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特表2024-524348偏波保持ファイバの回転アライメントのための方法及びシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】偏波保持ファイバの回転アライメントのための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/26 20060101AFI20240628BHJP
   G02B 6/024 20060101ALI20240628BHJP
【FI】
G02B6/26
G02B6/024
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580342
(86)(22)【出願日】2022-04-29
(85)【翻訳文提出日】2023-12-26
(86)【国際出願番号】 US2022026961
(87)【国際公開番号】W WO2022232526
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】63/181,869
(32)【優先日】2021-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/181,870
(32)【優先日】2021-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/181,873
(32)【優先日】2021-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/246,849
(32)【優先日】2021-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523043072
【氏名又は名称】ラム フォトニクス インダストリアル エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100137969
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 憲昭
(74)【代理人】
【識別番号】100104824
【弁理士】
【氏名又は名称】穐場 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100121463
【弁理士】
【氏名又は名称】矢口 哲也
(72)【発明者】
【氏名】ローソン,ジョーイ
(72)【発明者】
【氏名】ライドネル,ジョーダン
(72)【発明者】
【氏名】アダムソン,パー
【テーマコード(参考)】
2H137
2H250
【Fターム(参考)】
2H137AB01
2H137AB15
2H137BA05
2H137BA11
2H137CB02
2H137CB05
2H137CB22
2H137CB32
2H137CB33
2H137CB34
2H137CB35
2H137CC11
2H137GA01
2H250AC43
2H250AF04
(57)【要約】
光ファイバアライメントシステムに関する様々な実施形態及び方法を、本明細書で提供する。光ファイバアライメントシステムは、制御部と、中心軸、第1の端部、及び第2の端部を有する回転ステージと、を含む。中心軸は、回転ステージの第1の端部から第2の端部まで延在する。回転ステージは、回転ステージの第1の端部から回転ステージの第2の端部まで延在する光ファイバチャネルを含み、制御部と動作可能に結合され得る。回転ステージは、回転ステージの中心軸周りに回転するように構成される。光ファイバアライメントシステムは、回転ステージの中心軸に対して傾斜角で光ファイバチャネルに光を出射するように位置付けられる光源を含む。光ファイバアライメントシステムは、回転ステージの第2の端部に隣接して位置付けられる画像センサを含む。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部と、
中心軸、第1の端部、及び第2の端部を備える回転ステージであって、前記中心軸が、前記回転ステージの前記第1の端部から前記第2の端部まで延在し、前記回転ステージが、
光ファイバチャネルを更に備え、前記光ファイバチャネルが、前記回転ステージの前記第1の端部から前記回転ステージの前記第2の端部まで延在し、
前記回転ステージが、前記制御部と動作可能に結合され、
前記回転ステージの前記中心軸周りに回転するように構成される、回転ステージと、
前記回転ステージの前記中心軸に対して傾斜角で前記光ファイバチャネルに光を出射するように位置付けられる光源と、
前記回転ステージの前記第2の端部に隣接して位置付けられる画像センサであって、前記画像センサが、
前記光ファイバチャネル内に配置された光ファイバの出射面の画像を生成するように位置付けられ、
前記制御部と動作可能に結合される、画像センサと
を備える、光ファイバアライメントシステム。
【請求項2】
静止固定器であって、前記静止固定器が、前記光ファイバの一部と接触し、前記回転ステージに前記光ファイバを固定するように構成される、静止固定器を更に備える、請求項1に記載の光ファイバアライメントシステム。
【請求項3】
前記静止固定器が、前記回転ステージと前記画像センサとの間に位置付けられる、請求項2に記載の光ファイバアライメントシステム。
【請求項4】
前記静止固定器が、真空チャックを備える、請求項2に記載の光ファイバアライメントシステム。
【請求項5】
前記回転ステージが、駆動アセンブリと、回転体アセンブリと、を備える、請求項1に記載の光ファイバアライメントシステム。
【請求項6】
機械的固定器であって、前記回転ステージが前記回転ステージの前記中心軸周りに回転するとき、前記機械的固定器が、前記光ファイバを固定するように構成される、機械的固定器を更に備える、請求項2に記載の光ファイバアライメントシステム。
【請求項7】
前記光ファイバチャネルの両側に位置付けられ、前記光ファイバチャネル内に位置付けられたときに前記光ファイバに接触するように構成される2つのパッドを、前記機械的固定器が備える、請求項6に記載の光ファイバアライメントシステム。
【請求項8】
前記機械的固定器が、前記回転ステージと前記静止固定器との間に位置付けられる、請求項6に記載の光ファイバアライメントシステム。
【請求項9】
前記傾斜角が、前記回転ステージの前記中心軸に対して90°未満である、請求項1に記載の光ファイバアライメントシステム。
【請求項10】
前記光ファイバチャネル内に設けられた光ファイバを更に備え、前記光ファイバが、1つ又は複数のストレスロッドを備える、請求項1に記載の光ファイバアライメントシステム。
【請求項11】
前記画像センサが、前記回転ステージの前記第2の端部に位置付けられる、請求項1に記載の光ファイバアライメントシステム。
【請求項12】
光ファイバをアライメントする方法であって、前記方法が、
回転ステージに光ファイバを配置するステップと、
前記回転ステージに前記光ファイバを固定するステップと、
前記回転ステージの前記光ファイバを照明するステップと、
前記光ファイバの出射面の初期画像を収集するステップと、
前記初期画像に基づいて、前記光ファイバの回転オフセットを計算するステップと、
前記光ファイバの前記回転オフセットが許容範囲内にない場合、前記回転ステージで前記光ファイバを回転するステップと、
前記光ファイバの前記出射面の少なくとも1つ以上の追加画像を反復的に収集するステップと、
前記光ファイバの前記回転オフセットが前記許容範囲内にある場合、前記光ファイバを解放するステップと
を含む、光ファイバをアライメントする方法。
【請求項13】
前記方法が、
前記回転オフセットに基づいて回転角度を計算するステップ、を更に含み、
前記回転オフセットに基づいて前記回転ステージで前記光ファイバを回転するステップが、前記回転ステージで前記光ファイバを前記回転角度まで回転するステップ、を含む、請求項12に記載の前記光ファイバをアライメントする方法。
【請求項14】
前記回転ステージで前記光ファイバを回転する前に、前記方法が、前記光ファイバを解放するステップ、を含む、請求項12に記載の前記光ファイバをアライメントする方法。
【請求項15】
前記方法が、
前記光ファイバの並進オフセットを計算するステップと、
前記光ファイバの前記並進オフセットが前記許容範囲内にあるか否かを決定するステップと
を更に含む、請求項12に記載の前記光ファイバをアライメントする方法。
【請求項16】
前記初期画像に基づいて前記光ファイバの前記回転オフセットを計算するステップが、
前記光ファイバの前記出射面の前記初期画像内の第1の領域及び第2の領域を識別するステップと、
前記第1の領域及び前記第2の領域に基づいて前記光ファイバの回転オフセット量を計算するステップと、
前記回転オフセット量に基づいて前記回転オフセットを計算するステップと
を含む、請求項12に記載の前記光ファイバをアライメントする方法。
【請求項17】
前記光ファイバの前記出射面の前記初期画像内の前記光ファイバの中心領域を識別するステップと、
前記中心領域に基づいて前記光ファイバの垂直軸を決定するステップと、
前記出射面内の前記第1の領域及び前記第2の領域について前記垂直軸に対する垂直回転オフセットを決定するステップと
を更に含む、請求項16に記載の前記光ファイバをアライメントする方法。
【請求項18】
前記方法が、前記光ファイバの並進オフセットを決定すること、を更に含む、請求項16に記載の前記光ファイバをアライメントする方法。
【請求項19】
前記回転ステージの前記光ファイバを照明するステップが、前記光ファイバに対して傾斜角で前記光ファイバに光を出射するステップ、を含む、請求項12に記載の前記光ファイバをアライメントする方法。
【請求項20】
前記回転ステージに前記光ファイバを固定するステップが、
前記光ファイバを真空チャックに接触させるステップと、
前記真空チャックを使用して前記光ファイバに真空を誘導するステップと
を含む、請求項12に記載の前記光ファイバをアライメントする方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[0001]関連出願の相互参照
本出願は、2021年4月29日に出願された米国仮特許出願第63/181,869号、2021年9月22日に出願された米国仮特許出願第63/246,849号、2021年4月29日に出願された米国仮特許出願第63/181,870号、及び2021年4月29日に出願された米国仮特許出願第63/181,873号の利益及び優先権を主張し、これらはすべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002]偏波保持ファイバは、所定の偏波における光の伝播を支援する構造を有する。偏波保持ファイバが互いにスプライスされるか、又は光学要素に結合されるとき、偏波保持ファイバは、スプライス及び/又は結合中にアライメントされ得る。
【0003】
[0003]ファイバアライメントシステムの開発においてなされた進歩にもかかわらず、ファイバアライメントシステムに関連する改善された方法及びシステムが当技術分野において必要とされている。
【発明の概要】
【0004】
