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特表2024-524189自動ヘッドライト位置合わせを備えた車両
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】自動ヘッドライト位置合わせを備えた車両
(51)【国際特許分類】
   B60Q 1/08 20060101AFI20240628BHJP
   B60Q 1/10 20060101ALI20240628BHJP
【FI】
B60Q1/08
B60Q1/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023578754
(86)(22)【出願日】2022-06-15
(85)【翻訳文提出日】2023-12-20
(86)【国際出願番号】 US2022033669
(87)【国際公開番号】W WO2023278158
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】63/298,365
(32)【優先日】2022-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/216,780
(32)【優先日】2021-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/721,146
(32)【優先日】2022-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100121979
【弁理士】
【氏名又は名称】岩崎 吉信
(72)【発明者】
【氏名】チャイルド クリストファー ピー
(72)【発明者】
【氏名】マズイール クラリス
(72)【発明者】
【氏名】スティール カート アール
(72)【発明者】
【氏名】ツルヒャー マーク エー
(72)【発明者】
【氏名】マンバーグ ミカエル ビー
(72)【発明者】
【氏名】ガローネ ライアン ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】タン シャオフェン
【テーマコード(参考)】
3K339
【Fターム(参考)】
3K339AA02
3K339BA01
3K339CA01
3K339CA02
3K339CA25
3K339DA01
3K339EA06
3K339GB01
3K339HA11
3K339LA01
3K339MA01
3K339MA03
3K339MA04
3K339MA05
3K339MA07
3K339MA10
3K339MB04
3K339MB05
3K339MC13
3K339MC17
3K339MC21
3K339MC26
3K339MC44
3K339MC52
3K339MC54
3K339MC55
(57)【要約】
車両は、ヘッドライトなどのライトを有することができる。ライトは、ポジショナを使用して移動させることができる。車両内の制御回路は、センサ回路を使用して、車両を取り囲む環境を監視することができる。センサ回路は、車両の前方の表面の形状及び車両に対する表面のロケーションを測定するために、ライダーセンサ、レーダセンサ、画像センサ、及び/又は他のセンサなどの1つ以上のセンサを含むことができる。センサ回路内のこれらのセンサ及び/又は他のセンサは、表面上のヘッドライト照明も測定する。車両の前方の表面の既知の形状及び車両からの表面の距離に基づいて、制御回路は、ヘッドライトが表面上のどこに向けられるべきかを予測することができる。表面上のヘッドライト照明の予測を表面上のヘッドライト照明の測定値と比較することによって、車両は、ヘッドライトを位置合わせするためにポジショナを用いてヘッドライトをどのように移動させるかを判定することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両であって、
車両本体と、
前記車両本体に支持され、ヘッドライト照明を生成するように構成されたヘッドライトと、
前記ヘッドライト照明の予想方向と前記ヘッドライト照明の測定方向との間の差を検出するように構成された制御回路と、
前記検出された差に応じて前記ヘッドライトを位置合わせするように構成された電気的に調整可能なポジショナと、を備える、車両。
【請求項2】
前記車両本体の前方の表面の3次元画像を捕捉するように構成され、前記ヘッドライトが前記表面を照明するときに前記ヘッドライトからの前記ヘッドライト照明を測定するように構成された、前記車両本体上の前向きセンサ回路であって、前記制御回路は、前記ヘッドライト照明の前記予想方向を決定する際に、前記3次元画像及び前記表面上の前記測定されたヘッドライト照明を使用するように構成されている、前向きセンサ回路を、
更に備える、請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記前向きセンサ回路は、前記ヘッドライト照明を測定するように構成された2次元画像センサを備える、請求項2に記載の車両。
【請求項4】
前記前向きセンサ回路は、前記3次元画像を捕捉するライダーセンサを備える、請求項2に記載の車両。
【請求項5】
前記前向きセンサ回路は、前記3次元画像を捕捉するように構成された3次元センサを備え、前記3次元センサは、レーダセンサ、立体カメラ、及び構造化光センサからなる群から選択される3次元センサを備える、請求項2に記載の車両。
【請求項6】
前記制御回路が前記ヘッドライト照明を変化させるために前記ヘッドライトを調整する間、前記ヘッドライト照明を測定するように構成されたセンサを更に備える、請求項1に記載の車両。
【請求項7】
前記ヘッドライトは、複数の光源を備え、前記センサは、前記ヘッドライト照明を測定するように構成され、前記制御回路は、異なるそれぞれの光量を生成するように前記複数の光源を調整する、請求項6に記載の車両。
【請求項8】
前記ヘッドライトは、ロービームモード及びハイビームモードで動作可能であり、前記センサは、前記制御回路が前記ヘッドライトを前記ロービームモードでの動作と前記ハイビームモードでの動作との間で変更している間に前記ヘッドライト照明を測定するように構成されている、請求項6に記載の車両。
【請求項9】
車道に対する前記車両本体の傾斜を検出するように構成されたセンサを更に備え、前記制御回路は、前記検出された傾斜に基づいて前記電気的に調整可能なポジショナを調整するように構成されている、請求項1に記載の車両。
【請求項10】
前記制御回路は、情報であって、前記情報は、気象情報、車両ロケーション情報、及び車道情報からなる群から選択される情報を含む、情報に基づいて、前記電気的に調整可能なポジショナを調整するように構成されている、請求項1に記載の車両。
【請求項11】
車両ロケーションを決定するように構成されたナビゲーションシステム回路であって、前記制御回路は、前記決定された車両ロケーションを使用して、前記車両本体の前方の表面に対応する3次元表面形状をデータベースから検索するように構成されている、ナビゲーションシステム回路と、
前記ヘッドライトが前記表面を照明するときに前記ヘッドライトからの前記ヘッドライト照明を測定するように構成された画像センサであって、前記制御回路は、前記ヘッドライト照明の前記予想方向を決定する際に、前記3次元表面形状及び前記表面上の前記測定されたヘッドライト照明を使用するように構成されている、画像センサと、
を更に備える、請求項1に記載の車両。
【請求項12】
前記制御回路は、前記車両本体が駐車されている間に前記電気的に調整可能なポジショナを較正するように更に構成されている、請求項1に記載の車両。
【請求項13】
車両であって、
車両本体と、
前記車両本体の前方の表面にヘッドライト照明を生成するように構成されたヘッドライトと、
前記表面上の表面測定値を取得するように構成され、前記表面上の前記ヘッドライト照明のヘッドライト照明測定値を取得するように構成されたセンサ回路と、
前記ヘッドライトを前記車両本体に対して移動させるように構成された電気的に調整可能なポジショナと、
前記表面測定値及び前記ヘッドライト照明測定値に基づいて、前記ヘッドライトを位置合わせするために前記電気的に調整可能なポジショナを調整するように構成された制御回路と、を備える、車両。
【請求項14】
前記センサ回路は、3次元センサを備え、前記表面測定値は、前記3次元センサによって収集された3次元表面形状を含む、請求項13に記載の車両。
【請求項15】
