(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】電気車両充電管理及びクライアントデバイス
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20240628BHJP
H02J 7/02 20160101ALI20240628BHJP
【FI】
H02J7/00 P
H02J7/02 F
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023579188
(86)(22)【出願日】2022-06-22
(85)【翻訳文提出日】2023-12-22
(86)【国際出願番号】 FI2022050454
(87)【国際公開番号】W WO2023275439
(87)【国際公開日】2023-01-05
(32)【優先日】2021-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520154346
【氏名又は名称】リイケンネヴィルタ オイ / ヴィルタ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100206335
【氏名又は名称】太田 和宏
(72)【発明者】
【氏名】アハティカリ ユッシ
【テーマコード(参考)】
5G503
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA04
5G503BB01
5G503DA07
5G503DA08
5G503EA07
5G503EA08
5G503FA06
5G503GD03
5G503GD05
5G503GD06
(57)【要約】
一実施形態によれば、クライアントデバイスは、前記クライアントデバイスのユーザからの入力であって、前記ユーザがEV充電ステーションを使用して電気車両EVを充電したいことを指示する前記入力に応答して、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の要求を一次EV充電管理システムに送信するステップであって、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求は、前記EV充電ステーションの識別情報を含む、ステップと、前記一次EV充電管理システムが、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求に応答しないことに応答して、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求をバックアップEV充電管理システムに送信するステップと、を行うように構成される。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアントデバイス(100)であって、
少なくとも1つのプロセッサ(101)と、
コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリ(102)と、
を備え、
前記少なくとも1つのメモリ(102)及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサ(101)を用いて、前記クライアントデバイス(100)に、
前記クライアントデバイス(100)のユーザからの入力であって、前記ユーザがEV充電ステーションを使用して電気車両EVを充電したいことを指示する(201)前記入力に応答して、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の要求を一次EV充電管理システムに送信するステップ(202)であって、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求は、前記EV充電ステーションの識別情報を含む、ステップと、
前記一次EV充電管理システム(202)が、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求に応答しないことに応答して、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求をバックアップEV充電管理システム(301)に送信するステップと、
を行わせるように構成された、クライアントデバイス(100)。
【請求項2】
前記クライアントデバイス(100)は、前記一次EV充電管理システムのためのアプリケーションプログラミングインターフェースAPI、ユニフォームリソースロケータURL、及び前記バックアップEV充電管理システムのためのAPI URLを用いて事前構成され、前記少なくとも1つのメモリ(102)及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサ(101)を用いて、前記クライアントデバイス(100)に、前記一次EV充電管理システムの前記API URLに基づいて、前記一次EV充電管理システムに前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求を送信するステップと、前記バックアップEV充電管理システムの前記API URLに基づいて、前記バックアップEV充電管理システムに前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求を送信するステップを行わせるように、さらに構成される、請求項1に記載のクライアントデバイス(100)。
【請求項3】
前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求は、
前記ユーザが充電のために使用したい前記EV充電ステーションの電気コネクタの指示、及び/又は
前記ユーザの識別情報
をさらに含む、請求項1又は2に記載のクライアントデバイス(100)。
【請求項4】
前記ユーザの前記識別情報は、前記ユーザのアイデンティティトークンを含む、請求項3に記載のクライアントデバイス(100)。
【請求項5】
前記少なくとも1つのメモリ(102)及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサ(101)を用いて、前記クライアントデバイス(100)に、
前記一次EV充電管理システム(202)が前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求に応答しないことに応答して、故障モードに移行するステップと、
前記故障モードにあるとき、前記クライアントデバイスのユーザからのさらなる入力であって、前記ユーザが前記EV充電ステーションを使用する前記EV充電を停止したいことを指示する前記さらなる入力に応答して、前記EV充電ステーションを使用する前記EV充電を停止する要求を前記バックアップEV充電管理システム(301)に送信するステップと、
を行わせるようにさらに構成される、請求項1~4のいずれか一項に記載のクライアントデバイス(100)。
【請求項6】
前記少なくとも1つのメモリ(102)及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサ(101)を用いて、前記故障モードにあるとき、前記クライアントデバイス(100)に、前記一次EV充電管理システム(202)が利用可能であるかどうかを定期的にチェックするステップを行わせるように、さらに構成される、請求項5に記載のクライアントデバイス(100)。
【請求項7】
バックアップ電気車両EV充電管理デバイス(300)であって、
少なくとも1つのプロセッサ(310)と、
コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリ(320)と、
を備え、
前記少なくとも1つのメモリ(320)及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサ(310)を用いて、前記バックアップEV充電管理デバイス(300)に、
一次EV充電管理システム(202)が利用可能である場合、バックアップEV充電管理システム(301)のデータストレージ(304)を前記一次EV充電管理システム(202)のデータストレージ(204)と同期させるステップであって、前記一次EV充電管理システムのデータストレージは、複数のEV充電ステーションの識別情報を備える、ステップと、
前記一次EV充電管理システム(202)が利用不可能である場合、ターゲットEV充電ステーション(201)を使用する充電の要求をクライアントデバイス(100)から受信するステップであって、前記要求は、前記ターゲットEV充電ステーション(201)の識別情報を備える、ステップと、
前記ターゲットEV充電ステーションの前記識別情報と、前記バックアップEV充電管理システムの前記データストレージ内の複数のEV充電ステーションの前記識別情報とを比較することによって、前記要求が許可されるべきかどうかをチェックするステップと、
前記要求が許可されるべきであるとの決定に応答して、前記ターゲットEV充電ステーションの使用を受諾することを指示する受諾メッセージを前記ターゲットEV充電ステーション(201)に送信するステップと、
を行わせるように構成される、バックアップEV充電管理デバイス(300)。
【請求項8】
前記一次EV管理システムの前記データストレージは、前記複数のEV充電ステーション内の各EV充電ステーション内の利用可能なコネクタに関する情報をさらに含み、前記要求は、ユーザが前記ターゲットEV充電ステーション内で使用したいコネクタの指示をさらに含み、前記少なくとも1つのメモリ(320)及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサ(310)を用いて、前記バックアップEV充電管理デバイス(300)に、
前記ユーザが使用したいコネクタの前記指示と、前記バックアップEV充電管理システムの前記データストレージ内の前記複数のEV充電ステーション内の各EV充電ステーションにおける利用可能なコネクタについての情報を比較することによって、前記要求が許可されるべきかどうかをチェックするステップ
を行わせるようにさらに構成される、請求項7に記載のバックアップEV充電管理デバイス(300)。
【請求項9】
前記一次EV管理システムの前記データストレージは、複数のユーザ識別情報をさらに含み、前記要求は、ユーザ識別情報をさらに含み、前記少なくとも1つのメモリ(320)及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサ(310)を用いて、前記バックアップEV充電管理デバイス(300)に、
前記要求内のユーザ識別情報を前記バックアップEV充電管理システムの前記データストレージ内の前記複数のユーザ識別情報と比較することによって、前記要求が許可されるべきかどうかをチェックするステップ
を行わせるように、さらに構成される、請求項7又は請求項8に記載のバックアップEV充電管理デバイス(300)。
【請求項10】
前記一次EV管理システムの前記データストレージは、進行中の充電イベントの識別情報をさらに含み、前記少なくとも1つのメモリ(320)及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサ(310)を用いて、前記バックアップEV充電管理デバイス(300)に、
充電イベント識別情報を含む充電を停止する要求を受信したことに応答して、前記要求内の前記識別情報を前記バックアップEV充電管理システムの前記データストレージ内の進行中の充電イベントの前記識別情報と比較することによって、充電を停止する前記要求が許可されるべきかどうかをチェックするステップと、
充電を停止する前記要求が許可されるべきであると決定したことに応答して、充電停止コマンドを前記要求内の前記充電イベント識別情報に対応するEV充電ステーションに送信するステップと、
を行わせるようにさらに構成される、請求項7~9のいずれか一項に記載のバックアップEV充電管理デバイス(300)。
【請求項11】
