(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】乾燥圧縮式圧縮器及び乾燥圧縮式圧縮器のための油分離の方法
(51)【国際特許分類】
F04C 27/00 20060101AFI20240628BHJP
F04C 29/02 20060101ALI20240628BHJP
F04C 18/18 20060101ALI20240628BHJP
【FI】
F04C27/00 331
F04C29/02 361Z
F04C18/18 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580415
(86)(22)【出願日】2022-06-27
(85)【翻訳文提出日】2024-02-05
(86)【国際出願番号】 EP2022067498
(87)【国際公開番号】W WO2023274919
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】102021116925.9
(32)【優先日】2021-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506087130
【氏名又は名称】カエザー・コンプレソーレン・エスエー
【氏名又は名称原語表記】KAESER COMPRESSOREN SE
【住所又は居所原語表記】Carl-Kaeser-Str. 26, 96450 Coburg, Federal Republic of Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】シムロス、ディルク
【テーマコード(参考)】
3H129
【Fターム(参考)】
3H129AA03
3H129AA17
3H129AA24
3H129AB02
3H129BB16
3H129BB36
3H129CC20
3H129CC43
(57)【要約】
本発明は、圧縮ガスを生成するための乾燥圧縮式又は無給油式圧縮器と、乾燥圧縮式圧縮器(1)のための油分離のための方法とに関する。圧縮器は、圧縮器ハウジング(4)と、圧縮チャンバ(5)と、ロータ軸受(16)の油潤滑軸受(18a、18b)が収容される少なくとも1つの油チャンバ(19a、19b)と、油潤滑軸受(18a、18b)と圧縮チャンバ(5)との間に配置されるシャフトシール装置(10a、10b)とを有する。シャフトシール装置(10a,10b)は、油潤滑軸受(18a,18b)に面する外部シール(17a,17b)と、圧縮チャンバ(5)に面する内部シール(12a,12b)とを有し、密封ガスを受け入れるための少なくとも1つの密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)が、外部シール(17a,17b)と内部シール(12a,12b)との間に形成される。油チャンバ(19a,19b)は、密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)からの密封ガス流用の少なくとも1つのガス入口と、油分離器(30,31,32,33)に接続するためのガス出口(26)とを有する。油チャンバ(19a,19b)は、油分離圧力差Δpだけ圧縮器ハウジング(4)の周囲圧力p
0を上回る油チャンバ圧力p
ORを提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の圧縮器段(2,3)を有する、圧縮ガスを生成するための、特に圧縮空気を生成するための乾燥圧縮式圧縮器(1)であって、
-圧縮器ハウジング(4)と、
-ロータ軸受(16)を介して前記圧縮器ハウジング(4)に対して回転可能に取り付けられた少なくとも1つの圧縮器ロータ(6,7,8)と、
ここにおいて、前記圧縮器ハウジング(4)は、
○前記圧縮器ロータ(6,7,8)によって引き込まれたガスを圧縮するための圧縮チャンバ(5)と、
○前記圧縮器ロータ(6,7,8)のシャフトセクション(11a,11b)を取り付けるための前記ロータ軸受(16)の少なくとも1つの油潤滑軸受(18a,18b)が収容される少なくとも1つの油チャンバ(19a,19b)と
を備え、
-前記油チャンバ(19a,19b)からの油の侵入に対して前記圧縮チャンバ(5)を密封するために前記油潤滑軸受(18a,18b)と前記圧縮チャンバ(5)との間に配置された、前記シャフトセクション(11a,11b)に割り当てられたシャフトシール装置(10a,10b)と
を備え、前記シャフトシール装置(10a,10b)は、特に接触することなく、前記油潤滑軸受(18a,18b)に面する外部シール(17a,17b)と、特に接触することなく、前記圧縮チャンバ(5)に面する内部シール(12a,12b)とを有し、
密封ガスを収容するための少なくとも1つの密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)が、前記外部シール(17a,17b)と前記内部シール(12a,12b)との間に形成され、
前記油チャンバ(19a,19b)は、前記密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)からの密封ガス流用の少なくとも1つのガス入口と、
油分離器(30,31,32,33)、特に油煙分離器に接続するためのガス出口(26)とを有し、
前記油チャンバ(19a,19b)は、油分離圧力差Δpだけ前記圧縮器ハウジング(4)の周囲圧力p
0を上回る油チャンバ圧力p
ORを提供するように設計され、前記油分離圧力差Δpは、好ましくは少なくとも20mbarである、乾燥圧縮式圧縮器(1)。
【請求項2】
前記油チャンバ(19a,19b)の前記ガス出口(26)は、少なくとも1つの油分離器(30,31,32,33)、特に油煙分離器に接続されることを特徴とする、
請求項1に記載の乾燥圧縮式圧縮器(1)。
【請求項3】
1つ以上の圧縮器段(2,3)を有する、圧縮ガスを生成するための、特に圧縮空気を生成するための乾燥圧縮式圧縮器(1)であって、
-圧縮器ハウジング(4)と、
-ロータ軸受(16)を介して前記圧縮器ハウジング(4)に対して回転可能に取り付けられた少なくとも1つの圧縮器ロータ(6,7,8)と、
ここにおいて、前記圧縮器ハウジング(4)は、
○前記圧縮器ロータ(6,7,8)によって引き込まれたガスを圧縮するための圧縮チャンバ(5)と、
○前記圧縮器ロータ(6,7,8)のシャフトセクション(11a,11b)を取り付けるための前記ロータ軸受(16)の少なくとも1つの油潤滑軸受(18a,18b)が収容される少なくとも1つの油チャンバ(19a,19b)と
を備え、
-前記油チャンバ(19a,19b)からの油の侵入に対して前記圧縮チャンバ(5)を密封するために前記油潤滑軸受(18a,18b)と前記圧縮チャンバ(5)との間に配置され、シール(17a,17b)、特に非接触シールを有する、前記シャフトセクション(11a,11b)に割り当てられたシャフトシール装置(10a,10b)と
を備え、前記油チャンバ(19a,19b)は、前記シャフトシール装置(10a,10b)からの漏出ガス流用の少なくとも1つのガス入口と、
少なくとも1つの油分離器(30,31,32,33)、特に油煙分離器に接続されたガス出口(26)とを有し、
前記油チャンバ(19a,19b)は、油分離圧力差Δpだけ前記圧縮器ハウジング(4)の周囲圧力p
0を上回る油チャンバ圧力p
ORを提供するように設計され、前記油分離圧力差Δpは、好ましくは少なくとも20mbarである、乾燥圧縮式圧縮器(1)。
【請求項4】
前記シール(17a,17b)は、特に接触することなく、前記油潤滑軸受(18a,18b)に面する外部シール(17a,17b)であり、前記シャフトシール装置(10a,10b)はまた、特に接触することなく、前記圧縮チャンバ(5)に面する内部シール(12a,12b)を有し、密封ガスを受け入れるための少なくとも1つの密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)が、前記外部シール(17a,17b)と前記内部シール(12a,12b)との間に形成され、前記シャフトシール装置(10a,10b)からの前記漏出ガス流は、特に前記密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)からの密封ガス流であることを特徴とする、請求項3に記載の乾燥圧縮式圧縮器(1)。
【請求項5】
前記油チャンバ(19a,19b)のガス流入は、前記シール(17a,17b)、特にその前記外部シールの少なくとも1つの密封隙間(14a,14b)によって形成されることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の乾燥圧縮式圧縮器(1)。
【請求項6】
前記乾燥圧縮式圧縮器(1)は、前記油チャンバ圧力p
ORを検出するための少なくとも1つの圧力センサ(25)を備えることを特徴とする、
請求項1~5のいずれか一項に記載の乾燥圧縮式圧縮器(1)。
【請求項7】
前記油分離器(30,31,32,33)、特に油煙分離器は、複数の分離段、特に少なくとも1つの事前分離器(31)及び/又は少なくとも1つの微細分離器(32)及び/又は少なくとも1つの残油分離器(33)を備え、前記微細分離器(32)は、好ましくは、合体フィルタを備え、更に好ましくは、複数の合体フィルタが、直接に接続され、好ましくは、前記残油分離器(33)は、吸着フィルタを備えることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の乾燥圧縮式圧縮器(1)。
【請求項8】
前記密封ガス流及び/又は前記漏出ガス流は、空気流であり、前記油分離器(30,31,32,33)の下流の空気出口(37)が、前記乾燥圧縮式圧縮器(1)の自由環境に至ることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の乾燥圧縮式圧縮器(1)。
【請求項9】
前記乾燥圧縮式圧縮器(1)は、前記油分離器(30,31,32)中で分離された油を前記油チャンバ(19a,19b)に戻すための油戻りライン(34)を備え、油ポンプ(36)が、好ましくは、前記油戻りライン(34)中に配置されることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の乾燥圧縮式圧縮器(1)。
【請求項10】
前記乾燥圧縮式圧縮器(1)は、前記油チャンバ(19a,19b)から前記油チャンバ圧力p
ORを解放するための、好ましくは制御可能なブローオフ弁(47)を備えることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の乾燥圧縮式圧縮器(1)。
【請求項11】
前記ロータ軸受(16)は、油潤滑吸引側軸受(18a)及び油潤滑圧力側軸受(18b)を備え、それらの各々は、前記圧縮器ハウジング(4)に対して前記圧縮器ロータ(6,7,8)のシャフトセクション(11a,11b)を回転可能に支持し、前記圧縮器ハウジング(4)は、前記油潤滑吸引側軸受(18a)が収容される吸引側油チャンバ(19a)と、前記油潤滑圧力側軸受(18b)が収容される圧力側油チャンバ(19b)とを有し、前記吸引側油チャンバ(19a)及び前記圧力側油チャンバ(19b)は、特に接続ライン(21)を介して互いに接続されることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の乾燥圧縮式圧縮器(1)。
【請求項12】
