(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】膜表面を作成するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H01Q 15/16 20060101AFI20240628BHJP
H01P 11/00 20060101ALI20240628BHJP
H01Q 1/28 20060101ALI20240628BHJP
【FI】
H01Q15/16
H01P11/00
H01Q1/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579710
(86)(22)【出願日】2022-06-29
(85)【翻訳文提出日】2024-02-22
(86)【国際出願番号】 US2022073270
(87)【国際公開番号】W WO2023279032
(87)【国際公開日】2023-01-05
(32)【優先日】2021-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518307237
【氏名又は名称】ルギャルド,インク.
【氏名又は名称原語表記】L’GARDE, INC.
【住所又は居所原語表記】15181 Woodlawn Avenue Tustin, CA 92780 (US)
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パリソク,アーサー・エル
(72)【発明者】
【氏名】バーンズ,ナサニエル・シー
【テーマコード(参考)】
5J020
5J046
【Fターム(参考)】
5J020AA03
5J020BA10
5J020CA05
5J046AB05
5J046AB18
5J046KA03
5J046KA07
(57)【要約】
例示の実施形態は、精密で正確な作業面を有する第1のマンドレルおよび第2のマンドレルを使用して、回転軸を有する膜表面を作成するためのシステムおよび方法を含む。システムおよび方法は、第1のマンドレルおよび第2のマンドレルを使用して切断および位置決めされ、膜表面を形成するために一緒に縫い合わされたゴア材料も使用してよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転の軸を有する膜表面を作成するための方法であって、
第1の作業面を有する第1のマンドレル、および第2の作業面を有する第2のマンドレルを提供すること、
第1のゴア材料および第2のゴア材料を提供することであって、第1のゴア材料および第2のゴア材料は平坦である、こと、
第1のゴア材料を第1の作業面にわたって位置決めし、第2のゴア材料を第2の作業面にわたって位置決めすること、
第1のマンドレルを第2のマンドレルと整列させ、第1のゴア材料を第2のゴア材料に縫い合わせること
を含む、方法。
【請求項2】
第1の作業面は、第2の作業面と同一であり、各作業面は、第1の軸の周りで湾曲しており、第2の軸において直線であり、第2の軸は第1の軸に垂直である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第1のゴア材料を第1の作業面上で位置決めすること、および第2のゴア材料を第2の作業面上で位置決めすることは、各ゴア材料をそれぞれ各作業面上に位置決めし各作業面と接触させ、その結果ゴア材料は作業面と一致することを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
提供される第1のゴア材料は平坦であり、第1の作業面より大きく、その結果第1のゴア材料は、第1のゴア材料が第1の作業面にわたって位置決めされたとき第1の作業面の第1の外周部を過ぎて延在し、提供される第2のゴア材料は平坦であり、第2の作業面より大きく、その結果第1のゴア材料は、第2のゴア材料が第2の作業面にわたって位置決めされたとき第2の作業面の第2の外周部を過ぎて延在しており、方法は、第1の切断テンプレートとして第1の作業面を使用して、第1のゴア材料を第1のゴアに切断することと、第2の切断テンプレートとして第2の作業面を使用して、第2のゴア材料を第2のゴアに切断することとをさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
第1のゴア材料を第2のゴア材料に縫い合わせることは、第1のマンドレルを第2のマンドレルと整列させることと、第1のゴア材料および第2のゴア材料が切断された後、第1のゴアを第2のゴアに縫い合わせて、ゴア複合物を形成することとを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
第1のマンドレルおよび第2のマンドレルは、膜表面の回転体の半分未満を含み、方法は、
第1のマンドレルを第2のマンドレルの第1の側にある第1のゴア材料の下から移動させること、
第3のゴア材料を第1の作業面上に提供すること、
第1の切断テンプレートとして第1の作業面を使用して、第3のゴア材料を切断して、第3のゴアを形成すること、
および、第1のマンドレルを第1の側から第2のマンドレルの反対側に再度位置決めし、その一方で第2のゴア材料は第2のマンドレル上に留まること、
第3のゴアをゴア複合物に縫い合わせ、更新されたゴア複合物を形成すること
をさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
第2のマンドレル、次いで第1のマンドレルを更新されたゴア複合物の下から連続して移動させ、新たなゴアを切断するためのテンプレートとして第2のマンドレルおよび次の第1のマンドレルのいずれかを使用することと、膜表面の回転体が完成するまで、新たなゴアを更新されたゴア複合物に縫い合わせることと、第1のマンドレルおよび第2のマンドレルを使用して、第1のゴアを最後のゴアに一緒に縫い合わせることとをさらに含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
第1の作業面、第2の作業面、または第1の作業面と第2の作業面の両方を回転させて、第1の作業面を第2の作業面に整列させることをさらに含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
