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特表2024-524313個別に動作する生物学的装置を用いた自動化分析システム、分析方法及び記憶媒体
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】個別に動作する生物学的装置を用いた自動化分析システム、分析方法及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/00 20060101AFI20240628BHJP
   G01N 35/02 20060101ALI20240628BHJP
【FI】
G01N35/00 E
G01N35/02 G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579593
(86)(22)【出願日】2022-06-24
(85)【翻訳文提出日】2024-01-11
(86)【国際出願番号】 KR2022009053
(87)【国際公開番号】W WO2022270984
(87)【国際公開日】2022-12-29
(31)【優先権主張番号】10-2021-0082324
(32)【優先日】2021-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0096081
(32)【優先日】2021-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0096088
(32)【優先日】2021-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0115009
(32)【優先日】2021-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523484253
【氏名又は名称】シージェン・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SEEGENE, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ユン,ス・ミ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジェ・ヨン
(72)【発明者】
【氏名】パク,サン・ジョン
【テーマコード(参考)】
2G058
【Fターム(参考)】
2G058GB10
2G058GE02
2G058GE03
2G058GE04
2G058GE05
2G058GE08
2G058HA04
(57)【要約】
本発明は、独立駆動型装置の作動的な連結を介して自動化分析システムのように動作することを可能にし、分析サンプルを準備し、分析することができる個別に動作する生物学的装置を用いた自動化分析システム、分析方法および記憶媒体に関する技術である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下を含む自動化分析システム:
反応容器(reaction vessel)に分析サンプルを準備する準備装置(preparation device);前記準備装置は、独立駆動型(stand-alone)装置であり;
前記反応容器に準備された前記分析サンプルを分析する分析装置(analysis device);前記分析装置は独立駆動型装置であり;
前記反応容器を搬送するための搬送装置(transport device)及び閉鎖構造を含み、
前記分析装置及び前記搬送装置からなるグループから選択された少なくとも一つの装置は、閉鎖構造(enclosure)の内部に位置し、
前記準備装置及び前記閉鎖構造は、前記反応容器が搬送される確定通路(defined passage)をそれぞれ含み、
前記搬送装置は、前記確定通路を介して前記反応容器を搬送し、
前記独立駆動型装置は、前記自動化分析システムから分離される場合、独立して動作することができる。
【請求項2】
前記自動化分析システムは、
前記閉鎖構造が単一空間として閉鎖されており、前記分析装置および前記搬送装置が前記単一空間に配置することを特徴とする請求項1に記載の自動化分析システム。
【請求項3】
前記搬送装置は、
前記閉鎖構造の内部に配置することを特徴とする請求項1に記載の自動化分析システム。
【請求項4】
前記準備装置及び/又は前記分析装置は、
前記閉鎖構造と作動的に連結(operatively connecting)されたことを特徴とする請求項1に記載の自動化分析システム。
【請求項5】
前記閉鎖構造は、
前記作動的に連結されるために、前記準備装置および/または前記分析装置の位置を決定することができる位置決め(positioning)手段を含むことを特徴とする請求項4に記載の自動化分析システム。
【請求項6】
前記搬送装置を制御することができる制御モジュールをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の自動化分析システム。
【請求項7】
前記制御モジュールは、
前記準備装置、前記分析装置及び前記搬送装置と通信チャネルとが接続されていることを特徴とする請求項6に記載の自動化分析システム。
【請求項8】
前記制御モジュールは、
前記準備装置、分析装置および前記搬送装置が適時に作動できるように制御することを特徴とする請求項7に記載の自動化分析システム。
【請求項9】
前記制御モジュールは、
前記独立駆動型装置の動作に必要な外部信号を提供することを特徴とする請求項7に記載の自動化分析システム。
【請求項10】
前記制御モジュールは、
前記準備装置において分析サンプルの準備が完了した信号を前記通信チャネルを使用して受信するステップ;および
前記準備装置の前記反応容器を前記分析装置に搬送させる制御信号を前記通信チャネルを使用して前記搬送装置に提供するステップ;
を行い、前記反応容器が前記準備装置から前記分析装置に搬送されるようにすることを特徴とする請求項7に記載の自動化分析システム。
【請求項11】
前記搬送装置は、
前記反応容器を前記準備装置から前記分析装置に搬送させるロボットモジュール(robotic module)を少なくとも1つ以上含むことを特徴とする請求項1に記載の自動化分析システム。
【請求項12】
前記準備装置は、
既に形成されている開口部によって前記確定通路(defined passage)が設けられることを特徴とする請求項1に記載の自動化分析システム。
【請求項13】
前記確定通路は、
前記反応容器が搬送されるときに開放される開閉部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動化分析システム。
【請求項14】
前記準備装置は、
前記分析装置の上下に位置することを特徴とする請求項1に記載の自動化分析システム。
【請求項15】
前記準備装置及び前記分析装置は、
それぞれ別途の電源によって電力が供給されることを特徴とする請求項1に記載の自動化分析システム。
【請求項16】
前記準備装置及び前記分析装置は、
商業化された装置および/または独立駆動型装置として既に許認可された装置であることを特徴とする請求項1に記載の自動化分析システム。
【請求項17】
前記準備装置は、
前記独立駆動型準備装置に使用するものとして既に許認可された試薬を使用することを特徴とする請求項1に記載の自動化分析システム。
【請求項18】
前記反応容器の上部面をシール(sealing)するための自動シーラー(automatic sealer)をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の自動化分析システム。
【請求項19】
前記自動シーラーは前記閉鎖構造に配置することを特徴とする請求項18に記載の自動化分析システム。
【請求項20】
前記搬送装置は、昇降モジュールとクレーンモジュールとを含み、
前記昇降モジュールは、前記反応容器を前記分析装置に移動させるために前記準備装置まで上方に移動されることを特徴とする請求項1に記載の自動化分析システム。
【請求項21】
前記昇降モジュールは、
前記準備装置内で前記反応容器を受け取るために水平方向に延長移動(extension movement)されることを特徴とする請求項20に記載の自動化分析システム。
【請求項22】
前記クレーンモジュールは、
前記反応容器を水平回転させる動作をさらに行うことを特徴とする請求項20に記載の自動化分析システム。
【請求項23】
前記自動化分析システムは、
前記確定通路を開閉する開閉部;および
前記閉鎖構造の内部空間の空気を外部に排出するように動作するファンモジュールをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の自動化分析システム。
【請求項24】
前記自動化分析システムは、
シールされていない反応容器をシールするための自動シーラーをさらに含み、
前記搬送装置は、前記準備装置から前記シールされていない反応容器を受け取って、これを前記自動シーラーに転送し、前記自動シーラーからシール作業が完了した反応容器を受け取って、これを前記分析装置に転送、
前記制御モジュールは、前記搬送装置が前記準備装置から前記シールされていない反応容器を受け取ったときから、前記シール作業が完了した反応容器を前記搬送装置が前記分析装置に転送完了するまで前記ファンモジュールの動作を停止させることを特徴とする請求項23に記載の自動化分析システム。
【請求項25】
前記自動化分析システムに含まれる前記ファンモジュールは複数個であり、
前記自動化分析システムは、前記内部空間の温度を測定する温度測定部をさらに備え、
前記制御モジュールは、
前記温度測定部によって測定された温度が所定の温度以下である場合、前記複数のファンモジュールのうち一部のファンモジュールのみを動作させ、残りのファンモジュールを停止させ、前記測定された温度が前記所定の温度を超えると前記複数のファンモジュール全体を動作させることを特徴とする請求項23に記載の自動化分析システム。
【請求項26】
次のステップを含む自動化分析システムを用いた分析方法において、
前記自動化分析システムは、準備装置、分析装置、搬送装置、制御モジュール及び閉鎖構造を含み、
前記分析方法は、
前記制御モジュールが、分析サンプルが収容された反応容器が前記準備装置から前記分析装置に搬送されるように前記搬送装置を制御するステップ;前記準備装置及び前記分析装置は独立駆動型装置であり;
前記制御モジュールが、前記分析装置で前記分析サンプルが分析されるように前記分析装置を制御するステップ; 及び
前記制御モジュールが、前記分析サンプルの分析が完了した前記反応容器が前記分析装置から取り外されるように前記搬送装置を制御するステップ;
を含み、前記分析装置及び前記搬送装置からなるグループから選択された少なくとも一つの装置は、閉鎖構造(enclosure)の内部に位置し、
前記準備装置及び前記閉鎖構造は、前記反応容器が搬送される確定通路(defined passage)をそれぞれ含み、
前記搬送装置は、前記確定通路を介して前記反応容器を搬送することを特徴とする自動化分析システムを用いた分析方法。
【請求項27】
前記反応容器が分析装置に搬送されるように搬送装置を制御するステップの前に、
前記制御モジュールが、前記準備装置において前記分析サンプルの準備が完了した信号を受信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項26に記載の自動化分析システムを用いた分析方法。
【請求項28】
前記反応容器が除去されるように前記搬送装置を制御するステップの前に、
前記制御モジュールが、前記分析装置において前記分析サンプルの分析が完了した信号を受信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項26に記載の自動化分析システムを用いた分析方法。
【請求項29】
前記閉鎖構造は単一空間で閉鎖されており、
制御モジュールが、前記反応容器が準備装置から分析装置に搬送されるように搬送装置を制御するステップにおいて、
前記閉鎖構造の内部に位置する前記搬送装置が同じ空間に位置する前記分析装置に前記反応容器を搬送することを特徴とする請求項26に記載の自動化分析システムを用いた分析方法。
【請求項30】
前記ステップを実行するための前記準備装置および/または前記分析装置は、
前記閉鎖構造と作動的に連結(operatively connecting)されたことを特徴とする請求項26に記載の自動化分析システムを用いた分析方法。
【請求項31】
前記制御モジュールは、前記準備装置、前記分析装置及び前記搬送装置と通信チャネルが接続され、
前記反応容器が前記分析装置に搬送されるように前記搬送装置を制御するステップにおいて、
前記制御モジュールは、
前記準備装置において分析サンプルの準備が完了した信号を前記通信チャネルを使用して受信する過程;及び
前記準備装置の前記反応容器を前記分析装置に搬送させる制御信号を前記通信チャネルを用いて搬送装置に提供する過程
を行い、前記反応容器を前記準備装置から前記分析装置に搬送することを特徴とする請求項26に記載の自動化分析システムを用いた分析方法。
【請求項32】
前記搬送装置は昇降モジュールを含み、前記反応容器が準備装置から前記分析装置に搬送されるように前記搬送装置を制御するステップは、
前記昇降モジュールが前記準備装置内に移動すると、前記昇降モジュールは、前記反応容器を受け取るために水平方向に延長移動(extension movement)するように前記昇降モジュールを制御するステップを含むことを特徴とする請求項26に記載の自動化分析システムを用いた分析方法。
【請求項33】
前記搬送装置はクレーンモジュールを含み、前記反応容器が準備装置から前記分析装置に搬送されるように前記搬送装置を制御するステップは、
前記クレーンモジュールが、
前記反応容器を水平回転させるように前記クレーンモジュールを制御するステップをさらに含むことを特徴とする請求項26に記載の自動化分析システムを用いた分析方法。
【請求項34】
メモリと、
前記メモリにアクセスするように構成された少なくとも1つ以上のプロセッサと、
前記メモリに格納され、前記プロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムとを含む自動化分析システムにおいて、
前記自動化分析システムは、準備装置、分析装置、搬送装置、制御モジュール及び閉鎖構造を含み、
前記1つ以上のプログラムは、前記1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、次のステップを実行させる命令を含むシステム:
前記制御モジュールが、前記分析サンプルが収容された前記反応容器が前記準備装置から前記分析装置に搬送されるように前記搬送装置を制御するステップ;前記準備装置及び前記分析装置は独立駆動型装置であり;
前記制御モジュールが、前記分析装置で前記分析サンプルが分析されるように前記分析装置を制御するステップ;及び
前記制御モジュールが、前記分析サンプルの分析が完了した前記反応容器が前記分析装置から取り外されるように前記搬送装置を制御するステップ;
前記分析装置および前記搬送装置からなるグループから選択された少なくとも1つの装置は閉鎖構造(enclosure)の内部に配置され、
前記準備装置および前記閉鎖構造は前記反応容器が搬送される確定通路(defined passage)をそれぞれ含み、
前記1つ以上のプログラムは、前記搬送装置が前記確定通路を介して前記反応容器を搬送することを行うようにする命令を含む、
自動化分析システム。
【請求項35】
1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、自動化分析システムを用いた分析方法を実行させる命令を含む非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記自動化分析システムは、準備装置、分析装置、搬送装置、制御モジュール、および閉鎖構造を含み、
前記方法は、
前記制御モジュールが、前記分析サンプルが収容された前記反応容器が前記準備装置から前記分析装置に搬送されるように前記搬送装置を制御するステップ;前記準備装置および前記分析装置は独立駆動型装置であり;
前記制御モジュールが、前記分析装置で前記分析サンプルが分析されるように前記分析装置を制御するステップ;及び
前記制御モジュールが、前記分析サンプルの分析が完了した前記反応容器が前記分析装置から取り外されるように前記搬送装置を制御するステップ;
を含み、前記分析装置及び前記搬送装置からなるグループから選択された少なくとも1つの装置は閉鎖構造(enclosure)の内部に配置され、
前記準備装置および前記閉鎖構造はそれぞれ前記反応容器が搬送される確定通路(defined passage)を含み、
前記命令は前記搬送装置が前記確定通路を介して前記反応容器を搬送すること行うようにする命令を含む、
非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体 。
【請求項36】
自動化分析システムにおいて行われるファンモジュール制御方法であって、前記自動化分析システムは、
反応容器に分析サンプルを準備する準備装置、
前記反応容器に準備された前記分析サンプルを分析する分析装置、
前記反応容器を搬送するための搬送装置、
閉鎖構造、
前記確定通路を開閉する開閉部、および
前記閉鎖構造の内部空間の空気を外部に排出するように動作するファンモジュールを含み;
前記分析装置および前記搬送装置からなるグループから選択された少なくとも1つの装置は、閉鎖構造(enclosure)の内部に位置し;
前記準備装置および前記閉鎖構造は、前記反応容器が搬送される確定通路(defined passage)をそれぞれ含み;
前記ファンモジュール制御方法は、
前記確定通路が前記開閉部によって開放されるステップ;及び
前記確定通路が前記開閉部によって開かれている間に、前記ファンモジュールの動作を停止させるステップを含む、
ファンモジュール制御方法。
【請求項37】
前記停止させるステップは、
前記搬送装置の位置または移動方向に応じて前記ファンモジュールを動作または停止させることを特徴とする請求項36に記載のファンモジュール制御方法。
【請求項38】
前記停止させるステップは、
前記搬送装置が前記準備装置に配置されている間に前記ファンモジュールの動作を停止させることを特徴とする請求項37に記載のファンモジュール制御方法。
【請求項39】
前記自動化分析システムは、
シールされていない反応容器をシールするための自動シーラーをさらに含み、
前記搬送装置は、前記準備装置から前記シールされていない反応容器を受け取り、これを前記自動シーラーに転送し、前記自動シーラーから前記シール作業が完了した容器を受け取って、これを前記分析装置に転送し、
前記ファンモジュールの動作は、
前記搬送装置が前記準備装置から前記シールされていない反応容器を受け取ったときから、前記シール作業が完了した反応容器を前記分析装置に転送完了するまで停止することを特徴とする請求項37に記載のファンモジュール制御方法。
【請求項40】
前記自動化分析システムに含まれる前記ファンモジュールは複数であり、
前記自動化分析システムは、前記内部空間の温度を測定する温度測定部をさらに備え、
前記ファンモジュール制御方法は、
前記温度測定部によって測定された温度が所定の温度以下である場合、前記複数のファンモジュールのうち一部のファンモジュールのみを動作させ、その他のファンモジュールは停止させ、前記測定された温度が前記所定の温度を超えると前記複数のファンモジュール全体を動作させることを特徴とする請求項36に記載のファンモジュール制御方法。
【請求項41】
以下を含む分子診断用装置の組立体(assembly)の製造方法であって;
前記組立体は、独立駆動型(stand-alone)分析装置、搬送装置及び独立駆動型準備装置を含み;
前記搬送装置は反応容器を搬送し;
前記独立駆動型準備装置は、前記独立駆動型分析装置で分析可能なサンプルを含む反応容器を提供し;
前記独立駆動型分析装置は、前記反応容器に含まれるサンプルを分析し;
前記方法は、以下のステップを含む:
(a)独立駆動型分析装置及び独立駆動型準備装置を搬送装置に提供する提供ステップ;及び
(b)前記独立駆動型分析装置、前記搬送装置、および前記独立駆動型準備装置を整列(alignment)する整列ステップであって;
前記整列は、前記独立駆動型準備装置と前記独立駆動型分析装置との間に前記反応容器の移動経路(movement pathway)を形成する、
分子診断用装置の組立体(assembly)の製造方法 。
【請求項42】
前記搬送装置は少なくとも1つの閉鎖構造を含み、前記閉鎖構造は前記反応容器が通る第2確定通路を含むことを特徴とする請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記独立駆動型準備装置は、前記反応容器が通ることができる第1確定通路を含み、前記提供ステップは、前記搬送装置の前記第1確定通路と前記第2確定通路とが対向するように配置するステップを含むことを特徴とする請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記方法は
前記搬送装置が前記独立駆動型分析装置の位置を学習するステップを含むことを特徴とする請求項41に記載の方法。
【請求項45】
前記方法は
前記独立駆動型準備装置が前記搬送装置の位置を学習するステップを含むことを特徴とする請求項41に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立駆動型装置の作動的連結を通じて全自動システム(full automation system)のように動作する自動化分析システムに関するものであって、個別に動作する分析サンプルを準備する装置及びサンプルを分析する装置を含む自動化分析システム、分析方法および記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
疾患の診断のためのPCR検査は、核酸抽出、PCRセットアップ 、増幅反応および反応分析などの検査プロセスを実行し、このとき各ステップを実行するための様々な装置が使用される。
【0003】
例えば、検体から核酸を抽出するための核酸抽出装置、分析サンプルを準備するための液体分注装置、増幅反応およびそれに対する反応分析を行うリアルタイムPCR装置などを用いることができる。
【0004】
このような様々な装置は、独立駆動型(stand-alone)で使用され、使用者は各検査段階ごとの試薬、検体および/または分析サンプル用の容器を各装置に装着するか、またはある装置から別の装置に移動させている。
【0005】
使用者によって検体、試薬および/または分析サンプルの容器が各装置に装着されたり、他の装置に移動されるときには、外部の汚染が発生する可能性がある。また、使用者によるヒューマン検査エラーも発生する可能性がある。
【0006】
このような問題を解決するために様々な装置が開発された。その一つの実現例が全自動システムである。
【0007】
現在、大型医療機関、大型検査機関などでは多様な全自動システムが使用されている。 代表的にはRoche社のCobas 6800/Cobas 8800、Hologic社のPanther/Panther Fusion、Abbott社のAlinity、Qiagen社のQIAsymphonyなどがある。
【0008】
このような装置は、上記の診断検査のための様々なプロセスの一部または全部を一体化した装置において一段階で動作して結果を提供することができる。
【0009】
しかしながら、従来の全自動システムは、装置が開発されるときから1つのシステムで実現されたため、分離して個々に核酸抽出、PCRセットアップ、増幅反応、および反応分析などを行うことはできない。
【0010】
さらに、従来の全自動システムは、診断検査のための様々なプロセスを一つのシステム内で実現するためにかなり大きなサイズで製作され、購入コストが大きい。したがって、中小型病院や中小型検査機関で容易に導入できない問題により、様々な診断試薬の開発ができにくい問題もある。
【0011】
従来のシステムは、装置の適用性が低いため、さらなる開発される診断試薬の適用が容易ではない。また、装置に部分的なエラーが発生した場合でも、装置全体の使用が難しい可能性がある。
【0012】
また、大規模な診断検査が発生する異常な状況では、迅速な検査のために各検査装置を個別に動作させる必要があるが、従来のシステムでは各部を別途使用することができない。別々に使用できるとしても、装置を別々に分離して使用することは不可能であった。
【0013】
従来のシステムを保有する診断キット開発企業や研究所で診断試薬を開発する際、当該システム全体を用いて開発や実験を進めるため、規模の小さい診断キット開発企業や研究所では試薬開発が容易ではない。
【0014】
大型診断キット開発企業や研究所で進行するとしても、多数の装置が設置されないと、診断試薬の開発期間が短期間で行えないという問題もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
[発明の詳細な説明]
[技術的課題]
本発明は、分子診断検査または研究のために個別に(stand-alone)動作する生物学的装置をモジュール式に組み合わせて自動化分析システムに統合運営できるようにすることを目的とする。
【0016】
本発明の他の目的は、個別に動作する生物学的装置を一体型システムに統合運営するが、必要に応じて容易かつ迅速に解体し、再び個別に動作することを可能にすることである。
【0017】
本発明のまた他の目的は、生物学的装置の構造変更を最小限に抑えながら、装置を自動化分析システムとして統合して運営することである。
【0018】
本発明のさらに他の目的は、自動化分析システムによって統合運営される生物学的装置が既存の分子診断検査の試薬を変更なしに使用するようにすることである。
【0019】
本発明のさらに他の目的は、個別に動作する生物学的装置のモジュール式結合を通じて自動化分析システムに統合運営するが、装置の一部または全部を収納して使用者の利便性を向上し、使用スペースを縮小することである。
【0020】
本発明のさらに他の目的は、個別に動作する生物学的装置のうち少なくとも1つまたは複数の装置を収納することにおいて、装置が動作する環境の変化が生じないように閉鎖構造の内部に環境調整手段を提供することである。
【0021】
本発明のさらに他の目的は、生物学的装置が共通に使用する反応容器が搬送される確定通路(defined passage)を形成し、1つ以上の装置から反応容器を容易に搬送することを可能にすることである。
【0022】
本発明のさらに他の目的は、反応容器が生物学的装置間の確定通路(defined passage)を介して容易に搬送されるように反応容器を搬送するロボットモジュールを提供することである。
【0023】
本発明のまた他の目的は、個別に動作する2つ以上の生物学的装置を自動化分析システムに統合運営できるように組み合わせることができる組み合わせ装置(combination device)を提供することである。
【0024】
本発明のさらに他の目的は、個別に動作する生物学的装置をモジュール式に組み合わせて自動化分析システムに統合運営しても、診断試薬の変更なしに既存に使用していた診断試薬を使用して検査を行うようにすることである。
【0025】
本発明のまた他の目的は、それぞれ個別に許認可された生物学的装置を統合運営できるように自動化分析システムに結合することにより、各装置の新たな許認可が必要なく運営されるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0026】
本発明の目的を達成するために、本発明は、以下を含む自動化分析システムを提供する: 反応容器(reaction vessel)に分析サンプルを準備する準備装置(preparation device);前記準備装置は、独立駆動型(stand-alone)装置であり;前記反応容器に準備された前記分析サンプルを分析する分析装置(analysis device);前記分析装置は独立駆動型(stand-alone)装置であり; 及び前記反応容器を搬送するための搬送装置(transport device)及び閉鎖構造を含み、前記分析装置及び前記搬送装置からなるグループから選択された少なくとも一つの装置は閉鎖構造(enclosure)の内部に位置し、前記準備装置及び前記閉鎖構造には前記反応容器が搬送される確定通路(defined passage)が形成され、前記搬送装置は前記確定通路を通じて前記反応容器を搬送し、前記独立駆動型装置は前記自動化分析システムから分離される場合、独立して動作することができる。
【0027】
本発明の他の目的を達成するために、本発明は次のステップを含む自動化分析システムを用いた分析方法を提供する:
前記自動化分析システムは、準備装置、分析装置、搬送装置、制御モジュール及び閉鎖構造を含み、前記分析方法は、前記制御モジュールが、分析サンプルが収容された反応容器が前記準備装置から前記分析装置に搬送されるように前記搬送装置を制御するステップ;前記準備装置及び前記分析装置は、独立駆動型(stand-alone)装置であり;前記制御モジュールが、前記分析装置で前記分析サンプルが分析されるように前記分析装置を制御するステップ; 及び前記制御モジュールが、前記分析サンプルの分析が完了した前記反応容器が前記分析装置から取り外されるように前記搬送装置を制御するステップ;を含み、前記分析装置及び前記搬送装置からなるグループから選択された少なくとも一つの装置は、閉鎖構造(enclosure)の内部に位置し、前記準備装置及び前記閉鎖構造は、前記反応容器が搬送される確定通路(defined passage)をそれぞれ含み、前記搬送装置は、前記確定通路を通じて前記反応容器を搬送することを特徴とする。
【0028】
本発明の他の目的を達成するために、本発明は、メモリと、前記メモリにアクセスするように構成された少なくとも1つ以上のプロセッサと、前記メモリに格納され、前記プロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムとを含む自動化分析システムを提供する、
前記自動化分析システムは、準備装置、分析装置、搬送装置、制御モジュール及び閉鎖構造を含み、前記1つ以上のプログラムは、前記1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、次のステップを実行させる命令を含むシステムである:
前記制御モジュールが、分析サンプルが収容された反応容器が前記準備装置から前記分析装置に搬送されるように前記搬送装置を制御するステップ;前記準備装置及び前記分析装置は独立駆動型装置であり;前記制御モジュールが、前記分析装置で前記分析サンプルが分析されるように前記分析装置を制御するステップ;及び前記制御モジュールが、前記分析サンプルの分析が完了した前記反応容器が前記分析装置から取り外されるように前記搬送装置を制御するステップ;前記分析装置および前記搬送装置からなるグループから選択された少なくとも1つの装置は閉鎖構造(enclosure)の内部に配置され、前記準備装置および前記閉鎖構造は前記反応容器が搬送される確定通路(defined passage)をそれぞれ含み、前記1つまたは複数のプログラムは、前記搬送装置が前記確定通路を介して前記反応容器を搬送することを行うようにする命令を含む。
【0029】
