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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】シャーシ構造及び搬送車
(51)【国際特許分類】
   B61B 13/00 20060101AFI20240628BHJP
【FI】
B61B13/00 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577543
(86)(22)【出願日】2022-06-09
(85)【翻訳文提出日】2024-01-16
(86)【国際出願番号】 CN2022097801
(87)【国際公開番号】W WO2022262631
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】202121369890.5
(32)【優先日】2021-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519059292
【氏名又は名称】杭州海康机器人股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Hangzhou Hikrobot Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room 304, Unit B, Building 2, 399 Dangfeng Road, Binjiang District, Hangzhou, Zhejiang 310051, China
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】呂 王彪
(72)【発明者】
【氏名】白 寒
【テーマコード(参考)】
3D101
【Fターム(参考)】
3D101BA01
3D101BB22
(57)【要約】
本開示は、搬送車に適用されるシャーシ構造及び搬送車を提供する。前記シャーシ構造は、メインフレーム(100)と、メインフレーム(100)に取り付けられる走行車輪群(200)と、メインフレーム(100)に取り外し可能に接続されるサブフレーム(300)とを含み、サブフレーム(300)は、メインフレーム(100)の縁部の少なくとも一部に沿って設置され、且つ走行車輪群を避けている。前記搬送車は、機能アセンブリと、前述したシャーシ構造とを含み、前記機能アセンブリは、シャーシ構造に取り付けられる。前記シャーシ構造は、搬送車のシャーシ構造の適用性を最適化できる。

【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送車に適用されるシャーシ構造であって、
メインフレームと、
前記メインフレームに取り付けられる走行車輪群と、
前記メインフレームに取り外し可能に接続されるサブフレームと、を含み、
前記サブフレームは、前記メインフレームの縁部の少なくとも一部に沿って設置され、且つ前記走行車輪群を避けている、
シャーシ構造。
【請求項2】
前記走行車輪群が複数の走行車輪を含み、前記サブフレームが複数のフレームユニットを含み、前記走行車輪と前記フレームユニットとは前記メインフレームの周方向に沿って交互に配置される、
請求項1に記載のシャーシ構造。
【請求項3】
前記メインフレームの縁部に、前記サブフレームを収容するための第1取付空間が設けられ、前記サブフレームは前記第1取付空間において前記メインフレームに取り外し可能に接続される、
請求項1に記載のシャーシ構造。
【請求項4】
前記サブフレームに、主制御モジュールと、駆動モジュールと、電源モジュールの少なくとも1つを取り付けるための第2取付領域が設けられる、
請求項1に記載のシャーシ構造。
【請求項5】
前記メインフレームに第1階段部が設置され、前記サブフレームに第2階段部が設置され、前記第1階段部と前記第2階段部とは上下に重なるように設置され、且つ前記第1階段部と前記第2階段部との重なる方向に沿って、両者が締結具によって取外し可能に接続される、
請求項1に記載のシャーシ構造。
【請求項6】
前記メインフレームに前フレーム体と後フレーム体とを含み、前記前フレーム体と前記後フレーム体とは、両者の間に折り返しの自由度を形成するように突き合せてヒンジ接続される、
請求項1から5のいずれかに記載のシャーシ構造。
【請求項7】
前記前フレーム体と前記後フレーム体との突き合わせ箇所に設置されるダンパー装置をさらに含み、前記ダンパー装置は、前記折り返しの自由度を拘束するためのものである、
請求項6に記載のシャーシ構造。
【請求項8】
前記ダンパー装置に制限素子と弾性素子とを含み、前記前フレーム体と前記後フレーム体のうちの一方に前記制限素子が設置され、他方に前記弾性素子が設置され、前記制限素子は前記弾性素子に接続されるまで延在し、前記弾性素子は、前記前フレーム体と前記後フレーム体との間で弾性抵抗を発生させることで前記折り返しの自由度を拘束するように配置される、
請求項7に記載のシャーシ構造。
【請求項9】
前記走行車輪群が複数の走行車輪を含み、前記メインフレームには第2取付空間と取付台とが設けられ、前記取付台は前記走行車輪を収容する前記第2取付空間の周りに設置され、前記取付台は前記走行車輪を固定して取り付けるためのものであり、前記取付台は、前記メインフレームの中心から縁部への方向に沿って複数の固定位置を有する、
請求項1に記載のシャーシ構造。
【請求項10】
機能アセンブリと、
請求項1から9のいずれかに記載のシャーシ構造とを含み、
前記機能アセンブリは前記シャーシ構造に取り付けられる、