[0004]本開示は、一般に、偏波保持ファイバを含む光学システムに関する方法及びシステムに関する。より具体的には、本発明の実施形態は、偏波保持ファイバの偏波軸の回転アライメントを識別し、決定するために使用され得る方法及びシステムを提供する。特定の実施形態では、ストレスロッド及び/又はファイバコアの方向付けに関連し得る偏波軸は、別の偏波保持ファイバを含む光学要素へのファイバスプライスの前に、所定の方向に決定され、アライメントされ得る。本開示は、ファイバレーザ実装形態を含むレーザ及び光学の様々な用途に適用可能である。
【0005】
[0005]偏波保持ファイバを外部本体とアライメントするためには、偏波保持ファイバと外部本体との間で偏波保持ファイバによって出力された光の偏波を保持することが望ましい場合がある。例えば、光ファイバは、別の光ファイバ又は1つの光学機器などの様々な外部本体にスプライスされることが多く、光ファイバと外部本体との間の正確なアライメントが、外部本体内の光の偏波状態を保持するために利用される。偏波保持ファイバによって出力された光の偏波を、偏波保持ファイバと外部本体との間で保持する1つの方法は、偏波保持ファイバのストレスロッド及び/又はコアを、ストレスロッド、コア、及び/又は外部本体の別の構成要素とアライメントすることである。したがって、偏波保持ファイバの適切なアライメントは、偏波保持ファイバのストレスロッド及び/又はコアの識別及び正確なアライメントを必要とすることが多い。
【0006】
[0006]光ファイバアライメントシステムに関する様々な実施形態及び方法を、本明細書で提供する。光ファイバアライメントシステムは、制御部と、中心軸、第1の端部及び第2の端部を有する回転ステージと、を含み得る。中心軸は、回転ステージの第1の端部から第2の端部まで延在し得る。回転ステージは、回転ステージの第1の端部から回転ステージの第2の端部まで延在する光ファイバチャネルを含み、制御部と動作可能に結合され得る。回転ステージは、回転ステージの中心軸周りに回転するように構成され得る。光ファイバアライメントシステムはまた、回転ステージの中心軸に対して傾斜角で光ファイバチャネルに光を出射するように位置付けられる光源を含み得る。例えば、傾斜角は、回転ステージの中心軸に対して90°未満であってもよい。光ファイバアライメントシステムはまた、回転ステージの第2の端部に隣接して位置付けられる画像センサを含み得る。光ファイバチャネル内に配置され、制御部と動作可能に結合された光ファイバの出射面の画像を生成するように、画像センサは位置付けられ得る。任意選択で、画像センサは、回転ステージの第2の端部に位置付けられてもよい。
【0007】
[0007]いくつかの実施例では、光ファイバアライメントシステムは、静止固定器を含む。静止固定器は、光ファイバの一部と接触し、回転ステージに光ファイバを固定するように構成され得る。例えば、静止固定器は、真空チャックであってもよい。任意選択で、静止固定器は、回転ステージと画像センサとの間に位置付けられる。いくつかの実施形態では、回転ステージは、駆動アセンブリと、回転体アセンブリと、を含んでもよい。
【0008】
[0008]いくつかの実施例では、光ファイバアライメントシステムは、機械的固定器を含んでもよい。機械的固定器は、回転ステージが回転ステージの中心軸周りに回転するとき、光ファイバを固定するように構成され得る。例えば、光ファイバチャネルの両側に位置付けられ、光ファイバチャネル内に位置付けられたときに光ファイバに接触するように構成される2つのパッドを、機械的固定器は、含んでもよい。任意選択で、機械的固定器は、回転ステージと静止固定器との間に位置付けられる。いくつかの実施例では、光ファイバは、1つ又は複数のストレスロッドを有する光ファイバチャネル内に設けられてもよい。
【0009】
[0009]光ファイバをアライメントする方法も本明細書に記載する。本方法は、回転ステージに光ファイバを配置することと、回転ステージに光ファイバを固定することと、を含み得る。例えば、回転ステージに光ファイバを固定することは、光ファイバを真空チャックに接触させることと、真空チャックを使用して光ファイバに真空を誘導することと、を含んでもよい。本方法はまた、回転ステージの光ファイバを照明することと、光ファイバの出射面の初期画像を収集することと、初期画像に基づいて、光ファイバの回転オフセットを計算することと、を含み得る。本方法はまた、光ファイバの回転オフセットが許容範囲内にない場合、回転ステージで光ファイバを回転すること、を含み得る。実施例では、本方法は、光ファイバの出射面の少なくとも1つ以上の画像を反復的に収集することと、光ファイバの回転オフセットが許容範囲内にある場合、光ファイバを解放することと、を含む。任意選択で、回転ステージで光ファイバを回転する前に、本方法は、光ファイバを解放することを含む。
【0010】
[0010]いくつかの実施形態では、本方法は、回転オフセットに基づいて回転角度を計算することを含み、回転オフセットに基づいて回転ステージで光ファイバを回転することは、回転ステージで光ファイバを回転角度まで回転することを含む。いくつかの実施例では、本方法は、光ファイバの並進オフセットを計算することと、光ファイバの並進オフセットが許容範囲内にあるか否かを決定することと、を含む。いくつかの実施形態では、初期画像に基づいて光ファイバの回転オフセットを計算することは、光ファイバの出射面の初期画像内の第1の領域及び第2の領域を識別することと、第1の領域及び第2の領域に基づいて光ファイバの回転オフセット量を計算することと、回転オフセット量に基づいて回転オフセットを計算することと、を含む。実施例では、本方法は、光ファイバの出射面の初期画像内の第1の領域及び第2の領域を識別することと、第1の領域及び第2の領域に基づいて光ファイバの回転オフセット量を計算することと、回転オフセット量に基づいて回転オフセットを計算することと、を含む。いくつかの実施形態では、本方法は、光ファイバの出射面の初期画像内の光ファイバの中心領域を識別することと、中心領域に基づいて光ファイバの垂直軸を決定することと、出射面内の第1の領域及び第2の領域について垂直軸に対する垂直回転オフセットを決定することと、を含んでもよい。任意選択で、本方法は、光ファイバの並進オフセットを決定すること、を含む。いくつかの実施例では、本方法は、光ファイバを真空チャックに接触させることと、真空チャックを使用して光ファイバに真空を誘導することと、を含む
【0011】
[0011]本開示により、従来の技術を超える多くの利点が達成される。例えば、本開示の実施形態は、光ファイバ内のストレスロッドの位置及び方向を決定するための方法及びシステムを提供する。有利には、これらの方法及びシステムは、高価な、又は複雑な照明設定及び技術を必要とせずに、光ファイバの偏波軸と外部本体とのアライメントを可能にする。更に、本発明の実施形態は、広い許容範囲によって特徴付けられ、それによって結果に影響を与えることなく手法の変動を可能にする。例えば、レーザは、ストレスロッドを正確に識別するために、特定の光ファイバの偏波と正確にアライメントされる必要はない。代わりに、光源が、光ファイバのストレスロッドを識別するために広範囲の角度内に適用され得る。更に、これらの方法及びシステムは、ファイバのタイプに依存せず、ファイバの様々なタイプのアライメントを可能にする。本開示のこれら及び他の実施形態を、その利点及び特徴の多くと共に、以下の本文及び対応する図と共に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1A】本発明の一実施形態による、光ファイバアライメントシステムを示す簡略化した概略図である。
図1B図1Aに示す光ファイバアライメントシステムの一部の正面図を示す簡略化した概略図である。
図1C図1A及び図1Bに示す光ファイバアライメントシステムの回転ステージの構成要素を示す簡略化した概略図である。
図1D図1A図1Cに示す回転ステージの構成要素を示す概略図である。
図1E】いくつかの実施形態による、図1A図1Dに示す光ファイバアライメントシステムの回転ステージの構成要素を示す簡略化した概略図である。
図2A図1A図1Eに示す光ファイバアライメントシステムの構成要素を示す簡略化した概略図である。
図2B図1A図1Eに示す光ファイバアライメントシステムを使用して取得された光ファイバの出射面の画像を示す図である。
図3A図1A図1Eに示す光ファイバアライメントシステムを使用して取得された回転オフセットを有する光ファイバを示す例示的な出射画像の図である。
図3B図3Aに示す光ファイバの回転オフセットを計算するために使用される算出画像を示す図である。
図4A図1A図1Eに示す光ファイバアライメントシステムを使用して回転オフセットを補正するための回転後の図3Aの光ファイバを示す例示的な出射画像の図である。
図4B図4Aに示す光ファイバの回転オフセットの補正を検証するために使用される算出画像を示す図である。
図5A図1A図1Eに示す光ファイバアライメントシステムを使用して取得されたフォトニック結晶ファイバ端部面の図である。
図5B図1A図1Eに示す光ファイバアライメントシステムを使用して取得された回転オフセットを補正するための回転後のフォトニック結晶ファイバ端部面の図である。
図6】本発明の一実施形態による、ファイバをアライメントする方法を示す簡略化したフローチャートの図である。
図7】本発明の一実施形態による、並進を伴うファイバをアライメントする方法を示す簡略化したフローチャートの図である。
図8A図1A図1Eに示す光ファイバアライメントシステムを使用して取得された第1のファイバの出射面の第1の位置を示す図である。
図8B図1A図1Eに示す光ファイバアライメントシステムを使用して取得された第2のファイバの出射面の第2の位置を示す図である。
図8C図1A図1Eに示す光ファイバアライメントシステムを使用して取得された第1のファイバの出射面の第1の目標位置を示す図である。
図8D図1A図1Eに示す光ファイバアライメントシステムを使用して取得された第2のファイバの出射面の第2の目標位置を示す図である。
図9A】本発明の一実施形態による、第1のファイバと光学要素とのアライメント前の光ファイバアライメントシステムの構成要素を示す簡略化した概略図である。
図9B】本発明の一実施形態による、第1のファイバと第2のファイバとのアライメント後の、及び第1のファイバと第2のファイバとの接触前の光ファイバアライメントシステムの構成要素を示す簡略化した概略図である。
図9C】本発明の一実施形態による、第1のファイバと第2のファイバとを物理的に接触させた後の光ファイバアライメントシステムの構成要素を示す簡略化した概略図である。
図10】本発明の一実施形態による、光ファイバをアライメントする方法を示す簡略化したフローチャートの図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[0035]本開示は、一般に、偏波保持ファイバを含む光学システムに関する方法及びシステムに関する。より具体的には、本発明の実施形態は、偏波保持ファイバの偏波軸の回転アライメントを識別し、決定するために使用され得る方法及びシステムを提供する。特定の実施形態では、ストレスロッド及び/又はファイバコアの方向付けに関連し得る偏波軸は、別の偏波保持ファイバを含む光学要素へのファイバスプライスの前に、所定の方向に決定され、アライメントされ得る。本開示は、ファイバレーザ実装形態を含むレーザ及び光学の様々な用途に適用可能である。
【0014】