本発明の他の目的を達成するために、本発明は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、自動化分析システムを用いた分析方法を実行させる命令を含む非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記自動化分析システムは、準備装置、分析装置、搬送装置、制御モジュール、および閉鎖構造を含み、前記方法は、前記制御モジュールが、分析サンプルが収容された反応容器が前記準備装置から前記分析装置に搬送されるように前記搬送装置を制御するステップ;前記準備装置および前記分析装置は独立駆動型装置であり;前記制御モジュールが、前記分析装置において前記分析サンプルが分析されるように前記分析装置を制御するステップ;及び前記制御モジュールが、前記分析サンプルの分析が完了した前記反応容器が前記分析装置から取り外されるように前記搬送装置を制御するステップ;を含み、前記分析及び前記搬送装置からなるグループから選択された少なくとも1つの装置は閉鎖構造(enclosure)の内部に配置され、前記準備装置および前記閉鎖構造はそれぞれ前記反応容器が搬送される確定通路(defined passage)を含み、前記命令は前記搬送装置が前記確定通路を介して前記反応容器を搬送すること行うようにする命令を含む。
【0030】
本発明の他の目的を達成するために、本発明は、自動化分析システムにおいて行われるファンモジュール制御方法を提供し、前記自動化分析システムは、反応容器に分析サンプルを準備する準備装置、前記反応容器に準備された前記分析サンプルを分析する分析装置、前記反応容器を搬送するための搬送装置、閉鎖構造、前記確定通路を開閉する開閉部、および前記閉鎖構造の内部空間の空気を外部に排出するように動作するファンモジュールを含み;前記分析装置および前記搬送装置からなるグループから選択された少なくとも1つの装置は、閉鎖構造(enclosure)の内部に位置し;前記準備装置および前記閉鎖構造は、前記反応容器が搬送される確定通路(defined passage)をそれぞれ含み;前記ファンモジュール制御方法は、前記確定通路が前記開閉部によって開放されるステップ;及び前記確定通路が前記開閉部によって開かれている間に、前記ファンモジュールの動作を停止させるステップを含む。
【0031】
本発明の他の目的を達成するために、本発明は、以下を含む自動化分析システムの組立体(assembly)の製造方法を提供し、前記組立体は、独立駆動型(stand-alone)分析装置、搬送装置及び独立駆動型準備装置を含み;前記搬送装置は反応容器を搬送し;前記独立駆動型準備装置は、前記独立駆動型分析装置で分析可能なサンプルを含む反応容器を提供し;前記独立駆動型分析装置は、前記反応容器に含まれるサンプルを分析し;前記方法は、以下のステップを含む:(a)独立駆動型分析装置及び独立駆動型準備装置を搬送装置に提供する提供ステップ;及び(b)前記独立駆動型分析装置、前記搬送装置、および前記独立駆動型準備装置を整列(alignment)させる整列ステップであって;前記整列は、前記独立駆動型準備装置と前記独立駆動型分析装置との間に前記反応容器の移動経路(movement pathway)を形成する。
【発明の効果】
【0032】
本発明の特徴及び利点を要約すると、以下の通りである。
(1)本発明の自動化分析システム、分析方法及び記憶媒体は、分析サンプルの分析のために個別に使用していた準備装置と分析装置との間に反応容器を提供することができる搬送装置を提供することにより、2つの装置間の作動的連結を容易にすることができる。
【0033】
(2)本発明の自動化分析システム、分析方法および記憶媒体は、従来使用されていた個別(stand-alone)に動作する生物学的装置を作動的に連結して自動化分析システムのように使用できる使いやすさを提供することができる効果がある。
【0034】
(3)本発明の自動化分析システム、分析方法及び記憶媒体は、独立して使用していた複数の装置を作動的に連結して自動化分析システムに統合運営して使用することができが、必要に応じては再び解体して独立して使用することができる効果がある。
【0035】
(4)本発明の自動化分析システム、分析方法及び記憶媒体は、個別に使用していた生物学的装置を組み合わせ、装置内部の構造変更なしに結合させることにより、結合された装置に対する追加の許認可が必要なく使用できる効果がある。
【0036】
(5)本発明の自動化分析システム、分析方法及び記憶媒体は、自動化分析システムに統合される生物学的装置の追加の許認可が不要となるように組み合わせることができ、各装置が従来使用していた試薬の変更なしに使用することができる効果がある。
【0037】
(6)本発明の自動化分析システム、分析方法および記憶媒体は、自動化分析システムに結合される生物学的装置が使用する反応容器が搬送装置を通じて各装置に提供することができるため、ヒューマン検査エラーを防止することができる効果がある。
【0038】
(7)本発明の自動化分析システム、分析方法および記憶媒体は、生物学的装置を自動化分析システムに結合し、2つ以上の装置を収納することにより、外部環境の汚染から分析サンプルを保護することができる効果がある。
【0039】
(8)本発明の自動化分析システム、分析方法及び記憶媒体は、分析装置及び搬送装置の少なくとも1つ以上を収納することにより、反応容器が外部の汚染に接触するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1図1は、本発明の一実施例による自動化分析システムを示す正面図である。
図2図2は、本発明の一実施例による自動化分析システムを示す右側面図である。
図3図3は、本発明の一実施例による自動化分析システムの作動的連結を示す例示図である。
図4図4は、本発明の一実施例による自動化分析システムを示す内部正面図である。
図5図5は、本発明の一実施例による独立駆動型準備装置を示す斜視図である。
図6図6は、本発明の一実施例による閉鎖構造を示す斜視図である。
図7図7は、本発明の一実施例による閉鎖構造の確定通路の動作状態を示すための例示図である。
図8図8は、本発明の一実施例による自動化分析システムの閉鎖構造を示す内部斜視図である。
図9図9は、本発明の一実施例による搬送装置を示す斜視図である。
図10図10は、本発明の一実施例による搬送装置の昇降モジュールを示す斜視図である。
図11図11は、本発明の一実施例による搬送装置のクレーンモジュールを示す斜視図である。
図12図12は、本発明の一実施例によるクレーンモジュールの回転構成を示す斜視図である。
図13図13は、本発明の一実施例による独立駆動型(stand-alone)分析装置を示す斜視図である。
図14図14は、本発明の一実施例による自動シーラーを示す斜視図である。
図15図15は、本発明の一実施例による反応容器を回収するためのコンベアを示すための例示図である。
図16図16は、本発明の一実施例による溶液回収箱を示す斜視図である。
図17図17は、本発明の一実施例による閉鎖構造において昇降モジュールの水平延長移動を示す第1例示図である。
図18図18は、本発明の一実施例による閉鎖構造において昇降モジュールの水平延長移動を示す第2例示図である。
図19図19は、本発明の一実施例による昇降モジュールとクレーンモジュールとの反応容器搬送を示す第1例示図である。
図20図20は、本発明の一実施例による昇降モジュールとクレーンモジュールとの反応容器搬送を示す第2例示図である。
図21図21は、本発明の一実施例による自動シーラーに反応容器が装着される動作を示す例示図である。
図22図22は、本発明の一実施例による分析装置に反応容器が装着される動作を示す例示図である。
図23図23は、本発明の一実施例による昇降モジュールの動作を示す例示図である。
図24図24は、本発明の一実施例による準備装置内の昇降モジュールの水平延長移動を示す斜視図である。
図25図25は、本発明の一実施例によるクレーンモジュールが昇降モジュールにおいて反応容器を搬送することを示す例示図である。
図26図26は、本発明の一実施例によるクレーンモジュールが反応容器を自動シーラーに装着することを示す例示図である。
図27図27は、本発明の一実施例によるクレーンモジュールが反応容器を分析装置に装着することを示す例示図である。
図28図28は、本発明の一実施例によるコンベアを用いて反応容器を回収する動作を示す第1例示図である。
図29図29は、本発明の一実施例によるコンベアを用いて反応容器を回収する動作を示す第2例示図である。
図30図30は、本発明の一実施例による閉鎖構造の内部を示すための内部平面図である。
図31図31は、本発明の一実施例による閉鎖構造の内部を示すための内部斜視図である。
図32図32は、本発明の一実施例による位置決め手段を用いて閉鎖構造内に分析装置が装着されたことを示す例示図である。
図33図33は、本発明の一実施例による位置決め手段を示す第1例示図である。
図34図34は、本発明の一実施例による位置決め手段を示す第2例示図である。
図35図35は、本発明の一実施例による閉鎖構造内部の環境調整手段であるファンモジュールを示す図である。
図36図36Aは、本発明の一実施例による独立駆動型準備装置が搬送部に設けられたことを示す図であり、図36Bは独立駆動型準備装置が搬送部に整列されることを説明するための図であり、図36Cは独立駆動型準備装置のハウジング内部構造を示す図である。
図37図37Aは、本発明の一実施例による独立駆動型分析装置を示す図である。図37Bは、本発明の一実施例による独立駆動型分析装置が搬送部の閉鎖構造内部に設けられたことを示す図である。
図38図38は、本発明の一実施例による準備装置の構成要素がデッキに配置されることを示す配置図である。
図39図39は、本発明の一実施例による自動化分析システムの動作方法を示すためのフローチャートである。
図40図40は、本発明の一実施例による自動化分析システムの構成を概念的に示す概念図である。
図41図41は、本発明の準備装置のHW部の構成を概念的に示すブロック図である。
図42図42は、本発明の準備装置に含まれる準備装置管理部の構成を概念的に示すブロック図である。
図43図43は、本発明の分析装置のHW部の構成を概念的に示すブロック図である。
図44図44は、本発明の分析装置に含まれる分析装置管理部の構成を概念的に示すブロック図である。
図45図45は、本発明の一実施例による自動化分析システムにおいて搬送装置によって反応容器が転送される経路を例示的に示す図である。
図46図46は、本発明の搬送モジュールの構成を概念的に示すブロック図である。
図47図47は、本発明の自動シーラーの構成を概念的に示すブロック図である。
図48図48は、本発明の一実施例による自動化分析システムにおいて、搬送装置の移動方向を例示的に示す図である。
図49図49は、本発明の一実施例による自動化分析システムにおいて、搬送装置の位置、移動方向、または開口部の開閉に応じてファンモジュールの動作が制御されるという概念が例示的に示す図である。
図50図50は、本発明の一実施例による自動化分析システムにおいて、搬送装置の位置、移動方向、または開口部の開閉に応じてファンモジュールの動作が制御されるという概念が例示的に示す図である。
図51図51は、本発明の一実施例による自動化分析システムにおいて、搬送装置の位置、移動方向、または開口部の開閉に応じてファンモジュールの動作が制御されるという概念が例示的に示す図である。
図52図52は、本発明の一実施例による自動化分析システムにおいて、搬送装置の位置、移動方向、または開口部の開閉に応じてファンモジュールの動作が制御されるという概念が例示的に示す図である。
図53図53は、本発明の一実施例による自動化分析システムにおいて、搬送装置の位置、移動方向、または開口部の開閉に応じてファンモジュールの動作が制御されるという概念が例示的に示す図である。
図54図54は、本発明の一実施例による自動化分析システムにおいて、搬送装置の位置、移動方向、または開口部の開閉に応じてファンモジュールの動作が制御されるという概念が例示的に示す図である。
図55図55は、本発明の一実施例による自動化分析システムにおいて、搬送装置の位置、移動方向、または開口部の開閉に応じてファンモジュールの動作が制御されるという概念が例示的に示す図である。
図56図56は、本発明の一実施例による自動化分析システムにおいて、搬送装置の位置、移動方向、または開口部の開閉に応じてファンモジュールの動作が制御されるという概念が例示的に示す図である。
図57図57は、本発明の一実施例による自動化分析システムで実行され得るファンモジュール制御方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本発明の技術的思想を実現するための具体的な実施例について添付の図面に基づいて詳細に説明する。これらの実施例は単に本発明をより具体的に説明するためのものであり、本発明の要旨によって本発明の範囲が、これらの実施例によって制限されないことは当業界において通常の知識を有する者において自明であろう。
【0042】
また、本発明の構成要素を説明するにおいて、第1、第2、A、B、(a)、(b)、(i)、(ii)などの用語を用いることができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであるだけで、その用語によって該当する構成要素の性質、順番、順序などが限定されない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」、または「接続」されると記載されている場合、その構成要素は他の構成要素に直接連結、結合または接続されることができるが、各構成要素の間に他の構成要素が「連結」、「結合」、または「接続」されてもよいことを理解すべきである。
【0043】
自動化分析システム(Main:共通内容)
本発明者らは、標的核酸の増幅を行い標的核酸を検出するプロセッサを実行する様々な装置を相互連動して使用しようとするシステム、方法等を開発しようと努力した。その結果、本発明者らは、標的核酸を検出するために使用する個別に作動する独立駆動型(stand-alone)の生物学的装置である準備装置と分析装置とを相互作動的に連結して使用できるように構成した。すなわち、それぞれ独立して運営されていた準備装置と分析装置で使用される反応容器を搬送装置を用いて準備装置から分析装置に提供できるように構成された自動化分析システムを開発した。
【0044】
本明細書で使用される「自動化分析システム」という用語は、分析物(analyte)を含む、または含むと推定される分析サンプル(analysis sample)を準備する準備装置(preparation device)と、準備された分析サンプル内の特定のヌクレオチド配列を有する核酸を増幅し、増幅された核酸を検出する分析装置(analysis device)とを含む。準備装置および分析装置は、個別に動作する独立駆動型装置である。準備装置および分析装置は、独立駆動型装置として許認可された状態で自動化分析システムに適用されることができる。あるいは、自動化分析システムへの適用のためにいくつかのハウジングなどの変更を行い、それに対する部分的な許認可を進めることができる。
【0045】
したがって、準備装置および分析装置は、独立駆動型装置に使用することによって許認可された試薬をそのまま使用することができる。
【0046】
自動化分析システムは、それぞれ動作する準備装置と分析装置とを作動的に連結(operatively connecting)するための1つまたは複数の確定通路と搬送装置(transport device)を含む。前記確定通路は開口部であり得る。
【0047】
本明細書で使用される「サンプル(sample)」という用語は、分析物(analyte)を含むか、または含むと推定される物質を意味する。
【0048】
「サンプル」は、生物学的サンプル(例えば、生物学的供給源からの細胞、組織および体液)および非生物学的サンプル(例えば、食品、水および土壌)を含む。
【0049】
生物学的サンプルは、ウイルス、細菌、組織、細胞、血液(全血、血漿および血清を含む)、リンパ、骨髄液、喀痰(sputum)、塗抹標本(swab)、吸引物(aspiration)、気管支洗浄液、気管支ペポ洗浄液、鼻腔洗浄液、牛乳、尿、糞便、眼液、唾液、精液、脳抽出物、脊髄液(SCF)、関節液、虫垂、脾臓および扁桃組織抽出物、羊水および腹水を含むことができるが、これらに限定されない。
【0050】
さらに、サンプルは、生物学的供給源から単離された天然核酸分子および合成核酸分子を含むことができる。
【0051】
一実施例において、「サンプル」という用語は、サンプルの保存、処理、検出などに使用される材料を含むことができる。「サンプル」は、増幅用試薬、検出用試薬、保存剤、水、脱イオン水、食塩水、pH緩衝液、酸性溶液、塩基性溶液などの追加物質を含むことができるが、これらに限定されない。
【0052】
本明細書において、「生サンプル(raw sample)」という用語は、分析のためにサンプルを処理する装置で使用される前のサンプルを表すために使用され得る。
【0053】
本明細書において、「生サンプル(raw sample)」という用語は、サンプル準備のための準備装置で処理される前のサンプルを表すために使用され得る。
【0054】
本明細書において、「分析サンプル(analysis sample)」という用語は、分析のためにサンプルを処理するいくつかのステップの過程で調製される分析物を含む中間体を表すために使用されることができる。
【0055】
サンプル準備のための準備装置および分析装置で処理される過程で製造されるサンプルを示すために使用されることができる。特に、分析装置で分析されるサンプルを示すために使用されることができる。
【0056】
本明細書で使用される「検体(specimen)」という用語は、分析しようとする対象として食品、土壌、空気、水または生物から採取されたものを意味することができる。一般に、検体は唾液(sputum)、血液(blood)、尿(urine)、糞便(stool)などを含む。検体を含む検体容器は、検体を採取するための検体採取用組成物および/または検体輸送媒体を含むことができる。検体輸送媒体は、感染病原体の溶解(lysis)による不活性化機能と溶解された病原体から放出された核酸物質の安定化機能を行う。
【0057】
「検体」と言う用語は、「サンプル」と言う用語と混用されることができる。特に、一実施例において、分析物は抗原、抗体、酵素または核酸である。
【0058】
具体的な一実施例において、分析物は核酸である。本明細書において分析対象の分析物が核酸分子である場合、本技術分野において公知の核酸抽出(nucleic acid extraction)過程を経て検体から核酸を抽出することができる(参照:Sambrook, J. et al., Molecular Cloning. A Laboratory Manual,3rd ed. Cold Spring Harbor Press(2001))。核酸抽出過程は、検体の種類によって異なることができる。さらに、抽出された核酸がRNAである場合、cDNAを合成するための逆転写(reverse transcription)過程をさらに行うことができる(参照:Sambrook、J.et al.,Molecular Cloning.A Laboratory Manual,3rd ed. Cold Spring Harbor Press(2001))。
【0059】
1つ以上の種類の分析物(analyte)がサンプルに含まれることができ、それらを検出するために複数の検出用分析サンプルを準備することができる。
【0060】
本明細書で使用される「準備装置(preparation device)」という用語は、分析サンプルを準備するために使用される装置を表す。準備装置は、個別に動作する独立駆動型装置である。
【0061】
本発明の一実施例において、準備装置はハウジングを含み、準備装置は別途の六面体(hexahedron)の形態の閉鎖構造(enclosure)内に配置することができる。
【0062】
準備装置は、内部の反応容器を分析装置に提供することができる。
本発明の一実施例において、準備装置は、ハウジングに1つ以上形成された開口部を介して内部の反応容器を分析装置に提供することができる。
【0063】
本発明の他の実施例において、準備装置は、内部の反応容器を分析装置に提供するために、ハウジングに1つまたは複数の確定通路(第1確定通路)を形成することができる。前記確定通路は開口部であり得る。
【0064】
本発明の他の実施例において、準備装置が閉鎖構造の内部に配置され、分析装置が閉鎖構造の外部に配置される場合、閉鎖構造は、準備装置の反応容器を分析装置に提供するために1つまたは複数の確定通路を形成することができる。
【0065】
本明細書で使用される「準備装置」という用語は、分析物(analyte)を含むか、または含むと推定される分析サンプル(analysis sample)を準備する装置である。
【0066】
準備装置は、分析物(analyte)の(例えば、標的核酸配列(target nucleotide sequence))検出に用いられる検出用サンプル(detection-sample)準備過程をマイクロロボットを用いて自動的に行うものであり、本発明における検出用サンプル準備過程は、検体から核酸抽出、増幅用反応液(例えば、PCR(polymerase chain reaction)用反応液)作製、及びこれらが結合された核酸抽出及び増幅用反応液作製過程を含む。 。
【0067】
準備装置が核酸抽出モジュールを含まない場合、検体からの核酸抽出は別途の装置を使用して実施することができる。
【0068】
核酸抽出(nucleic acid extraction)は、本明細書において分析される分析物が核酸である場合に核酸抽出モジュール(nucleic acid extraction module)を使用して検体から核酸を抽出することができる。
【0069】
すなわち、準備装置で実行しようとする準備作業が核酸抽出物の準備作業である場合、検体が収容された容器で検体を分画する行為、分画された検体に細胞溶解用溶液を分注する行為、加熱行為などの行為を始め、核酸の分離および精製のための一連の行為を経て最終的に分離された核酸を収集する行為を進めなければならない。核酸抽出物の準備作業は、準備装置に含まれる核酸抽出モジュール(nucleic acid extraction module)によって行われることができる。
【0070】
本発明の一実施例において、検体から核酸を抽出する過程は、核酸に結合し、結合された核酸を溶出することができる磁性ビーズ(magnetic bead)を利用する磁性ビーズベース方法(magnetic bead-based method)がよく使用されている。磁性ビーズベースの自動化核酸抽出方法は、磁性ビーズに結合した核酸を溶出する工程の種類によって、反応液搬送(Liquid Transfer)方式とビード搬送(Bead Transfer)方式に分けることができる。
【0071】
また、準備装置は核酸増幅用反応液(reaction mixture)準備作業を行うことができる。本発明の一実施例において、準備装置は、核酸抽出物準備作業と核酸増幅用反応液準備作業とを同時に行うことができる。
【0072】
準備装置は、検体からの核酸抽出、増幅用反応液の作製、およびこれらが混合されたサンプルの作製を含むサンプルの準備過程を行う。準備装置においてサンプルの準備過程は、準備装置を制御するための制御機器(図示せず)によって実現され、各サンプルの準備過程の動作は、制御機器が各構成要素に対して制御を行うことにより行われる。
【0073】
制御機器は準備装置に組み込まれるように構成されることができ、別途の装置として設けられ、準備装置とネットワークによって接続されることができる。
【0074】
本発明による制御機器はソフトウェア制御型である。準備装置の制御方法はソフトウェア(software)で制御することができる。ソフトウェアまたはアルゴリズムで実現される方法は、プロセッサ上で実行可能なコンピュータ読み取り可能なコードまたはプログラム命令としてコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納されることができる。
【0075】
ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体として磁気記憶媒体(例えば、ROM(read-only memory)、RAM(random access memory)、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)及び光学読取媒体(例えば、シーディーロム(CD-ROM) 、ディーブイディー(DVD、Digital Versatile Disc))などがある。コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、ネットワークで接続されたコンピュータシステムに分散され、分散方式でコンピュータが読み取り可能なコードを記憶して実行することができる。媒体はコンピュータによって読み取り可能であり、メモリに記憶され、プロセッサで実行されることができる。
【0076】
本発明による準備装置は、自動化された液体取り扱い装置(automated liquid handling device)である。自動化された液体取り扱い装置は、化学的または生化学的実験室の自動化のために指定された容器から所望の量の試薬、サンプルまたは他の液体を自動的及びプログラム的に吸引および/または分配することができる。自動化された液体取り扱い装置の様々な構成は当業者にとって公知のものである。
【0077】
準備装置のすべての構成要素は統合された装置として設計され、システムハウジング内に配置される。
【0078】
本発明の一実施例において、準備装置は、Hamilton社の「Microlab VANTAGE」、「Microlab STAR」、「Microlab NIMBUS」または「Microlab Prep」などの製品を使用することができる(https://www.hamiltoncompany.com/automated-liquid-handling/platforms参照)。
【0079】
本明細書で使用される「分析装置(analysis device)」という用語は、分析物(analyte)の定性的または定量的分析のために使用される装置を意味する。
【0080】
サンプル分析は、分析物の存在を検出すること、含有量を測定することを含む。
分析装置は、特定のヌクレオチド配列を有する核酸を増幅し、増幅された核酸を検出する機器を意味することができる。
【0081】
分析装置は、光源および光検出器を含む光学機器を含むことができる。
分析装置は、温度制御によって分析サンプルを加熱または冷却することができる機器を含むことができる。
【0082】
分析装置は、温度制御によって核酸増幅反応を行う核酸増幅器(nucleic acid amplifier)を含むことができる。核酸増幅器は典型的にサーマルサイクラー(thermal cycler)を含む。
【0083】
分析装置において、核酸は様々な方法で増幅されることができる。リガーゼ連鎖反応(ligase chain reaction;LCR、参照 Wiedmann Mら、「Ligase chain reaction(LCR)- overview and applications.」 PCR Methods and Applications 1994 Feb;3(4):S51-64)、ギャップフィリングLCR(gap filling LCR; GLCR、参照 WO 90/01069、欧州特許第439182号およびWO 93/00447)、Q-ベータリプリカーゼ増幅(Qbeta replicase amplification;Q-beta、参照Cahill Pら、Clin Chem.,37(9):1482-5(1991)、米国特許第5556751号)、ストランド置換増幅(strand displacement amplification;SDA、参照 G T Walkerら、Nucleic Acids Res.20(7):16911696(1992)、欧州特許第497272号)、核酸配列ベース増幅(nucleic acid sequence-based amplification;NASBA、参照 Compton、J.Nature 350(6313):912(1991))、転写増幅(Transcription-Mediated Amplification; TMA、参照 Hofmann WPら、J Clin Virol.32(4):289-93(2005);米国特許第5888779号)またはローリングサークル増幅(Rolling Circle Amplification; RCA、参照 Hutchison C.A.ら、Proc. Natl Acad. Sci. USA.102:1733217336(2005))によって実施される。
【0084】
本発明の分析装置に含まれる核酸増幅器であるサーマルサイクラーは、PCR(polymerase chain reaction)ベースの核酸増幅反応に有用に利用される。 PCR(polymerase chain reaction)に基づく様々な核酸増幅方法が知られている。例えば、定量PCR(quantitative PCR)、digital PCR、非対称PCR(asymmetric PCR)、逆転写酵素PCR(RT-PCR)、分別ディスプレイPCR(Differential Display PCR: DDPCR)、ネスト(nested PCR)、任意プライムPCR(AP-PCR)、マルチプレックスPCR、SNPゲノムタイピングPCRなどを含む。
【0085】
例えば、本発明の核酸増幅器であるサーマルサイクラーは、特定のヌクレオチド配列を有するDNA(deoxyribonucleic acid)を増幅するために、分析装置は変性段階(denaturing step)、アニーリング段階(annealing step)、延長(または増幅)段階(extension step)を実施することができる。
【0086】
変性段階は、鋳型核酸である二本鎖のDNAを含む試料および試薬を含む溶液を特定の温度、例えば約95℃に加熱して二本鎖のDNAを一本鎖のDNAに分離する段階である。アニーリング段階は、増幅しようとする核酸のヌクレオチド配列と相補的なヌクレオチド配列を有するオリゴヌクレオチド(oligonucleotide)プライマーを提供し、単離された一本鎖のDNAと共に特定の温度、例えば60℃に冷却して一本鎖のDNAの特定のヌクレオチド配列にプライマーを結合させて部分的なDNA-プライマー複合体を形成する段階である。延長段階は、アニーリング段階後、前記溶液を特定の温度、例えば72℃に維持してDNA重合酵素(polymerase)により部分的なDNA-プライマー複合体のプライマーに基づいて二本鎖のDNAを形成する段階を行う。
【0087】
一実施例として、本発明の分析装置は、上記の3つの段階を、例えば10~50回繰り返すことによって、前記特定のヌクレオチド配列を有するDNAを指数関数的に増幅することができる。
【0088】
他の実施例として、本発明の分析装置はアニーリング段階と延長段階とを同時に行うことができる。この場合、分析装置は、変性段階とアニーリング/延長段階とからなる2段階を行うことにより、第1循環を完成することもできる。
【0089】
一方、本発明の分析装置に含まれる核酸検出装置(nucleic acid detecting device)は、核酸増幅器を介して重合酵素連鎖反応(PCR)が行われたサンプルから標的核酸を検出するための装置であり、標的核酸内の蛍光物質から放出される放出光(emission light)を検出する光学モジュール(optical module)を含む。
【0090】
光学モジュールは、核酸増幅器で行われた増幅反応をリアルタイムで分析(または監視)する光学装置(optics mechanism)である。一実施例として、光学モジュールは、複数の光源、光学フィルタ、凸レンズ、ビームスプリッタ、光検出器などの構成要素からなることができ、光学モジュールで進行される核酸増幅反応で発生する蛍光をリアルタイムで検出することができる。
【0091】
本発明の一実施例によれば、分析装置はリアルタイム検出装置である。
本発明の一実施例によれば、分析装置はリアルタイム核酸検出装置である。
【0092】
本発明の一実施例によれば、分析装置はリアルタイムPCR装置である。
本明細書で使用される「分析装置」という用語は、分析サンプルを分析するための装置を表す。分析装置は、個別に動作する独立駆動型装置である。
【0093】