第1の作業面および第2の作業面を水平にして、第1の作業面を第2の作業面に整列させることをさらに含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
第1のゴア材料を第1のマンドレル上で引き延ばす、および/または第2のゴア材料を第2のマンドレル上で引き延ばすことをさらに含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
回転の軸を有する膜表面を作成するためのシステムであって、
第1の作業面を有する第1のマンドレルと、
第2の作業面を有する第2のマンドレルと
を備え、第1の作業は、第1の作業面を有する第1のマンドレル、および第2の作業面を有する第2のマンドレルを提供する、システム。
【請求項12】
第1のゴア材料および第2のゴア材料をさらに備え、第1のゴア材料および第2のゴア材料は平坦である、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
第1の作業面は、第1の軸の周りで湾曲しており、第1の軸に垂直な第2の軸に沿って直線であり、第2の作業面は、第3の軸の周りで湾曲しており、第3の軸に垂直な第4の軸に沿って直線である、請求項11または12に記載のシステム。
【請求項14】
第1のマンドレルは、第1の作業面を回転させるように構成された第1の回転機構を備え、第2のマンドレルは、第2の作業面を回転させるように構成された第2の回転機構を備える、請求項11から13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
第1のマンドレルは、第1の作業面を水平にするように構成された第1のレベリング機構を備え、第2のマンドレルは、第2の作業面を水平にするように構成された第2のレベリング機構を備える、請求項11から14のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項16】
第1の作業面は、第1の楔の第1の形状であり、第2の作業面は、第2の楔の第2の形状である、請求項11から15のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
膜表面を備える物理的物体は、一緒に接続されるセクション(ゴア)で作成されてよい。膜表面を形成するこの方法は、物理的物体が回転体(revolution)の膜表面を含むときに使用される可能性がある。この場合、ゴアは、軸の周りに位置決めされ、軸を中心に回転し、一緒に結合されて最終的な所望の幾何学形状を形成する。そのような表面の一例は、ビーチボールまたはアンテナである。
図1A-
図1Cは、一緒に縫い合わされたゴアで作成された回転体の膜表面を有する例示のアンテナを示す。示されるように、回転体の金属被覆された膜表面は、放物線状の形状である。そのような構成は、アンテナまたは太陽集光器として使用されてよい。
図1A-
図1Cに示される例は、カセグレンタイプのインフレータブルパラボラアンテナである。
【0002】
一部の用途、例えば、
図1A-
図1Cに示されるものなどでは、宇宙用のインフレータブル膜アンテナ100の使用において、膜表面102、104は、可能な限り回転体の放物線状の表面に近くなることが望ましい。しかしながら、実際には、使用されるゴア106は、二重に湾曲している(例えば、直交軸を中心とするなど、三次元空間において湾曲している)と言うよりは平坦であり、その理由は、平坦なゴアの方が、作成するのに費用がかからないためである。平坦なゴアの使用は、子午線方向に必要な湾曲を提供することができるが、子午線に対して横方向の湾曲が存在しないことは、ゴアの内側の表面のポイントが、理想的な放物線状の表面からある程度の距離離れることを意味する。子午線は、地球における経度の線に類似している。
図1A-
図1Cに示されるケースでは、子午線方向は、半径方向のリブ108に沿っている。
【0003】
ゴアが一方向に沿って平坦であるという事実は、アンテナ表面の不正確さの原因である。ゴアの数を増加させることで、表面の正確さを増加させることができるが、使用できるゴアの最大数には実際の制限がある。内圧は、欠けている湾曲を提供することができ、これにより、表面を理想の形状により近づけることができる。しかしながら、ゴアが最初は平坦に作成されたという事実は、最終的な表面が不正確さを維持するということを常に決定づけることになる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書に説明される例示の実施形態は、別個のゴアを使用して精密で正確な表面を製造するための方法およびシステムを有してよい。本明細書に説明されるシステムおよび方法の例示の実施形態は、例えば、放物線状、球体などの、回転体の任意の表面に適用可能であってよい。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1A】本明細書に説明される方法およびシステムの例示の実施形態から形成され得る反射器を示す斜視図である。
【
図1B】本明細書に説明される方法およびシステムの例示の実施形態から形成され得る反射器を示す斜視図である。
【
図1C】本明細書に説明される方法およびシステムの例示の実施形態から形成され得る反射器を示す斜視図である。
【
図2】本明細書に説明される実施形態による例示のシステムを示す図である。
【
図3】本明細書に説明される実施形態による方法の例示のステップを示す図である。
【
図4】本明細書に説明される実施形態による方法の例示のステップを示す図である。
【
図5】本明細書に説明される実施形態による方法の例示のステップを示す図である。
【
図6】本明細書に説明される実施形態による方法の例示のステップを示す図である。
【
図7】本明細書に説明される実施形態による方法の例示のステップを示す図である。
【
図8】本明細書に説明される実施形態による方法の例示のステップを示す図である。
【
図9】本明細書に説明される実施形態による方法の例示のステップを示す図である。
【
