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特表2024-524066バルク材料の保管および回収システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】バルク材料の保管および回収システム
(51)【国際特許分類】
   B63B 27/22 20060101AFI20240628BHJP
   B63B 25/04 20060101ALI20240628BHJP
   B65G 65/42 20060101ALI20240628BHJP
【FI】
B63B27/22
B63B25/04 A
B65G65/42 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023576383
(86)(22)【出願日】2022-06-03
(85)【翻訳文提出日】2023-12-12
(86)【国際出願番号】 EP2022065228
(87)【国際公開番号】W WO2022268485
(87)【国際公開日】2022-12-29
(31)【優先権主張番号】21180543.7
(32)【優先日】2021-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516295008
【氏名又は名称】マクレガー・スウェーデン・エービー
【氏名又は名称原語表記】MACGREGOR SWEDEN AB
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】バリン、トーマス
【テーマコード(参考)】
3F075
【Fターム(参考)】
3F075BA09
3F075BB01
3F075CA09
3F075CC01
3F075CC08
3F075DA08
3F075DA17
(57)【要約】
本発明は、バルク材料(102)のための保管および回収システム(100)に関する。システム(100)は、排出ポート(106)が設けられた底部(108)を有するバルク材料保持空間(104)を備える。底部(108)は、バルク材料(102)を支持するための、および排出ポート(106)に向かうバルク材料(102)の重力誘導供給を補助するための傾斜支持プレート(112)を備える。支持プレート(112)は、支持構造(114)によって自由浮動式に支持される。1つ以上の振動器(116)は、支持プレート(112)に接続され、支持プレート(112)の振動運動を誘発するために、振動エネルギーを支持プレート(112)に伝達するように構成される。排出ポート(106)は、1つ以上の傾斜した排出ポートプレート(124)を備える。各排出ポートプレート(124)には、1つ以上の振動器(116)が接続されている。システム(100)を含む、船舶(200)、陸上保管所(300)、およびホッパー(400)も提供される。さらに、バルク材料(102)を取り扱うためのシステム(100)の使用も提供される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バルク材料(102)のための保管および回収システム(100)であって、
排出ポート(106)が設けられた底部(108)を有するバルク材料保持空間(104)と、ここで、前記底部(108)は、前記バルク材料(102)を支持し、前記排出ポート(106)に向かう前記バルク材料(102)の重力誘導供給を補助するための傾斜支持プレート(112)を備え、
前記支持プレート(112)を支持する支持構造(114)と、
前記支持プレート(112)に接続され、前記支持プレート(112)の振動運動を誘発するために前記支持プレート(112)に振動エネルギーを伝達するように構成された1つ以上の振動器(116)とを備え、
ここで、前記支持プレート(112)は、水平面に対して15から25度の範囲の角度(α)で傾斜しており、
ここで、前記支持プレート(112)は、前記支持構造(114)によって浮動自在に支持され、
前記排出ポート(106)は、前記バルク材料(102)をガイドし、前記排出ポート(106)に向かう前記バルク材料(102)の重力誘導供給を補助するための1つ以上の傾斜排出ポートプレート(124)を備え、ここで、各排出ポートプレート(124)は、水平面に対して30から70度の範囲の角度で傾斜し、
ここで、1つ以上の振動器(116)は、各排出ポートプレート(124)に接続され、前記排出ポートプレート(124)の振動運動を誘発するために前記排出ポートプレート(124)に振動エネルギーを伝達するように構成され、ここで、各排出ポートプレート(124)は、前記支持構造(114)によって自由浮動式に支持されることを特徴とする、保管および回収システム(100)。
【請求項2】
前記支持構造(114)は、バッキングプレート(118)を備え、ここで、前記支持プレート(112)は、前記バッキングプレート(118)上に載置される、請求項1に記載の保管および回収システム(100)。
【請求項3】
各振動器(116)は、前記バルク材料保持空間(104)から離れる方を向く前記支持プレート(112)の主表面に接続される、請求項1または2に記載の保管および回収システム(100)。
【請求項4】
各振動器(116)は、前記支持構造(114)の開口部(117)を通って伸張する、請求項3に記載の保管および回収システム(100)。
【請求項5】
前記システムは、前記支持プレート(112)の周辺部分と前記支持構造(114)の周辺部分とをクランプするクランププロファイル(120)をさらに備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の保管および回収システム(100)。
【請求項6】
前記システム(100)は、前記支持構造(114)と前記支持プレート(112)との間に配置された中間層(122)をさらに備え、前記中間層(122)は、音減衰特性、振動絶縁特性、および/または耐摩耗性を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の保管および回収システム(100)。
【請求項7】
前記システム(100)は、前記バルク材料(102)を支持し、前記排出ポート(106)の反対側からの前記排出ポート(110)への前記バルク材料(102)の重力誘導供給を補助するための追加の傾斜支持プレート(112)をさらに備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の保管および回収システム(100)。
【請求項8】
前記追加の支持プレート(112)は、前記支持プレート(112)に接続され、前記支持プレート(112)の振動運動を誘発するために前記支持プレート(112)に振動エネルギーを伝達するように構成された1つ以上の振動器(116)を備え、
ここで、前記追加の支持プレート(112)は、前記支持構造(114)によって自由浮動式に支持される、請求項7に記載の保管および回収システム(100)。
【請求項9】
各振動器(116)は、独立して制御可能である、請求項1から8のいずれか一項に記載の保管および回収システム(100)。
【請求項10】
前記システム(100)は、前記バルク材料保持空間(104)から前記排出ポート(106)を介してバルク材料(102)を受け取るための前記バルク材料保持空間(104)の前記底部(108)の下方に配置されたコンベア(110)をさらに備える、請求項1から9のいずれか一項に記載の保管および回収システム(100)。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の保管および回収システムを備える、船舶(200)。
【請求項12】
請求項1から10のいずれか一項に記載の保管および回収システム(100)を備える、陸上保管所(300)。
【請求項13】
請求項1から10のいずれか一項に記載の保管および回収システム(100)を備える、ホッパー(400)。
【請求項14】
