(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】ユーザエンゲージメントの異なるインスタンスをコンテンツプロバイダと関連付けるための方法、装置、およびシステム
(51)【国際特許分類】
H04W 24/00 20090101AFI20240628BHJP
H04W 4/06 20090101ALI20240628BHJP
H04W 88/18 20090101ALI20240628BHJP
【FI】
H04W24/00
H04W4/06 170
H04W88/18
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580423
(86)(22)【出願日】2022-06-28
(85)【翻訳文提出日】2024-02-26
(86)【国際出願番号】 GB2022051654
(87)【国際公開番号】W WO2023275530
(87)【国際公開日】2023-01-05
(32)【優先日】2021-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521225199
【氏名又は名称】ノヴァティク テクノロジーズ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】NOVATIQ TECHNOLOGIES LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】フィールド, タニヤ
(72)【発明者】
【氏名】コンウェイ‐スミス, サイモン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD17
5K067DD57
5K067EE02
5K067EE16
5K067LL01
(57)【要約】
方法は、コンテンツプロバイダとのユーザエンゲージメントの第1のインスタンスについて、サービスプロバイダネットワーク内の第1のエンティティにおいて、コンテンツプロバイダからのコンテンツの提供に関連付けられた第1のIDを含む第1のメッセージを受信するステップと、加入者を識別し、加入者の識別子を決定するステップと、加入者の識別子および第1のIDを第2のエンティティへ送信するステップと、を含む。第1のIDは、加入者の識別子と関連付けて記憶される。これは、加入者または加入者の別の加入者デバイスからの第2のIDを含む第2のメッセージの受信に基づいて、第2のインスタンスに対して繰り返される。第2のIDは、加入者識別子と共に、したがって第1のIDと共に記憶される。記憶された関連付けを示す情報がコンテンツプロバイダに提供され、それにより、コンテンツプロバイダは、第1のインスタンスを第2のインスタンスに関連付けることができる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービスプロバイダネットワークの加入者のエンゲージメントの異なるインスタンスを第1のコンテンツプロバイダに関連付けるための方法であって、
第1のインスタンスについて、
前記サービスプロバイダネットワーク内の第1のエンティティにおいて、
前記加入者の加入者デバイスから第1のメッセージを受信するステップであって、前記第1のメッセージが、前記第1のインスタンスにおける前記第1のコンテンツプロバイダから前記加入者デバイスへのコンテンツの提供に関連付けられた第1のIDを含む、ステップと、
前記受信した第1のメッセージに基づいて前記加入者を識別するステップと、
前記加入者を識別する識別情報に基づいて前記加入者の識別子を決定するステップと、
前記加入者の前記識別子および前記第1のIDを第2のエンティティへ送信するステップと、
前記第2のエンティティにおいて、
前記加入者の前記識別子に関連付けて前記第1のIDを記憶するステップと、を含み、
第2のインスタンスについて、
前記サービスプロバイダネットワーク内の前記第1のエンティティにおいて、
前記加入者の前記加入者デバイスまたは別の加入者デバイスから第2のメッセージを受信するステップであって、前記第2のメッセージが、前記第1のIDとは異なる第2のIDを含み、前記第2のIDが、前記第2のインスタンスにおける前記第1のコンテンツプロバイダから前記加入者デバイスまたは前記別の加入者デバイスへのコンテンツの提供に関連付けられている、ステップと、
前記受信した第2のメッセージに基づいて前記加入者を識別するステップと、
前記加入者を識別する識別情報に基づいて前記加入者の前記識別子を決定するステップと、
前記加入者のための前記識別子および前記第2のIDを前記第2のエンティティへ送信するステップと、
前記第2のエンティティにおいて、
前記加入者の前記識別子と関連付けて、それによって前記第1のIDと関連付けて前記第2のIDを記憶するステップと、を含み、
前記方法が、前記第2のエンティティにおいて、
前記第1のコンテンツプロバイダに関連付けられた第3のエンティティに、前記第2のIDと前記第1のIDとの間の前記記憶された関連付けを示す情報を提供し、それによって前記第3のエンティティが前記第1のインスタンスを前記第2のインスタンスに関連付けることを可能にするステップ
をさらに含む、
方法。
【請求項2】
前記第1のIDが、前記加入者デバイスが前記第1のインスタンスにおいて前記第1のコンテンツプロバイダから前記コンテンツを取得するときに生成され、および/または前記第2のIDが、前記加入者デバイスまたは前記他の加入者デバイスが前記第2のインスタンスにおいて前記第1のコンテンツプロバイダから前記コンテンツを取得するときに生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のIDが、前記第1のコンテンツプロバイダによって生成され、前記第1のインスタンスにおいて、前記加入者デバイスが前記第1のコンテンツプロバイダから前記コンテンツを取得したときに、前記加入者デバイスに提供され、および/または、前記第2のIDが、前記第1のコンテンツプロバイダによって生成され、前記加入者デバイスまたは前記他の加入者デバイスが前記第2のインスタンスにおいて前記第1のコンテンツプロバイダから前記コンテンツを取得するときに、前記加入者デバイスまたは前記他の加入者デバイスに提供される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のIDが、前記第1のコンテンツプロバイダによってクッキーとして前記加入者デバイスに記憶され、および/または
前記第2のIDが、前記第1のコンテンツプロバイダによりクッキーとして前記加入者デバイスまたは前記他の加入者デバイスに記憶される、
請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のインスタンスにおいて前記第1のコンテンツプロバイダから前記加入者デバイスによって取得された前記コンテンツが、前記加入者デバイスに前記第1のメッセージを前記サービスプロバイダネットワーク内の前記第1のエンティティに送信させるコードまたはコードへのリンクを含み、および/または
前記第2のインスタンスにおいて前記第1のコンテンツプロバイダから前記加入者デバイスまたは前記他の加入者デバイスによって取得された前記コンテンツが、前記加入者デバイスまたは前記他の加入者デバイスに、前記第2のメッセージを前記サービスプロバイダネットワーク内の前記第1のエンティティに送信させるコードまたはコードへのリンクを含む、
請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第2のメッセージが前記他の加入者デバイスから受信され、前記第2のIDが、前記第2のインスタンスにおける前記第1のコンテンツプロバイダから前記他の加入者デバイスへのコンテンツの提供に関連付けられる、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第2のメッセージが前記加入者デバイスから受信され、前記第2のIDが、前記第2のインスタンスにおける前記第1のコンテンツプロバイダから前記加入者デバイスへのコンテンツの提供に関連付けられ、前記第2のインスタンスが前記第1のインスタンスとは異なる時間にある、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第2のエンティティが、前記サービスプロバイダネットワークの外部にあり、
前記第1のインスタンスについて、
前記第1のエンティティにおける前記第1のメッセージに基づいて前記加入者を識別するステップが、前記サービスプロバイダネットワーク内で前記加入者を識別する前記加入者の第1の加入者識別子を決定するステップを含み、
前記加入者の前記識別情報に基づいて前記加入者の前記識別子を決定するステップが、前記第1の加入者識別子に基づいて、前記第2のエンティティにおいて前記加入者を識別する前記加入者の第2の加入者識別子を導出するステップを含み、
前記方法が、前記第1のエンティティにおいて、前記第2の加入者識別子を含むように前記第1のメッセージを修正するステップと、前記修正された第1のメッセージを前記第2のエンティティへ送信して、前記第2のエンティティが前記加入者の前記識別子と関連付けて前記第1のIDを記憶するのに使用するステップと、を含み、
前記第2のインスタンスについて、
前記第1のエンティティにおける前記第2のメッセージに基づいて前記加入者を識別するステップが、前記加入者の前記第1の加入者識別子を決定するステップを含み、
前記加入者の前記識別に基づいて前記加入者の前記識別子を決定するステップが、前記第1の加入者識別子に基づいて、前記加入者の前記第2の加入者識別子を導出するステップを含み、
前記方法が、前記第1のエンティティにおいて、前記第2の加入者識別子を含むように前記第2のメッセージを修正するステップと、前記修正された第2のメッセージを前記第2のエンティティへ送信して、前記第2のエンティティが前記加入者の前記識別子と関連付けて前記第2のIDを記憶するのに使用するステップと、を含む、
請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記方法が、
前記第1のインスタンスについて、
前記第2のエンティティにおいて、前記第1のIDを前記第2の加入者識別子と関連付けて記憶するステップと、
前記第2のインスタンスについて、
前記第2のエンティティにおいて、前記第2のIDを前記第2の加入者識別子と関連付けて記憶するステップと、
をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のインスタンスについて、
前記加入者の前記第2の加入者識別子が、前記第1のエンティティにおける前記第1の加入者識別子と関連付けて既に記憶されており、前記第2の加入者識別子を導出するステップが、前記第1の加入者識別子を用いて前記第2の加入者識別子をルックアップするステップを含み、および/または
前記加入者の前記第2の加入者識別子が、前記第1のエンティティにおける前記第1の加入者識別子と関連付けて既に記憶されておらず、前記第2の加入者識別子を導出するステップが、前記第1の加入者識別子のための前記第2の加入者識別子を生成するステップを含む、
請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のメッセージおよび前記第2のメッセージが各々、前記コンテンツが提供される前記第1のコンテンツプロバイダを識別する第3のIDを含み、前記方法が、
前記第1のインスタンスおよび前記第2のインスタンスについて、
前記第2のエンティティにおいて、前記第3のIDを前記第1のIDおよび前記第2のIDにそれぞれ関連付けて記憶するステップ
を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第2のIDと前記第1のIDとの間の前記関連付けを示す前記情報を前記第3のエンティティに提供するステップが、前記第1のIDと前記第2のIDとが前記第3のIDと関連付けて記憶されているという判定に応答したものである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のメッセージおよび前記第2のメッセージが、前記第1のIDおよび前記第2のIDにそれぞれ関連付けられた同意情報を含み、前記第1のIDおよび前記第2のIDの前記同意情報が、前記加入者が前記第1のIDおよび前記第2のIDの前記サービスプロバイダネットワークによる識別情報の使用にそれぞれ同意するか否かを示し、前記方法が、
前記第1のインスタンスおよび前記第2のインスタンスについて、
前記第2のエンティティにおいて、前記第1のIDに対する前記同意情報を前記第1のIDに関連付けて記憶し、前記第2のIDに対する前記同意情報を前記第2のIDに関連付けて記憶するステップ
を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記第2のIDと前記第1のIDとの間の前記関連付けを示す前記情報を前記第3のエンティティに提供するステップが、前記第1のIDおよび前記第2のIDに対する前記記憶された同意情報に基づいて、前記第1のIDおよび前記第2のIDについての前記サービスプロバイダネットワークによる前記加入者の前記識別情報の使用に対して有効な同意があるという判定に応答する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のIDに対する前記同意情報が前記第1のIDに対する同意有効期限を含み、前記第2のIDに対する前記同意情報が前記第2のIDに対する同意有効期限を含み、前記第1のIDおよび前記第2のIDに対して有効な同意があると判定するステップが、前記第1のIDおよび前記第2のIDに対する前記記憶された同意有効期限と現在時刻との比較に基づく、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記方法が、前記第2のメッセージに含まれる前記第2のIDに関連付けられる前記同意情報に基づいて前記第1のIDについての前記記憶された同意有効期限を更新するステップを含む、請求項14または15に記載の方法。
【請求項17】
前記方法が、第3のインスタンスについて、
前記第2のエンティティにおいて、前記第1のIDと、前記第1のIDに関連付けられた更新された同意情報とを含む、または前記第2のIDと、前記第2のIDに関連付けられた更新された同意情報とを含む第3のメッセージを受信するステップと、
前記第2のエンティティにおいて、前記第1のIDおよび/または前記第2のIDにそれぞれ関連付けられた前記更新された同意情報に基づいて、前記第1のIDまたは前記第2のIDについての前記記憶された同意情報を更新するステップと、
を含む、請求項14~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記第3のメッセージが、前記サービスプロバイダネットワーク以外のアクセスネットワークを介して、かつ前記サービスプロバイダネットワークを介さずに、加入者デバイスから前記第2のエンティティによって受信される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記方法が、
前記第2のエンティティにおいて、前記第3のエンティティから、前記第1のIDおよび/または前記第2のIDを、それぞれ前記第1のインスタンスおよび/または前記第2のインスタンスにおける前記コンテンツプロバイダとの前記加入者の前記エンゲージメントの属性を示すブラウジング属性と関連付けて受信するステップと、
前記第2のエンティティにおいて、前記受信された第1のIDおよび/または前記第2のIDと、前記第1のID、前記第2のID、および前記加入者の前記識別子の間の前記記憶された関連付けと、に基づいて、前記ブラウジング属性に関連付けられた前記加入者の前記識別子を決定するステップと、
前記第2のエンティティにおいて、前記ブラウジング属性を前記加入者の前記識別子に関連付けて記憶するステップと、
前記第2のエンティティにおいて、少なくとも前記ブラウジング属性を示すセグメント情報を広告エンティティに提供するステップと、
を含む、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記方法が、
前記第2のエンティティにおいて、前記広告エンティティからトークンを受信するステップであって、前記トークンが、前記加入者の加入者デバイスが広告を要求したときに前記加入者の前記加入者デバイスによって前記広告エンティティに提供されている、ステップと、
前記第2のエンティティにおいて、前記広告エンティティからの前記トークンを、前記加入者の前記識別子に関連付けて前記第2のエンティティに記憶されたトークンと照合するステップと、を含み、
少なくとも前記ブラウジング属性を示す前記セグメント情報を前記広告エンティティに提供するステップが、前記トークンの前記照合するステップに応答する、
請求項19に記載の方法。
【請求項21】
