散され、軌道が変形することができるより長い経路を提供する。したがって、軌道の変形は、互いに噛み合うスロットを含む軌道要素のセクション51の全長に沿って均等に広がり、材料の弾性限界内に留まりながら、より大きな膨張/収縮を可能にする。材料の弾性限界内に留まることは、変形が完全に元に戻せ、変形を受けるときに軌道材料に永久的な変化がないことを意味する。
【0056】
図9は、本発明の第2の実施形態を示し、これは、第1の実施形態よりも曲げに対してより耐性がある。
図10は、
図9の適合軌道要素の上面図である。適合軌道70は、複数のスロット52を備える。第1の実施形態と同様に、スロットは、互いに実質的に平行であり、軌道要素70の長手方向軸線、したがって軌道上の積荷取扱装置の移動方向に実質的に垂直な平面内に位置している。スロット52は、適合軌道要素のセクション51内に均等に離間される。
【0057】
スロット52は、スロットの第1のセット72、スロットの第2のセット73、およびスロットの第3のセット74に分割される。スロットの第1および第2のセット72、73は、開放端および閉鎖端を有する開放端であり、開放端または口は、軌道要素70のそれぞれの対向する側にあり(スロットの第1のセット72は、軌道要素の第1の側にあり、スロットの第2のセット73は、軌道要素の対向する第2の側にある)、閉鎖端は、軌道要素の本体内にある。スロットの第3のセット74は、軌道要素70の本体内に2つの閉鎖端を有する閉鎖端である。スロットの第1および第2のセット72、73は、対になって配置され、各対のスロットは、軌道要素70の両側に各対のスロットの開放端を有する同じ平面に位置する。スロットの第3のセット74は、スロットの第1および第2のセット72、73と交互のパターンで配置され、スロットの第3のセット74の各スロットは、スロットの第1および第2のセット72、73からの2対のスロットの間に直接あり、ただし、スロットの第3のセットの第1のスロットは例外であり、スロットの第3のセットの第1のスロットは、1対のスロットのみに隣接する。
【0058】
図11は、(a)第1の実施形態、および(b)第2の実施形態の適合軌道要素における変形経路を図示する。
図11(a)に図示する第1の実施形態では、変形経路66は、第1のセット62と第2のセット64の互いに噛み合うスロットの間で織り合わされて示されている。
図11(b)に図示する第2の実施形態では、軌道要素70の両側に2つの変形経路76がある。変形経路は実質的に対称である。軌道要素70の左側の変形経路76は、スロットの第1のセット72と第3のセットのスロット74との間を織り込み、軌道要素70の右側の変形経路76は、スロットの第2のセット73とスロットの第3のセット74との間を織り込む。2つの変形経路76は、スロットの第3のセット74の両側を通過する。
【0059】
第1の実施形態の主な利点は、開放端スロットが閉鎖端スロットよりも製造が容易であり、単一の変形経路が、複数の変形経路を有する実施形態よりも長い変形経路を提供することである。より長い変形経路は、変形がより長い長さにわたって広がることを意味し、そのため、経路に沿った材料の各セクションは、より少なく変形することができ、それでもなお、経路全体に沿って必要な累積変形を達成することができる。第2の実施形態の主な利点は、閉鎖端スロットおよびスロットの対称配置が、設計により安定性を与えることである。第2の実施形態の軌道要素は、よりねじりに対して安定であり、変形をより中心/線形に保ち、曲げおよびねじりなどの望ましくない変形を受けにくい。
【0060】
本発明の第1および第2の実施形態の両方、または互いに噛み合うスロットの任意の他のパターンは、単一軌道または二重軌道のいずれかに適用されてもよい。本発明の他の実施形態は、2つより多い変形経路、例えば3つまたは4つの変形経路を用いて可能である。偶数の対称変形経路は、より大きな安定性を提供し、軌道要素の長手方向に沿った方向以外の方向(例えば、曲げまたはねじれ)の変形に抵抗することができる。互いに噛み合うスロットの多くの可能なパターンがあり、互いに噛み合うスロットの異なるパターンが、異なる変形要件または異なるレベルの熱膨張/収縮に適することができることが理解されるであろう。上述の第1および第2の実施形態は、単なる例であり、互いに噛み合うスロットの任意のパターンが、本発明の範囲内にある。
【0061】
変形
環境の温度が上昇するとき、軌道システムは熱膨張を受ける。適合軌道要素は、軌道システムの残りの部分内の膨張を補償するために収縮する必要がある。したがって、適合軌道要素は圧縮下にある。互いに噛み合うスロットは、スロットの両側の材料が軌道要素の長手方向軸に沿って互いに近づくように押圧されるにつれて狭くなる。圧縮の制限要因は、スロットの幅がゼロに近づくにつれてスロットが閉じるときである。