図10】本明細書に説明される実施形態によるシステムの例示の特徴を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下の詳細な説明は、限定ではなく、例示という目的で発明の原理を示している。この説明は、当業者が発明を作成し使用することを明らかに可能にし、発明を実施する最適な態様であると今のところ考えられているものを含め、発明のいくつかの実施形態、適用、変形、代替および使用を記載している。図面は、発明の例示の実施形態の略図化された概略的表現であり、本発明を限定するものではないし、それらは必ずしも縮尺通りでもないことを理解されたい。
【0007】
本明細書に説明される方法およびシステムを含む例示の実施形態は、最初は平坦であるゴアを使用することができる膜表面回転体を作成するためのゴアを含む。ゴアが最初は平坦に作成されたという事実は、最終的な表面が不正確さを維持するということを常に決定づけることになる。しかしながら、本明細書に説明されるシステムの例示の実施形態は、本明細書に説明される方法に従って使用されることで、表面の不正確さの他の原因を減らし最小限にして、最初のゴア構造によって課される制限にも関わらず、正確なアンテナを達成し得る。例示の実施形態は:長さに沿ったゴア幅の誤差、ゴアの長さの誤差、ならびにゴアの端から端までを縫い目にある隙間および重なりのうちの任意の組み合わせからの表面の不正確さを減らすために使用されてよい。縫い目にある隙間および重なりは、ゴアが人によって通常一緒に縫い合わされ、別個の表面マンドレル上で行われるので生じる可能性がある。宇宙アンテナの場合、千分の数1インチのオーダーの隙間または重なりが、もはや要件を満たさない全体の表面の不正確さを生み出す結果となる可能性がある。
【0008】
本明細書に説明される例示の実施形態は、マンドレルがどのくらい正確であるかによってのみ決定される値まで、縫い目の誤差を劇的に減らす、剛性で正確なシーミングマンドレルの使用を含む。1万分の1インチのオーダーの精度および正確さは、数値的に制御されて機械加工された金属製のマンドレルにおいて達成可能である。
【0009】
図1A-
図1Cは、本明細書に説明される方法およびシステムの例示の実施形態からより正確に形成され得る反射器の異なる斜視図を示す。
図1A-
図1Cは、本明細書に説明される方法によって、および本明細書に説明されるシステムを使用して一緒に結合される個々のゴアで作成され得る回転体の膜表面を示す。示されるカセグレンアンテナは、これもまた、本明細書に説明される実施形態による膜ゴアで作成され得る二次反射器を含む。
【0010】
図1に示されるインフレータブル膜アンテナ100は、膜表面102で作成された反射器と、膜表面104で作成された二次反射器と、キャノピー112と、ハブ114とを含む。アンテナは、支持構造110を備えてよく、膜表面は、リブ108とゴア106とで作成されてよい。
【0011】
本明細書に説明される例示の実施形態は、一対の正確で精密に機械加工されたマンドレル202を有するデバイスおよび方法を含んでよい。例えば、
図2に示されるように、システム200は、第1のマンドレル202Aおよび第2のマンドレル202Bを提供してよい。各マンドレルは、作業面204を含んでよく、例えば第1のマンドレル202Aが第1の作業面204Aを有し、第2のマンドレル202Bは第2の作業面204Bを有するなどであってよい。各マンドレル202はまた、支持構造206を有してよく、例えば第1のマンドレル202Aが第1の支持構造206Aを有し、第2のマンドレル202Bは第2の支持構造206Bを有するなどであってよい。
【0012】
例示の実施形態では、各マンドレル202は、作業面204を有する。第1の作業面204Aおよび第2の作業面204Bは、同一サイズおよび同一形状であってよい。例示の実施形態では、マンドレル202は、楔形の作業面204を備える。楔形は、作業面が、マンドレルの一方の側から反対側まで横切るときに、段階的に、および連続して大きくなる作業表面の幅を有して画定されてよい。例示の実施形態では、作業面204は、単一の軸の周りで湾曲している。例えば、作業面204は、円周方向に沿って平坦であり、半径(子午線)方向に沿って湾曲しており、ここで円周方向は、半径方向に垂直である。例示の実施形態では、回転軸は、作業面に対する高度に影響を与える。最小幅の寸法の作業面は、マンドレル上での作業面のより低い高度に相当する場合があり、その一方で、作業面の湾曲は、作業面がまた外向きに先細になり、より大きな幅の寸法を有するにつれて、作業面を徐々に持ち上げる。作業面は、マンドレルの終端において最高の高度および最大の幅を画定してよく、マンドレルの対向する終端、すなわち反対側の終端において最低の高度および最小の幅を画定してよい。例示の実施形態では、マンドレル作業面の湾曲は:放物線形状の一部、楕円形状の一部、円形の一部などのうちの任意の組み合わせを含む所望の機能的形状であってよい。
【0013】
例示の実施形態は、ゴアのための精密で正確な形状に作業面を機械加工することを含む。例示の実施形態では、2つのマンドレル間の作業面の同一性は、最終製品に容認可能な公差に基づいて決定されてよい。例えば、ゴアの、結果として生じる付着のための公差が1万分の1インチである場合、このとき、表面が同一であるかどうかを決定するための、第1のマンドレルと第2のマンドレルの比較は、1万分の1インチの公差の範囲内であってよい。より大きな公差が許容される場合、第1のマンドレルおよび第2のマンドレルの意図される複製の範囲に留まりつつ、変動が同様に許容されてもよい。
【0014】
例示の実施形態では、マンドレル204はまた、支持構造206を備えてよい。例示の実施形態では、第1のマンドレル202Aの支持構造206Aは、第2のマンドレル202Bの第2の支持構造206Bと同一であってよい。ここでもやはり、マンドレル、作業面および/または支持構造の同一性は、用途、およびマンドレルを使用して製造される、結果として生じる製品によって許容される公差に基づいて決定されてよい。
【0015】
例示の実施形態では、支持構造は、一方のマンドレルの別のマンドレルに対する位置合わせを補助するために追加の構成要素を含んでもよい。例えば、マンドレルは、レバーなどの視覚的インディケータ、および接続される表面構造を備えてもよい、または単に、ユーザが一方のマンドレルを第2のマンドレルに対して正確に位置決めすることを可能にする、マンドレル、支持構造および/もしくは作業面の形状であってもよい。
