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特表2024-524223エアロゾル供給システムにおいて用いられる物品用の構成要素
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】エアロゾル供給システムにおいて用いられる物品用の構成要素
(51)【国際特許分類】
   A24D 3/02 20060101AFI20240628BHJP
   A24D 3/04 20060101ALI20240628BHJP
   A24D 3/14 20060101ALI20240628BHJP
【FI】
A24D3/02
A24D3/04
A24D3/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023578941
(86)(22)【出願日】2022-06-24
(85)【翻訳文提出日】2024-02-02
(86)【国際出願番号】 GB2022051635
(87)【国際公開番号】W WO2022269290
(87)【国際公開日】2022-12-29
(31)【優先権主張番号】2109113.7
(32)【優先日】2021-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523091279
【氏名又は名称】ブリティッシュ アメリカン タバコ エクスポーツ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BRITISH AMERICAN TOBACCO EXPORTS LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】クエスター, ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】ワン, ピーター
(72)【発明者】
【氏名】スペンドラブ, デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】ウィンター, ダイナ
(72)【発明者】
【氏名】ダーマン, ロージー
(72)【発明者】
【氏名】ヘスフォード, マシュー
【テーマコード(参考)】
4B045
【Fターム(参考)】
4B045BA02
4B045BA05
4B045BA08
4B045BB03
4B045BB05
4B045BB10
4B045BC03
4B045BC07
4B045BC13
4B045BC36
4B045BD04
4B045BD06
4B045BD21
4B045BD34
(57)【要約】
エアロゾル供給システムにおいて用いられる物品用の構成要素は、材料本体を備え、本体は、長手方向軸を有するとともに、当該本体を通って延びる1つ又は複数のシートを備え、前記1つ又は複数のシートは、約1,000~約50,000コレスタ単位の通気度を有し、当該構成要素は、本体の全体にわたって、約0.05~約0.5gms/cmの平均嵩密度を有する。また、この構成要素を備える物品及び製造方法が記載される。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル供給システムにおいて用いられる物品用の構成要素であって、前記構成要素が、材料本体を備え、前記本体が、長手方向軸を有するとともに、前記本体を通って延びる1つ又は複数のシートを備え、前記1つ又は複数のシートが、約1,000~約50,000コレスタ単位の通気度を有し、前記構成要素が、前記本体の全体にわたって、約0.05~約0.5gms/cmの平均嵩密度を有する、構成要素。
【請求項2】
前記1つ又は複数のシートが、前記材料本体を形成するように波形化及び/又は収集されている、請求項1に記載の構成要素。
【請求項3】
前記1つ又は複数のシートが、セルロース材料を含む、請求項1又は2に記載の構成要素。
【請求項4】
前記1つ又は複数のシートが、紙のシート、タバコ材料のシート、非タバコ植物性材料のシート、又はこれらの組み合わせである、請求項3に記載の構成要素。
【請求項5】
前記1つ又は複数のシートが、約20~約80gsm、約30~約50gsm、約36~約45gsm、又は約55~約75gsmの基本重量を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の構成要素。
【請求項6】
前記1つ又は複数のシートが、約50μm~約500μm、約50μm~約350μm、約60μm~約300μm、又は約60μm~約160μmの非波形化厚さを有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の構成要素。
【請求項7】
前記材料本体が、前記本体の長さ1mm当たり約5mg~約15mg、前記本体の長さ1mm当たり約8mg~約12mg、又は前記本体の長さ1mm当たり約10mgの重量を有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の構成要素。
【請求項8】
前記材料本体が、約0.05~約0.4gms/cm、約0.05~約0.35gms/cm、約0.1~約0.3gms/cm、約0.16~約0.25gms/cm、又は約0.2~約0.25gms/cmの平均嵩密度を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の構成要素。
【請求項9】
前記材料本体を囲む包装材を備える、請求項1~8のいずれか一項に記載の構成要素。
【請求項10】
前記包装材が、約30~約75gsm又は約40~約65gsmの基本重量を有する、請求項9に記載の構成要素。
【請求項11】
前記1つ又は複数のシートが、エアロゾル変性添加剤を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の構成要素。
【請求項12】
前記エアロゾル変性添加剤が、グリセリン、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソ-エリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、ジエチル硫酸塩、クエン酸トリエチル(TEC)、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸ベンジル、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸、プロピレンカーボネート、ポリエチレングリコール(PEG)、テトラ(エチレングリコール)ジアクリレート(TEGDA)、又はアルキルケテンダイマー(AKD)から選択される少なくとも1つの添加剤を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の構成要素。
【請求項13】
前記エアロゾル変性添加剤が、乾燥重量基準で測定されたさらなるシートのうちの前記1つの重量の約7%~約20%又は約9%~約18%を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の構成要素。
【請求項14】
前記エアロゾル変性添加剤が、25℃で5~100センチポアズの粘度を有する液体として、前記1つ又は複数の材料シートに付与されている、請求項1~13のいずれか一項に記載の構成要素。
【請求項15】
前記1つ又は複数のシートが、約100mm~約350mm又は約120mm~約300mmの全幅を有する、請求項1~14のいずれか一項に記載の構成要素。
【請求項16】
前記本体を通って延びるさらなるシートのうちの前記1つのうちの少なくとも1つが、一連の実質的に平行な山部及び溝を含む波形パターンを有するように形成されている波形化シート材料を含み、隣り合う山部間の平均間隔が、約0.3mmよりも大きく、及び/又は、前記山部及び溝の平均深さ又は振幅が、約0.1mm~約0.8mmである、請求項1~15のいずれか一項に記載の構成要素。
【請求項17】
