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特表2024-524254異種のデータ記憶装置に格納されたデータの差分の表示及び調停
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】異種のデータ記憶装置に格納されたデータの差分の表示及び調停
(51)【国際特許分類】
   G16H 50/00 20180101AFI20240628BHJP
【FI】
G16H50/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579202
(86)(22)【出願日】2022-06-24
(85)【翻訳文提出日】2024-02-21
(86)【国際出願番号】 US2022034933
(87)【国際公開番号】W WO2022272084
(87)【国際公開日】2022-12-29
(31)【優先権主張番号】63/215,194
(32)【優先日】2021-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/215,210
(32)【優先日】2021-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391015708
【氏名又は名称】ブリストル-マイヤーズ スクイブ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BRISTOL-MYERS SQUIBB COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 英隆
(72)【発明者】
【氏名】ドッパラプディ,サヒス
(72)【発明者】
【氏名】ナグパル,スミト
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA04
(57)【要約】
本願では、異種のデータ記憶装置に格納されたデータの差分を示す出力を生成するための、及び/又は、異種のデータ記憶装置に格納されたデータを調停するためのシステム、装置、デバイス、方法、及び/又はコンピュータプログラム製品の実施形態、及び/又はそれらのコンビネーション及びサブコンビネーションが提供される。ある実施形態では、サーバは、1つ又は複数の第1の列に対応する第1のデータ集合の第1の部分集合と、1つ又は複数の第2の列に対応する第2のデータ集合の第2の部分集合とを、データリポジトリにロードする。サーバは、データリポジトリにおけるデータの第1の部分集合及びデータの第2の部分集合の間の1つ又は複数の差分を識別し、1つ又は複数の差分を表示させる。サーバは、第1及び第2のデータ集合と、1つ又は複数の差分のそれぞれを示す視覚的インジケータとを含む出力を生成し、出力を表示させてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
異種のデータ記憶装置に格納されたデータを調停する方法であって、上記方法は、
プロセッサによって、第1のデータベースに格納された第1のデータ集合を含む1つ又は複数の第1のデータファイルを検索することと、
上記プロセッサによって、第2のデータベースに格納された第2のデータ集合を含む1つ又は複数の第2のデータファイルを検索することと、
上記プロセッサによって、上記1つ又は複数の第1のデータファイルにおける1つ又は複数の第1の列と、上記1つ又は複数の第2のデータファイルにおける1つ又は複数の第2の列とを識別することと、
上記プロセッサによって、上記第1のデータ集合の第1の部分集合と、上記第2のデータ集合の第2の部分集合とを、データリポジトリにロードすることとを含み、
上記データの第1の部分集合は、上記1つ又は複数の第1の列に対応し、かつ、1つ又は複数の第1の行を含み、上記データの第2の部分集合は、上記1つ又は複数の第2の列に対応し、かつ、1つ又は複数の第2の行を含み、上記データリポジトリは、上記データの第1及び第2の部分集合に対応する列の集合を含み、
上記方法は、
上記プロセッサによって、上記データリポジトリにおける上記データの第1の部分集合及び上記データの第2の部分集合の間の1つ又は複数の差分を識別することと、
上記プロセッサによって、上記1つ又は複数の差分を表示させることとを含む、
方法。
【請求項2】
上記1つ又は複数の差分を識別することは、
上記プロセッサによって、上記1つ又は複数の第1の行の各行に格納された第1の識別子値と、上記1つ又は複数の第2の行の各行に格納された第2の識別子値との比較に基づいて、上記1つ又は複数の第2の行の各行に対する、上記1つ又は複数の第1の行の各行の相関を計算することと、
上記プロセッサによって、上記1つ又は複数の第1の行の各行に格納された第1のデータ値を、上記1つ又は複数の第2の行の相関した行に格納された第2のデータ値に対してマッチングすることとを含む、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
上記第1の識別子値は、上記1つ又は複数の第1の行の各行に格納された2つ以上のデータ要素の組み合わせであり、上記第2の識別子値は、上記1つ又は複数の第2の行の各行に格納された2つ以上のデータ要素の組み合わせである、
請求項2記載の方法。
【請求項4】
上記1つ又は複数の差分は、不整合又は欠落値を含む、
請求項1記載の方法。
【請求項5】
上記方法は、上記プロセッサによって、上記1つ又は複数の差分のそれぞれに関する視覚的インジケータを生成することをさらに含み、
あるタイプの視覚的インジケータはあるタイプの差分に対応する。
請求項1記載の方法。
【請求項6】
上記1つ又は複数の第1のデータファイルを検索することは、上記プロセッサによって、あるタイプの第1のデータ集合に対応するタイプのアプリケーションプログラムインターフェース(API)とのインターフェースをとることを含む、
請求項1記載の方法。
【請求項7】
上記第1のデータ集合は臨床試験データを含み、上記第2のデータ集合は安全性データを含む、
請求項1記載の方法。
【請求項8】
上記プロセッサによって、上記1つ又は複数の差分のうちの少なくとも1つの差分を解消する、上記第1のデータベース又は上記第2のデータベースにおける動作を実行することをさらに含む、
請求項1記載の方法。
【請求項9】
上記1つ又は複数の差分のうちの少なくとも1つの差分は、上記1つ又は複数の第1の行のうちの1つの第1の行における第1のデータ値と、上記1つ又は複数の第2の行のうちの1つの第2の行における第2のデータ値との間の不整合であり、
上記第1及び第2のデータ値は、上記列の集合のうちの同じ列に対応する、
請求項1記載の方法。
【請求項10】
上記プロセッサによって、しきい値量を越える精度レベルを有する、上記1つ又は複数の第1の行におけるデータ値の残りを決定することと、
上記プロセッサによって、上記しきい値量を越える上記1つ又は複数の第1の行におけるデータ値の残りの精度レベルに基づいて、上記第2のデータ値が正しくないことを決定することと、
上記プロセッサによって、上記第2のデータベースにおける上記第2のデータ値に対応するエントリを上記第1のデータ値に更新することとをさらに含む、
請求項9記載の方法。
【請求項11】
上記プロセッサによって、しきい値量を越える精度レベルを有する、上記1つ又は複数の第2の行におけるデータ値の残りを決定することと、
上記プロセッサによって、上記しきい値量を越える上記1つ又は複数の第2の行におけるデータ値の残りの精度レベルに基づいて、上記第1のデータ値が正しくないことを決定することと、
上記プロセッサによって、上記第1のデータベースにおける上記第1のデータ値に対応するエントリを上記第1のデータ値に更新することとをさらに含む、
請求項9記載の方法。
【請求項12】
異種のデータ記憶装置に格納されたデータを調停するシステムであって、
上記システムは、メモリと、上記メモリに結合されたプロセッサとを備え、
上記プロセッサは、
第1のデータベースに格納された第1のデータ集合を含む1つ又は複数の第1のデータファイルを検索することと、
第2のデータベースに格納された第2のデータ集合を含む1つ又は複数の第2のデータファイルを検索することと、
上記1つ又は複数の第1のデータファイルにおける1つ又は複数の第1の列と、上記1つ又は複数の第2のデータファイルにおける1つ又は複数の第2の列とを識別することと、
上記第1のデータ集合の第1の部分集合と、上記第2のデータ集合の第2の部分集合とを、データリポジトリにロードすることとを実行するように構成され、
上記データの第1の部分集合は、上記1つ又は複数の第1の列に対応し、かつ、1つ又は複数の第1の行を含み、上記データの第2の部分集合は、上記1つ又は複数の第2の列に対応し、かつ、1つ又は複数の第2の行を含み、上記データリポジトリは、上記データの第1及び第2の部分集合に対応する列の集合を含み、
上記プロセッサは、
上記データリポジトリにおける上記データの第1の部分集合及び上記データの第2の部分集合の間の1つ又は複数の差分を識別することと、
上記1つ又は複数の差分を表示させることとを実行するように構成される、
システム。
【請求項13】
上記1つ又は複数の差分を識別することは、
上記1つ又は複数の第1の行の各行に格納された第1の識別子値と、上記1つ又は複数の第2の行の各行に格納された第2の識別子値との比較に基づいて、上記1つ又は複数の第2の行の各行に対する、上記1つ又は複数の第1の行の各行の相関を計算することと、
上記1つ又は複数の第1の行の各行に格納された第1のデータ値を、上記1つ又は複数の第2の行の相関した行に格納された第2のデータ値に対してマッチングすることとを含む、
請求項12記載のシステム。
【請求項14】
上記第1の識別子値は、上記1つ又は複数の第1の行の各行に格納された2つ以上のデータ要素の組み合わせであり、上記第2の識別子値は、上記1つ又は複数の第2の行の各行に格納された2つ以上のデータ要素の組み合わせである、
請求項12記載のシステム。
【請求項15】
上記1つ又は複数の差分は、不整合又は欠落値を含む、
請求項12記載のシステム。
【請求項16】
上記プロセッサは、上記1つ又は複数の差分のそれぞれに関する視覚的インジケータを生成するように構成され、
あるタイプの視覚的インジケータはあるタイプの差分に対応する。
請求項12記載のシステム。
【請求項17】
上記1つ又は複数の第1のデータファイルを検索することは、あるタイプの第1のデータ集合に対応するタイプのアプリケーションプログラムインターフェース(API)とのインターフェースをとることを含む、
請求項12記載のシステム。
【請求項18】
上記第1のデータ集合は臨床試験データを含み、上記第2のデータ集合は安全性データを含む、
請求項12記載のシステム。
【請求項19】
上記プロセッサは、上記1つ又は複数の差分のうちの少なくとも1つの差分を解消する、上記第1のデータベース又は上記第2のデータベースにおける動作を実行するようにさらに構成される、
請求項12記載のシステム。
【請求項20】
上記1つ又は複数の差分のうちの少なくとも1つの差分は、上記1つ又は複数の第1の行のうちの1つの第1の行における第1のデータ値と、上記1つ又は複数の第2の行のうちの1つの第2の行における第2のデータ値との間の不整合であり、
上記第1及び第2のデータ値は、上記列の集合のうちの同じ列に対応する、
請求項12記載のシステム。
【請求項21】
上記プロセッサは、
しきい値量を越える精度レベルを有する、上記1つ又は複数の第1の行におけるデータ値の残りを決定することと、
上記しきい値量を越える上記1つ又は複数の第1の行におけるデータ値の残りの精度レベルに基づいて、上記第2のデータ値が正しくないことを決定することと、
上記第2のデータベースにおける上記第2のデータ値に対応するエントリを上記第1のデータ値に更新することとを実行するようにさらに構成される、
請求項20記載のシステム。
【請求項22】
上記プロセッサは、
しきい値量を越える精度レベルを有する、上記1つ又は複数の第2の行におけるデータ値の残りを決定することと、
上記しきい値量を越える上記1つ又は複数の第2の行におけるデータ値の残りの精度レベルに基づいて、上記第1のデータ値が正しくないことを決定することと、
上記第1のデータベースにおける上記第1のデータ値に対応するエントリを上記第1のデータ値に更新することとを実行するようにさらに構成される、
請求項20記載のシステム。
【請求項23】
格納された命令を有する非一時的なコンピュータ可読媒体であって、装置の1つ又は複数のプロセッサによって上記命令を実行することは、上記1つ又は複数のプロセッサに下記の演算を実行させ、
上記演算は、
第1のデータベースに格納された第1のデータ集合を含む1つ又は複数の第1のデータファイルを検索することと、
第2のデータベースに格納された第2のデータ集合を含む1つ又は複数の第2のデータファイルを検索することと、
上記1つ又は複数の第1のデータファイルにおける1つ又は複数の第1の列と、上記1つ又は複数の第2のデータファイルにおける1つ又は複数の第2の列とを識別することと、
上記第1のデータ集合の第1の部分集合と、上記第2のデータ集合の第2の部分集合とを、データリポジトリにロードすることとを含み、
上記データの第1の部分集合は、上記1つ又は複数の第1の列に対応し、かつ、1つ又は複数の第1の行を含み、上記データの第2の部分集合は、上記1つ又は複数の第2の列に対応し、かつ、1つ又は複数の第2の行を含み、上記データリポジトリは、上記データの第1及び第2の部分集合に対応する列の集合を含み、
上記演算は、
上記データリポジトリにおける上記データの第1の部分集合及び上記データの第2の部分集合の間の1つ又は複数の差分を識別することと、
上記1つ又は複数の差分を表示させることとを含む、
非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項24】
上記1つ又は複数の差分を識別することは、
上記1つ又は複数の第1の行の各行に格納された第1の識別子値と、上記1つ又は複数の第2の行の各行に格納された第2の識別子値との比較に基づいて、上記1つ又は複数の第2の行の各行に対する、上記1つ又は複数の第1の行の各行の相関を計算することと、
上記1つ又は複数の第1の行の各行に格納された第1のデータ値を、上記1つ又は複数の第2の行の相関した行に格納された第2のデータ値に対してマッチングすることとを含む、
請求項23記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項25】
上記第1の識別子値は、上記1つ又は複数の第1の行の各行に格納された2つ以上のデータ要素の組み合わせであり、上記第2の識別子値は、上記1つ又は複数の第2の行の各行に格納された2つ以上のデータ要素の組み合わせである、
請求項23記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項26】
上記1つ又は複数の差分は、不整合又は欠落値を含む、
請求項23記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項27】
