(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】バットレス保持アセンブリを備える外科用ステープル留めデバイス
(51)【国際特許分類】
A61B 17/072 20060101AFI20240628BHJP
【FI】
A61B17/072
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577786
(86)(22)【出願日】2022-06-16
(85)【翻訳文提出日】2023-12-15
(86)【国際出願番号】 IB2022055592
(87)【国際公開番号】W WO2022269419
(87)【国際公開日】2022-12-29
(32)【優先日】2021-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】バリル, ジェイコブ シー.
(72)【発明者】
【氏名】トーマス, ジャスティン ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】バナジー, ソーミャ
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160CC09
4C160CC23
4C160CC40
4C160MM32
(57)【要約】
外科用ステープル留めデバイスは、ツールアセンブリ及びバットレスアセンブリを備える。ツールアセンブリは、閉構成と開構成との間で移行可能な第1及び第2の顎部材を含む。第1又は第2の顎部材のうちの少なくとも1つが、凹部を画定する支持体を含む保持アセンブリを含む。バットレスアセンブリは、バットレス材料及びスパインを含む。バットレス材料は、第1の部分及び第2の部分を含む。スパインは、バットレス材料の第1の部分及び第2の部分の長さに沿って延びる細長い部分と、細長い部分に直交関係で取り付けられた係合部分とを含む。係合部分は、第1又は第2の顎部材のうちの少なくとも1つの保持アセンブリの支持体の凹部内に取り外し可能に収容される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
閉構成と開構成との間で移行可能な第1の顎部材及び第2の顎部材を含むツールアセンブリであって、前記第1の顎部材又は前記第2の顎部材のうちの少なくとも1つは、凹部を画定する支持体を含む保持アセンブリを含む、ツールアセンブリと、
バットレスアセンブリであって、
第1の部分及び第2の部分を含むバットレス材料と、
前記バットレス材料の前記第1の部分及び前記第2の部分の長さに沿って延びる細長い部分と、前記細長い部分に、直交する関係で取り付けられた係合部分とを含むスパインであって、前記係合部分は、前記第1の顎部材又は前記第2の顎部材のうちの前記少なくとも1つの、前記保持アセンブリの前記支持体の前記凹部に取り外し可能に収容される、スパインと、を含む、バットレスアセンブリと、を備える、外科用ステープル留めデバイス。
【請求項2】
前記バットレス材料は、前記バットレス材料の前記第1の部分と前記第2の部分とを互いに接続するリビングヒンジを含み、前記リビングヒンジは、前記第1の部分と前記第2の部分とが互いに離れるように付勢する、請求項1に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項3】
前記バットレス材料の前記第1の部分及び前記第2の部分は、V字形状のプロファイルを画定する、請求項1に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項4】
前記バットレス材料はモノリシックに形成されている、請求項1に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項5】
前記スパインの前記係合部分は、前記スパインの前記細長い部分の端部から半径方向外向きに延びている、請求項1に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項6】
前記第1の顎部材又は前記第2の顎部材のうちの前記少なくとも1つは、テーパ状端部を有し、前記保持アセンブリの前記支持体は、前記テーパ状端部に配置されている、請求項1に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項7】
前記保持アセンブリの前記支持体は三角形の形状を有し、前記バットレス材料及び前記スパインの曲がりを低減させている、請求項6に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項8】
前記スパインの前記細長い部分は、前記バットレス材料の周辺部分に沿って延びている、請求項1に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項9】
前記バットレスアセンブリの前記係合部分は、スナップ嵌め又は摩擦嵌めによって前記保持アセンブリの前記支持体に解放可能に固定されている、請求項1に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項10】