[0036]図1Aは、本発明の一実施形態による、光ファイバアライメントシステム100Aを示す簡略化した概略図を提供する。光ファイバアライメントシステム100Aは、回転ステージ110と、画像センサ120と、制御部140と、光源130と、を含み得る。回転ステージ110は、中心軸101と、第1の端部103と、第2の端部105と、を含み得る。中心軸101は、回転ステージ110の第1の端部103から第2の端部105まで延在し得る。回転ステージ110は、中心軸101周りに回転するように構成され得る。回転を容易にするために、回転ステージ110は、駆動アセンブリ116と、回転体アセンブリ114と、を含み得る。駆動アセンブリ116は、回転体アセンブリ114を回転させるモータを含み得る。回転体アセンブリ114は、回転ステージ110の一部であってもよい。回転ステージ110は、光ファイバ102などのファイバを受け入れるように構成され得る。
【0015】
[0037]図1Bは、図1Aに示す光ファイバアライメントシステムの一部の正面図、特に、回転ステージ110の正面図100Bを示す簡略化した概略図である。正面図100Bは、回転ステージ110の第2の端部の正面図であり得る。図示のように、回転ステージ110は、チャネル109を含み得る。チャネル109は、回転ステージ110が光ファイバ102を受け入れる光ファイバチャネルであってもよい。チャネル109は、回転ステージ110の第1の端部103から回転ステージ110の第2の端部105まで延在し得る。いくつかの実施形態では、チャネル109は、少なくとも回転ステージ110が中心軸101周りに回転する間、回転ステージ110内に光ファイバ102を固定してもよい。
【0016】
[0038]回転ステージ110の回転中に光ファイバ102を固定するために、光ファイバアライメントシステム100Aは、機械的固定器118を含み得る。いくつかの実施形態では、図1A及び図1Bに示すように、光ファイバ102は、回転ステージ110のチャネル109から画像センサ120に向かって片持ち状に延出してもよい。機械的固定器118は、チャネル109から画像センサ120に向かって延在する光ファイバ102の一部107に接触するように位置付けられ得る。例えば、機械的固定器118は、回転中に光ファイバ102に接触し得る、光ファイバ102の両側に位置付けられた2つのパッドを含んでもよい。場合によっては、機械的固定器118は、回転中に光ファイバ102を固定するために光ファイバ102に圧縮力を与えてもよい。回転ステージ110がその中心軸周りに回転するときに、機械的固定器118は、回転ステージ110に対して一定の関係で光ファイバ102を固定するように構成され得る。
【0017】
[0039]光ファイバ102はまた、画像センサ120による撮像中に静止固定器112を使用して固定され得る。撮像中に、回転ステージ110内に光ファイバ102を固定するために、光ファイバアライメントシステム100Aは、静止固定器112を含み得る。静止固定器112は、光ファイバ102の一部に接触するように位置付けられ得る。例えば、静止固定器112は、チャネル109から画像センサ120に向かって延在する光ファイバ102の一部113を受け入れるために、回転ステージ110と画像センサ120との間に位置付けられてもよい。画像センサ120が光ファイバ102の出射面の画像を生成するとき、静止固定器112は、回転ステージ110に光ファイバ102を固定し得る。例えば、静止固定器112は、真空チャックであってもよい。いくつかの実施形態では、機械的固定器118は、回転ステージ110と静止固定器112との間に位置付けられてもよい。
【0018】
[0040]画像センサ120は、光ファイバ102がチャネル109内に配置されたとき、光ファイバ102の出射面の画像を生成するように位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、画像センサ120は、回転ステージ110の第2の端部105に隣接して位置付けられてもよい。画像センサ120は、光ファイバ102の出射面から出射された光を感知可能なセンサを含み得る。例えば、画像センサ120はカメラであってもよい。
【0019】
[0041]画像センサ120は、通信線128を介して制御部140と動作可能に結合され得る。回転ステージ110は、通信線148を介して制御部140と動作可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、画像センサ120が光ファイバ102の出射面の画像を生成した後、画像センサ120は、通信線128を介して制御部140に画像を送信してもよい。制御部140は、本明細書に記載の方法の様々なステップを実施し得る。例えば、制御部140は、画像センサ120から受信した出射面の画像に基づいて、回転ステージ110の回転角度を決定してもよい。制御部140は、通信線148を介して回転ステージ110に回転角度の指示を通信してもよい。指示の受信に応答して、回転ステージ110は、制御部140によって指定された回転角度まで回転し得る。図示していないが、いくつかの実施形態では、制御部140はまた、光源130と動作可能に結合されてもよい。
【0020】
[0042]光源130は、チャネル109に光132を出射するように位置付けられ得る。制御部140と動作可能に結合されている場合、光源130は、光132を出射するタイミングのための指示を受信し得る。光源130は、レーザ、発光ダイオード(LED)、アークランプ(arc lamp)、光ファイバ照明器、白熱光源、蛍光光源、燐光光源などを含む、適切な光源であってもよい。光源130は、出射角αでチャネル109に光132を出射し得る。出射角αは、図1A図1Eに示すように、回転ステージ110の中心軸101に対して非垂直な角度であってもよい。いくつかの実施形態では、出射角は、回転ステージ110の中心軸に対して傾斜角であってもよい。例えば、傾斜角は、回転ステージ110の中心軸に対して90°未満、80°未満、70°未満、60°未満、50°未満、40°未満、30°未満、20°未満、又は10°未満であってもよい。本明細書で完全に説明するように、傾斜角は、出射光132の光ファイバ102への光結合を容易にする。出射角は、チャネル109と一致しなくてもよい。したがって、光源130によってチャネル109に出射された光132は、光ファイバ102に結合され得る。
【0021】
[0043]図1Cは、別の例示的な実施形態による、図1Aに示す光ファイバアライメントシステムの回転ステージ110の構成要素を示す簡略化した概略図100Cを提供する。上述したように、回転ステージ110は、回転体アセンブリ114と、駆動アセンブリ116と、を含み得る。図示のように、静止固定器112は、回転ステージ110に隣接して位置付けられ得る。回転ステージ110の拡大図150は、静止固定器112から見て回転ステージ110の方を向いた正面図である。回転ステージ110は、光ファイバ102を受け入れるように構成され得る。光ファイバ102を受け入れるために、回転ステージ110は、チャネル109を含み得る。チャネル109は、回転ステージ110が光ファイバ102を受け入れる光ファイバチャネルであってもよい。チャネル109は、回転ステージ110の第1の端部103から回転ステージ110の第2の端部105まで延在し得る。チャネル109は、回転ステージ110の中心軸101に平行に延在し得る。図示のように、光ファイバ102は、チャネル109内に配置され得る。
【0022】
[0044]上述したように、回転ステージ110の回転中に光ファイバ102を固定するために、回転ステージ110は、機械的固定器118を含み得る。いくつかの実施形態では、光ファイバ102は、回転ステージ110のチャネル109から片持ち状に延出してもよい。機械的固定器118は、チャネル109の外側に延在する光ファイバ102の一部107に接触するように位置付けられ得る。機械的固定器118は、回転ステージ110が中心軸101周りに回転したとき、光ファイバ102を固定するように構成され得る。例えば、光ファイバ102に接触し、回転中に光ファイバ102を機械的に拘束し得る、光ファイバ102の両側に位置付けられた2つのパッドを、機械的固定器118は含んでもよい。機械的固定器118は、中心軸101周りに光ファイバ102を回転しつつ、光ファイバ102の物理的位置を保持し得る。言い換えれば、光ファイバ102の座標は、回転中に不変のままである。場合によっては、機械的固定器118は、回転中に光ファイバ102を固定するために光ファイバ102に圧縮力を与えてもよい。いくつかの実施形態では、機械的固定器118は、回転ステージ110と静止固定器112との間に位置付けられてもよい。
【0023】
[0045]回転ステージ110を回転するために、回転体アセンブリ114は、回転体ハブ122と、駆動スプロケット124と、1つ又は複数のローラ126と、を含み得る。駆動アセンブリ116は、回転ステージ110を回転するために回転体アセンブリ114に機械的に結合され得る。具体的には、駆動アセンブリ116は、回転エネルギーを駆動スプロケット124に伝達するモータ(図示せず)を含むことができ、駆動スプロケットは、回転エネルギーを回転体ハブ122及びローラ126に伝達し、それによって光ファイバ102を光ファイバチャネル109内で回転させる。
【0024】
[0046]図1Dは、図1A図1Cに示す回転ステージ110の構成要素を示す詳細な概略図を提供する。図1Dは、回転ステージ110の例示的な実施形態を示す。図示のように、回転ステージ110は、回転ステージ110を回転するための様々な構成要素を含み得る。例えば、回転ステージ110は、駆動モータ116を含んでもよい。駆動モータ116は、回転ステージ110を回転するための機械的エネルギーを与え得る。駆動モータ116は、駆動スプロケット124と機械的に結合され得る。駆動スプロケット124は、次に、1つ又は複数のローラ126と機械的に結合され得る。1つ又は複数のローラ126は、回転エネルギーを駆動スプロケット124から回転体ハブ122に伝達するように位置付けられ得る。回転体ハブ122は、その内部に光ファイバを配置するための光ファイバチャネル109を含み得る。機械的固定器118は、光ファイバチャネル109内に配置されたとき、光ファイバを把持又は固定するように、光ファイバチャネル109に隣接して位置付けられ得る。したがって、回転体ハブ122が回転すると、光ファイバチャネル109内に配置された光ファイバは、回転体ハブ122と共に回転する。いくつかの実施形態では、回転ステージ110は、テンションアーム138を含んでもよい。テンションアーム138により、1つ又は複数のローラ126は、回転体ハブ122に摩擦を加え得る。回転体ハブ122にテンションを加えることにより、回転体ハブ122の速度及び回転角度を正確に制御し得る。
【0025】
[0047]いくつかの実施形態では、本明細書に記載の光ファイバアライメントシステムはまた、並進ステージを含んでもよい。図1Eは、いくつかの実施形態による、並進ステージ155を含む、図1A図1Dに示す光ファイバアライメントシステムの構成要素を示す簡略化した概略図を提供する。光ファイバアライメントシステム100Eはこの構成で示しているが、光ファイバアライメントシステム100Eは、図1A図1Dに示す光ファイバアライメントシステム構成などの他の構成で構成されてもよいことを理解されたい。
【0026】