【0062】
圧縮下では、開放端スロットは、閉鎖端よりも開放端で狭くなる。閉鎖端スロットは、閉鎖端よりもスロットの中央に向かって狭くなる。
【0063】
環境の温度が低下するとき、軌道システムは熱収縮を受ける。適合軌道セクションは、軌道システムの残りの部分内の収縮を補償するために膨張する必要がある。したがって、適合軌道要素は張力下にある。互いに噛み合うスロットは、スロットの両側の材料が軌道要素の長手方向軸に沿ってさらに引き離されるにつれて、より広くなる。
【0064】
張力下では、開放端スロットは、閉鎖端よりも開放端で広くなる。閉鎖端スロットは、閉鎖端よりもスロットの中央に向かって広くなる。
【0065】
両方の場合(引張および圧縮)において、変形は、スロットの幅がスロットの長さに沿って変化するようなものである。
【0066】
熱による膨張および収縮に加えて、適合軌道要素は、軌道システムまたは下にある格子フレームワーク構造における他の運動のために、例えば揺れのために、引張および/または圧縮下にあってもよい。
【0067】
図12および
図13は、張力および圧縮下での適合軌道要素の変形を図示し、加えられた力の方向は矢印によって示されている。
図12(a)は、張力下の適合軌道要素の第1の実施形態60を図示する。図から、互いに噛み合うスロットの第1および第2のセット62、64は、スロットの開放端54がスロットの閉鎖端56よりも広くなるように、より広くなるように変形していることが分かる。互いに噛み合うスロット62、64によって占められた適合軌道のセクション51は、その長手方向軸に沿って長さが増加している。
【0068】
対照的に、
図12(b)に示すように、適合軌道の第1の実施形態60が圧縮下にあるとき、互いに噛み合うスロットの第1および第2のセット62、64は、より狭くなるように変形しており、その結果、スロットの開放端54は、スロットの閉鎖端56よりも狭くなる。
互いに噛み合うスロット62、64によって占められた適合軌道のセクション51は、その長手方向軸に沿って長さが減少している。
【0069】
図13(a)は、張力下の適合軌道要素の第2の実施形態70を図示する。図から、互いに噛み合うスロットの第1、第2、および第3のセット72、73、74が変形してより広くなっていることが分かる。スロットの第1および第2のセット72、73の開放端54は、スロットの第1および第2のセットの閉鎖端56よりも広く、スロットの第3のセット74の中心は、端部よりも広い。互いに噛み合うスロット72、73、74によって占められた適合軌道のセクション51は、その長手方向軸に沿って長さが増加している。
【0070】
対照的に、
図13(b)に示すように、適合軌道の第2の実施形態70が圧縮下にあるとき、互いに噛み合うスロットの第1、第2、および第3のセット72、73、74は、より狭くなるように変形している。スロットの第1および第2のセット72、73の開放端54は、スロットの第1および第2のセットの閉鎖端56よりも狭く、スロットの第3のセット74の中心は、端部よりも狭い。互いに噛み合うスロット72、73、74によって占められる適合軌道のセクション51は、その長手方向軸に沿って長さが減少している。
【0071】
圧縮の場合、スロットが閉じるのに十分に圧縮されるので、スロットの幅は制限要因である。圧縮リミッタは、軌道要素が、軌道が設計されたものよりも大きな圧縮応力を受けないことを確実にするために使用されてもよい。
【0072】
適合軌道内のスロットの配置は、軌道が、いくつかの方向において他の方向よりも適合するように設計されてもよい。例えば、張力下で容易に拡張し、圧縮下で容易に収縮することができるが、ねじれまたは曲げ変形に対してはあまり適合しない適合軌道を設計することができる。
【0073】
互いに噛み合うスロットの設計
スロット端部の輪郭は、適合軌道要素50の応力挙動に影響を及ぼすので、スロット52の閉鎖端56の形状は重要である。スロットの閉鎖端の形状は、例えば、鋭い角部および小さな特徴を回避することによって、高い応力集中係数を回避するように選択することができる。
図14は、(a)正方形の輪郭、(b)円形の輪郭、(c)鍵穴の輪郭を有するスロットの閉鎖端部を図示する。
【0074】
スロット端部の丸いまたは鍵穴形状の輪郭の利点は、応力集中部として作用する鋭い角がないことである。スロット端部の輪郭を平滑化しないと(例えば、端部が
図14(a)のように正方形の輪郭を有する場合)、鋭い角82が応力を集中させ、そのため、軌道要素は、角における応力が疲労応力または弾性限界に達する前に、それまで変形することができない。
