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特表2024-524151自転しつつ公転する回転羽根を有する水平軸回転力生成装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】自転しつつ公転する回転羽根を有する水平軸回転力生成装置
(51)【国際特許分類】
   F03D 3/02 20060101AFI20240628BHJP
   F03D 3/06 20060101ALI20240628BHJP
【FI】
F03D3/02 B
F03D3/06 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023578007
(86)(22)【出願日】2022-06-15
(85)【翻訳文提出日】2023-12-18
(86)【国際出願番号】 KR2022008476
(87)【国際公開番号】W WO2022265391
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】10-2021-0079033
(32)【優先日】2021-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517045071
【氏名又は名称】イ サンチョル
【氏名又は名称原語表記】LEE, SangCheol
【住所又は居所原語表記】198-27, Haengjusanseong-ro, Deogy ang-gu, Goyang-si, Gyeonggi-do 10440 (KR)
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】イ、サンチョル
【テーマコード(参考)】
3H178
【Fターム(参考)】
3H178AA12
3H178AA46
3H178BB31
3H178CC05
3H178DD03Z
3H178DD11Z
(57)【要約】
流体の流れによって、圧力を受けると、水平方向に延びる羽根公転軸の周りを公転しつつ、同時に前記羽根公転軸に平行な羽根自転軸を中心に自転することによって、前記羽根公転軸に回転力を提供する回転羽根を互いに等しい公転位相角の間隔で2つ以上備えた1つ以上の羽根公転軸回転体と、各前記羽根公転軸が軸回転可能に軸受の機能を提供し、各前記羽根公転軸回転体が所定の高さで左右に旋回可能に支持する羽根公転体支持構造物と、各前記回転羽根の公転角速度を反対側の回転方向に0.5倍の自転角速度に変速して各前記羽根自転軸に伝達する公転自転変速連動機と、を備えており、前記回転羽根の羽根自転軸が前記羽根公転軸の鉛直上方を通過する際に、回転羽根の翼面は、水平方向または鉛直方向に向かうように、各前記回転羽根の公転位相角と自転位相角との相互関係が設定されていることにより、各前記回転羽根は、公転位相角別に生成可能な最大の羽根公転軸回転力が生成される垂直面上の自転位相角を自ら有するようになることを特徴とする公転しつつ、自転する回転羽根を有する水平軸回転力生成装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体の流れによって、圧力を受けると、水平方向に延びる羽根公転軸の周りを公転しつつ、同時に前記羽根公転軸に平行な羽根自転軸を中心に自転することによって、前記羽根公転軸に回転力を提供する回転羽根を互いに等しい公転位相角の間隔で2つ以上備えた1つ以上の羽根公転軸回転体と、各前記羽根公転軸が軸回転可能に軸受の機能を提供し、各前記羽根公転軸回転体が所定の高さで左右に旋回可能に支持する羽根公転体支持構造物と、各前記回転羽根が、各前記羽根公転軸に提供する回転力が極大化されるように、各前記公転羽根の公転位相角と自転位相角とを互いに連動させる公転自転変速連動機とを備えている、流体の流れを用いた水平軸回転力生成装置であって、
各前記羽根公転軸回転体には、
水平方向に延びる羽根公転軸と、前記羽根公転軸を中心に、互いに等しい公転位相角の間隔で隔てられて放射状に延在する2つ以上の羽根公転アームと、各前記羽根公転アームの端部に形成された羽根自転軸受と、前記羽根公転軸に平行な方向に、各前記羽根自転軸受にピボット可能に結合された羽根自転軸と、各前記羽根自転軸を中心に2つの薄肉曲面体が線対称をなしながら固定結合された形状である回転羽根と、各前記羽根自転軸が前記回転羽根の公転の反対側の回転方向に0.5倍の角速度でピボットするように、前記羽根公転アームの公転角速度を変速して各前記羽根自転軸に伝達する公転自転変速連動機と、を備えてなり、
前記羽根公転体支持構造物には、
前記1つ以上の羽根公転軸回転体が所定の高さで水平面上の走行軌道に沿って左右に旋回可能に回転軸の役割を果たしながら支持する、鉛直方向に延びる羽根公転体旋回軸と、所定の位置に固定された状態で、前記羽根公転体旋回軸を支持する羽根公転体旋回軸支持台と、前記羽根公転体旋回軸に左右に旋回可能に結合され、各羽根公転軸に向かって延在する1つ以上の羽根公転体旋回アームと、各前記羽根公転体旋回アームに1つ以上形成される羽根公転軸受が備えられており、各前記羽根公転軸受の側面には前記羽根公転軸の軸方向に突出した歯車または遊星歯車の形状であって、前記公転自転変速連動機を構成するパーツである羽根公転軸受歯車が固定結合されており、
前記羽根公転軸の周りを公転しながら自転する回転羽根の羽根自転軸が前記羽根公転軸の鉛直上方を通過する際に、回転羽根の翼面は、水平方向または鉛直方向に向かうように、各前記回転羽根の公転位相角と自転位相角との相互関係が、鉛直方向に延びる前記羽根公転体旋回軸の軸方向を基準に、前記公転自転変速連動機によって設定されていることにより、前記流体の流速と流向が随時に変わり、別途の動力の供給がなくとも、ほぼ水平方向に流れている流体に直交し、鉛直方向に延びる前記羽根公転体旋回軸が垂直面上の回動位相角の設定の基準方向を提供するとともに、各前記回転羽根は、公転位相角別に生成可能な最大の羽根公転軸回転力が生成される垂直面上の自転位相角を自ら有するようになることを特徴とする、自転しつつ公転する回転羽根を有する水平軸回転力生成装置。
【請求項2】
各前記羽根公転体旋回アームの水平方向の長さが0よりも大きいので、前記流体の流速と流向が随時に変わり、別途の動力の供給がなくとも、各前記羽根公転軸回転体が前記流体の流れに押されて前記羽根公転体旋回軸を中心として左右に旋回し、風向計型方向舵の機能を直接果たすので、各羽根公転軸が前記流体の流れ方向に直交する水平方向に向かって延びるようになり、各前記回転羽根は前記流体の流れを用いて生成可能な最大の羽根公転軸回転力が生成される水平面上の羽根公転軸回転体旋回角を自ら有するようになることを特徴とする、請求項1に記載の自転しつつ公転する回転羽根を有する水平軸回転力生成装置。
【請求項3】
前記羽根公転軸回転体と前記羽根公転体旋回軸支持台との間には、前記羽根公転体旋回軸を中心として前記羽根公転軸回転体の左側部および右側部に同一に加えられる前記流体の流圧による力の平衡を破るわずかの外力だけを一方向に与えて、各前記羽根公転軸回転体の 水平面上の旋回方向角を変更させる方式により、各前記回転羽根の翼面に垂直方向に加えられる前記流体の流れによる圧力の大きさを大きい動力を消費せずに調節することにより、各前記回転羽根の回転速度と回転力の大きさを適正レベルに制御する変速機能を提供する、水平面上で左右に回動自在な風向計型方向舵、または方向制御動力装置をさらに備える特徴とする請求項1または2に記載の自転しつつ公転する回転羽根を有する水平軸回転力生成装置。
【請求項4】
台風や洪水などの理由で流体の流れの速度が許容範囲を超えて過度に増加する場合には、前記方向制御動力装置または風向計型方向舵が各羽根公転軸の軸方向を前記流体の流れ方向に平行になるように制御して、各前記回転羽根に加えられる前記流体の流れ方向の流圧の合力と作用面積を極小化させることにより、前記水平軸回転力生成装置の崩壊と転倒に対する構造的な安定性を非常に簡便かつ経済的に確保することができることを特徴とする、請求項1または3に記載の自転しつつ公転する回転羽根を有する水平軸回転力生成装置。
【請求項5】
前記水平軸回転力生成装置は、水平方向に延びる羽根公転軸を中心に上下に羽ばたきするように公転しつつ自転する複数個の回転羽根を有する羽ばたきする飛行体の形状を有し、街路灯や電柱のように鉛直方向に延びる線形構造物の上部に左右に回動可能に結合されており、風向の変化に応じて左右に回動し、上下に羽ばたきする鳥形状の飛行体に類似する造形美を提供する風力発電機であることを特徴とする、請求項1または3に記載の自転かつ公転する回転羽根を有する水平軸回転力生成装置。
【請求項6】
前記水平軸回転力生成装置は、自重によって鉛直下方に延びる羽根公転体旋回軸を備えており、前記流体の流れ方向の変化に応じて左右に回動可能に懸架される方式であって、長距離ケーブルのように水平方向に延びる横方向の線形構造物に互いに隔てて横一列で設置されることを特徴とする、請求項1または3に記載の自転かつ公転する回転羽根を有する水平軸回転力生成装置。
【請求項7】
前記水平軸回転力生成装置は、複数の羽根公転回転体が水平方向や垂直方向に沿って複数の羽根公転体支持構造物によって相互結合されて連続的に設置されることを特徴とする、請求項1または3に記載の自転かつ公転する回転羽根を有する水平軸回転力生成装置。