前記3次元センサは、ライダーセンサを備える、請求項14に記載の車両。
【請求項16】
前記3次元センサは、一対のカメラを有する立体センサを備える、請求項14に記載の車両。
【請求項17】
前記3次元センサは、光学センサを備える、請求項14に記載の車両。
【請求項18】
前記3次元センサは、レーダセンサを備える、請求項14に記載の車両。
【請求項19】
前記制御回路は、前記表面測定値を使用して、前記表面上の前記ヘッドライト照明の予想ポジションを決定するように構成され、前記予想ポジションを、前記ヘッドライト照明測定値から取得された前記表面上の前記ヘッドライト照明の測定ポジションと比較するように構成されている、請求項13に記載の車両。
【請求項20】
前記制御回路は、前記予想ポジションと前記測定ポジションとの前記比較に基づいて、前記電気的に調整可能なポジショナを調整して前記ヘッドライトを位置合わせするように構成されている、請求項19に記載の車両。
【請求項21】
車両であって、
車両本体と、
ヘッドライトと、
前記ヘッドライトを前記車両本体に対して移動させるように構成されたポジショナと、
前記車両本体の前方の物体の表面を測定するように構成された3次元センサと、
前記ヘッドライトが向けられた前記表面上のポジションを測定するように構成された画像センサと、
制御回路であって、
前記測定された表面を使用して、前記ヘッドライトが前記車両本体に対して位置合わせされたときに前記ヘッドライトが向けられることが予想される前記ターゲット上の予測ポジションを決定し、
前記測定されたポジションを前記予測されたポジションと比較し、前記ポジショナを使用して前記比較に基づいて前記ヘッドライトを移動させるように構成された制御回路と、を備える、車両。
【請求項22】
前記3次元センサは、3次元における前記表面の形状と、前記車両本体から前記表面までの距離と、を測定するように構成されている、請求項21に記載の車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、車両などのシステムに関し、より詳細には、ライトを有する車両に関する。
【0002】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2022年4月14日に出願された米国特許出願第17/721,146号、2022年1月11日に出願された米国仮特許出願第63/298,365号、及び2021年6月30日に出願された米国仮特許出願第63/216,780号に対する優先権を主張するものであり、これらの出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
自動車及び他の車両は、ヘッドライトなどのライトを有する。異なる運転条件に対応するために、ヘッドライトには、ロービーム設定及びハイビーム設定などの調整可能な設定が設けられることがある。一部のヘッドライトは、道路の湾曲に対応するように動作中に操舵することができる。
【発明の概要】
【0004】
車両は、ヘッドライトなどのライトを有することができる。車両内のセンサ回路を使用して、車両の前方の表面の形状及びロケーションを測定することができる。センサ回路はまた、ヘッドライトからのライトが表面上に投影されるときにヘッドライトがどのように表面を照明するかを測定するために使用され得る。例えば、センサ回路は、ヘッドライトが表面上のどこに向けられているかを測定することができ、ヘッドライト照明が表面上に投影されるときに表面上のヘッドライトからのライトのパターンを測定することができる。画像センサ又は他のセンサからの光強度測定値は、ピークヘッドライト強度ポジションを取得するために使用されてもよく、照明パターン内のエッジを位置特定するために使用されてもよく、他の照明特性を決定するために使用されてもよい。
【0005】
車両の前方の表面の3次元形状に関する情報は、ヘッドライトが車両に対して位置合わせされたときに、ヘッドライトがどこに向けられるべきか、したがって表面上のヘッドライトからの照明のパターンを予測するために使用され得る。表面上のヘッドライト照明の予測を表面上の測定されたヘッドライト照明と比較することによって、車両は、ヘッドライトを位置合わせするためにポジショナを用いてヘッドライトをどのように移動させるかを判定することができる。必要に応じて、車両の前方の表面の3次元形状に関する情報をデータベースから取得することができる。例えば、環境の3次元マップがナビゲーションデータベースに記憶されてもよい。衛星ナビゲーションシステムセンサ及び/又は他のナビゲーションセンサからの情報は、車両ロケーションを決定するために使用され得る。次に、既知の車両ロケーションを使用して、データベースから対応する3次元表面形状情報を検索することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】一実施形態に係る例示的な車両の上面図である。
図2】一実施形態による例示的な調整可能なヘッドライトの側面図である。
図3】一実施形態による、ヘッドライトによって照明されているターゲットを有する例示的なシーンの斜視図である。
図4】一実施形態による、ヘッドライト照明を被照明面にわたるポジションの関数として測定することによってヘッドライト性能をどのように監視することができるかを示すグラフである。
図5】一実施形態による、複数の独立して調整可能な要素を有する例示的なヘッドライトの断面側面図である。
図6】一実施形態による、図5のヘッドライトからの照明に対してどのように測定を行うことができるかを示すグラフである。
図7】一実施形態による、ヘッドライト及びセンサ回路を伴う例示的な車両の断面側面図である。
図8】一実施形態による、ヘッドライトを備えた車両を使用することに関する例示的な動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
車両又は他のシステムなどのシステムは、ヘッドライト及び他のライトなどの光を発する構成要素を有することができる。ヘッドライトは、車両の近傍の車道及び他の物体を照明するために使用され得る。ヘッドライトによって提供される照明は、車両の乗員が夜間又は他の薄暗い周囲照明条件で物体を見ることを可能にし、センサの動作を容易にする。例えば、可視及び/又は赤外線波長でのヘッドライト照明は、自律運転システム又は運転者支援システムによって使用される画像センサに照明を提供するために使用されてもよい。
【0008】
車両のヘッドライトによって放出される照明は、調整可能であり得る。例えば、ヘッドライトは、ヘッドライトをハイビーム及びロービームモードで動作させ、(例えば、道路のカーブに対応するために)左右に操舵することを可能にする調整可能な構成要素を有することができる。必要に応じて、ヘッドライト調整を行ってヘッドライトを較正することができる。このようにして、経時的なヘッドライトの意図しない位置ずれを防止することができる。
【0009】
ヘッドライトが適切に位置合わせされ、したがって所望の方向に光ビームを放出することを確実にするのを助けるために、3次元センサなどの車両センサは、ヘッドライトの範囲内の物体に関する情報を収集することができる。例えば、ライダーセンサは、車両の前方の車道及び車道上の物体の3次元形状をマッピングするために使用されてもよい。車両内の画像センサは、車道及び物体に当たるヘッドライトからの照明のパターンを測定することができる。ヘッドライト照明の測定は、ヘッドライトが向いている方向を明らかにする。予想される照明(例えば、予想されるヘッドライト照明方向)を測定された照明(例えば、測定されたヘッドライト照明方向)と比較することによって、ヘッドライト性能の変動を検出し、是正措置を講じることができる。一例として、ヘッドライトが5°高く向けられすぎていると判定された場合、ヘッドライトに結合されたポジショナは、この測定された位置ずれを補償するために、ヘッドライトを5°だけ下方に自動的に傾斜させるように指示され得る。このようにして、ヘッドライトが満足に動作することを確実にするために、車両の使用中にヘッドライトを連続的に調整することができる。ヘッドライトはまた、車道に対する車両の向きの測定され予測された変化及び他の測定され予測された状態に基づいて調整され得る。
【0010】