本発明の一実施例において、分析装置は分析装置用のハウジングを含み、分析装置は別途の六面体(hexahedron)形状の閉鎖構造内に配置することができる。
【0094】
分析装置は、準備装置から分析サンプルを含む反応容器を受け取ることができる。
分析装置は、準備装置からの反応容器を直接受け取らず、搬送装置から搬送される反応容器を受け取ることができる。
【0095】
本明細書で使用される「閉鎖構造(enclosure)」という用語は、外部と環境的/空間的に分離することができる1つ以上の閉鎖空間から形成されたハウジング形態の構造である。
【0096】
本発明の一実施例において、閉鎖構造は六面体(hexahedron)形状からなることができる。
【0097】
本発明の他の実施例において、閉鎖構造は、複数の六面体が接続された形状からなることができる。このとき、内部は1つの空間として連結されるか、複数の空間に分離されることができる。
【0098】
本発明の一実施例において、閉鎖構造の外部に準備装置が配置され、内部に分析装置が配置される場合、搬送装置は閉鎖構造の内部に配置することができる。
【0099】
本発明の他の実施例において、閉鎖構造の外部に分析装置が配置され、内部に準備装置が配置される場合、搬送装置は閉鎖構造の外部に配置されることができる。
【0100】
本発明のまた他の実施例において、閉鎖構造の内部に準備装置と分析装置とが配置される場合、搬送装置は閉鎖構造の内部に配置されることができる。
【0101】
閉鎖構造には自動シーラー(automatic sealer)が配置されることができる。
【0102】
閉鎖構造は、準備装置および/または分析装置が内部に配置される場合、各装置が独立駆動型装置として動作する環境を実現するために内部に環境調整手段を含むことができる。
【0103】
環境調整手段は、閉鎖構造内部の温度、湿度、汚染などを調整するためのものであり、温熱装置、冷却装置、湿度調整装置、ファンモジュール、フィルタなどからなることができる。
【0104】
本明細書で使用される「確定通路」という用語は、環境的/空間的に分離された準備装置と分析装置とを連結するための構成である。確定通路は、隣接配置された準備装置と分析装置とを相互空間的に連結するために、準備装置で準備された反応容器が分析装置または閉鎖構造内の分析装置に移動される通路(passage)である。
【0105】
本発明の一実施例において、前記確定通路は開口部であることができる。
本発明の一実施例において、確定通路は、準備装置に形成された第1確定通路と、閉鎖構造に含まれる第2確定通路とから構成されることができる。
【0106】
本発明の他の実施例において、第1確定通路および/または第2確定通路は、相互空間的に連結された状態を遮断することができる開閉装置(door device)を含むことができる。開閉装置は、第1確定通路に含まれることができ、第2確定通路に含まれることもできる。あるいは、第1確定通路及び第2確定通路の両方に含まれることができる。
【0107】
確定通路は、準備装置で準備された反応容器が分析装置または閉鎖構造内の分析装置に移動する場合に開かれ、移動が完了した後に閉じるように動作することができる。
【0108】
第1確定通路は準備装置の下部に形成され、好ましくは準備装置のデッキ(deck)に形成されることができる。準備装置のデッキに形成された第1確定通路は、下部に配置され、分析装置または閉鎖構造内に配置される分析装置に反応容器を提供することができる。
【0109】
第2確定通路は、準備装置の第1確定通路で移動する反応容器が入るように閉鎖構造の上面、側面、または底面に形成されることができる。
【0110】
さらに、閉鎖構造は、第1確定通路から第2確定通路を通って反応容器を搬送するための搬送装置を含むことができる。
【0111】
本明細書で使用される「搬送装置」という用語は、自動化分析システムで使用される反応容器を準備装置から分析装置または閉鎖構造内の分析装置に移動させ、閉鎖構造内の各構成要素に搬送および装着することができる装置である。
【0112】
本発明の一実施例において、反応容器を準備装置から分析装置に移動させるための搬送装置は、少なくとも1つ以上のロボットモジュールを含むことができる。
【0113】
本発明の一実施例において、ロボットモジュールは昇降モジュール(lift module)を含む。昇降モジュールは、反応容器を上下に移動させるためのロボットモジュールであり、準備装置の反応容器を閉鎖構造内に移動させることができる。
【0114】
本発明の他の実施例において、ロボットモジュールはクレーンモジュール(crane module)を含む。クレーンモジュールは、閉鎖構造内に移動した反応容器を閉鎖構造内で搬送および構成要素に装着することができる。
【0115】
本発明のさらに他の実施例において、ロボットモジュールはロボットアーム(robot arms)を含む。ロボットアームは、1つ以上の関節運動を介して反応容器を所望の位置に移動させることができる。
【0116】
ロボットモジュールは上/下、前/後、左右方向に動作することができるが、本発明の一実施例において、昇降モジュールは上/下および左/右方向に動作し、クレーンモジュールは上/下、前 /後および左/右方向に動作し、回転することができる。
【0117】
本明細書で使用される「容器(vessel)」という用語は、準備装置および分析装置で使用される材料を収容する空間を指す。材料は一般に溶液を含む。容器は、分析サンプルを含む「サンプル容器(sample vessel)」または「反応容器(reaction vessel)」として使用されることができる。さらに、本明細書で準備装置および分析装置で使用される材料を収容するスペースは、「container」または「carrier」として使用されることができる。「vessel」、「container」及び「carrier」を特に区別しない。ただし、使用される装置、形態、または内部受容材料などに応じて選択的に使用することができる。
【0118】
また、容器とは、準備装置で行う核酸抽出、増幅用反応液組成および増幅反応セットアップ(例えば、PCRセットアップ)に使用する容器をいう。すなわち、検体、1つ以上の抽出試薬、反応液のための1つ以上の組成物、抽出された核酸と反応液を混合した分析サンプル(master mix)等は容器に収容され、分析装置を通じて反応が行われる分析サンプルは、反応容器に分注されて収容されることができる。本発明の一実施例において、容器はチューブ(tube)、チューブストリップ(tube strip)などを含む。本発明の他の実施例において、容器はカートリッジ(cartridge)、ウェルプレート(well plate)などを含むことができる。
【0119】
容器は、収容される材料に応じて様々なサイズを使用することができ、様々なサイズの容器に応じて容器を保管または収容するための手段も様々に準備されることができる。容器を収容する手段は、キャリア(carrier)、ラック(rack)、アダプター(adapter)などがあり、各手段には1つ以上の容器を挿入して保管することができる。
【0120】
本発明の一実施例において、容器はキャップ(cap)を含むことができる。本発明の他の実施例において、容器はフィルムなどを用いてシールすることができる。
【0121】
本明細書で使用される「反応容器(reaction vessel)」という用語は、分析装置のサンプルホルダに収容され得るサンプル容器(sample vessel)である。反応容器は、標的核酸を含む所定容量の分析サンプルまたは標的核酸を含まない所定容量の分析サンプルを収容し、サンプルホルダに収容されて反応(例えば、増幅)または検出(例えば、蛍光信号)に使用されることができる。
【0122】
本明細書で説明されている反応容器は、分析サンプルを収容することができるチューブを実施例で説明したが、反応領域の形態に応じて様々な材料および形態の反応容器を使用することができる。反応容器は反応領域に形成されたウェルに挿入されて、加熱と冷却の反応サイクルが行われるようにする。すなわち、「反応容器」は、反応が行われる閉鎖空間(closed space)をいう。
【0123】
反応容器は1つまたは2つ以上を含む。反応容器は、分析サンプル(例えば、分析物または反応混合物)を受け入れることができる単位体(unit)を指す。テストチューブ、増幅用チューブ、ストリップチューブ、ウェルプレート、マルチウェルプレート(multi well PCR plate)の各々は、1つまたは2つ以上を含む反応容器の一実施例である。
【0124】
本発明の一実施例において、1つ以上の反応容器はサンプルホルダに装着されることができる。
【0125】
本発明の他の実施例において、1つ以上の反応容器はマルチウェルプレート(以下「ウェルプレート」という)に収容される。1つ以上の反応容器を収容したウェルプレートはサンプルホルダに取り付けられることができる。
【0126】
本発明のまた他の実施例において、反応容器は1つまたは複数のウェルに分析サンプルを収容することができるウェルプレートである。1つ以上のウェルに分析サンプルを受け取ったウェルプレートは、サンプルホルダに取り付けられることができる。
【0127】
前記反応容器の実施例は、本発明で実施される好ましい実施例のうち一部の実施例を説明したものである。したがって、反応容器は他の実施例によって様々に実施されることができることは明らかである。
【0128】
本明細書で使用される「反応液(reaction mixture)」という用語は、分析物の検出を容易にするために分析物と混合される溶液を意味することができる。反応液は、1つ以上の増幅用反応試薬を含むように構成されることができる。
【0129】
図1は、本発明の一実施例による自動化分析システムを示す正面図であり、図2は、本発明の一実施例による自動化分析システムを示す右側面図である。図1及び図2に示すように、本発明の一実施例において、自動化分析システム1000は準備装置(preparation device)1100と閉鎖構造(enclosure)1300とを含む。
【0130】
本発明の一実施例において、準備装置1100は、閉鎖構造1300の上部に位置するように構成されることができる。
【0131】
本発明の他の実施例において、準備装置1100は、閉鎖構造1300の側面に位置するように構成されることができる。
【0132】
本発明のまた他の実施例において、準備装置1100は、閉鎖構造1300の背面に位置するように構成されることができる。
【0133】
本発明のまた他の実施例において、準備装置1100は、閉鎖構造1300の前面に位置するように構成されることができる。
【0134】
本発明のまた他の実施例において、準備装置1100は、閉鎖構造1300の内部に位置するように構成されることができる。
【0135】
本発明のまた他の実施例において、準備装置1100は、閉鎖構造1300の下部に位置するように構成されることができる。
【0136】
閉鎖構造1300は六面体形状の閉鎖空間である。
閉鎖構造1300は、準備装置1100、分析装置(analysis device)1200、搬送装置(transport device)1400のうち少なくとも1つ以上の装置を収容することができる。
【0137】
本発明の一実施例において、閉鎖構造1300は1つ以上の分析装置1200および搬送装置1400を収容することができる。
【0138】
本発明の他の実施例において、閉鎖構造1300は1つ以上の分析装置1200を収容することができる。
【0139】
本発明のまた他の実施例において、閉鎖構造1300は搬送装置1400を収容することができる。
【0140】
本発明のまた他の実施例において、閉鎖構造1300は準備装置1100および搬送装置1400を収容することができる。
【0141】
本発明のまた他の実施例において、閉鎖構造1300は準備装置1100を収容することができる。
【0142】
閉鎖構造1300は、内部に収容される1つ以上の装置と外部に配置する装置との間の作動的連結を提供することができる。
【0143】
本発明の一実施例において、閉鎖構造1300は単一の空間を閉鎖する。閉鎖構造1300が単一の空間として閉鎖される場合、準備装置1100、分析装置(analysis device)1200、搬送装置(transport device)1400のうち少なくとも1つ以上の装置は1つの空間に配置することができる。 。
【0144】
本発明の他の実施例において、閉鎖構造1300は複数の空間を閉鎖する。閉鎖構造1300が複数の空間として閉鎖される場合、準備装置1100、分析装置(analysis device)1200、搬送装置(transport device)1400のうち少なくとも1つ以上の装置は、複数の空間のうちいずれか1つの空間に配置するか、複数の空間のうち任意の2つ以上の空間に配置することができる。
【0145】
例えば、単一の空間を有する閉鎖構造1300には、分析装置1200と搬送装置1400とが同じ空間内に配置されてもよい。
【0146】
例えば、複数の空間を有する閉鎖構造1300には、分析装置1200と搬送装置1400とは互いに異なる空間に配置されてもよい。
【0147】
本発明の一実施例において、閉鎖構造1300は内部に分析装置1200および搬送装置1400が配置することができる。このとき、準備装置1100は閉鎖構造1300の外部に位置する。
【0148】
閉鎖構造1300には、準備装置1100から分析装置1200に提供される反応容器1500を搬送するための搬送装置1400が移動する確定通路(defined passage)である第2開口部(2nd passthrough cavity)1310が形成される。
【0149】
閉鎖構造物1300の第2開口部1310は反応容器1500が搬送される確定通路(passage)であり、搬送装置1400は準備装置1100の第1開口部1130から閉鎖構造1300の第2開口部1310を介して分析装置1200に反応容器1500を提供することができる。
【0150】
閉鎖構造1300の第2開口部1310の位置は、閉鎖構造1300の外側面のうちいずれかの面に配置することができる。図6に示すように、閉鎖構造1300が六面体形状である場合、第2開口部1310は閉鎖構造1300の上部面に形成されることができるが、これに限定されない。
【0151】
搬送装置1400は、準備装置1100の第1開口部(1st passthrough cavity)1130から閉鎖構造1300の第2開口部1310の間に形成された経路を介して反応容器1500を搬送するようにプログラムされることができる。
【0152】
したがって、搬送装置1400が反応容器1500を移動させることができる範囲内の距離に各確定通路が配置することが好ましい。
【0153】
閉鎖構造1300は、六面体形状のキャビネット(cabinet)、ロッカー(locker)、箱(box/case)などの形状で実現することができる。閉鎖構造1300は、前/後/左/右/上/下面が閉鎖され、少なくとも1つの閉鎖構造ドア(door)1320が設けられた形態である。閉鎖構造ドア1320は、使用者が内部に配置する装置および構成要素にアクセスすることができるように前/後、左/右などに設置される。
【0154】
閉鎖構造1300は密閉(seal)されず、通気口(air vent)1370が形成されることができる。
【0155】
閉鎖構造1300は、準備装置1100、分析装置1200、および搬送装置1400からなるグループから選択された少なくとも1つ以上が配置することができる。
【0156】
さらに、閉鎖構造1300には、反応容器1500の上部面注入口をシールするための自動シーラー(automatic sealer)1700が配置することができる。
【0157】
さらに、閉鎖構造1300は、準備装置1100で分析サンプルの準備に使用された様々な溶液を回収するための溶液回収箱(liquid waste collection bin)1330が配置することができる。
【0158】
また、閉鎖構造1300には、分析装置1200で分析の実行が完了した反応容器1500を回収するための反応容器回収箱(reaction vessel retrieval container)1360が配置することができる。
【0159】
本発明の一実施例において、反応容器回収箱1360は閉鎖構造1300の内部に配置することができる。
【0160】
図16Bを参照すると、閉鎖構造1300の内部に反応容器回収箱1361が配置される場合、クレーンモジュール1430によって移動される反応容器1500を収容することができる。内部に配置する反応容器回収箱1361は、収容される反応容器1500の数量または重量のうちいずれか1つ以上を感知するセンサを含むことができる。
【0161】
本発明の他の実施例において、反応容器回収箱1360は閉鎖構造1300の外部に配置することができる。
【0162】
図15、28、および29を参照すると、外部に配置する反応容器回収箱1360は、閉鎖構造1300の内部と外部とを連結する回収開口部(retrieval passthrough cavity)1340を介して反応容器1500が内部から外部に搬送されることにより、反応容器1500を回収することができる。
【0163】
反応容器1500の移動のために閉鎖構造1300の内部と外部とを連結する回収開口部1340には、コンベヤ(conveyor)1350が設置され相互連結されることができる。搬送装置1400が閉鎖構造1300の内側コンベア1350に反応容器1500を降ろすと、反応容器1500はコンベア1350によって移動し、閉鎖構造1300の外部に配置された反応容器回収箱1360に収容されることができる。
【0164】
本発明の一実施例において、コンベア1350は、内側よりも外側の位置が低い傾斜面を形成する。コンベア1350は、傾斜面にローラを備えることにより、反応容器1500を閉鎖構造1300の外部に排出することができる。外部に排出される反応容器1500は、反応容器回収箱1360に収容されることができる。
【0165】
本発明の他の実施例において、コンベア1350は動力で駆動されることができる。動力は、コンベア1350に含まれるベルト等を回転させることにより、コンベア1350に載せられる反応容器1500を閉鎖構造1300の外部に排出することができる。外部に排出される反応容器1500は、反応容器回収箱1360に収容されることができる。
【0166】
反応容器回収箱1360は、使用者によって内部に収容された1つ以上の反応容器1500が空になることができる。
【0167】
閉鎖構造1300の内部と外部とがコンベア1350によって連結される回収開口部1340は、開閉モジュール(図示せず)を含むことができる。開閉モジュールは、反応容器1500が反応容器回収箱1360に移動される場合に開かれることができ、その他の場合は閉じられていることが好ましい。開閉モジュールは、外部の汚染から閉鎖構造1300の内部を保護することができる。
【0168】
本発明の一実施例において、閉鎖構造1300は完全に密閉されておらず、換気可能に実現されている。そのために、閉鎖構造1300は環境調整手段を含み、環境調整手段は通気口、排気口、ファン、温度調節手段、湿度調節手段、エアフィルターなどを含むことができる。
【0169】
本発明の図6および図8は、閉鎖構造1300内の空気循環のための通気口(air vent)1370または排気口(exhaust vent)1370、および/または内部の空気を排出するためのファン(fan)1380が1つ以上形成されていることを示している。
【0170】
図3は、本発明の一実施例による自動化分析システムの作動的連結を示す例示図である。図3に示すように、準備装置1100は閉鎖構造1300の上部に配置する。
【0171】
準備装置1100は、分析サンプルの準備のために単独で設置され動作することができ、本発明の一実施例により、閉鎖構造1300と作動的に連結され、自動化分析システム1000として使用されることができる。
【0172】
本発明の一実施例により、準備装置1100が閉鎖構造1300と組み合わされて自動化分析システム1000として使用される場合、準備装置1100は閉鎖構造1300に備えられる昇降モジュール1410が内部に移動できるように第1開口部1130を形成することができる(図5参照)。第1開口部1130は空の空間であり、反応容器1500が昇降モジュール1410によって移動される確定通路(defined passage)である。
【0173】
昇降モジュール1410が準備装置1100の内部に移動されると、準備装置1100は分析サンプルを収容する反応容器(reaction vessel)1500または反応容器1500を収容するプレート(plate 、図示せず)を昇降モジュール1410に装着する。昇降モジュール1410は、装着された反応容器1500またはプレートを閉鎖構造1300の内部に移動させる。
【0174】
本発明の一実施例により、準備装置1100が閉鎖構造1300の上部に配置されている場合、準備装置1100と閉鎖構造1300とは結合装置(coupling mechanism、図示せず)によって結合されることができる。
【0175】
本発明の一実施例において、準備装置1100および分析装置1200のうち少なくとも1つ以上の装置が閉鎖構造1300と作動的に連結されて自動化分析システム1000として使用される場合、準備装置1100および分析装置1200は、独立駆動型装置として使用されていた電源モジュールをそのまま使用する。
【0176】
本発明の一実施例において、前記準備装置および前記分析装置はそれぞれ別途の電源によって電源が供給されることであり得る。
【0177】
本発明の一実施例において、独立駆動型準備装置1100および独立駆動型分析装置1200のうち少なくとも1つ以上が閉鎖構造1300と作動的に連結されて自動化分析システム1000として使用される場合、独立駆動型準備装置1100および独立駆動型分析装置1200は、既に商業化された装置および/または独立駆動型装置として既に許認可された装置である。
【0178】
これにより、閉鎖構造1300と作動的に連結され、自動化分析システム1000として使用しても、別途の許認可が不要であるか、部分的な修正があり得る。
【0179】
図4は、本発明の自動化分析システムを示す内部正面図である。図4に示すように、閉鎖構造1300の下部に分析装置1200-a、1200-bが配置される。
【0180】
閉鎖構造1300を図8図30および図31を参照して説明すると以下の通りである。
【0181】
図8は、本発明の一実施例による自動化分析システムの自動化分析システムの閉鎖構造を示す内部斜視図である。図30は、本発明の一実施例による閉鎖構造の内部を示すための内部平面図である。 図31は、本発明の一実施例による閉鎖構造の内部を示すための内部斜視図である。
【0182】
本発明の一実施例において、閉鎖構造1300は、準備装置1100で準備された反応容器1500を分析装置1200-a、1200-bに提供するための搬送装置1400を含む。 。
【0183】
搬送装置1400はロボットモジュールであり、特に昇降モジュール(lift module)1410とクレーンモジュール(crane module)1430で構成されている。
【0184】
本発明の一実施例において、搬送装置1400は昇降モジュール1410およびクレーンモジュール1430を含むように構成される。
【0185】
本発明の他の実施例において、搬送装置1400は昇降モジュール1410を含むように構成される。
【0186】
本発明のまた他の実施例において、搬送装置1400はクレーンモジュール1430を含むように構成される。
【0187】
本発明のまた他の実施例において、搬送装置1400はロボットアーム(図示せず)を含むように構成される。
【0188】
本発明のまた他の実施例において、搬送装置1400は反応容器1500を搬送することができる機械的装置を含むことができる。
【0189】
本発明の一実施例において、昇降モジュール1410およびクレーンモジュール1430は、閉鎖構造1300の内側に配置することができる。
【0190】
閉鎖構造1300に含まれる昇降モジュール1410およびクレーンモジュール1430はロボットモジュールである。ロボットモジュールは、自動化分析システム1000に含まれる制御モジュール2500(図40参照)の制御によって反応容器1500を移動させる。
【0191】
閉鎖構造1300には、反応容器1500の注入口をシール(sealing)するための自動シーラー(automatic sealer)1700が配置されることができる。
【0192】
閉鎖構造1300には、反応容器1500に収容された分析サンプルを分析するための少なくとも1つ以上の分析装置(analysis device)1200-a、1200-bが配置されることができる。
【0193】
閉鎖構造1300には、準備装置1100で分析サンプルの準備に使用された様々な溶液を回収するための溶液回収箱(liquid waste collection bin)1330が配置されることができる。
【0194】
閉鎖構造1300には、分析装置1200-a、1200-bで分析の実行が完了した反応容器1500を回収するための反応容器回収箱(reaction vessel retrieval container)1360が配置されることができる。
【0195】
閉鎖構造1300は、自動化分析システム1000に作動的に連結される複数の装置からデータを送信および/または受信する制御モジュール(control module)2500(図40参照)を含む。
【0196】
本発明の一実施例において、制御モジュールは、準備装置1100、分析装置1200、搬送装置1400、および/または自動シーラー1700のうち少なくとも1つ以上の装置と作動的に連結されるために通信チャネルが接続されることができる。例えば、通信チャネルは無線および/または有線で接続することができる。
【0197】
本発明の一実施例において、前記制御モジュールは、前記準備装置、分析装置、および前記搬送装置が適時に動作するように制御することができる。前記制御モジュールは、独立駆動型装置である本発明の準備装置および分析装置を用いた分析サンプルの準備およびその分析が自動的に行われるように、前記準備装置、分析装置および前記搬送装置を制御する。具体的には、前記制御モジュールは、準備装置における分析サンプルの準備が完了すると、搬送装置を制御して分析サンプルを分析装置に搬送する。また、分析装置に分析サンプルを装着するために分析装置に提供しなければならない信号を提供して分析サンプルを装着し、分析装置に分析を開始させる。
【0198】
さらに、本発明の一実施例において、前記制御モジュールは、前記独立駆動型装置の動作に必要な外部信号を提供することができる。前記動作が必要な外部信号とは、例えば、分析装置が分析サンプルを収容することができる状態となるようにする信号、分析装置に分析を開始させる信号、自動シーラーにシール作業を開始させる信号である。
【0199】
このように、前記制御モジュールは、独立駆動型装置間の信号を伝達して、準備装置から分析装置に分析サンプルを移動させることができるようにするだけでなく、独立駆動型装置が独立して単位作業を行うために、従来は使用者などが外部からマニュアルで入力しなければならない信号を適時に提供して全自動システム(full automation system)を実現できるようにする。
【0200】
本発明の一実施例において、制御モジュールは、準備装置1100で分析サンプルの準備が完了した信号を通信チャネルを用いて受信することができる。
【0201】
また、準備装置1100の反応容器1500を分析装置1200に移動させる制御信号を通信チャネルを用いて搬送装置1400に提供することができる。
【0202】
さらに、制御モジュールは、分析装置1200で分析サンプルの分析が完了した信号を通信チャネルを用いて受信することができる。
【0203】
また、制御モジュールは、分析装置1200の反応容器1500を反応容器回収箱1360に移動させる制御信号を通信チャネルを用いて搬送装置1400に提供することができる。
【0204】
閉鎖構造1300は、反応容器1500を受け取るために準備装置1100に移動する昇降モジュール1410が通過する第2確定通路1310が上部面に形成される。
【0205】
本発明の一実施例により、第2確定通路1310は、図6および図7を参照して以下のように説明することができる。図6は、本発明の一実施例による閉鎖構造を示す斜視図である。図7は、本発明の一実施例による閉鎖構造の第2開口部の動作状態を示す例示図である。図6および図7に示すように、第2確定通路1310は閉鎖構造1300の上部面に形成される。
【0206】
第2確定通路1310は、昇降モジュール1410に含まれる垂直運動ガイド(vertical motion guide)1413と反応容器ラック(analytical sample vessel rack)1416とが通過可能な大きさに形成される。
【0207】
第2確定通路1310は、準備装置1100のデッキ1110に形成された第1確定通路1130と垂直に接続されるように形成される。
【0208】
本発明の一実施例において、第2確定通路1310は閉鎖構造1300の上部面の右側面に形成され、第1確定通路1130はデッキ1110の平面の右側面に形成される。
【0209】
本発明の他の実施例において、第2確定通路1310は閉鎖構造1300の上部面の左側面に形成されることができ、第1確定通路1130はデッキ1110の平面の左側面に形成されることができる。
【0210】
本発明のまた他の実施例において、第2確定通路1310は閉鎖構造1300の上部面の上側面に形成されることができ、第1確定通路1130はデッキ1110の平面の上側面に形成されることができる。
【0211】
本発明のまた他の実施例において、第2確定通路1310は閉鎖構造1300の上部面の下側面に形成されることができ、第1確定通路1130はデッキ1110の平面の下側面に形成されることができる。
【0212】
本発明の一実施例において、第2確定通路1310は、閉鎖構造1300の内側に位置する昇降モジュール1410の一部が準備装置1100の内部に移動するための通路である。(図6参照)
本発明の他の実施例において、第2確定通路1310は、閉鎖構造1300の内側の昇降モジュール1410の一部が準備装置1100の内部に移動するための開放通路であり、昇降モジュール1410の一部が準備装置1100に移動しない場合には、第2確定通路1310に設けられた開閉モジュール(open/close module)1311によって開かれた第2確定通路1310を閉じることができる。(図7参照)
開閉モジュール1311は、閉鎖構造1300の外部の汚染物質を遮断するために設けられる。
【0213】
本発明の一実施例において、開閉モジュール1311はヒンジ(hinge)方式で実現され、閉鎖構造1300の上部面の上側または下側に開閉されることができる。
【0214】
本発明の他の実施例において、開閉モジュール1311はスライド(sliding)式に実現され、閉鎖構造1300の上部面から移動する形態で開閉されることができる。
【0215】
本発明のまた他の実施例において、開閉モジュール1311は、ヒンジ方式またはスライド方式以外の方法で第2確定通路1310を開閉可能な形態である場合、任意のものを使用することができる。
【0216】
図7(a)のように、昇降モジュール1410が閉鎖構造1300の内側に位置するとき、第2確定通路1310の開閉モジュール1311は閉じられる。
【0217】
図7(b)のように、昇降モジュール1410が準備装置1100に移動するとき、第2確定通路1310の開閉モジュール1311が開く。そして、第2確定通路1310の開閉モジュール1311は、昇降モジュール1410が閉鎖構造1300内に移動した後に閉じる。
【0218】
本発明の一実施例において、昇降モジュール1410は、図9および図10を参照して以下のように説明することができる。図9は、本発明の一実施例による搬送装置を示す斜視図である。及び図10は、本発明の一実施例による搬送装置の昇降モジュールを示す斜視図である。
【0219】