[0048]場合によっては、回転ステージ110内に配置された光ファイバ102は、回転されることに加えて並進される必要があってもよい(すなわち、光ファイバの位置は、回転軸に直交する方向において上下又は左右に調整されてもよい)。例えば、図示のように、光ファイバ102は、a軸に沿って上下、b軸に沿って画像センサに対して前後、及びc軸に沿って左右に調整されてもよい。光ファイバ102を外部本体とアライメントするために、光ファイバ102は、外部本体の1つ又は複数の構成要素とアライメントするように、a軸、b軸、及び/又はc軸に沿って調整される必要があり得る。a軸、b軸、及びc軸は、空間y軸、空間x軸、及び空間z軸に対応し得る。
【0027】
[0049]光ファイバ102を並進させるために、光ファイバアライメントシステム100Eは、並進ステージ155を含み得る。並進ステージ155は、回転ステージ110と動作可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、並進ステージ155は、外部本体(図示せず)に対してa軸及び/又はc軸に沿って回転ステージ110を調整してもよい。並進ステージ155はまた、静止固定器112を調整するように位置付けられ得る。機械的固定器118は、回転ステージ110と静止固定器112との間に位置付けられ得る。
【0028】
[0050]並進ステージ155は、通信線148を介して制御部140と動作可能に結合され得る。例示的なシナリオでは、画像センサ120は、光ファイバ102の出射面の画像を生成し、出射面の画像を、通信線128を介して制御部140に送信してもよい。制御部140は、光ファイバ102が並進オフセットを有すると決定し得る。並進オフセットに基づいて、制御部140は、光ファイバ102を並進させるために、通信線148を介して並進ステージ155に指示を送信し得る。制御部140から受信した指示に基づいて、並進ステージ155は、それに応じて光ファイバ102を並進させるように回転ステージ110を調整し得る。例えば、並進ステージ155は、回転ステージ110を昇降してもよい。場合によっては、並進ステージ155は、回転ステージ110を左右に調整してもよい。図示していないが、並進ステージ155は、回転ステージ110を移動させる機械的又は電動手段を含んでもよい。
【0029】
[0051]光ファイバ102など、本明細書で説明する光ファイバは、同時に又は一度に回転され、並進され得ることを理解されたい。他の場合では、光ファイバの回転及び並進は、アライメントプロセスの順次又は様々な段階で行われてもよい。
【0030】
[0052]図2Aは、図1A図1Eに示す光ファイバアライメントシステムの構成要素を示す簡略化した概略図である。図2Aに示すように、光ファイバ202に、及びそれを通る光出射の概略側面図200Aを示す。光ファイバ202は、光ファイバ102と同じであってもよい。光源230は、光源130と同じであってもよく、光ファイバ202に光232を出射し得る。図2Aに示すように、光ファイバ202は、コア205と、コア205に隣接して配置された一対のストレスロッド204と、コアを囲み、一対のストレスロッド204を囲むクラッド206と、バッファ208と、を含み得る。バッファ208は、光ファイバ202内のガラスにストレス緩和をもたらす材料を含んでもよい。図2Aに示すように、バッファ208の一部は、明確にするために除去されている。
【0031】
[0053]図2Aに示すように、光ファイバ202側から光ファイバ202に結合された光232は、入射後の光ファイバ内を伝播する。いくつかの実施形態では、バッファ208は、ファイバへの光結合を容易にするために除去されるが、他の実施形態では、光は、バッファ208を介して光ファイバ202に結合される。光を光ファイバに結合するためのいくつかの技術とは対照的に、本発明の実施形態は、利用し得る傾斜角の範囲が広いので、許容範囲のメトリックを改善した光ファイバに光を結合する方法及びシステムを提供する。
【0032】
[0054]当業者には明らかなように、偏波保持ファイバの場合、偏波保持ファイバ内を伝播する光の偏波状態が、ストレスロッドを通過する軸に平行又は垂直にアライメントされる場合、偏波保持ファイバ内を伝播する光の偏波状態は、光が偏波保持ファイバを伝播するときに保持される。したがって、本発明の実施形態は、光ファイバの角度方向を決定し、その結果、偏波保持ファイバから出射された光の偏波状態を決定する方法及びシステムを提供する。光ファイバの角度方向の決定は、光ファイバを別の光ファイバなどの光学要素とアライメントし、スプライスするときに有用であり得る。
【0033】
[0055]図2Bは、図1A図1Eに示す光ファイバアライメントシステムを使用して取得される光ファイバ202の出射面200Bの画像を示す図である。画像センサ220は、光ファイバ202の出射面の画像を生成するように位置付けられ得る。画像センサ220は、画像センサ120と同じものであってもよく、光ファイバの端部に隣接する位置から見た出射面200Bの画像を生成し得る。動作中、光は、光ファイバのクラッドに結合され、ファイバを通って伝播し、光ファイバ202の切断された端部222から出る。光が光ファイバ202の切断された端部222を出るとき、光ファイバ202の切断された端部222を出る出射光232のうちの一部に基づいて、出射光を撮像し得る。画像は、光ファイバ202のストレスロッド204、コア205、及びクラッド206に関連する異なる屈折率の結果として、光ファイバ202のストレスロッド204、コア205、及びクラッド206を示し得る。本明細書で完全に説明するように、画像のコントラストは、光ファイバ202のストレスロッド204、コア205、及びクラッド206を識別するために十分に高くし得る。したがって、本発明の実施形態を使用して、ストレスロッドの角度位置に関連し得る光ファイバの偏波軸は、光ファイバの様々な構成要素を示す画像を使用して基準フレームに対してアライメントされ得る。以下の説明は、2つのストレスロッドと、コアとを有する光ファイバに関するが、ストレスロッドの存在、ストレスロッドの数などは、光ファイバのタイプに応じて変化し得ることを理解されたい。
【0034】
[0056]図3Aは、本発明の一実施形態による、回転オフセットを有する光ファイバを示す例示的な出射画像300Aである。画像300Aは、図1A図1Eに示す光ファイバアライメントシステムの画像センサを使用して生成された。図示のように、出射画像300Aは、光ファイバ102のストレスロッド304、コア305、及びクラッド306に対応するものとして識別され得る部分を含み得る。光ファイバは、図1A図1Eに示すように、垂直軸とアライメントされるのではなく、回転オフセットと呼び得る所与の量だけ中心軸周りで回転されるストレスロッドをもたらすように、光ファイバアライメントシステムに配置した。本明細書に記載するように、回転オフセットを測定し、回転オフセットに等しい量だけ光ファイバを回転することによって、光ファイバを基準フレームにアライメントし得る。
【0035】
[0057]画像300Aでは、ストレスロッド304を、明るいクラッド306内の暗い円として示す。コア305をまた、クラッド306内の暗いスポットとして示す。通常、コア305は、図3Aに示すように、クラッド306の中心点付近に位置付けられる。ストレスロッド304及びコア305を通る軸は、垂直軸に対して右に傾斜しており、この回転は、回転オフセットとして特徴付けられる。
【0036】
[0058]図3Bは、図3Aに示す光ファイバ102の回転オフセットを計算するために使用される算出画像300Bを示す図である。アライメントの目的のために、ストレスロッド304は、y軸に沿って垂直にアライメントされることが望ましい場合がある。光ファイバ102の回転オフセットを計算するために、出射画像300Aに基づいて算出画像300Bを生成し得る。いくつかの画像処理方法のうちの1つを利用して、光ファイバの様々な構成要素を検出及び/又は識別し得る。したがって、算出画像300Bは、ストレスロッド304及びコア305に関連付けられた領域を含み得る。ストレスロッド304及びコア305を識別するために、第1の領域314A及び第2の領域314Bが、出射画像300Aにおいて識別され得る。第1の領域314A及び第2の領域314Bは、出射画像300A内のストレスロッド304とクラッド306との間のグレースケール又は色差によって識別され得る。同様に、コア305は、クラッド306とのグレースケール又は色差によって出射画像300A内で識別され得る。当業者には明らかなように、光ファイバ102に存在する幾何学的構造は、画像処理技術の一部として利用され得る。したがって、図示した光ファイバでは、コア、ストレスロッド、及びクラッドの円形断面形状を利用して、これらの構造を識別し得る。
【0037】
[0059]第1の領域314A及び第2の領域314Bが識別されると、第1の領域314A及び第2の領域314Bの垂直及び水平x-y座標が決定され得る。コア305に対応する中心領域315、及びクラッド306に対応する一般領域316について、垂直及び水平x-y座標を決定し得る。算出画像300Bは、垂直及び水平のx-y座標に基づいて生成され得る。
【0038】
[0060]回転オフセット量は、第1の領域314A及び第2の領域314Bについて計算され得る。回転オフセット量を計算するために、垂直回転オフセットθが、第1の領域314Aと第2の領域314Bとの両方から決定され得る。垂直回転オフセットθは、垂直オフセット軸350を識別することによって決定され得る。垂直オフセット軸350は、第1の領域314A、第2の領域314B、及び中心領域315の中心をアライメントすることによって決定され得る。垂直回転オフセットθは、垂直オフセット軸350を垂直y軸と比較することによって決定され得る。垂直オフセット軸350が垂直y軸に対して回転する量は、垂直回転オフセットθであってもよい。垂直回転オフセットθを使用して、回転オフセット量を第1の領域314A及び第2の領域314Bから決定し得る。回転オフセットは、光ファイバ102の回転オフセット量に基づいて決定され得る。
【0039】
[0061]回転オフセットは、光ファイバ102が基準フレーム又は外部本体に対するアライメント許容範囲内にあるか否かを決定するために使用され得る。外部本体に対する光ファイバ102のアライメントのために、ストレスロッド304は、特定の角度方向にある必要があり得る。例えば、光ファイバ102が別の光ファイバとスプライスされる場合、ストレスロッド304は、他の光ファイバのストレスロッドとアライメントするように方向付けられる必要があり得る。したがって、回転オフセットを使用して、光ファイバ102の方向、具体的にはストレスロッド304の方向を決定し得る。
【0040】
[0062]光ファイバ102の回転オフセットがアライメント許容範囲内にあると決定された場合、光ファイバ102は、光ファイバアライメントシステムから解放され得る。しかしながら、光ファイバ102の回転オフセットがアライメント許容範囲内にない場合、光ファイバ102は、光ファイバ102を所定の角度配向に方向付けるように回転されるか、又は他の方法で調整されてもよい。アライメント許容範囲は、用途に応じて異なり得る。例えば、融着スプライスなどのいくつかの用途では、アライメント許容範囲は小さくてもよく、それにより、光ファイバ102の方向の変動を最小限に抑え得る。他の用途では、アライメント許容範囲は、大きくてもよく、それにより、光ファイバ102の角度方向に対して柔軟性を持ち得る。
【0041】
[0063]光ファイバ102の回転オフセットがアライメント許容範囲内にないとき、光ファイバ102は、図1A図1Eに関して図示し、説明した光ファイバアライメントシステムを使用して回転されてもよい。回転角度は、光ファイバ102の回転オフセットに基づいて決定され得る。回転角度は、垂直オフセット軸350が垂直y軸とアライメントするために必要な回転の程度又は量であってもよい。