前記少なくとも1つのメモリ(320)及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサ(310)を用いて、前記バックアップEV充電管理デバイス(300)に、
前記一次EV充電管理システム(202)が利用不可能である場合、充電イベントに関する情報を前記バックアップEV管理システムの前記データストレージに記憶するステップと、
前記一次EV充電管理システム(202)が利用可能になったことに応答して、前記充電イベントに関して記憶された前記情報を前記一次EV充電管理システムに提供するステップと、
を行わせるようにさらに構成される、請求項7~10のいずれか一項に記載のバックアップEV充電管理デバイス(300)。
【請求項12】
前記充電イベントに関する前記情報は、
前記一次EV管理システムが利用可能であったときに開始された充電イベントが、前記一次EV管理システムが利用不可能になったときに終了することの指示、
前記一次EV充電管理システムが利用不可能であったときに新規充電イベントが開始され、前記一次EV充電管理システムが再び利用可能である場合に進行中であることの指示、及び/又は
前記一次EV充電管理システムが利用不可能であったときに新規充電イベントが開始され、終了したことの指示
のうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載のバックアップEV充電管理デバイス(300)。
【請求項13】
クライアントデバイスのユーザからの入力であって、前記ユーザが電気車両EV充電ステーションを使用してEVを充電したいことを指示する入力に応答して、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の要求を一次EV充電管理システムに送信するステップ(1201)であって、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求は、前記EV充電ステーションの識別情報を含む、ステップと、
前記一次EV充電管理システムが前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求に応答しないこと(1202)に応答して、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求をバックアップEV充電管理システムに送信するステップ(1203)と、
を含む、方法(1200)。
【請求項14】
一次電気車両EV充電管理システムが利用可能である場合、バックアップEV充電管理システムのデータストレージを前記一次EV充電管理システムのデータストレージと同期させるステップ(1301)であって、前記一次EV充電管理システムの前記データストレージは、複数のEV充電ステーションの識別情報を含む、ステップと、
前記一次EV充電管理システムが利用不可能である場合、クライアントデバイスからターゲットEV充電ステーションを使用する充電の要求を受信するステップ(1302)であって、前記要求は、前記ターゲットEV充電ステーションの識別情報を含む、ステップと、
前記ターゲットEV充電ステーションの前記識別情報と前記バックアップEV充電管理システムの前記データストレージ内の複数のEV充電ステーションの前記識別情報とを比較することによって前記要求が許可されるべきかどうかをチェックするステップ(1303)と、
前記要求を許可すべきであると決定したことに応答して、前記ターゲットEV充電ステーションに、前記ターゲットEV充電ステーションの使用を受諾することを指示する受諾メッセージを送信するステップ(1304)と、
を含む、方法(1300)。
【請求項15】
コンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されるときに、請求項13又は請求項14に記載の方法を実行するように構成されたプログラムコードを含む、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気車両充電に関し、より詳細には、クライアントデバイスと、電気車両充電管理バックアップデバイスと、対応する方法及びコンピュータプログラム製品とに関する。
【背景技術】
【0002】
電気車両(EV)充電ステーションは、通常、充電ポイント管理システム(CPMS)等の管理システムによって管理される。CPMSは、EV充電に関連する異なる動作を処理することができる。例えば、エンドユーザは、電話等のモバイルデバイスを使用して、EV充電ステーションでの充電を開始及び停止してもよい。典型的には、モバイルアプリは、CPMSのアプリケーションプログラミングインターフェース(API)に接続し、CPMSは、次いで、要求を処理し、EV充電ステーションにコマンドを渡す。通常、CPMSは、非常に複雑な技術的アーキテクチャ及び論理を有する。CPMSがEV充電ステーションによる要求に対して有効な応答を与えるために、全ての技術的コンポーネントが適切に機能している必要があり得る。しかしながら、どの技術も完璧ではなく、CPMSシステムは技術的問題を有することがある。これが生じると、CPMSに関する問題が解決されるまで、顧客がEV充電ステーションを使用して、自分の車両を充電できないことは非常によくある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この概要は、以下の詳細な説明でさらに説明される概念の選択を簡略化された形態で紹介するために提供される。この概要は、特許請求される主題の重要な特徴又は本質的な特徴を特定することを意図するものではなく、特許請求される主題の範囲を限定するために使用されることを意図するものでもない。
【0004】
本発明の目的は、バックアップ電気車両充電管理デバイス及び対応する方法を提供することである。上記及び他の目的は、独立請求項の特徴によって達成される。さらなる実装形態は、従属請求項、説明及び図面から明らかになる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第一の態様によれば、クライアントデバイスは、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、を備え、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記クライアントデバイスに、前記クライアントデバイスのユーザからの入力であって、前記ユーザがEV充電ステーションを使用して電気車両EVを充電したいことを指示する前記入力に応答して、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の要求を一次EV充電管理システムに送信するステップであって、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求は、前記EV充電ステーションの識別情報(identification)を含む、ステップと、前記一次EV充電管理システムが、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求に応答しないことに応答して、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求をバックアップEV充電管理システムに送信するステップと、を行わせるように構成される。クライアントデバイスは、例えば、一次システムとの通信から二次システムとの通信に有効に切り替えることができ、その結果、ユーザは、一次システムが利用不可能な場合でも、EV充電ステーションをシームレスに使用することができる。
【0006】
第一の態様の別の実装形態では、クライアントデバイスは、前記一次EV充電管理システムのためのアプリケーションプログラミングインターフェースAPI、ユニフォームリソースロケータURL、及び前記バックアップEV充電管理システムのためのAPI URLを用いて事前構成され、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記クライアントデバイスに、前記一次EV充電管理システムの前記API URLに基づいて、前記一次EV充電管理システムに前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求を送信するステップと、前記バックアップEV充電管理システムの前記API URLに基づいて、前記バックアップEV充電管理システムに前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求を送信するステップと、を行わせるようにさらに構成される。クライアントデバイスは、例えば、API URLを使用して一次システム及び二次システムと効率的に通信することができる。
【0007】
第一の態様の別の実装形態では、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求は、前記ユーザが充電のために使用したい前記EV充電ステーションの電気コネクタの指示、及び/又は前記ユーザの識別情報をさらに含む。クライアントデバイスは、例えば、二次システムがユーザを認証することができるように、ユーザの識別情報を二次システムに提供することができる。
【0008】
第一の態様の別の実装形態では、前記ユーザの前記識別情報は、前記ユーザのアイデンティティトークンを含む。クライアントデバイスは、例えば、二次システムがユーザを認証することができるように、アイデンティティトークンを使用して、ユーザの識別情報を二次システムに効率的に提供することができる。
【0009】
第一の態様の別の実装形態では、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記クライアントデバイスに、前記一次EV充電管理システムが前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求に応答しないことに応答して、故障モードに移行するステップと、前記故障モードにあるとき、前記クライアントデバイスのユーザからのさらなる入力であって、前記ユーザが前記EV充電ステーションを使用する前記EV充電を停止したいことを指示する前記さらなる入力に応答して、前記EV充電ステーションを使用する前記EV充電を停止する要求を前記バックアップEV充電管理システムに送信するステップと、を行わせるように、さらに構成される。クライアントデバイスは、例えば、一次システムが利用不可能な場合であっても、EV充電ステーションを使用する充電を停止することができる。
【0010】
第一の態様の別の実装形態では、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記故障モードにあるとき、前記クライアントデバイスに、前記一次EV充電管理システムが利用可能であるかどうかを定期的にチェックするステップを行わせるようにさらに構成される。クライアントデバイスは、例えば、一次システムが再び利用可能である場合、一次システムとの通信に戻るように切り替えることができる。
【0011】
第二の態様によれば、バックアップ電気車両EV充電管理デバイスは、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、を備え、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記バックアップEV充電管理デバイスに、一次EV充電管理システムが利用可能である場合、バックアップEV充電管理システムのデータストレージを前記一次EV充電管理システムのデータストレージと同期させるステップであって、前記一次EV充電管理システムのデータストレージは、複数のEV充電ステーションの識別情報を備える、ステップと、前記一次EV充電管理システムが利用不可能である場合、ターゲットEV充電ステーションを使用する充電の要求をクライアントデバイスから受信するステップであって、前記要求は、前記ターゲットEV充電ステーションの識別情報を備える、ステップと、前記ターゲットEV充電ステーションの前記識別情報と、前記バックアップEV充電管理システムの前記データストレージ内の複数のEV充電ステーションの前記識別情報とを比較することによって、前記要求が許可されるべきかどうかをチェックするステップと、前記要求が許可されるべきであるとの決定に応答して、前記ターゲットEV充電ステーションの使用を受諾することを指示する受諾メッセージを前記ターゲットEV充電ステーションに送信するステップと、を行わせるように構成される。バックアップEV充電管理デバイスは、例えば、一次システムが利用できない場合であっても、ターゲットEV充電ステーションを使用してユーザが充電できるようにすることができる。