搬送車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年6月18日に中国国家知的財産権局へ提出された、出願番号が202121369890.5であり、発明の名称が「シャーシ構造及び搬送車」である中国特許出願に基づき優先権を主張する。ここで、その全ての内容は、援用により本出願に組み込まれる。
【0002】
本開示は、移動搬送ロボットの技術分野に関し、特にシャーシ構造及び搬送車に関する。
【背景技術】
【0003】
インテリジェント製造が世界規模で台頭するにつれて、近年、インテリジェント物流コアデバイスとしての移動搬送ロボットが大きな発展を遂げており、自動化物流搬送車(例えばAGV(Automated Guided Vehicle、無人搬送車)、RGV(Rail Guided Vehicle、有軌道無人搬送車)、IGV(Intelligent Guided Vehicle、インテリジェント無人搬送車)等)がその中の重要な1つである。
【0004】
関連技術において、搬送車のシャーシ構造は、標準的なサイズであり、単一のモデルのみに適用できるため、異なるモデルの搬送車に適合するサイズのシャーシ構造をそれぞれ開発および生産する必要があり、さらに搬送車の製造コストが向上した。
【発明の概要】
【0005】
本開示の実施例は、搬送車のシャーシ構造の適用性を最適化するように、シャーシ構造及び搬送車を提供する。
【0006】
上記の課題を解決するために、本開示は、以下の技術案を採用する。
【0007】
第1形態として、本開示は、搬送車に適用されるシャーシ構造を提供し、
前記シャーシ構造は、
メインフレームと、
前記メインフレームに取り付けられる走行車輪群と、
前記メインフレームに取り外し可能に接続されるサブフレームと、を含み、
前記サブフレームは、前記メインフレームの縁部の少なくとも一部に沿って設置され、且つ前記走行車輪群を避けている。
【0008】
第2形態として、本開示は、搬送車を提供し、
前記搬送車は、
機能アセンブリと、
本開示の第1形態に記載のシャーシ構造とを含み、
前記機能アセンブリは、前記シャーシ構造に取り付けられる。
【0009】
本開示に採用される技術案は、以下の有利な効果を得ることができる。
【0010】
本開示の実施例のシャーシ構造において、メインフレームとサブフレームとはシャーシ構造の本体部分を共同して構成し、シャーシ構造全体のサイズはメインフレームとサブフレームのサイズによって決定される。本開示のサブフレームがメインフレームの縁部に取り外し可能に接続されるため、異なるサイズのサブフレームを交換する際に制限されるものではない。サブフレームのサイズが変化すると、シャーシ構造全体のサイズも変化し、さらにシャーシ構造を異なるモデルの搬送車にマッチングさせる。これにより、本開示のシャーシ構造の適用性を最適化できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
ここで説明される図面は、本開示をさらに理解するためのものであり、本開示の一部を構成するものである。本開示における例示的な実施例及びその説明は、本開示を説明するためのものであり、本開示を不当に制限するものではない。図面において、以下の通りである。
図1図1は本開示の実施例に係るシャーシ構造の構造模式図である。
図2図2は本開示の実施例に係るメインフレームの構造模式図である。
図3図3は本開示の実施例に係るメインフレームとサブフレームの概略組立図である。
図4図4は本開示の実施例に係る2種の異なるモデルの搬送車の構造模式図である。
図5図5図1におけるAの部分拡大模式図である。
図6図6図1におけるBの部分拡大模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の目的、技術案、及び利点をより明確にするために、以下、本開示の具体的な実施例を対応する図面と組み合わせることで、本開示の技術案を明確かつ完全に説明する。無論、説明される実施例は、本開示の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。本開示における実施例に基づいて、当業者が創造的な働きをせずに得られるすべての他の実施例は、いずれも本開示の保護範囲に含まれる。
【0013】
以下、図面を参照して、本開示における各実施例に開示される技術案について、詳細に説明する。
【0014】
関連技術における搬送車のシャーシ構造の適用性が低いという課題を解決するために、図1図3に示すように、本開示の実施例は、搬送車に適用されるシャーシ構造を提供する。開示されたシャーシ構造は、メインフレーム100と、走行車輪群200と、サブフレーム300とを含む。
【0015】
メインフレーム100は、当該シャーシ構造の第1本体部材であり、シャーシ構造の他の部材に対して取付基礎を提供できる。同時に、メインフレーム100は、搬送車の機能アセンブリや車体等に対して取付基礎を提供する。具体的に、図2に示すように、メインフレーム100に、昇降モジュール、回転モジュール、移載モジュール及び牽引モジュール等の複数種類の機能アセンブリを取り付けるための第1取付領域I1が設けられてよい。メインフレーム100は、優れた強度と剛性を有するため、これらの重い機能アセンブリをメインフレーム100に取り付けることでより信頼性が高く安全である。第1取付領域I1内に、取付溝、留め具等の実装固定構造を構成してよく、実装固定構造は、機能アセンブリ等に対して拘束制限するよう働き、さらなる組立安定性をもたらす。
【0016】