上記演算は、上記1つ又は複数の差分のそれぞれに関する視覚的インジケータをさらに含み、
あるタイプの視覚的インジケータはあるタイプの差分に対応する。
請求項23記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項28】
上記1つ又は複数の第1のデータファイルを検索することは、あるタイプの第1のデータ集合に対応するタイプのアプリケーションプログラムインターフェース(API)とのインターフェースをとることを含む、
請求項23記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項29】
上記第1のデータ集合は臨床試験データを含み、上記第2のデータ集合は安全性データを含む、
請求項23記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項30】
上記演算は、上記1つ又は複数の差分のうちの少なくとも1つの差分を解消する、上記第1のデータベース又は上記第2のデータベースにおける動作を実行するようにさらに構成される、
請求項23記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項31】
上記1つ又は複数の差分のうちの少なくとも1つの差分は、上記1つ又は複数の第1の行のうちの1つの第1の行における第1のデータ値と、上記1つ又は複数の第2の行のうちの1つの第2の行における第2のデータ値との間の不整合であり、
上記第1及び第2のデータ値は、上記列の集合のうちの同じ列に対応する、
請求項23記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項32】
上記演算は、
しきい値量を越える精度レベルを有する、上記1つ又は複数の第1の行におけるデータ値の残りを決定することと、
上記しきい値量を越える上記1つ又は複数の第1の行におけるデータ値の残りの精度レベルに基づいて、上記第2のデータ値が正しくないことを決定することと、
上記第2のデータベースにおける上記第2のデータ値に対応するエントリを上記第1のデータ値に更新することとをさらに含む、
請求項31記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項33】
上記演算は、
しきい値量を越える精度レベルを有する、上記1つ又は複数の第2の行におけるデータ値の残りを決定することと、
上記しきい値量を越える上記1つ又は複数の第2の行におけるデータ値の残りの精度レベルに基づいて、上記第1のデータ値が正しくないことを決定することと、
上記第1のデータベースにおける上記第1のデータ値に対応するエントリを上記第1のデータ値に更新することとをさらに含む、
請求項31記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項34】
異種のデータ記憶装置に格納されたデータを調停する方法であって、上記方法は、
プロセッサによって、臨床データベースに格納された第1のデータ集合を含む1つ又は複数の第1のデータファイルを検索することと、
上記プロセッサによって、安全性データベースに格納された第2のデータ集合を含む1つ又は複数の第2のデータファイルを検索することと、
上記プロセッサによって、上記1つ又は複数の第1のデータファイルにおける1つ又は複数の第1の列と、上記1つ又は複数の第2のデータファイルにおける1つ又は複数の第2の列とを識別することと、
上記プロセッサによって、上記第1のデータ集合の第1の部分集合と、上記第2のデータ集合の第2の部分集合とを、データリポジトリにロードすることとを含み、
上記データの第1の部分集合は、上記1つ又は複数の第1の列に対応し、かつ、1つ又は複数の第1の行を含み、上記データの第2の部分集合は、上記1つ又は複数の第2の列に対応し、かつ、1つ又は複数の第2の行を含み、上記データリポジトリは、上記データの第1及び第2の部分集合に対応する列の集合を含み、
上記方法は、
上記プロセッサによって、上記データリポジトリにおける上記データの第1の部分集合及び上記データの第2の部分集合の間の1つ又は複数の差分を識別することと、
上記プロセッサによって、上記1つ又は複数の差分を表示させることとを含む、
方法。
【請求項35】
上記第1のデータ集合は臨床試験データに関連付けられ、上記第2のデータ集合は薬剤安全性データに関連付けられる、
請求項34記載の方法。
【請求項36】
上記第1のデータ集合及び上記第2のデータは、医薬品安全性監視(PV)に関連付けられた1つ又は複数の共通のデータ値を含む、
請求項34記載の方法。
【請求項37】
異種のデータ記憶装置に格納されたデータを調停するシステムであって、
上記システムは、メモリと、上記メモリに結合されたプロセッサとを備え、
上記プロセッサは、
臨床データベースに格納された第1のデータ集合を含む1つ又は複数の第1のデータファイルを検索することと、
安全性データベースに格納された第2のデータ集合を含む1つ又は複数の第2のデータファイルを検索することと、
上記1つ又は複数の第1のデータファイルにおける1つ又は複数の第1の列と、上記1つ又は複数の第2のデータファイルにおける1つ又は複数の第2の列とを識別することと、
上記第1のデータ集合の第1の部分集合と、上記第2のデータ集合の第2の部分集合とを、データリポジトリにロードすることとを実行するように構成され、
上記データの第1の部分集合は、上記1つ又は複数の第1の列に対応し、かつ、1つ又は複数の第1の行を含み、上記データの第2の部分集合は、上記1つ又は複数の第2の列に対応し、かつ、1つ又は複数の第2の行を含み、上記データリポジトリは、上記データの第1及び第2の部分集合に対応する列の集合を含み、
上記プロセッサは、
上記データリポジトリにおける上記データの第1の部分集合及び上記データの第2の部分集合の間の1つ又は複数の差分を識別することと、
上記1つ又は複数の差分を表示させることとを実行するように構成される、
システム。
【請求項38】
上記第1のデータ集合は臨床試験データに関連付けられ、上記第2のデータ集合は薬剤安全性データに関連付けられる、
請求項37記載のシステム。
【請求項39】
上記第1のデータ集合及び上記第2のデータは、医薬品安全性監視(PV)に関連付けられた1つ又は複数の共通のデータ値を含む、
請求項37記載のシステム。
【請求項40】
格納された命令を有する非一時的なコンピュータ可読媒体であって、装置の1つ又は複数のプロセッサによって上記命令を実行することは、上記1つ又は複数のプロセッサに下記の演算を実行させ、
上記演算は、
臨床データベースに格納された第1のデータ集合を含む1つ又は複数の第1のデータファイルを検索することと、
安全性データベースに格納された第2のデータ集合を含む1つ又は複数の第2のデータファイルを検索することと、
上記1つ又は複数の第1のデータファイルにおける1つ又は複数の第1の列と、上記1つ又は複数の第2のデータファイルにおける1つ又は複数の第2の列とを識別することと、
上記第1のデータ集合の第1の部分集合と、上記第2のデータ集合の第2の部分集合とを、データリポジトリにロードすることとを含み、
上記データの第1の部分集合は、上記1つ又は複数の第1の列に対応し、かつ、1つ又は複数の第1の行を含み、上記データの第2の部分集合は、上記1つ又は複数の第2の列に対応し、かつ、1つ又は複数の第2の行を含み、上記データリポジトリは、上記データの第1及び第2の部分集合に対応する列の集合を含み、
上記演算は、
上記データリポジトリにおける上記データの第1の部分集合及び上記データの第2の部分集合の間の1つ又は複数の差分を識別することと、
上記1つ又は複数の差分を表示させることとを含む、
非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項41】
上記第1のデータ集合は臨床試験データに関連付けられ、上記第2のデータ集合は薬剤安全性データに関連付けられる、
請求項40記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項42】
上記第1のデータ集合及び上記第2のデータは、医薬品安全性監視(PV)に関連付けられた1つ又は複数の共通のデータ値を含む、
請求項40記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項43】
異種のデータ記憶装置に格納されたデータの差分を示す出力を生成する方法であって、上記方法は、プロセッサによって、第1のデータベースの1つ又は複数の第1の列に対応する第1のデータ集合と、第2のデータベースの1つ又は複数の第2の列に対応する第2のデータ集合とを、データリポジトリにロードすることを含み、
上記第1のデータ集合は1つ又は複数の第1の行を含み、上記第2のデータ集合は1つ又は複数の第2の行を含み、上記データリポジトリは上記第1及び第2のデータ集合に対応する列の集合を含み、
上記方法は、
上記プロセッサによって、上記データリポジトリにおける上記第1のデータ集合及び上記第2のデータ集合の間の1つ又は複数の差分を識別することと、
上記プロセッサによって、上記第1のデータ集合及び上記第2のデータ集合と、上記1つ又は複数の差分のそれぞれを示す視覚的インジケータとを含む出力を生成することと、
上記プロセッサによって、上記出力を表示させることとを含む、
方法。
【請求項44】
上記出力は、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)又はファイルである、
請求項43記載の方法。
【請求項45】
上記1つ又は複数の差分のタイプは、データ値の不整合又は欠落データ値を含む、
請求項43記載の方法。
【請求項46】
上記プロセッサによって、上記各差分のタイプと、列タイプと、上記各差分が上記第1及び第2のデータベースのいずれに対応するかとのうちの1つ又は複数の組み合わせに基づいて、上記1つ又は複数の差分の各差分に関する上記出力に含まれる視覚的インジケータのタイプを決定することをさらに含む、
請求項45記載の方法。
【請求項47】
視覚的インジケータのタイプは、色、触覚出力、パターン、勾配、アニメーション、形状、又は視覚効果のうちの1つ又は複数を含む、
請求項42記載の方法。
【請求項48】
上記出力は、上記1つ又は複数の第1の行及び上記1つ又は複数の第2の行を含む、
請求項42記載の方法。
【請求項49】
異種のデータ記憶装置における差分を示す出力ファイルを生成するシステムであって、
上記システムは、メモリと、メモリに接続されたプロセッサとを備え、
上記プロセッサは、第1のデータベースの1つ又は複数の第1の列に対応する第1のデータ集合と、第2のデータベースの1つ又は複数の第2の列に対応する第2のデータ集合とを、データリポジトリにロードすることを実行するように構成され、
上記第1のデータ集合は1つ又は複数の第1の行を含み、上記第2のデータ集合は1つ又は複数の第2の行を含み、上記データリポジトリは上記第1及び第2のデータ集合に対応する列の集合を含み、
上記プロセッサは、
上記データリポジトリにおける上記第1のデータ集合及び上記第2のデータ集合の間の1つ又は複数の差分を識別することと、
上記第1のデータ集合及び上記第2のデータ集合と、上記1つ又は複数の差分のそれぞれを示す視覚的インジケータとを含む出力を生成することと、
上記出力を表示させることとを実行するように構成される、
システム。
【請求項50】
上記出力は、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)又はファイルである、
請求項49記載のシステム。
【請求項51】
上記1つ又は複数の差分のタイプは、データ値の不整合又は欠落データ値を含む、
請求項49記載のシステム。
【請求項52】
上記プロセッサは、上記各差分のタイプと、列タイプと、上記各差分が上記第1及び第2のデータベースのいずれに対応するかとのうちの1つ又は複数の組み合わせに基づいて、上記1つ又は複数の差分の各差分に関する上記出力に含まれる視覚的インジケータのタイプを決定するようにさらに構成される、
請求項51記載のシステム。
【請求項53】
視覚的インジケータのタイプは、色、触覚出力、パターン、勾配、アニメーション、形状、又は視覚効果のうちの1つ又は複数を含む、
請求項49記載のシステム。
【請求項54】
上記出力は、上記1つ又は複数の第1の行及び上記1つ又は複数の第2の行を含む、
請求項49記載のシステム。
【請求項55】
格納された命令を有する非一時的なコンピュータ可読媒体であって、装置の1つ又は複数のプロセッサによって上記命令を実行することは、上記1つ又は複数のプロセッサに下記の演算を実行させ、
上記演算は、第1のデータベースの1つ又は複数の第1の列に対応する第1のデータ集合と、第2のデータベースの1つ又は複数の第2の列に対応する第2のデータ集合とを、データリポジトリにロードすることを含み、
上記第1のデータ集合は1つ又は複数の第1の行を含み、上記第2のデータ集合は1つ又は複数の第2の行を含み、上記データリポジトリは上記第1及び第2のデータ集合に対応する列の集合を含み、
上記演算は、
上記データリポジトリにおける上記第1のデータ集合及び上記第2のデータ集合の間の1つ又は複数の差分を識別することと、
上記第1のデータ集合及び上記第2のデータ集合と、上記1つ又は複数の差分のそれぞれを示す視覚的インジケータとを含む出力を生成することと、
上記出力を表示させることとを含む、
非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項56】
上記出力は、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)又はファイルである、
請求項55記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項57】
上記1つ又は複数の差分のタイプは、データ値の不整合又は欠落データ値を含む、
請求項55記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項58】
上記演算は、上記各差分のタイプと、列タイプと、上記各差分が上記第1及び第2のデータベースのいずれに対応するかとのうちの1つ又は複数の組み合わせに基づいて、上記1つ又は複数の差分の各差分に関する上記出力に含まれる視覚的インジケータのタイプを決定することをさらに含む、
請求項57記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項59】
視覚的インジケータのタイプは、色、触覚出力、パターン、勾配、アニメーション、形状、又は視覚効果のうちの1つ又は複数を含む、
請求項55記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項60】
上記出力は、上記1つ又は複数の第1の行及び上記1つ又は複数の第2の行を含む、
請求項55記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項61】