木材チップ、木材ペレット、おがくず、石炭、鉱石、石こう、ボーキサイト、アルミナ、セメント、砂、砂利、砕石、塩、粒子、および骨材からなる群から選ばれるバルク材料(102)を取り扱うための、請求項1から13のいずれか一項に記載の保管および回収システム(100)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バルク材料のための保管および回収システムに関する。このシステムは、排出ポートが設けられた底部を有するバルク材料保持空間を備える。本発明はまた、システムの使用、ならびにシステムを含む船舶、陸上保管所、およびホッパーに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、かなりの量の貨物が、外海を長距離移動することができる大型の艦船または船を使用して、世界中に輸送されている。同様に、かなりの量の貨物が、河川や湖などの内水手段を使用して、より適度な距離を輸送される。大量の貨物は、結果的に、例えば再積載に関連して、大量の貨物を取り扱い、保管しなければならないことをもたらす。
【0003】
石炭または鉱石などのバルク貨物または積荷を輸送するとき、バルク貨物を積み込むための専用のバルク艦船または船が、バルク貨物を積み込むそれらの能力のために一般に使用される。バルク船舶は、一般に、関連する貨物の積み降ろしの間に開かれる何らかの形態のハッチまたはカバーによって覆われた大型貨物倉を備えている。バルク貨物を取り扱う場合、バケットまたは同様のものを備えたクレーンが貨物を取り扱うために一般的に使用される。
【0004】
同様に、大型の陸上保管所は、一般に、バルク貨物を保管するために使用される。このような施設では、バルク貨物を分配し、再積載し、荷降ろしするために、ブルドーザなどがしばしば使用される。
【0005】
さらに、バルク貨物は、いわゆるホッパーシステムに一時的に保管され、再積載されてもよい。
【0006】
しかしながら、バルク貨物のより効率的な再積み込みまたは積み降ろしは、例えば、船舶または保管施設に設置されてもよい、いわゆるセルフアンローダシステムを使用することによって達成されてもよい。セルフアンローダシステムでは、バルク貨物は、空間または貨物倉の底部に配置されたゲートを通して船舶または貨物空間から自動的に積み降ろされる。セルフアンローダシステムでは、貨物を保持するために使用される空間は、典型的には、急傾斜の側壁を備え、急傾斜の側壁に沿って、バルク貨物は底部に配置されたゲートに向かって摺動する。ゲートから、バルク貨物は、典型的には、コンベア、運搬装置、または供給スクリューを使用して運び去られる。
【0007】
セルフアンローダシステムでは、バルク貨物は、バルク貨物の荷降ろし中にスタックしがちである。バルク貨物が荷降ろし中にスタックする可能性がある理由はいくつかある。その理由の1つは、貨物を保持するために使用される空間の側壁が十分に急勾配でないことにある。別の理由は、貨物を保持するために使用される空間の側壁が、材料の詰まりまたは固着のために高すぎる摩擦を示すことである。さらに別の理由は、バルク貨物が荷降ろしされるときに壁を形成することである。さらに別の理由は、バルク貨物が、例えばゲートの上にアーチを形成することである。さらに別の理由は、バルク貨物の材料特性が、高い内部摩擦のために自由な流れを可能にせず、その理由のために、例えばゲートの上でアーチ状になることである。これは、ゲートに最も近い領域が空になることがあるが、材料がゲートの上に自立アーチを形成し、したがって、バルク貨物を容易に積み下ろすことができないことを意味する。
【0008】
上記の問題を軽減するために、急勾配の側壁を使用し、側壁に振動器を取り付けて使用することが一般的に行われている。この配置は、荷降ろしの間にバルク貨物が詰まるリスクを低減する。しかしながら、このアプローチを利用するときには、他の欠点が典型的に生じる。
【0009】
図1は、従来技術による船舶の部分斜視断面図を概略的に図示する。主に仮想線で示されている描かれた船舶は、約8600トンの重量トンと、約11300立方メートルの総積載量とを有する。より具体的には、図1は、セルフアンローダシステムを備えたバルクローダの貨物穴を図示する。図1に見られるように、貨物穴の急勾配の側壁は、船舶の内部の貴重な空間が船舶の側部並びに中央部で貨物を保管するために使用されることができないことをもたらす。さらに、あまり多くの空間を浪費しないように、船舶は、2つの平行なゲートのセットを装備しており、1つは船舶の右舷に、1つは左舷に装備されている。平行なゲートセットを使用すると、ゲートの下に複数のコンベアセットを使用しなければならない。複数の平行なコンベアを使用することにより、バルク貨物を船舶から持ち上げて移送するために使用されるC字形コンベアにバルク貨物を供給するために、船舶の横方向に延びるクロスコンベアが必要となる。複数のコンベアを使用することは、コストがかかるとともに、可動部品の数を増加させ、したがって、メンテナンス、故障のリスク、およびコストのかかるダウンタイムを増加させる。また、図1の船舶の急傾斜の側壁には、振動器が取り付けられている。この振動器の配置は、望ましくない本体音または構造音、ならびに早期の材料疲労をもたらす。振動器は、300kNもの求心力を誘発することがあり、その大部分は側壁および支持構造によって吸収される。
【0010】
急勾配の側壁および振動器を有する地上ベースのセルフアンローダシステムを利用する場合、および急勾配の側壁および振動器を用いるホッパーシステムにおいて、同様のまたは同じ問題が生じる。
【0011】
US2010/0272543A1は、振動ユニットを備えた個々の表面セグメントのアレイと組み合わせて、それほど急勾配でない側壁を使用することを提案している。個々の表面セグメントは、出口に向かって傾斜する漏斗状構造を形成するために、専用の支持構造によって支持される。したがって、記載されたシステムは、より多くの積載量を提供する。しかしながら、記載されたシステムは、非常に複雑であり、構築するのに費用がかかる。さらに、記載されたシステムは、振動ユニットからの望ましくない本体音または構造音、ならびに早期の材料疲労を依然として誘発する。支持構造に振動ユニットを固定することによって、振動ユニットが振動を例えばバルク材料に伝播する能力が著しく妨げられ、したがって振動ユニットの効果が低減される。
【0012】
US4907721は、注ぎ口のセットに向かって傾斜するスランダーフロア(a slandered floor)を含む、粒子および粒子状材料のためのバルクサイロを開示している。このスランダーフロアは、プレートに接続されてプレートを振動させる振動器を含む。各注ぎ口はトンネルのように形成され、それを通って粒子または粒子状材料がチェーンコンベアに向かって流れることができる。さらに、各注ぎ口は、それを通る粒子の流れを制御するためのゲートと共に用いられる。しかしながら、そのような注ぎ口は、詰まりやすい場合がある。
【0013】
したがって、バルク材料のための改良された保管および回収システムが必要とされている。
【発明の概要】
【0014】
上記を念頭に置いて、本発明の目的は、バルク材料のための改良された保管および回収システム、システムの使用、ならびにシステムを含む船舶、陸上保管所およびホッパーを提供することである。
【0015】
別の目的は、より少ない空間を占めるバルク材料のためのそのような保管および回収システムを提供することである。
【0016】
別の目的は、保管および回収システムからの荷降ろしを簡単にするバルク材料用のためのそのような保管および回収システムを提供することである。
【0017】
別の目的は、高い内部摩擦を有するバルク材料の取り扱いを可能にする、バルク材料のためのそのような保管および回収システムを提供することである。
【0018】
別の目的は、本体音を低減するバルク材料のためのそのような保管および回収システムを提供することである。
【0019】
別の目的は、システムおよび周囲の構成要素の材料疲労を低減する、バルク材料のためのそのような保管および回収システムを提供することである。
【0020】
別の目的は、保管および回収システムからバルク貨物を荷降ろしするときに使用される補助構成要素の数を減少させる、バルク材料のためのそのような保管および回収システムを提供することである。
【0021】
上記の目的のうちの少なくとも1つを、および以下の説明から明らかになる他の目的も達成するために、本発明によると、請求項1に定義される特徴を有するバルク材料のための保管および取り出しシステムが提供される。バルク材料のための保管および回収システムを含む船舶が、請求項11に従って提供される。請求項12に記載のバルク材料のための保管および回収システムを含む陸上保管所が提供される。請求項13に記載のバルク材料のための保管および回収システムを含むホッパーが提供される。請求項14に記載の保管および回収システムの使用が提供される。本発明の概念の好ましい実施形態が、従属請求項から明らかとなる。