前記ロータ軸受(16)は、油潤滑吸引側軸受(18a)及び油潤滑圧力側軸受(18b)を備え、それらの各々は、前記圧縮器ハウジング(4)に対して前記圧縮器ロータ(6,7,8)のシャフトセクション(11a,11b)を回転可能に支持し、吸引側シャフトシール装置(10a)が、前記油潤滑吸引側軸受(18a)のために設けられ、圧力側シャフトシール装置(10b)が、前記油潤滑圧力側軸受(18b)のために設けられ、
前記吸引側シャフトシール装置(10a)の吸引側密封ガスチャンバ(13a,13c)及び前記圧力側シャフトシール装置(10b)の圧力側密封ガスチャンバ(13b,13d)は、密封ガス接続ライン(42)を介して互いに接続されることを特徴とする、
請求項1~11のいずれか一項に記載の、特に請求項1、2、又は4~11のいずれか一項に記載の乾燥圧縮式圧縮器(1)。
【請求項13】
前記シャフトシール装置(10a,10b)は、追加として、前記外部シール(17a,17b)と前記内部シール(12a,12b)との間に中間シール(15a,15b)、特に非接触シールを有し、密封ガスを受け入れるための外部密封ガスチャンバ(13a,13b)が、前記外部シール(17a,17b)と前記中間シール(15a,15b)との間に形成され、密封ガスを受け入れるための内部密封ガスチャンバ(13c,13d)が、前記中間シール(15a,15b)と前記内部シール(12a,12b)との間に形成されることを特徴とする、
請求項1~12のいずれか一項に記載の、特に請求項1、2、又は4~12のいずれか一項に記載の乾燥圧縮式圧縮器(1)。
【請求項14】
前記乾燥圧縮式圧縮器(1)は、密封ガス供給部(50,51,51a,51b)を有し、それによって、少なくとも1つの密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)中の密封ガスチャンバ圧力p
SGRが、可変的に調節可能、好ましくは調整可能であり、前記密封ガス供給部(50,51,51a,51b)は、特に、好ましくは調整可能な密封ガス供給弁を備えることを特徴とする、
請求項1~13のいずれか一項に記載の、特に請求項1、2、又は4~13のいずれか一項に記載の乾燥圧縮式圧縮器(1)。
【請求項15】
前記乾燥圧縮式圧縮器(1)は、密封ガス投入部(58)と密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)との間に少なくとも1つの密封ガスバッファ体積部(48,55)を有し、前記密封ガスバッファ体積部(48,55)は、好ましくは、前記圧縮器ハウジング(4)中の空洞として設計されることを特徴とする、
請求項1~14のいずれか一項に記載の、特に請求項1、2、又は4~14のいずれか一項に記載の乾燥圧縮式圧縮器(1)。
【請求項16】
前記乾燥圧縮式圧縮器(1)は、特に少なくとも1つの密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)及び/又は密封ガスバッファ体積部(48,55)中の密封ガスチャンバ圧力p
SGRを検出するための少なくとも1つの圧力センサ(45,45a,45b)を備えることを特徴とする、
請求項1~15のいずれか一項に記載の、特に請求項1、2、又は4~15のいずれか一項に記載の乾燥圧縮式圧縮器(1)。
【請求項17】
好ましくは電子的な制御ユニット(60)が設けられ、前記制御ユニット(60)は、前記密封ガスチャンバ圧力p
SGR及び/又は前記油チャンバ圧力p
OR及び/又は前記密封ガスチャンバ圧力p
SGRと前記油チャンバ圧力p
ORとの間の差圧を監視するように設計されることを特徴とする、
請求項1~16のいずれか一項に記載の、特に請求項1、2、又は4~16のいずれか一項に記載の乾燥圧縮式圧縮器(1)。
【請求項18】
好ましくは電子的な制御ユニット(60)が、好ましくは密封ガス供給弁(51)を調整することによって、前記密封ガスチャンバ圧力p
SGRが前記油チャンバ(19a,19b)中の前記油チャンバ圧力p
ORよりも高くなるように、特に前記乾燥圧縮式圧縮器(1)の異なる動作状態のために前記密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)中の前記密封ガスチャンバ圧力p
SGRを設定するように設計され、前記密封ガス供給弁(51)は、特に少なくとも1つの前記密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)への密封ガス供給ライン(50)中に配置されることを特徴とする、
請求項1~17のいずれか一項に記載の、特に請求項1、2、又は4~17のいずれか一項に記載の乾燥圧縮式圧縮器(1)。
【請求項19】
前記乾燥圧縮式圧縮器(1)は、減圧弁として設計された密封ガス供給弁(51)を有し、前記密封ガス供給弁(51)は、特に少なくとも1つの前記密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)への密封ガス供給ライン(50)中に配置されることを特徴とする、
請求項1~18のいずれか一項に記載の、特に請求項1、2、又は4~18のいずれか一項に記載の乾燥圧縮式圧縮器(1)。
【請求項20】
少なくとも1つの密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)は、負圧安全デバイス(46)を有し、前記負圧安全デバイス(46)は、好ましくは、前記密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)に向かって開放される逆止弁として設計されることを特徴とする、
請求項1~19のいずれか一項に記載の、特に請求項1、2、又は4~19のいずれか一項に記載の乾燥圧縮式圧縮器(1)。
【請求項21】
いくつかの圧縮器段(2,3)の油チャンバ(19a,19b)、特に第1の圧縮器段(2)の油チャンバ及び第2の圧縮器段(3)の油チャンバは、好ましくは、共通のギアハウジング(89)を介して及び/又は接続ラインを介して互いに接続されることを特徴とする、請求項1~20のいずれか一項に記載の乾燥圧縮式圧縮器(1)。
【請求項22】
前記乾燥圧縮式圧縮器(1)は、複数の圧縮器段(2,3)を有し、好ましくはより低い第1の圧力レベルで動作する第1の圧縮器段(2)の少なくとも1つの密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)は、特に、好ましくは第2の圧縮器段(3)の前記圧力側シャフトシール装置(10b)から流出する前記第2の圧縮器段(3)からの漏出ガス流が前記第1の圧縮器段(2)の少なくとも1つの密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)に流れることができるように、好ましくは密封ガス接続ライン(42)を介して、好ましくはより高い第2の圧力レベルで動作する前記第2の圧縮器段(3)の少なくとも1つの密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)に接続されることを特徴とする、
請求項1~21のいずれか一項に記載の、特に請求項1、2、又は4~21のいずれか一項に記載の乾燥圧縮式圧縮器(1)。
【請求項23】
圧縮ガスを生成するための、特に圧縮空気を生成するための1つ以上の圧縮器段(2,3)を有する乾燥圧縮式圧縮器(1)、特に前記乾燥圧縮式圧縮器(1)の少なくとも1つの圧縮器ロータ(6,7,8)の油潤滑ロータ軸受(16)を有する、特に1~22のいずれか一項に記載の乾燥圧縮式圧縮器(1)のための油分離のための方法であって、前記方法は、
-前記油潤滑ロータ軸受(16)の少なくとも1つの油潤滑軸受(18a,18b)が収容される、前記乾燥圧縮式圧縮器(1)の圧縮器ハウジング(4)の油チャンバ(19a,19b)中に、前記圧縮器ロータ(6,7,8)のシャフトセクション(11a,11b)に割り当てられたシャフトシール装置(10a,10b)から流出する漏出ガス流、特に密封ガス流を導入するステップと、
-好ましくは少なくとも20mbarである油分離圧力差Δpだけ前記圧縮器ハウジング(4)の周囲圧力p
0を上回る油チャンバ圧力p
ORを前記油チャンバ(19a,19b)中に提供するステップと、
-前記油チャンバ(19a,19b)から油分離器(30,31,32,33)にガス流を投入するステップと
を備える、方法。
【請求項24】
-少なくとも1つの圧力センサ(25)によって前記油チャンバ圧力p
ORを検出するステップ、及び/又は、
-少なくとも1つの圧力センサ(45,45a,45b)によって、特に前記シャフトシール装置(10a,10b)の少なくとも1つの密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)中の及び/又は密封ガス供給部(50,51,51a,51b)の密封ガスバッファ体積部(48,55)中の密封ガスチャンバ圧力p
SGRを検出するステップ、及び/又は、
-前記密封ガスチャンバ圧力p
SGR、特に前記シャフトシール装置(10a,10b)の少なくとも1つの密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)中の及び/又は密封ガス供給部(50,51,51a,51b)の密封ガスバッファ体積部(48,55)中の前記密封ガスチャンバ圧力p
SGRと、前記油チャンバ圧力p
ORとの間の差圧を決定するステップ、
ここにおいて、前記シャフトシール装置(10a,10b)は、特に接触することなく、特に前記油潤滑軸受(18a,18b)に面する外部シール(17a,17b)と、特に接触することなく、前記圧縮チャンバ(5)に面する内部シール(12a,12b)とを有し、前記密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)は、特に密封ガスを受け入れるために前記外部シール(17a,17b)と前記内部シール(12a,12b)との間に形成され、及び/又は、
-制御ユニット(60)によって前記密封ガスチャンバ圧力p
SGR及び/又は前記油チャンバ圧力p
OR及び/又は前記密封ガスチャンバ圧力p
SGRと前記油チャンバ圧力p
ORとの間の差圧を監視するステップ、
のうちの少なくとも1つを特徴とする、
請求項23に記載の方法。
【請求項25】
密封ガスチャンバ圧力p
SGRが前記油チャンバ(19a,19b)中の前記油チャンバ圧力p
ORよりも高くなるように、特に前記乾燥圧縮式圧縮器(1)の動作状態に応じて、前記密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)中に密封ガスを供給することによって、前記シャフトシール装置(10a,10b)の少なくとも1つの密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)中の前記密封ガスチャンバ圧力p
SGRを設定すること、特に可変設定すること、好ましくは調整することを特徴とする、
請求項23又は24に記載の方法。
【請求項26】
-前記乾燥圧縮式圧縮器(1)がアイドル時に動作させられる間に、及び/又は、
-前記乾燥圧縮式圧縮器(1)の過渡動作状態中に、好ましくは前記乾燥圧縮式圧縮器(1)の開始状態又は停止状態中に、及び/又は、
前記乾燥圧縮式圧縮器(1)が負荷時に動作させられる間に、特に前記乾燥圧縮式圧縮器(1)が単段圧縮器である場合に、
前記密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)中の前記密封ガスチャンバ圧力p
SGRが前記油チャンバ(19a,19b)中の前記油チャンバ圧力p
ORよりも高くなるように、特に密封ガス供給部(50,51,51a,51b)の密封ガス供給弁(51,51a,51b)を開放することによって、前記密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)中に密封ガスを供給することを特徴とする、