【0012】
第二の態様の実装形態では、前記一次EV管理システムの前記データストレージは、前記複数のEV充電ステーション内の各EV充電ステーション内の利用可能なコネクタに関する情報をさらに含み、前記要求は、ユーザが前記ターゲットEV充電ステーション内で使用したいコネクタの指示をさらに含み、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記バックアップEV充電管理デバイスに、前記ユーザが使用したいコネクタの前記指示と、前記バックアップEV充電管理システムの前記データストレージ内の前記複数のEV充電ステーション内の各EV充電ステーションにおける利用可能なコネクタについての情報を比較することによって、前記要求が許可されるべきかどうかをチェックするステップを行わせるようにさらに構成される。バックアップEV充電管理デバイスは、例えば、一次システムが利用できない場合であっても、ターゲットEV充電ステーションの特定のコネクタを使用してユーザが充電できるようにすることができる。
【0013】
第二の態様の別の実装形態では、前記一次EV管理システムの前記データストレージは、複数のユーザ識別情報をさらに含み、前記要求は、ユーザ識別情報をさらに含み、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記バックアップEV充電管理デバイスに、前記要求内のユーザ識別情報を前記バックアップEV充電管理システムの前記データストレージ内の前記複数のユーザ識別情報と比較することによって、前記要求が許可されるべきかどうかをチェックするステップを行わせるようにさらに構成される。バックアップEV充電管理デバイスは、例えば、一次システムが利用不可能な場合であっても、ユーザを認証することができる。
【0014】
第二の態様の別の実装形態では、前記一次EV管理システムの前記データストレージは、進行中の充電イベントの識別情報をさらに含み、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記バックアップEV充電管理デバイスに、充電イベント識別情報を含む充電を停止する要求を受信したことに応答して、前記要求内の前記識別情報を前記バックアップEV充電管理システムの前記データストレージ内の進行中の充電イベントの前記識別情報と比較することによって、充電を停止する前記要求が許可されるべきかどうかをチェックするステップと、充電を停止する前記要求が許可されるべきであると決定したことに応答して、充電停止コマンドを前記要求内の前記充電イベント識別情報に対応するEV充電ステーションに送信するステップと、を行わせるようにさらに構成される。バックアップEV充電管理デバイスは、例えば、一次システムが利用可能になったときに開始された充電イベントを停止することができる。
【0015】
第二の態様の別の実装形態では、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記バックアップEV充電管理デバイスに、前記一次EV充電管理システムが利用不可能である場合、充電イベントに関する情報を前記バックアップEV管理システムの前記データストレージに記憶するステップと、前記一次EV充電管理システムが利用可能になったことに応答して、前記充電イベントに関して記憶された前記情報を前記一次EV充電管理システムに提供するステップと、を行わせるようにさらに構成される。バックアップEV充電管理デバイスは、例えば、一次システムが利用不可能な場合であっても、そのような情報が失われないように、充電イベントに関する情報を保存することができる。
【0016】
第二の態様の別の実装形態では、前記充電イベントに関する前記情報は、前記一次EV管理システムが利用可能であったときに開始された充電イベントが、前記一次EV管理システムが利用不可能になったときに終了することの指示、前記一次EV充電管理システムが利用不可能になったときに新規充電イベントが開始され、前記一次EV充電管理システムが再び利用可能である場合に進行中であることの指示、及び/又は前記一次EV充電管理システムが利用不可能であったときに新規充電イベントが開始され、終了したことの指示のうちの少なくとも1つを含む。バックアップEV充電管理デバイスは、例えば、一次システムが利用不可能である場合でもそのような情報が失われないように、充電イベントについての指示を保存することができる。
【0017】
第三の態様によれば、方法は、クライアントデバイスのユーザからの入力であって、前記ユーザが電気車両EV充電ステーションを使用してEVを充電したいことを指示する入力に応答して、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の要求を一次EV充電管理システムに送信するステップであって、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求は、前記EV充電ステーションの識別情報を含む、ステップと、前記一次EV充電管理システムが前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求に応答しないことに応答して、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求をバックアップEV充電管理システムに送信するステップと、を含む。
【0018】
第四の態様によれば、方法は、一次電気車両EV充電管理システムが利用可能である場合、バックアップEV充電管理システムのデータストレージを前記一次EV充電管理システムのデータストレージと同期させるステップであって、前記一次EV充電管理システムの前記データストレージは、複数のEV充電ステーションの識別情報を含む、ステップと、前記一次EV充電管理システムが利用不可能である場合、クライアントデバイスからターゲットEV充電ステーションを使用する充電の要求を受信するステップであって、前記要求は、前記ターゲットEV充電ステーションの識別情報を含む、ステップと、前記ターゲットEV充電ステーションの前記識別情報と前記バックアップEV充電管理システムの前記データストレージ内の複数のEV充電ステーションの前記識別情報とを比較することによって前記要求が許可されるべきかどうかをチェックするステップと、前記要求を許可すべきであると決定したことに応答して、前記ターゲットEV充電ステーションに、前記ターゲットEV充電ステーションの使用を受諾することを指示する受諾メッセージを送信するステップと、を含む。
【0019】
第五の態様によれば、コンピュータプログラム製品が提供され、前記コンピュータプログラム製品は、前記コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されるときに、第三又は第四の態様による方法を実行するように構成されたプログラムコードを含む。
【0020】
付随する特徴の多くは、添付の図面と関連して考慮される以下の詳細な説明を参照することによって、より良く理解されるので、より容易に認識されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
以下では、添付の図及び図面を参照して、実施形態をより詳細に説明する。
【0022】
【
図1】一実施形態によるクライアントデバイスを示す。
【
図2】一実施例による電気車両充電システムの概略図を示す。
【
図3】一実施形態によるバックアップ電気車両充電管理デバイスを示す。
【
図4】一実施形態による電気車両充電システムの概略図を示す。
【
図5】一実施形態によるクライアントデバイスのユーザインターフェースの概略図を示す。
【
図6】一実施形態による、一次システムが利用可能である場合の電気車両充電システムの機能の概略図を示す。
【
図7】一実施形態による、一次システムが利用不可能である場合の電気車両充電システムの機能の概略図を示す。
【
図8】一実施形態による、一次システムが利用不可能になった後に再び利用可能になったときの電気車両充電システムの機能の概略図を示す。
【
図9】一実施形態によるクライアントモード切り替え手順のフローチャート図を示す。
【
図10】一実施形態によるデータストレージ構造の概略図を示す。
【
図11】一実施形態によるデータオフロード手順のフローチャート図を示す。
【0023】
以下では、同様の参照番号は、添付の図面において同様のパーツを示すために使用される。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下の説明では、本開示の一部を形成し、例示として、本開示が配置され得る特定の態様が示される添付の図面を参照する。本開示の範囲から逸脱することなく、他の態様を利用し得ること、また構造的又は論理的な変更を実施し得ることを理解されたい。したがって、以下の詳細な説明は、本開示の範囲が添付の特許請求の範囲によって定義されるので、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0025】
例えば、記載された方法に関連した開示は、方法を実行するように構成された対応するデバイス又はシステムにも当てはまり得ること、また逆もまた同様であることを理解されたい。例えば、特定の方法ステップが説明される場合、対応するデバイスは、説明される方法ステップを実行するためのユニットを、たとえそのようなユニットが図に明示的に説明又は図示されていなくても、含んでもよい。他方で、例えば、特定の装置が機能ユニットに基づいて説明される場合、対応する方法は、説明される機能を実行するステップを、そのようなステップが図に明示的に説明又は図示されていない場合であっても、含んでもよい。さらに、本明細書で説明される様々な例示的な態様の特徴は、特に断らない限り、互いに組み合わせてもよいことを理解されたい。
【0026】
図1は、一実施形態によるクライアントデバイスを示す。
【0027】
一実施形態によれば、クライアントデバイス100は、少なくとも1つのプロセッサ101と、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリ102と、を備える。
【0028】
一実施形態によれば、少なくとも1つのメモリ102、及びコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサ101を用いて、クライアントデバイス100に、クライアントデバイスのユーザからの入力であって、ユーザがEV充電ステーションを使用して電気車両EVを充電したいことを指示する入力に応答して、EV充電ステーションを使用するEV充電の要求を一次EV充電管理システムに送信するステップであって、EV充電ステーションを使用するEV充電の要求は、EV充電ステーションの識別を含む、ステップを行わせるように構成される。
【0029】
本明細書では、一次EV充電管理システムは、単に一次システム等と呼ばれることもある。
【0030】
クライアントデバイス100は、ユーザによって使用されるモバイルデバイス等の任意のデバイスに対応してもよい。例えば、クライアントデバイス100は、モバイルフォン、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ等を備えてもよい。
【0031】
クライアントデバイス100は、例えば、クライアントデバイス100のユーザがクライアントデバイス100と対話することができるモバイルアプリケーション(app)を実行し、EV充電を要求し、EV充電に関連するアクションを実行してもよい。
【0032】
クライアントデバイス100は、一次EV充電管理システムがEV充電ステーションを用いたEV充電の要求に応答しないことに応答して、EV充電ステーションを使用するEV充電の要求をバックアップEV充電管理システムに送信するようにさらに構成されてもよい。
