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特表2024-524139三方管、及びこの三方管を用いた空調システム
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  • 特表-三方管、及びこの三方管を用いた空調システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】三方管、及びこの三方管を用いた空調システム
(51)【国際特許分類】
   F16L 41/02 20060101AFI20240628BHJP
   F24F 1/26 20110101ALI20240628BHJP
【FI】
F16L41/02
F24F1/26
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577891
(86)(22)【出願日】2022-07-07
(85)【翻訳文提出日】2024-02-14
(86)【国際出願番号】 CN2022104309
(87)【国際公開番号】W WO2023280261
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】202121540428.7
(32)【優先日】2021-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515266108
【氏名又は名称】浙江盾安人工環境股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Zhejiang DunAn Artificial Environment Co., Ltd
【住所又は居所原語表記】Diankou Industry Zone, Zhuji, Zhejiang, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】李 書求
(72)【発明者】
【氏名】王 文杰
【テーマコード(参考)】
3H019
3L054
【Fターム(参考)】
3H019BA02
3H019BB01
3H019BD01
3H019BD03
3L054BC05
(57)【要約】
三方管本体(10)及び接続部材(20)を含む三方管(100)であって、三方管本体は、接続部材を介して外部パイプラインに接続され、三方管本体は、ステンレス鋼製の三方管であり、接続部材は、銅管又はアルミニウム管である、三方管(100)、及びこの三方管を用いた空調システム(200)。この三方管は、ステンレス鋼製の三方管本体を用いるため、三方管の強度を増加させ、製造コストを削減し、三方管の使用寿命を延長させることができる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
三方管本体及び接続部材を含む三方管であって、前記三方管本体は、前記接続部材を介して外部パイプラインに接続され、前記三方管本体は、ステンレス鋼製の三方管であり、前記接続部材は、銅管又はアルミニウム管である、三方管。
【請求項2】
前記接続部材の前記三方管本体に接続される一端には径方向において前記三方管本体にマッチングする位置決め部が設けられ、前記接続部材の他端は外部パイプラインに接続され、前記位置決め部(24)は、前記接続部材と前記三方管本体との接続長さを制限するために用いられる、請求項1に記載の三方管。
【請求項3】
前記接続部材は前記三方管本体に挿嵌され、前記位置決め部は、前記接続部材を径方向に沿って収縮させて形成した縮径セグメントであるか、あるいは、前記接続部材は前記三方管本体に嵌合され、前記位置決め部は、前記接続部材を径方向に沿って拡大させて形成した拡径セグメントである、請求項2に記載の三方管。
【請求項4】
前記三方管本体は、第1接続口、第2接続口及び第3接続口を含み、前記第2接続口と前記第3接続口とは同軸線上に設けられ、前記接続部材は、第1接続部材、第2接続部材及び第3接続部材を含み、前記第1接続口、前記第2接続口及び前記第3接続口は、前記第1接続部材、前記第2接続部材及び前記第3接続部材にそれぞれ接続される、請求項1に記載の三方管。
【請求項5】
前記第1接続口の肉厚t1、前記第2接続口の肉厚t2及び前記第3接続口の肉厚t3は、関係式:t1<t2且つt2=t3を満たす、請求項4に記載の三方管。
【請求項6】
前記第1接続口の内径D1、前記第2接続口の内径D2及び前記第3接続口の内径D3は、関係式:D1≦D2且つD2=D3を満たす、請求項4に記載の三方管。
【請求項7】
