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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】流体コネクタ・システム
(51)【国際特許分類】
   A61M 39/26 20060101AFI20240628BHJP
   A61M 39/10 20060101ALI20240628BHJP
【FI】
A61M39/26
A61M39/10 120
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023578672
(86)(22)【出願日】2022-06-28
(85)【翻訳文提出日】2024-02-07
(86)【国際出願番号】 US2022035344
(87)【国際公開番号】W WO2023278470
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】63/217,165
(32)【優先日】2021-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505403186
【氏名又は名称】ケアフュージョン 303、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワイン、ジェイソン アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】シェバゴール、シッダルタ ケイ.
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066AA07
4C066BB01
4C066CC01
4C066JJ03
4C066JJ05
4C066QQ15
(57)【要約】
流体コネクタ・システムが、そこを通る流体経路を形成するために一体に連結可能である第1及び第2の弁組立体を含み、弁組立体が互いに分離されるとき、コネクタ・システムを通る流体流れに抵抗することができ、第1の弁組立体は、流体通路を形成するポストを囲むように構成された、キャビティ内にある圧縮可能弁を有し、圧縮可能弁は、第1の位置においてポストを通る流体流れに抵抗することができ、第2の位置においてポストを通る流体流れに対しての抵抗を低減することができ、第2の弁組立体は、流体通路を遮断するように構成された、孔内に配置された弁プラグを有し、その結果、弁組立体が一体に連結されるとき、圧縮可能弁は第2の位置の方に向かって移動させられ、ポストは圧縮可能弁及び弁プラグを通って延在し、それによりコネクタ・システムを通る流体経路を形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の弁組立体であって、
第1の端部、前記第1の端部の反対側の第2の端部、及び前記第2の端部を通って前記第1の端部に向かって延びるキャビティを形成する内側表面を有するハウジングと、
近位端部分及び遠位端部分を有するポストであって、前記ポストの前記遠位端部分は、前記キャビティ内で前記ハウジングの前記第1の端部から前記ハウジングの前記第2の端部に向かう方向に延びている、ポストと、
前記ハウジングの前記第1の端部及び前記ポストを通って延びる流体通路と、
前記キャビティ内に位置する圧縮可能弁であって、前記圧縮可能弁は、近位端部分及び遠位端部分を有し、前記近位端部分は、凹部を形成する内側表面を有する弾性部材を有し、前記遠位端部分はヘッド有し、前記ヘッドは、前記ヘッドを通って前記凹部まで延びるスリットを有している、圧縮可能弁と
を有する第1の弁組立体、及び
第2の弁組立体であって、
第1の端部、前記第1の端部の反対側の第2の端部、前記第2の端部を通って前記第1の端部に向かって延びる孔を形成する内側表面、及び前記第1の端部を通って前記孔まで延びる流体通路を有するボディと、
前記孔内に位置する弁プラグであって、第1の端部、第2の端部、並びに前記弁プラグの前記第1の端部及び前記第2の端部を通って延びるスリットを有する弁プラグと
を有する第2の弁組立体
を有する流体コネクタ・システムであって、
前記第1及び第2の弁組立体が互いに分離されたとき、前記圧縮可能弁は、前記ヘッドの遠位端が前記ハウジングの前記第2の端部に位置合わせされ且つ前記ポストの前記遠位端部分が前記凹部内に位置する第1の位置にあり、また
前記第1及び第2の弁組立体が一体に連結されたとき、前記ボディの前記第2の端部は前記ハウジングの前記キャビティ内に位置し、それにより前記圧縮可能弁は、前記ヘッドが前記ハウジングの前記第1の端部に向かって付勢され且つ前記ポストの前記遠位端部分が前記圧縮可能弁の前記ヘッドの前記スリットを通って、また前記弁プラグの前記スリットを通って延びている第2の位置にあり、それにより前記第1の弁組立体の前記流体通路が前記第2の弁組立体の前記流体通路に流体的に連結される、流体コネクタ・システム。
【請求項2】
前記第1の弁組立体の前記ハウジングが、前記ハウジングの前記内側表面から前記キャビティ内への方向に延びる突出部を有する、請求項1に記載の流体コネクタ・システム。
【請求項3】
前記突出部が前記ハウジングの前記第2の端部の近位にある、請求項2に記載の流体コネクタ・システム。
【請求項4】
前記圧縮可能弁が前記第1の位置にあるとき、前記圧縮可能弁の前記ヘッドが前記突出部に対して係合される、請求項2に記載の流体コネクタ・システム。
【請求項5】
前記第2の弁組立体の前記ボディの外側表面が、前記ボディの前記第1の端部と前記第2端部の間に延びる長手方向軸に対して横方向である方向に、前記外側表面から離れる方向に延びる壁を有する、請求項2に記載の流体コネクタ・システム。
【請求項6】
前記第1及び第2の弁組立体が一体に連結されたとき、前記第1の弁組立体の前記突出部は前記壁と前記ボディの前記第1の端部との間に位置する、請求項5に記載の流体コネクタ・システム。
【請求項7】
前記第1の弁組立体の前記流体通路が、前記ポストの遠位端を通る開口部を有する、請求項1に記載の流体コネクタ・システム。
【請求項8】
前記第1の弁組立体の前記流体通路が、前記ポストの遠位端から離間した開口部を有する、請求項1に記載の流体コネクタ・システム。
【請求項9】
前記ハウジングの前記第1の端部が、前記ハウジングの前記第2の端部に向かう方向に、前記ハウジングの前記第1の端部内へ延びるボンド・ポケットを有し、前記第1の弁組立体の前記流体通路が、前記ボンド・ポケットを通って延びている、請求項1に記載の流体コネクタ・システム。
【請求項10】
前記ボディの前記第2の端部が、前記キャビティに向かう方向に径方向内側に延びており、前記弁プラグの前記第2の端部が前記ボディの前記第2の端部に位置合わせされている、請求項1に記載の流体コネクタ・システム。
【請求項11】
前記ボディの前記第1の端部が、前記ボディの前記第2の端部から離れる方向に延びる雄型ルアーを有し、前記第2の弁組立体の前記流体通路が前記雄型ルアーを通って延びている、請求項1に記載の流体コネクタ・システム。
【請求項12】
前記ハウジングの前記第1の端部及び前記ボディの前記第1の端部のいずれかが、ボンド・ポケット、雌型ルアー、及び/又は雄型ルアーのいずれかを有する、請求項1に記載の流体コネクタ・システム。
【請求項13】
前記ハウジングの前記内側表面が棚部を有し、それにより前記ハウジングの前記内側表面の断面幅が、前記ハウジングの前記第1の端部から前記第2の端部に向かう方向において減少している、請求項1に記載の流体コネクタ・システム。
【請求項14】