前記バットレス材料の前記スパインは、生体吸収性である、請求項1に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項11】
前記スパインの前記細長い部分の少なくとも一部分は、前記バットレス材料と前記第1の顎部材又は前記第2の顎部材との間に挟まれている、請求項1に記載の外科用ステープル留めデバイス。
【請求項12】
バットレスアセンブリであって、
第1の部分及び第2の部分を含むバットレス材料と、
前記バットレス材料の前記第1の部分及び前記第2の部分の長さに沿って延びる細長い部分と、前記細長い部分の対応する遠位端部分から横方向外向きに延びる係合部分とを含む、第1のスパインと、を含むバットレスアセンブリと、
ベース部分と、前記ベース部分から延びる延長部とを含む装填アセンブリであって、前記ベース部分は、前記ベース部分の両端に第1のアンカーアセンブリ及び第2のアンカーアセンブリを含み、前記バットレスアセンブリは、前記装填アセンブリの前記延長部の周りに巻き付けられた部分を含み、前記バットレスアセンブリの前記第1のスパインの前記係合部分は、前記装填アセンブリの前記ベース部分の、対応する前記第1のアンカーアセンブリ及び前記第2のアンカーアセンブリに取り外し可能に固定されている、装填アセンブリと、
閉構成と開構成との間で移行可能な第1の顎部材及び第2の顎部材を有するツールアセンブリを含む外科用ステープル留めデバイスであって、前記第1の顎部材又は前記第2の顎部材は、対応する保持アセンブリを含み、各保持アセンブリは、前記第1のスパインの対応する係合部分を解放可能に収容するように構成された凹部を画定する支持体を含む、外科用ステープル留めデバイスと、を備える、外科用キット。
【請求項13】
前記バットレス材料は、前記バットレス材料の前記第1の部分と前記第2の部分とを相互接続するリビングヒンジを更に含み、前記リビングヒンジは、前記第1の部分と前記第2の部分とが互いに離れるように付勢する、請求項12に記載の外科用キット。
【請求項14】
前記バットレス材料は、単一の構造物としてモノリシックに形成されている、請求項12に記載の外科用キット。
【請求項15】
前記第1のスパインの前記係合部分は、前記細長い部分の対応する前記遠位端部分から直交する関係で延びている、請求項12に記載の外科用キット。
【請求項16】
前記装填アセンブリ上で支持される前記バットレスアセンブリは、第1の角度を画定し、前記第1及び顎部材は、間隔を空けた構成で第2の角度を画定し、前記第1の角度と前記第2の角度とは等しい、請求項12に記載の外科用キット。
【請求項17】
前記バットレスアセンブリは、第2のスパインを更に含み、前記第1のスパイン及び前記第2のスパインは、横方向に間隔を空けており、前記バットレス材料の両方の横方向側面に配置されている、請求項12に記載の外科用キット。
【請求項18】
前記第1の顎部材又は前記第2の顎部材の前記保持アセンブリは、凹部を画定する一対の支持体を含む、請求項17に記載の外科用キット。
【請求項19】
前記第1のスパイン又は前記第2のスパインは、生体吸収性材料で形成されている、請求項17に記載の外科用キット。
【請求項20】
前記外科用ステープル留めデバイスの前記保持アセンブリの前記支持体は、スナップ嵌め又は締まり嵌めによって前記スパインを前記支持体に固定している、請求項12に記載の外科用キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、外科用ステープル留めデバイスに関し、より具体的には、外科用ステープル留めデバイスにステープルラインバットレスアセンブリを取り外し可能に固定又は保持するためのアセンブリ及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
外科用ステープル留めデバイスは、体内組織のセグメントを一緒に接合する目的で、1列以上のファスナ、例えばステープル又は2部品型ファスナを、体内組織に順次に又は同時に適用するために、外科医によって用いられる。比較的薄い又は壊れやすい組織をステープルで留めるときは、空気又は液体の漏れに対してステープルラインを効果的に封止することが重要である。更に、組織の引き裂き又は組織へのステープルの引き込みを阻止するために、組織に対してステープルラインを補強することがしばしば必要である。引き裂き又は引き込みを阻止する1つの方法は、ステープルとその下にある組織との間に、生体適合性補強材料又は「バットレス」材料を配置することを伴う。この方法では、バットレスアセンブリの層が組織に対して配置され、組織は従来の方法でステープル留めされる。
【0003】
したがって、外科用ステープル留めデバイスに対するバットレスアセンブリの容易かつ効率的な取り付け及び取り外しを可能にする新しいシステム及び方法が望まれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、性能要件を満足させ、バットレスアセンブリを外科用ステープル留めデバイスに取り外し可能に固定することに関連するユーザビリティの課題を克服するための実用的な手法を示すバットレス保持アセンブリを備える外科用ステープル留めデバイスについて説明する。
