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特表2024-524236TRKキナーゼ阻害剤化合物及びその使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】TRKキナーゼ阻害剤化合物及びその使用
(51)【国際特許分類】
   C07D 487/04 20060101AFI20240628BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240628BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240628BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20240628BHJP
   A61K 31/4188 20060101ALI20240628BHJP
   A61K 31/454 20060101ALI20240628BHJP
   A61K 31/496 20060101ALI20240628BHJP
【FI】
C07D487/04 138
C07D487/04 CSP
A61P43/00 111
A61P35/00
A61P35/02
A61K31/4188
A61K31/454
A61K31/496
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579048
(86)(22)【出願日】2022-06-21
(85)【翻訳文提出日】2024-02-14
(86)【国際出願番号】 CN2022100186
(87)【国際公開番号】W WO2022268080
(87)【国際公開日】2022-12-29
(31)【優先権主張番号】202110685264.5
(32)【優先日】2021-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521375472
【氏名又は名称】ホーナン メディノ ファーマシューティカル テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HENAN MEDINNO PHARMACEUTICAL TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 1001, 10th Floor, Zhengzhou Internstional Logistics E-commerce Headquarters, No.99 Qiancheng Avenue, Zhengzhou Economic and Technological Development Zone, Zhengzhou, Henan, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ルー リャン
(72)【発明者】
【氏名】ファン ハイ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ロンジェン
(72)【発明者】
【氏名】チャオ サイサイ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ジシュアン
(72)【発明者】
【氏名】ワン シャオロン
(72)【発明者】
【氏名】チュー ジュンジエ
(72)【発明者】
【氏名】リャオ シンウェイ
(72)【発明者】
【氏名】チェン ジアシン
(72)【発明者】
【氏名】リン シャンツン
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086CB03
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZB26
4C086ZB27
4C086ZC20
(57)【要約】
本願は、TRKキナーゼ阻害剤化合物及びその使用に関する。具体的に、本願は、式(I)の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物を開示する。本願は、さらに、当該化合物の医学的使用に関する。
【化1】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物。
【化1】
(式中、R、Rは、H、CN、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、ハロゲンからそれぞれ独立に選択され、
は、H、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、C3-6脂環式基、及び4~6員ヘテロ脂環式基から選択され、
の個数は、1、2又は3個であり、且つ、各Rは、H、ハロゲン、-CN、-OH、-NO、-NR、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、C3-6脂環式基、及び4~6員ヘテロ脂環式基からそれぞれ独立に選択され、
Xは、連結結合、O、S又は(NR)であり、ここで、Rは、H、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、C3-6脂環式基及び4~6員ヘテロ脂環式基から選択され、
及びRは、H、C1-6アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシからそれぞれ独立に選択されるか、又は、R及びRは、それらに連結されるN原子と共に3~6員環を形成し、
n=1、2又は3であり、
Lは、(C=O)、(O=S=O)、CR又は連結結合であり、ここで、R及びRは、H、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、C3-6脂環式基及び4~6員ヘテロ脂環式基からそれぞれ独立に選択されるか、又は、R及びRは、それらに連結される炭素原子と共に3~6員環を形成し、
は、H、ハロゲン、-OH、-NO、-CN、-SF、-SH、-S-C1-4アルキル、C1-6アルキル、C1-6ハロゲン化アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロゲン化アルコキシ、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C3-7脂環式基、3~10員ヘテロ脂環式基、C6-12ジシクロ脂環式基、6~12員ジシクロヘテロ脂環式基、C8―15員トリシクロ脂環式基、8~15員トリシクロヘテロ脂環式基、C5-8アリール、5~10員ヘテロアリール、C7-11ジシクロアリール、7~11員ジシクロヘテロアリール、-C1-4アルキル-(C3-7脂環式基)、-C1-4アルキル-(3~10員ヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C6-12ジシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(6~12員ジシクロヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C8―15員トリシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(8~15員トリシクロヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C5-8アリール)、-C1-4アルキル-(5~10員ヘテロアリール)、-N(R10)(R11)、-N(R10)(C(=O)R11)、-N(R10)(C(=O)-OR11)、-N(R12)(C(=O)-N(R10)(R11))、-C(=O)-N(R10)(R11)、-C(=O)-R12、-C(=O)-OR12、-OC(=O)R12、-N(R10)(S(=O)11)、-S(=O)-N(R10)(R11)、-SR12及び-OR12から選択され、ここで、-S-C1-4アルキル、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロゲン化アルコキシ、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C3-7脂環式基、3~10員ヘテロ脂環式基、C6-12ジシクロ脂環式基、6~12員ジシクロヘテロ脂環式基、C8―15員トリシクロ脂環式基、8~15員トリシクロヘテロ脂環式基、C5-8アリール、5~7員ヘテロアリール、C7-11ジシクロアリール、7~11員ジシクロヘテロアリール、-C1-4アルキル-(C3-7脂環式基)、-C1-4アルキル-(3~10員ヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C6-12ジシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(6~12員ジシクロヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C8―15員トリシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(8~15員トリシクロヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C5-8アリール)及び-C1-4アルキル-(5~10員ヘテロアリール)は、0、1、2、3又は4個のR5aでそれぞれ任意に置換され、R5aは、ハロゲン、-OH、-NO、-CN、-SF、-SH、-S-C1-4アルキル、オキソ、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロゲン化アルコキシ、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C3-7脂環式基、3~10員ヘテロ脂環式基、C5-8アリール、5~7員ヘテロアリール、-N(R13)(R14)、-N(R13)(C(=O)R14)、-N(R13)(C(=O)-OR14)、-N(R15)(C(=O)-N(R13)(R14))、-C(=O)-N(R13)(R14)、-C(=O)-R15、-C(=O)-OR15、-OC(=O)R15、-N(R13)(S(=O)14)、-S(=O)-N(R13)(R14)、-SR15及び-OR15から独立に選択され、
10、R11、R12、R13、R14及びR15は、出現毎に、H、C1-6アルキル、C1-6ハロゲン化アルキル、C3-7脂環式基、3~10員ヘテロ脂環式基、C5-8アリール、5~7員ヘテロアリール、C7-11ジシクロアリール、7~11員ジシクロヘテロアリール、-C1-4アルキル-(C3-7脂環式基)、-C1-4アルキル-(3~10員ヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C6-12ジシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(6~12員ジシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C8-15員トリシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(8~15員トリシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C5-8アリール)及び-C1-4アルキル-(5~10員ヘテロアリール)からなる群よりそれぞれ独立に選択され、ここで、前記群内の各選択肢は、ハロゲン、-OH、-NH、-NH(CH)、-N(CH、-CN、-NO、-SF、-SH、-S-C1-4アルキル、オキソ、C1-4アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-7脂環式基、3~10員ヘテロ脂環式基、C5-8アリール、5~7員ヘテロアリール、C7-11ジシクロアリール、7~11員ジシクロヘテロアリール、C1-4ヒドロキシアルキル、-S-C1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C1-4アルキル、-C(=O)-O-C1-4アルキル、-C(=O)-NH、-C(=O)-N(C1-4アルキル)、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ及びC1-4ハロゲン化アルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される0、1、2、3又は4個の置換基で任意に置換されるか、又は、R10及びR11は、それらに連結される原子と共に3~14員環を形成するか、又は、R13及びR14は、それらに連結される原子と共に3~14員環を形成する。)
【請求項2】
n=1又は2である、
請求項1に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物。
【請求項3】
Xは、-O-又は-NH-である、
請求項1又は2に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物。
【請求項4】
及びRは、H、F、Cl及びBrからそれぞれ独立に選択される、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物である。
【請求項5】
Lは、-(C=O)-、-(O=S=O)-、-CH-、-C(CH-、-CH(CH)-又は連結結合である、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物。
【請求項6】
は、Hである、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物。
【請求項7】
は、H、ハロゲン、-OH、-NO、-CN、-SF、-SH、-S-C1-4アルキル、C1-6アルキル、C1-6ハロゲン化アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロゲン化アルコキシ、C3-6脂環式基、4~6員ヘテロ脂環式基、C5-8アリール、5~10員ヘテロアリール、-C1-4アルキル-(C3-7脂環式基)、-C1-4アルキル-(3~10員ヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C5-8アリール)、-C1-4アルキル-(5~10員ヘテロアリール)、-N(R10)(R11)から選択され、ここで、前記-S-C1-4アルキル、C1-6アルキル、C1-6ハロゲン化アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロゲン化アルコキシ、C3-6脂環式基、4~6員ヘテロ脂環式基、C5-8アリール、5~10員ヘテロアリール、-C1-4アルキル-(C3-7脂環式基)、-C1-4アルキル-(3~10員ヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C5-8アリール)及び-C1-4アルキル-(5~10員ヘテロアリール)は、0、1、2、3又は4個のR5aでそれぞれ任意に置換され、R5aは、ハロゲン、-OH、-NO、-CN、オキソ、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロゲン化アルコキシ、C3-7脂環式基、3~10員ヘテロ脂環式基、C5-8アリール及び5~7員ヘテロアリールから独立に選択され、
10、R11及びR12は、出現毎に、H、C1-6アルキル、C1-6ハロゲン化アルキル、C3-7脂環式基及び3~10員ヘテロ脂環式基からなる群よりそれぞれ独立に選択され、ここで、前記群内の選択肢は、ハロゲン、-OH、-NH、オキソ、C1-4アルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ及びC1-4ハロゲン化アルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される0、1、2、3又は4個の置換基で任意に置換されるか、又は、R10、R11は、それらに結合される原子と共に3~8員環を形成する、
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物。
【請求項8】
は、H、ハロゲン、-OH、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、フェニル、ピペラジニル、ピペリジル、モルホリニル、ピロリジニル、ピロリル、モルホリニル、ピリジル及びピラゾリルから選択され、ここで、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、フェニル、ピペラジニル、ピペリジル、モルホリニル、ピロリジニル、ピロリル、モルホリニル、ピリジル及びピラゾリルは、それぞれ1又は2個のR5aで任意に置換され、R5aは、ハロゲン、-OH、-NO、-CN、オキソ、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル及びC1-4アルコキシから独立に選択される、
請求項7に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物。
【請求項9】
前記化合物は、
N-(1-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-3-(1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-5-アミン、
N-(3,5-ジフルオロベンジル)-3-(5-(ピペリジン-4-イルメチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-5-アミン、
5-(3,5-ジフルオロベンジル)-3-(5-(メチルスルホニル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-N,N-ジメチル-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)ホルムアミド、
2-(ジメチルアミノ)エチル2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボキシレート、
(2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)(1-メチルピペリジン-4-イル)メタノン、
2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-5-(1-メチルピペリジン-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-3H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン、
(S)-5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
1-メチルピペリジン-4-イル-2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボキシレート、
N-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-3-(5-(ピペリジン-4-イルメチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-5-アミン、
N-(1-(1-,3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-3-(5-(((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-5-アミン、
シクロプロピル(2-(5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)メタノン、
5-(3,5-ジフルオロベンジル)-3-(5-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(ピペリジン-4-イルメチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(((1-エチルピペリジン-4-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
2-(2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)-N,N-ジメチルエタン-1-アミン、
1-(4-((2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)エタン-1-オン、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(((1-メチルピロリジン-3-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(2-(1-メチルピペリジン-4-イル)エチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(((1-イソプロピルピペリジン-4-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(1-(1-メチルピペリジン-4-イル)エチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(ピペリジン-3-イルメチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(ピペリジン-2-イルメチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-((1-メチルアゼチジン-3-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
3-(5-((1-シクロブチルピペリジン-4-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(((1-イソプロピル-4-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
(2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)(4-メチルピペラジン-1-イル)メタノン、
1-メチルピロリジン-3-イル-2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボキシレート、
1-メチルアゼチジン-3-イル-2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボキシレート、
(R)-5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
1-メチルピペリジン-3-イル-2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボキシレート、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(1-(1-メチルアゼチジン-3-イル)エチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
4-(2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)-N,N-ジメチルシクロヘキサン-1-アミン、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(1-(メチルスルホニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1Hインダゾール、