【0016】
例示の実施形態では、支持構造は、互いに対する、および/または環境に対するマンドレルの調節を可能にしてもよい。例えば、マンドレルは、地表面に対するマンドレルの相対的な高さを調節するためにレベリング(leveling)構成要素を備えてもよい。レベリング構成要素は、マンドレルが、傾斜する、回転するおよび/または垂直方向に並進することを可能にしてよい。マンドレルは、一方のマンドレルの別のマンドレルへの適切な整列のために、レベラー(leveler)、配向インディケータ、センサなどの整列のためのインディケータを備えてよい。例示の実施形態はまた、各マンドレルの精密で正確な機械加工を含むことで、マンドレルは同一になる。マンドレルの同一性は、それぞれのマンドレルを適切で精密に整列させるために、2つのマンドレルが、本明細書に説明されるように位置決めされ、使用されることを可能にし得る。
【0017】
本明細書に説明される例示の実施形態は、
図2に示されるような2つのゴアのマンドレルを含む。マンドレルが二重であることは、マンドレルが、切断マンドレルとシーミングマンドレルの両方として同時に使用されることを可能にする。ゴアがマンドレル上で切断された後、第2のゴアが、最初のマンドレルに隣接する第2のマンドレル上で切断される。したがって、2つのゴアは、互いの隣に横たわり、縫い目にある重なりおよび隙間は、効果的に存在しなくなる。2つのゴアはその後、テープで縫い合わされる。このプロセスは最後の縫い目まで繰り返される。
【0018】
例示の実施形態では、作業面および支持構造は、精密で正確に機械加工されて、マンドレルを使用して形成されるゴアの所望の精度を生み出す。マンドレルの相対位置も支持構造の同一性(同じである、または同一である)を通して同様に正確で精密であってよい。作業面の各々は、作業面が回転軸を中心として回転され得るように、支持構造上に支持されてよい。回転軸(
図10における点線)は、マンドレルの先端および端部における作業面の対向する終端を通って作業面の中央を通ってよく、マンドレルの対称軸を通っていてよい。回転軸(
図10における微細な点線)は、作業面の終縁部を通ってよい。回転は、1つの作業面の隣接する作業面に対する正確な相対的な整列を可能にするために精密に制御されてよい。マンドレルの終端を中心とする回転軸の例の場合、マンドレルの終端は、回転式に固定されてよい。マンドレルの対向する終端は、マイクロメータ(または他の適切にサイズが決められた回転コントローラ)を備えることで、指定量だけ、マンドレルの対向する終端を上げ、および/または下げ、これにより、作業面を回転させ、マンドレルの一方の面法線を他方のマンドレルに対して配向させてもよい。例示の実施形態は、追加のまたは代替の回転軸を含んでもよい。例えば、回転軸は、
図10の回転軸(点線)に垂直であってもよく、マンドレルの先端または端部を中心としてもよい。先の回転軸と同様に、先端は固定されてもよく、その一方でマンドレルの作業面の反対の端部を上げるためにマイクロメータまたは他の並進デバイスが使用される。このケースでは、しかしながら並進デバイスは、終端全体が先端に対して上げられるか、下げられるときに、回転が先端を中心とするように、対称軸に沿っている。
【0019】
例示の実施形態では、マンドレルは、所望の回転精度のための所望のサイズのねじ山を有するねじ山付きの穴を含んでよい。ポストが、穴まで延び、穴にねじ込み式に接続されてよい。ポストは、ポストが回転され穴の中にねじ込まれるように作業面と係合してよく、作業面は、所望の量だけ持ち上げられたり下げられたりする。作業面は、軸において回転式に固定され、それ故、ポストの並進を通した作業面の移動は、作業面を回転式に移動させてよい。ねじ込みは、配向がマイクロメータ寸法で制御されることを可能にしてよい。作業面の中央を通る回転軸をオフセットし、作業面の片側がマイクロメータ(または他の寸法用のねじ山付きポスト)によって制御されることを可能にしつつ、回転軸の両側にある作業面の対向する側が、反対の回転方向(上または下)で等しい量を移動する(すなわち、回転軸を中心に回転する)ことを可能にされ得ることで、同様の構成が使用されてもよい。
【0020】
例示の実施形態では、マンドレルの作業面は、マンドレル上に形成されている、結果として生じる構造の要件に従って指定された精度を有する精密に機械加工された金属から形成される。指定された精度は、10分の1インチ、100分の1インチ、千分の1インチであってもよい、および/またはミリメータ、マイクロメータなどのオーダーであってもよい。
【0021】
2つのゴアのマンドレルは、最も幅広で頂点(先端)から最も遠い外側セクション208を備え、これは成形することができ、ゴアの外側縁部が、最終的な膨張した形状を画定するために引き延ばされる必要がある場所を規定する基準点で印が付けられてよい。外側セクションは、ゴアの縁部が、最終的な膨張した形状での構成を規定するためにより幅広に引き延ばされる(輪の方向に沿って)ことを必要とするときに使用されてよい。外側セクション208は、全てのゴアが一緒に縫い合わされた後、外側のゴアのポイントを引き延ばすのに使用されてよい。
【0022】
図3-
図9は、本明細書に説明されるマンドレルを使用して構造を製造する方法による例示のステップを示す。
【0023】
第1のステップ、すなわち
図3において、第1のゴア材料および第2のゴア材料308が、本明細書に説明されるように、2つのマンドレル202Aおよび202Bの各々の上に位置決めされる。2つのマンドレルは、本明細書に説明されるように同一であってよい、および/または2つのマンドレルの各々の作業面が、同一であってもよい。例示の実施形態では、2つのマンドレルの各々は、作業面を備える。作業面は、少なくとも1つの軸に沿って湾曲を画定してよい。ゴア材料は、それぞれのマンドレルの作業面204にわたってその上に位置決めされる。第1のゴア材料は、第1のマンドレルの第1の作業面上に位置決めされ、第2のゴア材料は、第2のマンドレルの第2の作業面上に位置決めされる。第1のゴア材料および第2のゴア材料は、シートを備えてよい。第1のゴア材料および第2のゴア材料はまた、ゴア形状以外の幾何学形状であってもよく、例えば、矩形または正方形を含む原材料形状であってもよい。