前記波形が、30℃超、40℃超、又は50℃超の温度のローラ面を使用して付与されている、請求項2又は請求項16に記載の構成要素。
【請求項18】
前記1つ又は複数のシートが、約5,000~約50,000コレスタ単位の通気度を有する、請求項1~17のいずれか一項に記載の構成要素。
【請求項19】
前記構成要素が、約16mm~約25mmの範囲の外周を有する、請求項1~18のいずれか一項に記載の構成要素。
【請求項20】
前記構成要素が、フィルタを備える、請求項1~19のいずれか一項に記載の構成要素。
【請求項21】
前記材料本体に埋め込まれるとともに前記材料本体によって全面を囲まれた香味送達部材を備える、請求項1~20のいずれか一項に記載の構成要素。
【請求項22】
エアロゾル供給システムにおいて用いられる物品であって、請求項1~21のいずれか一項に記載の構成要素と、エアロゾル生成材料のロッドと、を備える、物品。
【請求項23】
前記構成要素の長手方向中心点における前記構成要素の硬度が、約60%~約95%又は約70%~約95%の範囲である、請求項22に記載の物品。
【請求項24】
エアロゾル供給システムにおいて用いられる物品用の構成要素を製造する方法であって、
移動経路に沿って1つ又は複数の材料シートを供給するステップであり、前記1つ又は複数のシートが約1,000~約50,000コレスタ単位の通気度を有する、ステップと、
前記1つ又は複数のシートをロッドとして形成するステップと、
前記ロッドをラッパーで包むステップと、
前記ロッドを切断して前記構成要素を形成するステップであり、前記構成要素が、前記構成要素の全体にわたって、約0.05~約0.5gms/cmの平均嵩密度を有する、ステップと、
を含む、方法。
【請求項25】
前記1つ又は複数のシートが前記移動経路に沿って供給される際に、エアロゾル変性添加剤を前記1つ又は複数のシートに付与するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記エアロゾル変性添加剤が、25℃で5~100センチポアズの粘度を有する液体として付与される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
30℃超、40℃超、又は50℃超の温度のローラ面を使用して、前記1つ又は複数のシートを波形化するステップをさらに含む、請求項24、請求項25、又は請求項26に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル供給システムにおいて用いられる物品用の構成要素、エアロゾル供給システムにおいて用いられる物品、及びエアロゾル供給システムにおいて用いられる物品用の構成要素を製造する方法に関する。
【背景】
【0002】
シガレット等の既知のエアロゾル供給システムは一般的に、例えば内部に引き込まれるエアロゾルの構成物質を除去するフィルタリング機能を実行することによって、エアロゾルのある特性を変更する少なくとも1つの部分が設けられているフィルタを備える。
【概要】
【0003】
本発明の実施形態によれば、第1の態様において、エアロゾル供給システムにおいて用いられる物品用の構成要素であって、当該構成要素が、材料本体を備え、本体が、長手方向軸を有するとともに、当該本体を通って延びる1つ又は複数のシートを備え、前記1つ又は複数のシートが、約1,000~約50,000コレスタ単位の通気度を有し、当該構成要素が、本体の全体にわたって、約0.05~約0.5gms/cmの平均嵩密度を有する、構成要素が提供される。
【0004】
1つ又は複数のシートは、前記材料本体を形成するように波形化及び/又は収集可能である。
【0005】
1つ又は複数のシートは、セルロース材料を含み得る。1つ又は複数のシートとしては、紙のシート、タバコ材料のシート、非タバコ植物性材料のシート、又はこれらの組み合わせが可能である。
【0006】
1つ又は複数のシートは、約20~約80gsm、約30~約50gsm、約36~約45gsm、又は約55~約75gsmの基本重量を有し得る。
【0007】
1つ又は複数のシートは、約50μm~約500μm、約50μm~約350μm、約60μm~約300μm、又は約60μm~約160μmの非波形化厚さを有し得る。
【0008】
材料本体は、前記本体の長さ1mm当たり約5mg~約15mg、前記本体の長さ1mm当たり約8mg~約12mg、又は前記本体の長さ1mm当たり約10mgの重量を有し得る。
【0009】
材料本体は、約0.05~約0.4gms/cm、約0.05~約0.35gms/cm、約0.1~約0.3gms/cm、約0.16~約0.25gms/cm、又は約0.2~約0.25gms/cmの平均嵩密度を有し得る。
【0010】
この構成要素は、材料本体を囲む包装材を備え得る。前記包装材は、約30~約75gsm又は約40~約65gsmの基本重量を有し得る。
【0011】
前記1つ又は複数のシートは、本明細書に記載のようなエアロゾル変性添加剤又はエアロゾル変性剤を含み得る。前記エアロゾル変性添加剤は、グリセリン、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソ-エリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、ジエチル硫酸塩、クエン酸トリエチル(TEC)、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸ベンジル、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸、プロピレンカーボネート、ポリエチレングリコール(PEG)、テトラ(エチレングリコール)ジアクリレート(TEGDA)、又はアルキルケテンダイマー(AKD)から選択される少なくとも1つの添加剤を含み得る。
【0012】
前記エアロゾル変性添加剤又はエアロゾル変性剤は、乾燥重量基準で測定されたさらなるシートのうちの前記1つの重量の約7%~約20%又は約9%~約18%を含み得る。
【0013】
前記エアロゾル変性添加剤又はエアロゾル変性剤は、25℃で5~100センチポアズの粘度を有する液体として、前記1つ又は複数の材料シートに付与され得る。
【0014】
前記1つ又は複数のシートは、約100mm~約350mm又は約120mm~約300mmの全幅を有し得る。
【0015】
本体を通って延びるさらなるシートのうちの1つのうちの少なくとも1つは、一連の実質的に平行な山部及び溝を含む波形パターンを有するように形成されている波形化シート材料を含み得る。隣り合う山部間の平均間隔は、約0.3mmよりも大きく、及び/又は、前記山部及び溝の平均深さ又は振幅は、約0.1mm~約0.8mmである。
【0016】
前記波形は、30℃超、40℃超、又は50℃超の温度のローラ面を使用して付与され得る。
【0017】
前記1つ又は複数のシートは、約5,000~約50,000コレスタ単位の通気度を有し得る。前記1つ又は複数のシートは、約1,000~約10,000コレスタ単位(いくつかの例においては、約2,000~約8,000コレスタ単位)の通気度を有し得る。他の例において、前記1つ又は複数のシートは、約5,000~約12,000コレスタ単位の通気度を有し得る。
【0018】
この構成要素は、約16mm~約25mmの範囲の外周を有し得る。この構成要素は、約20mm~約23mmの外周を有し得る。
【0019】
この構成要素は、フィルタを備え得る。この構成要素は、前記材料本体に埋め込まれるとともに前記材料本体によって全面を囲まれた香味送達部材を備え得る。この代替又は追加として、この構成要素は、前記材料本体に埋め込まれるとともに前記材料本体によって全面を囲まれたエアロゾル変性添加剤又はエアロゾル変性剤送達部材を備え得る。いずれの場合も、送達部材は、カプセルを備え得る。
【0020】
本発明の実施形態によれば、第2の態様においては、エアロゾル供給システムにおいて用いられる物品であって、上記第1の態様に記載の構成要素と、エアロゾル生成材料のロッドと、を備える、物品が提供される。
【0021】