サービスプロバイダネットワークの加入者のエンゲージメントの異なるインスタンスを第1のコンテンツプロバイダに関連付けるためのシステムであって、
サービスプロバイダネットワーク内の第1のエンティティと、
第2のエンティティと、を備え、
前記第1のエンティティが、
第1のインスタンスについて、前記加入者の加入者デバイスから第1のメッセージを受信し、前記第1のメッセージが、前記第1のインスタンスにおける前記第1のコンテンツプロバイダから前記加入者デバイスへのコンテンツの提供に関連付けられた第1のIDを含み、前記受信した第1のメッセージに基づいて前記加入者を識別し、前記加入者を識別する識別情報に基づいて前記加入者の識別子を決定し、前記加入者の前記識別子および前記第1のIDを前記第2のエンティティへ送信し、
第2のインスタンスについて、前記加入者の前記加入者デバイスまたは別の加入者デバイスから第2のメッセージを受信し、前記第2のメッセージが、前記第1のIDとは異なる第2のIDを含み、前記第2のIDが、前記第2のインスタンスにおける前記第1のコンテンツプロバイダから前記加入者デバイスまたは前記別の加入者デバイスへのコンテンツの提供に関連付けられ、前記受信した第2のメッセージに基づいて前記加入者を識別し、前記加入者を識別する識別情報に基づいて前記加入者の識別子を決定し、前記加入者の前記識別子および前記第2のIDを前記第2のエンティティへ送信するように構成され、
前記第2のエンティティが、
前記第1のインスタンスについて、前記加入者の前記識別子と関連付けて前記第1のIDを記憶し、
前記第2のインスタンスについて、前記第2のIDを前記加入者の前記識別子と関連付けて、それによって前記第1のIDと関連付けて記憶し、
前記第1のコンテンツプロバイダと関連付けられた第3のエンティティに、前記第2のIDと前記第1のIDとの間の前記記憶された関連付けを示す情報を提供し、それによって、前記第3のエンティティが前記第1のインスタンスを前記第2のインスタンスに関連付けることを可能にするように構成される、
システム。
【請求項22】
サービスプロバイダネットワークの加入者のエンゲージメントの異なるインスタンスを第1のコンテンツプロバイダに関連付けるための方法であって、前記方法が、第2のエンティティにおいて、
第1のインスタンスについて、
前記加入者の識別子と関連付けて第1のIDを記憶するステップであって、前記第1のIDが、前記サービスプロバイダネットワーク内の第1のエンティティによって加入者デバイスから受信された第1のメッセージに含まれており、前記加入者が、前記第1のエンティティによって、前記第1のメッセージに基づいて識別されており、前記加入者の前記識別子が、前記第1のエンティティによって、前記加入者の前記識別に基づいて決定されており、前記第1のIDおよび前記加入者の前記識別子が、前記第1のエンティティによって前記第2のエンティティに送信されており、前記第1のIDが、前記第1のインスタンスにおける前記第1のコンテンツプロバイダから前記加入者デバイスへのコンテンツの提供に関連付けられている、ステップと、
第2のインスタンスについて、
前記加入者の前記識別子と関連付けて、それによって前記第1のIDと関連付けて第2のIDを記憶するステップであって、前記第2のIDが、前記第1のエンティティによって前記加入者デバイスまたは別の加入者デバイスから受信された第2のメッセージに含まれており、前記加入者が、前記第1のエンティティによって前記第2のメッセージに基づいて識別されており、前記加入者の前記識別子が、前記第1のエンティティによって、前記加入者の前記識別に基づいて決定されており、前記第2のIDおよび前記加入者の前記識別子が、前記第1のエンティティによって前記第2のエンティティに送信されており、前記第2のIDが、前記第2のインスタンスにおける前記第1のコンテンツプロバイダから前記加入者デバイスまたは前記別の加入者デバイスへのコンテンツの提供に関連付けられている、ステップと、を含み、
前記方法が、前記第2のエンティティにおいて、
前記第1のコンテンツプロバイダに関連付けられた第3のエンティティに、前記第2のIDと前記第1のIDとの間の前記記憶された関連付けを示す情報を提供し、それによって前記第3のエンティティが前記第1のインスタンスを前記第2のインスタンスに関連付けることを可能にするステップをさらに含む、
方法。
【請求項23】
サービスプロバイダネットワークの加入者のエンゲージメントの異なるインスタンスを第1のコンテンツプロバイダに関連付けるための方法であって、前記方法が、前記第1のコンテンツプロバイダに関連付けられた第3のエンティティにおいて、
第1のインスタンスについて、
第1のインスタンスにおける前記第1のコンテンツプロバイダから加入者デバイスへのコンテンツの提供に関連付けられた第1のIDを記録するステップと、
第2のインスタンスについて、
第2のインスタンスにおける前記第1のコンテンツプロバイダから前記加入者デバイスまたは別の加入者デバイスへのコンテンツの提供に関連付けられた第2のIDを記録するステップと、
第2のエンティティから、前記第1のIDと前記第2のIDとの間の関連付けを示す情報を受信するステップであって、前記第1のIDおよび前記第2のIDが、前記加入者の識別子と関連付けて前記第2のエンティティによって記憶されており、前記加入者が、前記サービスプロバイダネットワーク内の第1のエンティティによって、加入者デバイスから受信された前記第1のIDを含む第1のメッセージに基づいて、かつ、前記加入者デバイスまたは別の加入者デバイスから受信された前記第2のIDを含む第2のメッセージに基づいて識別されており、前記加入者の前記識別子が、前記第1のエンティティによって、前記加入者の前記識別に基づいて決定されており、前記第1のIDおよび前記加入者の前記識別子が、前記第1のエンティティから前記第2のエンティティに送信されており、前記第2のIDおよび前記加入者の前記識別子が、前記第1のエンティティから前記第2のエンティティに送信されている、ステップと、
前記第1のIDと前記第2のIDとの間の関連付けを示す前記受信された情報に基づいて、前記第1のインスタンスを前記第2のインスタンスと関連付けるステップと、
を含む方法。
【請求項24】
請求項22または23に記載の方法を実行するように構成された装置。
【請求項25】
コンピュータシステムによって実行されると、前記コンピュータシステムに請求項1~20、22及び23のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令が記憶されたコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザエンゲージメントの異なるインスタンスをコンテンツプロバイダと関連付けるための方法、装置、およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザは、パーソナルコンピュータまたはスマートフォンなどのデバイスを使用して、インターネットを介してコンテンツプロバイダとエンゲージすることができる。ユーザとコンテンツプロバイダとのエンゲージメントの一例として、ユーザは、インターネットなどのコンピュータネットワークを介して、(例えば、コンテンツプロバイダのURLをブラウザに入力することによって)コンテンツプロバイダにコンテンツの要求を送信するようにデバイスのブラウザを制御することができ、コンテンツプロバイダは、コンピュータネットワークを介して、ユーザビューおよび対話のために、コンテンツ(例えば、ウェブページ)を含む応答をユーザデバイスに返送することができる。
【0003】
ユーザとコンテンツプロバイダとのそのようなエンゲージメントの複数のインスタンスが存在する場合(例えば、複数の要求および応答サイクル)、コンテンツプロバイダは、各エンゲージメントが同じユーザとのものであることを知ることが望ましい。例えば、これは、コンテンツプロバイダによって提供されるウェブサイトがより効率的に機能することを可能にし得る。例えば、これにより、コンテンツプロバイダは、エンゲージメントのインスタンスにわたって継続性を提供する(例えば、エンゲージメントのインスタンスにわたってログインまたはショッピングカートを維持する)ことができ、および/または、何人の一意のユーザがコンテンツプロバイダにエンゲージしたか、または各ユーザがコンテンツプロバイダとどのように対話するかなどの正確な分析を提供することができる。
【0004】
コンテンツプロバイダとの複数のエンゲージメントのインスタンスにわたってユーザを識別するためにクッキーを使用することが知られている。クッキーは、コンテンツプロバイダによってユーザデバイスのブラウザへ送信されるデータのパケットであり、これは、ブラウザが続いてコンテンツプロバイダにアクセスするたびにブラウザによって返され、ユーザを識別し、またはコンテンツプロバイダへのユーザアクセスを追跡するために使用される。ユーザがエンゲージしているドメイン(すなわち、コンテンツプロバイダ)によって設定されるクッキーは、第一者クッキーとして知られている。
【0005】
しかしながら、クッキーには欠点がある。一例として、クッキーは、ユーザの特定のデバイスのブラウザ上に設定される。したがって、クッキーは、同じユーザがコンテンツプロバイダといつエンゲージしているかをコンテンツプロバイダが知ることを可能にせず、異なるデバイスを使用する。別の例として、クッキーは期限が切れる。例えば、ブラウザは、セッションが閉じられると、または特定の時間後にクッキーを削除するか、またはクッキー自体が特定の時間後に期限切れになるように設定される。したがって、同じデバイスがエンゲージメントの異なるインスタンスにわたって使用される場合であっても、クッキーの削除および/または有効期限に応じて、クッキーは、同じユーザが、異なる時間に、いつコンテンツプロバイダとエンゲージするかをコンテンツプロバイダが知ることを可能にしない場合がある。
【0006】
本発明の目的は、従来技術の欠点の少なくともいくつかを軽減することである。
【発明の概要】
【0007】
本発明の第1の態様によれば、サービスプロバイダネットワークの加入者のエンゲージメントの異なるインスタンスを第1のコンテンツプロバイダに関連付けるための方法が提供され、本方法は、第1のインスタンスについて、サービスプロバイダネットワーク内の第1のエンティティにおいて、加入者の加入者デバイスから第1のメッセージを受信するステップであって、第1のメッセージが、第1のインスタンスにおける第1のコンテンツプロバイダから加入者デバイスへのコンテンツの提供に関連付けられた第1のIDを含む、ステップと、受信した第1のメッセージに基づいて加入者を識別するステップと、加入者の識別情報に基づいて加入者の識別子を決定するステップと、加入者の識別子および第1のIDを第2のエンティティへ送信するステップと、第2のエンティティにおいて、加入者の識別子に関連付けて第1のIDを記憶するステップと、を含み、第2のインスタンスについて、サービスプロバイダネットワーク内の第1のエンティティにおいて、加入者の加入者デバイスまたは別の加入者デバイスから第2のメッセージを受信するステップであって、第2のメッセージが、第1のIDとは異なる第2のIDを含み、第2のIDが、第2のインスタンスにおける第1のコンテンツプロバイダから加入者デバイスまたは別の加入者デバイスへのコンテンツの提供に関連付けられている、ステップと、受信した第2のメッセージに基づいて加入者を識別するステップと、加入者の識別情報に基づいて加入者の識別子を決定するステップと、加入者のための識別子および第2のIDを第2のエンティティへ送信するステップと、第2のエンティティにおいて、加入者の識別子と関連付けて、それによって第1のIDと関連付けて第2のIDを記憶するステップと、を含み、本方法が、第2のエンティティにおいて、第1のコンテンツプロバイダに関連付けられた第3のエンティティに、第2のIDと第1のIDとの間の記憶された関連付けを示す情報を提供し、それによって第3のエンティティが第1のインスタンスを第2のインスタンスに関連付けることを可能にするステップをさらに含む。
【0008】
任意選択で、第1のIDが、加入者デバイスが第1のインスタンスにおいて第1のコンテンツプロバイダからコンテンツを取得するときに生成され、および/または第2のIDが、加入者デバイスまたは他の加入者デバイスが第2のインスタンスにおいて第1のコンテンツプロバイダからコンテンツを取得するときに生成される。
【0009】
任意選択で、第1のIDが、第1のコンテンツプロバイダによって生成され、第1のインスタンスにおいて、加入者デバイスが第1のコンテンツプロバイダからコンテンツを取得したときに、加入者デバイスに提供され、および/または、第2のIDが、第1のコンテンツプロバイダによって生成され、加入者デバイスまたは他の加入者デバイスが第2のインスタンスにおいて第1のコンテンツプロバイダからコンテンツを取得するときに、加入者デバイスまたは他の加入者デバイスに提供される。
【0010】
任意選択で、第1のIDが、第1のコンテンツプロバイダによってクッキーとして加入者デバイスに記憶され、および/または第2のIDが、第1のコンテンツプロバイダによりクッキーとして加入者デバイスまたは他の加入者デバイスに記憶される。
【0011】
任意選択で、第1のインスタンスにおいて第1のコンテンツプロバイダから加入者デバイスによって取得されたコンテンツが、加入者デバイスに第1のメッセージをサービスプロバイダネットワーク内の第1のエンティティに送信させるコードまたはコードへのリンクを含み、および/または第2のインスタンスにおいて第1のコンテンツプロバイダから加入者デバイスまたは他の加入者デバイスによって取得されたコンテンツが、加入者デバイスまたは他の加入者デバイスに、第2のメッセージをサービスプロバイダネットワーク内の第1のエンティティに送信させるコードまたはコードへのリンクを含む。
【0012】
任意選択で、第2のメッセージが他の加入者デバイスから受信され、第2のIDが、第2のインスタンスにおける第1のコンテンツプロバイダから他の加入者デバイスへのコンテンツの提供に関連付けられる。
【0013】
任意選択で、第2のメッセージが加入者デバイスから受信され、第2のIDが、第2のインスタンスにおける第1のコンテンツプロバイダから加入者デバイスへのコンテンツの提供に関連付けられ、第2のインスタンスが第1のインスタンスとは異なる時間にある。
【0014】
任意選択で、第2のエンティティが、サービスプロバイダネットワークの外部にあり、第1のインスタンスについて、第1のエンティティにおける第1のメッセージに基づいて加入者を識別するステップが、サービスプロバイダネットワーク内で加入者を識別する加入者の第1の加入者識別子を決定するステップを含み、加入者の識別情報に基づいて加入者の識別子を決定するステップが、第1の加入者識別子に基づいて、第2のエンティティにおいて加入者を識別する加入者の第2の加入者識別子を導出するステップを含み、本方法が、第1のエンティティにおいて、第2の加入者識別子を含むように第1のメッセージを修正するステップと、修正された第1のメッセージを第2のエンティティへ送信して、第2のエンティティが加入者の識別子と関連付けて第1のIDを記憶するのに使用するステップと、を含み、第2のインスタンスについて、第1のエンティティにおける第2のメッセージに基づいて加入者を識別するステップが、加入者の第1の加入者識別子を決定するステップを含み、加入者の識別に基づいて加入者の識別子を決定するステップが、第1の加入者識別子に基づいて、加入者の第2の加入者識別子を導出するステップを含み、本方法が、第1のエンティティにおいて、第2の加入者識別子を含むように第2のメッセージを修正するステップと、修正された第2のメッセージを第2のエンティティへ送信して、第2のエンティティが加入者の識別子と関連付けて第2のIDを記憶するのに使用するステップと、を含む。
【0015】
任意選択で、本方法は、第1のインスタンスについて、第2のエンティティにおいて、第1のIDを第2の加入者識別子と関連付けて記憶するステップと、第2のインスタンスについて、第2のエンティティにおいて、第2のIDを第2の加入者識別子と関連付けて記憶するステップと、をさらに含む。
【0016】
任意選択で、第1のインスタンスについて、加入者の前記第2の加入者識別子が、第1のエンティティにおける第1の加入者識別子と関連付けて既に記憶されており、第2の加入者識別子を導出するステップが、第1の加入者識別子を用いて第2の加入者識別子をルックアップするステップを含み、および/または加入者の前記第2の加入者識別子が、第1のエンティティにおける第1の加入者識別子と関連付けて既に記憶されておらず、第2の加入者識別子を導出するステップが、第1の加入者識別子のための第2の加入者識別子を生成するステップを含む。
【0017】
任意選択で、第1のメッセージおよび第2のメッセージが各々、コンテンツが提供される第1のコンテンツプロバイダを識別する第3のIDを含み、本方法が、第1のインスタンスおよび第2のインスタンスについて、第2のエンティティにおいて、第3のIDを第1のIDおよび第2のIDにそれぞれ関連付けて記憶するステップを含む。