【0022】
より具体的には、第1の態様によると、バルク材料のための保管および回収システムが提供され、前記システムは、
排出ポートが設けられた底部を有するバルク材料保持空間と、ここで、底部は、バルク材料を支持し、排出ポートに向かうバルク材料の重力誘導供給を補助するための傾斜支持プレートを備え、
支持プレートを支持する支持構造と、
支持プレートに接続され、支持プレートの振動運動を誘発するために支持プレートに振動エネルギーを伝達するように構成された1つ以上の振動器とを備え、
ここで、支持プレートは、水平面に対して15から25度の範囲の角度で傾斜しており、
ここで、支持プレートは、支持構造によって浮動自在に支持され、
排出ポートは、バルク材料をガイドし、排出ポートに向かうバルク材料の重力誘導供給を補助するための1つ以上の傾斜排出ポートプレートを備え、ここで、各排出ポートプレートは、水平面に対して30から70度の範囲の角度で傾斜し、
ここで、1つ以上の振動器は、各排出ポートプレートに接続され、排出ポートプレートの振動運動を誘発するために排出ポートプレートに振動エネルギーを伝達するように構成され、ここで、各排出ポートプレートは、支持構造によって自由浮動式に支持されることを特徴とする。
【0023】
これにより、バルク材料のための改良された保管および回収システムが提供される。
【0024】
保管および回収システムは、一般にバルク材料と共に使用されるように設計され、したがって、それに適している。
【0025】
さらに、保管および回収システムは、高い内部粘着とも呼ばれる高い内部摩擦を示すバルク材料を取り扱うことができるように設計されているという点で有利である。したがって、保管および回収システムは、荷降ろしなどの取り扱い中に粘着および目詰まりしやすいバルク材料を効率的に取り扱うように設計される。このようなバルク材料の非限定的な例は、取扱い中にアーチ形になりやすく、かつ壁形になりやすい木材チップおよびおがくずである。
【0026】
「アーチ形」とは、バルク材料が、隙間を横断する自立アーチを形成できることを意味する。これは、バルク材料が例えば排出ポートの上にアーチを形成し、バルク材料が排出ポートに到達するのをアーチが防止することを意味する。
【0027】
「壁形」とは、バルク材料が自立性の急勾配の壁を形成することを意味する。これは、バルク材料が、例えば排出ポートに向かって流れることを防止することができる壁状構造を形成することができることを意味する。例えば、木材チップは、高さが10メートルを超えることがある、多かれ少なかれ垂直な面を有する壁を形成することがある。
【0028】
保管および回収システムは、バルク材料保持空間を備える。バルク材料保持空間は、典型的には、輸送、保管、および/または取扱中にバルク貨物を保持するように設計される。バルク貨物保持空間は、例えば、船舶または船の貨物倉、倉庫または保管施設、ホッパー、保管塔、列車の客車またはトラックの貨物(a truck wreckage)であってもよい。
【0029】
したがって、バルク貨物は、船で輸送されるとき、または保管所に保管されるときなど、長時間にわたってバルク材料保持空間内で静止していることがある。さらに、バルク貨物は、バルク材料保持空間を通って流れるか、またはホッパー内で取り扱われるときなどの短い期間だけ静止していることがある。バルク材料保持空間のサイズ、形状、および設計は、結果として大きく変化するかもしれない。
【0030】
バルク材料保持空間は、排出ポートまたはゲートが設けられた底部を有する。排出ポートは、典型的には、バルク材料が排出ポートを通ってバルク材料保持空間から流出または落下することが可能になるように、排出ポートを開放することによって、バルク材料保持空間からバルク材料を抽出するために使用される。
【0031】
バルク材料保持空間の底部は、バルク材料を支持し、排出ポートに向かうバルク材料の重力誘導供給を補助するための傾斜支持プレートを備える。したがって、バルク材料は、傾斜支持プレートによって支持されながら、傾斜支持プレートに沿って排出ポートに向かって移動することができる。傾斜支持プレートの傾斜は、バルク材料に作用する重力がバルク材料を排出ポートに向かって供給することを補助することをもたらす。
【0032】
支持プレートは、支持構造によって支持される。支持構造は、支持プレートを支持することができる任意の構造であってもよい。支持構造は、支持プレートを支持する1つ以上のプレートを含んでいてもよい。支持構造は、支持プレートを支持する1つ以上のビームを含んでもよい。支持構造は、支持プレートを支持する1つ以上の格子を含んでもよい。支持構造は、プレート、ビーム、および格子などの1つ以上の積荷運搬構造の組み合わせを含んでもよい。
【0033】
1つ以上の振動器が支持プレートに接続される。振動器は、振動エネルギーを支持プレートに伝達するように構成される。したがって、振動器は、支持プレートの振動運動を誘発することができる。支持プレートの振動運動は、支持プレートによって支持されたバルク材料内に伝播する。バルク材料に伝播された振動運動は、結果として、バルク材料またはバルク材料の少なくとも一部を振動させるかまたは揺らす。バルク材料を振動させることによって、バルク材料のアーチ形および壁形が妨げられ、したがって、バルク材料が固着および目詰まりしにくくなる。バルク材料を振動させることによって、バルク材料のアーチおよび壁を崩壊させることができ、したがって、バルク材料が固着および目詰まりすることが妨げられる。
【0034】
1つを含む任意の数の振動器を有利に使用することができる。振動器は、任意の適切な種類のものであってよい。振動器は、油圧駆動されてもよい。振動器は空気圧で駆動されてもよい。振動器は電気的に駆動されてもよい。また、振動器は、電磁駆動されるものであってもよい。振動器は調整可能であってもよい。振動器の振動パワー(A vibration power)は調整されてもよい。振動器の振動力(A vibration force)は調節されてもよい。振動器の振動振幅は調整されてもよい。振動器の振動周波数は調整されてもよい。振動器の振動時間は、いくつかの非限定的な例を与えるために調整されてもよい。振動器は、排出ポートに向かうバルク材料の効率的な供給が達成されるように、手元のバルク材料に基づいて調整されてもよい。例えば、振動振幅は、大きな内部摩擦を有する材料に対して増加されなければならない。同様に、振動振幅は、限られた内部摩擦を有する材料に対して潜在的に低下するかもしれない。
【0035】
支持プレートは、水平面に対して15から25度の範囲の角度で傾斜している。これにより、より少ない空間を使用しながら、効率的な保管および回収システムを実現することができる。
【0036】
支持プレートは、支持構造によって自由浮動式に支持される。
【0037】
「自由浮動式」とは、支持プレートが支持構造とは独立して振動することができるか、または支持構造とは実質的に独立して振動することができるように、支持プレートが支持構造によって支持されることを意味する。したがって、支持プレートは、支持構造との接触面が自由であるか、または実質的に自由であるように支持される。換言すれば、支持プレートは、支持構造上に自由に載置されてもよい。支持プレートは、支持構造に対してその平面内で移動するように制限されてもよい。支持プレートのこの配置は、支持プレートの少なくとも中央の主要部分が、支持構造などの他のエンティティまたは物体へのいかなる接続または結合もないことをもたらす。
【0038】
この配置により、振動器は、支持構造に伝達される振動エネルギーの量を制限しながら、支持プレートに振動エネルギーを効率的に伝達することができる。したがって、周囲に伝達される振動が少なくなり、これにより、本体音および早期の材料疲労が効率的に軽減される。当然の理由で、振動器によって伝達される振動エネルギーの限られた量が周囲に伝達されることがある。
【0039】