異種のデータ記憶装置に格納されたデータの差分を示す出力を生成する方法であって、上記方法は、プロセッサによって、臨床データベースの1つ又は複数の第1の列に対応する第1のデータ集合と、安全性データベースの1つ又は複数の第2の列に対応する第2のデータ集合とを、データリポジトリにロードすることを含み、
上記第1のデータ集合は1つ又は複数の第1の行を含み、上記第2のデータ集合は1つ又は複数の第2の行を含み、上記データリポジトリは上記第1及び第2のデータ集合に対応する列の集合を含み、
上記方法は、
上記プロセッサによって、上記データリポジトリにおける上記第1のデータ集合及び上記第2のデータ集合の間の1つ又は複数の差分を識別することと、
上記プロセッサによって、上記第1のデータ集合及び上記第2のデータ集合と、上記1つ又は複数の差分のそれぞれを示す視覚的インジケータとを含む出力を生成することと、
上記プロセッサによって、上記出力を表示させることとを含む、
方法。
【請求項62】
上記第1のデータ集合は臨床試験データに関連付けられ、上記第2のデータ集合は薬剤安全性データに関連付けられる、
請求項61記載の方法。
【請求項63】
上記第1のデータ集合及び上記第2のデータは、医薬品安全性監視(PV)に関連付けられた1つ又は複数の共通のデータ値を含む、
請求項61記載の方法。
【請求項64】
異種のデータ記憶装置における差分を示す出力ファイルを生成するシステムであって、
上記システムは、メモリと、メモリに結合されたプロセッサとを備え、
上記プロセッサは、臨床データベースの1つ又は複数の第1の列に対応する第1のデータ集合と、安全性データベースの1つ又は複数の第2の列に対応する第2のデータ集合とを、データリポジトリにロードすることを実行するように構成され、
上記第1のデータ集合は1つ又は複数の第1の行を含み、上記第2のデータ集合は1つ又は複数の第2の行を含み、上記データリポジトリは上記第1及び第2のデータ集合に対応する列の集合を含み、
上記プロセッサは、
上記データリポジトリにおける上記第1のデータ集合及び上記第2のデータ集合の間の1つ又は複数の差分を識別することと、
上記第1のデータ集合及び上記第2のデータ集合と、上記1つ又は複数の差分のそれぞれを示す視覚的インジケータとを含む出力を生成することと、
上記出力を表示させることとを実行するように構成される、
システム。
【請求項65】
上記第1のデータ集合は臨床試験データに関連付けられ、上記第2のデータ集合は薬剤安全性データに関連付けられる、
請求項64記載のシステム。
【請求項66】
上記第1のデータ集合及び上記第2のデータは、医薬品安全性監視(PV)に関連付けられた1つ又は複数の共通のデータ値を含む、
請求項64記載のシステム。
【請求項67】
格納された命令を有する非一時的なコンピュータ可読媒体であって、装置の1つ又は複数のプロセッサによって上記命令を実行することは、上記1つ又は複数のプロセッサに下記の演算を実行させ、
上記演算は、臨床データベースの1つ又は複数の第1の列に対応する第1のデータ集合と、安全性データベースの1つ又は複数の第2の列に対応する第2のデータ集合とを、データリポジトリにロードすることを含み、
上記第1のデータ集合は1つ又は複数の第1の行を含み、上記第2のデータ集合は1つ又は複数の第2の行を含み、上記データリポジトリは上記第1及び第2のデータ集合に対応する列の集合を含み、
上記演算は、
上記データリポジトリにおける上記第1のデータ集合及び上記第2のデータ集合の間の1つ又は複数の差分を識別することと、
上記第1のデータ集合及び上記第2のデータ集合と、上記1つ又は複数の差分のそれぞれを示す視覚的インジケータとを含む出力を生成することと、
上記出力を表示させることとを含む、
非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項68】
上記第1のデータ集合は臨床試験データに関連付けられ、上記第2のデータ集合は薬剤安全性データに関連付けられる、
請求項55又は67記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項69】
上記第1のデータ集合及び上記第2のデータは、医薬品安全性監視(PV)に関連付けられた1つ又は複数の共通のデータ値を含む、
請求項55又は67記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、異種のデータ記憶装置に格納されたデータの差分の表示及び調停に関する。
【背景技術】
【0002】
会社、政府機関、教育機関などの複数のエンティティは、2つ以上のデータ記憶装置に共通のデータを格納する。しかしながら、1つ又は複数のデータ記憶装置におけるデータの差分又は省略が存在する可能性がある。その結果、複数のエンティティは、1つ又は複数のデータ記憶装置間のデータの差分を識別するようにデータを調停(reconcile)することを必要とする可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のシステムは、差分を識別するために多数のファイルを個々に検査することを必要とする。このことはエラーをもたらす傾向があり、動作上のコストが高くなる可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願では、異種のデータ記憶装置に格納されたデータの差分を示す出力を生成するためのシステム、装置、デバイス、方法、及び/又はコンピュータプログラム製品の実施形態、及び/又はそれらのコンビネーション及びサブコンビネーションが提供される。
【0005】
本願ではさらに、異種のデータ記憶装置に格納されたデータを調停するためのシステム、装置、デバイス、方法、及び/又はコンピュータプログラム製品の実施形態、及び/又はそれらのコンビネーション及びサブコンビネーションが提供される。
【0006】
所与の実施形態は、異種のデータ記憶装置に格納されたデータの差分を示す出力を生成するための、コンピュータで実装された方法を含む。本方法は、第1のデータベースの1つ又は複数の第1の列に対応する第1のデータ集合と、第2のデータベースの1つ又は複数の第2の列に対応する第2のデータ集合とを、データリポジトリにロードすることを含む。第1のデータ集合は1つ又は複数の第1の行を含み、第2のデータ集合は1つ又は複数の第2の行を含み、データリポジトリは第1及び第2のデータ集合に対応する列の集合を含む。本方法は、データリポジトリにおける第1のデータ集合及び第2のデータ集合の間の1つ又は複数の差分を識別することをさらに含む。さらに、本方法は、第1のデータ集合及び第2のデータ集合と、1つ又は複数の差分のそれぞれを示す視覚的インジケータとを含む出力を生成することと、出力を表示させることとを含む。
【0007】
他の実施形態は、異種のデータ記憶装置に格納されたデータの差分を示す出力を生成するシステムを含む。本システムは、メモリと、メモリに結合されたプロセッサとを含む。プロセッサは、第1のデータベースの1つ又は複数の第1の列に対応する第1のデータ集合と、第2のデータベースの1つ又は複数の第2の列に対応する第2のデータ集合とを、データリポジトリにロードするように構成される。第1のデータ集合は1つ又は複数の第1の行を含み、第2のデータ集合は1つ又は複数の第2の行を含み、データリポジトリは第1及び第2のデータ集合に対応する列の集合を含む。プロセッサは、データリポジトリにおける第1のデータ集合及び第2のデータ集合の間の1つ又は複数の差分を識別するようにさらに構成される。さらに、プロセッサは、第1のデータ集合及び第2のデータ集合と、1つ又は複数の差分のそれぞれを示す視覚的インジケータとを含む出力を生成し、出力を表示させるように構成される。
【0008】
さらなる実施形態は、格納された命令を有する非一時的なコンピュータ可読媒体を含み、装置の1つ又は複数のプロセッサによって命令を実行することは、1つ又は複数のプロセッサに下記の演算を実行させる。本演算は、第1のデータベースの1つ又は複数の第1の列に対応する第1のデータ集合と、第2のデータベースの1つ又は複数の第2の列に対応する第2のデータ集合とを、データリポジトリにロードすることを含む。第1のデータ集合は1つ又は複数の第1の行を含み、第2のデータ集合は1つ又は複数の第2の行を含み、データリポジトリは第1及び第2のデータ集合に対応する列の集合を含む。本演算は、データリポジトリにおける第1のデータ集合及び第2のデータ集合の間の1つ又は複数の差分を識別することをさらに含む。さらに、本演算は、第1のデータ集合及び第2のデータ集合と、1つ又は複数の差分のそれぞれを示す視覚的インジケータとを含む出力を生成することと、出力を表示させることとを含む。
【0009】
もう1つの実施形態は、異種のデータ記憶装置に格納されたデータの差分を示す出力を生成するための、コンピュータで実装された方法を含む。本方法は、臨床データベースの1つ又は複数の第1の列に対応する第1のデータ集合と、安全性データベースの1つ又は複数の第2の列に対応する第2のデータ集合とを、データリポジトリにロードすることを含む。第1のデータ集合は1つ又は複数の第1の行を含み、第2のデータ集合は1つ又は複数の第2の行を含み、データリポジトリは第1及び第2のデータ集合に対応する列の集合を含む。本方法は、データリポジトリにおける第1のデータ集合及び第2のデータ集合の間の1つ又は複数の差分を識別することをさらに含む。さらに、本方法は、第1のデータ集合及び第2のデータ集合と、1つ又は複数の差分のそれぞれを示す視覚的インジケータとを含む出力を生成することと、出力を表示させることとを含む。
【0010】
もう1つの実施形態は、異種のデータ記憶装置に格納されたデータの差分を示す出力を生成するシステムを含む。本システムは、メモリと、メモリに結合されたプロセッサとを含む。プロセッサは、臨床データベースの1つ又は複数の第1の列に対応する第1のデータ集合と、安全性データベースの1つ又は複数の第2の列に対応する第2のデータ集合とを、データリポジトリにロードするように構成される。第1のデータ集合は1つ又は複数の第1の行を含み、第2のデータ集合は1つ又は複数の第2の行を含み、データリポジトリは第1及び第2のデータ集合に対応する列の集合を含む。プロセッサは、データリポジトリにおける第1のデータ集合及び第2のデータ集合の間の1つ又は複数の差分を識別するようにさらに構成される。さらに、プロセッサは、第1のデータ集合及び第2のデータ集合と、1つ又は複数の差分のそれぞれを示す視覚的インジケータとを含む出力を生成し、出力を表示させるように構成される。
【0011】
さらなる実施形態は、格納された命令を有する非一時的なコンピュータ可読媒体を含み、装置の1つ又は複数のプロセッサによって命令を実行することは、1つ又は複数のプロセッサに下記の演算を実行させる。本演算は、臨床データベースの1つ又は複数の第1の列に対応する第1のデータ集合と、安全性データベースの1つ又は複数の第2の列に対応する第2のデータ集合とを、データリポジトリにロードすることを含む。第1のデータ集合は1つ又は複数の第1の行を含み、第2のデータ集合は1つ又は複数の第2の行を含み、データリポジトリは第1及び第2のデータ集合に対応する列の集合を含む。本演算は、データリポジトリにおける第1のデータ集合及び第2のデータ集合の間の1つ又は複数の差分を識別することをさらに含む。さらに、本演算は、第1のデータ集合及び第2のデータ集合と、1つ又は複数の差分のそれぞれを示す視覚的インジケータとを含む出力を生成することと、出力を表示させることとを含む。
【0012】
もう1つの実施形態は、異種の記憶装置に格納されたデータを調停する、コンピュータで実装された方法を含む。本方法は、第1のデータベースに格納された第1のデータ集合を含む1つ又は複数の第1のデータファイルを検索することを含む。さらに、本方法は、第2のデータベースに格納された第2のデータ集合を含む1つ又は複数の第2のデータファイルを検索することを含む。本方法は、1つ又は複数の第1のデータファイルにおける1つ又は複数の第1の列と、1つ又は複数の第2のデータファイルにおける1つ又は複数の第2の列とを識別することをさらに含む。さらに、本方法は、第1のデータ集合の第1の部分集合と、第2のデータ集合の第2の部分集合とを、データリポジトリにロードすることを含む。データの第1の部分集合は、1つ又は複数の第1の列に対応し、かつ、1つ又は複数の第1の行を含み、データの第2の部分集合は、1つ又は複数の第2の列に対応し、かつ、1つ又は複数の第2の行を含む。データリポジトリは、データの第1及び第2の部分集合に対応する列の集合を含む。さらに、本方法は、データリポジトリにおけるデータの第1の部分集合及びデータの第2の部分集合の間の1つ又は複数の差分を識別することと、1つ又は複数の差分を表示させることとを含む。
【0013】
もう1つの実施形態は、異種の記憶装置に格納されたデータを調停するシステムを含む。本システムは、メモリと、メモリに結合されたプロセッサとを含む。プロセッサは、第1のデータベースに格納された第1のデータ集合を含む1つ又は複数の第1のデータファイルを検索するように構成される。プロセッサは、第2のデータベースに格納された第2のデータ集合を含む1つ又は複数の第2のデータファイルを検索するようにさらに構成される。さらに、プロセッサは、1つ又は複数の第1のデータファイルにおける1つ又は複数の第1の列と、1つ又は複数の第2のデータファイルにおける1つ又は複数の第2の列とを識別するように構成される。さらに、プロセッサは、第1のデータ集合の第1の部分集合と、第2のデータ集合の第2の部分集合とを、データリポジトリにロードするように構成される。データの第1の部分集合は、1つ又は複数の第1の列に対応し、かつ、1つ又は複数の第1の行を含み、データの第2の部分集合は、1つ又は複数の第2の列に対応し、かつ、1つ又は複数の第2の行を含む。データリポジトリは、データの第1及び第2の部分集合に対応する列の集合を含む。さらに、プロセッサは、データリポジトリにおけるデータの第1の部分集合及びデータの第2の部分集合の間の1つ又は複数の差分を識別し、1つ又は複数の差分を表示させるように構成される。
【0014】
さらなる実施形態は、格納された命令を有する非一時的なコンピュータ可読媒体を含み、装置の1つ又は複数のプロセッサによって命令を実行することは、1つ又は複数のプロセッサに下記の演算を実行させる。本演算は、第1のデータベースに格納された第1のデータ集合を含む1つ又は複数の第1のデータファイルを検索することを含む。さらに、本演算は、第2のデータベースに格納された第2のデータ集合を含む1つ又は複数の第2のデータファイルを検索することを含む。本演算は、1つ又は複数の第1のデータファイルにおける1つ又は複数の第1の列と、1つ又は複数の第2のデータファイルにおける1つ又は複数の第2の列とを識別することをさらに含む。さらに、本演算は、第1のデータ集合の第1の部分集合と、第2のデータ集合の第2の部分集合とを、データリポジトリにロードすることを含む。データの第1の部分集合は、1つ又は複数の第1の列に対応し、かつ、1つ又は複数の第1の行を含み、データの第2の部分集合は、1つ又は複数の第2の列に対応し、かつ、1つ又は複数の第2の行を含む。データリポジトリは、データの第1及び第2の部分集合に対応する列の集合を含む。さらに、本演算は、データリポジトリにおけるデータの第1の部分集合及びデータの第2の部分集合の間の1つ又は複数の差分を識別することと、1つ又は複数の差分を表示させることとを含む。