【0033】
本明細書では、バックアップEV充電管理システムは、単にバックアップシステム等と呼ばれることがある。
【0034】
一次EV充電管理システムは、クライアントデバイス100及び/又は他のデバイス/コンポーネント/システムが一次EV充電管理システムに到達できないときは、いつでも「利用不可能」なことがあり得る。例えば、クライアントデバイス100と一次EV充電管理システムとの間の通信リンクは、故障している可能性があり、一次EV充電管理システム又はその何らかのパーツは、機能不全である可能性があり、及び/又は一次EV充電管理システムは、保守又は同様の目的のためにオフラインである可能性がある。
【0035】
クライアントデバイス100は、少なくとも1つのプロセッサ101を備えてもよい。少なくとも1つのプロセッサ101は、例えば、コプロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、DSPを伴う、又は伴わない処理回路等の様々な処理デバイス、又は、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、マイクロコントローラユニット(MCU)、ハードウェアアクセラレータ、専用コンピュータチップ等の集積回路を含む様々な他の処理デバイスのうちの1つ以上を備えてもよい。
【0036】
クライアントデバイス100は、メモリ102をさらに備えてもよい。メモリ102は、例えば、コンピュータプログラム等を記憶するように構成されてもよい。メモリ102は、1つ以上の揮発性メモリデバイス、1つ以上の不揮発性メモリデバイス、及び/又は1つ以上の揮発性メモリデバイスと不揮発性メモリデバイスとの組合せを備えてもよい。例えば、メモリ102は、磁気ストレージデバイス(例えば、ハードディスクドライブ、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ等)、光磁気ストレージデバイス、及び半導体メモリ(マスクROM、PROM(プログラマブルROM)、EPROM(消去可能PROM)、フラッシュROM、RAM(ランダムアクセスメモリ)等)として具現化されてもよい。
【0037】
クライアントデバイス100がいくつかの機能を実装するように構成されるとき、少なくとも1つのプロセッサ101及び/又はメモリ102等のクライアントデバイス100の何らかの1つ及び/又は複数のコンポーネントは、この機能を実装するように構成されてもよい。さらに、少なくとも1つのプロセッサ101が何らかの機能を実装するように構成されるとき、この機能は、例えば、メモリ102中に含まれるプログラムコードを使用して実装されてもよい。例えば、クライアントデバイス100が動作を実行するように構成される場合、少なくとも1つのメモリ102及びコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサ101を用いて、クライアントデバイス100にその動作を実行させるように構成されてもよい。
【0038】
図2は、一実施例による電気車両充電システム200の概略図を示す。
【0039】
EV充電システム200は、一次EV充電管理システム202に接続される1つ以上のEV充電ステーション(CS)201を備えてもよい。システム200は、第一のロードバランサ210をさらに備えてもよい。第一のロードバランサ210は、一次EV充電管理システム202が利用可能である場合、1つ以上のEV充電ステーション201からのメッセージを一次EV充電管理システム202に転送してもよい。また、第一のロードバランサ210は、一次EV充電管理システム202が利用可能である場合、一次EV充電管理システム202からのメッセージを1つ以上のEV充電ステーション201に転送してもよい。第一のロードバランサ210は、例えば、1つ以上のEV充電ステーション201が一次システム202と通信することができるアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を実装してもよい。
【0040】
一次EV充電管理システム202は、例えば、充電ポイント管理システム(CPMS)を備えてもよい。一次システム202は、EV充電に関連する異なる動作を処理することができる。1つ以上のEV充電ステーション201及び一次システム202は、例えば、OCPPを使用して通信することができる。
【0041】
本明細書では、任意のシステム/デバイス/コンポーネントによって送信及び/又は受信される任意のメッセージは、OCPPメッセージを備えてもよい。
【0042】
システム200は、クライアントデバイス100をさらに備えてもよい。システム200は、第二のロードバランサ220をさらに備えてもよい。第二のロードバランサ220は、一次EV充電管理システム202が利用可能である場合、クライアントデバイス100からのメッセージを一次EV充電管理システム202に転送してもよい。また、第二のロードバランサ220は、一次EV充電管理システム202が利用可能である場合、一次EV充電管理システム202からのメッセージをクライアントデバイス100に転送してもよい。第二のロードバランサ220は、例えば、クライアントデバイス100が一次システム202と通信することができるアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を実装してもよい。
【0043】
例えば、ユーザがEV充電ステーション201を使用して充電を開始したい場合、ユーザは、クライアントデバイス100を使用して一次システム202にこれを指示することができる。一次システム202は、この要求を処理し、対応するEV充電ステーション201に充電を試みるためのコマンドを送信することができる。
【0044】
一次システム202は、非常に複雑な技術的アーキテクチャ及び論理を有し得る。現代のCPMSは、数十又は数百以上の異なるサービス、コンポーネント、データストレージ、複雑なビジネスロジック、第三者システムへの統合等を備えることができる。例えば、
図2の例では、一次システム202は、様々な相互接続されたサービス及びコンポーネント203と、データストレージ204と、第三者への統合205とを備える。一次システム202が、EV充電ステーション201からの充電要求を受諾又は拒否する等の有効な応答を与えるために、全ての技術的コンポーネントが正しく機能しているべきである。
【0045】
したがって、一次システム202は、技術的な問題を有し得る。これが生じると、ユーザは、一次システム202に関する問題が解決されるまで、EV充電ステーション201を使用して充電できないことが非常に一般的である。
【0046】
図3は、一実施形態によるバックアップEV充電管理デバイスの概略図を示す。
【0047】
一実施形態によれば、バックアップEV充電管理デバイス300は、少なくとも1つのプロセッサ310と、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリ320と、を備える。
【0048】
一実施形態によれば、少なくとも1つのメモリ320及びコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサ310を用いて、EV充電管理デバイス300に、一次EV充電管理システム202が利用可能である場合、バックアップEV充電管理システムのデータストレージを一次EV充電管理システム202のデータストレージと同期させるステップであって、一次EV充電管理システムのデータストレージは、複数のEV充電ステーションの識別情報を備える、ステップを行わせるように構成される。
【0049】
また、データストレージは、充電キャッシュ等と呼ばれることもある。データストレージは、EV充電ステーションの使用に関連する任意の情報/データを備えてもよい。例えば、データストレージは、充電イベントに関する情報を備えてもよい。
【0050】
本明細書では、「充電イベント」とは、EV充電ステーションを使用するEV充電に関連する任意のイベントを指してもよい。例えば、充電イベントは、ユーザによって実行される単一の連続充電に対応してもよい。充電イベントについてのデータ/情報は、例えば、充電イベントの開始時間、充電イベントの終了時間、充電イベントのエネルギー消費、及び/又は充電イベントのステータスを備えてもよい。充電イベントはまた、単に充電等と呼ばれることもある。
【0051】
バックアップEV充電管理デバイス300は、一次EV充電管理システム202が利用不可能である場合、ターゲットEV充電ステーション201を用いた充電の要求をクライアントデバイス100から受信するようにさらに構成されてもよく、前記要求は、ターゲットEV充電ステーション201の識別情報を備える。
【0052】
バックアップEV充電管理デバイス300は、ターゲットEV充電ステーションの識別情報と、バックアップEV充電管理システムのデータストレージ内の複数のEV充電ステーションの識別情報とを比較することによって、要求が許可されるべきかどうかをチェックするようにさらに構成されてもよい。
【0053】
バックアップEV充電管理デバイス300は、例えば、ターゲットEV充電ステーションの識別情報が複数のEV充電ステーションの識別情報内にあるかどうかをチェックすることによって、ターゲットEV充電ステーションの識別情報とデータストレージ内の複数のEV充電ステーションの識別情報とを比較してもよい。代替又は追加として、複数のEV充電ステーションの識別情報は、バックアップEV充電管理デバイス300がターゲットEV充電ステーションの識別情報をチェックすることができる追加情報を含んでもよい。例えば、データストレージは、識別情報のホワイトリスト又は識別情報のブラックリストを含んでもよい。そのようなリストは、例えば、どのEV充電ステーションが営業中であるか及び/又は営業外であるかを示してもよい。
【0054】
また、バックアップEV充電管理デバイス300は、要求において他の情報を受信し、その情報と本明細書で開示されるデータストレージとを比較してもよい。例えば、要求は、ユーザの識別情報を含んでもよく、データストレージは、EV充電ステーションを使用することを許可されるべきユーザ識別情報のリストを含んでもよい。バックアップEV充電管理デバイス300は、本明細書に開示される任意のそのようなチェックを組み合わせてもよい。例えば、バックアップEV充電管理デバイス300は、要求に含まれるEV充電ステーション識別情報及びユーザ識別情報に基づいて、要求を許可するかどうかをチェックすることができる。
【0055】
バックアップEV充電管理デバイス300は、要求が許可されるべきであることの決定に応答して、ターゲットEV充電ステーションの使用を受諾することを指示する受諾メッセージをターゲットEV充電ステーション201に送信するようにさらに構成されてもよい。
【0056】
また、バックアップEV充電管理デバイス300は、ターゲットEV充電ステーションの使用を受諾したことを指示する受諾メッセージをクライアントデバイス100に送信するように構成されてもよい。
【0057】
受諾メッセージは、ターゲットEV充電ステーションの使用が受諾されるべきであることをどのターゲットEV充電ステーションが認識することができるかに基づく任意のデータを含んでもよい受諾メッセージの内容は、例えば、オープン充電ポイントプロトコル(OCPP)等の規格/プロトコルにおいて定義することができる。
【0058】
バックアップEV充電管理デバイス300は、バックアップEV充電管理システムを制御するように構成された任意のデバイスに対応してもよい。本明細書において、バックアップシステムが何らかの機能を実行するように開示される場合、バックアップEV充電管理デバイス300は、その機能を少なくとも部分的に実行するように構成されてもよい。
【0059】
バックアップシステムのデータストレージは一次システムのデータストレージと同期されるので、バックアップEV充電管理デバイス300は、一次システムが利用できない場合であっても、要求を許可するかどうかをチェックすることができる。したがって、ユーザは、一次システムが利用不可能な場合でも、依然としてEV充電ステーションを使用することができる。