【0005】
本開示によれば、外科用ステープル留めデバイスは、ツールアセンブリと、バットレスアセンブリとを備える。ツールアセンブリは、閉構成と開構成との間で移行可能な第1及び第2の顎部材を含む。第1又は第2の顎部材のうちの少なくとも1つが、凹部を画定する支持体を含む保持アセンブリを含む。バットレスアセンブリは、バットレス材料及びスパインを含む。バットレス材料は、第1の部分及び第2の部分を含む。スパインは、バットレス材料の第1の部分及び第2の部分の長さに沿って延びる細長い部分と、細長い部分に直交関係で取り付けられた係合部分とを含む。係合部分は、第1又は第2の顎部材のうちの少なくとも1つの保持アセンブリの支持体の凹部内に取り外し可能に収容される。
【0006】
一態様では、バットレス材料は、バットレス材料の第1の部分と第2の部分とを互いに接続するリビングヒンジを含んでもよい。リビングヒンジは、第1の部分と第2の部分とが互いに離れるように付勢してもよい。
【0007】
別の態様では、バットレス材料の第1の部分及び第2の部分は、V字形状プロファイルを画定してもよい。
【0008】
別の態様では、バットレス材料は、モノリシックに形成されていてもよい。
【0009】
なお更に別の態様では、スパインの係合部分は、スパインの細長い部分の端部から半径方向外向きに延びていてもよい。
【0010】
一態様では、第1又は第2の顎部材のうちの少なくとも1つは、テーパ状端部を有してもよく、保持アセンブリの支持体は、テーパ状端部に配置されてもよい。
【0011】
別の態様では、保持アセンブリの支持体は三角形の形状を有して、バットレス材料及びスパインの曲がりを低減させてもよい。
【0012】
更に別の態様では、スパインの細長い部分は、バットレス材料の周辺部分に沿って延びていてもよい。
【0013】
更に別の態様では、バットレスアセンブリの係合部分は、スナップ嵌め又は摩擦嵌めによって保持アセンブリの支持体に解放可能に固定されていてもよい。
【0014】
更に別の態様では、バットレス材料のスパインは生体吸収性であってもよい。
【0015】
更に別の態様では、スパインの細長い部分の少なくとも一部分が、バットレス材料と第1又は第2の顎部材との間に挟まれていてもよい。
【0016】
本開示の別の態様によれば、外科用キットは、バットレスアセンブリ、装填アセンブリ、及び外科用ステープル留めデバイスを含む。バットレスアセンブリは、バットレス材料及び第1のスパインを含む。バットレス材料は、第1の部分及び第2の部分を含む。第1のスパインは、バットレス材料の第1の部分及び第2の部分の長さに沿って延びる細長い部分と、細長い部分の対応する遠位端部分から横方向外向きに延びる係合部分とを含む。装填アセンブリは、ベース部分と、ベース部分から延びる延長部とを含む。ベース部分は、ベース部分の両端に第1及び第2のアンカーアセンブリを含む。バットレスアセンブリは、装填アセンブリの延長部の周りに巻き付けられた部分を含む。バットレスアセンブリの第1のスパインの係合部分は、装填アセンブリのベース部分の、対応する第1及び第2のアンカーアセンブリに取り外し可能に固定されている。外科用ステープル留めデバイスは、閉構成と開構成との間で移行可能な第1及び第2の顎部材を有するツールアセンブリを含む。第1又は第2の顎部材は、対応する保持アセンブリを含む。各保持アセンブリは、第1のスパインの対応する係合部分を解放可能に収容するように構成された凹部を画定する支持体を含む。
【0017】
一態様では、バットレス材料は、バットレス材料の第1の部分と第2の部分とを相互接続するリビングヒンジを更に含んでもよい。リビングヒンジは、第1の部分と第2の部分とが互いに離れるように付勢してもよい。
【0018】
別の態様では、バットレス材料は、単一の構造物としてモノリシックに形成されていてもよい。
【0019】
更に別の態様では、第1のスパインの係合部分は、細長い部分の対応する遠位端部分から直交する関係で延びていてもよい。
【0020】
なお更に別の態様では、装填アセンブリ上で支持されるバットレスアセンブリは、第1の角度を画定してもよい。第1及び顎部材は、間隔を空けた構成で第2の角度を画定してもよい。第1の角度と第2の角度とは等しくてもよい。
【0021】
なお更に別の態様では、バットレスアセンブリは第2のスパインを更に含んでもよい。第1及び第2のスパインは、横方向に間隔を空け、バットレス材料の両方の横方向側面に配置されてもよい。
【0022】
一態様では、第1又は第2の顎部材の保持アセンブリは、凹部を画定する一対の支持体を含んでもよい。
【0023】
別の態様では、第1又は第2のスパインは、生体吸収性材料から形成されてもよい。
【0024】
