(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】分離可能な医療装置、構成要素、及びその使用方法
(51)【国際特許分類】
A61B 50/20 20160101AFI20240628BHJP
A61M 39/06 20060101ALI20240628BHJP
A61M 25/00 20060101ALI20240628BHJP
A61B 17/34 20060101ALI20240628BHJP
A61M 25/10 20130101ALI20240628BHJP
A61M 25/06 20060101ALI20240628BHJP
A61B 8/12 20060101ALI20240628BHJP
【FI】
A61B50/20
A61M39/06 110
A61M25/00 632
A61B17/34
A61M25/10
A61M25/06 554
A61B8/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579542
(86)(22)【出願日】2022-06-14
(85)【翻訳文提出日】2024-02-20
(86)【国際出願番号】 US2022033388
(87)【国際公開番号】W WO2022271482
(87)【国際公開日】2022-12-29
(32)【優先日】2021-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523483289
【氏名又は名称】ディブ ウルトラネイブ メディカル エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】ディブ、ナビル
【テーマコード(参考)】
4C066
4C160
4C267
4C601
【Fターム(参考)】
4C066QQ15
4C160FF49
4C160MM33
4C267AA05
4C267AA07
4C267AA17
4C267AA28
4C267BB19
4C267BB28
4C267BB31
4C267BB45
4C267CC19
4C267EE01
4C267HH08
4C601DD14
4C601DD15
4C601FE04
4C601FF03
4C601FF11
(57)【要約】
分離可能なハードウェアと、装置が確実に保持されハンドルアセンブリの中でイメージングユニットに機械的に固定されるように、手術装置及びイメージングユニットの形状に適合する空隙領域又は取り付け装置と、を備えるハンドル装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二つの医療装置の相対位置を固定するための心臓カテーテル法システムであって、前記システムは、
少なくとも二つの医療装置を固定するための少なくとも二つのクリップを備えるハンドルフレームと、
管腔と、
弁、シース、及びハブからなる群から選択される分離可能なハードウェアと、
を備える、システム。
【請求項2】
前記分離可能なハードウェアは弁を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記分離可能なハードウェアはシースを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記分離可能なハードウェアはハブを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記二つの医療装置はイメージングユニットを含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記イメージングユニットは超音波ユニットを含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記二つの医療装置はイメージングユニットと針とを含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
心臓カテーテル法処置を行うための方法であって、前記方法は少なくとも二つの手術装置の相対位置を固定するためのシステムの使用を備え、前記装置の少なくとも一つはZip-awayシース導入器を含み、前記システムは前記シース導入器の形状に補完的なクリップを備えるハンドルアセンブリを備える、方法。
【請求項9】
前記心臓カテーテル法処置は弁形成又は弁修復を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記心臓カテーテル法処置はバルーン弁形成又は弁修復を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも二つの手術装置はイメージングユニットを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記イメージングユニットは超音波ユニットを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記イメージングユニットは2D、3D、又は4D超音波ユニットを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記システムはイメージングユニットの形状に補完的なクリップを更に備える、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記心臓カテーテル法処置は患者の中隔の穿刺を含む、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、医療装置の配置、調整、及び操作を制御するためのシステム、方法、及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な医療処置は、診断又は治療を必要とする身体の部位に医療器具を進めるために、動脈又は静脈に一つ以上の医療器具の導入を必要とする。例えば、カテーテルは、医療用の材料で作られた細い管腔又は管を備える医療装置であり幅広い機能を果たすが、一般的には身体の内部組織にアクセスするための経路を提供する。カテーテルは、病気の治療又は外科手術を行うために体内に挿入され得る。
【0003】
心臓カテーテルは、ある程度の心血管系疾患の診断及び治療に用いられる処置である。心臓カテーテルの間、装置は鼠径部、頸部、又は腕の動脈又は静脈に挿入され、血管を通って心臓まで進む。例えば、心臓リードの冠静脈系への送達のために、ガイドカテーテルが患者の血管系を通って進められ得る。臨床医のカテーテルの操作(例えば回転及び並進)を容易にするために、一般的にルアーフィッティングを有するハブがカテーテルの近位端に典型的には結合されている。
【0004】
加えて、止血弁がハブに更に典型的には結合され、ガイドカテーテル管腔からの血液の流出を制御又は抑制するように働く。ガイドワイヤが止血弁、ハブ、及びガイドカテーテル管腔を通って患者の血管系に挿入され得、止血弁がリードの周りの血流を抑制するように働く。シースが導入されカテーテル又はガイドワイヤの挿入を補助するために使用され得る。
【0005】
現在、例えば中隔穿刺、カテーテルアブレーション、弁修復又は置換、診断、左心耳閉鎖のような心臓構造に行われるカテーテル処置は、別個の、機械的に異なる、イメージング(超音波のような)及び診断装置と処置機器(針又はアブレーションツールのような)を利用しており、これは、例えば心臓の動作の間に、可視化の損失又は障害につながり得る。その結果、現在の方法は時間がかかり、高価で、かつ、不適切な又は不適切な位置での中隔の穿孔のような望ましくない事態を起こしうる不十分な可視化処置を伴う。このような欠点は少なくとも部分的にはカテーテル及び二次器具の不十分なイメージングが原因であり、手術及びイメージング設備の使用の調整での欠点にしばしば起因する。
【0006】
さらに、カテーテルは非常に制約された空間で使用されるため、カテーテル本体及び管腔はそれ自体の移動の自由を妨げ得る。例えば、装置が導入器、管腔又はシースを通って位置に移動された後、導入器、管腔又はシースがもはや必要でなくなることがあり、その時点で医師にとって障害物になり得る。しかし、このハードウェアの取り外し又は分離には分解又は切断のいずれかが典型的には必要であり、カテーテル挿入部の機械的ストレスを増大させ得る。
【0007】
従って、改良されたシステムが必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
医療機器、例えばカテーテル、シース導入器、拡張器、イメージングシステム、針、アブレーション機器など、及びそれらの組み合わせを含む手持ち式の手術装置のような例えば手術装置、を調整、制御、及び操作するためのシステム、装置、及び方法がここで開示される。本明細書ではさらに、統合マルチデバイスシステム及びその使用がここで更に開示される。開示されたシステムは、例えば、複数のカテーテル、イメージング装置、及び他の手術装置に適合する。
【0009】
更なる実施の形態は、シース、導入器、弁、ロックナット、ハブ等のような「分離可能な」又は取り外し可能なハードウェアの使用を含む。分離可能な又は取り外し可能なハードウェアを備える開示された実施の形態は、ここに開示された調整システムからのハードウェアの容易な取り外しを可能にする。例えば、典型的なカテーテルは長い軸を含み、カテーテルからハードウェアを分離することは、ハードウェアが切断されること、又はカテーテルが分解されること、又はハードウェアをカテーテルの長さ方向に「スライド」させてカテーテルを離れて移動されることを必要とする。開示された実施の形態は、分解、切断、又はスライドされることなく取り外すことができる分離可能なハードウェアを提供することによって、これらの問題に対処する。少なくとも一つの管腔と、外殻、筐体、又はフレームを備える「ハンドルアセンブリ」を含む開示された実施の形態は、複数の医療器具の互いに対する位置の機械的な「固定」によって、外科器具使用の制御の度合い及び正確さを高める。装置は、ある実施の形態では「ハンドルアセンブリ」と呼ばれるが、例えば「フレーム」の実施の形態のように、ハンドルとして使用されることなく効果的に使用され得る。