【0018】
任意選択で、第2のIDと第1のIDとの間の関連付けを示す情報を第3のエンティティに提供するステップが、第1のIDと第2のIDとが第3のIDと関連付けて記憶されているという判定に応答したものである。
【0019】
任意選択で、1のメッセージおよび第2のメッセージが、第1のIDおよび第2のIDにそれぞれ関連付けられた同意情報を含み、第1のIDおよび第2のIDの同意情報が、加入者が第1のIDおよび第2のIDのサービスプロバイダネットワークによる識別情報の使用にそれぞれ同意するか否かを示し、本方法が、第1のインスタンスおよび第2のインスタンスについて、第2のエンティティにおいて、第1のIDに対する同意情報を第1のIDに関連付けて記憶し、第2のIDに対する同意情報を第2のIDに関連付けて記憶するステップをそれぞれ含む。
【0020】
任意選択で、第2のIDと第1のIDとの間の関連付けを示す情報を第3のエンティティに提供するステップが、第1のIDおよび第2のIDに対する記憶された同意情報に基づいて、第1のIDおよび第2のIDについてのサービスプロバイダネットワークによる加入者の識別情報の使用に対して有効な同意があるという判定に応答する。
【0021】
任意選択で、第1のIDに対する同意情報が第1のIDに対する同意有効期限を含み、第2のIDに対する同意情報が第2のIDに対する同意有効期限を含み、第1のIDおよび第2のIDに対して有効な同意があると判定するステップが、第1のIDおよび第2のIDに対する記憶された同意有効期限と現在時刻との比較に基づく。
【0022】
任意選択で、本方法は、第2のメッセージに含まれる第2のIDに関連付けられる同意情報に基づいて第1のIDについての記憶された同意有効期限を更新するステップを含む。
【0023】
任意選択で、本方法は、第3のインスタンスについて、第2のエンティティにおいて、第1のIDと、第1のIDに関連付けられた更新された同意情報とを含む、または第2のIDと、第2のIDに関連付けられた更新された同意情報とを含む第3のメッセージを受信するステップと、第2のエンティティにおいて、第1のIDおよび/または第2のIDにそれぞれ関連付けられた更新された同意情報に基づいて、第1のIDまたは第2のIDについての記憶された同意情報を更新するステップと、を含む。
【0024】
任意選択で、第3のメッセージが、サービスプロバイダネットワーク以外のアクセスネットワークを介して、かつサービスプロバイダネットワークを介さずに、加入者デバイスから第2のエンティティによって受信される。
【0025】
任意選択で、本方法は、第2のエンティティにおいて、第3のエンティティから、第1のIDおよび/または第2のIDを、それぞれ第1のインスタンスおよび/または第2のインスタンスにおけるコンテンツプロバイダとの加入者の前記エンゲージメントの属性を示すブラウジング属性と関連付けて受信するステップと、第2のエンティティにおいて、受信された第1のIDおよび/または第2のIDと、第1のID、第2のID、および加入者の識別子の間の記憶された関連付けと、に基づいて、ブラウジング属性に関連付けられた加入者の識別子を決定するステップと、第2のエンティティにおいて、ブラウジング属性を加入者の識別子に関連付けて記憶するステップと、第2のエンティティにおいて、少なくともブラウジング属性を示すセグメント情報を広告エンティティに提供するステップと、を含む。
【0026】
任意選択で、本方法は、第2のエンティティにおいて、広告エンティティからトークンを受信するステップであって、トークンが、加入者の加入者デバイスが広告を要求したときに加入者の加入者デバイスによって広告エンティティに提供されている、ステップと、第2のエンティティにおいて、広告エンティティからのトークンを、加入者の識別子に関連付けて第2のエンティティに記憶されたトークンと照合するステップと、を含み、少なくともブラウジング属性を示すセグメント情報を広告エンティティに提供するステップが、トークンの照合するステップに応答する。
【0027】
本発明の第2の態様によれば、サービスプロバイダネットワークの加入者のエンゲージメントの異なるインスタンスを第1のコンテンツプロバイダに関連付けるためのシステムが提供され、システムは、サービスプロバイダネットワーク内の第1のエンティティと、第2のエンティティと、を備え、第1のエンティティが、第1のインスタンスについて、加入者の加入者デバイスから第1のメッセージを受信し、第1のメッセージが、第1のインスタンスにおける第1のコンテンツプロバイダから加入者デバイスへのコンテンツの提供に関連付けられた第1のIDを含み、受信した第1のメッセージに基づいて加入者を識別し、加入者の識別情報に基づいて加入者の識別子を決定し、加入者の識別子および第1のIDを第2のエンティティへ送信し、第2のインスタンスについて、加入者の加入者デバイスまたは別の加入者デバイスから第2のメッセージを受信し、第2のメッセージが、第1のIDとは異なる第2のIDを含み、第2のIDが、第2のインスタンスにおける第1のコンテンツプロバイダから加入者デバイスまたは別の加入者デバイスへのコンテンツの提供に関連付けられ、受信した第2のメッセージに基づいて加入者を識別し、加入者の識別情報に基づいて加入者の識別子を決定し、加入者の識別子および第2のIDを第2のエンティティへ送信するように構成され、第2のエンティティが、第1のインスタンスについて、加入者の識別子と関連付けて第1のIDを記憶し、第2のインスタンスについて、第2のIDを加入者の識別子と関連付けて、それによって第1のIDと関連付けて記憶し、第1のコンテンツプロバイダと関連付けられた第3のエンティティに、第2のIDと第1のIDとの間の記憶された関連付けを示す情報を提供し、それによって、第3のエンティティが第1のインスタンスを第2のインスタンスに関連付けることを可能にするように構成される。
【0028】
本発明の第3の態様によれば、サービスプロバイダネットワークの加入者のエンゲージメントの異なるインスタンスを第1のコンテンツプロバイダに関連付けるための方法が提供され、本方法は、第2のエンティティにおいて、第1のインスタンスについて、加入者の識別子と関連付けて第1のIDを記憶するステップであって、第1のIDが、サービスプロバイダネットワーク内の第1のエンティティによって加入者デバイスから受信された第1のメッセージに含まれており、加入者が、第1のエンティティによって、第1のメッセージに基づいて識別されており、加入者の識別子が、第1のエンティティによって、加入者の識別に基づいて決定されており、第1のIDおよび加入者の識別子が、第1のエンティティによって第2のエンティティに送信されており、第1のIDが、第1のインスタンスにおける第1のコンテンツプロバイダから加入者デバイスへのコンテンツの提供に関連付けられている、ステップと、第2のインスタンスについて、加入者の識別子と関連付けて、それによって第1のIDと関連付けて第2のIDを記憶するステップであって、第2のIDが、第1のエンティティによって加入者デバイスまたは別の加入者デバイスから受信された第2のメッセージに含まれており、加入者が、第1のエンティティによって第2のメッセージに基づいて識別されており、加入者の識別子が、第1のエンティティによって、加入者の識別に基づいて決定されており、第2のIDおよび加入者の識別子が、第1のエンティティによって第2のエンティティに送信されており、第2のIDが、第2のインスタンスにおける第1のコンテンツプロバイダから加入者デバイスまたは別の加入者デバイスへのコンテンツの提供に関連付けられている、ステップと、を含み、本方法が、第2のエンティティにおいて、第1のコンテンツプロバイダに関連付けられた第3のエンティティに、第2のIDと第1のIDとの間の記憶された関連付けを示す情報を提供し、それによって第3のエンティティが第1のインスタンスを第2のインスタンスに関連付けることを可能にするステップをさらに含む。
【0029】
本発明の第4の態様によれば、サービスプロバイダネットワークの加入者のエンゲージメントの異なるインスタンスを第1のコンテンツプロバイダに関連付けるための方法が提供され、本方法は、第1のコンテンツプロバイダに関連付けられた第3のエンティティにおいて、第1のインスタンスについて、第1のインスタンスにおける第1のコンテンツプロバイダから加入者デバイスへのコンテンツの提供に関連付けられた第1のIDを記録するステップと、第2のインスタンスについて、第2のインスタンスにおける第1のコンテンツプロバイダから加入者デバイスまたは別の加入者デバイスへのコンテンツの提供に関連付けられた第2のIDを記録するステップと、第2のエンティティから、第1のIDと第2のIDとの間の関連付けを示す情報を受信するステップであって、第1のIDおよび第2のIDが、加入者の識別子と関連付けて第2のエンティティによって記憶されており、加入者が、サービスプロバイダネットワーク内の第1のエンティティによって、加入者デバイスから受信された第1のIDを含む第1のメッセージに基づいて、かつ、加入者デバイスまたは別の加入者デバイスから受信された第2のIDを含む第2のメッセージに基づいて識別されており、加入者の識別子が、第1のエンティティによって、加入者の識別に基づいて決定されており、第1のIDおよび加入者の識別子が、第1のエンティティから第2のエンティティに送信されており、第2のIDおよび加入者の識別子が、第1のエンティティから第2のエンティティに送信されている、ステップと、第1のIDと第2のIDとの間の関連付けを示す受信された情報に基づいて、第1のインスタンスを第2のインスタンスと関連付けるステップと、を含む。
【0030】
本発明の第5の態様によれば、第3の態様または第4の態様による方法を実行するように構成された装置が提供される。
【0031】
本発明の第6の態様によれば、コンピュータシステムによって実行されると、コンピュータシステムに、第1の態様、第3の態様または第4の態様のいずれか1つによる方法を実行させる命令が記憶されたコンピュータ可読媒体が提供される。
【0032】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面を参照してなされる、単なる例として与えられる、本発明の好ましい例の以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】一例によるネットワークを概略的に示す図である。
【
図2】一例による、ネットワークの構成要素間の通信を概略的に示すシグナリング図である。
【
図3】別の例による、ネットワークの構成要素間の通信を概略的に示すシグナリング図である。
【
図4】一例による方法を概略的に示す流れ図である。
【
図5】一例による識別子グラフを示す概略図である。
【
図6】一例による方法を概略的に示す流れ図である。
【
図7】一例による方法を概略的に示す流れ図である。
【
図8】一例によるネットワークを概略的に示す図である。
【
図9】一例による、ネットワークの構成要素間の通信を概略的に示すシグナリング図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1を参照すると、本発明の例を使用することができる例示的な電気通信ネットワーク200が示されている。
【0035】
電気通信ネットワーク200は、第1の加入者デバイス222aと、第2の加入者デバイス222bと、サービスプロバイダネットワーク224と、クラウド230と、インターネット229などのコンピュータネットワークと、コンテンツプロバイダ238と、を備える。サービスプロバイダネットワーク224は、第1のエンティティ226およびデータストア228を備える。クラウド230は、第2のエンティティ234およびデータストア236を備える。コンテンツプロバイダ238は、第3のエンティティ240を備える。
【0036】
サービスプロバイダネットワーク224は、電気通信サービスプロバイダによって運用される。加入者は、インターネット229へのアクセスを得るために、電気通信サービスプロバイダによって提供される電気通信サービスに加入する。電気通信サービスは、所与の加入者デバイス222a、222b、加入者デバイス222a、222bのグループ、または所与の加入者に関連付けられた住宅または商業施設ネットワークのためのインターネット229へのアクセスを提供し得る。サービスプロバイダネットワーク224は、例えば、加入者認証を実行することができ、認証された加入者デバイス222a、222bとインターネット229との間でトラフィックをルーティングするためのルーティングファブリックを備えることができる。サービスプロバイダは、例えば、キャリア、モバイルネットワークオペレータ(MNO)、ワイヤレスネットワークオペレータ、またはインターネットサービスプロバイダ(ISP)を含むことができる。加入者デバイス222a、222bは、例えば、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、携帯電話(「スマートフォン」を含む)、タブレットコンピュータ、携帯情報端末、またはスマートTVであってもよい。
【0037】
いくつかの例では、サービスプロバイダネットワーク224は、キャリアによって運用されるキャリアネットワークを含んでもよい。キャリアネットワークは、有線および/または無線ネットワークアクセスを提供することができる。例えば、キャリアネットワークは、モバイルネットワークおよび/またはインターネットサービスプロバイダ(ISP)を含むことができる。
【0038】
いくつかの例では、サービスプロバイダネットワーク224は、モバイルネットワークオペレータ(MNO)によって運用されるモバイルネットワーク(セルラネットワークの形態であってもよい)を含んでもよい。例えば、サービスプロバイダネットワーク224は、例えばロングタームエボリューション(LTE)規格のうちの1つを実装するグローバル移動体通信システム(GSM)ネットワークおよびユニバーサル移動体通信システム(UMTS)ネットワークのうちの1つまたは複数を含むことができる。サービスプロバイダネットワーク224は、例えば、1つまたは複数のサービスエッジコンポーネントによって結合された無線アクセスネットワークおよびコアネットワークを含むことができる。無線アクセスネットワークは、1つまたは複数の基地局(ノード基地局-NB-または拡張ノード基地局-eNBなど)を備えることができる。ユーザ機器(例えば、とりわけ、携帯電話、いわゆるスマートフォン、ラップトップおよびタブレットの形態)のような加入者デバイス222a、222bは、無線アクセスネットワークを介してコアネットワークにアタッチすることができる。コアネットワークは、サービングゲートウェイ、パケットデータネットワークゲートウェイ、およびゲートウェイ汎用パケット無線サービス(GPRS)サポートノードを含んでもよい。加入者デバイス222a、222bは、サービスプロバイダのコアネットワークを介して、例えばインターネット229のような他のパブリックパケットスイッチネットワークに接続し得る。サービスプロバイダネットワーク224内の第1のエンティティ226などのエンティティは、加入者/加入者デバイス222a、222bの認証、アクセス管理、課金などを担当してもよい。これは、サービスプロバイダネットワーク224内のホーム加入者サーバまたはユーザプロファイルサーバ機能(またはGSMのための認証センタ)と関連付けて実行されてもよい。
【0039】
いくつかの例では、サービスプロバイダネットワーク224は、ISPによって運用されるインターネットサービスプロバイダネットワークを含む。ISPは、例えばダイヤルアップ、(非対称)デジタル加入者回線、ケーブルモデム、統合サービスデジタルネットワークおよび/または光ファイバ回線を介して、有線ネットワークアクセスを提供することができる。
【0040】
いくつかの例では、サービスプロバイダネットワーク224は、これに代えて、またはこれに加えて、少なくとも1つの加入者デバイス222a、222bへの無線ネットワーク(例えば、「wi-fi」)アクセスの形態の電気通信サービスを提供してもよく、これは、モバイルアクセス(例えば、MNO)および/またはISP機能の代わりに、またはそれに加えてもよい。より広いネットワーク229は、コンテンツプロバイダ238およびクラウド230などの、インターネット229を介してアクセス可能な1つまたは複数のエンティティとの間のトラフィック(例えば、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)またはHTTPSなどのHTTPのセキュアな拡張に従って符号化されたパケット化データトラフィック)のルーティングを担当する。
【0041】
いずれの場合でも、サービスプロバイダネットワーク224は、加入者デバイス222a、222bと公衆インターネット229などのより広いネットワーク229との間のゲートウェイとして機能することができる。より広いネットワーク229は、少なくとも部分的に、サービスプロバイダネットワーク224とコンテンツプロバイダ238および/または1つまたは複数の他のサーバデバイス234との間でデータをルーティングするために使用されてもよい。
