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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】DC-DCコンバータ及び電源装置
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/28 20060101AFI20240628BHJP
【FI】
H02M3/28 H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577983
(86)(22)【出願日】2022-06-14
(85)【翻訳文提出日】2023-12-15
(86)【国際出願番号】 CN2022098575
(87)【国際公開番号】W WO2022262702
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】202121328038.3
(32)【優先日】2021-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110663929.2
(32)【優先日】2021-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523473626
【氏名又は名称】深▲せん▼市新思電能科技有限責任公司
【氏名又は名称原語表記】THINKING POWER TECHNOLOGY(SHEN ZHEN)LIMITED
【住所又は居所原語表記】D09,6th floor,No.1-2 Taohua Road,Futian Free Trade Zone,Shenzhen,Guangdong 518045,China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】呉臻員
【テーマコード(参考)】
5H730
【Fターム(参考)】
5H730AA14
5H730AS04
5H730AS05
5H730BB27
5H730BB61
5H730BB82
5H730EE01
5H730EE07
5H730EE08
5H730FG05
5H730FG10
(57)【要約】
本願はDC-DCコンバータ及び電源装置を開示し、前記コンバータは、直流電源が接続されるように構成された電源入力端子と、給電電源を出力するように構成された電源出力端子と、入力端子が電源入力端子に接続されたM個のブリッジアーム回路と、各変圧器の一次側コイル接続端子が前記M個のブリッジアーム回路の中点に接続された変圧器組立体と、入力端子が変圧器組立体の二次側コイル接続端子に接続され、出力端子が電源出力端子に接続された整流フィルタ回路と、を含み、M個のブリッジアーム回路と変圧器組立体とは、接続された直流電源を、変圧器組立体の二次側コイルにおいて所要の電圧に変換して、整流フィルタ回路による整流及びフィルタリングを経てから、電源出力端子に出力するように構成され、ここで、M≧3である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
DC-DCコンバータであって、
直流電源が接続されるように構成された電源入力端子と、
給電電源を出力するように構成された電源出力端子と、
入力端子が電源入力端子に接続されたM個のブリッジアーム回路と、
M-1個の変圧器を含む変圧器組立体であって、前記M-1個の変圧器には少なくとも2種類の異なる巻数比の変圧器が設けられ、各前記変圧器は2つの一次側コイル接続端子を含み、N番目の前記変圧器の1つの前記一次側コイル接続端子は、N番目の前記ブリッジアーム回路のブリッジアーム中点に接続され、N番目の前記変圧器のもう1つの前記一次側コイル接続端子は、N+1番目の前記ブリッジアーム回路のブリッジアーム中点に接続され、1≦N≦M-1である変圧器組立体と、
入力端子が変圧器組立体の二次側コイル接続端子に接続され、出力端子が前記電源出力端子に接続された整流フィルタ回路と、を含み、
M個の前記ブリッジアーム回路と前記変圧器組立体とは、接続された前記直流電源を、前記変圧器組立体の二次側コイルにおいて所要の電圧に変換して、前記整流フィルタ回路による整流及びフィルタリングを経てから、前記電源出力端子に出力するように構成され、M≧3である
DC-DCコンバータ。
【請求項2】
隣接する2つの変圧器の両方に接続されたブリッジアーム回路のスイッチの状態を変化させることにより、前記隣接する2つの変圧器の状態を同時に変化させる
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項3】
M-1個の前記変圧器のうちの1つの、少なくとも一端が切断された変圧器の動作切替時に、ブリッジアーム回路のスイッチング損失が最小となるように、一次側コイル接続端子に接続された2つのブリッジアーム中点における磁化電流が流出するブリッジアーム回路の下アームトランジスタがターンオンし、ブリッジアーム中点における磁化電流が流入するブリッジアーム回路の上アームトランジスタがターンオンする
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項4】
M-1個の前記変圧器のうちの1つの、少なくとも一端が切断された変圧器の動作切替時に、ブリッジアーム回路のスイッチング損失が最小となるように、一次側コイル接続端子に接続された2つのブリッジアーム中点における磁化電流が流出するブリッジアーム回路の下アームトランジスタがターンオンし、ブリッジアーム中点における磁化電流が流入するブリッジアーム回路の上アームトランジスタがターンオンし、既に前記直流電源に接続されて動作しているもう1つの変圧器がブリッジアームスイッチの状態を維持したまま動作することにより、上述した2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作することになる
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項5】
前記DC-DCコンバータは、交番位相シフトフルブリッジ動作モードを有し、
前記交番位相シフトフルブリッジ動作モードにおいて、M-1個の前記変圧器の一次側は順番に、前記直流電源電圧とゼロ電圧で、1つ又は複数の制御周期にわたって動作する
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項6】
前記DC-DCコンバータは、交番位相シフトフルブリッジ動作モードを有し、
前記交番位相シフトフルブリッジ動作モードでは、1つの制御周期において、そのうちの1つの前記変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、その後、対応するブリッジアームを介して前記変圧器の両端を短絡させて動作し、前記変圧器はこうして1つ又は複数の制御周期にわたって動作し、M-1個の前記変圧器は順番にサイクルして動作する
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項7】
前記DC-DCコンバータは、デュアルモード動作モードを有し、
前記デュアルモード動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器が順番に前記直流電源電圧で動作した後に、M-1番目の変圧器はゼロ電圧で還流する
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項8】
前記デュアルモード動作モードでは、最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作する
請求項7に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項9】
前記DC-DCコンバータは、デュアルモード動作モードを有し、
前記デュアルモード動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、サイクルの後、最後の1つの変圧器は、対応するブリッジアームを介して前記最後の1つの変圧器の両端を短絡させて還流する
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項10】
前記デュアルモード動作モードでは、最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作する
請求項9に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項11】
前記DC-DCコンバータは、半統合動作モードを有し、
前記半統合動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器が順番に前記直流電源電圧で動作した後に、M-1個の変圧器が同時に動作する
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項12】
前記半統合動作モードでは、最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作する
請求項11に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項13】
前記DC-DCコンバータは、半統合動作モードを有し、
前記半統合動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、サイクルの後、前記M-1個の変圧器が同時に直列に動作する
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項14】
前記半統合動作モードでは、最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作する
請求項13に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項15】
前記DC-DCコンバータは、全統合動作モードを有し、
前記全統合動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器が順番に前記直流電源電圧で動作する
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項16】
前記全統合動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうちのいずれの変圧器の最大磁束も磁性体の最大許容値を超えないように、入力電圧と各変圧器のデューティ比の変化に応じて、制御周期を調整する
請求項15に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項17】
前記全統合動作モードでは、最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作する
請求項15に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項18】
前記DC-DCコンバータは、全統合動作モードを有し、
前記全統合動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作する
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項19】
前記全統合動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうちのいずれの変圧器の最大磁束も磁性体の最大許容値を超えないように、入力電圧と各変圧器のデューティ比の変化に応じて、制御周期を調整する
請求項18に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項20】
前記全統合動作モードでは、最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作する
請求項18に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項21】
前記DC-DCコンバータは、交番位相シフトフルブリッジ動作モード、デュアルモード動作モード、半統合動作モード及び全統合動作モードを有し、
交番位相シフトフルブリッジ動作モードにおいて、M-1個の前記変圧器の一次側は順番に、前記直流電源電圧とゼロ電圧で、1つ又は複数の制御周期にわたって動作し、
デュアルモード動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器の一次側が順番に前記直流電源電圧で動作した後に、M-1番目の変圧器はゼロ電圧で還流し、
半統合動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器の一次側が順番に前記直流電源電圧で動作した後に、M-1個の変圧器が同時に動作し、
全統合動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器の一次側が順番に前記直流電源電圧で動作し、
前記DC-DCコンバータは、M個の前記ブリッジアーム回路におけるブリッジアームスイッチの被制御端子にそれぞれ接続されたメインコントローラをさらに含み、前記メインコントローラは、DC-DCコンバータの動作時に、M個の前記ブリッジアーム回路における対応するブリッジアームスイッチのオン/オフを制御することにより、前記変圧器組立体を、交番位相シフトフルブリッジ動作モード、デュアルモード動作モード、半統合動作モード及び全統合動作モードのうちの1つ又は複数のモードの組み合わせで動作させるように構成されている
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項22】
デュアルモード動作モード、又は半統合動作モード、又は全統合動作モードでは、最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作する
請求項21に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項23】
前記全統合動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうちのいずれの変圧器の最大磁束も磁性体の最大許容値を超えないように、入力電圧と各変圧器のデューティ比の変化に応じて、制御周期を調整する
請求項21に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項24】
等価的なフルブリッジデューティ比の変化に伴い、任意の2つのモード間の切替は、等価的なフルブリッジデューティ比の変化のヒステリシス性を有する
請求項21に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項25】
前記DC-DCコンバータは、交番フルブリッジ動作モードを有し、
前記交番フルブリッジ動作モードでは、1つの制御周期において、前記M-1個の変圧器のうちの1つの変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、その後、前記変圧器に接続されたブリッジアームを全てターンオフすることにより前記変圧器の入力端子を切断し、前記変圧器はこうして1つ又は複数の制御周期にわたって動作し、前記M-1個の変圧器は順番にサイクルして動作する
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項26】
前記DC-DCコンバータは、個別フルブリッジ動作モードを有し、