図3に見られるように、第1のゴア材料および第2のゴア材料は、それぞれの第1のマンドレルおよび第2のマンドレルの作業面上に、作業面と接触して位置決めされる。ゴア材料が作業面と接触するとき、ゴアは、その未加工の、元々の形態の(平面シートである)ゴアが、円周方向(交差または横方向)の軸の周りで湾曲しているように、作業面に一致されてよい。
【0024】
ステップ2、すなわち
図4では、ゴア材料の各々は、それぞれのマンドレルの作業面に基づいてトリミングされてよい。結果として生じるゴア材料は、マンドレルの形状に従って切断されるとき、2つのゴア408を画定し、第1のマンドレル202A上で第1のゴア材料308から第1のゴア408Bが切断され、第2のマンドレル202B上で第2のゴア材料308から第2のゴア408Bが切断される。
【0025】
第3のステップ、すなわち
図5では、マンドレルは整列され、ゴアは一緒に縫い合わされる。示されるように、第1のゴア408Aの終端の横方向縁部は、第2のゴア408Bの終端の横方向縁部と接触して位置決めされる。第1のマンドレル202Aおよび第2のマンドレル202Bは、互いに接触して整列され位置決めされることで、第1のゴアおよび第2のゴアは、結合するために互いに対して精密で正確に位置決めされる。適切に位置決めされるとき、第1のゴア408Aおよび第2のゴア408Bは、それらの共通の縁部において一緒に縫い合わされてゴア複合セクション508を形成してよい。
【0026】
ステップ4、すなわち
図6では、マンドレルの一方がゴア複合セクションの一部の下から他方のマンドレルの反対側まで移動され得ることで、一方のマンドレルはもはやゴア複合セクションの下にはなく、他方のマンドレルが、別のゴアをゴア複合セクションに付着させる準備においてゴア複合セクションを支持している。示されるように、第1のマンドレル202Aは、ゴア複合セクション508の下の第2のマンドレル202Bの第1の側から、第1の側の反対側の第2のマンドレル202Bの第2の側まで取り除かれる。第2のマンドレル202Bはなおも、ゴア複合セクション508の縁部に位置決めされており、ゴア複合セクション508の少なくとも一部を支持する。安定性のために、上にかかっているゴア複合セクションを支持するために、他の材料および/または構造が使用されてもよい。第1のマンドレル202Aは、別のゴア材料を準備する準備においてゴア複合構造の下から取り除かれる。
【0027】
ステップ5、すなわち
図7では、新たなゴア材料が、ゴア複合セクションに付着させるために準備される。示されるように、新たなゴア材料708は、第1のマンドレル202A上に位置決めされる。新たなゴア材料708は、
図3におけるステップ1で使用されるゴア材料と同様であってよい、またはそれと同一であってもよい。新たなゴア材料は、元々の、または未加工の平面シート形状で提供されてよい。新たなゴア材料708は、第1のマンドレル202Aの作業面に一致されてよい。
【0028】
ステップ6、すなわち
図8では、新たなゴア材料708は、新たなゴア808を形成するために第1のマンドレル202Aを使用してトリミングされてよい。ゴア複合セクション508は、第2のマンドレル202Bによってなおも支持され得る。
【0029】
ステップ7、すなわち
図9では、新たなゴアがゴア複合セクションに結合されて、より大きな複合セクションを形成する。示されるように、
図4-
図5に示されるプロセスと同様に、第1のマンドレル202Aは、第1のマンドレルおよび第2のマンドレルが、精密で正確に整列されるように、第2のマンドレル202Bと接触させられる。マンドレルの整列は、新たなゴア808の横方向の縁部をゴア複合セクションの横方向の終縁部と接触させてよく、新たなゴアをゴア複合セクションに適切に、精密で正確に整列され得る。ひとたび整列されると、新たなゴアは、ゴア複合セクションに縫い合わせられてより大きな複合セクション9を形成し得る。
【0030】
このプロセスは、一方のマンドレルを複合セクションの下から、複合セクションを支持している残りのマンドレルの反対側へと取り除き、移動されたマンドレルを使用してゴア材料をトリミングすることによって新たなゴア材料を準備し、2つのマンドレルを再び整列させることで、新たなゴアをより大きな複合セクションと整列させ、新たなゴアをより大きな複合セクションに付着させることによってその後繰り返されてよい。このプロセスは、したがって、複合構造の完全な回転体または最終的な所望の形状が実現されるまで、より大きな複合セクションを繰り返し形成する。
【0031】
ただ単一のゴアの形状である代わりに、横並びの2つのマンドレルは2つのゴアを併せた正にその形状であり、それらの間に不可欠な角度配向を有してよい。これは、
図10に示されている。示されるように、第1のマンドレルの作業面は、それぞれの作業面の面法線がゼロではない、すなわち平行にならないように、第2のマンドレルの作業面に対して配向されてよい。第1のマンドレルの面法線N1が示され、第2のマンドレルの面法線N2が示される。面法線は、共通の頂点を共有するように一緒に併せられたとき、
図10に示されるようにそれらの間の角度θがはっきりと見える。2つのマンドレルを横方向に横切って形成された表面が浅い「v」を形成する、または最終構造の結果として生じる表面についての湾曲の三次元近似を生成するために、凹面形状に近づくように、表面は互いに対して位置決めされてよい。
【0032】
2つのゴアマンドレルは、共通の先端を通過する軸のところで接合され、その軸を中心に回転することが可能であるように設計されてよい。この軸は、回転体の表面の軸に平行であってよい。回転は、マンドレルのそれぞれの作業面が、それぞれのゴア部分の非平面の付着を形成するように位置決めされることを可能にし得ることで、結果として生じる複合構造は、本明細書に説明される実施形態による湾曲の第2の軸に近づく。本明細書に説明されるように、マンドレルは、作業面の相対位置が、互いに対して正確で精密に位置決めされ得るように、アクチュエータ、コントローラ、センサおよび測定デバイスを備えてよい。
【0033】