【0042】
電気通信ネットワーク200はまた、いくつかのさらなるネットワーク部分(図示せず)、および必要に応じて各ネットワーク部分で使用される様々なネットワークプロトコル間を変換し、ネットワーク部分間の負荷を低減し、および/または各ネットワーク部分へのアクセスを管理するように、共通にアクセスされるデータをキャッシュおよびサービスするために使用されるいくつかの境界/ゲートウェイ/キャッシングエンティティ(図示せず)を含むことができる。
【0043】
電気通信ネットワーク200を介したデータおよび/またはコンピュータ実装サービスへの加入者デバイス222a、222bによるアクセスは、加入者デバイス222a、222b上のブラウザソフトウェアまたは他のアプリケーション(以下「ブラウザ」)を使用して可能にすることができる。加入者デバイス222a、222b上の他のアプリケーションは、電気通信ネットワーク200を介してコンテンツにもアクセスするゲームまたはソフトウェアユーティリティを含むことができる。例えば、ユーザは、コンテンツの要求をコンテンツプロバイダに送信するようにブラウザを制御することができ(例えば、コンテンツプロバイダのURLをブラウザに入力することによって)、コンテンツプロバイダ238は、ユーザビューおよび対話のために、コンテンツ(例えば、ウェブページ)を含む応答をユーザデバイスに返送することができる。加入者デバイス222a、222bのうちの一方のブラウザセッションは、電気通信ネットワーク200を介して、コンテンツプロバイダ238などの、1つまたは複数の遠隔エンティティに対して行われ、そこから受信される一連の1つまたは複数の要求および応答を含むことができる。ブラウザは、ウェブページをブラウジングし、ファイルを取得し、電気通信ネットワーク200を介してインスタントメッセージングなどのサービスを実行するために使用され得る。ブラウザセッション要求および応答は、1つまたは複数のデータパケットを含むことができる。そのようなパケット化されたデータは、ネットワークの所与の部分で使用される1つまたは複数のネットワークプロトコルに従ってフォーマットされ、伝送される。
【0044】
コンテンツプロバイダ238は、第3のエンティティ240を備える。第3のエンティティ240はウェブサーバ240であってもよい。第3のエンティティ240は、加入者デバイス222a、222bにコンテンツを提供するように構成されてもよい。第3のエンティティ240は、コンテンツプロバイダ238とのエンゲージメントの分析を決定するように構成されてもよい。例えば、第3のエンティティ240は、コンテンツプロバイダ238のためのデータ管理プラットフォーム(DMP)を備えてもよく、これにより、コンテンツプロバイダ238は、コンテンツプロバイダ238とのエンゲージメントの分析を決定し、記憶する。1/3のエンティティ240のみが示されているが、コンテンツプロバイダ238は、複数のより多くのウェブサーバを備えてもよいことが理解されよう。コンテンツプロバイダ238は、サービスプロバイダネットワーク224の外部にある。
【0045】
コンテンツプロバイダ238および加入者デバイス222a、222bは、コンテンツが加入者デバイス222a、222bに提供されるように、ネットワーク要求および応答を交換することができる。この例では、加入者デバイス222a、222bとコンテンツプロバイダ238との間のネットワーク要求および応答は、サービスプロバイダネットワーク224および例えばインターネットであり得るより広いネットワーク229を介して通信される。いくつかの例では、ネットワーク要求はブラウザベースでなくてもよく、例えば、とりわけ、サービスプロバイダネットワークによって処理される音声および/またはデータ要求、測位システムへの位置要求、および/または加入者デバイス222a、222b上の1つもしくは複数のアプリケーションもしくはオペレーティングシステムによって送信されるネットワーク要求に関連してもよい。
【0046】
いくつかの例では、各ネットワーク要求は、ネットワーク200内の2つのエンティティ間で送信されるHTTP要求を含むことができる。ブラウザセッションは、そのようなものとして、HTTPセッションを含むことができる。HTTP要求は、GETまたはPOSTメソッド呼び出しを含むことができる。他の実装形態では、ネットワーク要求は、別のアプリケーション層プロトコルまたはネットワーク通信スタック内の別のプロトコルによって送信されたデータのパケットを含むことができる。
【0047】
例において、加入者デバイス222a、222bおよびコンテンツプロバイダ238は、サービスプロバイダネットワーク224が加入者デバイス222a、222bとコンテンツプロバイダ238との間でメッセージをルーティングすることができるが、メッセージのコンテンツを読み取ることができないように、安全な通信チャネルを介して通信することができる。例えば、加入者デバイス222a、222bおよびコンテンツプロバイダ238は、適切なセキュアなレイヤ7通信プロトコル、例えばHTTPSを用いてメッセージを交換することによって通信し得る。本明細書で説明されるサービスプロバイダネットワーク224を介したルーティングは、ネットワーク要求のIPアドレスに基づくポリシーベースのルーティングを使用して実施することができる。
【0048】
クラウド230は、第2のエンティティ234および記憶装置236を備える。第2のエンティティ234は、1つまたは複数のサーバ、例えばクラウドベースのウェブサーバによって実装されてもよい。クラウド230、具体的には第2のエンティティ234は、コンテンツプロバイダ240およびサービスプロバイダネットワーク224と通信する。第2のエンティティ234は、サービスプロバイダネットワーク224と確立された、例えば信頼できる関係を有してもよい。例えば、以下でより詳細に説明するように、サービスプロバイダネットワーク224は、サービスプロバイダネットワーク224の加入者に関する情報を第2のエンティティ234に提供するように構成されてもよい。第2のエンティティ234は、コンテンツプロバイダ238と確立された、例えば信頼された関係を有してもよい。例えば、以下により詳細に記載されるように、第2のエンティティ234およびコンテンツプロバイダ238は、コンテンツプロバイダ238が、加入者とコンテンツプロバイダ238とのエンゲージメントの異なるインスタンスを関連付けることを可能にするために、情報を交換し得る。
【0049】
前述したように、加入者は、インターネット229へのアクセスが提供されるように、サービスプロバイダネットワーク224(例えば、モバイルネットワークオペレータ、MNO、またはインターネットサービスプロバイダ、ISP)に加入する。このサービスを提供するために、サービスプロバイダネットワーク224は、サービスプロバイダネットワーク224への加入者に関するデータを、例えば記憶装置228に記憶することができる。サービスプロバイダネットワーク224の各加入者には、サービスプロバイダネットワーク224の他の加入者の中で加入者を一意に識別する識別子(本明細書では第1の加入者識別子とも呼ばれる)を割り当てることができる。加入者識別子は、サービスプロバイダネットワーク224がそのサービスを提供することを可能にするために、他のデータと関連付けて、サービスプロバイダネットワーク224によって、例えば記憶装置228に記憶されてもよい。一例として、加入者識別子は、ISPが加入者にそのサービスを提供するIPアドレスまたはIPアドレスの範囲と関連付けて記憶されてもよい。例えば、IPアドレスまたはアドレス範囲は、ISPによって加入者構内に割り当てられたものであってもよい。したがって、ISPは、このIPアドレスまたはIPアドレスの範囲からのIPアドレスを含む加入者デバイス222a、222bからの/への要求および/または応答について、要求/応答が加入者に関連付けられていると判定することができ、したがって、例えば、それに応じて課金または他の機能を実施することができる。別の例として、加入者識別子は、MNOがそのサービスを加入者に提供する加入者デバイス222a、222bの国際モバイル機器識別情報(IMEI)と関連付けて記憶され得る。したがって、MNOは、このIMEIを含む加入者デバイス222a、222bからの/に対する要求および/または応答について、要求/応答が加入者に関連付けられていると判断することができ、したがって、例えば、それに応じて課金または他の機能を実施することができる。
【0050】
ユーザとコンテンツプロバイダ238とのエンゲージメントの複数のインスタンス(例えば、複数の要求および応答サイクル、または複数のブラウザセッション)が存在する場合、各エンゲージメントのインスタンスが同じユーザとのものであることをコンテンツプロバイダ238が知ることが望ましい場合がある。大まかには、以下により詳細に説明するように、サービスプロバイダネットワーク224による加入者の識別を利用することによって、本発明の例は、コンテンツプロバイダ238が、加入者とコンテンツプロバイダ238とのエンゲージメントの異なるインスタンスを関連付けることを可能にする。したがって、コンテンツプロバイダ238は、そのようなエンゲージメントの各インスタンスが同じ加入者とのものであることを知ることができる。これは、例えば、コンテンツプロバイダ238によって提供されるウェブサイトがより効率的に機能することを可能にし得る。例えば、これにより、コンテンツプロバイダ238は、エンゲージメントのインスタンスにわたって継続性を提供すること(例えば、エンゲージメントのインスタンスにわたってログインまたはショッピングカートを維持すること)、および/または、何人の一意のユーザがコンテンツプロバイダ238にエンゲージしたか、または各ユーザがコンテンツプロバイダ238とどのように対話するかなどの正確な分析を提供することが可能になる。他の利点を以下に説明する。
【0051】
図2および
図3を参照すると、例によるネットワーク200の構成要素間のシグナリングを示すシグナリング図が示されている。いずれの場合も、シグナリングは、コンテンツプロバイダ238が、サービスプロバイダネットワーク224の加入者のエンゲージメントの異なるインスタンスをコンテンツプロバイダ238に関連付けることを可能にする。
図2および
図3の両方において、サービスプロバイダネットワーク224の加入者とコンテンツプロバイダ238とのエンゲージメントの第1のインスタンスのために発生するシグナリングは、ラベル「A」で示され、サービスプロバイダネットワーク224の加入者とコンテンツプロバイダ238とのエンゲージメントの第2の異なるインスタンスのために発生するシグナリングは、ラベル「B」で示される。
図2は、第1のインスタンスAが第1の加入者デバイス222aを有し、第2のインスタンスBが第2の異なる加入者デバイス222bを有する例を示す。
図3は、第1のインスタンスAが第1の時間に第1の加入者デバイス222aにあり、第2のインスタンスBも第1の加入者デバイス222aにあるが後の時間にある例を示す。
【0052】
最初に
図2を参照すると、第1の加入者デバイス222aおよびコンテンツプロバイダ238は、コンテンツプロバイダ238が第1の加入者デバイス222aにコンテンツを提供するように、1つまたは複数の要求および応答330を交換する。例えば、第1の加入者デバイス222aがコンテンツプロバイダ238にコンテンツを要求し、コンテンツプロバイダが第1の加入者デバイス222aにコンテンツを応答してもよい。上述したように、これらの要求/応答330は、サービスプロバイダネットワーク224によってルーティングされてもよい。しかしながら、これらの要求/応答は、例えばHTTPSプロトコルに従って、第1の加入者デバイス222aとコンテンツプロバイダ238との間で暗号化されてもよく、したがって、サービスプロバイダネットワーク224は、要求/応答330の暗号化されたコンテンツを読み取ることができなくてもよい。
【0053】
コンテンツプロバイダによる第1の加入者デバイス222aへのコンテンツの提供330には、第1の識別子(ID)に関連付けられている。例えば、第1のIDは、ユニバーサル一意IDであってもよく、例えば、ランダムに生成されてもよく、したがって実際の目的のために一意である128ビット列である。例えば、第1のIDは、「^[0-9a-f]{8}\b-[0-9a-f]{4}\b-[0-9a-f]{4}\b-[0-9a-f]{4}\b-[0-9a-f]{12}$」のフォーマットを有することができ、「0-9a-f」は、文字が1から9の数字またはaからfまでの文字であり得ることを示し、中括弧内の数字は、特定のセクション内の文字の数を示す。第1のIDとしてランダムに生成され得るUUIDの例は、「2278de4c-d790-4beb-9b12-4721090f18f6」である。
【0054】
第1のIDは、第1の加入者デバイス222aがコンテンツプロバイダ238からコンテンツを取得したときに生成されてもよい。例えば、第1のIDは、コンテンツが加入者デバイス222aに提供される際に、コンテンツプロバイダ238によって生成され、第1の加入者デバイス222aに提供されてもよい。第1のIDは、コンテンツを含む応答に含まれてもよい。例えば、第1のIDは、コンテンツプロバイダ238がコンテンツを提供する際に、コンテンツプロバイダ238によってクッキーとして第1の加入者デバイス222a(例えば、第1の加入者デバイス222aのブラウザ上で)に設定または記憶されてもよい。別の例として、コンテンツプロバイダ238によって第1の加入者デバイス222aに提供されるコンテンツは、第1の加入者デバイス222aに第1のIDを生成させてコンテンツプロバイダ238へ送信させるコード(または、その後に加入者デバイス222aによってフェッチされ得るコードへのリンク)を含んでもよい。いずれの場合も、第1のIDは、コンテンツプロバイダ238および第1の加入者デバイス222aの双方で利用可能である。コンテンツプロバイダ238は、第1のIDを、コンテンツプロバイダ238とのエンゲージメントのこの第1のインスタンスに関する情報、例えば、提供されるコンテンツの特性および/または加入者とコンテンツとの対話などのブラウジング属性、ならびに/あるいは、言語嗜好または加入者によって確立されたショッピングカートのコンテンツなどの継続性情報と関連付けて記憶してもよい。
【0055】
第1の加入者デバイス222aは、第1のIDを含む第1のメッセージ332をサービスプロバイダネットワーク224の第1のエンティティ224に送信する。例えば、コンテンツプロバイダ238によって第1の加入者デバイス222aに提供されるコンテンツ(すなわち、第1の加入者デバイス222aが第1のコンテンツプロバイダ238から取得するコンテンツ)は、第1の加入者デバイス222aに第1のエンティティ224へ第1のメッセージを送信させるコード(または加入者デバイス222aによって引き続きフェッチされ得るコードへのリンク)を含んでもよい。いくつかの例では、第1のメッセージは、第1のIDをクエリパラメータとして含むHTTPS GET要求であってもよい。いくつかの例では、第1のメッセージ332は「同期」要求、すなわちサービスプロバイダネットワーク224による要求の処理の同期を要求する同期要求であってもよい。第1のメッセージ332は、第1の加入者デバイス222aとサービスプロバイダネットワーク238との間で暗号化されてもよく、サービスプロバイダネットワークは、第1のIDを取得するために第1のメッセージ332を復号してもよい。いずれの場合でも、サービスプロバイダネットワーク238は、第1のメッセージ332から第1のIDを取得する。
【0056】
サービスプロバイダネットワーク224の第1のエンティティ226は、受信した第1のメッセージ332に基づいて加入者を識別する。例えば、受信されたメッセージ332に基づいて加入者を識別するステップは、サービスプロバイダネットワーク224内の加入者を識別する加入者のための第1の加入者識別子を決定するステップを含んでもよい。第1のエンティティ226は、サービスプロバイダネットワーク238で記憶装置228にアクセスする334ことによって加入者を識別することができる。例えば、記憶装置228は、第1の加入者識別子と、例えば、サービスプロバイダネットワーク238が加入者にサービスを提供するIPアドレスもしくはIPアドレスの範囲、および/または、例えば、サービスプロバイダネットワーク238が加入者にサービスを提供する加入者デバイス222a、222bの各々の国際モバイル機器識別情報(IMEI)もしくは国際モバイル加入者識別情報(IMSI)との間の関連付けを記憶することができる。第1のメッセージ332は、例えば、第1のメッセージ332が送信される送信元IPアドレス、および/または、例えば、第1のメッセージが送信される加入者デバイス222aのIMEIまたはIMSIを(例えば、HTTPS要求332のヘッダ)含んでもよい。第1のエンティティ226は、この情報を用いて、記憶装置228内で第1の加入者識別子を探索し、それによって加入者を識別し得る。サービスプロバイダネットワーク224が加入者デバイス222a、222bから送信されたメッセージから加入者(例えば、第1の加入者識別子を決定する)を識別する他の既知の方法が使用されてもよい。