図14(b)のような円形輪郭では、スロット端部は、スロットの幅wの半分に等しい曲率半径rを有することができる。
図14(c)のような鍵穴輪郭では、スロット端部は、さらに大きな曲率半径を有することができる。鋭い角を避けるために、スロット輪郭の円形部分がスロット輪郭の直線部分と交わるスロット端部にフィレット半径84を適用することができる。これらのスロット端部の輪郭は、単なる例であり、スロット端部の輪郭に対して多くのオプションが利用可能であり、スロットの任意の形状が本発明の範囲内にある。
【0075】
互いに噛み合うスロットの設計を決定する際に、スロットの数とスロットの幅との間にはトレードオフがある。少数のより広いスロットは、製造がより容易である(機械加工のためのスロットがより少なく、より広いスロットは、より広い公差を意味し、したがって、より低い精度のツールスキャンが使用される)。また、丸いまたは鍵穴輪郭のスロットが使用される場合、より広いスロットは、より大きな曲率半径を有し、したがって、より低い応力集中係数を有する。しかしながら、より多数のより狭いスロットは、製造するのがより困難であるが、各スロットの変形が低減され(変形によって誘発される応力が低減される可能性がある)、軌道上を走行する積荷取扱装置の車輪のより滑らかな乗り心地を提供する。
【0076】
スロットの長さもまた、重要な設計上の考慮事項である。より長いスロットは、より長い変形経路を形成するという利点を有し、スロットの閉鎖端と軌道要素の側部との間により狭い間隙を有する。少量の材料を有する非常に狭い間隙は、リビングヒンジ構成と同様であり、スロットのすべてが長く、間隙が狭い軌道要素は、一連のリビングヒンジのようであり、間隙のそれぞれは、単一のリビングヒンジのように作用する。
【0077】
広い間隙と狭い間隙との間の差は、
図15および
図16に図示されている。
図15は、(a)より広い間隙および(b)より狭い間隙を有する第1の実施形態の軌道要素内の互いに噛み合うスロットを図示する。間隙68は、互いに噛み合うスロットの閉鎖端部と軌道要素の側部との間にある。軌道要素の左側に開放端を有するスロットの第1のセット62は、軌道要素の右側に間隙68を有し、軌道要素の右側に開放端を有するスロットの第2のセット64は、軌道要素の左側に間隙68を有する。狭い間隙68を有する
図15(b)では、狭い間隙68におけるリビングヒンジは、
図11に図示された変形経路66の転換点に位置する。
【0078】
図16は、(a)より広い間隙および(b)より狭い間隙を有する第2の実施形態の軌道要素内の互いに噛み合うスロットを図示する。この実施形態では、間隙の2つのセット、すなわち、スロットの第1のセットの対の閉鎖端間の間隙の第1のセット78と、スロットの第2のセットの閉鎖端と軌道要素の側面との間の間隙の第2のセット80とが存在する。第1の実施形態と同様に、狭い間隙78、80を有する
図16(b)では、狭い間隙78、80におけるリビングヒンジは、
図11に図示す変形経路76の転換点に位置する。
【0079】
スロットの長さもまた、製造性に影響を及ぼす。隙間68、78、80が狭いリビングヒンジ型の構成では、公差が重要であり、スロットの機械加工は、正確に行わなければならず、より広い隙間を機械加工するよりも多くの専門の工具を必要とする可能性がある。また、軌道の輪郭は、ここでは関連しており、軌道の上方に延びるリップのようなより厚いまたはより深い部分を通るよりも、軌道のより薄いまたはより浅い部分にスロットを機械加工することがより容易である。例えば、
図7および
図9において、スロットは、軌道の縁において上方に外側に延びるリップの直前で終端することが分かる。
【0080】
適合軌道要素は、永久変形を避けるために、軌道を構成する材料の弾性限界内に常に留まるように設計されなければならない。安全係数に材料の降伏応力を乗じて、最大許容応力を計算することができる。降伏応力は、材料がその弾性限界に達する応力であり、それを超えると材料は永久的に変形することができる。
【0081】
適合軌道要素は、疲労に耐えるように設計されてもよい。疲労の最大許容応力は、軌道の所望の寿命(例えば、20年)に対して計算することができる。一般に、疲労応力は弾性限界よりも低く、従って、疲労のための設計は、変形が常に弾性限界内に留まることを確実にする。疲労応力は、例えば、(例えば、温度の毎日のサイクルによって引き起こされる)軌道の予想寿命にわたる膨張-収縮サイクルの予想数Nを計算し、材料のS-N曲線から応力を読み取ることによって決定することができる。異なる種類の負荷(例えば、毎日の温度サイクル、毎年の季節的な温度変化、およびより少ない頻度の揺れによる小さな変形)に起因して異なるレベルの応力または変形が予想される場合、所望の疲労寿命のための最大許容応力を計算するために、マイナーの法則を使用して、異なるサイクル数での異なる大きさの応力の累積効果を計算することができる。最大許容応力が計算されると、この応力値に安全係数を乗じることができる。