シャーシ構造の軽量化設計を最適化するために、メインフレーム100に、透かし彫り領域が設けられてよく、透かし彫り領域は、シャーシ構造の重量を低減し、搬送車の稼働過程におけるエネルギー損失を低減することができる。メインフレーム100は、軽量な合金材料で作製するが、本実施例では、メインフレーム100の具体的な材質を制限するものではない。軽量な合金材料は、チタン合金、マグネシウム合金またはアルミニウム合金等とすることができる。
【0017】
走行車輪群200は、当該シャーシ構造の移動機能部材であり、走行車輪群200はメインフレーム100に取り付けられ、走行車輪群200により、シャーシ構造は、支持面(例えば地面、レール、作業場通路等)上を移動することができる。
【0018】
走行車輪群200は複数の走行車輪210を含み、複数の走行車輪210は、具体的に、駆動輪と補助輪の2種類に分けてよい。駆動輪はシャーシ構造の前進、後退及び方向転換等の移動動作に対して動力を提供し、駆動輪にインホイールモータが統合されてよいが、無論、駆動輪は搬送車の機能アセンブリにおける駆動機構によって駆動されてもよい。補助輪は支持作用を果たし、補助輪は駆動輪と協働して当該シャーシ構造を支持面上に安定に配置させ、補助輪は方向転換動作の要求に適応するように、自在車輪であってもよい。
【0019】
サブフレーム300は当該シャーシ構造の第2本体部材であり、メインフレーム100と共にシャーシ構造の本体部分を構成するため、当該シャーシ構造全体のサイズはメインフレーム100とサブフレーム300のサイズの影響を受ける。
【0020】
本実施例において、サブフレーム300はメインフレーム100に取り外し可能に接続される。このような設置により、サブフレーム300とメインフレーム100との間の着脱が容易となり、着脱過程においてサブフレーム300のサイズを変更すると、シャーシ構造全体のサイズを変更する。図2及び図3を参照して、図2にサブフレーム300を取り外したメインフレーム100の模式図を示し、図3にサブフレーム300を装着したメインフレーム100の模式図を示す。
【0021】
同時に、サブフレーム300は、メインフレーム100の縁部の少なくとも一部に沿って設置される。なお、サブフレーム300は、メインフレーム100の縁部の一部に沿って設置されてよく、メインフレーム100の縁部の全周に沿って設置されてもよいが、本実施例では、サブフレーム300の具体的な構造のタイプを制限しない。サブフレーム300がメインフレーム100の縁部に沿って設置されるため、より大きいサイズのサブフレーム300は、配置時にメインフレーム100の干渉を受けることなく、異なるサイズのサブフレーム300をメインフレーム100に順調に組み立てることを実現できる。
【0022】
本開示のいくつかの実施例において、サブフレーム300が走行車輪群200に影響を与えることを避けるために、サブフレーム300は走行車輪群200を避けるべきである。つまり、どのようなサイズのサブフレーム300を交換しても、サブフレーム300が走行車輪群200に干渉することなく、走行車輪群200が回転や方向転換等の動作を実現でき、さらにシャーシ構造の順調な移動を確保する。
【0023】
本実施例のシャーシ構造全体のサイズが変更可能であるため、異なる搬送車のモデルにマッチングでき、シャーシ構造の使用範囲を拡大した。具体的に、搬送車のモデルが大きい場合、元のシャーシ構造のサブフレーム300をメインフレーム100から取外し、サイズが大きいサブフレーム300を選択してメインフレーム100に組み立てて、サブフレーム300とメインフレーム100が組み立て後に搬送車のモデルにマッチングすることを確保すればよい。搬送車のモデルが小さい場合、元のシャーシ構造のサブフレーム300をメインフレーム100から取り外し、サイズが小さいサブフレーム300を選択してメインフレーム100に組み立てて、サブフレーム300とメインフレーム100が組み立て後に搬送車のモデルにマッチングすることを確保すればよい。このことから分かるように、本実施例のシャーシ構造はメインフレーム100をコアとする搭載プラットフォームであり、サブフレーム300が交換可能である特徴に合わせて、搬送車のモデルのカスタマイズに対するニーズを満たすように当該シャーシ構造に複数のモデルを迅速に派生させることができるとともに、各種のタイプのシャーシ構造の開発プロセス及び生産プロセスを減らし、製品の製造コストを削減することができる。このように、製品の市場競争力が向上できる。
【0024】
図4に示すように、2種の異なるサイズのサブフレーム300を組み立てることによりシャーシ構造全体のサイズを変更し、さらにシャーシ構造が搬送車のモデルにマッチングすることを実現する模式図を示す。
【0025】
本開示のいくつかの実施例において、サブフレーム300は、搬送車の機能アセンブリや、車体等に対して取付基礎を提供してもよい。具体的に、図3に示すように、サブフレーム300に、主制御モジュールと、駆動モジュールと、電源モジュールとのうちの少なくとも1つを取り付けるための第2取付領域311が設けられてよい。なお、主制御モジュール、駆動モジュール及び電源モジュールはいずれも搬送車の機能アセンブリに属し、これらの軽い機能アセンブリはサブフレーム300に取り付けられ、サブフレーム300の負荷能力に対する要求も低いため、実装信頼性及び安全性もある程度保証される。
【0026】
無論、本実施例は、第2取付領域311に取り付けられる具体的な機能アセンブリを制限しないが、第2取付領域311に、例えばナビゲーション測位モジュール等の他の機能アセンブリも取り付けてよい。第2取付領域311の取付空間が足りない場合、上記したモジュールが第1取付領域I1に取り付けられてもよい。