更に別の態様では、外科用ステープル留めデバイスの保持アセンブリの支持体は、スナップ嵌め又は締まり嵌めによってスパインを支持体に固定していてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本開示の上記及び他の態様及び特徴は、同様の参照番号が類似又は同一の要素を識別する、添付の図面と併せて解釈されたときに、以下の詳細な説明に照らしてより明らかとなろう。
【0026】
【
図1】本開示による外科用ステープル留めデバイスの斜視図である。
【0027】
【
図2】外科用ステープル留めデバイスと共に使用する
図1のバットレスアセンブリの斜視図である。
【0028】
【0029】
【
図4】外科用ステープル留めデバイスのツールアセンブリの顎に固定されたバットレスアセンブリを示す、
図1の外科用ステープル留めデバイスの部分側面図である。
【0030】
【0031】
【
図6】
図1の外科用ステープル留めデバイスと共に使用する前の、
図2のバットレスアセンブリを支持するための装填アセンブリの斜視図である。
【0032】
【0033】
【
図8】装填アセンブリから外科用ステープル留めデバイスへのバットレスアセンブリの移動を図示する、
図1の外科用ステープル留めデバイス及び
図6の装填アセンブリの部分側面図である。
【
図9】装填アセンブリから外科用ステープル留めデバイスへのバットレスアセンブリの移動を図示する、
図1の外科用ステープル留めデバイス及び
図6の装填アセンブリの部分側面図である。
【0034】
【発明を実施するための形態】
【0035】
本明細書で開示されるバットレス保持アセンブリを備える外科用ステープル留めデバイスは、図面を参照して詳細に説明され、図面では、同様の参照番号が、いくつかの図面の各々において同一の又は対応する要素を指定する。本明細書で使用する場合、用語「遠位」は、外科用ステープル留めデバイスの通常の使用において、ユーザからより遠くにあると説明される部分を指す一方で、用語「近位」は、外科用ステープル留めデバイスの通常の使用において、ユーザのより近くにあると説明される部分を指す。加えて、平行及び垂直という用語は、真の平行及び真の垂直から最大で約±10度である、実質的に平行及び実質的に垂直である相対的構成を含むものと理解される。更に、矛盾しない範囲内で、本明細書で詳述される態様のいずれか又は全てが、本明細書で詳述される他の態様のいずれか又は全て共に使用されてもよい。
【0036】
図1を参照すると、組織をステープル留めし、ステープルと下にある組織との間にバットレス材料の層を適用する際に使用する外科用ステープル留めデバイス200が提供される。バットレス材料の層は、外科用ステープル留めデバイス200によって組織に適用されるステープルラインを強化及び封止するように構成されている。外科用ステープル留めデバイス200は、一般に、ハンドル202と、ハンドル202から遠位方向に延びる細長い管状部材204とを含む。再装填部106は、細長い管状部材204の遠位端105に着脱可能に結合されている。再装填部106は、シャフト部分109、及びシャフト部分109に支持されたツールアセンブリ107を含む。ツールアセンブリ107は、第1の顎部材108及び第2の顎部材110を含み、第2の顎部材110は、第1の顎部材108と第2の顎部材110との間に組織を置くための開構成と、第1の顎部材108と第2の顎部材110との間に組織をクランプし、その後、組織をステープル留めするための閉構成との間で、第1の顎部材108に対して移動可能である。第1の顎部材108は、アンビル111を支持し、第2の顎部材110は、ステープルカートリッジ112を解放可能に支持する。ステープルカートリッジ112によって提供されるステープルを組織及びバットレスアセンブリ300に固定するために、アンビル111には、長手方向に配置されたステープルクリンチング又は形成ポケット(図示せず)の列が設けられている。ツールアセンブリ107は機械式又は電動式ハンドルに結合されてもよく、ステープルカートリッジ112は着脱可能かつ交換可能であってもよいと想定される。再装填部106は、ロボット外科システムの一部であってもよいことも想定される。
【0037】
引き続き
図1を参照すると、外科用ステープル留めデバイス200は、ハンドル202上に移動可能に装着されたトリガー236を含む。トリガー236の作動は、ツールアセンブリ107を開構成から閉構成に移行させ、引き続き外科用ステープル留めデバイス200を作動させて、ステープルのラインが組織に適用される。外科用ステープル留めデバイス200は、手動で把持し、近位に引っ張り、外科用ステープル留めデバイス200の発射機構を引き込ませることができる引き込み機構217を更に含む。ステープル留めされる組織に対してツールアセンブリ107を適切な向きにするために、外科用ステープル留めデバイス200には、ハンドル202上に装着された回転ノブ234が更に設けられている。外科用ステープル留めデバイス200の長手方向軸「A-A」を中心とする回転ノブ234の回転が、ツールアセンブリ107を長手方向軸「A-A」を中心として回転させる。外科用ステープル留めデバイス200の構造及び動作の詳細な説明については、米国特許出願公開第2014/0263550号が参照されてもよく、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0038】