構成要素の長手方向中心点における構成要素の硬度としては、約60%~約95%又は約70%~約95%の範囲が可能である。
【0022】
構成要素の全体にわたる閉圧力降下としては、約1.5mmWG~約8.6mmWG/mm(前記構成要素の長さ)又は約3mmWG~約6mmWG/mm(前記構成要素の長さ)が可能である。
【0023】
ISO 1924-2:2008に従って測定される1つ又は複数のシートの長手(機械)方向における1つ又は複数のシートの引張り強度としては、約10N/30mm超も可能であるし、約20~約100N/30mm又は約25~約80N/mmも可能である。ISO 1924-2:2008に従って測定される1つ又は複数のシートの長手(機械)方向における1つ又は複数のシートの伸びとしては、5%未満(例えば、約0.5%~約4%又は約0.9%~約2.5%)が可能である。1つ又は複数のシートの幅全体にわたる横(交差)方向にも同じ引張り強度及び伸び範囲が当てはまり得る。
【0024】
物品としては、本明細書に記載の通り、燃焼性エアロゾル供給システム若しくは不燃性エアロゾル供給システムにおける使用又は燃焼性エアロゾル供給システム若しくは不燃性エアロゾル供給システムとしての使用がなされる物品が可能である。物品としては、タバコ加熱システムにおいて用いられる物品が可能である。
【0025】
本発明の実施形態によれば、第3の態様においては、エアロゾル供給システムにおいて用いられる物品用の構成要素を製造する方法であって、移動経路に沿って1つ又は複数の材料シートを供給するステップであり、1つ又は複数のシートが約1,000~約50,000コレスタ単位の通気度を有する、ステップと、前記1つ又は複数のシートをロッドとして形成するステップと、前記ロッドをラッパーで包むステップと、前記ロッドを切断して前記構成要素を形成するステップであり、前記構成要素が、当該構成要素の全体にわたって、約0.05~約0.5gms/cmの平均嵩密度を有する、ステップと、を含む、方法が提供される。
【0026】
この方法は、前記1つ又は複数のシートが移動経路に沿って供給される際に、エアロゾル変性添加剤又はエアロゾル変性剤を前記1つ又は複数のシートに付与するステップをさらに含み得る。前記エアロゾル変性添加剤又はエアロゾル変性剤は、25℃で5~100センチポアズの粘度を有する液体として付与され得る。この方法は、30℃超、40℃超、又は50℃超の温度のローラ面を使用して、1つ又は複数のシートを波形化するステップをさらに含み得る。前記1つ又は複数のシートは、約1,000~約10,000コレスタ単位(いくつかの例においては、約2,000~約8,000コレスタ単位)の通気度を有し得る。他の例において、前記1つ又は複数のシートは、約5,000~約12,000コレスタ単位の通気度を有し得る。
【0027】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を説明するが、これらは一例に過ぎない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】エアロゾル生成材料及びエアロゾル生成材料の下流の構成要素を含むエアロゾル供給システムにおいて用いられる物品の側方断面図である。
図2図1の構成要素のX-X’線を通る断面図である。
図3】エアロゾル生成材料及びエアロゾル生成材料の下流の構成要素(香味送達部材を備える)を含むエアロゾル供給システムにおいて用いられる物品の側方断面図である。
図4】エアロゾル供給システムにおいて用いられる物品用の構成要素を製造する方法を示すフロー図である。
【詳細な説明】
【0029】
本明細書において、用語「送達システム(delivery system)」は、物質をユーザに送達するシステムを含むことが意図され、
シガレット、シガリロ、シガー、並びにパイプ用タバコ又は自家巻き若しくは自家製シガレット用タバコ等の燃焼性エアロゾル供給システム(タバコ、タバコ派生物、拡張タバコ、再生タバコ、タバコ代替品、又は他の喫煙材に基づくか否かに依らず)と、
エアロゾル化可能材料の燃焼なしにエアロゾル化可能材料から化合物を放出させる不燃性エアロゾル供給システム(電子タバコ、タバコ加熱製品、及びエアロゾル化可能材料の組み合わせによってエアロゾルを生成する混成システム等)と、
エアロゾル化可能材料を含み、これらの不燃性エアロゾル供給システムのうちの1つの一部として用いられるように構成されている物品と、
エアロゾルの形成なく材料(ニコチンを含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい)をユーザに送達するロゼンジ、ガム、パッチ、吸引可能粉末を含む物品、及び無煙タバコ製品(例えば、スヌース及びスナッフ)等のエアロゾルフリー送達システムと、
を含む。
【0030】
本開示によれば、「燃焼性」エアロゾル供給システムは、ユーザへの送達を容易化するために、当該エアロゾル供給システムの構成物質であるエアロゾル化可能材料(又は、その成分)が燃焼されるものである。
【0031】
本開示によれば、「不燃性」エアロゾル供給システムは、ユーザへの送達を容易化するために当該エアロゾル供給システムの構成物質であるエアロゾル化可能材料(又は、その成分)が燃焼されることのないものである。本明細書に記載の実施形態において、送達システムとしては、燃焼性エアロゾル供給システムも可能であるし、給電式不燃性エアロゾル供給システム等の不燃性エアロゾル供給システムも可能である。
【0032】
本明細書に記載の不燃性エアロゾル供給システムとしては、ベーピングデバイス又は電子ニコチン送達システム(END)としても知られる電子タバコが可能であるが、エアロゾル化可能材料中のニコチンの存在は要件ではない。
【0033】
本明細書に記載の不燃性エアロゾル供給システムとしては、非燃焼加熱式システムとしても知られるタバコ加熱システムも可能である。
【0034】
本明細書に記載の不燃性エアロゾル供給システムとしては、エアロゾル化可能材料(これらのうちの1つが加熱されるようになっていてもよいし、複数が加熱されるようになっていてもよい)の組み合わせによってエアロゾルを生成する混成システムが可能である。エアロゾル化可能材料はそれぞれ、例えば固体、液体、又はゲルの形態であってもよく、ニコチンを含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。一実施形態において、混成システムは、液体若しくはゲルエアロゾル化可能材料並びに固体エアロゾル化可能材料を含む。固体エアロゾル化可能材料は、例えばタバコ又は非タバコ製品を含んでいてもよい。
【0035】
通常、不燃性エアロゾル供給システムは、不燃性エアロゾル供給デバイスと、不燃性エアロゾル供給システムとともに使用する物品と、を備えていてもよい。ただし、それ自体がエアロゾル生成構成要素に給電する手段を備える物品は、それ自体が不燃性エアロゾル供給システムを構成し得ることも考えられる。
【0036】
不燃性エアロゾル供給デバイスは、動力源及びコントローラを備えていてもよい。動力源は、電力源であってもよいし、発熱動力源であってもよい。発熱動力源は、当該発熱動力源に近接するエアロゾル化可能材料又は熱伝達材料に対して、熱の形の動力を供給するようにエネルギー供給可能な炭素基板を備える。また、発熱動力源等の動力源が物品中に設けられ、不燃性エアロゾル供給システムを構成する。
【0037】
一実施形態において、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用する物品は、エアロゾル化可能材料、エアロゾル生成構成要素、エアロゾル生成エリア、マウスピース、及び/又はエアロゾル化可能材料を受容するエリアを含んでいてもよい。
【0038】
一実施形態において、エアロゾル生成構成要素は、エアロゾル化可能材料との相互作用により、エアロゾル化可能材料から1つ又は複数の揮発性物質を放出させてエアロゾルを形成可能な加熱器である。一実施形態において、エアロゾル生成構成要素は、加熱なしにエアロゾル化可能材料からエアロゾルを生成可能である。例えば、エアロゾル生成構成要素は、例えば振動手段、機械的手段、加圧手段、又は静電的手段のうちの1つ又は複数によって、熱を加えることなく、エアロゾル化可能材料からエアロゾルを生成可能であってもよい。