請求項23~25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
好ましくは前記密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)を接続する密封ガス接続ライン(42)を介して、好ましくはより低い第1の圧力レベルで動作する第1の圧縮器段(2)の少なくとも1つの密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)中に、好ましくはより高い第2の圧力レベルで動作する第2の圧縮器段(3)の少なくとも1つの密封ガスチャンバ(13a,13b,13c,13d)からの漏出ガス流を投入し、前記漏出ガス流は、好ましくは、前記第2の圧縮器段(3)の圧力側シャフトシール装置(10b)から前記第2の圧縮器段(3)の圧力側密封ガスチャンバ(13b、13d)中に流入することを特徴とする、
請求項23~26のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮ガス、特に圧縮空気を生成するための乾燥圧縮式圧縮器と、そのような乾燥圧縮式圧縮器のための油分離の方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
乾燥圧縮式又は無給油式圧縮器は、主として、食品産業又は製薬産業においてなど、油を含まない圧縮プロセスガス、特に油を含まない圧縮空気の提供が重要な用途に使用される。油潤滑式又は油注入式圧縮器とは異なり、乾燥圧縮式圧縮器は、油が圧縮チャンバ又は生成された圧縮ガスに入ることを可能にしない。しかしながら、油潤滑は、圧縮器ロータのシャフト軸受に対して提供されることが多い。
【0003】
圧縮器ロータの高い回転速度に起因して、シャフトの高い周速がシャフトシールにおいて生じる。この理由により、非接触シールが典型的に使用される。非接触シールは、当然ながら、ある特定の量の漏出を有する。圧縮チャンバからの圧縮されるべきガスの望ましくない損失に加えて、圧縮されるべきガスの汚染を防止するために、軸受領域から圧縮チャンバ中への油の侵入(又は軸受のグリース潤滑の場合にはグリース粒子の侵入)に対する密封も望ましい。
【0004】
密封空気が密封のために使用される乾燥圧縮式圧縮器は、FR 2 569 780 A1、EP 0 674 751 A1、及びEP 1 975 410 A1から知られている。
【0005】
従来技術から知られている乾燥圧縮式圧縮器は、いくつかの欠点を有する。
【0006】
圧縮器をアイドルモードで動作させることができる場合、圧縮チャンバ中の入口弁による吸気絞りは、吸気側に真空を作成する可能性があり、そのため、油及び/又はグリースで汚染されたガスが、(漏出している)シャフトシールを通って圧縮チャンバ中に引き込まれる可能性がある。加えて、環境からの不純物が、シャフトシール中に存在する排水開口部を通って吸引される可能性があり、それは、プロセスガス又は圧縮空気に到達し、シャフトシールを損傷する可能性がある。負荷動作中、圧力勾配は、漏出流をシャフトシール中の排水開口部又はランタンを介して環境に入らせる可能性があり、漏出流は、油又はグリースなどの潤滑剤からの汚染物質を含み得る。
【0007】
シャフトシールの固有の漏出に起因して、漏出ガス流が、油潤滑軸受の領域に達する可能性があり、シャフトシールから漏れ出すガス又は空気は、油で汚染される。多くの乾燥圧縮式圧縮器では、この油-空気混合物(油煙)は、圧縮器ハウジング中の開口部を通って環境に入り、それを油で汚染する。加えて、漏れ出す油エアロゾルが圧縮器の吸気領域中に流入し、このことから、生成される圧縮空気の品質を損なう可能性がある。これらの圧縮器の軸受領域における圧力レベルは、周囲圧力レベルである。
【0008】
時として使用される油煙抽出システムは、複雑であり、故障しやすい。油分離器が流出する汚染された空気を清浄するために従来技術において仮に使用される場合、それらは、例えば圧縮空気で動作させられるエジェクタノズル(真空吸引ノズル)を介して、又は電気駆動式吸引システムを介して、油分離器の流出側の圧力レベルを低下させるために追加のエネルギーを使用する必要がある。エジェクタノズルはまた、供給される圧縮空気の量の低減をもたらす可能性があり、不純物で詰まった場合には、圧縮器の動作の不具合をもたらす可能性がある。
【0009】
油チャンバ中に真空を生成するための遠心分離機を有する回転ピストン機械がEP 1 447 566 A1から知られている。
【0010】
エジェクタの形態の吸引ポンプを有する無給油式圧縮器は、EP 0 719 910 A1から知られている。
【発明の概要】
【0011】
この従来技術に基づいて、本発明は、一方では、特に圧縮器の様々な動作状態に対して高品質の圧縮ガス、特に圧縮空気を提供する目的を有し、他方では、潤滑剤、特に油による環境の汚染を回避する目的を有する。特に、シャフトシールから現れ、軸受潤滑によって汚染された空気流の、可能な限り最も完全で、単純で、エネルギー効率の良い清浄を達成することが目標である。
【0012】
この目的は、いずれの場合も、請求項1又は3に記載の乾燥圧縮式圧縮器及び請求項23に記載の方法によって解決される。
【0013】
特に、本目的は、1つ以上の圧縮器段を有する、圧縮ガスを生成するための、特に圧縮空気を生成するための乾燥圧縮式圧縮器によって解決され、本乾燥圧縮式圧縮器は、
-圧縮器ハウジングと、
-ロータ軸受を介して圧縮器ハウジングに対して回転可能に取り付けられた少なくとも1つの圧縮器ロータと、
ここにおいて、圧縮器ハウジングは、
○圧縮器ロータによって引き込まれたガスを圧縮するための圧縮チャンバと、
○圧縮器ロータのシャフトセクションを取り付けるためのロータ軸受の少なくとも1つの油潤滑軸受が収容される少なくとも1つの油チャンバと
を備え、
-油チャンバからの油の侵入に対して圧縮チャンバを密封するために油潤滑軸受と圧縮チャンバとの間に配置された、シャフトセクションに割り当てられたシャフトシール装置と
を備え、シャフトシール装置は、特に接触することなく、油潤滑軸受に面する外部シールと、特に接触することなく、圧縮チャンバに面する内部シールとを有し、密封ガスを収容するための密封ガスチャンバが、外部シールと内部シールとの間に形成され、油チャンバは、密封ガスチャンバからの密封ガス流用の少なくとも1つのガス入口と、油分離器、特に油煙分離器に接続するためのガス出口とを有し、油チャンバは、油分離圧力差Δpだけ圧縮器ハウジングの周囲圧力p0を上回る油チャンバ圧力pORを提供するように設計され、油分離圧力差Δpは、好ましくは少なくとも20mbar(2×103Pa)である。
【0014】
本発明は、油チャンバ中に流入する密封ガス流によって、環境と比較して油チャンバ中に過圧を生成するという考えに基づき、それは、油分離のために使用することができる。
【0015】
本発明の1つの考えによると、好ましくは、油分離器の流出側の圧力を低下させることを省略することが可能であるが、油分離器の流出側の圧力レベルを追加的に低下させることも排除されない。発生させられる油チャンバ圧力は、好ましくは、油分離器、特に油煙分離器を通る流れに対して克服されるべき、油分離圧力差と呼ぶことができる圧力差を克服するのに十分に高い。油分離圧力差Δpは、圧縮器ハウジングの周囲の圧力p0(圧縮器ハウジングの周囲圧力)と比較した油チャンバ中の過圧として理解することができる。特に、圧縮ガスがプロセスガス(即ち、空気ではない)である場合、圧縮器ハウジングの周囲圧力は、圧縮器の吸気圧力に対応することができ、浄化されたプロセスガス流は、好ましくは、圧縮器の吸気領域中に投入し戻される。油分離圧力差Δpは、特に、ライン圧力損失と、油分離器中で克服されるべき分離圧力差、例えば、少なくとも1つのフィルタ媒体を介した圧力差、及び/又は油分離のための分流器の流れ圧力損失とを備える、特に、油チャンバと油分離器の流出側との間の圧力損失を(少なくとも)克服するのに十分に大きい。油チャンバ圧力pORは、圧縮器ハウジングの周囲圧力p0と油分離圧力差Δpとの和として理解することができる(pOR=p0+Δp)。圧縮器ハウジングの周囲圧力の圧力レベルp0が、油分離器の圧力側に存在する可能性がある。一方では、油分離器の流出側の吸引デバイスを排除することに起因して、油分離が簡略化される。これはまた、エネルギーを節約することができる。他方では、通常、流れのためにより高い圧力差(増大した圧力損失)を必要とする、より高い分離度を有する油分離器を使用することができる。これは、漏れ出すガスのより完全な清浄を可能にする。
【0016】
好ましい油分離圧力差Δpは、20mbar超、更に好ましくは50mbar超、更に好ましくは100mbar超、更に好ましくは150mbar超、更に好ましくは約200mbarである。油分離圧力差Δpは、20mbar~1000mbar(1bar)、好ましくは50mbar~500mbar、より好ましくは100mbar~300mbar、より好ましくは150mbar~250mbarであり得る。好ましくは、油分離圧力差Δpは、150mbar~200mbarの範囲内、特に好ましくは約170mbarである。
【0017】
油分離圧力差Δpについての値は、特に油分離器の定常(慣らし運転)状態を指す。例えば、例えば最初の数時間の動作時間にわたる、油分離器(フィルタ)の新品条件における油分離圧力差の値(例えば、20mbar)は、例えば1000時間を超える動作時間の後には、定常動作時の値(例えば、170mbar)を著しく下回る可能性がある。
【0018】
従来技術から、圧縮器ハウジングの製造者が、圧縮器ハウジングのシャフトシールが約2mbarで受け得る最大許容過圧を指定することが知られている。圧縮器ハウジング中のシャフト通路のための送出ねじ山を有する典型的なシールは、例えば、最大で約0.5mbar(5mmの水柱)の圧力差に対して設計される。油分離圧力差Δpだけ圧縮器ハウジングの周囲圧力p0を上回る油チャンバ圧力pORを提供する、本発明による油チャンバは、明らかに、そのような知られている解決策から遠ざける。
【0019】
少なくとも20mbarの油分離圧力差Δpに起因して、従来技術と比較して、特に油分離器の流出側での減圧なしに、より高い分離効率を有する油分離器、好ましくはより微細な(より良好な)フィルタを使用することができる。
【0020】
油チャンバは、圧縮器ハウジングの周囲圧力と比較して過圧を有し、油分離器に接続するためのガス出口を有するので、ガス-油混合物が環境中に(制御されないで)漏れ出ることが防止される。一方では、これは、油での環境の汚染を防止し、他方では、油エアロゾルが圧縮器によって吸引されることを防止する。これは、次に、圧縮ガスの純度に関する圧縮ガスの品質を改善する。
【0021】
特に、油チャンバは、環境に対して(油分離器へのガス流出及びシール中での漏出を除いて)気密に設計され、油チャンバ中に流入する密封ガス流(又は漏出ガス流)は、ガスが油チャンバからシャフトシール装置を通って(密封ガス流を生成する圧力差に対して)流出することを防止することができる。特に、油チャンバは、油チャンバ圧力を構築して維持するように設計され、従って、環境に対して気密である。圧縮されるべきガスは、アルゴン又は窒素などのプロセスガス、又は空気、特に周囲空気であり得る。
【0022】