4-((2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボン酸メチルエステル、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(1-エチルピペリジン-4-イル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1Hインダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(2-メチル-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(7-メチル-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(1-メチルピロリジン-3-イル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1Hインダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(ピロリジン-2-イルメチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(1-エチルピペリジン-3-イル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1Hインダゾール、
3-(2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)-N,N-ジメチルシクロブタン-1-アミン、
3-(2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)-N,N-ジメチルシクロヘキサン-1-アミン、
3-(2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)-N,N-ジメチルシクロペンタン-1-アミン、
3-フルオロ-5-(1-(3-(5-((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インドール-5-イル)オキシ)エチル)ベンゾニトリル、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)プロポキシ)-3-(5-((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール
から選択される、
請求項1に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物。
【請求項10】
前記式(I)の化合物は、下記の式(Ia)で表される化合物、下記の式(Ib)で表される化合物、下記の式(Ic)で表される化合物、下記の式(IIa)で表される化合物、又は下記の式(IIb)で表される化合物である、
請求項1に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物。
【化2】
(式中、Xは、-O-又は-(NH)-であり、L、n、R、R、Rは、請求項1に記載の定義である。)
【化3】
(式中、L、n、R、Rは、請求項1に記載の定義である。)
【化4】
(式中、Xは、-O-又は-(NH)-であり、n、R、R、R、R、Rは、請求項1に記載の定義である。)
【化5】
(式中、n、R、R、R、Rは、請求項1に記載の定義である。)
【化6】
(式中、n、R、R、R、Rは、請求項1に記載の定義である。)
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物と、
一種又は複数種の薬学的に許容可能な担体、アジュバント又は賦形剤と、
を含む、医薬組成物。
【請求項12】
TRKキナーゼ又はNTRK遺伝子に関連する疾患又は病症を治療するための医薬の製造における、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物、或いは請求項15に記載の医薬組成物の使用。
【請求項13】
前記TRKキナーゼ又はNTRK遺伝子に関連する疾患又は病症は、癌、疼痛、炎症、神経変性疾患、細胞増殖疾患から選択され、好ましくは、肝細胞癌、乳癌、膀胱癌、結腸直腸癌、黒色腫、間皮腫、肺癌、前立腺癌、膜癌、膵臓癌、食道癌、胃癌、リンパ癌、白血病、鼻咽頭癌、精巣癌、甲状腺癌、扁平上皮癌、神経膠芽腫、神経芽腫、子宮癌及び横紋筋肉腫から選択される、
請求項12に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、薬理活性を有する新規な化合物を提供し、当該化合物は、TRKキナーゼの活性を阻害することができる。本願は、さらに、当該化合物を含む組成物、及びTRKキナーゼ又はNTRK遺伝子に関連する疾患又は病症を治療するための医薬の製造における当該化合物及び当該組成物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
プロテインキナーゼ(Protein Kinase、PK)は、細胞成長、増殖及び生存の重要な調節因子であり、プロテインキナーゼの機能不全は多くの疾患の標識である。ヒトの癌に関連する発癌遺伝子及び原がん遺伝子は、その大部分がPKをコードする。近年、プロテインキナーゼの一種類であるTRKキナーゼ(Tropomyosin receptor kinase、トロポミオシン受容体キナーゼ)は、研究者らの注意を引いている。
【0003】
TRKキナーゼは、受容体型チロシンキナーゼファミリーに属する。Trkファミリーは、主に、TRKA、TRKB及びTRKCという3つのメンバーを含み、それらは、それぞれ、神経栄養受容体チロシンキナーゼ(Neurotrophic receptor tyrosine kinase、NTRK)遺伝子:NTRK1遺伝子、NTRK2遺伝子、NTRK3遺伝子によってコードされる。従来の研究によれば、神経成長因子(NGF)、脳由来神経栄養因子(BDNF)、神経栄養因子4/5(NT-4/5)、及び神経栄養因子3(NT-3)受容体としてのこれらのTRKキナーゼは、ニューロン細胞のシグナル維持、ニューロン細胞のシグナル伝達、細胞の増殖、分化、代謝、ひいてはアポトーシスを調節することができることが実証されている。TRKキナーゼは、ヒト悪性腫瘍において複数のメカニズムによって構成的活性化(constitutive activation)される。最も公認されるメカニズムは、NTRK遺伝子融合であり、ここで、3′ NTRK遺伝子領域が染色体内又は染色体間で再配列された後、5′とパートナー遺伝子の配列を融合して、腫瘍が発生されるリスクが高くなる。TRKキナーゼの活性化又は失調、並びにNTRK遺伝子の融合は、多種の腫瘍又は癌の発生、進行及び悪化と密接に関連することが実証され、NTRK融合遺伝子発現を有する患者に対して、TRKは腫瘍治療の重要なターゲットポイントである。そのため、小分子TRKキナーゼ阻害剤は、潜在力のある広域スペクトル抗癌剤と考えられる。また、TRK阻害剤は、臨床前疼痛動物モデル及び臨床前炎症動物モデルに有効であることが証明されている。
【0004】
ラロトレクチニブ(Larotrectinib)は、LOXO-101又はヴァイトラックビ(Vitrakvi)とも呼ばれ、初めて上場承認されたTRK阻害剤の抗癌剤である。これは、いくつかの癌の治療において有意な治療効果を示しているが、その価格は極めて高価であり、長期服用後に薬物耐性を克服し難いという問題がある。2番目に上場承認されたTRK阻害剤の医薬は、エヌトレクチニブ(Entrectinib)であり、ロズリートレク(Rozlytrek)とも呼ばれ、同じく良好な広域スペクトル抗癌活性を示している。
【0005】
研究者らは、ラロトレクチニブ及びエヌトレクチニブの成功から、癌治療におけるTRK阻害剤の重要性及び将来性を認識している。しかしながら、現在、依然として他の代替のTRK阻害剤を切実に希望している。
【発明の概要】
【0006】
第1の態様において、本願は、TRKキナーゼ阻害剤としての式(I)の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物を提供する。
【0007】
【化1】
(式中、R、Rは、H、CN、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、ハロゲンからそれぞれ独立に選択され、
は、H、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、C3-6脂環式基、及び4~6員ヘテロ脂環式基から選択され、
の個数は、1、2又は3個であり、且つ、各Rは、H、ハロゲン、-CN、-OH、-NO、-NR、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、C3-6脂環式基、及び4~6員ヘテロ脂環式基からそれぞれ独立に選択され、
Xは、連結結合、O、S又は(NR)であり、ここで、Rは、H、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、C3-6脂環式基及び4~6員ヘテロ脂環式基から選択され、
及びRは、H、C1-6アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシからそれぞれ独立に選択されるか、又は、R及びRは、それらに連結されるN原子と共に3~6員環を形成し、
n=1、2又は3であり、
Lは、(C=O)、(O=S=O)、CR又は連結結合であり、ここで、R及びRは、H、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、C3-6脂環式基及び4~6員ヘテロ脂環式基からそれぞれ独立に選択されるか、又は、R及びRは、それらに連結される炭素原子と共に3~6員環を形成し、
は、H、ハロゲン、-OH、-NO、-CN、-SF、-SH、-S-C1-4アルキル、C1-6アルキル、C1-6ハロゲン化アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロゲン化アルコキシ、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C3-7脂環式基、3~10員ヘテロ脂環式基、C6-12ジシクロ脂環式基、6~12員ジシクロヘテロ脂環式基、C8―15員トリシクロ脂環式基、8~15員トリシクロヘテロ脂環式基、C5-8アリール、5~10員ヘテロアリール、C7-11ジシクロアリール、7~11員ジシクロヘテロアリール、-C1-4アルキル-(C3-7脂環式基)、-C1-4アルキル-(3~10員ヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C6-12ジシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(6~12員ジシクロヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C8―15員トリシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(8~15員トリシクロヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C5-8アリール)、-C1-4アルキル-(5~10員ヘテロアリール)、-N(R10)(R11)、-N(R10)(C(=O)R11)、-N(R10)(C(=O)-OR11)、-N(R12)(C(=O)-N(R10)(R11))、-C(=O)-N(R10)(R11)、-C(=O)-R12、-C(=O)-OR12、-OC(=O)R12、-N(R10)(S(=O)11)、-S(=O)-N(R10)(R11)、-SR12及び-OR12から選択され、ここで、上記-S-C1-4アルキル、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロゲン化アルコキシ、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C3-7脂環式基、3~10員ヘテロ脂環式基、C6-12ジシクロ脂環式基、6~12員ジシクロヘテロ脂環式基、C8―15員トリシクロ脂環式基、8~15員トリシクロヘテロ脂環式基、C5-8アリール、5~7員ヘテロアリール、C7-11ジシクロアリール、7~11員ジシクロヘテロアリール、-C1-4アルキル-(C3-7脂環式基)、-C1-4アルキル-(3~10員ヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C6-12ジシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(6~12員ジシクロヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C8―15員トリシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(8~15員トリシクロヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C5-8アリール)及び-C1-4アルキル-(5~10員ヘテロアリール)は、0、1、2、3又は4個のR5aでそれぞれ任意に置換され、R5aは、ハロゲン、-OH、-NO、-CN、-SF、-SH、-S-C1-4アルキル、オキソ、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロゲン化アルコキシ、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C3-7脂環式基、3~10員ヘテロ脂環式基、C5-8アリール、5~7員ヘテロアリール、-N(R13)(R14)、-N(R13)(C(=O)R14)、-N(R13)(C(=O)-OR14)、-N(R15)(C(=O)-N(R13)(R14))、-C(=O)-N(R13)(R14)、-C(=O)-R15、-C(=O)-OR15、-OC(=O)R15、-N(R13)(S(=O)14)、-S(=O)-N(R13)(R14)、-SR15及び-OR15から独立に選択され、
10、R11、R12、R13、R14及びR15は、出現毎に、H、C1-6アルキル、C1-6ハロゲン化アルキル、C3-7脂環式基、3~10員ヘテロ脂環式基、C5-8アリール、5~7員ヘテロアリール、C7-11ジシクロアリール、7~11員ジシクロヘテロアリール、-C1-4アルキル-(C3-7脂環式基)、-C1-4アルキル-(3~10員ヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C6-12ジシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(6~12員ジシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C8-15員トリシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(8~15員トリシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C5-8アリール)及び-C1-4アルキル-(5~10員ヘテロアリール)からそれぞれ独立に選択され、ここで、当該群内の各選択肢は、ハロゲン、-OH、-NH、-NH(CH)、-N(CH、-CN、-NO、-SF、-SH、-S-C1-4アルキル、オキソ、C1-4アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-7脂環式基、3~10員ヘテロ脂環式基、C5-8アリール、5~7員ヘテロアリール、C7-11ジシクロアリール、7~11員ジシクロヘテロアリール、C1-4ヒドロキシアルキル、-S-C1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C1-4アルキル、-C(=O)-O-C1-4アルキル、-C(=O)-NH、-C(=O)-N(C1-4アルキル)、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ及びC1-4ハロゲン化アルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される0、1、2、3又は4個の置換基で任意に置換されるか、又は、R10及びR11は、それらに連結される原子と共に3~14員環を形成するか、又は、R13及びR14は、それらに連結される原子と共に3~14員環を形成する。)
【発明を実施するための形態】
【0008】
特に断らない限り、本明細書に記載の「式(I)で表される化合物」、「式(I)の化合物」又は「本願の化合物」或いは類似の用語もその任意の光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物を含む。
【0009】
「光学異性体」という用語は、化合物が一つ又は複数のキラル中心を有する場合、各キラル中心にR配置又はS配置が存在することができ、これによって形成される様々な異性体が光学異性体であることを意味する。光学異性体には、すべてのジアステレオマー、エナンチオマー、メソ体、ラセミ体、又はその混合物が含まれる。例えば、光学異性体は、キラルクロマトグラフィーカラム又はキラル合成によって分離することができる。
【0010】
「幾何異性体」という用語は、化合物に二重結合が存在する場合、その化合物にシス異性体、トランス異性体、E異性体、及びZ異性体が存在することを意味する。幾何異性体には、シス異性体、トランス異性体、E異性体、Z異性体又はそれらの混合物が含まれる。
【0011】
「互変異性体」という用語は、分子内のある原子の2つの位置での急速な移動によって生成される異性体を意味する。当業者であれば、互変異性体が互いに変換でき、ある状態下で、それらがバランス状態に達して共存できることが理解可能である。
【0012】
特に断らない限り、本明細書に記載の「式(I)で表される化合物」、「式(I)の化合物」、又は「本願の化合物」等の用語も当該化合物中の一つ又は複数の原子がその同位体原子で置換される同位体標識化合物を含む。
【0013】
本願の化合物に含まれる同位体に適用する例は、水素の同位体(例えば、H(D)及びH(T))、炭素の同位体(例えば、11C、13C及び14C)、塩素の同位体(例えば、36Cl)、フッ素の同位体(例えば、18F)、ヨウ素の同位体(例えば、123I及び125I)、窒素の同位体(例えば、13N及び15N)、酸素の同位体(例えば、15O、17O及び18O)、及び硫黄の同位体(例えば、35S)を含む。
【0014】
同位体標識化合物(例えば、放射性同位体を含む化合物)は、医薬及び/又は基質組織分布の研究に用いることができる。導入の容易性及び検出手段の利便性を考慮すると、放射性同位元素重水素(即ち、D)及び炭素-14(即ち、14C)は当該目的に対して特に有用である。
【0015】
重水素(即ち、D)のような比較的重い同位体で置換することによりいくつかの治療上の利点を提供することができるため、特定の状況に好ましい。治療上の利点は、例えば、より大きな代謝作用の安定性(例えば、増加した体内半減期又は減少した用量要求)によりもたらされる。従って、いくつかの実施形態において、本願の化合物は、同位体標識化合物であり、ここで、Hは、出現毎に、Dで任意に置換される。
【0016】
陽電子放射同位体(例えば、11C、18F、15O及び13N)による置換は、陽電子放射受容体画像(Positron Emission Topography、PET)の研究に用いることができ、基質受容体の占用状態を検出することに用いられる。
【0017】
同位体標識化合物は、一般的に、当業者に知られている一般的な技術、又は従来使用されている非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を用いて調製することができる。
【0018】
本願の化合物は、その薬学的に許容可能な塩として存在することができる。
【0019】
「薬学的に許容可能」という用語は、対応する化合物、担体又は分子がヒトへの投与に適していることを意味する。好ましくは、この用語は、CFDA(中国)、EMEA(ヨーロッパ)、FDA(米国)等の規制機関によって認定された哺乳動物(好ましくはヒト)に用いられるものを意味する。
【0020】
薬学的に許容可能な塩類は、その酸付加塩及び塩基付加塩を含む。好適な酸付加塩は、無毒性の塩を形成する酸により形成される。その例は、酢酸塩、アジピン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、炭酸水素塩/炭酸塩、硫酸水素塩/硫酸塩、ホウ酸塩、樟脳スルホン酸塩、クエン酸塩、シクロヘキサンアミンスルホン酸塩、エタンジスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、2-(4-ヒドロキシベンジル)安息香酸塩、水素塩化物/塩化物、水素臭素化合物/臭素化物、水素ヨウ化物/ヨウ化物、2-ヒドロキシエチルスルホン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、メチル硫酸塩、ナフタレン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、乳酸塩、シュウ酸塩、ヘキサデカン酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/リン酸二水素塩、ピログルタミン酸塩、グルカレート、ステアレート、サリチル酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、トルエンスルホン酸塩及びトリフルオロ酢酸塩を含むが、これらに限定されない。適切な塩基付加塩は、無毒性の塩を形成するアルカリにより形成される。その例は、アルミニウム、アルギニン、カルシウム、コリン、ジエチルアミン、ジエタノールアミン、グリシン、リジン、マグネシウム、メグルミン、エタノールアミン、カリウム、ナトリウム、トリステアリン及び亜鉛塩を含むが、これらに限定されない。酸及びアルカリの半塩、例えば、硫酸半塩及びカルシウム半塩を形成することができる。適切な塩の説明については、Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection and Use by Stahl and Wermuth(Wiley-VCH,2002)を参照する。本明細書に記載の化合物の薬学的に許容可能な塩を調製するための方法は、当業者に知られている。
【0021】
また、本願の化合物は、非溶媒和形態、及び薬学的に許容可能な溶媒、例えば水、エタノール等の溶媒和形態で存在することができる。化合物は、一種又は複数種の結晶状態で存在してもよく、即ち多結晶型であってもよく、又はそれらは非晶質固体として存在してもよい。これらの全ての形態も本願の範囲に含まれる。
【0022】
本願は、本願の化合物のプロドラッグをさらに含む。「プロドラッグ」という用語は、酵素、胃酸等の生理的条件下で、生体内で、例えば、それぞれ酵素触媒下で行われる酸化、還元、加水分解等の反応により本願の化合物に転化する誘導体を意味する。そのため、本願の化合物のある誘導体自体は、非常に少ないか又は薬理学的活性がないが、体内又は体に投与する時に、所望の活性を有する本願の化合物に変換することができる。
【0023】
本願は、本願の化合物の代謝物をさらに含む。「代謝物」という用語は、細胞又は有機体、好ましくはヒトにおいて、本願の任意の化合物に由来する全ての分子を意味する。
【0024】
本明細書で使用する場合、「置換」という用語は、基中の一つ又は複数(好ましくは1~5個、より好ましくは1~3個)の水素原子が対応する数の置換基で独立に置換されることを意味する。
【0025】
本明細書で使用する場合、「独立」という用語は、置換基の数が一つを超える場合、これらの置換基は同じであっても異なってもよいことを意味する。
【0026】