【0039】
一実施形態において、エアロゾル化可能材料には、活性材料、エアロゾル形成材料、並びに任意選択として1つ若しくは複数の機能材料を含んでいてもよい。活性材料には、(任意選択として、タバコ又はタバコ誘導体に含まれる)ニコチン又は1つ若しくは複数の他の非嗅覚生理学的活性材料を含んでいてもよい。非嗅覚生理学的活性材料は、エアロゾル化可能材料に含まれて、嗅覚以外の生理学的反応を実現する材料である。
【0040】
エアロゾル形成材料は、グリセリン、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソ-エリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、ジエチル硫酸塩、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸ベンジル、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸、及び炭酸プロピレンのうちの1つ又は複数を含んでいてもよい。
【0041】
1つ又は複数の機能材料は、香料、担体、pH調整剤、安定剤、及び/又は酸化防止剤のうちの1つ又は複数を含んでいてもよい。
【0042】
一実施形態において、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用する物品は、エアロゾル化可能材料又はエアロゾル化可能材料を受容するためのエリアを含んでいてもよい。一実施形態において、不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用する物品は、マウスピースを備えていてもよい。エアロゾル化可能材料を受容するためのエリアは、エアロゾル化可能材料を格納するための格納エリアであってもよい。例えば、格納エリアは、リザーバであってもよい。一実施形態において、エアロゾル化可能材料を受容するためのエリアは、エアロゾル生成エリアと別個であってもよいし、エアロゾル生成エリアと結合されていてもよい。
【0043】
エアロゾル化可能材料(本明細書においては、エアロゾル生成材料と称する場合もある)は、例えば加熱、照射、又はその他任意の方法でエネルギー供給された場合にエアロゾルを生成可能な材料である。エアロゾル化可能材料は、例えば固体、液体、又はゲルの形態であってもよく、ニコチン及び/又は香味料を含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。いくつかの実施形態において、エアロゾル化可能材料は、「アモルファス固体」を含んでいてもよく、これは代替として、「モノリシック固体」(すなわち、非繊維質)と称する場合もある。いくつかの実施形態において、アモルファス固体は、乾燥ゲルであってもよい。アモルファス固体は、液体等の何らかの流体を内部に保持可能な固体材料である。いくつかの実施形態において、エアロゾル化可能材料は、例えば約50wt%、60wt%、又は70wt%~約90wt%、95wt%、又は100wt%のアモルファス固体を含んでいてもよい。
【0044】
エアロゾル化可能材料は、基板上に存在していてもよい。基板は、例えば紙、ボール紙、板紙、厚紙、再生エアロゾル化可能材料、プラスチック材料、セラミック材料、複合材、ガラス、金属、又は合金であってもよいし、これらの材料を含んでいてもよい。
【0045】
エアロゾル変性剤は、使用時にエアロゾルを変性可能な物質である。変性剤は、人体に生理学的又は感覚的な影響を与えるようにエアロゾルを変性し得る。例示的なエアロゾル変性剤は、香味料及び知覚物質である。知覚物質は、冷涼感又は酸味感等、感覚により知覚し得る官能感を生成する。
【0046】
物品(例えば、ロッドの形状のもの)は、製品の長さに従って命名されることが多い(「レギュラー」(通常、68~75mmの範囲(例えば、約68mm~約72mm))、「ショート」若しくは「ミニ」(68mm以下)、「キングサイズ」(通常、75~91mmの範囲(例えば、約79mm~約88mm))、「ロング」又は「スーパーキング」(通常、91~105mmの範囲(例えば、約94mm~約101mm))、並びに「ウルトラロング」(通常、約110mm~約121mmの範囲))。
【0047】
また、これらは、製品の外周に従って命名される(「レギュラー」(約23~25mm)、「ワイド」(25mm超)、「スリム」(約22~23mm)、「デミスリム」(約19~22mm)、「スーパースリム」(約16~19mm)、「マイクロスリム」(約16mm未満))。
【0048】
したがって、キングサイズのスーパースリム型の物品は、例えば長さが約83mm、外周が約17mmとなる。
【0049】
各型は、長さの異なるマウスピースにより生成されるようになっていてもよい。マウスピースの長さは、約10mm~50mm(例えば、15mm~35mm)となる。チップペーパーがマウスピースをエアロゾル生成材料に接続し、通例は、マウスピースを覆うとともにエアロゾル生成材料(例えば、基板材料のロッドの形態)に重なって、マウスピースをロッドに接続するように、マウスピースよりも大きな長さ(例えば、3~15mm又は3~12mm長い)を有することになる。
【0050】
本明細書に記載の物品並びにそれぞれのエアロゾル生成材料及び構成要素は、上記型のいずれかにて構成可能であるが、これらに限定されない。
【0051】
本明細書において使用する用語「上流(upstream)」及び「下流(downstream)」は、使用時の物品又はデバイスを通して引き出される主流エアロゾルの方向に対して定義される相対的な用語である。
【0052】
本明細書に記載のフィラメント状トウ材料は、酢酸セルロース繊維トウを含み得る。また、フィラメント状トウは、ポリビニルアルコール(PVOH)、ポリ乳酸(PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ(1-4ブタンジオールサクシネート)(PBS)、ポリ(ブチレンアジペートコテレフタレート)(PBAT)、デンプンベースの材料、綿、脂肪族ポリエステル材料、及び多糖類ポリマー、又はこれらの組み合わせ等、繊維の形成に用いられる他の材料を使用して形成可能である。フィラメント状トウは、トウに適した可塑剤(材料が酢酸セルローストウの場合は、トリアセチン)で可塑化されるようになっていてもよいし、非可塑化されるようになっていてもよい。トウは、繊維が「Y」字形状若しくは「X」字形状等の他の断面を有すること、フィラメント当たりのフィラメント繊度値が1.5~12デニール(例えば、7~10デニール)であること、並びに総繊度値が5,000~50,000(例えば、10,000~40,000)であること等、任意好適な仕様を有し得る。
【0053】
本明細書において、用語「タバコ材料(tobacco material)」は、タバコ又はその派生物若しくは代替品を含む任意の材料を表す。用語「タバコ材料(tobacco material)」には、タバコ、タバコ派生物、拡張タバコ、再生タバコ、又はタバコ代替品のうちの1つ又は複数を含み得る。タバコ材料は、挽きタバコ、タバコ繊維、刻みタバコ、押出タバコ、タバコステム、タバコラミナ、再生タバコ、及び/又はタバコ抽出物のうちの1つ又は複数を含む。
【0054】
本明細書において、用語「香料(flavour)」及び「香味料(flavourant)」は、地域の規制が許す場合に、大人の消費者向けの製品において所望の風味又は香りを生成するのに使用可能な材料を表す。本明細書に記載のエアロゾル変性剤として、1つ又は複数の香料を使用可能である。
【0055】