図1は、例示的な車両の一部の側面図である。図1の例では、車両10は、乗客を運ぶことができるタイプの車両(例えば、自動車、トラック、又は他の自動車車両)である。車両10がロボット(例えば、自律ロボット)又は人間の乗客を運ばない他の車両である構成も使用され得る。本明細書では、自動車などの車両を一例として説明することがある。図1に示すように、車両10は、車道14などの道路上で動作することができる。物体26などの物体は、車道などの車両10の近傍の他の構造上に又はその近くに位置し得る。車両10は、(例えば、人間の運転者によって)手動で運転されてもよく、リモコン制御を介して操作されてもよく、かつ/又は(例えば、自律運転システム又は他の自律推進システムによって)自律的に操作されてもよい。ライダー、レーダ、可視及び/又は赤外線カメラ(例えば、2次元及び/又は3次元カメラ)、近接(距離)センサ、及び/又は他のセンサなどの車両センサを使用して、車両10内の自律運転システム及び/又は運転者支援システムは、歩行者、無生物、及び/又は車道14上の例示的な障害物26などの他の外部構造物を回避するのを助けるために、自動制動、操舵、及び/又は他の動作を実施することができる。
【0011】
車両10は、車両本体12などの本体を含むことができる。本体12は、金属及び/又は他の材料から形成された本体パネルなどの車両構造を含むことができ、ドア、フード、トランク、フェンダー、車輪が取り付けられるシャーシ、ルーフなどを含むことができる。ドア18(例えば、車両本体12の側部、車両10のルーフ、及び/又は車両10の他の部分)に窓を形成することができる。窓、ドア18、及び本体12の他の部分は、車両10の内部を、車両10を取り囲む外部環境から分離することができる。ドア18は、人々が車両10に出入りすることを可能にするように開閉され得る。シート及び他の構造が車両本体12の内部に形成されてもよい。
【0012】
車両10は、1つ以上のヘッドライト(ヘッドランプと称されることもある)、ドライビングライト、フォグライト、デイタイムランニングライト、ターンシグナル、ブレーキライト、及び/又は他のライトなどの自動車用照明を有することができる。図1に示すように、例えば、車両10は、ライト16などのライトを有することができる。概して、ライト16は、車両10の前部F、車両10の後部R、車両10の左側部及び/又は右側部W、及び/又は本体12の他の部分に取り付けることができる。本明細書で一例として説明され得る例示的な構成では、ライト16はヘッドライトであり、本体12の前部Fに取り付けられる。一例として、前方方向(例えば、図1の例において車両10が前方に駆動されたときに移動する+X方向)に照明20を提供するために、車両10の左右にそれぞれ位置する左右のヘッドライト16があってもよい。車両10の前方の車道14及び物体26などの外部表面28にヘッドライト16を照射することによって、車両10の乗員は、薄暗い周囲照明条件(例えば、夜間)であっても表面28を見ることができる。画像センサ及び光を使用する他のセンサなどの車両10内のセンサの動作は、表面28に照明を設けることによってサポートすることもできる。
【0013】
車両10は、構成要素24を有することができる。構成要素24は、推進及び操舵システム(例えば、手動で調整可能な運転システム及び/又は本体12に結合された車輪を有する自律運転システム、操舵制御装置、車輪を駆動するための1つ以上のモータなど)、及び他の車両システムを含むことができる。構成要素24は、制御回路及び入出力デバイスを含むことができる。構成要素24内の制御回路は、自律運転アプリケーション、ナビゲーションアプリケーション(例えば、ディスプレイ上にマップを表示するためのアプリケーション)、並びに車両環境制御デバイス、照明、メディア再生、窓移動、ドア動作、センサ動作、及び/又は他の車両動作を制御するためのソフトウェアを実行するように構成することができる。例えば、制御システムは、センサデータなどのデータを使用して、車道14などの車道上で車両10を自律的に運転する自律運転システムの一部を形成してもよい。制御回路は、処理回路及び記憶装置を含むことができ、ハードウェア(例えば、専用ハードウェア又は回路)、ファームウェア、及び/又はソフトウェアを使用して車両10内の動作を実施するように構成することができる。車両10内で動作を実施するためのソフトウェアコード及び他のデータは、制御回路内の非一時的コンピュータ可読記憶媒体(例えば、有形コンピュータ可読記憶媒体)上に記憶される。ソフトウェアコードは、ソフトウェア、データ、プログラム命令、コンピュータ命令、命令、又はコードと称されることもある。非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、不揮発性ランダムアクセスメモリなどの非揮発性メモリ、1つ以上のハードドライブ(例えば、磁気ドライブ又はソリッドステートドライブ)、1つ以上の取り外し可能フラッシュドライブ若しくは他のリムーバブルメディア、又は他の記憶装置を含み得る。非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に記憶されたソフトウェアは、構成要素24の処理回路上で実行され得る。処理回路は、処理回路を有する特定用途向け集積回路、1つ以上のマイクロプロセッサ、中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)、又は他の処理回路を含むことができる。
【0014】
構成要素24の入出力デバイスは、ディスプレイ、センサ、ボタン、発光ダイオード及び他の発光デバイス、触覚デバイス、スピーカ、並びに/又は環境測定値、車両動作に関する情報、及び/若しくはユーザ入力を収集し、出力を提供するための他のデバイスを含み得る。構成要素24内のセンサは、周囲光センサ、タッチセンサ、力センサ、近接センサ、可視、赤外線、及び/又は紫外線波長で動作するカメラ(例えば、魚眼カメラ、2次元カメラ、3次元カメラ、及び/又は他のカメラ)などの光学センサ、容量センサ、抵抗センサ、超音波センサ(例えば、超音波距離センサ)、マイクロフォン、レーダセンサ、ライダー(光検出及び測距)センサなどの無線周波数センサ、ドア開閉センサ、シート圧力センサ及び他の車両乗員センサ、窓センサ、ロケーション、向き、かつ移動を監視するためのポジションセンサ、速度計、衛星測位システムセンサ、及び/又は他のセンサを含むことができる。構成要素24内の出力デバイスは、触覚出力、音声出力、視覚出力(例えば、表示されたコンテンツ、光など)、及び/又は他の適切な出力を車両乗員及び他者に提供するために使用され得る。
【0015】
構成要素24内の3次元センサは、立体深度センサとして一緒に動作する2次元画像センサのペア(例えば、3次元カメラにおいて形成する両眼カメラペア)から形成され得る。3次元センサはまた、構造化光(例えば、赤外線及び/又は可視波長におけるドット、線、グリッド、及び/又は他の構造化光パターンのアレイ)を放出し、分析のために画像(例えば、2次元画像)を捕捉する、画像センサシステムを使用して形成されてもよい。捕捉された画像は、構造化光パターンによって照明された3次元表面によって構造化光パターンがどのように歪められたかを明らかにする。構造化光の歪みを分析することによって、表面の3次元形状を再構成することができる。必要に応じて、車両10用の3次元センサは、1つ以上の飛行時間センサを含むことができる。例えば、飛行時間測定は、光(例えば、ライダーセンサ測定)及び無線周波数信号(例えば、3次元レーダ)を使用して行われてもよい。
【0016】
動作中、構成要素24の制御回路は、ライダーデータ、カメラデータ(例えば、2次元画像)、レーダデータ、及び/又は他のセンサデータなどの情報をセンサ及び/又は他の入出力デバイスから収集することができる。例えば、3次元画像データは、3次元画像センサ(複数可)を使用して捕捉されてもよい。2次元画像(例えば、図1の外部表面(複数可)28などの1つ以上の外部表面上のヘッドライト照明の画像)も収集され得る。
【0017】
車両10の車両乗員又は他のユーザは、車両10の制御回路にユーザ入力を提供することができる。カメラ、タッチセンサ、物理的制御、及び他の入力デバイスが、ユーザ入力を収集するために使用され得る。車両10との無線通信を使用して、遠隔データソースは、構成要素24の制御回路にデータベース情報を提供してもよい。ディスプレイ、スピーカ、及び他の出力デバイスを使用して、対話型オンスクリーンメニューオプション及びオーディオなどのコンテンツをユーザに提供することができる。ユーザは、ディスプレイ内のタッチセンサにタッチ入力を供給することによって、及び/又は他の入力デバイスを用いてユーザ入力を提供することによって、この対話型コンテンツと対話することができる。必要に応じて、車両10の制御回路は、運転者に運転者支援情報(例えば、車道上の近くの障害物及び/又は車両10を取り巻く他の環境に関する情報)を提供する際に、及び/又は車両10を自律的に運転する際に、センサデータ、ユーザ入力、遠隔データベースからの情報、及び/又は他の情報を使用することができる。