【請求項8】
前記公転自転変速連動機は、前記羽根公転軸受歯車と噛み合うか連動される回転力伝達部材であって、平歯車、ベベルギア、チェーンベルトまたはクランク機構を備えることを特徴とする、請求項1または3に記載の自転しつつ公転する回転羽根を有する水平軸回転力生成装置。
【請求項9】
各前記羽根公転軸回転体の羽根公転軸と各羽根自転軸の端部には、軸方向に沿って互いにサイズが一様である3つ以上のクランク機構が、互いに等しいクランクピンの公転位相角の間隔で隔てられて、横一列で並べて固定結合されており、互いに同一の公転位相を有する羽根公転軸クランクピンと各羽根自転軸クランクピンとは、これらの前記クランクピンが相互連動されて同一の公転位相角と角速度でそれぞれのクランク軸を中心に公転することができるように、中央の羽根公転軸クランクピンを中心に、周辺の各羽根自転軸クランクピンに向かって放射状に延在する連結部材である、放射状のクランクピン連結アームによってそれぞれピボット可能に互いに連結されており、
各前記羽根公転軸に備えられた3つ以上のクランクピンが互いに等しい公転位相角の間隔で隔てられて公転すると、各前記羽根公転軸の各クランクピンごとに1つずつヒンジ結合される各々の放射状のクランクピン連結アームも互いに等しいクランクピン公転位相角の間隔で隔てられて公転するから、各前記放射状のクランクピン連結アームの公転過程で偏心荷重による振動と衝撃及びそれに伴う動力損失が発生しなく、
各前記羽根公転軸別に3つ以上が具備される放射状のクランクピン連結アームの少なくとも1つ以上は、素材の引張抵抗力のみで羽根公転軸の回転力を1つの羽根自転軸に伝達し、前記引張抵抗力によって伝達される回転力は、前記クランクピンの公転位相角に応じて最大値の0.5倍~1倍の間で周期的に増減するので、前記放射状のクランクピン連結アームを引張強度が非常に高いながらも、軽量で撓みやすい素材を用いて細長い形状に作製することができ、回転力伝達部材の部品点数と、これに伴う摩擦抵抗を増加させることなく、放射状のクランクピン連結アームの長さを調節するだけで前記回転羽根の公転半径を自在に増加させることで、回転力生成のエネルギー効率と経済性を極大化することができる、請求項1または3に記載の自転かつ公転する回転羽根を有する水平軸回転力生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体の流れによって圧力を受けると、水平方向に延びる羽根公転軸の周りを公転するとともに自転する複数個の回転羽根が、前記羽根公転軸に回転力を提供する回転力生成装置に関し、より詳しくは、前記流体の流れ方向が随時に変わり、別途の方向制御用動力装置が設けられていなくても、前記回転力生成装置が生成する回転力が極大化される位置と方向に前記羽根公転軸が移動し、各前記回転羽根の公転位相別の自転位相角も前記流体の流れによって生成される回転力が極大化される方向に向かうように設定されていることから、各前記回転羽根が如何なる公転位相に位置しても、常に同一の回転方向に公転位相別に生成可能な最大の回転力を前記羽根公転軸に提供することを特徴とする、自転しつつ公転する回転羽根を有する水平軸回転力生成装置を提供しようとするものである。
【背景技術】
【0002】
流れる流体の圧力によって移動される回転羽根(ブレード)が、前記回転羽根の回転軸に回転力を提供する回転力生成装置は、回転羽根の回転軸の方向が流体の流れ方向に平行な水平回転軸方式と、垂直な垂直回転方式とに区分されることができ、これらの2つの方式別の長短所は次の通りである。
【0003】
水平回転方式は、大型化には有利であるが、回転羽根の運動方向が流体の運動方向に垂直であることから、回転する部材と支持する部材との間で摩擦、振動、騒音およびエネルギー損失が大きく発生する。このため、水平回転軸風力発電機は、6m/秒以上の速い風が求められる。
【0004】
垂直回転軸方式は、ダリウス型、サボニウス型などの種類によって多少異なるが、全体360°の位相区間のうち回転羽根が流体の流れ方向に移動する180°位相区間では正方向(+)の回転力が生成されるが、流れに逆らって移動する180°位相区間では、逆方向(-)の回転力が生成されるため、回転力生成のエネルギー効率が低い。実際、多くの研究報告書によればサボニウス型は、最大20%、ダリウス型は最大30%未満の出力係数を有する。
【0005】
一方、下記の特許文献1~3に開示の垂直回転軸方式は、回転羽根が公転運動方向の反対方向に0.5倍の角速度で自転運動をするので、回転羽根における羽根公転軸から羽根自転軸に向かう方向が、前記流体の流れ方向に直角となる2箇所の中の1箇所では、回転羽根の翼面が流体の流れ方向に垂直であり、他の1箇所では平行であるように公転位相別の自転位相角が具現できるものであれば、前記回転羽根が何れの公転位相に位置しても逆方向(-)の回転力は生成されず、かつ、流体の流れのエネルギーを回転羽根の正方向(+)の回転エネルギーへと最大限に変換することができる。
【0006】
しかしながら、下記特許文献1~3による方式は、回転羽根が前記のような公転位相別の自転位相角を具現するためには、回転羽根に加わる流体の流れ方向の圧力による回転トルク(torque)よりも大きな逆方向の回転トルクが、別途の外部動力によって提供されなければならないので、既存の方式よりもエネルギー効率がさらに低いしかないという根本的な限界性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2009-0102282号公報(風車羽根自転型垂直軸風力発電機)
【特許文献2】韓国登録特許第10-1080323号公報(風力発電機用の回転ブレード方向調節装置)
【特許文献3】韓国登録特許第10-1525553号公報(垂直ロータ型風力発電装置)
【特許文献4】韓国特許登録第10-0954760号公報(風力発電機用風車)
【特許文献5】韓国特許出願番号10-2021-0046837(流体の流れに沿って公転しつつ自転する回転力生成装置)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前記の特許文献1~3の風力による回転力生成装置は、いずれも1つの羽根公転軸の周りを2つ以上の回転羽根が公転しつつ、同時に公転角速度の0.5倍の自転角速度で前記公転運動方向の反対方向に自転運動をすることで、羽根公転軸の回転力を発生させる。
【0009】
このような原理の垂直回転軸風力発電機は、流体の流れる方向を前記回転羽根の公転位相角を90°と仮定するとき、公転位相角0°から自転位相角(回転羽根の翼面の方向)0°になると、回転力が最大になり、0°よりも大きいか小さいほど回転力も小さくなり、前記自転電位角が+45°又は-45°になると生成される回転力が0(zero)になる。
【0010】
しかしながら流圧を受ける全ての物体は、流体のエネルギー損失の最小化のために、流圧を受ける面積が最小化される方向に移動する性質があるので、別途の方向調節装置を用いて人為的に変更しなければ、前記公転位相角が0°であるとき、自転位相角が+45°または-45°となる方向に羽根自転軸が移動し、回転羽根が停止することにより、回転力の生成機能を失うことになる。
【0011】
このような回転力の消失の問題点を解消するために、特許文献1の方式では、風向計と同様な原理である方向舵を更に設置して回転羽根の方向を制御する方法を提示したが、特許を取得することができず、特許文献2および3の方式は、風向感知装置に連携された別途の動力提供手段を更に設置して回転羽根の方向を制御する方法を提示することで、それぞれ特許を取得した。
【0012】
ここで、前記特許文献1の方式は、方向舵により若干の回転羽根の方向変更は可能であるものの、変更される回転角が90°にも至らずずいぶん下回るので、回転力の生成のためのエネルギー効率が非常に低いしかない。
【0013】
ところが、特許文献2及び3の方式は、特許文献1の方式よりも回転力生成のエネルギー効率がさらに低いしかない。なぜならば、その他のエネルギー損失が全く存在しないと仮定しても、前記別途の動力提供手段で回転羽根の公転位相別の自転位相角を制御するのに必要な力およびエネルギーの大きさが、前記回転羽根の自転及び公転により生成される力およびエネルギーの大きさよりも大きなければ、流体の流れに逆らって回転羽根の方向(位相角)の制御ができないが、これは、熱力学第一法則のエネルギー保存の法則に違反するからである。
【0014】
本発明は、これらの従来の技術の問題点を解消するためになされたもので、風車や水車のように流体の流れ方向の運動エネルギーを回転羽根の公転方向の運動エネルギーに切り替える回転力生成装置において、
(1)水平回転方式の短所である、回転軸の方向に押し出される力に抵抗しながら回転する部材同士間で発生する摩擦、騒音、振動、衝撃及びこれによるエネルギー損失が発生せず、
(2)垂直回転方式と類似しながらも、かつ回転羽根が公転軸を中心に公転する360°の全区間において、公転位相別に生成可能な最大の正方向(+)の回転力のみ生成され、
(3)流体の流れ方向が随時に変わり、別途の方向舵や動力提供がなくても、各回転羽根は公転位相別の回転力生成が極大化される翼面の方向(自転位相角)を有するようになり、