これらには、抽出物(例えば、甘草、アジサイ、ホオノキの葉、カモミール、フェヌグリーク、クローブ、メンソール、ハッカ、アニシード、シナモン、ハーブ、ウィンターグリーン、チェリー、ベリー、ピーチ、アップル、ドランブイ、バーボン、スコッチ、ウイスキー、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、ビャクダン、ベルガモット、ゼラニウム、ハニーエッセンス、ローズ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、カッシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイラン、セージ、ウイキョウ、ピーマン、ジンジャー、アニス、コリアンダー、コーヒー、若しくはハッカ属の任意種のミント油)、香味強化剤、苦味受容体部位遮断剤、感覚受容体部位活性化因子若しくは刺激因子、糖類及び/若しくは代替糖(例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、チクロ、ラクトース、スクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトール、若しくはマンニトール)、並びにチャコール、クロロフィル、ミネラル、植物性物質、若しくは息清涼剤等の他の添加剤を含む。これらは、模造品、合成若しくは天然成分、又はこれらの混合であってもよい。これらは、例えば油、液体、又は粉末等、任意好適な形態であってもよい。
【0056】
本明細書に記載の図面においては、同じ参照番号を用いて、同等の特徴、物品、又は構成要素を示している。
【0057】
図1は、エアロゾル供給システムにおいて用いられる物品1の側方断面図である。本例において、物品1は、シガレットを含む。ただし、代替実施形態においては、不燃性エアロゾル供給システムにおいて用いられる物品として、同じ物品1を使用可能である。物品1は、非燃焼加熱式システムとしても知られるタバコ加熱システムにおいて使用可能である。この場合、物品1は、構成要素4の下流又は上流に配置されている冷却要素を追加で具備するのが好ましい。冷却要素としては、管状要素も可能であるし、管状要素を含むことも可能である。冷却要素としては、ペーパーチューブが好都合である。このようなチューブは、既存の技術を使用して製造するのが比較的容易であり、冷却の補助となる大きな内部中空キャビティを有する軽量の構成要素となるためである。また、冷却要素は、冷却エアロゾルが当該冷却要素を通過する際の補助として、ペーパーチューブ又は他の形態の冷却要素の壁に1つ又は複数の開口部を含み得る。
【0058】
物品1は、エアロゾル生成材料2(本例においては、タバコ材料)の円筒状ロッドと、エアロゾル生成材料2の下流でロッド2に接続されている下流部3と、を備える。エアロゾル生成材料2は、燃焼された場合(例えば、エアロゾル生成材料2のロッドが燃焼性である場合)にエアロゾルを供給する。他の実施形態において、物品1は、不燃性エアロゾル供給デバイス内での使用により不燃性エアロゾル供給システムを構成していてもよい。或いは、物品1は、それ自体の熱源を具備することにより、別個のエアロゾル供給デバイスを要することなくエアロゾル供給システムを構成することも可能である。不燃性エアロゾル供給システムの一例は、上記言及した非燃焼加熱式システムとしても知られるタバコ加熱システムである。
【0059】
下流部3は、包装材6(本例においては、プラグラップ)に包まれている材料本体5を含む構成要素4を備える。本体5を構成する材料は、例えばその密度に関して、本体5の体積の全体にわたって実質的に均一に設けることができる。
【0060】
図2は、図1の構成要素4のX-X’線を通る断面図である。構成要素4は、物品1のその他の部分から分離して示しており、材料本体5及び包装材6を具備する。図示のように、材料本体5は、波形化及び収集された材料シート7により形成されている。シート7は、横方向に収集されて、大略円筒状の外形を有する本体5を構成する。
【0061】
シート7は、約1,000~約50,000コレスタ単位(いくつかの例においては、約5,000~約50,000コレスタ単位)の通気度を有する。このようなレベルの通気度であれば、本体5を構成する材料本体5内での分散がより一様な構成要素4が得られ、本体5を長手方向に通って延びるチャネルの形成の可能性が低くなることが分かっているため都合が良い。このため、所与の重量のシート材料7に対して、通気度が高くなると、本体5の長さ方向の引抜抵抗が大きくなる。これは、所望の引抜抵抗を実現するのに平均密度がより低いシート材料7を本体5で使用することによって、材料を節約可能であることを意味する。また、通気度が高いシート材料7は、より開放的な構造を有するため、分解性材料の場合は、構成要素4の分解時間が短縮され得る。添加剤が液体の形態でシート材料7に付与される場合は、通気度が高くなるとシート材料7の吸収性も高くなり得るため、所与の重量の材料に対して、より多くの添加剤を付与可能となる。
【0062】
材料シート7の通気度は、当業者が把握するところの国際規格ISO 2965:2009に従って測定可能である。
【0063】
生分解性は、ISO 14855に規定の手順に従って測定可能である。本明細書に記載のような構成要素(図1及び図2の構成要素4並びに図3の構成要素4’を含む)は、淡水又は海水にさらされた場合に、30日間で50%超の生分解を実現可能である。
【0064】
シート7は、約1,000~約10,000コレスタ単位(いくつかの例においては、約2,000~約8,000コレスタ単位)の通気度を有し得る。他の例において、シート7は、約5,000~約12,000コレスタ単位の通気度を有し得る。
【0065】
本例において、本体5は、単一の収集された材料シート7により形成される。ただし、代替例においては、一体的に収集されて本体5を構成する複数の材料シート7によって、本体5が形成されていてもよい。複数の材料シートはそれぞれ、特性(例えば、それぞれの寸法、通気度、厚さ、基本重量、及び組成)が同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0066】
材料シート7(又は、必要に応じて、複数の材料シート)は、本体5の全体にわたって、約0.05~約0.5gms/cmの平均嵩密度を有し得る。いくつかの例において、材料シート7(又は、必要に応じて、複数の材料シート)は、本体5の全体にわたって、約0.05~約0.35gms/cm、約0.1~約0.3gms/cm、約0.16~約0.25gms/cm、又は約0.2~約0.25gms/cmの平均嵩密度を有し得る。いくつかの例において、材料本体を構成する1つ又は複数の材料シートは、約0.1~約0.25gms/cm又は約0.16~約0.2gms/cmの平均密度を有する。嵩密度は、本明細書に記載のようなカプセルを除く本体内の任意の添加剤を含む本体5の総重量を取得し、本体5の周りの任意のラッパーの重量を除外した結果を本体5の外面により規定される体積で除することにより計算され得る。
【0067】
本体5を構成する1つ又は複数のシート7は、セルロース材料により形成可能である。例えば、1つ又は複数のシートとしては、紙のシート、タバコ材料のシート、非タバコ植物性材料のシート、又はこれらの組み合わせが可能である。本体5を構成する1つ又は複数のシート7は、約20~約80gsm、約30~約50gsm、約36~約45gsm、又は約55~約75gsmの基本重量を有し得る。この代替又は追加として、1つ又は複数のシートは、約50μm~約500μm、約50μm~約350μm、約60μm~約300μm、又は約60μm~約160μmの非波形化厚さを有し得る。
【0068】
材料本体5は、当該本体の長さ1mm当たり約5mg~約15mg、当該本体の長さ1mm当たり約8mg~約12mg、又は当該本体の長さ1mm当たり約10mgの重量を有し得る。
【0069】
包装材6は、約30~約75gsm又は約40~約65gsmの基本重量を有するのが好ましい。このような基本重量は、通例の使用よりも大きく、材料本体5の断面の真円度の向上の補助となり得る。
【0070】