前記個別フルブリッジ動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうち1つのみの変圧器が動作し、1つの制御周期において、前記変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、その後、前記変圧器に接続されたブリッジアームを全てターンオフすることにより、前記変圧器の入力端子を切断する
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項27】
前記DC-DCコンバータは、個別位相シフトフルブリッジ動作モードを有し、
前記個別位相シフトフルブリッジ動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうち1つのみの変圧器が動作し、1つの制御周期において、前記変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、その後、対応するブリッジアームを介して前記変圧器の両端を短絡させる方式で動作する
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項28】
前記DC-DCコンバータは、個別位相シフトフルブリッジ動作モード、個別フルブリッジ動作モード、交番フルブリッジ動作モード、交番位相シフトフルブリッジ動作モード、デュアルモード動作モード、半統合動作モード及び全統合動作モードのうちの少なくとも1つのモードを有し、
前記個別位相シフトフルブリッジ動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうち1つのみの変圧器が動作し、1つの制御周期において、前記変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、その後、対応するブリッジアームを介して前記変圧器の両端を短絡させる方式で動作し、
前記個別フルブリッジ動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうち1つのみの変圧器が動作し、1つの制御周期において、前記変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続され、その後、前記変圧器に接続されたブリッジアームを全てターンオフすることにより、前記変圧器の入力端子を切断し、
前記交番フルブリッジ動作モードでは、1つの制御周期において、前記M-1個の変圧器のうちの1つの変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続され、その後、前記変圧器に接続されたブリッジアームを全てターンオフすることにより前記変圧器の入力端子を切断し、前記変圧器はこうして1つ又は複数の制御周期にわたって動作し、前記M-1個の変圧器は順番にサイクルして動作し、
前記交番位相シフトフルブリッジ動作モードでは、1つの制御周期において、そのうちの1つの前記変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、その後、対応するブリッジアームを介して前記変圧器の両端を短絡させて動作し、前記変圧器はこうして1つ又は複数の制御周期にわたって動作し、前記M-1個の変圧器は順番にサイクルして動作し、
前記デュアルモード動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、サイクルの後、最後の1つの変圧器は、対応するブリッジアームを介して前記最後の1つの変圧器の両端を短絡させて還流し、
前記半統合動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、その後、前記M-1個の変圧器が同時に直列に動作し、
前記全統合動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、
前記DC-DCコンバータは、M個の前記ブリッジアーム回路におけるブリッジアームスイッチの被制御端子にそれぞれ接続されたメインコントローラをさらに含み、前記メインコントローラは、DC-DCコンバータの動作時に、M個の前記ブリッジアーム回路における対応するブリッジアームスイッチのオン/オフを制御することにより、前記変圧器組立体を、個別位相シフトフルブリッジ動作モード、個別フルブリッジ動作モード、交番フルブリッジ動作モード、交番位相シフトフルブリッジ動作モード、デュアルモード動作モード、半統合動作モード及び全統合動作モードのうちの1つ又は複数のモードの組み合わせで動作させるように構成されている
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項29】
デュアルモード動作モード、又は半統合動作モード、又は全統合動作モードでは、最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作する
請求項28に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項30】
前記全統合動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうちのいずれの変圧器の最大磁束も磁性体の最大許容値を超えないように、入力電圧と各変圧器のデューティ比の変化に応じて、制御周期を調整する
請求項28に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項31】
等価的なフルブリッジデューティ比の変化に伴い、任意の2つのモード間の切替は、等価的なフルブリッジデューティ比の変化のヒステリシス性を有する
請求項28に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項32】
Mが3である場合、3つの前記ブリッジアーム回路は、第1のブリッジアームスイッチ、第2のブリッジアームスイッチ、第3のブリッジアームスイッチ、第4のブリッジアームスイッチ、第5のブリッジアームスイッチ及び第6のブリッジアームスイッチを含み、
前記第1のブリッジアームスイッチと前記第2のブリッジアームスイッチとが直列に設けられて第1のブリッジアーム回路を構成し、
前記第3のブリッジアームスイッチと前記第4のブリッジアームスイッチとが直列に設けられて第2のブリッジアーム回路を構成し、
前記第5のブリッジアームスイッチと前記第6のブリッジアームスイッチとが直列に設けられて第3のブリッジアーム回路を構成する
請求項28に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項33】
前記交番位相シフトフルブリッジ動作モードにおいて、前記メインコントローラは、前記第2のブリッジアーム回路の2つのブリッジアームスイッチをターンオン/ターンオフするように制御する時、前記第1のブリッジアーム回路と第3のブリッジアーム回路のうちのいずれか一つのブリッジアーム回路の2つのブリッジアームスイッチをターンオン/ターンオフするように制御し、もう1つのブリッジアーム回路内の2つのブリッジアームスイッチを全てターンオフするように制御する
請求項32に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項34】
前記デュアルモード動作モードでは、前記メインコントローラは、前記第2のブリッジアームスイッチがまずターンオフするように制御し、前記第5のブリッジアームスイッチがそれからターンオンするように制御し、前記第1のブリッジアームスイッチがまずターンオフするように制御し、前記第6のブリッジアームスイッチがそれからターンオンするように制御し、
前記メインコントローラは、前記第2のブリッジアームスイッチがまずターンオンするように制御し、前記第6のブリッジアームスイッチがそれからターンオフするように制御し、前記第1のブリッジアームスイッチがまずターンオンするように制御し、前記第5のブリッジアームスイッチがそれからターンオフするように制御する
請求項32に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項35】
前記半統合動作モード、又は前記全統合動作モードでは、前記メインコントローラは、前記第3のブリッジアームスイッチがまずターンオンするように制御し、前記第1のブリッジアームスイッチがそれからターンオフするように制御し、前記第4のブリッジアームスイッチがまずターンオンするように制御し、前記第2のブリッジアームスイッチがそれからターンオフするように制御し、
前記メインコントローラは、前記第2のブリッジアームスイッチがまずターンオンするように制御し、前記第6のブリッジアームスイッチがそれからターンオフするように制御し、前記第1のブリッジアームスイッチがまずターンオンするように制御し、前記第5のブリッジアームスイッチがそれからターンオフするように制御し、
前記メインコントローラは、前記第5のブリッジアームスイッチがまずターンオンするように制御し、前記第4のブリッジアームスイッチがそれからターンオンするように制御し、前記第6のブリッジアームスイッチがまずターンオンするように制御し、前記第3のブリッジアームスイッチがそれからターンオンするように制御する
請求項32に記載DC-DCコンバータ。
【請求項36】
請求項1から35の何れか一項に記載のDC-DCコンバータを含む
ことを特徴とする電源装置。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本願は2021年6月15日に出願された、出願番号が202121328038.3である中国特許出願、及び2021年6月15日に出願された、出願番号が202110663929.2である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容を引用により本願に組み入れる。
【技術分野】
【0002】
本願は電源の技術分野に関し、特にDCーDCコンバータ及び電源装置に関する。
【背景技術】
【0003】
従来の位相シフトフルブリッジアーキテクチャでは、デューティ比を変化させることにより出力電圧を調節する。図7及び図8を参照し、図7は位相シフトフルブリッジアーキテクチャのDC-DCコンバータの回路構成模式図であり、図8は位相シフトフルブリッジアーキテクチャのDC-DCコンバータのタイミング図である。以下の分析は、インダクタL1の最小電流がゼロより大きい状況に基づいて行われる。t0において、還流が終了し、Q22がターンオフし、変圧器の漏れインダクタンスが共振状態に入り始め、V2点で充電し電圧を上昇させる。t1において、V2点の電圧が最高点に達した後にQ21がソフトターンオンし、Q21とQ12とが共同で動作し、変圧器の二次側が整流を経てから外へエネルギーを出力する。t2において、Q12がターンオフする。変圧器一次側電流がV1で充電する。t3において、V1点の電圧が最高点に達した後にQ11がソフトターンオンする。変圧器の出力電圧が0である。変圧器Tx、Q11及びQ21は、還流状態に入る。この状態では、トランジスタや変圧器コイルでエネルギーが浪費される。t4において、還流が終了し、Q21がターンオフし、変圧器の漏れインダクタンスが共振状態に入り始め、V2点を放電して電圧を低下させる。t5において、V2点の電圧が最低点に達した後にQ22がソフトターンオンし、Q22とQ11とが共同で動作し、変圧器の二次側が整流を経てから外へエネルギーを出力する。t6において、Q11がターンオフする。変圧器一次側電流でV1点を放電し電圧を低下させる。t7において、V1点の電圧が最低点に達した後にQ12がソフトターンオンする。変圧器の出力電圧が0である。変圧器Tx、Q12及びQ22は、還流状態に入る。この状態では、トランジスタや変圧器コイルでエネルギーが浪費される。負荷の瞬間的な変化に対応するために100%デューティ比で動作することができないため、還流電流損失が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の主な目的は、ブリッジアーム回路及び変圧器の抵抗損失、特に還流電流損失を低減させることを目的とするDC-DCコンバータ及び電源装置を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本願はDCーDCコンバータを提案し、前記DC-DCコンバータは、
直流電源が接続されるように構成された電源入力端子と、
給電電源を出力するように構成された電源出力端子と、
入力端子が電源入力端子に接続されたM個のブリッジアーム回路と、
M-1個の変圧器を含む変圧器組立体であって、前記M-1個の変圧器には少なくとも2種類の異なる巻数比の変圧器が設けられ、各前記変圧器は2つの一次側コイル接続端子を含み、N番目の前記変圧器の1つの前記一次側コイル接続端子は、N番目の前記ブリッジアーム回路のブリッジアーム中点に接続され、N番目の前記変圧器のもう1つの前記一次側コイル接続端子は、N+1番目の前記ブリッジアーム回路のブリッジアーム中点に接続され、1≦N≦M-1である変圧器組立体と、
入力端子が変圧器組立体の二次側コイル接続端子に接続され、出力端子が前記電源出力端子に接続された整流フィルタ回路と、を含み、
M個の前記ブリッジアーム回路と前記変圧器組立体とは、接続された前記直流電源を、前記変圧器組立体の二次側コイルにおいて所要の電圧に変換して、前記整流フィルタ回路による整流及びフィルタリングを経てから、前記電源出力端子に出力するように構成され、ここで、M≧3である。
【0006】
一実施形態において、隣接する2つの変圧器の両方に接続されたブリッジアーム回路のスイッチの状態を変化させることにより、前記隣接する2つの変圧器の状態を同時に変化させる。
【0007】
一実施形態において、M-1個の前記変圧器のうちの1つの、少なくとも一端が切断された変圧器の動作切替時に、ブリッジアーム回路のスイッチング損失が最小となるように、一次側コイル接続端子に接続された2つのブリッジアーム中点における磁化電流が流出するブリッジアーム回路の下アームトランジスタがターンオンし、ブリッジアーム中点における磁化電流が流入するブリッジアーム回路の上アームトランジスタがターンオンする。
【0008】
一実施形態において、M-1個の前記変圧器のうちの1つの、少なくとも一端が切断された変圧器の動作切替時に、ブリッジアーム回路のスイッチング損失が最小となるように、一次側コイル接続端子に接続された2つのブリッジアーム中点における磁化電流が流出するブリッジアーム回路の下アームトランジスタがターンオンし、ブリッジアーム中点における磁化電流が流入するブリッジアーム回路の上アームトランジスタがターンオンし、既に前記直流電源に接続されて動作しているもう1つの変圧器がブリッジアームスイッチの状態を維持したまま動作することにより、上述した2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作することになる。
【0009】
一実施形態において、前記DC-DCコンバータは、交番位相シフトフルブリッジ動作モードを有し、前記交番位相シフトフルブリッジ動作モードにおいて、M-1個の前記変圧器の一次側は順番に、前記直流電源電圧とゼロ電圧で、1つ又は複数の制御周期にわたって動作し、又は、
1つの制御周期において、そのうちの1つの前記変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、その後、対応するブリッジアームを介して前記変圧器の両端を短絡させて動作し、前記変圧器はこうして1つ又は複数の制御周期にわたって動作し、M-1個の前記変圧器は順番にサイクルして動作する。
【0010】
一実施形態において、前記DC-DCコンバータはデュアルモード動作モードを有し、デュアルモード動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器が順番に前記直流電源電圧で動作した後に、M-1番目の変圧器はゼロ電圧で還流し、又は、