(4)流体の種類及び流速が同一である場合でも、前記特許文献1~3で提示した回転羽根よりも、少なくとも10%の回転力を生成することができる回転羽根の形状を備えており、
(5)小さい流速と流圧であっても回転羽根が効果的に公転し、大きな回転力を生成することができるように、羽根公転アームの長さをいくら伸ばしても動力伝達のエネルギー損失が増加されなく、
(6)道路や鉄道の辺、海岸などのゆとりの敷地や、もしくは街路灯、電柱など垂直方向の線形構造物に簡便かつ造形美あるように設置して、新再生可能エネルギーの効率的な生成に利用することができるので、
風力や水力等の流体の流れを用いた回転力生成のエネルギー効率が極大化され、安全かつ実用的であり、産業上の利用価値の高い回転力生成装置を提供しようとするものである。
【0015】
なお、このような従来の回転力生成装置の課題を解決する手段として、本発明者は、近年「流体の流れに沿って公転しつつ自転する回転力生成装置」に関する特許出願を2021年4月11日にした。
【0016】
本願は、かかる先行発明と類似するものの、基本的な作動原理が根本的に異なる代替発明であって、前述した従来の回転力生成装置の前記6つの問題点に対する解決手段のみならず、次のような更なる問題解決手段を一緒に提供することを目的とする。
【0017】
(1)従来の発明のように、別途の方向制御用動力装置が備えるか、本発明者の先行発明のように2つの羽根公転軸回転体が左右対称に具備されていないにも関わらず、1つの羽根公転軸回転体だけでも回転力の生成が極大化される回転羽根の公転位相別の自転位相角を具現することができ、
(2)各回転羽根の左側部と右側部に加えられる流圧が互に平衡状態であるから、方向舵や動力装置にわずかの外力だけを与えると、力のバランスが崩れながら羽根公転軸回転体が流体の流れに直交する方向に移動するので、投入エネルギーはほとんどなくエネルギーを極大化することができ、
(3)本発明者の先行発明のように各回転力生成装置別に地上に基礎を設置せずに、長距離ケーブルやパイプなどの横方向の線形構造物に、複数の回転力生成装置を一列に懸架するか、または垂直に積層する方式で、空間的制約なく経済的に複数個を設けることができ、
(4)本発明者の先行発明のように回転羽根が垂直方向の羽根公転軸を中心に左右方向に公転せずに、水平方向の羽根公転軸を中心に上下方向に公転することにより、まるで大きな鳥が羽ばたきながら飛ぶ形状と動きとをほぼ類似するように具現することができ、
(5)道路、河川、海洋、山地等の上部に、超大型の回転力生成装置として設けると、上層部の速い流速と下層部の遅い流速とを羽根公転軸の回転力の生成に効果的に活用しながら、公共敷地やアイドル敷地などを環境に優しいエネルギーの生成に効果的に活用することができ、
(6)随時に流速と流向が変わっても、垂直に延びた中心軸を中心として左右に旋回する水平面上の位相角だけ操作する方式で、回転羽根の回転速度を容易に変速するか制御することができ、
(7)台風や洪水などで流速が過度に速くなると、左右に旋回する水平面上の翼面の方向のみを流体の流れと平行な方向に操作すると、回転羽根に加わる流圧がほぼ0(ゼロ)となるため、流圧による崩壊や転倒のリスクなしに100m以上の超大型風力発電機も具現することができる、
【0018】
経済的でかつエネルギー効率が高く、造形美に優れており、回転速度の調節及び超大型化も可能な、流体の流れを用いた回転力生成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
前記課題を解決するための、本発明の水平軸回転力生成装置は、
流体の流れによって、圧力を受けると、水平方向に延びる羽根公転軸の周りを公転しつつ、同時に前記羽根公転軸に平行な羽根自転軸を中心に自転することによって、前記羽根公転軸に回転力を提供する回転羽根を互いに等しい公転位相角の間隔で2つ以上備えた1つ以上の羽根公転軸回転体と、各前記羽根公転軸が軸回転可能に軸受の機能を提供し、各前記羽根公転軸回転体が所定の高さで左右に旋回可能に支持する羽根公転体支持構造物と、各前記回転羽根が、各前記羽根公転軸に提供する回転力が極大化されるように、各前記公転羽根の公転位相角と自転位相角とを互いに連動させる公転自転変速連動機とを備えている、流体の流れを用いた水平軸回転力生成装置に関するものであって、
各前記羽根公転軸回転体には、
水平方向に延びる羽根公転軸と、前記羽根公転軸を中心に、互いに等しい公転位相角の間隔で隔てられて放射状に延在する2つ以上の羽根公転アームと、各前記羽根公転アームの端部に形成された羽根自転軸受と、前記羽根公転軸に平行な方向に、各前記羽根回転軸受にピボット可能に(その場で回転可能に)結合された羽根自転軸と、各前記羽根自転軸を中心に2つの薄肉曲面体が線対称をなしながら固定結合された形状である回転羽根と、各前記羽根自転軸が前記回転羽根の公転の反対側の回転方向に0.5倍の角速度でピボットするように、前記羽根公転アームの公転角速度を変速して各前記羽根自転軸に伝達する公転自転変速連動機(power train)と、を備えてなり、
前記羽根公転体支持構造物には、
前記1つ以上の羽根公転軸回転体が所定の高さで水平面上の走行軌道に沿って左右に旋回可能に回転軸の役割を果たしながら支持する、鉛直方向に延びる羽根公転体旋回軸と、所定の位置に固定された状態で、前記羽根公転体旋回軸を支持する羽根公転体旋回軸支持台と、前記羽根公転体旋回軸に左右に旋回可能に結合され、各前記羽根公転軸に向かって延在する1つ以上の羽根公転体旋回アームと、各前記羽根公転体旋回アームに1つ以上形成される羽根公転軸受が備えられており、各前記羽根公転軸受の側面には、前記羽根公転軸の軸方向に突出した歯車または遊星歯車の形状であって、前記公転自転変速連動機を構成するパーツである羽根公転軸受歯車が固定結合されている。
【0020】
ここで、前記公転自転変速連動機は、前記羽根公転軸受に固定されて、回転しない羽根公転軸受歯車と前記羽根公転軸を中心に公転する回転羽根との間の相対的な回転角速度を0.5倍に変速して前記羽根自転軸に伝達する機能を果たし、前記羽根公転軸受歯車と連動される回転力伝達部材(power train component)としては、平歯車、ベベルギア、遊星歯車、チェーンベルト、クランク機構などの種々の動力伝達媒体を用いることができる。
【0021】
一方、前記羽根公転体旋回アームの水平方向の長さである羽根公転軸の旋回半径は、前記羽根公転体旋回軸および前記羽根公転軸との間の最短距離であって、0(ゼロ)よりも大きいか、または等しいことができ、前記羽根公転軸の旋回半径が0(ゼロ)である場合には、前記羽根公転軸を流体の流れ方向と直交するように旋回させるためには、別途の風向計型方向舵、または方向制御動力装置が必要であり、前記羽根公転軸の旋回半径が0よりも大きい場合には、別途の方向制御装置がなくても各前記回転羽根及び羽根公転軸が前記流体の流れの圧力に押されて下流側に旋回し、風向計型方向舵の機能を提供するので、前記羽根公転軸が前記流体の流れ方向に直交する水平方向に自然に向けられるようになる。
【0022】
ここで、前記流体の流れ方向が随時に変わり、前記羽根旋回軸の旋回半径が0である場合でも、前記羽根公転軸回転体の左側半分および右側半分にそれぞれ加わる流圧の大きさは互いに同じなので、前記風向計型方向舵や方向制御動力装置が、左右の流圧の大きさの均衡を破るわずかの外力だけを提供すれば、前記羽根公転軸回転体が左右に回動するようになるので、前記羽根公転軸が前記流体の流れに直角方向に向かうように、ほとんどの電力消費なしに、極めて簡便かつエネルギー効率的に制御することができる。
【0023】
これに関連して、前記回転羽根の公転位相角と自転位相角との相互関係は、前記羽根公転体旋回軸が鉛直方向に延在するので、鉛直上方を回転羽根の垂直面上における公転位相角および自転位相角の設定の基準方向である0(ゼロ)°と仮定するとき、各前記回転羽根の公転位相角が0°であるとき、翼面が向く方向である自転位相角が0°(鉛直方向)または90°(水平方向)となるように、前記公転自転変速連動機の羽根公転軸受歯車と回転力伝達部材との間の回転位相角の関係を一定に設定(setting)すると、別途の外部動力が提供されなくても、流体の流れを用いて生成可能な最大の回転力を前記羽根公転軸に提供する回転羽根の公転位相角別の自転電位角が非常に簡便で且つ正確に具現できる。
【0024】
一方、このような本発明の前記流れを用いた回転力生成装置には、次の各号のような課題を解決するための手段を更に設けることができる。
【0025】
(1)1つの長距離架設ケーブルや剛性パイプなど横方向の線形構造物に、複数個の水平軸回転力生成装置が羽根公転体支持構造部を介して懸架されるといった方式で設置されることができる。
【0026】