昇降モジュール1410は、準備装置1100で反応容器1500を受け取ることができる構成である。昇降モジュール1410は、準備装置1100から分析サンプルを受け取るために、閉鎖構造1300の上部にある準備装置1100に上昇することができるエレベータ(elevator)の動作形態を表す。
【0220】
昇降モジュール1410は、閉鎖構造1300の内部に固定された柱状の垂直固定ガイド(vertical fixed guide)1411を含む。垂直固定ガイド1411は、上下に移動する固定ガイドコネクタ1412を含む。昇降モジュール1410は、垂直固定ガイド1411の固定ガイドコネクタ1412に結合される垂直運動ガイド(vertical motion guide)1413を含む。
【0221】
垂直運動ガイド1413は、上下に移動する運動ガイドコネクタ(motion guide connector)1414を含む。垂直運動ガイド1413は、運動ガイドコネクタ1414に結合するラックガイド(rack guide)1415を含む。
【0222】
昇降モジュール1410は、ラックガイド1415の上部で反応容器を受け取る反応容器ラック(analytical sample vessel rack)1416を含む。
【0223】
昇降モジュール1410は、垂直運動ガイド1413を上下方向に移動させるための動力を提供する駆動装置(actuator)1417を含む。
【0224】
垂直固定ガイド1411は、閉鎖構造1300の内側の上部、下部、および/または側面のうち少なくともいずれか1つ以上に結合されて固定される。垂直固定ガイド1411は固定ガイドコネクタ1412と結合される。垂直固定ガイド1414は、結合された固定ガイドコネクタ1412を上下方向に移動させることができる。
【0225】
垂直固定ガイド1411は、固定ガイドコネクタ1412を上下方向に移動させるために駆動装置1417から提供される動力を使用することができる。
【0226】
垂直固定ガイド1411のサイズは、閉鎖構造1300の内側の高さと同じかそれよりも小さい。垂直固定ガイド1411は、固定ガイドコネクタ1412が上方に移動するにつれて、固定ガイドコネクタ1412に結合された垂直運動ガイド1413が第2確定通路1310を経て準備装置1100に移動することができる。
【0227】
垂直固定ガイド1411に結合された固定ガイドコネクタ1412は、垂直運動ガイド1413を結合する。固定ガイドコネクタ1412は、垂直固定ガイド1411によって提供される上下動に応じて垂直運動ガイド1413を移動させる。
【0228】
垂直運動ガイド1413は、垂直固定ガイド1411の駆動に応じて上下方向に移動することができる。
【0229】
本発明の一実施例において、垂直運動ガイド1413は運動ガイドコネクタ1414と結合される。垂直運動ガイド1413は、結合された運動ガイドコネクタ1414を上下方向に移動させることができる。
【0230】
垂直運動ガイド1413は、運動ガイドコネクタ1414を上下方向に移動させるために駆動装置1417から提供される動力を使用することができる。
【0231】
本発明の他の実施例において、垂直運動ガイド1413は運動ガイドコネクタ1414を動かさず、固定形態で結合されることができる。
【0232】
本発明の一実施例において、垂直運動ガイド1413に結合されて上下運動を提供してもらう運動ガイドコネクタ1414は、ラックガイド1415と結合することができる。
【0233】
運動ガイドコネクタ1414の上部には、ラックガイド1415が結合されており、垂直固定ガイド1411が垂直運動ガイド1413を上方に移動させ、垂直運動ガイド1413がラックガイド1415を上方に移動させる場合、ラックガイド1415は準備装置1100の内部に移動される。
【0234】
本発明の他の実施例において、運動ガイドコネクタ1414はラックガイド1415と結合することができる。
【0235】
垂直固定ガイド1411が固定ガイドコネクタ1412を上方に移動させると、垂直運動ガイド1413及び運動ガイドコネクタ1414の動きにより、ラックガイド1415が準備装置1100の内部へ移動することができる。
【0236】
垂直運動ガイド1413は、ラックガイド1415を上下方向に移動させるために駆動装置1417または別途の駆動装置(図示せず)から提供される動力を使用する。
【0237】
ラックガイド1415は、運動ガイドコネクタ1414に結合され、反応容器1500を載置することができる反応容器ラック1416が上部に配置されることができる。
【0238】
反応容器ラック1416は、準備装置1100内で分析サンプルが収容された反応容器1500が配置される空間である。反応容器ラック1416は、載置台の別の表現として、台座(pedestal)、クレードル(cradle)、ホルダー(holder)などの名前で使用されることができる。
【0239】
反応容器ラック1416は、ラックガイド1415と共に運動ガイドコネクタ1414の移動によって準備装置1100の内部に移動され、反応容器1500を受け取ることができる。
【0240】
ラックガイド1415は、上部に接続された反応容器ラック1416の水平方向への延長移動(extension movement)を行う。
【0241】
反応容器ラック1416の延長移動は、図17図18図23および図24を参照して説明することができる。図17は、本発明の一実施例による閉鎖構造における昇降モジュールの水平延長移動を示す第1例示図である。図18は、本発明の一実施例による閉鎖構造における昇降モジュールの水平延長移動を示す第2例示図である。図24は、本発明の一実施例による準備装置内の昇降モジュールの水平延長移動を示す斜視図である。
【0242】
図17および図18に示すように、昇降モジュール1410の垂直固定ガイド1411は、駆動装置1417から提供される動力を用いて固定ガイドコネクタ1412を上下方向に移動させる。固定ガイドコネクタ1412の一部は垂直固定ガイド1411に結合されており、他の一部は垂直運動ガイド1413に結合されている。
【0243】
垂直運動ガイド1413は、結合された固定ガイドコネクタ1412の上部移動によって準備装置1100の内部に移動することができる。また、垂直運動ガイド1413は、他側に結合された運動ガイドコネクタ1414を上下方向に移動させることができる。垂直運動ガイド1413の動作によって上方に移動する運動ガイドコネクタ1414は、上部に接続されたラックガイド1415を準備装置1100の内部に移動させることができる。
【0244】
ラックガイド1415が準備装置1100の内部に移動すると、ラックガイド1415は、上部に位置する反応容器ラック1416を所定の距離水平に延長移動させることができる。
【0245】
準備装置1100に備えられる転送モジュール(図示せず)は、準備された反応容器1500を拾い上げて移動させ、水平に延長移動した反応容器ラック1416の上部に下ろすことにより、反応容器1500が閉鎖構造1300に移動できるようにする。
【0246】
ラックガイド1415は、反応容器ラック1416の上部に反応容器1500が装着される場合、水平に延長移動した反応容器ラック1416を元の位置に再び水平移動させる。
【0247】
垂直固定ガイド1411および/または垂直運動ガイド1413は、反応容器1500が閉鎖構造1300に移動する準備が整ったら、結合された固定ガイドコネクタ1412および/または運動ガイドコネクタ1414を下部に移動させる。反応容器1500は閉鎖構造1300の内部に移動される。
【0248】
反応容器ラック1416は、上部に取り付けられる反応容器1500に対応する結合ガイド(図示せず)を含む。結合ガイドは、反応容器1500が移動中に反応容器ラック1416から離脱しないようにする。
【0249】
本発明の一実施例において、駆動装置1417は反応容器ラック1416の水平移動のための動力を提供することができる。
【0250】
本発明の他の実施例において、反応容器ラック1416の水平移動のために、ラックガイド1415は他の駆動装置の動力を受けることができる。
【0251】
駆動装置1417は、閉鎖構造1300内の昇降モジュール1410を動かす動力を提供することができる。駆動装置1417は1つ以上で備えられ、1つ以上の場所に位置することができる。
【0252】
本発明の一実施例において、駆動装置1417は油圧モータを使用することができる。
本発明の他の実施例において、駆動装置1417は電気モータを使用することができる。
【0253】
本発明のまた他の実施例において、駆動装置1417は、油圧モータと電気モータとを組み合わせて使用することができる。
【0254】
本発明のまた他の実施例において、駆動装置1417は、油圧モータおよび電気モータを除いた動力を生成することができる装置を使用することができる。
【0255】
本発明のまた他の実施例において、駆動装置1417は、油圧モータ、電気モータ、および動力を生成することができる装置を使用することができる。
【0256】
駆動装置1417は1つ以上であり、閉鎖構造1300内の昇降モジュール1410、クレーンモジュール1430、および/または反応容器ラック1416のうち少なくとも1つ以上に動力を提供することができる。 。
【0257】
本発明の一実施例により、クレーンモジュール1430は、図9および図11図12および図19図22を参照して以下のように説明することができる。図11は、本発明の一実施例による搬送装置のクレーンモジュールを示す斜視図である。図12は、本発明の一実施例によるクレーンモジュールの回転構成を示す斜視図である。図19は、本発明の一実施例による昇降モジュールとクレーンモジュールの反応容器搬送を示す第1例示図である。図20は、本発明の一実施例による昇降モジュールとクレーンモジュールの反応容器搬送を示す第2例示図である。図21は、本発明の一実施例による自動プレートシーラーに反応容器が装着される動作を示す例示図である。図22は、本発明の一実施例による分析装置に反応容器が装着される動作を示す例示図である。図25は、本発明の一実施例によるクレーンモジュールが昇降モジュールにおいて反応容器を搬送することを示す例示図である。図26は、本発明の一実施例によるクレーンモジュールが反応容器を自動シーラーに装着することを示す例示図である。図27は、本発明の一実施例によるクレーンモジュールが反応容器を分析装置に装着することを示す例示図である。
【0258】
図9図11図12、および図19図22に示すように、クレーンモジュール1430は、昇降モジュール1410が準備装置1100から受け取った反応容器1500を閉鎖構造1300の各構成要素に移動するための動作を実行する。
【0259】
本発明の一実施例において、クレーンモジュール1430は、閉鎖構造1300内の上部に水平固定ガイド1431、水平運動ガイド1433、グリッパリフト1434、グリッパ回転モジュール1436、およびグリッパ1437を含み、各ガイド1431、1433およびグリッパ回転モジュール(gripper rotation module)1436によってグリッパ1437はX、Y、Z軸方向に移動および回転移動することができる。
【0260】
本発明の他の実施例において、クレーンモジュール1430は、閉鎖構造1300内の上部に水平固定ガイド(horizontal fixed guide)1431、固定ガイドコネクタ(guide connector)1432、水平運動ガイド(horizontal motion guide)1433、グリッパリフト(gripper lift)1434、グリッパ運動ガイド(gripper motion guide)1435およびグリッパ(gripper)1437を含み、各ガイド1431、1433およびグリッパリフト1434によって、 グリッパ1437はX、Y、Z軸に移動することができる。
【0261】
水平固定ガイド1431は、固定ガイドコネクタ1432によって水平運動ガイド1433と結合されている。
【0262】
水平固定ガイド1431は、1つ以上の可動レールの形態で提供されることができる。水平運動ガイド1433は、レール状の水平固定ガイド1431と固定ガイドコネクタ1432を介して結合され、X軸方向に移動される。
【0263】
水平固定ガイド1431は、水平運動ガイド1433を安定して移動させるために2つのレールの形態で設けられ、水平運動ガイド1433は2つのレールに連結されてX軸方向に移動することができる。水平固定ガイド1431の2つのレールのうちいずれかのレールは、結合された水平運動ガイド1433をX軸方向に移動させることができる。
【0264】
本発明の一実施例において、水平固定ガイド1431が水平運動ガイド1433を動かす動力は駆動装置1417から提供することができる。
【0265】
本発明の他の実施例において、水平固定ガイド1431が水平運動ガイド1433を動かす動力は、別途設けられる駆動装置(図示せず)から提供されることができる。
【0266】
水平運動ガイド1433はグリッパリフト1434と結合されている。
水平運動ガイド1433はレール状に設けられる。グリッパリフト1434は、レール状の水平動作ガイド1433に結合されてY軸方向に移動される。レール状の動きを提供する水平運動ガイド1433は、結合されたグリッパリフト1434をY軸方向に移動させることができる。
【0267】
本発明の一実施例において、水平運動ガイド1433がグリッパリフト1434を移動させる動力は駆動装置1247から提供することができる。
【0268】
本発明の他の実施例において、水平運動ガイド1433がグリッパリフト1434を移動させる動力は、別途設けられる駆動装置(図示せず)から提供されることができる。
【0269】
グリッパリフト1434は、グリッパ運動ガイド(gripper motion guide)1435に連結されてグリッパ1437と結合されている。グリッパ運動ガイド1435は、上下方向に移動するグリッパリフト1434に結合されてZ軸方向に移動される。グリッパリスト1243は、結合されたグリッパ1437をZ軸方向に移動させることができる。
【0270】
グリッパリフト1434は、2つのモジュールが結合された形態である。
1つは水平運動ガイド1433に結合されてY軸に移動する固定モジュールである。他方はグリッパ運動ガイド1435と結合されてグリッパ1437を上下方向に移動させる移動モジュールである。(図12参照)グリッパ運動ガイド1435はグリッパ1437が結合されており、グリッパリフト1434の上下方向に提供される動きによって、グリッパ1437がZ軸方向に移動する。
【0271】
グリッパ1437は、グリッパリフト1434の動作によって反応容器1500の位置まで移動して反応容器1500を持ち上げることができる。グリッパ1437は、圧力センサ等を用いて反応容器1500を掴む圧力を感知し、反応容器1500が破損しないように容器を掴むことができる。
【0272】
本発明の一実施例において、グリッパ1437は拾い上げられた反応容器1500を回転させることができる。
【0273】
図12に示すように、グリッパリフト1434に結合されたグリッパ運動ガイド1435は、グリッパ1437およびグリッパ回転モジュール1436と結合されている。グリッパ回転モジュール1436は、図12(a)~(b)のように、グリッパ1437を回転移動させることができる。グリッパ回転モジュール1436は回転モータからなる。
【0274】
本発明の一実施例において、グリッパ回転モジュール1436はグリッパ1437を90度の回転角で回転させることができる。
【0275】
本発明の他の実施例において、グリッパ回転モジュール1436は、すべての回転角度でグリッパ1437を回転させることができる。
【0276】
昇降モジュール1410および/またはクレーンモジュール1430で使用される1つまたは複数の駆動装置は、様々な駆動力を使用して動作することができる。
【0277】
本発明の一実施例において、駆動装置のうち少なくともいずれか1つ以上は油圧モータを使用することができる。
【0278】
本発明の他の実施例において、駆動装置のうち少なくともいずれか1つ以上は電気モータを使用することができる。
【0279】
本発明のまた他の実施例において、駆動装置のうち少なくともいずれか1つ以上は、油圧モータと電気モータとを組み合わせて使用することができる。
【0280】
本発明のまた他の実施例において、駆動装置のうち少なくともいずれか1つ以上は、油圧モータおよび電気モータを除く動力を生成することができる装置を使用することができる。
【0281】
本発明のまた他の実施例において、駆動装置のうち少なくともいずれか1つ以上は、油圧モータ、電気モータ、および動力を生成することができる装置を使用することができる。
【0282】
図19および20に示すように、クレーンモジュール1430は、反応容器1500を移動させるためにグリッパ1437を昇降モジュール1410の反応容器ラック1416の上部位置まで移動させることができる。クレーンモジュール1430は、反応容器ラック1416の上部に位置するグリッパ1437を下げた後、反応容器1500を拾い上げることができる。
【0283】
本発明の一実施例において、クレーンモジュール1430がグリッパ1437を反応容器ラック1416の上部に移動させる動作は、予め記憶された位置座標によって移動する。
【0284】
自動化分析システム1000は、クレーンモジュール1430が閉鎖構造1300内を移動することができるすべての位置を座標情報として記憶する。クレーンモジュール1430は、移動される位置の座標情報に従って移動を実行することができる。
【0285】
本発明の他の実施例において、クレーンモジュール1430がグリッパ1437を反応容器ラック1416の上部に移動させる動作は、予め記憶された位置座標によって移動し、さらに閉鎖構造1300内に備えられる位置センサモジュール(図示せず)により定位置に停止できるようにする。位置センサモジュールは、光信号に基づいてグリッパ1437と反応容器ラック1416とが相互信号を送受信し、所定の位置にグリッパ1437を停止させる。
【0286】
位置センサモジュールは、グリッパ1437が反応容器1500を移動させる構成要素である反応容器ラック1416、自動シーラー1700、分析装置1200-a、1200-b、反応容器回収箱1360またはコンベア1350などに備えられることができる。
【0287】
閉鎖構造1300内に含まれる搬送装置1400のうち、昇降モジュール1410とクレーンモジュール1430は反応容器1500を移動するための動力を受ける。
【0288】
昇降モジュール1410は、垂直固定ガイド1411、垂直運動ガイド1413、および/またはラックガイド1415から動力を受ける。
【0289】
クレーンモジュール1430は、水平固定ガイド1431、水平運動ガイド1433、グリッパリフト1434および/またはグリッパ1437から動力を受ける。
【0290】
昇降モジュール1410およびクレーンモジュール1430において動力を受ける各構成要素は、以下の駆動方式によって動作を実行することができる。
【0291】
本発明の一実施例において、昇降モジュール1410および/またはクレーンモジュール1430は、ベルト式(belt type)の動きを提供して反応容器1500を移動させることができる。
【0292】
本発明の他の実施例において、昇降モジュール1410および/またはクレーンモジュール1430はチェーンタイプ(chain type)の動きを提供して反応容器1500を移動させることができる。
【0293】
本発明のまた他の実施例において、昇降モジュール1410および/またはクレーンモジュール1430は、スクリュー方式(screw type)またはジャックスクリュー方式(jackscrew type)の動きを提供して反応容器1500を移動させることができる。
【0294】
本発明のまた他の実施例において、昇降モジュール1410および/またはクレーンモジュール1430はシリンダタイプ(cylinder type)の動きを提供して反応容器1500を移動させることができる。
【0295】
本発明のまた他の実施例において、昇降モジュール1410および/またはクレーンモジュール1430は、ホイストタイプ(hoist type)の動きを提供して反応容器1500を移動させることができる。
【0296】
本発明のまた他の実施例において、昇降モジュール1410および/またはクレーンモジュール1430は、前記の方式以外の駆動方式によって反応容器1500を移動させることができる。
【0297】
図21に示すように、クレーンモジュール1430は、反応容器ラック1416から拾い上げられた反応容器1500が自動シーラー1700に取り付けられるように移動させることができる。自動シーラー1700は、反応容器1500の上部面を自動的にシールするための装置である。
【0298】
自動シーラー1700は、図14を参照して説明すると以下の通りである。
図14は、本発明の一実施例による自動シーラーを示す斜視図である。図14に示すように、自動シーラー(automatic sealer)1700は、分析サンプルが収容された反応容器1500の注入口をシール(sealing)することができ、以下の実施例で実現されることができる。
【0299】
本発明の一実施例において、反応容器1500はマルチウェルプレートであり、下部が閉じられた複数のウェルが形成されたマルチウェルプレートのそれぞれに分析サンプルが収容される。
【0300】
自動シーラー1700は、マルチウェルプレートである反応容器1500の上部面をシール(sealing)して、分析サンプルの混合および外部からの汚染を防止することができる。
【0301】
本発明の他の実施例において、反応容器1500は、マルチウェルプレートの各ウェルに挿入されるチューブ状の容器である。マルチウェルプレートの各ウェルに複数接続されたまたは個別に分離されたチューブを挿入することができる。
【0302】
自動シーラー1700は、マルチウェルプレートの各ウェルに挿入される1つ以上の反応容器1500の上部面をシールして、分析サンプルの混合および外部からの汚染を防止することができる。
【0303】
自動シーラー1700は、透明フィルムを用いて反応容器1500の注入口を熱接着することができる。あるいは、接着剤による接着を行うことができる。
【0304】
本発明の一実施例において、自動シーラー1700は、Hamilton社のPlate Sealer製品を使用することができる(https://www.hamiltoncompany.com/automated-liquid-handling/small-devices/hamilton-plate-sealer参照)。
【0305】
自動シーラー1700は、閉鎖構造1300内において様々に配置することができる。
本発明の一実施例において、自動シーラー1700は、図30に示すように配置することができる。図30に示すように、自動シーラー1700は、第1分析装置1200-aと第2分析装置1200-bとの間に配置することができる。
【0306】
自動シーラー1700が第1分析装置1200-aと第2分析装置1200-bとの間に位置する場合、反応容器1500は90度水平回転して自動シーラー1700に装着されることができる。
【0307】
反応容器1500の90度の水平回転は、図12のグリッパ回転モジュール1436によって実行することができる。
【0308】
クレーンモジュール1430は、反応容器1500を自動シーラー1700に装着するために、グリッパー回転モジュール1436を用いて反応容器1500を90度水平回転させる。
【0309】
本発明の他の実施例において、自動シーラー1700は、閉鎖構造1300の内側の他の場所に位置するように実現されることができる。
【0310】
本発明のまた他の実施例において、自動シーラー1700は準備装置1100に配置するように実現されることができる。
【0311】
図22に示すように、クレーンモジュール1430は、自動シーラー1700でシールされた反応容器1500を複数の分析装置1200-a、1200-bのいずれかに装着するように移動させることができる。分析装置1200-a、1200-bは、反応容器1500内に収容された1つ以上の分析サンプルを自動的に分析するための装置である。
【0312】
本発明の一実施例による分析装置1200は、図13を参照して以下のように説明することができる。図13は、本発明の一実施例による独立駆動型分析装置を示す斜視図である。図13に示すように、分析装置1200は独立駆動型装置である。すなわち、分析装置1200は、分析サンプルの分析のために単独で設置されて動作することができる。
【0313】
分析装置1200は、反応容器1500内に収容された1つ以上の分析サンプルを自動的に分析するための装置である。
【0314】
本発明の一実施例により、分析装置1200は、準備装置1100および/または閉鎖構造1300と作動的に連結され、自動化分析システム1000として使用されることができる。
【0315】
分析装置1200は、核酸を増幅するための核酸増幅器(nucleic acid amplifier)および/または増幅された核酸を検出するための光学モジュール(optical module)を含むことができる。
【0316】
本発明の一実施例において、分析装置1200は核酸増幅器および光学モジュールを含む。
【0317】
本発明の他の実施例において、分析装置1200は核酸増幅器を含む。
本発明のまた他の実施例において、分析装置1200は光学モジュールを含む。
【0318】
本発明の一実施例において、1つの分析装置1200が作動的に連結されて自動化分析システム1000に適用されることができる。
【0319】
本発明の他の実施例において、複数の分析装置1200が作動的に連結されて自動化分析システム1000に適用されることができる。
【0320】
分析装置1200には、準備装置1100で準備された分析サンプルを収容する反応容器1500が装着されることができる。
【0321】
本発明の一実施例において、分析装置1200には、自動シーラー1700によって上面がシールされた反応容器1500が装着されることができる。そのために反応容器1500は準備装置1100から自動シーラー1700に移動され、上部面のシールが完了した後、分析装置1200に装着されることができる。
【0322】
分析装置1200には、反応容器1500が収容されるサンプルホルダ(sample holder)1210が設けられる。
【0323】
分析装置1200には、サンプルホルダと、サンプルホルダに収容される反応容器1500を保護するための蓋1220とが備えられることができる。分析装置1200は、反応容器1500を収容する前に蓋1220が開かれる。分析装置1200は、反応容器1500が収容された後に蓋1220が閉じる。
【0324】
分析装置1200が独立駆動型装置で動作する場合、蓋1220は使用者の命令入力によって開閉することができる。
【0325】
自動化分析システム1000によって作動的に連結される場合、分析装置1200は、自動化分析システム1000の制御モジュールによって蓋1220を開閉することができる。
【0326】
本発明の一実施例において、反応容器1500は、分析しようとする複数の分析サンプルを複数のウェルそれぞれに含む増幅用マルチウェルプレートの形態で備えられることができる。この場合、サンプルホルダは1つの増幅用マルチウェルプレートを収容することができる。必要に応じて、ウェルプレートはn×m個(nおよびmは2以上の自然数)のウェルを含む。ウェルプレートは、n×m個のウェルが行、列に配置された長方形の形態であり得る。例えば、4×4の16ウェルを表す。n×m個のウェルを有するウェルプレートはサンプルホルダに装着されることができる。
【0327】
ウェルプレートの様々な例は以下の通りである。
ウェルプレートは、2×2の4ウェル、3×3の9ウェル、4×4の16ウェル、5×5の25ウェル、6×6の36ウェル、7×7の49ウェル、または8×8の64ウェルなどを含むことができる。さらに、ウェルプレートは、2×4の8ウェル、3×6の18ウェル、4×8の32ウェル、5×10の50ウェル、6×12の72ウェル、7×14の98ウェル、または8×16の128ウェルなどを含むことができる。さらに、ウェルプレートは、2×6の12ウェル、3×9の27ウェル、4×12の48ウェル、5×15の75ウェル、6×18の108ウェル、7×21の147ウェル、または8×24の192ウェルなどを含むことができる。さらに、ウェルプレートは、2×8の16ウェル、3×12の36ウェル、4×16の64ウェル、5×20の100ウェル、6×24の144ウェル、7×28の196ウェル、または8×32の256ウェルなどを含むことができる。さらに、ウェルプレートは、8×12の96ウェル、12×16の192ウェル、または16×24の384ウェルなどを含むことができる。
【0328】
本発明の他の実施例において、反応容器は、独立した反応容器が1つ以上備えられることができる。この場合、サンプルホルダは各反応容器を1つ以上収容することができる。
【0329】
本発明のまた他の実施例において、反応容器は、2つ以上のサンプル容器が接続されたストリップチューブ状で備えられることができる。この場合、サンプルホルダは、ストリップチューブ状の反応容器を1つ以上収容することができる。
【0330】
本発明の一実施例において、自動シーラー1700でシールされた反応容器1500を受け取る分析装置1200は、閉鎖構造1300内に少なくとも1つ以上備えられることができる。すなわち、図4を参照すると、閉鎖構造1300の内部には2つの分析装置1200-a、1200-bが備えられることができる。
【0331】
本発明の一実施例において、閉鎖構造1300内に分析装置が2つ構成されている場合、準備装置1100は分析のための分析サンプルを順次準備する。準備装置1100において第1反応容器が準備されると、閉鎖構造1300内のいずれかの分析装置が第1反応容器の分析を実行するように第1反応容器を移動させる。
【0332】
準備装置1100において第2反応容器が準備されると、閉鎖構造1300内の他の分析装置が第2反応容器の分析を実行するように第2反応容器を移動させる。
【0333】
本発明の他の実施例において、閉鎖構造1300内に分析装置が2つ構成されている場合、準備装置1100は分析のための分析サンプルを同時にまたは順次準備する。準備装置1100で第1反応容器と第2反応容器が準備された場合、各反応容器1500を順次閉鎖構造1300に移動し、第1反応容器がいずれかの分析装置1200-aに装着されると、第2反応容器が他方の分析装置1200-bに装着される。
【0334】
図5は、本発明の一実施例による独立駆動型準備装置を示す斜視図である。図5に示すように、準備装置1100は独立駆動型装置である。すなわち、準備装置1100は、分析サンプルの準備のために単独で設置されて動作することができる。
【0335】
本発明の一実施例により、準備装置1100は、分析装置1200および/または閉鎖構造1300と作動的に連結され、自動化分析システム1000として使用されることができる。
【0336】
準備装置1100は、分析物から核酸を抽出する核酸抽出モジュール(nucleic acid extraction module)および/または液体分注モジュール(liquid handling module)を含むことができる。
【0337】
本発明の一実施例において、準備装置1100は核酸抽出モジュールおよび液体分注モジュールを含む。
【0338】
本発明の他の実施例において、準備装置1100は核酸抽出モジュールを含む。
本発明のまた他の実施例において、準備装置1100は液体分注モジュールを含む。
【0339】
本発明において、独立駆動型準備装置1100に含まれる核酸抽出モジュールおよび/または液体分注モジュールは、変形することなく自動化分析システム1000に作動的に連結されることができる。
【0340】
さらに、独立駆動型準備装置1100が自動化分析システム1000に作動的に連結される場合、準備装置1100は既に使用されていたチューブ状の試薬容器を使用することができる。
【0341】