【0018】
構成要素24は、図1の前向きセンサ(複数可)24Fによって示されるように、前向きセンサ回路を含み得る。前向きセンサ回路は、車両10の前方の表面に面する1つ以上のセンサ(例えば、障害物26及び車道14などの車両10の前方の構造物の表面28を検出するために図1の+X方向に向けられた1つ以上のセンサ)を含んでもよい。車両10内のセンサ24F及び/又は他のセンサは、ライダー、レーダ、可視及び/又は赤外線カメラ、及び/又は他のセンサを含んでもよい。例えば、センサ24Fは、構造化光、両眼視、飛行時間(例えば、ライダー又はレーダ)、及び/又は他の3次元撮像配置を使用して動作する、2次元画像センサ及び/又は3次元画像センサを含んでもよい。センサ24Fは、表面(複数可)28の3次元形状を測定し、任意選択的に、表面(複数可)28上のヘッドライト16からのヘッドライト照明のパターンを測定する3次元センサを含んでもよい。必要に応じて、2次元画像センサを使用して、表面(複数可)28上のヘッドライト照明パターンを測定することができる(例えば、車両10の前向きセンサ回路は、3次元及び2次元センサを使用して、表面形状及びヘッドライト照明強度をそれぞれ測定することができ、又はこれらのセンサの両方を使用して、表面形状及び/又は表面照明に関する情報を収集することができる)。
【0019】
表面28が、車両10内のユーザに可視であり、センサ26F内の可視光画像センサに可視であるように十分に良好に照明されることを確実にするために、ヘッドライト16は、可視光照明を生成してもよい。前向きセンサ24F内の任意選択の赤外線画像センサが、車両10の前方の照明された構造から十分な反射赤外線光を受信することを確実にすることに役立つように、ヘッドライト16は、必要に応じて、赤外線照明を生成してもよい。ヘッドライト照明を測定する際に使用される車両10の前向きセンサ回路は、可視光、及び必要に応じて赤外光に高感度であってもよい。
【0020】
ヘッドライト16の経時的な位置ずれ(例えば、ヘッドライト16の取り付構造のシフト、車両サスペンション構成要素の変化などによる位置ずれ)を補正するために、車両10の制御回路は、センサ測定値に基づいて(例えば、ヘッドライト照明の予想パターンと照明の測定パターンとの間の不一致に基づいて)ヘッドライト16内のポジショナを動的に制御することができる。一例として、ヘッドライト16の向きが高すぎる場合、ヘッドライト16が適切に向けられるように、ポジショナを使用してヘッドライト16を下方に傾けることができる。このようにして、ヘッドライト16は、位置ずれを自動的に補償することができ、車両10の動作中に位置合わせされたままであり得る。
【0021】
図2は、ヘッドライトがどのように本体12に取り付けられ得るかを示す、例示的なヘッドライトの断面側面図である。本体12は、ヘッドライト16を受け入れるキャビティを有してもよく、ヘッドライト16は、本体12の外面に取り付けられてもよく、かつ/又はヘッドライト16は、本体12によって他の方法で支持されてもよい。図2に示すように、ヘッドライト16は、ヘッドライトハウジング30と、ヘッドライトレンズ32のような1つ以上のレンズ又は他の光学構成要素とを含むことができる。ハウジング30は、ヘッドライト16の構成要素を支持するための支持構造及びエンクロージャ構造を含むことができる。これらの構造は、ヘッドライト16の本体12への取り付けを容易にすることができる。ハウジング30は、ポリマー、金属、炭素繊維複合材及び他の繊維複合材、ガラス、セラミック、他の材料、及び/又はこれらの材料の組み合わせを含むことができる。レンズ32は、ポリマー、ガラス、透明セラミック、及び/又は可視光及び赤外光(例えば、近赤外光)に対して透明な他の材料を含むことができる。ヘッドライト16は、ライト20を放出する光源40などの光源を含む。ライト20は、可視光(例えば、400nm~750nmの光)を含んでもよく、必要に応じて、赤外光(例えば、800~2500nmの1つ以上の波長の近赤外光、又は他の好適な赤外光)を含んでもよい。レンズ32は、1つ以上のレンズ要素から形成されてもよく、ライト20をコリメートし、ヘッドライト16からのライト20を所望の方向に向ける(例えば、+X方向の照明ビームを生成する)のを助けるために使用されてもよい。
【0022】
光源40は、発光ダイオード、レーザ、ランプ、又は光を発する他の構成要素などの1つ以上の発光デバイスを含むことができる。リフレクタ、レンズ、ディフューザ、着色要素、フィルタ、ロービーム照明パターンとハイビーム照明パターンとの間でヘッドライト16の出力を調整するための調整可能なシャッタ、及び/又は他の光学構成要素などの光学要素が、ヘッドランプ16に含まれてもよい(例えば、かかる光学要素は、ハウジング30に含まれてもよい)。独立して調整可能な発光ダイオードと、ヘッドライト16に関連する調整可能なシャッタ及び/又は他の調整可能な光学構成要素などの電気的に調整可能な構成要素とは、ライト20の方向及びライト20によってカバーされる領域の形状を調整するために(例えば、所望のロービーム又はハイビーム照明パターン及び/又は他の照明パターン(複数可)を生成するようにライト20を調整するために、ライト20を操舵するために、など)車両10の制御回路によって調整され得る。
【0023】
ポジショナ44などのポジショナを使用して、本体12に対するヘッドライト16のポジション、したがって角度の向きを調整することができる。ポジショナ44は、アクチュエータ42などの1つ以上の電気的に調整可能なアクチュエータを含むことができ、任意選択の手動で調整される位置決め構成要素(例えば、ヘッドライト16のポジションを調整するために手動又は電動のねじ回しで回転させることができるねじ付き部材)を含むことができる。アクチュエータ42は、1つ以上のモータ、ソレノイド、及び/又は他のアクチュエータを含んでもよい。車両10の制御回路からのコマンドに応答して、アクチュエータ(複数可)42から形成されたポジショナは、X、Y、及び/又はZ軸及び/又は他の軸に沿ってヘッドライト16を並進させるために使用されてもよく、かつ/又は、X、Y、及び/又はZ軸及び/又は他の軸の周りでヘッドライト16を回転させるために使用されてもよい。一例として、アクチュエータ42は、図2のY軸を中心としてヘッドライト16を回転させることによって、車両10の前方の構造に対してヘッドライト16を上下に傾斜させることができ、図2のZ軸を中心としてヘッドライト16を左右に回転させることができる。必要に応じて、ヘッドライト16のためのポジショナを使用して、異なるタイプのポジション調整(例えば、X軸の周りの回転、別の軸に対する並進及び/又は回転など)を行うことができる。ヘッドライト16を上下に傾け、ヘッドライト16を左右に回転させるために、車両10内の1つ以上のアクチュエータ42から形成された図2のポジショナ44などのポジショナを使用することが例示的である。
【0024】
動作中、車両10は、異なる運転条件に適応するようにヘッドライト16を調整することができる。ヘッドライト16内の1つ以上の調整可能なシャッタ、調整可能な発光デバイス、及び/又は他の調整可能な構成要素は、車両10の制御回路によって制御され得る。必要に応じて、ユーザ入力に基づいて、及び/又は1つ以上のセンサを使用して検出された対向交通に基づいて、ハイビーム又はロービームを選択することができる。別の例として、車両10が走行している車道が左にカーブし始めていると(操舵システムセンサ、ロケーションセンサ、ライダーセンサなどから)判定された場合、ヘッドライト16は、車道がライト20によって十分に照明されることを確実にするために、ポジショナによって自動的に左に向けられ得る。ヘッドライト16はまた、測定された周囲照明条件、天候、及び他の要因に基づいて、オン及びオフにされ、及び/又は別様に調整されてもよい。
【0025】