【0015】
もう1つの実施形態は、異種の記憶装置に格納されたデータを調停する方法を含む。本方法は、臨床データベースに格納された第1のデータ集合を含む1つ又は複数の第1のデータファイルを検索することと、安全性データベースに格納された第2のデータ集合を含む1つ又は複数の第2のデータファイルを検索することとを含む。本方法は、1つ又は複数の第1のデータファイルにおける1つ又は複数の第1の列と、1つ又は複数の第2のデータファイルにおける1つ又は複数の第2の列とを識別することをさらに含む。さらに、本方法は、第1のデータ集合の第1の部分集合と、第2のデータ集合の第2の部分集合とを、データリポジトリにロードすることを含む。データの第1の部分集合は、1つ又は複数の第1の列に対応し、かつ、1つ又は複数の第1の行を含み、データの第2の部分集合は、1つ又は複数の第2の列に対応し、かつ、1つ又は複数の第2の行を含む。データリポジトリは、データの第1及び第2の部分集合に対応する列の集合を含む。さらに、本方法は、データリポジトリにおけるデータの第1の部分集合及びデータの第2の部分集合の間の1つ又は複数の差分を識別することと、1つ又は複数の差分を表示させることとを含む。
【0016】
さらなる実施形態は、異種の記憶装置に格納されたデータを調停するシステムを含む。本システムは、メモリと、メモリに結合されたプロセッサとを含む。プロセッサは、臨床データベースに格納された第1のデータ集合を含む1つ又は複数の第1のデータファイルを検索し、安全性データベースに格納された第2のデータ集合を含む1つ又は複数の第2のデータファイルを検索するように構成される。プロセッサは、1つ又は複数の第1のデータファイルにおける1つ又は複数の第1の列と、1つ又は複数の第2のデータファイルにおける1つ又は複数の第2の列とを識別するようにさらに構成される。さらに、プロセッサは、第1のデータ集合の第1の部分集合と、第2のデータ集合の第2の部分集合とを、データリポジトリにロードするように構成される。データの第1の部分集合は、1つ又は複数の第1の列に対応し、かつ、1つ又は複数の第1の行を含み、データの第2の部分集合は、1つ又は複数の第2の列に対応し、かつ、1つ又は複数の第2の行を含む。データリポジトリは、データの第1及び第2の部分集合に対応する列の集合を含む。さらに、プロセッサは、データリポジトリにおけるデータの第1の部分集合及びデータの第2の部分集合の間の1つ又は複数の差分を識別し、1つ又は複数の差分を表示させるように構成される。
【0017】
さらなる実施形態は、格納された命令を有する非一時的なコンピュータ可読媒体を含み、装置の1つ又は複数のプロセッサによって命令を実行することは、1つ又は複数のプロセッサに下記の演算を実行させる。本演算は、臨床データベースに格納された第1のデータ集合を含む1つ又は複数の第1のデータファイルを検索することと、安全性データベースに格納された第2のデータ集合を含む1つ又は複数の第2のデータファイルを検索することとを含む。本演算は、1つ又は複数の第1のデータファイルにおける1つ又は複数の第1の列と、1つ又は複数の第2のデータファイルにおける1つ又は複数の第2の列とを識別することをさらに含む。さらに、本演算は、第1のデータ集合の第1の部分集合と、第2のデータ集合の第2の部分集合とを、データリポジトリにロードすることを含む。データの第1の部分集合は、1つ又は複数の第1の列に対応し、かつ、1つ又は複数の第1の行を含み、データの第2の部分集合は、1つ又は複数の第2の列に対応し、かつ、1つ又は複数の第2の行を含む。データリポジトリは、データの第1及び第2の部分集合に対応する列の集合を含む。さらに、本演算は、データリポジトリにおけるデータの第1の部分集合及びデータの第2の部分集合の間の1つ又は複数の差分を識別することと、1つ又は複数の差分を表示させることとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】異種のデータ記憶装置に格納されたデータを調停するための例示的なシステムのブロック図である。
図2】いくつかの実施形態に係る臨床データ及び安全性データを調停するためのシステムのブロック図である。
図3】いくつかの実施形態に係る、異種のデータ記憶装置に格納されたデータを調停するためのシステムによって生成された出力のグラフィカルユーザインターフェース部分である。
図4】いくつかの実施形態に係る、異種のデータ記憶装置に格納されたデータを調停するためのシステムによって生成された出力のグラフィカルユーザインターフェース部分である。
図5】いくつかの実施形態に係る、異種のデータベースに格納されたデータの差分を識別する処理を示すフローチャートである。
図6】いくつかの実施形態に係る、異種のデータ記憶装置におけるデータ間の差分を示す出力を生成及び出力する処理を示すフローチャートである。
図7】いくつかの実施形態に係る装置の例示的構成要素のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本願に組み込まれて明細書の一部を形成する添付の図面は、本開示を図示し、明細書とともに、本開示の原理を説明して、当業者が本開示を実施及び使用することを可能にすることにさらに役立つ。
【0020】
ある構成要素が最初に現れる図面は、典型的には、対応する参照番号における左端の1つ又は複数の数字によって示される。図面において、同様の参照番号は、同一の又は機能的に同様の構成要素を示すことがある。
【0021】
本願では、異種のデータ記憶装置に格納されたデータの差分を示す出力を生成するためのシステム、装置、デバイス、方法、及び/又はコンピュータプログラム製品の実施形態、及び/又はそれらのコンビネーション及びサブコンビネーションが提供される。
【0022】
本願ではさらに、異種のデータ記憶装置に格納されたデータを調停するためのシステム、装置、デバイス、方法、及び/又はコンピュータプログラム製品の実施形態、及び/又はそれらのコンビネーション及びサブコンビネーションが提供される。
【0023】
前述したように、異種のデータ記憶装置に格納されたデータを調停する従来の方法は、大きな負担及びコストがかかり、エラーをもたらす可能性がある。例えば、医薬品安全性監視(pharmacovigilance:PV)動作の分野において、第1のデータベースは臨床試験データを格納することがあり、第2のデータベースは医薬品安全性データを格納することがある。第1及び第2のデータベースは、特定の薬剤又は製品に関するデータを格納する同様の列を含んでもよい。従って、第1及び第2のデータベースは、特定の薬剤又は製品に関連付けられた同じデータを共有するはずである。しかしながら、しばしば、第1及び第2のデータベースのいずれかに不整合又は欠落データが存在する。その結果、データの差分が解消されうるようにデータを調停する必要がある。
【0024】
従来のシステムは、第1及び第2のデータベースに格納されたデータを含む、スプレッドシートの手動レビューを必要とする。一実施例では、臨床試験は、24個のスプレッドシートのデータを含んでもよい。毎年、研究ごとに24個のスプレッドシートのデータを、安全性データベースに格納されたデータに対して調停することは、200時間/年と、25000ドル/年を超えるコストとを必要とする可能性がある。その結果、従来のシステムは動作上のコストが高くなり、エラーをもたらす。
【0025】
本願において説明する実施形態は、データ記憶装置に格納されたデータを自動的に調停し、2つのデータ記憶装置間の差分を示すことにより、従来のシステムにおいて生じる技術的な課題を解決する。いくつかの実施形態では、2つのデータ記憶装置の間の差分が視覚的に示される。いくつかの実施形態では、サーバは、第1のデータベースに格納された第1のデータ集合を含む1つ又は複数の第1のデータファイルを検索する。サーバは、第2のデータベースに格納された第2のデータ集合を含む1つ又は複数の第2のデータファイルを検索する。さらに、サーバは、1つ又は複数の第1のデータファイルにおける1つ又は複数の第1の列と、1つ又は複数の第2のデータファイルにおける1つ又は複数の第2の列とを識別する。サーバは、1つ又は複数の第1の列に対応する第1のデータ集合の第1の部分集合と、1つ又は複数の第2の列に対応する第2のデータ集合の第2の部分集合とを、データリポジトリにロードする。データの第1の部分集合は1つ又は複数の第1の行を含み、データの第2の部分集合は1つ又は複数の第2の行を含み、データリポジトリはデータの第1及び第2の部分集合に対応する列の集合を含む。さらに、サーバは、データリポジトリにおけるデータの第1の部分集合及びデータの第2の部分集合の間の1つ又は複数の差分を識別し、1つ又は複数の差分を表示させる。
【0026】
いくつかの実施形態では、サーバは、第1のデータベースの1つ又は複数の第1の列に対応する第1のデータ集合と、第2のデータベースの1つ又は複数の第2の列に対応する第2のデータ集合とを、データリポジトリにロードする。第1のデータ集合は1つ又は複数の第1の行を備える。第2のデータ集合は1つ又は複数の第2の行を備える。データリポジトリは、第1及び第2のデータ集合に対応する列の集合を含む。さらに、サーバは、データリポジトリにおける第1のデータ集合及び第2のデータ集合の間の1つ又は複数の差分を識別する。サーバは、第1のデータ集合及び第2のデータ集合と、1つ又は複数の差分のそれぞれを示す視覚的インジケータとを含む出力を生成し、出力を表示させる。
【0027】
本願において説明する実施形態は、異なるデータ記憶装置間の差分を自動的に識別することを含む。このことは、調停処理に関する約1320個のスプレッドシートの生成を除去した。さらに、出力は、異なるデータ記憶装置におけるデータ間の差分を視覚的に示す。このことは、各データ記憶装置に格納されたデータを迅速に補正することを可能にする。その結果、本願において説明する実施形態は、データを調停するときに従来のシステムによって生じる、長い時間、マンパワー、及び潜在的なエラーを除去する。
【0028】
図1は、異種のデータ記憶装置に格納されたデータを調停するためのシステムのブロック図である。本システムは、サーバ100、クライアント装置110、1つ又は複数の第1のサブシステム114、1つ又は複数の第2のサブシステム116、及びデータリポジトリ124を含んでもよい。本システムの複数の装置は、ネットワークを介して接続されてもよい。例えば、本システムの複数の装置は、有線接続、無線接続、又は有線及び無線接続の組み合わせを介して接続されてもよい。例示的な一実施形態では、ネットワークの1つ又は複数の部分は、アドホックネットワーク、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベートネットワーク(VPN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線LAN(WLAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、無線ワイドエリアネットワーク(WWAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、インターネットの一部、公衆交換電話網(PSTN)の一部、セルラー電話ネットワーク、無線ネットワーク、WiFi(登録商標)ネットワーク、WiMax(登録商標)ネットワーク、他の任意のタイプのネットワーク、又は2つ以上のそのようなネットワークの組み合わせであってもよい。
【0029】
クライアント装置110はアプリケーション112を含む。アプリケーション112は、データを調停する要求をサーバ100に送信するように構成されてもよい。例えば、クライアント装置110がアプリケーション112を起動することに応答して、ユーザは、彼らのユーザクレデンシャルを入力してもよい。アプリケーション112は、ユーザを、彼らのユーザクレデンシャルに基づいて認証してもよい。非限定的な実施例として、ユーザは、Windows(登録商標)Active Directoryログインを用いて、アプリケーション112にログインしてもよい。ユーザを認証することに応答して、アプリケーション112は、ユーザが、異なるデータ記憶装置に格納されたデータを調停する要求に関連付けられた入力を提供することを可能にしてもよい。要求は、データ記憶装置に関する識別子を含んでもよい。要求はまた、調停されるデータの時間期間を含んでもよい。例えば、要求は、過去6か月に各データ記憶装置に追加されたデータを調停する命令を含んでもよい。
【0030】
サーバ100は調停アプリケーション102を含んでもよい。調停アプリケーション102は、アプリケーション112から要求を受信することに応答して、異種のデータ記憶装置に格納されたデータを調停するように構成されてもよい。このことは、データをロードすること、データを抽出すること、データを変換すること、データを削除すること、データを転送するなどのような、データ記憶装置に関する抽出・変換・ロード(Extract Transform Load:ETL)動作を実行することを含んでもよい。調停アプリケーション102はまた、異種のデータ記憶装置に格納されたデータ間の差分を識別する出力を生成するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、調停アプリケーション102は、アプリケーション112による指示を受けることなく、異種のデータ記憶装置に格納されたデータを周期的に調停するように構成されてもよい。
【0031】
第1のサブシステム114は、1つ又は複数の第1のデータベース118を格納するように構成されたサードパーティーシステムであってもよい。第1のデータベース118は、構造化されたデータ又は構造化されていないデータを格納するように構成されたデータ記憶装置であってもよい。第1のサブシステム114は、複数の第1のデータベース118を格納してもよい。第1のサブシステム114に格納されたデータベースの各々は、異なるタイプのデータを格納してもよい。さらに、第1のサブシステム114は、1つ又は複数のアプリケーションプログラムインターフェース(API)120を含んでもよい。
【0032】
調停アプリケーション102は、API120を用いて、第1のデータベース118に格納されたデータにアクセスしてもよい。各API120は、特定のタイプのデータへのアクセスを提供してもよい。その結果、第1のデータベース118に格納されたデータにアクセスするために、特定のAPIが使用されてもよい。API120は、第1のデータベース118に格納されたデータを、調停アプリケーション102に、スプレッドシートのようなファイル(例えば、MICROSOFT EXCEL(登録商標)ファイル)の形式で提示してもよい。
【0033】
第2のサブシステム116は、1つ又は複数の第2のデータベース122を格納するように構成されてもよい。第2のデータベース122は、構造化されたデータ又は構造化されていないデータを格納するように構成されたデータ記憶装置であってもよい。調停アプリケーション102は、第2のデータベース122に格納されたデータにアクセスし、第1のデータベース118及び第2のデータベース122に格納されたデータを調停するように構成されてもよい。