【0027】
サブフレーム300の負荷能力に対する要求と組み合わせると、シャーシ構造の軽量化設計をさらに最適化するために、本実施例のサブフレーム300は、プラスチック材質の構造部材であってよく、プラスチック材質の密度が低いので、シャーシ構造をさらに軽減することができると同時に、プラスチック材質はコスト面でも有利である。無論、サブフレーム300は軽量合金部品であってよく、軽量合金材料はチタン合金、マグネシウム合金またはアルミニウム合金等としてよい。
【0028】
第2取付領域311に、主制御モジュールと、駆動モジュールと電源モジュールのうちの1つを取り付けてよく、上記3つのモジュールのうちの2つを取り付けてもよく、または上記すべてのモジュールを取り付けてもよい。本実施例のサブフレーム300のサイズが変更可能であるため、サブフレーム300のサイズが大きい場合、その上面の実装配置領域の面積がより大きい。これにより、より多くの機能アセンブリを取り付けることができ、無論、これはシャーシ構造に基づいて選択されるサブフレーム300の具体的なサイズに応じて決定される必要があるが、本実施例ではこれに限定されない。
【0029】
第1取付領域I1内に、取付溝、留め具等の実装固定構造が構成されてよいが、サブフレーム300のサイズが変化するにつれて、その実装配置領域の面積も変化し、つまり、サブフレーム300に搭載される具体的な機能アセンブリも変化するため、サブフレーム300における実装固定構造を適応的に調整する必要がある。取付溝を例として、サブフレーム300をより大きいサイズのものに交換する場合、その上に大きいサイズの機能アセンブリを取り付けて固定する。この時、サブフレーム300における取付溝は大きいサイズに設けてよい。サブフレーム300をより小さいサイズのものに交換する場合、その上に小さいサイズの機能アセンブリのみを取り付けて固定する。この時、サブフレーム300における取付溝は小さいサイズに設けてもよい。無論、同じ機能アセンブリを取り付ける場合でも、サブフレーム300における取付溝の設置位置を変更することにより、機能アセンブリの取付位置を調整して、搬送車内部の機能アセンブリのレイアウト状況を調整することができる。例えば、主制御モジュールを駆動輪に隣接して設置することで、配線が容易になり、取付の便利性が向上する。
【0030】
以上の説明から分かるように、本開示の実施例に開示されるシャーシ構造において、メインフレーム100とサブフレーム300はシャーシ構造の本体部分を共同して構成し、シャーシ構造全体のサイズはメインフレーム100とサブフレーム300のサイズによって決定される。本開示の実施例のサブフレーム300がメインフレーム100の縁部に取り外し可能に接続されるため、異なるサイズのサブフレーム300を交換する際に制限されないが、サブフレーム300のサイズが変化すると、シャーシ構造全体のサイズも変化し、さらにシャーシ構造を異なるモデルの搬送車にマッチングさせる。これにより、本開示の実施例のシャーシ構造の適用性を最適化できる。
【0031】
前述のように、本実施例はサブフレーム300の具体的な構造タイプを制限しなく、一体構成であってよく、例えばサブフレーム300は環状フレームであってよいが、一体構成のサブフレーム300は、組み立て時の難度が高く、且つ損傷時に交換コストが高額になるという問題がある。これに基づいて、図1に示すように、本実施例のサブフレーム300は複数のフレームユニット310を含み、各フレームユニット310は独立した構造としてメインフレーム100に組み立てられる。
【0032】
このような設置により、一体構成のサブフレーム300に比べて、フレームユニット310とメインフレーム100との接続領域の面積がより小さく、このように必然的に組み立ての難度を低減する。同時に、フレームユニット310が損傷される際に、フレームユニット310のみを交換すればよいが、サブフレーム300全体を交換する必要がない。これにより、交換コストを削減した。
【0033】
本実施例において、フレームユニット310の構造タイプは複数種であってよく、例えばプレート構造、フレームビーム構造等であってよいが、本実施例ではこれに制限されない。
【0034】
走行車輪群200は複数の走行車輪210を含み、且つ複数の走行車輪210は、一般的にシャーシ構造の周方向に沿ってほぼ均一に配置され、その結果、シャーシが受ける支持作用はより均衡になる。フレームユニット310が配置時に走行車輪210と干渉しないように、図1に示すように、本実施例の走行車輪210とフレームユニット310はメインフレーム100の周方向に沿って交互に配置される。このような設置により、走行車輪210の間にフレームユニット310を取り付ける空間が存在し、フレームユニットは走行車輪210の配置状況に応じて相応的に配置されてよい。これにより、フレームユニット310をシャーシ構造の周方向に沿ってほぼ均一に配置してよく、このようにシャーシ構造の重量が均一に配置されることを確保し、ロールのリスクを回避する。
【0035】
シャーシ構造を搬送車のモデルにマッチングさせるために、メインフレーム100とサブフレーム300を組み立てた輪郭は、搬送車のモデルにマッチングするべきであるが、サブフレーム300の自体が一定のサイズを有し、メインフレーム100に組み立てられると、シャーシ構造の輪郭が搬送車のモデルにマッチングしない。これに基づいて、図2に示すように、本実施例のメインフレーム100の縁部に、サブフレーム300を収容する第1取付空間I2が設けられ、サブフレーム300は第1取付空間I2においてメインフレーム100に取外し可能に接続されてよい。
【0036】