1つ又は複数の材料シート7にエアロゾル変性添加剤が付与される場合は、グリセリン、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソ-エリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、ジエチル硫酸塩、クエン酸トリエチル(TEC)、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸ベンジル、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸、プロピレンカーボネート、ポリエチレングリコール(PEG)、テトラ(エチレングリコール)ジアクリレート(TEGDA)、又はアルキルケテンダイマー(AKD)から選択される少なくとも1つの添加剤が可能である。
【0071】
エアロゾル変性添加剤は、乾燥重量基準で測定されたさらなるシートのうちの前記1つの重量の約7%~約20%又は約9%~約18%を含み得る。エアロゾル変性添加剤は、25℃で5~100センチポアズの粘度を有する液体として、1つ又は複数の材料シートに付与され得る。
【0072】
1つ又は複数の材料シート7は、約100mm~約350mm又は約120mm~約300mmの結合全幅を有するのが好ましい。このように比較的大きな幅であれば、必要に応じたエアロゾル変性添加剤の付与に対して大きな表面積を提供しつつ、ロッドを十分な硬度で形成可能となる。
【0073】
1つ又は複数のシート7は、波形化によって、本体5の全体的な硬さを向上可能である。本体5を通って延びているさらなるシート7のうちの1つのうちの少なくとも1つは、一連の実質的に平行な山部及び溝を含む波形パターンを有するように形成されている波形化シート材料を含み得る。隣り合う山部間の平均間隔としては、約0.3mm超が可能である。この代替又は追加として、前記山部及び溝の平均深さ又は振幅は、約0.1mm~約0.8mmである。
【0074】
波形は、30℃超、40℃超、又は50℃超の温度のローラ面を使用して付与され得る。
【0075】
本例において、物品1は、外周が約24.5mmである(すなわち、物品は、レギュラー型である)。他の例において、物品は、本明細書に記載の型のいずれかにて提供可能である(例えば、外周が15mm~25mm(例えば、20mm~23mm)である)。本例において、構成要素4は、長さが27mmである。代替実施形態において、構成要素4は、約7mm~約35mm(例えば、約8mm~約20mm)の範囲の任意の長さを有していてもよい。
【0076】
構成要素4の外周は、エアロゾル生成材料2のロッドの外周と実質的に同じであるため、これらの構成要素間は滑らかに遷移する。本例において、構成要素4の外周は、約24.3mmである。
【0077】
本例においては、構成要素4の全長及びエアロゾル生成材料2のロッドの一部にチップペーパー8が巻き付けられ、その内面には、構成要素4及びロッド2を接続する接着剤が設けられている。本例において、チップペーパー8は、エアロゾル生成材料2のロッド上に5mm延びているが、この代替として、ロッド2上に3mm~15mm又は4mm~6mm延びることにより、構成要素4及びロッド3がしっかりと連結され得る。
【0078】
本例において、エアロゾル生成材料2のロッドは、ラッパー10に包まれている。ラッパー10としては、例えば不燃性エアロゾル供給デバイスとともに使用する物品用の紙の箔ラッパー又は紙が裏張りされた箔ラッパーが可能である。
【0079】
本例における物品1は、エアロゾルの約40%が当該物品1を通じて引き込まれる換気レベルを有する。代替実施形態において、物品1は、エアロゾルの0%~90%(例えば、20%~75%)が当該物品1を通じて引き込まれる換気レベルを有し得る。この換気は、物品1の構成要素4に直接提供される。本例において、物品1には、チップ材料8及び包装材6を通る第1及び第2の平行列の穿孔12が設けられており、本体5への換気を提供する。本例において、穿孔12は、下流部3の下流口端2bからそれぞれ約18mm及び約19mmの位置に、レーザ穿孔として形成されている。代替実施形態において、この換気は、下流部3の他の場所に提供可能である。前述の通り、この換気は、物品1の冷却要素に提供可能であり、この場合の物品は、タバコ加熱システム等の不燃性エアロゾル供給システムにおいて用いられる物品である。
【0080】
構成要素4の長手方向中心点における構成要素4の硬度は、約60%~約95%又は約70%~約95%の範囲であるのが好ましい。
【0081】
構成要素4の硬度は、以下の手順に従って測定されるようになっていてもよい。
【0082】
測定の実行には、Borgwaldt Hardness Tester H10等の任意好適なデバイスが用いられるようになっていてもよい。
【0083】
硬度は、本体の高さhと規定の荷重下での本体の高さhとの間の比として定義され、hの割合で表される。硬度は、以下のように表され得る。
硬度=(h/h)×100
個々の本体又は複数部ロッドに含まれる本体の場合、硬度測定は、本体の長手方向中心点で実行される。
【0084】
規定の荷重を本体に付与するには、荷重バーが用いられる。荷重バーの長さは、測定対象の試料よりも相当大きなものとする。硬度測定の前に、測定対象の本体がISO 3402に従って最低48時間調節され、測定中はISO 3402に応じた環境条件に維持される。
【0085】
硬度測定を実行するため、本体がHardness Tester H10に入れられ、2gの予備荷重が本体に付与され、1秒後に2gの予備荷重下での本体の初期高さhが記録される。その後、予備荷重が取り除かれ、荷重150gの荷重バーが0.6mm/sの速度でサンプル上に下ろされ、5秒後に150gの荷重を受ける本体の高さhが測定される。
【0086】
硬度は、この手順に従って測定された少なくとも20個の本体又は他の構成要素の平均硬度として決定される。
【0087】
構成要素4の全体にわたる閉圧力降下としては、約1.5mmWG~約8.6mmWG/mm(前記構成要素4の長さ)又は約3mmWG~約6mmWG/mm(前記構成要素4の長さ)が可能である。閉圧力降下は、任意の換気開口部が閉じられた状態で構成要素4の長さ方向に測定される圧力降下である。閉圧力降下の測定には、当業者が把握するところのISO規格であるISO 6565:2015が使用され得る。
【0088】
ISO 1924-2:2008に従って測定される1つ又は複数のシートの長手(機械)方向における1つ又は複数のシートの引張り強度は、約10N/30mm超であるのが好ましく、約20~約100N/30mm又は約25~約80N/30mmが可能である。ISO 1924-2:2008に従って測定される1つ又は複数のシートの長手(機械)方向における1つ又は複数のシートの伸びは、5%未満(例えば、約0.5%~約4%又は約0.9%~約2.5%)であるのが好ましい。1つ又は複数のシートの幅全体にわたる横(交差)方向にも同じ引張り強度及び伸び範囲が当てはまり得る。
【0089】
図3は、エアロゾル生成材料2及びエアロゾル生成材料2の下流の構成要素4’を含むエアロゾル供給システムにおいて用いられる物品1’の側方断面図である。物品1’は、図3の下流部3’中の構成要素4’が香味送達部材9をさらに備える点を除いて、図1及び図2を参照して説明した物品1と同じである。
【0090】
香味送達部材9は、構成要素4’を通過するエアロゾルに対して、本明細書に記載のような香味又は香味料を送達する。本例において、香味送達部材9は、本体5’の1つ又は複数の材料シート7に埋め込まれるとともに1つ又は複数の材料シート7によって全面を囲まれている。香味送達部材の代替として、本明細書に記載のものと他の点で同じ部材に香料以外の添加剤を設けることもできる。この添加剤としては、例えば本明細書に記載のエアロゾル変性添加剤又はエアロゾル変性剤のうちの1つが可能である。
【0091】
香味送達部材9は、カプセルを含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、香味送達部材9は、第1及び第2のカプセルを含む。
【0092】