このように設置されると、各前記水平軸回転力生成装置の羽根公転体旋回軸は、懸架されている前記羽根公転軸回転体の自重により、前記流体の流れ方向に垂直な鉛直方向に延び、前記羽根公転軸および羽根自転軸は、前記流体の流れによって最下流側に押されて左右に旋回する羽根公転軸回転体または風向計型方向舵により前記流体の流れに直角な水平方向に延びることになるので、別途の方向制御用動力装置が無くても、前記水平軸回転力生成装置は、前記流体の流れによって生成可能な最大の回転力が生成される、水平面上の位置と方向及び鉛直面上の回転羽根の公転位相別の自転位相角を備えるようになる。また、前記流体の流速が増加するほど前記羽根公転体旋回軸が流圧により傾く傾斜角が大きくなることに伴い、公転位相別の自転位相角が変わるため、各回転羽根の回転速度が所定の範囲内で制御される。
【0027】
(2)2つの羽根公転軸回転体を左右にそれぞれ備えてなる水平軸回転力生成装置が、大きな鳥が上下に羽ばたきする形状に作製され、街路灯や電柱等の垂直構造物上に、左右に旋回可能に設置されてもよい。
【0028】
このように設置されれば、別途の方向制御用動力装置が無くても、前記垂直構造物に結合する羽根公転体旋回軸は、前記流体の流れ方向に垂直な鉛直方向に延び、前記回転羽根及び羽根公転軸が流体の流れに押されて最下流側に旋回することになるため、前記羽根公転軸および羽根回転軸は流体の流れに直角な水平方向に延びることになり、各回転羽根も前記垂直構造物が提供する鉛直方向を基準として、回転力の生成が極大化される公転位相角別の自転位相角を備えることができる。
【0029】
ここで、前記水平軸回転力生成装置を構成する左側と右側の羽根公転軸回転体は、1本の羽根公転軸を共有することも可能である。
【0030】
(3)各前記羽根公転軸回転体の羽根公転軸および各羽根自転軸の端部には、軸方向に沿って互いにサイズが一様である3つ以上のクランク機構が、互いに等しいクランクピンの公転位相角の間隔で隔てられて、横一列で並べて固定結合されており、互いに同一の公転位相を有する羽根公転軸クランクピンと各羽根自転軸クランクピンとは、これらの前記クランクピンが相互連動されて同一の公転位相角と角速度でそれぞれのクランク軸を中心に公転することができるように、中央の羽根公転軸クランクピンを中心に、周辺の各羽根自転軸クランクピンに向かって放射状に延在する連結部材である、放射状のクランクピン連結アームによってそれぞれピボット可能に互いに連結されており、
【0031】
これにより、各羽根公転軸に備えられた3つ以上のクランクピンが互いに等しい公転位相角の間隔で隔てられて公転すると、各前記羽根公転軸の各クランクピンにそれぞれ結合される3つ以上の放射状のクランクピン連結アームも互いに等しいクランクピン公転位相角の間隔で隔てられて公転するから、前記3つ以上の放射状のクランクピン連結アームの公転過程で偏心荷重による振動と衝撃及びそれに伴う動力損失が発生しなく、
【0032】
各前記羽根公転軸別に3つ以上が具備される放射状のクランクピン連結アームの少なくとも1つ以上は、素材の引張抵抗力のみで羽根公転軸の回転力を1つの羽根自転軸に伝達し、前記引張抵抗力によって伝達される回転力は、前記クランクピンの公転位相角に応じて最大値の0.5倍~1倍の間で周期的に増減するので、前記放射状のクランクピン連結アームを引張強度が非常に高いながらも、軽量で撓みやすい素材を用いて細長い形状に作製することができ、回転力伝達部材の部品点数と、これに伴う摩擦抵抗を増加させることなく、放射状のクランクピン連結アームの長さを調節するだけで前記回転羽根の公転半径を自在に増加させることができる。
【発明の効果】
【0033】
(1)回転力生成装置の羽根公転軸および羽根自転軸が流体の流れに直角な、垂直回転軸方式であるから、前記水平回転軸(プロペラ)の方式のように回転羽根が流体に押されて回転しながら軸受を圧縮せず、回転羽根の回転速度も相対的に遅くて、摩擦、振動、騒音及びこれによる大きなエネルギー損失が発生しない。
【0034】
(2)各回転羽根の360°の全ての公転区間で正方向(+)の回転力のみ生成されるので、180°の公転区間でのみ正方向の回転力が生成され、残りの180°区間では、逆方向の回転力が生成される、従来の垂直回転軸の方式に比べてエネルギー生成効率が少なくとも2倍以上大きい。
【0035】
(3)流体の流れ方向が随時に変わり、別途の動力の供給がなくても、鉛直方向に延びる羽根公転体旋回軸が位相角の設定の基準方向を提供するため、前記回転羽根が公転位相角別に生成可能な最大の羽根公転軸の回転力が生成される自転位相角を有するようになる。
【0036】
(4)羽根公転体の旋回半径が0よりも大きい場合には、流体の流れ方向が随時に変わり、別途の方向舵や動力提供が無くても、羽根公転軸が流体の流れに直角方向に向かって延びるように、各前記回転羽根が方向舵の機能を直接効果的に提供することによって、回転力の生成が極大化される。
【0037】
(5)羽根公転体の旋回半径が0である場合には、前記羽根公転軸回転体の左側半分および右側半分に加わる流圧の平衡を破るわずかの外力だけ提供すれば、大きな動力を消費せず前記羽根公転軸が流体の流れに直角方向に向かうように簡単に制御することができるので、大きな外部動力を消費することなく、回転力生成のエネルギー効率が極大化される。
【0038】
(6)小規模の方向制御動力装置や風向計型の方向式舵を用いて、前記羽根公転軸が延びる方向と前記流体が流れる方向との間の水平面上の交角を変化させる手法を通じて、前記羽根公転回転体に加わる流圧及びそれにより生成される回転速度と回転力の大きさを、ほぼ外部動力を消費することなく、効果的に制御することができる。
【0039】
(7)台風や洪水などで流体の流速が過度に増加する場合には、小規模の方向制御動力装置や風向計型方向舵を用いて、前記羽根公転軸の軸方向が前記流体の流れ方向と平行になるように制御すれば、前記回転羽根が流体の流れ方向に流圧をほとんど受けないので、非常に小さい力を利用しながらも前記水平軸回転力生成装置の崩壊や転倒が生じないように安定性を画期的に増加させることができる。したがって、風圧や流圧に対する負担なしに、超大型の回転力生成装置を具現することができる。
【0040】
(8)各前記回転羽根が羽根自転軸に直角な方向の断面には屈曲がなく、平行な方向の端面には複数の凹凸や突起がある形状である場合、単純な平面形状の回転羽根に比べてエネルギー効率が10%以上増加する。
【0041】
なぜなら、回転羽根にぶつかった流体のうちバラバラに飛散する流量は減少し、翼面に沿って流れながら各回転羽根に運動量を伝達する流量は増加するからである。実際に回転羽根の形状別抗力係数は、平面型が約1.98であり、凹半球形が約2.3であるので、10%以上の差がある。
【0042】
(9)羽根公転軸と羽根自転軸との間の前記公転自転変速連動機として、放射状のクランクピン連結アームを含むクランク機構と変速用の遊星歯車とが用いられる場合には、他の動力伝達方式と比較して、流体の流れの速度が遅い場合でも非常に効果的に羽根公転軸の回転力を増大させることができる。
【0043】
なぜならば、羽根公転アームの長さが長くなっても動力伝達部材の部品点数は増加しないので、接触面摩擦等による動力損失は増加しないながらも、回転力の増大に必要なモーメントのアームの長さは増加するからである。
【0044】
(10)従来の発明は、別途の方向制御用動力装置を具備しなければならず、本発明者による先行発明は、羽根公転軸回転体が左右対称に2つ以上配置されなければならなかったが、本代替発明は、1枚の羽根公転軸回転体のみでこのような方向制御機能を非常に正確かつエネルギー効率的に具現することができる。
【0045】
なぜならば、羽根公転軸が水平方向に延びているので、流体の流れに垂直な鉛直方向を回転羽根公転位相角の基準方向にして、回転羽根の公転位相角別の回転力生成が最大化される自転位相角のみを初期に正確に設定(setting)することができるからである。
【0046】
(11)本発明者の先行発明は、回転力生成装置別にそれぞれ基礎を設置しなければならないが、本代替発明は、ケーブルや剛性パイプなどの長距離線形構造物に、複数の水平回転力生成装置を一列に並べて懸架するという方式で、空間的制約なく設置可能である。
【0047】
なぜなら、本発明者の先行発明は、重力方向を回転羽根の公転位相角および自転位相角の設定に活用できないので、構造が複雑でかつ重かったが、本代替発明は、水平軸回転力生成装置をケーブル等に懸架することだけで、重力方向を位相角設定の基準として設定し得るので、従来の発明のよりも構造が簡単であり、重量が大幅に減少するからである。さらに、谷又は川、沿岸、建物の間など、流体流れの方向が一定である場合には、より簡単で経済的な形状および構造を持つことができる。
【0048】
(12)本発明者の先行発明は、回転羽根が垂直方向の羽根公転軸を中心に左右方向に公転したが、本代替発明は、回転羽根が水平方向の羽根公転軸を中心に上下方向に公転するので、大きな飛行体が羽ばたきながら飛翔する形状に作製可能であり、街路灯や電柱等の垂直構造物や道路、公園、堤等のゆとりの敷地に設置するとエネルギー生成とともに審美的造形の機能を具現することができる。
【0049】
(13)羽根公転軸を中心に各回転羽根の公転距離と重量が互いに同一であり、回転方向と回転速度も、いずれも同じであり、回転羽根の自転と公転に伴う振動と摩擦及び慣性抵抗が極小化されるので、回転羽根の高速回転が可能であり、回転力生成のエネルギー効率が非常に高い。
【0050】