【0057】
サービスプロバイダネットワーク224の第1のエンティティ226は、加入者の識別情報に基づいて加入者の識別子を決定する。この例では、加入者のための識別子は、クラウド230内の第2のエンティティ234において加入者を識別する、加入者のための第2の加入者識別子であり得る。例えば、サービスプロバイダネットワーク224内の加入者を識別する第1の加入者識別子は、サービスプロバイダネットワーク224の外部に送信されることを許可されなくてもよい。したがって、(第1の加入者識別子とは異なる)加入者のための第2の加入者識別子が決定されてもよく、これはサービスプロバイダネットワーク224の外部で送信されることが許可される。例えば、第1のエンティティ226は、第1の加入者識別子に基づいて第2の加入者識別子を導出することによって加入者の識別子を決定し得る。第2の加入者識別子は、第2のエンティティ236で加入者を一意に識別し得る。例えば、第2の加入者識別子はUUIDであり得る。第2の加入者識別子は、第1の加入者識別子に基づいて導出され得る。例えば、加入者のための第2の加入者識別子が、第1のエンティティ226における第1の加入者識別子と関連付けて既に記憶されている場合(例えば、関連する記憶装置228において)、第2の加入者識別子を導出することは、第2の加入者識別子をルックアップするために第1の加入者識別子を使用することを含んでもよい。加入者のための第2の加入者識別子が、第1のエンティティ226における第1の加入者識別子と関連付けて既に記憶されていない場合(例えば、関連する記憶装置228において)、第2の加入者識別子を導出することは、第1の加入者識別子のための第2の加入者識別子を生成することを含んでもよい。この場合、生成された第2の加入者識別子は、(例えば、関連する記憶装置228において)第1のエンティティ226における第1の加入者識別子と関連付けて記憶され得る。
【0058】
決定された加入者の識別子および第1のIDは、第1のエンティティ226から第2のエンティティ234へ送信される336。具体的には、この例では、第2の加入者識別子および第1のIDは、サービスプロバイダネットワーク224内の第1のエンティティ226からクラウド230内の第2のエンティティ234へ送信336される。例えば、第1のエンティティ224は、(既に第1のIDを含む)第1のメッセージ332を、第2の加入者識別子も含むように修正し、修正された第1のメッセージ336を第2のエンティティ234へ送信するように構成されてもよい。例えば、第1のメッセージ332はHTTPリクエストであってもよく、第1のエンティティ224はHTTPリクエストのヘッダに第2の加入者識別子を挿入することによってHTTPリクエストを修正してもよい。
【0059】
第2のエンティティ234は、決定した加入者の識別子と関連付けて、例えばクラウド上の記憶装置236に第1のIDを記憶する338。例えば、第2のエンティティ234は、修正された第1のメッセージ336を受信し、修正された第1のメッセージ336から第2の加入者識別子と第1のIDとを抽出し、第1のIDを第2の加入者識別子と関連付けて、例えば記憶装置236に記憶してもよい338。
【0060】
いずれの場合でも、第2のエンティティ234は、例えばクラウド230内の記憶装置236に、決定された加入者の識別子と関連付けて第1のIDを記憶する338。これにより、コンテンツプロバイダ238とのユーザエンゲージメントの最初のインスタンスAのシグナリングが完了する。この段階で、コンテンツプロバイダ238は、コンテンツプロバイダ238との加入者エンゲージメントの第1のインスタンスAとの第1のIDの関連付けの知識を有し、第2のエンティティは、サービスプロバイダネットワーク224によって識別される加入者との第1のIDの関連付けの知識を有する。
【0061】
コンテンツプロバイダ238との加入者エンゲージメントの第2のインスタンスBの場合、この例では、加入者は異なる加入者デバイス222bを使用するが、それ以外の場合、シグナリング340~348は、第1のインスタンスAのシグナリング330~338と同様である。
【0062】
具体的には、第2のインスタンスBでは、第2の加入者デバイス222bとコンテンツプロバイダ238とが通信340を行うことで、第2の加入者デバイス222bには、コンテンツプロバイダ238からコンテンツが提供される。第2のIDは、第2のインスタンスBにおけるコンテンツプロバイダ238から第2の加入者デバイス222bへのコンテンツの提供に関連付けられる。第2のIDは、第1のIDとは異なるが、第1のIDと同じフォーマット、例えば上述のようにランダムに生成されたUUIDであってもよい。第2のIDは、上述したように、第1のIDと同様に生成されてよい。例えば、第2のIDは、第2の加入者デバイス222bが第2のインスタンスでコンテンツプロバイダ238からコンテンツを取得したときに生成されてもよい。例えば、第2のIDは、加入者デバイス222bがコンテンツプロバイダ238からコンテンツを取得した際に、コンテンツプロバイダ238により生成され、第2の加入者デバイス222bに提供されてもよい。第2のIDは、コンテンツプロバイダ238によってクッキーとして第2の加入者デバイス222bに記憶されてもよい。いずれの場合でも、コンテンツプロバイダ238は、第2のIDとコンテンツプロバイダとの第2のエンゲージメントのインスタンスとの関連付けを記憶し得る(例えば、第2のIDを、第2のインスタンスBにおけるコンテンツプロバイダとの加入者のエンゲージメントのブラウジング属性のセットと関連付けて記憶する)。
【0063】
第2の加入者デバイス222bは、第2のIDを含む第2のメッセージ342をサービスプロバイダネットワーク238内の第1のエンティティ226へ送る。第1のインスタンスAについて述べたのと同様に、インスタンスBにおいて第2の加入者デバイス222bによって取得されたコンテンツは、第2の加入者デバイス222bに第1のエンティティ226へ第2のメッセージ342を送信させるコード(またはコードへのリンク)を含んでもよい。例えば、第2のメッセージ342は、第1のメッセージ332について上述したものと同様の、例えば同期要求などのHTTPS GET要求であってもよい。
【0064】
第1のエンティティ226は第2のメッセージ342に基づいて加入者を識別する。例えば、第1のインスタンスAについて述べたことと同様に、第2のインスタンスにおいて、第2のメッセージに基づいて加入者を識別することは、記憶装置228にアクセスし344、記憶装置228内の第1の加入者識別子を検索することによって(例えば、送信元IPアドレスまたはIMEIまたはIMSIまたは第2のメッセージに含まれる他の情報に基づいて)加入者の第1の加入者識別子を決定することを含んでもよい。
【0065】
第1のエンティティ226は、加入者の識別情報に基づいて加入者の識別子を決定する。例えば、第1のエンティティ226は、第1の加入者識別子を用いて、記憶装置228内の第2の加入者識別子をルックアップし得る(これは、例では、第1のメッセージ332を処理した結果として、第1の加入者識別子と関連付けて第2の加入者識別子を既に記憶している)。
【0066】
第1のエンティティ226は、第2のIDおよび加入者の識別子(例えば、第2の加入者識別子)をクラウド230の第2のエンティティ234に送信する346。例えば、第1のエンティティ226は、第2のメッセージ342を、第2の加入者識別子を含むように修正し、修正された第2のメッセージ346を第2のエンティティ234へ送信するように構成されてもよい。
【0067】
第2のエンティティ234は、第2のIDを加入者の識別子に関連付けて記憶348(例えば、記憶装置236内)することにより、第1のIDに関連付けて記憶する。
【0068】
いずれの場合でも、第2のエンティティ236は、決定された加入者の識別子と関連付けて、例えばクラウド230内の記憶装置236に第2のIDを記憶し348、これにより第1のIDと関連付けられる。これにより、コンテンツプロバイダ238とのユーザエンゲージメントの第2のインスタンスBのシグナリングが完了する。この段階で、コンテンツプロバイダ238は、第1のIDと加入者エンゲージメントの第1のインスタンスAとの関連付け、および第2のIDと加入者エンゲージメントの第2のインスタンスBとの関連付けを知っているが、第1のインスタンスAと第2のインスタンスBとが同じ加入者によるものであることを知らない。しかしながら、第2のエンティティ234は、第1のIDおよび第2のIDと加入者の識別子(例えば、加入者の第2の識別子)との関連付けの知識を有し、したがって、第1のIDおよび第2のIDはサービスプロバイダネットワーク224の同じ加入者に関連付けられる。
【0069】
第2のエンティティ234は、コンテンツプロバイダ238に関連付けられた第3のエンティティ240に、記憶された第2のIDと第1のIDとの間の関連付けを示す情報を提供する354。これにより、第3のエンティティ240は、第1のインスタンスAと第2のインスタンスBとを関連付けることができる。
【0070】
いくつかの例では、第2のエンティティ234は、例えば、第2のIDが第1のIDと関連付けて記憶されていることに応答して、この関連付け情報を自律的に提供してもよい。いくつかの例では、第2のエンティティ234は、間隔を置いて、例えば規則的な間隔で、関連付け情報を提供し得る。いくつかの例では、第3のエンティティ240は、関連付け情報を提供するように第2のエンティティ234に要求し得る350。例えば、第3のエンティティ240は、記憶されている関連付け情報のすべてを要求してもよい。別の例として、第3のエンティティ240は、第2のIDを第2のエンティティ234に提供し、この第2のIDが他の記憶されたID、例えば第1のインスタンスAからの第1のIDと関連付けられているかどうかに関する情報を要求することができる。第2のエンティティ234は、記憶装置236内の記憶された関連付けを検索し352、第2のIDと第1のIDとの間の記憶された関連付けを示す情報を生成し、第3のエンティティ240に提供することができる。
【0071】
いずれの場合でも、第2のエンティティ234は、第2のIDと第1のIDとの間の記憶された関連付けを示す情報を、コンテンツプロバイダ238に関連付けられた第3のエンティティ240に提供する354。コンテンツプロバイダ238は、ここで、第1のIDと加入者エンゲージメントの第1のインスタンスAとの関連付け、第2のIDと加入者エンゲージメントの第2のインスタンスBとの関連付け、および第1のIDと第2のIDとの関連付けの知識を有する。したがって、コンテンツプロバイダ238は、ユーザエンゲージメントの第1のインスタンスAをユーザエンゲージメントの第2のインスタンスBと関連付けることができる。例えば、コンテンツプロバイダ238は、第1のインスタンスAおよび第2のインスタンスBが同じユーザからのものであると判定してもよい。ただし、コンテンツプロバイダ238には、加入者を特定する情報がコンテンツプロバイダ238に提供されておらず、コンテンツプロバイダ238は、加入者238の身元を知らない。したがって、コンテンツプロバイダは、2つのインスタンスAおよびBが同じ加入者からのものであり、その加入者の識別情報ではないと判定することができる。
【0072】
コンテンツプロバイダ238は、加入者のエンゲージメントの第1のAおよび第2のBのインスタンスを関連付けることにより、コンテンツプロバイダ238によって提供されるウェブサイトがより効率的に機能することを可能にし得る。例えば、これにより、コンテンツプロバイダ238は、エンゲージメントのインスタンスにわたって継続性を提供すること(例えば、エンゲージメントのインスタンスにわたってログインまたはショッピングカートを維持すること)、および/または、何人の一意のユーザがコンテンツプロバイダ238にエンゲージしたか、または各ユーザがコンテンツプロバイダ238とどのように対話するかなどの正確な分析を提供することが可能になる。これは、コンテンツプロバイダ238との加入者のエンゲージメントの異なるインスタンスが異なる加入者デバイス222a、222bを使用する場合であっても提供されることに留意されたい。
【0073】
図3を参照すると、第1のインスタンスAおよび第2のインスタンスBが同じ加入者デバイス222aを有する場合の電気通信ネットワーク220の構成要素のシグナリングが示されている。
【0074】
図3の例では、第1のインスタンスAにおけるシグナリング330から338は、
図2について上述したものと同じであるため、再度説明しない。
【0075】
図3の例では、第2のインスタンスBにおけるシグナリング440~454は、
図3において第2のインスタンスBにおけるエンゲージメントが第1の加入者デバイス222aとのものであることを除いて、
図2について上述した第2のインスタンスBにおけるシグナリング340~354と同様である。
【0076】
具体的には、
図3を参照すると、第2のインスタンスBにおいて、第1の加入者デバイス222aおよびコンテンツプロバイダ238は、コンテンツがコンテンツプロバイダ238によって第1の加入者デバイス222aに提供されるように通信する440する。第2のインスタンスBにおけるコンテンツ440の提供は、第1のIDとは異なる第2のIDに関連付けられている。例えば、コンテンツプロバイダ238は、加入者デバイス222aが第2のインスタンスのコンテンツを要求する場合に第2のIDを生成し、コンテンツプロバイダ238は、第1の加入者デバイス222aに第2のIDを含むクッキーを設定してもよい。これは、例えば、第1のインスタンスAにおいてコンテンツプロバイダ238によって第1の加入者デバイス222aに設定された第1のIDを含むクッキーが期限切れである場合、または第1の加入者デバイス222aのブラウザによって削除された場合、または第2のインスタンスにおいて第1の加入者デバイス222aで利用できない場合に起こり得る。例えば、ブラウザは、セッションが終了した後または特定の時間後に第1のIDを含むクッキーを削除してもよく、またはクッキー自体が特定の時間後に期限切れになってもよく、例えば特定の時間後に期限切れになることが要求されてもよい。この場合、コンテンツプロバイダ238は、第2のインスタンスにおいて、加入者デバイス222aがコンテンツを要求する際に、第1のIDを含むクッキーを提供されないため、第2のIDを生成し、当該第2のIDを含む第1の加入者デバイス222aにクッキーを設定する。
【0077】
第1のインスタンスAにおけるシグナリング330~338について上述したのと同様に、第2のインスタンスBにおいて、第1の加入者デバイス222aは第2のメッセージ442で第2のIDを第1のエンティティ226へ送信する。第1のエンティティ226は、第2のメッセージ442に基づいて加入者を識別し444、加入者の識別に基づいて加入者の識別子(例えば、第2の識別子)を決定し、加入者の識別子および第2のIDを第2のエンティティ234に送信する。例えば、第1のエンティティ226は、第2のIDと第2の加入者識別子とを含む第2のメッセージ442の修正バージョン446を送信してもよい。第2のエンティティ234は、第2のIDを加入者の識別子と関連付けて記憶し448、これにより第1のIDと関連付けて記憶する。
【0078】
第2のエンティティ234は、コンテンツプロバイダ238と関連付けられた第3のエンティティ240に、第2のIDと第1のIDとの間の記憶された関連付けを示す情報を提供し454、それにより、第3のエンティティ240が第1のインスタンスAを第2のインスタンスBと関連付けることを可能にする。例えば、その情報は、関連付け情報に対する第3のエンティティ240からの要求450に応答して提供されてもよく、第2のエンティティ234は、記憶装置236から関連付け情報を取得する452。
【0079】
したがって、コンテンツプロバイダ238は、ユーザエンゲージメントの第1のインスタンスAをユーザエンゲージメントの第2のインスタンスBと関連付けることができる。これは、上述の利点を提供することができる。これは、加入者とコンテンツプロバイダ238とのエンゲージメントの異なるインスタンスが異なる時間にあっても提供されることに留意されたい。
【0080】
図1~