前記ハウジングが、前記キャビティから離れる方向に前記ハウジングの外側表面から延びる突出部を有し、前記棚部が、前記ハウジングの前記第1の端部と前記第2の端部の間に延びる長手方向軸に沿って前記突出部から離間されている、請求項13に記載の流体コネクタ・システム。
【請求項15】
前記圧縮可能弁が前記第1の位置にあるとき、前記圧縮可能弁の前記ヘッドが前記棚部に対して係合される、請求項13に記載の流体コネクタ・システム。
【請求項16】
前記第2の弁組立体が、前記ボディの前記第1の端部と前記第2の端部の間に延びる長手方向軸に沿って、前記ボディの前記第2の端部向かう方向に延びるスリーブを有し、前記スリーブの内側表面は前記ボディの外側表面から離間されている、請求項14に記載の流体コネクタ・システム。
【請求項17】
壁が、前記ボディの前記外側表面に向かう方向に前記スリーブの前記内側表面から延びている、請求項16に記載の流体コネクタ・システム。
【請求項18】
前記第1及び第2の弁組立体が一体に連結されたとき、流体が前記第1の弁組立体から前記第2の弁組立体まで、又は前記第2の弁組立体から前記第1の弁組立体まで流れることができる、請求項1に記載の流体コネクタ・システム。
【請求項19】
流体コネクタ・システムを提供する方法であって、
第1の弁組立体を提供するステップであって、前記第1の弁組立体は、内部にポストを有するキャビティを形成するハウジング、及び前記ポストの周りに延びる圧縮可能弁を有している、ステップと、
第2の弁組立体を提供するステップであって、前記第2の弁組立体は、内部に弁プラグを有する孔を形成するボディを有している、ステップと、
圧縮可能弁のヘッドが前記ハウジングの第1の端部に向けて付勢されるように、前記ボディの第2の端部を前記ハウジングの前記キャビティ内に挿入するステップと、
前記ボディの前記第2の端部を前記ハウジングの前記キャビティ内へ前進させるステップであって、それにより前記ポストの遠位端部分が前記圧縮可能弁の前記ヘッドのスリットを通って、また前記弁プラグのスリットを通って延び、それにより前記第1の弁組立体の流体通路と前記第2の弁組立体の流体通路とを流体的に連結し、また前記ハウジングの突出部が前記ボディの壁と前記ボディの第1の端部との間に配置され、前記壁に対する前記突出部の係合が、前記第1の弁組立体からの前記第2の弁組立体の後退に抵抗する、ステップと
を含む方法。
【請求項20】
前記第1の弁組立体又は前記第2の弁組立体のいずれかを前記第1の弁組立体及び前記第2の弁組立体のもう一方に対して回転させるステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、医療用流体コネクタに関し、より詳細には、流体経路を形成するために一体に連結され得る弁組立体を有する流体コネクタ・システムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療用接続装置(medical connection)は、静脈内(IV:intravenous)流体ライン、血液アクセス、血液透析、腹膜透析、経腸栄養法、薬物バイアル・アクセス、及び他の処置との関連で使用されるシステムなどの流体送達システムで広く使用される。
【0003】
いくつかの例では、医療用接続装置は意図されずに脱着状態又は切断状態となり得る。例えば、カテーテルに連結されるIVセットの医療用管材は、カテーテル固定方法の設計制限を超える可能性がある意図されない力又は予期されない力がカテーテルに作用する場合に、脱着状態となり得る。患者がベッド内で動くか又は寝返りを打つ場合に、管材又は静脈内セットの別の部分が柵などのベッドの一部分に引っ掛かる場合に、或いは、患者から又は管材を連結している医療用設備から医療用管材が意図されずに又は意図的に引き離されることになるような程度まで患者がパニック発作を起こすか、混乱状態となるか、又は落ち着きのない状態となる場合に、管材及び/又はカテーテルに対して意図されない力又は予期されない力が加えられる可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
少なくともいくつかの実施例によると、本明細書では、医療用流体ラインなどの医療用接続装置の意図されない脱着又は切断は、患者に薬剤が与えられなくなること、患者の感染の可能性が上がること、及び有害な薬剤に対して介護者が露出することなどにより、患者又は介護士の傷害に繋がり得る、という認識が開示される。
【0005】
したがって、本開示の態様は流体コネクタ・システムを提供し、流体コネクタ・システムは第1の弁組立体を有し、第1の弁組立体は、第1の端部、第1の端部の反対側にある第2の端部、及び、第2の端部を通ってハウジングの第1の端部の方に向かって延在するキャビティを形成する内側表面、を有するハウジングと、近位端部分及び遠位端部分を有するポスト(柱状部)であって、ポストの遠位端部分は、ハウジングの第1の端部からハウジングの第2の端部の方に向かう方向にキャビティ内を延在する、ポストと、ハウジングの第1の端部及びポストを通って延在する流体通路と、キャビティ内に配置された圧縮可能弁と、を有し、圧縮可能弁は近位端部分及び遠位端部分を有し、近位端部分は凹部を形成する内側表面を有する弾性部材を有し、遠位端部分はヘッドを通って凹部まで延在するスリットを有するヘッドを有し、流体コネクタ・システムは第2の弁組立体をさらに有し、第2の弁組立体は、第1の端部、第1の端部の反対側にある第2の端部、第2の端部を通ってボディの第1の端部の方に向かって延在する孔を形成する内側表面、及び、ボディの第1の端部を通って孔まで延在する流体通路、を有する、ボディと、孔内に配置された弁プラグと、を有し、弁プラグは、第1の端部、第2の端部、及び、弁プラグの第1の端部及び第2の端部を通って延在するスリット、を有し、第1及び第2の弁組立体が互いに分離されるとき、圧縮可能弁は、ヘッドの遠位端がハウジングの第2の端部に位置合わせされてポストの遠位端部分が凹部内に配置される第1の位置にあり、第1及び第2の弁組立体が一体に連結されるとき、ボディの第2の端部はハウジングのキャビティ内に配置され、その結果、圧縮可能弁は、ヘッドがハウジングの第1の端部の方に付勢されてポストの遠位端部分が圧縮可能弁のヘッドのスリットを通ってさらには弁プラグのスリットを通って延在する第2の位置にあり、その結果、第1の弁組立体の流体通路は第2の弁組立体の流体通路に流体的に連結される。
【0006】
いくつの例では、本開示は流体コネクタ・システムを提供する方法を提供し、本方法は、ポストを中に有するキャビティを形成するハウジング、及び、ポストの周りを延在する圧縮可能弁、を有する第1の弁組立体を提供することと、弁プラグを中に有する孔を形成するボディを有する第2の弁組立体を提供することと、圧縮可能弁のヘッドがハウジングの第1の端部の方に付勢されることになるように、ボディの第2の端部をハウジングのキャビティの中に挿入することと、ポストの遠位端部分が圧縮可能弁のヘッドのスリットを通ってさらに弁プラグのスリットを通って延在してそれにより第1の弁組立体の流体通路及び第2の弁組立体の流体通路を流体的に連結し、ハウジングの突出部がボディの壁とボディの第1の端部との間に配置され、壁に対しての突出部の係合が、第1の弁組立体からの第2の弁組立体の後退に抵抗するように、ボディの第2の端部をハウジングのキャビティの中へ前進させることと、を含む。
【0007】
したがって、本出願は従来の流体接続装置の直面する複数の動作的課題に対処して、流体接続をより容易に且つ正確に実現しながら使用者が安全性及び有効性を向上させるのを可能にする多数の改善を提供する。
【0008】