【0082】
当業者は、疲労寿命および最大許容応力を計算する他の方法(例えば、応力寿命法、歪み寿命法、亀裂成長法、および確率的方法)が存在し、上述の例は、非限定的な例に過ぎず、任意の適切な方法を使用することができることを理解するであろう。
【0083】
目標温度範囲は、予想される最高温度および最低温度に基づいて決定することができる。次いで、目標温度範囲と、軌道が作られている材料の熱膨張係数とを使用して、格子の最大予想膨張/収縮を計算することができる。
【0084】
軌道の直線寸法の変化ΔLは、以下の式で与えられる:
【数1】
ここで、Lはその長手方向軸に沿った軌道の公称長さであり、αは線熱膨張係数(材料の特性)であり、ΔTは温度変化であり、Tは公称温度である。長さの変化ΔTは、軌道システムの全幅または全長に対して計算することができる。変形を吸収するために複数の適合軌道要素が使用される大型の軌道システムの場合、長さの総変化をその寸法に沿った適合軌道要素の数で割って、適合軌道当たりの必要な膨張または収縮を計算することができる。
【0085】
必要な変形および最大許容応力が既知である場合、互いに噛み合うスロットを有する軌道要素の設計が所望の疲労寿命に適切であることを確実にするために、適合軌道要素を(例えば、有限要素法を用いて)モデル化することができる。有限要素法を用いて、必要な変形を軌道要素のモデルに適用し、材料全体にわたって応力を計算することができる。計算された応力が高すぎる(最大許容応力を超える)場合、設計を変更することができ、応力が最大許容応力を下回る設計が見つかるまで分析を繰り返すことができる。変更可能な設計パラメータは、スロットの数、スロットの幅、スロットの長さ、スロットの間隔、スロットの閉鎖端の輪郭、スロットの閉鎖端と軌道要素の側面との間の距離、および使用される材料を含む。
【0086】
設計に対する1つのアプローチは、疲労および弾性限界内でスロット当たりの変形を最大にすることである。これは、いずれかの方向から最大許容応力に近づくことによって、すなわち、上述のように、応力が高すぎる設計から開始し、次いで、設計を変更して、応力を低減するか、または、応力が最大応力を下回る設計から開始し、次いで、設計を変更して、応力を増加させることによって、行われることができる。応力と他の設計目標との間にはトレードオフがあり、例えば、疲労寿命を満たすのに十分に低く維持しながら応力を増大させることは、製造がより容易な(例えば、より少ないまたはより広いスロットを有する)設計をもたらすことができる。最適な設計を見出すことは、応力、予想寿命、騒音および振動性能、コスト、並びに製造の容易さを適切にバランスさせる設計を作り出すために、異なる(および時には競合する)設計目標をバランスさせることの問題である。
【0087】
材料および製造
軌道は、金属(例えば、アルミニウム)を含む任意の適切な材料から作製されてもよい。軌道は、その長さに沿って一定の輪郭を有する細長い要素であるので、押出しによって形成することができる。あるいは、軌道要素は鋳造されてもよい。
【0088】
プラスチックは、材料の別の選択肢であり、より安価であり、より容易に変形するが、より摩耗しやすい。
【0089】
スロットは、機械加工、水またはレーザ切断、EDM(放電加工)、または任意の他の適切な方法によって形成されてもよい。
【0090】
適合軌道要素を有する軌道システム
図17は、4つのセクション88を備える軌道システム13を概略的に示し、セクションはリンク機構86によって接合される。リンク機構86は、適合軌道要素50を備え、したがって、リンク機構86は適合であり、軌道システム13のセクション88は互いに対して移動することができる。軌道システム13の各セクション88内の軌道要素は、剛性の軌道要素である。
【0091】
軌道システム13の4つのセクション88のそれぞれは、第1の方向(X方向)に伸張する軌道の第1のセットと第2の方向(Y方向)に伸張する軌道の第2のセットとを備え、第2の方向は、第1の方向に対して実質的に垂直である。軌道システムの4つのセクション88は、互いに噛み合うスロットを備える適合軌道要素50を備えるリンク機構86によって接合され、リンク機構86自体が適合であるようになっている。
【0092】