【0034】
データリポジトリ124は、第1のデータベース118及び第2のデータベース122から抽出されたデータを格納するように構成されたデータ記憶装置であってもよい。データリポジトリ124は、第1のデータベース118及び第2のデータベース122の列の部分集合を含んでもよい。
【0035】
図2は、いくつかの実施形態に係る臨床データ及び安全性データを調停するためのシステムのブロック図である。図2図1に関して説明される。非限定的な実施例として、第1のサブシステム114は臨床サブシステム114-1であってもよく、第2のサブシステム116は安全性サブシステム116-1であってもよい。
【0036】
臨床サブシステム114-1は第1のデータベース118を含んでもよい。第1のデータベース118は臨床データベースであってもよい。具体的には、第1のデータベース118は、1つ又は複数の薬剤又は製品の臨床試験に関連付けられたデータを格納してもよい。例えば、データは、臨床試験のタイムライン、臨床試験に含まれる薬剤又は製品、被験者(例えばユーザ)に関する情報、薬剤又は製品の効果、などを含んでもよい。第1のデータベース118は、単一の臨床試験に関連付けられたデータを格納してもよい。代替として、第1のデータベース118は、複数の臨床試験に関連付けられたデータを格納してもよい。さらに、臨床サブシステム114-1は、臨床試験の実施を担当するエンティティに関連付けられてもよい。このように、エンティティは、多数の異なる臨床試験を行っていてもよい。従って、臨床サブシステム114-1は複数の第1のデータベース118を格納してもよい。各第1のデータベース118は単一の臨床試験に関連付けられてもよい。各臨床試験はプロトコルとして呼ばれてもよい。
【0037】
安全性サブシステム116-1は第2のデータベース122を含んでもよい。第2のデータベース122は安全性データベースであってもよい。第2のデータベース122は、薬剤又は他の製品に関連付けられた安全性データを格納してもよい。例えば、第2のデータベース122は、医薬品安全性監視(PV)に関連するデータを格納してもよい。データは、薬剤又は製品に関する情報、被験者(例えばユーザ)に関する情報、及び薬剤又は製品の使用に対して報告された有害作用に関する情報を含んでもよい。第2のデータベース122は、単一の薬剤又は製品に関連付けられたデータ(例えば、特定の薬剤又は製品に関する安全性報告)を格納してもよい。代替として、第2のデータベース122は、複数の異なる薬剤又は製品に関連付けられたデータを格納してもよい。
【0038】
第1のデータベース118及び第2のデータベース120は、被験者によって経験されかつ製品又は薬剤によって引き起こされた有害作用に関連付けられた情報を格納してもよい。例えば、有害事象は、下記の要件のうちの1つを満たす場合、重篤有害事象である。
・死亡をもたらすか又は生命を脅かし、入院を必要とするか、又は、現在の入院を延長すること;
・持続性又は有意な障害又は無能をもたらすこと;
・先天的障害をもたらすこと;
又はさもなければ、
・上述した要件のうちの1つを防止するために治療及び/又は介入が必要とされるので、医学的に有意であること。
さらに、薬剤又は他の製品の臨床試験を行う場合、有害作用が重篤な予期されない結果有害反応(serious unexpected result adverse reaction:SUSAR)であるか否かが決定されてもよい。
【0039】
第1のデータベース118は、患者、薬剤、及び製品に関連付けられた共通のデータを共有してもよい。また、第1のデータベース118は第1の列の集合を含んでもよく、第2のデータベース122は第2の列の集合を含んでもよい。第1の列の集合及び第2の列の集合は、1つ又は複数の同様の列を含んでもよい。その目的のために、1つ又は複数の同様の列に関して同じ薬剤、製品、及び/又は患者に関連付けられたデータは、第1のデータベース118及び第2のデータベース122にわたって同じであるはずである。例えば、第1のデータベース118及び第2のデータベース122の両方は、場所番号、被験者ID、AER番号、症例識別子、報告される用語、重篤度、同時症状(co-manifestation)、好適な用語、有害作用の発症日、有害作用の終了日、転帰、年齢、性別、製品、及び因果関係に関連付けられたデータを含んでもよい。これらの列に対応し、かつ、同じ薬剤、製品、及び/又は患者に関連付けられたデータは、第1のデータベース118及び第2のデータベース122において同じであるはずである。
【0040】
非限定的な実施例として、データリポジトリ124は、場所番号列、被験者ID列、AER番号列、症例識別子列、報告される用語列、重篤度列、同時症状列、好適な用語列、有害作用発症日列、有害作用終了日列、転帰列、年齢列、性別列、製品列、及び因果関係列を含んでもよい。
【0041】
場所番号列は、臨床試験の場所の識別子を示すデータ値を含んでもよい。被験者ID列は、臨床試験の被験者部分又は有害作用を報告する被験者の識別子を示すデータ値を含んでもよい。AER番号列は、有害作用報告(adverse effect report:AER)番号を示すデータ値を含んでもよい。症例ID列は、報告される有害作用に関する症例の識別子を示すデータ値を含んでもよい。報告される用語列は、報告される事象(例えば、頭痛、悪心、発熱など)に対応するデータ値を含んでもよい。報告される事象は有害作用であってもよい。重篤度列は、有害作用が重篤であるか否かを示すデータ値を含んでもよい。好適な用語列は、報告される事象の識別子及び好適な記述を示すデータ値を含んでもよい。有害作用発症日列は、有害作用が開始した日付を示すデータ値を格納してもよい。有害作用終了日列は、有害作用が終了した日付を示すデータ値を格納してもよい。転帰列は、作用又は有害事象の転帰(解決又は回復)を示すデータ値を格納してもよい。年齢列は、被験者の年齢を示すデータ値を格納してもよい。性別列は、被験者の性別を示すデータ値を格納してもよい。製品列は、(臨床試験に関する、又は、どれが有害作用を引き起こした可能性があるのかに関する)製品の識別子を示すデータ値を含んでもよい。因果関係列は、製品が有害作用を引き起こしたか否かを示すデータ値を含んでもよい。
【0042】
しかしながら、第1のデータベース118及び第2のデータベース122の間に差分が存在する可能性がある。例えば、第1のデータベース118が更新される一方、第2のデータベース122が更新されない可能性があり、又は、その逆のことが生じる可能性がある。さらに、第1のデータベース118及び第2のデータベース122のいずれかにおけるデータの誤った更新/追加/削除が存在する可能性がある。その結果、第1のデータベース118及び第2のデータベース122の間のデータの不整合が存在する可能性がある。さらに、第1のデータベース118及び第2のデータベース122のいずれかに欠落データが存在する可能性がある。欠落データは、単一の欠落エントリ又は欠落行を含んでもよい。
【0043】
いくつかの実施形態では、調停アプリケーション102は、アプリケーション112から、第1のデータベース118及び第2のデータベース122におけるデータを調停する要求を受信してもよい。要求は、臨床サブシステム114-1、第1のデータベース118、安全性サブシステム116-1、及び/又は第2のデータベース122の識別子を含んでもよい。代替又は追加として、要求は、特定の臨床試験(例えばプロトコルID)、薬剤、又は製品の識別子を含んでもよい。要求はまた、時間期間を含んでもよい。具体的には、要求は、所与の時間期間にわたって第1のデータベース118及び第2のデータベース122にロードされたデータに関してデータを調停する命令を含んでもよい。
【0044】
調停アプリケーション102は、臨床サブシステム114-1、第1のデータベース118、安全性サブシステム116-1、及び/又は第2のデータベース122の識別子を用いて、第1のデータベース118及び第2のデータベース122を識別してもよい。代替又は追加として、調停アプリケーション102は、特定の臨床試験(例えばプロトコルID)、薬剤、又は製品の識別子に基づいて、第1のデータベース118及び第2のデータベース122を識別してもよい。
【0045】
調停アプリケーション102は、API120とインターフェースをとることで、第1のデータベース118のデータにアクセスしてもよい。API120は、1つ又は複数のデータファイルを調停アプリケーション102に提示してもよい。例えば、API120は、スプレッドシートのようなファイルの形式で、第1のデータベース118のデータを提示してもよい。スプレッドシートは、第1のデータベース118の第1の列の集合を含んでもよい。非限定的な実施例として、第1の列の集合は、プロジェクトID、プロジェクト、研究に関する内部ID、環境、被験者に関する内部ID、研究場所に関する内部ID、被験者名又は識別子、SDVTier、場所に関する内部ID、場所名、場所番号、場所グループ、インスタンスに関する内部id、フォルダインスタンス名、インスタンス反復回数、フォルダに関する内部id、フォルダOID、フォルダ名、フォルダシーケンス番号、研究開始からの合計日数、データページに関する内部ID、eCRFページ名、フォルダにおけるeCRFページのシーケンス番号、臨床記録日、記録に関する内部ID、最先のデータ作成、臨床ビューで最終保存のタイムスタンプ、最終データ更新時間、コーダー階層、SE場所番号、研究環境場所番号、年齢、年齢キャラクタ、性別、性別コード、民族性、民族性コード、人種、人種コード、年齢単位、年齢単位コード、登録日、登録日キャラクタ、誕生年、誕生年キャラクタ、SGに関するSAEの発症時の年齢、関連する有害作用記録、関連する有害作用コード、有害作用に関する報告される用語、有害作用の開始日、重篤度、有害作用の終了日、などを含んでもよい。
【0046】
調停アプリケーション102は、データリポジトリ124にロードされるデータに対応する、第1の列の集合のうちの1つ又は複数の列を識別してもよい。データリポジトリ124にロードされるデータは、データリポジトリ124の1つ又は複数の列に対応してもよい。例えば、調停アプリケーション102は、場所番号、被験者ID、AER番号、症例識別子、報告される用語、重篤度、同時症状、好適な用語、有害作用の発症日、有害作用の終了日、転帰、年齢、性別、製品、及び因果関係に関連付けられたデータを格納する1つ又は複数のデータファイルにおけるさらに1つの列を識別してもよい。
【0047】
調停アプリケーション102は、ETL動作を実行することで、第1の列の集合における1つ又は複数の列からのデータに対応するデータを抽出してもよい。
さらに、調停アプリケーション102は、ETL動作を実行することで、抽出されたデータを、データリポジトリ124にロードできるように変換してもよい。調停アプリケーション102は、抽出されたデータを、データリポジトリ124の1つ又は複数の列にマッピングしてもよい。列の各々は、特定のフォーマットでデータを受信するように構成されてもよい。抽出されたデータの複数の要素は、各列にロードされるように合成及び変換されることを必要とする場合がある。変換動作は、クリーニング、重複解消、フォーマット修正、鍵再構築、導出、フィルタリング、結合、分割、データ検証、要約、集約、統合、などを含んでもよい。例えば、調停アプリケーション102は、下記の変換及びマッピングルールを実施してもよい。
【0048】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【0049】
上述した変換及びマッピングに関して、下記の頭字語及び定義に注意されたい。
【0050】
【表7】
【0051】
調停アプリケーション102は、不正確又は部分的な日付を検出してもよい。さらに、調停アプリケーション102は、不正確又は部分的な日付における欠落した日及び月を、01及びJANにそれぞれ変換してもよい。
【0052】
調停アプリケーション102は、ETL動作を実行することで、変換されたデータをデータリポジトリ124にロードしてもよい。変換されたデータは、データリポジトリ124の各列にロードされてもよい。
【0053】
調停アプリケーション102は、安全性サブシステム116-1とインターフェースをとることで、第2のデータベース122からデータを抽出してもよい。いくつかの実施形態では、調停アプリケーション102は、第2のデータベース122に格納されたデータのコピーを含む1つ又は複数のデータファイルを検索してもよい。1つ又は複数のデータファイルは、第2の列の集合を含んでもよい。
【0054】
調停アプリケーション102は、データリポジトリ124にロードされるデータに対応する、第2の列の集合のうちの1つ又は複数の列を識別してもよい。例えば、調停アプリケーション102は、場所番号、被験者ID、AER番号、症例識別子、報告される用語、重篤度、同時症状、好適な用語、有害作用の発症日、有害作用の終了日、転帰、年齢、性別、製品、及び因果関係に関連付けられたデータを格納するさらに1つの列を識別してもよい。
【0055】
調停アプリケーション102は、ETL動作を実行することで、第2の列の集合における1つ又は複数の列に対応するデータを抽出してもよい。さらに、調停アプリケーション102は、上述したように、ETL動作を実行することで、抽出されたデータを、データリポジトリ124にロードできるように変換してもよい。
【0056】
調停アプリケーション102は、ETL動作を実行することで、変換されたデータをデータリポジトリ124にロードしてもよい。変換されたデータは、データリポジトリ124の各列にロードされてもよい。
【0057】
調停アプリケーション102は、第1のデータベース118に対応する各行のデータと、第2のデータベース122に対応する各行のデータとに格納された識別子値に基づいて、第2のデータベース122に対応する各行のデータに対する、データリポジトリ124における第1のデータベース118に対応する各行のデータの相関を計算してもよい。例えば、データリポジトリ124における第1のデータベース118に対応する各行のデータは、場所番号、被験者ID、及びAER番号を含んでもよい。さらに、データリポジトリ124における第2のデータベース122に対応する各行のデータもまた、場所番号、被験者ID、及びAER番号を含んでもよい。このように、調停アプリケーション102は、データリポジトリ124における第1のデータベース118に対応する行からの場所番号、被験者ID、及びAER番号のうちの1つ又は複数を、データリポジトリ124における第2のデータベース120に対応する各行に対してマッチングしてもよい。
【0058】
調停アプリケーション102は、データリポジトリ124における第1のデータベース118に対応する各行のデータ値を、データリポジトリ124における第2のデータベース122に対応する相関した行に対して比較してもよい。調停アプリケーション102は、比較に基づいてデータ値の差分を識別してもよい。差分は、データの不整合又は欠落データ値を含んでもよい。データの不整合は、第1のデータベース118及び第2のデータベース120が、共通の列及び行に対応するエントリにおいて異なるデータ値を有することを示してもよい。欠落データ値は、第1のデータベース118及び第2のデータベース124のいずれかにおいて所定のデータ値が欠落していることを示してもよい。