本主題の技術の追加の特徴及び利点が以下の記述に記載され、部分的に本記述から明らかとなるか又は本主題の技術の実施によって認識され得る。本記述及びその実施例さらには添付図面に特に明記される構造により本主題の技術のこれらの利点が実現及び達成される。
【0009】
上記の概説及び以下の詳細な説明の両方が例示的及び説明的であり、本主題の技術のさらなる説明を提供することを意図されることが理解されよう。
【0010】
図面を参照して本発明の例示の実施例の種々の特徴を以下で説明する。示される実施例は本発明を例示することを意図され、本発明を限定することを意図されない。図面は以下の図を含む。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の態様による、患者に対してIVセットが連結された状態である使用中の流体コネクタ・システムを示す図である。
図2】本開示の態様による流体コネクタ・システムを示す斜視図である。
図3A】本開示の態様による、図2の流体コネクタ・システムを示す斜視図である。
図3B】本開示の態様による、図2の流体コネクタ・システムを示す斜視図である。
図4】本開示の態様による、図3A及び図3Bの流体コネクタ・システムを示す断面図である。
図5】本開示の態様による、図2の流体コネクタ・システムを示す断面図である。
図6】本開示の態様による、流体コネクタ・システムの別の実施例を示す断面図である。
図7】本開示の態様による、流体コネクタ・システムの別の実施例を示す斜視図である。
図8A】本開示の態様による、図7の流体コネクタ・システムを示す斜視図である。
図8B】本開示の態様による、図7の流体コネクタ・システムを示す斜視図である。
図9】本開示の態様による、図8A及び図8Bの流体コネクタ・システムを示す断面図である。
図10】本開示の態様による、図7の流体コネクタ・システムを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の詳細な説明では、本主題の技術を完全に理解するのを可能にするために多数の具体的な細部が記載される。これらの具体的な細部のうちのいくつかの細部なしで本主題の技術が実施され得ることを理解されたい。他の例では、本主題の技術を不明瞭にしないように、よく知られている構造及び技術は詳細には示されない。
【0013】
さらに、本説明は種々の実施例の具体的な細部を記載するが、本説明が単に例示的なものであり、限定的なものであると決してみなされるべきではないことが認識されよう。加えて、本開示の特定の実施例がIVセットの文脈で開示されるか又は示される可能性があるが、これらの実施例は他の流体搬送システムでも使用され得ると考えられる。さらに、当業者であれば思い付くことができるこれらの実施例及びその修正形態の種々の用途も、本明細書で説明される一般的な概念に包含される。
【0014】
いくつかの実施例によると、本出願は、流体コネクタ・システムの種々の特徴及び利点を開示する。流体コネクタ・システムは、患者の方に向かって又は患者から離れる方向に医療用流体を移送するために使用される接続装置などの、流体接続装置の効率的で安全な保守管理を実現することができる。流体コネクタ・システムは、患者が動くとき又は医療用管材が患者から離れる方向に引かれるときなどといったように、流体コネクタ・システムに引張力又は張力が加えられるときの、意図されない切断に抵抗することにより、流体経路を維持することができる。
【0015】
流体コネクタ・システムは、引張力又は張力が閾値を超えるときにコネクタ・システムの複数の部分の間での切断又は分離を可能にすることにより、患者又は介護士の傷害を防止することもできる。流体コネクタ・システムは、コネクタ・システムの複数の部分の間での切断又は分離が起こるときに流体経路を遮断することにより、患者又は介護士の傷害を防止することもできる。さらに、流体コネクタ・システムは、切断又は分離が起きた後でのシステムの複数の部分の再組み立てを可能にすることにより、流体経路の効率的で安全な再確立を実現することができる。
【0016】
ここで図を参照すると、図1は、本開示の態様による、使用中の流体コネクタ・システムの実例を示す。コネクタ・システム100は、流体を患者10まで誘導するのに使用されているIVセットの管材に連結される。IVセットは、薬剤バッグ12、点滴チャンバ14、管材16、及びIVカテーテル18を含むことができる。
【0017】
コネクタ・システム100は、管材16をIVカテーテル18に流体的に接続する。コネクタ・システム100は薬剤バッグ12と患者10との間でIVセットの流体経路に沿って連結されて示されるが、コネクタ・システム100が患者とIVポンプとの間又は患者と透析装置との間などの他の流体経路内でも接続され得ることを理解されたい。コネクタ・システム100は、流体経路の別の部分に沿っても接続され得る。例えば、コネクタ・システム100は、管材16と薬剤バッグ12又は他の輸液療法デバイスとの間で接続されるなどといったように、流体経路の近位側部分に沿っても接続され得る。
【0018】
コネクタ・システム100は、図2に示される第1の弁組立体110及び第2の弁組立体210を含む。第1の弁組立体110及び第2の弁組立体210は、第2の弁組立体210の一部分を第1の弁組立体110の中に挿入することにより、一体に連結され得る。第1の弁組立体110及び第2の弁組立体210が一体に連結されると、コネクタ・システム100を通る流体経路が形成される。
【0019】
コネクタ・システム100にかかる引張力又は張力が閾値を超える場合などにように、第1の弁組立体110及び第2の弁組立体210のいずれかが互いに離れる方向に引かれる場合、第1の弁組立体110及び第2の弁組立体210は互いに分離することができる。第1の弁組立体110及び第2の弁組立体210が図3A及び図3Bに示されるように互いに分離すると、第1の弁組立体110及び第2の弁組立体210のそれぞれがそこを通る流体流れに抵抗することができる。本開示のいくつかの実施例では、第1の弁組立体110及び第2の弁組立体210の各々が、それらのそれぞれの組立体を通る流体通路を遮断することにより流体流れに抵抗することができる。
【0020】
第1の弁組立体110は、内側キャビティを備えるハウジング112と、キャビティ内に配置された圧縮可能弁114と、を含む。第1の弁組立体110が第2の弁組立体210又は他の対合するコネクタにされないとき、圧縮可能弁114は第1の位置にあり、ここでは、第1の弁組立体110を通る流体通路が、第1の弁組立体110の流体通路を通る流体流れに抵抗するために圧縮可能弁114によって遮断される。
【0021】
第1の弁組立体110が第2の弁組立体210に連結されるとき、圧縮可能弁114が第2の位置まで移動させられ、ここでは、第1の弁組立体110を通る流体通路が、第1の弁組立体110の流体通路を通る流体流れに対しての抵抗を低減するために遮断解除される。
【0022】
第2の弁組立体210は、内側孔を備えるボディ212と、孔220内に配置された弁プラグ214と、を含む。第1の弁組立体110が第2の弁組立体210に連結されないとき、第2の弁組立体210を通る流体通路が弁プラグ214によって遮断される。
【0023】
第1の弁組立体110及び第2の弁組立体210が一体に連結されるとき、第1の弁組立体110の一部分が、第1の弁組立体110を通る流体通路を第2の弁組立体210を通る流体通路に流体的に連結するために弁プラグ214を移動させるか又は付勢する。
【0024】