【0060】
データストレージは、例えば、充電を許可されるべき識別情報の単純なホワイトリストを含んでもよい。あるいは、データストレージは、どのバックアップEV充電管理デバイス300が要求を許可すべきかどうかをチェックすることができるかに基づくより複雑な情報/データを含んでもよい。
【0061】
バックアップEV充電管理デバイス300は、少なくとも1つのプロセッサ310を備えてもよい。少なくとも1つのプロセッサ310は、例えば、コプロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、DSPを伴う、又は伴わない処理回路等の様々な処理デバイス、又は、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、マイクロコントローラユニット(MCU)、ハードウェアアクセラレータ、専用コンピュータチップ等の集積回路を含む様々な他の処理デバイスのうちの1つ以上を備えてもよい。
【0062】
バックアップEV充電管理デバイス300は、メモリ320をさらに含んでもよい。メモリ320は、例えば、コンピュータプログラム等を記憶するように構成されてもよい。メモリ320は、11つ以上の揮発性メモリデバイス、1つ以上の不揮発性メモリデバイス、及び/又は1つ以上の揮発性メモリデバイスと不揮発性メモリデバイスとの組合せを備えてもよい。例えば、メモリ320は、磁気ストレージデバイス(例えば、ハードディスクドライブ、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ等)、光磁気ストレージデバイス、及び半導体メモリ(マスクROM、PROM(プログラマブルROM)、EPROM(消去可能PROM)、フラッシュROM、RAM(ランダムアクセスメモリ)等)として具現化されてもよい。
【0063】
バックアップEV充電管理デバイス300が何らかの機能を実装するように構成されるとき、少なくとも1つのプロセッサ310及び/又はメモリ320等のバックアップEV充電管理デバイス300のいくつかのコンポーネント及び/又はコンポーネントは、この機能を実装するように構成されてもよい。さらに、その少なくとも1つのプロセッサ310がいくつかの機能を実装するように構成されるとき、この機能は、例えば、メモリ320中に含まれるプログラムコードを使用して実装されてもよい。例えば、バックアップEV充電管理デバイス300が動作を実行するように構成される場合、その少なくとも1つのメモリ320及びコンピュータプログラムコードは、その少なくとも1つのプロセッサ310を用いて、バックアップEV充電管理デバイス300にその動作を実行させるように構成することができる。
【0064】
いくつかの実施形態では、バックアップEV充電管理デバイス300は、クラウドコンピューティングシステムとして、及び/又はその一部として実装されてもよい。
【0065】
バックアップシステムは、単純で軽量な構造を有することができる。したがって、バックアップシステムは、一次システムよりもロバストかつフォールトトレラントであり得る。
【0066】
バックアップシステムは、様々な異なるEV充電ステーションモデルに適合することができる。他の解決策は、独自で(proprietary)、EV充電ステーションモデル特有にすることもできる。
【0067】
バックアップシステムは、少なくともほとんどの場合、許可された人々のみがEV充電ステーションを使用して充電できることを保証することができる。したがって、無効なデータが記録されず、データが失われず、これによって、例えば、ユーザの正しい請求書作成が可能になる。
【0068】
図4は、一実施形態によるEV充電システム200の概略図である。
【0069】
実施形態によれば、EV充電システム200は、一次EV充電管理システム202と、バックアップEV充電管理デバイス300を備えるバックアップEV充電管理システム301と、少なくとも1つのEV充電ステーション201と、一次EV充電管理システム202が利用可能である場合、少なくとも1つのEV充電ステーション201からのメッセージを一次EV充電管理システム202に転送し、一次EV充電管理システム202が利用不可能である場合、少なくとも1つのEV充電ステーション201からのメッセージをバックアップEV充電管理システム301に転送するように構成された第一のロードバランサ210と、を備える。
【0070】
バックアップシステム301は、一次システム202の全ての複雑なビジネスロジック、統合、データストレージ等を欠く軽量で単純なバックアップシステムとして機能することができる。したがって、バックアップシステム301は、よりフォールトトレラントであり、低コストにすることができる。
【0071】
バックアップシステム301は、様々なパーツ/コンポーネント/サブシステムを備えることができる。例えば、バックアップシステム301は、クライアントデバイス100と通信するように構成され、クライアントデバイス100との通信に関連するアクションを実行することができる第一のパーツ305を備えることができる。このパーツは、クライアントバックアップシステム又はアプリバックアップシステムと呼ばれることがある。
【0072】
バックアップシステム301は、少なくとも1つのEV充電ステーション201と通信するように構成され、少なくとも1つのEV充電ステーション201との通信に関連するアクションを実行することができる第二のパーツ306をさらに備えてもよい。これは、例えば、たとえ一次システム202が実行中であっても、ハートビート、ブート通知、認証、開始及び停止メッセージ等の重要なOCPPメッセージを処理する能力を備えることができる。このパーツは、ステーションバックアップシステムと呼ばれることがある。
【0073】
これらのパーツ/コンポーネント/サブシステムの機能は、例えば、バックアップEV充電管理デバイス300及び/又は複数の異なるデバイスによって実行されてもよい。
【0074】
一次システム202に関する大きな問題の場合、EV充電ステーション201からの全てのOCPPトラフィックは、例えば、第一のロードバランサ210及び第二のロードバランサ220によってバックアップシステム301に向けられてもよい。バックアップシステム301は、次いで、例えば、EV充電ステーション201及びクライアントデバイス100からのいくつかの重要なOCPPメッセージを処理して、限定された単純な論理に基づいて応答をEV充電ステーション201及びクライアントデバイス100に送り返すことができ、ユーザが依然としてEV充電ステーション201を使用して充電することを可能にする。
【0075】
本明細書で開示された任意のデバイス/システム/コンポーネント/モジュールは、例えば、データ接続を使用して互いに通信してもよい。データ接続は、デバイス/システム/コンポーネント/モジュールが互いに通信することを可能にする任意の接続であってもよい。データ接続は、例えば、インターネット、イーサネット(登録商標)、3G、4G、5G、ロングタームエボリューション(LTE)、ニューラジオ(NR)、Wi-Fi、又は任意の他の有線若しくは無線接続、あるいはこれらの何らかの組み合わせを備えてもよい。例えば、データ接続は、Wi-Fi、インターネット接続、及びイーサネット(登録商標)接続等の無線接続を備えてもよい。
【0076】
図5は、一実施形態によるクライアントデバイスのユーザインターフェース100の概略図を示す。
【0077】
クライアントデバイス100のユーザは、ユーザインターフェース(UI)を介してクライアントデバイス100と相互作用することができる。UIは、例えば、アプリとも呼ばれるモバイルアプリケーションを介してクライアントデバイス100に実装されてもよい。クライアントデバイス100は、例えば、ユーザがクライアントデバイス100に入力を提供することができるタッチスクリーンを備えてもよい。
【0078】
UIは、EV充電ステーション識別情報(ID)401を備えてもよい。ユーザは、例えば、ステーションID401にタイプすることができ、リストからID401を選択することができ、及び/又はIDを、クライアントデバイス100の位置に基づいて自動的に選択してもよい。ID401は、例えば、EV充電ステーション201のステッカーを介してユーザに提示されてもよい。
【0079】
EV充電ステーション201が、EV充電ステーションをEVに接続するために複数の異なるタイプのコネクタを有する場合、UIは、ユーザが充電にどのコネクタを使用したいかを選択するためのセレクタ402をユーザに提示することができる。ユーザが行った選択に基づいて、クライアントデバイス100は、選択されたコネクタに関する情報を充電の要求に含んでもよい。
【0080】
一実施形態によれば、一次EV管理システムのデータストレージは、複数のEV充電ステーション内の各EV充電ステーション内の利用可能なコネクタに関する情報をさらに含み、要求は、ユーザがターゲットEV充電ステーション内で使用したいコネクタの指示をさらに含む。バックアップ電気車両充電管理デバイス300は、ユーザが使用したいコネクタの指示と、バックアップEV充電管理システムのデータストレージ内の複数のEV充電ステーション内の各EV充電ステーションにおける利用可能なコネクタについての情報を比較することによって、要求が許可されるべきかどうかをチェックするようにさらに構成されてもよい。
【0081】
各EV充電ステーションにおいて利用可能なコネクタに関する情報は、例えば、どのタイプのコネクタが各EV充電ステーションにおいて利用可能であるか、及び/又はどのコネクタが使用中であるかを示してもよい。バックアップ電気車両充電管理デバイス300は、クライアントデバイスによって要求されたコネクタが利用可能であるか、及び/又は使用中であるかどうかをチェックすることによって、要求が許可されるべきかどうかをチェックしてもよい。
【0082】
UIは、さらに、充電の開始403及び/又は停止404のための仮想ボタン又は類似物をユーザに提供することができる。クライアントデバイス100は、例えば、ユーザが開始ボタン403を押すと、充電要求を送信してもよい。同様に、クライアントデバイス100は、ユーザが停止ボタン404を押すと、充電を停止する要求を送信することができる。
【0083】
図6は、一実施形態による、一次システムが利用可能である場合のEV充電システムの機能の概略図を示す。
【0084】
一実施形態によれば、クライアントデバイス100は、一次EV充電管理システム202のためのアプリケーションプログラミングインターフェース(API)ユニフォームリソースロケータ(URL)及びバックアップEV充電管理システム301のためのAPIURLを用いて事前構成され、また、クライアントデバイス100は、一次EV充電管理システム202のAPI URLに基づいて、一次EV充電管理システム202にEV充電ステーション201を使用するEV充電の要求を送信し、バックアップEV充電管理システム301のAPI URLに基づいて、バックアップEV充電管理システム301にEV充電ステーションを使用するEV充電の要求を送信するように、さらに構成される。
【0085】
クライアントデバイス100は、2つのAPI URLで構成されてもよい。一次システム202のための第一のURLは、通常動作中に使用されてもよく、アプリバックアップシステム301のための第二のURLは、メインURLが応答していない場合に、使用されてもよい。通常動作中に、CPMSにおいてメインURLが利用可能である場合、クライアントデバイス100は、APIコールのために第一のURLを使用することができる。
【0086】
本明細書において、「を用いて構成される」とは、API URLがクライアントデバイス100、例えば、クライアントデバイス100のメモリ102に記憶されることを示してもよく、クライアントデバイス100は、本明細書において開示される方法で、一次システム202のAPI URLを使用することからバックアップシステム301のAPI URLを使用することに切り替えるように構成される。
【0087】