(14)3つ以上のクランク機構が結合されたクランク機構結合体と同数の放射状のクランクピン連結アームを連動させると、放射状のクランクピン連結アームの長さ調節だけで前記回転羽根の公転半径を自在に増加させるという方式で、回転力生成のエネルギー効率と経済性を極大化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
図1図1(a)は、特許文献1、図1(b)は、特許文献2、図1(c)は特許文献3、図1(d)は特許文献4の代表図である。
図2図2は、特許文献5の実施形態であって、本発明者が先行出願した、チェーンベルトが回転力を伝達する、3つの回転羽根を備えた2つの羽根公転軸回転体が向かい合う形状である垂直軸回転力生成装置の斜視図である。
図3図3(a)は、複数の平歯車が回転力を伝達する、2つの回転羽根を備えた本発明による水平軸回転力生成装置の一実施形態の斜視図であり、図3(b)は、側面図である。
図4図4は、図3の実施形態の分解図であり、図4(a)は、パイプ型羽根自転軸と回転羽根を、図4(b)は、短円管状の羽根公転軸と長丸棒状の羽根自転軸受を、図4(c)は、羽根公転体旋回アームと羽根公転軸受等を示す正面図である。
図5図5は、相互間の回転羽根の公転位相角の差が120°である、図3の実施形態による3つの回転力生成装置を一緒に示した斜視図である。
図6図6は、図3の実施形態において、回転羽根の公転位相角と自転位相角、ならびに羽根公転軸に生成される回転モーメンの相互間の力学的関係を示す概念図である。
図7図7は、ベベルギアによって回転力が伝達される複数個の羽根公転軸回転体が水平方向に延びる1つの羽根公転軸を中心に回動する、本発明の回転力生成装置の一実施形態の斜視図である。
図8図8は、クランク機構、公転軸受遊星歯車、及び放射状のクランクピン連結アーム等によって公転運動と自転運動とが連動される4つの回転羽根を備えた本発明の回転力生成装置の一実施形態の斜視図である。
図9図9は、横方向に延びたケーブルに複数の図8の実施形態の回転力生成装置が懸架されている、本発明の一実施形態の斜視図である。
図10図10は、図8の実施形態において、互いに点対称をなし、羽根公転軸の周りを公転する2つの放射状のクランクピン連結アームおよび5つのクランク機構結合体によって、中央の羽根公転軸から4本の羽根自転軸に回転力が伝達される原理と過程を示す斜視図である。
図11図11は、図8の実施形態において、羽根公転軸の回転角速度が回転羽根の公転角速度の0.5倍になるように回転力を変速させて伝達する公転軸受遊星歯車の構造と作動原理を拡大して示す斜視図である。
図12図12は、2つの羽根公転回転軸回転体を左右にそれぞれ備えた水平軸回転力生成装置が上向きの羽ばたきする鳥の形状に作製されて、左右に旋回可能に街路灯に設置された一実施形態の斜視図である。
図13図13は、図12の実施形態において、回転力伝達部材の機械的構造を拡大して示す斜視図である。
図14図14は、図12の実施形態の公転自転変速連動機を側面から見た断面図である。
図15図15は、2つの羽根公転回転体を左右にそれぞれ備えた水平軸回転力生成装置が下向きの羽ばたきする鳥の形状に作製されて、左右に旋回可能に街路灯に設置された実施形態の斜視図である。
図16図16は、図15の実施形態において、回転力伝達部材の機械的構造を拡大して示す斜視図である。
図17図17は、横方向に延びたケーブルに、図15の実施形態による複数個の回転力装置が懸架されている、本発明の一実施形態の斜視図である。
図18図18は、クランク機構、公転軸受遊星歯車、および放射状のクランクピン連結アームによって各回転羽根の公転と自転とが相互連動され、方向制御動力装置によって左右に回動する水平面上の方向角が制御され、3つの回転羽根を備えた本発明の水平軸回転力生成装置の一実施形態の斜視図である。
図19図19は、図18の水平軸回転力生成装置において、各回転羽根の公転位相角および自転位相角の変化を6段階に分けて示す概念図である。
図20図20は、回転羽根に加わる流体の圧力が最小化される方向に置かれている、図18の実施形態による水平軸回転力生成装置を、流体が流れる方向に沿って見た側面図である。
図21図21は、図18の水平軸回転力生成装置の公転自転変速連動機を構成する3つのクランク機構と3つの放射状のクランクピン連結アームの形状等を拡大して示す斜視図である。
図22図22(a)は、図18と動作原理が同様な水平軸回転力生成装置において、各回転羽根が正面に流体の圧力を受けるように誘導する風向計型方向舵の設置方向を例示する斜視図であり、図22(b)は、図18と作動原理が同様な水平軸回転力生成装置において、各回転羽根に側面で流体の圧力を受けるように誘導する風向計型方向舵の設置方向を例示する斜視図である。
図23図23は、図18の水平軸回転力生成装置において、羽根公転軸を中心に公転する放射状のクランクピン連結アームが公転位相角別に引張抵抗力を通じて回転力を伝達する原理と過程を示す概念図である。
図24図24は、羽根公転軸の左側と右側に各3つのクランク機構と3つの放射状のクランクピン連結アームとを備えた複数の水平軸回転力生成装置が横方向に延びた長距離ケーブルから懸架されている、本発明の一実施形態の斜視図である。
図25図25(a)~(d)は、1つの羽根公転軸と3つの羽根自転軸との間に回転力を伝達する歯車の組合せとチェーンベルトの形状および作動原理に関連した多様な実施形態を示す斜視図である。
図26図26(a)は、ダリウス型など、既存の垂直軸回転力生成装置の公転位相角別の回転力生成量を面積で図示した概要図であり、図25(b)は、本発明による水平回転力生成装置の公転位相角別の回転力生成量を面積で示した概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
以下、添付の図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。但し、同一構成によって同一機能を有する部分は、図面が変わっても同一符号を維持することにより、その詳細な説明を省略することがある。
【0053】
本発明の水平軸回転力生成装置1は、図3図7図8図12図15図18図24等に示すように、一方に流れる流体によって圧力を受けると、水平方向に延びる羽根公転軸21を中心に公転しつつ、同時に前記羽根公転軸に平行な羽根自転軸24を中心に自転することで、前記羽根公転軸21に回転力を提供する回転羽根25を互いに等しい公転位相角の間隔で、2つ以上を備えた1つ以上の羽根公転軸回転体2と、
前記羽根公転軸回転体2が、流体の流れ方向の変化に応じて、所定の箇所を中心として左右に回動する旋回運動可能に、所定の箇所に固定された状態で支持しながら、前記回転羽根25の公転位相角および自電位位相角の設定の基準を提供する、羽根公転体支持構造物3と、
前記回転羽根25が流体の流れ方向の圧力による羽根公転軸21に提供する回転力が極大化される公転位相別の自転位相角を有するように、回転羽根の公転運動と自転運動とを相互連動させる、公転自転変速連動機4を備えてなる水平軸回転力生成装置1に関し、
各前記羽根公転軸回転体2には、
水平方向に延びる羽根公転軸21と、前記羽根公転軸を中心に、互いに等しい公転距離と位相間隔で放射状に延在する部材である複数個の羽根公転アーム22と、各前記羽根公転アームの端部に形成された羽根自転軸受23と、前記羽根公転軸に平行な方向に、各前記羽根自転軸受23にピボット可能に結合された羽根自転軸24と、各前記羽根自転軸を中心に2つの薄肉曲面体が線対称をなすように固定結合された形状である回転羽根25と、各前記羽根自転軸が前記回転羽根25の公転と反対方向に0.5倍の角速度で軸回転できるように、前記回転羽根25および羽根公転アームの公転角速度を変速して各前記羽根自転軸24に伝達する公転自転変速連動機4と、を備えてなり、
前記羽根公転体支持構造物3には、
前記1つ以上の羽根公転軸回転体2が所定の高さで水平面上の走行軌道に沿って左右に旋回可能に回転軸の役割を果たしながら支持する、鉛直方向に延びる羽根公転体旋回軸31と、所定の位置に固定された状態で、前記羽根公転体旋回軸を支持する羽根公転体旋回軸支持台34と、前記羽根公転体旋回軸に左右に旋回可能に結合され、各前記羽根公転軸に向かって延在する1つ以上の羽根公転体旋回アーム32と、各前記羽根公転体旋回アームに1つ以上形成される羽根公転軸受33が備えられており、各前記羽根公転軸受の側面には前記羽根公転軸の軸方向に突出した歯車または遊星歯車の形状であって、前記公転自転変速連動機4を構成するパーツである羽根公転軸受歯車41が固定結合されている。
【0054】
ここで、前記羽根公転体旋回アーム32は、羽根公転体旋回アームの幹部321と、該羽根公転体旋回アームの幹部から分岐して各前記羽根公転軸21を支持する1つ以上の羽根公転体旋回アームの枝部322とに分けられる。
【0055】
また、前記羽根旋回軸受歯車41と噛み合うか連動される公転自転変速連動機4の回転力伝達部材42としては、図3の従動平歯車421、図7の従動ベベルギア422、図8のクランク機構427、図2のチェーンベルト425など種々の動力伝達媒体を用いることができる。
【0056】