図1及び
図2は、外科用ステープル留めデバイス200と共に使用するバットレスアセンブリ300を示す。バットレスアセンブリ300は、第1の顎部材108のアンビル111及び第2の顎部材110のステープルカートリッジ112と位置合わせされるように、外科用ステープル留めデバイス200のツールアセンブリ107に取り外し可能に固定される。バットレスアセンブリ300は、バットレス材料310及びスパイン330を含む。バットレス材料310は、外科用ステープル留めデバイス200によって組織に適用されるステープルラインを強化及び封止するように構成されている。バットレス材料310は、第1の部分312及び第2の部分316を含み、これらの間にリビングヒンジ318が画定される。リビングヒンジ318は、第1の部分312及び第2の部分316を互いに離れるように付勢する。一態様では、バットレス材料310はV字形状を有する。一態様では、バットレス材料310は、単一の構造物としてモノリシックに形成されている。別の態様では、バットレス材料310は、弾性材料から形成されてもよい。スパイン330は、横方向に間隔を空けており、バットレス材料310の両方の周辺部分に沿って延びている。態様では、スパイン330は、バットレスアセンブリ300を第1の顎部材108及び第2の顎部材110に取り外し可能に固定し、バットレス材料310の第1及び第2の部分312、316の実質的に平坦な表面を維持するために設けられている。各スパイン330は、バットレス材料310の長さに沿って延びる細長い部分332と、細長い部分332の両端に配置された係合部分336とを含む。各係合部分336は、係合部分336が細長い部分332に対して、例えば直交するように、細長い部分332から横方向外向きに延びている。説明されるように、係合部分336は、外科用ステープル留めデバイス200のツールアセンブリ107(
図1)に取り外し可能に係合可能である。具体的には、細長い部分332は、係合部分336がバットレス材料310の第1及び第2の部分312、316の遠位端312a、316aから間隔を空けるように、バットレス材料310の第1及び第2の部分312、316の遠位端312a、316aから遠位方向に延びている。一態様では、各スパイン330は、単一の構造物としてモノリシックに形成されている。別の態様では、スパイン330は、ポリマーから形成されてもよい。別の態様では、スパイン330は生体吸収性であってもよい。
【0039】
バットレスアセンブリ300は、ツールアセンブリ107に取り外し可能に固定可能である。この目的のため、第1及び第2の顎部材108、110は、
図3及び
図4に示すように、対応する第1及び第2の保持アセンブリ180、190を含む。第1の保持アセンブリ180は、一対の支持体182を含む。各支持体182は、スパイン330の対応する係合部分336を収容するための凹部184を画定する。一態様では、係合部分336は、例えばスナップ嵌め又は締まり嵌めを介して、凹部184内に取り外し可能に収容されてもよい。一態様では、
図4及び
図5から最もよく分かるように、スパイン330及び/又はバットレス材料310の曲がりを低減させるために、第1の保持アセンブリ180の各支持体182が、例えば三角形の形状を含んで、第1の顎108の遠位端部分の先細りを補償してもよい。
図3及び
図4は、第2の保持アセンブリ190を含む第2の顎部材110を更に示す。第1の保持アセンブリ180と同様に、第2の保持アセンブリ190は、一対の支持体192を含む。各支持体192は、スパイン330の対応する係合部分336を収容するための凹部194を画定する。一態様では、係合部分336は、例えばスナップ嵌め又は締まり嵌めを介して、凹部194内に取り外し可能に収容されてもよい。一態様では、
図4から最もよく分かるように、スパイン330及び/又はバットレス材料310の曲がりを低減させるために、各支持体192が、例えば三角形の形状を含んで、第2の顎110の遠位端部分の先細りを補償してもよい。
【0040】
図6及び
図7は、バットレスアセンブリ300を外科用ステープル留めデバイス200上に装着する前に、バットレスアセンブリ300を解放可能に支持する装填アセンブリ600を示す。装填アセンブリ600は、外科用ステープル留めデバイス200のツールアセンブリ107上にバットレスアセンブリ300を装着することを容易にする。装填アセンブリ600は、ベース部分610と、ベース部分610から延びる延長部650とを含む。具体的には、ベース部分610は、ベース部分610の対応する端部にアンカー部分620、630を含む。アンカー部分620、630は、バットレスアセンブリ300の第1の部分312に関連付けられたスパイン330の係合部分336を取り外し可能に収容するための凹部624を画定する、対応する一対の支持体622、632を含む。一態様では、係合部分336は、例えば摩擦嵌めによって、凹部624内で支持されてもよい。同様に、アンカー部分630の一対の支持体632は、バットレスアセンブリ300の第2の部分316に関連付けられたスパイン330の係合部分336を取り外し可能に収容するための凹部634を画定する。一態様では、支持体622又は支持体632は、ツールアセンブリ107の第1又は第2の保持アセンブリ180、190の支持体182又は支持体192によって画定される距離「Y」(