支持プレートは自由浮動式で支持されるので、振動エネルギーは、バルク貨物に効率的に伝達され、さらには、著しく増大した振幅で伝達される。これは、アーチ形および壁形がより一層効率的に軽減され、バルク材料が排出ポートに向かってより容易に移動することをもたらす。さらに、支持プレートは自由浮動式に支持されているので、振動の形態でエネルギーを追加しなければ流れることができない高い内部摩擦を有する材料は、保管および回収システムによって有利に処理されてもよい。したがって、支持プレートの傾斜を低減することができ、保管および回収システムによって占有される空間がより少なくなる。その結果、バルク材料保持空間は、あまり多くの空間を無駄にすることなく、より広くすることができる。支持プレートの傾斜が低減されることのさらなる結果として、バルク材料のアーチ形が軽減されてもよい。
【0040】
排出ポートは、バルク材料をガイドし、排出ポートに向かうバルク材料の重力誘導供給を補助するための1つ以上の傾斜排出ポートプレートを備える。各排出ポートプレートは、水平面に対して30から70度の範囲の角度で傾斜している。この配置より、排出ポートを通るバルク材料の排出が容易になる。支持プレートと1つ以上の傾斜した排出ポートプレートとの組み合わせは、バルク材料が排出ポートを通ってより容易に流れることをもたらす。支持プレートが1つ以上の傾斜した排出ポートプレートよりも小さく傾斜している場合、バルク材料のアーチ形はさらに妨げられることができる。支持プレートは、水平面に対して横方向の力を受ける能力が低減されるので、アーチ形を低減することができる。換言すれば、支持プレートは、急勾配の側壁が使用される場合と同じように効果的に材料アーチを支持することができない。
【0041】
各排出ポートプレートには、1つ以上の振動器が接続されている。1つ以上の振動器は、振動エネルギーを排出ポートプレートに伝達して、排出ポートプレートの振動運動を誘発するように構成される。各排出ポートプレートは、支持構造によって自由浮動式に支持されている。この配置により、排出ポートを通るバルク材料の排出をさらに容易にすることができる。
【0042】
1つを含む任意の数の振動器を有利に使用することができる。振動器および自由浮動式の支持構造によって各排出ポートプレートがどのように支持されるかについては、上記を参照されたい。
【0043】
支持構造は、バッキングプレートを備えてもよく、ここで、支持プレートは、バッキングプレート上に載置され、これは、支持プレートがバッキングプレートによって確実に支持されることができるという点で有利である。1つのプレートを別のプレート上に支持することによって、2つのプレート間の接触面を最大化することができる。これは、振動によって引き起こされる摩耗および/または支持プレートを変形させるリスクを低減することができる。
【0044】
各振動器は、バルク材料保持空間から離れて面する支持プレートの主表面に接続されてもよく、これは、1つ以上の振動器が、バルク材料保持空間と干渉することなく、振動エネルギーを支持プレートに効率的に伝達して、支持プレートの振動運動を誘発できるという点で有利である。したがって、振動器は、バルク材料保持空間内のいかなる空間も占有しないことがある。振動器は、バルク材料保持空間の排出ポートに向かって供給されるバルク材料の流れを妨害しないことができる。
【0045】
各振動器は、支持構造の開口を貫通して伸張することができ、これは、1つ以上の振動器が、支持構造への衝撃を最小限に抑えて支持プレートの振動運動を誘発するように、振動エネルギーを支持プレートに効率的に伝達することができるという点で有利である。
【0046】
システムは、支持プレートの周辺部分と支持構造の周辺部分とをクランプするクランププロファイルをさらに備えてもよく、これは、支持プレートが支持構造に対して所定の位置に保持されてもよいという点で有利である。さらに、クランププロファイルの使用は、支持プレートがその平面内で自由に移動することをもたらしてもよい。クランププロファイルの使用は、支持プレートがその平面内で限られた範囲で自由に移動することをもたらしてもよい。さらに、クランププロファイルの使用は、バルク材料がバルク材料保持空間から意図せずに出ることを妨げるように、支持プレートが支持構造および/または任意の下にある構造体に対して封止されることをもたらしてもよい。
【0047】
支持プレートは、水平面に対して5から30度の範囲の角度で傾斜してもよい。支持プレートは、水平面に対して17から23度の範囲の角度で傾斜してもよい。支持プレートは、水平面に対して約20度の角度で傾斜してもよい。
【0048】
支持プレートは、水平面に対して5から40度の範囲の角度で傾斜してもよい。支持プレートは、水平面に対して5から50度の範囲の角度で傾斜してもよい。支持プレートは、水平面に対して5から60度の範囲の角度で傾斜してもよい。支持プレートは、水平面に対して20から30度の範囲の角度で傾斜してもよい。支持プレートは、水平面に対して約30度の角度で傾斜してもよい。
【0049】
システムは、支持構造と支持プレートとの間に配置された中間層をさらに備えてもよく、中間層は、音響減衰特性、振動絶縁特性、および/または耐摩耗性を有する。支持構造と支持プレートとの間に中間層を配置することによって、いくつかの利点が達成されてもよい。中間層は、音減衰特性を有してもよく、したがって、全体的な音レベルを低減し、および/または望ましくない騒音の伝播を軽減する。中間層は、振動絶縁特性を有してもよく、したがって、支持構造およびそれに接続された任意のエンティティの全体的な振動レベルを低減する。また、望ましくない振動の伝播を低減することができる。支持構造と支持プレートとの間の中間層は、本体音をさらに低減することができる。支持構造と支持プレートとの間の中間層は、材料疲労をさらに低減することができる。中間層は、耐摩耗性を有し、したがって、支持構造および支持プレートの摩耗を低減することができる。中間層に適した材料の例としては、ゴム、天然ゴム、合成ゴム、ポリマー、PTFE、および鋼系エネルギー吸収材料が挙げられる。中間層は、複数の材料を含んでいてもよい。中間層は、互いの上に配置された複数の層を含んでもよい。複数の層は、互いに隣接していても、していなくてもよい。複数の層は、音響減衰特性、振動絶縁特性、および耐摩耗性を含む異なる特性を有してもよい。
【0050】
システムは、バルク材料を支持するための、および、その反対側から排出ポートに向かうバルク材料の重力誘導供給を補助するための追加の傾斜支持プレートをさらに備えてもよく、これは、排出ポートが2つ以上の方向から材料を供給されてもよいという点で有利である。
【0051】
追加の支持プレートは、支持プレートに接続され、支持プレートの振動運動を誘発するために振動エネルギーを支持プレートに伝達するように構成された1つ以上の振動器を備えることができ、ここで、追加の支持プレートは、自由浮動式で支持構造によって支持される。追加の支持プレートに関する利点は、支持プレートの利点とほぼ同様であり、そのため、上記を参照する。
【0052】
各振動器は、独立して制御可能であってもよく、これは、支持プレート、存在する場合には排出ポートプレート、および存在する場合には追加の支持プレートの振動運動が、排出ポートに向かうバルク材料の効率的な重力誘導供給が達成されるように制御されてもよいという点で有利である。したがって、排出ポートプレートが存在する場合、および追加の支持プレートが存在する場合、支持プレートの特定のエリアで、振動運動を誘発することが可能である。したがって、排出ポートに向けてバルク材料を効率的に供給することを目的として、特定の順序で振動器を動作させることが可能である。さらに、誘発される振動運動の特性は、異なる必要性に適合するように変更されてもよい。例えば、振幅、周波数、および動作時間は、各振動器に対して独立して制御されてもよい。各振動器が独立して制御可能であるという事実は、振動器が必要なときにのみ作動されるので、エネルギーが節約されることをもたらす。各振動器が独立して制御可能であるという事実は、振動器が特定の電力でのみ動作できるので、エネルギーが節約できることももたらす。各振動器が独立して制御可能であるという事実は、振動器が必要なときにのみ動作できるので、望ましくない本体音および/または振動が低減できることももたらす。
【0053】