最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作し、又は、
1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、サイクルの後、最後の1つの変圧器は、対応するブリッジアームを介して前記最後の1つの変圧器の両端を短絡させて還流し、又は、
最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作する。
【0011】
一実施形態において、前記DC-DCコンバータは半統合動作モードを有し、前記半統合動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器が順番に前記直流電源電圧で動作した後に、M-1個の変圧器が同時に動作し、又は、
最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作し、又は、
前記半統合動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、サイクルの後、前記M-1個の変圧器が同時に直列に動作し、又は、
最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作する。
【0012】
一実施形態において、前記DC-DCコンバータは全統合動作モードを有し、前記全統合動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器が順番に前記直流電源電圧で動作し、又は、
前記全統合動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうちのいずれの変圧器の最大磁束も磁性体の最大許容値を超えないように、入力電圧と各変圧器のデューティ比の変化に応じて、制御周期を調整し、又は、
最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作し、又は、
1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、又は、
前記全統合動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうちのいずれの変圧器の最大磁束も磁性体の最大許容値を超えないように、入力電圧と各変圧器のデューティ比の変化に応じて、制御周期を調整し、又は、
最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作する。
【0013】
一実施形態において、前記DC-DCコンバータは、交番位相シフトフルブリッジ動作モード、デュアルモード動作モード、半統合動作モード及び全統合動作モードを有し、
交番位相シフトフルブリッジ動作モードにおいて、M-1個の前記変圧器の一次側は順番に、前記直流電源電圧とゼロ電圧で、1つ又は複数の制御周期にわたって動作し、
デュアルモード動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器の一次側が順番に前記直流電源電圧で動作した後に、M-1番目の変圧器はゼロ電圧で還流し、
半統合動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器の一次側が順番に前記直流電源電圧で動作した後に、M-1個の変圧器が同時に動作し、
全統合動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器の一次側が順番に前記直流電源電圧で動作し、
前記DC-DCコンバータは、M個の前記ブリッジアーム回路におけるブリッジアームスイッチの被制御端子にそれぞれ接続されたメインコントローラをさらに含み、前記メインコントローラは、DC-DCコンバータの動作時に、M個の前記ブリッジアーム回路における対応するブリッジアームスイッチのオン/オフを制御することにより、前記変圧器組立体を、交番位相シフトフルブリッジ動作モード、デュアルモード動作モード、半統合動作モード及び全統合動作モードのうちの1つ又は複数のモードの組み合わせで動作させるように構成されている。
【0014】
一実施形態において、デュアルモード動作モード、又は半統合動作モード、又は全統合動作モードでは、最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作する。
【0015】
一実施形態において、前記全統合動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうちのいずれの変圧器の最大磁束も磁性体の最大許容値を超えないように、入力電圧と各変圧器のデューティ比の変化に応じて、制御周期を調整する。
【0016】
一実施形態において、等価的なフルブリッジデューティ比の変化に伴い、任意の2つのモード間の切替は、等価的なフルブリッジデューティ比の変化のヒステリシス性を有する。
【0017】
一実施形態において、前記DC-DCコンバータは、交番フルブリッジ動作モードを有し、前記交番フルブリッジ動作モードでは、1つの制御周期において、前記M-1個の変圧器のうちの1つの変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続され、その後、前記変圧器に接続されたブリッジアームを全てターンオフすることにより前記変圧器の入力端子を切断し、前記変圧器はこうして1つ又は複数の制御周期にわたって動作し、前記M-1個の変圧器は順番にサイクルして動作する。
【0018】
一実施形態において、前記DC-DCコンバータは、個別フルブリッジ動作モードを有し、前記個別フルブリッジ動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうち1つのみの変圧器が動作し、1つの制御周期において、前記変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続され、その後、前記変圧器に接続されたブリッジアームを全てターンオフすることにより、前記変圧器の入力端子を切断する。
【0019】
一実施形態において、前記DC-DCコンバータは、個別位相シフトフルブリッジ動作モードを有し、前記個別位相シフトフルブリッジ動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうち1つのみの変圧器が動作し、1つの制御周期において、前記変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、その後、対応するブリッジアームを介して前記変圧器の両端を短絡させる方式で動作する。
【0020】
別の実施形態において、前記DC-DCコンバータは、個別位相シフトフルブリッジ動作モード、個別フルブリッジ動作モード、交番フルブリッジ動作モード、交番位相シフトフルブリッジ動作モード、デュアルモード動作モード、半統合動作モード及び全統合動作モードのうちの少なくとも1つのモードを有し、
前記個別位相シフトフルブリッジ動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうち1つのみの変圧器が動作し、1つの制御周期において、前記変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続され、その後、対応するブリッジアームを介して前記変圧器の両端を短絡させる方式で動作し、
前記個別フルブリッジ動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうち1つのみの変圧器が動作し、1つの制御周期において、前記変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続され、その後、前記変圧器に接続されたブリッジアームを全てターンオフすることにより、前記変圧器の入力端子を切断し、
前記交番フルブリッジ動作モードでは、1つの制御周期において、前記M-1個の変圧器のうちの1つの変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続され、その後、前記変圧器に接続されたブリッジアームを全てターンオフすることにより前記変圧器の入力端子を切断し、前記変圧器はこうして1つ又は複数の制御周期にわたって動作し、その後、前記M-1個の変圧器は順番にサイクルして動作し、
前記交番位相シフトフルブリッジ動作モードでは、1つの制御周期において、そのうちの1つの前記変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、その後、対応するブリッジアームを介して前記変圧器の両端を短絡させて動作し、前記変圧器はこうして1つ又は複数の制御周期にわたって動作し、前記M-1個の変圧器は順番にサイクルして動作し、
前記デュアルモード動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、サイクルの後、最後の1つの変圧器は、対応するブリッジアームを介して前記最後の1つの変圧器の両端を短絡させて還流し、
前記半統合動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、その後、前記M-1個の変圧器が同時に直列に動作し、
前記全統合動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、
前記DC-DCコンバータは、M個の前記ブリッジアーム回路におけるブリッジアームスイッチの被制御端子にそれぞれ接続されたメインコントローラをさらに含み、前記メインコントローラは、DC-DCコンバータの動作時に、M個の前記ブリッジアーム回路における対応するブリッジアームスイッチのオン/オフを制御することにより、前記変圧器組立体を、個別位相シフトフルブリッジ動作モード、個別フルブリッジ動作モード、交番フルブリッジ動作モード、交番位相シフトフルブリッジ動作モード、デュアルモード動作モード、半統合動作モード及び全統合動作モードのうちの1つ又は複数のモードの組み合わせで動作させるように構成されている。
【0021】
一実施形態において、デュアルモード動作モード、又は半統合動作モード、又は全統合動作モードでは、最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作する。
【0022】
一実施形態において、前記全統合動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうちのいずれの変圧器の最大磁束も磁性体の最大許容値を超えないように、入力電圧と各変圧器のデューティ比の変化に応じて、制御周期を調整する。
【0023】
一実施形態において、等価的なフルブリッジデューティ比の変化に伴い、任意の2つのモード間の切替は、等価的なフルブリッジデューティ比の変化のヒステリシス性を有する。
【0024】
一実施形態において、Mが3である場合、3つの前記ブリッジアーム回路は、第1のブリッジアームスイッチ、第2のブリッジアームスイッチ、第3のブリッジアームスイッチ、第4のブリッジアームスイッチ、第5のブリッジアームスイッチ及び第6のブリッジアームスイッチを含み、
前記第1のブリッジアームスイッチと前記第2のブリッジアームスイッチとが直列に設けられて第1のブリッジアーム回路を構成し、
前記第3のブリッジアームスイッチと前記第4のブリッジアームスイッチとが直列に設けられて第2のブリッジアーム回路を構成し、
前記第5のブリッジアームスイッチと前記第6のブリッジアームスイッチとが直列に設けられて第3のブリッジアーム回路を構成する。
【0025】
一実施形態において、前記交番位相シフトフルブリッジ動作モードにおいて、前記メインコントローラは、前記第2のブリッジアーム回路の2つのブリッジアームスイッチをターンオン/ターンオフするように制御する時、前記第1のブリッジアーム回路と第3のブリッジアーム回路のうちのいずれか一つのブリッジアーム回路の2つのブリッジアームスイッチをターンオン/ターンオフするように制御し、もう1つのブリッジアーム回路内の2つのブリッジアームスイッチを全てターンオフするように制御し、又は、
前記デュアルモード動作モードでは、前記メインコントローラは、前記第2のブリッジアームスイッチがまずターンオフするように制御し、前記第5のブリッジアームスイッチがそれからターンオンするように制御し、前記第1のブリッジアームスイッチがまずターンオフするように制御し、前記第6のブリッジアームスイッチがそれからターンオンするように制御し、前記メインコントローラは、前記第2のブリッジアームスイッチがまずターンオンするように制御し、前記第6のブリッジアームスイッチがそれからターンオフするように制御し、前記第1のブリッジアームスイッチがまずターンオンするように制御し、前記第5のブリッジアームスイッチがそれからターンオフするように制御し、又は、
前記半統合動作モード、又は前記全統合動作モードでは、前記メインコントローラは、前記第3のブリッジアームスイッチがまずターンオンするように制御し、前記第1のブリッジアームスイッチがそれからターンオフするように制御し、前記第4のブリッジアームスイッチがまずターンオンするように制御し、前記第2のブリッジアームスイッチがそれからターンオフするように制御し、前記メインコントローラは、前記第2のブリッジアームスイッチがまずターンオンするように制御し、前記第6のブリッジアームスイッチがそれからターンオフするように制御し、前記第1のブリッジアームスイッチがまずターンオンするように制御し、前記第5のブリッジアームスイッチがそれからターンオフするように制御し、前記メインコントローラは、前記第5のブリッジアームスイッチがまずターンオンするように制御し、前記第4のブリッジアームスイッチがそれからターンオンするように制御し、前記第6のブリッジアームスイッチがまずターンオンするように制御し、前記第3のブリッジアームスイッチがそれからターンオンするように制御する。
【0026】
本願は、上記のようなDC-DCコンバータを含む電源装置をさらに提案する。
【0027】
本願のDC-DCコンバータによれば、電源入力端子と電源出力端子との間に、M個のブリッジアーム回路、変圧器組立体及び整流フィルタ回路を設け、M個のブリッジアーム回路及び前記変圧器組立体により、接続された前記直流電源を所要の電圧に変換してから、整流フィルタリングを経て前記電源出力端子に出力する。DC-DCコンバータの動作中において、変圧器組立体内の各変圧器は、各ブリッジアーム回路のブリッジアームスイッチがそれぞれのタイミングでターンオン/ターンオフする協働により、一定の時間割合で交代で、且つ/又は同時に動作し、変圧器の漏れインダクタンスの残留エネルギー及び磁化電流を用いて充放電することにより、ブリッジアームスイッチのターンオン時の損失を低減させる。従来の位相シフトフルブリッジアーキテクチャでは、デューティ比を変化させることにより出力電圧を調節するが、負荷の瞬間的な変化に対応するために100%デューティ比で動作することができないため、還流電流損失が発生する。本願によれば、ブリッジアーム回路及び変圧器の抵抗損失、特に還流電流損失を低減させ、さらに、DC-DCコンバータの放熱器のサイズを小さくすることができるため、省エネ・排出削減に有利である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本願実施例及び従来技術の技術案をより明確に説明するため、以下では、実施例或いは従来技術の説明に必要とされる添付図面を簡単に紹介する。下記説明における添付図面は本願の一部の実施例に過ぎないことは明らかであって、当業者にとって、創造的な労働を行うことなく、これらの添付図面が示す構造により他の添付図面を得ることができる。