図3)よりも小さい又は大きい距離「W」だけ間隔を空けていてもよく、それにより、第1又は第2の保持アセンブリ180、190は、支持体622又は632の中に又は横方向外側に収容されてもよい。
【0041】
そのような構成では、バットレスアセンブリ300は、延長部650の周りに巻き付けられ、バットレス材料310の遠位端312a、316aは、対応するアンカー部分620、630に取り外し可能に固定される。バットレスアセンブリ300が装填アセンブリ600上で支持されているとき、バットレスアセンブリ300の第1及び第2の部分312、316は、開構成において第1及び第2の顎部材108、110によって画定される角度β(
図4)と実質的に同一である角度α(
図6)を画定する。
【0042】
図8に示すように、使用前に、バットレスアセンブリ300は、装填アセンブリ600上で取り外し可能に支持される。使用時、装填アセンブリ600は、顎部材108、110が開構成の状態で、第1の顎部材108と第2の顎部材110との間に置かれる。その後、第1及び第2の顎部材108、110の第1及び第2の保持アセンブリ180、190の支持体182、192は、装填アセンブリ600の支持体622、632に整列される。ツールアセンブリ107及び装填アセンブリ600は、バットレスアセンブリ300の係合部分336(
図2)が第1及び第2の保持アセンブリ180、190の凹部184、194(
図3及び
図5)内に収容されるまで、互いに向かって更に移動する。このようにして、バットレスアセンブリ300は、外科用ステープル留めデバイス200のツールアセンブリ107上に解放可能に装着される。ステープルが組織に適用された後、バットレスアセンブリ300は組織に取り付けられる。バットレスアセンブリ300は、ツールアセンブリ107を組織から引き離すことによって第1及び第2の保持アセンブリ180、190から取り外されてもよい。
【0043】
バットレスアセンブリ300は、任意の生体適合性の天然材料又は合成材料から作製されてもよいことが更に企図される。バットレスアセンブリ300が形成される材料は、生体吸収性又は非生体吸収性であってもよい。バットレスアセンブリ300を形成するために、天然、合成、生体吸収性及び/又は非生体吸収性の材料の任意の組合せを使用してもよいことが理解されるべきである。
【0044】
バットレスアセンブリ300が作製され得る材料のいくつかの非限定的な例として、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ホスファジン)、ポリエステル、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシエチルメチルアクリレート、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアセテート、ポリカプロラクトン、ポリプロピレン、脂肪族ポリエステル、グリセロール、ポリ(アミノ酸)、コポリ(エーテル-エステル)、ポリアルキレンシュウ酸塩、ポリアミド、ポリ(イミノカーボネート)、ポリアルキレンシュウ酸塩、ポリオキサエステル、ポリオルトエステル、ポリホスファゼン、並びにそれらのコポリマー、ブロックコポリマー、ホモポリマー、ブレンド、及び組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0045】
態様では、天然の生体高分子が、バットレスアセンブリ300を形成する際に使用される。適切な天然の生体高分子には、コラーゲン、ゼラチン、フィブリン、フィブリノーゲン、エラスチン、ケラチン、アルブミン、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシエチルセルロース、キタン、キトサン、及びそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。加えて、天然の生体高分子は、本明細書に記載される他のポリマー材料のいずれかと組み合わされて、バットレスアセンブリ300を生成し得る。
【0046】
バットレスアセンブリ300は、多孔質若しくは非多孔質、又は多孔質層と非多孔質層との組み合わせであり得る。バットレスアセンブリ300が非多孔質である場合、バットレスアセンブリ300は、周辺組織からの組織内殖を遅延させる又は阻止することにより癒着バリアとして作用して、望ましくない瘢痕組織の形成を阻止することができる。したがって、態様では、バットレスアセンブリ300は、癒着防止特性を有する。そのような材料から非多孔質層を形成する技術は、当業者の管轄内であり、例えば、注型成形、鋳造などが含まれる。
【0047】