システムは、バルク材料保持空間の底部の下方に配置され、バルク材料保持空間から排出ポートを介してバルク材料を受け取るためのコンベアをさらに備えてもよく、これは、バルク材料保持空間のバルク材料が、バルク材料保持空間を離れた後に排出ポートを介して運び去られることができるという点で有利である。バルク材料は、例えば、船舶、保管施設、または倉庫から運び出されてもよい。
【0054】
本発明の別の態様によれば、第1の態様による保管および回収システムを備える船舶が提供される。一般に、この態様の特徴は、第1の態様に関連して上述したのと同様の利点を提供する。したがって、過度の繰り返しを避けるために、前記利点は繰り返さない。
【0055】
本発明の別の態様によれば、第1の態様による保管および回収システムを備える陸上保管所が提供される。一般に、この態様の特徴は、第1の態様に関連して上述したのと同様の利点を提供する。したがって、過度の繰り返しを避けるために、前記利点は繰り返さない。しかしながら、本発明による陸上保管所は、従来技術の陸上保管所と比較して、著しく低減された高さを有してもよいことがさらに言及できる。高さの減少は、次に、陸上保管所の全体的な容量の増加をもたらすことができる。
【0056】
本発明の別の態様によれば、第1の態様による保管および回収システムを備えるホッパーが提供される。一般に、この態様の特徴は、第1の態様に関連して上述したのと同様の利点を提供する。したがって、過度の繰り返しを避けるために、前記利点は繰り返さない。しかしながら、本発明によるホッパーは、従来技術のホッパーと比較して、著しく低減された高さを有してもよいことがさらに言及できる。高さが減少すると、クレーンは従来技術のホッパーを使用する場合ほど高くグラバーを持ち上げる必要がないので、クレーンに取り付けられたグラバーを含む例えば積載システムの容量が全体的に増加する。別の利点は、ホッパーが、従来技術のホッパーと比較して、重量が低減され、より少ない材料を含んでいてもよいことにある。
【0057】
本発明の別の態様によれば、木材チップ、木材ペレット、おがくず、石炭、鉱石、石こう、ボーキサイト、アルミナ、セメント、砂、砂利、砕石、塩、粒子および骨材からなる群から選ばれるバルク材料を取り扱うための、第1の態様による保管および回収システムの使用が提供される。したがって、第1の態様による保管および回収システムは、多種多様な材料に使用することができる。一般に、この態様の特徴は、第1の態様に関連して上述したのと同様の利点を提供する。したがって、過度の繰り返しを避けるために、前記利点は繰り返さない。
【0058】
本発明の概念の上記並びに追加の目的、特徴および利点は、添付の図面を参照して、本発明の概念の好ましい変形形態の以下の例示的且つ非限定的な詳細な説明を通してより良好に理解され、添付の図面では、同じ参照番号が同様の要素に使用されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
図1図1は、従来技術によるセルフアンローダシステムを備えた船舶の部分斜視断面図を概念的に図示する。
図2図2は、本発明の概念による保管および回収システムを備えた船舶の部分斜視断面図を概念的に図示する。
図3図3は、図2の船舶の貨物穴の一部分の斜視図を概念的に図示する。
図4図4は、本発明による保管および回収システムの一部分の斜視図を概念的に図示する。
図5図5は、本発明の概念による保管および回収システムを備えた陸上保管所の斜視図を概念的に図示する。
図6図6は、本発明の概念による保管および回収システムを備えたホッパーの斜視図を概念的に図示する。
【発明を実施するための形態】
【0060】
本発明の概念の現在好ましい変形形態を示す添付の図面を参照して、本発明の概念を以下により十分に説明する。本発明の概念は、しかしながら、多くの異なる形態で実装されてもよく、本明細書に記載する変形形態に限定されると解釈されるべきではなく、むしろ、これらの変形形態は、徹底性および完全性のために提供され、本発明の概念の範囲を当業者に十分に伝える。同様の参照番号は、説明全体を通じて同様の要素を指す。
【0061】
最初に保管および回収システム100が、図2から4を参照して説明される。保管および回収システム100は、保管および回収システム100が船舶200内に設置される状況で説明される。しかしながら、保管および回収システム100は、多くの異なる用途および適用分野で使用されてもよい。この例は、図5および6を参照して以下で説明される。しかしながら、これらの記載された例は、保管および回収システム100が、例えば、倉庫、保管塔、列車の客車、トラックの貨物などにおいても同様に良好に使用されてもよいという非限定的な意味として考えられるべきである。
【0062】
図2に描かれた船舶200は、主に仮想線で示されており、約8600トンの重量トンおよび約12500立方メートルの総積載量を有するバルクローダの形態の大型の艦船200である。したがって、船舶200は、一般に貨物穴または貨物倉と呼ばれるその材料保持空間104内でバルク材料102を輸送するように設計される。材料保持空間104は、区分されてもよく、したがって、材料保持空間104を一緒に形成するいくつかの部分を含んでもよい。
【0063】
船舶200は、バルク材料102が船舶200内に設置されたセルフアンローダシステム202によって材料保持空間104から自動的に荷降ろしされてもよいことを意味する、いわゆるセルフアンローダタイプのものである。
【0064】
セルフアンローダシステム202は、とりわけ、保管および回収システム100を含む。
【0065】
描かれたセルフアンローダシステム202は、船舶200が建造されたときに埠頭上の船舶200に設置された永久設置システムである。しかしながら、既存の船舶は、本発明の概念による保管および回収システム100を含むセルフアンローダシステムを有利に改造することができる。同様に、本発明の概念による倉庫および回収システム100は、他の用途および適用分野において有利に改良されてもよい。
【0066】
材料保持空間104内に存在するバルク材料102は、材料保持空間104の底部に設けられた複数の排出ポート106を通して材料保持空間104から自動的に荷降ろしされてもよい。すなわち、材料収容空間104の底部108には、排出ポート106が設けられている。排出ポート106は、一般にゲートと呼ばれる。排出ポート106の数は、例えば、手元の船舶200のサイズに応じて大きく変化してもよい。10分の1、さらには数百分の1の排出ポート106を有利に使用することができる。単一の排出ポート106は、例えば、小型船舶、ホッパー、または保管塔において有利に使用されてもよい。
【0067】
描かれた船舶200の排出ポート106は、船舶200の長手方向に沿って配置されている。描かれた船舶200の排出ポート106は、船舶200の中心線に沿って配置されている。各排出ポート106は、個別に開閉されてもよい。複数の排出ポート106を同時に開閉してもよい。しかしながら、バルク材料102を材料保持空間104から荷下ろしするとき、一度に1つの排出ポート106を開くことが一般的なやり方である。
【0068】
各排出ポート106は、描かれるように、コンベア110の上方に位置付けられてもよい。したがって、コンベア110は、バルク材料102をバルク材料保持空間104から排出ポート106を介して受け取るために、バルク材料保持空間104の底部108の下方に配置される。
【0069】
船舶200の前端で、コンベア110はC字状に上方に曲がり、コンベア110は持ち上げコンベア111に合流し、それによって支持される。したがって、コンベア110上を移動するバルク材料102は、船舶200の前端に到達するとき、コンベア110と持ち上げコンベア111との間に押圧されて保持され、バルク材料は、C字形状に沿って上方に持ち上げられ、船舶200からさらに出る。約500立方メートルの貨物が、コンベア110および持ち上げコンベア111によって船舶200から荷降ろしされてもよい。コンベア110は、例えば、船舶200のデッキの上方に配置されたさらなるコンベアで終わってもよい。コンベア110は、例えば、船舶200のデッキの上方に配置された搬送アームで終わってもよい。コンベア110は、例えば、船舶200のデッキの上方に配置された輸送スクリューで終わってもよい。
【0070】