例示の実施形態では、作業面および支持構造は、マンドレルを使用して形成されたゴアの所望の精度を生み出すために精密で正確に機械加工されてよい。マンドレルの相対位置も同様に、支持構造の同一性を通して正確で精密であってよい。作業面の各々は、作業面が回転軸を中心に回転され得るように支持構造上に支持されてよい。回転軸(
図10における点線)は、マンドレルの先端および端部において、作業面の対向する終端と整列された作業面の中央を通ってよい。回転軸(
図10における微細な点線)は、作業面の終縁部を通ってよい。回転は、1つの作業面の隣接する作業面に対する正確な相対的な整列を可能にするために精密に制御されてよい。マンドレルの終端を中心とした回転軸の例の場合、マンドレルの終端は、回転式に固定されてよい。マンドレルの対向する終端は、指定量だけマンドレルの対向する終端を上げるおよび/または下げるために、マイクロメータを備え、これにより、作業面を回転させ、マンドレルの一方の面法線を他方のマンドレルに対して配向させてもよい。例示の実施形態では、マンドレルは、所望の回転精度のための所望のサイズのねじ山を有するねじ山付きの穴を含んでよい。ポストが、穴まで延び、穴にねじ込み式に接続されてよい。ポストは、ポストが回転され穴の中にねじ込まれるように作業面と係合してよく、作業面は、所望の量だけ回転される。ねじ込みは、配向がマイクロメータ寸法で制御されることを可能にしてよい。作業面の中央を通る回転軸をオフセットし、作業面の片側がマイクロメータ(または他の寸法用のねじ山付きポスト)によって制御されることを可能にすることによって、同様の構成が使用されてもよく、一方、回転軸の両側にある作業面の対向する側が、反対の回転方向(上または下)で等しい量を移動する。
【0034】
本明細書に説明される方法の例示の実施形態は、ゴアを縫い合わせる前に、各マンドレルのそれぞれの作業面を他方に対して回転式に位置決めすることを含んでよい。例えば、
図4-
図5および
図8-
図9に関連付けられたステップでは、ひとたび新たなゴアが切断され、ゴアセクションに隣接して位置決めされると、マンドレルの作業面は、互いに対して所望の相対的配向まで回転式に位置決めされてよい。それぞれのマンドレルによって支持されるゴアおよび/またはゴアセクションは一緒に結合されてよい。ゴアの結合は、結合されている材料に基づいて従来式の付着方法を通してなされてよい。例えば、ゴアは、テープ留めされる、接着される、接合される、縫い付けられるなどであってよい。
【0035】
例示の実施形態では、マンドレルの作業面は、マンドレル上に形成されている、結果として生じる構造の要件に従って指定された精度を有する、精密に機械加工された金属から形成される。指定された精度は、10分の1インチ、100分の1インチ、千分の1インチであってよい、および/またはミリメータ、マイクロメータなどのオーダーであってもよい。
【0036】
本明細書に説明される方法の例示の実施形態は、回転軸を有する膜表面を作成するための方法を含んでよく、この方法は、第1の作業面を有する第1のマンドレル、および第2の作業面を有する第2のマンドレルを提供すること;第1のゴア材料および第2のゴア材料を提供することであって、第1のゴア材料および第2のゴア材料は平坦である、こと;第1のゴア材料を第1の作業面にわたって位置決めし、第2のゴア材料を第2の作業面にわたって位置決めすること;第1のマンドレルを第2のマンドレルと整列させ、第1のゴア材料を第2のゴア材料に縫い合わせることを含んでよい。
【0037】
例示の実施形態では、第1の作業面は、第2の作業面と同一であり、各作業面は、第1の軸の周りで湾曲しており、第2の軸において直線であり、第2の軸は第1の軸に垂直である。
【0038】
例示の実施形態では、第1のゴア材料を第1の作業面上で位置決めすること、および第2のゴア材料を第2の作業面上で位置決めすることは、各ゴア材料をそれぞれ各作業面上に位置決めし各作業面と接触させ、その結果ゴア材料は作業面と一致することを含む。
【0039】
例示の実施形態では、提供される第1のゴア材料は平坦であり、第1の作業面より大きく、その結果第1のゴア材料は、第1のゴア材料が第1の作業面にわたって位置決めされたとき第1の作業面の第1の外周部を過ぎて延在し、提供される第2のゴア材料は平坦であり、第2の作業面より大きく、その結果第1のゴア材料は、第2のゴア材料が第2の作業面にわたって位置決めされたとき第2の作業面の第2の外周部を過ぎて延在する。方法の例示の実施形態はまた、第1の切断テンプレートとして第1の作業面を使用して、第1のゴア材料を第1のゴアに切断することと、第2の切断テンプレートとして第2の作業面を使用して、第2のゴア材料を第2のゴアに切断することとを含んでよい。
【0040】
例示の実施形態では、第1のゴア材料を第2のゴア材料に縫い合わせることは、第1のマンドレルを第2のマンドレルと整列させることと、第1のゴア材料および第2のゴア材料が切断された後、第1のゴアを第2のゴアに縫い合わせて、ゴア複合物を形成することとを含む。例示の実施形態では、縫い合わせることは、第1のゴアを第2のゴアに隣接して、第2のゴアと整列させて位置決めすることと、第1のゴアの一部と第2のゴアを重ねるテープまたは追加の材料を使用して、第1のゴアを追加の材料に付着させ、第2のゴアを追加の材料に付着させることとを含んでよい。縫い合わせることはまた、接合すること、接着すること、ねじ込むことなどを含んでもよい。
【0041】
例示の実施形態では、第1のマンドレルおよび第2のマンドレルは、膜表面の回転体の半分未満を含む。
【0042】
例示の実施形態では、方法はまた、第1のマンドレルを第2のマンドレルの第1の側にある第1のゴア材料の下から移動させること;第3のゴア材料を第1の作業面上に提供することと、第1の切断テンプレートとして第1の作業面を使用して、第3のゴア材料を切断して、第3のゴアを形成すること;および、第1のマンドレルを第1の側から第2のマンドレルの反対側に再度位置決めし、その一方で第2のゴア材料は第2のマンドレル上に留まること;および第3のゴアをゴア複合物に縫い合わせ、更新されたゴア複合物を形成することを含んでもよい。
【0043】