一方、前記羽根公転体旋回アーム32の水平方向の長さである羽根公転軸21の旋回半径は、前記羽根公転体旋回軸31と前記羽根公転軸21との間の最短距離であって、0(ゼロ)よりも大きいか、または等しいことができ、前記羽根公転軸の旋回半径が0(ゼロ)である場合には、前記羽根公転軸を流体の流れ方向と直交するように回動させるためには、別途の風向計型方向舵51、または方向制御動力装置52を具備しなければならなく、前記羽根公転軸21の旋回半径が0よりも大きい場合には、前記回転羽根25が流体の流れに押されて最下流側に旋回するので、別途の風向計型方向舵51や方向制御動力装置52が具備されていなくても、前記羽根公転軸21が自ら前記流体の流れ方向に直交する水平方向に向かって移動するようになる。
【0057】
ここで、前記流体の流れ方向が随時に変わり、前記羽根旋回軸の旋回半径が0である場合でも、前記羽根公転体旋回軸31を中心に、前記羽根公転軸回転体2の左側部および右側部にそれぞれ加わる流圧の大きさは互いに同じなので、前記風向計型方向舵51や方向制御動力装置52によって、左右の流圧の大きさの均衡を破るわずかの外力だけ一方向に与えると、前記羽根公転軸回転体2が左右に回動するようになるので、ほとんど力を入れなくても、前記羽根公転軸21が前記流体の流れに直角方向に向かうようにエネルギー効率的に制御することができる。これに対し、前記特許文献2及び3で提示した従来の発明は、回転羽根25の公転と自転の方向の位相角を制御しなければならないので、方向制御に所要となるエネルギーが、回転羽根25の公転と自転によって生成されるエネルギーよりも大きくなければならないという本質的な問題点がある。
【0058】
一方、前記回転羽根25の公転位相角と自転位相角との相互関係は、前記羽根公転体旋回軸31が鉛直方向に延びているので、鉛直方向を回転羽根25の公転位相角および自転位相角の測定の基準方向である0(ゼロ)°に定め、羽根自転軸24における一方の翼面が外側に延びる方向を自転位相角と仮定するとき、各前記回転羽根25の公転位相角が0°である場合、自転位相角が0°(鉛直方向)または90°(水平方向)となるように、前記公転自転変速連動機の羽根公転軸受歯車41と回転力伝達部材42との間の回転位相角の関係を一定に設定(setting)すると、別途の外部動力が提供されなくても、流体の流れを用いて生成可能な最大の回転力を前記羽根公転軸21に提供する回転羽根25の公転位相角別の最適な自転電位角を非常に簡便で且つ正確に具現できる。
【0059】
反面、前記特許文献1の方式は、最適な公転位相角別の自転位相角を具現することができず、特許文献2と3の方式は、回転羽根の位相角の制御のため消費されるエネルギーが、回転によって生成されるエネルギーよりも大きいしかなく、本発明者の特許文献5の方式は、羽根公転軸回転体2が左右対称に2つ以上具備されなければ方向制御ができないという限界を有している。
【0060】
なお、このような本発明の前記水平軸回転力生成装置1には、次に各号のような課題を解決するための手段を更に提供することができる。
【0061】
(1)図9図17の実施形態からわかるように、長く横方向に架設されたケーブルやパイプなどの横方向線形構造物36に、複数個の前記水平軸回転力生成装置1が前後左右に回動可能に懸架されるといった方式で設置可能である。
【0062】
このように設置されると、各前記水平軸回転力生成装置1の羽根公転体旋回軸31が懸架されている前記水平軸回転力生成装置1の自重によって前記流体の流れ方向に垂直な鉛直方向に延びるようになり、前記羽根公転軸21および羽根自転軸24は、前記流体の流れに押されて前記羽根公転体旋回軸31を中心として左右に旋回し、最下流側に移動する風向計型方向舵51や水平軸回転力生成装置1の本体の動きにより前記流体の流れと直角をなす水平方向に延びることになるので、別途の方向制御動力装置52と流速および流向感知装置53が無くても、前記水平軸回転力生成装置1は、前記流体の流れによって生成可能な最大の回転力が生成される、垂直面上の回転羽根25の公転位相別の自転位相角と水平面上の羽根公転軸回転体2の自転位相角をと備えるようになる。
【0063】
ここで、図9の実施形態においては、別途の風向計型方向舵51が羽根公転軸21の水平面上の方向制御機能を果たしており、図17の実施形態においては、羽根公転体旋回軸31を中心として左右に旋回する両方の回転羽根25が羽根公転軸21の水平面上の方向制御機能を果たすようになる。
【0064】
図12および図15の実施形態に示したように、2つの羽根公転軸回転体2を左右にそれぞれ具備した水平軸回転力生成装置1が大きな飛行体が上下に羽ばたきをしている形状で作製され、街路灯や電柱等の線形垂直構造体の上方に左右に回動可能に設置されることができる。
【0065】
このように設置されれば、前記羽ばたきをする飛行体の形状である水平軸回転力生成装置1は、流体の流れ方向が随時に変わり、別途の方向制御装置52がなくても、流体の流れによって生成可能な最大の回転力が生成される位置と方向および回転羽根の公転位相別の自転位相角を備えるようになる。
【0066】
これに関連して、図13の詳細図は、1つの羽根公転軸受33を2つの羽根公転軸歯車61をそれぞれ外側に取り囲みながら羽根公転軸受歯車41を固定させた構造を示しており、図16の詳細図は、外側に羽根公転軸受歯車41が固定結合された2つの羽根公転軸受33が1つの羽根公転軸歯車61の左側と右側にそれぞれ設けられた構造を示している。
【0067】
(3)図18又は図22の実施形態のように、流体の流速と流向の変化に合わせて、羽根公転軸21の水平面上の左右回転角度を効果的に制御することができる方向制御動力装置52または風向計型方向舵51を別途具備すると、前記水平軸回転力生成装置1を高さ100m以上の超大型に製作して設置しても、台風や洪水など高速および高圧の流体の流れに起因する構造物の崩壊または転倒事故を予防できるだけでなく、流体の流速が急速に増減しても回転羽根25の公転と自転速度を最適な回転速度となるように容易に制御することが可能となる。
【0068】
なぜならば、流体の流速が遅い場合には、羽根公転軸21の軸方向に前記流体流れの方向に直角になるように制御することで回転力の生成を極大化させ、台風などで流量が過度に増加する場合には、図20図22のbのように、羽根公転軸21の軸方向を前記流体の流れ方向と平行になるように制御することで各前記回転羽根25に加わる流体の圧力をほぼ0となるように極小化でき、また、リアルタイムで変化する流速と流向に合わせて羽根公転軸21に向かう水平面上の方向だけを左右に調節すれば、所望のレベルの羽根公転軸21の回転速度と回転力を簡単かつ経済的に具現することができるからである。
【0069】
このように、図18または図22のような原理の水平軸回転力生成装置1は、従前の水平軸プロペラ方式に比べて次のような長所があるので、陸上と洋上の超大型風力発電機の建立に用いられることができる。
【0070】
(a)風圧を受ける回転翼面積が非常に広いので、エネルギー生成効率が高い。
【0071】
(b)台風に構えて、風圧を受ける回転羽根の面積をほぼ0になるように減らすことができる。
【0072】
(c)羽根公転軸の軸方向の軸方向の操作だけで回転羽根の回転速度を制御することができる。
【0073】
(d)基礎部位の面積が広く施設物の重心が低いため構造的安定性が高い。
【0074】
(e)回転羽根の方向と流体の流れが反対方向である地面付近では流速が遅く、同じ方向である上部に行くほど流速が速くなるため、回転力の生成効率が高い。
【0075】
(f)クランク機構結合体426および放射状のクランクピン連結アーム428を用いると、回転力伝達部材42の部品点数と摩擦エネルギーの損失が増大することなく、羽根公転アーム21の長さ(回転羽根の面積)を増やすことができる。
【0076】
<図面を用いた作動原理の説明>
(1)図3図4図13図16などに示したように、各前記回転羽根25が流圧を受けると、羽根公転軸21を中心に公転運動をするようになり、このとき、羽根公転軸受歯車41が羽根公転軸受33に固定結合されて回転しないので、羽根公転軸受歯車41と羽根自転軸歯車43との間に位置する公転自転変速連動機4の回転力伝達部材42である従動平歯車421が羽根公転軸受歯車41の周りを公転しながら自転することになり、各種回転力伝達部材42により羽根公転アーム22の公転角速度が反対方向0.5倍の角速度に変速されて羽根自転軸歯車43に伝達されるので、前記回転羽根25が自転及び公転運動を併行するようになる。
【0077】
(2)図3図13図16等に示すように、各羽根公転軸31の軸回転は、羽根公転軸歯車61と噛み合って回転する従動平歯車の組み合わせである公転力伝達部材62によって発電機回転軸歯車63に伝達され、発電機64で電力が生産されることができる。
【0078】
(3)図2は、1つの羽根公転軸21に3つの回転羽根25が結合され、チェーンベルト426によって回転力が伝達される回転力生成装置であって、回転力が伝達される構造と方式は、図25のa~dに示すように様々であり、本発明の水平軸回転力生成装置1にも活用し得る。
【0079】
(4)図4bに示すように、羽根公転軸21の中間部位が2本以上に分岐して折り曲げられて羽根自転軸受23の機能を並行することができ、このように分岐した羽根自転軸受23は軸回転をすることができないので、図4のaに示したように、回転羽根25と固定結合されたパイプ形状である円管状羽根軸26が丸棒状である各前記羽根自転軸受23を囲み、相対回動自在に設けられる。