【0010】
開示されたハンドルアセンブリは、「4D」イメージングカテーテルのような、使用されるようになった大型のカテーテルと併用して使用される場合に特に有用であり得る。同様に、開示されたハンドルアセンブリは、内径が拡大したカテーテルの使用を可能にする。
【0011】
開示された実施形態は、例えば「右から左」の心臓処置における「Zip-away」シース、シース導入器、弁、ロックナット、ハブ等の例えば導入及び使用の使用方法を含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図2】ここで説明されるハンドルア部品を示す図である。上述のように、「ハンドルアセンブリ」は、装置が手に保持されないフレーム型の実施の形態を含む。
【
図3】ここで開示されるシステムと共に使用されるカテーテルの概略図である。
【
図4】
図3の線2-2に沿って見た、ここで説明されるガイドカテーテルの遠位部分の断面図である。
【
図5】ここで説明される「フレーム」ハンドルアセンブリを示す図である。フレームは、様々な器具の形状に適合するための「空隙」領域及びクリップを含む。
【
図6】ここで説明されるハンドルアセンブリを示す図であり、針及びイメージングシステムのような手術装置を固定するための取り付け箇所及びロック機構を含む。
【
図7】開示されたハンドルアセンブリの開いた針ロックレバー及び後退された後部トラックを示す図である。ハンドルアセンブリは、外科装置を装着する準備ができている。
【
図8】ハンドルアセンブリの使用の準備、具体的には針(例えばブロッケンブロー又はベイリス)を止血弁に装着し、針がカテーテル先端の遠位端から突出しないようにすることを示す図である。ハンドルは、器具の突出深さを色又はクロスハッチ領域で視覚的に示す。
【
図9】ハンドルアセンブリの使用の準備、具体的には針ハブをハンドルアセンブリの針スライドに位置決めすることを示す図である。
【
図10】ハンドルアセンブリの使用の準備、具体的には針ハブをハンドルアセンブリの針スライドに固定するための針ロックレバーの回転を示す図である。
【
図11】ハンドルアセンブリの使用の準備、具体的にはハンドルアセンブリのTouhy Borst弁へのAcuNav(商標)カテーテルの装着を示す図である。
【
図12】ハンドルアセンブリの使用の準備、具体的にはハンドルアセンブリの後部トラックへのAcuNav(商標)イメージングカテーテルの装着を示す図である。
【
図13】ハンドルアセンブリの使用の準備、具体的にはAcuNav(商標)カテーテルをハンドルアセンブリの後部トラックへ固定するための遠位ロック及び近位ロックの回転を示す図である。
【
図14】ハンドルアセンブリの使用の準備、具体的には前部本体を静止させたまま後部トラック及びカテーテルを前方に押し、開示されたハンドルアセンブリの遠位管腔からカテーテル先端を露出させることを示す図である。
【
図15】カテーテル先端を示す図である。超音波エネルギーは2で提供される。
【
図16】ハンドルアセンブリの使用の準備、具体的にはノブを回転させ、Touhy弁をカテーテルシャフトに対して閉じることによるカテーテル位置のロックを示す図である。深さインジケータ(陰影領域)をガイドとして使用することで所望の位置決めが達成される。これでハンドルが装着された。
【
図17】ハンドルアセンブリの使用の準備、具体的にはハンドルアセンブリの管腔から針を突出させるために針スライドを前方に押すことを示す図である。
【
図19】開示されたハンドルア部品の使用中の画像である。カテーテル管腔Aの先端が穿刺の前に中隔をテンティングしていることが明確に可視化されている。
【
図20】針が右心房から左心房まで中隔を穿刺していることが明確に可視化されている図である。
【
図21】針を通して注入された泡が左心房の中の針の位置を確認することを示す図である。
【
図22】カテーテル先端(管腔A)が針を越えて左心房の中へ進むことを示す図である。
【
図23】超音波カテーテルがまだ右心房の中にある状態で、左心房内のカテーテル先端が明確に可視化されている図である。
【
図24】「Zip-away」設計を示す図である。開示されたZip-awayシースは、医師又は医療提供者がシース本体の一部又は全体を容易に取り外すことができるように、ミシン目、鋸歯、スカイブ、棘、ジッパ、又は他の構造を含む、或いは他の材料(例えばビスマスを有するPTFE)を含み得る。
【
図25】取り外し可能な二重管腔送達シース(トップ)及び「Zip-away」スリーブ示す図である。
【
図26】ここ開示される分離可能な弁本体を示す図である。
【
図27】開示された実施の形態の逐次的な使用の方法を示す図である。
【
図28】医療装置から分離された「分割可能」ハブを示す図である。
【
図29】「分割可能」止血ハブに取り付けられたロックテレスコープ素子を示す図である。
【
図30】開示されたカテーテル/ハンドルの実施の形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
ここで開示されるのは、医療装置、例えば手術装置を調整、制御、及び操作するための方法、システム、及び装置である。実施の形態において、「手術装置」は、例えば、カテーテル、把持器具、開創器、針、刃付き装置、アブレーション装置、シース導入器、イメージング装置、それらの組み合わせ等、外科手術で使用される任意の器具を含み得る。ここで開示されるのは、手術装置、例えばカテーテルの向上された調整及び制御を提供する統合システムであり、これにより、患者により低コスト且つ低リスクで、良い結果をもたらすこと可能にする。
【0014】
開示された実施の形態は、シース、導入器、弁、ロックナット、ハブ等の取り外し可能又は分離可能なハードウェアを含む。開示された取り外し可能又は分離可能なハードウェアは、ハードウェアが切断されることなく又はアセンブリが分解されることなく、例えば開示されたハンドルアセンブリから取り外され、これにより、使用のより大きな容易さを提供し、カテーテル挿入箇所への機械的な力を低減し、出血を低減し、治療コストを低減しながら患者の転帰を改善する。
【0015】
(定義)
ここでは「a」及び「an」"は冠詞の文法上の対象の一つ以上(即ち少なくとも一つ)を指すために使用される。例として、「an element」は、一つ以上のelementを意味する。
【0016】
「備える」、「備えている」、「含む」、「含んでいる」、「有する」、及び「有している」は、包括的、開放的な意味で使用され、追加の要素が含まれ得ることを意味する。ここで使用される用語「ような」、「等」は、非限定的であり、説明目的のみに用いられる。「含む」及び「含むが限定されない」は、同義で用いられる。
【0017】
「分離可能」又は「取り外し可能」又は「分割可能」とは、ハンドルシステムを分解せず、又はハードウェアを切断せず、シース又は弁のようなハードウェアの部品がハンドルシステムから取り外され得ることを意味し、例えば、システムを分解せず、或いはシース又は弁本体を切断せず取り外され得る「Zip-away」シース、シース導入器、又は弁本体が挙げられる。分割可能とは、複数の部品から作られたハードウェアがハンドルシステムから解放されるために分割され得ること、又は伸縮を可能にする伸縮可能なスリットをハードウェアが備えること更に意味する。
【0018】
ここで使用される「又は」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、「及び/又は」を意味すると理解されるべきである。
【0019】
主題の方法によって治療される「患者」、「対象者」又は「ホスト」は、ヒト、又は哺乳類、魚類、鳥類、爬虫類、両生類のような非ヒト動物のいずれかを意味し得る。
【0020】
「薬学的に許容される」又は「治療上許容される」とは、有効成分の有効性又は生物学的活性を阻害せず、かつ患者に対して毒性のない物質を指す。
【0021】
「治療」又は「治療すること」とは、哺乳類、例えばヒト又はペットのような動物に対する任意の治療的介入を指し、以下を含む。
a.予防、即ち、臨床症状を発展しないようにすること、例えば、感染又は炎症が起こること及び/又は有害な状態に発展することを防ぐこと。
b.抑制、即ち、臨床症状の発展を阻止すること、例えば、進行中の感染を停止させて感染を完全に除く、又はもはや有害でない程度にすること。
c.緩和、即ち、臨床症状の後退を引き起こすこと、例えば、微生物感染によって引き起こされる又は関連する発熱及び/又は炎症の緩和を引き起こすこと。
治療は、本明細書に開示される組成物の複数回の投与を含み得る
【0022】
「低減する」、「抑える」、「抑制する」は、一般的に理解されている少なくする又は減少させるという意味を有する。
【0023】
システム及び装置
先行技術のものとは対照的に、開示されたシステム及び装置は、分離可能、取り外し可能、又は分割可能なシース、シース導入器、弁、ハブ等の分離可能、取り外し可能、又は分割可能なハードウェアを利用する。これにより、ユーザは、カテーテル又はハンドルアセンブリを切断又は分解することなく、例えばカテーテル又はハンドルアセンブリシステムからハードウェアを取り外すことができ、これにより、使用のより大きな容易さを提供し、カテーテル挿入箇所への機械的な力を低減し、出血を低減し、患者の転帰を改善する。
【0024】
さらに、開示されたシステム及び装置は、複数の手術装置を単一の物に組み込むことができ、例えばイメージングユニット(超音波など)と手術装置(処置用カテーテル又はシース拡張器など)とを単一のシステムに統合する。このような統合されたシステムは、より単純な処置、より低いコスト、必要な人員の削減を可能にし、向上した可視化の正確さにより安全且つ効果的である。開示されたシステムは、例えば以下を含む。
a.ハンドルアセンブリ
b.少なくとも一つの医療又は手術装置、及び
c.分離可能ハードウェア
【0025】
1)ハンドルアセンブリ