態様では、バットレスアセンブリ300は多孔質であり、止血特性を有する。バットレスアセンブリ300が多孔質である場合、その表面の少なくとも一部分にわたって開口部又は細孔を有する。多孔質層を形成するのに適した材料には、発泡体(例えば、連続気泡又は独立気泡)が含まれるが、これらに限定されない。態様では、細孔は、多孔質層の厚さ全体にわたって相互接続するのに十分な数及びサイズを有し得る。他の態様では、細孔は、多孔質層の厚さ全体にわたって相互接続することがない。更に他の態様では、細孔は、多孔質層の厚さ全体にわたって延びてはおらず、むしろその表面の一部分に存在している。態様では、開口部又は細孔は、多孔質層の表面の一部分に位置し、多孔質層の他の部分は非多孔質の質感を有している。本開示を読む当業者は、多孔質層の他の細孔分布パターン及び構成を想定するであろう。
【0048】
バットレスアセンブリ300が多孔質である場合、細孔は、組成物の凍結乾燥(lyophilization)又は凍結乾燥(freeze-drying)を含むがこれらに限定されない、発泡体又はスポンジを形成するのに適したいかなる方法を使用して形成されてもよい。発泡体を製造するための適切な技術は、当業者の管轄内である。多孔質バットレスアセンブリ300は、少なくとも0.2cmの、態様では約0.3~約1.5cmの厚さを有することができる。多孔質バットレスアセンブリ300は、約75mg/cm2以下の、態様では約20mg/cm2未満の密度を有することができる。多孔質バットレスアセンブリ300の細孔のサイズは、約20μm~約300μm、特定の態様では約100μm~約200μmであり得る。
【0049】
バットレスアセンブリ300はまた、補強部材を含んでもよい。補強部材は、多孔質層又は非多孔質層を随伴してもよく、又はバットレスアセンブリ300の非多孔質層と多孔質層との間に置かれてもよい。代わりに、補強部材は全体が、バットレスアセンブリ300の個々の層のうちの1層以上の中に(例えば、多孔質層、非多孔質層、又はその両方の中に埋め込まれて)完全に置かれてもよい。補強部材は、バットレスアセンブリ300を構成する層のうちの1層の表面に置かれてもよく、態様では、バットレスアセンブリ300の外面に置かれてもよいことも想定される。
【0050】
補強部材のいくつかの適切な非限定的な実施例には、布地、メッシュ、モノフィラメント、マルチフィラメント編組、チョップドファイバー(当技術分野ではステープルファイバーと呼ばれることもある)及びそれらの組み合わせが含まれる。補強部材がメッシュである場合、補強部材は、編み(knitting)、織り、タッチング、ニップリング(knipling)などのような当業者に知られている任意の技術を使用して作製されてもよい。モノフィラメント又はマルチフィラメント編組が補強部材として使用される場合、モノフィラメント又はマルチフィラメント編組は、任意の所望の方法で配向され得る。例えば、モノフィラメント又はマルチフィラメント編組は、バットレスアセンブリ300内で互いに対してランダムに置かれてもよい。別の実施例として、モノフィラメント又はマルチフィラメント編組は、バットレスアセンブリ300内で共通の方向に配向されてもよい。チョップドファイバーが強化部材として使用される場合、チョップドファイバーは任意の望ましい方法で配向され得る。例えば、チョップドファイバーは、ランダムに配向されてもよく、共通の方向に配向されてもよい。したがって、チョップドファイバーは、マットやフェルトなどの不織布材料を形成することができる。チョップドファイバーは、(例えば、熱融着によって)一緒に接合されてもよく、又は互いに付着していなくてもよい。チョップドファイバーは、任意の適切な長さのものであり得る。例えば、チョップドファイバーは、0.1mm~100mmの長さ、いくつかの態様では0.4mm~50mmの長さを有してもよい。一態様では、バットレスアセンブリ300は、事前に融合されていない、バットレスアセンブリ300内に埋め込まれた、ランダムに配向されたチョップドファイバーを有する。
【0051】
補強部材は、本明細書で前述した任意の生体吸収性、非生体吸収性、天然、又は合成材料及びそれらの組み合わせから形成され得ることが想定される。モノフィラメント又はマルチフィラメント編組が補強部材として使用される場合、市販の縫合材料を補強部材として有利に使用し得る。
【0052】
態様では、少なくとも1種の生物活性剤が、バットレスアセンブリ300と、及び/又はバットレスアセンブリ300を構築するために使用される個々の構成要素(多孔質層、非多孔質層、及び/又は補強部材)のいずれかと組み合わされてもよい。態様では、バットレスアセンブリ300は、生物活性剤を送達するための媒体としても機能することができる。本明細書で使用される「生物活性剤」という用語は、その最も広い意味で使用され、臨床用途を有する任意の物質又は物質の混合物を含む。結果として、生物活性剤は、それ自体薬理活性(例えば、色素又は香料)を有していても、又は有していなくてもよい。代わりに、生物活性剤は、治療効果又は予防効果を提供する任意の薬剤、例えば、組織の成長、細胞の成長、又は細胞の分化に影響を及ぼす又は関係する化合物であり得る。
【0053】