上述のように、軌道システムをセクションに分割し、セクション間に適合リンク機構を設けることの利点は、軌道システムのサイズに応じた利用可能な伸縮スケールと、適合軌道要素の同じ設計とを、異なるフルフィルメントセンターにおける異なるサイズの軌道システムに使用できることである。
【0093】
図17に示される例では、軌道システム13は、サイズ2×2の格子セルの4つのセクション88に分割される。サイズ2×2の4つのセクションは、サイズ5×5の格子セルの軌道システムを備え、セクション88間の適合リンク機構86は、セクション88間の中央に格子セルの1つの行および1つの列を形成する。他のサイズの軌道システムは、異なる数のセクション88から形成されてもよく、例えば、9つの2×2セクションから8×8格子セル、16の2×2セクションから11×11格子セル、または任意の他の必要なサイズであってもよい。軌道システムセクションおよび適合リンク機構の同じ設計は、広範囲の異なるサイズの軌道システム、したがって広範囲のサイズの格子フレームワーク構造およびフルフィルメントセンターに使用することができる。
【0094】
説明を容易にするために、
図17の軌道システムのセクション88は、2×2の格子セルの小さなセクションである。実際には、はるかに大きなセクション(例えば、20×20、40×40、または100×100格子セル、または任意の他のサイズ)が使用されてもよく、軌道システムの任意の数のセクションが、軌道システムの必要とされるサイズを形成するために、適合リンク機構と接合されてもよい。
【0095】
軌道支持体
適合軌道要素50は、曲げによる変形を防止するために、水平部材によって下で支持されてもよい。軌道要素は、支持水平部材の上部の上をスライドするように構成されてもよい。あるいは、滑り軸受を使用することができる。
【0096】
適合軌道要素を支持する1つの方法が
図18(aおよびb)に図示されている。適合軌道セクション50は、軌道支持体90によって支持される。2つの軌道支持体90aおよび90bがあり、それぞれが適合軌道要素50の各端部を支持する。軌道支持体90aおよび90bは、軌道支持体90の側部に位置付けられた接続部材92によって接続されている。接続部材92は、ブリッジによって接続された軌道支持体の両側に2つの細長い部分を備える一体部品として形成することができ、または接続部材は、軌道支持体の両側に一対の部材を備えることができる。接続部材92は、軌道支持体90の長手方向軸に沿って軌道支持体90に重なる。軌道支持体90は、軌道支持体90に切り込まれ、軌道支持体の長手方向軸の方向に延びるスロット94を備える。軌道支持体90は、スロット94内に位置するスライダ96を介して接続部材92に取り付けられている。スライダ96は、ボルト98を介して接続部材92に接続されている。これにより、スライダ96が軌道支持体90のスロット94の長さに沿ってスライドするとき、2つの軌道支持体90aおよび90bがそれらの長手方向軸に沿って移動することが可能になる。
【0097】
図18(aおよびb)に図示するスライド構成は、適合軌道要素50がその長手方向軸に沿って膨張および収縮することを可能にし、一方で、任意の他の方向への移動を制限する。適合軌道要素50が拡張すると、スライダ96はスロット94に沿ってスライドし、2つの軌道支持体90aおよび90bが離れることを可能にする。
図18(b)は、一方が他方の上に位置する、異なる高さの2つのセットのスロットおよびスライダを図示する。この構成の利点は、軌道支持体の運動を長手方向軸線に拘束するのに役立つことである。
【0098】
図18(aおよびb)には、4つのスライダ96および4つのスロット94が図示されており、各スロット94に1つのスライダ96が示されているが、他の実施形態では、スライダ96およびスロット94の異なる配置または数が存在してもよい。各スロットに1つより多いスライダがあってもよい。
図18(aおよびb)のスロット94は、軌道支持体90の長手方向軸に沿って位置付けられているが、他の実施形態では、スロットは、異なる位置に位置付けられてもよい。例えば、軌道支持体90の両側に配置された一対の平行なスロットがあってもよい。2つの軌道支持体90a、90bの相対運動を提供するためには、単一のスロット94内で移動する単一のスライダ96で十分である。
【0099】
摩耗を低減し、低摩擦スライドを容易にするために、接触面(スライダ96の外縁、およびスロット94の内面)は、PTFEなどの低摩擦材料で被覆されてもよい。
【0100】
図18に図示するスライド構成の代替として、適合軌道要素50は、1つ以上の軌道支持体の上に直接載置され、それに対してスライドするように構成されてもよく、または適合軌道要素50は、スライド軸受によって支持されてもよく、または軌道支持体は、枢動構成で接続されてもよく、または適合軌道要素50は、1つ以上の軌道支持体の上に配置されたローラ上に支持されてもよく、または任意の他の好適な機構が使用されてもよい。