排出ポート106が開放されるとき、バルク材料102は、結果的に、コンベア110上に落下し、コンベア110および持ち上げコンベア111によって船舶200から上方に持ち上げられるまで、コンベア110に沿って移動してもよい。コンベア上のバルク材料102の量を制御し、コンベア110のある点で過剰なバルク材料102が積み重なるのを回避するために、一つの排出ポート106は、ある時点で有利に開放される。
【0071】
図3に見られるように、描かれたバルク材料保持空間104の底部108は、複数のモジュールと共に用いられ、各モジュールは、保管および回収システム100の一部を形成し、保管および回収システム100は、セルフアンローダシステム202の一部を形成する。図3に描かれた種類の各モジュールは、支持プレート112の形態の対向する材料支持面を含む。
【0072】
図4には、モジュールの一方の側、例えば右舷側が描かれている。したがって、図4に描かれた配置は、セルフアンローダシステム202の保管および回収システム100の一部に対応する。しかしながら、図4に描かれた配置は、本発明の概念による完全な保管および回収システム100を非常に良好に形成することができる。この点に鑑みて、図4に描かれた配置は、以下では保管および回収システム100と呼ばれるが、この配置は、描いた船舶200の保管および回収システム100全体の一部を形成する。
【0073】
したがって、図4には、バルク材料102のための保管および回収システム100が図示されている。システム100は、上述のように底部108を有するバルク材料保持空間104を含む。底部108には、排出ポート106が設けられている。さらに、底部108は、傾斜支持プレート112を備える。支持プレート112は、結果として、バルク材料保持空間104内のバルク材料102を支持している。傾斜支持プレート112は、バルク材料102を支持することとは別のさらなる主な目的、すなわち、排出ポート106に向かうバルク材料102の重力誘導供給を補助することを有する。したがって、バルク材料102は、重力の影響を受けながら、排出ポート106に向かって傾斜支持プレート112に沿って流れるか、または移動することができる。描かれたシステム100の支持プレート112は、10mmの厚さを有するスチールプレートである。支持プレート112の他の厚さを有利に使用することができる。例えば、支持プレート112の厚さは、典型的には2から20mmの範囲であってもよい。例えば、支持プレート112の厚さは、有利には6から12mmの範囲であってもよい。アルミニウムおよび/または繊維強化ポリマーなどの他の材料を使用して、支持プレート112に利点をもたらすことができる。指示プレート112は、複数の材料を含んでいてもよい。
【0074】
指示プレート112は、支持構造114によって支持される。支持構造114は、材料保持空間104内に存在するバルク材料102の重量に耐え、それを運ぶことを主な目的とする。支持構造114は、この目的を満たすために異なる方法で設計されてもよい。支持構造114は、有利には、金属プレートを含むことができる。支持構造114は、有利には、金属ビームを含むことができる。支持構造114は、有利には、金属格子を含むことができる。支持構造114は、繊維強化ポリマー材料などの他の適切な材料で有利に作製されてもよい。
【0075】
図2から図4に示す保管および回収システム100では、4つの振動器116が支持プレート112に接続されている。したがって、振動器116は、支持プレート112の振動運動を誘発するために、振動エネルギーを支持プレート112に伝達するように構成される。したがって、支持プレート112は、1つ以上の振動器116がいったん起動されると振動し始める。振動器116は、例えば、油圧式振動器、空気圧式振動器、電気式振動器、および/または電磁式振動器であってもよい。異なる種類の振動器116を有利に使用することができる。また、異なる種類の振動器116を組み合わせて有利に使用することもできる。振動器116は、異なる作動原理に従って動作してもよい。適切な作動原理の例は、逆回転アンバランスモータ、デュアルアンバランス励磁歯車、線形振動、およびトリプルシャフトアンバランス励磁設計を含む。振動器116は、異なる振動運動に従って動作してもよい。適切な振動運動の例には、直線運動、円運動、および楕円運動が含まれる。振動器116の速度およびストロークは調整されてもよい。振動器116の速度およびストロークは、個々に調整されてもよい。振動器116の速度およびストロークは、手元のバルク材料102の材料特性に応じて調整されてもよい。典型的な振動G力は3Gから7Gである。
【0076】
支持プレート112は、支持構造114によって自由浮動式に支持される。したがって、振動器116は、支持構造に限られた程度の影響を与えながら、振動エネルギーを支持プレート112に伝達することができる。言い換えれば、振動器116は、支持構造114にわずかに影響を及ぼすだけで、支持プレート112の振動運動を誘発することができる。支持構造114上の支持プレート112の自由浮動配置は、その結果、支持構造114に伝達される振動の量を大幅に低減することができることをもたらすことができる。この結果、船舶200内の振動および本体音は、著しく低減できる。さらなる結果として、支持構造114を含む船舶200の構成要素の材料疲労および早期故障が著しく低減されてもよい。
【0077】
さらに、支持プレート112の誘発された振動運動は、その結果、支持プレート112によって支持されたバルク材料102に伝達されてもよい。支持プレート112の誘発された振動運動は、結果として、バルク材料102のアーチ形および壁形を打ち消すことができる。このようにして誘発された支持プレート112の振動運動は、結果的に、バルク材料102に形成されたアーチおよび/または壁を破壊することができる。したがって、そのように誘発された支持プレート112の振動運動は、排出ポート106に向かうバルク材料102の重力誘導供給をさらに補助することができる。
【0078】
上記から理解されるように、システム100は、典型的には、バルク材料102を支持するため、およびその反対側から排出ポート106に向かうバルク材料102の重力誘導供給を補助するために、図4に描かれる支持プレート112とは別に、追加の傾斜支持プレート112を含む。また、上記から理解されるように、追加の支持プレート112は、典型的には、それに接続された1つ以上の振動器116を含む。したがって、振動器116は、追加の支持プレート112の振動運動を誘発するために、振動エネルギーを追加の支持プレート112に相応に伝達するように構成される。また、上記から理解されるように、追加の支持プレート112は、典型的には、支持構造114によって自由浮動式に支持される。
【0079】
描かれた支持構造114は、バッキングプレート118を備える。支持プレート112は、バッキングプレート118上に載置される。描かれたシステム100のバッキングプレート118は、厚さ10mmの鋼プレートである。バッキングプレート118の他の厚さを有利に使用することができる。例えば、バッキングプレート118の厚さは、典型的には8から20mmの範囲であってもよい。アルミニウムおよび/または繊維強化ポリマーなどの他の材料を、バッキングプレート118に有利に使用することができる。バッキングプレート118は、複数の材料を含んでいてもよい。
【0080】
他の変形例では、支持プレート112は、例えば、ビーム上または格子上に載置されてもよい。
【0081】
4つの振動器116のうちの描かれた各振動器116は、バルク材料保持空間104から離れる方を向いている支持プレート112の主表面に接続されている。すなわち、振動器116は、全て支持プレート112の下面に配置されている。これを実現するために、描かれた各振動器116は、支持構造の開口117を通って伸張する。振動器116のこの配置は、振動器が全てバルク材料保持空間104の外側に位置することをもたらす。したがって、振動器116の存在は、バルク材料102が排出ポート106に向かってどのように供給されるかに悪影響を及ぼさない。
【0082】
各振動器116は、典型的には、開口117を通って延びるブラケット119に接続されてもよい。各振動器116は、典型的には、ブラケット119にねじ留めされるか、または溶接されることによって、ブラケット119に接続されてもよい。ブラケット119は、典型的には、支持プレート112に溶接されるか、またはねじ留めされることによって、支持プレート112に接続されてもよい。
【0083】