具体的に、メインフレーム100は実際の搬送車のモデルの状況に応じて対応するサイズの第1取付空間I2を予め設定してよいが、第1取付空間I2のサイズがサブフレーム300のサイズとマッチングし、サブフレーム300をメインフレーム100に組み立てた後、即ちサブフレーム300がメインフレーム100の縁部領域の欠け部分を埋めることに相当し、この時、サブフレーム300とメインフレーム100を組み合わせた全体の輪郭は搬送車のモデルとマッチングする。当該実施形態において、サブフレーム300とメインフレーム100のサイズや輪郭は搬送車のモデルに応じて設けられ、さらにシャーシ構造全体の輪郭を搬送車のモデルにマッチングさせる。
【0037】
サブフレーム300が複数のフレームユニット310を含む前記実施形態と組み合わせると、第1取付空間I2は走行車輪210の間に設けられる。このような場合、フレームユニット310が第1取付空間I2に設けられると、フレームユニット310と走行車輪210との交互配置を実現するだけでなく、シャーシ構造全体的な輪郭が搬送車のモデルにマッチングすることを確保する。
【0038】
本実施例において、シャーシ構造の具体的な輪郭を制限しないが、図1に示すように、シャーシ構造は長方形類似の輪郭を呈する。この時、4つのフレームユニット310がそれぞれシャーシ構造の四隅の位置に配置されるが、走行車輪210がそれぞれシャーシ構造の側縁の中央領域に配置される。他の実施形態において、シャーシ構造は、円形や三角形等の輪郭を呈してもよい。
【0039】
本開示のいくつかの実施例において、メインフレーム100の設計及び加工の過程において、予めフォースフロー解析及び静力学的強度解析によって、メインフレーム100の構造を最適化し、材料の利用率を向上させることもできる。
【0040】
本実施例において、メインフレーム100がサブフレーム300に取外し可能に接続される方式は、複数種の方式があり、例えば、メインフレーム100とサブフレーム300とは、接着や、スナップフィット接続や、溶接等の方式によって、取外し可能な接続を実現してよい。他の具体的な実施形態において、図5に示すように、本実施例のメインフレーム100に第1階段部S1が設置され、サブフレーム300に第2階段部S2が設置され、第1階段部S1と第2階段部S2とは上下に重なるように設置され、第1階段部S1と第2階段部S2との重なる方向に沿って、両者は締結具によって取外し可能に接続されてよい。
【0041】
なお、メインフレーム100は、第1階段部S1をサブフレーム300の取付基礎として、具体的な組み立て過程において、サブフレーム300が第2階段部S2を介して第1階段部S1に当接され、第1階段部S1と第2階段部S2との嵌合関係に基づいて、メインフレーム100におけるサブフレーム300の迅速な位置決めを実現でき、位置決めの場合、作業員は順調に締結具を所定の位置に取り付けて、メインフレーム100におけるサブフレーム300の組み立てを実現できる。同時に、当該実施形態において、締結具は、第1階段部S1と第2階段部S2との重なる方向に沿って配置され、第1階段部S1と第2階段部S2の上方または下方に十分な作業空間が存在し、締結具を介して第1階段部S1と第2階段部S2とを容易に連結し、さらにサブフレーム300とメインフレーム100の組み立て効率を向上させる。
【0042】
なお、本実施例では、締結具の具体的なタイプを制限しなく、ネジ、ボルト、ピン等であってよい。関連技術における他の取外し可能な接続方法に比べて、締結具により取外し可能な接続関係を実現する方法は、サブフレーム300とメインフレーム100との間により優れた接続強度を有させ、さらにシャーシ構造が良い稼働安定性を有することを確保する。
【0043】
サブフレーム300が複数のフレームユニット310を含む前記実施形態と組み合わせると、図2に示すように、メインフレーム100は、4つの第1取付空間I2に位置する縁部のいずれにおいても第1階段部S1が設置されてよく、図3に示すように、サブフレーム300に含まれる4つのフレームユニット310のいずれにおいても第2階段部S2が設置されてよく、これらの第1階段部S1と第2階段部S2はいずれも独立に存在する。サブフレーム300が一体構成である実施形態において、サブフレーム300には連続した第2階段部S2が設置されるが、メインフレーム100の縁部には連続した第1階段部S1が対応して設置される。
【0044】
関連技術において、シャーシ構造のフレームが一体構成であり、搬送車が凹凸な支持面を移動すると、シャーシ構造は上下の揺れにより、その一部の領域が上がり、一部の走行車輪210が支持面から離れ、さらに搬送車は滑り及び横転のリスクがある。これに基づいて、図1及び図2に示すように、本実施例のメインフレーム100は、前フレーム体110と後フレーム体120とを含み、前フレーム体110と後フレーム体120とは、両者の間に折り返しの自由度を形成するように、突き合せてヒンジ接続される。
【0045】
なお、このような設置により、前フレーム体110は後フレーム体120に対して折り返してよいが、後フレーム体120は前フレーム体110に対して折り返してもよい。折り返しの自由度は上がり及び下がりの自由度を含み、搬送車が凹凸な支持面を通過する際に、適切な自由度で走行車輪210と支持面との接触を確保することができる。具体的に、凹状の支持面に遭遇すると、前フレーム体110と後フレーム体120とは相対的に折り返し、前フレーム体110または後フレーム体120は下がりの自由度によって下方へ移動し、さらに走行車輪210を支持面に接触させる。凸状の支持面に遭遇すると、前フレーム体110と後フレーム体120とは相対的に折り返し、前フレーム体110または後フレーム体120は、上がりの自由度によって上方へ移動し、さらに走行車輪210を支持面に接触させる。