開示されたシステムは、二つ以上の手術又は医療装置を機械的に結合するハンドルアセンブリを含む。複数の装置を機械的に統合することによって、開業医は複数の装置の位置を調整する必要がなく処置自体に集中することができる。例えば、開示された実施の形態は、カテーテルが身体(鼠径部、腕、首、又は手首)に導入される部分の出血又はあざ、痛み、血栓又は血管の損傷、感染、及び心臓リズムの一時的な問題を含む、カテーテル法に共通して関連する有害事象のリスクを低減する。開示された実施の形態の使用を通して減少する更なる有害事象は、虚血、胸痛、心臓発作、動脈閉塞、及び動脈裂を含む。
【0026】
開示されたシステム及び装置は、複数の器具の位置を互いに対して「固定」又は維持することができ、例えば針を含むカテーテル又はシース導入器等の処置用手術装置の位置を、例えばイメージングユニットを含むカテーテルなどの位置決め装置に対して例えば固定することができ、これにより、オペレータは、手術装置、又は装置の部分、例えば針の先端のような装置の操作可能部分又はシース導入器のような手術道具の正確な位置をよりよく可視化することができ、よって、カテーテル/中隔穿孔位置、心腔寸法の測定、弁又は他の心臓構造に対する処置、及びそれらの組み合わせのような心臓処置をより正確に制御することができる。
【0027】
開示されたシステムは、ハンドルアセンブリ、及び少なくとも二つの手術装置、例えばカテーテル、シース導入器又は拡張器等を備える単一の又は複数の構成要素システムを含む。実施の形態では、一つのカテーテルは位置決め装置、例えば超音波ユニットのようなイメージングユニット、を含み得る。
【0028】
実施の形態では、ハンドルアセンブリは、例えば、針のような処置装置及び超音波ユニットのようなイメージング装置を含む手術装置のような複数の装置を、外殻、筐体、又はフレームに可逆的に取り付けるために、ロック、クリップ、空隙領域、留め金、及びそれらの組み合わせのような取り付け箇所を提供するとともに、オペレータに快適で安全なグリップを提供する。実施の形態では、ハンドルアセンブリは、(少なくとも部分的に)手術装置を囲む。実施の形態では、ハンドルアセンブリは、外科用装置が取り付けられるための取り付けフレームを提供する。開示されたハンドルアセンブリは、例えば、カテーテル、シース導入器、シース拡張器、イメージング装置、及び処置装置のような複数の手術装置の形状に適合するように形作られた「補完的な」空隙領域を含み得る。
【0029】
実施の形態では、ハンドルアセンブリは少なくとも一つの部品を含む。例えば、ハンドルアセンブリは、一つ以上の部分、例えば複数の手術装置を囲むように互いに適合する一つ以上の部分を含み得る。一つ以上の部分は、例えば、留め金、クリップ、ロック機構、それらの組み合わせ等の使用により、互いに可逆的に取り付け得る。ハンドルアセンブリは、装置を完全に囲む、装置を部分的に囲む、又はそれらの組み合わせをし得る。
【0030】
開示されたシステムは、カテーテル、例えばガイドカテーテルのような、例えば、手術装置の形状を補完することで州津装置に適合する内部空隙領域、留め金、ロック、クリップ、又は他の適切な取り付け装置を含むハンドルアセンブリを備える複数構成要素システムを含む。これらの内部空隙領域、留め金、ロック、クリップ、又は他の適切な取り付け装置は、例えばハンドルアセンブリの長軸に沿って、手術装置をハンドルに又はハンドル内に可逆的に固定することができる。
【0031】
開示されたシステムは、例えばイメージングユニットを同軸上に固定するために、例えば、イメージングユニットの形状を補完する内部の空隙領域又はクリップ又は他の適切な取り付け装置を備えるハンドルアセンブリを更に含み得る。実施の形態では、アセンブリは、複数の手術装置及びイメージングユニットを、例えばハンドルアセンブリの長軸に沿って安定的に位置することができるような、複数の空隙領域又はクリップ又は他の適切な取り付け装置を含む。これらの複数の空隙領域又はロック又はクリップ又は他の適切な取り付け装置は、空隙領域の中に又はクリップ又は他の適切な取り付け装置に位置する装置の長軸が、例えば、互いに平行になるように、例えば、互いに平行に方向付けられ得る。実施の形態では、空隙領域の中に又はクリップ又は他の適切な取り付け装置に位置する装置の長軸は互いに非平行である。
【0032】
開示された実施の形態は、管腔及び外殻、筐体、又はフレームを備えるハンドルアセンブリを含み、手術器具の使用の制御の度合い及び正確さ精度を高める。開示された実施の形態は、複数の手術器具の位置を互いに対して機械的に「固定」又は維持することができ、例えば、カテーテルのような手術装置の位置を、イメージング装置のような別の手術装置に対して、例えば、両方の装置の長軸に沿って固定することができる。これにより、オペレータは、手術装置の正確な位置をよりよく可視化及び制御することができる。開示された実施の形態は、長軸、例えばカテーテルのような複数の手術装置の長軸を機械的及び可逆的に連結するための手段を備える長軸を含み得る。
【0033】
実施の形態では、ハンドルアセンブリは、医療装置を取り囲んで又は部分的に取り囲んで可逆的に固定する、内部の「空隙」領域又はロック、留め金、又はクリップ(又はそれらの組み合わせ)を含み得る。実施の形態では、ハンドルアセンブリは、例えば空隙領域、クリップ、留め金、ロック、それらの組み合わせ、又は実施の形態においてフレームに統合される他の適切な取り付け装置を使用して、医療装置が可逆的に固定され得るフレームを含み得る。実施の形態では、ハンドルアセンブリは、手術装置を囲み、支持し、又は固定するために結合する複数の部品を含む。
【0034】
開示された「フレーム」ハンドルアセンブリが
図2(200)に示される。アセンブリの中の空隙領域は、250で見られるように、ハンドルアセンブリの内部全体に広がっている。空隙領域は、(一つまたは複数の)医療装置の形状に適合する形状、又は例えばカテーテルのような様々なデバイスに適合し得る一般的な形状であり得る。ハンドルアセンブリは、手術装置の特徴を調節するために(管腔1[230]又管腔2[240]に接続するために)手術装置に操作可能に接続された一つ以上の複数のスライダ(210,220)を含む。実施の形態では、スライダは制御性を高めるための「親指」又は「指」の溝を含む。実施の形態では、スライダの位置は、ハンドルアセンブリ上の着色又は線が付けられたパネルとの調整によって観察され得る。
【0035】
実施の形態では、ハンドルアセンブリはフレームのような一つの部分で構成される。例えば、ハンドアセンブリは、例えば、留め金、クリップ、ロック機構、それらの組み合わせ等の使用を通して手術装置に可逆的に取り付け得る一つの部分を備え得る。実施の形態では、ハンドルアセンブリは装置を部分的に囲み得る。
【0036】
開示されたシステムは、管腔を含むハンドルアセンブリ、及びカテーテルのような、例えば、手術装置の形状を補完するクリップ又は他の適切な取り付け装置を含むフレームを備える複数構成要素システムを含み得る。手術装置は、例えばハンドルアセンブリの長軸に沿って、クリップ又は他の適切な取付装置を介してフレームに可逆的に固定され得る。
【0037】
開示されたシステムは、例えば、イメージングユニットの形状を補完するクリップ又は他の適切な取り付け装置を備えるフレームを含むハンドルアセンブリを更に含み得る。実施の形態では、アセンブリは、複数の装置及びイメージングユニットを、例えばハンドルアセンブリの長軸に沿って安定的に位置し得るようなフレームを含む。
【0038】
実施の形態では、ハンドルアセンブリは、例えば近位及び遠位端に、例えば管状物等の手術装置又は付属機器を通過させるポートを含む。実施の形態では、これらのポートに関連するのは、更なる機器、例えば管状物等を確実に取り付け得るロック装置である。
【0039】
更なる実施の形態は、システムのより良い制御を提供するための、ユーザが接触するアセンブリの外観に溝又はスロット又は隆起を含む。
【0040】
実施の形態では、ハンドルアセンブリは、イメージングユニット、カテーテル、手術装置等をハンドルアセンブリに固定するためのロック取り付け箇所を備える。
【0041】
開示された実施の形態は、例えば、ハンドルアセンブリが取り付けられた手術装置又は装置と共に使用される管腔に適合するための、患者内への挿入のための少なくとも一つの管腔を含み得る。実施の形態では、少なくとも一つの管腔は、装置の少なくとも一部に沿った複数の内部管腔を含み得る。例えば、実施の形態では、開示されたハンドルアセンブリは、装置の遠位端に向かって開口する一つより多い管腔、及び装置の近位端に開口するより少ない管腔を含み得、一つより多い管腔はより少ない管腔を形成するために結合する。実施の形態では、管腔は、例えばここで開示されるZip-awayシースと共に使用するためのシース拡張器を含み得る。
【0042】
実施の形態では、ハンドルアセンブリは透明である。ある実施の形態では、ハンドルアセンブリは不透明である。
【0043】
実施の形態では、ハンドルアセンブリは、オペレータが距離、例えば、カテーテルの先端への又は先端からの針の距離をオペレータが測定することを助けるために、オペレータから見える目盛り、例えば、オペレータから見えるハンドルの領域上に印刷又は成形された色つき又は陰影付きの「定規」を含む。実施の形態では、ハンドルアセンブリは、治療領域に対するアセンブリの位置の決定を補助するために、オペレータから見える視覚的指標、例えば陰影又は色を含む。
【0044】
ここに記載されるハンドルアセンブリは、任意の適切な素材、例えばプラスチック系素材、熱可塑性エラストマー(TPE)又は熱可塑性オレフィン(TPO)から形成され得る。実施の形態では、ハンドルアセンブリは滅菌可能であり、例えば、ハンドルアセンブリはオートクレーブ可能である。オートクレーブ可能な実施の形態では、システムは、その全体において、又はその構成要素部分に分解されたときに、オートクレーブ可能であり得る。
【0045】
開示されたシステム及び装置は、カテーテルが標的組織、例えば心臓弁又は穿孔位置に対して前方を向いた位置に配置された状態で、カテーテル先端、二次器具、及び標的組織を単一の視野で位置決め、例えばイメージングする能力を提供し、これにより処置時間を削減し成功率を高め得る。実施の形態は、反射カテーテル先端の必要性をなくす。
【0046】
2)医療/手術装置