本開示に従って利用され得る生物活性剤の部類の例としては、癒着防止剤、抗菌剤、鎮痛剤、解熱剤、麻酔剤、抗癲癇薬、抗ヒスタミン剤、抗炎症薬、心血管薬、診断用薬、交感神経興奮薬、コリン様作用薬、抗ムスカリン薬、鎮痙薬、ホルモン、成長因子、筋弛緩薬、アドレナリン作動性ニューロン遮断薬、抗新生物薬、免疫原性薬、免疫抑制薬、消化管薬、利尿薬、ステロイド、脂質、リポ多糖類、多糖類、及び酵素が挙げられる。生物活性剤の組み合わせが使用され得ることもまた意図される。
【0054】
癒着防止性剤(Anti-adhesive agent)又は癒着防止剤(anti-adhesionagent)剤を使用して、バットレスアセンブリ300と標的組織の反対側の周囲組織との間に癒着が形成されることを阻止することができる。これらの薬剤のいくつかの実施例には、ポリ(ビニルピロリドン)、カルボキシメチルセルロース、ヒアルロン酸、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール及びそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0055】
本開示のバットレスアセンブリ300に生物活性剤として含まれてもよい好適な抗菌剤としては、2,4,4’-トリクロロ-2’-ヒドロキシジフェニルエーテルとしても知られるトリクロサン、酢酸クロルヘキシジン、クロルヘキシジングルコネート、クロルヘキシジン塩酸塩、及び硫酸クロルヘキシジンが含まれるクロルヘキシジン及びその塩、酢酸銀、安息香酸銀、炭酸銀、クエン酸銀、ヨウ素酸銀、ヨウ化銀、乳酸銀、ラウリン酸銀、硝酸銀、酸化銀、パルミチン酸銀、銀タンパク質、及びスルファジアジン銀が含まれる銀及びその塩、ポリミキシン、テトラサイクリン、トブラマイシン及びゲンタマイシンなどのアミノグリコシド、リファンピシン、バシトラシン、ネオマイシン、クロラムフェニコール、ミコナゾール、オキソリン酸、ノルフロキサシン、ナリジキシン酸、ペフロキサシン、エノキサシン、及びシプロフロキサシンなどのキノロン、オキサシリン及びピプラシルなどのペニシリン、ノノキシノール9、フシジン酸、セファロスポリン、並びにこれらの組合せが挙げられる。加えて、ウシラクトフェリン及びラクトフェリシンBなどの抗菌性タンパク質及びペプチドが、本開示の生物活性コーティングに生物活性剤として含まれてもよい。
【0056】
本開示によるバットレスアセンブリ300に生物活性剤として含まれてもよい他の生物活性剤は、局所麻酔薬;非ステロイド系避妊薬;副交感神経作動薬;精神治療薬;精神安定薬;鬱血除去薬;催眠鎮静薬;ステロイド;スルホンアミド;交感神経作動薬;ワクチン;ビタミン;抗マラリア薬;抗片頭痛薬;Lドーパなどの抗パーキンソン病薬;鎮痙薬;抗コリン作動薬(例えば、オキシブチニン);鎮咳薬;気管支拡張薬;冠血管拡張薬及びニトログリセリンなどの心血管作動薬;アルカロイド;鎮痛剤;コデイン、ジヒドロコデイノン、メペリジン、モルヒネなどの麻酔薬;サリチル酸塩、アスピリン、アセトアミノフェン、d-プロポキシフェンなどの非麻酔薬;ナルトレキソン及びナロキソンなどのオピオイド受容体拮抗薬;抗癌剤;抗痙攣薬;制吐薬;抗ヒスタミン剤;ホルモン剤、ハイドロコルチゾン、プレドニゾロン、プレドニゾン、非ホルモン剤、アロプリノール、インドメタシン、フェニルブタゾンなどの抗炎症剤;プロスタグランジン及び細胞毒性薬;エストロゲン;抗菌剤;抗生物質;抗真菌薬;抗ウイルス剤;抗凝固剤;抗痙攣薬;抗うつ薬;抗ヒスタミン剤;及び免疫剤を含む。
【0057】
コーティング組成物に含まれてもよい好適な生物活性剤の他の例としては、ウイルス及び細胞、ペプチド、ポリペプチド及びタンパク質、その類似体、ムテイン、並びにそれらの活性フラグメント、例えば、免疫グロブリン、抗体、サイトカイン(例えば、リンホカイン、モノカイン、ケモカイン)、血液凝固因子、造血因子、インターロイキン(IL-2、IL-3、IL-4、IL-6)、インターフェロン(β-IFN、(α-IFN及びγ-IFN)、エリスロポエチン、ヌクレアーゼ、腫瘍壊死因子、コロニー刺激因子(例えば、GCSF、GM-CSF、MCSF)、インスリン、抗腫瘍剤及び腫瘍抑制剤、血液タンパク質、ゴナドトロピン(例えば、FSH、LH、CGなど)、ホルモン及びホルモン類似体(例えば、成長ホルモン)、ワクチン(例えば、腫瘍性、細菌性及びウイルス性抗原);ソマトスタチン;抗原;血液凝固因子;成長因子(例えば、神経成長因子、インスリン様成長因子);タンパク質阻害剤、タンパク質拮抗剤、及びタンパク質作用薬;アンチセンス分子、DNA及びRNAなどの核酸;オリゴヌクレオチド;ポリヌクレオチド;並びにリボザイムが挙げられる。
【0058】
本開示が図面に示されているが、本開示は当該技術分野が許容するのと同じくらい広い範囲であると捉えられるべきであり、本明細書も同様に読み取られるべきであると意図されるので、本開示がこれらの図面に限定されることは意図されない。したがって、上記の説明は、限定的なものとしてではなく、単に例示として解釈されるべきである。本明細書に添付の請求項の範囲及び趣旨を逸脱しない他の修正は、当業者ならば想到するであろう。
【国際調査報告】