図3を参照して説明した上記の例では、第2のエンティティ234は、クラウド230内にあり、サービスプロバイダネットワーク224の外部にある。しかしながら、これは必ずしもそうである必要はなく、他の例(図示せず)では、第2のエンティティ234はサービスプロバイダネットワーク224の一部であってもよい。例えば、第1のエンティティ226および第2のエンティティ234は両方とも、サービスプロバイダネットワーク224の一部であってもよく、例えば、サービスプロバイダネットワーク224内の同じデバイスまたはデバイスのグループの一部として、例えば、サービスプロバイダネットワーク224内のサーバの機能ユニットとして実装されてもよい。これらの場合、加入者の識別子は第2の加入者識別子であってもよく、場合によっては第1の加入者識別子であってもよい。例えば、第1のエンティティ226は、加入者を識別し、加入者のための第1の識別子を決定し、これを第2のエンティティ234に(上述のような第1のIDまたは第2のIDと共に)渡すことができる。第2のエンティティ234は、第2のエンティティ234がサービスプロバイダネットワーク224内にあるこれらの場合、第1の加入者識別子を加入者の識別子として使用してもよい。いずれの場合でも、これらの例では、第2のエンティティ234は、例えばサービスプロバイダネットワーク224内で、加入者の決定された識別子と関連付けて第1のIDおよび第2のIDを記憶してもよい。そして、第2のエンティティ234は、第1のIDと第2のIDとの関連付けに関する情報をコンテンツプロバイダ238に提供してもよい。それにもかかわらず、
図1~
図3を参照して上述した例のように、サービスプロバイダネットワーク224の外部にある第2のエンティティ234は、方法を複数のサービスプロバイダネットワークに拡張することができることに留意されたい。例えば、
図1のようにただ1つのサービスプロバイダネットワーク224ではなく、複数のサービスプロバイダネットワーク224(図示せず)が存在してもよく、上述の方法は、複数のサービスプロバイダネットワークの各々の加入者に等しく適用されてもよい。
【0081】
上記によれば、
図4のフロー図に示すように、サービスプロバイダネットワーク224の加入者とコンテンツプロバイダ238とのエンゲージメントの異なるインスタンスA、Bを関連付けるための方法が提供される。
【0082】
第1のインスタンスAについて、本方法は、サービスプロバイダネットワーク224内の第1のエンティティ226において、ステップ402において、加入者の加入者デバイス222aから第1のメッセージ332を受信するステップであって、第1のメッセージ332は、第1のインスタンスAにおけるコンテンツプロバイダ238から加入者デバイス222aへのコンテンツの提供330に関連付けられた第1のIDを含む、ステップを含み、ステップ404において、受信した第1のメッセージ332に基づいて加入者を識別する。例えば、第1のエンティティ226は、前述した例示的な方法のいずれかによって、受信した第1のメッセージ332に基づいて加入者を識別し得る。本方法はさらに、第1のエンティティ226において、ステップ406で、加入者の識別に基づいて加入者の識別子を決定するステップを含む。本方法はさらに、第1のエンティティ226において、ステップ408で、加入者の識別子および第1のIDを第2のエンティティ234へ送信するステップを含む。
【0083】
第1のインスタンスAの場合、本方法は、第2のエンティティ234において、ステップ410で、加入者の識別子と関連付けて第1のIDを記憶するステップ228をさらに含む。例えば、加入者の識別子は、前述したように決定された第1の加入者識別子(例えば、第2のエンティティ234がサービスプロバイダネットワーク224内にある場合)または第2の加入者識別子(例えば、第2のエンティティ234がサービスプロバイダネットワーク224の外部にある場合)であり得る。
【0084】
第2のインスタンスBの場合、本方法は、第1のエンティティ226において、ステップ412において、加入者の加入者デバイス222aまたは別の加入者デバイス222bから第2のメッセージ342、442を受信するステップを含み、第2のメッセージ342、442は、第1のIDとは異なる第2のIDを含み、第2のIDは、第2のインスタンスBにおけるコンテンツプロバイダ238から加入者デバイス222aまたは他の加入者デバイス222bへのコンテンツの提供330、440に関連付けられており、ステップ414において、受信した第2のメッセージ342、442に基づいて加入者を識別する。例えば、第1のエンティティ226は、前述した例示的な方法のいずれかによって、受信した第2のメッセージ342、442に基づいて加入者を識別し得る。本方法はさらに、ステップ416において、第1のエンティティ226において、加入者の識別に基づいて加入者の識別子を決定するステップを含む。本方法はさらに、ステップ418において、第1のエンティティにおいて、加入者の識別子および第2のIDを第2のエンティティ234に送信するステップを含む。
【0085】
第2のインスタンスBの場合、本方法は、第2のエンティティ234において、ステップ420で、第2のIDを加入者の識別子と関連付けて、かつそれによって第1のIDと関連付けて記憶するステップ348、448をさらに含む。
【0086】
本方法は、第2のエンティティにおいて、ステップ422において、コンテンツプロバイダ238と関連付けられた第3のエンティティ240に、第2のIDと第1のIDとの間の記憶された関連付けを示す情報を提供することにより、第3のエンティティ240が第1のインスタンスAを第2のインスタンスBと関連付けることを可能にするステップをさらに含む。
【0087】
いくつかの例では、本方法は、第2のIDと第1のIDとの関連付けを示す情報に基づいて、第1のインスタンスAを第2のインスタンスBと関連付ける第3のエンティティ240をさらに含んでもよい。
【0088】
いくつかの例では、本方法は、第3のエンティティ240が、第1のインスタンスAとの決定された関連付けに基づいて、第2のインスタンスBにおいてコンテンツプロバイダ238によって加入者デバイス222aまたは他の加入者デバイス222bに提供されるコンテンツを修正することをさらに含んでもよい。例えば、第3のエンティティは、ユーザログイン、言語嗜好、および/または買い物かごなどのアイテムを維持するなど、第1のインスタンスAとの継続性を提供するようにコンテンツを修正してもよい。いくつかの例では、本方法は、修正されたコンテンツを第2のインスタンスBにおいて加入者デバイス222aまたは他の加入者デバイス222bに提供するステップを含んでもよい。これにより、コンテンツプロバイダ238によって提供されるウェブサイトがより効率的に機能するようになり、例えば、異なるインスタンスを介して提供されるコンテンツとの効率的なユーザインタラクションが可能になる。
【0089】
いくつかの例では、本方法は、第1のインスタンスAと第2のインスタンスBとの決定された関連付けに基づいて、第1のインスタンスAに関する情報を第2のインスタンスBに関する情報と共に記憶する、例えば、第1のインスタンスAに関する情報を第2のインスタンスBに関する情報とマージする、第3のエンティティ240を含んでもよい。例えば、これは、コンテンツプロバイダにエンゲージしたユニークユーザの数をより正確に反映し得る。いくつかの例では、インスタンスに関する情報は、各インスタンスA、Bについて、提供されるコンテンツの特性および/または加入者とコンテンツとの対話などのブラウジング属性、および/または加入者によって確立されたショッピングカートの言語嗜好またはコンテンツなどの継続性情報を含むことができる。これにより、コンテンツプロバイダは、ユーザとコンテンツプロバイダ238との対話に関するより正確な分析を生成することができる。
【0090】
図1~
図3を参照して上述した例では、コンテンツプロバイダ238は1つしかない。しかしながら、本方法は、複数のコンテンツプロバイダ(図示せず)に適用されてもよいことが理解されよう。これを容易にするために、いくつかの例では、第1のメッセージ332および第2のメッセージ342、442はそれぞれ、コンテンツが提供されるコンテンツプロバイダを識別する第3のIDをさらに含んでもよい。本方法は、第1のインスタンスAおよび第2のインスタンスBについて、第2のエンティティ234において、第1のIDおよび第2のIDにそれぞれ関連付けて第3のIDを記憶するステップを含んでもよい。
【0091】
いくつかの例では、第3のIDは、3文字コード(例えば、「AAA」)第2のエンティティ234が関連付け情報を提供するように構成されている他のコンテンツプロバイダの中から、コンテンツプロバイダ238を一意に識別する。いくつかの例では、第3のIDは任意の形式であってもよく、文字および/または数字であってもよい。第3のIDは、第1および第2のインスタンスA、Bにおいてコンテンツプロバイダ238によって設定されたクッキーに含まれてもよい。コンテンツに含まれるコード(またはコードへのリンク)は、第1および第2の加入者デバイス222a、222bに、それぞれ第3のIDを第1および第2のメッセージ332、342、442に含ませてもよい。この第3のIDは、第1のIDおよび第2のIDについて上述したのと同じ例示的な方法で第2のエンティティ234に渡すことができる。次いで、第2のエンティティ234は、第3のIDを第1のIDおよび第2のIDにそれぞれ関連付けて記憶してもよい。
【0092】
これらの例において、第2のエンティティ234が、第2のIDと第1のIDとの間の関連付けを示す情報を第3のエンティティ240に提供することは、第1のIDおよび第2のIDが第3のIDに関連付けて記憶されているとの判定に応答したものであってもよい。例えば、第2のエンティティ234は、コンテンツプロバイダ238を識別する第3のIDに関連付けて記憶されている第1および第2のIDについての関連付け情報を、コンテンツプロバイダ238に送信するだけでよい。これは、加入者が関連するインスタンスA、Bにエンゲージしたコンテンツプロバイダ238のみに関連付け情報が提供されることを保証するのに役立ち得る。
【0093】
いくつかの例では、本方法は、個人に関するデータの処理に関連して加入者の同意が必要とされ得る環境において実施され得る。例えば、いくつかの実装環境では、上述したように、加入者とコンテンツプロバイダとのエンゲージメントの異なるインスタンスを関連付ける機能を提供するために、加入者がサービスプロバイダネットワーク224による識別の使用に同意するという要件が存在し得る。
【0094】
そのような同意メカニズムを実装するために、いくつかの例では、第1のメッセージ332および第2のメッセージ342、442は、それぞれ第1のIDおよび第2のIDと関連付けられた同意情報を含んでもよい。第1のIDおよび第2のIDに対する同意情報は、加入者が、それぞれ第1のIDおよび第2のIDに対するサービスプロバイダネットワーク224による識別の使用に同意するか否かを示すことができる。これらの例では、本方法は、第1および第2のインスタンスA、Bの両方について、第2のエンティティ234において、第1のIDに関連付けて第1のIDの同意情報を記憶するステップと、第2のIDに関連付けて第2のIDの同意情報を記憶するステップと、をそれぞれ含んでもよい。
【0095】
同意情報は、例えば、第1の/第2のメッセージ332、342、442内の同意フラグまたは他のマーカーの形態であってもよい。いくつかの例では、同意情報は、それが関連付けられている第1のID/第2のIDに対する同意をユーザが提供したか否かを示す1つまたは複数のビットを含むことができる。いくつかの例では、同意情報は、同意有効期限を含むことができる。例えば、第1のIDについての同意情報は、第1のIDについての同意有効期限を含むことができ、第2のIDについての同意情報は、第2のIDについての同意有効期限を含むことができる。例えば、加入者が同意した場合には、同意有効期限を適切な、例えば予め定められた将来の時刻(例えば、将来の1日)に設定し、加入者が同意しなかった場合には、同意有効期限を0に設定してもよい。例えば、ユーザが同意を与えた場合、同意有効期限は、エポックからの秒単位のユニックスタイムスタンプの形式であってもよく、ユーザが同意を与えなかった場合、同意有効期限は0(ゼロ)に設定されてもよい。
【0096】
同意情報は、例えば、加入者デバイス222a、222bがコンテンツプロバイダ238から受信したコンテンツを処理する際に、加入者に提示されるダイアログボックスやポップアップウィンドウに対する加入者の応答に基づいて決定されてもよい。例えば、加入者デバイス222a、222bに提供されるコンテンツは、加入者デバイス222a、222b(例えば、そのブラウザ)に、加入者の同意を得るためにダイアログボックスまたはポップアップウィンドウを提示させるコード(またはコードへのリンク)を含んでもよい。同意情報は、コンテンツプロバイダ238が加入者デバイス222a、222bに設定したクッキーに記憶されてもよい。このコードは、加入者デバイス222a、222bに、第1のIDおよび第2のIDに関連付けられた同意情報を、それぞれ第1のメッセージ332および第2のメッセージ342、442に含めさせてもよい。同意情報は、第1のIDおよび第2のIDについて上述したのと同じ例示的な方法で第2のエンティティ234に渡されてもよい。そして、第2のエンティティ234は、第1のIDおよび第2のIDの同意情報を、それぞれ第1のIDおよび第2のIDに関連付けて記憶してもよい。
【0097】
これらの例では、第2のIDと第1のIDとの間の関連付けを示す情報を第3のエンティティ240に提供することは、第1のIDおよび第2のIDについて記憶された同意情報に基づいて、第1のIDおよび第2のIDについてサービスプロバイダネットワーク224による加入者の識別情報の使用に対して有効な同意があるという判定に応答してもよい。例えば、有効な同意があるという判定は、第1のIDおよび第2のIDについての記憶された同意が期限切れであるか否かを判定することを含んでもよい。いくつかの例では、記憶された同意が失効していない場合、関連付け情報を提供することができるが、記憶された同意が失効している場合、関連付け情報を提供することはできない。これは、サービスプロバイダネットワーク224による加入者の識別の結果が、その使用のための有効な同意が存在する場合に第2のエンティティ234によってのみ使用されるようにするのに役立ち得る。
【0098】
いくつかの例では、同意が期限切れであるかどうかを判定することは、記憶された同意有効期限を現在時刻と比較することを含んでもよい。例えば、第1のIDについての同意情報は、第1のIDについての同意有効期限を含むことができ、第2のIDについての同意情報は、第2のIDについての同意有効期限を含むことができ、第1のIDおよび第2のIDについて有効な同意があると判定することは、第1のIDおよび第2のIDについての記憶された同意有効期限と現在時刻との比較に基づくことができる。例えば、同意有効期限が現在時刻と比較して将来である場合には、同意がまだ期限切れになっていないと判定することができ、同意有効期限が現在時刻と比較して過去である場合には、同意が期限切れになったと判定することができる。
【0099】
いくつかの例では、加入者は、その後のエンゲージメントのインスタンスの場合に同意を更新または取り消すことができる。これを実施するために、いくつかの例では、(第1のメッセージ332に含まれるような)第1のIDに関連付けられた第2のエンティティ234に記憶された同意情報は、(第2のメッセージ342、442に含まれるような)第2のIDに関連付けられた同意情報に基づいて更新されてもよい。例えば、本方法は、第2のメッセージ342、442に含まれる第2のIDと関連付けられた同意情報に基づいて、第1のIDと関連付けられた記憶された同意有効期限を更新することを含んでもよい。
【0100】
加入者は、第1のIDおよび第2のIDの両方の使用に同意することができる。これらの例では、第1のIDについての記憶された同意情報を更新することは、第2のIDについての同意情報が受信されたときに第1のIDについての同意が失効しているか否かに基づいてもよい。例えば、第2のID(およびその関連付けられた同意情報)が第2のエンティティ234で受信されたときに、第1のIDについて記憶された同意がまだ期限切れになっていない場合、第2のエンティティ234は、第1のIDについての同意有効期限を、第2のIDについて提供されたものと同じになるように更新し得る。これは、特定のコンテンツプロバイダ238とのエンゲージメントのインスタンスを関連付ける目的で、サービスプロバイダネットワーク224による識別のための加入者の同意の更新を実施するのに役立ち得る。
【0101】
いくつかの例では、第2のID(およびその関連付けられた同意情報)が第2のエンティティ234で受信されたときに、第1のIDについて記憶された同意が失効している場合、第2のエンティティ234は、第1のIDについての同意有効期限を変更することなく、単に第2のIDおよびその関連する同意有効期限を記憶し得る。これは、同意有効期限要件を実施するのに役立ち得る。
【0102】