ヘッドライト16のポジションの調整は、較正の目的で行われてもよい。例えば、ヘッドライト16が経時的に位置ずれになるリスクを回避するために、車両10はヘッドライト16の位置合わせを監視することができる。車両10は、一例として、前向きセンサ回路を使用して、車両10の前方の構造をマッピングし、これらの構造上の照明のパターンを測定することができる。これらの測定値から、車両10の制御回路は、(もしあれば)どの是正措置を取るべきかを判定することができる。例えば、車両10は、ヘッドライトアライメントの検出された変化を補正するために、ポジショナ44によってヘッドライト16をどのように再位置決めすべきかを判定することができる。
【0026】
車両10の前方の構造物をマッピングするために、車両10は、構造物の3次元画像を収集するために3次元センサを使用することができる。3次元センサは、ライダーセンサ、レーダセンサ、立体カメラ、構造化光センサ、又は3次元画像を収集することができる他の3次元画像センサであり得る。一例として、図3のシナリオを考える。図3の例では、車両10は、車道14(例えば、公道、ドライブウェイなど)上を走行している。前向きセンサ26Fの3次元センサ(複数可)は、+X方向に前向きである。表面28は、車両10及び物体26の前方の車道14の部分に関連付けられ、3次元センサの視野内にある。したがって、3次元センサは、表面28の3次元画像を捕捉して、車道14の形状(例えば、3次元のロケーション)及び物体26の形状(例えば、3次元のロケーション)を決定することができる。捕捉された形状情報は、車両10と表面28との間の距離に関する情報を含む。車道14及び物体26などの物体は、ヘッドライト16からの照明を受けることができ、したがって、目標物体又は目標と称されることがある。
【0027】
表面28の物体26は、所定の組の位置合わせマーク50(基準、光学ターゲット、又はアライメントマークと称されることもある)を有する試験ターゲットであってもよく、又は任意の他の物体(例えば、壁、ガレージドア、車両、又は他の構造などの日常の物体)であってもよい。一例として、物体26は、検出可能な表面マーキング54(例えば、3次元センサが表面28の形状及び外観を検知することを可能にする視覚的に明らかなマーキング又は他の特徴)を含む外部物体であってもよい。マーク50及び/又は他のマーキング54の存在は、車両10がロケーション表面28を正確に測定するのを支援することができる。例えば、位置合わせマーク50は、互いから既知の距離だけ離れていてもよく、したがって、マーク50を含む画像の分析は、車両10までの物体26の距離を決定するのを助けることができ、車両10に対する物体26の角度の向きを決定するのを助けることができる。立体画像センサに基づく3次元センサでは、マーク50及び/又はマーキング54の存在は、2次元画像の立体対から3次元画像を構築するのに役立ち得る。必要に応じて、車両10の前向きセンサ回路内の複数のソースからのセンサデータを組み合わせて、3次元表面形状測定値を更に向上させることができる。一例として、ライダーセンサからの3次元画像データは、立体カメラからの3次元データ、3次元レーダデータ、及び2次元センサからのデータと組み合わせることができる。
【0028】
3次元画像センサを使用して捕捉される表面28の3次元画像に基づいて、車両10は、ヘッドライト16から表面28上へのヘッドライトビーム(照明20)の予想される投影を決定することができる。センサ24F内の2次元画像センサ(複数可)又は他のセンサ(複数可)は、表面28上に投影された照明20の実際のパターンを測定することができ、その結果、実際の投影パターンと予想される投影パターンとを比較して不一致を識別することができる。
【0029】
一例として、物体26が、車両10の前方10メートルにあり、車両10に対して垂直に向けられた平面であるシナリオを考える。表面28の3次元画像を使用して、車両10は、物体26のロケーション及び向き(例えば、車両10の前方10m)を決定することができ、車道14の傾斜及び/又は他の特性を決定することができる。車道14の3次元画像は、一例として、車道14が平坦かつ水平であることを明らかにすることができる。表面28の既知の形状(例えば、車両10及び車道14に対する物体26の表面の既知のポジション)に基づいて、車両10(例えば、構成要素24の制御回路)は、表面28に対するヘッドライト16のポジションを決定し、それによって、車両10内の左及び右ヘッドライト16によってそれぞれ生成される物体26上の左及び右ヘッドライト照明中心点52の表面28上のロケーションを予測することができる。必要に応じて、ヘッドライト動作は、他のヘッドライト照明強度測定(例えば、ヘッドライトビームのエッジを識別する測定、又はヘッドライト照明の方向を決定する他のヘッドライト照明測定)を行うことによって特徴付けることができる。
【0030】
ヘッドライト16の取り付け構成要素の振動及び通常の経年変化、及び/又は車両10の経時的な他の変動に起因して、ヘッドライト16が移動して完全な位置合わせから外れる傾向があり得る。一例として、介入がない場合、車両10の左右のヘッドライトは、ゆっくりと公称よりも高く狙いを定め始める可能性がある。ヘッドライト16からの物体26の距離及びヘッドライト16の公称(正しい)向きを知ることにより、車両10は、ヘッドライト照準点52の正しいロケーションを予測することができる。ヘッドライト16の投影出力の画像を捕捉することによって、ヘッドライト16の実際の向き(例えば、ヘッドライト16が向けられる実際の方向)を測定し、完全に位置合わせされたときのヘッドライト16の予想される向き(例えば、ヘッドライト16が向けられるべき予想される方向)と比較することができる。例えば、車両10内の画像センサは、表面28がヘッドライト16からの照明下にある間に表面28の画像を捕捉することができる。表面28(例えば、物体26及び車道14)上に投影されたライト20のパターンは、ヘッドライト16が物体26の表面上で予想よりも10cm高く向けられていることを明らかにし得る(例えば、この例では、点52が10cm高すぎることがある)。表面28の形状が既知であり、ヘッドライト16から物体26の表面までの距離が既知であるため、車両10は、点52の測定された10cmの垂直オフセットから、ヘッドライト16が(一例として)2°高く向けられていることを決定することができる。この決定に基づいて、測定された2°の角度ずれを補償するために、ヘッドライト16を2°だけ下方に傾斜させるようにポジショナ44に指示することができる。これは、ヘッドライト16が予想される方向を指し、物体26上の点52がそれらの予想されるポジションと一致するように、ヘッドライト16を位置合わせする。このようにして、ライト20が表面28に当たるときに生成される照明の全体的なパターンは、所望の通りとなる。
【0031】
ヘッドライト性能を監視する際に、車両10は、ヘッドライト照明20のピーク強度を測定することができ、照明20のエッジ(例えば、照明パターンの境界)を測定することができ、かつ/又はヘッドライト16の出力を特徴付ける他のヘッドライト性能パラメータを測定することができる。次いで、これらの測定されたヘッドライト性能パラメータのうちの1つ以上を、対応する予測ヘッドライト性能パラメータと比較することができる。
【0032】
一例として、図4のグラフに示されるヘッドライト出力を考える。図4の例では、ヘッドライト出力強度Iは、距離(例えば、図3のX軸又はY軸に平行な表面28を横切る距離)の関数としてプロットされている。実線60は、ヘッドライト16が適切に位置合わせされたときのヘッドライト16の予想出力(例えば、表面28の測定された形状と、位置合わせされたときのヘッドライト16の既知の公称動作特性とに基づく予測)に対応する。破線62は、ヘッドライト16の測定出力(例えば、ライト20によって照明されている間に表面28の画像を捕捉することによって測定された出力)に対応する。測定された性能が予想される性能からどの程度変動するかを判定するために、車両10は、各カーブに対する強度Iのピークのロケーションを決定してもよく、各カーブのエッジのロケーションを決定してもよく、かつ/又は、別様でヘッドライト16からの光出力の強度及びポジションを測定することができる。
【0033】