描かれたシステム100では、支持プレート112の周辺部分と支持構造114の周辺部分とをクランプするクランププロファイル120が提供される。したがって、クランププロファイル120は、支持プレート112の周辺部分と支持構造114の周辺部分とが一緒に保持されるかまたは押圧されるように、それぞれの周辺部分をクランプする。描かれたプロファイル120は、略C字形状を有する。例えば、設計または当面の必要性に応じて、有利になるように、クランププロファイル120の他の形状を使用することができる。この配置によって、支持プレート112は、支持構造114に対して所定の位置に保持されてもよいが、その平面内で自由に移動することができる。より具体的には、支持プレート112は、支持構造114に対してその平面内で限られた範囲で自由に移動する。さらに、クランププロファイル120の使用は、支持プレート112が支持構造114および任意の下にある構造に対して封止されることをもたらす。これは、バルク材料102がバルク材料保持空間104から意図せずに出ることを防止することを意味し、これは、バルク材料102が支持プレート112と支持構造114との間に入ることを防止することを意味し、そうでなければ、システム100に悪影響を及ぼすリスクがある。
【0084】
クランププロファイル120は、支持プレート112の1つ以上の縁に沿って伸張してもよい。クランププロファイル120は、支持プレート112の全ての縁に沿って伸張してもよい。クランププロファイル120は、支持プレート112の1つ以上の縁の部分に沿って伸張してもよい。換言すれば、クランププロファイル120は、クランププロファイル120を一緒に形成する複数のセグメントから形成されてもよい。クランププロファイル120は、支持プレート112の最下縁に設けられてよく、これにより、支持プレート112は、その傾斜によって下方にスライドすることを妨げられるか、または防止される。
【0085】
描かれたシステム100において、支持プレート112は、水平面に対して20度の角度αで傾斜している。水平面に対して5から30度の範囲内の他の角度αを有利に使用することができる。水平面に対して20度の角度αを利用することによって、かなりの量の貴重な空間を節約することができる。したがって、バルク材料保持空間104は、従来技術による急勾配の側壁が使用されるときと比較して、より大きく作製されてもよい。例えば、支持プレート112およびその上に配置された振動器116の自由浮動配置のために、支持プレート112は、水平面に対して著しく小さい角度αを示すことができ、一方、バルク材料102は、依然として、重力補助方式で排出ポート106に向かって供給することができる。
【0086】
図示されたシステム100では、中間層122が支持構造114と支持プレート112との間に配置されている。したがって、中間層122は、支持構造114と支持プレート112との間に配置されてもよい。描かれたシステム100の中間層122は、厚さ10mmのゴムシートである。中間層122の他の厚さを有利に使用することができる。例えば、中間層122の厚さは、典型的には2から50mmの範囲であってもよい。
【0087】
中間層122は、音の減衰、振動の絶縁、および摩耗の保護を含む多くの目的を果たすことができる。ポリマー、PTFE、および鋼ベースのエネルギー吸収材料などの、ゴム以外の材料を中間層122に有利に使用することができる。中間層122は、互いの上に配置された複数の層を含むことができる。システム100は、中間層122を含むことも含まないこともある。
【0088】
描かれたシステム100において、排出ポート106は、1つ以上の傾斜排出ポートプレート124をさらに備える。したがって、排出ポートプレート124は、排出ポート106に近接して、典型的には排出ポート210のすぐそばに配置される。排出ポートプレート124は、バルク材料102をガイドするために、および排出ポート106に向かうバルク材料102の重力誘導供給を補助するために使用される。例えば図3および図4に見られるように、排出ポートプレート124は、支持プレート112よりも急な角度で配置される。具体的には、各排出ポートプレート124は、水平面に対して30から70度の範囲の角度で傾斜している。なお、排出ポートプレート124を省略して、支持プレート112から直接排出ポートにバルク材料を投入してもよいことに留意すべきである。
【0089】
図4に示すように、描かれた排出ポートプレート124には、2つの振動器116が設けられている。また、排出ポートプレート124には、任意の数の振動器116を設けることができる。したがって、1つ以上の振動器116を各排出ポートプレート124に対して接続することができる。振動器116は、このように、振動エネルギーを手元の排出ポートプレート124に伝達して、排出ポートプレート124の振動運動を誘発するように構成される。また、各排出ポートプレート124は、支持構造114によって自由浮動式に支持されていてもよい。各排出ポートプレート124を自由浮動式に支持することにより、支持プレート112に関して説明したものと同様の利点を得ることができる。したがって、これらの利点は、過度の繰り返しを避けるために、ここでは繰り返さない。
【0090】
排出ポートプレート124には、振動器116が設けられていてもよいし、設けられていなくてもよい。いくつかの排出ポートプレート124は振動器116が設けられて、他のものは設けられなくてもよい。
【0091】
システム100の振動器116は、有利には、独立して制御可能である。したがって、システム100内の他の任意の振動器とは独立して各振動器116を動作させることが可能である。また、システム100内の他の任意の振動器とは独立して、各振動器116の動作パラメータを調整することも可能である。動作パラメータは、いくつかの非限定的な例を挙げると、振動エネルギーの量、周波数、動作時間、動作パターンを含んでいてもよい。
【0092】
独立して制御可能な振動器116を有することによって、いくつかの利点が達成されてもよい。例えば、バルク材料102を排出ポート106に向かって効率的に供給するために、振動器116を特定のパターンで制御することが可能である。典型的なパターンとしては、排出ポート106に最も近い1つ以上の振動器116を最初に起動するパターンが挙げられる。エネルギーを節約し、不必要に長い時間振動を誘発しないために、バルク材料102の自然重力誘導流が停止した後に、関連する振動器116を最初に始動させることができる。次いで、排出ポートからさらに離れて位置付けられた振動器116が、バルク材料102を効率的な様式で支持プレート112に沿って排出ポート106に向かって供給するように連続的に始動されてもよい。
【0093】
バルク材料レベルは、バルク材料保持空間104内で監視されてもよい。振動器116は、バルク材料保持空間104内のバルク材料レベルに基づいて制御されてもよい。バルク材料保持空間104内のバルク材料102の粘着または詰まりが監視されてもよい。振動器116は、バルク材料保持空間104内のバルク材料102の付着または詰まりに基づいて制御されてもよい。
【0094】
ここで図5を参照すると、上述の種類の保管および回収システム100を備える陸上保管所300が概念的に描かれている。図5に見られるように、陸上保管所300は、中央に位置付けられた排出ポート106に向かって傾斜しているそれぞれが2つの対向する支持プレート112を含むいくつかのモジュールを含む。描かれた陸上保管所300には、複数のモジュールが3列に並べて配置されている。言い換えれば、保管および回収システム100は、支持プレート112および排出ポート106をそれぞれ含む複数のモジュールを含む。さらに、支持プレート112は、図2から図4を参照してより詳細に説明したように、振動器116を備え、支持構造114上に自由浮動式に支持されて配置される。コンベア110は、排出ポート106の各列の下に配置される。したがって、3つのコンベア100が、描かれた陸上保管所300で使用される。上述の種類の保管および回収システム100を含む陸上保管所300を設計するとき、任意の数のモジュールを任意の数の列に配置することができることを理解されたい。したがって、任意の数の支持プレート112、振動器116、コンベア110などは、陸上保管所300で有利に使用されてもよい。したがって、上記の種類の陸上保管所300は、セルフアンローダ式の陸上保管所300である。