例示の実施形態では、方法はまた、第2のマンドレル、次いで第1のマンドレルを更新されたゴア複合物の下から連続して移動させ、新たなゴアを切断するためのテンプレートとして第2のマンドレルおよび次の第1のマンドレルのいずれかを使用することと、膜表面の回転体が完成するまで、新たなゴアを更新されたゴア複合物に縫い合わせることと、第1のマンドレルおよび第2のマンドレルを使用して、第1のゴアを最後のゴアに一緒に縫い合わせることとを含んでもよい。
【0044】
例示の実施形態では、方法はまた:第1の作業面、第2の作業面、または第1の作業面と第2の作業面の両方を回転させて、第1の作業面を第2の作業面に整列させることを含んでよい。
【0045】
例示の実施形態では、方法はまた:第1の作業面および第2の作業面を水平にして、第1の作業面を第2の作業面に整列させることを含んでもよい。
【0046】
例示の実施形態では、方法はまた:第1のゴア材料を第1のマンドレル上で引き延ばす、および/または第2のゴアを第2のマンドレル上で引き延ばすことを含んでもよい。
【0047】
本明細書に説明される例示の実施形態は、回転軸を有する膜表面を作成するためのシステムを含んでもよく、システムは:第1の作業面を有する第1のマンドレル;第2の作業面を有する第2のマンドレルを備え、第1の作業は、第1の作業面を有する第1のマンドレル、および第2の作業面を有する第2のマンドレルを提供する。
【0048】
例示の実施形態では、システムは、第1のゴア材料および第2のゴア材料を含んでよく、第1のゴア材料および第2のゴア材料は平坦である。
【0049】
例示の実施形態では、第1の作業面は、第1の軸の周りで湾曲しており、第1の軸に垂直な第2の軸に沿って直線であり、第2の作業面は、第3の軸の周りで湾曲しており、第3の軸に垂直な第4の軸に沿って直線である。
【0050】
例示の実施形態では、第1のマンドレルは、第1の作業面を回転させるように構成された第1の回転機構を備え、第2のマンドレルは、第2の作業面を回転させるように構成された第2の回転機構を備える。
【0051】
例示の実施形態では、第1のマンドレルは、第1の作業面を水平にするように構成された第1のレベリング機構を備え、第2のマンドレルは、第2の作業面を水平にするように構成された第2のレベリング機構を備える。
【0052】
例示の実施形態では、第1の作業面は、第1の楔の第1の形状であり、第2の作業面は、第2の楔の第2の形状である。
【0053】
例示の実施形態では、第1の作業面および第2の作業面は、金属を有し、精密で正確な形状に構成される。
【0054】
例示の実施形態では、第1のゴア材料および第2のゴア材料は、膜表面のためのシート膜を有する。
【0055】
本明細書で使用される際、任意の数値、範囲、形状、距離、相対関係などに関する用語「約」、「実質的に」、「おおよそ」およびさらには「同一の」は、構成要素の一部または集まりが、本明細書に説明されるようなその意図される目的のために機能することを可能にする適切な寸法の公差を示している。数値の範囲が本明細書に提供される場合もある。そうでないことが示されなければ、各範囲は、端点、および提供される範囲内のいかなる数量も含むことが意図されている。したがって、2-4の範囲は、2、3、4、および2と4の間のいかなる下位部分も、例えば、2.1、2.01および2.001なども含む。範囲はまた、2-4は、2-4および3-4を含むように、範囲の任意の組み合わせも包含する。
【0056】
本発明の実施形態が、添付の図面を参照して十分に記載されているが、種々の変更および修正が当業者には明らかになることに留意されたい。そのような変更および修正は、添付の特許請求の範囲によって定義されるような本発明の実施形態の範囲内に含まれるように理解されるべきである。具体的には、例示の構成要素が本明細書に説明される。これらの構成要素の任意の組み合わせが任意の組み合わせにおいて使用されてもよい。例えば、任意の構成要素、特徴、ステップまたは部分が、任意の組み合わせにおいて、統合される、分離される、さらに分割される、取り除かれる、複製される、加えられる、または使用され、本開示の範囲内に留まってよい。実施形態は、単なる例示であり、特徴の例証となる組み合わせを提供するが、それに限定されない。
【0057】
本明細書および特許請求の範囲において使用される際、用語「備える(comprises)」および「備えている(comprising)」ならびにそれらの変形は、指定された特徴、ステップまたは整数が含まれることを意味している。用語は、他の特徴、ステップまたは構成要素の存在を除外するように解釈されるべきではない。
【0058】
上述の説明または以下の特許請求の範囲または添付の図面に開示され、適切であるように、開示される結果を達成するために開示される機能、または方法もしくはプロセスを実行するためのその特定の形態またはそのための手段の観点で表現される特徴は、別々に、またはそのような特徴の任意の組み合わせにおいて、発明をその多様な形態で実現するために利用されてもよい。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転の軸を有する膜表面を作成するための方法であって、
第1の作業面を有する第1のマンドレル、および第2の作業面を有する第2のマンドレルを提供すること、
第1のゴア材料および第2のゴア材料を提供することであって、第1のゴア材料および第2のゴア材料は平坦である、こと、
第1のゴア材料を第1の作業面にわたって位置決めし、第2のゴア材料を第2の作業面にわたって位置決めすること、
第1のマンドレルを第2のマンドレルと整列させ、第1のゴア材料を第2のゴア材料に縫い合わせること
を含む、方法。
【請求項2】
第1の作業面は、第2の作業面と同一であり、各作業面は、第1の軸の周りで湾曲しており、第2の軸に沿って直線であり、第2の軸は第1の軸に垂直である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第1のゴア材料を第1の作業面上で位置決めすること、および第2のゴア材料を第2の作業面上で位置決めすることは、各ゴア材料をそれぞれ各作業面上に位置決めし各作業面と接触させ、その結果ゴア材料は作業面と一致することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