本明細書で使用する場合、「任意」又は「任意に」という用語は、それにより説明されるイベントが発生し得るか又は発生しないことを示す。例えば、一つの基が「任意に置換される」ことは、当該基が置換されていなくてもよく、置換されていてもよいことを意味する。
【0027】
「ハロゲン」又は「ハロ」という用語は、-F、-Cl、-Br、又は-Iを意味する。
【0028】
本明細書で使用する場合、「アルキル」という用語は、飽和脂肪族炭化水素を意味し、直鎖及び分岐鎖を含む。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1~8個、又は1~6個、又は1~4個、又は1~3個の炭素原子を有する。例えば、「C1-8アルキル」という用語は、1~8個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖の原子団を意味する。「C1-8アルキル」という用語は、その定義において「C1-6アルキル」、「C1-3アルキル」及び「Cアルキル」等を含む。アルキルの例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、2-ペンチル、3-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、(R)-2-メチルブチル、(S)-2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,3-ジメチルプロピル、2,3-ジメチルブチル、ヘキシル等を含むが、これらに限定されない。アルキル基は、一つ又は複数(例えば、1~5個)の適切な置換基で任意に置換されてもよい。
【0029】
本明細書で使用する場合、「アルケニル」という用語は、少なくとも一つの炭素-炭素二重結合を有する脂肪族炭化水素を意味し、少なくとも一つの炭素-炭素二重結合を有する直鎖及び分岐鎖を含む。いくつかの実施形態において、アルケニルは、2~8個の炭素原子、2~6個の炭素原子、3~6個の炭素原子、又は2~4個の炭素原子を有する。例えば、「C2-8アルケニル」という用語は、2~8個の炭素数の直鎖又は分岐鎖の不飽和原子団(少なくとも一つの炭素-炭素二重結合を有する)を意味する。二重結合は、別の基との結合部位ではなくてもよく、別の基との結合部位であってもよい。アルケニルは、ビニル、1-プロペニル、2-プロペニル、2-メチル-2-プロペニル、ブテニル、ペンテニル、3-ヘキセニル等を含むが、これらに限定されない。アルケニル基は、一つ又は複数(例えば、1~5個)の適切な置換基で任意に置換されてもよい。式(I)の化合物がアルケニル基を含む場合、当該アルケニル基は、純粋なE形態、純粋なZ形態、又はその任意の混合物で存在することができる。
【0030】
本明細書で使用する場合、「アルキニル」という用語は、少なくとも一つの炭素-炭素三重結合を有する脂肪族炭化水素を意味し、少なくとも一つの炭素-炭素三重結合を有する直鎖及び分岐鎖を含む。いくつかの実施形態において、アルキニル基は、2~8個の炭素原子、2~6個の炭素原子、3~6個の炭素原子、又は2~4個の炭素原子を有する。例えば、「C2-8アルキニル」という用語は、2~8個の炭素数の直鎖又は分岐鎖の不飽和原子団(少なくとも一つの炭素-炭素三結合を有する)を意味する。三重結合は、別の基との結合部位ではなくてもよく、別の基との結合部位であってもよい。アルキニルは、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、2-メチル-2-プロピニル、ブチニル、ペンチニル、3-ヘキシニル等を含むが、これらに限定されない。アルキニル基は、一つ又は複数(例えば、1~5個)の適切な置換基で任意に置換されてもよい。
【0031】
本明細書で使用する場合、「C3-8脂環式基」という用語は、環を形成する炭素原子を3~8個有する脂環式基を意味する。「C3-7脂環式基」という用語は、環を形成する炭素原子を3~7個有する脂環式基を意味する。「C3-6脂環式基」という用語は、環を形成する炭素原子を3~6個有する脂環式基を意味する。脂環式基は、単環の環であってもよい。脂環式基の定義は、不飽和の非芳香族脂環式基も含む。脂環式基の例は、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロヘキサジエニル、シクロペンテニル、シクロヘプテニル及びシクロオクテニルである。脂環式基は、一つ又は複数の適切な置換基で任意に置換されてもよい。
【0032】
本明細書で使用する場合、「C6-12ジシクロ脂環式基」という用語は、環を形成する炭素原子を6~12個有し、二つの環を有する脂環式基を意味する。ジシクロ脂環式基は、縮合してもよく、架橋二環式脂環式基系を含んでもよい。
【0033】
本明細書で使用する場合、「C8―15員トリシクロ脂環式基」という用語は、環を形成する炭素原子を8~15個有し、三つの環を有する脂環式基を意味する。トリシクロ脂環式基は縮合してもよく、架橋されてもよい。
【0034】
本明細書で使用する場合、「n員ヘテロ脂環式基」という用語は、環を形成する炭素原子をm個有し、環を形成するヘテロ原子を(n-m)個有する脂環式基を指し、ヘテロ原子は、O、S及びNから選択される。例えば、「4~8員ヘテロ脂環式基」という用語は、ヘテロ脂環式基の置換基が合計4~8個の環原子を含み、そのうちの少なくとも一つがヘテロ原子であることを意味する。「4~6員ヘテロ脂環式基」という用語は、ヘテロ脂環式基の置換基が合計4~6個の環原子を含み、そのうちの少なくとも一つがヘテロ原子であることを意味する。「3~10員ヘテロ脂環式基」という用語は、ヘテロ脂環式基の置換基が合計3~10個の環原子を含み、そのうちの少なくとも一つがヘテロ原子であることを意味する。「n員ジシクロヘテロアルキル」という用語は、環を形成する炭素原子をm個有し、環を形成するヘテロ原子を(n-m)個有するジシクロヘテロアルキルを指し、ヘテロ原子は、O、S及びNから選択される。ヘテロ脂環式基の例は、アゼチジン、チエタン(Thietane)、ジヒドロフラン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロトリアジン、テトラヒドロピラゾリル、テトラヒドロオキサジン、テトラヒドロピリミジル、オクタヒドロベンゾフラニル、オクタヒドロベンズイミダゾリル、オクタヒドロベンゾチアゾール、イミダゾリジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、ピラゾリジニル、チオモルホリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロチアジニル(tetrahydrothiazinyl)、テトラヒドロチアジアジン(tetrahydrothiazin)、テトラヒドロオキサゾリル(tetrahydrooxazolyl)、モルホリニル、オキセタニル(oxetanyl)、テトラヒドロジオキサジン(tetrahydrodioxazine)、オキサジン(oxazin)、オキサチアジン(oxathiazin)、キヌクリジニル(quinuclidinyl)、クロマニル(chromanyl)、イソクロマニル(isochromanyl)、ジヒドロベンゾジオキサニル(dihydrobenzodioxinyl)、ベンゾジオキソール(benzodioxolyl)、ベンゾキサジン、ジヒドロインドリル、ジヒドロベンゾフラニル、テトラヒドロキノリル、イソクロミル(isochromyl)、ジヒドロ-1H-イソインドリル、2-アザジシクロ[2.2.1]ヘプタノイル、3-アザジシクロ[3.1.0]ヘキシル、3-アザジシクロ[4.1.0]ヘプチル、オキセパン(Oxepan)、チエパン(Thiepan)、アゼパン(Azepan)等を含むが、これらに限定されない。ヘテロ脂環式基は、一つ又は複数の適切な置換基で任意に置換されてもよい。
【0035】
本明細書で使用する場合、「C5-8アリール」という用語は、5~8個の炭素原子を有し、芳香環を有するアリールを指し、例えばフェニルである。
【0036】
本明細書で使用する場合、「n員ヘテロアリール」という用語は、芳香環を形成する炭素原子をm個有し、芳香環を形成するヘテロ原子を(n-m)個有するヘテロアリールであることを意味し、ヘテロ原子は、O、S及びNから選択される。例えば、5~7員ヘテロアリールは、フリル、チエニル、ピロリル、チアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピラニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニルを含むが、これらに限定されない。ヘテロアリールは、一つ又は複数の適切な置換基で任意に置換されてもよい。
【0037】
本明細書で使用する場合、「C7-11ジシクロアリール」という用語は、7~11個の炭素原子を有するジシクロアリールを意味し、例えば、ナフチル基、インデニル基等である。ジシクロアリールは、一つ又は複数の適切な置換基で任意に置換されてもよい。
【0038】
本明細書で使用する場合、「n員ジシクロヘテロアリール」という用語は、芳香族二環を形成する炭素原子をm個有し、芳香族二環を形成するヘテロ原子を(n-m)個有するジシクロヘテロアリールであることを意味し、ヘテロ原子は、O、S及びNから選択される。例えば、7~11員ジシクロヘテロアリールは、キノリン、イソキノリン、インドリル、プリン、ベンゾチアゾール基等を含むが、これらに限定されない。ジシクロヘテロアリールは、一つ又は複数の適切な置換基で任意に置換されてもよい。
【0039】
本明細書で使用する場合、「11~15員トリシクロ」という用語は、アクリジン等を含むが、これらに限定されない。11~15員トリシクロは、一つ又は複数の適切な置換基で任意に置換されてもよい。
【0040】
本明細書で使用する場合、「ハロゲン化アルキル」という用語は、一つ又は複数のハロゲン置換基を有するアルキル基(せいぜいパーハロゲン化アルキルであり、即ち、アルキル基の各水素原子はいずれもハロゲン原子で置換される)を意味する。例えば、「C1-6ハロゲン化アルキル」という用語は、一つ又は複数のハロゲン置換基を有するC1-6アルキル基(せいぜいパーハロゲン化アルキルであり、即ち、アルキル基の各水素原子は、いずれもハロゲン原子で置換される)を意味する。別の例を挙げると、「C1-4ハロゲン化アルキル」という用語は、一つ又は複数のハロゲン置換基を有するC1-4アルキル基(せいぜいパーハロゲン化アルキルであり、即ち、アルキル基の各水素原子は、いずれもハロゲン原子で置換される)を意味する。「C1-3ハロゲン化アルキル」という用語は、一つ又は複数のハロゲン置換基を有するC1-3アルキル基(せいぜいパーハロゲン化アルキルであり、即ち、アルキル基の各水素原子は、いずれもハロゲン原子で置換される)を意味する。「C1-2ハロゲン化アルキル」という用語は、一つ又は複数のハロゲン置換基を有するC1-2アルキル基(即ち、メチル又はエチル)(せいぜいパーハロゲン化アルキルであり、即ち、アルキル基の各水素原子は、いずれもハロゲン原子で置換される)を意味する。さらに例を挙げると、「Cハロゲン化アルキル」という用語は、1、2又は3個のハロゲン置換基を有するメチル基を意味する。ハロゲン化アルキル基の例は、CF、C、CHF、CHF、CHCF、CHCl等を含む。
【0041】
本明細書で使用する場合、「アルコキシ」という用語は、単結合で酸素原子に結合されるアルキルを意味する。アルコキシと分子との結合部位は、酸素原子である。アルコキシとしては、アルキル-O-で表されることができる。「C1-6アルコキシ」という用語は、1~6個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基を意味する。「C1-6アルコキシ」という用語は、その定義において「C1-3アルコキシ」の用語を含む。アルコキシは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、ヘキシルオキシ等を含むが、これらに限定されない。アルコキシは、一つ又は複数の適切な置換基で任意に置換されてもよい。
【0042】
本明細書で使用する場合、「3~14員環」という用語は、環を形成する原子を3~14個有する飽和又は不飽和環系を意味する。類似的に、「3~6員環」という用語は、3~6つの環形成原子を有する飽和又は不飽和環系を指し、「3~8員環」という用語は、3~8個の環形成原子を有する飽和又は不飽和環系を意味する。
【0043】
本明細書において、置換基の個数、炭素原子の個数、環原子の個数に関連する数の範囲は当該範囲内の全ての整数を一つずつ列挙することに相当し、範囲は単に簡略化された表記法とする。例えば、「4~6員」は、4、5又は6員を示し、「5~7員」は、5、6又は7員を示し、「7~11員」は、7、8、9、10又は11員を示し、「4~8員」は、4、5、6、7又は8員を示し、「3~10員」は、3、4、5、6、7、8、9又は10員を示し、「3~14員」は、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13又は14員を示し、「C1-3」は、1個の炭素原子(C)、2個の炭素原子(C)又は3個の炭素原子(C)を示し、「C1-4」は、1個の炭素原子(C)、2個の炭素原子(C)、3個の炭素原子(C)又は4個の炭素原子(C)を示し、「C3-6」は、3個の炭素原子(C)、4個の炭素原子(C)、5個の炭素原子(C)又は6個の炭素原子(C)を示し、「C3-8」は、3個の炭素原子(C)、4個の炭素原子(C)、5個の炭素原子(C)、6個の炭素原子(C)、7個の炭素原子(C)又は8個の炭素原子(C)を示し、「C5-7」は、5個の炭素原子(C)、6個の炭素原子(C)又は7個の炭素原子(C)を示し、「C7-11」は、7個の炭素原子(C)、8個の炭素原子(C)、9個の炭素原子(C)、10個の炭素原子(C10)又は11個の炭素原子(C11)を示す。したがって、置換基の個数、炭素原子の個数、環原子の個数に関連する数の範囲もその任意の一つのサブ範囲を含み、各サブ範囲も本明細書に開示されているとみなされる。
【0044】
上記式(I)において、Rは、H、CN、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、ハロゲンから選択される。
【0045】
いくつかの実施形態において、Rは、Hである。
【0046】
いくつかの実施形態において、Rはハロゲンであり、例えば、Rは、F、Cl、Br、Iから選択される。
【0047】
いくつかの実施形態において、Rは、C1-4アルキル又はC1-4ハロゲン化アルキルであり、例えば、1つ又は複数のハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)で任意に置換されるメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチルである。
【0048】
いくつかの実施形態において、Rは、C1-4アルコキシ、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシである。
【0049】
いくつかの実施形態において、Rは、CNである。
【0050】
理解すべきことは、任意の上記Rの実施形態は、前述及び後述の任意のR、R、R、R、X、L及びnの実施形態と任意に組み合わせることができる。
【0051】
上記式(I)において、Rは、H、CN、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、ハロゲンから選択される。
【0052】
いくつかの実施形態において、Rは、Hである。
【0053】
いくつかの実施形態において、Rは、ハロゲンであり、例えば、Rは、F、Cl、Br、Iから選択される。
【0054】
いくつかの実施形態において、Rは、C1-4アルキル又はC1-4ハロゲン化アルキルであり、例えば、1つ又は複数のハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)で任意に置換されるメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチルである。
【0055】
いくつかの実施形態において、Rは、C1-4アルコキシであり、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシである。
【0056】
いくつかの実施形態において、Rは、CNである。
【0057】
理解すべきことは、任意の上記Rの実施形態は、前述及び後述の任意のR、R、R、R、X、L及びnの実施形態と任意に組み合わせることができる。
【0058】
いくつかの実施形態において、RとRは同じであってもよい。例えば、R及びRは、いずれもハロゲンであり、例えばCl又はFであり、さらに例えば、R及びRは、いずれもHである。一つの好ましい実施形態において、R及びRは、いずれもClである。一つの好ましい実施形態において、R及びRは、いずれもHである。
【0059】
いくつかの別の実施形態において、RとRは異なってもよい。
【0060】
上記式(I)において、Rは、H、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、C3-6脂環式基及び4~6員ヘテロ脂環式基から選択される。
【0061】
いくつかの実施形態において、Rは、Hである。
【0062】
いくつかの実施形態において、Rは、C1-3アルキル又はC1-3ハロゲン化アルキルであり、例えば、Rは、一つ又は複数のハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)で任意に置換されるメチル、エチル、プロピル、イソプロピルから選択される。
【0063】
いくつかの実施形態において、Rは、C1-3アルコキシであり、例えば、Rは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシから選択される。
【0064】
いくつかの実施形態において、Rは、C3-6脂環式基であり、例えば、Rは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロペンテニルから選択される。
【0065】
いくつかの実施形態において、Rは、4~6員ヘテロ脂環式基であり、ヘテロ原子は、O、S及びNから選択することができる。例えば、Rは、オキセタニル、チエタン、アゼチジン、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニルから選択される。
【0066】
いくつかの実施形態において、Rは、メチルである。
【0067】
理解すべきことは、任意の上記Rの実施形態は、前述及び後述の任意のR、R、R、R、X、L及びnの実施形態と任意に組み合わせることができる。
【0068】
上記式(I)において、Rの個数は、1、2又は3個であってもよく、各Rは、H、ハロゲン、-CN、-OH、-NO、-NR、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、C3-6脂環式基及び4~6員ヘテロ脂環式基(ヘテロ原子はO、S及びNから選択することができる)からそれぞれ独立に選択され、ここで、R及びRは、H、C1-6アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシからそれぞれ独立に選択されるか、又は、R及びRは、それらに連結されるN原子と共に3~6員環を形成すし、例えば、この際、R、Rは、いずれも(CH(n=1、2、3,4,5等)であるか、又は、R及びRは、それらに連結されるN原子と共に5員又は6員のN含有芳香環を構成する。
【0069】
いくつかの好ましい実施形態において、Rは、Hである。
【0070】
いくつかの実施形態において、Rは、ハロゲンであり、例えば、Rは、F、Cl、Br、Iから選択される。
【0071】
いくつかの実施形態において、Rは、-CN、-OH、-NOである。
【0072】
いくつかの実施形態において、Rは、C1-3アルキル又はC1-3ハロゲン化アルキルであり、例えば、Rは、一つ又は複数のハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)で任意に置換されるメチル、エチル、プロピル、イソプロピルから選択される。
【0073】
いくつかの実施形態において、Rは、C1-3アルコキシであり、例えば、Rは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシから選択される。
【0074】
いくつかの実施形態において、Rは、C3-6脂環式基であり、例えば、Rは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニルから選択される。
【0075】
いくつかの実施形態において、Rは、4~6員ヘテロ脂環式基(ヘテロ原子は、O、S及びNから選択することができる)であり、例えば、Rは、オキセタニル、チエタン、アゼチジン、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニルから選択される。
【0076】
いくつかの実施形態において、Rは、-NRであり、ここで、R及びRは、H、C1-3アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル等)、C1-3ハロゲン化アルキル(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素から選択される一つ又は複数のハロゲン原子で置換されるメチル、エチル、プロピル、イソプロピル)、C1-3アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ)からそれぞれ独立に選択されるか、又は、R及びRは、それらに連結されるN原子と共に3~6員環を形成し、例えば、この際、R、Rは、いずれも(CH(n=1、2、3,4,5等)であるか、又は、R及びRは、それらに連結されるN原子と共に5員又は6員のN含有芳香環を構成し、例えば、ピロール、ピリジン、ピリミジン、イミダゾール、ピラゾール、ピロリジン、ヘキサヒドロピリジン等を形成する。
【0077】
いくつかの実施形態において、Rは、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルエチルアミノである。
【0078】
いくつかの好ましい実施形態において、Rは、1個である。
【0079】
理解すべきことは、任意の上記Rの実施形態は、前述及び後述の任意のR、R、R、R、X、L及びnの実施形態と任意に組み合わせることができる。
【0080】
上記式(I)において、Xは連結結合、O、S又は(NR)であり、ここで、Rは、H、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、C3-6脂環式基及び4~6員ヘテロ脂環式基(ヘテロ原子はO、S及びNから選択することができる)から選択される。
【0081】
いくつかの実施形態において、Xは連結結合である(即ち、Xは存在せず、この時、Xの両側の化学基が直接連結される)。
【0082】
いくつかの実施形態において、Xは、-O-である。
【0083】
いくつかの実施形態において、Xは、-S-である。
【0084】
いくつかの実施形態において、Xは、イミノあり、即ち、-(NH)-である。
【0085】
いくつかの実施形態において、Xは、-(N(CH))-である。
【0086】
いくつかの実施形態において、Xは連結結合、-O-、-(NH)-から選択される。
【0087】
理解すべきことは、任意の上記Xの実施形態は、前述及び後述の任意のR、R、R、R、R、L及びnの実施形態と任意に組み合わせることができる。
【0088】
上記式(I)において、nは、1、2又は3である。
【0089】
いくつかの実施形態において、nは、1である。
【0090】
いくつかの実施形態において、nは、2である。
【0091】
いくつかの実施形態において、nは、3である。
【0092】