図4に示すように、例えば、予想強度曲線60は、予想強度ピーク64を有し、一方、測定曲線62は、ピーク64に対して距離DPだけシフトした測定強度ピーク66を有する。車両10は、点64及び66を比較してDPの値を決定することができ、かつ/又は車両10は、エッジ強度を比較することによってヘッドライトの予想強度パターン及び測定強度パターンに関する情報を収集することができる(例えば、予想強度60が強度閾値ITHまで低下したヘッドライト照明パターンのエッジのポジションに対応する点68、及び測定強度62が強度閾値ITHを有するこれらのエッジの測定ポジションに対応する点70を参照されたい)。照明パターンエッジ、ピーク、及び/又は他の照明パターン特性を使用して、予測ヘッドライト情報及び測定ヘッドライト情報(例えば、曲線60及び62)を車両10によって比較して、ヘッドライト16を位置合わせするためにポジショナ44を調整すべき量を決定することができる。ヘッドライト16は、集合的に位置合わせされてもよく(例えば、左右のヘッドライトが照明されている間に測定が行われてもよい)、又は個別に位置合わせされてもよい(例えば、左ヘッドライトが照明されているが右ヘッドライトは照明されていない間に第1の測定を行い、右ヘッドライトが照明されているが左ヘッドライトは照明されていない間に第2の測定を行うことによって)。
【0034】
必要に応じて、ヘッドライト16は、複数の個々に調整可能なヘッドライト要素を含むことができる。例えば図5に示されているように、ヘッドライト16は、各々個別に調整可能な複数のヘッドライト要素72を有していてもよい。要素72は、独立して調整可能な光源を有してもよく(例えば、各要素72は、別個の発光ダイオードに対応してもよい)、及び/又は要素72は、独立して調整可能なシャッタ又は他の光調整デバイスを有してもよい。ヘッドライト出力特性測定の精度を高めるために、1つ以上の要素72を用いて照明を生成し、残りの要素72は照明を生成しないようにしてもよい。各要素72(又は要素のセット)を循環することによって、各要素72(又は要素のセット)に対応する異なる対応する出力強度測定値が取得され得る。一例として、ヘッドライト16内に3つの別個の発光ダイオードが存在する(例えば、要素72が個々に調整可能な光源に対応する)シナリオを考える。ヘッドライト16が位置合わせされる必要があるかどうかを判定するために、3つの発光ダイオードの各々は、結果として生じる照明の下で表面28の対応する画像が捕捉される間に、順番にオンにされ得る。このようにして、全ての要素72が同時にオンにされた場合よりも詳細なヘッドライト照明測定を行うことができる。
【0035】
図6は、このタイプのアプローチがどのようにして複数の部分的に起動されたヘッドライト出力曲線を生成し得るかを示しており、その各々は、別個の個別の要素72の起動に対応する。各要素72について、車両10は、対応する予想出力曲線74を生成することができ、対応する実際の出力強度(曲線76)を測定することができる。これらのようなより粒度の細かい測定値を使用してヘッドライト性能データを収集することにより、全ての要素72が一緒に起動される場合よりもヘッドライト性能をより正確に測定することができる。各個別の要素72の特徴付けに続いて(例えば、測定された曲線76に対して予想される曲線74がどれだけシフトされているかを測定することによって)、ヘッドライトの位置ずれが正確に決定され得る。次いで、ポジショナ44を使用してヘッドライト16を移動させることができ(例えば、ヘッドライト16の角度の向きを調整するために)、及び/又は各要素72の相対強度を調整してヘッドライト16を位置合わせし、ヘッドライト16が所望のパターンで照明を提供することを確実にするのを助けることができる。
【0036】
車両10は、較正ターゲット(例えば、スクリーン又は位置合わせマーク50を有する他の物体)の隣に駐車されたとき、壁、ガレージドア、又は他の構造の隣に駐車されたとき、あるいは道路上を走行する通常動作中(例えば、車両10が交通によって自律的に又は手動で運転されているとき)に、表面28及び表面28上に投影されたヘッドライト照明を測定することができる。
【0037】
車両10の動作条件に応じて、車両10は、車道14に対して傾斜するか、又は別様でその向きを変化させ得る。図7に示すように、例えば、車両10は、減速時に前傾する場合がある。この傾きは、前向きセンサ24F内の3次元センサによって検出されてもよく、必要に応じて、センサ24T(例えば、車道14に対する車両本体12の向きを決定するために、車輪78が車両本体12からどれだけ突出しているかを検知するサスペンション変位センサ)などのセンサを使用して検出されてもよい。車道14に対する車両10の向きを測定することによって、表面28上のヘッドライト照明の予想ロケーションを決定することができる。例えば、車両10が下方に傾斜していると判定された場合、図3の点52の予想ロケーションは、車両10が上方に傾斜していると判定された場合よりも低くなる。したがって、ターゲット上のヘッドライト出力のロケーションを予測するときに、車両サスペンションセンサ情報及び/又は他の傾斜センサ情報などのセンサ情報を考慮に入れることができる。
【0038】
必要に応じて、(例えば、車両10が運転されている間に)照明20を調整するために、ポジショナ44が制御されてもよく、1つ以上の光源及び/又は光変調構成要素が制御されてもよく(例えば、図5の要素72を参照)、及び/又はヘッドライト16に関連する他の調整可能な構成要素が制御されてもよい。これらの調整は、車両の傾斜、車道14内のスピードバンプ(例えば、バンプ14Bを参照)の存在又は予測される存在などの道路特性、天候(例えば、雨又は他の降水が存在するか否か)、周囲照明条件、車道14内の予測又は検出された曲がり角、地理的な車両ロケーション、及び/又は駐車時、運転時などの車両10の他の条件を明らかにするセンサ測定値に基づいて行うことができる。必要に応じて、車両10は、センサ24Iなどのセンサを有することができる。センサ24Iは、例えば、コンパス、加速度計、及び/又はジャイロスコープを含有する慣性測定ユニットであってもよく、重力に対する車両本体12、前向きセンサ24F、及び/又はヘッドライト16の向きを測定するために使用されてもよい。
【0039】
一例として、車両10の制御回路がセンサ又は他のデータソースを使用して、車両10が車道14に沿って左に曲がり始めていることを決定するシナリオを考える。車両10は、地図データベース又は他の外部データベースから、ライダー測定値又は他の前向きセンサ測定値から、慣性測定ユニット測定値から、操舵システム構成要素(例えば、操舵ポジションセンサ)から、かつ/又は他のソースから、車道14内の左折に関する情報を取得することができる。左カーブが存在するか又は近づいていることを検出したことに応答して、車両10は、ヘッドライト16を左に向けるためにポジショナ44を使用してもよい。これは、照明20が車道14上に存在することを確実にするのに役立つ。別の例として、バンプ14Bなどの次のバンプが検出された場合、車両10は、車両10がバンプ14Bの上を走行するときにヘッドライト16のポジションを自動的に調整して、ヘッドライト照明20の所望の方向を維持するのを助けることができる(例えば、バンプ14Bの上での車輪78の移動により車両10が傾斜するときでも、ヘッドライト照明20が確実に真っ直ぐ前方に向けられるようにするのを助けることができる)。必要に応じて、ヘッドライト16は、ロービーム及びハイビームモードをサポートしてもよい。車両10は、雨センサ(例えば、水分センサ)、周囲光センサ、対向車ヘッドライトセンサ、交通センサ、及び/又は他のセンサなどの車両10内のセンサからのセンサデータに基づいて、これらのモード間で切り替えることができる。道路のカーブに対応するための移動などのヘッドライトの移動は、自動位置合わせ動作中に考慮されてもよい。例えば、ヘッドライト16が、車道14内の左折の存在に起因して左に向けられた場合、車両10は、ヘッドライト照明20が同様に表面28上で左に移動されることを予期し、したがって、ヘッドライトアライメントを評価するためにヘッドライト出力を測定するときにこの情報を考慮に入れることができる。
【0040】
車両10の使用に含まれる例示的な動作を図8に示す。
【0041】
ブロック80の動作中、ヘッドライト16は、物体26、車道14(例えば、図3の表面28)を照明するために使用され得る。左右のヘッドライト16は、同時に又は別々に照明されてもよい。各ヘッドライトが図5の要素72などの複数の調整可能な要素を有するヘッドライト構成では、これらの要素は、必要に応じて、ブロック80の動作中に個々に調整されてもよい(例えば、ヘッドライト16によって供給されるヘッドライト照明の異なる部分に対するこれらの要素の個々の寄与に関する情報をヘッドライト特徴付け中に提供するために)。
【0042】