【0059】
調停アプリケーション102は、識別された差分を示す出力を生成してもよい。調停アプリケーション102はまた、識別された差分を強調するための視覚的インジケータを生成してもよい。視覚的インジケータは、差分のタイプに基づいて異なってもよい。差分のタイプは、第1のデータベース118における欠落データ値、第2のデータベース122における欠落データ値、及び特定の列の不整合を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0060】
出力は安全性調停報告200であってもよい。安全性調停報告200は、データリポジトリ124における列を含み、各行のデータ値が第1のデータベース118及び第2のデータベース122に対応するスプレッドシートであってもよい。安全性調停報告200は、アプリケーション112に対してファイルとして出力されてもよい。代替として、安全性調停報告200は、アプリケーション112におけるユーザインターフェース上に表示されてもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、調停アプリケーション102は、識別された差分を解消するように、第1のデータベース118又は第2のデータベース120における動作を自動的に実行してもよい。例えば、調停アプリケーション102が、第1のデータベース118における欠落データ値であって、第2のデータベース120に存在するデータ値を識別する場合、調停アプリケーション102は、第2のデータベース120に示されるデータ値を第1のデータベース118に格納してもよい。同様に、調停アプリケーション102が、第2のデータベース120における欠落データ値であって、第1のデータベース118に存在するデータ値を識別する場合、調停アプリケーション102は、第1のデータベース118に示されるデータ値を第2のデータベース120に格納してもよい。
【0062】
さらに、調停アプリケーション102が、第1のデータベース118及び第2のデータベース120におけるデータ値の不整合を識別する場合、調停アプリケーション102は、どのデータ値が正確なデータ値である可能性が高いかを決定してもよい。例えば、調停アプリケーション102は、データ値を含みかつ第1のデータベース118に対応する行における他のデータ値の精度が、予め決められたしきい値を越えると決定してもよい。さらに、調停アプリケーション102は、データ値を含みかつ第2のデータベース122に対応する行における他のデータ値の精度が、予め決められたしきい値未満であると決定してもよい。その結果、調停アプリケーション102は、第1のデータベース118におけるデータ値がおそらくは正確であると決定してもよい。従って、調停アプリケーション102は、第1のデータベース118におけるデータ値に一致するように第2のデータベース122におけるデータ値を更新してもよい。
【0063】
いくつかの実施形態では、調停アプリケーション102は、臨床サブシステム114-1から受信された1つ又は複数のデータファイルから重篤度及び転帰のデータを抽出するために下記の論理を用いてもよい。
【0064】
シナリオ1
1つ又は複数のデータファイルは、ある症例に関して、当該症例の連続的な事象(例えば、同じ症例の頭痛の複数の事象)のための複数の行を含んでもよい。両方の事象が重篤としてラベル付けされる。このシナリオにおいて、調停アプリケーション102は、2つの事象の最新の記録及び最先の有害作用発症日から転帰(例えば、回復/解消)を抽出してもよい。
【0065】
シナリオ2
1つ又は複数のデータファイルは、ある症例に関して、当該症例の連続的な事象(例えば、同じ症例の頭痛の複数の事象)のための複数の行を含んでもよい。第1の事象は重篤としてラベル付けされ、第2の事象は重篤としてラベル付けされない。このシナリオにおいて、調停アプリケーション102は、2つの事象の最新の記録及び最先の有害作用発症日から転帰(例えば、回復/解消)を抽出してもよい。
【0066】
シナリオ3
1つ又は複数のデータファイルは、ある症例に関して、当該症例の連続的な事象(例えば、同じ症例の頭痛の複数の事象)と、同じ症例の異なる事象(例えば、悪心)とのための複数の行を含んでもよい。調停アプリケーション102は、連続的な事象及び異なる事象に関するデータを抽出してもよい。調停アプリケーション102は、連続的な事象の最先の有害作用発症日を抽出する。
【0067】
シナリオ4
1つ又は複数のデータファイルは、ある症例に関して、当該症例の連続的な事象(例えば、同じ症例の頭痛の複数の事象)と、同じ症例の異なる事象(例えば、悪心)とのための複数の行を含んでもよい。連続的な事象及び異なる事象は、重篤としてラベル付けされない。調停アプリケーション102は、安全性ゲートウェイ調停報告200のためにこれらの事象を処理しなくてもよい。
【0068】
図3は、いくつかの実施形態に係る、異種のデータ記憶装置に格納されたデータを調停するためのシステムによって生成された出力のグラフィカルユーザインターフェース部分である。図2に関して示すように、出力は安全性調停報告200であってもよい。出力は、クライアント装置110において実行されるアプリケーション112上に表示されるグラフィカルユーザインターフェース(GUI)であってもよい。代替として、出力は、クライアント装置110においてインターネットブラウザ上に表示されるGUIであってもよい。もう1つの実施例では、出力は、クライアント装置110に送信されるファイル(例えば、PDF、スプレッドシート、DOC,TXT、CSV、など)であってもよい。
【0069】
出力はGUI300を含んでもよい。GUI300は出力の概要を提供してもよい。具体的には、GUI300は、安全性調停報告の概要を提供してもよい。概要はプロトコル番号を含んでもよい。プロトコル番号は臨床試験の識別子であってもよい。安全性調停報告は、プロトコル番号に対応する特定の臨床試験に対応してもよい。
【0070】
概要は、臨床データベース(例えば、図1に示すような第1のデータベース118)において識別された症例の個数、安全性データベース(例えば、図2に示すような第2のデータベース122)において識別された症例の個数、臨床データベースにおいて識別された事象の合計個数、及び安全性データベースにおいて識別された事象の合計個数をさらに含んでもよい。
【0071】
概要は、安全性調停報告が、安全性データベースにおいて欠落しているすべての症例と、臨床データベースにおいて欠落しているすべての症例と、安全性及び臨床データベースの間のデータ値におけるすべての不整合とを識別することをさらに示してもよい。
【0072】
図4は、いくつかの実施形態に係る、異種のデータ記憶装置に格納されたデータを調停するためのシステムによって生成された出力のグラフィカルユーザインターフェース部分である。上述したように、出力は安全性調停報告であってもよい。安全性調停報告はGUI400を含んでもよい。GUI400は、図3のGUI300の後に表示されてもよい。
【0073】
GUI400は、臨床データベース(例えば、図1に示すような第1のデータベース118)及び安全性データベース(例えば、図1に示すような第2のデータベース122)の間の識別された差分を示すスプレッドシートであってもよい。GUI400は、データリポジトリ(例えば、図1に示すようなデータリポジトリ124)からの列420を含んでもよい。列420は、臨床データベース及び安全性データベースにおける対応する列を有してもよい。さらに、列420は、薬剤及び製品に関連する臨床試験及び安全性報告に関連してもよい。非限定的な実施例として、列420は、ソース、場所番号、被験者ID、AER番号、症例ID、報告される用語、重篤度、同時症状、好適な用語、有害作用の発症日、有害作用の終了日、転帰、年齢、性別、製品、因果関係、及び不整合を含んでもよい。列420は、薬剤と、製品と、被験者と、薬剤又は製品に関連付けられた被験者に関する報告された有害作用とに関連するデータを格納してもよい。
【0074】
ソース列は、行が臨床データベースに対応するか、それとも及び安全性データベースに対応するかを示すデータ値を含んでもよい。不整合列は、データ値間に不整合が存在するか否かを示すデータ値を含んでもよい。
【0075】
GUI400におけるスプレッドシートの行は、データリポジトリからのものであってもよい。しかしながら、各行は、臨床又は安全性データベースに対応してもよい。ソース列は、行が臨床データベースに対応するか、それとも及び安全性データベースに対応するかを示してもよい。
【0076】
GUI400におけるスプレッドシートは、凡例401を含んでもよく、プロトコルID402を含んでもよい。凡例401は、臨床試験及び安全性データベースの間の識別された差分のタイプと、対応する視覚的インジケータとを示してもよい。視覚的インジケータは、異なる色、パターン、触覚効果、アニメーション、形状、などであってもよい。非限定的な実施例として、凡例401は、下記のタイプの識別された差分、すなわち、臨床データベースにおける欠落、安全性データベースにおける欠落、事象/症例の属性の不整合、及び因果関係の不整合を示してもよい。凡例401には示していないが、好適な用語の不整合が差分のタイプであってもよい。事象/症例の属性の不整合は、重篤度、有害作用停止日、転帰、年齢、又は性別の列に対応するデータ値のうちのいずれかに対応する不整合であってもよい。凡例401はまた、識別された差分が存在しない場合、視覚的インジケータが存在しなくてもよい(例えば、空白又は白色の背景)ことを示してもよい。
【0077】
GUI400におけるスプレッドシートは、安全性及び臨床データベースに対応する相関した行がグループ化されるように配列されてもよい。非限定的な実施例として、臨床データに対応する行は、安全性データに対応する相関した行の前に配置される。さらに、データ値の差分を示す視覚的インジケータが、各データ値の上に、又は、各データ値に関して表示されてもよい。
【0078】
非限定的な実施例として、行403は臨床データベースに対応してもよく、行404は安全性データベースに対応してもよい。行403及び404は互いに相関してもよい。例えば、行403及び404は、同じ被験者、症例、及びAER番号に関連付けられてもよい。GUI400は、重篤度列における行403及び404のデータ値に関して識別された不整合を示してもよい。行403は、重篤度列における「YES」のデータ値を示してもよく、行404は、重篤度列における「NO」のデータ値を示してもよい。視覚的インジケータは、重篤度列における行403及び404のデータ値に対して表示されてもよい。視覚的インジケータは、凡例401に示すような、事象/症例の属性の不整合に関する視覚的インジケータに対応してもよい。
【0079】
GUI400はまた、因果関係列における行403及び404のデータ値に関する不整合を示してもよい。例えば、行403は、因果関係列における「疑いなし」のデータ値を示してもよく、行404は、因果関係列において空白のデータ値を示してもよい。従って、視覚的インジケータは、因果関係列における行403及び404のデータ値に対して表示されてもよい。視覚的インジケータは、凡例401に示すような、因果関係の不整合に関する視覚的インジケータに対応してもよい。
【0080】
非限定的な実施例を引き続き参照すると、行406は臨床データベースに対応してもよい。また、行408は安全性データベースに対応してもよい。行406及び408は互いに相関してもよい。例えば、行406及び408は、同じ被験者、症例、及びAER番号に関連付けられてもよい。GUI400は、安全性データベースにおいて行408のデータ値が欠落していることを示してもよい。視覚的インジケータは、行408の全体に対して表示されてもよい。視覚的インジケータは、凡例401に示すような、安全性データベースにおける欠落に関する視覚的インジケータに対応してもよい。
【0081】
非限定的な実施例を引き続き参照すると、行410は臨床データベースに対応してもよい。また、行412は安全性データベースに対応してもよい。行410及び412は互いに相関してもよい。行410及び412は、同じ被験者、症例、及びAER番号に関連付けられてもよい。GUI400は、臨床データベースにおいて行410のデータ値が欠落していることを示してもよい。視覚的インジケータは、行412の全体に対して表示されてもよい。視覚的インジケータは、凡例401に示すような、臨床データベースにおける欠落に関する視覚的インジケータに対応してもよい。
【0082】
非限定的な実施例を引き続き参照すると、行414は臨床データベースに対応してもよく、行416は安全性データベースに対応してもよい。行414及び416は互いに相関してもよい。例えば、行414及び416は、同じ被験者、症例、及びAER番号に関連付けられてもよい。GUI400は、転帰列における行414及び416のデータ値に関して識別された不整合を示してもよい。例えば、行414は、転帰列における空白のデータ値を示してもよく、行416は、転帰列における「回復」のデータ値を示してもよい。視覚的インジケータは、転帰列における行414及び416のデータ値に対して表示されてもよい。視覚的インジケータは、凡例401に示すような、事象/症例の属性の不整合に関する視覚的インジケータに対応してもよい。
【0083】
GUI400はまた、因果関係列における行414及び416のデータ値に関する不整合を示してもよい。行414は、因果関係列における「疑いあり」のデータ値を示してもよく、行416は、因果関係列における空白のデータ値を示してもよい。視覚的インジケータは、因果関係列における行414及び416のデータ値に対して表示されてもよい。視覚的インジケータは、凡例401に示すような、因果関係の不整合に関する視覚的インジケータに対応してもよい。
【0084】
スプレッドシートはいくつかのページを含んでもよい。ユーザは、列のタイプ、差分のタイプ、データ値(例えば症例ID)、ソース(例えば臨床又は安全性データベース)、などに基づいて、GUI400のスプレッドシートをフィルタリングしてもよい。さらに、ユーザは、一般的に受容されるEXCEL、DOC、PDFなどのフォーマットにデータをエクスポートしてもよい。また、ユーザは、フィルタリング又は選択されたデータのみを、一般的に受容されたるフォーマットにエクスポートしてもよい。非限定的な実施例として、ユーザは、臨床データベースにおける欠落値のインスタンスを、一般的に受容されるフォーマットにエクスポートしてもよい。
【0085】
出力はまた、出力を生成するために臨床データベース、安全性データベース、及びデータリポジトリにおいて実行されたクエリの概要を含んでもよい。
【0086】
非限定的な実施例として、GUI400のための視覚的インジケータは、下記のシナリオの場合、下記のように生成されてもよい。
【0087】
シナリオ1-製品の不整合.