いくつかのデータは、一次システム202が利用可能である場合、一次システム202からアプリバックアップシステム301に同期されてもよい。アプリバックアップシステム301は、次いで、一次システム202が利用不可能である場合、同期されたデータを利用することができる。データは、EV充電ステーション201の識別情報(ID)と、各EV充電ステーション201で利用可能なコネクタとを含んでもよい。データは、idタグ等のユーザIDをさらに含み得るので、アプリバックアップシステム301は、ユーザを識別することができる。データは、アプリバックアップシステム301が適切な時間に充電イベントを停止することができるように、充電イベントのトランザクションID等の進行中の充電イベントに関する情報をさらに含んでもよい。
【0088】
一実施形態によれば、一次EV管理システムのデータストレージは、複数のユーザ識別情報をさらに含み、要求は、ユーザ識別情報をさらに含む。バックアップEV充電管理デバイス300は、要求内のユーザ識別情報をバックアップEV充電管理システムのデータストレージ内の複数のユーザ識別情報と比較することによって、要求が許可されるべきかどうかをチェックするようにさらに構成されてもよい。
【0089】
データストレージは、例えば、どのユーザが充電を行うことを許可されるべきかを示すユーザ識別情報の単純なホワイトリストを含んでもよい。あるいは、データストレージは、どのバックアップEV充電管理デバイス300が要求を許可すべきかどうかをチェックすることができるかに基づくより複雑な情報/データを含んでもよい。
【0090】
一実施形態によれば、一次EV管理システムのデータストレージは、進行中の充電イベントの識別情報をさらに含む。バックアップEV充電管理デバイス300は、充電イベント識別情報を含む充電を停止する要求を受信したことに応答して、要求内の識別情報をバックアップEV充電管理システムのデータストレージ内の進行中の充電イベントの識別情報と比較することによって、充電を停止する要求が許可されるべきかどうかをチェックするように、さらに構成されてもよい。バックアップEV充電管理デバイス300は、充電を停止する要求が許可されるべきであると決定したことに応答して、充電停止コマンドを要求内の充電イベント識別情報に対応するEV充電ステーションに送信するように、さらに構成されてもよい。
【0091】
通常の状況では、一次システム202が利用可能である場合、EV充電ステーション201及びクライアントデバイス100からの全てのトラフィックは、一次システム202に向けることができる。次いで、一次システム202は、一次システム202の通常の論理に従って、通常の方法でトラフィックを処理することができる。
【0092】
図7は、一実施形態による、一次システムが利用不可能である場合のEV充電システムの機能の概略図を示す。
【0093】
一実施形態によれば、クライアントデバイスは、一次EV充電管理システム202がEV充電ステーションを使用するEV充電の要求に応答しないことに応答して、障害モードに移行し、障害モードにあるとき、クライアントデバイスのユーザからのさらなる入力であって、ユーザがEV充電ステーションを使用するEV充電を停止したいことを指示するさらなる入力とに応答して、EV充電ステーションを使用するEV充電を停止する要求をバックアップEV充電管理システム301に送信するように、さらに構成される。
【0094】
一次システム202のURLが応答を停止する場合、クライアントデバイス100は、一次システム202が利用可能でないことを知る。これにより、クライアントデバイス100は、いわゆる故障モードに自動的に切り替えることができる。故障モードにあるとき、クライアントデバイス100は、全てのAPIコールに対して二次バックアップシステム301のAPI URLを使用することができる。クライアントデバイス100は、一次システム202が再び利用可能になるまで、故障モードで留まることがある。
【0095】
一実施形態によれば、EV充電ステーションを使用するEV充電の要求は、ユーザが充電のために使用したいEV充電ステーションの電気コネクタの指示及び/又はユーザ識別情報をさらに含む。
【0096】
一実施形態によれば、ユーザの識別情報は、ユーザの識別トークンを含む。
【0097】
クライアントデバイス100は、故障モードにあるとき、例えば、ステーションID及びコネクタタイプをバックアップシステム301に送信することができる。また、クライアントデバイス100は、JavaScript(登録商標)オブジェクト表記法(JSON)ウェブトークン(JWT)等、ユーザについての識別情報を送信してもよい。
【0098】
バックアップシステム301は、データストレージから何が識別情報(JWT等の所与の識別トークンを有するユーザのidTag等)であるかをチェックすることができる。
【0099】
バックアップシステム301は、また、データストレージから、OCPPプロトコルによって必要とされる他の情報をチェックすることができる。これは、例えば、EV充電ステーションの技術的アイデンティティと、選択されたコネクタのコネクタ番号とを含んでもよい。
【0100】
バックアップシステムは、また、この情報(アイデンティティ、コネクタ番号、idTag)をステーションバックアップシステム306に送信することができ、ステーションバックアップシステムは、データをOCPPコマンドに変換することができる。OCPPコマンドは、充電を開始するためにEV充電ステーション201に送信することができる。ステーションバックアップシステム306は、また、充電イベントの個々のトランザクションIDを返すことができ、それを使用して充電イベントを識別し、後に停止することができる。
【0101】
バックアップシステム301は、また、充電イベントに関するデータをデータストレージに記憶することができる。データは、バックアップシステム301がどのユーザがいつ充電を開始したかを追跡することができるように、例えば、ユーザのidTagを含むことができる。
【0102】
クライアントデバイス100が故障モードにあり、ユーザがEV充電ステーション201を使用する充電を停止したい場合、クライアントデバイス100は、例えば、ステーションID及びコネクタ情報をバックアップシステム301に送信することができる。クライアントデバイス100は、また、JWT等のユーザに関する識別情報を送信することができる。
【0103】
バックアップシステム301は、次いで、ユーザが所与のEV充電ステーション及びコネクタとの進行中の充電イベントを有するかどうか、及びこの充電イベントのIDが何であるかをローカルデータストレージからチェックすることができる。
【0104】
充電イベントがローカルキャッシュ内に見つかった場合、バックアップシステム301は、OCPPコマンドを作成することができるステーションバックアップシステム306にこの情報を渡し、充電イベントを停止することができるEV充電ステーション201にコマンドを送信することができる。
【0105】
図8は、一実施形態による、一次システムが利用不可能になった後に再び利用可能になったときのEV充電システムの機能の概略図を示す。
【0106】
実施形態によれば、クライアントデバイス100は、故障モードにあるとき、一次EV充電管理システム202が利用可能であるかどうかを定期的にチェックするようにさらに構成される。クライアントデバイス100は、例えば、一次EV充電管理システム202が利用可能であるかどうかをチェックするために、定期的にAPIコールを一次システム202に送信してもよい。
【0107】
一実施形態によれば、バックアップEV充電管理デバイス300は、一次EV充電管理システムが利用不可能である場合、充電イベントに関する情報をバックアップEV管理システムのデータストレージに記憶し、一次EV充電管理システム202が利用可能になったことに応答して、充電イベントに関する情報を一次EV充電管理システムに提供するようにさらに構成される。この情報を一次システム202に提供することは、オフロードと呼ばれることもある。
【0108】
一実施形態によれば、一次EV充電管理システムが利用不可能である間に発生した充電イベントに関する情報は、一次EV管理システムが利用可能であったときに開始された充電イベントが、一次EV管理システムが利用不可能になったときに終了することの指示、一次EV充電管理システムが利用不可能であったときに新規充電イベントが開始され、一次EV充電管理システムが再び利用可能である場合に進行中であることの指示、及び/又は、一次EV充電管理システムが利用不可能であったときに新規充電イベントが開始され、終了したことの指示のうちの少なくとも1つを含む。
【0109】
バックアップEV充電管理デバイス300は、充電イベントに関する情報を様々な方法で記憶することができる。例えば、バックアップEV充電管理デバイス300は、一次EV管理システム202が利用可能であったときに開始された充電イベントが、一次EV管理システム202が利用不可能であったときに終了する場合、充電イベントの終了時間を、充電イベントに対応するレコードに記憶することができる。バックアップEV充電管理デバイス300は、次いで、一次システム202が再び利用可能である場合、更新されたレコードを一次システム202に提供することができ、一次システム202は、レコードの変化を検出することができる。他方で、一次EV管理システム202が利用不可能であったときに、新規充電イベントが開始された場合、バックアップEV充電管理デバイス300は、新規充電イベントに対応する新規レコードを生成し、開始時間と、場合によっては、一次システムが利用不可能であったときに充電イベントも終了した場合の終了時間等の他の情報を新規レコードに記憶する。バックアップEV充電管理デバイス300は、次いで、一次システム202が再び利用可能である場合、新規レコードを一次システム202に提供することができ、一次システム202は、レコードが新規なことを検出することができる。
【0110】
故障モード中に、クライアントデバイス100は、一次システム202が再び利用可能であるかどうかを、毎分1回等、定期的にチェックすることができる。一次システム202がAPIコマンド/コールに通常通りに応答すると、クライアントデバイス100は、通常モードに戻るように切り替えることができる。通常モードでは、クライアントデバイス100は、デフォルトで一次システム202にメッセージ/APIコールを送信することができる。
【0111】
アプリバックアップシステム301も、一次システム202が再び利用可能である場合、毎分1回等、定期的にチェックするができる。一次システム202が利用可能になった後に、オフロードプロセスを開始することができる。
【0112】
最初に、ステーションバックアップシステム306は、OCPPメッセージを一次システム202に送信するオフロード手順を実行することができる。
【0113】
ステーションバックアップシステム306がオフロードを終了した後、アプリバックアップシステム301は、ローカルデータストレージから一次システム202への充電イベントデータのオフロードを開始することができる。
【0114】
一次システム202は、アプリバックアップシステム301がオフロードする所与のトランザクションIDを有する充電イベントが一次システム202に既に存在するかどうかをチェックすることができる。存在する場合、一次システム202は、アプリバックアップシステムの充電イベントがより新しい情報を含むかどうかをチェックすることができる。含む場合、一次システム202は、それ自体の情報を更新することができる。充電イベントが一次システム202にまだ存在しない場合、一次システム202は、アプリバックアップシステム301からのデータに基づいて、それを作成することができる。
【0115】
図9は、一実施形態によるクライアントモード切り替え手順のフローチャート図を示す。
【0116】
動作801において、クライアントデバイス100は、一次システム202にコマンドを送信することを試みることができる。
【0117】
動作802において、クライアントデバイス100は、一次システム202が有効な応答で応答するかどうかをチェックすることができる。一次システム202が有効な応答で応答する場合、クライアントデバイス100は、動作803に進むことができる。動作803において、クライアントデバイス100は、通常モードで動作し続け、一次システム202を使用し続けることができる。