本発明の一実施例において、準備装置1100が自動化分析システム1000として使用される場合、準備装置1100に形成された第1開口部1130は搬送装置1400によって反応容器1500が搬送される確定通路(defined passage)として使用されることができる。したがって、本明細書において、第1開口部と第1確定通路とは混用されることができる。
【0342】
図5に示すように、第1確定通路1130は準備装置1100の底面に形成されているが、準備装置1100の種類に応じて第1確定通路1130は側面(前/後/左/右を含む)に形成されるか、上部面に既に形成されていることができる。
【0343】
本発明の他の実施例において、準備装置1100が自動化分析システム1000として使用される場合、準備装置1100は、搬送装置1400によって反応容器が搬送されることができる確定通路である第1確定通路1130を形成することができる。
【0344】
準備装置1100の第1確定通路は、上部面、底面または側面(前/後/左/右を含む)のいずれかに形成されることができる。
【0345】
第1確定通路1130は、反応容器1500と反応容器を搬送する搬送装置1400とが移動可能な大きさに形成されている。
【0346】
本発明の一実施例において、自動化分析システム1000に使用される分析装置1200が1つ設けられる場合、準備装置1100は分析サンプルの準備を一つずつ順次準備し、分析装置1200で分析が完了した後、準備された分析サンプルを提供することができる。
【0347】
本発明の他の実施例において、自動化分析システム1000に使用される分析装置1200が複数備えられる場合、準備装置1100は、各分析装置に提供する各分析サンプルを順次に準備し、準備された分析サンプルをいずれかの分析装置に提供する。その後、準備装置で準備される次の分析サンプルは別の分析装置に提供することができる。
【0348】
本発明の他の実施例において、自動化分析システム1000に使用される分析装置1200が複数備えられる場合、準備装置1100は、各分析装置に提供する各分析サンプルを分析装置の数と等しいかそれより少なく準備する。その後、準備された複数の分析サンプルを対応する各分析装置に提供することができる。
【0349】
準備装置1100は、分析サンプルを準備するための様々な種類の器具および容器を載置することができるデッキ(deck)1110を含む。 デッキ1110は、準備装置1100に含まれる構成要素が取り付けられたり固定されることができる形態からなる。
【0350】
本発明の一実施例において、デッキ1110はガイドを提供し、ガイドは準備装置1100の構成要素がスライド式に準備装置1100の内部に挿入されてデッキ1110の上部に配置されるようにする。
【0351】
ガイドはデッキ1110の一実施例であり、他の実施例の形態で提供されることができる。
【0352】
本発明の一実施例において、デッキ1110上に配置された1つ以上の構成要素は、各構成要素の下部に形成された突起および/または溝などによって準備装置1100の動作中に固定されることができる。
【0353】
準備装置1100は、デッキ1110から延びる平面のローディングトレイ(loading tray)1120を含むことができる。ローディングトレイ1120は、準備装置1100に取り付けられる構成要素が容易に準備装置1100の内部に移動できるようにデッキ1110と延びて設置される。ローディングトレイ1120には、デッキ1110のガイドと延長または連結されるガイドが形成されている。デッキ1110のガイドとローディングトレイ1120のガイドによって準備装置1100に取り付けられる構成要素が容易に移動されて装着されることができる。
【0354】
本発明の一実施例において、準備装置1100は、液体を分注するためのピペットアーム(pipette arms)と、ピペットアームに接続された1つ以上のピペッティングチャネル(pipetting channel)を含むピペットモジュール(pipette module)(図示せず)を備える。ピペットモジュールは、準備装置1100の内部の上部側に構成される。
【0355】
また、準備装置1100において反応容器を含み、サンプル準備に用いられる様々な容器等を搬送するための転送モジュール(transfer module)(図示せず)が準備装置1100内部の一側に構成される。
【0356】
本発明の他の実施例において、転送モジュールはピペットモジュールと共に準備装置1100内部の上部側に構成される。
【0357】
本発明のまた他の実施例において、転送モジュールはピペットモジュールのピペッティングチャネルと、ピペッティングチャネルに結合されるグリッパ(gripper)(図示せず)によって実現される。
【0358】
準備装置1100のデッキ1110に位置する各構成要素は、分析サンプルの準備のために定められた位置に配置されている。
【0359】
デッキ1110には、第1開口部1130が形成される。第1開口部1130は、準備装置1100で準備された反応容器1500を受け取るための搬送装置1400が移動する空間である。第1開口部1300は、搬送装置1400が反応容器1500を受けて移動することができる大きさに形成される。
【0360】
本発明の一実施例において、デッキ1110に配置する各構成要素は、以下のように説明することができる。以下に説明する構成要素は、一般に準備装置1100に含まれて分析サンプルを準備するために使用されているが、個別に動作する独立駆動型装置の種類に応じて、いずれか1つ以上の構成要素が含まれないこともできる。あるいは、別途の装置として使用されることができる。
【0361】
準備装置1100のすべての構成要素は統合された装置として設計される。準備装置1100は、検体の核酸を抽出する核酸抽出モジュールと、増幅反応セットアップ(例えば、PCRセットアップ)のための様々な構成要素とを含む。
【0362】
本発明の一実施例による準備装置1100の内部には、ピペットチップアダプタ(pipette tip adapter)、容器キャリア(container carrier)、核酸抽出モジュール(nucleic acid extraction module)、マルチウェルプレートアダプタ(multi-well plate adapter)、スキャナー(scanner)、回収溶液注入口(waste liquid inlet)、転送モジュール(transfer module)、およびピペットモジュール(pipette module)などが含まれることができる。図38は、本発明の一実施例による準備装置の構成要素がデッキに配置されることを示す配置図である。
【0363】
1)ピペットチップアダプタは、ピペッティングチャネルに結合される1つ以上のピペットチップを収容している。ピペットチップはピペッティングチャネルに結合され、容器に収容された検体または試薬などの溶液を吸引(aspirate)および分注(dispense)することができる。
【0364】
ピペットチップアダプタに収容される1つ以上のピペットチップは、容器のサイズ、分注される溶液の量(volume)などの準備作業環境に応じて、サイズおよび分注量の相異なる種類が備えられることができる。
【0365】
本発明の一実施例において、準備装置のピペットチップアダプタは、1ml、500μl、300μl、250μl、200μl、150μl、100μlおよび/または50μlなどの様々な用量のチップを収容することができるように複数個備えられることができる。さらに、様々な容量のチップのうちいずれか1つ以上のチップは、 穿孔先端(piercing tip)であることができる。
【0366】
各ピペットチップアダプタは、1つ以上のピペットチップを収容することができ、ピペットモジュールがピペットチャネルをピペットチップアダプタの上部に配置した後、ピペットチップ方向に移動させてピペットチャネルがピペットチップと結合することができるようにする。
【0367】
ピペットチップアダプタの数およびピペットチップアダプタに収容されるピペットチップの各容量およびサイズなどは、本発明の様々な実施例に応じて変形または変更されて使用されることができる。
【0368】
2)容器キャリアは、準備装置で使用される様々な種類の溶液を収容する様々な容器を含む。準備装置は、核酸抽出モジュールを用いて抽出された核酸を含む分析サンプルを調製することができる。準備装置の動作には様々な種類の容器が使用され、容器キャリアには、そのうちウェルプレート以外の容器を挿入することができる。
【0369】
容器キャリアは、挿入される容器の容量および/またはサイズに応じて各容器を容易に挿入および固定することができるように様々な形態で備えられることができる。
【0370】
本発明の一実施例において、挿入される容器は、検体を収容する容器、抽出試薬が収容された容器、および反応試薬を収容する容器などを含む。容器キャリアは容器を一列にまたは並列に挿入することができる。
【0371】
容器キャリアは、容器に印刷または取り付けられた識別コードが露出されるように、 側面に開口部を形成することができる。これにより、デッキ1110に位置するスキャナが露出した識別コードを認識することができる。
【0372】
3)核酸抽出モジュールは、標的核酸配列(target nucleotide sequence)の検出に用いられる検出用サンプル(detection sample)準備過程を準備装置内で自動的に行う。
【0373】
本発明において検出用サンプル準備過程は、検体から核酸抽出、増幅用反応液作製、及びこれらが結合した検出用サンプル(detection sample)作製過程を含む。
【0374】
もし準備装置内に核酸抽出モジュールを含まない場合、検体は核酸抽出過程を事前に行って取得した核酸であり得る。
【0375】
他の実施例において、核酸抽出は、核酸に結合し、結合した核酸を溶出することができる磁性ビーズ(magnetic bead)を利用する磁性ビーズベース方法(magnetic bead-based method)が頻繁に使用されている。磁性ビーズベースの自動化核酸抽出方法は、磁性ビーズに結合した核酸を溶出する工程の種類に応じて、反応液搬送(liquid transfer)方式またはビーズ搬送(bead transfer)方式を用いることができる。
【0376】
4)マルチウェルプレートアダプターは、検出が行われる検体を収容する反応容器を配置することができる構造であり、反応容器は分析装置のサンプルホルダに取り付けられることができる。
【0377】
マルチウェルプレートアダプタは、反応容器(マルチウェルプレート)を載置することができ、検出のための検体はマルチウェルプレートアダプタに配置する反応容器(マルチウェルプレート)に分注されることができる。マルチウェルプレートアダプタには、準備装置に使用されるマルチウェルプレートが2つ以上載置されることができる。本発明の一実施例において、用語「マルチウェルプレート」は反応容器アダプタとして使用されることができる。
【0378】
このとき、マルチウェルプレートアダプタに設けられた複数のマルチウェルプレートのいずれかはスターティングポジションに移動して、分析サンプルを準備するための作業に用いられることができる。マルチウェルプレートは、転送モジュールによってスターティングポジションに移動される。
【0379】
5)固定フレームには、さまざまな容器が直接またはアダプタなどを介して取り付けられることができる。容器は分析サンプルまたは抽出試薬などを収容することができる。容器はキャップ(cap)を備えており、キャップはピペットチップによって貫通可能なもの(pierceable cap)であり得る。キャップの貫通部分は、ゴム、シリコン、プラスチックなどの材料で作られることができる。
【0380】
ピペットチップは下降動作によってキャップの上部を穿孔し、溶液の吸引または分注を行った後、再び上部に移動する。ピペットチップが容器から上部に移動するとき、キャップの穿孔部分に挿入されたピペットチップによって容器が一緒に上部に持ち上げられることができるため、容器を固定する必要がある。固定フレームは、貫通可能なものを使用する容器がピペットチップによって動かないように容器を固定することができる。
【0381】
6)第1開口部1130は、搬送装置1400が反応容器1500を受け取るために準備装置1100に移動される確定通路である。
【0382】
本発明の一実施例において、第1開口部1130は空いている空間である。搬送装置1400は、準備装置1100の下部から準備装置1100の内部に移動する。したがって、空いている空間である第1開口部1130は、準備装置1100の下部面であるデッキ1110に形成されているか、または形成されることが好ましい。
【0383】
本発明の他の実施例において、第1開口部1130は開閉モジュール(open/close module)(図示せず)を含む。開閉モジュールは、第1開口部1130である搬送装置1400が進入する開放空間を遮断するために備えられる。搬送装置1400は、準備装置1100で準備された反応容器を受け取るために準備装置1100に移動される。準備装置1100は、搬送装置1400が移動しない時間に開放された空間を閉じるための開閉モジュールを用いて第1開口部1130を遮断することができる。
【0384】
7)廃棄物部は、回収溶液注入口(waste liquid inlet)および/またはピペットチップ回収部(waste pipette tip collecting unit)を含む。回収溶液注入口は、分析サンプルの準備に使用された溶液が廃棄されるように回収されることができ、ピペットチップ回収部は、分析サンプルの準備に使用されたピペットチップが廃棄されるように回収されることができる。
【0385】
本発明の一実施例において、回収溶液注入口は別途配置される溶液回収箱(liquid waste collection bin)(図示せず)に接続される。準備装置1100の廃棄溶液は、回収溶液注入口を介して溶液回収箱に収容されるように移動される。
【0386】
また、ピペットチップ回収部を介して回収されるピペットチップは廃棄物コンテナに移動され保管されることができる。本発明の一実施例において、廃棄物コンテナは準備装置1100のデッキ1110に配置することができる。本発明の他の実施例において、廃棄物コンテナは準備装置1100の底面に配置することができる。本発明のまた他の実施例において、廃棄物コンテナは準備装置1100の外部に配置することができる。
【0387】
廃棄物コンテナがデッキ1110に配置される場合、廃棄物コンテナは分析サンプルが準備される領域とパーティションなどで分離されることができる。
【0388】
8)転送モジュールは、準備装置1100内で反応容器などを移動させるためのグリッパ(gripper)状の機械装置である。転送モジュールは準備装置1100の制御装置によって作動される。
【0389】
本発明の一実施例において、転送モジュールは準備装置1100の内側背面に配置する。転送モジュールは、反応容器等を上下、左右、前後、及び回転移動可能に構成される。
【0390】
本発明の他の実施例において、転送モジュールは準備装置1100の内側上部に配置する。転送モジュールは、ピペットモジュールのような動作形態を介して反応容器等を上下、左右、前後、及び回転移動させるように構成される。
【0391】
本発明のまた他の実施例において、転送モジュールは、ピペットモジュールのピペッティングチャネルのうち少なくとも2つのピペッティングチャネルに結合されるグリッパを使用して反応容器などを上下、左右、前後および回転移動させることができるように構成される。
【0392】
転送モジュールは、反応容器、試薬容器、アダプタ、カートリッジ、マルチウェルプレートなどの分析サンプルの準備に必要な構成要素を準備装置1100内で移動させることができる。
【0393】
本発明の一実施例において、転送モジュールは分析サンプルのセットアップが完了した反応容器を搬送装置1400に移動させることができる。搬送装置1400は、準備が完了した反応容器を受け取るために準備装置1100の第1開口部1130を介して移動される。転送モジュールは搬送装置1400に反応容器を移動させ、搬送装置1400は第1開口部1130を介して準備装置1100の外部に反応容器を移動させることができる。
【0394】
9)スキャナは、検体、試薬、反応液などに表示される識別コード(identifying code)を確認(reading)することができる。識別コードは、バーコード(barcode)、マトリックスコード(matrix code)などの情報を含む表示である。スキャナは識別コードを認識して、容器に収容された溶液の種類や溶液の容量などの情報提供を受けることができる。
【0395】
本発明の一実施例において、スキャナは複数設けられてもよく、必要に応じていずれか一つのスキャナで構成されてもよい。さらに、スキャナはバーコードスキャナおよび/または2Dスキャナで構成されることができる。このような構成は、反応容器等に表記された相異なる種類の識別コードを認識することができるように設けられることが好ましい。
【0396】
本発明の一実施例において、スキャナは1Dおよび/または2Dバーコードを認識することができる。スキャナは、容器の側面に印刷または取り付けられた識別コードを認識して、容器に収容された溶液の種類および/または溶液の容量などの情報を得ることができる。容器は、準備装置で使用される反応容器、試薬容器、検体容器などを含む。スキャナは、デッキ1110に挿入される容器の識別コードを認識することができる。スキャナは、デッキ1110に挿入される少なくとも1つ以上の容器識別コードを順次認識することができる。スキャナは、容器または容器を収容したキャリアがデッキ1110に結合される位置まで移動して容器側面の識別コードを認識することができる。
【0397】
本発明の他の実施例において、スキャナは2Dバーコードスキャナ(図示せず)である。マトリックス(二次元)コードを認識することができ、容器の底面に印刷または取り付けられた識別コードを認識することができる。容器は、反応容器、試薬容器、検体容器などの準備装置で使用される容器を含む。
【0398】
これによって、各ウェルの底面の全部または一部に開口部を有するように形成されたプレートがスキャナに装着されると、スキャナはプレートに挿入された容器の底面に印刷または取り付けられた識別コードを認識することができる。スキャナは、プレートに複数個挿入された容器のコードを一度に認識することができる。
【0399】
本発明の一実施例において、スキャナにおいて容器が取り付けられる平面は透明な材料からなっている。スキャナは、透明な素材を透過する光信号などを用いて容器底面の識別コードを認識することができる。さらに、スキャナは、容器の下部を撮影することによって容器の識別コードを認識することができる。スキャナは、マルチウェルプレートに挿入された容器の底面に位置する識別コードを認識できるようにマルチウェルプレートが載置され得る形態である。
【0400】
本発明の一実施例による2Dスキャナは、Hamilton社の「easyCode Carrier」製品を使用することができる(https://www.hamiltoncompany.com/automated-liquid-handling/small-devices/easycode-carrier参照)。
【0401】
10)ピペットモジュールは図面には示されていないが、準備装置1100の内側上部に配置される。溶液分画器であるピペットモジュール(pipette module)は、ピペットアーム(pipette arm)とピペッティングチャネル(pipetting channel)を含み、ピペッティングチャネルは制御装置によって自動的に上下、左右、前後に移動することができる。
【0402】
ピペットアームは、独立してまたは従属的に移動するピペッティングチャネルを1つ以上含むことができる。一実施例において、ピペッティングチャネルの末端にはピペットチップ(pipette tip)または針(needle)が結合されて溶液の吸引(aspirate)および分注(dispense)に使用されることができる。
【0403】
他の実施例において、ピペッティングチャネルの末端にはグリッパ(gripper)を結合することができ、グリッパによって反応容器などの準備装置1100で使用される容器(反応容器を含む)などを移動させることができる転送モジュールとして使用されることができる。
【0404】
ピペットアームは、1つ以上含まれているピペッティングチャネルを分画用ピペットチップ(pipette tip)に移動する行為、ピペッティングチャネルに分画用ピペットチップを固定する行為、ピペッティングチャネルが固定されたピペットチップを一定の場所に移動させる行為、一定の深さで分画用ピペットチップを容器に挿入する行為などを行うことができる。
【0405】
ピペットアームは準備装置1100の内側上部に配置し、ピペッティングチャネルはピペットアームによって準備装置1100内で動作する。1つ以上のピペッティングチャネルは、ピペットチップアダプタに挿入されたピペットチップをピペッティングチャネルの端部に結合する。
【0406】
ピペットアームは、ピペッティングチャネルが分注しようとする溶液が収容された容器の上部に位置するように移動させることができる。ピペッティングチャネルは、移動した位置から容器に向かって下降し、ピペットチップに溶液を収容させ、再び上昇するように配置する。ピペッティングチャネルは、ピペットアームによって分注される他の容器の上部に移動し、下降してピペットチップに収容された溶液を分注した後、再び上昇することによって分注を終了することができる。
【0407】
複数のピペッティングチャネルは同時に動作することができ、ピペッティングチャネルの数に応じて同時に分注することができる容器の数を決定することができる。
【0408】
ピペットアームおよびピペッティングチャネルは、分注が完了した後、端部に結合されたピペットチップを除去することができる。結合されたピペットチップは、廃棄物部に配置するピペットチップ回収部で除去され、廃棄物コンテナに廃棄されることができる。
【0409】
本発明の一実施例において、準備装置1100、分析装置1200、および/または搬送装置1400のうち少なくともいずれか1つ以上の装置が閉鎖構造1300に作動的に連結されるためには、各装置が正確に配置されなければならない。そのために、閉鎖構造1300と各装置は位置決め手段を含む。
【0410】
準備装置1100、分析装置1200、および/または搬送装置1400は、外部変形がないようにして閉鎖構造1300と結合されなければならないため、各装置の位置決め手段は各装置に既に形成されている構成要素を使用することが好ましい。これについての説明は、図32図34に説明される通りである。
【0411】
図32は、本発明の一実施例による位置決め手段を用いて閉鎖構造内に分析装置が装着されたことを示す例示図である。図33は、本発明の一実施例による位置決め手段を示す第1例示図である。図34は、本発明の一実施例による位置決め手段を示す第2例示図である。 図32図34に示すように、準備装置1100、分析装置1200、および/または搬送装置1400のうち少なくとも1つ以上は空間的に閉鎖されており、空間的に閉鎖するための構成として閉鎖構造1300が使用されている。
【0412】
準備装置1100、分析装置1200、および/または搬送装置1400のうち少なくとも1つ以上を作動的に連結するために、閉鎖構造1300の内部に少なくともいずれか1つ以上が配置されるように構成される。
【0413】
図32は、本発明の一実施例により、分析装置1200-a、1200-bが閉鎖構造1300に位置することを示す。このとき、分析装置1200-a、1200-bには、閉鎖構造物1300の外部に位置する準備装置1100から分析サンプルが収容された反応容器1500が搬送装置1400を介して移動することができる。
【0414】
特に、分析装置1200-a、1200-bには、搬送装置1400のうちクレーンモジュール1430が反応容器1500を提供する。クレーンモジュール1430は、ロボットモジュールで指定された位置に移動して反応容器1500を持ち上げ、指定された場所に反応容器1500を下ろすことができる。
【0415】
もし、分析装置1200-a、1200-bの位置が所定の位置から少しでも外れる場合には、反応容器1500が正確な位置に置かれないため、適切な分析を進めることができない。したがって、分析装置1200-a、1200-bは、閉鎖構造1300内の所定の位置に正確に配置または結合されなければならない。そのために、閉鎖構造1300は位置決め(positioning)手段を提供している。
【0416】
図33および図34のように、位置決め手段は分析装置1200および閉鎖構造1300に配置することができる。
【0417】
本発明の一実施例において、分析装置1200の第1位置決め手段1230は下部に位置する固定手段になることができる。また、閉鎖構造1300の第2位置決め手段1390は、分析装置1200が位置する場所に形成された構造であることができる。
【0418】
第1位置決め手段1230と第2位置決め手段1390とは互いに結合可能な形状からなることができる。
【0419】
本発明の一実施例により、第1位置決め手段1230と第2位置決め手段1390とは互いに別途の締結手段がなくても、分析装置1200は閉鎖構造1300の正確な位置に固定されることができる。
【0420】
本発明の他の実施例により、第1位置決め手段1230と第2位置決め手段1390は相互締結手段(図示せず)を備えて、分析装置1200が閉鎖構造1300の正確な位置に固定される場合、締結手段を用いて各位置決め手段を締結することができる。
【0421】
図32図34は、分析装置1200と閉鎖構造1300との間の位置決め手段について説明したが、本発明の一実施例による搬送装置1400、自動シーラー1700などの閉鎖構造 1300の内部に位置する各装置においても、閉鎖構造とマッチングする位置決め手段が形成されていることが好ましい。
【0422】
図39は、本発明の一実施例による自動化分析システムの動作方法を示すためのフローチャートである。図39に示すように、本発明の自動化分析システムは、準備装置(preparation device)、分析装置(analysis device)、および/または搬送装置(transport device)を含む閉鎖構造(enclosure)から構成される。自動化分析システムに含まれる準備装置と分析装置は、それぞれ個別の装置(stand-alone)として動作することができる。
【0423】
自動化分析システムは、準備装置、分析装置および搬送装置からなるグループから選択された少なくとも1つの装置を空間的に閉鎖された閉鎖構造内に配置することができる。
【0424】
本発明の一実施例のように、自動化分析システムは、分析装置を閉鎖構造の内部に備え、準備装置を閉鎖構造の上部に配置するように構成する。
【0425】
自動化分析システムは制御モジュール(control module)を含む。制御モジュールは、準備装置が分析サンプル(analysis sample)を準備するように制御する。制御モジュールは、閉鎖構造が準備された分析サンプルを分析するように制御する。
【0426】
自動化分析システムの制御モジュールが準備装置および閉鎖構造を制御して分析サンプルの準備および分析を実行する方法は、以下の通りである。
【0427】
制御モジュールは、準備装置内に備えられた反応容器に分析サンプル(analysis sample)が準備されるように準備装置を制御する(S110)。
【0428】
準備装置は、分析サンプルが準備されるように検体、核酸抽出試薬、増幅反応試薬などの溶液が用意されており、内部の構成要素を用いて分析サンプルを準備する。
【0429】
ステップS110において、制御モジュールが分析サンプルが準備されるように準備する準備装置(preparation device)である。
【0430】
準備装置は、検体(specimen)および試薬(reagent)のうち少なくとも1つ以上の分注を実行して前記分析サンプルを製造する過程;前記分析サンプルを前記反応容器に収容する過程;あるいは、病原体を含むと予想される前記検体から核酸を抽出する過程のうち少なくとも1つ以上の準備を行うことができる。
【0431】
制御モジュールは、準備装置で準備された反応容器が閉鎖構造に移動するように、閉鎖構造内の昇降モジュールを制御する(S120)。
【0432】
ステップS120において、昇降モジュールは、閉鎖構造に形成された第2開口部と準備装置のデッキに形成された第1開口部とを介して準備装置の内部に移動する。準備装置は、移動した昇降モジュールに反応容器を装着する。
【0433】
制御モジュールは、昇降モジュールに反応容器が装着されると、昇降モジュールが閉鎖構造に移動するように制御する。
【0434】
第1開口部は、反応容器を搬送することができる確定通路(defined passage)である。
【0435】
本発明の一実施例において、閉鎖構造は、分析サンプルを分析するための分析装置を複数備えることができる。
【0436】
制御モジュールは、複数備えられる分析装置を用いて分析する分析サンプルを同時にまたは順次準備することができるように準備装置を制御する。
【0437】
制御モジュールは、準備装置内で同時または順次に準備される分析サンプルを収容する反応容器を昇降モジュールが閉鎖構造に移動するように昇降モジュールを制御する。
【0438】
ステップS120で、昇降モジュールが反応容器を受け取るために準備装置に移動された場合、制御モジュールは、昇降モジュールが反応容器を容易に受け取るために水平方向に延長移動(extension movement)するように昇降モジュールを制御する。
【0439】
制御モジュールは、閉鎖構造に移動した反応容器が、分析が行われる位置に移動するようにクレーンモジュールを制御する(S130)。
【0440】
クレーンモジュールは、閉鎖構造に移動した反応容器を上下/左右/前後方向に移動させるための移動動作を行うことができる。クレーンモジュールは、反応容器を水平に回転させるための回転動作を行うことができる。
【0441】
本発明の一実施例において、自動シーラーは閉鎖構造内に含まれる。
閉鎖構造内に自動シーラーが設けられる場合、制御モジュールは、準備装置から移動した反応容器を自動シーラーに移動するようにクレーンモジュールを制御する。自動シーラーは反応容器の上面をシールすることができる。
【0442】
制御モジュールは、自動シーラーでシールされた反応容器が分析サンプルの分析が行われる位置に移動するようにクレーンモジュールを制御する。分析が行われる位置は分析装置である。
【0443】
本発明の他の実施例において、自動シーラーは準備装置内に含まれることができる。
準備装置内に自動シーラーが設けられる場合、制御モジュールは準備装置で準備が完了した反応容器を自動シーラーに移動させる。制御モジュールは、移動した反応容器の上面がシールされるように自動シーラーを制御する。
【0444】
準備装置内に自動シーラーが設けられる場合、ステップS120において昇降モジュールは、シールが完了した反応容器を受け取ることができる。
【0445】
本発明の一実施例において、分析装置が複数設けられ、準備装置において複数の反応容器が順次受け取られた場合、制御モジュールは、順次移動される分析サンプル容器をそれぞれ分析装置に移動するようにクレーンモジュールを制御する。
【0446】
制御モジュールは、閉鎖構造内の反応容器に収容された分析サンプルが分析されるように閉鎖構造を制御する(S140)。
【0447】
ステップS140において、反応容器をクレーンモジュールによって分析装置に移動することができる。分析装置は、移動した反応容器の分析サンプルを分析し、結果を生成する。
【0448】
ステップS140において、制御モジュールが分析サンプルの分析が行われるように閉鎖構造を制御する閉鎖構造は分析装置(analysis device)である。
【0449】
分析装置は、重合酵素連鎖反応(polymerase chain reaction)を行う過程;あるいは、反応結果の分析を行う過程のうち少なくともいずれか一つ以上を行うことができる。