【0029】
図1】本願のDC-DCコンバータの一実施例の回路構成模式図である。
【0030】
図2】本願のDC-DCコンバータの別の実施例の回路構成模式図である。
【0031】
図3】交番位相シフトフルブリッジ動作モードで動作する本願のDC-DCコンバータのタイミング図である。
【0032】
図4】デュアルモード動作モードで動作する本願のDC-DCコンバータのタイミング図である。
【0033】
図5】半統合動作モードで動作する本願のDC-DCコンバータのタイミング図である。
【0034】
図6】全統合動作モードで動作する本願のDC-DCコンバータのタイミング図である。
【0035】
図7】従来の位相シフトフルブリッジアーキテクチャのDC-DCコンバータの回路構成模式図である。
【0036】
図8図7の位相シフトフルブリッジアーキテクチャのDC-DCコンバータのタイミング図である。
【符号の説明】
【0037】
【表1】
【0038】
添付図面を参照して、実施例と組み合わせて本願目的の実現、機能特徴及び長所をさらに説明する。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下では、本願実施例における図面と組み合わせ、本願実施例における技術案を明確且つ完全に説明する。説明される実施例は本願の全ての実施例ではなく、本願の一部の実施例に過ぎないことは明らかである。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行うことなく得られる全ての他の実施例は、本願の保護する範囲に属す。
【0040】
もし本願実施例で方向性指示(例えば上、下、左、右、前、後…)に関わる場合、当該方向性指示はある特定の姿勢(添付図面に示す)における各部品間の相対的位置関係、運動状況等を説明するためだけに用いられ、もし当該特定の姿勢が変わる場合、当該方向性指示もそれに応じて変わることは説明すべきである。
【0041】
また、本願実施例において「第一」、「第二」等の説明に関わる場合、当該「第一」、「第二」等の説明は、説明のために利用されるだけであって、その相対的重要性を提示又は暗示する、或いは提示される技術的特徴の数を暗示的に指定するように理解すべきではない。これにより、「第一」、「第二」に限定された特徴は明示的或いは暗示的に少なくとも一つの当該特徴を含んでもよい。また、各実施例の技術案は互いに組み合わせることができる。ただし、当業者が実現できることはその前提である。技術案の組み合わせに矛盾が生じるか、実現できない場合には、このような技術案の組み合わせが存在せず、且つ本願が請求する保護範囲にないと理解すべきである。
【0042】
本明細書の用語「及び/又は」は、関連対象の関連関係を説明し、3つの関係が存在し得ることを意味するだけである。例えば、A及び/又はBの場合、Aのみが存在する、AとBが同時に存在する、Bのみが存在するという3つの状況を表すことができる。なお、本明細書における符号「/」は通常、前後の関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0043】
本願はDCーDCコンバータを提案する。
【0044】
図1から図6を参照し、本願の実施例において、該DCーDCコンバータは、
直流電源が接続されるように構成された電源入力端子V-inと、
給電電源を出力するように構成された電源出力端子V-outと、
入力端子が電源入力端子V-inに接続されたM個のブリッジアーム回路10であって、各ブリッジアーム回路は、直列接続されるように配置された2つのスイッチングトランジスタを含み、ブリッジアーム回路同士に並列接続されるように配置され、スイッチングトランジスタは、MOSFET、IGBT、GANFET、SiCFET等のパワートランジスタを用いて実現できるM個のブリッジアーム回路10と、
各変圧器の一次側コイル接続端子が前記M個のブリッジアーム回路の中点に接続された変圧器組立体20と、を含み、
変圧器組立体20は、M-1個の変圧器Tx~TxM-1を含み、前記M-1個の変圧器Tx~TxM-1には少なくとも2種類の異なる巻数比の変圧器が設けられ、各前記変圧器は2つの一次側コイル接続端子を含み、N番目の前記変圧器の1つの前記一次側コイル接続端子は、N番目の前記ブリッジアーム回路のブリッジアーム中点に接続され、N番目の前記変圧器のもう1つの前記一次側コイル接続端子は、N+1番目の前記ブリッジアーム回路のブリッジアーム中点に接続され、ここで、1≦N≦M-1である。
【0045】
具体的には、1番目の前記変圧器の1つの前記一次側コイル接続端子は、1番目の前記ブリッジアーム回路のブリッジアーム中点に接続され、1番目の前記変圧器のもう1つの前記一次側コイル接続端子は、2番目の前記ブリッジアーム回路のブリッジアーム中点に接続され、2番目の前記変圧器の1つの前記一次側コイル接続端子は、2番目の前記ブリッジアーム回路のブリッジアーム中点に接続され、2番目の前記変圧器のもう1つの前記一次側コイル接続端子は、3番目の前記ブリッジアーム回路のブリッジアーム中点に接続され、以下同様にして、M-1番目の前記変圧器の1つの前記一次側コイル接続端子は、M-1番目の前記ブリッジアーム回路のブリッジアーム中点に接続され、M-1番目の前記変圧器のもう1つの前記一次側コイル接続端子は、M番目の前記ブリッジアーム回路のブリッジアーム中点に接続される。本願でいう接続とは、電気的な接続を意味し、本願は、隣接する2つの変圧器の一次側コイル端子と対応するブリッジアームの中点との物理的な接続方法について限定しない。
【0046】
前記変圧器組立体20の変圧器コイルは、降圧に設定されてもよく、昇圧に設定されてもよい。
【0047】
整流フィルタ回路30は、入力端子が変圧器組立体20の二次側コイル接続端子に接続され、出力端子が前記電源出力端子に接続されている。整流フィルタ回路30として、整流ダイオード、インダクタ、コンデンサなどの素子で実現されてもよい。具体的には、DC-DCコンバータは変圧器の二次側コイルにあり、すなわち、出力側に整流用にダイオードが設けられ、このダイオードは、同期整流トランジスタの寄生ダイオードであってもよい。回路におけるダイオードの接続関係は、実際の応用に応じて適応的に調整されてもよく、ここでは限定されない。DC-DCコンバータの出力側には、インダクタL1とコンデンサC1とが設けられ、インダクタL1は二次側コイル接続端子又は整流ダイオードの出力端子と電源出力端子V-outとの間に直列に設けられ、コンデンサC1は電源出力端子V-outに設けられる。
【0048】
M個の前記ブリッジアーム回路10、前記変圧器組立体20は、接続された前記直流電源を、前記変圧器組立体20の二次側コイルにおいて所要の電圧に変換して、前記整流フィルタ回路30による整流及びフィルタリングを経てから、前記電源出力端子に出力するように構成され、ここで、M≧3である。
【0049】
本願のDC-DCコンバータによれば、電源入力端子V-inと電源出力端子V-outとの間に、M個のブリッジアーム回路10、変圧器組立体20及び整流フィルタ回路30を設け、M個のブリッジアーム回路10及び前記変圧器組立体20により、接続された前記直流電源を所要の電圧に変換して、整流フィルタ回路30を経てから前記電源出力端子V-outに出力する。DC-DCコンバータの動作中において、変圧器組立体20内の各変圧器は、各ブリッジアーム回路のブリッジアームスイッチがそれぞれのタイミングでターンオン/ターンオフする協働により、一定の時間割合で交代で、且つ/又は同時に動作し、変圧器の漏れインダクタンスの残留エネルギー及び磁化電流を用いて充放電することにより、ブリッジアームスイッチのターンオン時の損失を低減させる。従来の位相シフトフルブリッジアーキテクチャでは、デューティ比を変化させることにより出力電圧を調節するが、負荷の瞬間的な変化に対応するために100%デューティ比で動作することができないため、還流電流損失が発生する。本願は、ブリッジアーム回路及び変圧器の抵抗損失、特に還流電流損失を低減させ、さらに、放熱器のサイズを小さくすることができるため、省エネ・排出削減に有利である。
【0050】
隣接する2つの変圧器の両方に接続されたブリッジアーム回路のスイッチの状態を変化させることにより、前記隣接する2つの変圧器の状態を同時に変化させる。図1を参照し、一実施例において、初期状態では、Q11がオン、Q12がオフ、Q21がオフ、Q22がオン、Q31がオフ、Q32がオンになっており、理想的な状況では、Tx1の両端電圧は前記直流電源電圧であり、Tx2の両端電圧はゼロである。Q11、Q12の状態を変更せず、Q22をオフにして、デッドタイム後に再びQ21をオンにする。理想的な状況では、Tx1の両端電圧がゼロとなり、Tx2の両端電圧が前記直流電源電圧となる。
【0051】
M-1個の前記変圧器のうちの1つの、少なくとも一端が切断された変圧器の動作切替時に、ブリッジアーム回路のスイッチング損失が最小となるように、一次側コイル接続端子に接続された2つのブリッジアーム中点における磁化電流が流出するブリッジアーム回路の下アームトランジスタがターンオンし、ブリッジアーム中点における磁化電流が流入するブリッジアーム回路の上アームトランジスタがターンオンする。図1を参照し、一実施例において、初期状態では、Q11がオフ、Q12がオフになっており、Tx1の磁化電流はV1点から流出し、V2点から流入する。V1点に関連するQ11とQ12との両方がオフになっているため、V1点が切断状態となり、V1点の電圧はTx1磁化電流の放電に伴って低下し続ける。V1点電圧の低下に伴い、Q12のターンオンによるスイッチング損失が減少する。
【0052】
M-1個の前記変圧器のうちの1つの、少なくとも一端が切断された変圧器の動作切替時に、ブリッジアーム回路のスイッチング損失が最小となるように、一次側コイル接続端子に接続された2つのブリッジアーム中点における磁化電流が流出するブリッジアーム回路の下アームトランジスタがターンオンし、ブリッジアーム中点における磁化電流が流入するブリッジアーム回路の上アームトランジスタがターンオンし、既に前記直流電源に接続されて動作しているもう1つの変圧器がブリッジアームスイッチの状態を維持したまま動作することにより、上述した2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作することになる。図1を参照し、一実施例において、初期状態では、Q11がオフ、Q12がオフ、Q21がオン、Q22がオフ、Q31がオフ、Q32がオンになっており、Tx2は前記直流電源に接続されて動作する。Tx1の磁化電流は、V1点から流出し、V2点から流入する。V1点に関連するQ11とQ12との両方がオフになっているため、V1点が切断状態となり、V1点の電圧はTx1磁化電流の放電に伴って低下し続ける。V1点電圧の低下に伴い、Q12のターンオンによるスイッチング損失が減少する。Q12がターンオンした後に、変圧器Tx1及びTx2は同時に動作する。
【0053】
図7図8を参照し、従来の位相シフトフルブリッジDC-DCコンバータの変圧器Txの一次側コイルと二次側コイルの巻数は、それぞれ2KNと2kである。磁束の正負のバランスを考慮して、従来の位相シフトフルブリッジDC-DCコンバータの変圧器Txにおける最大磁束Bmaxの計算式は次式となる。
【数1】
【0054】
ここで、VBUSは前記直流電源電を、Dはフルブリッジ変圧器Txの等価デューティ比、TはフルブリッジDC-DCコンバータのスイッチング周期、2kNはフルブリッジ変圧器Txの一次側コイル巻数、Aeはフルブリッジ変圧器Txの等価断面積である。
【0055】
図1図6を参照し、一実施例において、Mは3であり、3つのブリッジアーム回路を有する3ブリッジアーキテクチャに適した変圧器の数は2である。2つの変圧器TxとTxは、最大磁束が変圧器材料の最大磁束を超えないことを保証できれば、同じ磁束を有する方式で動作してもよく、非対称磁束の方式で動作してもよい。
【0056】
3ブリッジ変圧器Txは、新しい変圧器の磁心の等価断面積を一定に保ったまま、すなわち、Ae=Aeを保ったまま、フルブリッジ変圧器の磁心を2分割し、半分の空間に半分の一次側コイルと二次側コイルを配置し、さらに断面に沿って磁気回路を補完する。3ブリッジ変圧器Txの一次側コイルと二次側コイルの巻数はそれぞれkNとkであり、フルブリッジ変圧器と比べて、抵抗がいずれも半減した。
【0057】
3ブリッジ変圧器Txは、変圧器Txと同様の磁心を使用し、一次側コイルと二次側コイルの巻数はpkNとkに調整されてもよく、ここで、pは1以上である。
【0058】
磁束の正負のバランスを考慮して、3ブリッジアーキテクチャのDC-DCコンバータの変圧器Txにおける最大磁束B1maxの計算式は次式となる。
【数2】
【0059】
ここで、VBUSは前記直流電源電を、Dは変圧器Txの等価デューティ比、Tは3ブリッジDC-DCコンバータのスイッチング周期、kNは変圧器Txの一次側コイル巻数、AeとAeは変圧器TxとTxの等価断面積である。
【0060】
【数3】
【0061】
【数4】
【0062】
定常状態且つ同じ出力電圧電流の下で、3ブリッジコンバータはフルブリッジコンバータと同じインダクタ電流を有する。比較しやすいように、3ブリッジコンバータとフルブリッジコンバータには同じ抵抗値のトランジスタを使用する。
【0063】
3ブリッジ変圧器Txの一次側コイル抵抗は、フルブリッジ変圧器Txの半分である。その独立動作時のインダクタ電流と巻数比はいずれもフルブリッジ変圧器と同じであるため、一次側電流も同じである。その独立動作時の一次側コイルの瞬時抵抗損失はフルブリッジ変圧器の半分であり、トランジスタの瞬時抵抗損失はフルブリッジ変圧器と同じである。
【0064】
【数5】
【0065】
【数6】
【0066】
【数7】
【0067】
従来のフルブリッジアーキテクチャのインダクタ電流がゼロより大きく、且つ、出力電圧電流が定常状態にあるとき、インダクタ電流バランスに基づいて、次式を導出できる。
【数8】
【0068】
ここで、VBUSは前記直流電源電圧、VOUTは前記出力給電電源電圧、Nはフルブリッジ変圧器Txの一次側と二次側の巻数比、Dは変圧器Txの等価デューティ比である。
【0069】
全統合モードのインダクタ電流がゼロより大きく、且つ、出力電圧電流が定常状態にあるとき、インダクタ電流バランスに基づいて、次式を導出できる。
【数9】
【0070】
ここで、VBUSは前記直流電源電圧、VOUTは前記出力給電電源電圧、N、N及びNはそれぞれ変圧器Tx、Tx及びTxの一次側と二次側のコイル巻数比、D及びDは変圧器Tx及びTxの等価デューティ比である。
【0071】
簡略化して次式を導出できる。
【数10】
【0072】
【数11】
【0073】
以上のことから分かるように、変圧器の総占有空間が実質的に変わることなく(従来のInterleaveアーキテクチャでは変圧器空間が2倍になる)、フルブリッジ変圧器に比べて、3ブリッジ変圧器Tx及びTxの合計の一次側と二次側の抵抗損失はいずれも少なくとも半減する。表皮効果と近接効果を考慮する場合、コイルの巻数が減少すると、3ブリッジコンバータの2つの変圧器の合計抵抗損失はより大幅に減少する。デュアルモードと半統合動作モードでは、3ブリッジコンバータの一次側ブリッジアーム回路における合計のブリッジアームスイッチングトランジスタ抵抗損失はある程度減少する。全統合動作モードでは、3ブリッジコンバータの一次側ブリッジアーム回路における合計のブリッジアームスイッチングトランジスタ抵抗損失は、位相シフトフルブリッジアーキテクチャの還流損失を差し引いた値よりも小さい。
【0074】
図1図6を参照し、一実施例において、本願の3ブリッジDC-DCコンバータの変圧器Txは、フルブリッジDC-DCコンバータの変圧器と同じ巻数として、一次側コイルと二次側コイルの巻数をそれぞれ2kNと2kとしてもよく、この場合、半分の断面積の磁心を用いて、すなわち、Ae=0.5Aeとしてもよい。磁束の正負のバランスを考慮して、本願の3ブリッジアーキテクチャのDC-DCコンバータの変圧器Txにおける最大磁束B1maxの計算式は次式となる。