圧縮器ハウジングの周囲圧力p0は、油分離器の下流のガス出口に存在する圧力として理解することができ、そこで、油が分離されたガス流(即ち、清浄されたガス流)が圧縮器ハウジングの環境中に出る。圧縮器ハウジングの周囲圧力は、通常、大気周囲空気圧力である。しかしながら、例えば、圧縮器が異なる周囲圧力レベル(大気と比較して負圧又は正圧)を有する閉鎖された室内で動作させられる場合、圧縮器ハウジングの周囲圧力は、大気周囲圧力から逸脱する可能性がある。特にプロセスガスを圧縮し、浄化されたプロセスガス流を圧縮器の吸気領域に戻すとき、圧縮器ハウジングの周囲圧力はまた、圧縮器の吸気圧力に対応する可能性がある。プロセスガスを圧縮するとき、圧縮器ハウジングの周囲圧力p0は、大気周囲圧力とは無関係であり、特に大気周囲圧力よりも低く又は高くすることができ、油チャンバ圧力pORは、特に圧縮器の吸気圧力及び油分離圧力差Δpに応じて設定される。周囲圧力は、圧縮器が動作させられる高度に依存する可能性がある。例えば標準条件の場合の近似として、1bar(1×105Pa)の周囲圧力p0において、少なくとも20mbarの油分離圧力差Δpは、周囲圧力p0の少なくとも2%に相当する。(絶対)油チャンバ圧力pORは、従って、そのような場合には少なくとも1.02bar(1020mbar)であろう。200mbarの範囲内の好ましい油分離圧力差Δpは、1barの周囲圧力p0において約20%の油分離圧力差Δpに相当するであろう。
【0023】
密封ガスチャンバは、シャフトシール装置の中間空間、特に外部シャフトシールと内部シャフトシールとの間の空間として理解することができる。密封ガス流は、シャフトシール装置中の漏出から生じる可能性がある。密封ガス流は、シャフトシール装置に供給される密封ガスを含むか、又はそれから成ることができるが、特に密封ガスチャンバ中での起こり得る混合に起因して、漏出ガス流として圧縮チャンバから漏れ出た圧縮ガス又は圧縮されるべきガスを含むこともできる。密封ガスチャンバの密封ガス流は、従って、異なる発生源、特に、関連するシャフトシール装置の(内部)シャフトシールからの漏出、例えば圧縮器の他方の側(圧力側又は吸引側)の他のシャフトシール装置からの漏出、更なる圧縮器段のシャフトシール装置からの漏出、又は密封ガスチャンバ中に投入される密封ガスからの漏出から生じる可能性がある。特に、内部シャフトシールは、(例えば、アイドリングモードにおける真空動作中の)ガスの侵入及び(負荷動作時の過圧動作中の)ガスの侵出に対して圧縮チャンバを密封するタスクを有する。
【0024】
油潤滑軸受はまた、グリース潤滑軸受、又は油及びグリース潤滑軸受として理解することができる。これは、少なくとも、軸受潤滑に使用されるグリースを結合剤と混合された油とみなすことができる限り、適用される。特に、油潤滑軸受から漏れ出た油(又はグリース)と油チャンバ中に流入したガスとの混合物である油煙が、油チャンバ中に形成される。油チャンバはまた、油煙チャンバとも呼ぶことができる。油煙は、好ましくは、100m/sを超えることができる高い回転速度及び周速で作成され、油滴は、衝突時に微細に霧化される。浮遊する油滴は、ガス流によって運ばれ、油チャンバ中に油煙を形成することができる。
【0025】
非接触シールは、その密封要素(密封面)が密封の目的のために接触を必要としないが、好ましくは流れ誘導密封効果に基づくシールとして理解することができる。非接触シールは特に、(狭い)密封隙間を有し、それは、当然ながらある特定の量の漏出を可能にする。しかしながら、非接触シールであっても、密封要素間、例えば(金属製の)内部密封面と密封されるべきロータシャフトの(コーティングされた)円周面との間に(僅かな)接触が存在し得る。しかしながら、非接触シールは、典型的には、例えば、密封されるべきシャフトの撓み、熱膨張、及び(シール及び/又はシャフトの)コーティングの摩耗に応じて、少なくとも部分的な領域中に、動作中、好ましくは慣らし運転後に、密封隙間を呈し、それは、漏出流を可能にする。
【0026】
いくつかの圧縮器段は、共通の圧縮器ハウジング又は別個の圧縮器ハウジングを有することができる。
【0027】
特に、油チャンバのガス出口は、少なくとも1つの油分離器、特に油煙分離器に接続される。油分離器は、いくつかの、同様の又は異なる分離段、特に、事前分離器及び/又は微細分離器及び/又は残油分離器を備えることができる。いくつかの油分離器、好ましくは微細分離器は、直列に接続することができる。油分離器(油煙分離器)は、好ましくは、(少なくとも)1つの合体フィルタを備える。ガス出口は、例えば、圧縮器ハウジング中の空洞を介して、又は1つ以上の接続ラインを介して(直接又は間接的に)油分離器に流体接続することができる。
【0028】
加えて、本目的は、1つ以上の圧縮器段を有する、圧縮ガスを生成するための、特に圧縮空気を生成するための乾燥圧縮式圧縮器によって特に解決され、本乾燥圧縮式圧縮器は、
-圧縮器ハウジングと、
-ロータ軸受を介して圧縮器ハウジングに対して回転可能に取り付けられた少なくとも1つの圧縮器ロータと、
ここにおいて、圧縮器ハウジングは、
○圧縮器ロータによって引き込まれたガスを圧縮するための圧縮チャンバと、
○圧縮器ロータのシャフトセクションを取り付けるためのロータ軸受の少なくとも1つの油潤滑軸受が収容される少なくとも1つの油チャンバと
を備え、
-油チャンバからの油の侵入に対して圧縮チャンバを密封するために油潤滑軸受と圧縮チャンバとの間に配置され、シール、特に非接触シールを有する、シャフトセクションに割り当てられたシャフトシール装置と
を備え、油チャンバは、シャフトシール装置からの漏出ガス流用の少なくとも1つのガス入口と、少なくとも1つの油分離器、特に油煙分離器に接続されたガス出口とを有し、油チャンバは、油分離圧力差Δpだけ圧縮器ハウジングの周囲圧力p0を上回る油チャンバ圧力pORを提供するように設計され、油分離圧力差Δpは、好ましくは少なくとも20mbarである。
【0029】
本発明のこの代替形態は、油チャンバ中に流入する漏出ガス流によって、環境と比較して油チャンバ中に過圧を生成するという考えに基づき、それは、油分離のために使用することができる。本発明並びにその効果及び利点の以前の説明への参照が成され、それらは、本発明のこの代替形態に同様に適用される。漏出ガス流は、特にシャフトシール装置の漏出に起因して、圧縮チャンバから流出して油チャンバ中に流入する圧縮ガス又は圧縮されるべきガスを含む。
【0030】
この代替形態の一実施形態では、シールは、特に接触することなく、油潤滑軸受に面する外部シールであり、シャフトシール装置はまた、特に接触することなく、圧縮チャンバに面する内部シールを有し、密封ガスを受け入れるための密封ガスチャンバが、外部シールと内部シールとの間に形成され、シャフトシール装置からの漏出ガス流は、特に密封ガスチャンバからの密封ガス流である。この点に関して、密封ガスチャンバ又は密封ガス流に関連して、本発明の以前の説明への参照が成され、それらは、この実施形態に同様に適用される。
【0031】
好ましい実施形態では、油チャンバのガス流入は、シール、特に外部シールの少なくとも1つの密封隙間によって形成される。シールは、好ましくは軸方向に前後に配置されたいくつかの密封隙間を有することができる。密封隙間は、特に非接触シールによって生じ、好ましくは圧縮器ロータのシャフトセクションの円周方向に延在する。特に、密封隙間は、シャフトシール装置の外部シールを通る密封ガス流の(妨げられない)流れ、及び/又はシャフトシール装置(全体)を通る漏出ガス流の流れを可能にし、それらは、密封ガスチャンバ又は圧縮チャンバから生じる可能性がある。
【0032】
更なる実施形態では、圧縮器は、油チャンバ圧力pORを検出するための少なくとも1つの圧力センサを備える。異なる油チャンバ中には、異なる油チャンバ圧力が存在し得、それらの油チャンバ圧力は、油チャンバに割り当てられた圧力センサによって検出される。圧力センサは、油チャンバ中の油チャンバ圧力を(直接)検出することができるか、又は油チャンバに接続されたガス体積部中の油チャンバ圧力を(間接的に)検出することができる。好ましくは、圧力センサは、(本質的に)同じ圧力が油チャンバ圧力として存在するラインセクション中、例えば油チャンバのガス出口の下流の油分離器への接続ライン中の圧力を検出することができる。油チャンバ圧力pORを検出することは、油分離圧力差Δpが決定されることを可能にする。
【0033】
更なる実施形態では、油分離器、特に油煙分離器は、複数の分離段、特に少なくとも1つの事前分離器及び/又は少なくとも1つの微細分離器及び/又は少なくとも1つの残油分離器を備える。油分離器はまた、いくつかの同様の分離段(のみ)、特にいくつかの微細分離器(のみ)を備えることができる。特に、いくつかの微細分離器は、直列に接続することができる。微細分離器は、好ましくは、合体フィルタを備え、複数の(同様の)合体フィルタは、直列に接続することができる。例えば、各々200mbarの分離圧力差を有する直列に接続された2つの合体フィルタについての油分離圧力差Δpは、合計で400mbarであり得る。事前分離器は、好ましくは、デミスタ及び/又はワイヤメッシュ及び/又はサイクロン分離器及び/又は特にバッフルを有する流れ偏向器を備える。残油分離器は、好ましくは、吸着フィルタを備える。いくつかの分離段は、環境中に漏れ出す(浄化された)ガス流の純度を増大させるか、又は環境の汚染を低減することができる。ニットワイヤメッシュ又はデミスタは、第1の分離段を形成することができ、それは、特により粗い油滴を分離し、好ましくは低い圧力損失しか発生させない。合体フィルタは、第2の分離段を形成することができ、それは、特に(微細な)油煙を分離し、例えば100mbar~300mbarの圧力損失を発生させる。吸着フィルタ、好ましくは活性炭吸収器は、第3の分離段階を形成することができ、それは、特に、任意の残りの残油及び/又は油蒸気を吸収する。合体フィルタと比較して、吸着フィルタはまた、油蒸気を濾過又は結合することができる。吸着フィルタを、特に多段分離の最後の分離段として用いて、可能な限り最良の環境汚染の低減のために、圧縮ガス(例えば空気)の特に良好な清浄を達成することができる。
【0034】
好ましい実施形態では、密封ガス流及び/又は漏出ガス流は、空気流であり、油分離器の下流の空気出口が、圧縮器の自由環境に至る。特に、圧縮ガス(漏出ガス又は漏出ガス流)及び密封ガス(密封ガス流)は、空気である。結果として、漏出空気と密封空気との油清浄された混合物が、環境(大気)中に流出する。
【0035】
更なる実施形態では、圧縮器は、油分離器中で分離された油を油チャンバ中に戻すための油戻りラインを備え、油ポンプが、好ましくは、油戻りライン中に配置される。油ポンプは、好ましくは、蠕動ポンプ又は振動ダイアフラムポンプとして設計される。戻り圧力を発生させるために、油戻りラインは、油分離器のより高い位置と油チャンバ中への油入口のより低い位置との間に高低差を有することができる。代替として又は追加として、油回収コンテナ、特に油溜めを設けることができ、それは、特にガス排出ラインを介して油チャンバに接続することができるか、又はその中に配置され、好ましくは圧縮器ハウジングに一体化される。油戻りラインは、閉鎖された油回路を作成し、それは、特に、圧縮器の低メンテナンス(連続)動作を可能にする。
【0036】
更なる実施形態では、圧縮器は、油チャンバから油チャンバ圧力pORを解放するための、好ましくは制御可能なブローオフ弁を備える。ブローオフ弁は、油チャンバのハウジング壁中のブローオフ開口部中に配置することができ、好ましくは、圧力逃がし弁又は(無電流開放)電磁弁として設計される。ブローオフ弁は、例えば、過圧の場合、又は電源故障などの不具合の場合に、油チャンバを通気するための逃し機能を有することができる。これは、油が密封ガスチャンバに入ることができないことを確実にするために、圧縮チャンバから油チャンバへの(内側から外側への)圧力勾配の所望の方向を常に維持することができることを確実にすることができる。これは、不具合時であっても圧縮空気の汚染を防止する。