【0101】
定義
本文書では、nが、x、yおよびzのうちの1つである「n方向への移動」という文言(および関連する言い回し)は、いずれかの方向(即ち、n軸の正の端部に向かう方向またはn軸の負の端部に向かう方向)における、n軸に実質的に沿ったまたは平行な移動を意味することが意図される。
【0102】
本文書では、「接続する」という用語およびその派生語は、直接接続および間接接続の可能性を含むことが意図される。例えば、「xが、yに接続されている」は、xが、介在する構成要素なしで、yに直接的に接続されている可能性と、xが、1つ以上の介在する構成要素ありで、yに間接的に接続されている可能性とを含むことが意図される。直接接続が意図される場合、「直接的に接続されている」、「直接接続」または同様の用語が使用されている。同様に、「支持する」という用語およびその派生語は、直接接触および間接接触の可能性を含むことが意図される。例えば、「xが、yを支持する」は、xが、介在する構成要素なしで、yを直接支持するおよびyに直接接触する可能性と、xが、xおよび/またはyに接触する1つ以上の介在する構成要素ありで、yを間接的に支持する可能性とを含むことが意図される。「取り付ける」という用語およびその派生語は、直接的および間接的な取り付けの可能性を含むことが意図される。例えば、「xが、yに取り付けられている」は、xが、介在する構成要素なしで、yに直接的に取り付けられている可能性と、xが、1つ以上の介在する構成要素ありで、yに間接的に取り付けられている可能性とを含むことが意図される。
【0103】
本明細書では、「備える」という用語およびその派生語は、排他的な意味ではなく、包括的な意味を有することが意図される。例えば、「xは、yを備える」は、xが、1つおよび1つだけのy、複数のy、または1つ以上のyと1つ以上の他の要素を含む可能性を含むことが意図される。排他的な意味が意図される場合、「xは、yから構成される」という文言が使用され、xがyのみを含み、他には何も含まないことを意味する。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
保管および取り出しシステムのための軌道システム13であって、第1の方向に伸張する軌道の第1のセット17と、第2の方向に伸張する軌道の第2のセット19とを備え、前記第2の方向は前記第1の方向に対して実質的に垂直であり、前記軌道の第1および第2のセット17、19のそれぞれは複数の軌道要素を備え、
前記軌道の第1および/または第2のセット17、19のうちの少なくとも1つの軌道要素50の少なくとも1つのセクション51は、前記少なくとも1つの軌道要素50が適合するように、複数の互いに噛み合うスロット52を備えることを特徴とする、軌道システム13。
【請求項2】
前記互いに噛み合うスロット52の幅は、前記少なくとも1つの軌道要素50の変形の下で変化する、請求項1に記載の軌道システム13。
【請求項3】
前記複数の互いに噛み合うスロット52は、前記少なくとも1つの軌道要素50の長手方向に対して実質的に垂直な方向に伸張する、請求項
1に記載の軌道システム13。
【請求項4】
前記少なくとも1つの軌道要素50の前記スロット52は、前記少なくとも1つの軌道要素50の前記少なくとも1つのセクション51に沿って均等に離間される、請求項
1に記載の軌道システム13。
【請求項5】
前記互いに噛み合うスロット52は、スロットの第1のセット62とスロットの第2のセット64とを備え、前記スロットの第1のセット62は、前記スロットの第2のセット64と互いに噛み合い、前記スロットの第1および第2のセットの各スロットは、開放端54および閉鎖端56を有し、前記スロットの第1および第2のセット62、64の前記開放端は、少なくとも1つの軌道要素60のそれぞれの対向する側にある、請求項
1に記載の軌道システム13。
【請求項6】
前記互いに噛み合うスロット52は、スロットの第1のセット72、第2のセット73、および第3のセット74を備え、前記スロットの第1のセット72および前記スロットの第2のセット73の各スロットは、開放端54および閉鎖端56を有し、ここで、前記スロットの第1のセット72および前記スロットの第2のセット73の前記開放端は、少なくとも1つの軌道要素70のそれぞれの対向する側にあり、ここで、前記スロットの第3のセット74は、閉鎖端を有する閉鎖端スロットであり、前記スロットの第3のセット74は、前記スロットの第1のセット72および前記スロットの第2のセット73と互いに噛み合っている、請求項
1に記載の軌道システム13。