ブロック82の動作中に、前向きセンサ24F内の3次元センサを使用して、表面28の画像を捕捉することができる(例えば、3次元画像を捕捉することができる)。物体26の表面などのターゲット表面上の位置合わせマーク50及び/又はマーキング54などの他の検出可能な特徴の存在は、ターゲットからの満足のいく3次元画像データの捕捉を容易にすることができる。表面28の3次元マップ(形状)を取得することに加えて、車両10は、表面28上に存在するヘッドライト(複数可)16からのヘッドライト照明の画像を捕捉してもよい。例えば、ヘッドライト照明のピーク強度のロケーションを示す、及び/又は他のヘッドライト照明特徴(例えば、ヘッドライト照明パターンのエッジのロケーション)を示す、3次元画像センサ、別個の2次元画像センサ、又は他のセンサからの可視光画像及び/又は赤外線画像が捕捉されてもよい。
【0043】
必要に応じて、車両の前方の表面の3次元形状に関する情報は、3次元形状情報を取得することに加えて又はその代わりに、ローカル(車両内)及び/又はリモートナビゲーションシステムデータベースから取得されてもよい。例えば、環境の3次元マップは、運転支援機能及び/又は自律運転機能で使用するためにナビゲーションデータベースに記憶されてもよい。ナビゲーションシステムセンサ(例えば、全地球測位システム回路及び/又は他の衛星ナビゲーションシステム回路、慣性測定ユニット、ライダー、画像認識システム、及び/又は他のナビゲーションセンサ)からの情報を使用して、車両ロケーション(ポジション及び向き)を決定することができる。このようにナビゲーションシステムセンサから取得される車両ロケーション情報は、データベースから対応する3次元表面形状情報(例えば、決定された車両ロケーションにおける表面の3次元形状)を検索するために使用されてもよい。
【0044】
表面28の形状を測定し、及び/又は(例えば、データベースから情報を取得することによって)表面28の形状を決定し、表面28を照明しているヘッドライト照明20のパターンを測定した後、車両10は、ブロック84の動作中に、表面28上のヘッドライト照明の予想パターン(例えば、ヘッドライト出力の予想ピーク強度ポジション、ヘッドライトビームエッジの予想ロケーション、及びヘッドライト照明が向いていると予想される方向に関連付けられた他の特性)を決定することができる。予想されるヘッドライト照明パターンは、表面28の既知の形状(例えば、車両10に対する表面28の3次元におけるロケーション)と、ヘッドライト16の既知の公称性能特性(例えば、各ヘッドライトによって発せられる光ビームの既知のサイズ及び形状)とに基づいて決定される。ブロック84の間、車両10は、ヘッドライト16によって表面28上に生成された実際のヘッドライト照明パターンを測定し、測定されたヘッドライト照明情報を予想ヘッドライト照明情報と比較する。
【0045】
予想される照明パターンと測定された照明パターン(中心ポジション、エッジポジションなど)とが一致しない場合、ヘッドライト16を位置合わせするために、比較の結果に基づいて補正動作を行うことができる。例えば、ブロック86の動作中、車両10の制御回路は、望ましくない3°の上向き傾斜の検出に応答して、ヘッドライト16を3°だけ下向きに傾斜させるようにポジショナ44に指示することができる。線88によって示されるように、図8の自動位置合わせ動作は、繰り返し(例えば、車両10が駐車されているときはいつでも、スケジュールに従って周期的に、満足のいく表面28が車両10の前方で利用可能であるときはいつでも、ユーザ入力コマンドに応答して、及び/又は他のヘッドライト較正基準が満たされたと判定したことに応答して)実施することができる。
【0046】
ヘッドライトの文脈で説明されることもあるが、図8の手法を使用して、車両10内の任意の適切なライト(例えば、フォグライト、テールライト、パーキングライト、補助側方照明など)を位置合わせすることができる。ヘッドライト位置合わせ動作を実施することに加えて、車両10の制御回路は、必要に応じて、センサ測定値を使用して、ポジショナ44などのアクチュエータを較正することができる。一例として、車両10が駐車しているとき、ポジショナ44は、これらの移動の精度を評価するために対応するセンサ測定を行いながら移動するようにポジショナ44に指示することによって較正されてもよい。補償較正動作が行われ得るように、アクチュエータ性能を測定する際に使用され得るセンサの実施例は、光センサ(例えば、ポジショナ44が4.5°だけ移動するように指向されるとき、ヘッドライト16からの光出力が4.5°だけ移動するかどうかを測定する、画像センサ)と、慣性測定ユニット(例えば、較正の間、ポジショナ44の角度移動を測定する、ポジショナ44に結合される慣性測定ユニット)とを含む。
【0047】
車両10が静止している(駐車している)間にポジショナ44を較正することは、ナビゲーションシステム情報(慣性測定ユニットデータ及び衛星ナビゲーションシステムデータ)及び他のデータに基づいて運転しているときに、車両10がポジショナ44の目標の開ループ制御をより正確に実施することを可能にする。
【0048】
一実施形態によれば、車両本体と、ヘッドライト照明を生成するように構成された、車両本体によって支持されたヘッドライトと、ヘッドライト照明の予想方向とヘッドライト照明の測定方向との間の差を検出するように構成された制御回路と、検出された差に応答してヘッドライトを位置合わせするように構成された電気的に調整可能なポジショナとを含む車両が提供される。
【0049】
別の実施形態によれば、車両は、車両本体の前方の表面の3次元画像を捕捉するように構成され、ヘッドライトが表面を照明するときにヘッドライトからのヘッドライト照明を測定するように構成された車両本体上の前向きセンサ回路を含み、制御回路は、ヘッドライト照明の予想方向を決定する際に3次元画像及び表面上の測定されたヘッドライト照明を使用するように構成される。
【0050】
別の実施形態によれば、前向きセンサ回路は、ヘッドライト照明を測定するように構成された2次元画像センサを含む。
【0051】
別の実施形態によれば、前向きセンサ回路は、3次元画像を捕捉するライダーセンサを含む。
【0052】
別の実施形態によると、前向きセンサ回路は、3次元画像を捕捉するように構成される、3次元センサを含み、3次元センサは、レーダセンサ、立体カメラ、及び構造化光センサからなる群から選択される3次元センサを含む。
【0053】
別の実施形態によれば、車両は、制御回路がヘッドライトを調整してヘッドライト照明を変化させる間にヘッドライト照明を測定するように構成されたセンサを含む。
【0054】
別の実施形態によれば、ヘッドライトは、複数の光源を含み、センサは、ヘッドライト照明を測定するように構成され、制御回路は、異なるそれぞれの光量を生成するように複数の光源を調整する。
【0055】
別の実施形態によれば、ヘッドライトは、ロービームモード及びハイビームモードで動作可能であり、センサは、制御回路がヘッドライトをロービームモードでの動作とハイビームモードでの動作との間で変更している間にヘッドライト照明を測定するように構成される。
【0056】
別の実施形態によれば、車両は、車道に対する車両本体の傾斜を検出するように構成されたセンサを含み、制御回路は、検出された傾斜に基づいて電気的に調整可能なポジショナを調整するように構成される。
【0057】
別の実施形態によれば、制御回路は、情報に基づいて電気的に調整可能なポジショナを調整するように構成され、情報は、気象情報、車両ロケーション情報、及び車道情報からなる群から選択される情報を含む。
【0058】
別の実施形態によれば、車両は、車両ロケーションを決定するように構成されたナビゲーションシステム回路と、決定された車両ロケーションを使用して車両本体の前方の表面に対応する3次元表面形状をデータベースから検索するように構成された制御回路と、ヘッドライトが表面を照明するときにヘッドライトからのヘッドライト照明を測定するように構成された画像センサとを含み、制御回路は、ヘッドライト照明の予想方向を決定する際に3次元表面形状及び表面上の測定されたヘッドライト照明を使用するように構成される。
【0059】
別の実施形態によれば、制御回路は、車両本体が駐車されている間に電気的に調整可能なポジショナを較正するように更に構成される。
【0060】
一実施形態によれば、車両本体と、車両本体の前方の表面上にヘッドライト照明を生成するように構成されたヘッドライトと、表面上の表面測定値を取得するように構成され、表面上のヘッドライト照明のヘッドライト照明測定値を取得するように構成されたセンサ回路と、車両本体に対してヘッドライトを移動させるように構成された電気的に調整可能なポジショナと、表面測定値及びヘッドライト照明測定値に基づいてヘッドライトを位置合わせするように電気的に調整可能なポジショナを調整するように構成された制御回路とを含む車両が提供される。