前記第1接続口と前記第2接続口との接続箇所、及び/又は、前記第1接続口と前記第3接続口との接続箇所には接続部が設けられ、前記接続部は、フィレット遷移の接続部である、請求項4に記載の三方管。
【請求項8】
前記第1接続口は溶接によって前記第1接続部材に接続される、及び/又は、
前記第2接続口は溶接によって前記第2接続部材に接続される、及び/又は、
前記第3接続口は溶接によって前記第3接続部材に接続される、請求項4に記載の三方管。
【請求項9】
前記第1接続部材の内径は前記第1接続口の内径以上である、及び/又は、
前記第2接続部材の内径は前記第2接続口の内径以上である、及び/又は、
前記第3接続部材の内径は前記第3接続口の内径以上である、請求項4に記載の三方管。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の三方管を含む、空調システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2021年7月7日に出願された、出願番号が202121540428.7であり、発明の名称が「三方管、及びこの三方管を用いた空調システム」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
本出願は、空調の技術分野に関し、特に、三方管、及びこの三方管を用いた空調システムに関する。
【背景技術】
【0003】
空調分野では、三方管が広く用いられている。通常の空調機の熱交換管には銅製の三方管が多く用いられるが、銅製の三方管は、強度が低く、加工プロセスに制限があるため、断面形状が急激に変化する角部に応力が集中し、その部分の肉厚が薄くなるため、流体の衝撃により損傷しやすくなる。
【0004】
一部の大型空調装置における三方管は、2つの異なる材質のパイプ継手の接続に関わることになるが、異なる種類の金属の溶接は通常複雑であるため、製造コストが高くなる。
【発明の概要】
【0005】
本出願の各種の実施例によれば、三方管、及びこの三方管を用いた空調システムが提供される。
【0006】
三方管は、三方管本体及び接続部材を含む。三方管本体は、接続部材を介して外部パイプラインに接続され、三方管本体は、ステンレス鋼製の三方管であり、接続部材は、銅管又はアルミニウム管である。
【0007】
一実施例では、接続部材の三方管本体に接続される一端には径方向において三方管本体にマッチングする位置決め部が設けられ、他端は外部パイプラインに接続され、位置決め部は、接続部材と三方管本体との接続長さを制限するために用いられる。
【0008】
一実施例では、接続部材は三方管本体に挿嵌され、位置決め部は、接続部材を径方向に収縮させて形成した縮径セグメントであるか、あるいは、接続部材は三方管本体に嵌合され、位置決め部は、接続部材を径方向に拡大させて形成した拡径セグメントである。
【0009】
一実施例では、三方管本体は、第1接続口、第2接続口及び第3接続口を含み、第2接続口と第3接続口とは同軸線上に設けられ、接続部材は、第1接続部材、第2接続部材及び第3接続部材を含み、第1接続口、第2接続口及び第3接続口は、第1接続部材、第2接続部材及び第3接続部材にそれぞれ接続される。
【0010】
一実施例では、第1接続口の肉厚t1、第2接続口の肉厚t2及び第3接続口の肉厚t3は、関係式:t1<t2且つt2=t3を満たす。
【0011】
一実施例では、第1接続口の内径D1、第2接続口の内径D2及び第3接続口の内径D3は、関係式:D1≦D2且つD2=D3を満たす。
【0012】
一実施例では、第1接続口と第2接続口との接続箇所、及び/又は、第1接続口と第3接続口との接続箇所には接続部が設けられ、接続部は、フィレット遷移の接続部である。
【0013】
一実施例では、第1接続口は溶接によって第1接続部材に接続される、及び/又は、第2接続口は溶接によって第2接続部材に接続される、及び/又は、第3接続口は溶接によって第3接続部材に接続される。
【0014】
一実施例では、第1接続部材の内径は第1接続口の内径以上である、及び/又は、第2接続部材の内径は第2接続口の内径以上である、及び/又は、第3接続部材の内径は第3接続口の内径以上である。
【0015】
本出願は、上記のいずれかに記載の三方管を含む空調システムを更に提供する。
【0016】
本出願の1つ以上の実施例の詳細は、以下の図面及び記述において提示する。本出願の他の特徴、目的及び利点は、明細書、図面及び特許請求の範囲により明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