【0042】
[0064]回転量に基づいて光ファイバ102を回転させた後、光ファイバ102の別の出射画像が、画像センサによって生成され得る。図8A図8Dに関して以下に詳細に説明するように、いくつかの実施形態では、光ファイバ102は、回転オフセット及び並進オフセットが補正されるまで回転と並進との両方が可能である。
【0043】
[0065]図4Aは、図1A図1Eに示す光ファイバアライメントシステムを使用して回転オフセットを補正するための回転後の図3Aの光ファイバを示す例示的な出射画像の図である。図4Aには、図1A図1Eに示す光ファイバアライメントシステムを使用して回転オフセットを補正するために回転後の図3Aの光ファイバを示す例示的な出射画像400Aを示す。出射画像300Aと同様に、出射画像400Aは、光ファイバ102の出射面によって画定される平面に存在する光ファイバ102の構成要素を示し、ストレスロッド304、コア305、及びクラッド306を示す。光ファイバの回転のために、ストレスロッド304、コア305、及びクラッド306が出射画像400Aに示されている結果の角度方向と、出射画像300Aに示されている角度方向とは異なる。
【0044】
[0066]図4Bは、図4Aに示す光ファイバの回転オフセットの補正を検証するために使用される算出画像を示す図である。図4Bでは、算出画像400Bが、図4Aで撮像した光ファイバ102の回転オフセットの補正を検証するために使用される。算出画像400Bは、算出画像300Bに関して上述したものと同様の方法で、出射画像400Aから生成され得る。図示のように、算出画像400Bは、回転位置にあるストレスロッド304に対応する第1の領域414A及び第2の領域414Bを含み得る。算出画像400Bはまた、回転位置にあるコア305及びクラッド306にそれぞれ対応するコア415及びクラッド領域416を含み得る。算出画像300Bとは異なり、算出画像400Bは、第1の領域414A及び第2の領域414Bに対する垂直回転オフセットθを有していなくてもよい。代わりに、第1の領域414A、第2の領域414B、及びコア415の中心が、垂直オフセット軸450を識別するためにアライメントされるとき、垂直オフセット軸450は、垂直y軸とアライメントする。したがって、決定された場合、垂直回転オフセットθは、0になる。上記の説明が、ストレスロッド304の垂直アライメント、すなわち垂直オフセット軸450を垂直y軸とアライメントすることに関する一方で、ストレスロッド304は、任意の他の方向にアライメントされてもよい。
【0045】
[0067]いくつかの実施形態では、光ファイバ102の並進オフセットが、回転オフセットに加えて、決定されてもよい。図示していないが、光ファイバ102の並進オフセットは、光ファイバ102が、x方向、y方向、又はz方向に並進又は位置付けられる量であってもよい。例えば、光ファイバ102は、第1の領域314A及び第2の領域314Bが回転して、外部本体とアライメントされないように、回転オフセットを有してもよい。光ファイバ102はまた、光ファイバ102が外部本体に対して上下左右に移動するように調整される必要があるように、並進オフセットを有してもよい。
【0046】
[0068]本明細書に記載の光ファイバアライメントシステム及び関連する方法は、他のタイプのファイバに、並びに/又はファイバのストレスロッド及びコアの構成に、使用されてもよい。様々な実施形態において、光ファイバアライメントシステムは、ボウタイ(bow-tie)ファイバ、パンダ(panda)ファイバ、マルチコアファイバ、楕円ファイバ、フォトニック結晶光ファイバなどのための別のタイプのアライメントシステムであってもよい。
【0047】
[0069]図5Aは、図1A図1Eに示す光ファイバアライメントシステムを使用して取得されたフォトニック結晶ファイバ端部面の図である。図5Aは、図1A図1Eの光ファイバアライメントシステム100Aなどの光ファイバアライメントシステムを使用して、アライメント前の光ファイバ102の出射面によって画定される平面に存在する光ファイバ102の構成要素を示す画像500Aである。フォトニック結晶光ファイバ102の出射面は、回転オフセットを有していてもよい。フォトニック結晶光ファイバ102は、回転オフセットに基づいて光ファイバアライメントシステムを使用して回転され、フォトニック結晶光ファイバ102の回転後に、フォトニック結晶光ファイバ102の出射面の画像500Bが生成され得る。
【0048】
[0070]図5Bは、図1A図1Eに示す光ファイバアライメントシステムを使用して回転オフセットを補正するための回転後のフォトニック結晶ファイバ端部面の画像である。フォトニック結晶光ファイバ102は、任意のロッドを含まないが、複数のコア504の存在により、図3A図3B図4A、及び図4Bに関連して上述したように、フォトニック結晶光ファイバ102の回転オフセットを決定するための同様の技術を使用し得る。次に、回転オフセットに基づいて、フォトニック結晶光ファイバ102の回転角度を決定し得る。したがって、画像500Bは、フォトニック結晶光ファイバ102を回転角度だけ回転した後のフォトニック結晶光ファイバ102の出射面を示している。図5A及び図5Bに示すように、回転角度は約10度であった。
【0049】
[0071]図6は、本発明の一実施形態による、ファイバをアライメントする方法600を示す簡略化したフローチャートである。説明を容易にするために、方法600は、図1A及び図1Bの要素を参照して説明される。
【0050】
[0072]方法600は、回転ステージに光ファイバを配置すること(605)、を含む。図1A図1Eを参照すると、光ファイバ102を回転ステージ110上に配置することができ、例えば、光ファイバ102を回転ステージ110のチャネル109内に配置することができる。本方法はまた、回転ステージに対して光ファイバを固定すること(610)、を含む。いくつかの実施形態では、回転ステージに光ファイバを固定することは、光ファイバを真空チャックに接触させることと、真空チャックを使用して光ファイバに真空を誘導することと、を含んでもよい。例えば、図1A図1Eを参照すると、回転ステージ110に対して光ファイバ102を定位置に固定することは、光ファイバ102の一部113を真空チャックである静止固定器112に接触させ、真空チャックを使用して光ファイバ102に真空を誘導すること、を含んでもよい。
【0051】
[0073]本方法は、回転ステージの光ファイバを照明すること(615)、を更に含む。いくつかの実施形態では、回転ステージの光ファイバを照明することは、光ファイバに対して傾斜角で光ファイバに光を出射すること、を含んでもよい。例えば、図1A図1Eを参照すると、光ファイバ102は、回転ステージ610の光源130によって照明されてもよい。いくつかの実施形態では、光ファイバ102を照明することは、光ファイバ102に対して傾斜角で光ファイバ102に光を出射すること、を含んでもよい。本方法はまた、光ファイバの出射面の初期画像を収集すること(620)、を含む。図1A図1Eを参照すると、光ファイバ102の出射面の初期画像は、例えば、画像センサ120を使用して収集され得る。
【0052】
[0074]本方法は、初期画像に基づいて光ファイバの回転オフセットを計算すること(625)、を含み得る。例えば、図1A図1Eを参照すると、光ファイバ102の回転オフセットを計算してもよい。回転オフセットを、光ファイバ102の出射面の初期画像を使用して計算してもよい。いくつかの実施形態では、初期画像に基づいて光ファイバの回転オフセットを計算することは、光ファイバの出射面の初期画像内の第1の領域及び第2の領域を識別することと、第1の領域及び第2の領域に基づいて光ファイバの回転オフセット量を計算することと、回転オフセット量に基づいて回転オフセットを計算することと、を更に含んでもよい。場合によっては、本方法はまた、光ファイバの出射面の初期画像内の光ファイバの中心領域を識別することと、中心領域に基づいて光ファイバの垂直軸を決定することと、出射面内の第1の領域及び第2の領域について垂直軸に対する垂直回転オフセットを決定することと、を更に含んでもよい。いくつかの実施形態では、本方法は、図7に関して詳細に説明するように、光ファイバの並進オフセットを決定すること、を含んでもよい。
【0053】
[0075]本方法はまた、回転オフセットがアライメント許容範囲内にあるか否かを試験すること(630)、を含み得る。いくつかの実施形態では、本方法は、光ファイバの並進オフセットを計算することと、光ファイバの並進オフセットが許容範囲内にあるか否かを決定することと、を更に含んでもよい。回転オフセットがアライメント許容範囲内にある場合、本方法は、光ファイバを解放すること(640)、を含む。例えば、図1A図1Eを参照すると、光ファイバ102は、回転ステージ110から解放されてもよい。光ファイバ102を解放することは、真空チャックによって加えられた真空を光ファイバ102に解放すること、を含み得る。光ファイバ102が解放されると、光ファイバ102は、回転ステージ110から除去され得る。
【0054】
[0076]回転オフセットがアライメント許容範囲内にない場合、本方法は、回転ステージで光ファイバを回転すること(635)、を含む。図1A図1Eを参照すると、光ファイバ102は、例えば、回転ステージ110で回転してもよい。光ファイバ102を回転することは、例えば、真空チャックによって光ファイバ102に加えられた真空を解放することによって光ファイバ102を解放すること、を含んでもよい。いくつかの実施形態では、本方法は、回転ステージで光ファイバを回転する前に、光ファイバを解放すること、を含んでもよい。例えば、図1A図1Eを参照すると、光ファイバ102を回転する前に、光ファイバ102を、機械的固定器を介した回転のために固定してもよい。機械的固定器118は、回転中に回転ステージ110に光ファイバ102を固定し得る。回転ステージ110は、回転オフセットに基づいて光ファイバ102を回転し得る。場合によっては、これは、回転オフセットに基づいて決定された回転角度まで光ファイバ102を回転すること、を含んでもよい。
【0055】
[0077]いくつかの実施形態では、回転オフセットに基づいて回転角度を計算し、回転オフセットに基づいて回転ステージで光ファイバを回転することは、回転ステージで光ファイバを回転角度まで回転すること、を更に含んでもよい。
【0056】
[0078]方法は、光ファイバの出射面の少なくとも1つ以上の追加画像を反復的に収集すること(645)、を含む。例えば、本方法は、光ファイバの回転オフセットがアライメント許容範囲内にあり、光ファイバが解放されるまで、反復ごとに新規の画像を収集することを反復的に繰り返すこと(640)、ができる。
【0057】
[0079]いくつかの実施形態では、方法600は、光ファイバを並進すること(650)、を含んでもよい。このような実施形態では、方法600は、図7の方法700に続き得る。
【0058】
[0080]図7は、本発明の一実施形態による、並進を伴うファイバをアライメントする方法を示す簡略化されたフローチャートである。方法700は、方法600と組み合わせて説明しているが、方法600と方法700との両方が個別に実施されてもよく、あるいは方法600からの1つ又は複数のステップが、方法700からのステップと組み合わせて実施されてもよいことを理解されたい。