相関した行の製品列のデータ値において識別された不整合が存在する場合、GUI400は、臨床及び安全性データベースの両方に関して、製品及び報告される用語の各組み合わせに関する行を含む。報告される用語列、同時症状列、有害作用発症日列、及び製品列は、各臨床及び安全性データベースに関して、欠落データ値として示されてもよい。例えば、臨床データベースに対応する第1の行は、製品列において製品Aのデータ値を含んでもよい。安全性データベースに対応しかつ第1の行に相関した第2の行は、製品列において製品Bのデータ値を含んでもよい。このシナリオにおいて、GUI400は、製品列において製品Aのデータ値を有する臨床データベースに対応する行と、安全性データベースに対応する相関した行とを含む。安全性データベースに対応する相関した行は、報告される用語列、同時症状列、有害作用発症日列に関する欠落データ値を示してもよい。さらに、GUI400は、製品列において製品Bのデータ値を有する安全性データベースに対応する行と、臨床データベースに対応する相関した行とを含む。臨床データベースに対応する相関した行は、報告される用語列、同時症状列、有害作用発症日列に関する欠落データ値を示してもよい。
【0088】
シナリオ2-製品の不整合を含む、安全性及び臨床における複数の製品及び事象の組み合わせ.
2つの相関した行は、複数の事象(例えば、複数の報告される用語)及び複数の製品に関するデータ値を含んでもよい。事象は同じであってもよいが、製品は異なる可能性がある。このシナリオにおいて、GUI400は、臨床及び安全性データベースの両方に関して、製品及び報告される用語の各組み合わせに関する行を含んでもよい。
【0089】
例えば、第1の行における製品列のデータ値は、臨床データベースに対応し、製品Aを含んでもよく、第2の行における製品列のデータ値は、安全性データベースに対応し、製品B及びCを含んでもよい。さらに、第1の行の報告される用語列のデータ値は、発熱及び風邪を含んでもよい。同様に、第2の行の報告される用語列のデータ値もまた、発熱及び風邪を含んでもよい。このシナリオにおいて、GUI400は、臨床データベースに対応する行であって、製品列のデータ値、製品Aと、報告される用語列の発熱とを含む行を含んでもよい。安全性データベースに対応する相関した行は、報告される用語列、同時症状列、有害作用発症日列、及び製品列に関する欠落データ値を示してもよい。さらに、GUI400は、臨床データベースに対応する行であって、製品列のデータ値、製品Aと、報告される用語列の風邪とを含む行を含んでもよい。安全性データベースに対応する相関した行は、報告される用語列、同時症状列、有害作用発症日列、及び製品列に関する欠落データ値を示してもよい。
【0090】
さらに、GUI400は、安全性データベースに対応する行であって、製品のデータ値、製品Bと、報告される用語列の発熱とを含む行を含んでもよい。結果として、臨床データベースに対応する相関した行は、報告される用語列、同時症状列、有害作用発症日列、及び製品列に関する欠落データ値を示してもよい。さらに、GUI400は、安全性データベースに対応する行であって、製品列のデータ値、製品Bと、報告される用語列の風邪とを含む行を含んでもよい。臨床データベースに対応する相関した行は、報告される用語列、同時症状列、有害作用発症日列、及び製品列に関する欠落データ値を示してもよい。
【0091】
GUI400は、安全性データベースに対応する行であって、製品のデータ値、製品Cと、報告される用語列の発熱とを含む行を含んでもよい。臨床データベースに対応する相関した行は、報告される用語列、同時症状列、有害作用発症日列、及び製品列に関する欠落データ値を示してもよい。さらに、GUI400は、安全性データベースに対応する行であって、製品のデータ値、製品Cと、報告される用語列の風邪とを含む行を含んでもよい。臨床データベースに対応する相関した行は、報告される用語列、同時症状列、有害作用発症日列、及び製品列に関する欠落データ値を示してもよい。
【0092】
シナリオ3-盲検される製品
臨床試験において製品が盲検される場合、臨床データベースに対応する行は、製品列における製品名の前に文字列「masked for」を含んでもよい。製品列のデータ値を、安全性データベースに対応する相関した行における製品列のデータ値に対して比較する場合、文字列「masked for」が除去されてもよい。
【0093】
シナリオ4-安全性データベースにマッピングされた同時症状
安全性データベースに対応する行は、報告される用語の複数のデータ値と、同時症状列の複数のデータ値とを含んでもよい。例えば、行は癌の進行を含んでもよく、報告される用語列のデータ値としての癌を含み、癌の進行に関して「N」を含み、同時症状における癌に関して「Y」を含む。臨床データベースに対応する行は、報告される用語列のデータ値として癌の進行を含んでもよく、同時症状におけるデータ値に関して「N」を含んでもよい。
【0094】
GUI400は、臨床及び安全性データベースに対応する2つの相関した行を含んでもよく、この場合、報告される用語列におけるデータ値は癌の進行であり、同時症状のデータ値は「N」である。さらに、GUI400は、安全性データベースに対応する行を含んでもよく、この場合、報告される用語列におけるデータ値は癌であり、同時症状のデータ値は「Y」である。臨床データベースに対応する相関した行は、報告される用語列、同時症状列、有害作用発症日列、及び製品列に関する欠落データ値を示してもよい。
【0095】
シナリオ5-因果関係
臨床及び安全性データベースに対応する行において因果関係のデータ値間に何らかの不整合が存在する場合、GUI400は、データ値間の不整合を示してもよい。このことは、臨床及び安全性データベースのいずれかに対応する行の因果関係において空白のデータ値が存在する場合であっても成り立つ。
【0096】
シナリオ6-異なる有害作用発症日を有する事象の複数のエピソード
安全性又は臨床データベースに対応する行は、報告される用語列における複数の事象と、複数の有害作用発症日とを示してもよい。例えば、臨床データベースに対応する第1の行は、報告される用語列における頭痛と、有害作用発症日における6/8/2019と、有害作用終了日における6/22/2019とを示してもよい。安全性データベースに対応する第2の行は、報告される用語列における頭痛の2つの事象と、第1の頭痛事象に関する有害作用発症日における6/8/2019と、第2の頭痛事象に関する有害作用発症日における6/20/2019と、第1の頭痛事象に関する有害作用停止日における6/14/2019と、第2の頭痛事象に関する有害作用停止日における6/22/2019とを示してもよい。
【0097】
このシナリオにおいて、GUI400は、臨床データベースに対応する行を含んでもよく、この場合、報告される用語列のデータ値は頭痛であり、有害作用発症日列のデータ値は6/8/2019であり、有害作用終了日列は6/22/2019である。さらに、GUI400は、安全性データベースに対応する行を含んでもよく、この場合、報告される用語列のデータ値は頭痛(例えば、第1の頭痛事象)であり、有害作用発症日列のデータ値は6/8/2019であり、有害作用終了日列は6/14/2019である。GUI400は、有害作用終了日列に関するデータ値の不整合を視覚的に示してもよい。
【0098】
さらに、GUI400は、安全性データベースに対応する行を含んでもよく、この場合、報告される用語のデータ値は頭痛(例えば、第2の頭痛事象)であり、有害作用発症日列のデータ値は6/20/2019であり、有害作用終了日は6/22/2019である。さらに、臨床データベースに対応する相関した行は、報告される用語列、同時症状列、有害作用発症日列、及び製品列に関する欠落データ値を示してもよい。
【0099】
シナリオ7-異なる有害作用発症日を有する事象の複数のエピソード
臨床又は安全性データベースに対応する行は、有害作用発症日列及び有害作用終了日列に関する不正確又は部分的な日付を含んでもよい。このシナリオにおいて、GUI400は、有害作用発症日列におけるデータ値の不整合を視覚的に示してもよい。
【0100】
シナリオ8-有害作用発症日の不整合
臨床又は安全性データベースに対応する行は、複数の異なる有害作用発症日を含んでもよい。その結果、これらは別個の有害事象として扱われてもよい。例えば、臨床データベースに対応する第1の行は、有害作用発症日付列に関して6/7/2019を含んでもよく、安全性データベースに対応する第2の行は、有害作用発症日付列に関して6/8/2019を含んでもよい。このシナリオにおいて、GUI400は、有害作用発症日付列に関して6/8/2019を示す、安全性データベースに対応する行を含んでもよい。さらに、臨床データベースに対応する相関した行は、報告される用語列、同時症状列、有害作用発症日列、及び製品列に関する欠落データ値を示してもよい。
【0101】
さらに、GUI400は、有害作用発症日付列に関して6/7/2019を示す、臨床データベースに対応する行を含んでもよい。安全性データベースに対応する相関した行は、報告される用語列、同時症状列、有害作用発症日列、及び製品列に関する欠落データ値を示してもよい。
【0102】
図5は、いくつかの実施形態に係る、異種のデータベースに格納されたデータの差分を識別する処理を示すフローチャートである。方法500は、ハードウェア(例えば、回路、専用論理回路、プログラマブルロジック、マイクロコードなど)、ソフトウェア(例えば、処理装置において実行される命令)、又はそれらの組み合わせを備えうる処理論理によって実行可能である。本願において提供する開示内容を実行するためにすべてのステップが必要とされるわけではないことが認識されるべきである。さらに、ステップのうちのいくつかは、当業者によって理解されるように、同時に実行されてもよく、又は、図5に示すものとは異なる順序で実行されてもよい。
【0103】
方法500は図1を参照して説明されるものとする。しかしながら、方法500はその例示的な実施形態に限定されない。
【0104】
502において、サーバ100の調停アプリケーション102は、クライアント装置110のアプリケーション112から、第1のデータベース118及び第2のデータベース120に格納されたデータを調停する要求を受信する。要求は、第1のデータベース118及び第2のデータベース120の識別子を含んでもよい。一例として、第1のデータベース118は臨床試験データを格納してもよく、第2のデータベース122は、薬剤又は製品に関連付けられた安全性データを格納してもよい。それ自体、要求はまた、臨床試験、製品、及び/又は薬剤の識別子を含んでもよい。従って、調停アプリケーション102は、第1のデータベース118、第2のデータベース120、臨床試験、製品、又は薬剤のうちの1つ又は複数の識別子を用いて、第1のデータベース118及び第2のデータベース122を識別してもよい。
【0105】
504において、調停アプリケーション102は、第1のデータベース118に格納された第1のデータ集合を含む1つ又は複数の第1のデータファイルを検索する。調停アプリケーション102は、API120とインターフェースをとることで、1つ又は複数のデータファイルにアクセスしてもよい。API120は、1つ又は複数のデータファイルを調停アプリケーション102に提示してもよい。1つ又は複数のデータファイルはスプレッドシートであってもよい。1つ又は複数のデータファイルは、第1のデータベース118の列を含んでもよい。
【0106】
506において、調停アプリケーション102は、第2のデータベース122に格納された第2のデータ集合を含む1つ又は複数の第2のデータファイルを検索する。1つ又は複数の第2のデータファイルは、第2のデータベース122の列を含んでもよい。
【0107】
508において、調停アプリケーション102は、1つ又は複数の第1のデータファイルにおける1つ又は複数の第1の列と、1つ又は複数の第2のデータファイルにおける1つ又は複数の第2の列とを識別する。調停アプリケーション102は、データリポジトリ124にロードされるデータに対応する1つ又は複数の第1及び第2の列を識別する。
【0108】
510において、調停アプリケーション102は、1つ又は複数の第1のデータファイルから1つ又は複数の第1の列に対応するデータを抽出し、1つ又は複数の第2のデータファイルから1つ又は複数の第2の列に対応するデータを抽出する。調停アプリケーション102は、ETL動作を実行することでデータを抽出してもよい。
【0109】
512において、調停アプリケーション102は、1つ又は複数の第1のデータファイル及び1つ又は複数の第2のデータファイルから抽出されたデータを変換する。調停アプリケーション102は、ETL動作を実行することでデータを変換してもよい。さらに、調停アプリケーション102は、抽出されたデータがデータリポジトリ124に対して互換性を有しかつロード可能になるように、抽出されたデータ変換してもよい。
【0110】
514において、調停アプリケーション102は、1つ又は複数の第1のデータファイル及び1つ又は複数の第2のデータファイルから抽出及び変換されたデータを、データリポジトリ124にロードする。調停アプリケーション102は、ETL動作を実行することでデータをロードしてもよい。変換されたデータは、データリポジトリ124の各列にロードされてもよい。データリポジトリ124の列は、1つ又は複数の第1の列及び1つ又は複数の第2の列に対応してもよい。