【0046】
このため、本実施例の前フレーム体110と後フレーム体120は、それぞれ上がりまたは下がりの動作によって、走行車輪210を常に支持面に接触させ、さらにシャーシ構造の全ての走行車輪210を常に支持面に接触させる。これにより、移動過程における搬送車の安定性を確保でき、搬送車の各種路面状況に対する適応能力も最適化される。
【0047】
なお、本実施例において、前フレーム体110と後フレーム体120との間に折り返し隙間が予め設けられ、折り返し隙間は上記した折り返しの自由度を解放できる。折り返し隙間はヒンジ接続箇所において前フレーム体110と後フレーム体120に対して回転空間を提供して、回転時に前フレーム体110と後フレーム体120とが干渉することを回避できる。
【0048】
図2及び図3に示すように、前フレーム体110と後フレーム体120とはピン軸500によってヒンジ接続を実現する。このような設置により、ピン軸500は前フレーム体110と後フレーム体120との間の回転軸に相当し、ピン軸500は、前フレーム体110と後フレーム体120との相対的な折り返しを実現する。ピン軸500は独立した部材として、取付及び取外しが容易になり、メインフレーム100における取付空間を占めすぎることはない。本実施例は、前フレーム体110と後フレーム体120との間のヒンジ接続構造の具体的な数量を制限しなく、図2及び図3に示すように、ピン軸500は2つであり、2つのピン軸500はメインフレーム100に対称に配置される。このように、シャーシ構造の運転安定性を最適化することに有利する。無論、ピン軸500の数は1つや3つ等に設けられてよい。
【0049】
ピン軸500との回転嵌合を実現するために、前フレーム体110と後フレーム体120は、突き合わせ箇所でそれぞれ接続アームが設置され、前フレーム体110の接続アームと後フレーム体120の接続アームにともに同軸穴が設置され、両者の接続アームを突き合わせた後、ピン軸500が同軸穴に挿通され、ピン軸500は前フレーム体110と後フレーム体120との間の回転軸として、各接続アームはピン軸500の周りに回転し、さらに前フレーム体110と後フレーム体120との相対的な折り返しを実現する。
【0050】
本実施例において、前フレーム体110と後フレーム体120とのヒンジ接続を実現する方式は複数あり、上述したピン軸500によってヒンジ接続を実現する方式以外、例えば前フレーム体110と後フレーム体120とのうちの一方の接続アームに直接に回転軸を設置し、他方の接続アームに嵌合穴を設置し、回転軸が嵌合穴に挿通されて、回転および嵌合を行う。
【0051】
前フレーム体110と後フレーム体120との間の折り返し角度が大きすぎると、シャーシ構造全体が激しく振動し、シャーシ構造が損傷するおそれがある。これに基づいて、図1に示すように、本実施例のシャーシ構造は、前フレーム体110と後フレーム体120との突き合わせ箇所に設置されるダンパー装置400をさらに含み、このダンパー装置400は、折り返しの自由度を拘束するためのものである。なお、本実施例のシャーシ構造の稼働過程において、ダンパー装置400は常に前フレーム体110と後フレーム体120との間の折り返しの自由度を拘束する。搬送車が極めて凹凸な支持面を通過する場合でも、ダンパー装置400は前フレーム体110と後フレーム体120の折り返しの程度を適正範囲内に拘束し、シャーシ構造の運転安定性を確保する。同時に、ダンパー装置400は折り返しの自由度に対して振動を減衰して、支持面から伝達される振動エネルギーを絶えず消費し、シャーシ構造への損傷を低減できる。
【0052】
本実施例のダンパー装置400は、様々なタイプがある。具体的に、図6に示すように、本実施例のダンパー装置400は、制限素子410と弾性素子420とを含み、前フレーム体110と後フレーム体120のうちの一方に制限素子410が設置され、他方に弾性素子420が設置され、制限素子410は弾性素子420に接続されるまで延在し、弾性素子420は前フレーム体110と後フレーム体120との間で弾性抵抗を発生させることで、折り返しの自由度を拘束するように配置される。
【0053】
具体的に、本実施例は、弾性素子420と制限素子410の具体的な設置位置を制限しないが、図6に示すように、制限素子410は前フレーム体110に設置され、それに対応して、弾性素子420は後フレーム体120に設置される。無論、制限素子410は後フレーム体120に設置され、それに対応して、弾性素子420は前フレーム体110に設置されてもよい。図6に示す実施形態において、前フレーム体110と後フレーム体120の設置関係に基づいて、前フレーム体110と後フレーム体120との間に弾性素子420を直接に設置すると、弾性素子420が大きく変形して、弾性抵抗を確実且つ効果的に発生させることができず、さらに折り返しの自由度に対する拘束効果も低下する。本実施例において、制限素子410は前フレーム体110の接続部品に相当し、制限素子410が弾性素子420に接続されるまで延在すると、弾性素子420が順調に前フレーム体110及び後フレーム体120に弾性抵抗を付与できることを確保できる。
【0054】