【0059】
[0081]方法700は、並進オフセットを計算すること(705)、を含み得る。並進オフセットは、方法600からステップ625でキャプチャされた画像に基づいて計算され得る。一例では、図1A図1Eを参照すると、光ファイバ102の並進オフセットを計算してもよい。並進オフセットを、光ファイバ102の出射面の初期画像を使用して計算してもよい。並進オフセットを計算する詳細な説明を、図8A図8Dを参照して説明する。
【0060】
[0082]方法700はまた、並進オフセットがアライメント許容範囲内にあるか否かを試験すること(710)、を含み得る。並進オフセットがアライメント許容範囲内にある場合、方法は、図6に戻り、具体的には、方法700は、図6のステップ645に戻り得る。例えば、本方法は、回転オフセット又は並進オフセットのうちの少なくとも一方がアライメント許容範囲内にあるまで、光ファイバを回転し、並進し続けてもよい。
【0061】
[0083]回転オフセットがアライメント許容範囲内にない場合、方法700は、光ファイバを並進すること(715)、を含み得る。図1A図1Eを参照すると、光ファイバ102を、例えば、並進ステージ155によって回転ステージ110で並進してもよい。光ファイバ102を並進することは、例えば、真空チャックによって光ファイバ102に加えられた真空を解放することによって光ファイバ102を解放すること、を含んでもよい。いくつかの実施形態では、本方法は、回転ステージ110で光ファイバを並進する前に、光ファイバを固定すること、を含んでもよい。例えば、図1A図1Eを参照すると、光ファイバ102を並進する前に、機械的固定器118を介して並進のために光ファイバ102を固定してもよい。機械的固定器118は、並進中に回転ステージ110に光ファイバ102を固定し得る。並進ステージ155は、並進オフセットに基づいて回転ステージ110で光ファイバ102を並進し得る。
【0062】
[0084]光ファイバが並進されると、本方法は、ステップ(720)を介してステップ705に戻り得る。いくつかの実施形態では、ステップ720は、新規の並進位置において、光ファイバの新規の並進オフセットを計算するために、ステップ610、615及び/又は620のうちの1つ又は複数を含んでもよい。
【0063】
[0085]図6及び図7に示す特定のステップは、本発明の一実施形態による、特定の方法600及び/又は700を提供することを理解されたい。代替の実施形態によれば、他の一連のステップが実施され得る。例えば、本発明の代替の実施形態は、上記で概説したステップを異なる順序で実施してもよい。更に、図6及び図7に示す個々のステップは、個々のステップに適切であるように様々な順序で実施され得る複数のサブステップを含み得る。更に、特定の用途に応じて、追加のステップが、追加又は除去され得る。当業者は、多くの変形形態、修正形態、及び代替形態を認識するであろう。
【0064】
[0086]ここで図8A図8Dを参照すると、並進オフセットを計算し、回転オフセットと共に並進オフセットを補正するための例示的な実施形態が提供される。図8Aは、図1A図1Eに示す光ファイバアライメントシステムを使用して取得された第1のファイバの出射面の第1の位置を示す図である。図8Bは、図1A図1Eに示す光ファイバアライメントシステムを使用して取得された第2のファイバの出射面の第2の位置を示す図である。図8Cは、図1図1Eに示す光ファイバアライメントシステムを使用して取得された第1のファイバの出射面の第1の目標位置を示す図である。図8Dは、図1図1Eに示す光ファイバアライメントシステムを使用して取得された第2のファイバの出射面の第2の目標位置を示す図である。以下で完全に説明するように、一連の算出画像800A~800Dは、図1A図1Eに示す光ファイバアライメントシステムを使用して、第1の光ファイバ902Aなどの第1の光ファイバと、第2の光ファイバ902Bなどの光構成要素とのアライメント中に使用され得る。
【0065】
[0087]図8Aを参照すると、算出画像800Aは、図9A図9Cに示す第1の光ファイバ902Aなど、第1の光ファイバの第1の出射面802Aの生成された初期画像に基づいて生成され得る。同様に、図8Bに示すように、算出画像800Bは、図9A図9Cに示す第2の光ファイバ902Bなど、第2の光ファイバの第2の出射面802Bの生成された初期画像に基づいて生成され得る。算出画像800A及び算出画像800Bは、同じ初期画像から生成されてもよい。言い換えると、単一の初期画像は、第1の出射面802Aと第2の出射面802Bとの両方を生成し得る。画像処理技術を利用して、第1の出射面802Aのサブ画像及び第2の出射面802Bのサブ画像を処理し得る。
【0066】
[0088]算出画像800Aを生成するために、第1の領域812A、第2の領域814A、及び第1の中心領域815Aが、識別され得る。第1の領域812A及び第2の領域814Aは、第1の光ファイバ902Aのストレスロッドに対応し、第1の中心領域815Aは、第1の光ファイバ902Aのコアに対応し得る。第1の領域812A及び第2の領域814Aが識別されると、第1の領域812A及び第2の領域814A、並びに第1の中心領域815Aの垂直及び水平x-y座標が、決定され得る。第1の領域812A、第2の領域814A、及び中心領域815Aに基づいて、第1の位置808Aが、第1の出射面802Aについて識別され得る。
【0067】
[0089]算出画像800Bを生成するために、第3の領域812B、第4の領域814B、及び第2の中心領域815Bが、識別され得る。第3の領域812B及び第4の領域814Bは、第2の出射面802Bのストレスロッドに対応し、第2の中心領域815Bは、第2の出射面802Bのコアに対応し得る。第3の領域812B及び第4の領域814Bが識別されると、第3の領域812B及び第4の領域814B、並びに第2の中心領域815Bの垂直及び水平x-y座標が、決定され得る。第3の領域812B、第4の領域814B、及び第2の中心領域815Bに基づいて、第2の位置808Bが、第2の出射面802Bについて識別され得る。
【0068】
[0090]第1の出射面802Aの第1の目標位置810A、及び第2の出射面802Bの第2の目標位置810Bは、識別された第1の位置808A、及び識別された第2の位置808Bに基づいて決定され得る。例えば、第1の目標位置810A及び第2の目標位置810Bは、第1の出射面802A及び第2の出射面802Bの全体的なアライメントオフセットを使用して決定され得る。全体的なアライメントオフセットは、第1の出射面802Aの第1のアライメントオフセット及び第2の出射面802Bの第2のアライメントオフセットに基づき得る。アライメントオフセットは、第1の出射面802Aと第2の出射面802Bとのミスアライメントの測定値であってもよい。
【0069】
[0091]特に、第1の目標位置810Aは、第1のアライメントオフセットに基づいて決定されてもよく、第2の目標位置810Bは、第2のアライメントオフセットに基づいて決定されてもよい。第1のアライメントオフセットは、第1の出射面802Aの第1の回転オフセットを含み得る。同様に、第2のアライメントオフセットは、第2の出射面802Bの第2の回転オフセットを含み得る。出射面802A及び802Bの第1の回転オフセット及び第2の回転オフセットはそれぞれ、第1の回転オフセット量及び第2の回転オフセット量に基づき得る。第1の回転オフセット量は、第1の領域812A及び第2の領域814Aについて計算され、第2の回転オフセット量は、第3の領域812B及び第4の領域814Bについて計算され得る。第1の回転オフセット量を計算するために、第1の垂直回転オフセットθyAが、第1の領域812Aと第2の領域814Aとの両方から決定され得る。同様に、第2の垂直回転オフセットθyBが、第3の領域812Bと第4の領域814Bとの両方から決定され得る。第1の垂直オフセット軸850Aは、第1の垂直回転オフセットθyAに基づいて決定され、第2の垂直オフセット軸850Bは、第2の垂直回転オフセットθyBに基づいて決定され得る。第1の垂直回転オフセットθyA及び第2の垂直回転オフセット垂直θyBを使用して、第1の回転オフセット量及び第2の回転オフセット量はそれぞれ、第1の領域812A及び第2の領域814A、並びに第3の領域812B及び第4の領域814Bについて決定され得る。
【0070】
[0092]いくつかの実施形態では、第1のアライメントオフセット及び第2のアライメントオフセットはそれぞれ、第1の並進オフセットと、第2の並進オフセットと、を含んでもよい。第1の並進オフセット及び第2の並進オフセットは、第1の出射面802A及び第2の出射面802Bがz軸に沿って並進される、又はミスアライメントされる量であってもよい。図8A及び図8Bに示すように、第1の出射面802Aは、最小の、又は存在しない第1の並進オフセットを有してもよい一方で、第2の出射面802Bは、第2の並進オフセットを有してもよい。したがって、第1の出射面802Aは、第1の並進オフセットを固定するために並進される必要がない一方で、第2の出射面802Bは、第2の並進オフセットを固定するために並進すること(すなわち、上、下、右、又は左に移動するように調整されること)を必要とし得る。
【0071】
[0093]図8Cに示すように、図8Aからの第1の領域812A、第2の領域814A、及び第1の中心領域815Aの第1の回転オフセット量に基づいて、目標の第1の領域822A、目標の第2の領域824A、及び目標の第1の中心領域825Aが、決定され得る。同様に、図8Dに示すように、図8Bからの第3の領域812B、第4の領域814B、及び第2の中心領域815Bの第2の回転オフセット量に基づいて、目標の第3の領域822B、目標の第4の領域824B、及び目標の第2の中心領域825Bが、決定され得る。これらの目標領域は、それぞれの光ファイバが目標位置810A及び810Bに回転された場合、第1の出射面802A及び第2の出射面802Bの対応するストレスロッド及びコアの位置を示す。
【0072】
[0094]第1の領域822A及び第2の領域824Aを使用して、第1の目標位置810Aが決定され得る。具体的には、目標の第1の垂直オフセット軸860Aが、決定され得る。同様に、第3の領域822B及び第4の領域824Bを使用して、目標の第2の垂直オフセット軸860Bが決定され、それによって、第2の目標位置810Bを識別し得る。図示のように、目標の第1の垂直オフセット軸860Aは、垂直y軸とアライメントし得る。したがって、調整後の第1の出射面802Aは、0の調整された第1の垂直回転オフセットθyAを有し得る。第2の出射面802Bはまた、0の調整された第2の垂直回転オフセットθyBを有し得る。これにより、第1の出射面802Aと第2の出射面802Bとをアライメントし得る。アライメントを検証するために、上述したように、調整されたアライメントオフセットは、算出画像800C及び800Dについて計算され得る。調整されたアライメントオフセットがアライメント許容範囲内にある場合、第1の出射面802A及び第2の出射面802Bは、光ファイバアライメントシステムから解放され得る。他の実施形態では、調整されたアライメントオフセットがアライメント許容範囲内にある場合、光ファイバアライメントシステムは、第1の出射面802Aと第2の出射面802Bとを互いにスプライスしてもよい。他の実施形態では、第2の光ファイバ902Bは異なる光学要素であってもよいことを理解されたい。そのような場合、領域812B、814B、822B、及び824Bは、領域812A、814A、822A、及び824Aがアライメントされるべき光学要素の1つ又は複数の構成要素に対応し得る。