ここに開示されているこれらの発明の実施例及び/又は例示をより良く記述及び説明するために、1つ以上の図面を参照することができる。図面を説明するために用いられる追加の詳細又は例示は、開示された発明、ここで説明する実施例及び/又は例示、並びにここで理解されるこれらの発明の最適な形態のうちのいずれかの範囲を制限するものとしてみなされるべきではない。
【0018】
図1】本出願の1つ以上の実施例による三方管の構成模式図である。
図2図1に示す三方管における三方管本体の構成模式図である。
図3】1つ以上の実施例による三方管の構成模式図である。
図4図3に示す三方管のAにおける部分拡大模式図である。
図5】1つ以上の実施例による三方管、及びこの三方管を含む空調システムの模式図である。
【0019】
符号の説明
100 三方管、10 三方管本体、11 第1接続口、12 第2接続口、13 第3接続口、14 接続部、20 接続部材、21 第1接続部材、22 第2接続部材、23 第3接続部材、24 位置決め部、20a 接続部材、21a 第1接続部材、22a 第2接続部材、23a 第3接続部材、24a 位置決め部、200 空調システム。
【0020】
以上の主な符号の説明に、図面及び具体的な実施形態を組み合わせて、本出願を更に詳細に説明する。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本出願の目的、技術態様及び利点をより明確にするために、以下に、図面及び具体的な実施形態を参照して、本出願を更に詳細に説明する。ここで説明される具体的な実施形態は、本出願を解釈するためのものにすぎず、本出願の保護範囲を限定するものではないことを理解されたい。
【0022】
説明すべきこととして、アセンブリが別のアセンブリに「取り付けられる」とされる場合、別のアセンブリに直接取り付けられてもよく、又は、間に置かれるアセンブリが存在してもよい。1つのアセンブリが別のアセンブリに「設けられる」とみなされる場合、別のアセンブリに直接設けられてもよく、又は、間に置かれるアセンブリが同時に存在してもよい。1つのアセンブリが別のアセンブリに「固定される」とみなされる場合、別のアセンブリに直接固定されてもよく、又は、間に置かれるアセンブリが同時に存在してもよい。本文で使用される「垂直な」、「水平な」、「左」、「右」という用語及び類似した表現は、説明を目的とするものにすぎず、唯一の実施形態であることを表すものではない。
【0023】
特に定義しない限り、本文で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本出願の属する技術分野における当業者によって一般に理解される意味と同じである。本文において、本出願の明細書に使用される用語は、具体的な実施形態を説明することを目的とするものにすぎず、本出願を制限する意図のものではない。本文で使用される「又は/及び」という用語は、関連する列挙された項目の任意及び全ての組み合わせを1つ又は複数含む。
【0024】
図1及び図2を参照すると、図1は、本出願によって提供される三方管100の構成模式図であり、図2は、図1に示す三方管本体10の構成模式図である。
【0025】
本出願は、主に外部パイプラインとの接続に用いられる三方管100を提供しており、この三方管100は、冷却の分野で広く適用されている極めて重要な部品である。三方管100は、他のパイプラインにも用いることができることが理解できる。
【0026】
三方管100は、三方管本体10及び接続部材20を含む。三方管本体10は、接続部材20を介して外部パイプラインに接続される。三方管本体10は、外部パイプライン、例えば、空調システムにおける熱交換パイプラインとの連通に用いられ。接続部材20は、三方管本体10の接続口を外部パイプラインに接続するために用いられる。
【0027】
空調分野では、三方管が広く用いられている。通常の空調機の熱交換管には銅製の三方管が多く用いられるが、銅製の三方管は、強度が低く、加工プロセスに制限があるため、断面形状が急激に変化する角部に応力が集中し、その部分の肉厚が薄くなるため、流体の衝撃により損傷しやすくなる。
【0028】
一部の大型空調装置における三方管は、2つの異なる材質のパイプ継手の接続に関わることになるが、異なる種類の金属の溶接は通常複雑であるため、製造コストが高くなる。
【0029】
三方管本体10は、ステンレス鋼製の三方管であるため、強度が高く、銅製の三方管よりもコストが低い。同時に、接続部材20は、銅管又はアルミニウム管であるため、外部パイプライン、特に、空調システムにおける銅管、アルミニウム管又は他のパイプラインに容易に接続することができ、ステンレス鋼製の三方管を外部パイプラインに直接接続する難易度を低減させており、特に、三方管が損傷した後に空調内部で三方管を修理する際の難易度を低減させている。
【0030】