コネクタ・システム100の断面図が図4及び5に示される。第1の弁組立体110は、第1の端部116及び第2の端部118を有するハウジング112を含む。ハウジング112の内側表面が、第2の端部118を通ってハウジングの第1の端部116に向かって延在するキャビティ119を形成する。
【0025】
第1の弁組立体110は、キャビティ内を延在して、第1の弁組立体110を通る流体通路の少なくとも一部分を形成する、ポスト120をさらに含む。ポストは近位端部分122及び遠位端部分124を含み、ここでは、ポストの遠位端部分124は、ハウジングの第1の端部116からハウジングの第2の端部118の方に向かう方向にキャビティ内で延在する。本開示のいくつかの実施例では、ポストの近位端部分122はハウジングの第1の端部116に連結され、その結果、第1の弁組立体110の流体通路126がハウジングの第1の端部116及びポスト120を通って延在する。
【0026】
ポスト120は、ポストの近位端部分122及び遠位端部分124を通って延在する流体通路126を形成する内側表面を含む。ポストの遠位端部分124のところで、流体通路126がポストの遠位端127のところにある開口部を通って延在する。本開示のいくつかの実施例では、流体通路のための開口部は、ポストの遠位端127から離間された位置に配置される。
【0027】
本開示のいくつかの実施例では、ポスト120は、キャビティ内を延在し、第1の弁組立体110を通る流体通路の少なくとも一部分を形成する、ニードルとして構成され得る。ポスト120はハウジング112又は第1の弁組立体110の別の部分と一体的に形成され得るか、或いは、ポスト120はハウジング112又は第1の弁組立体110の別の部分に連結され得る。いくつかの実施例では、ポスト120は、ポリマー及び/又は金属のうちのいずれかを含む材料から形成される。
【0028】
本開示のいくつかの態様では、ハウジング112は、ハウジングの第1の端部116から、ハウジングの第2の端部118から離れる方向に、延在するボス128を画定する。ボス128は第1の弁組立体110の流体通路126の一部分を含むことができる。ボス128を通って延在する流体通路126の断面幅は、管材の端部が流体通路28内に配置されるか又は流体通路28の中に挿入されるのを可能にするためのボンド・ポケット(bond pocket)として構成され得る。本開示のいくつかの実施例では、ボス128を通って延在する流体通路126の断面幅は、管材の断面幅とほぼ等しいか又はそれより大きい。いくつかの実施例では、管材が、締まり嵌めを利用すること及び/又は第1の弁組立体110と管材との間に接合部を作り出すことのいずれかにより、第1の弁組立体110に連結され得る。
【0029】
圧縮可能弁114はキャビティ内に配置され、第1の位置にあるときに流体通路126を通る流体流れに抵抗するように構成される。流体通路126を通る流体流れは、圧縮可能弁114が第1の位置にあるとき、ポストの遠位端127とハウジングの第2の端部118との間に配置された圧縮可能弁114の一部分によって抵抗される。
【0030】
圧縮可能弁114は近位端部分132及び遠位端部分134を含む。遠位端部分132は、凹部136を形成する内側表面を有する弾性部材を有する。遠位端部分134は、圧縮可能弁114の遠位端140を画定するヘッド138を有する。ヘッド138は、ヘッド138を通って凹部136まで延在するスリット139を含む。
【0031】
弾性部材を形成する圧縮可能弁114の部分は断面で見るとアコーディオン形状の壁を有する管形状の構造として示されるが、弾性部材はヘッド138をハウジングの第2の端部118の方に付勢又は誘導することができる任意の構造として形成され得る。本開示のいくつかの実施例では、弾性部材は、ヘッド138とハウジングの第1の端部116又は第2の端部118のいずれかとの間に配置されるばね又はアームによって形成され得る。
【0032】
圧縮可能弁114が第1の位置にあるとき、圧縮可能弁114の遠位端140がハウジングの第2の端部118に位置合わせされる。本開示のいくつかの実施例では、圧縮可能弁114が第1の位置にあるとき、共通の平面が圧縮可能弁114の遠位端140及びハウジングの第2の端部118と交差する。
【0033】
流体通路126を通る流体流れに抵抗するために、第1の弁組立体110はさらに、ヘッド138に対してポストの遠位端部分124が係合されることになるように、構成され、それによりポストの流体通路126を遮断する。本開示のいくつかの実施例では、ポスト120の最も遠位側の端部がヘッドのスリット139内に配置される。ヘッド138は、凹部136から圧縮可能弁114の遠位端140に向かって延在するキャビティ又は凹形内側表面を含むことができる。圧縮可能弁114が第1の位置にあるとき、ヘッド138が、そこを通る流体流れに抵抗するためにポストを通る流体通路の開口部に係合される。
【0034】
圧縮可能弁114が第1の位置にあるとき、圧縮可能弁のヘッド138はさらにハウジングの突出部144と係合することができる。突出部114はハウジング112の内側表面からキャビティの中まで一方向に延在する。本開示のいくつかの実施例では、突出部114はハウジングの第2の端部118のところに配置されて内側表面の外周の周りを延在し、その結果、圧縮可能弁114が第1の位置の方に向かって移動するとき、例えばヘッド138がハウジングの第2の端部118の方に向かって移動するとき、ヘッド138が突出部144と係合することができる。
【0035】
使用中、ヘッド138がハウジングの第2の端部118の方に向かって移動するとき、突出部144に対してのヘッド138の係合が、第1の端部116からハウジングの第2の端部118の方に向かう方向におけるヘッド138の移動に抵抗することができる。突出部144に対してのヘッド138の係合はさらに、ヘッド138とハウジング112との間にシールを形成することができる。
【0036】
第1の弁組立体110は、第2の弁組立体210の一部分を第1の弁組立体110のハウジング112の第2の端部118を通して挿入することにより、第2の弁組立体210と連結するように構成される。このように、第1の弁組立体110及び第2の弁組立体210は、第1の弁組立体110及び第2の弁組立体210を流体的に連結するために互いの方に向かって移動させられ得る。
【0037】
図4は、第1の弁組立体110から分離されて離間された状態である第2の弁組立体210の断面図をさらに示す。第2の弁組立体210は、第1の端部216及び第2の端部218を有するボディ212を含む。ボディ212の内側表面が、第2の端部218を通ってボディの第1の端部216の方に向かって延在する孔220を形成する。
【0038】
ボディ212は、ボディの第1の端部216を通って孔220まで延在する流体通路226をさらに含む。弁プラグ214は孔220に配置され、第1の弁組立体110に対して第2の弁組立体210が連結されないときに流体通路226を遮断するように構成される。
【0039】
弁プラグ214は、第1の端部236と、第2の端部238と、弁プラグの第1の端部236及び第2の端部238を通って延在するスリット240と、を含む。弁プラグの第2の端部238はボディの第2の端部218に位置合わせされる。本開示のいくつかの実施例では、共通の平面が弁プラグの第2の端部238及びボディの第2の端部218と交差する。
【0040】
本開示のいくつかの実施例では、ボディ212の第2の端部はキャビティに向かう方向に径方向内側に延在する。径方向内側に延在するボディ212の部分は弁プラグ214と係合することができ、孔220から外に出る弁プラグ214の移動に抵抗することができる。
【0041】