【0450】
分析装置は、分析が行われる位置に設けられる。
分析装置は、サーマルサイクラー(thermal cycler)および光学モジュール(optics module)を含む。分析装置で重合酵素連鎖反応を行う過程はサーマルサイクラーを利用し、反応結果を測定するための過程は光学モジュールを用いる。
【0451】
分析装置は、分析サンプルの分析のために蓋(cover)を備えることができる。制御モジュールは、反応容器が移動される分析装置の蓋が開かれる(open)ように分析装置に制御信号を提供することができる。その後、クレーンモジュールが分析装置に反応容器を提供した場合、制御モジュールは分析装置の蓋を閉じる(close)ことができる制御信号を提供することができる。
【0452】
制御モジュールは、分析が完了した反応容器を分析が行われる位置から取り外されるようにクレーンモジュールを制御する(S150)。
【0453】
ステップS150において、制御モジュールは、分析が完了した反応容器を反応容器回収箱に移動させることができるようにクレーンモジュールを制御する。
【0454】
本発明の一態様によれば、本発明は、メモリと、前記メモリにアクセスするように構成された少なくとも1つ以上のプロセッサと、前記メモリに格納され、プロセッサによって実行されるように構成された1つ以上のプログラムとを含む自動化分析システムを提供する。前記自動化分析システムは、準備装置、分析装置、搬送装置、制御モジュール、および閉鎖構造を含み、前記1つ以上のプログラムは、前記1つ以上のプロセッサによって実行されるときに次のステップを実行させる命令を含む:
制御モジュールが、分析サンプルの収容された反応容器が準備装置から分析装置に搬送されるように搬送装置を制御するステップ;前記準備装置および前記分析装置は独立駆動型装置であり;前記制御モジュールが、前記分析装置において前記分析サンプルが分析されるように前記分析装置を制御するステップ;及び前記制御モジュールが、前記分析サンプルの分析が完了した前記反応容器が前記分析装置から取り外されるように前記搬送装置を制御するステップ;前記分析装置および前記搬送装置からなるグループから選択された少なくとも1つの装置は閉鎖構造(enclosure)の内部に配置し、前記準備装置および前記閉鎖構造は前記反応容器が搬送される確定通路(defined passage)をそれぞれ含み、前記1つ以上のプログラムは、前記搬送装置が前記確定通路を介して前記反応容器を搬送することを可能にする命令を含む。
【0455】
前記本発明の一態様に記載の各構成要素は、前記図1図39の自動化分析システムについての説明と重複するため、その記載は省略する。
【0456】
本発明の一態様によれば、本発明は、1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、自動化分析システムを用いた分析方法を実行させる命令を含む非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記自動化分析システムは、準備装置、分析装置、搬送装置、制御モジュール、および閉鎖構造を含み、前記方法は、制御モジュールが、分析サンプルの収容された反応容器が準備装置から分析装置に搬送されるように搬送装置を制御するステップ;前記準備装置および前記分析装置は独立駆動型装置であり;前記制御モジュールが、前記分析装置において前記分析サンプルが分析されるように前記分析装置を制御するステップ;及び前記制御モジュールが、前記分析サンプルの分析が完了した前記反応容器が前記分析装置から取り外されるように前記搬送装置を制御するステップ;を含み、前記分析装置及び前記搬送装置からなるグループから選択された少なくとも1つの装置は、閉鎖構造(enclosure)の内部に配置し、前記準備装置および前記閉鎖構造は前記反応容器が搬送される確定通路(defined passage)をそれぞれ含み、前記命令は前記搬送装置が前記確定通路を介して前記反応容器を搬送することを行うようにする命令を含む。
【0457】
前記本発明の一態様に記載の各構成要素は、前記図1図39の自動化分析システムについての説明と重複するため、その記載は省略する。
【0458】
Fanモジュール制御及び信号伝達
自動化分析システムの内部にはRT-PCR装置が配置され、このようなRT-PCR装置では動作時に熱が発生するが、このような熱は前述の自動化分析システムの内部から外部に排出されなければならない。したがって、自動化分析システム内の熱を外部に排出するための技術、例えば温度制御技術も本課題に含まれる。
【0459】
さらに、前述の温度制御技術が行われるときにサンプル中の標的核酸が、前述の自動化分析システム内の空気中に浮遊すると、それによって他のサンプルが汚染される恐れがある。それで、このような温度制御技術を行う際のサンプル間の汚染を防止するための技術も本課題に含まれる。
【0460】
一実施例による自動化分析システムは、反応容器に分析サンプルを準備する準備装置、前記反応容器に準備された前記分析サンプルを分析する分析装置、前記反応容器を搬送するための搬送装置、閉鎖構造、前記確定通路を開閉する開閉部、制御モジュール、および前記閉鎖構造の内部空間の空気を外部に排出するように動作するファンモジュールを含み;前記分析装置および前記搬送装置からなるグループから選択された少なくとも1つの装置は、閉鎖構造(enclosure)の内部に配置し;前記準備装置および前記閉鎖構造は、前記反応容器が搬送される確定通路(defined passage)をそれぞれ含む。
【0461】
また、前記制御モジュールは、制御部及び記憶部を含むことができる。
さらに、前記確定通路は、前記搬送装置が前記確定通路を通過する間に開放されることができる。
【0462】
さらに、前記確定通路は、前記搬送装置が前記準備装置に配置されている間に開放されることができる。
【0463】
さらに、前記自動化分析システムは、前記準備装置からシールされていない所定の反応容器を受け取り、前記分析装置に前記容器を転送する搬送装置をさらに含み、前記制御部は、前記搬送装置の位置または移動方向に応じて前記ファンモジュールを作動または停止させることができる。
【0464】
また、前記制御部は、前記搬送装置が前記確定通路を通過する間に前記ファンモジュールの動作を停止させることができる。
【0465】
また、前記制御部は、前記搬送装置が前記準備装置に配置する間に前記ファンモジュールの動作を停止させることができる。
【0466】
また、前記制御部は、前記内部空間にある前記搬送装置が前記確定通路に向かって移動を開始すると、前記ファンモジュールの動作を停止させることができる。
【0467】
また、前記制御部は、前記搬送装置が前記分析装置に向かって移動する間に前記ファンモジュールの動作を停止させることができる。
【0468】
また、前記制御部は、前記搬送装置が前記分析装置に到着して前記容器を前記分析装置に転送完了した後に前記ファンモジュールの動作を再開することができる。
【0469】
さらに、前記自動化分析システムは、前記シールされていない容器を対象にシール作業を実行する自動シーラーをさらに含み、前記搬送装置は前記準備装置から前記シールされていない容器を受け取り、それを前記自動シーラーに転送し、前記自動シーラーから前記シール作業が完了した容器を受け取り、それを前記分析装置に転送し、前記制御部が前記ファンモジュールの動作を停止させる期間には、前記搬送装置が前記準備装置から前記シールされていない容器を受け取った時点から、前記シール作業が完了した容器を前記搬送装置が前記分析装置に転送完了するまでを含むことができる。
【0470】
また、前記自動化分析システムに含まれる前記ファンモジュールは複数であり、前記自動化分析システムは前記内部空間の温度を測定する温度測定部をさらに含み、前記制御部は前記温度測定部によって測定された温度が所定の温度以下であれば、前記複数のファンモジュールのうち一部のファンモジュールのみを動作させ、残りのファンモジュールを停止させ、前記測定された温度が前記所定の温度を超えると、前記複数のファンモジュール全体を動作させることができる。
【0471】
また、前記自動化分析システムは、前記内部空間の温度を測定する温度測定部をさらに含み、前記制御部は、前記ファンモジュールが動作している場合、前記温度測定部によって測定された温度に応じて前記ファンモジュールに含まれるファンの回転速度を制御することができる。
【0472】
また、前記準備装置は、前記準備作業の実行を管理する準備装置管理部を含み、前記分析装置は、前記検出作業の実行を制御する分析装置管理部を含むことができる。
【0473】
一実施例による自動化分析システムで行われるファンモジュール制御方法であって、前記自動化分析システムは、反応容器に分析サンプルを準備する準備装置、前記反応容器に準備された前記分析サンプルを分析する分析装置、前記反応容器を搬送するための搬送装置、閉鎖構造、前記確定通路を開閉する開閉部、および前記閉鎖構造の内部空間の空気を外部に排出するように動作するファンモジュールを含み、前記分析装置および前記搬送装置からなるグループから選択された少なくとも1つの装置は、閉鎖構造(enclosure)の内部に配置し;前記準備装置および前記閉鎖構造は、前記反応容器が搬送される確定通路(defined passage)をそれぞれ含み;前記ファンモジュール制御方法は、前記確定通路が前記開閉部によって開放されるステップ;及び前記確定通路が前記開閉部によって開かれている間に前記ファンモジュールの動作を停止させるステップを含む。
【0474】
さらに、前記開放されるステップにおいて、前記確定通路は、前記搬送装置が前記確定通路を通過する間に開放されることができる。
【0475】
さらに、前記開放されるステップにおいて、前記搬送装置が前記準備装置に配置されている間、前記確定通路は開放されることができる。
【0476】
さらに、前記自動化分析システムは、前記準備装置からシールされていない所定の反応容器を受け取り、前記分析装置に前記容器を転送する搬送装置をさらに含み、前記停止させるステップは、前記搬送装置の位置または移動方向に応じて前記ファンモジュールを作動または停止させることができる。
【0477】
さらに、前記停止させるステップは、前記搬送装置が前記確定通路を通過する間に前記ファンモジュールの動作を停止させることができる。
【0478】
さらに、前記停止させるステップは、前記搬送装置が前記準備装置に配置されている間に前記ファンモジュールの動作を停止させることができる。
【0479】
また、前記停止させるステップは、前記内部空間にある前記搬送装置が前記確定通路に向かって移動を開始すると、前記ファンモジュールの動作を停止させることができる。
【0480】
さらに、前記停止させるステップは、前記搬送装置が前記分析装置に移動する間に前記ファンモジュールの動作を停止させることができる。
【0481】
さらに、前記搬送装置が前記分析装置に到着して前記容器を前記分析装置に転送完了した後に前記ファンモジュールの動作を再開させるステップをさらに含むことができる。
【0482】
さらに、前記自動化分析システムは、前記シールされていない容器を対象にシール作業を実行する自動シーラーをさらに含み、前記搬送装置は前記準備装置から前記シールされていない容器を受け取り、それを前記自動シーラーに転送し、前記自動シーラーから前記シール作業が完了した容器を受け取り、それを前記分析装置に転送し、前記ファンモジュールの動作が停止される期間には、前記搬送装置が前記準備装置から前記シールされていない容器を受け取ったときから前記シール作業が完了した容器を前記分析装置に転送完了するまでを含むことができる。
【0483】
さらに、前記自動化分析システムに含まれる前記ファンモジュールは複数であり、前記自動化分析システムは前記内部空間の温度を測定する温度測定部をさらに含み、前記ファンモジュール制御方法は前記温度測定部によって測定された温度が所定の温度以下であれば、前記複数のファンモジュールのうち一部のファンモジュールのみを動作させ、残りのファンモジュールは停止させ、前記測定された温度が前記所定の温度を超えると、前記複数のファンモジュール全体を動作させることができる。
【0484】
さらに、前記ファンモジュール制御方法は、前記内部空間の温度を測定するステップ;及び前記ファンモジュールが動作している場合、前記温度測定部によって測定された温度に応じて前記ファンモジュールに含まれるファンの回転速度を制御するステップを更に含むことができる。
【0485】
一実施例によるコンピュータ読み取り可能な記録媒体はコンピュータプログラムを含み、前記コンピュータプログラムは、上述の方法に含まれる各ステップを含み実行するようにプログラムされたものであることができる。
【0486】
一実施例によるコンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納され、前記コンピュータプログラムは、上述の方法に含まれる各ステップを含み実行するようにプログラムされたものであり得る。
【0487】
本発明のファンモジュール制御方法の一実施例によれば、反応容器に含まれることができる病原体がファンモジュールの動作によって空気中に流出および分散する危険性が低減されることができる。
【0488】
更に、標的核酸の検出のための準備作業を行う準備装置内の空気と、前記標的核酸の検出作業を行う分析装置周辺の空気とが混ざり合う可能性が低減されることができる。
【0489】
図40は、一実施例による自動化分析システム2000の構成を概念化して示すブロック図である。図40を参照すると、自動化分析システム2000は、準備装置2100、分析装置2200、搬送装置2300、自動シーラー2400、制御モジュール2500、ファンモジュール2600、および容器処理モジュール2800を含む。ただし、図40に示すブロック図は例示的なものにすぎない。
【0490】
ここで、該当準備装置2100と分析装置2200とは独立して駆動可能な、すなわちスタンドアロンの形態の装置であることができる。また、各装置2100、2200には、API(application programming interface)が備えられている。このようなAPIは、外部で各装置2100、2200を制御したりモニタするために使用されることができ、または各装置2100、2200が外部の状況をモニタしたり、外部の装置を制御またはモニタするために使用されることができる。
【0491】
ここで、これらの装置2100、2200は、診断または検査のための機器であることから、特定の国では許認可を受けてこそ使用が可能である。また、許認可を受けた後も、主要な機能や構造などに変更が生じたり特徴が追加された場合、許認可を再度受けなければならない状況が発生することがある。
【0492】
この点から見ると、APIはこれらの装置2100、2200の主な機能に該当するため、APIの変更や追加時に、許認可を再び受けなければならない状況が発生する可能性がある。
【0493】
一方、自動化分析システム2000は、上述したスタンドアロン形態の準備装置2100と分析装置2200とを含むだけでなく、これらの間で反応容器の搬送や処理またはこれらの間でのデータ送受信のための搬送装置2300、自動シーラー2400、制御モジュール2500、ファンモジュール2600、および容器処理モジュール2800までも含む。さらに、これらの装置2100、2200、2300とモジュール2400~2600、2800とは組み立てによって互いに結合可能であり、それによって分子診断システムが完成するという点で、一実施例による自動化分析システムは「組立型」と呼ぶことができる。
【0494】
一方、一実施例により、自動化分析システム2000は、図40に示されていない構成をさらに含むか、または図40に示される構成のうち少なくとも1つを含まなくてもよい。さらに、自動化分析システム2000の各構成は、図40に示すものとは異なるように接続されることもできる。以下、各構成について詳細に説明する。
【0495】
まず、準備装置2100は分析サンプルの準備作業に使用される。このような点で、準備装置2100はサンプル準備装置(sample preparation device)と呼ばれることもできる。
【0496】
準備装置2100が行う分析サンプルの準備作業には、核酸抽出作業と核酸増幅用反応液(reaction mixture)準備作業とが含まれるが、これに限定されるのではない。例えば、準備装置2100が実行する分析サンプルの準備作業には、実施例により核酸抽出作業が含まれなくてもよい。この場合、上述の核酸抽出作業は、準備装置2100ではなく、図40に示されていない他の構成によって実行されてもよい。ただし、以下では、準備装置2100が行う分析サンプルの準備作業に核酸抽出作業が含まれることを前提に説明する。
【0497】
一方、上述した核酸抽出作業と核酸増幅用反応液準備作業そのものは公知の技術であるため、それに関する詳細な説明は省略する。
【0498】
準備装置2100は、図40に示すように、準備装置HW(hardware)部2110と準備装置管理部2120とを含む。
【0499】
ここで、準備装置HW部2110は、物理的に実現されている機器、あるいは構造物を指す。また、準備装置管理部2120は、このような準備装置HW部2110の駆動のための命令を生成し、生成された命令に基づいて準備装置HW部2110を駆動させ、駆動された結果、あるいはその他様々なメッセージや情報をログ(log)として出力するだけでなく、所定のAPI(application programming interface)を提供することができる。このような準備装置HW部2110及び準備装置管理部2120そのものについては、以下の図41及び図42を参照して説明する。
【0500】
図41は、準備装置2100の準備装置HW部2110の構成を概念的に示すブロック図である。ただし、図41は例示的なものにすぎない。
【0501】
図41を参照すると、準備装置2100の準備装置HW部2110は、ピペット(pipette)モジュール2111と転送モジュール2112とを含む。さらに、実施例により、準備装置2100には核酸抽出のための核酸抽出専用モジュールがさらに含まれることができる。
【0502】
ピペットモジュール2111は、上述した核酸抽出作業と核酸増幅用反応液準備作業に用いられるモジュールである。このようなピペットモジュール2111は、ピペットチップと、該当ピペットチップを移動させるアーム(arm)とを含むことができる。ピペットモジュール2111は液体処理装置(liquid handler)と呼ばれることもできる。
【0503】
このようなピペットモジュール2111は、化学的または生化学的実験室の自動化のために指定されたコンテナから所望の量の試薬、分析サンプルまたは他の液体を自動的にまたはプログラムで吸引および/または分配することができる。
【0504】
転送モジュール2112は、反応容器を搬送装置2300に転送(transfer)するモジュールである。このような転送モジュール2112が転送する反応容器には分析サンプルが収容されていてもよい。前記反応容器に収容される分析サンプルは、前述の核酸抽出作業と核酸増幅用反応液準備作業のそれぞれが実行完了したものであることができる。
【0505】
一方、前述の転送モジュール2112は、反応容器をグリップ(grip)するか放すことができ、反応容器をグリップした状態で移動することもできる。この点で、転送モジュール2112はグリッパ(gripper)と呼ばれることができる。
【0506】
一方、図41には示されていないが、これらのピペットモジュール2111と転送モジュール2112または核酸抽出専用モジュールは、内部に空間が設けられている閉鎖構造に配置されることができる。すなわち、準備装置HW部2110は、上述した閉鎖構造を構成として含むことができる。もし、前述の核酸抽出作業または核酸増幅用反応液準備作業が準備装置2100の閉鎖構造の内部で行われる場合、その過程でサンプルに含まれることのできる様々な物質、例えば病原体がこのような閉鎖構造の内部に設けられている空間に流出することで、このような閉鎖構造の内部に設けられている空間内で浮遊している危険がある。したがって、一実施例によれば、このような危険性を低減するための技術が提示されるが、それについては後述する。
【0507】
ここで、図41に示す各構成自体は既に公知のものであるため、これらの各構造についての図面および関連するより詳細な説明は省略する。
【0508】
次に、図42は、準備装置2100の準備装置管理部2120の構成を概念的に示すブロック図である。ただし、図42は例示的なものにすぎない。
【0509】
図42を参照すると、準備装置2100の準備装置管理部2120は、命令生成部2121、API部2122、ログ出力部2123及びファイル生成部2124を含む。ここで、準備装置管理部2120およびそれに含まれる各構成2121~2124は、プロセッサおよびこのようなプロセッサによって実行可能な命令を含むメモリによって実現可能である。
【0510】
ここで、命令生成部2121は、図41に示す各構成2111、2112を制御するための制御用命令を生成するように実現される。このように生成された制御用命令に基づいて、図41に示す準備装置HW部2110を駆動することができる。
【0511】
API部2122は、所定のAPIを提供するように実現される。場合によっては、準備装置2100は、API部2122が提供するAPIを用いて外部のオブジェクトをモニタまたは制御することができる。逆に、外部のオブジェクトは、このようなAPI部2122が提供するAPIを用いて準備装置2100をモニタまたは制御することもできる。
【0512】
一実施例において、API部2122が提供するAPIは、後述する分析装置2200に接続する機能はサポートしない。しかしながら、該当APIは、特定のファイル名を有するファイルを生成する機能と、このように生成されたファイルを所定の場所に書き込む(writing)機能とをサポートする。このとき、該当ファイルには所定のコンテンツが含まれていてもよい。ここで、「コンテンツ」とは、ファイルに記載されているテキスト、画像、或いは音声などを含むが、これに限定されない。なお、所定の位置の例としては、後述するが制御モジュール2500を構成するファイル記憶部であってもよく、その位置は分析装置2200と事前に協議された位置であることができる。
【0513】
ログ(log)出力部2123は、準備装置2100の状態やその他の様々な情報をログとして出力するように実現される。出力されるログの例には、準備装置2100が正常動作中であるか、それとも異常動作中であるか、それとも停止しているかを示す状態情報、搬送装置2300を呼び出すようにする命令、搬送装置2300に反応容器を搬送するように指示する命令などが含まれることができるが、これに限定されない。
【0514】
ファイル生成部2124は、ファイルを生成するように実現される。このようなファイルは、分析装置2200が標的核酸分子に対して検出作業を実行するときに参照するインストラクション(instruction)を含む。
【0515】
このようなインストラクションには、例えば、複数のウェル(well)が設けられているプレート(plate)に関する情報、前記複数のウェルそれぞれに含まれるている検体(speciman)に関する情報、前記複数のウェルそれぞれに含まれる試薬に関する情報、前記検出作業時に行われる光学スキャン(optic scan)方式に関する情報、および前記検出作業時の反応条件のうち少なくとも1つが含まれるが、これに限定されない。ここで上述した「反応条件」は、例えばPCRプロトコルであり得るが、これに限定されない。
【0516】
ファイル生成部2124が上述したファイルを生成する際には、準備装置2100が行う標的核酸分子に対する準備作業が基礎となり得る。すなわち、上述のインストラクションの内容は、準備装置2100のピペットモジュール2111がどのプレートに対して準備作業を行ったか、当該プレートに含まれた複数のウェル(well)各々にどの検体(speciman)が含まれているか、または複数のウェルそれぞれにどの試薬が分注されたかなどによって決められることができる。ここで、インストラクションの内容を具体的に決定する主体はファイル生成部2124であり得るが、そのためにファイル生成部2124には「準備作業の内容がいかなるとき、インストラクションの内容はいかなるべきである。」というテーブルなどが事前に設けられていることができる。対照的に、インストラクションの内容を具体的に決定する主体は、一実施例による自動化分析システム2000のオペレータであることもできる。
【0517】
一方、ファイル生成部2124が生成した前述のファイルは、前述のAPI部2122が提供するAPIの機能のうち、ファイルを所定の位置に書き込む(writing)機能によって所定の位置に記録されることができる。
【0518】
また、ファイル生成部2124は、上述したファイルのファイル名を、前述のAPI部2122が提供するAPIの機能を用いて所定の位置に記録することができる。ここで、ファイル名が記録される所定の位置は、後述するが、制御モジュール2500のファイル情報記憶部2522であり得る。
【0519】
図40を再び参照して、分析装置2200について説明する。分析装置2200は、分析物(analyte)の定性的または定量的分析に使用される。この点で、分析装置2200はサンプル分析装置(sample analysis device)と呼ばれることができる。
【0520】
より具体的には、分析装置2200は、特定のヌクレオチド配列を有する核酸を増幅する核酸増幅作業および増幅された核酸を検出する検出作業を実行するが、これに限定されない。
【0521】
一方、上述の核酸増幅作業および増幅された核酸の検出作業自体は公知の技術であるため、それに関する追加の説明は省略する。
【0522】
分析装置2200は、図40に示すように、分析装置HW(hardware)部2210と分析装置管理部2220とを含む。
【0523】
ここで、分析装置HW部2210は、物理的に実現されている機器または構造物を指す。また、分析装置管理部2220は、分析装置HW部2210を駆動させ、駆動された結果やその他様々なメッセージをログ(log)として出力するだけでなく、所定のAPI(application programming interface)を提供することができる。このような分析装置HW部2210及び分析装置管理部2220そのものについては、図43及び図44を参照して説明する。
【0524】
図43は、分析装置2200の分析装置HW部2210の構成を概念的に示すブロック図である。ただし、図43は例示的なものにすぎない。
【0525】
図43を参照すると、分析装置2200の分析装置HW部2210は、サーマルサイクラー2211及び光学モジュール2212を含む。
【0526】
サーマルサイクラー2211は、核酸増幅作業を実行するように実現される。具体的には、サーマルサイクラー2211は、PCR(polymerase chain reaction)ベースの核酸増幅反応に利用される。より具体的には、サーマルサイクラー2211は、特定のヌクレオチド配列を有するDNA(deoxyribonucleic acid)を増幅するために、変性ステップ(denaturing step)、アニーリングステップ(annealing step)、延長(または増幅)ステップ(extension step)を行うことができる。
【0527】
このうち、変性ステップは、鋳型核酸である二本鎖のDNAを含む試料及び試薬を含む溶液を特定の温度、例えば約95℃に加熱して二本鎖のDNAを一本鎖のDNAに分離するステップである。アニーリングステップは、増幅しようとする核酸のヌクレオチド配列と相補的なヌクレオチド配列を有するオリゴヌクレオチド(oligonucleotide)プライマーを提供し、分離された一本鎖のDNAと共に特定の温度、例えば60℃に冷却して一本鎖のDNAの特定のヌクレオチド配列にプライマーを結合させて部分的なDNA-プライマー複合体を形成するステップである。延長ステップは、アニーリングステップの後、前記溶液を特定の温度、例えば72℃に維持して、DNA重合酵素(polymerase)によって部分的なDNA-プライマー複合体のプライマーに基づいて二本鎖のDNAを形成するステップである。
【0528】
一実施例において、サーマルサイクラー2211は、上述の3つのステップを例えば10~50回繰り返すことによって前記特定のヌクレオチド配列を有するDNAを指数関数的に増幅することができる。
【0529】
他の実施例において、サーマルサイクラー2211はアニーリングステップと延長ステップとを同時に実行することができる。この場合、サーマルサイクラー2211は、変性ステップとアニーリング/延長ステップとからなる2段階を行うことにより、1サイクル(循環)を完成することもできる。
【0530】
光学モジュール2212は、核酸検出作業を実行するように実現される。このような光学モジュール2212は、サーマルサイクラー2211で行われた増幅反応をリアルタイムで分析(またはモニタ)することができる。このような光学モジュール2212は、一実施例として、複数備えられる光源、光学フィルタ、凸レンズ、ビームスプリッタ、光検出器などを含むことができる。
【0531】
次に、図44は、分析装置2200の分析装置管理部2220の構成を概念的に示すブロック図である。ただし、図44は例示的なものにすぎない。
【0532】
図44を参照すると、分析装置2200の分析装置管理部2220は、データ出力部2221、API部2222及びログ出力部2223を含む。ここで、分析装置管理部2220及びそれに含まれる各構成2221~2223は、プロセッサ及びこのようなプロセッサによって実行可能な命令を含むメモリによって実現可能である。
【0533】
ここで、データ出力部2221は、図43に示す光学モジュール2212で検出または分析した結果をデータとして出力する。出力されるデータには、複数のサイクル毎の光の強度が含まれるが、これに限定されない。
【0534】
API部2222は、所定のAPIを提供するように実現される。場合によって、分析装置2200は、このようなAPI部2222が提供するAPIを用いて外部のオブジェクトをモニタまたは制御することができる。逆に、外部のオブジェクトは、このようなAPI部2222が提供するAPIを用いて分析装置2200をモニタまたは制御することもできる。
【0535】
例えば、API部2222が提供するAPIは、分析装置2200を駆動する駆動(run)命令を外部から受け付けるために使用されることができる。
【0536】
さらに、上述のAPIは、分析装置2200に設けられたドア(図には示されていない)の動作制御に使用されることができる。具体的には、分析装置2000には反応容器が内部に収容される空間がある。さらに、この空間は前述のドアによって開閉されることができる。ここで、上述のAPIは、このようなドア(door)の制御機能をサポートすることができる。したがって、外部オブジェクト、例えば制御モジュール2500は、API部2222が提供するAPIを用いて上述したドアを開閉することができる。
【0537】
さらに、前述のAPIは、所定の場所にあるファイルそのもの、ファイルのファイル名、またはファイルに記載されているコンテンツを読み込む(reading)機能をサポートすることができる。ここで、「コンテンツ」とは、ファイルに記載されているテキスト、画像、または音声などを含むが、これに限定されない。一実施例において、API部2222は、制御モジュール2500のファイル情報記憶部2522に記憶されているファイル名を読み込む。その後、制御モジュール2500のファイル記憶部2521に記憶されているファイルのうち、このように読み込まれたファイル名を有するファイルを読み込むことができる。読み込まれるオブジェクトにはさまざまなものが含まれることができる。例えば、準備装置2100の準備装置管理部2120が生成したファイル、すなわち分析装置2200が検出作業を行う際に参照するインストラクションを含むファイルが含まれることができる。
【0538】