【0118】
一次システム202が有効な応答で応答しない場合、クライアントデバイス100は、動作804に進むことができる。動作804において、クライアントデバイス100は、将来のコールをバックアップシステム301に切り替えることができる。
【0119】
動作805において、クライアントデバイス100は、モバイルアプリケーションのUIを故障モードに切り替えることができる。故障モードUIの例示的な実施形態を
図5の実施形態に示す。故障モードUIの機能は、制限されることがある。
【0120】
動作806において、クライアントデバイスは、一次システム202が利用可能であるかどうかを毎分1回等、定期的にチェックすることができる。一次システム202が利用可能になると、クライアントデバイス100は、動作801に戻ることができる。
【0121】
図10は、一実施形態によるデータストレージ構造の概略図を示す。
【0122】
バックアップシステム301は、
図10の実施形態に示されるデータの少なくともいくつかをデータストレージに記憶することができる。
【0123】
データストレージ構造は、EV充電ステーションデータ901を含んでもよい。EV充電ステーションデータ901は、例えば、ステーションID及びアイデンティティを含むことができる。
【0124】
データストレージ構造は、EV充電コネクタデータ902をさらに含んでもよい。EV充電コネクタデータ902は、例えば、各EV充電ステーション201内のコネクタの数及びコネクタのタイプを含むことができる。
【0125】
データストレージ構造は、充電イベントデータ903をさらに含んでもよい。充電イベントデータ903は、例えば、充電イベントのステータス、充電イベントの開始時間、充電イベントの終了時間、充電イベントのエネルギー消費、充電イベントのオフロードステータス、及び/又は充電イベントの最終修正時間を含んでもよい。
【0126】
データストレージ構造は、ユーザID等のユーザデータ904をさらに含んでもよい。
【0127】
データストレージ構造は、idタグデータ905をさらに含んでもよい。
【0128】
データストレージ構造内の異なるデータは、相互に関連付けられてもよい。例えば、ステーションデータ901は、コネクタデータがステーションデータ901に対応するEV充電ステーションのコネクタに関連するとき、コネクタデータ902に関連付けられてもよい。同様に、充電イベントデータはステーションデータ901に関連付けられてもよく、ユーザデータは充電イベントデータ903に関連付けられてもよく、idタグデータ905はユーザデータ904に関連付けられてもよい。
【0129】
図11は、一実施形態によるデータオフロード手順のフローチャート図を示す。
【0130】
この手順は、一次システム202が利用不可能になった後に再び利用可能になり、バックアップシステム301が使用中であるときに、開始することができる。
【0131】
動作1001において、バックアップシステムは、一次システムに送信されていないデータストレージ内の各新規レコードをループスルーすることができる。レコードは、例えば、開始又は停止等の充電イベントに関連する任意のレコードに対応してもよい。バックアップシステム301は、そのような各レコードを一次システムに送信することができる。
【0132】
動作1002において、一次システムは、バックアップシステム301から受信した各レコードをチェックすることができる。
【0133】
動作1003において、一次システム202は、受信したレコードについて、その一次システムにトランザクションIDが既に存在するかどうかをチェックすることができる。トランザクションIDが存在しない場合、一次システム202は、動作1006に進み、受信した情報を用いて新規レコードを作成することができる。
【0134】
トランザクションIDが存在する場合、一次システムは、動作1004に移行して、受信したデータが一次システムにおける対応データよりも新しいかどうかをチェックすることができる。例えば、一次システムは、「最終修正」タイムスタンプが一次システムのものよりも受信データにおいて新しいかどうかをチェックすることができる。受信データが一次システム内の対応するデータよりも新しくない場合、一次システムは、その特定の受信データに対する手順を停止することができる。そうでなければ、一次システムは、動作1005に進み、バックアップシステム301からの最新情報を用いてレコードを更新することができる。
【0135】
動作1006及び1005から、一次システム202は、データが記憶されているという指示をバックアップシステム301に送信することができる。バックアップシステム301は、指示の受信に応答して、動作1007を実行することができ、データをオフロードされたものとしてマークし、次のレコードの処理に進むことができる。この手順は、次のレコードについて動作1001から繰り返すことができる。
【0136】
図12は、一実施形態による方法1200の概略図を示す。
【0137】
一実施形態によれば、方法1200は、クライアントデバイスのユーザからの入力であって、ユーザが電気車両EV充電ステーションを使用してEVを充電したいことを指示する入力に応答して、EV充電ステーションを使用するEV充電の要求を一次EV充電管理システムに送信するステップ1201を含み、EV充電ステーションを使用するEV充電の要求は、EV充電ステーションの識別情報を含む。
【0138】
方法1200は、一次EV充電管理システムがEV充電ステーションを使用するEV充電の要求に応答しないこと1202に応答して、EV充電ステーションを使用するEV充電の要求をバックアップEV充電管理システムに送信するステップ1203をさらに含んでもよい。
【0139】
方法1200は、
図1のクライアントデバイス100によって実行されてもよい。方法1200のさらなる特徴は、バックアップクライアントデバイス100の機能及びパラメータから直接生じる。方法1200は、コンピュータプログラムによって少なくとも部分的に実行することができる。
【0140】
図13は、一実施形態による方法1300の概略図を示す。
【0141】
一実施形態によれば、方法1300は、一次電気車両EV充電管理システムが利用可能である場合、バックアップEV充電管理システムのデータストレージを一次EV充電管理システムのデータストレージと同期させるステップ1301を含み、一次EV充電管理システムのデータストレージは、複数のEV充電ステーションの識別情報を含む。
【0142】
方法1300は、一次EV充電管理システムが利用不可能である場合、クライアントデバイスからターゲットEV充電ステーションを使用する充電の要求を受信するステップ1302をさらに含んでもよく、要求は、ターゲットEV充電ステーションの識別情報を含む。
【0143】
方法1300は、ターゲットEV充電ステーションの識別情報とバックアップEV充電管理システムのデータストレージ内の複数のEV充電ステーションの識別情報とを比較することによって要求が許可されるべきかどうかをチェックするステップ1303をさらに含んでもよい。
【0144】
方法1300は、要求を許可すべきであると決定したことに応答して、ターゲットEV充電ステーションに、ターゲットEV充電ステーションの使用を受諾することを指示する受諾メッセージを送信するステップ1304をさらに含んでもよい。
【0145】
方法1300は、
図3のバックアップEV充電管理デバイス300によって実行されてもよい。方法1300のさらなる特徴は、バックアップEV充電管理デバイス300の機能及びパラメータから直接生じる。方法1300は、コンピュータプログラムによって少なくとも部分的に実行することができる。
【0146】
少なくともいくつかの実施形態では、バックアップシステムは、一次システムがオフラインであっても、モバイルアプリケーションを使用してクライアントデバイスと機能することができる。したがって、顧客は、一次システムが利用不可能である場合であっても、おそらく限定された方法で充電を続けることができる。
【0147】
少なくともいくつかの実施形態では、バックアップシステムは、関連する充電イベント情報を一次システムにオフロードすることができる。したがって、データは失われず、全ての充電イベントの完全な情報を得ることができる。
【0148】
少なくともいくつかの実施形態は、モバイルアプリケーションで機能する。
【0149】
少なくともいくつかの実施形態は、高い柔軟性及び互換性を有する様々なEV充電ステーションモデルで機能することができる。
【0150】
装置は、本明細書で説明する方法の任意の態様を実行するための手段を備えてもよい。一実施形態によれば、手段は、少なくとも1つのプロセッサと、プログラムコードを備えるメモリとを備え、少なくとも1つのプロセッサ及びプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、方法の任意の態様の実行を引き起こすように構成される。
【0151】
本明細書で与えられる任意の範囲又はデバイス値は、求められる効果を失うことなく、拡張又は変更することができる。また、明示的に否定されない限り、任意の実施形態を他の実施形態と組み合わせてもよい。
【0152】
主題は、構造的特徴及び/又は行為に特有の言語で記述されているが、添付の特許請求の範囲で定義される主題は、上記で記述された特定の特徴又は行為に厳密に限定されないことを理解されたい。むしろ、上述の特定の特徴及び行為は、特許請求の範囲を実施する例として開示されており、他の等価な特徴及び行為は、特許請求の範囲内にあることが意図されている。
【0153】
上述の利益及び利点は、1つの実施形態に関連すること、又は複数の実施形態に関連することもあり得ることを理解されたい。実施形態は、記載された問題のいずれか又は全てを解決するもの、あるいは記載された利益及び利点のいずれか又は全てを有するものに限定されない。「1つの」アイテムへの言及は、これらのアイテムの1つ以上を指し得ることがこともさらに理解されたい。
【0154】
本明細書に記載の方法のステップは、適切な場合、任意の適切な順序で、又は同時に実行してもよい。さらに、本明細書で説明される主題の精神及び範囲から逸脱することなく、個別ブロックが方法のうちのいずれかから削除されてもよい。上述の実施形態のいずれかの態様は、求められる効果を失うことなく、記載された他の実施形態のいずれかの態様と組み合わせて、さらなる実施形態を形成することができる。
【0155】
用語「備える(comprising)」は、本明細書では、特定された方法、ブロック又は要素を含むことを意味するために使用されるが、そのようなブロック又は要素は、排他的なリストを含まず、方法又は装置は、追加のブロック又は要素を含むこともある。
【0156】
上記の説明は、単なる例として与えられており、様々な修正が当業者によって行われ得ることが理解されるであろう。上記の明細書、実施例及びデータは、例示的な実施形態の構造及び使用の完全な説明を提供する。様々な実施形態について、ある程度詳細に、又は1つ以上の個々の実施形態を参照して上述してきたが、当業者は、本明細書の精神又は範囲から逸脱することなく、開示された実施形態に多数の変更を行うことができる。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアントデバイス(100)であって、
少なくとも1つのプロセッサ(101)と、
コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリ(102)と、
を備え、
前記少なくとも1つのメモリ(102)及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサ(101)を用いて、前記クライアントデバイス(100)に、
前記クライアントデバイス(100)のユーザからの入力であって、前記ユーザがEV充電ステーションを使用して電気車両EVを充電したいことを指示する(201)前記入力に応答して、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の要求を一次EV充電管理システムに送信するステップ(202)であって、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求は、前記EV充電ステーションの識別情報を含む、ステップと、