【0073】
[0095]いくつかの実施形態では、第1の目標位置810A及び第2の目標位置810Bが、算出画像800A及び算出画像800Bを生成するために使用される初期画像内の画素に基づいて決定される。例えば、第1の出射面802Aの第1の中心領域815Aの画素座標が決定されてもよく、第2の出射面802Bの第2の中心領域815Bの画素座標が決定されてもよい。第1の中心領域815Aが、第1の位置808Aの第1の中心点として識別され、第2の中心領域815Bが、第2の位置808Bの第2の中心点として識別され得る。第1の位置808Aの第1の中心点と第2の位置808Bの第2の中心点との間の距離が、決定され得る。次いで、第1の中心点と第2の中心点との間の距離に基づいて、第1の目標位置810A及び第2の目標位置810Bが、決定され得る。図示のように、第1の目標位置810A及び第2の目標位置810Bは、第1の中心点及び第2の中心点を算出画像800C及び800Dの原点にアライメントすることによって決定され得る。アライメントシナリオに応じて、第1の出射面802Aは、第2の出射面802Bとアライメントされ、第2の出射面802Bは、第1の出射面802Aとアライメントされ、又は第1の出射面802Aと第2の出射面802Bとは両方とも、互いにアライメントされるように調整され得る。シナリオに応じて、第1の目標位置810A及び第2の目標位置810Bは、識別され得る。
【0074】
[0096]第1の目標位置810A及び第2の目標位置810Bが識別された後、第1の光ファイバ及び第2の光ファイバの一方又は両方は、修正位置に調整され得る。第1の出射面802Aが第1の目標位置810Aにあり、第2の出射面802Bが第2の目標位置810Bにあるように、修正位置は、第1の光ファイバ及び第2の光ファイバの位置であってもよい。上述したように、第1の光ファイバ及び/又は第2の光ファイバの位置を調整することは、本明細書で説明したような光ファイバアライメントシステムを使用してファイバを回転及び/又は並進すること、を含み得る。
【0075】
[0097]図9Aは、本発明の一実施形態による、第1のファイバと光学要素とのアライメント前の光ファイバアライメントシステムの構成要素を示す簡略化した概略図である。この例示的な実施形態では、光学要素は第2の光ファイバであるが、第2の光ファイバは、第1の光ファイバをアライメントし、スプライスする任意のタイプの光学要素であってもよいことを理解されたい。
【0076】
[0098]図9A図9Cに関連して説明したように、本明細書に示す光ファイバアライメントシステム900を使用して、2つの光ファイバをアライメントし、スプライスし得る。図9Aに示すように、第1の光ファイバ902A及び第2の光ファイバ902Bを設けている。光ファイバアライメントシステム900は、図1A図1Eの光ファイバアライメントシステム100A~100Eと同じ又は同様であってもよい。図示していないが、第1の光ファイバ902A及び第2の光ファイバ902Bはそれぞれ、第1の回転ステージ及び第2の回転ステージ内に配置されることが理解される。第2の光ファイバ902Bが異なるタイプの光学要素である実施形態では、光学要素は、図示のように第2の回転ステージに配置されなくてもよい。代わりに、第1の光ファイバ902Aを光学要素と適所にアライメントする(例えば、回転及び/又は並進する)間、非ファイバ光学要素は静止したままであってもよい。第1の光ファイバ902A及び第2の光ファイバ902Bはそれぞれ、第1のコア905Aと、第2のコア905Bと、を有し得る。
【0077】
[0099]第1の光源930Aが、第1の光ファイバ902Aに光932Aを出射するように位置付けられ得る。同様に、第2の光源930Bが、第2の光ファイバ902Bに光932Bを出射するように位置付けられ得る。第1の光ファイバ902Aに出射された光932Aは、第1の光ファイバ902Aに入射し、そこを通って伝播し得る。同様に、光932Bは、第2の光ファイバ902Bに入射し、そこを通って伝播し得る。第1の光ファイバ902Aの第1の出射面、及び第2の光ファイバ902Bの第2の出射面は、反射器922に隣接して位置付けられ得る。反射器922は、第1の光ファイバ902A及び第2の光ファイバ902Bからそれぞれ第1の出射面及び第2の出射面を介して出射された光を、画像センサ920に方向転換し得る。画像センサ920は、図9Aに示すように、第1の光ファイバ902Aの第1の出射面の、及び第2の光ファイバ902Bの第2の出射面の、初期画像を生成し得る。
【0078】
[0100]第1の光ファイバ902A及び第2の光ファイバ902Bのアライメントオフセットは、図9Aに示すように生成された初期画像に基づいて決定され得る。アライメントオフセットに基づいて、第1の光ファイバ902A及び第2の光ファイバ902Bが、調整され得る。第1の光ファイバ902A及び第2の光ファイバ902Bが調整された後、第1の出射面及び第2の出射面の追加の画像が生成され得る。調整されたアライメントオフセットは、追加の画像に基づいて決定され得る。調整されたアライメントオフセットが、アライメント許容範囲内にある場合、第1の光ファイバ902A及び第2の光ファイバ902Bは、互いにスプライスされ得る。その他、アライメント許容範囲が達成されるまで、アライメント調整プロセスが繰り返され得る。回転アライメントに加えて、アライメント調整プロセスはまた、スプライス前の第1の光ファイバ902A及び第2の光ファイバ902Bの一方又は両方の並進を含み得る。
【0079】
[0101]図9Bは、本発明の一実施形態による、第1の光ファイバ902Aと第2の光ファイバ902Bとのアライメント後の、及び第1の光ファイバ902Aと第2の光ファイバ902Bとの接触前の光ファイバアライメントシステムの構成要素を示す簡略化した概略図である。図9Bに示すように、反射器922は、第1の光ファイバ902Aと第2の光ファイバ902Bとの間に配置される初期位置から除去され得る。
【0080】
[0102]図9Cは、本発明の一実施形態による、第1の光ファイバ902Aと第2の光ファイバ902Bとを物理的に接触させた後の光ファイバアライメントシステムの構成要素を示す簡略化した概略図である。図9Cに示すように、第1の光ファイバ902A及び第2の光ファイバ902Bは、それらの出射面で互いに接合され、いくつかの適切なファイバスプライスプロセスのうちの1つを使用してスプライスされている。したがって、本発明の実施形態を利用すると、回転アライメントプロセスは、偏波保持ファイバをアライメントするために利用され、これにより、ファイバスプライスの存在にもかかわらず、偏波保持ファイバ内を伝播する光の偏波状態は、伝播中に保持され得る。
【0081】
[0103]図10は、本発明の一実施形態による、光ファイバをアライメントする方法1000を示す簡略化したフローチャートである。説明を容易にするために、方法1000は、図1A図1Eの要素を参照して説明しているが、方法1000の使用は、図1A図1Eに示す特定の光ファイバアライメントシステムに限定されないことが理解されよう。
【0082】
[0104]本方法は、第1の回転ステージに第1の光ファイバを配置すること(1005)、を含む。例えば、光ファイバ102は、図1A図1Eを参照して説明したように、回転ステージ110に配置されてもよい。本方法はまた、第1の回転ステージに第1の光ファイバを固定するために、第1の静止固定器を係合すること(1010)、を含む。例えば、光ファイバ102の一部107は、静止固定器112と接触し、係合されると、静止固定器112は、光ファイバ102の一部107を定位置に固定してもよい。いくつかの実施形態では、第1の静止固定器は真空チャックであってもよく、第1の静止固定器を係合することは、真空チャックを使用して第1の光ファイバに真空を誘導すること、を含んでもよい。
【0083】
[0105]本方法は、第1の光ファイバの第1の出射面の初期画像を収集すること(1015)、を含む。図1A図1Eを参照すると、第1の光ファイバ102の第1の出射面の初期画像は、画像センサ120を使用して収集され得る。
【0084】
[0106]本方法はまた、初期画像に基づいて、第1の出射面の第1の位置を決定すること(1020)、を含む。第1の位置に基づいて、第1の出射面の第1の目標位置を決定し得る(1025)。本方法は、第1の光ファイバを解放するために第1の静止固定器を係合解除すること(1030)、を含む。上述したように、第1の静止固定器は、真空チャックであってもよく、第1の静止固定器を係合解除することは、真空チャックによって第1の光ファイバに加えられた真空を解放すること、を含み得る。
【0085】
[0107]本方法はまた、回転中に第1の光ファイバを固定するために第1の機械的固定器を係合すること(1035)、を含む。例えば、図1A図1Eを参照すると、機械的固定器118は、回転のために光ファイバ102を固定するために、光ファイバ102の一部107に接触し得る。いくつかの実施形態では、第1の機械的固定器は、第1の静止固定器の係合解除(1030)前に係合されてもよい(1035)。他の実施形態では、第1の機械的固定器は、第1の静止固定器の係合解除(1030)と同時に又は一度に、単一のステップで係合されてもよい(1035)。
【0086】
[0108]第1の機械的固定器が係合されると、第1の光ファイバを第1の目標位置に回転し得る(1040)。図1A図1Eを参照すると、光ファイバ102は、回転体アセンブリ114を使用して回転され得る。第1の光ファイバが第1の目標位置に回転されると、本方法はまた、第1の光ファイバを解放するために、第1の機械的固定器を係合解除すること(1045)、を含み得る。
【0087】
[0109]任意選択で、本方法は、第1の静止固定器を再係合すること(1050)、を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1の光ファイバは、第2の目標位置まで更に回転され、したがって、第1の光ファイバを第2の目標位置に回転する前に、第1の静止固定器は、再係合されてもよい。
【0088】
[0110]他の実施形態では、第1の目標位置への第1の光ファイバの回転は、第1の光ファイバの中間位置配置が必要であってもよい。例えば、第1の光ファイバの回転オフセットは、180°の回転が必要であってもよい。180°の回転を達成するために、第1の段階で第1の光ファイバを中間位置まで90°回転させてもよい。一旦中間位置になると、第1の機械的固定器は、係合解除し(1045)、第1の静止固定器は、再び係合し得る(1050)。回転アセンブリは、第2のステップで第1の光ファイバを第1の目標位置まで更に90°回転して、完全な180°の回転を達成するために、第1の機械的固定器を再係合して、第1の静止固定器を係合解除する前に、中立位置に戻すように調整し得る。いくつかの実施形態では、回転ステージ110は、光ファイバ102が固定されている間に予備回転され、次いで、90°を超える回転が単一のステップで達成されるように光ファイバ102を所望の回転角度に回転してもよい。当業者には明らかなように、回転ステップのサイズは、90°である必要はなく、小さいステップのサイズが利用され得る。更に、この例では90°の2つの等しいステップのサイズが利用されているが、これは必要ではなく、ステップのサイズは、合計して所望の総回転角度になる等しくないものであってもよい。当業者は、多くの変形形態、修正形態、及び代替形態を認識するであろう。