【数12】
【0075】
ここで、VBUSは前記直流電源電を、Dは変圧器Txの等価デューティ比、Tは3ブリッジDC-DCコンバータのスイッチング周期、2kNは変圧器Txの一次側コイル巻数、AeとAeは変圧器TxとTxの等価断面積である。
【0076】
【数13】
【0077】
本実例の変圧器Txの設計は、前の実例を参照することができる。
【0078】
図1図6を参照し、一実施例において、前記DC-DCコンバータは、交番位相シフトフルブリッジ動作モード、デュアルモード動作モード、半統合動作モード及び全統合動作モードを有する。
前記DC-DCコンバータは、M個の前記ブリッジアーム回路におけるブリッジアームスイッチの被制御端子にそれぞれ接続されたメインコントローラをさらに含み、前記メインコントローラは、DC-DCコンバータの動作時に、M個の前記ブリッジアーム回路における対応するブリッジアームスイッチのオン/オフを制御することにより、前記変圧器組立体20を、交番位相シフトフルブリッジ動作モード、デュアルモード動作モード、半統合動作モード及び全統合動作モードのうちの1つ又は複数のモードの組み合わせで動作させるように構成されている。
【0079】
本実施例において、DC-DCコンバータが交番位相シフトフルブリッジ動作モード、デュアルモード動作モード、半統合動作モード及び全統合動作モードで動作する場合、4つのモードは異なるタイミングを有し、異なるデューティ比の応用に対応することができる。等価的なフルブリッジデューティ比(すなわち、従来のフルブリッジ方式を使用するために必要なデューティ比)が比較的小さい場合、交番位相シフトフルブリッジ動作モード又はデュアルモード動作モードを使用してもよい。等価的なフルブリッジデューティ比が比較的大きい場合、半統合動作モード又は全統合動作モードを使用してもよい。
【0080】
図1図6を参照し、一実施例において、Mが3である場合、3つの前記ブリッジアーム回路は、第1のブリッジアームスイッチQ11、第2のブリッジアームスイッチQ12、第3のブリッジアームスイッチQ21、第4のブリッジアームスイッチQ22、第5のブリッジアームスイッチQ31及び第6のブリッジアームスイッチQ32を含み、ここで、
前記第1のブリッジアームスイッチQ11と前記第2のブリッジアームスイッチQ12とが直列に設けられて第1のブリッジアーム回路11を構成し、前記第3のブリッジアームスイッチQ21と前記第4のブリッジアームスイッチQ22とが直列に設けられて第2のブリッジアーム回路12を構成し、前記第5のブリッジアームスイッチQ31と前記第6のブリッジアームスイッチQ32とが直列に設けられて第3のブリッジアーム回路13を構成する。
【0081】
変圧器組立体20がM-1個の変圧器を含む実施例において、Mが3である場合、3つの前記ブリッジアーム回路と2つの変圧器とで3ブリッジDC-DCコンバータを構成し、2つの変圧器はそれぞれ変圧器TxとTxであり、変圧器Txの一次側コイルの一端が第1のブリッジアーム回路11のブリッジアーム中点に接続され、変圧器Txの一次側コイルの他端が第2のブリッジアーム回路12のブリッジアーム中点に接続され、変圧器Txの一次側コイルの一端が第2のブリッジアーム回路12のブリッジアーム中点に接続され、変圧器Txの一次側コイルの他端が第3のブリッジアーム回路13のブリッジアーム中点に接続される。各ブリッジアームスイッチは、受信した駆動信号のハイレベル又はローレベルに応じてオン又はオフし、各ブリッジアームスイッチは、ハイレベルの駆動信号を受信したときにオンし、ローレベルの駆動信号を受信したときにオフし、あるいは、ローレベルの駆動信号を受信したときにオンし、ハイレベルの駆動信号を受信したときにオフしてもよい。本実施例において、各ブリッジアームスイッチがハイレベルの駆動信号を受信するとターンオンし、ローレベルの駆動信号を受信するとターンオフするとして説明するが、各ブリッジアームスイッチングトランジスタがターンオン/ターンオフする時に、一次側コイルは、オンになったブリッジアームスイッチングトランジスタを介して、接続された直流電源と電流ループを形成し、接続された直流電源の電流を、一次側コイルを流れるようにすることにより、電気エネルギーを変圧器組立体20の二次側コイルに結合させ、さらに、整流フィルタ回路30による整流及びフィルタリングを経てから、給電電源に変換して電気負荷に出力し、直流電源の変換及び絶縁された出力を実現する。Mが3よりも大きい場合、M個の前記ブリッジアーム回路とM-1個の変圧器とでMブリッジDC-DCコンバータの変圧器を構成し、ここで、前記第M1のブリッジアームスイッチQM1と前記第M2のブリッジアームスイッチQM2とが直列に設けられて第Mのブリッジアーム回路1Mを構成する。
【0082】
図1図2及び図3を参照し、一実施例において、前記交番位相シフトフルブリッジ動作モードにおいて、前記メインコントローラは、前記第2のブリッジアーム回路12の2つのブリッジアームスイッチをターンオン/ターンオフするように制御する時、前記第1のブリッジアーム回路11と第3のブリッジアーム回路13のうちのいずれか一つのブリッジアーム回路の2つのブリッジアームスイッチをターンオン/ターンオフするように制御し、もう1つのブリッジアーム回路内の2つのブリッジアームスイッチを全てターンオフするように制御する。
【0083】
図3を参照し、図3は、交番位相シフトフルブリッジ動作モードにおいて、各ブリッジアームスイッチにより受信される駆動信号のタイミング図である。以下の分析は、インダクタL1の最小電流がゼロより大きいことに基づいて行われる。
【0084】
前記交番位相シフトフルブリッジ動作モードにおいて、M-1個の前記変圧器の一次側は順番に、前記直流電源電圧とゼロ電圧で、1つ又は複数の制御周期にわたって動作する。
【0085】
1つの制御周期の前の部分では、1つの前記変圧器の一次側電圧は前記直流電源電圧であり、1つの制御周期の後の部分では、この変圧器の一次側電圧はゼロである。前記変圧器は、このようにして、1つ又は複数の周期にわたって動作する。M-1個の前記変圧器は順番にサイクルする。
【0086】
前記交番位相シフトフルブリッジ動作モードでは、1つの制御周期において、そのうちの1つの前記変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、その後、対応するブリッジアームを介して前記変圧器の両端を短絡させて動作し、前記変圧器はこうして1つ又は複数の制御周期にわたって動作し、M-1個の前記変圧器は順番にサイクルして動作する。
【0087】
時刻t0において、時刻t0までは、第4のブリッジアームスイッチQ22及び第6のブリッジアームスイッチQ32がオン状態にあり、残りのブリッジアームスイッチがオフ状態にある。時刻t0になると、第4のブリッジアームスイッチQ22がターンオフして、漏れインダクタンスによる共振が開始し、第2のブリッジアーム回路12のブリッジアーム中点V2の電圧が上昇し始める。
【0088】
時刻t1において、第2のブリッジアーム回路12のブリッジアーム中点V2の電圧が最高点に達し、第3のブリッジアームスイッチQ21がソフトターンオンする。このとき、変圧器Txの一次側コイルは、電気エネルギーを二次側コイルに結合させることにより、外へエネルギーを出力する。
【0089】
時刻t2において、第6のブリッジアームスイッチQ32がターンオフして、第3のブリッジアーム回路13のブリッジアーム中点V3の電圧が上昇し始める。
【0090】
時刻t3において、第3のブリッジアーム回路13のブリッジアーム中点V3の電圧が最高点に達し、第5のブリッジアームスイッチQ31がソフトターンオンする。変圧器Tx、第3のブリッジアームスイッチQ21及び第5のブリッジアームスイッチQ31は、還流状態に入り始める。
【0091】
時刻t4において、第3のブリッジアームスイッチQ21がターンオフして、漏れインダクタンスによる共振が開始し、第2のブリッジアーム回路12のブリッジアーム中点V2の電圧が低下し始める。
【0092】
時刻t5において、第2のブリッジアーム回路12のブリッジアーム中点V2の電圧が最低点に達し、第4のブリッジアームスイッチQ22がソフトターンオンする。このとき、変圧器Txの一次側コイルは、電気エネルギーを二次側コイルに結合させることにより、外へエネルギーを出力する。
【0093】
時刻t6において、第5のブリッジアームスイッチQ31がターンオフして、第3のブリッジアーム回路13のブリッジアーム中点V3の電圧が低下し始める。
【0094】
時刻t6~t7の間の変圧器Tx、第4のブリッジアームスイッチQ22及び第6のブリッジアームスイッチQ32の還流期間中、第6のブリッジアームスイッチQ32は同期整流をアクティブ化してもよく、しなくてもよい。オンになっている場合、時刻t8までにQ32をオフにする必要がある。
【0095】
時刻t7において、第2のブリッジアーム回路12のブリッジアーム中点V2電圧、第3のブリッジアーム回路13のブリッジアーム中点V3電圧の影響で、第1のブリッジアーム回路11のブリッジアーム中点V1が自動的に最低電圧に達する。このとき、第2のブリッジアームスイッチQ12はソフトターンオンする。
【0096】
時刻t8において、第4のブリッジアームスイッチQ22がターンオフして、漏れインダクタンスによる共振が開始し、第2のブリッジアーム回路12のブリッジアーム中点V2の電圧が上昇し始める。
【0097】
時刻t9において、第2のブリッジアーム回路12のブリッジアーム中点V2の電圧が最高点に達し、第3のブリッジアームスイッチQ21がソフトターンオンする。このとき、変圧器Txの一次側コイルは、電気エネルギーを二次側コイルに結合させることにより、外へエネルギーを出力する。
【0098】
時刻t10において、第2のブリッジアームスイッチQ12がターンオフして、第1のブリッジアーム回路11のブリッジアーム中点V1の電圧が上昇し始める。
【0099】
時刻t11において、第1のブリッジアーム回路11のブリッジアーム中点V1の電圧が最高点に達し、第のブリッジアームスイッチQ11がソフトターンオンする。変圧器Tx、第3のブリッジアームスイッチQ21及び第1のブリッジアームスイッチQ11は、還流状態に入る。
【0100】
時刻t12において、第3のブリッジアームスイッチQ21がターンオフして、漏れインダクタンスによる共振が開始し、第2のブリッジアーム回路12のブリッジアーム中点V2の電圧が低下し始める。
【0101】
時刻t13において、第2のブリッジアーム回路12のブリッジアーム中点V2の電圧が最低点に達し、第4のブリッジアームスイッチQ22がソフトターンオンする。このとき、変圧器Txの一次側コイルは、電気エネルギーを二次側コイルに結合させることにより、外へエネルギーを出力する。
【0102】
時刻t14において、第1のブリッジアームスイッチQ11がターンオフして、第1のブリッジアーム回路11のブリッジアーム中点V1の電圧が低下し始める。
【0103】
時刻t14~t15の間の変圧器Txでは、第2のブリッジアームスイッチQ12及び第4のブリッジアームスイッチQ22の還流期間中、第2のブリッジアームスイッチQ12は同期整流をアクティブ化してもよく、しなくてもよい。オンになっている場合、時刻t0までにQ12をオフにする必要がある。
【0104】
時刻t15において、第2のブリッジアーム回路12のブリッジアーム中点V2電圧、第1のブリッジアーム回路11のブリッジアーム中点V1電圧の影響で、第3のブリッジアーム回路13のブリッジアーム中点V3が自動的に最低電圧に達する。第6のブリッジアームスイッチQ32はソフトターンオンする。
【0105】
期間t0~t15はサイクルして繰り返される。
【0106】
変圧器Txに作用する時間が変圧器Txの残留磁気リセット時間よりも大きければ、交番動作により、変圧器を自動的にリセットさせることができる。他の方法(例えば、DCブロッキングコンデンサCb1、Cb2、電流サンプリング等)の関与は不要である。変圧器Txの順方向動作の電圧時間積変化をVT1、逆方向動作の電圧時間積変化をVT2とすると、残留磁気の電圧時間積は(VT1-VT2)となり、順方向と逆方向の対称的な駆動の場合、残留磁気の電圧時間積(VT1-VT2)は、順方向動作の電圧時間積変化VT1又は逆方向動作の電圧時間積変化VT2に対して、非常に小さい値となる。変圧器Txが順方向又は逆方向に動作する場合、1つの合理的な時間さえ超えれば、変圧器Txの1つの方向にリセットを提供することができるので、変圧器Txは常にリセットされることが可能である。同様に、変圧器Txも変圧器Txによりリセットされることが可能である。
【0107】
上述した実施例において、t0~t7期間はフェーズAと称される。t8~t15時刻はフェーズBと称される。全体の動作タイミングは、A-B-A-Bの交番動作であってもよく、複数のAが連続した動作の後に複数のBが連続した動作からなる交番動作であってもよい。t0~t15期間では、(第3のブリッジアームスイッチQ21、第4のブリッジアームスイッチQ22)が動作している間、(第1のブリッジアームスイッチQ11、第2のブリッジアームスイッチQ12)又は(第5のブリッジアームスイッチQ31、第6のブリッジアームスイッチQ32)のうちの1対のみが動作し、残りの1対は全てオフになっている。ここで、ブリッジアームスイッチ動作とは、駆動信号のタイミングに従って、一定のデューティ比でターンオン/ターンオフすることを指す。
【0108】
図1図2及び図4を参照し、一実施例において、前記デュアルモード動作モードでは、前記メインコントローラは、前記第2のブリッジアームスイッチQ12がまずターンオフするように制御し、前記第5のブリッジアームスイッチQ31がそれからターンオンするように制御し、前記第1のブリッジアームスイッチQ11がまずターンオフするように制御し、前記第6のブリッジアームスイッチQ32がそれからターンオンするように制御し、
前記メインコントローラは、前記第2のブリッジアームスイッチQ12がまずターンオンするように制御し、前記第6のブリッジアームスイッチQ32がそれからターンオフするように制御し、前記第1のブリッジアームスイッチQ11がまずターンオンするように制御し、前記第5のブリッジアームスイッチQ31がそれからターンオフするように制御する。
【0109】
図4を参照し、図4は、デュアルモード動作モードにおいて、各ブリッジアームスイッチにより受信される駆動信号のタイミング図である。以下の分析は、インダクタL1の最小電流がゼロより大きい状況に基づいて行われる。
【0110】
前記デュアルモード動作モードでは、1つの制御周期内では、1番目~M-1番目の前記変圧器が順番に前記直流電源電圧で動作した後に、M-1番目の変圧器はゼロ電圧で還流する。本実例の変圧器は、右から左へ数えられると、1番目の変圧器は図示の変圧器Tx、2番目の変圧器は図示の変圧器Txである。
【0111】
前記デュアルモード動作モードでは、最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作する。
【0112】
前記デュアルモード動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、サイクルの後、最後の1つの変圧器は、対応するブリッジアームを介して前記最後の1つの変圧器の両端を短絡させて還流する。
【0113】
前記デュアルモード動作モードでは、最後の変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作する。
【0114】
時刻t0において、第2のブリッジアームスイッチQ12と第4のブリッジアームスイッチQ22とがターンオフして、漏れインダクタンスによる共振が開始し、第2のブリッジアーム回路12のブリッジアーム中点V2の電圧が上昇し始める。