【0080】
(5)1つの羽の公転軸21に3つの回転羽根25が結合される場合、図12および図18に示すように、回転羽根の幅は、羽根自転軸の公転半径の最大2倍まで大きくなり得るが、図3図4のように1つの羽根公転軸21に2つの回転羽根35が結合される場合には、最大2*(2^0.5)=2.8倍まで大きくなり、より大きな流圧を受けることができる。
【0081】
(6)図7の実施形態は、河川や海岸、谷や高層建物の間等、流体の流れ方向が一定であるときに使用する方式であって、羽根公転軸回転体2が左右に回動せず、丸棒状の羽根公転軸21は軸回転をしないように羽根公転体支持アーム32に固定結合されており、ベベルギア形状の羽根公転軸受歯車41は羽根公転軸21に固定結合されており、短尺パイプ状の単管型羽根公転軸212が羽根自転回軸受23を取り囲む形状に相対回動自在に設けられる。一方、各回転羽根25の公転位相別子電位角を図7の反対方向に設定することも可能である。
【0082】
(7)図10の例示図は、羽根公転軸21に設けられた1つのクランク機構427と4つの羽根自転軸24にそれぞれ1つずつ設けられた4つのクランク機構427を連動させる十字(+)形状である放射状の2つのクランクピン連結アーム428が羽根公転軸31を中心として互いに点対称の位置で一緒に公転運動をすることにより、偏心荷重が発生することなく回転力を各羽根自転軸34に伝達する公転自転変速連動機4の作動機序を示している。なお、前記放射状のクランクピン連結アーム428の形状は、図18の水平軸回転力生成装置1のように、羽根自転軸の個数が3つであるときは、Y形状となり、2つであるときはI形状となる。これにより、羽根公転軸21と羽根自転軸24とは同じ角速度で軸回転するようになる。
【0083】
(8)図24に示すように、1枚の羽根公転軸21に連動された羽根自転軸24が2つである場合でも、3つ以上のクランク機構427と3つ以上のI形状である放射状のクランクピン連結アーム428とを連動させることができ、このように3つ以上の放射状のクランクピン連結アームとを連動させると、3つのうち1つの放射状のクランクピン連結アーム428に生成される引っ張り抵抗力のみで(曲げ応力と圧縮応力は無視)羽根公転軸21の回転力を羽根自転軸24に伝達することができる
【0084】
より具体的に説明すると、図23のbにおける放射状のクランクピン連結アーム428の垂直方向のアームに生成される引っ張り応力をF、クランクピン公転半径をR、伝達力M=F*Rとすると、クランクピン4273が30°回転した図23cにおける引張応力はFc=3^0.5/2*Fとなり、伝達力はMc={3^0.5/2*F}*{3^0.5/2*R}=3/4*F*R=3/4*Mとなる。また、図23dでの1つの単位クランクピン連結アーム4281の引張応力はFd=0.5*Fとなり、2つのアーム部位に引張応力が生成されるため、回転伝達力Md={1/2*F*1/2*R}*2=1/2F*R=0.5*Mとなる。このように、放射状のクランクピン連結アーム428に生成される引張応力による引張抵抗力のみで伝達される回転力は、前記クランクピン別の公転位相角に応じて最大値の0.5~1倍の間で周期的に増減するので、引張強度は非常に高いながらも、軽くかつ撓みやすい材質(炭素繊維、エンジニアリングプラスチック、グラフィン等)からなる細長状の放射状のクランクピン連結アーム428を用いると、回転力伝達の経済性と効率性がより高くなることができる。
【0085】
(9)図11は、回転羽根25の公転角速度を1/2に減らして羽根公転軸21および羽根自転軸24に伝達する公転軸受遊星歯車412の作動機序を示している。すなわち、公転軸受遊星歯車412が羽根公転体公転アーム32に固定結合されており、羽根公転アームと固定結合された単管型羽根公転軸212が相対回動可能に羽根公転軸21を取り囲んでおり、回転羽根25が公転運動をすると、単管型羽根公転軸212に固定された公転アーム結合太陽歯車4122がピボットし、前記公転軸受遊星歯車412にピボット可能な方式で結合された公転アーム連動衛星歯車4124と公転軸連動衛星歯車4123との組み合わせによって0.5倍のピボットする角速度に減速されて公転軸結合太陽歯車4121に伝達される。一方、図11は、遊星歯車が8つの場合を例示しており、図24の詳細図は、遊星歯車が4つである場合を例示する。
【0086】
(10)図12および図15は、羽ばたきする鳥の形状であって、鉛直方向に延びる垂直構造物及び水平回転力生成装置1との間に干渉現象が発生することなく、左右に回動可能な機械的構造を備えているので、街路灯や電柱の胴体の一部を囲んで回動する方式で取り付けて簡便に設置することができ、次のような様々な長所を持っている。
【0087】
(a)道路、鉄道、堤等の線形敷地に設置すると、敷地の確保が容易であり、経済的である。
【0088】
(b)鳥が羽ばたきするような形状であるから、道路、公園などに設置すれば、造形美を提供する。
【0089】
(c)発電機等が前後の重量バランスを取り、尾翼が方向舵の機能を提供することができる。
【0090】
(d)既存の垂直回転軸風力発電機よりも、回転力生成のエネルギー効率が2倍以上高い。
【0091】
したがって、平坦な道路、鉄道、公園、堤等の中央や側面敷地を利用して連続的に設置されることができ、これにより生成される電力は、大型蓄電池(ESS)に蓄積され、街路灯の照明、電気車の充電、ブラックアイスの融解などの多様な用途に活用することができる。
【0092】
(11)図18の例示図のような形状の超大型の風力発電機は、流速および流向感知装置53と連動された低出力の方向制御動力装置52により羽根公転体旋回軸回動歯車54をゆっくり回転させて回転羽根の翼面が向かう方向のみを適宜変更させると、回転羽根25の回転速度を容易に制御するとともに、風圧に対する構造的安定性も容易に確保することができる。一方、図21は、互いに120°の位相差が生じるように羽根公転軸21に結合された3つのクランクピン4273および3つの放射状のクランクピン連結アーム428を示している。
【0093】
なお、図22の例示図に示すように、風向計型方向舵51の設置方向を流体の流速に応じて適宜変更すると、流体の流れ方向に対応する風力発電機の左右方向の制御、回転羽根の回転速度の制御や台風により回転羽根に加わる風圧の極小化が可能である。ここで、図22(a)のように2つの風向計型方向舵51を羽根公転軸21に対して垂直方向に設置すると、各回転羽根25に伝えられる流体の圧力および生成される回転力が極大化され、図22(b)のように1つの風向計型方向舵51のみを羽根公転軸21と同じ方向に設置すれば、回転羽根に伝えられる流体の圧力が極小化される。このような超大型の回転力生成装置は、風力によって回転するアトラクション(乗り物)に応用することもできる。
【0094】
(12)本発明の水平軸回転力生成装置1が既存の垂直軸回転力生成装置よりも2倍以上の回転力を生成することができることは、図23のような回転力生成の概要図によって直観的に説明することができる。一方、既存のプロペラ式水平軸回転力生成装置は、羽根回転軸の方向が流体の流れと平行であるが、本発明は、羽根回転軸の方向が流体の流れに直角であるという点で基本的な作動原理上の違いがあり、小型の風力発電機の場合には、垂直軸回転力生成装置が既存のプロペラ式水平軸回転力生成装置よりも回転力生成のエネルギー効率が高いので、既存の垂直ピボット力生成装置と本発明を比較すると次の通りである。
【0095】
まず、回転羽根25の公転半径をR、回転羽根幅(wing span)を1と仮定し、回転羽根の公転位相角別の回転力の大きさを連続的に描くと、既存の垂直回転軸風力発電機は、図23(a)の灰色部分の形状の通りであり、本発明の水平軸回転力生成装置1は、図23(b)の灰色部分の形状の通りである。したがって、相互間の灰色部分の面積差を次のように算出して比較すれば、回転羽根が1回360°回転する間に生成される回転力の合計の差とほぼ類似するようになる。
【0096】
(a)図23(a)の灰色部分の面積をA、図23(b)の灰色部分の面積をBとすると、
[数1]
A=π*{(2R)*(2R)*(1/2)-(R*R)}*(1/2)=0.5*π*R*R
[数2]
B=π*{(1.5R)*(1.5R)-(R*R)}=1.25*π*R*R
【0097】
(b)よって、回転羽根が1回転する間に生成される回転力の合計に対する比率であるB/Aは、B/A=1.25/0.5=2.5である。
【0098】
したがって、既存の垂直軸回転力生成装置における回転力が生成されない90°から270°までの区間において、逆方向の回転力が全く生成されないと仮定しても、本発明の水平軸回転力生成装置1によって生成される回転力がダリウス型、サボニウス型などの従来の垂直軸回転力生成装置に比べて少なくとも2倍大きいことが直観的にわかり、本発明者が前記特許文献5の「流体の流れに沿って公転しつつ自転する回転力生成装置」で示した、図6のような概要図を用いて流体力学的に算出した結果からも2倍以上大きいことを力学的に確認することができた。
【0099】