一実施形態では、三方管本体10の断面は略「T」字形状をなす。三方管本体10は、主に、外部パイプラインを接続して、流体の方向を変えるために用いられる。三方管本体10は、接続部材20に接続するための第1接続口11、第2接続口12及び第3接続口13を含む。第1接続口11、第2接続口12及び第3接続口13接続口は、いずれも中空構造であり、第2接続口12と第3接続口13とは同軸線上に設けられる。
【0031】
他の実施形態では、三方管本体10は、他の構造、例えば、断面が「Y」字形状の三方管本体10であってもよく、3つの接続口の互いの連通を実現することができればよいことが理解できる。更に、第2接続口12と第3接続口13とは同軸線上に設けられなくてもよく、加工プロセスの要件を満たし、且つ流体の流れを容易にすることができればよい。
【0032】
更に、第1接続口11は、第2接続口12と第3接続口13との間の管セグメントに設けられる。そして、第2接続口12と第3接続口13との間の管セグメントは、フランジングプロセスによって、径方向に沿って伸びて、第1接続口11を形成する。第1接続口11の材料の厚さが薄すぎるようになることと、隠れ亀裂が発生することを避けるために、フランジングプロセスの変形特徴に基づいて、第1接続部材21に容易に接続するように、その外側に向かって突出した長さを一定の範囲内に制御する必要がある。
【0033】
一実施形態では、三方管本体10の全体の機械的性能を考慮して、流体の衝撃により肉厚の薄い箇所が早期に破損して、三方管100を早めに交換する必要がある状況が発生しない場合、三方管本体10の肉厚は等しい。具体的には、第1接続口11の肉厚t1、第2接続口12の肉厚t2及び第3接続口13の肉厚t3は、関係式:t1<t2且つt2=t3を満たす必要があると同時に、第1接続口11の設置位置、構造及びフランジング加工プロセスの制限によって、第1接続口11の内径は大きすぎてはならない。具体的には、第1接続口11の内径D1、第2接続口12の内径D2及び第3接続口13の内径D3は、関係式:D1≦D2且つD2=D3を満たす必要がある。このように設けることによって、第1接続口11を加工する際に肉厚が薄すぎたり、ましては亀裂が入ったりする現象が発生することを効果的に避けて、三方管本体10の製品品質を向上させることができるだけでなく、三方管100の使用時における流れ制限現象も効果的に避けることができる。
【0034】
一実施形態では、三方管本体10は、第1接続口11と第2接続口12との間に設けられる接続部14、及び/又は、第1接続口11と第3接続口13との間に設けられる接続部14を更に含む。接続部14は、大きなフィレットを用いて遷移し、且つ肉厚が均一であり、第1接続口11と第2接続口12とを滑らかに遷移させるために用いられ、及び/又は、第1接続口11と第3接続口13とを滑らかに遷移させるために用いられる。このように設けることによって、三方管100は、全体構造において形状が急激に変化する箇所が存在しなくなり、接続部14への応力集中が効果的に低減されるため、三方管100が流体の方向を変える際に、接続部14が流体の衝撃により損傷しやすくなるために三方管100を早めに交換しなければなくなることがなくなると同時に、三方管100の加工も容易になる。
【0035】
接続部材20は、三方管本体10を外部パイプラインに接続するための、第1接続部材21、第2接続部材22及び第3接続部材23を含む。第1接続部材21、第2接続部材22及び第3接続部材23は、いずれも中空構造であり、第1接続部材21は第1接続口11に接続され、第2接続部材22は第2接続口12に接続され、且つ第3接続部材23は第3接続口13に接続される。更に、第1接続口11と第1接続部材21との接続、第2接続口12と第2接続部材22との接続、及び第3接続口13と第3接続部材23との接続の接続難易度を低減させるために、接続部材20の横断面形状は、三方管本体10の接続口の横断面形状とほぼ同じである必要がある。
【0036】
一実施形態では、第1接続部材21の内径は、三方管本体10における第1接続口11の内径以上であり、及び/又は、第2接続部材22の内径は、三方管本体10における第2接続口12の内径以上であり、及び/又は、第3接続部材23の内径は、三方管本体10における第3接続口13の内径以上である。このように設けることによって、三方管100を流れる液体の流れが制限されることがなくなる。
【0037】
図3及び図4を参照すると、図3は、本出願の別の実施形態における三方管の構成模式図であり、図4は、図3に示す三方管のAにおける部分拡大模式図である。
【0038】