開示された実施の形態では、システムは、少なくとも一つの医療又は手術装置、例えばオペレータの手によって制御される手術装置を含む。実施の形態では、医療装置は、カテーテル、例えば、心臓血管、泌尿器、胃腸、神経血管、又は眼科の利用のために設計されたガイドカテーテル、又はシース導入器のような侵襲的装置を含む。
【0047】
構造的には、ガイドカテーテルは軸を画定し、近位端及び遠位端を含む。ガイドカテーテルはガイドカテーテルの近位端と遠位端との間に延びる少なくとも一つの管腔を更に含む。さらに、管腔は、例えば、心筋の中への注射のための針を含む針注入器、又は生検材料を取るための針、又は例えば心臓弁又は中隔欠損を横切って、血管系に追従して進むためにカテーテルの管腔を通過するワイヤを受容するように寸法決めされている。実施の形態では、流体(例えば生物製剤:細胞、遺伝子、タンパク質及び薬剤)の体外源が、針を通した送達のために注入器の近位端に取り付けられる。
【0048】
実施の形態では、カテーテルは、所定の形状に曲がるように付勢された遠位先端を含み(即ち、ガイドカテーテルは予め曲げられた部分を有しうる)、これにより、イメージング装置によって生成されるエネルギー場の遮断のためにカテーテルの遠位端を血管系内に位置させることができる。更なる実施の形態は、カテーテルの遠位先端を途中で捕まえるために、イメージングユニット又はエネルギー場(又はその両方)をカテーテルの長さに沿って軸方向に動かすことができるアクチュエータを備えるカテーテルを含む。
【0049】
開示された実施の形態は、血管系にエネルギー場を放射するために、トランシーバと組み合わせてジェネレータを利用する。この放射は、ガイドカテーテルの軸、例えばガイドカテーテルの長軸から実質的に半径方向に行われ得る。実施の形態では、先端がエネルギー場の中にあるとき、エネルギー(例えば超音波エネルギー)が先端から反射される。また、エネルギーは心臓のような標的組織によって反射される。実施の形態では、治療部位での使用のために、先端を越えて且つガイドカテーテルの遠位端から針を伸ばすために、ガイドカテーテルの管腔を通して次に針が進められ得る。実施の形態では、ガイドワイヤはカテーテルを通して進められ得る。実施の形態では、トランシーバに電子的に接続された検出器が、エネルギー場において、標的組織(例えば心臓)に対して先端が正確に位置している部分を決定するために、反射されたエネルギーの信号を受信及び評価する。注射部位での使用のために、先端を越えて且つガイドカテーテルの遠位端から針を伸ばすために、次に針注射器がガイドカテーテルの管腔を通して進められ得る。実施の形態では、針注射器ではなくガイドワイヤがカテーテルを通して進められ得る。開示された実施の形態は、複数のイメージング装置と統合された複数のカテーテルを含む。例えば、開示された実施の形態は、例えば2D、3D、4D等の複数のイメージング手段を含み得る。
【0050】
開示されたハンドルアセンブリとの使用に適した例示的なカテーテルが
図3に示される。図示したように、システム10は、その遠位端に先端14を有するガイドカテーテル12を含む。システム10は、ガイドカテーテル12の近位端に取り付けられるハンドル16をまた有し、アクチュエータ20はハンドル16の部分として含まれる。
【0051】
図3をなお参照すると、ガイドカテーテル12は針注射器30と共に使用され得る。より具体的には、針注射器30は、その遠位端に針34が形成された針ワイヤ32を含む(
図4参照)。流体供給源36も注射器30のために提供され、この源36は、注射器30を通して送達するための生物製剤(例えば細胞、遺伝子、タンパク質及び薬剤)を含む流体を保持し得る。図示したように、注射器30の針34及び針ワイヤ32の両方に対するガイドカテーテル12の管腔38(
図4参照)へのアクセスは、Yサイト40を介して提供される。
【0052】
実施の形態では、ガイドカテーテル12は再構成可能である。
図4では、ガイドカテーテル12の遠位部分にある折り曲げ可能部分42が、少なくとも一つの再構成可能部分44を有すると考えられることが示される。代わりに、追加の再構成可能部分46があっても良い。患者の血管系を通してカテーテルを曲げる又は操縦するための様々な装置が提案されている。開示された実施の形態では、このような装置はいずれも、ガイドカテーテル12を再構成するのに好適である。
【0053】
システム10の全体にとってより一般的に重要なガイドカテーテル12の別の構造的側面は、アクチュエータ20(
図3)に関する。より具体的には、イメージングユニットの操作とそれに伴うトランシーバ26の移動は、システム10の操作に不可欠である。
【0054】
開示されたシステムは、手術装置及びイメージングユニットのような位置決め装置を含み、イメージングユニットは、手術装置の全部又は一部を可視化するために使われうるエネルギー場を提供する。例えば、カテーテルを含むシステムでは、カテーテルの先端を可視化するためにエネルギー場が配置され得る。実施の形態では、エネルギー源は超音波源であり得る。実施の形態では、イメージングユニットは、アセンブリ、例えば、カテーテル、カテーテル先端、針、及びそれらの組み合わせの位置的側面目的で、ユニットの長軸から実質的に半径方向にエネルギー場を放射する。
【0055】
更なる実施の形態では、イメージングユニットは、トランシーバをガイドカテーテルに沿って軸方向に移動させるためにガイドカテーテルのハンドルの中に位置するアクチュエータを含む。実施の形態では、アクチュエータは起動ワイヤを含み、起動ワイヤの第1の端部はトランシーバに取り付けられ、第2の端部は例えばダイヤルに係合される。ダイヤルの操作は、ガイドカテーテルに沿ったトランシーバの軸方向の移動を生じる。構造的には、アクチュエータの動作可能構成要素は、ラックアンドピニオン、リードスクリュー、リールのような、いくつかのよく知られたタイプのいずれか一つとして選択され得る。
【0056】
図3を参照すると、システム10の動作中にアクチュエータ20が操作される。システム10は、エネルギージェネレータ22及び検出器244を含む。より具体的には、エネルギージェネレータ22と検出器24の両方は、起動ワイヤ28を介して(
図4に見られるように)トランシーバ26に電子的に接続される。起動ワイヤ28は、(
図4に見られるように)トランシーバ26を動かすためにアクチュエータによって操作され得る。エネルギージェネレータ22、検出器24及びトランシーバ26を総称して、ここではイメージングユニットと呼ぶ。
【0057】
図4を参照すると、ガイドカテーテルにはスリーブ54が形成されている。トランシーバ26は、アクチュエータの操作によってスリーブ54の内部で移動可能である。より具体的には、アクチュエータによるトランシーバの移動は、ガイドカテーテル42上で、範囲56に渡って、矢印66で示す軸50に沿った方向に前後に行われる。エネルギー場はトランシーバ26から放射される。詳細には、エネルギー場は主に軸50に垂直な方向に向けられ、トランシーバ26がジェネレータによって動作するときはいつでも放射される。ジェネレータは超音波エネルギーを発生し得るが、イメージングモダリティとして使用されることが知られている任意の他のタイプのエネルギー場が適している(例えばOCT)。さらに、超音波エネルギーの二次元場が典型的であるが、三次元又は四次元の超音波場も使用され得る。
【0058】
先端を備えるカテーテルを備える実施の形態では、一旦一致があると(即ち、ガイドカテーテルの先端がエネルギー場の内部に位置及び可視化されると)、先端が信号を反射する。重要なことは、この信号が、遠位先端の更なる位置決め、及びガイドカテーテルから注射部位に針を進めることに役立つことである。別の実施の形態として、カテーテルの遠位部分は、あらかじめ曲げられているのではなく、操縦可能であり得る。
【0059】
ここで説明されるシステムは、この分野で一般的な他のイメージングシステムに適合し、針又は他の二次器具を心臓又は他の組織に導入する際に正確に送達し見るために、これらの他のイメージングシステムの一つ以上と共に使用され得る。これらの他のイメージングシステムは、2D超音波、3D超音波、4D超音波、4D心臓内エコーMRI、MRI統合画像、MOGAマッピングシステム(Cordis)、血管造影、光コヒーレンストモグラフィ(OCT)、CT、PET/核イメージング、3Dマッピングシステム、3D左心室血管造影及び3D心エコーを含むがこれらに限定されない。
【0060】
開示された実施の形態は、針のような処置器具を備える手術装置を含み得る。開示された実施の形態は、血管系での先端の位置を可視化するためにガイドカテーテルの先端と相互作用するイメージングユニットを備えるカテーテルを含み得る。実施の形態では、イメージングユニットは、ジェネレータ、検出器、及びトランシーバを含む。実施の形態では、トランシーバは軸方向の移動のために、例えばガイドカテーテル上に取り付けられている。
図2では、イメージングユニットの管腔が240で示される。
【0061】
3)分離可能ハードウェア
開示された実施の形態は、弁、管腔、ハブ、又はシースのような分離可能、取り外し可能、分割可能、又は「Zip-away」ハードウェアの導入及び使用をさらに含み得る。実施の形態では、Zip-awayシースは放射線不透過性の可撓性材料を含む。実施の形態では、Zip-awayシースは、テフロン(登録商標)(ポリテトラフルオロエチレン;PTFE)等の可撓性材料を含む。実施の形態では、Zip-awayシースは、カニューレが皮下組織を通って移動する際にシースをカニューレ上の固定部分に保持させるテーパ端部を有する薄壁チューブを含み、チューブは、カニューレから引き戻されジッパを開く(zip away)ことができるように切れ目が入っている。
【0062】