本開示のいくつかの態様では、ボディの第1の端部216は、第2の端部218から離れる方向に延在する雄型ルアー242構造を画定し、流体通路226の少なくとも一部分を形成する。本開示のいくつかの実施例では、第1の弁組立体110及び第2の弁組立体210のいずれかの第1の端部116及び第1の端部216は、ボンド・ポケット、雌型ルアー、及び/又は雄型ルアーのいずれかを含むことができる。
【0042】
ボディ212は、第1の弁組立体110及び第2の弁組立体210が一体に連結されるときに、第1の弁組立体110の一部分と係合するように構成された壁244を形成する。壁244は、ボディの第1の端部216と第2の端部218との間を延在する長手方向軸A2に対して横方向である方向において外側表面から離れるように延在するボディ212の一部分によって形成され得る。本開示のいくつかの実施例では、壁244は、ボディ212の外側表面の隣接する部分に対して凸形又は凹形であるボディ212の外側表面の一部分によって形成され得る。
【0043】
第1の弁組立体110及び第2の弁組立体210は、図5に示されるように、第2の弁組立体210のためのボディの第2の端部218を、開口部を通して、第1の弁組立体110のためのハウジングの第2の端部218のところにあるキャビティの中に挿入することにより、一体に連結され得る。
【0044】
ボディ212がキャビティの中に挿入されてハウジングの第1の端部116の方に向かって前進させられると、ボディの第2の端部218及び/又は弁プラグの第2の端部238の任意が圧縮可能弁の遠位端140と係合する。第2の弁組立体210がハウジングの第1の端部116に向かって前進させられるとき、圧縮可能弁の近位端部分132によって形成された弾性部材が圧縮され、ヘッドが第1の端部116の方に向かって移動する。ハウジングの第1の端部116の方に向かうヘッド138の移動により、ポストの遠位端部分124がヘッドのスリット139及び弁プラグのスリット240を通って移動するか又は貫通する。
【0045】
ボディ212は、ハウジングの突出部144がボディの壁244の上を移動して通過するまで、ハウジングの第1の端部116の方に向かって前進させられ、その結果、第1の弁組立体110及び第2の弁組立体210が一体に連結されるときに突出部144が壁244とボディの第1の端部216との間に配置される。
【0046】
壁244とボディの第2の端部218との間の距離は、第1の弁組立体110及び第2の弁組立体210を通る流体経路を維持しながら、第1の弁組立体110及び第2の弁組立体210の分離に抵抗するように構成される。このように分離に対して抵抗することにより及び流体経路を維持することにより、壁244がボディの第2の端部218から距離D1で離間され、ここでは、距離D2がスリット139の長さL1及びスリット240の長さL2の合計とほぼ等しいか又はそれより大きい。
【0047】
第1の弁組立体110及び第2の弁組立体210が一体に連結されると、ポストの遠位端127を通る開口部は弁プラグ214とボディの第1の端部216との間に配置され、その結果、第1の弁組立体110の流体通路126が第2の弁組立体210の流体通路226に流体的に連結される。
【0048】
図6に示される実施例などの、本開示のいくつかの実施例では、流体通路のための開口部141はポストの遠位端127から離間された位置に配置される。開口部141が、流体通路126によって形成される長手方向軸A2に対して横方向である方向に延在する流体通路126の一部分を形成する。例えば、ポストの遠位端部分124のところにある開口部141は、長手方向軸A2から離れる方向に延在する方向に径方向外側に延在する流体通路126の一部分を形成することができる。
【0049】
開口部はポストの遠位端127から離間され得、長手方向軸A2に位置合わせされるか又は長手方向軸A2に平行である方向に延在する流体通路126の一部分を形成することができる。いくつかの例では、ポストの遠位端127は、ポストの近位端部分122から遠位端127までの方向において減少する断面幅を形成するように先細である外側表面を有し、開口部はこの先細である外側表面を通って延在する。
【0050】
本開示のいくつかの実施例では、弁プラグ214は、スリット240と交差する凹部241を形成する内側表面を含むことができる。第1の弁組立体110及び第2の弁組立体210が一体に連結されるとき、第1の弁組立体110のポストはスリット240及び凹部241を通って移動することができる。
【0051】
凹部は、弁プラグの第2の端部238の方に向かう方向において弁プラグの第1の端部236の中へ延在する。凹部241は、長手方向軸A2の方に向かう方向において、内側表面から凹部へ延在する隆起部をさらに含むことができる。隆起部は、弁プラグ214の隆起部とポスト120との間にシールを形成するために第1の弁組立体110のポスト120と係合するように構成され得る。ポスト120が弁プラグ214を通るように配置されると、隆起部が、孔220から外に出ようとする弁プラグ214とポスト120との間の流体の移動に抵抗することができる。
【0052】
図7を参照すると、コネクタ・システム400の実施例が示されており、ここでは、第1の弁組立体410及び第2の弁組立体510が一体に連結されるときに第1の弁組立体410の一部分が第2の弁組立体510のスリーブ550の中で受けられる。本明細書の他の実施例を参照して説明される特徴と同様であるコネクタ・システム400の特徴は、本開示の明瞭さ及び簡潔さのために本明細書において繰り返されない。
【0053】
コネクタ・システム400は、図8A及び図8Bでは、第2の弁組立体510から第1の弁組立体410が切断又は分離された状態で示される。第1の弁組立体410は、ハウジング412の外側表面から離れる方向に延在する突出部460を含む。第1の弁組立体410及び第2の弁組立体510が一体に連結されると、突出部460がスリーブ550の内側表面とボディ212の外側表面との間の空間の中に挿入される。
【0054】
コネクタ・システム100の断面図が図9及び図10に示される。第1の弁組立体410は、第1の端部416及び第2の端部418を有するハウジング412を含む。ハウジング412の内側表面が、第2の端部418を通ってハウジングの第1の端部416の方に向かって延在するキャビティを形成する。
【0055】
第1の弁組立体410は、キャビティ内を延在するポスト420をさらに含み、第1の弁組立体410を通る流体通路の少なくとも一部分を形成する。ポスト420は近位端部分422及び遠位端部分424を含み、ここでは、ポストの遠位端部分424は第1の端部416からハウジングの第2の端部418の方に向かう方向にキャビティ内を延在する。
【0056】
ポスト420は、ポストの近位端部分422及び遠位端部分424を通って延在する流体通路426を形成する内側表面を含む。ポストの遠位端部分424のところで、流体通路426が、ポストの遠位端部分427から離間された開口部421を通って延在する。本開示のいくつかの実施例では、開口部421は、近位端部分422から離れる方向において減少する断面幅を形成するように先細である外側表面を有するポストの一部分を通って延在する。
【0057】
圧縮可能弁414がキャビティ内に配置され、第1の位置にあるときに流体通路426を遮断するように構成される。圧縮可能弁414は近位端部分432及び遠位端部分434を含む。図4及び図5を参照して開示される圧縮可能弁114と同様に、近位端部分432は弾性部材を有し、遠位端部分434は、ヘッド438を通って弾性部材内の凹部まで延在するスリットを有するヘッド438を有する。
【0058】