三方管100の別の実施例は、上記の実施例における三方管100の構造とほぼ同じであるが、主に、接続部材20aの三方管本体10に接続される一端には径方向において三方管本体10にマッチングする位置決め部24aが設けられ、他端は外部パイプラインに接続され、例えば、位置決め部24aの他端は、空調システムに元からある銅管、アルミニウム管又は他のパイプラインに接続される点が改良されている。
【0039】
更に、接続部材20aは三方管本体10に挿嵌され、位置決め部24aは、接続部材20aを径方向に沿って収縮させて形成した縮径セグメントであり、第1接続口11、第2接続口12及び第3接続口13の外端面は、第1接続部材21a、第2接続部材22a及び第3接続部材23aの縮径セグメント上の段差面にそれぞれ接触するか、あるいは、接続部材20aは三方管本体10に嵌合され、位置決め部24aは、接続部材20aを径方向に沿って拡大させて形成した拡径セグメントであり、第1接続口11、第2接続口12及び第3接続口13の外端面は、第1接続部材21a、第2接続部材22a及び第3接続部材23aの拡径セグメント上の段差面にそれぞれ接触する。位置決め部24aの主な役割は、接続部材20aと三方管本体10とが容易に接続するように位置決めすること、及び接続部材20aと三方管本体10との接続長さを制限することであり、この長さが小さいと、接続した後の三方管本体10と接続部材20aとの気密性を効果的に確保することができなくなり、この長さが大きすぎると、接続部材20aの材料が無駄になり、製造コストの削減に不利になるため、この深さを合理的に制御することによって、接続部材20aと三方管本体10の接続口との接続強度及び密封性をより良く確保し、且つ三方管100の製造コストを削減することができる。
【0040】
本実施例では、位置決め部24aは、接続部材20aの縮径セグメント又は拡径セグメントであるが、他の実施例では、位置決め部24aは、接続部材20aの径方向に沿って設けられる凹リング又は凸リングであってもよく、位置決め及び接続部材20aと三方管本体10との接続長さの制限を実現することができればよいことが理解できる。
【0041】
一実施形態では、接続部材と三方管本体10の接続口との接続の堅牢性及び気密性を確保するために、第1接続口11は溶接によって第1接続部材21aに接続され、第2接続口12は溶接によって第2接続部材22aに接続され、且つ第3接続口13は溶接によって第3接続部材23aに接続される。更に、位置決め部24aと三方管本体10の各接続口との隙間を合理的に設けて、それが溶接要件をより良く満たすことができるようにすることによって、溶接品質を確保する必要がある。
【0042】
他の実施形態では、接続部材20aは、フランジ、ネジ等を介して三方管本体10の接続口との接続を実現してもよく、その接続箇所の堅牢性及び気密性を実現することができればよいことが理解できる。本出願の、第1接続部材21aと第1接続口11との接続、第2接続部材22aと第2接続口12との接続、及び第3接続部材23aと第3接続口13との接続は、異なる接続方式を用いてもよく、主に、作業環境及び使用要件に応じて決定される。
【0043】
本出願の一実施形態によって提供される三方管は、銅製の三方管の代わりに、ステンレス鋼製の三方管本体を用いるため、三方管の強度を増加させ、製造コストを削減し、更には、三方管の使用寿命を延長させることができる。更に、本出願は、接続部材を用いて、三方管本体を外部パイプラインに接続し、接続部材は、銅管又はアルミニウム管であるため、外部パイプラインに容易に接続することができるだけでなく、製造コストを更に削減している。
【0044】
本出願は、上記の三方管100を用いた空調システム200(図5を参照)を更に提供しており、この空調システム200は、全体の使用性能がより良好で、製造コストがより低く、幅広い適用可能性がある。
【0045】
上述した実施例の各技術特徴は、任意の組み合わせが可能であり、説明を簡潔にするために、上記の実施例における各技術特徴の可能な組み合わせについては全て説明されていないが、これらの技術特徴の組み合わせに矛盾がない限り、いずれも本明細書に記載された範囲とみなされるべきである。
【0046】
上述した実施例は、本出願のいくつかの実施形態を示すものにすぎず、その説明が比較的に具体的且つ詳細ではあるが、それ故に実用新案の特許請求の範囲を制限するものとして理解されるべきではない。当業者にとって、本出願の趣旨を逸脱しないことを前提に、いくつかの変形及び改善を行うこともできるが、いずれも本出願の保護範囲に含まれることを指摘しておかなければならない。従って、本出願の特許の保護範囲は、添付の特許請求の範囲に準ずるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】