理解すべきことは、任意の上記nの実施形態は、前述及び後述の任意のR、R、R、R、R、L及びXの実施形態と任意に組み合わせることができる。
【0093】
上記式(I)において、Lは、(C=O)、(O=S=O)、CR又は連結結合であり、ここで、R及びRは、H、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、C3-6脂環式基及び4~6員ヘテロ脂環式基(ヘテロ原子は、O、S及びNから選択することができる)からそれぞれ独立に選択されるか、又は、R及びRは、それらに連結される炭素原子と共に3~6員環を形成し、例えば、この際、R、Rは、いずれも(CH(n=1、2、3、4、5等)であり、3~6員飽和脂環を形成するか、又は、R及びRは、それらに連結されるC原子と共に、3~6員不飽和脂環又は6員芳香環を構成する。
【0094】
いくつかの実施形態において、Lは、-(C=O)-である。
【0095】
いくつかの実施形態において、Lは、-(O=S=O)-である。
【0096】
いくつかの実施形態において、Lは、連結結合である(Lは存在せず、この際、Rは、Nに直接連結する)。
【0097】
いくつかの実施形態において、Lは、-(CR)-であり、ここで、R及びRは、H、C1-4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル等)、C1-4ハロゲン化アルキル(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素から選択される1つ又は複数のハロゲン原子で置換されるメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル等)、C1-4アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、tert-ブトキシ基)、C3-6脂環式基(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロペンテニル等)及び4~6員ヘテロ脂環式基(例えば、オキセタニル、チエタン、アゼチジン、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル等)からそれぞれ独立に選択されるか、又は、R及びRは、それらに連結される炭素原子と共に3~6員環(好ましくは3~6員脂環族環)を形成する。例えば、Lは、-CH-、-C(CH-、-CH(CH)-、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレン、フェニレン等であってもよい。
【0098】
理解すべきことは、任意の上記Lの実施の形態は、前述及び後述の任意のR、R、R、R、R、n、Xの実施形態と任意に組み合わせることができる。
【0099】
上記式(I)において、Rは、有機化学における一般的な任意の置換基であってもよく、特に限定されない。
【0100】
いくつかの実施形態において、Rは、C1-6アルキルであり、例えば、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、ペンチル、2-ペンチル、3-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、(R)-2-メチルブチル、(S)-2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,3-ジメチルプロピル、2,3-ジメチルブチル、ヘキシルから選択される。
【0101】
いくつかの実施形態において、Rは、C3-7脂環式基であり、例えば、Rは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、シクロヘキサジエニル、シクロペンテニル、シクロヘプテニルから選択される。
【0102】
いくつかの実施形態において、Rは、3~10員ヘテロ脂環式基であり、例えば、Rは、アゼチジン、チエタン、ジヒドロフラン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロトリアジン、テトラヒドロピラゾリル、テトラヒドロオキサジン、テトラヒドロピリミジル、オクタヒドロベンゾフラニル、オクタヒドロベンズイミダゾリル、オクタヒドロベンゾチアゾール、イミダゾリジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、ピラゾリジニル、チオモルホリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロチアジニル、テトラヒドロチアジアジン、テトラヒドロオキサゾリル、モルホリニル、オキセタニル、テトラヒドロジオキサジン、オキサジン、オキサチアジン、キヌクリジニル、クロマニル、イソクロマニル、ジヒドロベンゾジオキサニル、ベンゾジオキソール、ベンゾキサジン、ジヒドロインドリル、ジヒドロベンゾフラニル、テトラヒドロキノリル、イソクロマン、ジヒドロ-1H-イソインドリル、オキセパン、チエパン、アゼパンから選択される。
【0103】
いくつかの実施形態において、Rは、H、ハロゲン、-OH、-NO、-CN、-SF又は-SHである。
【0104】
いくつかの実施形態において、Rは、-S-C1-4アルキル、C1-6アルキル、C1-6ハロゲン化アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロゲン化アルコキシ、C2-8アルケニル、C2-8アルキニルから選択される。
【0105】
いくつかの実施形態において、Rは、C5-8アリール(例えば、フェニル)、5~10員ヘテロアリール(例えば、フリル、チエニル、ピロリル、チアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピラニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル等)、-C1-4アルキル-(C5-8アリール)、-C1-4アルキル-(5~10員ヘテロアリール)から選択される。
【0106】
いくつかの実施形態において、Rは、-N(R10)(R11)、-N(R10)(C(=O)R11)、-N(R10)(C(=O)-OR11)、-N(R12)(C(=O)-N(R10)(R11))、-C(=O)-N(R10)(R11)、-C(=O)-R12、-C(=O)-OR12、-OC(=O)R12、-N(R10)(S(=O)11)、-S(=O)-N(R10)(R11)、-SR12及び-OR12から選択され、ここで、R10、R11及びR12は、出現毎に、H、C1-6アルキル、C1-6ハロゲン化アルキル、C3-7脂環式基、3~10員ヘテロ脂環式基、C5-8アリール、5~7員ヘテロアリール、C7-11ジシクロアリール、7~11員ジシクロヘテロアリール、-C1-4アルキル-(C3-7脂環式基)、-C1-4アルキル-(3~10員ヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C6-12ジシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(6~12員ジシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C8-15員トリシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(8~15員トリシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C5-8アリール)及び-C1-4アルキル-(5~10員ヘテロアリール)からそれぞれ独立に選択され、ここで、当該群内の各選択肢は、ハロゲン、-OH、-NH、-NH(CH)、-N(CH、-CN、-NO、-SF、-SH、-S-C1-4アルキル、オキソ、C1-4アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-7脂環式基、3~10員ヘテロ脂環式基、C5-8アリール、5~7員ヘテロアリール、C7-11ジシクロアリール、7~11員ジシクロヘテロアリール、C1-4ヒドロキシアルキル、-S-C1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C1-4アルキル、-C(=O)-O-C1-4アルキル、-C(=O)-NH、-C(=O)-N(C1-4アルキル)、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ及びC1-4ハロゲン化アルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される0、1、2、3又は4個の置換基で任意に置換されるか、又は、R10及びR11は、それらに結合される原子と共に3~14員環を形成する(例えば、R10、R11は、いずれも(CH(n=1、2、3、4、5、6、7、8等)であるか、又は、R10及びR11は、それらに連結される原子と共に5~14員芳香環を構成する)。
【0107】
上記Rに列挙された任意の例示的な基は、いずれも任意に置換されると理解すべきである。即ち、上記Rに列挙された任意の基は、状況に応じて任意に0、1、2、3又は4個のR5aで置換されてもよく、R5aは、ハロゲン、-OH、-NO、-CN、-SF、-SH、-S-C1-4アルキル、オキソ、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロゲン化アルコキシ、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C3-7脂環式基、3~10員ヘテロ脂環式基、C5-8アリール、5~7員ヘテロアリール、-N(R13)(R14)、-N(R13)(C(=O)R14)、-N(R13)(C(=O)-OR14)、-N(R15)(C(=O)-N(R13)(R14))、-C(=O)-N(R13)(R14)、-C(=O)-R15、-C(=O)-OR15、-OC(=O)R15、-N(R13)(S(=O)14)、-S(=O)-N(R13)(R14)、-SR15及び-OR15から独立に選択され、ここで、R13、R14及びR15は、出現毎に、H、C1-6アルキル、C1-6ハロゲン化アルキル、C3-7脂環式基、3~10員ヘテロ脂環式基、C5-8アリール、5~7員ヘテロアリール、C7-11ジシクロアリール、7~11員ジシクロヘテロアリール、-C1-4アルキル-(C3-7脂環式基)、-C1-4アルキル-(3~10員ヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C6-12ジシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(6~12員ジシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C8-15員トリシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(8~15員トリシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C5-8アリール)及び-C1-4アルキル-(5~10員ヘテロアリール)からそれぞれ独立に選択され、ここで、当該群内の各選択肢は、ハロゲン、-OH、-NH、-NH(CH)、-N(CH、-CN、-NO、-SF、-SH、-S-C1-4アルキル、オキソ、C1-4アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-7脂環式基、3~10員ヘテロ脂環式基、C5-8アリール、5~7員ヘテロアリール、C7-11ジシクロアリール、7~11員ジシクロヘテロアリール、C1-4ヒドロキシアルキル、-S-C1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C1-4アルキル、-C(=O)-O-C1-4アルキル、-C(=O)-NH、-C(=O)-N(C1-4アルキル)、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ及びC1-4ハロゲン化アルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される0、1、2、3又は4個の置換基で任意に置換されるか、又は、R13及びR14は、それらに結合される原子と共に3~14員環を形成する(例えば、R13、R14は、いずれも(CH(n=1、2、3、4、5、6、7、8等)であるか、又は、R13及びR14は、それらに連結される原子と共に5~14員芳香環を構成する)。
【0108】
いくつかの好ましい実施形態において、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロブチルから選択される。メチル、エチル、プロピル、イソプロピル又はシクロブチルは、メチル、エチル、シクロペンチル、シクロプロピル、-CN、-OH、モルホリニル、ピペリジニルからなる群からそれぞれ独立に選択される0、1又は2個の置換基で任意に置換されてもよく、置換基は、メチル、エチル、シクロペンチル、シクロプロピル、-CN、-OHからなる群からそれぞれ独立に選択される0、1又は2個の置換基で任意に置換されてもよい。例えば、いくつかの好ましい実施形態において、Rは、(1-ヒドロキシシクロプロピル)エチル、3-ヒドロキシシクロブチル、2-シアノエチル、2-ヒドロキシエチル、2-シアノ-1-シクロペンチルエチル、1-シアノプロパン、2-モルホリノエチル、エチル及び(1-メチルピペリジン-4-イル)メチルから選択される。
【0109】
いくつかの好ましい実施形態において、Rは、ハロゲンから選択され、例えば、Fである。
【0110】
いくつかの好ましい実施形態において、Rは、ピペラジニル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル及びアゼチジンから選択され、ピペラジニル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル及びアゼチジンは、メチル、エチル、シクロペンチル、シクロプロピル、-CN、-OHからなる群からそれぞれ独立に選択される0、1又は2個の置換基で任意に置換されてもよい。いくつかの好ましい実施形態において、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロブチルから選択され、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル又はシクロブチルは、メチル、エチル、シクロペンチル、シクロプロピル、-CN、-OH、モルホリニル、ピペリジニルからなる群からそれぞれ独立に選択される0、1又は2個の置換基で任意に置換されてもよく、置換基は、さらに、メチル、エチル、シクロペンチル、シクロプロピル、-CN、-OHからなる群からそれぞれ独立に選択される0、1又は2個の置換基で任意に置換されてもよい。
【0111】
いくつかの好ましい実施形態において、Rは、ピペラジニル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼチジンから選択される。例えば、いくつかの好ましい実施形態において、Rは、3,5-ジメチルピペラジニル、モルホリニル、3-ヒドロキシピロリジニル、4-メチルピペラジニル、4-エチルピペラジニル、4-ヒドロキシピペリジニル、1-メチルピペリジニル、1-エチルピペリジン-4-イル、1-メチルアゼチジン-3-イルから選択される。
【0112】
いくつかの好ましい実施形態において、Rは、H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、ブチル、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、モルホリノメチル、ヒドロキシシクロブチル、ヒドロキシシクロヘキシル、シアノエトキシ、シアノメチル、ピリジン-3-イル、1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル、1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル、4-メチルピペラジン-1-イル、1-メチルピペリジン-4-イル、モルホリニル、ピロリジン-3-イル、3-ヒドロキシピロリジン-1-イル、3-シアノピロリジン-1-イルから選択される。
【0113】
理解すべきことは、任意の上記Rの実施形態は、前述及び後述の任意のR、R、R、R、X、L及びnの実施形態と任意に組み合わせることができる。
【0114】
いくつかの好ましい実施形態において、本願は、さらに、式(Ia)で表される化合物に関する。
【0115】
【化2】
式中、Xは、-O-又は-(NH)-であり、L、n、R、R、Rの定義及び好ましい選択肢は、式(I)の化合物と同じである。
【0116】
いくつかの好ましい実施形態において、本願は、さらに、式(Ib)で表される化合物に関する。
【0117】
【化3】
式中、L、n、R、Rの定義及び好ましい選択肢は、式(I)の化合物と同じである。
【0118】
いくつかの好ましい実施形態において、本願は、さらに、式(Ic)で表される化合物に関する。
【0119】
【化4】
式中、Xは、-O-又は-(NH)-であり、n、R、R、R、R、Rの定義及び好ましい選択肢は、式(I)の化合物と同じである。
【0120】
いくつかの好ましい実施形態において、本願は、さらに、式(IIa)で表される化合物に関する。
【0121】
【化5】
式中、n、R、R、R、Rの定義及び好ましい選択肢は、式(I)の化合物と同様である。
【0122】
いくつかの好ましい実施形態において、本願は、さらに、式(IIb)で表される化合物に関する。
【0123】
【化6】
式中、n、R、R、R、Rの定義及び好ましい選択肢は、式(I)の化合物と同様である。
【0124】
いくつかのより好ましい実施形態において、本願の化合物は、本願の各実施例に示される具体的な化合物から選択される。
【0125】
本願の化合物は、化合物の具体的な構造に基づいて、当業者が通常の有機合成方法により合成することができる。例えば、式(I)の化合物は、下記合成経路(I)又は(II)に示す方法により製造することができる。
【0126】
合成経路(I)
【化7】
【0127】
例えば、式(I)の化合物は、上記合成経路(I)に示す方法により製造することができる。中間体Int-2中のGは、ハロゲン、ヒドロキシ、メタンスルホニル(OMs)、p-トルエンスルホニル(OTs)等から選択される。PG、PG及びPGは、アミノ保護基であり、例えば、テトラヒドロピラン(THP)、ベンジル(Bn)、p-メトキシベンジル(PMB)、SEM、Boc等である。Gがハロゲン、OMs、又はOTsである場合、中間体Int-1及びInt-2は、アルカリ性条件下でのSN2カップリング反応により、中間体Int-3を生成することができる。GがOHである場合、中間体Int-3は、Int-1とInt-2との間の光延(Mitsunobu)反応により取得することができる。中間体Int-3と中間体Int-4との縮合反応は、化合物Int-5を生成する。酸化条件(例えば、スワーン(Swern)酸化又はIBX酸化であるが、これらに限定されない)下で、Int-5は、中間体Int-6に変換される。保護基の変換により、中間体Int-6は、Int-8に変換することができる。典型的なアミドを生成する反応条件下(例えば、DIPEA/HATUの存在下)で、又はスルホンアミドを生成する反応条件下で、又は尿素を生成する反応条件で、又はSN2カップリング反応条件下で、又はカルバメートを生成する反応条件下で、Int-8は適切な出発原料と反応して保護基をさらに除去し、標的化合物の式(I)を得ることができる。
【0128】
合成経路(II)
【化8】
【0129】
あるいは、化合物Int-7は、上記合成経路(II)に示す方法により製造することができる。中間体Int-1と中間体Int-4との縮合反応により化合物Int-9を生成する。酸化条件下(例えば、Swern酸化又はIBX酸化に限定されない)で、Int-9は中間体Int-10に転化される。保護基の変換により、中間体Int-6はInt-11に変換されることができる。PG1、PG2、PG3は、アミノ保護基であり、例えば、テトラヒドロピラン(THP)、ベンジル(Bn)、p-メトキシベンジル(PMB)、SEM、Boc等であるが、これらに限定されない。中間体Int-2におけるGは、ハロゲン、ヒドロキシル、メタンスルホニル(OMs)、p-トルエンスルホニル(OTs)等から選択される。Gがハロゲン、OMs、又はOTsである場合、中間体Int-11及びInt-2は、アルカリ性条件下でのSN2カップリング反応により中間体Int-7を生成することができる。GがOHである場合、中間体Int-7は、Int-11とInt-2の光延反応により得ることができる。
【0130】
また、当業者は、本願の具体的な実施例の具体的な化合物の合成経路を参照して反応原料及び反応条件を適切に調整してその他の化合物の合成方法を得ることができる。
【0131】
本願の化合物は、TRKキナーゼ阻害活性を有することが証明されており、TRKA、TRKB及び/又はTRKCを効果的に阻害することができ、且つ、ラロトレクチニブ又はエヌトレクチニブの阻害活性又は選択性に相当又はそれ以上であるため、広域スペクトル抗癌剤、鎮痛薬及び抗炎症薬等の開発に対して多くの選択及び可能性を提供する。
【0132】
第2の態様において、本願は、医薬組成物を提供し、それは、前述の本願の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物と、一種又は複数種の薬学的に許容可能な担体、アジュバント又は賦形剤と、を含む。
【0133】
本願の医薬組成物は、製薬分野でよく知られている方法で調製することができ、様々な方法で投与することができ、これは所望局所治療又は全身治療に依存し且つ治療対象とする部位に依存する。投与は、局所投与(眼科投与及び粘膜への投与を含み、鼻内投与、膣投与及び直腸投与を含む)、肺部投与(例えば、粉末又はエアロゾルの吸入又は吹き込みによる投与(噴霧器による投与を含む)、気管内投与、鼻内投与、表皮投与及び経皮投与)、眼部投与、経口投与又は胃腸外投与であってもよい。眼部投与のための方法は局所投与(点眼剤)を含むことができ、結膜下、眼周又はガラス体内に注射するか又は手術方法で結膜嚢内に配置されるバルーンカテーテル又は眼科挿入物により導入される。胃腸外投与は、静脈内、動脈内、皮下、腹膜内又は筋肉内への注射又は点滴、又は頭蓋内(例えば、シース内又は脳内)投与を含む。胃腸外投与は、単回の注射用量の形態であってもよく、又は例えば連続輸液ポンプにより行うことができる。局所投与用医薬組成物及び調製物は、経皮パッチ、膏剤、ローション剤、クリーム剤、ゲル剤、ドリップ剤、坐剤、噴霧剤、液体及び粉剤を含むことができる。
【0134】
固体担体が使用される場合、当該製剤は、錠剤の形態であるか、粉末又は顆粒の形態で硬質カプセルに入れられるか、又はトローチ又はロゼンジの形態であってもよい。固体担体は、結合剤、充填剤、錠剤化潤滑剤、崩壊剤、湿潤剤等の従来の賦形剤等を含むことができる。必要に応じて、錠剤を従来の技術で膜コーティングすることができる。液体担体を使用する場合、当該製剤は、シロップ、乳濁液、軟膏、ソフトゲルカプセル、注射用滅菌担体、水性又は非水性液体懸濁液の形態であってもよく、又は、使用前に水又は他の適切な担体で復元できる乾燥製品であってもよい。液体製剤は、懸濁剤、乳化剤、湿潤剤、非水性担体(食用油を含む)、防腐剤及び香味料及び/又は着色剤等の従来の添加剤を含んでもよい。胃腸外投与の場合、通常、担体は少なくともほとんどが滅菌水を含むが、生理食塩水、グルコース溶液等を使用してもよい。注射可能な懸濁液を使用してもよく、その場合、従来の懸濁剤を使用してもよい。従来の防腐剤、緩衝剤等を胃腸外剤形に添加してもよい。医薬組成物は、適切な量の活性成分(即ち、本願の化合物)を含む所望の配合物に適した従来の技術によって調製される。