本開示のいくつかの実施例では、ヘッド438は、近位端部分432から圧縮可能弁の遠位端部分434の方に向かって延在する凹部の一部分を形成する内側表面を有する。ヘッド438に沿う凹部は、圧縮可能弁が第1の位置にあるときに開口部421を遮断するためにポストに対してヘッドが係合することになるように、構成され得る。
【0059】
ヘッド438に沿う凹部の部分は、ポストの遠位端部分424の外側表面の断面幅にほぼ等しい断面幅を有する内側表面によって形成される。本開示のいくつかの実施例では、ヘッド438に沿う凹部の部分は、近位端部分432からヘッド438の遠位端440の方に向かう方向において減少する幅を形成するように先細である断面幅を有することができる。
【0060】
ポストと係合するために、凹部の第1の部分450が、近位端部分432と開口部421との間に位置するポストの外側表面の断面幅にほぼ等しい断面幅W1を有することができる。凹部の第1の部分450とヘッドの遠位端440との間に位置する凹部の第2の部分452が、開口部421とポストの遠位端427との間に位置するポストの外側表面の断面幅にほぼ等しい断面幅W2を有することができる。
【0061】
圧縮可能弁414が第1の位置にあるとき、ヘッド438は、通路426及びポストの開口部421を通る流体流れに抵抗するためにポストの遠位端部分424がヘッドの凹部内に存在することになるように、配置される。
【0062】
本開示のいくつかの実施例では、圧縮可能弁414が第1の位置にあるとき、凹部の第1の部分450に沿うヘッドの内側表面が近位端部分432と開口部421との間のポストの一部分と係合し、凹部の第2の部分452に沿うヘッドの内側表面が開口部421とポストの遠位端427との間のポストの一部分と係合する。
【0063】
圧縮可能弁414が第1の位置にあるとき、圧縮可能弁のヘッド438がさらにハウジングの棚部(ledge)425と係合することができる。棚部425はハウジング412の内側表面からキャビティに入る方向で終端する。本開示のいくつかの実施例では、棚部425は、第1の端部416からハウジングの第2の端部418の方に向かう方向において先細である断面幅を有するハウジングの内側表面の一部分によって形成される。
【0064】
圧縮可能弁414が第1の位置の方に向かって移動するとき、ヘッド438の外側表面が棚部425と係合することができる。本開示のいくつかの実施例では、ヘッド438の外側表面は、ヘッドの遠位端440の方に向かう方向において断面幅が減少するように、先細であるヘッドの断面幅を画定する。
【0065】
ハウジング412は、第1の弁組立体410及び第2の弁組立体510が一体に連結されるときに第2の弁組立体510と係合するように構成された突出部460をさらに含む。突出部460は、ハウジングの第1の端部416と第2の端部418との間を延在する長手方向軸A1に対して横方向である方向において外側表面から離れるように延在するハウジング412の一部分によって形成され得る。本開示のいくつかの実施例では、突出部460は、ハウジング412の外側表面の隣接する部分に対して凸形又は凹形であるハウジング412の外側表面の一部分によって形成され得る。
【0066】
突出部460はハウジングの第2の端部418のところに配置され、棚部425は長手方向軸A1に沿って突出部460から離間される。本開示のいくつかの実施例では、ポストの遠位端427は長手方向において棚部425と突出部460との間に配置される
【0067】
突出部460は、第1の弁組立体410及び第2の弁組立体510の意図されない互いにの分離に抵抗するために第2の弁組立体510と係合するように構成される。第2の弁組立体510は、内側孔を備えるボディ512と、孔520内に配置された弁プラグ514と、を含むことができる。第1の弁組立体410が第2の弁組立体510に連結されないとき、弁プラグ514が第2の弁組立体510を通る流体通路を遮断する。
【0068】
本開示のいくつかの実施例では、弁プラグ514は、弁プラグの第1の端部と第2の端部との間で外側表面の中へ延在する溝515を含む。溝515は、第2の弁組立体510の長手方向軸A2の方に向かう方向において弁プラグの円周の周りを延在することができる。いくつかの態様では、溝515は、弁プラグ514を通ってポスト420が移動させられるときに弁プラグ514が湾曲するか又は付勢されるのを可能にすることができる。
【0069】
第1の弁組立体410及び第2の弁組立体510が意図されずに互いに分離されることに抵抗するために、第2の弁組立体510はスリーブ550を含む。スリーブは、第1の端部516からボディの第2の端部518の方に向かう方向においてボディ512の外側表面に沿って延在する。いくつかの実施例では、スリーブ550は、ボディの第1の端部516と第2の端部518との間を延在する長手方向軸A2に平行である方向に延在する。
【0070】
スリーブ550は第1の弁組立体410の一部分を間に挿入するのを可能にするためにボディ512から離間される。スリーブ550とボディ512との間の空間はスリーブ550の内側表面とボディ512の外側表面との間に形成される。
【0071】
第1の弁組立体410の一部分がスリーブ550とボディ512との間に配置されると、スリーブ550及びハウジング412の互いに対しての係合が、第1の弁組立体410及び第2の弁組立体510の互いにの意図されない分離に抵抗することができる。
【0072】
ハウジング412と係合するスリーブ550の一部分は壁544を含むことができる。壁544は、ボディ512の外側表面の方に向かう方向にスリーブの内側表面から離れるように延在する。本開示のいくつかの実施例では、壁の遠位端がボディ512の外側表面から距離D3だけ離間される。距離D3がハウジング412の遠位端の厚さT1より小さい場合、ハウジング412の第2の端部418がスリーブ550とボディ512との間に挿入されるときにスリーブがボディ512の外側表面から離れる方向に湾曲することができるか又は付勢され得る。
【0073】
一体に連結された第1の弁組立体410及び第2の弁組立体510の断面図が図10に示される。ボディ512がハウジング412のキャビティの中に挿入されてハウジングの第1の端部416の方に向かって前進させられると、ボディの第2の端部518及び/又は弁プラグの第2の端部538のいずれかが圧縮可能弁414の遠位端440と係合する。
【0074】
ボディ512及びハウジング412が互いの方に向かって移動させられると、ハウジングの第2の端部418がスリーブ550とボディ512の外側表面との間の空間の中へ移動する。この場合、突出部460が壁544とボディの第1の端部516との間に配置されるまでボディ512及びハウジング412がさらに互いの方に向かって移動させられ、その結果、壁544に対しての突出部460の係合が、第1の弁組立体410及び第2の弁組立体510の互いにの意図されない分離に抵抗する。
【0075】
ボディ512がハウジングのキャビティ412の中に挿入されてハウジングの第1の端部416の方に向かって前進させられると、ポストの遠位端部分を通る開口部421が弁プラグ514とボディの第1の端部516との間に配置される分の距離だけボディ512がハウジング412の中へ前進させられるとき、ハウジングの流体通路426がボディの流体通路526に流体的に連通される。
【0076】
本開示のいくつかの実施例では、ポストの遠位端427が長手方向において棚部425と突出部460との間に配置され、その結果、第1の弁組立体410及び第2の弁組立体510が一体に連結されると、ポストの遠位端部分を通る開口部421が弁プラグ514とボディの第1の端部516との間に配置される。