【0095】
ここで図6を参照すると、船舶を荷降ろしするためにホッパー400がどのように使用されるかが概念的に描かれている。各ホッパー400は、上述した種類の保管および回収システム100を備える。ホッパー400は、中央に位置する排出ポート106に向かって傾斜した2つの対向する支持プレート112を含む。支持プレート112は、図2から図4に関連して上述したように、支持構造114によって自由浮動式に支持されている。各支持プレート112には、上述した種類の2つの振動器116が設けられている。換言すれば、典型的なホッパー400は、排出ポート106に向かって先細になっているバルク材料保持空間104を含む。
【0096】
バルク材料102は、例えば、グラブバケットによって船舶でバルク材料102を取り扱うときに、ホッパー400内に一時的に保管されてもよい。図6に描くように、船舶からバルク貨物を積み下ろすとき、グラブバケットは、船舶の貨物倉のバルク材料を掴み、その後、バルク材料102を、船舶の近く、例えば図6に描くように岸壁に位置付けられたホッパー400に落下させることができる。
【0097】
あるいは、上記の種類の1つ以上のホッパー400は、船舶のデッキの上に位置付けられてもよい。
【0098】
バルク貨物を船舶から搬送するためのコンベア、コンベアベルト、輸送スクリューなどは、典型的には、各ホッパー400の下に配置されてもよい。コンベア、輸送スクリューなどは、船舶に位置付けられてもよい。コンベア等は、岸壁またはドックに位置付けられてもよい。
【0099】
船舶の貨物倉から荷降ろしするために使用される1つ以上のグラブバケットは、船舶自体のデッキの上方に位置付けられたクレーンによって吊り上げることができる。船舶の貨物倉から荷降ろしするために使用される1つ以上のグラブバケットは、岸壁、ドック、バージなどに位置付けられたクレーンによって吊り上げることができる。
【0100】
描かれたタイプのホッパー400は、従来技術のホッパーと比較して、著しく低く、したがって、軽く作られてもよい。一例として、1回の運転当たり50トンのバルク材料処理能力を有するホッパー400の重量は、90トンから30トンに低減できる。ホッパー400の高さおよび重量の減少は、ホッパーが船舶自体のデッキの上方に取り付けられたときに、標準的な従来技術のホッパーと比較して船舶のロールを減少させることができる。
【0101】
ホッパー400が大型の艦船および大型のクレーンと共に使用されるとき、グラブバケットによる1回のグラブで、40から50トンのバルク材料102をホッパー400内に落下させることができる。バルク材料102は、次いで、一時的に、または長時間にわたって、ホッパー400内に保管されてもよい。ホッパーは、例えば、40から50トンのバルク材料102がホッパー内に落下した場合でも、約30から40秒で空にすることができる。この場合、ホッパーは、典型的には、コンベア、輸送スクリュー、または他の輸送手段上に空にされてもよい。
【0102】
さらに、バルク材料102は、例えば、ホッパー400を保管タワーに設置するときに、ホッパー400内に長時間保管されてもよい。排出ポート106は、いくつかの非限定的な例を挙げると、コンベア、輸送スクリュー、または貨物倉の上に出ることができる。
【0103】
上記で詳細に説明したように、保管および回収システム100は、多種多様なバルク材料に使用することができる。保管および回収システム100は、例えば、木材チップ、木材ペレット、おがくず、石炭、鉱石、石こう、ボーキサイト、アルミナ、セメント、砂、砂利、砕石、塩、粒子および骨材などのバルク材料102を取り扱うために使用されてもよい。
【0104】
本発明の概念は、示した変形および例に限定されないことが認識されるであろう。このことから、いくつかの修正形態および変形形態が本発明の範囲内で考えられ、それは、このことから、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0105】
例示的な実施形態の項目別リスト
IEE1. バルク材料のための保管および回収システムであって、
排出ポートが設けられた底部を有するバルク材料保持空間と、ここで、前記底部は、前記バルク材料を支持し、前記排出ポートに向かう前記バルク材料の重力誘導供給を補助するための傾斜支持プレートを備え、
前記支持プレートを支持する支持構造と、
前記支持プレートに接続され、前記支持プレートの振動運動を誘発するために前記支持プレートに振動エネルギーを伝達するように構成された1つ以上の振動器とを備え、
ここで、前記支持プレートは、前記支持構造によって自由浮動式に支持される、保管および回収システム。
IEE2. 前記支持構造は、バッキングプレートを備え、ここで、前記支持プレートは、前記バッキングプレート上に載置される、IEE1に記載の保管および回収システム。
IEE3. 各振動器は、前記バルク材料保持空間から離れる方を向く前記支持プレートの主表面に接続される、IEE1またはIEE2に記載の保管および回収システム。
IEE4. 各振動器は、前記支持構造の開口を通って伸張する、IEE3に記載の保管および回収システム。
IEE5. 前記システムは、前記支持プレートの周辺部分と前記支持構造の周辺部分とをクランプするクランププロファイルをさらに備える、IEE1から4のいずれか1つに記載の保管および回収システム。
IEE6. 前記支持プレートは、水平面に対して5から30度の範囲の角度で傾斜している、IEE1から5のいずれか1つに記載の保管および回収システム。
IEE7. 前記システムは、前記支持構造と前記支持プレートとの間に配置された中間層をさらに備え、前記中間層は、音減衰特性、振動絶縁特性、および/または耐摩耗性を有する、IEE1から6のいずれか1つに記載の保管および回収システム。
IEE8. 前記排出ポートは、前記バルク材料をガイドし、前記排出ポートに向かう前記バルク材料の重力誘導供給を補助するための1つ以上の傾斜排出ポートプレートをさらに備え、ここで、各排出ポートプレートは、水平面に対して30から70度の範囲の角度で傾斜している、IEE1から7のいずれか1つに記載の保管および回収システム。
IEE9. 1つ以上の振動器は、各排出ポートプレートに接続され、排出ポートプレートの振動運動を誘発するために前記排出ポートプレートに振動エネルギーを伝達するように構成され、ここで、各排出ポートプレートは、前記支持構造によって自由浮動式に支持される、IEE8に記載の保管および回収システム。
IEE10. 前記システムは、前記バルク材料を支持し、前記排出ポートの反対側から前記排出ポートへの前記バルク材料の重力誘導供給を補助するための追加の傾斜支持プレートをさらに備える、IEE1から9のいずれか1つに記載の保管および回収システム。
IEE11. 前記追加の支持プレートは、前記支持プレートに接続され、前記支持プレートの振動運動を誘発するために前記支持プレートに振動エネルギーを伝達するように構成された1つ以上の振動器を備え、
ここで、前記追加の支持プレートは、前記支持構造によって自由浮動式に支持される、IEE10に記載の保管および回収システム。
IEE12. 各振動器は独立して制御可能である、IEE1から11のいずれか1つに記載の保管および回収システム。
IEE13. 前記システムは、前記バルク材料保持空間から前記排出ポートを介してバルク材料を受け取るための前記バルク材料保持空間の前記底部の下方に配置されたコンベアをさらに備える、IEE1から12のいずれか1つに記載の保管および回収システム。
IEE14. IEE1からIEE13のいずれか1つに記載の保管および回収システムを備える、船舶。
IEE15. IEE1からIEE13のいずれか1つに記載の保管および回収システム(100)を備える、陸上保管所。
IEE16. IEE1からIEE13のいずれか1つに記載の保管および回収システムを備える、ホッパー。
IEE17. 木材チップ、木材ペレット、おがくず、石炭、鉱石、石膏岩、ボーキサイト、アルミナ、セメント、砂、砂利、砕石、塩、粒子および骨材からなる群から選択されるバルク材料を取り扱うための、IEE1からIEE13のいずれか1つに記載の保管および回収システムの使用。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】