提供される第1のゴア材料は平坦であり、第1の作業面より大きく、その結果第1のゴア材料は、第1のゴア材料が第1の作業面にわたって位置決めされたとき第1の作業面の第1の外周部を過ぎて延在し、提供される第2のゴア材料は平坦であり、第2の作業面より大きく、その結果第1のゴア材料は、第2のゴア材料が第2の作業面にわたって位置決めされたとき第2の作業面の第2の外周部を過ぎて延在しており、方法は、第1の切断テンプレートとして第1の作業面を使用して、第1のゴア材料を第1のゴアに切断することと、第2の切断テンプレートとして第2の作業面を使用して、第2のゴア材料を第2のゴアに切断することとをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
第1のゴア材料を第2のゴア材料に縫い合わせることは、第1のマンドレルを第2のマンドレルと整列させることと、第1のゴア材料および第2のゴア材料が切断された後、第1のゴアを第2のゴアに縫い合わせて、ゴア複合物を形成することとを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
第1のマンドレルおよび第2のマンドレルは、膜表面の回転体の半分未満を含み、方法は、
第1のマンドレルを第2のマンドレルの第1の側にある第1のゴア材料の下から移動させることと、
第3のゴア材料を第1の作業面上に提供することと、
第1の切断テンプレートとして第1の作業面を使用して、第3のゴア材料を切断して、第3のゴアを形成することと、
第1のマンドレルを第1の側から第2のマンドレルの反対側に再度位置決めし、その一方で第2のゴア材料は第2のマンドレル上に留まることと、
第3のゴアをゴア複合物に縫い合わせ、更新されたゴア複合物を形成することと
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
第2のマンドレル、次いで第1のマンドレルを更新されたゴア複合物の下から連続して移動させ、新たなゴアを切断するためのテンプレートとして第2のマンドレルおよび次の第1のマンドレルのいずれかを使用することと、膜表面の回転体が完成するまで、新たなゴアを更新されたゴア複合物に縫い合わせることと、第1のマンドレルおよび第2のマンドレルを使用して、第1のゴアを最後のゴアに一緒に縫い合わせることとをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
第1の作業面、第2の作業面、または第1の作業面と第2の作業面の両方を回転させて、第1の作業面を第2の作業面に整列させることをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
第1の作業面および第2の作業面を水平にして、第1の作業面を第2の作業面に整列させることをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
第1のゴア材料を第1のマンドレル上で引き延ばす、および/または第2のゴア材料を第2のマンドレル上で引き延ばすことをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
回転の軸を有する膜表面を作成するためのシステムであって、
第1の作業面を有する第1のマンドレルと、
第2の作業面を有する第2のマンドレルと
を備え、第1の作業は、第1の作業面を有する第1のマンドレル、および第2の作業面を有する第2のマンドレルを提供する、システム。
【請求項12】
第1のゴア材料および第2のゴア材料をさらに備え、第1のゴア材料および第2のゴア材料は平坦である、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
第1の作業面は、第1の軸の周りで湾曲しており、第1の軸に垂直な第2の軸に沿って直線であり、第2の作業面は、第3の軸の周りで湾曲しており、第3の軸に垂直な第4の軸に沿って直線である、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
第1のマンドレルは、第1の作業面を回転させるように構成された第1の回転機構を備え、第2のマンドレルは、第2の作業面を回転させるように構成された第2の回転機構を備える、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
第1のマンドレルは、第1の作業面を水平にするように構成された第1のレベリング機構を備え、第2のマンドレルは、第2の作業面を水平にするように構成された第2のレベリング機構を備える、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
第1の作業面は、第1の楔の第1の形状であり、第2の作業面は、第2の楔の第2の形状である、請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
第1のマンドレルおよび第2のマンドレルは、膜表面の回転体の半分未満を含み、方法は、
第1のマンドレルを第2のマンドレルの第1の側にある第1のゴア材料の下から移動させることと、
第3のゴア材料を第1の作業面上に提供することと、
第1の切断テンプレートとして第1の作業面を使用して、第3のゴア材料を切断して、第3のゴアを形成することと、
第1のマンドレルを第1の側から第2のマンドレルの反対側に再度位置決めし、その一方で第2のゴア材料は第2のマンドレル上に留まることと、
第3のゴア材料をゴア複合物に縫い合わせ、更新されたゴア複合物を形成することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
第1のゴア材料を第2のゴア材料に縫い合わせることは、第1のマンドレルを第2のマンドレルと整列させることと、第1のゴア材料および第2のゴア材料が切断された後、第1のゴアを第2のゴアに縫い合わせて、ゴア複合物を形成することとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
第1のゴア材料を第1のマンドレル上で引き延ばす、および/または第2のゴア材料を第2のマンドレル上で引き延ばすことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【国際調査報告】