開示されたZip-awayシースは、近位端、遠位端及びその間の管腔を有する細長いチューブを含む。実施の形態では、細長いチューブはまた、チューブの長さに沿って非長手方向のパターンに少なくとも一つの弱化領域を含む。例えば、実施の形態では、少なくとも一つの弱化領域は、実質的に直径方向に互いに対向して位置する二つの弱化領域を含む。更なる実施の形態では、少なくとも一つの弱化領域は、シースの壁の中に部分的に延びるスリットを含む。少なくとも一つの弱化領域は、シースの壁の内に部分的に延びるスリット、シースの壁の内の溝、又は一連の穿孔を含み得る。実施の形態において、穿孔は、Zip-awayシースの壁の内に部分的に延びる刻み目を含む。更なる実施の形態では、Zip-awayシースはZip-awayシースの近位端に結合されるタブを含む。タブは少なくとも一つの弱化領域を有する。タブ上の弱化領域の数はシース上の弱化領域の数と等しくてもよく、タブ上の弱化領域はシース上の弱化領域と位置がそろっている。実施の形態では、タブは、シースの外径よりも大きい外径及びZip-awayシース内の管腔の直径と実質的に同じ直径の内径を有する環状形状を含む。タブの少なくとも一つの弱化領域は、窪み、溝又はスリットを含み得る。カテーテルシースはまた、カテーテルシースから放射状に突出しカテーテルシースに沿って長手方向に走るフィンを含み得る。このフィンは、カテーテルシースの近位部であり且つタブの少なくとも一つの弱化領域から円周方向に約90°離れた位置に位置し得る。
【0063】
開示された実施の形態は、少なくとも一つの「引きワイヤ」を更に含む。実施の形態では、少なくとも一つの引きワイヤはシースの壁の中に一体的に配置されシースの長さ全体にわたって、例えば非長手方向のパターンで延びる。少なくとも一つの引きワイヤの近位部分はシースの近位端から延びる。
【0064】
実施の形態では、シースの中の二つの弱化領域は、スリット、溝、穿孔又は他の適切な構成のような形態を含み得る。スリットは、刃で傷をつけるようにしてシースに加えられる狭い開口として画定される。溝はスリットよりも広い開口として画定され、押し出しダイ又は他のシース製造具によってシースに組み込まれ得る。弱化領域を生成するために穿孔が利用される場合、穿孔は、空気がそれを通って流れないようにシースの壁を完全には貫通しない一連の刻み目であることが好ましい。
【0065】
実施の形態では、弱化領域は、破壊可能タブのすぐ遠位のシースの近位端で、その非長手方向のパターンを開始し得る。代わりに、弱化領域は、最初のシースのジッピングを容易にするために、シースの長さに沿って比較的短い距離で延びる長手方向のパターンでシースの近位端から始まり、それから非長手方向のパターンに移行し得る。シースのジッピングを更に容易にするために、実施の形態では二つの弱化領域は、シースの長さ全体にわたって互いに正反対に配置され得る。実施の形態は二つの弱化領域を有するものとして説明されたが、開示された実施形の態は二つの弱化領域に限定されない。シースは代わりにただ一つの弱化領域を含んでも良いし、二つより多い弱化領域を含んでも良い。
【0066】
非長手方向の弱化領域の利点は、非長手方向の弱化領域が、シースのより薄く弱い壁に沿って応力をより効率的に弱化領域に沿って分配することである。この改善された応力分布は、シースの強度特性および耐キンク性を改善する。さらに、弱化領域の非長手方向のパターンは、長手方向の弱化領域を有するシースと比較して、シースの操作及び回転のためのより大きなねじり強度を可能にする。
【0067】
弱化領域は、シースの製造の途中又は後にシースに加えられ得る。例えば、押し出しシースでは、スリット、溝又は穿孔のような所望の弱化領域をシースに追加するように構成された工具治具のような工具装置に押し出しシースを通すことにより、押し出し工程の一部として弱化領域が追加され得る。代わりに、押し出しシースが完全に押し出され硬化され、それから所望の弱化領域を追加するために工具装置に通され得る。らせん状の弱化部を生成するために、シース、工具装置のいずれか又は両方が、シースが工具装置を通る間に互いに対して回転させられ得る。弱化領域のらせんパターンのピッチを制御することは、シースが工具装置を通過する割合及びシースと工具装置との間の回転速度の機能である。らせんパターンのピッチは、シースの向上された強度とともにシースのジッピングを容易にするように均衡を取られうる。
【0068】
ここで開示されるのは、例えば、ナビゲーション装置及び針(RF又は標準)のための通常閉じた管腔に開口を生成することによる、取り外し可能又は分離可能なカテーテルシャフト又は管腔である。実施の形態では、カテーテルシャフトは、管腔の壁の「ジッパを開く(unzip)」ことによって管腔を開くための「ストリップ」を含み得る。ストリップは、ストリップ/ジッパ開放プロセスを開始するための機構を提供するためにプルタブに取り付けられ得る。実施の形態では、カテーテルシャフト又は管腔は、「ストリップ」又は取り外しプロセスを妨げ得るひも又はコイルを含まない。実施の形態では、取り外しを補助するスリットを形成するためのツールレス(カッタ、刃ブレード等)方法を補助するために、カテーテルの壁はポリマーとライナーのみで構成され得る。実施の形態では、このスリットにより、オペレータは、ハンドルアセンブリの側面から「出る」又は装置を取り外すことによって、ナビゲーション装置及び針を取り外すことができる。実施の形態では、取り外し可能な態様は、その長さの少なくとも一部に沿って補強する「棘」を含み得る。例示的な取り外し可能な二重管腔送達シースを
図25に示す。
【0069】
このような分離可能な態様は現在の装置と比較して大幅に改善された性能を提供する。例えば、使用時において、現在のカテーテルシース及び管腔はガイドワイヤ又は針を取り囲んで、静脈や動脈を通じた所望の治療位置へのアクセスを提供する。しかし、シースを取り外すために、シースを導入するために使用されたものと同じ経路に沿ってシースは典型的には「後方に」引かれる。したがって、シースを取り外すことは、シースが囲まれる装置又は血管壁のいずれかに接触する部分に摩擦力を生じさせる。Zip-asay設計を使用することで、シースの取り外しは、バナナが部分的にジップされるのと同じように、皮を全体として取り除くこととは対照的に、より容易になる。
【0070】
同様に、弁、ハブ等のような開示されたハードウェアは、例えば、管腔、又は針等の周囲からの取り外しを補助するために分離可能であり得る。例えば、
図28は、弁をカテーテルから取り外すことを可能にする「スリット」を備える開示された分離可能な弁アセンブリを示す。現在利用可能な止血弁及びTouhy-Borst弁は内径が限られている。この欠点に対処するため、開示された分離可能弁アセンブリは、(4Dイメージングのために必要なもののような)拡大された直径を提供するように設計されており、さらに重要なことに、弁アセンブリを切断又は解体することなくカテーテルの側面から取り外すことができる設計を包含する。開示された分離可能弁は、側面から開閉されるヒンジ又は二枚貝型の設計を含む。開示された実施の形態は、向上された取り外しの容易さを提供するために定位置で分解され得るマルチピース弁アセンブリ、例えば構成部品に分離されて取り外され得るマルチピース弁又はハブを含む。実施の形態では、分離可能なハードウェアは、カテーテルシステム又はその構成部品からの取り外しを可能にするためにスロットを十分に広く拡張され得るようなスロットを含み得る。例えば、円形又は管状の実施の形態では、スロットは、少なくとも5°、少なくとも10°、少なくとも15°、少なくとも20°、少なくとも25°、少なくとも30°、少なくとも35°、少なくとも40°、少なくとも45°等のハードウェアの中の空隙を含み得る。実施の形態では、スロットはカテーテルシステムの長軸に平行である。
【0071】
使用方法
ここで開示されるのは、手術装置及びイメージング装置を機械的に結合するハンドルアセンブリの使用を含む方法である。実施の形態では、手術装置は、手持ち式手術装置、例えばカテーテル、であり得る。実施の形態では、手術装置は、Zip-awayシース導入器であり得る。実施の形態では、イメージング装置は、手術装置の全部又は一部を可視化するために使用されるエネルギー場を提供する。
【0072】
開示された方法は、例えば、カテーテル及びエネルギー源を保持し、それによってカテーテル及びエネルギー源の相対位置を固定して、カテーテルの少なくとも一部がエネルギー場の中にあるようにするために、ここに記載されるようなハンドルアセンブリを使用する、カテーテル法のような医療処置を含む。
【0073】
開示された実施の形態は、カテーテル、例えば、カテーテルの遠位部分に沿って配置される予め曲げられた又は能動的に曲げられる部分を有する管腔が形成されたカテーテルを備えるハンドルアセンブリを含む器具を用いて、標的組織、例えば患者の心臓問題に対して処置を行うためのシステムを含む。その中を進んで二次器具の少なくとも一部がカテーテルを越えて、例えばカテーテルの遠位端を越えて延びるために、二次器具がカテーテルの管腔に挿入され得る。例えば、二次器具は、針注射器、電気生理学アブレーションカテーテル、又は塞栓防止装置又は他の装置を送達するための送達カテーテルであり得る。また、軸から実質的に半径方向にエネルギー場を放射するために、イメージングユニットトランシーバーがカテーテルに連結され得る。この配置により、イメージングユニットは、カテーテルの遠位端にある先端、針のような二次器具、及び標的とする心臓組織を同時にイメージングすることができる。
【0074】
開示された方法は、カテーテル法、例えば心臓カテーテル法を含み、心臓カテーテル法は末梢動脈又は静脈を通り心臓へのアクセスを得る多くの処置を含む。一般に、これは橈骨動脈、内頸静脈、及び大腿動脈/静脈を含む。
【0075】
一度アクセスが得られれば、カテーテルは、例えば、心臓へ及び心臓の周囲をナビゲートするために使用される。カテーテルには多数の形状、長さ、直径、管腔の数の形式があり、針、切断道具、電極及びバルーンのような他の特徴を含み得る。定位置にくるとそれらは測定又は医療介入に使用され得る。イメージングはカテーテル法の重要な側面であり、一般的にはフルオロスコピーを含むが、心エコー検査(TTE,TEE,ICE)及び超音波検査(IVUS)の形も含み得る。
【0076】
開示された実施の形態は、心臓カテーテル法のための方法を備える。例えば、開示された方法は、四つの心腔の圧力の測定、心臓の四つの心腔の酸素含有量を測定するための血液のサンプルの採取、心房中隔及び心室中隔、心耳、心臓の弁又は心腔の欠陥の同定及び測定、生検等を含む。
【0077】