別の例として、加入者は、第2のIDではなく第1のIDの使用に同意してもよい。例えば、ユーザは、第1のIDに対する同意を提供することができ、したがって、第1のメッセージ332は、第1のIDと、将来の時間(例えば1日)に設定された同意有効期限とを含むことができる。しかしながら、ユーザは、第2のIDに対する同意を提供しなくてもよく、したがって、第2のメッセージ342、442は、第2のIDと、ゼロに設定された同意有効期限とを含んでもよい。第2のエンティティ234は、0に設定された同意有効期限で第2のIDを受信すると、第1のIDについて記憶された同意有効期限および第2のIDについて記憶された同意有効期限を現在時刻に設定してもよい。したがって、これらの例では、第1のIDおよび第2のIDは、第3のエンティティ240への関連付け情報の提供には用いられない。これは、同意要件を実施するのに役立ち得る。
【0103】
いくつかの例では、第1のIDおよび/または第2のIDに関連付けられて記憶された同意は、他のメッセージの受信によって第2のエンティティ234によって更新されてもよい。例えば、加入者とコンテンツプロバイダ238とのエンゲージメントの第3のインスタンス(図示せず)において、加入者クライアントデバイス222a、222bは、第1のIDと、第1のIDまたは第2のIDと関連付けられた更新された同意情報と、第2のIDと関連付けられた更新された同意情報とを含む第3のメッセージを送信し得る。これらの例では、本方法は、第2のエンティティ234において、第1のIDおよび/または第2のIDにそれぞれ関連付けられた更新された同意情報に基づいて、第1のIDまたは第2のIDについて記憶された同意情報を更新することを含んでもよい。例えば、更新された同意情報は、ユーザがもはや同意しないことを示す0に設定された同意有効期限を含むことができる。この場合、第1のIDと第2のIDの両方について記憶された同意有効期限は、第2のエンティティ234によって現在時刻に更新されてもよい。別の例として、第3のメッセージは、第1のID(または第2のID)および第1のID(または第2のID)に対する更新された同意、すなわち、第1のID(または第2のID)に対して既に記憶されているものよりも遅い有効期限を有する同意を含むことができる。この場合、第1のID(または第2のID)についての記憶された同意有効期限は、それに応じて更新および延長され得る。
【0104】
いくつかの例では、第3のメッセージ(図示せず)は、加入者デバイス222a、222bによってサービスプロバイダネットワーク224内の第1のエンティティ226に送信され、次いで第3のメッセージを修正し、修正された第3のメッセージをクラウド230内の第2のエンティティ234に送信するという点で、第1のメッセージ332または第2のメッセージ342、442と同様であってもよい。しかしながら、他の例では、第3のメッセージ(図示せず)は、第2のエンティティ234によって、加入者デバイス222a、222bから、サービスプロバイダネットワーク224以外のネットワーク(例えば、アクセスネットワーク)を介して、サービスプロバイダネットワーク224を介さずに受信されてもよい。例えば、第3のインスタンスでは、加入者は、サービスプロバイダのネットワーク224(例えば、モバイルネットワーク)を介してインターネット229およびコンテンツプロバイダ238に接続されておらず、むしろ別のネットワーク(図示せず、例えば公共のwifi)を介して接続されている加入者デバイス222a、222bを用いて、コンテンツプロバイダ238とエンゲージしている場合がある。例えば、第3のインスタンスにおいて加入者デバイス222a、222bによって取得されたコンテンツは、加入者デバイス222a、222bに、第1のID(または第2のID)および第1のIDに対する更新された同意情報(または第2のIDに対して、例えば0に設定される)を含む第3のメッセージをクラウド230内の第2のエンティティ234へ送信させるコード(またはコードへのリンク)を含んでもよい。この場合、加入者デバイス222a、222bは図示しない他のネットワークに接続されているため、第3のメッセージは図示しない他のネットワークを介して送信される。例えば、他のネットワーク(図示せず)のドメインネームシステム(DNS、図示せず)は、第3のメッセージ(例えば、第3のメッセージを構成するGET要求で指定されたドメイン)内のドメインをクラウド230内のサーバ、例えば第2のエンティティ234に解決することができ、したがって、第3のメッセージ(図示せず)は、他のネットワーク(図示せず)によってクラウド230内の第2のエンティティ234にルーティングすることができる。第2のエンティティ234は、第3のメッセージで提供された第1のID(または第2のID)が第2のエンティティに記憶されていると判定し、更新された同意情報に従って、その記憶された第1のID(または第2のID)に関連付けられた同意情報を更新してもよい。これは、加入者デバイス222a、222bがサービスプロバイダネットワーク224に接続されていない場合であっても、同意要件を実施すること、特に、第1のIDまたは第2のIDを使用するための同意の更新または取り消しを規定することを助けることができる。
【0105】
他の例では、ユーザが特定のID(例えば、第2のID)に対する同意を提供しない場合、関連付けられたメッセージ(例えば、第2のメッセージ342、442)は、加入者デバイス222a、222bによって送信されない場合がある。この場合、第2のIDは第2のエンティティ234にとって利用可能ではないので、第1のIDと第2のIDとの間の関連付けは第2のエンティティ234で行われない。これは、リソース効率的な方法で、同意が提供されない場合を実施するのに役立ち得る。
【0106】
いくつかの例では、第1のメッセージ332および/または第2のメッセージ342、442は、加入者がコンテンツプロバイダ238に知られ得る加入者のための代替識別子をそれぞれ提供する1つまたは複数の第4のIDを含んでもよい。第4のIDは、どのような形式であってもよい。第2のエンティティ234は、決定された加入者の識別子(例えば、上述したような第2の加入者識別子)に関連付けて第4のIDを記憶してもよい。第4のIDは、同意有効期限と関連付けられてもよく、これは、第2のエンティティ234によって第4のIDと関連付けて記憶されてもよい。いくつかの例では、第4のIDは、それ自体の同意有効期限と関連付けられ得る。第4のIDが同意有効期限に関連付けて提供されない例では、代わりに、第4のIDが提供される第1のID(または第2のID)の同意有効期限を使用することができる。第2のエンティティがコンテンツプロバイダ238に提供する関連付け情報は、第1のIDおよび/または第2のIDに関連付けて記憶された第4のIDを含んでもよい。これにより、コンテンツプロバイダ238に、分析を実行することができるさらなる情報を提供することができる。
【0107】
第4のIDが加入者の識別子と関連付けて既に記憶されている例(例えば第2の加入者識別子)では、記憶された同意有効期限は、第1のメッセージ332または第2のメッセージ342、442に含まれる第4のIDと関連付けられた同意有効期限によって更新されてもよい。第4のIDが既に記憶されているが、第1のメッセージ332または第2のメッセージ342、442に対して決定されたものとは異なる第2の加入者識別子と関連付けられている例では、第1のメッセージ332または第2のメッセージ342、442に対して決定された第2の加入者識別子と関連付けて第4のIDおよび同意有効期限が記憶され、異なる加入者識別子と関連付けて記憶された第4のIDの同意有効期限が更新される。
【0108】
上記の例によれば、同意は、コンテンツプロバイダ238ごとに所与の加入者によって設定され、更新され、または取り消され得る。これは、例えば、加入者ごとにのみ同意を管理することと比較して、同意要件のより柔軟な実施を提供し得る。
【0109】
上記によれば、いくつかの例では、第1のメッセージ332および第2のメッセージ342、442はそれぞれ、例えば「https://<domain>/partner?partid=<partid>&brandid=<brandid>&consent=<consent>&altids=<altids>」の形式を有するGET要求によって実装されてもよい。「ドメイン」は、GET要求の送信先のアドレスである。「部分」は、ユーザエンゲージメントの特定のインスタンスが関連付けられる第1のID(または第2のID)であり、UUIDフォーマットを有することができる。「brandid」は、コンテンツプロバイダ238を識別する第3のIDであり、3文字列であってもよい。「同意」は、第1のID(または第2のID)に関連付けられた同意情報であり、ユニックスエポックからの秒単位で同意有効期限の形式をとることができる。オプションの「altids」は、加入者が代替的にコンテンツプロバイダ238に知られ得る第4のIDである。これらは、コーマ分離されたIDのリスト、および結腸によって分離されたそれらの関連付けられた同意情報(存在する場合)として提供され得る。このようなGETリクエストの例は、「https://ntidsync.com/partner?partid=2278de4c-d790-4beb-9b12-4721090f18f6&brandid=123&consent=1612949292&altids=123e4567-e89b-12d3-a456-426655440000:1612949999,C73BCDCC-2669-4Bf6-81d3-E4AE73FB11FD」である。
【0110】
いくつかの例では、第1のメッセージ332および第2のメッセージ342、442のパラメータは、それらがさらに使用される前に、例えば第2のエンティティ236によって検証されてもよい。例えば、第1のID(または第2のID)、同意情報、第3のIDのうちの1つまたは複数が存在し、正しいフォーマットであることを確認することができる。また、例えば、第3のIDが既知の値であることを確認してもよい。パラメータが検証された場合、第2のエンティティ236は上述のようにパラメータを記憶してもよい。しかしながら、パラメータが検証されない場合、第2のエンティティ236はパラメータを記憶しなくてもよい。これは、それらのメッセージに含まれると予想されなかった第1のメッセージ332および第2のメッセージ342、442に含まれる情報の記憶を回避するので、データプライバシーを実装するのに役立ち得る。
【0111】
上記の例のいくつかでは、第1のIDおよび第2のIDは、クッキーとして加入者デバイス222a、222bに記憶されるが、同意有効期限と関連付けられてもよい。これは、第1のIDおよび/または第2のIDが半永続的であることを提供し得る。これは、加入者とコンテンツプロバイダ238との間のトランザクションが同じ加入者デバイス222a、222b上にあり、第1のID(または第2のID)の同意有効期限以内である場合、コンテンツプロバイダ238が同じID(例えば、第1のID)に基づいて加入者のエンゲージメントを分析できるようにするのに役立ち得る。これは、例えば、加入者デバイス/コンテンツプロバイダトランザクションごとに新しいIDを生成することと比較して、より効率的であり得る。しかしながら、第1のIDおよび第2のIDが半永続的(すなわち、一定時間後に期限切れになる)であることは、第三者(例えば、「中間者攻撃」を介した悪意のある第三者)が、第1のIDまたは第2のIDに基づいて加入者のプロファイルを構築することを阻止することを支援し得る。
【0112】
いくつかの例では、第2のエンティティ234で(すなわち、第2のエンティティ234に関連付けられた記憶装置236において)互いに関連付けて記憶されるデータは、グラフの形態で記憶される。
図5を参照すると、一例による第2のエンティティ234に(すなわち、クラウド230内の記憶装置236内に)データを記憶することができるグラフが示されている。
図5の例では、グラフのノード(円で表される)は記憶された情報を表し、エッジ(矢印で表される)は記憶された情報間の論理リンクまたは関連付けを表す。グラフは、例えば、グラフデータベースによって実施することができる。
【0113】
図5の例では、合計4人の加入者が示されている。これらの加入者は、4つの異なる第2の加入者識別子「1ntid」、「2ntid」、「3ntid」および「4ntid」(すなわち、加入者が第2のエンティティ234において識別される識別子)によって表される。4つの加入者は、「1teloc」および「2telco」で表される2つのサービスプロバイダネットワークの加入者である。(サービスプロバイダネットワークは、例えば、サービスプロバイダネットワーク224内の第1のエンティティ226によって第2のエンティティ234に送信されたメッセージ336、346、446から、例えば、メッセージの送信者を示すメッセージ内のフィールドから、第2のエンティティ234によって決定されてもよい)。
図5の例では、第3のID「1brand」、「2brand」、「3brand」、「4brand」、「5brand」によって表される5つのコンテンツプロバイダがある。コンテンツプロバイダ「1brand」および「3brand」は、コンテンツプロバイダ「brand2」がコンテンツプロバイダ「1brand」および「3brand」の両方を提供または制御しているという意味で、「2brand」の「子」である。加入者およびコンテンツプロバイダと関連付けて、「1partid」、「2partid」、「3partid」、「4partid」、「5partid」、「6partid」、「7partid」および「8partid」によって表される8個の第1のID(または第2のID)がある。例えば、これらは、加入者が特定のインスタンスにおいてコンテンツプロバイダにエンゲージするときにコンテンツプロバイダによって提供される第1のIDまたは第2のIDである。第1のIDについて同意が期限切れしている場合、グラフは「期限切れした同意」を示す。これは、例えば、第1のID「1partid」および「7partid」の場合に当てはまる。加入者とコンテンツプロバイダネットワークとの組み合わせに関する最新の第1のIDまたは第2のIDは、エッジラベル「既知」によって表され、過去の組み合わせは、エッジラベル「さらに既知」によって表される。加入者およびコンテンツプロバイダと関連付けて、「1altid」、「2altid」、「3altid」、「4altid」および「5altid」によって表される5つの第4のIDも存在する。これらは、コンテンツプロバイダによって提供される代替識別子であり、そうでなければ、コンテンツプロバイダが加入者を知ることができる。これは、グラフ上で、各第2の加入者識別子と「さらに既知」と述べる各第4のIDとの間のエッジによって表される。
【0114】
異なるサービスプロバイダネットワークの複数の異なる第2の加入者識別子が共通の第1のIDまたは第2のID(例えば、第2の加入者識別子「4ntid」および「1ntid」ならびに第1のID「3partid」の場合のように)に関連付けられている場合、第2のエンティティ234によって、異なる加入者識別子は同じ加入者に関連しているが、異なるサービスプロバイダネットワークを使用していると推測され得る。例えば、これは、加入者デバイス222a、222bが、コンテンツプロバイダとのエンゲージメントのインスタンスの間に、サービスプロバイダネットワークを切り替える場合に生じ得る。
【0115】
共通のサービスプロバイダネットワークのための複数の異なる第2の加入者識別子が共通の第1のIDまたは第2のID(例えば、第2の加入者識別子「2ntid」および「3ntid」と、第1のID「5partid」との場合のように)に関連付けられている場合、第2のエンティティ234によって、異なる加入者識別子は同じ加入者に関連しているが、サービスプロバイダネットワーク内の異なるアカウントを使用していると推測され得る。例えば、これは、加入者デバイス222a、222bが、コンテンツプロバイダとのエンゲージメントのインスタンス中に、デバイス自身のモバイルデータ接続から、同じサービスプロバイダネットワークからのモバイル(例えば4G)ホットスポットに切り替わる場合、または例えば、デバイスがデュアルSIM機能を有し、両方のSIMが同じサービスプロバイダネットワークからのものであり、加入者デバイス222a、222bが、コンテンツプロバイダとのエンゲージメントのインスタンス中にSIMを切り替える場合(または、例えば、第1のIDもしくは第2のIDを含む同じクッキーを有する同じブラウザなど、同じ第1のIDもしくは第2のIDが使用される場合)に発生し得る。
【0116】
図5を参照し、第2の加入者識別子「1ntid」を有する加入者を例にとると、加入者はサービスプロバイダネットワーク「1telco」の加入者である。第2の加入者識別子「1ntid」は、第1のID「1partid」(その同意は失効している)、第2のID「3partid」、ならびに第4のID「1altid」および「2altid」と関連付けて記憶され、これらはすべてコンテンツプロバイダ「1brand」(コンテンツプロバイダ「2brand」の子であることが偶然にもある)から提供される。例えば、コンテンツプロバイダ「1brand」が第2のエンティティ234からの関連付け情報を要求する場合、第2のエンティティ234は、加入者「1ntid」と関連付けて記憶されている、コンテンツプロバイダ「1brand」と関連付けて記憶されているID「1altid」、「2altid」、「3partid」、「1partid」を抽出し、それらのID「1altid」、「2altid」、「3partid」、「1partid」が互いに関連付けられているという情報をコンテンツプロバイダ「1brand」に提供し得る(例えば、単一の共通加入者に関連付けられている)。