いくつかの実施形態において、上記又は各カプセル9は、外側シェル及び内側コアを備える。
【0093】
各カプセル9のシェルは、室温では固体であってもよい。シェルは、アルギン酸塩を含んでいてもよいし、アルギン酸塩から成っていてもよいし、アルギン酸塩から本質的に成っていてもよい。ただし、代替実施形態においては、シェルが異なる材料により形成されていることが認識されるものとする。例えば、代替として、シェルは、ゼラチン、カラギーナン、又はペクチンを含んでいてもよいし、ゼラチン、カラギーナン、又はペクチンから成っていてもよいし、ゼラチン、カラギーナン、又はペクチンから本質的に成っていてもよい。シェルは、アルギン酸塩、ゼラチン、カラギーナン、又はペクチンのうちの1つ又は複数を含んでいてもよいし、アルギン酸塩、ゼラチン、カラギーナン、又はペクチンのうちの1つ又は複数から成っていてもよいし、アルギン酸塩、ゼラチン、カラギーナン、又はペクチンのうちの1つ又は複数から本質的に成っていてもよい。
【0094】
各添加剤カプセルのシェルは、コアの香料若しくは香味料、又は他の作用剤に対して不透過性であってもよいし、実質的に不透過性であってもよい。したがって、シェルは最初のうち、コアの作用剤がカプセルから抜け出ることを防止する。ユーザがエアロゾルの変性を望む場合は、1つ又は複数のカプセルのシェルの破裂によって作用剤が放出される。
【0095】
いくつかの実施形態において、上記又は各カプセルは、1~5mmの範囲、好ましくは2~4mmの範囲の直径を有する。いくつかの実施形態において、上記又は各カプセルの直径は、約3mm~3.5mmである。上記又は各カプセルは、大略球状であってもよい。他の例においては、カプセルの他の形状及びサイズが使用され得る。
【0096】
各カプセルの総重量は、約5mg~約50mgの範囲、好ましくは約10~30mgの範囲であってもよい。いくつかの実施形態において、各カプセルの重量は、約14mgである。
【0097】
いくつかの実施形態において、上記又は各カプセルは、構成要素4’の長手方向軸を中心とする。
【0098】
上述の通り、各カプセルは、コア-シェル構造を有していてもよい。すなわち、香料又は別のエアロゾル変性剤を含むコアの周りにおいては、封入材又は障壁材がシェルを形成する。シェル構造は、物品の保管時のエアロゾル変性剤の移動を妨げる一方、使用時のエアロゾル変性剤(エアロゾル改質剤とも称する)の制御された放出を可能にする。
【0099】
場合によっては、障壁材(本明細書においては、封入材とも称する)が壊れやすい。上記又は各カプセルがユーザにより粉砕或いは破砕又は破壊されて、封入されたエアロゾル改質剤を放出する。通常は、加熱の開始直前にカプセルのうちの1つ又は複数が破壊されるものの、ユーザは、前記カプセルのエアロゾル改質剤の放出のタイミングを選択することもできる。そして、ユーザは、後で(例えば、加熱の開始後に)その他のカプセルを破壊することを選定可能である。ユーザは、エアロゾル生成材料からエアロゾルの一部が放出された時点で、カプセルのうちの前記他の1つを破壊することを選定することにより、残りのエアロゾル生成材料が別のカプセルのエアロゾル変性剤により変性されるようにしてもよい。或いは、ユーザは、複数のカプセルを同時に破壊することを選定するようにしてもよい。
【0100】
用語「脆弱カプセル(breakable capsule)」は、カプセルを表し、シェルは、コアを解放する圧力により破壊可能である。より具体的に、シェルは、ユーザがカプセルのコアを解放したい場合に指で加える圧力によって破裂し得る。
【0101】
場合によっては、障壁材が耐熱性である。すなわち、場合により、物品1が使用されるエアロゾル供給デバイスの動作中にカプセル部位で到達する温度では、障壁が破裂も溶融も、或いは障害も起こさない。例示として、物品中に配置されているカプセルは、例えば30℃~100℃の範囲の温度にさらされる場合があり、障壁材は、少なくとも約50℃~120℃まで液体コアを保持し続けるようにしてもよい。
【0102】
他の場合に、上記又は各カプセルは、例えば障壁材の溶融又は障壁材の破裂に至るカプセル膨張によって、加熱時にコア組成物を解放する。
【0103】
各カプセルの総重量は、約1mg~約100mg、好適には約5mg~約60mg、約8mg~約50mg、約10mg~約20mg、又は約12mg~約18mgの範囲であってもよい。
【0104】
コア製剤の総重量は、約2mg~約90mg、好適には約3mg~約70mg、約5mg~約25mg、約8mg~約20mg、又は約10mg~約15mgの範囲であってもよい。
【0105】
いくつかの実施形態において、上記又は各カプセルは、上述のようなコア及びシェルを備える。カプセルはそれぞれ、約4.5N~約40N、より好ましくは約5N~約30N又は約28N(例えば、約9.8N~約24.5N)の粉砕強度を示していてもよい。各カプセルのカプセル破裂強度は、材料本体6から前記カプセルが取り出された場合に、2つの平坦な金属板間で押圧されているカプセルが破裂する際の力を測定するフォースゲージを使用することにより測定可能である。好適な測定デバイスは、頭部が平坦な取り付け部を有するSauter FK 50フォースゲージであって、取り付け部は、当該取り付け部と同様の表面を有する平坦な硬質面に対してカプセルを粉砕するのに使用可能である。
【0106】
上記又は各カプセルは、実質的に球状であってもよく、また、少なくとも約0.4mm、0.6mm、0.8mm、1.0mm、2.0mm、2.5mm、2.8mm、又は3.0mmの直径を有していてもよい。上記又は各カプセルの直径は、約10.0mm、8.0mm、7.0mm、6.0mm、5.5mm、5.0mm、4.5mm、4.0mm、3.5mm、又は3.2mm未満であってもよい。例示として、カプセルの直径は、約0.4mm~約10.0mm、約0.8mm~約6.0mm、約2.5mm~約5.5mm、又は約2.8mm~約3.2mmの範囲であってもよい。場合によっては、各カプセルの直径が約3.0mmであってもよい。これらのサイズは、本明細書に記載のような物品へのカプセルの組み込みに特に適している。
【0107】
図面を参照しつつ単一の材料本体5、5’のみを説明してきたが、代替実施形態において、図1図2、及び図3の構成要素4、4’は、付加的な材料本体又は管状部等の他の部分等、付加的な部分を具備していてもよい。付加的な部分は、構成要素4、4’の上流であってもよいし、下流であってもよいし、上流及び下流の両者であってもよく、本明細書に記載の物品における使用に適した如何なる材料により形成されていてもよい。例えば、本明細書に規定のようなフィラメント状トウにより形成されている付加的な部分を材料本体5、5’の上流に設けることも可能であるし、下流に設けることも可能であるし、上流及び下流の両者に設けることも可能である。(1つ又は複数の)付加的な部分は、材料本体として設けられていてもよいし、管状形態等の別の形態(本体5、5’の上流及び/又は下流の中空管状部を含む)であってもよい。
【0108】
図4は、エアロゾル供給システムにおいて用いられる物品用の構成要素を製造する方法を示すフロー図である。
【0109】
ステップS101においては、移動経路に沿って1つ又は複数の材料シートが供給され、1つ又は複数のシートは、約1,000~約50,000コレスタ単位(例えば、約5,000~約50,000コレスタ単位)の通気度を有する。移動経路は、1つ又は複数のシート材料をロッド形成機に導き入れるローラ間の経路であってもよい。ステップS102においては、1つ又は複数のシートがロッドとして形成される。1つ又は複数のシートは、最初に波形化された後、一体的に収集されてロッドを構成するようになっていてもよい。ステップS103においては、ロッドがラッパーで包まれ、ステップ104においては、ロッドが切断されて構成要素が形成される。
【0110】
1つ又は複数のシートが移動経路に沿って供給される際に、エアロゾル変性添加剤又はエアロゾル変性剤が1つ又は複数のシートに付与されるようになっていてもよい。この場合、エアロゾル変性添加剤は、例えば25℃で5~100センチポアズの粘度を有する液体として付与され得る。