実施の形態では、心臓の左側のカテーテル法は、動脈を通してカテーテルを通すことによって行われる。実施の形態では、心臓の右側のカテーテル法は、静脈を通してカテーテルを通すことによって行われる。「右から左」の処置もここで開示されており、心臓の左側にアクセスするために中隔が貫通される。
【0078】
開示された方法は、中隔穿刺、生検、心臓弁の修復又は置換、バルーン弁形成、血栓の治療、及び診断検査を含む。開示された方法との使用に好適な診断検査は、冠動脈造影、心臓内心エコー、光コヒーレンストモグラフィー(OCT)等を含む。
【0079】
開示された実施形態は、例えば、以下の診断及び/又は治療での開示されたシステム及び装置の使用を含み得る。
a.中隔穿刺
b.心筋症:シャント、弁膜症、又は心臓発作等による心筋の肥厚又は弱化による心臓の肥大
c.先天性心疾患:胎児発達の間に形成された一つ以上の心臓構造の欠陥
d.心不全:シャント、弁膜症、心臓発作等によって心筋が弱りすぎて血液をうまく送れなくなり、血管及び肺の鬱血につながる状態
e.心臓弁膜症:心臓内の血流の低下につながる一つ以上の心臓弁の障害
f.心房細動アブレーションのような不整脈
g.左心耳閉鎖
h.弁周囲漏出
i.PFO(卵円孔開存症)及びASD(心房中隔欠損)の閉鎖
j.経皮寝室補助装置
k.血行動態の測定
l.動脈硬化:弁の機能不全を引き起こす弁尖への脂肪、コレステロール、カルシウム、及び凝固物質の沈着
m.心房間シャント
n.中隔切開
【0080】
開示された方法は、心房中隔の処置及び治療を含む。例えば、開示された方法は、心房中隔の穿刺、(例えば、僧帽弁修復又は心房アブレーションを行うための)心房中隔のワイヤの横断、心房中隔欠損(ASD)閉鎖、及び卵円孔開存(PFO)閉鎖又は左心耳閉鎖を含む。
【0081】
更に開示された実施の形態は、例えば、大動脈弁の横断し、細胞(例えば幹細胞)又は活性薬剤の心内膜への送達、心室中隔の横断、心臓弁の修復又は置換を含む。
【0082】
更に開示された実施の形態は、経中隔穿刺、右心腔から左心腔へのカテーテル及びワイヤの搬送、卵円孔開存閉鎖、左心耳閉鎖、心房細動アブレーション、心房粗動アブレーション、僧帽弁修復又は置換、三尖弁修復又は置換、弁周囲、肺動脈弁修復又は置換、経カテーテル大動脈弁置換、心室中隔欠損閉鎖、及び冠静脈洞を含む処置を含む。
【0083】
(実施例)
以下の非限定的な例は、代表的な実施の形態のより完全な理解を容易にするために、例示目的のみで提供される。これらの例は、本明細書に記載の実施の形態を限定するものと解釈されるべきではない。
【0084】
(実施例1)
(ハンドルアセンブリの装着)
図6に見られるように、ハンドルアセンブリが梱包から取り出される。
図6は、二重管腔カテーテルシャフト3、後部トラック5、針スライド6、針ロックレバー7、止血弁9、Touhyノブ10、近位ロック11、遠位ロック12、及び装置の配置を測るための着色又は他の視覚的指標を備える深さインジケータ13を示す。
【0085】
UltraNav(商標)カテーテルは、SVC(上大静脈)内に予め配置されたたJワイヤ(導入器針に通された柔軟なワイヤ)の上に導入され、UltraNav(商標)カテーテルは右心房に配置される。
【0086】
ICE(心臓内心エコーカテーテル)又はAcuNav(商標)カテーテル管腔2は、Touhyノブ10(
図11)を介して止血弁8に装着される。
【0087】
ICE(心臓内心エコーカテーテル)又は4D ICE、又はAcuNav(商標)カテーテル2が後部トラック5に装着される(
図12)。
【0088】
ICE又はAcuNav(商標)カテーテル2を後部トラックに固定するために遠位ロック12及び近位ロック11が回転される(
図13)。
【0089】
後部トラック5及びAcuNav(商標)が前方に押され(
図14)、前部本体が静止し、ハンドルアセンブリーシャフト3の遠位管腔からAcuNav(商標)先端1を露出させる(
図15)。
【0090】
AcuNav(商標)の位置は、ノブを回転し、Touhyバルブ10をAcuNav(商標)シャフト上で閉じることでロックされる(
図16)。
【0091】
針ロックレバー7が開かれ後部トラック5が後退する(
図7)。
【0092】
針スライドを深さインジケータの最も近位側の陰影領域内に配置することで、針がカテーテル先端の遠位端から突出しないことを確認しながら(
図8)、針1が止血弁8上に装着される。
【0093】
【0094】
針ハブ1を針スライド内に固定するために針ルロックレバー7が回転される(
図10)。
【0095】
アセンブリが使用位置に移動される(
図17)。ハンドルアセンブリカテーテルシャフト3から針1を突出させるために針スライドが前方に押される(
図18)。
【0096】
適切に穿刺するために、陰影をつけられた深さインジケータの最遠位部分まで針が進められる。
【0097】
(実施例2)
(心臓構造のリアルタイム可視化及び同時診断及び/又は治療)
中隔穿刺、カテーテルアブレーション、弁修復又は置換、左心耳閉鎖のような心臓構造に対する現在の可視化及び治療技術は全て、処置機器と分かれたイメージング機器を用いて行われ、これは心臓及び呼吸の動作の間の頻繁な可視化の喪失につながり得る。
【0098】
開示されたカテーテルハンドルアセンブリの目的は、を一つの管腔(管腔A)の中の超音波イメージングカテーテル又はカテーテル(2-D又は3-D及び4-Dイメージング撮像)、及びを第2の管腔(管腔B)の中の中隔穿刺のための針、アブレーションカテーテル、又は弁修復のための任意のカテーテル等の他の機器を組み込んで連携させることである。これにより、連続的な心臓の動きにかかわらず、そのようなカテーテルを直接且つ同時にリアルタイムに可視化し、そのようなカテーテルと心臓組織との相互作用をリアルタイムに可視化することができる。この方法及び設計により、カテーテルを右から左へ、及びその逆に、心腔の間で搬送することもできる。この処置は患者が起きている間に一人のオペレータによって行われる。この手法は経食道エコー(TEE)及び麻酔の必要性を減らし得る。
【0099】
処置の説明:ハンドルアセンブリ管腔が大腿静脈を通ってJワイヤ0.035上に導入され、SVC(上大静脈)内に配置された。超音波カテーテルが、SVCにカテーテルを導入する前または後に、先端又は末端まで管腔Aの中に導入された。針又は他のカテーテルが先端から1-2mm近位まで管腔Bに導入された。先端まで針カテーテルを導入した後、管腔Bの先端を可視化するために超音波カテーテルが1-2インチ進められた。管腔Bの先端が明瞭に見えたら、ハンドルアセンブリが超音波カテーテルを定位置にロックした。システムは、回転、引き戻し、又は一つのシステムとして意図する標的に向かって進められ得る。また、中隔穿刺のための中隔の標的領域を超音波視覚化した後、ICEカテーテルは定位置に保持され、超音波ビームによって照射されるまでUltraNav(商標)カテーテルが引き戻される。
【0100】
処置のシナリオ:
a.中隔穿刺:カテーテルを右心房(RA)上部に位置させ、超音波で管腔Bの先端が管腔A内に見えた後、カテーテルが緩やかに反時計回りに回転しながら心房中隔が見えるまで引き戻され、管腔Bの先端が意図した位置で中隔にテンティングするようにされる。その後、カテーテルは、回転、引き戻し、又は前進によって、窩又は中隔の意図した部位の正確な場所まで操作され得る。針は右心房から左心房へ中隔を通って進み得る。Bovieは必要に応じて及び厚い又は動脈瘤の中隔の場合に使用され得る。管腔Bの先端が針の上を左心房に数ミリメートル進められると、針が取り外されamplatzer super stiffワイヤ0.035、又は他の固いワイヤが管腔Bを通して肺静脈又は左心房に進められる。カテーテルは、肺静脈にワイヤが配置された後、又はそれ自体が曲がるpro trackのような別のワイヤが左心房に配置された後、取り外され得る。カテーテルを取り外した後、ワイヤを介して右心房から左心房に他のカテーテルも進められ得る。
b.ハンドルアセンブリカテーテルの右側から左側への搬送:二重管腔を持つハンドルアセンブリのカテーテルは、心腔の間で他のカテーテルを搬送するために使用され得る。例えば、カテーテルが右心房から左心房に渡った後、別の超音波カテーテル又はアブレーションカテーテルを右心房から左心房に搬送するために使用され得る。
c.不整脈のアブレーション:項目(a)で説明したように中隔穿刺し管腔Bが中隔を渡った後、カテーテルが管腔Bを通って左心房に進められ得る。超音波カテーテルがカテーテル(管腔A)を通って、アブレーションの位置及び効果を確認するための直接可視化の下に肺静脈のアブレーションが行われる左心房にそれから搬送される。これにより、アブレーションの安全性及び有効性が高められ得る。
d.中隔閉鎖:カテーテルが中隔を渡った後、amplatzer、cardioform、又は他のもののようが閉鎖装置を管腔Bに、超音波が内腔Aに配置されうる。同時に転帰を確認ために装置を安全に送達しながら、直接可視化の下で心臓の解剖学的構造を測定し、正しい装置のサイズを選択し得る。
e.三尖弁の修復:現在、三尖弁の修復はTEE(経食道心エコー)又は別の超音波ガイダンスの下で行われている。ハンドルアセンブリは、心臓が動いている間、一人の医師に一貫した画質でシステムを操作する能力を提供する。これにより、他の医師又は技師の必要がなくなる。全身麻酔の必要もなくなり患者のリスクが軽減される。TEEは三尖弁を弁修復のために十分に可視化することに限界があるため、カテーテルは鮮明且つ正確な心臓内画像を提供し得る。
f.冠静脈洞のカニュレーション:現在、装置は直接フルオロスコピーの下で冠静脈洞に配置され、冠静脈洞開口部の可視化が可能である。開示されたハンドルアセンブリは開口部に係合し、直接可視化の下で冠動脈洞にワイヤを送達できる。ペースメーカーのリードの配置、Carillon装置等のような僧帽弁を修復するための装置の配置を補助することができる。
g.左心耳(LAA)閉鎖:項目(b)で記載した超音波カテーテルで横断する能力よって、医師は左心耳の開口部を測定し、直接可視化の下で適切な装置を左心耳に配置し、その結果のフィードバックを即座に得ることができる。
h.僧帽弁の修復/置換:項目(e)の三尖弁と同様の記述。
【0101】
(実施例3)
(生検)