具体的な稼働過程において、前フレーム体110及び/又は後フレーム体120が上がりの自由度を有する場合、弾性素子420が圧縮されて徐々にエネルギーを蓄える。このように、弾性素子420は、圧縮されると、前フレーム体110と後フレーム体120に両者の更なる折り返しを防止するための反発力を付与し、前フレーム体110と後フレーム体120を折り返すように働くエネルギーが徐々に消費され、これにより前フレーム体110及び/又は後フレーム体120の上がり程度が大き過ぎることを効果的に回避できる。前フレーム体110及び/又は後フレーム体120が下がりの自由度を有する場合、弾性素子420は伸張されて徐々にエネルギーを蓄える。このように、弾性素子420は、伸張されると、前フレーム体110と後フレーム体120に両者の更なる折り返しを防止する引張力を付与し、前フレーム体110と後フレーム体120を折り返すように働くエネルギーが徐々に消費される。これにより、前フレーム体110及び/又は後フレーム体120の下がり程度が大きすぎることを効果的に回避できる。
【0055】
同時に、弾性素子420の特徴に基づいて、弾性素子420の回復変形の過程で前フレーム体110と後フレーム体120をできるだけ早く復帰させることもできる。これにより、シャーシ構造を上昇させて、高い平坦度の時間を確保でき、さらにシャーシ構造の運転安定性を最適化できる。
【0056】
図6に示すように、弾性素子420が大きく変形して弾性抵抗を効果的に付与できないことをさらに回避するために、本実施例のメインフレーム100にガイド穴121が設置され、弾性素子420の少なくとも一部がガイド穴121に設置され、制限素子410はガイド穴121の開口まで延在して弾性素子420に接続する。使用時に、弾性素子420が圧縮又は伸張されて変形すると、ガイド穴121の穴壁は弾性素子420への支持作用を果たして、弾性素子420が大きい変形することを防止する。このように、弾性素子420は、プリセット方向に前フレーム体110と後フレーム体120に弾性抵抗を付与することができる。
【0057】
なお、弾性素子420はバネ、ゴム構造、発泡体構造等としてよい。本実施例は弾性素子420の具体的なタイプを制限しない。本実施例は制限素子410の具体的なタイプを制限しない。図6に示すように、制限素子410は前フレーム体110に設置されるストッパーであってよい。他の実施形態において、制限素子410は、前フレーム体110と一体成形したエピタキシャル接続アームであってもよい。本実施例は、ダンパー装置400の具体的なタイプも制限しない。例えば、前述の前フレーム体110と後フレーム体120とがピン軸500及び接続アームによってヒンジ接続を実現する実施形態において、ダンパー装置400は、ピン軸500及び接続アームの中に設置されるクッションのみを含んでよいが、摩擦を増やすことで振動の低減を実現できる。
【0058】
本実施例のシャーシ構造の使用過程において、異なるサイズのサブフレーム300を交換することでシャーシ構造全体のサイズを変更すると、走行車輪群200がマッチングできなくなる。これにより、シャーシ構造が運転時の安定性が悪くなる。これに基づいて、図2及び図3に示すように、本実施例において、走行車輪群200が複数の走行車輪210を含み、メインフレーム100に第2取付空間I3と取付台Mとが設けられ、取付台Mが走行車輪210を収容する第2取付空間I3の周りに設けられ、取付台Mは走行車輪210を固定して取り付けるためのものである。メインフレーム100の中心から縁部への方向に沿って、取付台Mは複数の固定位置を有する。
【0059】
具体的に、第2取付空間I3の存在によって、メインフレーム100に走行車輪210の取付位置を予め設けており、どんなサイズのサブフレーム300を変更しても、走行車輪210に干渉しない。取付台Mは走行車輪210の取付基礎であり、且つ取付台Mが第2取付空間I3の周りに設けられる。これにより、走行車輪210が取り付けられた後に第2取付空間I3に位置することを確保できる。
【0060】
同時に、本実施例のシャーシ構造は、走行車輪210を取付台Mの異なる固定位置に設置することで走行車輪群200とシャーシ構造とのマッチングを実現する。サブフレーム300のサイズが小さい場合、走行車輪210を、取付台Mにおけるメインフレーム100の中心に近い固定位置に取り付けるように調整する。このように、走行車輪群200が果たす支持作用の範囲がよりコンパクトになる。サブフレーム300のサイズが大きい場合、走行車輪210を、取付台Mにおけるメインフレーム100の縁部に近い固定位置に取り付けるように調整する。このように、走行車輪群200が果たす支持作用の範囲がさらに拡大される。以上をまとめると、このような設置により、本実施例の走行車輪群200はサブフレーム300のサイズに応じて各走行車輪210の具体的な設置位置を調整して、走行車輪群200がシャーシ構造全体のサイズにマッチングすることを確保する。
【0061】
本実施例において、走行車輪210と取付台Mとの具体的な接続関係を制限しない。例えば、取付台Mに異なるスナップジョイント箇所が設けられ、走行車輪210が取付台Mとスナップフィットし、走行車輪210が異なるスナップジョイント箇所に嵌合されることで位置の調整を実現する。他の具体的な実施形態において、図2に示すように、メインフレーム100の中心から縁部への方向に沿って、取付台Mに2列の取付穴が順次に設置され、2列の取付穴が1対1で対向配置され、走行車輪210は締結具と取付穴との嵌合により取付台Mに固定して取り付けられ、異なる列の取付穴は走行車輪210の異なる取付位置を決定する。
【0062】
図2に示す実施形態において、各取付台Mに4列の取付穴を備え、走行車輪210が1列のみの取付穴によって固定を実現すれば、メインフレーム100の中心から縁部への方向に沿って、走行車輪210は4つの固定位置を有する。走行車輪210が2列の取付穴によって固定を実現すれば、メインフレーム100の中心から縁部への方向に沿って、走行車輪210は3つの固定位置を有し、順次に第1列および第2列の4つの取付穴によるもの、第2列および第3列の4つの取付穴によるもの、並びに第3列および第4列の4つの取付穴によるものである。