ログ(log)出力部2223は、分析装置2200の状態やその他の様々な状態をログとして出力するように実現される。出力されるログの例には、分析装置2200が正常動作中であるか異常動作中であるか、或いは停止しているかを示す状態情報、分析装置2200が現在進行中の核酸増幅作業および/または核酸検出作業を終了するまでの予想所要時間が含まれることができるが、これに限定されるものではない。
【0539】
図40を再び参照して、搬送装置2300について説明する。搬送装置2300は、準備装置2100、分析装置2200、自動シーラー2400、および容器処理モジュール2800の間で反応容器を搬送するように実現される。図45には、このような搬送装置2300によって反応容器が搬送される方向が示されている。図45を参照すると、反応容器は、準備装置2100から搬送装置2300に搬送された後、搬送装置2300から自動シーラー2400に搬送され、再び自動シーラー2400から搬送装置 2300に搬送され、その後、搬送装置2300から分析装置2200に搬送される。さらに、図45には示されていないが、分析装置2200に搬送された反応容器はサンプル処理モジュール2800に搬送されて廃棄される。もちろん、図45に示す反応容器の搬送経路は例示的なものにすぎない。
【0540】
このような搬送装置2300の具体的な構成を図46に示す。図46を参照すると、搬送装置2300は、搬送モジュール2310、位置検知部2320、および接触検知部2330を含むが、これに限定されない。
【0541】
搬送モジュール2310は、準備装置2100、分析装置2200、自動シーラー2400、および容器処理モジュール2800の間を移動しながら、反応容器を搬送するように実現される。
【0542】
このような搬送モジュール2310は1つのモジュールで実現可能である。例えば、準備装置2100と分析装置2200と自動シーラー2400とが同じ水平面上に配置されている場合、搬送モジュール2310は、該当水平面上で移動可能な、1つのモジュールとして実現されることができる。
【0543】
それとは異なり、搬送モジュール2310は少なくとも2つの構成を含むように実現可能である。例えば、搬送モジュール2310は、縦方向に移動可能な昇降モジュール2311と、横方向に移動可能なクレーンモジュール2312とを含むことができる。以下、これについてより具体的に説明する。
【0544】
準備装置2100は自動化分析システム2000で比較的上部に配置されるのに対して、分析装置2200、自動シーラー2400、および容器処理モジュール2800は自動化分析システム2000で比較的下部に配置されることができる。そして、分析装置2200、自動シーラー2400、および容器処理モジュール2800は同じ水平面上に配置されることができる。この場合、昇降モジュール2311は、準備装置2100から反応容器を受け取るために縦方向に、例えば前記上部に向かって移動することができる。また、昇降モジュール2311は、準備装置2100から転送された反応容器を有するまま、縦方向に、例えば前記下部に向かって移動することができる。
【0545】
昇降モジュール2311が準備装置2100から転送された反応容器を有するまま縦方向に、例えば前記下部に向かって移動を完了すると、クレーンモジュール2312は昇降モジュール2311から反応容器をグリップして取得した後、横方向に移動する。横方向への移動方向には、自動シーラー2400、分析装置2200、及び容器処理モジュール2800が配置されている。これにより、クレーンモジュール2312は横方向に反応容器を有するまま移動しながら、これらのモジュールのそれぞれ2200、2400、2800に反応容器を転送するか、またはこれらのモジュールのそれぞれ2200、2400、2800から回収することができる。
【0546】
ただし、搬送モジュール2310が上述のように実現または駆動されるのは例示的なものに過ぎず、本発明の思想がこれに限定されるのではない。例えば、搬送モジュール2310は、反応容器を有するまま移動可能な任意の形態で実現可能である。
【0547】
位置検知部2320は、位置検知センサで実現される。このような位置検知部2320は、搬送モジュール2310の位置を検知する。検知された結果として、位置検知部2320は、例えば、搬送モジュール2310が準備装置2100からどれだけ離れているか、または準備装置2100を基準にした搬送モジュール2310の相対的な位置を検知して提供することができる。
【0548】
接触検知部2330は、接触検知センサで実現される。このような接触検知部2330は、搬送モジュール2310と反応容器とが互いに接触しているか否かを検知する。検知された結果として、接触検知部2330は、例えば、搬送モジュール2310と反応容器とが、接触しているまたは接触していないなどを検知して出力することができる。
【0549】
図40を再び参照して、自動シーラー2400について説明する。自動シーラー2400は、分析サンプルが収容された反応容器の注入口、例えば上部面をシールするように実現される。具体的には、自動シーラー2400は、搬送装置2300から反応容器を受け取ると、上部面をシールする。ここで、シールされる面は上部面ではなく側面または下部面であってもよいが、以下では上部面であることを前提に説明する。
【0550】
このような自動シーラー2400の具体的な構成を図47に示す。図47を参照すると、自動シーラー2400は、シーリング部2410、API部2420、及びログ出力部2430を含むが、これに限定されるものではない。
【0551】
シール部2410は、上述のように分析サンプルが収容された反応容器の注入口、例えば上部面をシール(sealing)することができる。このために、シール部2410は、透明フィルムを反応容器の注入口に接着することができる。このとき、接着のために熱が利用されたり、接着剤が利用されることができる。
【0552】
API部2420は、所定のAPIを提供するように実現される。場合によって、外部のオブジェクトはこのようなAPI部2420が提供するAPIを用いてシール部2410の状態をモニタまたは制御することができる。
【0553】
ログ出力部2430は、自動シーラー2400の状態をログとして出力するように実現される。出力されるログの例には、シール作業が現在進行中であるかなどがあるが、これに限定されるものではない。
【0554】
図40を再度参照する。ファンモジュール2600は自動化分析システム2000に配置され、自動化分析システム2000の内部空気を外部に排出するように動作する。このようなファンモジュール2600は、少なくとも1つが自動化分析システム2000に配置されることができる。
【0555】
ここで、ファンモジュール2600が自動化分析システム2000の内部構造のうちどこに配置されるか、およびこのようなファンモジュール2600の動作制御については後述する。
【0556】
容器処理モジュール2800は、分析装置2200から、標的核酸に対する検出作業が行われた反応容器を回収する構成である。実施例により、搬送装置2300は、分析装置2200から検出作業が行われた反応容器を回収し、それを容器処理モジュール2800に転送することができるが、これに限定されるものではない。
【0557】
制御モジュール2500について説明する。図40を参照すると、制御モジュール2500は制御部2510と記憶部2520とを含む。ただしこれに限定されるものではない。ここで、制御モジュール2500およびこれに含まれる各構成2510~2520は、プロセッサおよびそのようなプロセッサによって実行可能な命令を記憶するメモリによって実現可能である。
【0558】
記憶部2520には様々な情報が記憶されることができる。例えば、搬送装置2300の状態情報、準備装置2100や分析装置2200の状態情報、または自動シーラー2400の状態情報などが記憶部2520に記憶されることができる。
【0559】
制御部2510は、自動化分析システム2000の動作を全体的に制御する。例えば、制御部2510は搬送装置2300の動作を制御する。また、制御部2510は、自動シーラー2400、ファンモジュール2600、または容器処理モジュール2800を制御することもできる。さらに、制御部2510は、準備装置2100と分析装置2200との間でファイルが転送されることを可能にする。
【0560】
次に、制御部2510の搬送装置2300の動作制御について説明する。制御部2510の制御により、搬送装置2300は準備装置2100に向かって移動する。そして、搬送装置2300は、準備装置2100からシール作業が行われていないサンプル分析容器を受け取る。
【0561】
また、搬送装置2300は、制御部2510の制御により、準備装置2100から自動シーラー2400に移動する。その後、反応容器が自動シーラー2400に転送され、自動シーラー2400で反応容器に対するシール作業が行われる。
【0562】
また、搬送装置2300は、シール作業が完了した反応容器を持って分析装置2200に、制御部2510の制御により移動する。その後、反応容器は分析装置2200に転送され、標的核酸の検出作業が行われる。
【0563】
また、搬送装置2300は、反応容器を持って分析装置2200から容器処理モジュール2800に、制御部2510の制御により移動する。反応容器は容器処理モジュール2800に回収される。
【0564】
次に、制御部2510のファンモジュール2600に対する制御について説明する。まず、ファンモジュール2600が自動化分析システム2000のどこに配置されるか、そしてこのときの自動化分析システム2000で各構成がどのように配置され、搬送装置2300がどのように移動するかを図48を参照して説明する。
【0565】
図48には、一実施例による自動化分析システム2000の外観および内部に配置された装置またはモジュールが示されている。ただし、図48は例示的なものに過ぎず、本発明の思想がこれに限定されるものではない。
【0566】
図48を参照すると、自動化分析システム2000の上部には準備装置2100が配置されている。さらに、自動化分析システム2000の下部には閉鎖構造2700が配置されている。もちろん、閉鎖構造2700の配置位置が準備装置2100の下部に限定されるのではない。例えば、実施例により、閉鎖構造2700は準備装置2100の上部または側部に配置することもできる。ただし、以下では、閉鎖構造2700が準備装置2100の下部に配置されることを前提に説明する。
【0567】
閉鎖構造2700について具体的に説明する。閉鎖構造2700の内部には内部空間2710が設けられている。このような内部空間2710には、分析装置2200、自動シーラー2400、および容器処理モジュール2800が配置される。さらに、ファンモジュール2600は、内部空間2710の空気を自動化分析システム2000の外部に排出するように、閉鎖構造2700を貫通して配置されることができる。
【0568】
このような内部空間2710は、外部から密閉または隔離可能である。そのために、閉鎖構造2700の材料は空気が透過しない材料を含むことができる。さらに、閉鎖構造2700は、外部から内部空間2710を覗くことができる透明または半透明の材料を含むことができる。
【0569】
閉鎖構造2700には確定通路2730が設けられる。このような確定通路2730は、閉鎖構造2700の内部空間2710と他の空間とを連結するための通路として機能する。図48を参照すると、閉鎖構造2700の内部空間2710は、このような確定通路2730を介して準備装置2100またはこのような準備装置2100の内部空間と連結されることができる。すなわち、確定通路2730を介して閉鎖構造2700の内部空間と準備装置2100の内部空間との間では空気が移動することができる。さらに、このような確定通路2730を介して上述した搬送装置2300は、準備装置2100と内部空間2720との間を移動することもできる。
【0570】
このような確定通路2730は開閉部2720によって開閉される。確定通路2730が開閉部2720によって閉じられると、準備装置2100の内部空間と閉鎖構造2700の内部空間2710との間では空気が移動することができない。一方、確定通路2730が開閉部2720によって開放されると、準備装置2100の内部空間と閉鎖構造2700の内部空間2710との間では空気が移動することができる。
【0571】
このような開閉部2720は、様々な方法で確定通路2730を開閉することができる。例えば、開閉部2720は、搬送装置2300の移動によって受動的に開閉されることができる。より具体的には、内部空間2710にあった搬送装置2300が確定通路2730を通過して準備装置2100に移動する過程で、搬送装置2300が開閉部2720を押しながら移動し、それによって開閉部2720が開かれる。その後、搬送装置2300が準備装置2100から確定通路2730を通過して閉鎖構造2700の内部空間2710に移動すると、開閉部2720をそれ以上搬送装置2300が押さなくなり、それによって開閉部2720が閉じる。そのために、開閉部2720は、図48に示すような矢印方向に動作可能であり、そのために閉鎖構造2700とヒンジによって接続することができる。
【0572】
一方、開閉部2720は、図40に示す制御部2510によって制御されることもできる。例えば、内部空間2710にあった搬送装置2300が確定通路2730を通過するとき、制御部2510によって開閉部2720がヒンジを中心に開くことになる。その後、搬送装置2300が準備装置2100から確定通路2730を通過して閉鎖構造2700の内部空間2710に移動すると、制御部2510によって開閉部2720がヒンジを中心に閉じる。
【0573】
制御部2510は、確定通路2730が開いているときにファンモジュール2600の動作を停止させる。例えば、搬送装置2300が確定通路2730を通過している間、または搬送装置2300が準備装置2100の内部にある間、確定通路2730は開かれるが、この期間中制御部2510はファンモジュール2600の動作を停止させる。
【0574】
より具体的には、搬送装置2300は、通常、閉鎖構造2700の内部空間2710に停止している。このとき、確定通路2730は開閉部2720によって閉鎖されている。この場合、ファンモジュール2600は停止しているか動作していることができるが、動作中または停止中であるか否かは制御部2510によって決定される。
【0575】
さらに、搬送装置2300は、内部空間2710から準備装置2100の内部に向かって移動することができ、その過程で確定通路2730を通過することができる。制御部2510は、搬送装置2300が確定通路2730を通過する間、すなわち通過中にファンモジュール2600の動作を停止させる。
【0576】
また、確定通路2730を通った搬送装置2300は、準備装置2100にアクセスし、そこから反応容器を受け取った後、再び確定通路2730を通過して内部空間2710に戻る。この期間中、確定通路2730は開いており、制御部2510はこの期間中にファンモジュール2600の動作を停止させる。
【0577】
すなわち、一実施例によれば、確定通路2730が開いている間にファンモジュール2600の動作が停止する。したがって、確定通路2730の開放にもかかわらずファンモジュール2600が動作しないため、準備装置2100の内部空間と分析装置2200の閉鎖構造2700の内部空間2710との間で空気が交換される可能性が低くなる。
【0578】
通常、準備装置2100の内部空間と分析装置2200が配置される内部空間2710との間では空気が交換されてはならない。なぜなら、空気が交換されると、空気中に含まれているかもしれない病原体などがある一つの空間から他方の空間に移動して汚染や感染が発生する可能性があるからである。
【0579】
ところで、一実施例では確定通路2730が開放される状況が発生することがあるが、このときファンモジュール2600が動作すると、準備装置2100の内部空間と分析装置2200が配置される内部空間2710との間で空気が交換される可能性が高い。したがって、一実施例では、上述した状況で制御部2510にファンモジュール2600の動作を停止させることにより、上述した汚染や感染の可能性を低減することができる。
【0580】
一方、制御部2510がファンモジュール2600の動作を停止させる状況には、確定通路2730が開かれた場合だけでなく閉じられた場合も含まれ得る。以下ではこれについてより詳しく説明する。
【0581】
制御部2510は、搬送装置2300がシールされていない反応容器を持って移動している間であれば、確定通路2730が閉じられていてもファンモジュール2600の動作を停止させる。例えば、搬送装置2300が準備装置2100からシールされていない反応容器を受け取って確定通路2730を通過した後、内部空間2720にある間、制御部2510はファンモジュール2600 の動作を停止させることができる。すなわち、制御部2510は、搬送装置2300がシールされていない反応容器を持って確定通路2730を通過した後から自動シーラー2400に到達してシール作業が完了するまで、ファンモジュール2600の動作を停止させることができる。その後、シール作業が完了すると、その時点から制御部2510はファンモジュール2600の動作を再開させることができる。
【0582】
一方、制御部2510は、搬送装置2300がシールされていない反応容器を持って確定通路2730を通過した後から自動シーラー2400を経て分析装置2200への転送を完了するまで、ファンモジュール2600の動作を停止させることができる。その後、分析装置2200への反応容器の転送が完了すると、その時点から、制御部2510はファンモジュール2600の動作を再開させることができる。
【0583】
すなわち、一実施例によれば、シールされていない反応容器が内部空間2710に配置されている間、またはそれより長い期間、ファンモジュール2600の動作が停止することができる。これにより、シールされていない反応容器内に含まれている様々な物質、例えば病原体などが内部空間2710の空気中に広がる現象を低減することができる。
【0584】
通常、シールされていない反応容器内には病原体などが含まれることがあるが、これらは空気中、特に内部空間2710に流出可能である。このような状況でファンモジュール2600が動作すると、内部空間2710から自動化分析システム2000の外部に空気が排出されるようになり、状況によって病原体等が空気に混じって外部に排出される危険がある。
【0585】
したがって、一実施例では、シールされていない反応容器が内部空間2710に配置されている場合、ファンモジュール2600が動作しないようにすることで、前述の病原体などが自動化分析システム2000の内部から外部へ排出されないことができる。
【0586】
以下、図49図56図48と共に参照しながら、上述したファンモジュールの制御について例をあげて説明する。
【0587】
図49~56において、搬送装置2300の位置は、それぞれ(1)~(8)で示されている。
【0588】
図49を参照すると、搬送装置2300は(1)の位置にある。この位置は「home」位置と称される。自動化分析システム2000が駆動されずにアイドル(idle)状態にある場合、または自動化分析システム2000で反応容器の分析を1回終え、その次のターンを待つ場合、この位置に搬送装置2300が配置することになる。
【0589】
このとき、確定通路2730は開閉部2720によって閉鎖されている。さらに、内部空間2710の温度に応じて、ファンモジュール2600は図49に示すように動作(ON)していることも、または停止(OFF)していることもできる。以下では、ファンモジュール2600が動作(ON)していることを前提に説明する。
【0590】
図50は、搬送装置2300が(1)のホーム(home)位置から準備装置2100に向かって移動を開始した時点を示す。図50の(2)は、搬送装置2300が(1)から移動をした位置の例を示す。この位置(2)は、搬送装置2300が確定通路2730をまだ通過する前である。このとき、確定通路2730は依然として開閉部2720によって閉じられている。また、ファンモジュール2600は、図50に示すようにオン→オフになる。
【0591】
図51は、搬送装置2300が確定通路2730を通って準備装置2100(の内部空間)に位置している時点を示す。図51の(3)は、搬送装置2300が準備装置2100に位置している地点の一例を示す。図51を参照すると、確定通路2730は開閉部2720によって開放されている状態である。この場合、準備装置2100の内部空間と分析装置2200の閉鎖構造2700の内部空間2710との間には空気が移動する可能性がある。このとき、ファンモジュール2600は、制御部2510によって動作が停止する。したがって、準備装置2100の内部空間と分析装置2200の閉鎖構造2700の内部空間2710との間で空気が移動する可能性がファンモジュール2600が動作するときに比べて低減することができ、移動しても空気の量がファンモジュール2600が動作しているときに比べて少ない可能性がある。
【0592】
図51において、搬送装置2300は、準備装置2100からシールされていない反応容器を受け取ることができる。
【0593】
図52は、搬送装置2300が準備装置2100の内部空間で確定通路2730を通って再び分析装置2200の閉鎖構造2700の内部空間2710に戻った時点を示す。図52の(4)は、搬送装置2300が内部空間2710に位置する地点の一例を示す。
【0594】
図52を参照すると、確定通路2730は開閉部2720によって閉じられている状態である。この場合、準備装置2100の内部空間と分析装置2200の閉鎖構造2700の内部空間2710との間においては空気が移動する可能性はない。
【0595】
ただし、搬送装置2300は、準備装置2100から転送された、シールされていない反応容器を持って内部空間2710にあることができる。このとき、ファンモジュール2600は制御部2510によって動作が停止する。
【0596】
したがって、反応容器に含まれている可能性のある病原体が内部空間2710に流出する可能性が、ファンモジュール2600が動作する場合に比べて低減することができる。
【0597】
図53は、搬送装置2300が自動シーラー2400に移動を完了した時点を示す。図53の(5)は、このときの搬送装置2300の位置を示す。図53を参照すると、確定通路2730は開閉部2720によって閉じられている状態である。この場合、準備装置2100の内部空間と分析装置2200の閉鎖構造2700の内部空間2710との間においては空気が移動する可能性がない。さらに、ファンモジュール2600も停止している。
【0598】
図53において、自動シーラー2400は、搬送装置2300からシールされていない反応容器を受け取り、それに対してシール作業を行う。
【0599】
図54は、搬送装置2300が自動シーラー2400から分析装置2200への移動を完了した時点を示す。図54の(6)は、そのときの搬送装置2300の位置を示す。
【0600】
図54を参照すると、確定通路2730は開閉部2720によって閉じられている状態である。この場合、準備装置2100の内部空間と分析装置2200の閉鎖構造2700の内部空間2710との間においては空気が移動する可能性がない。
【0601】
図54において、分析装置2200は、搬送装置2300からシール作業が完了した反応容器を受け取り、この反応容器に対して標的核酸に検出作業を行う。この過程で分析装置2200で熱が発生する。
【0602】
これにより、図54に示すように、分析装置2200に反応容器が転送されると、その時点から制御部2510はファンモジュール2600の動作を再開させる。そうなると、分析装置2200の動作によって発生する熱が内部空間2710から自動化分析システム2000の外部に排出される。
【0603】
図55は、搬送装置2300が分析装置2200から容器処理モジュール2800への移動を完了した時点を示す。図55の(7)は、そのときの搬送装置2300の位置を示す。
【0604】
図55を参照すると、確定通路2730は開閉部2720によって閉じられている状態である。この場合、準備装置2100の内部空間と分析装置2200の閉鎖構造2700の内部空間2710との間においては空気が移動する可能性がない。
【0605】
図55において、搬送装置2300は分析装置2200から転送された反応容器を容器処理モジュール2800に転送する。そうなると、該当反応容器は回収される。
【0606】
図56は、搬送装置2300が容器処理モジュール2800からホームの位置への移動を完了した状態を示す。図56の(8)は、そのときの搬送装置2300の位置を示す。
【0607】
図56を参照すると、確定通路2730は開閉部2720によって閉じられている状態である。この場合、準備装置2100の内部空間と分析装置2200の閉鎖構造2700の内部空間2710との間においては空気が移動する可能性がない。さらに、ファンモジュール2600は動作(ON)状態である。
【0608】
一方、制御部2510は、ファンモジュール2600でファンの回転速度を制御することもできる。例えば、自動化分析システム2000の内部温度に応じて、制御部2510はファンモジュール2600においてファンの回転速度を速くもまたは遅くも制御することができる。そのために、自動化分析システム2000には示されていないが、内部空間2710の温度を測定する温度測定部が含まれていることができる。
【0609】
一方、上述したファンモジュール2600は、少なくとも1つが自動化分析システム2000に備えられることができる。これらのファンモジュール2600のうちのいくつかは、分析装置2200が駆動中であり、確定通路2730が閉じられていながら内部空間2710の温度が基準値未満であるか超過しているかにかかわらず駆動されることができ、その他のファンモジュール2600は、分析装置2200が駆動中であり、確定通路2730が閉じられていながら内部空間2710の温度が基準値を超える場合にのみ駆動することができる。このようなファンモジュール2600の制御は、制御部2510によって行われることができる。
【0610】
図57は、一実施例による自動化分析システム2000で実行され得るファンモジュール制御方法のフローチャートである。ただし、図57は例示的なものに過ぎず、本発明の思想が図57に示されているものに限定されるのではない。
【0611】
図57を参照すると、ファンモジュール制御方法では、分析装置2200の閉鎖構造2700の確定通路2730が開閉部2720によって開かれるステップが行われる(S100)。
【0612】
そうなると、S100で確定通路2730が開閉部2720によって開放されている期間中、制御部2510がファンモジュール2600の動作を停止させるステップが行われる(S200)。
【0613】
以下、このようなファンモジュール制御方法は自動化分析システム2000で行われ、該当方法の具体的な内容は自動化分析システム2000の説明を援用することとする。
【0614】
一方、図57に示す方法は、該当方法それおぞれに含まれるステップを実行するようにプログラムされたコンピュータプログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体で実現可能であり、またはその方法に含まれる各ステップを実行するようにプログラムされたコンピュータプログラムであり、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納されたコンピュータプログラムの形態として実現可能である。
【0615】
上記のように、一実施例によれば、反応容器に含まれることができる病原体がファンモジュールの動作によって空気中に流出および分散する危険性を低減することができる。
【0616】
また、標的核酸の検出のための準備作業を行う準備装置内の空気と、前記標的核酸の検出作業を行う分析装置周辺の空気とが混ざり合う可能性を低減することができる。
【0617】
組立方法
次に、自動化分析システムの組み立て方法について説明する。
【0618】
これは、分子診断用のサンプル準備および分析に使用される独立駆動型分析装置と、独立駆動型準備装置と、前記2つの装置の間に反応容器を搬送する搬送部とを組み立て、サンプル準備から分析までの一連のプロセスが一括して進行できるようにする前記3種類の装置の組み立て方法に関する技術である。
【0619】
本発明者らは、既存の分子診断用に許可された独立駆動型装置を各装置の独立性を維持しながら、使用者の利便性及び安全性を確保することができる方法を開発しようと努力した。その結果、本発明者らは、独立駆動型分析装置及び独立駆動型準備装置の独立性を損なうことなく、搬送部を用いてこれらの間の反応容器の移動経路が形成されるようにする分子診断用装置の組立方法を開発した。
【0620】
本発明は、分子診断用装置の組立体の製造方法を提供する。
本発明の一態様によれば、以下を含む分子診断用装置の組立体(assembly)の製造方法であって;前記組立体は、独立駆動型(stand-alone)分析装置、搬送装置、および独立駆動型準備装置を含み;前記搬送装置は反応容器を搬送し;前記独立駆動型準備装置は、前記独立駆動型分析装置で分析可能なサンプルを含む反応容器を提供し;前記独立駆動型分析装置は、前記反応容器に含まれるサンプルを分析し;前記方法は、以下のステップを含む;(a)独立駆動型分析装置及び独立駆動型準備装置を搬送装置に提供する提供ステップ;及び(b)前記独立駆動型分析装置、搬送装置、および独立駆動型準備装置を整列(alignment)させる整列ステップであって;前記整列は、前記独立駆動型準備装置と前記独立駆動型分析装置との間に反応容器の移動経路(movement pathway)を形成する。
【0621】
分子診断とは、サンプルに含まれる遺伝情報またはタンパク質に含まれる生物学的標識を分析する分子生物学的技術を医学試験に適用して所望の情報を習得することを意味する。生物学的標識は、標的分析物を意味し、例えば、標的核酸配列またはアミノ酸配列であることができる。所望の情報は、前記生物学的標識の存在、不在またはその量に関する情報であり得る。
【0622】
分子診断用装置とは、このような分子診断に使用できる装置を意味する。分子診断用装置は、遺伝情報を識別する分析装置(例えば、核酸増幅装置、シーケンシング装置、DNAチップシステム)、及びアミノ酸配列情報を識別する分析装置(例えば、抗体ベースの分析装置)を含むことができる。また、分子診断用装置は、前記遺伝情報またはアミノ酸情報を識別する分析装置が識別のためのプロセスを進行することができる状態でサンプルを準備する準備装置(例えば、抽出装置、PCRセットアップ装置)を含むことができる。前記識別対象を分析物(analyte)または標的分析物(target analyte)という。
【0623】
本発明の一実施例によれば、前記分子診断用装置は、独立駆動型(stand-alone)装置であることができる。独立駆動型装置は、他の機能を有する装置が関与することなく独立して自分の機能を実行することができるように作られた装置をいう。
【0624】
本発明の分析装置は独立駆動型分析装置であり、本発明の準備装置は独立駆動型準備装置である。したがって、本発明の一実施例によれば、本発明の独立駆動型分析装置および/または独立駆動型準備装置は分子診断用装置であり得る。
【0625】
本発明の一実施例によれば、前記独立駆動型分析装置は、既に許可された分析装置であることができ、前記独立駆動型準備装置は、既に許可された準備装置であることができる。前記許可は、分子診断を目的として該当装置を使用することができるという許可であり得る。具体的に、前記許可は、体外診断医療機器(In-vitro Diagnostics、IVD)の使用に該当装置を使用することができるという許可であり得る。体外診断医療機器とは、人体から由来する試料を検体として検体中の物質を検査し、疾患の診断・予後・観察・血液または組織適合性判断などの情報提供を目的に体外で使用される医療機器として使用される試薬を含む機器を言う。
【0626】