【0115】
時刻t1において、第2のブリッジアーム回路12のブリッジアーム中点V2の電圧が最高点に達したことに応じて第3のブリッジアームスイッチQ21がターンオンし、変圧器Txの二次側コイルが整流を経てから外へエネルギーを出力する。
時刻t2において、第2のブリッジアームスイッチQ12がターンオンし、変圧器Txの二次側コイルが整流を経てから外へエネルギーを出力する。
【0116】
時刻t3において、第6のブリッジアームスイッチQ32がターンオフする。第6のブリッジアームスイッチQ32がターンオフした後、漏れインダクタンスの残留エネルギーと磁化電流で第3のブリッジアーム回路13のブリッジアーム中点V3で充電する。
【0117】
時刻t4において、第2のブリッジアームスイッチQ12がターンオフする。
【0118】
時刻t5において、1つのデッドゾーンを経てから、第1のブリッジアームスイッチQ11と第5のブリッジアームスイッチQ31とがターンオンする。変圧器Tx、第1のブリッジアームスイッチQ11及び第3のブリッジアームスイッチQ21は、還流状態に入る。
【0119】
時刻t6において、第1のブリッジアームスイッチQ11と第3のブリッジアームスイッチQ21とがターンオフして、漏れインダクタンスによる共振が開始し、第2のブリッジアーム回路12のブリッジアーム中点V2の電圧が低下し始める。
【0120】
時刻t7において、第2のブリッジアーム回路12のブリッジアーム中点V2の電圧が最低点に達した後に第4のブリッジアームスイッチQ22がターンオンし、変圧器Txの二次側コイルが整流を経てから外へエネルギーを出力する。
【0121】
時刻t8において、第1のブリッジアームスイッチQ11がターンオンし、変圧器Txの二次側コイルが整流を経てから外へエネルギーを出力する。
【0122】
時刻t9において、第5のブリッジアームスイッチQ31がターンオフする。第5のブリッジアームスイッチQ31がターンオフした後、漏れインダクタンスの残留エネルギーと磁化電流で第3のブリッジアーム回路13のブリッジアーム中点V3で放電する。
【0123】
時刻t10において、第1のブリッジアームスイッチQ11がターンオフする。
【0124】
時刻t11において、1つのデッドゾーンを経てから、第2のブリッジアームスイッチQ12と第6のブリッジアームスイッチQ32とがターンオンする。変圧器Tx、第2のブリッジアームスイッチQ12及び第4のブリッジアームスイッチQ22は、還流状態に入る。
【0125】
期間t0~t11はサイクルして繰り返される。
【0126】
上述した実施例において、メインコントローラは、以上のように駆動信号のタイミング制御し、一定のデューティ比でターンオン/ターンオフする。
【0127】
図1図2図5及び図6を参照し、一実施例において、前記半統合動作モード、又は前記全統合動作モードでは、前記メインコントローラは、前記第3のブリッジアームスイッチQ21がまずターンオンするように制御し、前記第1のブリッジアームスイッチQ11がそれからターンオフするように制御し、前記第4のブリッジアームスイッチQ22がまずターンオンするように制御し、前記第2のブリッジアームスイッチQ12がそれからターンオフするように制御し、
前記メインコントローラは、前記第2のブリッジアームスイッチQ12がまずターンオンするように制御し、前記第6のブリッジアームスイッチQ32がそれからターンオフするように制御し、前記第1のブリッジアームスイッチQ11がまずターンオンするように制御し、前記第5のブリッジアームスイッチQ31がそれからターンオフするように制御し、
前記メインコントローラは、前記第5のブリッジアームスイッチQ31がまずターンオンするように制御し、前記第4のブリッジアームスイッチQ22がそれからターンオンするように制御し、前記第6のブリッジアームスイッチQ32がまずターンオンするように制御し、前記第3のブリッジアームスイッチがそれからターンオンするように制御する。
【0128】
図5を参照し、図5は、半統合動作モードにおいて、各ブリッジアームスイッチにより受信される駆動信号のタイミング図である。以下の分析は、インダクタL1の最小電流がゼロより大きい状況に基づいて行われる。
【0129】
前記半統合動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器が順番に前記直流電源電圧で動作した後に、M-1個の変圧器が同時に動作する。本実例の変圧器は、右から左へ数えられると、1番目の変圧器は図示の変圧器Tx、2番目の変圧器は図示の変圧器Txである。
【0130】
前記半統合動作モードでは、最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作する。
【0131】
前記半統合動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、その後、前記M-1個の変圧器が同時に直列に動作する。
【0132】
前記半統合動作モードでは、最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作する。
【0133】
時刻t0において、第3のブリッジアームスイッチQ21がターンオンし、Txが整流を経てから単独で外へエネルギーを出力する。
【0134】
時刻t1において、第1のブリッジアームスイッチQ11がターンオフし、磁化電流が第1のブリッジアーム回路11のブリッジアーム中点V1に対して放電する。
【0135】
時刻t2において、第2のブリッジアームスイッチQ12がターンオンし、この場合、変圧器Txが整流を経てから単独で外へエネルギーを出力する。
【0136】
時刻t3において、第6のブリッジアームスイッチQ32がターンオフする。t3~t4の間で、Txの漏れインダクタンス残留エネルギーと磁化電流を利用して第3のブリッジアーム回路13のブリッジアーム中点V3で充電し、第5のブリッジアームスイッチQ31のターンオン時の損失を低減させる。
【0137】
時刻t4において、第3のブリッジアームスイッチQ21がターンオフする。第5のブリッジアームスイッチQ31がターンオンする。t4~t5の間で、変圧器Txと変圧器Txとが整流を経てから共同で外へエネルギーを出力する。
【0138】
時刻t5において、第4のブリッジアームスイッチQ22がターンオンする。このとき、変圧器Txが整流を経てから単独で外へエネルギーを出力する。
【0139】
時刻t6において、第2のブリッジアームスイッチQ12がターンオフし、磁化電流が第1のブリッジアーム回路11のブリッジアーム中点V1に対して充電する。
【0140】
時刻t7において、第1のブリッジアームスイッチQ11がターンオンし、変圧器Txが整流を経てから単独で外へエネルギーを出力する。
【0141】
時刻t8において、第5のブリッジアームスイッチQ31がターンオフする。期間t8~t9で、変圧器Txの漏れインダクタンス残留エネルギーと磁化電流を最大限に利用して第3のブリッジアーム回路13のブリッジアーム中点V3で放電し、第6のブリッジアームスイッチQ32のターンオン時の損失を低減させる。
【0142】
時刻t9において、第4のブリッジアームスイッチQ22がターンオフする。第6のブリッジアームスイッチQ32がターンオンする。t9~t0の間で、変圧器Txと変圧器Txとが整流を経てから共同で外へエネルギーを出力する。
【0143】
期間t0~t9はサイクルして繰り返される。
【0144】
このモードでは、Tx>Tx>(TxとTxとがともに動作する場合)であり、変圧器に出力電圧がゼロで且つ電流が存在する還流状態が存在しないため、還流損失はない。上述した実施例において、メインコントローラは、以上のように駆動信号のタイミング制御し、一定のデューティ比でターンオン/ターンオフする。
【0145】
図6を参照し、前記DC-DCコンバータは、全統合動作モードを有し、図6は、全統合動作モードにおいて、各ブリッジアームスイッチにより受信される駆動信号のタイミング図である。以下の分析は、インダクタL1の最小電流がゼロより大きい状況に基づいて行われる。
【0146】
前記全統合動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器が順番に前記直流電源電圧で動作する。
【0147】
前記全統合動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作する。
【0148】
前記全統合動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうちのいずれの変圧器の最大磁束も磁性体の最大許容値を超えないように、入力電圧と各変圧器のデューティ比の変化に応じて、制御周期を調整する。磁性材料の最大磁束が許容値を超えないようにして、磁気飽和の発生を防止するために、入力電圧とデューティ比との積が増大するにつれて、制御周期を減少させる。
【0149】
前記全統合動作モードでは、最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作する。
【0150】
時刻t0において、第2のブリッジアーム回路12のブリッジアーム中点V2の電圧が最高点に上昇したことに応じて、第3のブリッジアームスイッチQ21がターンオンする。変圧器Txが整流を経てから単独で外へエネルギーを出力する。
【0151】
時刻t1において、第1のブリッジアームスイッチQ11がターンオフし、磁化電流が第1のブリッジアーム回路11のブリッジアーム中点V1に対して放電する。
【0152】
時刻t2において、第2のブリッジアームスイッチQ12がターンオンし、変圧器Txが整流を経てから単独で外へエネルギーを出力する。
【0153】
時刻t3において、第6のブリッジアームスイッチQ32がターンオフする。時刻t3~t4では、Txの漏れインダクタンス残留エネルギーと磁化電流を最大限に利用して第3のブリッジアーム回路13のブリッジアーム中点V3に対して充電し、第5のブリッジアームスイッチQ31のターンオン時の損失を低減させる。第5のブリッジアームスイッチQ31は、時刻t3~t4の間のいずれかの時刻にターンオンする。
【0154】
時刻t4において、第3のブリッジアームスイッチQ21がターンオフする。共振が開始し、第2のブリッジアーム回路12のブリッジアーム中点V2の電圧が低下し始める。
【0155】
時刻t5において、第2のブリッジアーム回路12のブリッジアーム中点V2の電圧が最低点まで低下し、第4のブリッジアームスイッチQ22がターンオンする。変圧器Txが整流を経てから単独で外へエネルギーを出力する。
【0156】
時刻t6において、第2のブリッジアームスイッチQ12がターンオフし、磁化電流が第1のブリッジアーム回路11のブリッジアーム中点V1に対して充電する。
【0157】
時刻t7において、第1のブリッジアームスイッチQ11がターンオンし、変圧器Txが整流を経てから単独で外へエネルギーを出力する。
【0158】
時刻t8において、第5のブリッジアームスイッチQ31がターンオフする。時刻t8~t9では、変圧器Txの漏れインダクタンス残留エネルギーと磁化電流を最大限に利用して第3のブリッジアーム回路13のブリッジアーム中点V3で放電し、第6のブリッジアームスイッチQ32のターンオン時の損失を低減させる。第6のブリッジアームスイッチQ32は、時刻t8~t9の間のいずれかの時刻にターンオンする。
【0159】
時刻t9において、第4のブリッジアームスイッチQ22がターンオフして、共振が開始し、第2のブリッジアーム回路12のブリッジアーム中点V2の電圧が上昇し始める。
【0160】
期間t0~t9はサイクルして繰り返される。
【0161】
このモードでは、変圧器Txと変圧器Txが交代で上記の直流電源電圧で動作し、変圧器に出力電圧がゼロで且つ電流が存在する還流状態が存在しないため、還流損失はない。上述した実施例において、メインコントローラは、以上のように駆動信号のタイミング制御し、一定のデューティ比でターンオン/ターンオフする。
【0162】
図1図6を参照し、一実施例において、前記変圧器組立体20はM-1個の変圧器Tx~TxM-1を含み、M-1個の変圧器には、2種類の異なる巻数比の変圧器が設けられてもよく、各前記変圧器は2つの一次側コイル接続端子を含み、
N番目の前記変圧器の1つの前記一次側コイル接続端子は、N番目の前記ブリッジアーム回路のブリッジアーム中点に接続され、N番目の前記変圧器のもう1つの前記一次側コイル接続端子は、N+1番目の前記ブリッジアーム回路のブリッジアーム中点にともに接続され、ここで、1≦N≦M-1であり、前記メインコントローラが、M個の前記ブリッジアーム回路における対応するブリッジアームスイッチのオン/オフを制御することにより、前記変圧器組立体20を、交番位相シフトフルブリッジ動作モード、デュアルモード動作モード、半統合動作モード及び全統合動作モードのうちの1つ又は複数のモードの組み合わせで動作させる過程において、
交番位相シフトフルブリッジ動作モードにおいて、M-1個の前記変圧器の一次側は順番に、前記直流電源電圧とゼロ電圧で、1つ又は複数の制御周期にわたって動作し、
デュアルモード動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器の一次側が順番に前記直流電源電圧で動作した後に、M-1番目の変圧器はゼロ電圧で還流し、
半統合動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器の一次側が順番に前記直流電源電圧で動作した後に、M-1個の変圧器が同時に動作し、
全統合動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器の一次側が順番に前記直流電源電圧で動作し、
前記DC-DCコンバータは、M個の前記ブリッジアーム回路におけるブリッジアームスイッチの被制御端子にそれぞれ接続されたメインコントローラをさらに含み、前記メインコントローラは、DC-DCコンバータの動作時に、M個の前記ブリッジアーム回路における対応するブリッジアームスイッチのオン/オフを制御することにより、前記変圧器組立体を、交番位相シフトフルブリッジ動作モード、デュアルモード動作モード、半統合動作モード及び全統合動作モードのうちの1つ又は複数のモードの組み合わせで動作させるように構成されている。
【0163】
交番位相シフトフルブリッジ動作モードでは、M-1個の変圧器Tx~TxM-1はM個のブリッジアーム回路10と組み合わされ、M-1個の変圧器Tx~TxM-1は、位相シフトフルブリッジ方式で順番に交代で1つ又は複数の制御周期にわたって動作する。具体的には、1つのサイクル内で、1番目の変圧器が位相シフトフルブリッジ方式で1つ又は複数の制御周期にわたって動作してから、2番目の変圧器が1つ又は複数の制御周期にわたって動作し、以下同様に、M-1番目の変圧器が完了するまで、繰り返す。次のサイクルでは、1番目の変圧器がM-1番目の変圧器にシームレスに続いて動作して、以下同様にして、繰り返す。デュアルモード動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器が順番に前記直流電源電圧で動作した後に、M-1番目の変圧器TxM-1はゼロ電圧方式で還流し、次の制御周期では、1番目の変圧器がM-1番目の変圧器にシームレスに続いて動作し始める。半統合動作モードでは、1つの制御周期内で1番目~M-1番目の変圧器が順番に前記直流電源電圧で動作した後、M-1個の変圧器Tx~TxM-1が同時に動作し(1番目のブリッジアーム回路の上アームトランジスタと最後のブリッジアーム回路の下アームトランジスタのみがオンになっているか、又は1番目のブリッジアーム回路の下アームトランジスタと最後のブリッジアーム回路の上アームトランジスタのみがオンになっている)、次の制御周期では、1番目の変圧器がシームレスに続いて動作し始め、このモードでは還流損失はない。全統合動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器が順番に前記直流電源電圧で動作し、次の制御周期では、1番目の変圧器がM-1番目の変圧器にシームレスに続いて動作し始め、このモードでは還流損失はない。