【0135】
胃腸外注射に適した組成物は、生理学的に許容可能な無菌の水性又は非水性の溶液、分散液、懸濁液又は乳濁液、並びに無菌の注射可能な溶液又は分散液用の無菌粉末を含んでもよい。適切な水性及び非水性の担体、希釈剤、溶媒の例として、水、エタノール、ポリオール(プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール等)、それらの適切な混合物、植物油(例えば、オリーブ油)及び注射可能な有機エステル(例えば、オレイン酸エチル)を含む。
【0136】
これらの組成物は、様々な賦形剤、例えば、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、及び分散剤をさらに含んでもよい。微生物の作用を確実に阻害するために、様々な抗菌剤及び抗真菌剤(例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸等)を使用してもよい。さらに、等張剤、例えば、糖、塩化ナトリウム等を含んでもよい。吸収を遅らせる試薬(例えば、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチン)の使用によって、注射可能な薬の剤形の吸収を遅延させることができる。
【0137】
経口投与用固形剤形には、カプセル、錠剤、丸剤、粉末及び顆粒が含まれる。このような固体投与形態において、活性化合物を、少なくとも一つの不活性賦形剤(又は担体)(例えば、クエン酸ナトリウム又はリン酸二カルシウム)と混合し、それは、さらに、以下のものを含んでもよい。(a)充填剤又は混合剤(例えば、デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール及びケイ酸)、(b)結合剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸エステル、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース及びアラビアゴム)、(c)保湿剤(例えば、グリセロール)、(d)崩壊剤(例えば、寒天-寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモ又はタピオカ澱粉、アルギン酸、特定の合成ケイ酸エステル、炭酸ナトリウム)、(e)溶液遮断剤(例えば、パラフィン)、(f)吸収促進剤(例えば、四級アンモニウム化合物)、(I)湿潤剤(例えば、セチルアルコール及びグリセロールモノステアレート)、(h)吸着剤(例えば、カオリン及びベントナイト)、及び(i)潤滑剤(例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム)又はそれらの混合物。
【0138】
類似した種類の固体組成物は、例えば、乳糖及び高分子量ポリエチレングリコール等を賦形剤とする軟質充填及び硬質充填ゲルカプセルの充填剤として使用することができる。
【0139】
固形剤形(例えば、錠剤、糖衣錠、カプセル、丸剤、及び顆粒)は、コーティング及びシェル(例えば、腸溶コーティング及び当技術分野の既知の他のもの)で調製することができる。それは遮光剤を含んでもよく、それはさらに、腸管の特定の部位で遅延的に活性化合物又は様々な活性化合物を放出する活性化合物又は様々な活性化合物の組成物であってもよい。使用可能な被覆組成物の例は、ポリマー及びワックスである。活性成分はさらにマイクロカプセル化された形態であってもよく、適切な場合、一つ又は複数の前述の賦形剤を含んでもよい。
【0140】
経口投与用液体剤形には、薬学的に許容可能な乳濁液、溶液、分散液、シロップ及びエリクシールが含まれる。液体剤形は、活性化合物以外にも、当技術分野で一般的に使用される不活性希釈剤(例えば、水又は他の溶媒)、可溶化剤及び乳化剤(例えば、エタノール、イソプロパノール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3―ブタンジオール、ジメチルホルムアミド)、油(具体的に、綿実油、ピーナッツ油、トウモロコシ油、オリーブ油、ヒマシ油、ゴマ油)、グリセリン、テトラヒドロフラノール、ポリエチレングリコール及びソルビタンの脂肪酸エステル又はこれらの物質の混合物等を含んでもよい。
【0141】
組成物は、これらの不活性希釈剤以外にも、さらに、例えば、湿潤剤、乳化及び懸濁剤、香味剤、調味剤、及び芳香剤を含んでもよい。
【0142】
懸濁液は、活性化合物以外にも、懸濁剤、例えばエトキシ化イソオクタデカノール、ポリオキシ化エチレンソルビトール、ソルビタンエステル、微結晶繊維、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天―寒天及び黄耆ゲル又はこれらの物質の混合物等を含んでもよい。
【0143】
本願の化合物の局所投与用剤形は、軟膏、粉末、スプレー及び吸入剤を含む。当該活性成分は、無菌の条件下で、生理学的に許容可能な担体及び必要な防腐剤、緩衝液、又は推進剤と混合する。眼科用製剤、眼科用軟膏、粉末及び溶液も、本願の範囲内に含まれる。
【0144】
本願の化合物の医薬組成物及び剤形における量は、当業者が必要に応じて適切に決定することができ、例えば、本願の化合物は、治療有効量で医薬組成物又は剤形中に存在してもよい。
【0145】
第3の態様において、本願は、TRKキナーゼ又はNTRK遺伝子に関連する疾患又は病症を治療するための医薬の製造における、本願の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物、或いは上記医薬組成物の使用に関する。
【0146】
本願は、TRKキナーゼ又はNTRK遺伝子に関連する疾患又は病症を治療する方法をさらに提供し、方法は、必要な患者に治療有効量の本願の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物、或いは上記医薬組成物を投与することを含む。ここで、患者は、好ましくは哺乳動物であり、より好ましくはヒト患者である。投与経路は、経口、外用(外部塗布、スプレー等を含むが、これらに限定されない)、胃腸外(皮下、筋肉、皮質、及び静脈を含む)投与、気管支投与、又は経鼻投与等であってもよい。
【0147】
TRKキナーゼ又はNTRK遺伝子に関連する疾患又は病症は、例えば、TRKキナーゼ活性障害に起因する及び/又はNTRK遺伝子との融合に関連する疾患であり、例えば、癌、疼痛、炎症、神経変性疾患及び細胞増殖疾患であるが、これらに限定されない。本願の化合物は、例えば、癌細胞の増殖、転移等を阻害し、疼痛を緩和するために使用され、抗炎症用、神経変性疾患等を治療又は緩和するために使用されることができる。
【0148】
いくつかの実施形態において、TRKキナーゼ又はNTRK遺伝子に関連する疾患又は病症は、癌である。
【0149】
例示的な癌は、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、結腸直腸癌、小腸癌、結腸癌、直腸癌、肛門癌、子宮内膜癌、頭頸部癌(例えば、喉、喉頭、鼻咽頭、口腔咽頭、唇部及び口腔の癌)、腎臓癌、肝癌(例えば、肝細胞癌、胆管細胞癌)、肺癌(例えば、腺癌、小細胞肺癌及び非小細胞肺癌、小細胞癌及び非小細胞癌、気管支癌、気管支腺癌、胸膜肺芽腫)、卵巣癌、前立腺癌、精巣癌、子宮癌、食道癌、胆嚢癌、膵臓癌(例えば、膵外分泌癌)、甲状腺癌、副甲状腺癌、皮膚癌(例えば、扁平上皮癌(Squamous Cell Carcinoma)、カポジ肉腫、メルケル(Merkel)細胞皮膚癌)及び脳癌(例えば、星細胞腫、神経管胚細胞腫瘍、上衣下腫、神経外胚葉腫、松果体腫瘍)を含む。
【0150】
別の例示的な癌は、造血系悪性腫瘍、例えば白血病又はリンパ腫、多発性骨髄腫、慢性リンパ性リンパ腫、成人T細胞白血病、B細胞リンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、急性骨髄性白血病、ホジキン又は非ホジキンリンパ腫、骨髄増殖性腫瘍(例えば、真性赤血球増加症、本態性血小板増加症及び本態性骨髄線維症)、ワッテスタゾンマクログロブリン血症、毛細胞リンパ腫、慢性骨髄性リンパ腫、急性リンパ芽球性リンパ腫、AIDS関連のリンパ腫及びバーキットリンパ腫を含む。
【0151】
別の例示的な癌は、眼腫瘍、神経膠芽腫、黒色腫、横紋筋肉腫、リンパ肉腫及び骨肉腫を含む。
【0152】
いくつかの好ましい実施形態において、TRKキナーゼ又はNTRK遺伝子に関連する疾患又は病症は、肝細胞癌、乳癌、膀胱癌、結腸直腸癌、黒色腫、間皮腫、肺癌、前立腺癌、膜癌、膵臓癌、食道癌、胃癌、リンパ癌、白血病、鼻咽頭癌、精巣癌、甲状腺癌、扁平上皮癌、神経膠芽腫、神経芽腫、子宮癌及び横紋筋肉腫から選択される。
【0153】
いくつかの好ましい実施形態において、TRKキナーゼ又はNTRK遺伝子に関連する疾患又は病症は、固形腫瘍であり、例えば、メラノーマ、乳腫瘍、神経芽腫、神経膠芽腫、ユーイング肉腫、網膜芽細胞腫等である。
【0154】
いくつかの他の実施形態において、TRKキナーゼ又はNTRK遺伝子に関連する疾患又は病症は、細胞増殖疾患であり、例えば、良性前立腺肥大症、家族性腺腫病、ポリープ病、神経線維腫病、乾癬、アテローム性動脈硬化及び血管平滑筋細胞増殖及び新生内膜形成に関連する疾患、例えば、血管形成術又は手術後の再狭窄、肺線維症、関節炎、糸球体腎炎、網膜病変(糖尿病網膜症、未熟児網膜症及び加齢性黄斑変性を含む)、血管移植疾患(例えば、血管又は臓器移植後に発生する可能性がある)、肢端肥大症及び肢端肥大症続発症等であるが、これらに限定されない。
【0155】
いくつかの他の実施形態において、TRKキナーゼ又はNTRK遺伝子に関連する疾患又は病症は、炎症であり、(1)変質性炎症、(2)ブリーディング性炎症(漿液性炎、繊維素性炎、化膿性炎、出血性炎、壊死性炎、カタル性炎)、(3)増殖性炎症、(4)特異性炎症(結核、梅毒、ハンセン病、リンパ肉芽腫等)を含むが、これらに限定されない。
【0156】
いくつかの他の実施形態において、TRKキナーゼ又はNTRK遺伝子に関連する疾患又は病症は、疼痛であり、炎症性疼痛、関節炎疼痛、複雑な地域性疼痛症候群、お尻腰痛、筋肉骨格痛、神経因性疼痛、慢性疼痛、癌関連疼痛、急性疼痛、術後疼痛等を含むが、これらに限定されない。
【0157】
いくつかの他の実施形態において、TRKキナーゼ又はNTRK遺伝子に関連する疾患又は病症は、神経変性疾患であり、アルツハイマー病及びパーキンソン病を含むが、これらに限定されない。
【0158】
上記疾患を治療するための本願の化合物の「治療有効量」は、経験のある医師又は研究者らが患者の病状、体調、疾患の重症度、投与経路等の要素に基づいて適宜に決定することができる。
【0159】
以下、具体的な実施例を参照して本願をさらに説明する。
【実施例
【0160】
以下、本明細書で説明される実施例は、本発明の様々な態様及び実施形態を例として説明するために用いられるものであって、いかなる形態で本発明の保護しようとする範囲を限定するものではない。
【0161】
特に断らない限り、全ての原料及び試薬はいずれも市販のものである。合成実験及び生成物分析検出に用いられる機器等はいずれも有機合成において一般的に使用される一般的な機器及び装置である。特に明記されていない全ての反応条件及び試験条件は、いずれも当業者において一般的に使用される通常の反応条件及び試験条件であり、関連技術文献又は取扱説明書等を参照することによって取得することができる。
【0162】
実施例1:N-(1-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-3-(1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-5-アミン
【化9】
【0163】
化合物1の合成経路:
【化10】
【0164】
中間体1-8の合成経路:
【化11】
【0165】
合成方法:
中間体1-1 5-ニトロ-1H-インダゾール-3-ホルムアルデヒドの合成
亜硝酸ナトリウム(1.7g、24.70mmol)を9mLのDMF及び5mLの水で溶解させて、0℃まで冷却し、3N HCl(7.2mL、21.61mmol)を徐々に滴下し、10分間反応させる。0℃で、反応液に5-ニトロ-1H-インドール(501mg、3.10mmol)のDMF(6mL)溶液を添加し、滴下終了後に、80℃まで加熱して一晩反応させる。酢酸エチルで3回抽出し、有機相を合わせ、水で3回洗浄し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、370mgの中間体1-1を取得し、収率は、62.6%である。
【0166】
H NMR(400MHz,DMSO)δ14.71(brs,1H),10.26(s,1H),8.95(d,J=8.0Hz,1H),8.33(dd,J=8.0Hz,J=12.0Hz,1H),7.93(d,J=16.0Hz,1H).
【0167】
中間体1-2 5-ニトロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-ホルムアルデヒドの合成
中間体1-1(370mg、1.94mmol)を30mLのDCMで溶解させ、p-トルエンスルホン酸(333mg、1.94mmol)を添加して、2分間撹拌し、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(326mg、3.87mmol)を反応液に添加し、室温で2時間反応させる。反応液に水を添加し、DCMで2回抽出し、有機相を合わせ、それぞれ飽和炭酸水素ナトリウム溶液と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、380mgの中間体1-2を取得し、収率は、71.3%である。
【0168】
H NMR(400MHz,CDCl)δ10.30(s,1H),9.26(d,J=4.0Hz,1H),8.39-8.36(m,1H),7.82(d,J=8.0Hz,1H),5.93-5.90(m,1H),4.04-3.99(m,1H),3.86-3.80(m,1H),2.60-2.52(m,1H),2.23-2.20(m,2H),1.84-1.78(m,3H).
【0169】
中間体1-9 2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-カルボン酸tert-ブチルの合成
3-ピロリン(10.0g、0.15mol)を400mLのジクロロメタン及びトリエチルアミン(40.6mL、0.29mol)で溶解させて、0℃まで冷却し、(Boc)O(37.9g、0.17mol)を徐々に添加し、室温で一晩反応させ、水を添加し、ジクロロメタンで2回抽出し、有機相を合わせ、水で3回洗浄し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、中間体1-9を取得し、収率は、91.0%である。
【0170】
中間体1-10 6-オキサ-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体1-9(24.5g、0.15mol)を450mLのジクロロメタンで溶解させ、0℃まで冷却し、m-クロロ過安息香酸(37.5g、0.22mol)を数回に分けて徐々に添加し、室温で一晩反応させ、飽和チオ硫酸ナトリウム(40mL)を添加して、30分間撹拌し、水相をジクロロメタンで2回抽出し、飽和炭酸カリウム溶液、水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、中間体1-10を取得し、収率は、84.9%である。
【0171】
H NMR(400MHz,CDCl)δ3.85(d,J=12.0Hz,1H),3.77(d,J=12.0Hz,1H),3.69-3.67(m,2H),3.36-3.30(m,2H),1.45(s,9H).
【0172】
中間体1-11 3-アジド-4-ヒドロキシピロリジノ-1-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体1-10(20.8g、0.12mol)を150mLの1,4-ジオキサン及び50mLの水で溶解させ、アジ化ナトリウム(24.0g、0.37mol)を添加し、106℃まで加熱して18時間反応させて、室温まで冷却し、100mLの飽和食塩水を添加し、ジクロロメタンで抽出し(250mL×4)、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、中間体1-11を取得し、収率は、100%である。
【0173】
H NMR(400MHz,CDCl)δ4.27-4.24(m,1H),3.94(s,1H),3.73-3.59(m,2H),3.41-3.36(m,2H),1.47(s,9H).
【0174】
中間体1-12 3-アジド-4-((メタンスルホニル)オキシ)ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体1-11(28.0g、0.12mol)を350mLのジクロロメタン及びトリエチルアミン(37.3g、0.37mol)で溶解させて、0℃まで冷却し、メタンスルホニルクロリド(16.9g、0.15mol)を徐々に滴下し、滴下終了後、室温で2時間反応させ、水を添加して反応をクエンチし、ジクロロメタンで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、中間体1-12を取得し、収率は、98.0%である。
【0175】
中間体1-13 3,4-ジアジドピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体1-12(36.9g、0.12mol)を250mLのDMFで溶解させ、アジ化ナトリウム(23.5g、0.36mol)を添加して、90℃まで加熱し、2日間反応させ、室温まで冷却し、750mLの水を添加し、メチルtert-ブチルエーテルで抽出し(400mL*4)、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、シリカゲルカラムで精製して、中間体1-13を取得し、収率は、62.2%である。
【0176】
中間体1-8 3,4-ジアミノピロリジノン-1-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体1-13(18.9g、0.08mol)を200mLのメタノールで溶解させ、10%Pd/Cを添加し、水素ガスで3回置換し、40℃まで加熱して、2日間反応させ、濾過し、濃縮して、中間体1-8を取得し、収率は、78%である。
【0177】
H NMR(400MHz,CDCl)δ3.51-3.49(m,2H),3.40-3.36(m,2H),3.21-3.11(m,2H),1.47(s,9H).
【0178】
中間体1-3 2-(5-ニトロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-イル)-3a,4,6,6a-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体1-2(300mg、1.09mmol)を20mLのtert-ブチルアルコールで溶解させ、3,4-ジアミノピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(219mg、1.09mmol)、ヨウ素(415mg、1.63mmol)、炭酸カリウム(452mg、3.27mmol)を添加し、70℃まで昇温して3時間反応させる。反応終了後、室温まで降温し、5%のチオ硫酸ナトリウム水溶液を添加して反応をクエンチし、EAで抽出し、飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、410mgの中間体1-3を取得し、収率は、82.4%である。
【0179】
中間体1-4 2-(5-ニトロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体1-3(400mg、0.88mmol)を5mLのDMSOで溶解させ、IBX(491mg、1.75mmol)を添加し、50℃まで昇温して3時間反応させる。反応終了後、室温まで降温し、水を添加して反応をクエンチし、EAで抽出し、飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、270mgの中間体1-4を取得し、収率は、67.8%である。
【0180】
中間体1-5 2-(5-ニトロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体1-4(270mg、0.59mmol)を25mLのTHFで溶解させ、0℃まで降温し、NaH(60%)(35.6mg、0.89mmol)を添加して、10min撹拌し、SEMCl(149mg、0.89mmol)を添加する。添加終了後、室温まで昇温して撹拌し、反応終了後、水を添加してクエンチし、EAで抽出し、飽和食塩水で洗有機相を浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、209mgの中間体1-5を取得し、収率は、60.2%である。
【0181】
H NMR(400MHz,CDCl)δ9.51(d,J=8.0Hz,1H),8.33(d,J=8.0Hz,1H),7.69(d,J=8.0Hz,1H),5.99-5.94(m,1H),5.90-5.87(m,1H),5.81-5.79(m,1H),4.63-4.52(m,4H),4.00-3.98(m,1H),3.79-3.77(m,1H),3.62-3.56(m,2H),2.55-2.52(m,1H),2.20-2.17(m,2H),1.79-1.76(m,3H),1.54(s,9H),0.95-0.89(m,2H),-0.08(s,9H).
【0182】
中間体1-6 2-(5-アミノ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体1-5(200mg、0.34mmol)を60mLのメタノールで溶解させ、10%Pd/C(20mg)を添加し、水素ガスで3回置換し、室温で3時間反応させる。反応終了後、濾過し、濃縮して、173mgの中間体1-6を取得し、収率は、91.2%である。
【0183】
中間体1-7 2-(5-((1-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体1-6(20.0mg、0.04mmol)と3,5-ジフルオロアセトフェノン(6.8mg、0.04mmol)を5mLのトルエンで溶解させ、1滴の氷酢酸を添加し、80℃まで加熱して一晩反応させ、室温まで冷却して反応液にトリアセチル水素化ホウ素ナトリウム(9.9mg、0.05mmol)を添加し、室温で3時間反応させ、水を添加してクエンチし、EAで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、濃縮し、精製して、9mgの中間体1-7を取得し、収率は、35.9%である。
【0184】
化合物1 N-(1-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-3-(1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-5-アミンの合成
中間体1-7(10.0mg、0.05mmol)を2mLのメタノールで溶解させ、1mLの濃塩酸を添加して、50℃で5時間反応させ、濃縮し、5mLのメタノールで溶解させ、0.5mLのアンモニア水を添加し、濃縮し、調製プレートで精製して、2.1mgの最終生成物を取得し、収率は、38.3%である。
【0185】
H NMR(400MHz,CDOD)δ7.33(d,J=8.0Hz,1H),7.18(d,J=4.0Hz,1H),7.10-7.06(m,2H),6.98(dd,J=4.0Hz,J=8.0Hz,1H),6.74-6.69(m,1H),4.70-4.65(m,1H),4.18(s,4H),1.55(d,J=8.0Hz,3H).