【請求項7】
前記互いに噛み合うスロット52
の閉鎖端56は、円形輪郭を有する、請求項
1に記載の軌道システム13。
【請求項8】
前記互いに噛み合うスロット52
の閉鎖端56は、鍵穴輪郭を有する、請求項
1に記載の軌道システム13。
【請求項9】
第1のセクションおよび第2のセクションを備え、前記第1および第2のセクションの各セクション88は、第1の方向に伸張する軌道の第1のセット17と、第2の方向に伸張する軌道の第2のセット19とを備え、前記第2の方向は、前記第1の方向に対して実質的に垂直であり、ここで、前記軌道システムの前記第1および第2のセクション88は、前記軌道システム13の前記第1のおよび第2のセクション88の間のリンク機構86が適合するように、互いに噛み合うスロット52を備える前記少なくとも1つの軌道要素50を備えるリンク機構86によって接合される、請求項
1に記載の軌道システム13。
【請求項10】
前記少なくとも1つの軌道要素50は、2つ以上の軌道要素50を備える、請求項
1に記載の軌道システム13。
【請求項11】
前記少なくとも1つの軌道要素50は、鋳造され、機械加工され、または押出成形される、請求項
1に記載の軌道システム13。
【請求項12】
前記互いに噛み合うスロット52は、前記少なくとも1つの軌道要素50に機械加工される、請求項
1に記載の軌道システム13。
【請求項13】
前記少なくとも1つの軌道要素50は、金属またはプラスチックで作られている、請求項
1に記載の軌道システム13。
【請求項14】
前記少なくとも1つの軌道要素50は、少なくとも1つの接続部材92によって互いに接続された軌道支持体90a、90bによって支持され、前記少なくとも1つの接続部材は、使用時に、前記軌道支持体が互いに対して長手方向に移動するように、前記軌道支持体90a、90bのうちの少なくとも1つに対してスライドするように構成される、請求項
1に記載の軌道システム13。
【請求項15】
保管および取り出しシステムのための格子フレームワーク構造1であって、
請求項1から14のいずれか一項に記載の軌道システム13と、
前記軌道システム13を支持する支持フレーム構造と、
前記軌道システム13の下に位置する保管コラム10に配置されたコンテナ9の複数のスタック11とを備える、格子フレームワーク構造1。
【請求項16】
請求項15に記載の格子フレームワーク構造1と、前記スタック11に積み重ねられたコンテナ9を持ち上げて移動させるための1つ以上の積荷取扱装置31とを備える保管および取り出しシステムであって、各積荷取扱装置31は、
前記軌道システム13上で積荷取扱装置31を移動させるための車輪アセンブリ35、37と、
前記軌道システム13の上方に位置付けられたコンテナ収容空間と、
単一のコンテナ9をスタック11から前記コンテナ収容空間中に持ち上げるために配置された持ち上げデバイス43と、を備える、保管および取り出しシステム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0103
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0103】
本明細書では、「備える」という用語およびその派生語は、排他的な意味ではなく、包括的な意味を有することが意図される。例えば、「xは、yを備える」は、xが、1つおよび1つだけのy、複数のy、または1つ以上のyと1つ以上の他の要素を含む可能性を含むことが意図される。排他的な意味が意図される場合、「xは、yから構成される」という文言が使用され、xがyのみを含み、他には何も含まないことを意味する。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 保管および取り出しシステムのための軌道システム13であって、第1の方向に伸張する軌道の第1のセット17と、第2の方向に伸張する軌道の第2のセット19とを備え、前記第2の方向は前記第1の方向に対して実質的に垂直であり、前記軌道の第1および第2のセット17、19のそれぞれは複数の軌道要素を備え、
前記軌道の第1および/または第2のセット17、19のうちの少なくとも1つの軌道要素50の少なくとも1つのセクション51は、前記少なくとも1つの軌道要素50が適合するように、複数の互いに噛み合うスロット52を備えることを特徴とする、軌道システム13。
[2] 前記互いに噛み合うスロット52の幅は、前記少なくとも1つの軌道要素50の変形の下で変化する、[1]に記載の軌道システム13。
[3] 前記複数の互いに噛み合うスロット52は、前記少なくとも1つの軌道要素50の長手方向に対して実質的に垂直な方向に伸張する、[1]または[2]に記載の軌道システム13。