【0164】
図1図6を参照し、上記の実施例において、Mブリッジアーキテクチャでは、Mが3以上であり、DC-DCコンバータにはDCブロッキングコンデンサがさらに設けられてもよく、それぞれのDCブロッキングコンデンサは、磁気平衡を必要とする変圧器の一次側コイルに直列に接続され、DCブロッキングコンデンサの数は変圧器の数に応じて設けられてもよい。DC-DCコンバータがM-1個の変圧器を有する実施例において、例えばMが3である場合、DCブロッキングコンデンサは、第1のブリッジアーム回路11のブリッジアーム中点V1と変圧器Txの一つの前記一次側コイル接続端子との間に設けられてもよく、第2のブリッジアーム回路12のブリッジアーム中点V2と変圧器Txのもう1つの前記一次側コイル接続端子との間に設けられてもよい。同様に、変圧器Txの1つの前記一次側コイル接続端子と第2のブリッジアーム回路12のブリッジアーム中点V2との間、又は変圧器Txのもう1つの前記一次側コイル接続端子と第3のブリッジアーム回路13のブリッジアーム中点V3との間にも、1つのDCブロッキングコンデンサが設けられてもよい。M-1個の変圧器は、DCブロッキングコンデンサを介して又は介さずにM個のハーフブリッジに接続される。
【0165】
本願に記載のDC-DCコンバータは、上記の各動作モード及び各動作モードの具体的な動作方式に限定されず、例えば、本願における前記DC-DCコンバータは、個別位相シフトフルブリッジ動作モード、個別フルブリッジ動作モード、交番フルブリッジ動作モード、交番位相シフトフルブリッジ動作モード、デュアルモード動作モード、半統合動作モード及び全統合動作モードのうちの少なくとも1つのモードを有し、
前記個別位相シフトフルブリッジ動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうち1つのみの変圧器が動作し、1つの制御周期において、前記変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、その後、対応するブリッジアームを介して前記変圧器の両端を短絡させる方式で動作し、
前記個別フルブリッジ動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうち1つのみの変圧器が動作し、1つの制御周期において、前記変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続され、その後、前記変圧器に接続されたブリッジアームを全てターンオフすることにより、前記変圧器の入力端子を切断し、
前記交番フルブリッジ動作モードでは、1つの制御周期において、前記M-1個の変圧器のうちの1つの変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続され、その後、前記変圧器に接続されたブリッジアームを全てターンオフすることにより前記変圧器の入力端子を切断し、前記変圧器はこうして1つ又は複数の制御周期にわたって動作し、前記M-1個の変圧器は順番にサイクルして動作し、
前記交番位相シフトフルブリッジ動作モードでは、1つの制御周期において、そのうちの1つの前記変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、その後、対応するブリッジアームを介して前記変圧器の両端を短絡させて動作し、前記変圧器はこうして1つ又は複数の制御周期にわたって動作し、前記M-1個の変圧器は順番にサイクルして動作し、
前記デュアルモード動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、サイクルの後、最後の1つの変圧器は、対応するブリッジアームを介して前記最後の1つの変圧器の両端を短絡させて還流し、
前記半統合動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、サイクルの後、前記M-1個の変圧器が同時に直列に動作し、
前記全統合動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、
前記DC-DCコンバータは、M個の前記ブリッジアーム回路におけるブリッジアームスイッチの被制御端子にそれぞれ接続されたメインコントローラをさらに含み、前記メインコントローラは、DC-DCコンバータの動作時に、M個の前記ブリッジアーム回路における対応するブリッジアームスイッチのオン/オフを制御することにより、前記変圧器組立体を、個別位相シフトフルブリッジ動作モード、個別フルブリッジ動作モード、交番フルブリッジ動作モード、交番位相シフトフルブリッジ動作モード、デュアルモード動作モード、半統合動作モード及び全統合動作モードのうちの1つ又は複数のモードの組み合わせで動作させるように構成されている。
【0166】
本実施例において、
デュアルモード動作モード、又は半統合動作モード、又は全統合動作モードでは、最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作する。
【0167】
前記全統合動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうちのいずれの変圧器の最大磁束も磁性体の最大許容値を超えないように、入力電圧と各変圧器のデューティ比の変化に応じて、制御周期を調整する。
【0168】
等価的なフルブリッジデューティ比の変化に伴い、任意の2つのモード間の切替は、等価的なフルブリッジデューティ比の変化のヒステリシス性を有する。ここで、
交番位相シフトフルブリッジ動作モードから半統合動作モードへの切替の等価的なフルブリッジデューティ比は、半統合動作モードから交番位相シフトフルブリッジ動作モードへの切替の等価的なフルブリッジデューティ比よりも大きく、
デュアルモード動作モードから半統合動作モードへの切替の等価的なフルブリッジデューティ比は、半統合動作モードからデュアルモード動作モードへの切替の等価的なフルブリッジデューティ比よりも大きく、
半統合動作モードから全統合動作モードへの切替の等価的なフルブリッジデューティ比は、全統合動作モードから半統合動作モードへの切替の等価的なフルブリッジデューティ比よりも大きい。
【0169】
本願は、上記のようなDC-DCコンバータを含む電源装置をさらに提案する。
【0170】
このDC-DCコンバータの詳しい構成は上記実施例を参照し、ここでは説明を省略する。本願の電源装置では上記DC-DCコンバータが使用されるので、本願の電源装置の実施例は上記DC-DCコンバータの全ての実施例の全ての技術案を含み、且つ、達成する技術的効果も完全に同様なので、ここで説明を省く。
【0171】
以上に述べたことは本願の好ましい実施例に過ぎず、それによって本願の特許請求の範囲を制限するわけではない。本願の発明構想の下で、本願の明細書及び添付図面の内容を利用してなされた均等構造変換、或いは他の関連する技術分野への直接/間接的な応用は、何れも本願の特許請求の範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-12-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
DC-DCコンバータであって、
直流電源が接続されるように構成された電源入力端子と、
給電電源を出力するように構成された電源出力端子と、
入力端子が電源入力端子に接続されたM個のブリッジアーム回路と、
M-1個の変圧器を含む変圧器組立体であって、前記M-1個の変圧器には少なくとも2種類の異なる巻数比の変圧器が設けられ、各前記変圧器は1つの一次側コイルと少なくとも1つの二次側コイルとを含み、前記1つの一次側コイルは2つの一次側コイル接続端子を含み、N番目の前記変圧器の1つの前記一次側コイル接続端子は、N番目の前記ブリッジアーム回路のブリッジアーム中点に接続され、N番目の前記変圧器のもう1つの前記一次側コイル接続端子は、N+1番目の前記ブリッジアーム回路のブリッジアーム中点に接続され、1≦N≦M-1である変圧器組立体と、
入力端子が変圧器組立体の二次側コイル接続端子に接続され、出力端子が前記電源出力端子に接続され、1つのインダクタが共用される整流フィルタ回路と、を含み、
前記変圧器組立体の変圧器二次側コイルは前記整流フィルタ回路による整流を経てから並列接続され、
M個の前記ブリッジアーム回路と前記変圧器組立体とは、接続された前記直流電源を、前記変圧器組立体の二次側コイルにおいて所要の電圧に変換して、前記整流フィルタ回路による整流及びフィルタリングを経てから、前記電源出力端子に出力するように構成され、M≧3である
DC-DCコンバータ。
【請求項2】
単一の変圧器の動作時の最大磁束を減少させるように、1つの制御周期内で、複数の変圧器が交代で動作する
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項3】
隣接する2つの変圧器の両方に接続されたブリッジアーム回路のスイッチの状態を変化させることにより、前記隣接する2つの変圧器の状態を同時に変化させる
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項4】
1つの変圧器が前記直流電源電圧で動作している間、外へエネルギーを出力し、M-1個の前記変圧器のうちの1つの、少なくとも一端が切断された変圧器の動作切替時に、ブリッジアーム回路のスイッチング損失が最小となるように、一次側コイル接続端子に接続された2つのブリッジアーム中点における磁化電流が流出するブリッジアーム回路の下アームトランジスタがターンオンし、ブリッジアーム中点における磁化電流が流入するブリッジアーム回路の上アームトランジスタがターンオンする
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項5】
1つの変圧器が前記直流電源電圧で動作している間、外へエネルギーを出力し、M-1個の前記変圧器のうちの1つの、少なくとも一端が切断された変圧器の動作切替時に、ブリッジアーム回路のスイッチング損失が最小となるように、一次側コイル接続端子に接続された2つのブリッジアーム中点における磁化電流が流出するブリッジアーム回路の下アームトランジスタがターンオンし、ブリッジアーム中点における磁化電流が流入するブリッジアーム回路の上アームトランジスタがターンオンし、既に前記直流電源に接続されて動作しているもう1つの変圧器がブリッジアームスイッチの状態を維持したまま動作することにより、上述した2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作することになる
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項6】
1つの変圧器が前記直流電源電圧で動作している間、外へエネルギーを出力し、その隣接する変圧器の2つの一次側コイル接続端子がブリッジアーム回路を介して短絡され、その隣接する変圧器及び隣接する変圧器に接続された1つのブリッジアーム回路が磁化電流還流状態にあり、このブリッジアーム回路の対応するスイッチのターンオフを制御し、隣接する変圧器の磁化電流を用いて、切断された端部の寄生容量を充放電する
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項7】
隣接する変圧器の磁化電流の大きさに応じて、前記ブリッジアーム回路の対応するスイッチのターンオフ時間を制御する
請求項6に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項8】
M-1個の前記変圧器のうちの巻数比の異なる隣接する2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作し、巻数比の大きい方の変圧器には全部又は大部分の電流が通り、
この状態を、前記巻数比の大きい方の変圧の一次側コイルに接続された1つのブリッジアーム回路が比較的小さい電流でターンオフしてターンオフ損失を減少させるように、一定時間保つ
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項9】
前記DC-DCコンバータは、デュアルモード動作モードを有し、
前記デュアルモード動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器が順番に前記直流電源電圧で動作した後に、M-1番目の変圧器はゼロ電圧で還流し、又は
前記デュアルモード動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、サイクルの後、最後の1つの変圧器は、対応するブリッジアームを介して前記最後の1つの変圧器の両端を短絡させて還流する
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項10】
前記DC-DCコンバータは、半統合動作モードを有し、
前記半統合動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器が順番に前記直流電源電圧で動作した後に、M-1個の変圧器が同時に動作し、又は
前記半統合動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、サイクルの後、前記M-1個の変圧器が同時に直列に動作する
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項11】
前記DC-DCコンバータは、全統合動作モードを有し、
前記全統合動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器が順番に前記直流電源電圧で動作し、又は、
前記全統合動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作する
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項12】
前記全統合動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうちのいずれの変圧器の最大磁束も磁性体の最大許容値を超えないように、入力電圧と各変圧器のデューティ比の変化に応じて、制御周期を調整する
請求項11に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項13】
前記全統合動作モードでは、最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作する
請求項11に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項14】
前記DC-DCコンバータは、個別位相シフトフルブリッジ動作モードを有し、
前記個別位相シフトフルブリッジ動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうち1つのみの変圧器が動作し、1つの制御周期において、前記変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、その後、対応するブリッジアームを介して前記変圧器の両端を短絡させる方式で動作する
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項15】