【0111】
また、この方法は、30℃超、40℃超、又は50℃超の温度のローラ面を使用して、1つ又は複数の材料シートを波形化することを含み得る。
【0112】
様々な問題に対処するとともに技術を進歩させるため、本開示は全体として、特許請求の範囲に係る(1つ又は複数の)発明を実施可能であり、煙変性添加剤の優れた送達を可能にする種々実施形態を例示として示している。本開示の利点及び特徴は、実施形態の代表的なサンプルに過ぎず、網羅的及び/又は排他的なものではない。これらは、理解の手助け及び特許請求の範囲に係る特徴の教示のみを目的として提示される。本開示の利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、及び/又は他の態様は、特許請求の範囲により規定される本開示に対する制限とも、特許請求の範囲の同等物に対する制限とも考えるべきではなく、また、本開示の範囲及び/又は主旨から逸脱することなく、他の実施形態の利用及び改良が可能であることが了解されるものとする。種々実施形態は、開示の要素、構成要素、特徴、部分、ステップ、手段等の種々組み合わせを好適に含んでいてもよいし、種々組み合わせから成っていてもよいし、種々組み合わせから本質的に成っていてもよい。また、本開示は、現時点では請求されていないものの、将来的に請求され得る他の発明を含む。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-05-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル供給システムにおいて用いられる物品用の構成要素であって、前記構成要素が、材料本体を備え、前記本体が、長手方向軸を有するとともに、前記本体を通って延びる1つ又は複数のシートを備え、前記1つ又は複数のシートが、約1,000~約50,000コレスタ単位の通気度を有し、前記構成要素が、前記本体の全体にわたって、約0.05~約0.5gms/cmの平均嵩密度を有する、構成要素。
【請求項2】
前記1つ又は複数のシートが、前記材料本体を形成するように波形化及び/又は収集されている、請求項1に記載の構成要素。
【請求項3】
前記1つ又は複数のシートが、セルロース材料を含む、請求項1又は2に記載の構成要素。
【請求項4】
前記1つ又は複数のシートが、紙のシート、タバコ材料のシート、非タバコ植物性材料のシート、又はこれらの組み合わせである、請求項3に記載の構成要素。
【請求項5】
前記1つ又は複数のシートが、約20~約80gsm、約30~約50gsm、約36~約45gsm、又は約55~約75gsmの基本重量を有する、請求項1又は2に記載の構成要素。
【請求項6】
前記1つ又は複数のシートが、約50μm~約500μm、約50μm~約350μm、約60μm~約300μm、又は約60μm~約160μmの非波形化厚さを有する、請求項1又は2に記載の構成要素。
【請求項7】
前記材料本体が、前記本体の長さ1mm当たり約5mg~約15mg、前記本体の長さ1mm当たり約8mg~約12mg、又は前記本体の長さ1mm当たり約10mgの重量を有する、請求項1又は2に記載の構成要素。
【請求項8】
前記材料本体が、約0.05~約0.4gms/cm、約0.05~約0.35gms/cm、約0.1~約0.3gms/cm、約0.16~約0.25gms/cm、又は約0.2~約0.25gms/cmの平均嵩密度を有する、請求項1又は2に記載の構成要素。
【請求項9】
前記材料本体を囲む包装材を備える、請求項1又は2に記載の構成要素。
【請求項10】
前記包装材が、約30~約75gsm又は約40~約65gsmの基本重量を有する、請求項9に記載の構成要素。
【請求項11】
前記1つ又は複数のシートが、エアロゾル変性添加剤を含む、請求項1又は2に記載の構成要素。
【請求項12】
前記エアロゾル変性添加剤が、グリセリン、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソ-エリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、ジエチル硫酸塩、クエン酸トリエチル(TEC)、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸ベンジル、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸、プロピレンカーボネート、ポリエチレングリコール(PEG)、テトラ(エチレングリコール)ジアクリレート(TEGDA)、又はアルキルケテンダイマー(AKD)から選択される少なくとも1つの添加剤を含む、請求項11に記載の構成要素。
【請求項13】
前記エアロゾル変性添加剤が、乾燥重量基準で測定された前記1つ又は複数のシートの重量の約7%~約20%又は約9%~約18%を含む、請求項1に記載の構成要素。
【請求項14】
前記エアロゾル変性添加剤が、25℃で5~100センチポアズの粘度を有する液体として、前記1つ又は複数の材料シートに付与されている、請求項1に記載の構成要素。
【請求項15】
前記1つ又は複数のシートが、約100mm~約350mm又は約120mm~約300mmの全幅を有する、請求項1又は2に記載の構成要素。
【請求項16】
前記本体を通って延びる前記1つ又は複数のシートのうちの少なくとも1つが、一連の実質的に平行な山部及び溝を含む波形パターンを有するように形成されている波形化シート材料を含み、隣り合う山部間の平均間隔が、約0.3mmよりも大きく、及び/又は、前記山部及び溝の平均深さ又は振幅が、約0.1mm~約0.8mmである、請求項1に記載の構成要素。
【請求項17】
前記波形が、30℃超、40℃超、又は50℃超の温度のローラ面を使用して付与されている、請求項2又は請求項16に記載の構成要素。
【請求項18】
前記1つ又は複数のシートが、約5,000~約50,000コレスタ単位の通気度を有する、請求項1又は2に記載の構成要素。
【請求項19】
前記構成要素が、約16mm~約25mmの範囲の外周を有する、請求項1又は2に記載の構成要素。
【請求項20】
前記構成要素が、フィルタを備える、請求項1又は2に記載の構成要素。
【請求項21】
前記材料本体に埋め込まれるとともに前記材料本体によって全面を囲まれた香味送達部材を備える、請求項1又は2に記載の構成要素。
【請求項22】
エアロゾル供給システムにおいて用いられる物品であって、請求項1又は2に記載の構成要素と、エアロゾル生成材料のロッドと、を備える、物品。
【請求項23】
前記構成要素の長手方向中心点における前記構成要素の硬度が、約60%~約95%又は約70%~約95%の範囲である、請求項22に記載の物品。
【請求項24】
エアロゾル供給システムにおいて用いられる物品用の構成要素を製造する方法であって、
移動経路に沿って1つ又は複数の材料シートを供給するステップであり、前記1つ又は複数のシートが約1,000~約50,000コレスタ単位の通気度を有する、ステップと、
前記1つ又は複数のシートをロッドとして形成するステップと、
前記ロッドをラッパーで包むステップと、
前記ロッドを切断して前記構成要素を形成するステップであり、前記構成要素が、前記構成要素の全体にわたって、約0.05~約0.5gms/cmの平均嵩密度を有する、ステップと、
を含む、方法。
【請求項25】
前記1つ又は複数のシートが前記移動経路に沿って供給される際に、エアロゾル変性添加剤を前記1つ又は複数のシートに付与するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記エアロゾル変性添加剤が、25℃で5~100センチポアズの粘度を有する液体として付与される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
30℃超、40℃超、又は50℃超の温度のローラ面を使用して、前記1つ又は複数のシートを波形化するステップをさらに含む、請求項24、請求項25、又は請求項26に記載の方法。
【国際調査報告】