【0037】
更なる実施形態では、ロータ軸受は、油潤滑吸引側軸受及び油潤滑圧力側軸受を備え、それらの各々は、圧縮器ハウジングに対して圧縮器ロータのシャフトセクションを回転可能に支持し、圧縮器ハウジングは、油潤滑吸引側軸受が収容される吸引側油チャンバと、油潤滑圧力側軸受が収容される圧力側油チャンバとを有し、吸引側油チャンバ及び圧力側油チャンバは、特に接続ラインを介して互いに接続される。特に、それぞれのシャフトシール装置は、いずれの場合も、吸引側軸受及び圧力側軸受のために設けられ、それは、好ましくは、それぞれの油チャンバからの油の侵入に対して圧縮チャンバを密封するためにそれぞれの油潤滑軸受と圧縮チャンバとの間に配置され、それぞれの特に非接触のシール、特にそれぞれの油潤滑軸受に面する外部シール、特に非接触外部シールと、圧縮チャンバに面するそれぞれの内部シール、特に非接触内部シールとを有する。接続ラインは、特に圧縮器ハウジング中の貫通流路として、ハウジングの(部分的に)内側及び/又は(部分的に)外側に延在することができる。両方の油チャンバの接続は、特に、両方の油チャンバ中の均一な油チャンバ圧力pORをもたらし、両方の油チャンバは、好ましくは、共通の油分離器に接続される。代替として、吸引側油チャンバと圧力側油チャンバとは、互いに分離することができ、好ましくは、1つの油分離器が、各チャンバに接続されている。
【0038】
更なる実施形態では、ロータ軸受は、油潤滑吸引側軸受及び油潤滑圧力側軸受を備え、それらの各々は、圧縮器ハウジングに対して圧縮器ロータのシャフトセクションを回転可能に支持し、吸引側シャフトシール装置が、吸引側軸受のために設けられ、圧力側シャフトシール装置が、圧力側軸受のために設けられ、吸引側シャフトシール装置の吸引側密封ガスチャンバと圧力側シャフトシール装置の圧力側密封ガスチャンバとは、密封ガス接続ラインを介して互いに接続される。特に、吸引側シャフトシール装置は、特に接触することなく、油潤滑軸受に面する外部吸引側シールと、特に接触することなく、圧縮チャンバに面する内部吸引側シールとを有し、密封ガスを受け入れるための吸引側密封ガスチャンバが、外部吸引側シールと内部吸引側シールとの間に形成される。特に、圧力側シャフトシール装置は、油潤滑軸受に面する外部圧力側シール、特に非接触外部圧力側シールと、圧縮チャンバに面する内部圧力側シール、特に非接触内部圧力側シールとを有し、密封ガスを受け入れるための圧力側密封ガスチャンバが、外部圧力側シールと内部圧力側シールとの間に形成される。密封ガス接続ラインは、特に圧縮器ハウジング中の貫通流路又はボアとして、ハウジングの(部分的に)内側及び/又は(部分的に)外側に延在することができる。異なる圧縮器段の密封ガスチャンバは、1つ以上の密封ガス接続ライン(複数可)を介して互いに接続することができる。異なる密封ガスチャンバ間の密封ガス接続ラインは、密封ガスがより高い圧力の密封ガスチャンバからより低い圧力の密封ガスチャンバに投入されることを可能にする。例えば、圧縮チャンバ中の圧力が高いほど、通常、圧力側のシャフトシールにおける漏出流が大きくなり、従って、吸引側のシャフトシールにおいてよりも密封ガス流が大きくなる。同様に、(第2の)高圧圧縮器段のシャフトシールにおいて、(第1の)低圧圧縮器段のシャフトシールにおいてよりも大きな漏出流が典型的に生じる。密封ガス接続ラインは、結果として生じる圧力降下に従って他の密封チャンバに供給することを可能にする。これは、好ましくは密封ガスの供給(補充)なしに、十分に高い密封ガスチャンバ圧力を、密封ガスチャンバ中の割り当てられたシャフトセクションを確実に密封するためにある特定の条件下で提供することができることを意味する。
【0039】
更なる実施形態では、シャフトシール装置は、追加として、外部シールと内部シールとの間に中間シール、特に非接触中間シールを有し、密封ガスを受け入れるための外部密封ガスチャンバが、外部シールと中間シールとの間に形成され、密封ガスを受け入れるための内部密封ガスチャンバが、中間シールと内部シールとの間に形成される。吸引側及び圧力側内部密封ガスチャンバは、(第1の)密封ガス接続ラインを介して互いに接続することができる。吸引側及び圧力側外部密封ガスチャンバは、(第2の)密封ガス接続ラインを介して互いに接続することができる。内部及び外部密封ガスチャンバ中には、異なる密封ガスチャンバ圧力が存在することができ、特に設定することができる。内部密封ガスチャンバの密封ガスチャンバ圧力は、好ましくは、外部密封ガスチャンバの密封ガスチャンバ圧力(pSGR)よりも高い。軸方向に前後に配置された2つ(又はそれ以上)の密封ガスチャンバを有するシャフトシール装置は、シャフトシール装置の密封効果を増大させることができる。
【0040】
更なる実施形態では、圧縮器は、密封ガス供給部を有し、それによって、少なくとも1つの密封ガスチャンバ中の密封ガスチャンバ圧力pSGRが、可変的に調節可能、好ましくは調整可能であり、密封ガス供給部は、特に、好ましくは調整可能な密封ガス供給弁を備える。特に、密封ガス供給部は、少なくとも1つの密封ガスチャンバに接続された密封ガス投入部及び/又は密封ガス供給ラインを備える。密封ガス供給弁は、純粋に機械的な弁、2点電磁弁(開/閉)、又は比例弁若しくは減圧弁などの連続的に調整可能な弁、又はいくつかの弁の組み合わせであり得る。密封ガス接続ラインは、密封ガス供給ラインの一部であり得る。密封ガス供給ラインは、密封ガス接続ラインに接続することができる。密封ガス投入部は、圧縮空気ネットワーク若しくは別個の圧縮器(例えば、ピストン圧縮器)などの外部密封ガス供給部、又は分岐圧縮ガス、圧縮器段内の圧力側から吸引側への戻り、又は(第2の)高圧圧縮器段から(第1の)低圧圧縮器段への戻りなどの内部密封ガス供給部を備えることができる。必要に応じて密封ガスを密封ガスチャンバ中に投入することによって、密封ガス供給部を介して、十分に高い密封ガスチャンバ圧力pSGRを確実にすることができ、その密封ガスチャンバ圧力pSGRは、好ましくは(常に)、油チャンバ圧力pORよりも高い。これは、圧縮器内の異なる動作状態に起因する変動する圧力条件に反応することを可能にする。
【0041】
更なる実施形態では、圧縮器は、密封ガス投入部と密封ガスチャンバとの間に少なくとも1つの密封ガスバッファ体積部を有し、密封ガスバッファ体積部は、好ましくは、圧縮器ハウジング中の空洞として設計される。密封ガスバッファ体積部はまた、多部ハウジング中、例えば(部分的に)圧縮器ハウジング中及び/又は(部分的に)圧縮器のギアハウジング中の空洞として形成することができる。圧縮器ハウジング及びギアハウジングは、好ましくは、鋳造部品として製造される。しかし、密封ガスバッファ体積部はまた、ガス圧力容器として設計することができる。密封ガスチャンバの体積は、(追加の)密封ガスバッファ体積部を使用することによってより小さくすることができる。密封ガスバッファ体積部は、圧縮器の過渡動作状態中に、例えば圧縮器の停止中若しくはスパッタリング中及び/又は油チャンバの通気中、又は例えば低システム圧力での不十分な密封ガス投入の場合に、密封ガスチャンバ圧力の十分な維持を確実にすることができる。密封ガスバッファ体積部は、好ましくは圧縮器の全ての動作状態において、密封ガスチャンバ圧力pSGRを油チャンバ圧力pORよりも高く保つことができることを確実にするのに役立つ。これは、シャフトシール装置の密封効果を改善し、また、油チャンバ圧力pORを構築又は維持するために、油チャンバ中への(連続的な)ガス流(密封ガス流)を確実にする。
【0042】
更なる実施形態では、圧縮器は、特に少なくとも1つの密封ガスチャンバ及び/又は密封ガスバッファ体積部中の密封ガスチャンバ圧力pSGRを検出するための少なくとも1つの圧力センサを備える。密封ガスチャンバ中の密封ガスチャンバ圧力pSGRは、典型的には、密封ガスバッファ体積部中の密封ガスチャンバ圧力と(本質的に)同じである。特に、密封ガスチャンバ中の圧力の代わりに、密封ガスバッファ空間中の圧力を記録及び/又は監視することができる。
【0043】
更なる実施形態では、制御ユニット、好ましくは電子的な制御ユニットが設けられ、その制御ユニットは、密封ガスチャンバ圧力pSGR及び/又は油チャンバ圧力pOR及び/又は密封ガスチャンバ圧力pSGRと油チャンバ圧力pORとの間の差圧を監視するように設計される。密封ガスチャンバ圧力pSGR及び油チャンバ圧力pORは、上記で説明した圧力センサを介して検出することができ、圧力センサは、制御ユニットに(ワイヤレス又はワイヤード)接続される。制御ユニットは、密封ガスチャンバ圧力pSGRと油チャンバ圧力pORとの間の圧力差を計算し、圧力差に基づいて密封空気供給部の少なくとも1つの密封ガス供給弁を調整するように設計することができる。代替として(又は追加として)、差圧は、差圧変換器を介して記録(測定)し、少なくとも1つの密封ガス供給弁を調整するための制御ユニットに送信することができる。制御ユニットは、圧縮器上に配置することができるか、又は送信機/受信機ユニットを介して、データリンクを介して、特にネットワークを介して、圧縮器に接続することができる。密封ガスチャンバ圧力pSGR、油チャンバ圧力pOR、及び/又は差圧は、固定された若しくは可変の時間間隔で又は連続的に監視することができる。時間曲線は、メモリユニット中に記憶することができる。差圧を監視することは、特に、密封空気の供給を増大させることによって、密封ガスチャンバ圧力pSGRがそれに応じて再調節されることを可能にする。
【0044】
更なる実施形態では、制御ユニット、好ましくは電子的な制御ユニットが、好ましくは密封ガス供給弁を調整することによって、密封ガスチャンバ圧力pSGRが油チャンバ中の油チャンバ圧力pORよりも高くなるように、特に圧縮器の異なる動作状態のために密封ガスチャンバ中の密封ガスチャンバ圧力pSGRを設定するように設計され、密封ガス供給弁は、特に少なくとも1つの密封ガスチャンバへの密封ガス供給ライン中に配置される。特に好ましい実施形態では、密封ガスチャンバ圧力pSGRは、好ましくは圧縮器の全ての動作状態において、又は圧縮器の全動作時間にわたって、以下の圧力勾配p0<pOR<pSGRが適用されるように設定又は調整される。異なる密封ガスチャンバ中には、異なる密封ガスチャンバ圧力を設定することができる。特に、シャフトシール装置が2つの密封ガスチャンバを有する場合、内部密封ガスチャンバ中の密封ガスチャンバ圧力は、好ましくは、外部密封ガスチャンバ中よりも高く設定される。これは、密封ガス流が常にガス入口から油チャンバの方向に、即ち密封ガスチャンバから来て、外部シールを通って外部シールから油チャンバ中に流れることを確実にする。これは、汚染ガス(及び油)が油チャンバからシャフトシール装置を通って圧縮チャンバ中に流れることを防止する。
【0045】
代替の実施形態では、圧縮器は、減圧弁として設計された密封ガス供給弁を有し、密封ガス供給弁は、特に少なくとも1つの密封ガスチャンバへの密封ガス供給ライン中に配置される。(機械的な)減圧弁は、ダイアフラムを備えることができる。しかし、減圧弁はまた、電磁弁として設計することができる。特に、減圧弁は、密封ガスチャンバ中の密封ガスチャンバ圧力pSGRを調節するのに十分に高い出口圧力を提供し、そのため、密封ガスチャンバ圧力pSGRは、油チャンバ中の油チャンバ圧力pORよりも高い。特に、減圧弁の出口圧力は、油チャンバ中の(所望の)油チャンバ圧力pORよりも高く設定される。(機械的な)減圧弁を使用するとき、(電子的に)制御可能な密封ガス供給弁のための複雑な(電子的な)制御システムは必要ない。この点に関して、減圧弁は、特に乾燥圧縮式圧縮器のより単純な、好ましくは単段設計のための費用効果の高い代替形態である。しかしながら、減圧弁は、例えば、圧縮器が負荷下で運転されており、必要とされる密封ガスチャンバ圧力pSGRを提供するのに漏出ガス流が実際に十分に大きいであろう場合に、実際に必要とされるよりも多くの密封空気が供給され得るという欠点を有する。