整流出力電圧が電源出力端子電圧より変圧器のうち、動作している前記変圧器が最も大きい巻数比を有する
請求項14に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項16】
前記DC-DCコンバータは、近接動作モードを有し、
前記近接動作モードでは、1つの制御周期内で、電源出力端子電圧がM-1個の変圧器のうちのいずれか2つの変圧器の整流電圧の間にある場合、前記2つの変圧器が交代で動作し、且つ/又は、
前記近接動作モードでは、1つの制御周期内で、電源出力端子電圧がM-1個の変圧器のうちの全ての変圧器の整流電圧よりも小さい場合、整流電圧の最も小さい1つの変圧器が動作する
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項17】
前記DC-DCコンバータは、個別位相シフトフルブリッジ動作モード、個別フルブリッジ動作モード、交番フルブリッジ動作モード、交番位相シフトフルブリッジ動作モード、デュアルモード動作モード、半統合動作モード及び全統合動作モードのうちの少なくとも1つのモードを有し、
前記個別位相シフトフルブリッジ動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうち1つのみの変圧器が動作し、1つの制御周期において、前記変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、その後、対応するブリッジアームを介して前記変圧器の両端を短絡させる方式で動作し、
前記個別フルブリッジ動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうち1つのみの変圧器が動作し、1つの制御周期において、前記変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続され、その後、前記変圧器に接続されたブリッジアームを全てターンオフすることにより、前記変圧器の入力端子を切断し、
前記交番フルブリッジ動作モードでは、1つの制御周期において、前記M-1個の変圧器のうちの1つの変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続され、その後、前記変圧器に接続されたブリッジアームを全てターンオフすることにより前記変圧器の入力端子を切断し、前記変圧器はこうして1つ又は複数の制御周期にわたって動作し、前記M-1個の変圧器は順番にサイクルして動作し、
前記交番位相シフトフルブリッジ動作モードでは、1つの制御周期において、そのうちの1つの前記変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、その後、対応するブリッジアームを介して前記変圧器の両端を短絡させて動作し、前記変圧器はこうして1つ又は複数の制御周期にわたって動作し、前記M-1個の変圧器は順番にサイクルして動作し、
前記デュアルモード動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、サイクルの後、最後の1つの変圧器は、対応するブリッジアームを介して前記最後の1つの変圧器の両端を短絡させて還流し、
前記半統合動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、その後、前記M-1個の変圧器が同時に直列に動作し、
前記全統合動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、
前記DC-DCコンバータは、M個の前記ブリッジアーム回路におけるブリッジアームスイッチの被制御端子にそれぞれ接続されたメインコントローラをさらに含み、前記メインコントローラは、DC-DCコンバータの動作時に、M個の前記ブリッジアーム回路における対応するブリッジアームスイッチのオン/オフを制御することにより、前記変圧器組立体を、個別位相シフトフルブリッジ動作モード、個別フルブリッジ動作モード、交番フルブリッジ動作モード、交番位相シフトフルブリッジ動作モード、デュアルモード動作モード、半統合動作モード及び全統合動作モードのうちの1つ又は複数のモードの組み合わせで動作させるように構成されている
請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項18】
Mが3である場合、3つの前記ブリッジアーム回路は、第1のブリッジアームスイッチ、第2のブリッジアームスイッチ、第3のブリッジアームスイッチ、第4のブリッジアームスイッチ、第5のブリッジアームスイッチ及び第6のブリッジアームスイッチを含み、
前記第1のブリッジアームスイッチと前記第2のブリッジアームスイッチとが直列に設けられて第1のブリッジアーム回路を構成し、
前記第3のブリッジアームスイッチと前記第4のブリッジアームスイッチとが直列に設けられて第2のブリッジアーム回路を構成し、
前記第5のブリッジアームスイッチと前記第6のブリッジアームスイッチとが直列に設けられて第3のブリッジアーム回路を構成
前記半統合動作モード、又は前記全統合動作モードでは、前記メインコントローラは、前記第3のブリッジアームスイッチがまずターンオンするように制御し、前記第1のブリッジアームスイッチがそれからターンオフするように制御し、前記第4のブリッジアームスイッチがまずターンオンするように制御し、前記第2のブリッジアームスイッチがそれからターンオフするように制御し、
前記メインコントローラは、前記第2のブリッジアームスイッチがまずターンオンするように制御し、前記第6のブリッジアームスイッチがそれからターンオフするように制御し、前記第1のブリッジアームスイッチがまずターンオンするように制御し、前記第5のブリッジアームスイッチがそれからターンオフするように制御し、
前記メインコントローラは、前記第5のブリッジアームスイッチがまずターンオンするように制御し、前記第4のブリッジアームスイッチがそれからターンオンするように制御し、前記第6のブリッジアームスイッチがまずターンオンするように制御し、前記第3のブリッジアームスイッチがそれからターンオンするように制御する
請求項10又は請求項11に記載DC-DCコンバータ。
【請求項19】
請求項1から18の何れか一項に記載のDC-DCコンバータを含む
ことを特徴とする電源装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
一実施形態において、前記DC-DCコンバータは、交番位相シフトフルブリッジ動作モードを有し、前記交番位相シフトフルブリッジ動作モードにおいて、M-1個の前記変圧器の一次側は順番に、前記直流電源電圧とゼロ電圧で、1つ又は複数の制御周期にわたって動作し、且つ/又は、
1つの制御周期において、そのうちの1つの前記変圧器は、まず、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、その後、対応するブリッジアームを介して前記変圧器の両端を短絡させて動作し、前記変圧器はこうして1つ又は複数の制御周期にわたって動作し、M-1個の前記変圧器は順番にサイクルして動作する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
一実施形態において、前記DC-DCコンバータはデュアルモード動作モードを有し、デュアルモード動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器が順番に前記直流電源電圧で動作した後に、M-1番目の変圧器はゼロ電圧で還流し
一実施形態において、デュアルモード動作モードでは、最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作し
一実施形態において、前記DC-DCコンバータはデュアルモード動作モードを有し、デュアルモード動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、サイクルの後、最後の1つの変圧器は、対応するブリッジアームを介して前記最後の1つの変圧器の両端を短絡させて還流し
一実施形態において、デュアルモード動作モードでは、最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
一実施形態において、前記DC-DCコンバータは半統合動作モードを有し、前記半統合動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器が順番に前記直流電源電圧で動作した後に、M-1個の変圧器が同時に動作し
一実施形態において、前記半統合動作モードでは、最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作し
一実施形態において、前記半統合動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し、サイクルの後、前記M-1個の変圧器が同時に直列に動作し
一実施形態において、前記半統合動作モードでは、最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
一実施形態において、前記DC-DCコンバータは全統合動作モードを有し、前記全統合動作モードでは、1つの制御周期内で、1番目~M-1番目の前記変圧器が順番に前記直流電源電圧で動作し
一実施形態において、前記全統合動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうちのいずれの変圧器の最大磁束も磁性体の最大許容値を超えないように、入力電圧と各変圧器のデューティ比の変化に応じて、制御周期を調整し、
一実施形態において、前記全統合動作モードでは、最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作し
一実施形態において、前記全統合動作モードでは、1つの制御周期内で、前記M-1個の変圧器は、何れか1つの変圧器から1つのサイクルを開始し、順番に、対応するブリッジアームを介して前記直流電源に接続されて動作し
一実施形態において、前記全統合動作モードでは、前記M-1個の変圧器のうちのいずれの変圧器の最大磁束も磁性体の最大許容値を超えないように、入力電圧と各変圧器のデューティ比の変化に応じて、制御周期を調整し
一実施形態において、前記全統合動作モードでは、最後の1つの変圧器が動作するように切り替わると、最後の2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0051】
1つの変圧器が前記直流電源電圧で動作している間、外へエネルギーを出力し、M-1個の前記変圧器のうちの1つの、少なくとも一端が切断された変圧器の動作切替時に、ブリッジアーム回路のスイッチング損失が最小となるように、一次側コイル接続端子に接続された2つのブリッジアーム中点における磁化電流が流出するブリッジアーム回路の下アームトランジスタがターンオンし、ブリッジアーム中点における磁化電流が流入するブリッジアーム回路の上アームトランジスタがターンオンする。図1を参照し、一実施例において、初期状態では、Q11がオフ、Q12がオフになっており、Tx1の磁化電流はV1点から流出し、V2点から流入する。V1点に関連するQ11とQ12との両方がオフになっているため、V1点が切断状態となり、V1点の電圧はTx1磁化電流の放電に伴って低下し続ける。V1点電圧の低下に伴い、Q12のターンオンによるスイッチング損失が減少する。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0052】
1つの変圧器が前記直流電源電圧で動作している間、外へエネルギーを出力し、M-1個の前記変圧器のうちの1つの、少なくとも一端が切断された変圧器の動作切替時に、ブリッジアーム回路のスイッチング損失が最小となるように、一次側コイル接続端子に接続された2つのブリッジアーム中点における磁化電流が流出するブリッジアーム回路の下アームトランジスタがターンオンし、ブリッジアーム中点における磁化電流が流入するブリッジアーム回路の上アームトランジスタがターンオンし、既に前記直流電源に接続されて動作しているもう1つの変圧器がブリッジアームスイッチの状態を維持したまま動作することにより、上述した2つの変圧器が同時に前記直流電源に接続されて動作することになる。図1を参照し、一実施例において、初期状態では、Q11がオフ、Q12がオフ、Q21がオン、Q22がオフ、Q31がオフ、Q32がオンになっており、Tx2は前記直流電源に接続されて動作する。Tx1の磁化電流は、V1点から流出し、V2点から流入する。V1点に関連するQ11とQ12との両方がオフになっているため、V1点が切断状態となり、V1点の電圧はTx1磁化電流の放電に伴って低下し続ける。V1点電圧の低下に伴い、Q12のターンオンによるスイッチング損失が減少する。Q12がターンオンした後に、変圧器Tx1及びTx2は同時に動作する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0135
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0135】
時刻t2において、第2のブリッジアームスイッチQ12がターンオンし、この場合、変圧器Txが整流を経てから外へエネルギーをTx に応じて出力し始める
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0140
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0140】
時刻t7において、第1のブリッジアームスイッチQ11がターンオンし、変圧器Txが整流を経てから外へエネルギーをTx に応じて出力し始める
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0144
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0144】
このモードでは、Tx>Tx>(TxとTxとがともに動作する場合)であり、変圧器に出力電圧がゼロで且つ出力電流が存在する還流状態が存在しないため、還流損失はない。上述した実施例において、メインコントローラは、以上のように駆動信号のタイミング制御し、一定のデューティ比でターンオン/ターンオフする。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0152
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0152】
時刻t2において、第2のブリッジアームスイッチQ12がターンオンし、変圧器Txが整流を経てから外へエネルギーをTx に応じて出力し始める
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0157
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0157】
時刻t7において、第1のブリッジアームスイッチQ11がターンオンし、変圧器Txが整流を経てから外へエネルギーをTx に応じて出力し始める
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0161
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0161】
このモードでは、変圧器Txと変圧器Txが交代で上記の直流電源電圧で動作し、変圧器に出力電圧がゼロで且つ出力電流が存在する還流状態が存在しないため、還流損失はない。上述した実施例において、メインコントローラは、以上のように駆動信号のタイミング制御し、一定のデューティ比でターンオン/ターンオフする。
【国際調査報告】