【0186】
実施例2:N-(3,5-ジフルオロベンジル)-3-(5-(ピペリジン-4-イルメチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-5-アミン
【化12】
【0187】
化合物2の合成経路:
【化13】
【0188】
合成方法:
中間体2-1 2-(5-((3,5-ジフルオロベンジル)アミノ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体1-6(80.0mg、0.14mmol)と3,5-ジフルオロベンズアルデヒド(24.6mg、0.17mmol)を5mLのトルエンで溶解させ、1滴の氷酢酸を添加し、80℃まで加熱して一晩反応させ、室温まで冷却して反応液にトリアセチル水素化ホウ素ナトリウム(45.9mg、0.22mmol)を添加して、室温で3時間反応させ、水を添加してクエンチし、EAで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、濃縮し、精製して、79mgの中間体2-1を取得し、収率は、80.5%である。
【0189】
中間体2-2 N-(3,5-ジフルオロベンジル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-3-(1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-5-アミンの合成
中間体2-1(79.0mg、0.12mmol)を20mLのDCMで溶解させ、ZnBr(105.0mg、0.46mmol)を添加して、室温で撹拌する。反応終了後、水を添加してクエンチし、DCMで抽出し、飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、60.2mgの中間体2-2を取得し、収率は、89.4%である。
【0190】
中間体2-3 4-((2-(5-((3,5-ジフルオロベンジル)アミノ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体2-2(67.5mg、0.12mmol)と4-ホルミルピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(29.7mg、0.14mmol)を10mLのDCMで溶解させ、室温で10分間撹拌し、トリアセチル水素化ホウ素ナトリウム(37.0mg、0.17mmol)を添加して、室温で3時間反応させ、水を添加してクエンチし、DCMで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、濃縮し、精製して、24.9mgの中間体2-3を取得し、収率は、27.5%である。
【0191】
化合物2 N-(3,5-ジフルオロベンジル)-3-(5-(ピペリジン-4-イルメチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-5-アミンの合成
中間体2-3(24.9mg、0.03mmol)を2mLのメタノールで溶解させ、1mLの濃塩酸を添加して、50℃で5時間反応させ、濃縮し、5mLのメタノールで溶解させ、0.5mLのアンモニア水を添加し、濃縮し、調製プレートで精製して、5.1mgの最終生成物を取得し、収率は、34.4%である。
【0192】
H NMR(400MHz,CDOD)δ7.37(d,J=8.0Hz,1H),7.30(d,J=4.0Hz,1H),7.08(dd,J=4.0Hz,J=16.0Hz,2H),7.01(dd,J=4.0Hz,J=8.0Hz,1H),6.80-6.75(m,1H),4.46(s,2H),3.90(s,4H),3.19-3.15(m,2H),2.78-2.72(m,4H),2.06-2.04(m,1H),1.96-1.91(m,2H),1.81-1.78(m,1H),1.62-1.57(m,1H).
【0193】
実施例3:5-(3,5-ジフルオロベンジル)-3-(5-(メチルスルホニル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール
【化14】
【0194】
化合物3の合成経路:
【化15】
【0195】
合成方法:
中間体3-1 5-ブロモ-1H-インダゾール-3-ホルムアルデヒドの合成
亜硝酸ナトリウム(1.41g、20.4mmol)を10mLの水で溶解させ、10mLのDMFを添加し、0℃で3M HCl(2.29mL、6.89mmol)を滴下して、10分間撹拌し、反応液に5-ブロモインドール(500mg、2.55mmol)のDMF(10mL)溶液を添加して、室温で3時間反応させる。反応液に水を添加し、酢酸エチルで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、410mgの中間体3-1を取得し、収率は、71.4%である。
【0196】
H NMR(400MHz,CDCl)δ10.28(s,1H),8.53(d,J=1.1Hz,1H),7.61(dd,J=8.9,1.8Hz,1H),7.49(d,J=8.8,1H).
【0197】
中間体3-2 5-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-ホルムアルデヒドの合成
中間体3-1(300mg、1.33mmol)を20mLのDCMで溶解させ、p-トルエンスルホン酸(279mg、1.46mmol)を添加して、2分間撹拌し、反応液に3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(168mg、2.0mmol)のDCM(3mL)溶液を添加して、室温で1時間反応させる。反応液に水を添加し、DCMで2回抽出し、有機相を合わせ、それぞれ飽和炭酸水素ナトリウム溶液と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、300mgの中間体3-2を取得し、収率は、72.8%である。
【0198】
中間体3-3 5-ブロモ-3-(ジメトキシメチル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾールの合成
中間体3-2(50.0mg、0.16mmol)、オルトギ酸トリメチル(20.6mg、0.19mmol)及びp-トルエンスルホン酸(2.8mg、0.02mmol)を5mLのメタノールで溶解させて、室温で2時間反応させ、水を添加してクエンチし、EAで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、精製して、23mgの中間体3-3を取得し、収率は、40.0%である。
【0199】
H NMR(400MHz,CDCl)δ8.13(d,J=4.0Hz,1H),7.52-7.46(m,2H),5.74(s,1H),5.72-5.69(m,1H),4.08-4.04(m,1H),3.78-3.72(m,1H),3.47(s,6H),2.52-2.48(m,1H),2.15-2.04(m,2H),1.80-1.71(m,3H).
【0200】
中間体3-4 3-(ジメトキシメチル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾールの合成
中間体3-3(20.0mg、0.06mmol)、ピナコールボロン酸エステル(28.6mg、0.11mmol)、Pd(dppf)Cl(4.1mg、0.006mmol)及び酢酸カリウム(16.6mg、0.17mmol)を10mLの1,4-ジオキサンで溶解させ、窒素ガスで3回置換し、100℃まで加熱して一晩反応させ、水を添加してクエンチし、EAで抽出し、飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、薄層クロマトグラフィーを行って、15mgの中間体3-4を取得し、収率は、66.2%である。
【0201】
H NMR(400MHz,CDCl)δ8.45(s,1H),7.82(dd,J=4.0Hz,J=8.0Hz,1H),7.58(dd,J=8.0,4.0Hz,1H),5.81(s,1H),5.76(dd,J=8.0,4.0Hz,1H),4.11-4.07(m,1H),3.78-3.75(m,1H),3.48(s,6H),2.60-2.51(m,1H),2.16-2.03(m,2H),1.79-1.60(m,3H),1.38(s,12H).
【0202】
中間体3-5 5-(3,5-ジフルオロベンジル)-3-(ジメトキシメチル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾールの合成
中間体3-4(175mg、0.44mmol)、3,5-ジフルオロブロモベンジル(180mg、0.87mmol)、Pd(PPh(50.2mg、0.04mmol)及び炭酸ナトリウム(138mg、1.31mmol)を10mLのテトラヒドロフラン及び2mLの水で溶解させ、窒素ガスで3回置換し、65℃まで加熱して一晩反応させ、水を添加してクエンチし、EAで抽出し、飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、カラムクロマトグラフィーを行って、148mgの中間体3-5を取得し、収率は、84.5%である。
【0203】
中間体3-6 5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-ホルムアルデヒドの合成
中間体3-5(50mg、0.12mmol)、p-トルエンスルホン酸(47.3mg、0.25mmol)を10mLのアセトニトリルで溶解させて、室温で反応させる。反応終了後、水を添加してクエンチし、EAで抽出し、飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、カラムクロマトグラフィーを行って、27mgの中間体3-6を取得し、収率は、61.0%である。
【0204】
H NMR(400MHz,CDCl)δ10.27(s,1H),8.18(s,1H),7.64(d,J=8.4Hz,1H),7.31-7.28(m,1H),6.74-6.63(m,3H),5.84(dd,J=8.9,2.9Hz,1H),4.11(s,2H),4.06-3.99(m,1H),3.83-3.77(m,1H),2.63-2.55(m,1H),2.26-2.14(m,2H),1.85-1.74(m,3H).
【0205】
中間体3-7 2-(5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-イル)-3a,4,6,6a-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体3-6(50mg、0.14mmol)を10mLのtert-ブチルアルコールで溶解させ、3,4-ジアミノピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(28.2mg、0.14mmol)、ヨウ素(53.4mg、0.21mmol)、炭酸カリウム(58.2mg、0.42mmol)を添加し、70℃まで昇温して3時間反応させる。反応終了後、室温まで降温し、5%のチオ硫酸ナトリウム水溶液を添加して反応をクエンチし、EAで抽出し、飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、68mgの中間体3-7を取得し、収率は、90.2%である。
【0206】
中間体3-8 2-(5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体3-7(65mg、0.12mmol)を10mLのDMSOで溶解させ、IBX(67.7mg、0.24mmol)を添加し、50℃まで昇温して3時間反応させる。反応終了後、室温まで降温し、水を添加して反応をクエンチし、EAで抽出し、飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、34mgの中間体3-8を取得し、収率は、52.5%である。
【0207】
H NMR(400MHz,CDCl)δ8.33(s,1H),7.53(d,J=8.8Hz,1H),7.24(dd,J=8.8,1.7Hz,1H),6.74-6.71(m,1H),6.67-6.60(m,2H),5.72(dd,J=9.6,2.6Hz,1H),4.60-4.54(m,4H),4.13(s,2H),4.10-4.06(m,1H),3.81-3.75(m,1H),2.62-2.54(m,1H),2.16-2.06(m,2H),1.85-1.70(m,3H),1.55(s,9H).
【0208】
中間体3-9 2-(5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体3-8(19.8mg、0.04mmol)を5mLのTHFで溶解させ、0℃まで降温し、NaH(60%)(1.9mg、0.05mmol)を添加して、15min撹拌し、SEMCl(6.7mg、0.04mmol)を添加する。添加終了後、室温まで昇温して撹拌し、反応終了後、水を添加してクエンチし、EAで抽出し、飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、18.1mgの中間体3-9を取得し、収率は、73.4%である。
【0209】
中間体3-10 5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-3-(1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロール[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾールの合成
中間体3-9(182mg、0.27mmol)を20mLのDCMで溶解させ、ZnBr(24mg、1.10mmol)を添加して、室温で撹拌する。反応終了後、水を添加してクエンチし、DCMで抽出し、飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、140mgの中間体3-10を取得し、収率は、90.3%である。
【0210】
化合物3 5-(3,5-ジフルオロベンジル)-3-(5-(メチルスルホニル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾールの合成
中間体3-10(30.0mg、0.05mmol)を5mLのDCMに添加し、溶液にTEA(8.0mg、0.08mmol)、メタンスルホニルクロリド(7.3mg、0.06mmol)を添加する。反応終了後、水を添加してクエンチし、DCMで抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、濃縮する。濃縮物を4mLのメタノールで溶解させ、2mLの濃塩酸を添加して、50℃で3時間反応させ、濃縮し、5mLのメタノールで溶解させ、0.5mLのアンモニア水を添加し、濃縮し、調製プレートで精製して、5.6mgの最終生成物を取得し、収率は、24.6%である。
【0211】
H NMR(400MHz,CDOD)δ8.18(s,1H),7.53(d,J=8.4Hz,1H),7.32(dd,J=8.7,4.0Hz,1H),6.91-6.85(m,2H),6.78-6.73(m,1H),4.66-4.52(m,4H),3.65(s,2H),3.01(s,3H).
【0212】
実施例4:5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール
【化16】
【0213】
化合物4の合成経路:
【化17】
【0214】
合成方法:
中間体4-1 1-(3,5-ジフルオロフェニル)エタノールの合成
3,5-ジフルオロアセトフェノン(2.1g、13.50mmol)を20mLのメタノールで溶解させ、0℃でシアノ水素化ホウ素ナトリウム(1.3g、20.21mmol)を数回に分けて添加し、添加後に室温で1時間撹拌して、反応を完了させる。反応液に水を添加し、酢酸エチルで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、2.13gの粗生成物の中間体4-1を取得し、収率は、100.1%である。
【0215】
中間体4-2 1-(3,5-ジフルオロフェニル)メタンスルホン酸エチルの合成
中間体4-1(2.13g、13.50mmol)を20mLのジクロロメタンで溶解させ、トリエチルアミン(4.1g、40.41mmol)を添加し、0℃でメタンスルホニルクロリド(1.9g、16.20mmol)を滴下し、滴下終了後に室温で1時間撹拌し、反応を完了させる。反応液に水を添加し、酢酸エチルで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、3.2gの粗生成物の中間体4-2を取得し、収率は、100%である。
【0216】
中間体4-3 5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-ホルムアルデヒドの合成
中間体4-2(2.2g、9.30mmol)と5-ヒドロキシ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-ホルムアルデヒド(2.3g、18.61mmol)を20mLのDMFで溶解させ、炭酸セシウム(6.1g、0.82mmol)を添加して、60℃で2時間反応させ、反応を完了させる。反応液に水を添加し、酢酸エチルで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、3.1gの中間体4-3を取得し、収率は、86.2%である。
【0217】
H NMR(400MHz,CDCl)δ10.19(s,1H),7.72-7.45(m,2H),7.19-7.16(m,1H),7.00-6.92(m,2H),6.73-6.67(m,1H),5.81-5.77(m,1H),5.43(q,J=6.3Hz,1H),4.03-3.98(m,1H),3.81-3.75(m,1H),2.56-2.49(m,1H),2.26-2.03(m,2H),1.82-1.71(m,3H),1.67(d,J=6.3Hz,3H).
【0218】
中間体4-4 2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-イル)-3a,4,6,6a-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体4-3(3.1g、8.01mmol)を30mLのtert-ブチルアルコールで溶解させ、3,4-ジアミノピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.6g、8.01mmol)、ヨウ素(3.1g、12.11mmol)、炭酸カリウム(3.3g、24.02mmol)を添加し、70℃まで昇温して3時間反応させる。反応終了後、室温まで降温し、5%のチオ硫酸ナトリウム水溶液を添加して反応をクエンチし、EAで抽出し、飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、3.6gの中間体4-4を取得し、収率は、79.1%である。
【0219】
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.74(s,1H),7.49(dd,J=9.1Hz,3.2Hz,1H),7.11(dd,J=9.1Hz,2.4Hz,1H),7.00(d,J=7.3Hz,2H),6.69(t,J=9.0Hz,1H),5.70-5.67(m,1H),5.49-5.44(m,1H),5.00-4.80(m,1H),4.52-4.31(m,1H),4.03-3.99(m,1H),3.77-3.66(m,5H),2.56-2.47(m,1H),2.18-2.10(m,1H),2.06-2.02(m,1H),1.79-1.72(m,3H),1.66-1.64(m,3H),1.45(s,9H).
【0220】
中間体4-5 2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロール[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体4-4(1.3g、2.31mmol)を10mLのDMSOで溶解させ、IBX(1.3g、4.60mmol)を添加し、50℃まで昇温して3時間反応させる。反応終了後、室温まで降温し、水を添加して反応をクエンチし、EAで抽出し、飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、560mgの中間体4-5を取得し、収率は、43.2%である。
【0221】
中間体4-6 2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体4-5(790mg、1.40mmol)を10mLのTHFで溶解させ、0℃まで降温し、NaH(60%)(96.4mg、4.20mmol)を添加して、15min撹拌し、SEMCl(280mg、1.68mmol)を添加する。添加終了後、室温まで昇温して撹拌し、反応終了後、水を添加してクエンチし、EAで抽出し、飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、810mgの中間体4-6を取得し、収率は、83.3%である。
【0222】
中間体4-7 5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-3-(1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾールの合成
中間体4-6(810.0mg、1.20mmol)を20mLのDCMで溶解させ、ZnBr(1.1g、4.70mmol)を添加し、室温で撹拌する。反応終了後、水を添加してクエンチし、DCMで抽出し、飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、660mgの中間体4-7を取得し、収率は、95.2%である。
【0223】
化合物4 5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)3-(5-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾールの合成
中間体4-7(15.0mg、0.03mmol)と1-メチルピペリジン-4-オン(4.3mg、0.04mmol)を5mLのDCMで溶解させて、室温で10分間撹拌し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(8.01mg、0.04mmol)を添加して、室温で3時間撹拌する。反応終了後、水を添加してクエンチし、DCMで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、濃縮する。シリカゲルプレートを精製し、精製後に得られる生成物を2mLのメタノールで溶解させ、1mLの濃塩酸を添加して、50℃で5時間反応させ、濃縮し、5mLのメタノールで溶解させ、0.5mLのアンモニア水を添加し、濃縮し、調製プレートで精製して、1.9mgの最終生成物を取得し、2段階の合計収率は、15.8%である。
【0224】
H NMR(400MHz,CDOD)δ7.67(d,J=4.0Hz,1H),7.50(d,J=8.0Hz,1H),7.19(dd,J=4.0Hz,J=8.0Hz,1H),7.10(dd,J=4.0Hz,J=8.0Hz,2H),6.84-6.79(m,1H),5.61-5.56(m,1H),4.36(s,4H),3.71-3.59(m,2H),3.19-3.15(m,3H),2.93(s,3H),2.48-2.47(m,2H),2.06-2.02(m,2H),1.67(d,J=8.0Hz,3H).
【0225】
実施例5:2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-N,N-ジメチル-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)ホルムアミド
【化18】
【0226】
化合物5の合成経路:
【化19】
【0227】
合成方法:
化合物5 2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-N,N-ジメチル-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)ホルムアミドの合成
中間体4-7(30.0mg、0.05mmol)を10mLのジクロロメタンで溶解させ、系にトリホスゲン(15.3mg、0.05mmol)を添加し、系を0℃まで降温し、トリエチルアミン(10.4mg、0.10mmol)を滴下して、0.5h反応させ、系に塩酸ジメチルアミン(5.05mg、0.06mmol)を添加し、室温まで昇温して反応させる。反応終了後、水を添加してクエンチし、DCMで抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、濃縮する。濃縮物を4mLのメタノールで溶解させ、2mLの濃塩酸を添加して、50℃で5時間反応させ、濃縮し、5mLのメタノールで溶解させ、0.5mLのアンモニア水を添加し、濃縮し、調製プレートで精製して、4.8mgの最終生成物を取得し、収率は、20.4%である。
【0228】
H NMR(400MHz,CDOD)δ7.69(d,J=2.3Hz,1H),7.46(d,J=9.0Hz,1H),7.17(dd,J=9.0,2.4Hz,1H),7.13-7.08(m,2H),6.84-6.78(m,1H),5.58(q,J=6.4Hz,1H),4.71-4.63(m,4H),2.99(s,6H),1.66(d,J=6.4Hz,3H).