【0046】
一実施形態では、少なくとも1つの密封ガスチャンバは、負圧安全デバイスを有し、負圧安全デバイスは、好ましくは、密封ガスチャンバに向かって開放される逆止弁として設計される。特に、負圧安全デバイスは、圧力が最小圧力を下回ったときに、好ましくは少なくとも1つの密封ガスチャンバ中の圧力が周囲圧力よりも低くなるとすぐに、好ましくは圧縮器ハウジングの周囲に向かって、それぞれの密封ガスチャンバを開放する弁を備える。個々の負圧安全デバイスは、各密封ガスチャンバに割り当てることができる。負圧安全デバイスは、圧縮器が無圧で始動するとき、又は障害(電源故障)の場合に、周囲圧力(大気圧)を密封ガスチャンバ中の最小圧力として提供することができる。
【0047】
一実施形態では、いくつかの圧縮器段の油チャンバ、特に第1の圧縮器段の油チャンバ及び第2の圧縮器段の油チャンバは、好ましくは、共通のギアハウジングを介して及び/又は接続ラインを介して互いに接続される。特に、共通のギアハウジングを介して、第1の圧縮器段の吸引側油チャンバは、第2の圧縮器段の吸引側油チャンバに接続され、又は第1の圧縮器段の圧力側油チャンバは、第2の圧縮器段の圧力側油チャンバに接続される。圧縮器ロータの駆動ギアボックスは、ギアハウジング中に(全体的に又は部分的に)配置することができる。
【0048】
更なる実施形態では、圧縮器は、複数の圧縮器段を有し、好ましくはより低い第1の圧力レベルで動作する第1の圧縮器段の少なくとも1つの密封ガスチャンバは、好ましくは密封ガス接続ラインを介して、好ましくはより高い第2の圧力レベルで動作する第2の圧縮器段の少なくとも1つの密封ガスチャンバに接続される。第1及び第2の圧縮器段の密封ガスチャンバは、特に、第2の圧縮器段からの、好ましくは第2の圧縮器段の圧力側シャフトシール装置から流出する漏出ガス流が、第1の圧縮器段の少なくとも1つの密封ガスチャンバに流れることができるように、互いに接続される。このようにして、2段(又は多段)圧縮器の圧力勾配は、より低い圧力レベルを有する圧縮器段のための密封空気を生成するために使用される。漏出ガス流の体積は、圧縮器段の圧力レベルと共に増大するので、特にいくつかの圧縮器段では、動作条件に応じて、好ましくは少なくとも負荷運転において、少なくとも一時的に、即ちある特定の動作状態のために、密封ガス供給をオフに切り替え、より高い(最も高い)圧縮器段(複数可)の漏出ガス流のみによって全ての圧縮器段のための密封空気の供給を確実にするために、十分な密封空気が利用可能である。
【0049】
前記目的はまた、圧縮ガスを生成するための、特に圧縮空気を生成するための1つ以上の圧縮器段(2,3)を有する乾燥圧縮式圧縮器、特に、圧縮器の少なくとも1つの圧縮器ロータの油潤滑ロータ軸受を有する、本発明による乾燥圧縮式圧縮器のための油分離のための方法によって特に解決され、本方法は、
-油潤滑ロータ軸受の少なくとも1つの油潤滑軸受が収容される、圧縮器の圧縮器ハウジングの油チャンバ中に、圧縮器ロータのシャフトセクションに割り当てられたシャフトシール装置から流出する漏出ガス流、特に密封ガス流を導入するステップと、
-好ましくは少なくとも20mbarである油分離圧力差Δpだけ圧縮器ハウジングの周囲圧力p0を上回る油チャンバ圧力pORを油チャンバ中に提供するステップと、
-油チャンバから油分離器にガス流を投入するステップと
を備える。
【0050】
本方法は、環境と比較して油チャンバ中に過圧を作成するために、油チャンバ中に漏出ガス流を導入するという考えに基づき、それは、油分離のために使用することができる。油チャンバ中への密封ガス流の代替又は追加の導入はまた、油チャンバ中の過圧を発生させるか又は過圧に寄与することができる。特に、流入する漏出ガス流及び/又は密封ガス流によって発生させられる油チャンバ圧力は、十分に大きな圧力差(油分離圧力差Δp)を提供して、油チャンバから油分離器に投入される油/ガス流が油分離器を通って流れることを可能にする。特に、油分離器の流出側における減圧を省略することができる。本発明による方法は、本発明による乾燥圧縮式圧縮器に関連して既に説明したものと同様の効果及び利点を有する。本方法は、乾燥圧縮式圧縮器に関連して説明したプロセス工学的特徴のうちの一部又は全部を実施することができる。
【0051】
油チャンバから油分離器へのガス流の供給は、特に、油分離器の流入側への油チャンバ圧力の印加を備える(本質的に、即ち、例えば接続ライン中の又は流れ偏向を通した小さな散逸的な圧力損失を除いて)。特に、本方法は、油分離器中のガス流から油を分離するためのステップを備える。特に、更なる方法ステップとして、清浄されたガス流は、油分離器の流出側から離れて圧縮器ハウジングの(自由)環境中に導かれる。ガス出口及びガス入口に対して圧縮チャンバを密封する通常の目的に加えて、シャフトシール装置は、特に、油チャンバからの油入口に対して圧縮器の圧縮チャンバを密封するように設計され、好ましくは、油潤滑軸受と圧縮器ハウジングの圧縮チャンバとの間に配置される。
【0052】
本方法の一実施形態は、
-少なくとも1つの圧力センサによって油チャンバ圧力pORを検出するステップ、及び/又は、
-少なくとも1つの圧力センサによって、特にシャフトシール装置の少なくとも1つの密封ガスチャンバ中の及び/又は密封ガス供給部の密封ガスバッファ体積部中の密封ガスチャンバ圧力pSGRを検出するステップ、及び/又は、
-密封ガスチャンバ圧力pSGR、特にシャフトシール装置の少なくとも1つの密封ガスチャンバ中の及び/又は密封ガス供給部の密封ガスバッファ体積部中の密封ガスチャンバ圧力pSGRと、油チャンバ圧力pORとの間の差圧を決定するステップ、
ここにおいて、シャフトシール装置は、特に接触することなく、特に油潤滑軸受に面する外部シールと、特に接触することなく、圧縮チャンバに面する内部シールとを有し、密封ガスチャンバは、特に密封ガスを受け入れるために外部シールと内部シールとの間に形成され、及び/又は、
-制御ユニットによって密封ガスチャンバ圧力pSGR及び/又は油チャンバ圧力pOR及び/又は密封ガスチャンバ圧力pSGRと油チャンバ圧力pORとの間の差圧を監視するステップ、
のうちの少なくとも1つを備える。
【0053】
差圧は、センサ、特に差圧変換器による検出(測定)によって、又は油チャンバ圧力pOR及び密封ガスチャンバ圧力pSGRに基づく計算によって決定することができる。
【0054】
本方法の一実施形態は、更なるステップとして、密封ガスチャンバ圧力pSGRが油チャンバ中の油チャンバ圧力pORよりも高くなるように、特に圧縮器の動作状態に応じて、密封ガスチャンバ中に密封ガスを供給することによって、シャフトシール装置の少なくとも1つの密封ガスチャンバ中の密封ガスチャンバ圧力pSGRを設定すること、特に可変設定すること、好ましくは調整することを備える。密封ガスチャンバ圧力pSGRは、特に、少なくとも1つの密封ガスチャンバ中への密封ガス供給の密封ガス供給弁を調整することによって調整される。密封ガス供給弁は、制御ユニットによって制御することができ、好ましくは連続的に可変であり得る。代替として、密封ガスチャンバ圧力pSGRは、(機械的な)減圧弁を介して調節することができる。密封ガスは、圧縮器の外部密封ガス供給部又は内部密封ガス供給部から供給することができる。
【0055】
本方法の一実施形態は、更なるステップとして、圧縮器がアイドル時に動作させられる間に、及び/又は圧縮器の過渡動作状態中に、好ましくは圧縮器の始動状態若しくは停止状態中に、及び/又は圧縮器が負荷時に動作させられる間に、特に圧縮器が単段圧縮器である場合に、密封ガスチャンバ中の密封ガスチャンバ圧力pSGRが油チャンバ中の油チャンバ圧力pORよりも高くなるように、密封ガスを密封ガスチャンバ中に供給することを備える。特に単段圧縮器では、発生させられる漏出ガス流は、必要とされる密封ガスチャンバ圧力pSGRを提供するのに十分な密封空気体積に対して十分ではない場合があり、そのため、負荷動作中にも(内部又は外部の)密封ガス供給が必要とされる。しかしながら、2段又は多段圧縮器の場合、少なくとも負荷動作中には、生じるより大きな漏出空気流に起因して、密封ガス供給は不要であり得る。
【0056】
本方法の一実施形態は、好ましくは密封ガスチャンバを接続する密封ガス接続ラインを介して、好ましくはより低い第1の圧力レベルで動作する第1の圧縮器段の少なくとも1つの密封ガスチャンバ中に、好ましくはより高い第2の圧力レベルで動作する第2の圧縮器段の少なくとも1つの密封ガスチャンバからの漏出ガス流を投入することを備え、漏出ガス流は、好ましくは、第2の圧縮器段の圧力側シャフトシール装置から第2の圧縮器段の圧力側密封ガスチャンバ中に流入する。このようにして、2段(又は多段)圧縮器の圧力降下は、より低い圧力レベルを有する圧縮器段のための密封空気を発生させるために使用される。
【0057】
本発明の例証的な実施形態は、図面を参照して以下でより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【
図1】本発明による乾燥圧縮式圧縮器の第1の実施形態の概略図である。
【
図2】各々が2つの密封ガスチャンバを有する、吸引側及び圧力側にシャフトシール装置を有する、本発明による乾燥圧縮式圧縮器の第2の実施形態の概略図を示す。
【
図3】外部密封ガス供給部と密封ガスバッファ体積部とを有する、本発明による乾燥圧縮式圧縮器の第3の実施形態の概略図である。
【
図4】2つの圧縮器段を有する、本発明による乾燥圧縮式圧縮器の第4の実施形態の概略図である。
【
図5】2つの圧縮器段といくつかの密封ガス圧力とを有する、本発明による乾燥圧縮式圧縮器の第5の実施形態の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0059】
本発明の以下の説明では、同じ参照符号は、同一の要素及び同一に作用する要素に対して使用される。
【0060】
図1~5を参照して以下で説明する本発明の実施形態は各々、本発明の異なる態様を例示する。示す実施形態は、技術的に矛盾しない限り、互いに組み合わせることができる。特に、本発明による乾燥圧縮式圧縮器の個々の説明する構成要素又はシステム、例えば、圧力センサ、油分離器の設計(多段設計、分離器段の設計)、油戻り部、密封ガス供給部及び密封ガス投入部、負圧保護デバイス、並びに特に制御ユニット及びプロセス制御システムは、各実施形態において補完することができ、実施形態間で交換可能であり、技術的に矛盾しない限り、互いに組み合わせることができる。別段に示さない限り、参照符号に続く文字「a」は、圧縮器1の吸引側85を指し、文字「b」は、圧縮器1の圧力側86を指す。例えば、19aは、吸引側油チャンバを指し、19bは、圧力側油チャンバを指す。
【0061】
図1は、圧縮器ハウジング4中に油潤滑軸受18a、18bを有する(単段)乾燥圧縮式又は無給油圧縮式圧縮器1を示す。圧縮器1は、圧縮されるべきガスとしての空気を、吸引側85の空気入口70を介して引き込み、空気を圧縮し、圧縮空気を圧力側86から圧縮空気出口76を介して示されていない用途に、典型的には消費部の圧縮空気ネットワーク中に搬送する。
【0062】