【0077】
第1の弁組立体410及び第2の弁組立体510が一体に連結されると、コネクタ・システム400の流体経路が、第1の弁組立体410の流体通路426及び第1の弁組立体510の流体通路526によって形成される。第1の弁組立体410及び第2の弁組立体510が互いに切断又は分離されると、圧縮可能弁414が非拘束位置まで移動し、その結果、ヘッド438がポストを通る流体流れを遮断するか又はポストを通る流体流れに抵抗し、弁プラグ514が流体通路526を通る流体流れに抵抗する。
【0078】
項としての主題の技術の例示
本主題の技術は、例えば、以下で説明される種々の態様に従って示される。本主題の技術の態様の種々の実例は便宜のために番号を付された項(1、2、3など)として説明される。これらの項は実例として提供され、本主題の技術を限定しない。従属する項のうちの任意の項が任意の組み合わせで組み合わされ得、例えば項1又は項5などのそれぞれの独立の項に分けられ得る、ことに留意されたい。他の項も同様に提示され得る。
【0079】
(項1)
したがって、本開示の態様は流体コネクタ・システムを提供し、流体コネクタ・システムは第1の弁組立体を有し、第1の弁組立体は、第1の端部、第1の端部の反対側にある第2の端部、及び、第2の端部を通ってハウジングの第1の端部の方に向かって延在するキャビティを形成する内側表面、を有するハウジングと、近位端部分及び遠位端部分を有するポストであって、ポストの遠位端部分が、ハウジングの第1の端部からハウジングの第2の端部の方に向かう方向にキャビティ内を延在する、ポストと、ハウジングの第1の端部及びポストを通って延在する流体通路と、キャビティ内に配置された圧縮可能弁と、を有し、圧縮可能弁が近位端部分及び遠位端部分を有し、近位端部分が凹部を形成する内側表面を有する弾性部材を有し、遠位端部分がヘッドを通って凹部まで延在するスリットを有するヘッドを有し、流体コネクタ・システムは第2の弁組立体をさらに有し、第2の弁組立体は、第1の端部、第1の端部の反対側にある第2の端部、第2の端部を通ってボディの第1の端部の方に向かって延在する孔を形成する内側表面、及び、ボディの第1の端部を通って孔まで延在する流体通路、を有する、ボディと、孔内に配置された弁プラグと、を有し、弁プラグが、第1の端部、第2の端部、及び、弁プラグの第1の端部及び第2の端部を通って延在するスリット、を有し、第1及び第2の弁組立体が互いに分離されるとき、圧縮可能弁が、ヘッドの遠位端がハウジングの第2の端部に位置合わせされてポストの遠位端部分が凹部内に配置される第1の位置にあり、第1及び第2の弁組立体が一体に連結されるとき、ボディの第2の端部がハウジングのキャビティ内に配置され、その結果、圧縮可能弁が、ヘッドがハウジングの第1の端部の方に付勢されてポストの遠位端部分が圧縮可能弁のヘッドのスリットを通ってさらには弁プラグのスリットを通って延在する第2の位置にあり、その結果、第1の弁組立体の流体通路が第2の弁組立体の流体通路に流体的に連結される。
【0080】
(項2)
項1の流体コネクタ・システムであって、第1の弁組立体のハウジングが、ハウジングの内側表面からキャビティの中への方向に延在する突出部を有する。
【0081】
(項3)
項2の流体コネクタ・システムであって、突出部がハウジングの第2の端部の近位側にある。
【0082】
(項4)
項2の流体コネクタ・システムであって、圧縮可能弁が第1の位置にあるとき、圧縮可能弁のヘッドが突出部に係合される。
【0083】
(項5)
項2の流体コネクタ・システムであって、第2の弁組立体のボディの外側表面が、ボディの第1の端部と第2端部との間を延在する長手方向軸に対して横方向である方向において外側表面から離れる方向に延在する壁を有する。
【0084】
(項6)
項5の流体コネクタ・システムであって、第1及び第2の弁組立体が一体に連結されるとき、第1の弁組立体の突出部が壁とボディの第1の端部との間に配置される。
【0085】
(項7)
項1の流体コネクタ・システムであって、第1の弁組立体の流体通路が、ポストの遠位端を通る開口部を有する。
【0086】
(項8)
項1の流体コネクタ・システムであって、第1の弁組立体の流体通路が、ポストの遠位端から離間された開口部を有する。
【0087】
(項9)
項1の流体コネクタ・システムであって、ハウジングの第1の端部が、ハウジングの第2の端部の方に向かう方向にハウジングの第1の端部の中へ延在するボンド・ポケットを有し、第1の弁組立体の流体通路がボンド・ポケットを通って延在する。
【0088】
(項10)
項1の流体コネクタ・システムであって、ボディの第2の端部がキャビティの方に向かう方向に径方向内側に延在し、弁プラグの第2の端部がボディの第2の端部に位置合わせされる。
【0089】
(項11)
項1の流体コネクタ・システムであって、ボディの第1の端部が、ボディの第2の端部から離れる方向に延在する雄型ルアーを有し、第2の弁組立体の流体通路が雄型ルアーを通って延在する。
【0090】
(項12)
項1の流体コネクタ・システムであって、ハウジングの第1の端部及びボディの第1の端部のいずれかが、ボンド・ポケット、雌型ルアー、及び/又は雄型ルアーのいずれかを有する。
【0091】
(項13)
項1の流体コネクタ・システムであって、ハウジングの内側表面が棚部を有し、その結果、ハウジングの内側表面の断面幅が第1の端部からハウジングの第2の端部の方に向かう方向において減少する。
【0092】
(項14)
項13の流体コネクタ・システムであって、ハウジングが、キャビティから離れる方向にハウジングの外側表面から延在する突出部を有し、棚部が、ハウジングの第1の端部と第2の端部との間を延在する長手方向軸に沿って突出部から離間される。
【0093】
(項15)
項13の流体コネクタ・システムであって、圧縮可能弁が第1の位置にあるとき、圧縮可能弁のヘッドが棚部に係合される。
【0094】
(項16)
項14の流体コネクタ・システムであって、第2の弁組立体が、ボディの第1の端部と第2の端部との間を延在する長手方向軸に沿って、ボディの第2の端部の方に向かう方向に、延在するスリーブを有し、スリーブの内側表面がボディの外側表面から離間される。
【0095】
(項17)
項16の流体コネクタ・システムであって、壁がボディの外側表面の方に向かう方向にスリーブの内側表面から延在する。
【0096】
(項18)
項17の流体コネクタ・システムであって、第1及び第2の弁組立体が一体に連結されるとき、第1の弁組立体の突出部が壁とボディの第1の端部との間に配置される。
【0097】
(項19)
項1の流体コネクタ・システムであって、第1及び第2の弁組立体が一体に連結されるとき、流体が第1の弁組立体から第2の弁組立体まで又は第2の弁組立体から第1の弁組立体まで流れることができる。
【0098】
(項20)
流体コネクタ・システムを提供する方法であって、ポストを中に有するキャビティを形成するハウジング、及び、ポストの周りを延在する圧縮可能弁、を有する第1の弁組立体を提供することと、弁プラグを中に有する孔を形成するボディを有する第2の弁組立体を提供することと、圧縮可能弁のヘッドがハウジングの第1の端部の方に付勢されることになるように、ボディの第2の端部をハウジングのキャビティの中に挿入することと、ポストの遠位端部分が圧縮可能弁のヘッドのスリットを通ってさらに弁プラグのスリットを通って延在してそれにより第1の弁組立体の流体通路及び第2の弁組立体の流体通路を流体的に連結し、ハウジングの突出部がボディの壁とボディの第1の端部との間に配置され、壁に対しての突出部の係合が、第1の弁組立体からの第2の弁組立体の後退に抵抗するように、ボディの第2の端部をハウジングのキャビティの中へ前進させることと、を含む。