【0229】
実施例6:2-(ジメチルアミノ)エチル2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボキシレート
【化20】
【0230】
化合物6の合成経路:
【化21】
【0231】
合成方法:
化合物6 2-(ジメチルアミノ)エチル2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボキシレートの合成
中間体4-7(50.0mg、0.08mmol)をTHFで溶解させ、0℃まで冷却し、トリホスゲン(25.1mg、0.08mmol)を添加して、5分間反応させ、トリエチルアミン(84.2mg、0.80mmol)を徐々に添加して、室温で0.5時間反応させ、反応液に2-(ジメチルアミノ)エタン-1-オール(38.1mg、0.42mmol)とDMAP(5.0mg、0.04mmol)を添加し、60℃まで加熱して1.5時間反応させ、反応液に水を添加し、EAで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、シリカゲルプレートで精製して、精製後の濃縮物を2mLのメタノールで溶解させ、1mLの濃塩酸を添加して、50℃で6時間反応させ、濃縮し、3mLのメタノールで溶解させ、0.5mLのアンモニア水を添加し、濃縮し、シリカゲルプレートで精製して、15mgの最終生成物を取得し、収率は、35.0%である。
【0232】
H NMR(400MHz,CDOD)δ7.68(d,J=4.0Hz,1H),7.46(d,J=8.0Hz,1H),7.20-7.14(m,1H),7.14-7.08(m,2H),6.85-6.78(m,1H),5.58(q,J=8.0Hz,1H),4.72-4.50(m,4H),4.35(t,J=8.0Hz,2H),2.82-2.74(m,2H),2.41(s,6H),1.66(d,J=8.0Hz,3H).
【0233】
実施例7:(2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)(1-メチルピペリジン-4-イル)メタノン
【化22】
【0234】
化合物7の合成経路:
【化23】
【0235】
合成方法:
化合物7 (2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)(1-メチルピペリジン-4-イル)メタノンの合成
室温条件下で、中間体4-7(30.0mg、0.05mmol)、HATU(29.1mg、0.10mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(13.2mg、0.10mmol)及び1-メチルピペリジン-4-カルボン酸(14.0mg、0.10mmol)を20mLのDCMで溶解させ、2時間撹拌して反応させる。水を添加して反応をクエンチする。DCMで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。得られる生成物を2mLのメタノール及び1mLの濃塩酸で溶解させ、50℃で2時間反応させ、濃縮し、3mLのメタノールで溶解させ、1mLのアンモニア水を添加し、濃縮し、調製プレートで精製して、8mgの最終生成物を取得し、収率は、43.7%である。
【0236】
H NMR(400MHz,CDOD)δ7.67(d,J=1.8Hz,1H),7.45(d,J=9.0Hz,1H),7.21-7.03(m,3H),6.78(t,J=9.1Hz,1H),5.55(q,J=6.2Hz,1H),4.80-4.59(m,4H),3.17-3.14(m,2H),2.75-2.65(m,1H),2.48(s,3H),2.46-2.41(m,2H),1.95-1.90(m,4H),1.63(d,J=6.4Hz,3H).
【0237】
実施例8:2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-5-(1-メチルピペリジン-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-3H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン
【化24】
【0238】
化合物8の合成経路:
【化25】
【0239】
合成方法:
中間体8-1 5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)-4-イル)エトキシ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-ニトリルの合成
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-ホルムアルデヒド(200mg、0.52mmol)とトリエチルアミン(157mg、1.55mmol)を10mLのアセトニトリルで溶解させ、溶液に塩酸ヒドロキシルアミン(53.9mg、0.78mmol)を添加して、60℃で3時間反応させる。反応液を室温まで冷却し、反応液にトリエチルアミン(419mg、4.14mmol)と無水酢酸(211mg、2.07mmol)を添加して、80℃で16時間反応させる。反応液に水を添加し、ジクロロメタンで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、145mgの中間体8-1を取得し、収率は、73.1%である。
【0240】
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.64-7.60(m,1H),7.19-7.17(m,1H),6.98-6.97(m,1H),6.93-6.89(m,2H),6.73-6.68(m,1H),5.77-5.73(m,1H),5.34(q,J=6.4Hz,1H),3.94-3.88(m,1H),3.76-3.71(m,1H),2.49-2.41(m,1H),2.14-2.06(m,2H),1.77-1.68(m,3H),1.65(d,J=6.4Hz,3H).
【0241】
中間体8-2 5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-カルバメートの合成
中間体8-1(135mg、0.35mmol)を10mLのメタノールで溶解させ、反応液にナトリウムメトキシド(57.1mg、1.06mmol)を添加して、室温で16時間反応させ、反応液を濃縮してメタノールを除去し、濃縮物に水を添加し、酢酸エチルで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して120mgの粗生成物の中間体8-2を取得し、収率は、82.0%である。
【0242】
中間体8-3 tert-ブチル3-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-カルボキシイミド)-4,4-ジエトキシピペリジン-1-カルボキシレートの合成
中間体8-2(110mg、0.26mmol)と3-アミノ-4,4-ジエトキシピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(91.6mg、0.32mmol)を10mLのエタノールで溶解させ、反応液に酢酸(31.8mg、0.53mmol)を添加して、50℃で16時間反応させ、反応液を濃縮してエタノールを除去し、濃縮物を適量のトルエンで処理し、濃縮して208mgの粗生成物の中間体8-3を取得する。
【0243】
中間体8-4 2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-3H-イミダゾール[4,5-c]ピリジンの合成
中間体8-3(200mg、0.22mmol)を10mLのエタノールで溶解させ、反応液に5mLの濃塩酸を添加して、40℃で16時間反応させ、濃縮し、5mLのメタノールで溶解させ、0.5mLのアンモニア水を添加し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、78mgの中間体8-4を取得し、収率は、66.2%である。
【0244】
化合物8 2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-5-(1-メチルピペリジン-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-3H-イミダゾ[4,5-c]ピリジンの合成
中間体8-4(15.0mg、0.04mmol)を5mLのNMPで溶解させ、溶液に0.1mLの酢酸を添加して、55℃で10分間撹拌し、室温まで冷却し、1-メチルピペリジン-4-オン(4.3mg、0.04mmol)を添加して、室温で16時間反応させ、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(16.0mg、0.08mmol)を添加して室温で2時間反応させ、0.5mLのアンモニア水を添加してpHを調整し、混合物に水を添加し、酢酸エチルで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、調製プレートで精製して、4.2mgの最終生成物を取得し、収率は、22.5%である。
【0245】
H NMR(400MHz,CDOD)δ7.68(d,J=2.4Hz,1H),7.45(d,J=9.0Hz,1H),7.16(dd,J=9.0,2.4Hz,1H),7.12-7.10(m,2H),6.83-6.79(m,1H),5.58(q,J=6.3Hz,1H),3.80(s,2H),3.17-3.10(m,2H),3.04-3.01(m,2H),2.84-2.80(m,2H),2.73-2.70(m,1H),2.43(s,3H),2.36-2.19(m,2H),2.10-2.03(m,2H),1.84-1.75(m,2H),1.65(d,J=6.3Hz,3H).
【0246】
実施例9:(S)-5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール
【化26】
【0247】
化合物9の合成経路:
【化27】
【0248】
合成方法:
中間体9-1 5-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-ホルムアルデヒドの合成
5-ヒドロキシ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-ホルムアルデヒド(427mg、1.73mmol)とイミダゾール(177mg、2.60mmol)を20mLのジクロロメタンで溶解させ、0℃でTBSCl(0.33mL、1.91mmol)を滴下し、滴下終了後に室温で1時間撹拌して、反応を完了させる。反応液に水を添加し、ジクロロメタンで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して540mgの粗生成物の中間体9-1を取得し、収率は、86.4%である。
【0249】
中間体9-2 2-(5-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-イル)-3a,4,6,6a-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体9-1(540mg、1.49mmol)を20mLのtert-ブチルアルコールで溶解させ、3,4-ジアミノピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(362mg、1.79mmol)、ヨウ素(570mg、2.25mmol)、炭酸カリウム(621mg、4.49mmol)を添加し、70℃まで昇温して3時間反応させる。反応終了後、室温まで降温し、5%のチオ硫酸ナトリウム水溶液を添加して反応をクエンチし、EAで抽出し、飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、530mgの中間体9-2を取得し、収率は、65.3%である。
【0250】
中間体9-3 2-(5-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体9-2(530mg、0.99mmol)を10mLのDMSOで溶解させ、IBX(548mg、1.96mmol)を添加し、50℃まで昇温して3時間反応させる。反応終了後、室温まで降温し、水を添加して反応をクエンチし、EAで抽出し、飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、362mgの中間体9-3を取得し、収率は、68.4%である。
【0251】
中間体9-4 2-(5-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体9-3(362mg、0.67mmol)を10mLのTHFで溶解させ、0℃まで降温し、NaH(60%w/w、32.1mg、1.33mmol)を添加して、15min撹拌し、SEMCl(0.14mL、0.80mmol)を添加する。添加終了後、室温まで昇温して撹拌し、反応終了後、水を添加してクエンチし、EAで抽出し、飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、365mgの中間体9-4を取得し、収率は、81.5%である。
【0252】
中間体9-5 5-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-3-(1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾールの合成
中間体9-4(180mg、0.27mmol)を10mLのDCMで溶解させ、ZnBr(303mg、1.34mmol)を添加して、室温で撹拌する。反応終了後、水を添加してクエンチし、DCMで抽出し、飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、153mgの中間体9-5を取得し、収率は、99.9%である。
【0253】
中間体9-6 4-((2-(5-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体9-5(153mg、0.27mmol)と4-ホルミルピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(68.7mg、0.32mmol)を10mLのジクロロメタンで溶解させ、室温で1時間撹拌し、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(25.3mg、0.40mmol)を添加して、1時間撹拌し、反応終了後、水を添加してクエンチし、ジクロロメタンで抽出し、飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、165mgの中間体9-6を取得し、収率は、80.1%である。
【0254】
中間体9-7 5-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-3-(5-(ピペリジン-4-イルメチル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロール[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾールの合成
中間体9-6(165mg、0.22mmol)を10mLのDCMで溶解させ、ZnBr(248mg、1.10mmol)を添加して、室温で撹拌する。反応終了後、水を添加してクエンチし、DCMで抽出し、飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、130mgの中間体9-7を取得し、収率は、90.6%である。
【0255】
化合物9-8 5-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-3-(5-(((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾールの合成
中間体9-7(130mg、0.19mmol)と30%ホルムアルデヒド水溶液(17.5mg、0.58mmol)を5mLのDCMで溶解させ、1時間撹拌し、溶液にトリアセチル水素化ホウ素ナトリウム(80.5mg、0.38mmol)を添加する。反応終了後、水を添加してクエンチし、DCMで抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、75.5mgの中間体9-8を取得し、収率は、56.9%である。
【0256】
化合物9-9 3-(5-((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-5-オールの合成
中間体9-8(40.0mg、0.06mmol)を5mLのテトラヒドロフランで溶解させ、0℃まで降温して溶液にTBAFのテトラヒドロフラン溶液(1M)(0.12mL、0.12mmol)を添加し、30分間撹拌して反応させた後、水を添加してクエンチし、酢酸エチルで抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、濃縮して、30.1mgの粗生成物9-9を取得し、収率は、90.1%である。
【0257】
中間体9-10 5-((S)-1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾールの合成
中間体9-9(30.1mg、0.05mmol)と(R)-1-(3,5-ジフルオロフェニル)メタンスルホン酸エチル(12.5mg、0.05mmol)を10mLのDMFで溶解させ、炭酸セシウム(35.8mg、0.11mmol)を添加して、60℃で2時間反応させ、反応を完了させる。反応液に水を添加し、酢酸エチルで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、19.2mgの中間体9-10を取得し、収率は、51.3%である。
【0258】
化合物9 (S)-5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾールの合成
中間体9-10(19.2mg、0.02mmol)を4mLのメタノールで溶解させ、2mLの濃塩酸を添加して、50℃で5時間反応させ、濃縮し、5mLのメタノールで溶解させ、0.5mLのアンモニア水を添加し、濃縮し、調製プレートで精製して、6.2mgの最終生成物を取得し、収率は、46.3%である。
【0259】
H NMR(400MHz,CDOD)δ7.64(s,1H),7.46(d,J=9.0Hz,1H),7.15(dd,J=9.1,2.4Hz,1H),7.10-7.05(m,2H),6.81-6.76(m,1H),5.55(q,J=6.4Hz,1H),4.38(s,4H),3.56(d,J=12.4Hz,2H),3.27-3.20(m,2H),3.16-3.06(m,2H),2.89(s,3H),2.21-2.18(m,3H),1.76-1.62(m,5H).
【0260】
実施例10:1-メチルピペリジン-4-イル-2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボキシレート
【化28】
【0261】
化合物10の合成経路:
【化29】
【0262】
合成方法:
化合物10 1-メチルピペリジン-4-イル-2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボキシレートの合成
1-メチルピペリジン-4-オール(11.0mg、0.10mmol)を10mLのDCMで溶解させ、0℃まで冷却し、トリホスゲン(15.0mg、0.05mmol)を添加して、5分間反応させ、溶液にトリエチルアミン(41.2mg、0.40mmol)を滴下して、0.5h撹拌する。反応液に中間体4-7(30.0mg、0.05mmol)を添加して、16時間反応させる。水を添加して反応をクエンチする。DCMで2回抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。得られる生成物を2mLのメタノール及び1mLの濃塩酸で溶解させ、50℃で2時間反応させ、濃縮し、3mLのメタノールで溶解させ、1mLのアンモニア水を添加し、濃縮し、調製プレートで精製して、2.2mgの最終生成物を取得し、収率は、17%である。
【0263】
H NMR(400MHz,CDOD)δ7.69(d,J=2.2Hz,1H),7.47(d,J=9.1Hz,1H),7.18-7.09(m,3H),6.83-6.79(m,1H),5.58(q,J=6.2Hz,1H),4.87-4.83(m,1H),4.63-4.58(m,4H),2.87-2.79(m,2H),2.62-2.52(m,2H),2.43(s,3H),2.08-2.02(m,2H),1.93-1.84(m,2H),1.66(d,J=6.4Hz,3H).