ロータ軸受16の軸受18a、18bは、油で潤滑され、圧縮器ハウジング4の油チャンバ19a、19b中に配置され、その中で、潤滑油は、ガスと混合して、潤滑油からのエアロゾルを含む油煙の形態のガス-空気混合物を形成する。しかしながら、1つ以上の圧縮器ロータ6を回転させることによってガスが圧縮される圧縮チャンバ5は、油がないままであるべきである。この目的のために、シャフトシール装置10a、10bは、内部シール12a、12b及び外部シール17a、17bで油チャンバ19a、19bに対して密封される。シール17a、17b及び12a、12bは、非接触であり、動作中の高い周速及び温度に起因して完全には密封されない。狭い密封隙間14a、14bが、シャフトシール装置10a、10bに割り当てられた圧縮器ロータ6のシャフトセクション11a、11bの円周上に残り、それを通って、ガス流が、圧力勾配に応じて、圧縮チャンバ5の方向に、又はその逆に流れることができる。このガス流は、シール17a、17b及び12a、12bの漏出に起因して生じる。しかしながら、圧縮ガスの純度を脅かさないために、潤滑剤は、圧縮チャンバ5又は圧縮器ハウジング4の周囲9に入らない場合がある。
【0063】
本発明の一実施形態によると、密封ガスシステムは、圧縮チャンバ5中に潤滑剤が入ることを妨げる。内部シール12a、12bと外部シール17a、17bとの間には、密封ガスチャンバ13a、13bが配置される。吸引側及び圧力側シャフトシール装置10a及び10bの密封ガスチャンバ13a、13bは、密封ガス接続ライン42を介して互いに接続され、密封ガス接続ライン42はまた、圧縮器ハウジング4中のボアとして設計することができる。密封ガスは、密封ガスチャンバ13a、13bから油チャンバ19a、19b中に、対応する圧力降下で流入する。油チャンバ19a、19bは各々、周囲圧力p0よりも高い油チャンバ圧力pOR、即ち過圧を構築して維持することができるように、環境9から密封される。
【0064】
通常、圧縮チャンバ5から圧力側86の内部シール12bを介した密封ガスチャンバ13b中への空気漏出流がある。圧縮チャンバ5中の圧力が高いほど、空気漏出流は高くなる。従って、内部シール12a及び12bにおける空気漏出流は異なる。吸引側85では、内部シール12aを介した漏出流は、圧力側86においてよりも小さく、反対方向に反転することができる。吸引側85では、負荷動作中に、内部シール12aを介して、いくらかの密封ガスを圧縮チャンバ5中に引き込むこともできるが、それは、ここでの圧力が、圧縮器ロータ6の円周の大部分にわたって、密封ガスチャンバ13a中よりも低いからである。通常の負荷動作では、密封ガスチャンバ圧力pSGRは、内部シール12a、特に内部シール12b中の漏出に起因して、接続された密封ガスチャンバ13a、13b中で維持される。
【0065】
例えば、低圧縮圧力又は過渡プロセスを伴うある特定の動作状態では、密封ガスは、追加として、密封ガス供給ライン50及び調整された密封ガス供給弁51を介して密封ガスチャンバ13a、13bに供給される。密封ガス供給弁51はまた、特に圧縮器1のより費用効果の高い設計のために、機械的な減圧弁として設計することができ、以下で説明する制御ユニット60は、省略することもできる。
図1に示す実施形態では、追加の密封ガス(密封空気)は、圧縮空気出口76に投入される圧縮空気流から分岐され、密封ガス供給弁51を介して内部密封ガス投入部としての密封ガス供給ダクト41に供給される。密封ガスチャンバ13a、13b中の密封ガスチャンバ圧力p
SGRは、このことから、油チャンバ19a、19b中の油チャンバ圧力p
ORよりも、動作中に常に高く設定され、それらは、接続ライン21を介して互いに接続される。密封ガスチャンバ13a、13bから油チャンバ19a、19bへの説明した圧力勾配(p
OR<p
SGR)に起因して、(動作中に)外部シール17a、17bを介して、乾燥した密封ガスチャンバ13a、13bから油チャンバ19a、19b中への空気漏出が発生させられ、この空気漏出は、密封ガス流として油チャンバ19a、19b中に流入する。全ての外部シール17a及び17bにわたるこの圧力差に起因して、潤滑剤、即ち油は、密封隙間14a、14bにもかかわらず油チャンバ19a、19b中に保持され、同時に、供給された密封空気と圧縮チャンバ5からの漏出空気とを含むことができる密封ガス流が、油チャンバ19a、19b中に押し込まれ、そこで、油チャンバ圧力p
ORが構築されるか、又は存在する。密封ガスチャンバ圧力p
SGRは、圧力センサ45によって検出される。油チャンバ圧力p
ORは、圧力センサ25によって記録される。p
SGR及びp
ORについての測定された圧力値は、制御ユニット60に送信され、制御ユニット60は、それらを使用して差圧(
図1には図示せず)を決定する。
【0066】
本発明の更なる態様によると、油で汚染された漏出ガス流又は密封ガス流は、油チャンバ19a、19bから空気出口37を介して環境9中に、又は圧縮器1の空気入口70の吸気領域中にさえも浄化されずに通過することはなく、ガス出口26を通ってガス排出ライン20を介して油分離器30に投入される。ガス出口26は、圧縮器ハウジング4中の貫通開口部として設計される。油分離器30は、いくつかの、好ましくは3つの分離段を備えることができる。油分離器30では、油(油滴及び油エアロゾル)が、空気から分離される。この実施形態では、油分離器30は、微細分離器32、即ち高密度合体フィルタを備える。分離された油は、フィルタ要素の乾燥側に集まる。
【0067】
示す実施形態では、油は、重力と、負荷動作時の圧力条件を含む全ての動作条件に対して十分な油戻りライン34の高低差Hとを介して戻される。油戻りライン34は、分離された油を油溜め24中に油レベル23を下回るレベルまで案内し、それは、ガス排出ライン20からの油煙が油戻りライン34を介して流れて油分離器30を迂回することを防止する。高低差の代わりに、又はそれに加えて、油ポンプ36(
図4及び5を参照)を使用することができる。高低差H又は油ポンプ36の送出量は、油分離器30、特に微細分離器32の合体フィルタ要素の最大差圧に応じて選択され、それは、例えば100~300mbarであり得る。
【0068】
油チャンバ19a、19b中への密封空気及び漏出空気の流入によって構築される油チャンバ圧力pORは、十分に大きな油分離圧力差Δpだけ圧縮器ハウジングの周囲圧力p0を上回り、それは、ガス出口26から流出する空気流が油分離器30の圧力差を克服するために必要とされる。ガス流が、例えば、微細分離器32の合体フィルタ要素を介した圧力差として、油チャンバ19a、19bから油分離器30の流入側を介した流出側への例えば200mbarの圧力降下を克服する場合、これは、油分離器30の流出側における1barの周囲圧力p0としての大気圧において20%の油分離圧力差Δpに相当し、それによって、油チャンバ圧力pORは、少なくとも周囲圧力p0を上回る。
【0069】
図2は、圧縮器1の詳細図を示し、それから、スクリュー圧縮器の圧縮器段の構造を見ることができる。この視点では、2つの圧縮器ロータ7、8を見ることができ、それらの圧縮器ロータ7、8は、螺旋状に噛み合っており、プロセスガス(空気)を一緒に圧縮する。圧縮器ロータ8は、同期ギア84を介して圧縮器ロータ7によって駆動される。
【0070】
内部シール12a、12bと外部シール17a、17bとの間には、2つの密封ガスチャンバ13a、13c及び13b、13dが示され、それらは、追加の中間シール15a、15bによって互いに分離される。シール12a、12b、15a、15b、17a、17bは、周速及び温度が長期にわたってシールに接触するには高すぎるので、非接触シャフトシールである。シール12a、12b、15a、15b、17a、17bは、搬送効果を有することができる。この目的のために、例えば、ねじ山が存在し得、それは、追加として、動作中に油チャンバ19a、19bの方向への漏出を促進する。
【0071】
油は、潤滑油入口82を介して潤滑剤として油潤滑軸受18a、18bに達する。油チャンバ19a、19bは、接続ライン21を介して互いに接続される。油チャンバ19bは、油煙を有するガス流を油分離器30(
図2には図示せず)に投入するための共通のガス排出ライン20を接続するためのガス出口26を有する。
【0072】
圧縮器ロータ7及び8の吸引側85では、2つのシャフトシール装置10a、10bの密封ガスチャンバ13a、13cは、別個の密封ガス供給ダクト41を有し、そのため、この側に合計で4つの密封ガス供給ダクト41が存在する。圧力側86では、2つの圧縮器ロータ7及び8の密封ガスチャンバ13b、13dが、密封ガス接続ライン42を介して圧縮器ハウジング4内の貫通孔を介して互いに接続され、そのため、圧力側86に合計で2つの密封ガス供給ダクト41が存在する。
【0073】
図1、3、4、及び5の圧縮器1の各々は、
図2に示すように、各々が2つの密封ガスチャンバ13a、13c又は13b、13dを有する、吸引側及び圧力側シャフトシール装置10a、10bを有するように設計することができる。他の図では、より明確にするために、1つの圧縮器ロータのみが見えるように視点が選ばれる。無給油式スクリュー圧縮器に加えて、圧縮器1はまた、無給油式圧縮スクリューブロワ、ルーツブロワ、又はスピード圧縮器であり得る。
【0074】
図3は、
図1に示したものと同様の圧縮器1を示しており、相違点は、以下で説明する。
【0075】
圧縮器1は、密封ガスバッファ体積部48を有し、その密封ガスバッファ体積部48は、ガス圧力容器として、又は圧縮器ハウジング4に組み込まれた空洞として設計することができる。密封ガスチャンバは、密封ガス接続ライン42によって互いに接続され、密封ガス接続ライン42は、拡大された流れ断面を有する密封ガスバッファ体積部48を通って進む。密封ガスバッファ体積部48は、圧縮器1の動作中の圧力変動を補償し、密封チャンバ圧力pSGRを再調節するために使用することができる。同時に、この密封ガスバッファ体積部48は、表面積を増大させることによって密封ガス用の冷却機能を果たす。密封ガスバッファ体積部48は、分離効果を有し、密封ガスが他の密封ガスチャンバに投入される前に液体又は固体の汚染物質を分離して回収するように設計される。分離は、密封ガス用の偏向器、バッファ体積部内の低減された流速、及び/又は(粗い)デミスタメッシュによって達成することができる。
【0076】
更に、密封ガス投入部58は、外部密封ガス源として示しており、それは、内部密封ガス源に加えて、密封ガスを圧縮空気出口76から密封ガス供給弁51aを介して提供する役割を果たす。圧縮器1の過渡動作状態中に、例えば、圧縮空気出口76における圧力なしでの安全な始動又は電源故障の場合の安全な通気(停止)のために、調節可能な密封ガス供給弁51を介して密封ガスの十分な供給を提供することが可能となるように、密封ガスバッファ体積部55、例えばバッファタンク中には、ある体積の密封ガスが貯蔵される。逆止弁59は、一方の密封ガス源から他方の密封ガス源にガスが溢れることを防止する。個々の密封ガス源は、検出された密封ガスチャンバ圧力pSGR又は他の動作パラメータに応じて、密封ガス供給弁51、51a、及び51bを介して、個々に又は共にのうちのいずれかで使用することができる。必要とされる場合、密封ガスは、このようにして、密封ガス供給弁51を介して密封ガスバッファ体積部48に供給し、更に密封ガスチャンバ13a、13bに供給することができる。密封ガス投入部58、特に外部のものと、密封ガスバッファ体積部48、55とは、互いに独立して使用することができる。
【0077】
圧力センサ45を介して、密封ガスバッファ体積部48中、密封ガス接続ライン(複数可)42中、及び密封ガスチャンバ13中の圧力p
SGRが検出される。接続ライン21、ガス排出ライン20を介して接続された油チャンバ19a、19b中の、及び任意選択で油溜め24(
図3には図示せず)中の油チャンバ圧力p