前記一次EV充電管理システム(202)が、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求に応答しないことに応答して、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求をバックアップEV充電管理システム(301)に送信するステップと、
を行わせるように構成された、クライアントデバイス(100)。
【請求項2】
前記クライアントデバイス(100)は、前記一次EV充電管理システムのためのアプリケーションプログラミングインターフェースAPI、ユニフォームリソースロケータURL、及び前記バックアップEV充電管理システムのためのAPI URLを用いて事前構成され、前記少なくとも1つのメモリ(102)及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサ(101)を用いて、前記クライアントデバイス(100)に、前記一次EV充電管理システムの前記API URLに基づいて、前記一次EV充電管理システムに前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求を送信するステップと、前記バックアップEV充電管理システムの前記API URLに基づいて、前記バックアップEV充電管理システムに前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求を送信するステップを行わせるように、さらに構成される、請求項1に記載のクライアントデバイス(100)。
【請求項3】
前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求は、
前記ユーザが充電のために使用したい前記EV充電ステーションの電気コネクタの指示、及び/又は
前記ユーザの識別情報
をさらに含む、請求項
1に記載のクライアントデバイス(100)。
【請求項4】
前記ユーザの前記識別情報は、前記ユーザのアイデンティティトークンを含む、請求項3に記載のクライアントデバイス(100)。
【請求項5】
前記少なくとも1つのメモリ(102)及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサ(101)を用いて、前記クライアントデバイス(100)に、
前記一次EV充電管理システム(202)が前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求に応答しないことに応答して、故障モードに移行するステップと、
前記故障モードにあるとき、前記クライアントデバイスのユーザからのさらなる入力であって、前記ユーザが前記EV充電ステーションを使用する前記EV充電を停止したいことを指示する前記さらなる入力に応答して、前記EV充電ステーションを使用する前記EV充電を停止する要求を前記バックアップEV充電管理システム(301)に送信するステップと、
を行わせるようにさらに構成される、請求項
1に記載のクライアントデバイス(100)。
【請求項6】
前記少なくとも1つのメモリ(102)及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサ(101)を用いて、前記故障モードにあるとき、前記クライアントデバイス(100)に、前記一次EV充電管理システム(202)が利用可能であるかどうかを定期的にチェックするステップを行わせるように、さらに構成される、請求項5に記載のクライアントデバイス(100)。
【請求項7】
バックアップ電気車両EV充電管理デバイス(300)であって、
少なくとも1つのプロセッサ(310)と、
コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリ(320)と、
を備え、
前記少なくとも1つのメモリ(320)及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサ(310)を用いて、前記バックアップEV充電管理デバイス(300)に、
一次EV充電管理システム(202)が利用可能である場合、バックアップEV充電管理システム(301)のデータストレージ(304)を前記一次EV充電管理システム(202)のデータストレージ(204)と同期させるステップであって、前記一次EV充電管理システムのデータストレージは、複数のEV充電ステーションの識別情報を備える、ステップと、
前記一次EV充電管理システム(202)が利用不可能である場合、ターゲットEV充電ステーション(201)を使用する充電の要求をクライアントデバイス(100)から受信するステップであって、前記要求は、前記ターゲットEV充電ステーション(201)の識別情報を備える、ステップと、
前記ターゲットEV充電ステーションの前記識別情報と、前記バックアップEV充電管理システムの前記データストレージ内の複数のEV充電ステーションの前記識別情報とを比較することによって、前記要求が許可されるべきかどうかをチェックするステップと、
前記要求が許可されるべきであるとの決定に応答して、前記ターゲットEV充電ステーションの使用を受諾することを指示する受諾メッセージを前記ターゲットEV充電ステーション(201)に送信するステップと、
を行わせるように構成される、バックアップEV充電管理デバイス(300)。
【請求項8】
前記一次EV管理システムの前記データストレージは、前記複数のEV充電ステーション内の各EV充電ステーション内の利用可能なコネクタに関する情報をさらに含み、前記要求は、ユーザが前記ターゲットEV充電ステーション内で使用したいコネクタの指示をさらに含み、前記少なくとも1つのメモリ(320)及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサ(310)を用いて、前記バックアップEV充電管理デバイス(300)に、
前記ユーザが使用したいコネクタの前記指示と、前記バックアップEV充電管理システムの前記データストレージ内の前記複数のEV充電ステーション内の各EV充電ステーションにおける利用可能なコネクタについての情報を比較することによって、前記要求が許可されるべきかどうかをチェックするステップ
を行わせるようにさらに構成される、請求項7に記載のバックアップEV充電管理デバイス(300)。
【請求項9】
前記一次EV管理システムの前記データストレージは、複数のユーザ識別情報をさらに含み、前記要求は、ユーザ識別情報をさらに含み、前記少なくとも1つのメモリ(320)及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサ(310)を用いて、前記バックアップEV充電管理デバイス(300)に、
前記要求内のユーザ識別情報を前記バックアップEV充電管理システムの前記データストレージ内の前記複数のユーザ識別情報と比較することによって、前記要求が許可されるべきかどうかをチェックするステップ
を行わせるように、さらに構成される、請求項
7に記載のバックアップEV充電管理デバイス(300)。
【請求項10】
前記一次EV管理システムの前記データストレージは、進行中の充電イベントの識別情報をさらに含み、前記少なくとも1つのメモリ(320)及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサ(310)を用いて、前記バックアップEV充電管理デバイス(300)に、
充電イベント識別情報を含む充電を停止する要求を受信したことに応答して、前記要求内の前記識別情報を前記バックアップEV充電管理システムの前記データストレージ内の進行中の充電イベントの前記識別情報と比較することによって、充電を停止する前記要求が許可されるべきかどうかをチェックするステップと、
充電を停止する前記要求が許可されるべきであると決定したことに応答して、充電停止コマンドを前記要求内の前記充電イベント識別情報に対応するEV充電ステーションに送信するステップと、
を行わせるようにさらに構成される、請求項
7に記載のバックアップEV充電管理デバイス(300)。
【請求項11】
前記少なくとも1つのメモリ(320)及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサ(310)を用いて、前記バックアップEV充電管理デバイス(300)に、
前記一次EV充電管理システム(202)が利用不可能である場合、充電イベントに関する情報を前記バックアップEV管理システムの前記データストレージに記憶するステップと、
前記一次EV充電管理システム(202)が利用可能になったことに応答して、前記充電イベントに関して記憶された前記情報を前記一次EV充電管理システムに提供するステップと、
を行わせるようにさらに構成される、請求項
7に記載のバックアップEV充電管理デバイス(300)。
【請求項12】
前記充電イベントに関する前記情報は、
前記一次EV管理システムが利用可能であったときに開始された充電イベントが、前記一次EV管理システムが利用不可能になったときに終了することの指示、
前記一次EV充電管理システムが利用不可能であったときに新規充電イベントが開始され、前記一次EV充電管理システムが再び利用可能である場合に進行中であることの指示、及び/又は
前記一次EV充電管理システムが利用不可能であったときに新規充電イベントが開始され、終了したことの指示
のうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載のバックアップEV充電管理デバイス(300)。
【請求項13】
クライアントデバイスのユーザからの入力であって、前記ユーザが電気車両EV充電ステーションを使用してEVを充電したいことを指示する入力に応答して、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の要求を一次EV充電管理システムに送信するステップ(1201)であって、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求は、前記EV充電ステーションの識別情報を含む、ステップと、
前記一次EV充電管理システムが前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求に応答しないこと(1202)に応答して、前記EV充電ステーションを使用するEV充電の前記要求をバックアップEV充電管理システムに送信するステップ(1203)と、
を含む、方法(1200)。
【請求項14】
一次電気車両EV充電管理システムが利用可能である場合、バックアップEV充電管理システムのデータストレージを前記一次EV充電管理システムのデータストレージと同期させるステップ(1301)であって、前記一次EV充電管理システムの前記データストレージは、複数のEV充電ステーションの識別情報を含む、ステップと、
前記一次EV充電管理システムが利用不可能である場合、クライアントデバイスからターゲットEV充電ステーションを使用する充電の要求を受信するステップ(1302)であって、前記要求は、前記ターゲットEV充電ステーションの識別情報を含む、ステップと、
前記ターゲットEV充電ステーションの前記識別情報と前記バックアップEV充電管理システムの前記データストレージ内の複数のEV充電ステーションの前記識別情報とを比較することによって前記要求が許可されるべきかどうかをチェックするステップ(1303)と、
前記要求を許可すべきであると決定したことに応答して、前記ターゲットEV充電ステーションに、前記ターゲットEV充電ステーションの使用を受諾することを指示する受諾メッセージを送信するステップ(1304)と、
を含む、方法(1300)。
【請求項15】
コンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されるときに、請求項13又は請求項14に記載の方法を実行するように構成されたプログラムコードを含む、コンピュータプログラム製品。
【国際調査報告】