60歳の男性が心臓生検を必要としている。ここで開示されるハンドルアセンブリは、組織サンプリング装置を備えるカテーテルと、処置中にカテーテル先端を可視化するためのイメージングユニットとを統合するために使用される。
【0102】
(実施例4)
(バルーン弁形成)
60歳の男性がバルーン弁形成を必要としている。ここで開示されるハンドルアセンブリは、カテーテルと処置中にカテーテル先端及びバルーンの位置並びに膨張を可視化するためのイメージングユニットとを統合するために使用される。
【0103】
(実施例5)
(血管機能検査)
44歳の患者は、装置挿入のための冠静脈洞の可視化を必要としている。ここで開示されるハンドルアセンブリは、カテーテルと、処置中にカテーテル先端を可視化するためのイメージングユニットとを統合するために使用される。シースの取り外しを容易にするためZip-awayシースが使用される。
【0104】
(実施例6)
(実施の形態の試験)
この研究は2020年1月28日にミネアポリスで行われた。イヌのモデルが使用された。
【0105】
この研究で使用されたハンドルアセンブリは、15.3Fr、25mmの曲がった先端部分を有し長さ68cmであった(この先端の長さが最も動物モデルに適合していた)。小管腔は0.055インチであり大管腔は0.123インチであった。
【0106】
ハンドルの設計は
図5及び
図6に示される。このハンドルの設計が、複数のカテーテルの相対位置を固定することを可能にし、それらはユニットとして配置され得る。この設計が中隔穿刺の明瞭な視覚化を可能にする(
図20)。
【0107】
(実施例7)
(動物実験)
開示されたハンドルアセンブリの非GLPプロトタイプ評価。
【0108】
目的
この研究は、ここに記載されたカテーテル及びハンドルアセンブリを評価するために実施された。研究の結果は、設計及び開発を進めるために使用され得る。
【0109】
目標
研究の目標は、ハンドルアセンブリの評価及び使用指示書の開発であった。
【0110】
非侵襲的心臓処置はしばしば心臓の左側と右側の両方で行われる。心臓の解剖学的構造に基づけば、経中隔穿刺を通して心臓の右側から左側にアクセスすることができる。この処置は、心臓の右心房に入る小さな針を含み、右心房と左心房とを隔てる組織壁を突き通り、小さな管が左心房に残される。この処置によって、動脈にアクセスすること、及び大動脈(身体内で最大の動脈)に装置を長期間残すことなく心臓の左側にアクセスすることができる。使用される装置は、安全で効果的な治療を提供するために、確実に卵円窩の位置決めをし、且つ特定の位置で安全に中隔を穿刺できなければならない。
【0111】
この研究の目的は、装置のプロトタイプを犬の心臓内で試験し、装置が意図したとおりに機能することを証明することであった。
【0112】
手順
a.1匹のイヌが急性処置のために準備された。心臓解剖学的構造での被験品の有効性を示すために医師によって急性評価が行われた。評価はスポンサーの試験ニーズが満たされるまで行われた。急性評価に続いて、動物は犠牲にされ標的解剖学的構造はグロス剖検評価を受けた。
【0113】
処置前の活動
【表1】
5.7.1.2.処置前物質投与
【表2】
5.7.1.3 処置内活動
【表3】
5.7.1.4 処置内物質投与
【表4-1】
【表4-2】
5.7.1.5 処置内方法
【表5-1】
【表5-2】
【0114】
プロトタイプ、0.035ガイドワイヤ及び中隔横断針が試験担当者に提供された。試験施設(APS)は16Fr及び20Frの導入器シースを提供した。二つのハンドルプロトタイプ及び八つのカテーテルプロトタイプ(以下の表に記載)が提供された。
【表6】
【0115】
結果
超音波画像、X線(シネ)画像及び四分割図のデジタル記録が検査施設から提供された。結果は以下に要約される。
【0116】
中隔横断の試行
通常のJ先端ワイヤ(0.035、長さ260cm、J先端形状)及び16Fr導入器シースが全てのすべての試行で使用された。ICEカテーテルが管腔Bに挿入され、カテーテルの先端の位置に合わされた。カテーテルはJ先端0.035ワイヤを越えて容易に進んだ。ワイヤが取り外され、短軸像及びbi-caval像で中隔を可視化するためにICEが進められた。針が管腔Aの先端までそれから進められた。ICEが管腔Aの先端を可視化するまで、ICEを定位置に保ったままカテーテルが引き戻され、中隔をテンティングした。針が中隔まで進められ、Bovie(RF)が適用された。針が左心房へ中隔を渡ったことが見られ、検証はバブルテスト及び血管造影によってなされた。
【0117】
使用されたハンドルは、カテーテルがハンドルアセンブリと共にシステムとして一緒に超音波を失うことなく回転させることができることを実証した。システムが一斉にロックされると、超音波がカテーテルに対して固定される。
【0118】
研究の経験によって示唆された装置の使用指示書は以下の通りである。
a.UltraNav(商標)カテーテルをハンドルに装着する。
b.超音波(US)カテーテルをUltraNav(商標)カテーテルの管腔Bに装着する。
c.USカテーテルビームをUltraNav(商標)カテーテルの管腔Aの先端の位置に合わせ、超音波カテーテルをUltraNav(商標)の内部へ及びロック位置へ引き戻す。
d.UltraNav(商標)カテーテルの管腔Aにガイドワイヤを挿入する。
e.UltraNav(商標)システムを16Fシースを通して身体へ導入する。
f.ガイドワイヤを上大静脈(SVC)へ進める。
g.UltraNav(商標)カテーテルをワイヤを越えてSVCへ進める。
h.USカテーテルを中隔を見ながら所望の位置ヘ進め、USカテーテルをロックする。
i.ガイドワイヤをUltraNav(商標)カテーテルの管腔Aから取り外す。
j.所望の経食道穿刺針をUltraNav(商標)カテーテルの管腔Aに装着する。
k.ハンドルを用いて、探り針及び針をハンドルに示された青い部分の始点まで進める。それから探り針を取り外す。
l.USカテーテルが所望の位置に入った状態で、UltraNav(商標)カテーテルを所望の位置へ引き、USカテーテルを定位置にロックする。
m.中隔をテンティングする。
n.針をハンドルの赤い部分へ進めて中隔を穿刺する。中隔の穿刺を容易にするためにBovieが用いられ得る。
o.針が中隔を渡った後、カテーテルの先端を針を越えて左心房へ進め、針を取り除く。
【0119】
(実施例8)
(Zip-away方法)
図6に見られるように、ハンドルアセンブリが梱包から取り出される。
図6は、二重管腔カテーテルシャフト3、後部トラック5、針スライド6、針ロックレバー7、止血弁9、Touhyノブ10、近位ロック11、遠位ロック12、及び装置の配置を測るための着色又は他の視覚的指標を備える深さインジケータ13を示す。
【0120】
Zip-awayシース導入器がハンドルに装着される。
【0121】
図24を参照すると、二重管腔が右心房(RA)内に位置する。イメージングカテーテルが管腔Bに装着され、中隔の進入の点を可視化するようにそれから操作される。
【0122】
針及びカテーテル先端(管腔A)が進入の領域に近い中隔にそれから位置する。ガイダンスの下で針が横断し、カテーテル先端が針を越えて左心房へ進められる。
【0123】
針がそれから取り除かれ、それから硬いワイヤが配置される。超音波カテーテルが二重管腔の内部へそれから後退させられる。(超音波のような)イメージングカテーテルの開口部が左心房に近くなるようにカテーテルがそれから進められる。その後、イメージングカテーテルが左心房へそれから進められる。
【0124】
追加のカテーテルがある腔から別の腔へ(この場合は右心房から左心房へ)移動させられ得、それからイメージングカテーテルが任意の他の所望のカテーテル(アブレーションカテーテル又はLAA閉鎖装置、又は僧帽弁クリップ装置等)と交換される。
【0125】
それから、カテーテルは、イメージング管腔(管腔B)のZip awayシースを通して取り外され、超音波を左心房に及び追加の機器にアクセスするための硬いワイヤが残される。
【0126】
(実施例9)
(Zip-away方法)
図27は、開示された方法の工程の順序を示す。
1)卵円窩の穿刺が成功裏に完了した後に針(270)が取り外される。
2)ガイドワイヤー(276)がカテーテルに挿入され、左心房内に配置される。
3)「分割可能」止血弁本体(274)がハンドルアセンブリから取り外される。
4)Zip-away二重管腔カテーテル(280)が4D超音波カテーテル(278)シャフトから取り外されるのと同時に、同様の方法でガイドワイヤ(276)から管腔が取り外される。「Zip-away」効果がシャフトを切開することなくカテーテルが取り外されることを可能にする。
5)4D超音波位置決め弁がアセンブリ及び4D超音波カテーテルの周囲から取り外される。
6)二重管腔Zip-awayの残った部分が、4D超音波カテーテル及び左心房に「留置」されているガイドワイヤ(276)から完全に取り外される(身体の外へ一端出ると出血を限定する)。
【0127】
(実施例10)
(カテーテル法の方法)
UltraNav(商標)カテーテルは、標準の大腿骨アプローチを用いて16Frの導入器シースを通って身体に導入される。ガイドワイヤがシースを通って上大静脈に進められ、UltraNav(商標)カテーテルがワイヤを越えて上大静脈に進められる。フルオロスコピーの下でUltraNav(商標)カテーテルが所望位置に進められる。超音波カテーテルがカテーテルの管腔B(管腔B及び管腔Aの位置のために
図30を参照)を通ってそれから進められ、中隔のイメージングに使用される。超音波カテーテル位置はハンドルの定位置にロックされる。ガイドワイヤが管腔Aから取り外され、所望の経中隔針がUltraNav(商標)カテーテルの管腔Aに装着され、針の近位端がハンドルに固定される。ハンドルの中の針キャリッジが前方にスライドされることで、針がカテーテル先端のすぐ中までそれから進められる。超音波ガイダンスの下で、UltraNav(商標)カテーテル先端が中隔の所望の位置まで引かれ、ハンドルの中の定位置でロックされる。超音波可視化の下で、UltraNav(商標)カテーテルの管腔Aの先端で中隔がテンティングされ、中隔を穿刺するために針が進められる。