【0099】
(項21)
項20の方法であって、第1の弁組立体又は第2の弁組立体のいずれかを第1の弁組立体及び第2の弁組立体のもう一方に対して回転させることをさらに含む。
【0100】
(さらなる留意事項)
いくつかの実施例では、本明細書の項のうちの任意の項が独立の項のうちの任意の1つの項又は従属の項のうちの任意の1つの項に従属する可能性がある。一態様では、項のうちの任意の項(例えば、従属の項又は独立の項)が任意の他の1つ又は複数の項(例えば、従属の項又は独立の項)と組み合わされ得る。一態様では、請求項が、項、文、フレーズ、又は段落に記載される用語(例えば、ステップ、動作、手段、又は構成要素)のうちの一部又はすべてを含むことができる。一態様では、請求項が、1つ又は複数の項、文、フレーズ、又は段落に記載される用語のうちの一部又はすべてを含むことができる。一態様では、各々の項、文、フレーズ、又は段落の中の用語の一部が排除され得る。一態様では、追加の用語又は要素が、項、文、フレーズ、又は段落に追加され得る。一態様では、本主題の技術が、本明細書で説明される構成要素、要素、機能、又は動作のうちの一部を利用することなく実装され得る。一態様では、本主題の技術が、追加の構成要素、要素、機能、又は動作を利用して実装され得る。
【0101】
本開示は、本明細書で説明される種々の態様を当業者が実施するのを可能にするために提供されるものである。本開示は本主題の技術の種々の実例を提供し、本主題の技術はこれらの実例のみに限定されない。これらの態様に対しての種々の修正形態が当業者には容易に明らかとなり、本明細書で定義される一般的原理は他の態様にも適用され得る。
【0102】
単数の要素を参照することは、特に明記しない限り、「唯一」を意味することを意図されず、「1つ又は複数」を意味することを意図される。他の意味で特に明記しない限り、「いくつかの」という用語は1つ又は複数を意味する。男性の代名詞(例えば、彼の)は女性の又は中性(例えば、彼女の又はその)も含み、逆も同様である。存在する場合の見出し及び小見出しは単に便宜的に使用されるものであり、本発明を限定しない。
【0103】
「例示」という単語は、本明細書では、「例又は実例として機能する」ことを意味するのに使用される。「例示」として本明細書で説明される任意の態様又はデザインは、他の態様又はデザインに対して好適又は有利であると必ずしも解釈されない。一態様では、本明細書で説明される多様な代替の構成及び動作は少なくとも等価であるとみなされ得る。
【0104】
「態様」などのフレーズは、この態様が本主題の技術にとって不可欠であること又はこの態様が本主題の技術のすべての構成に適用されることを暗に意味するものではない。1つの態様に関連する開示はすべての構成或いは1つ又は複数の構成に適用される可能性がある。1つの態様は1つ又は複数の実例を提供する可能性がある。このような態様というフレーズは1つ又は複数の態様を意味することができ、逆も同様である。「実施例」などのフレーズは、この実施例が本主題の技術にとって不可欠であること又はこの実施例が本主題の技術のすべての構成に適用されることを暗に意味するものではない。1つの実施例に関連する開示はすべての実施例或いは1つ又は複数の実施例に適用される可能性がある。1つの実施例は1つ又は複数の実例を提供する可能性がある。このような実施例というフレーズは1つ又は複数の実施例を意味することができ、逆も同様である。「構成」などのフレーズは、この構成が本主題の技術にとって不可欠であること又はこの構成が本主題の技術のすべての構成に適用されることを暗に意味するものではない。1つの構成に関連する開示はすべての構成或いは1つ又は複数の構成に適用される可能性がある。1つの構成は1つ又は複数の実例を提供する可能性がある。このような構成というフレーズは1つ又は複数の構成を意味することができ、逆も同様である。
【0105】
一態様では、特に明記しない限り、以下の特許請求の範囲を含めた本明細書に記載されるすべての測定値、値、等級、位置、マグニチュード、サイズ、及び他の仕様は、概算であり、厳密ではない。一態様では、これらは、関連する機能との又は関連する技術分野の慣例との整合性がとれる妥当な範囲を有することを意図される。
【0106】
一態様では、「連結される」などの用語は、直接に連結されることを意味することができる。別の態様では、「連結される」などの用語は、間接的に連結されることを意味することができる。
【0107】
本開示で使用される場合の「頂部」、「底部」、「前方」、及び「後方」などの用語は、通常の重力座標系ではなく任意の座標系を意味するものとして理解されるべきである。したがって、頂面、底面、前面、及び後面は、重力座標系において、上方、下方、斜め、又は水平に延在することができる。
【0108】
種々のアイテムは、本主題の技術の範囲から逸脱することなく、多様な手法で配置構成され得る(例えば、異なる順序で配置構成され得るか、又は異なる手法で区分化され得る)。本開示を通して説明される当業者には既知であるか又は後で当業者に知られることになる、種々の態様の要素に対してのすべての構造的均等物又は機能的均等物は、参照により本明細書に明確に組み込まれ、特許請求の範囲に包含されることを意図される。さらに、その開示が特許請求の範囲に明確に記載されるか否かに関係なく、本明細書で開示されるものは公衆に提供されることを意図されない。クレーム要素は、その要素が「のための手段」というフレーズを使用して明確に記載されない限り、又は方法クレームの場合はその要素が「のためのステップ」というフレーズを使用して記載されない限り、米国特許法112条第6段落の規定に基づいて解釈されない。さらに、「含む」又は「有する(have)」などの用語が使用されるときの範囲において、これらの用語は、特許請求の範囲で転換語として採用される場合の「有する(comprise)」と同様に包含的であることを意図される。
【0109】
本開示の、発明の名称、背景技術、概要、図面の簡単な説明、及び要約は、限定的な説明ではなく本開示の説明的な実例として、本開示に組み込まれて提供される。これらは、特許請求の範囲の範囲又は意味を限定するのに使用されないという理解のもとに提示される。加えて、詳細な説明では、本説明が説明的な実例を提供し、本開示を簡素化することを目的として種々の実施例において種々の特徴が一体にグループ化される、ということが分かるであろう。本開示の方法は、特許請求される主題が各請求項に明確に記載される特徴以外の特徴を必要とするという意図を反映させるものとして解釈されない。むしろ、以下の特許請求の範囲で反映されることとして、本発明の主題は、単一の開示される構成又は動作のすべての特徴未満にある。以下の特許請求の範囲は詳細な説明に組み込まれ、ここでは、各請求項は個別に特許請求される主題としてそれ自体で存在する。
【0110】
特許請求の範囲は本明細書で説明される態様のみに限定されることを意図されず、記載の特許請求の範囲に一致する全範囲を与えられること及びすべての法的均等物を包含することを意図される。しかしながら、いずれの請求項も、米国特許法101条、102条、又は103条の要求を満たすことができない主題を包含することを意図されず、また、いずれの請求項も、米国特許法101条、102条、又は103条の要求を満たすことができないと解釈されるべきではない。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
【国際調査報告】