【0061】
別の実施形態によれば、センサ回路は、3次元センサを含み、表面測定値は、3次元センサによって収集された3次元表面形状を含む。
【0062】
別の実施形態によれば、3次元センサは、ライダーセンサを含む。
【0063】
別の実施形態によれば、3次元センサは、一対のカメラを有する立体センサを含む。
【0064】
別の実施形態によれば、3次元センサは、光学センサを含む。
【0065】
別の実施形態によれば、3次元センサは、レーダセンサを含む。
【0066】
別の実施形態によれば、制御回路は、表面測定値を使用して、表面上のヘッドライト照明の予想ポジションを決定するように構成され、予想ポジションを、ヘッドライト照明測定値から取得された表面上のヘッドライト照明の測定ポジションと比較するように構成される。
【0067】
別の実施形態によれば、制御回路は、予想ポジションと測定ポジションとの比較に基づいて、電気的に調整可能なポジショナを調整してヘッドライトを位置合わせするように構成される。
【0068】
一実施形態によれば、車両本体と、ヘッドライトと、本体に対してヘッドライトを移動させるように構成されたポジショナと、車両本体の前方の物体の表面を測定するように構成された3次元センサと、ヘッドライトが向けられる表面上のポジションを測定するように構成された画像センサと、測定された表面を使用して、ヘッドライトが車両本体に対して位置合わせされたときにヘッドライトが向けられると予想されるターゲット上の予測ポジションを決定し、測定されたポジションを予測ポジションと比較し、ポジショナを使用して比較に基づいてヘッドライトを移動させるように構成された制御回路と、を含む車両が提供される。
【0069】
別の実施形態によれば、3次元センサは、表面の形状を3次元で測定し、車両本体から表面までの距離を測定するように構成される。
【0070】
上記は、単に例示に過ぎず、様々な修正を記載の実施形態に行ってもよい。上記の実施形態は、個々に又は任意の組み合わせで実装されてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-12-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両であって、
車両本体と、
前記車両本体に支持され、ヘッドライト照明を生成するように構成されたヘッドライトと、
前記ヘッドライト照明の予想方向と前記ヘッドライト照明の測定方向との間の差を検出するように構成された制御回路と、
前記検出された差に応じて前記ヘッドライトを位置合わせするように構成された電気的に調整可能なポジショナと、を備える、車両。
【請求項2】
前記車両本体の前方の表面の3次元画像を捕捉するように構成され、前記ヘッドライトが前記表面を照明するときに前記ヘッドライトからの前記ヘッドライト照明を測定するように構成された、前記車両本体上の前向きセンサ回路であって、前記制御回路は、前記ヘッドライト照明の前記予想方向を決定する際に、前記3次元画像及び前記表面上の前記測定されたヘッドライト照明を使用するように構成されている、前向きセンサ回路を、
更に備える、請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記前向きセンサ回路は、前記ヘッドライト照明を測定するように構成された2次元画像センサを備える、請求項2に記載の車両。
【請求項4】
前記前向きセンサ回路は、前記3次元画像を捕捉するライダーセンサを備える、請求項2に記載の車両。
【請求項5】
前記前向きセンサ回路は、前記3次元画像を捕捉するように構成された3次元センサを備え、前記3次元センサは、レーダセンサ、立体カメラ、及び構造化光センサからなる群から選択される3次元センサを備える、請求項2に記載の車両。
【請求項6】
前記制御回路が前記ヘッドライト照明を変化させるために前記ヘッドライトを調整する間、前記ヘッドライト照明を測定するように構成されたセンサを更に備える、請求項1に記載の車両。
【請求項7】
前記ヘッドライトは、複数の光源を備え、前記センサは、前記ヘッドライト照明を測定するように構成され、前記制御回路は、異なるそれぞれの光量を生成するように前記複数の光源を調整する、請求項6に記載の車両。
【請求項8】
前記ヘッドライトは、ロービームモード及びハイビームモードで動作可能であり、前記センサは、前記制御回路が前記ヘッドライトを前記ロービームモードでの動作と前記ハイビームモードでの動作との間で変更している間に前記ヘッドライト照明を測定するように構成されている、請求項6に記載の車両。
【請求項9】
車道に対する前記車両本体の傾斜を検出するように構成されたセンサを更に備え、前記制御回路は、前記検出された傾斜に基づいて前記電気的に調整可能なポジショナを調整するように構成されている、請求項1に記載の車両。
【請求項10】
前記制御回路は、情報であって、前記情報は、気象情報、車両ロケーション情報、及び車道情報からなる群から選択される情報を含む、情報に基づいて、前記電気的に調整可能なポジショナを調整するように構成されている、請求項1に記載の車両。
【請求項11】
車両ロケーションを決定するように構成されたナビゲーションシステム回路であって、前記制御回路は、前記決定された車両ロケーションを使用して、前記車両本体の前方の表面に対応する3次元表面形状をデータベースから検索するように構成されている、ナビゲーションシステム回路と、
前記ヘッドライトが前記表面を照明するときに前記ヘッドライトからの前記ヘッドライト照明を測定するように構成された画像センサであって、前記制御回路は、前記ヘッドライト照明の前記予想方向を決定する際に、前記3次元表面形状及び前記表面上の前記測定されたヘッドライト照明を使用するように構成されている、画像センサと、
を更に備える、請求項1に記載の車両。
【請求項12】
前記制御回路は、前記車両本体が駐車されている間に前記電気的に調整可能なポジショナを較正するように更に構成されている、請求項1に記載の車両。
【請求項13】
車両であって、
車両本体と、
前記車両本体の前方の表面にヘッドライト照明を生成するように構成されたヘッドライトと、
前記表面上の表面測定値を取得するように構成され、前記表面上の前記ヘッドライト照明のヘッドライト照明測定値を取得するように構成されたセンサ回路と、
前記ヘッドライトを前記車両本体に対して移動させるように構成された電気的に調整可能なポジショナと、
前記表面測定値及び前記ヘッドライト照明測定値に基づいて、前記ヘッドライトを位置合わせするために前記電気的に調整可能なポジショナを調整するように構成された制御回路と、を備える、車両。
【請求項14】
前記センサ回路は、3次元センサを備え、前記表面測定値は、前記3次元センサによって収集された3次元表面形状を含む、請求項13に記載の車両。
【請求項15】
前記3次元センサは、ライダーセンサを備える、請求項14に記載の車両。
【請求項16】
前記3次元センサは、一対のカメラを有する立体センサを備える、請求項14に記載の車両。
【請求項17】
前記3次元センサは、光学センサを備える、請求項14に記載の車両。
【請求項18】
前記3次元センサは、レーダセンサを備える、請求項14に記載の車両。
【請求項19】
車両であって、
車両本体と、
ヘッドライトと、
前記ヘッドライトを前記車両本体に対して移動させるように構成されたポジショナと、
前記車両本体の前方の物体の表面を測定するように構成された3次元センサと、
前記ヘッドライトが向けられた前記表面上のポジションを測定するように構成された画像センサと、
制御回路であって、
前記測定された表面を使用して、前記ヘッドライトが前記車両本体に対して位置合わせされたときに前記ヘッドライトが向けられることが予想される前記物体上の予測ポジションを決定し、
前記測定されたポジションを前記予測されたポジションと比較し、
前記ポジショナを使用して前記比較に基づいて前記ヘッドライトを移動させるように構成された制御回路と、を備える、車両。
【請求項20】
前記表面は形状を有し、前記表面は、前記車両本体からある距離に配置されており、前記3次元センサは、3次元における前記表面の形状と、前記車両本体から前記表面までの距離と、を測定するように構成されている、請求項19に記載の車両。
【国際調査報告】