【0264】
実施例11:N-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-3-(5-(ピペリジン-4-イルメチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-5-アミン
【化30】
【0265】
化合物11の合成経路:
【化31】
【0266】
合成方法:
中間体11-1 5-ニトロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-3-(1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾールの合成
中間体1-5(1.40g、2.39mmol)を10mLのDCMで溶解させ、臭化亜鉛(1.08g、4.79mmol)を添加し、窒素ガスで置換し、室温で4時間反応させる。反応終了後、水を添加してクエンチし、DCMで抽出し、飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、780mgの中間体11-1を取得し、収率は、67.21%である。
【0267】
LC-MS m/z(ESI)[M+H]+におけるC2333Siに対する計算値:484.2;測定値:484.2。
【0268】
中間体11-2 4-((2-(5-ニトロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体11-1(780mg、1.61mmol)を10mLの1、2-ジクロロエタンで溶解させ、4-ホルミルピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(686mg、3.22mmol)を添加して、室温で2h撹拌した後、トリアセチル水素化ホウ素ナトリウム(683mg、3.22mmol)を添加して、室温で1h撹拌した後、水を添加してクエンチし、DCMで抽出し、飽和食塩水で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、650mgの中間体11-2を取得し、収率は、59.01%である。
【0269】
LC-MS m/z(ESI)[M+H]+におけるC3452Siに対する計算値:682.4;測定値:682.4。
【0270】
中間体11-3 4-((2-(5-アミノ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体11-2(200mg、0.29mmol)を5mLの酢酸エチルで溶解させ、パラジウム炭素(10%w/w、100mg)を添加し、水素ガスでガスを置換し、水素ガスのガス雰囲気下で室温で18h反応させ、18h後に吸引ろ過し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、110mgの中間体11-3を取得し、収率は、57.49%である。
【0271】
LC-MS m/z(ESI)[M+H]+におけるC3454Siに対する計算値:652.4;測定値:652.4。
【0272】
中間体11-4 4-((2-(5-((1-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)アミノ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルの合成
中間体11-3(110mg、0.17mmol)を5mLのトルエンで溶解させ、1-(3,5-ジフルオロフェニル)エタン-1-オン(52.6mg、0.34mmol)を添加して、90℃で18h反応させ、40℃まで降温し、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(31.8mg、0.51mmol)を添加して、4h反応させ、水を添加してクエンチし、EAで抽出し、有機相を水洗し、乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、36mgの中間体11-4を取得し、収率は、27.0%である。
【0273】
LC-MS m/z(ESI)[M+H]+におけるC4260Siに対する計算値:792.4;測定値:792.4。
【0274】
化合物11 N-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-3-(5-(ピペリジン-4-イルメチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-5-アミンの合成
中間体11-4(36mg、0.05mmol)を4mLのメタノールで溶解させ、さらに2mLの濃塩酸を添加して、50℃で3h反応させ、濃縮し、5mLのメタノールで溶解させ、0.5mLのアンモニア水を添加し、濃縮し、調製プレートで精製して、7mgの最終生成物を取得し、収率は、32.2%である。
【0275】
LC-MS m/z(ESI)[M+H]+におけるC2630に対する計算値:478.3;測定値:478.3。
【0276】
実施例12:
実施例12の化合物は、実施例11の合成経路に基づいて、適切な出発原料を用いて製造される。具体的には以下の通りである。
【0277】
【表1】
【0278】
実施例13及び実施例14:
実施例13、14の化合物は、実施例3の合成経路に基づいて、適切な出発原料を用いて製造される。具体的には以下の通りである。
【0279】
【表2】
【0280】
実施例15~実施例28:
実施例15~実施例28の化合物は、実施例4の合成経路に基づいて、適切な出発原料を用いて製造される。具体的には以下の通りである。
【0281】
【表3-1】
【表3-2】
【表3-3】
【表3-4】
【表3-5】
【0282】
実施例29:
実施例29の化合物は、実施例5の合成経路に基づいて、適切な出発原料を用いて製造される。具体的には以下の通りである。
【0283】
【表4】
【0284】
実施例30及び実施例31:
実施例30、31の化合物は、実施例6の合成経路に基づいて、適切な出発原料を用いて製造される。具体的には以下の通りである。
【0285】
【表5】
【0286】
実施例32:
実施例32の化合物は、実施例9の合成経路に基づいて、適切な出発原料を用いて製造される。具体的には以下の通りである。
【0287】
【表6】
【0288】
実施例33:
実施例33の化合物は、実施例10の合成経路に基づいて、適切な出発原料を用いて製造される。具体的には以下の通りである。
【0289】
【表7】
【0290】
実施例34~実施例46:
実施例34~実施例46の化合物は、実施例4の合成経路に基づいて、適切な出発原料を用いて製造される。具体的には以下の通りである。
【0291】
【表8-1】
【表8-2】
【表8-3】
【表8-4】
【表8-5】
【0292】
実施例47~実施例48:
実施例47~実施例48の化合物は、実施例9の合成経路に基づいて、適切な出発原料を用いて製造される。具体的には以下の通りである。
【0293】
【表9】
【0294】
活性試験実験:TRKA/B/Cキナーゼ阻害活性試験
1.材料及び装置
【表10】
【0295】
2.実験工程
2.1 1xキナーゼ反応緩衝液の調製
1倍体積の5Xキナーゼ反応緩衝液と4倍体積の水;5mM MgCl、1mM DTT。
【0296】
2.2 キナーゼ及び基質の準備:
2.5X基質混合物の調製
【0297】
【表11】
【0298】
2.3 化合物の選別:
1)希釈プレート上でDMSOで化合物を4倍希釈し、化合物の開始濃度は1000nMである。
2)化合物を1Xキナーゼ反応緩衝液で50倍希釈し、シェーカーで20分間振盪する。
3)1Xの酵素反応緩衝液で2Xキナーゼを調製する。
4)反応プレートのウェル毎に2μlのキナーゼを添加する(工程3で調製)。
5)緩衝液で希釈された化合物1μlをウェル毎に添加し、プレートシーラーでプレートを封止し、1000gで30秒遠心分離し、室温で10分間放置する。
6)1Xの酵素反応緩衝液で4x ATP&sub混合液を調製し、反応プレートに1μlの4x ATP&sub混合液を添加する。
7)プレートシーラーでプレートを封止し、1000gで30秒遠心分離し、室温で60分間放置する。
8)4μlのADP-Gloを384反応プレートに移し、1000rpm/minで1min遠心し、25℃で40minインキュベートする。
9)8μlの検出(Detection)溶液を384反応プレートに1000rpm/minに移し、1min遠心し、25℃で40minインキュベートする。
10)バイオテク(Biotek)のマルチファンクションカードリーダーを用いてRLU(Relative luminescence unit、相対発光量)信号を読み取る。シグナル強度はキナーゼの活性度を表すために用いられる。
【0299】
3.データ解析
3.1 阻害率は以下のように計算される。
化合物の阻害率(%inh)=100%-(化合物-陽性対照)/(陰性対照-陽性対照)*100%
【0300】
3.2 IC50を計算し、化合物の阻害曲線を描画する。
以下の非線形フィッティング式を利用して化合物のIC50(半数阻害濃度)を取得し、Graphpad 6.0ソフトウェアを用いてデータ分析を行う。
Y=Bottom+(Top-Bottom)/(1+10^((LogIC50-X)*Hill Slope))
X:化合物濃度log値
Y:阻害率(%inhibition)
【0301】
3.3 結果の検証
データは、Biotekから導出され、人工分析される。比の値を阻害率に変換し、IC50は、阻害率によってPrism GraphPad 6.0から計算される。IC50は、比の値を再計算することにより、結果の正確性を検証する。
【0302】
3.4 品質制御
Z因子>0.5、S/B>2。
陽性対照のIC50は、過去の平均値の3倍以内である。
【0303】
4.結果
試験結果を以下の表1に示す。
【0304】
【表12】
【0305】
試験の各実施例の化合物は、TRKA、TRKB、TRKCキナーゼに対して、いずれもLOXO-101と類似又はより良好な阻害活性を示す。
【0306】
本発明の特定の実施形態が例示及び説明されたが、これらの実施形態が本願のすべての可能な形態を例示及び説明することを意味するものではない。より正確には、本発明の明細書に記載された文字は説明的な単語であり、限定的なものではない。本開示の一般的な範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を行うことができることは当業者には明らかである。従って、添付の特許請求の範囲において、本発明の範囲内にこれらすべての変更及び修正を含めることを意図している。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物。
【化1】
(式中、R、Rは、H、CN、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、ハロゲンからそれぞれ独立に選択され、
は、H、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、C3-6脂環式基、及び4~6員ヘテロ脂環式基から選択され、
の個数は、1、2又は3個であり、且つ、各Rは、H、ハロゲン、-CN、-OH、-NO、-NR、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、C3-6脂環式基、及び4~6員ヘテロ脂環式基からそれぞれ独立に選択され、
Xは、連結結合、O、S又は(NR)であり、ここで、Rは、H、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、C3-6脂環式基及び4~6員ヘテロ脂環式基から選択され、
及びRは、H、C1-6アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシからそれぞれ独立に選択されるか、又は、R及びRは、それらに連結されるN原子と共に3~6員環を形成し、
n=1、2又は3であり、
Lは、(C=O)、(O=S=O)、CR又は連結結合であり、ここで、R及びRは、H、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、C3-6脂環式基及び4~6員ヘテロ脂環式基からそれぞれ独立に選択されるか、又は、R及びRは、それらに連結される炭素原子と共に3~6員環を形成し、
は、H、ハロゲン、-OH、-NO、-CN、-SF、-SH、-S-C1-4アルキル、C1-6アルキル、C1-6ハロゲン化アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロゲン化アルコキシ、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C3-7脂環式基、3~10員ヘテロ脂環式基、C6-12ジシクロ脂環式基、6~12員ジシクロヘテロ脂環式基、C8―15員トリシクロ脂環式基、8~15員トリシクロヘテロ脂環式基、C5-8アリール、5~10員ヘテロアリール、C7-11ジシクロアリール、7~11員ジシクロヘテロアリール、-C1-4アルキル-(C3-7脂環式基)、-C1-4アルキル-(3~10員ヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C6-12ジシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(6~12員ジシクロヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C8―15員トリシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(8~15員トリシクロヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C5-8アリール)、-C1-4アルキル-(5~10員ヘテロアリール)、-N(R10)(R11)、-N(R10)(C(=O)R11)、-N(R10)(C(=O)-OR11)、-N(R12)(C(=O)-N(R10)(R11))、-C(=O)-N(R10)(R11)、-C(=O)-R12、-C(=O)-OR12、-OC(=O)R12、-N(R10)(S(=O)11)、-S(=O)-N(R10)(R11)、-SR12及び-OR12から選択され、ここで、前記-S-C1-4アルキル、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロゲン化アルコキシ、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C3-7脂環式基、3~10員ヘテロ脂環式基、C6-12ジシクロ脂環式基、6~12員ジシクロヘテロ脂環式基、C8―15員トリシクロ脂環式基、8~15員トリシクロヘテロ脂環式基、C5-8アリール、5~7員ヘテロアリール、C7-11ジシクロアリール、7~11員ジシクロヘテロアリール、-C1-4アルキル-(C3-7脂環式基)、-C1-4アルキル-(3~10員ヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C6-12ジシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(6~12員ジシクロヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C8―15員トリシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(8~15員トリシクロヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C5-8アリール)及び-C1-4アルキル-(5~10員ヘテロアリール)は、0、1、2、3又は4個のR5aでそれぞれ任意に置換され、R5aは、ハロゲン、-OH、-NO、-CN、-SF、-SH、-S-C1-4アルキル、オキソ、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロゲン化アルコキシ、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C3-7脂環式基、3~10員ヘテロ脂環式基、C5-8アリール、5~7員ヘテロアリール、-N(R13)(R14)、-N(R13)(C(=O)R14)、-N(R13)(C(=O)-OR14)、-N(R15)(C(=O)-N(R13)(R14))、-C(=O)-N(R13)(R14)、-C(=O)-R15、-C(=O)-OR15、-OC(=O)R15、-N(R13)(S(=O)14)、-S(=O)-N(R13)(R14)、-SR15及び-OR15から独立に選択され、
10、R11、R12、R13、R14及びR15は、出現毎に、H、C1-6アルキル、C1-6ハロゲン化アルキル、C3-7脂環式基、3~10員ヘテロ脂環式基、C5-8アリール、5~7員ヘテロアリール、C7-11ジシクロアリール、7~11員ジシクロヘテロアリール、-C1-4アルキル-(C3-7脂環式基)、-C1-4アルキル-(3~10員ヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C6-12ジシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(6~12員ジシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C8-15員トリシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(8~15員トリシクロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C5-8アリール)及び-C1-4アルキル-(5~10員ヘテロアリール)からなる群よりそれぞれ独立に選択され、ここで、前記群内の各選択肢は、ハロゲン、-OH、-NH、-NH(CH)、-N(CH、-CN、-NO、-SF、-SH、-S-C1-4アルキル、オキソ、C1-4アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-7脂環式基、3~10員ヘテロ脂環式基、C5-8アリール、5~7員ヘテロアリール、C7-11ジシクロアリール、7~11員ジシクロヘテロアリール、C1-4ヒドロキシアルキル、-S-C1-4アルキル、-C(=O)H、-C(=O)-C1-4アルキル、-C(=O)-O-C1-4アルキル、-C(=O)-NH、-C(=O)-N(C1-4アルキル)、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ及びC1-4ハロゲン化アルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される0、1、2、3又は4個の置換基で任意に置換されるか、又は、R10及びR11は、それらに連結される原子と共に3~14員環を形成するか、又は、R13及びR14は、それらに連結される原子と共に3~14員環を形成する。)
【請求項2】
n=1又は2である、
請求項1に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物。
【請求項3】
Xは、-O-又は-NH-である、
請求項1に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物。
【請求項4】
及びRは、H、F、Cl及びBrからそれぞれ独立に選択される、
請求項1に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物である。
【請求項5】
Lは、-(C=O)-、-(O=S=O)-、-CH-、-C(CH-、-CH(CH)-又は連結結合である、
請求項1に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物。
【請求項6】
は、Hである、
請求項1に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物。
【請求項7】
は、H、ハロゲン、-OH、-NO、-CN、-SF、-SH、-S-C1-4アルキル、C1-6アルキル、C1-6ハロゲン化アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロゲン化アルコキシ、C3-6脂環式基、4~6員ヘテロ脂環式基、C5-8アリール、5~10員ヘテロアリール、-C1-4アルキル-(C3-7脂環式基)、-C1-4アルキル-(3~10員ヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C5-8アリール)、-C1-4アルキル-(5~10員ヘテロアリール)、-N(R10)(R11)から選択され、ここで、前記-S-C1-4アルキル、C1-6アルキル、C1-6ハロゲン化アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロゲン化アルコキシ、C3-6脂環式基、4~6員ヘテロ脂環式基、C5-8アリール、5~10員ヘテロアリール、-C1-4アルキル-(C3-7脂環式基)、-C1-4アルキル-(3~10員ヘテロ脂環式基)、-C1-4アルキル-(C5-8アリール)及び-C1-4アルキル-(5~10員ヘテロアリール)は、0、1、2、3又は4個のR5aでそれぞれ任意に置換され、R5aは、ハロゲン、-OH、-NO、-CN、オキソ、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロゲン化アルコキシ、C3-7脂環式基、3~10員ヘテロ脂環式基、C5-8アリール及び5~7員ヘテロアリールから独立に選択され、
10、R11及びR12は、出現毎に、H、C1-6アルキル、C1-6ハロゲン化アルキル、C3-7脂環式基及び3~10員ヘテロ脂環式基からなる群よりそれぞれ独立に選択され、ここで、前記群内の選択肢は、ハロゲン、-OH、-NH、オキソ、C1-4アルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、C1-4ハロゲン化アルキル、C1-4アルコキシ及びC1-4ハロゲン化アルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される0、1、2、3又は4個の置換基で任意に置換されるか、又は、R10、R11は、それらに結合される原子と共に3~8員環を形成する、
請求項1に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物。
【請求項8】
は、H、ハロゲン、-OH、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、フェニル、ピペラジニル、ピペリジル、モルホリニル、ピロリジニル、ピロリル、ピリジル及びピラゾリルから選択され、ここで、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、フェニル、ピペラジニル、ピペリジル、モルホリニル、ピロリジニル、ピロリル、ピリジル及びピラゾリルは、それぞれ1又は2個のR5aで任意に置換され、R5aは、ハロゲン、-OH、-NO、-CN、オキソ、C1-4アルキル、C1-4ハロゲン化アルキル及びC1-4アルコキシから独立に選択される、
請求項7に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物。
【請求項9】
前記化合物は、
N-(1-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-3-(1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-5-アミン、
N-(3,5-ジフルオロベンジル)-3-(5-(ピペリジン-4-イルメチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-5-アミン、
5-(3,5-ジフルオロベンジル)-3-(5-(メチルスルホニル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-N,N-ジメチル-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)ホルムアミド、
2-(ジメチルアミノ)エチル2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボキシレート、
(2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)(1-メチルピペリジン-4-イル)メタノン、
2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-5-(1-メチルピペリジン-4-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-3H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン、
(S)-5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
1-メチルピペリジン-4-イル-2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボキシレート、
N-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-3-(5-(ピペリジン-4-イルメチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-5-アミン、
N-(1-(1-,3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-3-(5-(((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール-5-アミン、
シクロプロピル(2-(5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)メタノン、
5-(3,5-ジフルオロベンジル)-3-(5-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(ピペリジン-4-イルメチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(((1-エチルピペリジン-4-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
2-(2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)-N,N-ジメチルエタン-1-アミン、
1-(4-((2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)エタン-1-オン、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(((1-メチルピロリジン-3-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(2-(1-メチルピペリジン-4-イル)エチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(((1-イソプロピルピペリジン-4-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(1-(1-メチルピペリジン-4-イル)エチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(ピペリジン-3-イルメチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(ピペリジン-2-イルメチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-((1-メチルアゼチジン-3-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
3-(5-((1-シクロブチルピペリジン-4-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(((1-イソプロピル-4-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
(2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)(4-メチルピペラジン-1-イル)メタノン、
1-メチルピロリジン-3-イル-2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボキシレート、
1-メチルアゼチジン-3-イル-2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボキシレート、
(R)-5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
1-メチルピペリジン-3-イル-2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-カルボキシレート、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(1-(1-メチルアゼチジン-3-イル)エチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
4-(2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)-N,N-ジメチルシクロヘキサン-1-アミン、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(1-(メチルスルホニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1Hインダゾール、
4-((2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボン酸メチルエステル、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(1-エチルピペリジン-4-イル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1Hインダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(2-メチル-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(7-メチル-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(1-メチルピロリジン-3-イル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1Hインダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(ピロリジン-2-イルメチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-3-(5-(1-エチルピペリジン-3-イル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1Hインダゾール、
3-(2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)-N,N-ジメチルシクロブタン-1-アミン、
3-(2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)-N,N-ジメチルシクロヘキサン-1-アミン、
3-(2-(5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ)-1H-インダゾール-3-イル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル)-N,N-ジメチルシクロペンタン-1-アミン、
3-フルオロ-5-(1-(3-(5-((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インドール-5-イル)オキシ)エチル)ベンゾニトリル、
5-(1-(3,5-ジフルオロフェニル)プロポキシ)-3-(5-((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2-イル)-1H-インダゾール
から選択される、
請求項1に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物。
【請求項10】
前記式(I)の化合物は、下記の式(Ia)で表される化合物、下記の式(Ib)で表される化合物、下記の式(Ic)で表される化合物、下記の式(IIa)で表される化合物、又は下記の式(IIb)で表される化合物である、
請求項1に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物。
【化2】
(式中、Xは、-O-又は-(NH)-であり、L、n、R、R、Rは、請求項1に記載の定義である。)
【化3】
(式中、L、n、R、Rは、請求項1に記載の定義である。)
【化4】
(式中、Xは、-O-又は-(NH)-であり、n、R、R、R、R、Rは、請求項1に記載の定義である。)
【化5】
(式中、n、R、R、R、Rは、請求項1に記載の定義である。)
【化6】
(式中、n、R、R、R、Rは、請求項1に記載の定義である。)
【請求項11】
請求項1に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物と、
一種又は複数種の薬学的に許容可能な担体、アジュバント又は賦形剤と、
を含む、医薬組成物。
【請求項12】
TRKキナーゼ又はNTRK遺伝子に関連する疾患又は病症を治療するための医薬の製造における、請求項1に記載の化合物、又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは異性体混合物、又はその薬学的に許容可能な塩、そのプロドラッグ、又はその代謝物、或いは請求項11に記載の医薬組成物の使用。
【請求項13】
前記TRKキナーゼ又はNTRK遺伝子に関連する疾患又は病症は、癌、疼痛、炎症、神経変性疾患、細胞増殖疾患から選択され、好ましくは、肝細胞癌、乳癌、膀胱癌、結腸直腸癌、黒色腫、間皮腫、肺癌、前立腺癌、膜癌、膵臓癌、食道癌、胃癌、リンパ癌、白血病、鼻咽頭癌、精巣癌、甲状腺癌、扁平上皮癌、神経膠芽腫、神経芽腫、子宮癌及び横紋筋肉腫から選択される、
請求項12に記載の使用。
【国際調査報告】