図31は、針が中隔をテンティング及び穿刺することを実証する動物実験からの超音波画像である。中隔穿刺の後、針がUltraNav(商標)カテーテルの中に引き戻され、ガイドワイヤを送達するためにUltraNav(商標)カテーテルの管腔Aが左心房内に渡る。ガイドワイヤが左心房に送達された後、ガイドワイヤを定位置に残してカテーテルが取り外される。
【0128】
開示された実施の形態
実施の形態1-二つの医療装置の相対位置を固定するための心臓カテーテル法システムであって、前記システムは、
少なくとも二つの医療装置を固定するための少なくとも二つのクリップを備えるハンドルフレームと、
管腔と、
弁、シース、及びハブからなる群から選択される分離可能なハードウェアと、
を備える。
【0129】
実施の形態2-前記分離可能なハードウェアは弁を含む、先の実施の形態のいずれかに記載のシステム。
【0130】
実施の形態3-前記分離可能なハードウェアはシースを含む、先の実施の形態のいずれかに記載のシステム。
【0131】
実施の形態4-前記分離可能なハードウェアはハブを含む、先の実施の形態のいずれかに記載のシステム。
【0132】
実施の形態5-前記二つの医療装置はイメージングユニットを含む、先の実施の形態のいずれかに記載のシステム。
【0133】
実施の形態6-前記イメージングユニットは超音波ユニットを含む、実施の形態5に記載のシステム。
【0134】
実施の形態7-前記二つの医療装置はイメージングユニットと針とを含む、実施の形態5に記載のシステム。
【0135】
実施の形態8-心臓カテーテル法処置を行うための方法であって、前記方法は少なくとも二つの手術装置の相対位置を固定するためのシステムの使用を備え、前記装置の少なくとも一つはZip-awayシース導入器を含み、前記システムは前記シース導入器の形状に補完的なクリップを備えるハンドルアセンブリを備える。
【0136】
実施の形態9-前記心臓カテーテル法処置は弁形成又は弁修復を含む、実施の形態8に記載の方法。
【0137】
実施の形態10-前記心臓カテーテル法処置はバルーン弁形成又は弁修復を含む、実施の形態9に記載の方法。
【0138】
実施の形態11-前記少なくとも二つの手術装置はイメージングユニットを含む、実施の形態8に記載の方法。
【0139】
実施の形態12-前記イメージングユニットは超音波ユニットを含む、実施の形態11に記載の方法。
【0140】
実施の形態13-前記イメージングユニットは2D、3D、又は4D超音波ユニットを含む、実施の形態12に記載の方法。
【0141】
実施の形態14-前記システムはイメージングユニットの形状に補完的なクリップを更に備える、実施の形態13に記載の方法。
【0142】
実施の形態15-前記心臓カテーテル法処置は患者の中隔の穿刺を含む、実施の形態9に記載の方法。
【0143】
締めくくりに、本明細書の態様は、特定の実施の形態を参照することによって強調されるが、当業者は、これらの開示された実施の形態は、ここに開示された主題の原理の単なる例示であることを容易に理解するであろう。したがって、開示された主題は、ここに記載される特定の方法論、プロトコル、及び/又は装置等に決して限定されないことが理解されるべきである。このように、開示された主題の様々な変更又は変化又は代替的構成が、本明細書の精神から逸脱することなく、ここでの教示に従ってなされ得る。最後に、ここで使用される専門用語は、特定の実施の形態を説明する目的のためだけのものであり、本開示の範囲を限定することを意図するものではなく、それは請求項によってのみ定義される。したがって、本開示の実施の形態は、厳密に図示及び記載されたものに限定されない。
【0144】
ここに記載された方法及び装置を実施するための発明者に知られた最良の形態を含む、ある実施の形態がここで説明される。当然、これらの記載された実施の形態の変形は、前述の記載を読むことで当業者に明らかになるであろう。したがって、本開示は、適用される法律によって許容されるかぎり、ここに添付された請求項に記載された主題の全ての変更及び均等物を含む。さらに、その全ての可能な変形での上記の実施の形態の任意の組み合わせは、ここそうでないと示されない限り、又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、開示によって包含される。
【0145】
本開示の代替的な実施の形態、要素、又はステップのグループ分けは限定として解釈されない。各グループ要素は、個別に又はここで開示される他のグループ要素との任意の組み合わせで言及又はクレームされ得る。利便性及び/又は特許性の理由から、グループの一つ以上の要素がグループに含まれる、又は削除されることが見込まれる。このような任意の包含又は削除が起こった場合、明細書は、添付の特許請求の範囲において使用される全てのMarkushグループの記載を満たすように修正されたグループを含むと考えられる。
【0146】
そうでないと示されない限り、本明細書及び請求項で使用される特徴、項目、量、パラメータ、特性、文言等を表す全ての数は、いかなる場合も「約」という文言によって修飾されていると理解される。ここで使用されるかぎり、「約」という文言は、そう修飾された特徴、項目、量、パラメータ、特性、又は文言が、記載された特徴、項目、量、パラメータ、特性、又は文言の値の上下にプラスマイナス10%の範囲を包含することを意味する。したがって、反対に示されない限り、明細書及び添付の請求項に記載された数値パラメータは変動し得る近似値である。少なくとも、均等論の適用を特許請求の範囲に限定しようとするものではないが、各数値表示は、報告された有効数字の数値に照らして、及び通常の丸め技術を適用することによって少なくとも解釈されるべきである。開示の広い範囲を説明する数値範囲及び値が近似値であるにもかかわらず、特定の実施例で説明する数値範囲及び値は可能な限り正確に報告されている。しかしながら、任意の数値範囲又は値は、それぞれの試験測定で見つかる標準偏差から必然的に生じるある誤差を本質的に含む。ここでの値の数値範囲の記載は、範囲に含まれるそれぞれ分かれた数値に個別に言及する簡単な方法として機能することを意図したものにすぎない。ここでそうでないと示されない限り、数値範囲のそれぞれ個別の値はここに個別に記載されているかのように本明細書に組み込まれる。
【0147】
開示を説明する文脈で(特に以下の請求項の文脈において)使用される文言「a」、「an」、「the」及び類似の指示対象は、ここでそうでないと示されない限り又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数形及び複数形の両方を含めると解釈される。ここに記載される全ての方法は、ここでそうでないと示されない限り又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で実行され得る。ここで提供される任意の及び全ての例、又は例示的な言語(例えば「のような」)の使用は、開示をより明らかにすることを意図しているにすぎず、そうでない請求される範囲に制限をもたらさない。本明細書のいかなる言葉も、ここで開示される実施の形態の実施に不可欠な請求されていない要素を示すものとして解釈されるべきではない。
【0148】
ここで開示される特定の実施の形態は、請求項では、~から構成される、又は~から実質的に構成される、を用いて更に限定され得る。請求項で使用される場合、出願時であろうと補正により追加されたものであろうと、transition term「~から構成される」は、請求項で特定されない任意の要素、ステップ、又は構成要素を除外する。transition term「~から実質的に構成される」は、特許請求の範囲を、特定された物質又はステップ及び基本的且つ新規の特徴に物質的に影響しないものに限定する。このように請求される本開示の実施の形態は、本質的又は明白に記載され可能にされる。
【0149】
(付記)
(付記1)
二つの医療装置の相対位置を固定するための心臓カテーテル法システムであって、前記システムは、
少なくとも二つの医療装置を固定するための少なくとも二つのクリップを備えるハンドルフレームと、
管腔と、
弁、シース、及びハブからなる群から選択される分離可能なハードウェアと、
を備える、システム。
【0150】
(付記2)
前記分離可能なハードウェアは弁を含む、付記1に記載のシステム。
【0151】
(付記3)
前記分離可能なハードウェアはシースを含む、付記1に記載のシステム。
【0152】
(付記4)
前記分離可能なハードウェアはハブを含む、付記1に記載のシステム。
【0153】
(付記5)
前記二つの医療装置はイメージングユニットを含む、付記4に記載のシステム。
【0154】
(付記6)
前記イメージングユニットは超音波ユニットを含む、付記5に記載のシステム。
【0155】
(付記7)
前記二つの医療装置はイメージングユニットと針とを含む、付記5に記載のシステム。
【0156】
(付記8)
心臓カテーテル法処置を行うための方法であって、前記方法は少なくとも二つの手術装置の相対位置を固定するためのシステムの使用を備え、前記装置の少なくとも一つはZip-awayシース導入器を含み、前記システムは前記シース導入器の形状に補完的なクリップを備えるハンドルアセンブリを備える、方法。
【0157】
(付記9)
前記心臓カテーテル法処置は弁形成又は弁修復を含む、付記8に記載の方法。
【0158】
(付記10)
前記心臓カテーテル法処置はバルーン弁形成又は弁修復を含む、付記9に記載の方法。
【0159】
(付記11)
前記少なくとも二つの手術装置はイメージングユニットを含む、付記8に記載の方法。
【0160】
(付記12)
前記イメージングユニットは超音波ユニットを含む、付記11に記載の方法。
【0161】
(付記13)
前記イメージングユニットは2D、3D、又は4D超音波ユニットを含む、付記12に記載の方法。
【0162】
(付記14)
前記システムはイメージングユニットの形状に補完的なクリップを更に備える、付記13に記載の方法。
【0163】
(付記15)
前記心臓カテーテル法処置は患者の中隔の穿刺を含む、付記9に記載の方法。
【国際調査報告】