【0111】
516において、調停アプリケーション102は、データリポジトリにおける1つ又は複数の第1のデータファイルから抽出されたデータと1つ又は複数の第2のデータファイルから抽出されたデータとの間の1つ又は複数の差分を識別する。差分は、データ値の不整合又は欠落データ値をであってもよい。
【0112】
518において、調停アプリケーション102は、1つ又は複数の差分を表示させる。出力は、差分を識別する視覚的インジケータを含んでもよい。視覚的インジケータは、差分のタイプに基づいて異なってもよい。視覚的インジケータは、異なる色、アニメーション、パターン、触覚出力、勾配、形状、又は視覚効果で強調することを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0113】
図6は、いくつかの実施形態に係る、異種のデータ記憶装置におけるデータ間の差分を示す出力を生成及び出力する処理を示すフローチャートである。方法600は、ハードウェア(例えば、回路、専用論理回路、プログラマブルロジック、マイクロコードなど)、ソフトウェア(例えば、処理装置において実行される命令)、又はそれらの組み合わせを備えうる処理論理によって実行可能である。本願において提供する開示内容を実行するためにすべてのステップが必要とされるわけではないことが認識されるべきである。さらに、ステップのうちのいくつかは、当業者によって理解されるように、同時に実行されてもよく、又は、図6に示すものとは異なる順序で実行されてもよい。
【0114】
方法600は図1図2を参照して記述されるものとする。しかしながら、方法600はその例示的な実施形態に限定されない。
【0115】
602において、調停アプリケーション102は、第1のデータベースの1つ又は複数の第1の列に対応する第1のデータ集合と、第2のデータベースの1つ又は複数の第2の列に対応する第2のデータ集合とを、データリポジトリにロードする。第1のデータ集合は1つ又は複数の第1の行を含み、第2のデータ集合は1つ又は複数の第2の行を含む。データリポジトリは、第1及び第2のデータ集合に対応する列の集合を含む。
【0116】
604において、調停アプリケーション102は、データリポジトリにおける第1のデータ集合及び第2のデータ集合の間の1つ又は複数の差分を識別する。差分は、第1のデータ集合及び第2のデータ集合の間のデータ値の不整合であってもよい。代替として、差分は、第1のデータ集合又は第2のデータ集合における欠落データ値であってもよい。
【0117】
606において、調停アプリケーション102は、第1のデータ集合及び第2のデータ集合と、1つ又は複数の差分のそれぞれを示す視覚的インジケータとを含む出力を生成する。出力は、クライアント装置110において表示される1つ又は複数のグラフィカルユーザインターフェース(GUI)であってもよい。さらに、出力は、スプレッドシートのようなファイルであってもよい。視覚的インジケータは、差分のタイプに基づいて異なってもよい。例えば、差分のタイプは、不整合又は欠落値であってもよい。
【0118】
608において、調停アプリケーション102は、アプリケーション112のユーザインターフェースに出力を表示させる。出力は、クライアント装置110に送信されるファイル(例えばスプレッドシート)であってもよい。
【0119】
様々な実施形態は、例えば、図7に示すコンピュータシステム700のような1つ又は複数のコンピュータシステムを用いて、実装されてもよい。コンピュータシステム700は、例えば、図5の方法500及び図6の600を実装するために使用されてもよい。さらに、コンピュータシステム700は、図1に示すような、サーバ100、クライアント装置110、第1のサブシステム114、第2のサブシステム116、第1のデータベース118、第2のデータベース120、及びデータリポジトリ124の少なくとも一部であってもよい。例えば、コンピュータシステム700は、様々なアプリケーションに通信をルーティングする。コンピュータシステム700は、本願において説明する機能を実行できる任意のコンピュータであってもよい。
【0120】
コンピュータシステム700は、本願において説明する機能を実行できる任意の公知のコンピュータであってもよい。
【0121】
コンピュータシステム700は、プロセッサ704のような、1つ又は複数のプロセッサ(中央処理装置(central processing unit)又はCPUと呼ばれる)を含む。プロセッサ704は、通信インフラストラクチャ又はバス706に接続される。
【0122】
1つ又は複数のプロセッサ704は各々、グラフィック処理装置(graphics processing unit:GPU)であってもよい。いくつかの実施形態では、GPUは、数学集約的なアプリケーションを処理するように設計された専用の電子回路であるプロセッサである。GPUは、コンピュータグラフィックスアプリケーション、画像、ビデオなどに共通である数学的集約的なデータのような、大きなデータブロックの並列処理に効率的である並列構造を有してもよい。
【0123】
コンピュータシステム700はまた、モニタ、キーボード、ポインティングデバイスなどのような1つ又は複数のユーザ入力/出力装置703を含み、これは、1つ又は複数のユーザ入力/出力インターフェース702を介して通信インフラストラクチャ706と通信する。
【0124】
コンピュータシステム700はまた、ランダムアクセスメモリ(RAM)のような、主メモリ又は一次メモリ708を含む。主メモリ708は、1つ又は複数のレベルのキャッシュを含んでもよい。主メモリ708は、制御論理(すなわちコンピュータソフトウェア)及び/又はデータをそこに格納している。
【0125】
コンピュータシステム700はまた、1つ又は複数の二次記憶装置又はメモリ710を含んでもよい。二次メモリ710は、例えば、ハードディスクドライブ712及び/又はリムーバブル記憶装置又はドライブ714を含んでもよい。リムーバブル記憶ドライブ714は、フロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、コンパクトディスクドライブ、光記憶装置、テープバックアップ装置、及び/又は他の任意の記憶装置/ドライブであってもよい。
【0126】
リムーバブル記憶ドライブ714は、リムーバブル記憶装置718と相互動作してもよい。リムーバブル記憶装置718は、コンピュータソフトウェア(制御論理)及び/又はデータをその上に格納した、コンピュータにより使用可能又は読み出し可能な記憶装置を含む。リムーバブル記憶装置718は、フロッピーディスク、磁気テープ、コンパクトディスク、DVD、光記憶ディスク、及び/他の任意のコンピュータデータ記憶装置であってもよい。リムーバブル記憶ドライブ714は、公知の方法で、リムーバブル記憶装置718からよみ出し、及び/又は、リムーバブル記憶装置718に書き込む。
【0127】
例示的な実施形態によれば、二次メモリ710は、コンピュータプログラム及び/又は他の命令及び/又はデータがコンピュータシステム700によってアクセスされることを可能にするための、他の手段、手立て、又は他のアプローチを含んでもよい。そのような手段、手立て、又は他のアプローチは、例えば、リムーバブル記憶装置722及びインターフェース720を含んでもよい。リムーバブル記憶装置722及びインターフェース720の例は、(ビデオゲーム装置に見られるような)プログラムカートリッジ及びカートリッジインターフェース、(EPROM又はPROMのような)リムーバブルメモリチップ及び関連付けられたソケット、メモリスティック及びUSBポート、メモリカード及び関連付けられたメモリカードスロット、及び/又は他の任意のリムーバブル記憶装置及び関連付けられたインターフェースを含んでもよい。
【0128】
コンピュータシステム700はさらに、通信又はネットワークインターフェース724を含んでもよい。通信インターフェース724は、コンピュータシステム700が、遠隔の装置、遠隔のネットワーク、遠隔のエンティティなど(符号728によって個々に及びまとめて示す)の任意の組み合わせと通信して相互動作することと可能にする。例えば、通信インターフェース724は、コンピュータシステム700が通信経路726を介して遠隔の装置728と通信することを可能にしてもよく、それは有線及び/又は無線であってもよく、それは、LAN、WAN、インターネットなどの任意の組み合わせを含んでもよい。制御論理及び/又はデータは、通信経路726を介して、コンピュータシステム700に伝送し、また、コンピュータシステムから伝送してもよい。
【0129】
いくつかの実施形態では、制御論理(ソフトウェア)をその上に有する、コンピュータにより使用可能又は読み出し可能な有形物の非一時的な媒体を備える、有形物の非一時的な装置又は製品もまた、本願では、コンピュータプログラム製品又はプログラム記憶装置として呼ばれる。これは、コンピュータシステム700、主メモリ708、二次メモリ710、リムーバブル記憶装置718及び722と、上述したものの任意の組み合わせを具体化する有形物の製品とを含むが、これらに限定されない。そのような制御論理は、(コンピュータシステム700のような)1つ又は複数のデータ処理装置によって実行されたとき、そのようなデータ処理装置を、本願において説明するように動作させる。
【0130】
本開示に含まれる開示内容に基づいて、当業者には、図7に示すものとは異なるデータ処理装置、コンピュータシステム、及び/又はコンピュータアーキテクチャを用いて、本開示の実施形態を作成及び使用する方法が明らかになるであろう。特に、実施形態は、本願において説明したものとは異なるソフトウェア、ハードウェア、及び/又はオペレーティングシステム実装を用いて動作してもよい。
【0131】
ほかならぬ発明の詳細な説明のセクションを用いて特許請求の範囲を解釈すると意図していることが認識されるべきである。他のセクションは、発明者によって企図される、1つ又は複数の、ただしすべてではない例示的な実施形態を示している可能性があり、したがって、いかなる方法でも、本開示又は添付された特許請求の範囲を限定するとは意図していない。
【0132】
本開示は例示的な分野及びアプリケーションのための例示的な実施形態について説明しているが、本開示がそれに限定されないことが理解されるべきである。その他の実施形態及び変形例も可能であり、本開示の範囲及び精神の内にある。例えば、本段落の一般性を限定することなく、実施形態は、図面に示し及び/又は本願において説明したソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、及び/又はエンティティに限定されない。さらに、実施形態(本願において明示的に説明しているか否かにかかわらず)は、本願において説明した実施例を越える分野及びアプリケーションにとって意義のあるユーティリティを有する。
【0133】
実施形態は、本願では、指定された機能の実装及びそれらの関係を示す機能的ビルディングブロックの助けを受けて説明されている。これらの機能的ビルディングブロックの境界は、説明の便宜のために、本願では任意に定義されている。指定された関数及び関係(又はその等価物)が適切に実行される限り、代替の境界が定義されてもよい。また、代替の実施形態は、本願において説明したものとは異なる順序を用いて、機能ブロック、ステップ、動作、方法などを実行してもよい。
【0134】
本願において「一実施形態」、「実施形態」、「例示的な実施形態」、又は同様の言い回しへの言及は、説明した実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を含むことがあるが、すべての実施形態が必ずしも特定の特徴、構造、又は特性を含む必要がないことを示している。また、そのような言い回しは、必ずしも、同じ実施形態を示していない。さらに、ある実施形態に関して特定の特徴、構造、又は特性が説明される場合、そのような特徴、構造、又は特性を他の実施形態に組み込むことは、本願において明示的に言及又は説明しているか否かにかかわらず、当業者の知識の範囲内にあるであろう。さらに、いくつかの実施形態は、「結合された(coupled)」及び「接続された(connected)」という表現をそれらの派生語とともに用いて説明されることがある。これらの用語は、必ずしも、互いの同義語を意図していない。例えば、いくつかの実施形態は、用語「接続された」及び/又は「接続された」を用いて、2つ以上の構成要素が互いに直接に物理的又は電気的に接触していることを示すように説明されることがある。しかしながら、用語「結合された」はまた、2つ以上の構成要素が互いに直接に接触していないが、なお互いに協働又は相互動作することを意味することがある。
【0135】
本開示の広さ及び範囲は、上述した例示的な実施形態のうちのいずれによっても限定されるべきではなく、添付の特許請求の範囲及びそれらの等価物によってのみ定義されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】