ORは、圧力センサ25を介して記録される。密封ガスバッファ体積部55中の圧力は、圧力センサ54によって検出される。圧力センサ25、45、54及び密封ガス供給弁51、51a、51bは、制御ユニット60(図示せず)に接続される。
【0078】
動作中、油は、油分離器30のより低い領域中に集められる。圧縮器が停止しており、油分離器30と油チャンバ19a、19bとの間の圧力が平衡しているとき、油は、重力及び十分な高低差H2を使用して、油戻りライン34を介して油チャンバ19a、19bに戻される。本例証的な実施形態では、負荷動作中に生じる圧力条件のために、油の逆流を確実に防止するには高低差H2だけでは十分ではないので、逆止弁39が、油戻りライン34中に設けられ、それは、油分離器30のフィルタ要素の迂回を確実に防止する。従って、圧力レベルが低下したとき、例えば、圧縮器1が停止しているか、又はアイドリングしている可能性があるときにのみ、戻りが起こる。十分に大きな高低差Hを有する
図1に示す実施形態では、しかしながら、油再循環はまた、負荷動作中にも起こる。
【0079】
図4は、2段圧縮器を示し、第1の圧縮器段2及び第2の圧縮器段3は、より高い最終圧力を達成するために直列に接続される。ここで、第2の圧縮段3の密封ガスチャンバは、第1の圧縮段2の密封ガスチャンバに接続される。このようにして、第2の圧縮器段3の内部シール12a、12b中の漏出は、第1の圧縮器段2の密封ガスチャンバ13a、13bを加圧するために使用することができる。
【0080】
入口弁71も示している。これは、第1の圧縮器段2の入口における圧力を低減し、同時に、圧縮器がアイドリングしているときに空気を逃がし弁72を介してブローオフするために使用することができる。逆止弁73は、圧縮空気出口76からの逆流を防止する。アイドル運転は、圧縮器のより容易な始動を可能にし、空気要件が低いときにモータ始動の数を制限するために部分的に必要である。
図5はまた、最終システム圧力(即ち、圧縮空気ネットワークへのインタフェースにおける)のための空気圧力センサ77と、最終圧縮圧力のための空気圧力センサ78とを示す。
【0081】
閉鎖された入口弁71と開放された逃し弁72(アイドルブローオフ弁)は、負圧がアイドリング中に第1の圧縮器段2の圧縮チャンバ中に及び第2の圧縮器段3の吸引側85にも存在することをもたらす。結果として、いくらかの密封ガスが、密封ガスチャンバ13a、13bから内部シール12a、12bを介して引き込まれ、それは、いずれの場合も、環境からの任意の汚染された(通常は濾過されていない)空気、又は密封ガスを伴わない圧縮器中の油漏出を引き込むよりも有利である。圧縮器段2及び3の下流で、圧縮空気は、熱交換器74中で冷却され、生成された凝縮液は、凝縮液分離器75を介して分離及び排出される。このようにして、好ましくは、より低い含水量を有する冷却された空気は、密封ガス供給弁51を介して密封ガスチャンバ13a、13bを加圧するために使用することができる。
【0082】
密封ガスチャンバ13a、13bは、負圧安全デバイス46を装備され、そのため、真空の場合には、周囲空気が、密封ガスチャンバ13a、13bに入ることができ、密封ガスチャンバ13a、13b中の負圧が防止される。負圧安全デバイス46は、密封ガスチャンバ13a、13bに向かって開放される逆止弁として設計される。
【0083】
2つの圧縮器段2及び3の吸引側油チャンバ19aは、共通のギアハウジング89を介して互いに接続される。ギアハウジング89は、駆動ギア83を収容し、駆動ギア83もまた、油潤滑され、駆動シャフト90によって駆動され、駆動ギア83は、圧縮器ロータ6を駆動するために、吸引側シャフトセクション11aに接続された駆動ギアホイールを備える。同期ギア84が配置される圧力側油チャンバ19bもまた、接続ライン21を介して、油チャンバ圧力pORが存在する共通の油チャンバ19aに接続される。油溜め24、潤滑油ポンプ81、並びに軸受18a、18b及び駆動ギア83、84への潤滑油ライン80を用いた循環油潤滑も示している。より低い速度に起因して、接触する駆動シャフトシール87はまた、漏出が全く生じないか、又はより少ない漏出が生じるように、駆動シャフト90を密封するために使用することができる。これらの漏出はまた、特に漏出回収デバイス88中に排水するか、又は、任意選択で、油溜め24に戻すことができ、ここにおいて、油溜め24又は油チャンバ19a中の増大した油チャンバ圧力pORが考慮されなければならない。
【0084】
図4は、3段油煙分離プロセスを示す。大きな油滴は、例えばワイヤメッシュ/デミスタによって、事前分離器31中で事前に分離され、分離された油は、重力によって油チャンバ中に逆流する可能性がある。油煙は、次いで、微細分離器32を通って流れ、その微細分離器32は、合体フィルタ32であり得る。この場合、分離器要素の前後の差圧は、非常に高く、そのため、分離された油は、動作中に許容可能な高低差で重力によって油チャンバに戻ることはもはやできない。この目的のために、油ポンプ36及び逆流防止器38の形態の油戻りデバイスが、圧縮器1の連続動作時でも油を油チャンバ19aに戻すことが可能となるように、油戻りライン34中に設けられる。油ポンプ36は、蠕動ポンプ又は振動ダイアフラムポンプとして設計することができる。油ポンプ36は、必要に応じて、充填レベルセンサ35を介してオンに切り替え、監視することができる。充填時間及びポンプダウン時間を監視することによって、油煙分離及び油戻りもまた、正確な機能のために監視することができる。吸着フィルタ33、例えば活性炭フィルタとして設計された残油分離器33が、第3の清浄段として使用される。これはまた、残っている残油及び油蒸気を吸着し、そのため、清浄な空気が、空気出口37を介して環境9に吹き出される。プロセスガス圧縮の場合、漏れ出す浄化されたガスはまた、圧縮器1の吸気口中に直接投入し戻すことができる。
【0085】
油チャンバ19a、19bの緊急通気などの例外的な場合には、例えば油チャンバ19a、19b中の過圧の場合、又は動作障害(電源故障)の場合に、油煙を、ブローオフ弁47を介して油チャンバ19a、19bから吹き出すこともできる。過剰な油が環境9中に漏れ出すことを防止するために、油煙は、低圧力損失で、事前分離器31を介して事前に清浄される。
【0086】
図5は、2段無給油圧縮式圧縮器1を示す。ここで、密封ガスチャンバは、異なる密封ガスチャンバ圧力p
SGR、即ちp
SGR1及びp
SGR2を受ける。密封ガスチャンバ13a、13bの圧力レベルは、圧力制御弁52、53を介して調節することができる。圧力制御弁52は、減圧弁である。2つ(又はそれ以上)の異なる圧力レベルを、それぞれの動作状態に対して密封ガス流を最適化するために使用することができる。個々の圧力センサ45a及び45bによって記録された密封ガスチャンバ圧力p
SGR1及びp
SGR2は、それぞれ密封ガスバッファ体積部43及び44中で測定される。
【0087】
液体が密封ガスチャンバ中で不足した場合、これは、レベルセンサ57によって検出することができ、凝縮液は、排水弁56を通して排水することができる。
【0088】
本発明のいくつかの手順の態様、特に制御システムに関する態様を以下で説明する。
【0089】
圧力センサ25、45a、45b、調整可能な密封空気供給弁51、ブローオフ弁47、及び油ポンプ36は、空気圧力センサ77、78及び充填レベルセンサ35などの他のセンサ、並びに液体センサ57に加えて、制御ユニット60に接続され、他のセンサからの測定データを記録するための更なる入力、及び他の構成要素、特に弁を制御するための出力を提供することができる。制御ユニット60は、特に、センサ25によって検出された油チャンバ圧力pORを監視し、センサ45又は45a及び45bによって検出された密封ガスチャンバ圧力pSGR又はpSGR1及びpSGR2に基づいて、油チャンバ圧力pORに対する差圧を計算するように設計される。この差圧(pSGR-pOR)に基づいて、制御ユニット60は、密封ガス供給弁51、又は密封ガス供給弁51a、51bを制御する。制御ユニット60は、圧縮器1上に(局所的に)配置するか、又はその制御及び調整のために(ワイヤレス)ネットワーク接続を介して圧縮器1に接続することができる。密封ガスチャンバ圧力pSGRは、固定された限界値又は動的な限界値内で監視することができる。制御ユニット60は、それぞれの動作状態に対して1つ以上の密封ガスチャンバ圧力を設定するために、圧縮器の更なる動作パラメータ、例えば、吸気及び排出圧力、圧縮器段の速度又は温度を考慮に入れることができる。
【0090】
密封ガス供給弁51は、圧縮空気の不必要な損失を防止するために、より長い停止時間中は閉鎖される。
【0091】
圧縮器1の駆動が開始される直前又は開始されるときに、密封ガス供給弁51は、密封ガスチャンバ13a、13bを十分な過圧で加圧するために既に開放されている。
【0092】
動作中、密封ガスチャンバ圧力pSGRは、密封ガスチャンバ13a、13b中のpSGRが常に油チャンバ19a、19b中の油チャンバ圧力pORよりも高くなるように調整される。
【0093】
停止中、密封ガスチャンバ13a、13b中の圧力pSGRは、必要に応じて密封ガス供給ライン50を介して少量の密封ガスのみを投入することによってゆっくり低減される。これは、密封ガスチャンバ13a、13bを有する密封ガスバッファ体積部43、44中だけでなく、油チャンバ19a、19bを有するトランスミッションハウジング89中の両方で均一な減圧を達成する。これは、圧力勾配が密封ガスチャンバ13a、13bから油チャンバ19a、19bに走り続け、その逆はないことを確実にする。密封ガス流は、油チャンバ19a、19b中に流入し続ける。
【0094】
[参照符号のリスト]
1 圧縮器
2 第1の圧縮器段
3 第2の圧縮器段
4 圧縮器ハウジング
5 圧縮チャンバ
6 圧縮器ロータ
7 第1の圧縮器ロータ
8 第2の圧縮器ロータ
9 環境
10a,10b シャフトシール装置
11a,11b シャフトセクション
12a,12b 内部シール
13a,13b 外部密封ガスチャンバ
13c,13d 内部密封ガスチャンバ
14a,14b 密封隙間
15a,15b 中間シール
16 ロータ軸受
17a,17b 外部シール
18a,18b 軸受
19a,19b 油チャンバ
20 ガス排出ライン
21 接続ライン
23 油レベル
24 油溜め
25 圧力センサ(油チャンバ圧力pOR)
26 ガス出口
30 油分離器
31 事前分離器
32 微細分離器
33 残油分離器
34 油戻りライン
35 充填レベルセンサ
36 油ポンプ
37 空気出口
38 逆流防止器
39 逆止弁
41 密封ガス供給ダクト
42 密封ガス接続ライン
43,44 密封ガスバッファ体積部
45 圧力センサ(密封ガスチャンバ圧力pSGR)
45a,45b 圧力センサ(密封ガスチャンバ圧力pSGR)
46 負圧安全デバイス
47 ブローオフ弁
48 密封ガスバッファ体積部
50 密封ガス供給ライン
51 密封ガス供給弁
51a 密封ガス供給弁
51b 密封ガス供給弁
52 圧力制御弁
53 圧力制御弁
54 圧力センサ
55 密封ガスバッファ体積部
56 排水弁
57 液体センサ
58 密封ガス投入部
59 逆止弁
60 制御ユニット
70 空気入口
71 入口弁
72 逃し弁
73 逆止弁
74 熱交換器(圧縮空気冷却器)
75 凝縮液分離器
76 圧縮空気出口
77 システム末端圧力用の空気圧力センサ
78 圧縮末端圧力用の空気圧力センサ
80 潤滑油ライン
81 潤滑油ポンプ
82 潤滑油の侵入
83 駆動ギア
84 同期ギア
85 吸引側
86 圧力側
87 駆動シャフトシール
88 漏出回収デバイス
89 ギアハウジング
90 駆動シャフト
【国際調査報告】