【0089】
[0111]本発明の実施形態は、第1の静止固定器を使用することによって、光ファイバの長手方向軸の方向の正確な制御を提供する。一例として、第1の光ファイバが、第1の目標位置に回転され、第1の機械的固定器が、第1の光ファイバを解放するために、係合解除された後、第1の静止固定器は、例えば、真空を引いて第1の光ファイバを第1の静止固定器の長さに沿って延在するv溝内に位置決めすることによって再係合されてもよい。したがって、回転後、第1の光ファイバの長手方向軸は、回転前にそれが位置していた所と同じ位置に戻される。
【0090】
[0112]他の実施形態では、本方法は、第2の回転ステージに第2の光ファイバを配置することと、第2の回転ステージに第2の光ファイバを固定するために第2の静止固定器を係合することと、初期画像を収集することであって、初期画像が、第1の光ファイバの第1の出射面、及び第2の光ファイバの第2の出射面を含む、収集することと、初期画像に基づいて、第2の出射面の第2の位置を決定することと、第2の出射面の第2の目標位置を決定することと、第2の光ファイバを解放するために第2の静止固定器を係合解除することと、回転中に第2の光ファイバを固定するために第2の機械的固定器を係合することと、第2の光ファイバを第2の目標位置に回転することと、第2の光ファイバを開放するために第2の機械的固定器を係合解除することと、を更に含んでもよい。
【0091】
[0113]いくつかの実施形態では、本方法は、回転後に第1の光ファイバを固定するために第1の静止固定器を係合することと、第1の出射面の第2の画像を収集することと、第1の出射面の修正位置を決定することと、を更に含んでもよい。任意選択で、本方法は、第1の出射面の修正位置が第1の目標位置の閾値領域内にあると決定することと、第1の光ファイバを解放するために第1の静止固定器を係合解除することと、を含んでもよい。
【0092】
[0114]図10に示す特定のステップは、本発明の一実施形態による光ファイバをアライメントする特定の方法を提供することであると理解されたい。代替の実施形態によれば、他の一連のステップが実施され得る。例えば、本発明の代替の実施形態は、上記で概説したステップを異なる順序で実施してもよい。更に、図10に示す個々のステップは、個々のステップに適切であるように様々な順序で実施され得る複数のサブステップを含み得る。更に、特定の用途に応じて、追加のステップが、追加又は除去され得る。当業者は、多くの変形形態、修正形態、及び代替形態を認識するであろう。
【0093】
[0115]本明細書に記載の実施例及び実施形態は、例示のみを目的としている。それに照らして様々な修正又は変更が当業者には明らかであろう。これらは、本出願の精神及び範囲、並びに添付の特許請求の範囲内に含まれるべきである。
【実施例
【0094】
[0116]これらの例示的な例は、本開示の範囲を限定又は定義するためではなく、むしろその理解を助けるための実施例を提供するために言及している。例示的な実施例は、更なる説明を提供する詳細な説明において上述している。様々な実施例によって提供される利点は、本明細書を調べることによって更に理解され得る。
【0095】
[0117]以下で使用するように、一連の実施例への任意の言及は、それらの実施例の各々への言及として選言的に理解されるべきである(例えば、「実施例1~4」は、「実施例1、2、3又は4」と理解されるべきである)。
【0096】
[0118]実施例1は、制御部と、中心軸、第1の端部、及び第2の端部を備える回転ステージであって、中心軸が、回転ステージの第1の端部から第2の端部まで延在し、回転ステージが、光ファイバチャネルを更に備え、光ファイバチャネルが、回転ステージの第1の端部から回転ステージの第2の端部まで延在し、回転ステージが、制御部と動作可能に結合され、回転ステージの中心軸周りに回転するように構成される、回転ステージと、回転ステージの中心軸に対して傾斜角で光ファイバチャネルに光を出射するように位置付けられる光源と、回転ステージの第2の端部に隣接して位置付けられる画像センサであって、画像センサが、光ファイバチャネル内に配置された光ファイバの出射面の画像を生成するように位置付けられ、制御部と動作可能に結合される、画像センサと、を備える、光ファイバアライメントシステムである。
【0097】
[0119]実施例2は、静止固定器であって、静止固定器が、光ファイバの一部と接触し、回転ステージに光ファイバを固定するように構成される、静止固定器を更に備える、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバアライメントシステムである。
【0098】
[0120]実施例3は、静止固定器が、回転ステージと画像センサとの間に位置付けられる、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバアライメントシステムである。
【0099】
[0121]実施例4は、静止固定器が、真空チャックを備える、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバアライメントシステムである。
【0100】
[0122]実施例5は、回転ステージが、駆動アセンブリと、回転体アセンブリと、を備える、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバアライメントシステムである。
【0101】
[0123]実施例6は、機械的固定器であって、回転ステージが回転ステージの中心軸周りに回転するとき、機械的固定器が、光ファイバを固定するように構成される、機械的固定器を更に備える、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバアライメントシステムである。
【0102】
[0124]実施例7は、光ファイバチャネルの両側に位置付けられ、光ファイバチャネル内に位置付けられたときに光ファイバに接触するように構成される2つのパッドを、機械的固定器が備える、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバアライメントシステムである。
【0103】
[0125]実施例8は、機械的固定器が、回転ステージと静止固定器との間に位置付けられる、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバアライメントシステムである。
【0104】
[0126]実施例9は、傾斜角が、回転ステージの中心軸に対して90°未満である、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバアライメントシステムである。
【0105】
[0127]実施例10は、光ファイバチャネル内に設けられた光ファイバを更に備え、光ファイバが、1つ又は複数のストレスロッドを備える、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバアライメントシステムである。
【0106】
[0128]実施例11は、画像センサが、回転ステージの第2の端部に位置付けられる、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバアライメントシステムである。
【0107】
[0129]実施例12は、光ファイバをアライメントする方法であって、その方法が、回転ステージに光ファイバを配置することと、回転ステージに光ファイバを固定することと、回転ステージの光ファイバを照明することと、光ファイバの出射面の初期画像を収集することと、初期画像に基づいて、光ファイバの回転オフセットを計算することと、光ファイバの回転オフセットが許容範囲内にない場合、回転ステージで光ファイバを回転することと、光ファイバの出射面の少なくとも1つ以上の追加画像を反復的に収集することと、光ファイバの回転オフセットが許容範囲内にある場合、光ファイバを解放することと、を含む、光ファイバをアライメントする方法である。
【0108】
[0130]実施例13は、方法が、回転オフセットに基づいて回転角度を計算すること、を更に含み、回転オフセットに基づいて回転ステージで光ファイバを回転することが、回転ステージで光ファイバを回転角度まで回転すること、を含む、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバをアライメントする方法である。
【0109】
[0131]実施例14は、回転ステージで光ファイバを回転する前に、方法が、光ファイバを解放すること、を含む、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバをアライメントする方法である。
【0110】
[0132]実施例15は、方法が、光ファイバの並進オフセットを計算することと、光ファイバの並進オフセットが許容範囲内にあるか否かを決定することと、を更に含む、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバをアライメントする方法である。
【0111】
[0133]実施例16は、初期画像に基づいて光ファイバの回転オフセットを計算することが、光ファイバの出射面の初期画像内の第1の領域及び第2の領域を識別することと、第1の領域及び第2の領域に基づいて光ファイバの回転オフセット量を計算することと、回転オフセット量に基づいて回転オフセットを計算することと、を含む、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバをアライメントする方法である。
【0112】
[0134]実施例17は、光ファイバの出射面の初期画像内の光ファイバの中心領域を識別することと、中心領域に基づいて光ファイバの垂直軸を決定することと、出射面内の第1の領域及び第2の領域について垂直軸に対する垂直回転オフセットを決定することと、を更に含む、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバをアライメントする方法である。
【0113】
[0135]実施例18は、方法が、光ファイバの並進オフセットを決定すること、を更に含む、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバをアライメントする方法である。
【0114】
[0136]実施例19は、回転ステージの光ファイバを照明することが、光ファイバに対して傾斜角で光ファイバに光を出射すること、を含む、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバをアライメントする方法である。
【0115】
[0137]実施例20は、回転ステージに光ファイバを固定することが、光ファイバを真空チャックに接触させることと、真空チャックを使用して光ファイバに真空を誘導することと、を含む、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバをアライメントする方法である。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A-5B】
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
図9C
図10
【国際調査報告】