以上、特定の実施形態と概要図を用いて本発明を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範疇内で行われた変形、改良、変更は、全て本発明の範囲に属するものと解釈されなければならない。風力発電、水力発電、潮力発電、回転機構等を流れる流体により回転力を生成する様々な産業に利用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0100】
本発明は、風車、水差、風力発電、水力発電、潮力発電、回転機構等を流れる流体により回転力を生成する様々な産業に利用することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
【手続補正書】
【提出日】2023-12-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体の流れによって、圧力を受けると、水平方向に延びる羽根公転軸の周りを公転しつつ、同時に前記羽根公転軸に平行な羽根自転軸を中心に自転することによって、前記羽根公転軸に回転力を提供する回転羽根を互いに等しい公転位相角の間隔で2つ以上備えた1つ以上の羽根公転軸回転体と、各前記羽根公転軸が軸回転可能に軸受の機能を提供し、各前記羽根公転軸回転体が所定の高さで左右に旋回可能に支持する羽根公転体支持構造物と、各前記回転羽根が、各前記羽根公転軸に提供する回転力が極大化されるように、各前記公転羽根の公転位相角と自転位相角とを互いに連動させる公転自転変速連動機とを備えている、流体の流れを用いた水平軸回転力生成装置であって、
各前記羽根公転軸回転体には、
水平方向に延びる羽根公転軸と、前記羽根公転軸を中心に、互いに等しい公転位相角の間隔で隔てられて放射状に延在する2つ以上の羽根公転アームと、各前記羽根公転アームの端部に形成された羽根自転軸受と、前記羽根公転軸に平行な方向に、各前記羽根自転軸受にピボット可能に結合された羽根自転軸と、各前記羽根自転軸を中心に2つの薄肉曲面体が線対称をなしながら固定結合された形状である回転羽根と、各前記羽根自転軸が前記回転羽根の公転の反対側の回転方向に0.5倍の角速度でピボットするように、前記羽根公転アームの公転角速度を変速して各前記羽根自転軸に伝達する公転自転変速連動機と、を備えてなり、
前記羽根公転体支持構造物には、
前記1つ以上の羽根公転軸回転体が所定の高さで水平面上の走行軌道に沿って左右に旋回可能に回転軸の役割を果たしながら支持する、鉛直方向に延びる羽根公転体旋回軸と、所定の位置に固定された状態で、前記羽根公転体旋回軸を支持する羽根公転体旋回軸支持台と、前記羽根公転体旋回軸に左右に旋回可能に結合され、各羽根公転軸に向かって延在する1つ以上の羽根公転体旋回アームと、各前記羽根公転体旋回アームに1つ以上形成される羽根公転軸受が備えられており、各前記羽根公転軸受の側面には前記羽根公転軸の軸方向に突出した歯車または遊星歯車の形状であって、前記公転自転変速連動機を構成するパーツである羽根公転軸受歯車が固定結合されており、
前記羽根公転軸の周りを公転しながら自転する回転羽根の羽根自転軸が前記羽根公転軸の鉛直上方を通過する際に、回転羽根の翼面は、水平方向または鉛直方向に向かうように、各前記回転羽根の公転位相角と自転位相角との相互関係が、鉛直方向に延びる前記羽根公転体旋回軸の軸方向を基準に、前記公転自転変速連動機によって設定されていることにより、前記流体の流速と流向が随時に変わり、別途の動力の供給がなくとも、ほぼ水平方向に流れている流体に直交し、鉛直方向に延びる前記羽根公転体旋回軸が垂直面上の回動位相角の設定の基準方向を提供するとともに、各前記回転羽根は、公転位相角別に生成可能な最大の羽根公転軸回転力が生成される垂直面上の自転位相角を自ら有するようになることを特徴とする、自転しつつ公転する回転羽根を有する水平軸回転力生成装置。
【請求項2】
各前記羽根公転体旋回アームの水平方向の長さが0よりも大きいので、前記流体の流速と流向が随時に変わり、別途の動力の供給がなくとも、各前記羽根公転軸回転体が前記流体の流れに押されて前記羽根公転体旋回軸を中心として左右に旋回し、風向計型方向舵の機能を直接果たすので、各羽根公転軸が前記流体の流れ方向に直交する水平方向に向かって延びるようになり、各前記回転羽根は前記流体の流れを用いて生成可能な最大の羽根公転軸回転力が生成される水平面上の羽根公転軸回転体旋回角を自ら有するようになることを特徴とする、請求項1に記載の自転しつつ公転する回転羽根を有する水平軸回転力生成装置。
【請求項3】
前記羽根公転軸回転体と前記羽根公転体旋回軸支持台との間には、前記羽根公転体旋回軸を中心として前記羽根公転軸回転体の左側部および右側部に同一に加えられる前記流体の流圧による力の平衡を破るわずかの外力だけを一方向に与えて、各前記羽根公転軸回転体の 水平面上の旋回方向角を変更させる方式により、各前記回転羽根の翼面に垂直方向に加えられる前記流体の流れによる圧力の大きさを大きい動力を消費せずに調節することにより、各前記回転羽根の回転速度と回転力の大きさを適正レベルに制御する変速機能を提供する、水平面上で左右に回動自在な風向計型方向舵、または方向制御動力装置をさらに備える特徴とする請求項1または2に記載の自転しつつ公転する回転羽根を有する水平軸回転力生成装置。
【請求項4】
台風や洪水などの理由で流体の流れの速度が許容範囲を超えて過度に増加する場合には、前記方向制御動力装置または風向計型方向舵が各羽根公転軸の軸方向を前記流体の流れ方向に平行になるように制御して、各前記回転羽根に加えられる前記流体の流れ方向の流圧の合力と作用面積を極小化させることにより、前記水平軸回転力生成装置の崩壊と転倒に対する構造的な安定性を非常に簡便かつ経済的に確保することができることを特徴とする、請求項1に記載の自転しつつ公転する回転羽根を有する水平軸回転力生成装置。
【請求項5】
前記水平軸回転力生成装置は、水平方向に延びる羽根公転軸を中心に上下に羽ばたきするように公転しつつ自転する複数個の回転羽根を有する羽ばたきする飛行体の形状を有し、街路灯や電柱のように鉛直方向に延びる線形構造物の上部に左右に回動可能に結合されており、風向の変化に応じて左右に回動し、上下に羽ばたきする鳥形状の飛行体に類似する造形美を提供する風力発電機であることを特徴とする、請求項1に記載の自転かつ公転する回転羽根を有する水平軸回転力生成装置。
【請求項6】
前記水平軸回転力生成装置は、自重によって鉛直下方に延びる羽根公転体旋回軸を備えており、前記流体の流れ方向の変化に応じて左右に回動可能に懸架される方式であって、長距離ケーブルのように水平方向に延びる横方向の線形構造物に互いに隔てて横一列で設置されることを特徴とする、請求項1に記載の自転かつ公転する回転羽根を有する水平軸回転力生成装置。
【請求項7】
前記水平軸回転力生成装置は、複数の羽根公転回転体が水平方向や垂直方向に沿って複数の羽根公転体支持構造物によって相互結合されて連続的に設置されることを特徴とする、請求項1に記載の自転かつ公転する回転羽根を有する水平軸回転力生成装置。
【請求項8】
前記公転自転変速連動機は、前記羽根公転軸受歯車と噛み合うか連動される回転力伝達部材であって、平歯車、ベベルギア、チェーンベルトまたはクランク機構を備えることを特徴とする、請求項1に記載の自転しつつ公転する回転羽根を有する水平軸回転力生成装置。
【請求項9】
各前記羽根公転軸回転体の羽根公転軸と各羽根自転軸の端部には、軸方向に沿って互いにサイズが一様である3つ以上のクランク機構が、互いに等しいクランクピンの公転位相角の間隔で隔てられて、横一列で並べて固定結合されており、互いに同一の公転位相を有する羽根公転軸クランクピンと各羽根自転軸クランクピンとは、これらの前記クランクピンが相互連動されて同一の公転位相角と角速度でそれぞれのクランク軸を中心に公転することができるように、中央の羽根公転軸クランクピンを中心に、周辺の各羽根自転軸クランクピンに向かって放射状に延在する連結部材である、放射状のクランクピン連結アームによってそれぞれピボット可能に互いに連結されており、
各前記羽根公転軸に備えられた3つ以上のクランクピンが互いに等しい公転位相角の間隔で隔てられて公転すると、各前記羽根公転軸の各クランクピンごとに1つずつヒンジ結合される各々の放射状のクランクピン連結アームも互いに等しいクランクピン公転位相角の間隔で隔てられて公転するから、各前記放射状のクランクピン連結アームの公転過程で偏心荷重による振動と衝撃及びそれに伴う動力損失が発生しなく、
各前記羽根公転軸別に3つ以上が具備される放射状のクランクピン連結アームの少なくとも1つ以上は、素材の引張抵抗力のみで羽根公転軸の回転力を1つの羽根自転軸に伝達し、前記引張抵抗力によって伝達される回転力は、前記クランクピンの公転位相角に応じて最大値の0.5倍~1倍の間で周期的に増減するので、前記放射状のクランクピン連結アームを引張強度が非常に高いながらも、軽量で撓みやすい素材を用いて細長い形状に作製することができ、回転力伝達部材の部品点数と、これに伴う摩擦抵抗を増加させることなく、放射状のクランクピン連結アームの長さを調節するだけで前記回転羽根の公転半径を自在に増加させることで、回転力生成のエネルギー効率と経済性を極大化することができる、請求項1に記載の自転かつ公転する回転羽根を有する水平軸回転力生成装置。
【国際調査報告】