[4] 前記少なくとも1つの軌道要素50の前記スロット52は、前記少なくとも1つの軌道要素50の前記少なくとも1つのセクション51に沿って均等に離間される、[1]から[3]のいずれか一項に記載の軌道システム13。
[5] 前記互いに噛み合うスロット52は、スロットの第1のセット62とスロットの第2のセット64とを備え、前記スロットの第1のセット62は、前記スロットの第2のセット64と互いに噛み合い、前記スロットの第1および第2のセットの各スロットは、開放端54および閉鎖端56を有し、前記スロットの第1および第2のセット62、64の前記開放端は、少なくとも1つの軌道要素60のそれぞれの対向する側にある、[1]から[4]のいずれか一項に記載の軌道システム13。
[6] 前記互いに噛み合うスロット52は、スロットの第1のセット72、第2のセット73、および第3のセット74を備え、前記スロットの第1のセット72および前記スロットの第2のセット73の各スロットは、開放端54および閉鎖端56を有し、ここで、前記スロットの第1のセット72および前記スロットの第2のセット73の前記開放端は、少なくとも1つの軌道要素70のそれぞれの対向する側にあり、ここで、前記スロットの第3のセット74は、閉鎖端を有する閉鎖端スロットであり、前記スロットの第3のセット74は、前記スロットの第1のセット72および前記スロットの第2のセット73と互いに噛み合っている、[1]から[4]のいずれか一項に記載の軌道システム13。
[7] 前記互いに噛み合うスロット52の前記閉鎖端56は、円形輪郭を有する、[1]から[6]のいずれか一項に記載の軌道システム13。
[8] 前記互いに噛み合うスロット52の前記閉鎖端56は、鍵穴輪郭を有する、[1]から[7]のいずれか一項に記載の軌道システム13。
[9] 第1のセクションおよび第2のセクションを備え、前記第1および第2のセクションの各セクション88は、第1の方向に伸張する軌道の第1のセット17と、第2の方向に伸張する軌道の第2のセット19とを備え、前記第2の方向は、前記第1の方向に対して実質的に垂直であり、ここで、前記軌道システムの前記第1および第2のセクション88は、前記軌道システム13の前記第1のおよび第2のセクション88の間のリンク機構86が適合するように、互いに噛み合うスロット52を備える前記少なくとも1つの軌道要素50を備えるリンク機構86によって接合される、[1]から[8]のいずれか一項に記載の軌道システム13。
[10] 前記少なくとも1つの軌道要素50は、2つ以上の軌道要素50を備える、[1]から[9]のいずれか一項に記載の軌道システム13。
[11] 前記少なくとも1つの軌道要素50は、鋳造され、機械加工され、または押出成形される、[1]から[10]のいずれか一項に記載の軌道システム13。
[12] 前記互いに噛み合うスロット52は、前記少なくとも1つの軌道要素50に機械加工される、[1]から[11]のいずれか一項に記載の軌道システム13。
[13] 前記少なくとも1つの軌道要素50は、金属またはプラスチックで作られている、[1]から[12]のいずれか一項に記載の軌道システム13。
[14] 前記少なくとも1つの軌道要素50は、少なくとも1つの接続部材92によって互いに接続された軌道支持体90a、90bによって支持され、前記少なくとも1つの接続部材は、使用時に、前記軌道支持体が互いに対して長手方向に移動するように、前記軌道支持体90a、90bのうちの少なくとも1つに対してスライドするように構成される、[1]から[13]のいずれか一項に記載の軌道システム13。
[15] 保管および取り出しシステムのための格子フレームワーク構造1であって、
[1]から[14]のいずれか一項に記載の軌道システム13と、
前記軌道システム13を支持する支持フレーム構造と、
前記軌道システム13の下に位置する保管コラム10に配置されたコンテナ9の複数のスタック11とを備える、格子フレームワーク構造1。
[16] [15]に記載の格子フレームワーク構造1と、前記スタック11に積み重ねられたコンテナ9を持ち上げて移動させるための1つ以上の積荷取扱装置31とを備える保管および取り出しシステムであって、各積荷取扱装置31は、
前記軌道システム13上で積荷取扱装置31を移動させるための車輪アセンブリ35、37と、
前記軌道システム13の上方に位置付けられたコンテナ収容空間と、
単一のコンテナ9をスタック11から前記コンテナ収容空間中に持ち上げるために配置された持ち上げデバイス43と、を備える、保管および取り出しシステム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】