したがって、本発明において既に許可を受けた準備装置または分析装置は、前記準備装置または分析装置自体を体外診断医療機器として許可されたものを含み、特定の疾患または感染症判断のためのキットが体外診断医療機器として許可を受けるとき、前記準備装置または分析装置を使用することが許可された場合でも、前記準備装置または分析装置は、既に許可された準備装置または分析装置に含まれる。
【0627】
前記許可は、各国の保健当局から承認された許可であり得る。具体的に、前記国は韓国、アメリカ、またはヨーロッパであり得る。
【0628】
本発明における組立体(assembly)は、2つ以上の装置が組み合わされた構造を指す。前記組立体を構成する2つ以上の装置のうち少なくとも1つは、独立駆動型装置であり得る。本発明の一実施例によれば、前記組立体を構成する装置の少なくとも1つは体外診断医療機器として既に許可された装置であり、前記既に許可された装置は、本発明の組立体に含まれていても、別途の許可を受けなくても独立して体外診断医療機器として使用可能である。
【0629】
言い換えれば、既存の全自動(Full auto)分子診断システムは、それに含まれる複数のモジュールが前記全自動分子診断システムのために製造され、全自動分子診断システム自体が様々な機能を実行する1つの装置であるのに対して、本発明の組立体は、それ自体が単一の装置ではなく、固有の機能を実行することができる複数の装置が精巧に接続された複数の装置の集合である。
【0630】
本発明の一実施例によれば、前記組立体は上述の自動化分析システム1000であり得る。
【0631】
本発明の組立体(assembly)は準備装置(preparation device)を含む。前記準備装置は、分析物(analyte)を含むかまたは含むと推定される分析サンプル(analysis sample)を準備する。本明細書において用語「準備装置」と「サンプル準備装置」とは同じ意味であり、混用することができる。
【0632】
準備装置は、分析装置が識別のためのプロセスを進めることができる状態でサンプルを準備または前処理する装置である。例えば、前記準備装置は、例えば試料から核酸またはポリペプチドを分離する抽出装置または前記分析装置が所望の分析を行うことができるように、前記分離された核酸またはポリペプチドと前記分析に必要な試薬等を混合するセットアップ装置であり得る。
【0633】
本発明の組立体はまた分析装置を含む。前記分析装置は、前記反応容器に含まれるサンプルを分析する。具体的には、前記分析装置はサンプルを分析して、サンプル中の分析物の存在またはその量に関する情報を提供する。前記分析装置は、遺伝情報を識別する分析装置(例えば、核酸増幅装置、シーケンス装置、DNAチップシステム)、およびアミノ酸配列情報を識別する分析装置(例えば、抗体ベースの分析装置)を含むことができる。
【0634】
本明細書で使用される用語「分析装置」と「サンプル分析装置(sample analysis device)」とは、両方とも同様に分析物(analyte)の定性的または定量的分析のために使用される装置を意味し、混用することができる。
【0635】
サンプル分析は、分析物の存在を検出すること、含有量を測定することを含む。
一実施例によれば、サンプル分析装置はリアルタイム検出装置である。一実施例によれば、サンプル分析装置はリアルタイム核酸検出装置である。一実施例によれば、サンプル分析装置はリアルタイムPCR装置である。
【0636】
本発明の組立体はまた搬送部を含む。前記搬送部は反応容器を搬送する。前記搬送部は、搬送装置と閉鎖構造とを含む。前記搬送装置は、昇降モジュールとクレーンモジュールとを含む。
【0637】
本発明の一実施例によれば、前記搬送部は少なくとも1つの閉鎖構造を含み、前記閉鎖構造は前記反応容器が通る第2確認通路を含むことができる。
【0638】
前記閉鎖構造は、前記独立駆動型分析装置または前記独立駆動型準備装置を収容することができる。
【0639】
本発明の一実施例によれば、前記閉鎖構造は整列のためのポジショニング手段を含むことができる。本明細書における用語「ポジショニング手段」と「位置決め手段」は同じ意味であり、混用することができる。前記ポジショニング手段は、前記閉鎖構造に収容される分析装置または準備装置が所定の地点に配置されることを可能にする。前記ポジショニング手段は、例えば、前記分析装置又は準備装置の下部を固定する結着手段又は前記分析装置又は準備装置が接触する前記閉鎖構造の内部面に形成された凹溝(groove)、突出構造又は締結部であってよい。前記ポジショニング手段により、分析装置または準備装置は前記閉鎖構造の内部の所定の地点に配置して反応容器の移動経路を形成することを可能にする。
【0640】
前記閉鎖構造は、前記反応容器が通る第2確定通路を含む。前記第2確定通路を介して前記反応容器が出入りする。したがって、前記形成される反応容器の移動経路は、前記第2確定通路を通過するように形成されることができる。
【0641】
本発明の一実施例によれば、前記第2確定通路は開閉装置(door device)を含むことができる。前記開閉装置は、第2確定通路を介して反応容器が移動するときに開かれ、移動が完了した後に閉じるように動作することができる。
【0642】
前記第2確定通路の位置は特に限定されず、例えば、前記閉鎖構造の上部、下部、または側面に配置することができる。本発明の一実施例によれば、前記第2確認通路は前記閉鎖構造の上部に配置することができる。
【0643】
本発明の一実施例によれば、本発明の搬送部は環境調整手段を含むことができる。前記環境調整手段は、前記搬送部の閉鎖構造の内部環境を調整する環境調整手段である。
【0644】
前記環境調整手段は、前記搬送部の閉鎖構造の内部環境を前記閉鎖構造内部に位置する独立駆動型装置(例えば、独立駆動型分析装置又は独立駆動型準備装置)が、本発明の組立体(assembly)に含まれず単独で使用される場合と同じ環境に調整するためのものである。これにより、前記閉鎖構造に位置する独立駆動型装置が単独で使用されるときと同じ性能を発揮することができる。既存の全自動(fullauto)分子診断システムのモジュールは単独では使用されず、最初から該当システムが提供する環境で動作するように設計された。したがって、既存の全自動分子診断システムは、各モジュールが単独で使用されるときと同じ環境に調整するための手段を備える必要がない。
【0645】
本発明の環境調整手段は、換気ファン、エアコン、加温熱線、ランプなどの冷暖房装置及びこれを制御するコントローラを含むことができる。
【0646】
また、本発明の搬送部の環境調整手段は、搬送部の他の部分の動作と連動して制御されることができる。本発明の一実施例によれば、本発明の環境調整手段は動作連動型環境調整手段であり得る。動作連動型環境調整手段は、搬送部の他の部品の動作と連動して動作することができる。
【0647】
本発明の搬送部の閉鎖構造には、独立駆動型分析装置または独立駆動型準備装置のいずれも配置することができる。しかし、一般に独立駆動型準備装置は、それ自体外部と内部とを分離する遮蔽手段を備えている。準備装置は、単独で使用する場合でも、準備装置の内部に収容されるサンプル、反応容器及び各種試薬の汚染を防止するために、準備装置の内部と外部とを分離する手段が必要であるからである。しかしながら、独立駆動型分析装置自体を遮蔽する手段は含まれていない。したがって、本発明の一実施例によれば、前記搬送部の前記閉鎖構造には前記独立駆動型分析装置を配置することができる。
【0648】
本発明の搬送部は反応容器を搬送する。したがって、本発明の一実施例によれば、前記搬送部は1つ以上の搬送モジュールを含むことができる。
【0649】
本発明の一実施例によれば、前記搬送部は昇降モジュールおよびクレーンモジュールを含むことができる。
【0650】
本発明の一実施例によれば、前記昇降モジュールは、前記搬送部の第2確定通路を通って反応容器を搬送し、前記クレーンモジュールは、前記搬送部の閉鎖構造の内部で反応容器を搬送するように構成されることができる。これにより、閉鎖構造の第2確定通路の大きさを最小限に抑え、準備装置と分析装置との相互隔離効果を維持しながらも、2つの装置間に反応容器の移動経路を構築することができる。一つの搬送モジュールで搬送部の閉鎖構造内部での立体的な動きと第2確定通路を介する反応容器の搬送とを両方実現するためには高価な多関節装置が必要である。
【0651】
本発明の一実施例によれば、前記搬送部の前記閉鎖構造には前記独立駆動型分析装置が位置することができ、この場合、前記昇降モジュールは前記独立駆動型準備装置の内部から前記搬送部の閉鎖構造の内部へ反応容器を搬送し、前記クレーンモジュールは、前記搬送部の閉鎖構造の内部で反応容器を搬送する。
【0652】
本発明の一実施例によれば、本発明の搬送部は2つの搬送モジュールを含むことができ、独立駆動型準備装置と独立駆動型分析装置とはそれぞれ互いに異なる搬送モジュールと整列される。本発明の組立体は、既存の独立して使用されていた準備装置または分析装置を前記組立体構成に用いてワンステップ分子診断プロセスを構築することができる。これにより、従来使用していた分子診断装置を廃棄し、高価な全自動分子診断システムを新たに構築する不合理を解消することができる。搬送部は、相互間の反応容器の転送を考慮せずに設計および製造された準備装置と分析装置との間に反応容器移動経路を形成することができなければならない。そのために、本発明の搬送部は昇降モジュールとクレーンモジュールとを含み、独立駆動型準備装置と独立駆動型分析装置とはそれぞれ互いに異なる搬送モジュールと整列される。これにより、本発明の組立体の構成において、独立駆動型準備装置と独立駆動型分析装置とは、相互に関係なくそれぞれ選択されることができる。すなわち、本発明の組立体及びその製造方法によれば、特定の独立駆動型分析装置を用いることにより、独立駆動型準備装置の選択が制限されず、特定の独立駆動型準備装置を用いることにより、独立駆動型分析装置の選択が限定されない。
【0653】
本発明の分子診断用装置の組立体(assembly)の製造方法は、以下のステップを含む。
【0654】
(a)独立駆動型分析装置および独立駆動型準備装置を搬送部に提供するステップ;及び
(b)前記独立駆動型分析装置、搬送部、および独立駆動型準備装置を整列させる整列ステップであって;前記整列は、前記独立駆動型準備装置と前記独立駆動型分析装置との間に反応容器の移動経路(movement pathway)を形成する。
【0655】
前記(a)ステップでは、独立駆動型分析装置及び独立駆動型準備装置を搬送部に提供する。
【0656】
前述のように、前記搬送部は少なくとも1つの閉鎖構造を含み、前記閉鎖構造は前記反応容器が通る第2確定通路を含むことができる。本発明の一実施例によれば、前記独立駆動型分析装置を搬送部に提供するステップは、前記独立駆動型分析装置を前記搬送部の前記閉鎖構造に配置するステップを含むことができる。
【0657】
さらに、前記閉鎖構造は、整列のためのポジショニング手段を含み、前記(a)ステップの独立駆動型分析装置および搬送部の提供は、前記ポジショニング手段に前記独立駆動型分析装置を配置するステップを含むことができる。
【0658】
図34は、本発明の一実施例による独立駆動型分析装置1200を搬送部1050の閉鎖構造1300に提供することを説明するための図である。図6に示すように、本発明の提供ステップにおいて独立駆動型分析装置1200を搬送部1050の閉鎖構造1300に配置する。閉鎖構造1300は、独立駆動型分析装置1200のために定められた位置に第2位置決め手段1390を配置することができる。前記第2位置決め手段1390は、例えば、前記分析装置又は準備装置の下部を固定する結着手段、又は前記分析装置又は準備装置が接触する前記閉鎖構造の内部面に形成された凹溝(groove)、突出構造または締結部であり得る。
【0659】

前記(a)ステップではまた、前記独立駆動型準備装置を前記搬送部に提供する。
【0660】
前記独立駆動型準備装置を提供することは、前記分析装置と反応容器の移動経路を完成することができるように、独立駆動型準備装置を前記搬送部に対して配置することをいう。
【0661】
本発明の一実施例によれば、前記独立駆動型準備装置は、前記反応容器が通ることができる第1確定通路を含み、前記提供ステップは、前記搬送部の前記第2確定通路と前記第1確定通路とが対向するように配置するステップを含むことができる。
【0662】
本発明の製造方法は、前記独立駆動型準備装置は、独立駆動型準備装置の開口(第1確定通路)と前記閉鎖構造の開口(第2確定通路)とを互いに近接して対向するように配置することができる。独立駆動型準備装置における反応容器の出入りは前記第1確定通路を介して行われ、前記閉鎖構造における反応容器の出入は前記第2確定通路を介して行われる。
【0663】
したがって、前記第1確定通路が前記第2確定通路に近接して対向するように前記独立駆動型準備装置を配置する場合、前記反応容器の移動中に反応容器が外部に露出するのが遮断または最小化されることができる。
【0664】
図6を参照すると、搬送部1050の閉鎖構造1300の上面に第2確定通路1310が構成されている。また、搬送部1050に設けられる独立駆動型準備装置1100をポジショニングするための第3位置決め手段1395が構成されている。図17は、昇降モジュール1410が露出した状態の搬送部1050を示す。図36は、準備装置1100を搬送部1050に提供することを説明するための図である。
【0665】
昇降モジュール1410が準備装置1100の第1確定通路1130を介して準備装置1100の内部に移動できるように、前記第1確定通路1130と閉鎖構造1300の第2確定通路1310を互いに対向するように配置する(図36Cおよび図6参照)。
【0666】
このような提供を容易にするために搬送部1050に設けられる独立駆動型準備装置1100をポジショニングするための第3位置決め手段1395が、閉鎖構造1300の上面に構成されている(図6参照)。
【0667】
これにより、準備装置1100から分析装置1200に至る反応容器の移動経路を形成することができる。本発明の一実施例によれば、本発明の製造方法は、前記反応容器の移動経路は前記第2確定通路及び前記第1確定通路を介して形成されることができる。
【0668】
前記(b)ステップでは、前記独立駆動型分析装置、搬送部、および独立駆動型準備装置を整列する。
【0669】
前記整列ステップによって、前記独立駆動型準備装置と前記独立駆動型分析装置との間に反応容器の移動経路が形成される。
【0670】
前記整列は、具体的に前記独立駆動型準備装置と搬送部との間に反応容器の移動経路が形成されるようにする第1整列ステップと、前記独立駆動型分析装置と前記搬送部との間に反応容器の移動経路が形成されるようにする第2整列ステップとを含むことができる。
【0671】
本発明の製造方法は、互いに反応容器の移動経路形成の考慮なしに独立して製造された独立駆動型準備装置と独立駆動型分析装置を用いてワンステップ分子診断プロセスを実現することができる組立体を構成する方法である。したがって、本発明に用いられる独立駆動型準備装置と独立駆動型分析装置とが互いに直接整列して反応容器の移動経路を形成することができる構造を常に備えているわけではない。したがって、本発明は、搬送部を用いて前記独立駆動型準備装置と独立駆動型分析装置との間の反応容器移動経路を形成する。具体的に、本発明の方法によれば、前記独立駆動型準備装置と搬送部との間に反応容器の移動経路が形成されるようにする第1整列ステップと、前記独立駆動型分析装置と前記搬送部との間に反応容器の移動経路が設けられるようにする第2整列ステップとを含むことができる。これによって本発明の製造方法は、互いに反応容器の移動経路形成の考慮なしに独立して製造された独立駆動型準備装置と独立駆動型分析装置とを用いてワンステップ分子診断プロセスを実現するこおができる組立体を組み立てることができる。
【0672】
また、本発明の搬送部は、少なくとも2つの搬送モジュールを含むことができ、前記独立駆動型準備装置及び独立駆動型分析装置は、それぞれ互いに異なる搬送モジュールと整列されることができる。これにより、1つの搬送モジュールが準備装置および分析装置とそれぞれ整列する場合よりも、非常に容易に反応容器移動経路を形成することができる。
【0673】
具体的には、前記搬送部は昇降モジュールとクレーンモジュールとを含むことができる。本発明の一実施例によれば、前記整列ステップは、(c1)前記昇降モジュールと前記独立駆動型準備装置とを整列するステップ;及び(c2)前記クレーンモジュールと前記独立駆動型分析装置とを整列するステップ;を含むことができる。
【0674】
上述したように、本発明の搬送部は昇降モジュール及びクレーンモジュールを含み、前記昇降モジュールは前記搬送部の第2確定通路を介して反応容器を搬送し、前記クレーンモジュールは前記搬送部の閉鎖構造内で反応容器を搬送するように構成することができる。前記実施例は、搬送部の閉鎖構造の内部に独立駆動型分析装置が配置され、独立駆動型準備装置は閉鎖構造の外部に位置する場合に関する。
【0675】
前記搬送部の第2確定通路を介して反応容器を搬送する昇降モジュールは、独立駆動型準備装置と整列し、独立駆動型準備装置で準備された反応容器を昇降モジュールを介して前記閉鎖構造の内部に搬送する。閉鎖構造の内部において、昇降モジュールは保持している反応容器をクレーンモジュールに転送する。前記搬送部の閉鎖構造の内部で反応容器を搬送するクレーンモジュールは、前記閉鎖構造の内部に位置する分析装置と整列して受け取った反応容器を分析装置の所定の位置に配置させる。これにより、前記独立駆動型準備装置と前記独立駆動型分析装置との間に反応容器の移動経路(movement pathway)が形成される。
【0676】
図36を参照すると、昇降モジュール1410が準備装置1100の第1確定通路1130を通過することができるように昇降モジュール1410と準備装置1100とを整列する。具体的には、前記準備装置1100が反応容器を昇降モジュールに渡すことができるように、昇降モジュール1410は突出する高さ(図36B参照)を調整する整列であることができ、前記準備装置1100は昇降モジュール1410が第1確定通路1130を通過することができるように準備装置の位置を調整する整列および準備装置の第3搬送モジュール(図示せず)が昇降モジュール1410の反応容器ラック1416に反応容器を渡すことができるように準備装置1100の位置を調整する整列であり得る。
【0677】
本発明の一実施例によれば、前記方法は、前記搬送部が前記独立駆動型分析装置の位置を学習するステップを含むことができる。
【0678】
本発明の一実施例によれば、前記方法は、前記独立駆動型準備装置が前記搬送部の位置を学習するステップを含むことができる。
【0679】
前記整列ステップによって前記独立駆動型準備装置および独立駆動型分析装置を前記搬送部に配置させるとき、反応容器の移動経路を形成するためにこれらの相対位置を機械的に調整する。
【0680】
本発明の製造方法は、前記整列ステップとは別に、搬送部の搬送モジュールである昇降モジュール、クレーンモジュールまたは準備装置のピペットモジュールの動きをソフトウェア的に微調整し、反応容器の装置間の伝達が正確に行えるようにするステップを含むことができる。このようなステップをティーチング(teaching)ステップと呼び、各装置の機械的ポジショニングが完了した後に最後のステップで進行される。前記ティーチングは、ある装置の移動するモジュールが他の装置の特定の位置を学習する方式からなることができる。
【0681】
本発明の製造方法は、前記搬送部が前記独立駆動型分析装置の位置を学習するステップを含むことができる。これは、搬送部の搬送モジュールが、前記独立駆動型分析装置に予め収容された反応容器をタッチしてその位置を記憶する方式で行われることができる。
【0682】
また、本発明の製造方法は、前記準備装置が前記搬送部の位置を学習するステップを含むことができる。これは、準備装置のピペットモジュールが搬送モジュールに予め収容されている反応容器に触れることによってその位置を記憶する方式で行われることができる。
【0683】
このように本発明の製造方法は、反応容器を搬送するモジュールがない分析装置に対しては、搬送モジュールの分析装置の反応容器収容部まで反応容器を搬送し、ピペットモジュールが反応容器を搬送することのできる準備装置に対しては、準備装置は搬送モジュールの位置を学習して搬送モジュールに反応容器を搬送するようにすることができる。準備装置内の反応容器を搬送モジュールが持ち上げるためには、準備装置内部の作業空間まで搬送モジュールが進入できるように設計されなければならない。この場合、搬送モジュールの機械的構造が準備装置のピペットモジュールの動きを制限することができ、これを解消するために準備装置の主要部分の構造変更が不可欠であり得る。しかし、準備装置のピペットモジュールが搬送モジュールが位置する場所まで反応容器を転送する場合、搬送モジュールの機械的構造物が準備装置内部で占めるスペースを最小限に抑えることができ、準備装置の主要部分に対する構造的変更なしにもピペットモジュールは搬送モジュールに干渉されずにサンプル準備プロセスを進めることができる。
【0684】
図21及び図22で搬送部1050が独立駆動型分析装置1200の位置を学習することを説明する。具体的には、分析装置1200の位置学習は搬送部1050のクレーンモジュール1430が行うことができる。図22に示すように、分析装置1200のサンプルホルダーに反応容器1500を配置し、クレーンモジュール1430のグリッパ1437をサンプルホルダー1500に接触させて分析装置1200の位置を学習することができる。これにより、搬送部1050は分析装置1200の位置を記憶し、それはクレーンモジュール1430の移動をより正確に調整する。
【0685】
本発明の一実施例によれば、前記クレーンモジュール1430の学習は、分析装置1200だけでなく、閉鎖構造1300内部の他の構成要素に対しても進行することができる。図21を参照すると、閉鎖構造1300の内部には自動シーラー1700が配置されることができ、これに対してもクレーンモジュール1430は位置の学習を進めることができる。
【0686】
本発明の一実施例によれば、独立駆動型準備装置1100が搬送部1050の位置を学習するステップを含むことができる。前記学習は、独立駆動型準備装置1100が搬送部の昇降モジュールの位置を学習することであり、具体的には、前記昇降モジュール1410の反応容器ラック1416が反応容器1500を受け取るために水平方向にできるだけ延びたとき、反応容器ラック1416に収容された反応容器1500の位置を学習することであり得る。
【0687】
先に説明した昇降モジュール1410と独立駆動型分析装置1200との機械的整列が完了した後、図24(a)に示すように昇降モジュール1410の反応容器ラック1416を最大限延長した状態で、準備装置1100の第3搬送モジュール(図示せず)のグリッパが前記反応容器ラック1416に収容された反応容器1500の位置を学習することができる。
【0688】
図6は、本発明の一実施例による閉鎖構造を示す。
搬送部1050は、閉鎖構造1300と搬送装置1400とを含む。搬送装置1400は、昇降モジュール1410とクレーンモジュール1430とを含む。
【0689】
閉鎖構造1300は、搬送部1050に提供される分子診断装置を空間的に隔離するためのものであり、キャビネット(cabinet)、ロッカー(locker)、箱(box/case)などの形態を使用することができる。閉鎖構造1300は、前/後/左/右および下部が閉鎖され、少なくとも1つ以上のドア(door)が設けられたテーブルからなることができる。前記閉鎖は、空気または物質の出入りが完全に遮断される形態であることができ、あるいは換気孔を介して制御された状態での空気の出入が許容される閉鎖であり得る。
【0690】
閉鎖構造1300は、内部にサンプル分析のための構成要素を含むことができる。閉鎖構造1300は、構成要素のメンテナンスのために少なくとも1つ以上のドアが設けられている。ドアは、使用者が各構成要素にアクセスできるように前/後、左/右などに設置される。
【0691】
閉鎖構造1300は、反応容器が通る第2確定通路1310を含む。前記第2確定通路1310を介して昇降モジュール1410が反応容器を搬送する。
【0692】
閉鎖構造1300は、反応容器1500を受け取るために分析装置1200に移動する昇降モジュール1410が通過する第2確定通路1310が上部面に形成される。
【0693】
図7(b)は、本発明の一実施例による第2確定通路1310の開閉装置を示す斜視図である。図6には、第2確定通路1310の開閉モジュール1311が閉じられた形態が示されている。
【0694】
第2確定通路1310は、閉鎖構造1300の上部面に形成されることができる。
第2確定通路1310は、昇降モジュール1410に含まれる垂直運動ガイド(vertical motion guide)1413と反応容器1500を収容することができる反応容器ラック(reaction vessel rack)1416が通過することができる大きさに形成される。
【0695】
第2確定通路1310は、閉鎖構造1300の上部に位置する独立駆動型準備装置1100に形成された第1確定通路1130と垂直に接続するように形成されることができる。(図36参照)
本発明の一実施例において、第2確定通路1310は、昇降モジュール1410が準備装置1100の内部に移動するための通路である。
【0696】
本発明の他の実施例において、第2確定通路1310は、昇降モジュール1410が準備装置1100の内部に移動するために開かれた通路であり、昇降モジュール1410が準備装置1100に移動しない場合には、第2確定通路1310に設けられた開閉モジュール1311を介して開かれた第2確定通路1310を閉じることができる。
【0697】
開閉モジュール1311は、閉鎖構造1300と準備装置1100との間の制御されていない物質の移動を最大限に防ぐために設けられる。閉鎖構造1300の内部には分析装置1200が配置することができ、前記分析装置1200は分析過程で高濃度の分析物質を生産することができる。このような分析物質が第2確定通路1310および第1確定通路1130を介して準備装置1100内に拡散すると、診断結果のエラーが発生する可能性がある。前記第2確定通路1310に設けられた開閉モジュール1311は、このような汚染によるエラーの発生を遮断することができる。
【0698】
図35は、本発明の一実施例による環境調整手段の一実施例であるファン1380を配置した閉鎖構造1300の内部を示す。前記環境調整手段1380は、前記搬送部の閉鎖構造1300の内部環境を調整する。前記環境調整手段1380は、前記搬送部の閉鎖構造1300の内部環境を、前記閉鎖構造1300の内部に位置する独立駆動型分析装置が本発明の組立体(assembly)に含まれず単独で使用される時と同じ環境に調整するためのものである。これにより、前記閉鎖構造1300に位置する独立駆動型装置が単独で使用されるときと同じ性能を発揮することができる。一実施例によれば、前記環境調整手段は、ファン、エアコン、加温熱線、ランプなどの冷暖房装置、およびそれらを制御するコントローラを含むことができる。図35は、4つのファン1380-a、1380-b、1380-c、1380-dが環境調整手段として配置された閉鎖構造1300を示す。前記4つのファンは、1つの電源によって全体がオンまたはオフになるように構成されることができる。あるいは、前記4つのファンは、内部環境の変化に応じて、一部のファンのみを選択的に動作させるように構成されることができる。
【0699】
一実施例によれば、前記ファンによって排出される空気をガイドするダクトをさらに構成されることができる。これにより、ファンによって排出される空気が閉鎖構造の上部に位置する準備装置に近づくのを防ぐことができる。
【0700】
図37Aは、本発明の一実施例による分析装置1200を示す斜視図である。図37Bに示すように、自動シーラー1700でシールされた反応容器1500を受け取る分析装置1200は、閉鎖構造1300内に少なくとも1つ以上設けられることができる。すなわち、図37Bを参照すると、搬送部1050の閉鎖構造1300の内部には、2つの分析装置1200-a、1200-bを設けることができる。
【0701】
本発明の一実施例において、閉鎖構造1300内に分析装置が2つで構成された場合、準備装置1100は分析のための分析サンプルを順次準備する。準備装置1100において第1反応容器が準備される場合、閉鎖構造1300内のいずれかの分析装置に第1反応容器を移動させて分析を行うことができる。その後、準備装置1100において第2反応容器が準備される場合、閉鎖構造1300内の他方の分析装置に第2反応容器を移動させて分析を行うことができる。
【0702】
したがって、本発明の一実施例によれば、本発明の方法は、分析装置1200が複数の場合、搬送部1050は前記分析装置1200の位置をそれぞれ学習するステップを含むことができる。
【0703】
準備装置1100は、分析サンプルを準備するためのサンプル準備装置である。図36は、本発明の独立駆動型準備装置1100及び前記準備装置1100と搬送部1050との整列を示している。
【0704】
準備装置1100は、分析サンプルを準備するための様々な種類の器具および容器を載置することができるデッキ(deck)1110を含む。デッキ1110は、準備装置1100に含まれる構成要素が装着及び固定されることのできる形態からなる。
【0705】
本発明の一実施例においてデッキ1110はガイドを提供し、ガイドは準備装置1100の構成要素がスライド式に準備装置1100の内部に挿入されてデッキ1110の上部に配置するようにする。
【0706】
準備装置1100はハウジング1190を含む。前記ハウジング1190は、準備装置1100の内部を外部から隔離する。前記ハウジング1190は、準備装置の上面、下面、後面に配置される。前記ハウジング1190は準備装置1100の前面に配置されることができる。前面のハウジングには、サンプル等が収納可能な開閉式扉を形成することができる。前記ハウジング1190は、準備装置1100の左面、右面に配置されることができる。
【0707】
一実施例によれば、ハウジング1190の下面には第1確定通路1130が配置される。
【0708】
第1確定通路1130は、閉鎖構造1300から移動する昇降モジュール1410が移動する空間である。第1確定通路1130は、閉鎖構造1300の第2確定通路1310と垂直に対応するように形成される。第1確定通路1130は、昇降モジュール1410の垂直運動ガイド1413及び反応容器ラック1416が移動可能な大きさに形成される。
【0709】
図4は、本発明の一実施例による組立体を示す。上述したように、本発明の搬送部1050に独立駆動型準備装置1100及び独立駆動型分析装置1200を提供及び整列する製造方法により製造された組立体では、独立駆動型準備装置1100と独立駆動型分析装置1200との間に反応容器の移動経路を形成することができる。
【0710】
具体的には、前記反応容器の移動経路は、以下のステップを含むことができる。
(1)準備装置1100から昇降モジュール1410への反応容器1500転送;
(2)昇降モジュール1410による準備装置1100の内部から閉鎖構造1300の内部への反応容器1500搬送;
(3)クレーンモジュールによる昇降モジュール1410から独立駆動型分析装置1200への反応容器1500搬送。
【0711】
一実施例によれば、前記(3)の搬送過程は、反応容器1500が自動シーラー1700を経て分析装置1200に搬送されることであり得る。
【0712】
また、本発明の製造方法は、搬送部1050の閉鎖構造1300に独立駆動型分析装置1200を位置させるステップによって、独立駆動型分析装置1200と独立駆動型準備装置1100とを隔離し、汚染による分析エラーの危険を遮断することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図14
図15
図16
図17
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【国際調査報告】