【0063】
図6に示すように、走行車輪210の取り付けを容易にするように、取付台Mはボス構造として設置されてよい。前述のダンパー装置400が弾性素子420と制限素子410とを含む実施形態と組み合わせると、制限素子410は取付台Mに取り付けられることにより、前フレーム体110に接続される制限素子410と後フレーム体120の表面との間に高さ差があり、さらに弾性素子420を設置し易く、弾性素子420に変形距離を持たせる。
【0064】
無論、本実施例は取付台Mの具体的な構造を制限しない。他の実施形態において、取付台Mは1列のみの取付穴を備えてもよいが、このような走行車輪210の実装信頼性及び安定性は、前述した2列の取付穴を備える実施形態より劣る。取付台Mの構造はメインフレーム100の構造のレイアウトに関連してもよい。
【0065】
前述したシャーシ構造に基づいて、本開示の実施例は、機能アセンブリと前述したシャーシ構造とを含む搬送車をさらに提供し、機能アセンブリは、シャーシ構造に取り付けられる。本実施例の搬送車はAGV、RGV、IGV等であってよく、本開示は搬送車の具体的なタイプを制限しない。
【0066】
本開示の上記実施例において、各実施例間の違いを重点的に説明したが、各実施例間の異なる最適な特徴は互いに矛盾しない限り、いずれも組み合わせてより好適な実施例を形成でき、文脈の簡潔上、ここでその説明を省略する。
【0067】
以上は本開示の実施例に過ぎず、本開示を制限することを意図しない。当業者にとって、本開示は各種な変更や変化を備えてもよい。本開示の精神と原則の範囲内で行われた変更、同等の置換、改良などは、いずれも本開示の請求の範囲に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0068】
100:メインフレーム、110:前フレーム体、120:後フレーム体、
121:ガイド穴、I1:第1取付領域、I2:第1取付空間、
S1:第1階段部、S2:第2階段部、I3:第2取付空間、M:取付台、
200:走行車輪群、210:走行車輪、
300:サブフレーム、310:フレームユニット、311:第2取付領域、
S2:第2階段部、
400:ダンパー装置、410:制限素子、420:弾性素子、
500:ピン軸。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2024-01-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送車に適用されるシャーシ構造であって、
メインフレームと、
前記メインフレームに取り付けられる走行車輪群と、
前記メインフレームに取り外し可能に接続されるサブフレームと、を含み、
前記サブフレームは、前記メインフレームの縁部の少なくとも一部に沿って設置され、且つ前記走行車輪群を避けている、
シャーシ構造。
【請求項2】
前記走行車輪群が複数の走行車輪を含み、前記サブフレームが複数のフレームユニットを含み、前記走行車輪と前記フレームユニットとは前記メインフレームの周方向に沿って交互に配置される、
請求項1に記載のシャーシ構造。
【請求項3】
前記メインフレームの縁部に、前記サブフレームを収容するための第1取付空間が設けられ、前記サブフレームは前記第1取付空間において前記メインフレームに取り外し可能に接続される、
請求項1に記載のシャーシ構造。
【請求項4】
前記サブフレームに、主制御モジュールと、駆動モジュールと、電源モジュールの少なくとも1つを取り付けるための第2取付領域が設けられる、
請求項1に記載のシャーシ構造。
【請求項5】
前記メインフレームに第1階段部が設置され、前記サブフレームに第2階段部が設置され、前記第1階段部と前記第2階段部とは上下に重なるように設置され、且つ前記第1階段部と前記第2階段部との重なる方向に沿って、両者が締結具によって取外し可能に接続される、
請求項1に記載のシャーシ構造。
【請求項6】
前記メインフレームに前フレーム体と後フレーム体とを含み、前記前フレーム体と前記後フレーム体とは、両者の間に折り返しの自由度を形成するように突き合せてヒンジ接続される、
請求項1に記載のシャーシ構造。
【請求項7】
前記前フレーム体と前記後フレーム体との突き合わせ箇所に設置されるダンパー装置をさらに含み、前記ダンパー装置は、前記折り返しの自由度を拘束するためのものである、
請求項6に記載のシャーシ構造。
【請求項8】
前記ダンパー装置に制限素子と弾性素子とを含み、前記前フレーム体と前記後フレーム体のうちの一方に前記制限素子が設置され、他方に前記弾性素子が設置され、前記制限素子は前記弾性素子に接続されるまで延在し、前記弾性素子は、前記前フレーム体と前記後フレーム体との間で弾性抵抗を発生させることで前記折り返しの自由度を拘束するように配置される、
請求項7に記載のシャーシ構造。
【請求項9】
前記走行車輪群が複数の走行車輪を含み、前記メインフレームには第2取付空間と取付台とが設けられ、前記取付台は前記走行車輪を収容する前記第2取付空間の周りに設置され、前記取付台は前記走行車輪を固定して取り付けるためのものであり、前記取付台は、前記メインフレームの中心から縁部への方向に沿って複数の固定位置を有する、
請求項1に記載のシャーシ構造。
【請求項10】
機能アセンブリと、
請求項1から9のいずれかに記載のシャーシ構造とを含み、
前記機能アセンブリは前記シャーシ構造に取り付けられる、
搬送車。
【国際調査報告】