【0117】
このようにしてIDをグラフに記憶することは、IDおよびID間の関連付けの両方を記憶および維持する効率的な方法を提供することができる。
【0118】
上記によれば、特定の方法は、第1のエンティティ226、第2のエンティティ234、および第3のエンティティ240のうちの特定のエンティティで実行されてもよい。これを説明するために、
図6は、第2のエンティティ234で実行される方法を示し、
図7は、第3のエンティティ240で実行される方法を示す。
【0119】
図6を参照すると、第2のエンティティ234における方法は、第1のインスタンスAについて、ステップ602において、第1のIDを加入者の識別子と関連付けて記憶するステップであって、第1のIDは、サービスプロバイダネットワーク224内の第1のエンティティ226によって加入者デバイス222aから受信された第1のメッセージ332に含まれており、加入者は、第1のエンティティ226によって、第1のメッセージ332に基づいて、加入者の識別子が識別されており、第1のエンティティ226によって、加入者の識別に基づいて決定されており、第1のIDおよび加入者の識別子は、第1のエンティティ226によって第2のエンティティ234に送信されており、第1のIDは、第1のインスタンスAにおけるコンテンツプロバイダ238から加入者デバイス222aへのコンテンツの提供と関連付けられている、ステップを含む。第2のエンティティ234における方法は、ステップ604において、第2のインスタンスBについて、第2のIDを加入者の識別子と関連付けて、それによって第1のIDと関連付けて記憶するステップであって、第2のIDは、第1のエンティティ226によって加入者デバイス222aまたは別の加入者デバイス222bから受信された第2のメッセージ342、442に含まれており、加入者は、第1のエンティティ226によって、第2のメッセージ342、442に基づいて識別されており、加入者の識別子は、第1のエンティティによって第2のエンティティに送信された加入者の識別に基づいて第1のエンティティによって決定されており、第2のIDは、第2のインスタンスBにおけるコンテンツプロバイダ238から加入者デバイス222aまたは別の加入者デバイス222bへのコンテンツの提供と関連付けられている、ステップを含む。第2のエンティティ234における方法は、ステップ606において、コンテンツプロバイダ238に関連付けられた第3のエンティティ240に、第2のIDと第1のIDとの間の記憶された関連付けを示す情報を提供し、それによって第3のエンティティ240が第1のインスタンスAを第2のインスタンスBに関連付けることを可能にするステップを含む。
【0120】
図7を参照すると、コンテンツプロバイダ238に関連付けられた第3のエンティティ240において実行される方法が示されている。本方法は、ステップ702において、第1のインスタンスAについて、第1のコンテンツプロバイダ238から加入者デバイス222aへのコンテンツの提供に関連付けられた第1のIDを、第1のインスタンスAにおいて記録するステップを含む。本方法は、第2のインスタンスBについて、ステップ704において、コンテンツプロバイダ238から加入者デバイス222a、222bまたは第2のインスタンスB内の別の加入者デバイスへのコンテンツの提供に関連付けられた第2のIDを記録するステップを含む。本方法は、ステップ706において、第2のエンティティ234から、第1のIDと第2のIDとの間の関連付けを示す情報を受信するステップであって、第1のIDおよび第2のIDは、第2のエンティティ234によって加入者の識別子と関連付けて記憶されており、加入者は、加入者デバイス222aから受信された第1のIDを含む第1のメッセージ332と、加入者デバイス222aまたは別の加入者デバイス222bから受信された第2のIDを含む第2のメッセージ342、442とに基づいて、サービスプロバイダネットワーク224内の第1のエンティティ226によって識別されており、加入者の識別子は、第1のエンティティから第2のエンティティに送信された加入者の識別子、第1のIDおよび第1のエンティティから第2のエンティティに送信された加入者の識別子、に基づいて第1のエンティティによって決定されている、ステップを含む。本方法は、ステップ708において、第1のIDと第2のIDとの間の関連付けを示す受信した情報に基づいて、第1のインスタンスAを第2のインスタンスAと関連付けるステップを含む。
【0121】
上記の例のいくつかでは、第1のIDおよび第2のIDは、クッキーとして(例えば、加入者デバイス222a、222bのブラウザ上で)加入者デバイス222a、222bに設定または記憶される。しかしながら、他の例では、第1のIDおよび/または第2のIDは、クッキーとして加入者デバイス222a、222bに設定または記憶されなくてもよく、またはクッキーとして設定または記憶されなくてもよい。例えば、いくつかの例では、第1のIDおよび/または第2のIDは、これに代えて、またはこれに加えて、加入者デバイス222a、222bのローカル記憶装置に記憶されてもよい。同様に、いくつかの例では、第3のID、第4のID、および/または同意情報は、代替的にまたは追加的に、加入者デバイス222a、222bのローカル記憶装置に記憶されてもよい。
【0122】
いくつかの例では、第1のIDおよび/または第2のIDは各々、コンテンツプロバイダ238と加入者デバイス222a、222bとの間の(1つまたは複数のトランザクションを含んでもよい)ただ1つのセッションのために使用されてもよい。これに関して、第1のIDおよび/または第2のIDは、それぞれ「セッションごとの」IDであってもよい。例えば、コンテンツがコンテンツプロバイダ238によって加入者デバイス222a、222bに提供されるセッション内で、第1のID(または必要に応じて第2のID)は、コンテンツプロバイダ238と加入者デバイス222a、222bとの間のトランザクションに含まれてもよい(いくつかの例では、同意有効期限に達していない場合)。しかしながら、第1のIDおよび/または第2のIDはそれぞれ、コンテンツがコンテンツプロバイダ238によって加入者デバイス222a、222bに提供されるセッションが終了した後に、期限切れになるように設定または制御されてもよく、または加入者デバイス222a、222bから削除されてもよい。例えば、セッションは、加入者デバイス222a、222bがブラウザを閉じることによって終了されてもよいし、コンテンツプロバイダ238がセッションを終了させてもよい。上述したのと同様に、これは、コンテンツプロバイダ238が同じID(例えば、第1のID)に基づいてセッション内で加入者のエンゲージメントを効率的に分析することを可能にするのに役立ち得るが、第三者(例えば、「中間者攻撃」を介した悪意のある第三者)が第1のIDまたは第2のIDに基づいて加入者のプロファイルを構築するのを防ぐのに役立ち得る。
【0123】
いくつかの例では、第1のIDおよび/または第2のIDは、それぞれ「使い捨ての」または「1回使用の」IDであり得る。例えば、第1のIDおよび/または第2のIDは、コンテンツプロバイダ238と加入者デバイス222a、222b(例えば、コンテンツプロバイダ238による加入者デバイス222a、222bへのコンテンツの提供)との間の1回のトランザクションのみに用いられてもよい。例えば、上述したように、第1のIDおよび/または第2のIDは、コンテンツプロバイダ238がコンテンツを加入者デバイス222a、222bに提供するときにコンテンツプロバイダ238(または加入者デバイス222a、222b)によって生成されてもよく、加入者デバイス222a、222bは、第1のエンティティ224に送信される第1のメッセージ332および/または第2のメッセージ342にそれぞれ第1のIDおよび/または第2のIDを含めてもよい。しかしながら、いくつかの例では、第1のIDおよび/または第2のIDは、その後の使用のために(例えば、加入者デバイス222a、222bとコンテンツプロバイダ238との間の後続のトランザクションで使用するために)、加入者デバイス222a、222bに記憶されなくてもよい。例えば、これは、その後の使用のために第1のIDおよび/または第2のIDを加入者デバイス222a、222bに記憶することが許可されていない場合、または、例えば、第1のIDおよび/または第2のIDが加入者デバイス222a、222bによって除去された場合に起こり得る。いくつかの例では、第1のメッセージ332および/または第2のメッセージ342がそれぞれ第1のエンティティ224に送信された後に、第1のIDおよび/または第2のIDはそれぞれ有効期限が切れるように設定または制御されてもよく、または加入者デバイス222a、222bから削除されてもよい。第1のIDおよび/または第2のIDが「使用毎」または「使い捨て」IDであることは、第三者(例えば、「中間者攻撃」を介した悪意のある第三者)が第1のIDまたは第2のIDに基づいて加入者のプロファイルを構築することができないことを保証することができる。
【0124】
上記の例では、コンテンツプロバイダ238に関連付け情報を提供することにより(そして、コンテンツプロバイダ238が加入者のエンゲージメントの異なるインスタンスを関連付けることを可能にすることにより)、コンテンツプロバイダ238が加入者のエンゲージメントの異なるインスタンス間の継続性を提供し、および/またはより正確な分析を提供することを可能にし得ることを説明した。しかしながら、関連付け情報は、他の用途に用いられてもよい。
【0125】
具体的には、いくつかの例では、コンテンツプロバイダ238は、特定のインスタンス(例えば、第1のインスタンスAまたは第2のインスタンスB)におけるコンテンツプロバイダ238との加入者のエンゲージメントの属性を示す1つまたは複数のブラウジング属性を決定してもよい。これらのブラウジング属性は、インスタンスが対応する第1のID(または第2のID)に関連付けてコンテンツプロバイダ238により記憶されてもよい。いくつかの例では、ブラウジング属性は、加入者がコンテンツプロバイダ238にエンゲージしたことを単に示すことができる。いくつかの例では、属性は、エンゲージメント中に加入者デバイスに配信された特定のコンテンツ(または特定のコンテンツの識別子)、加入者デバイスに配信された特定のコンテンツの1つまたは複数の特性、加入者によるエンゲージメントの持続時間、および/または加入者とコンテンツとのエンゲージメントのレベルを含んでもよい。特定のインスタンスにおけるコンテンツプロバイダとの加入者のエンゲージメントの任意の他の属性が使用されてもよい。
【0126】
いくつかの例では、コンテンツプロバイダ238は、ブラウジング属性のカテゴリによってエンゲージメントの各インスタンスの第1のID(または第2のID)を分類することができる。例えば、コンテンツプロバイダ238は、例えば特定の車に関連する特定のウェブページに加入者がナビゲートした、または他の様態でブラウジングしたコンテンツプロバイダ238との加入者のエンゲージメントのインスタンスに相関するすべての第1のID(および第2のID)のリストをコンパイルすることができる。コンテンツプロバイダ238は、このリストを第2のエンティティ234に提供してもよい。あるいは、コンテンツプロバイダは、第1のID(および第2のID)およびそれらの関連付けられたブラウジング属性のリストを第2のエンティティに提供することができ、第2のエンティティは、1つまたは複数のブラウジング属性またはブラウジング属性の組み合わせの各々について、1つまたは複数のブラウジング属性またはブラウジング属性の組み合わせを有するすべての第1のID(および第2のID)のリストをコンパイルすることができる。いずれの場合も、いくつかの例では、第2のエンティティ238は、第2のエンティティにおける第1のID(および第2のID)のリストの加入者識別子を、それらの間の記憶された関連付けに基づいて決定してもよい。次いで、第2のエンティティ238は、それらが対応する加入者識別子と関連付けて1つまたは複数のブラウジング属性を記憶してもよい。
【0127】
例えば、特定のコンテンツプロバイダ238とのエンゲージメントの第1および第2のインスタンスA、Bを有する加入者の場合、本方法は、第2のエンティティ234において、第3のエンティティ240から、第1および/または第2のインスタンスA、Bそれぞれにおけるコンテンツプロバイダ238との加入者の前記エンゲージメントの属性を示すブラウジング属性と関連付けられた第1のIDおよび/または第2のIDを受信するステップを含んでもよい。次いで、本方法は、第2のエンティティ234において、受信した第1のIDおよび/または第2のIDと、第1のIDと第2のIDと加入者の識別子との間の記憶された関連付けとに基づいて、ブラウジング属性に関連付けられた加入者の識別子(例えば、第1の加入者識別子または第2の加入者識別子)を決定するステップを含んでもよい。次いで、本方法は、第2のエンティティ234において、ブラウジング属性を加入者の識別子と関連付けて記憶するステップを含んでもよい。
【0128】
前述したように、これは、複数の加入者のために実行され得る。このようにして、第2のエンティティ234は、1つまたは複数の特定のブラウジング属性に基づいて加入者をセグメント化してもよい。例えば、第2のエンティティ234は、共通のブラウジング特性を有するすべての加入者、例えば、特定の車に関連する特定のウェブページにナビゲートした、または別の方法でブラウジングしたすべての加入者の第1の加入者ID(および/または第2の加入者ID)を決定してもよい。このセグメント化は、例えば、特定の加入者セグメントに広告をリターゲティングするために使用され得る。例えば、以下でより詳細に説明するように、第2のエンティティ224は、広告エンティティが加入者にターゲット広告を提供する際に使用するために、ブラウジング属性を示すセグメント情報を広告エンティティに提供してもよい。いくつかの例では、ブラウジング属性に基づくセグメント化は、他のデータに基づく他のセグメント化と組み合わされてもよい。例えば、これは、サービスプロバイダネットワーク224に記憶された加入者属性に基づく、または他のデータソースからの加入者のセグメント化と組み合わされてもよい。
【0129】
図8および
図9を参照して、1つまたは複数の特定のブラウジング属性に基づく加入者のセグメント化を使用して広告をリターゲットすることができる例示的な実装形態について説明する。
図8は、リターゲティングが実施され得る例示的な電気通信ネットワーク800を示し、
図9は、システムの構成要素間の例示的なシグナリングを示す。
【0130】
図8を参照すると、電気通信ネットワーク800は、第1のエンティティ226および記憶装置228を備えるサービスプロバイダネットワーク224と、インターネット229と、第2のエンティティ234および記憶装置236を備えるクラウド230と、加入者デバイス222cと、を備える。加入者デバイス222cは、
図1を参照して上述したシステム200の加入者デバイス222a、222bと同じであっても異なっていてもよい。この例では、ネットワーク800は、広告エンティティ862(例えば、広告サーバ)を備える広告プラットフォーム860も備える。例えば、広告プラットフォーム860は、需要側プラットフォーム(DSP)を含むことができる。DSPは、加入者デバイス222cに入札し、落札された場合には、加入者デバイス222cからの広告の要求を満たすように構成され得る。明確にするために
図8には示されていないが、ネットワーク800は、コンテンツプロバイダ238および/または
図1を参照して上述した電気通信ネットワーク200の他の構成要素などの他の構成要素を備えることができる。
【0131】
図9は、ターゲット広告を提供するための例示的な方法におけるネットワーク600の構成要素間の例示的なシグナリングを示す。
【0132】
図9に示すシグナリングの前に、コンテンツプロバイダ(
図8および
図9には示されていない)は、特定の広告を加入者の特定のセグメントをターゲットとするように広告プラットフォーム660に指示している。例えば、コンテンツプロバイダは、特定の車に関連する、コンテンツプロバイダにおけるコンテンツにナビゲートしたか、そうでなければ視聴したことを示すブラウジング属性を有する加入者において、特定の車の広告をターゲットとしたい場合がある。上述したように、コンテンツプロバイダ238は、加入者が特定の車に関連するコンテンツを視聴したエンゲージメントのインスタンスのための第1のID(および第2のID)のリストを提供していてもよく、第2のエンティティ234は、第1のID(および第2のID)から加入者識別子を決定し、それらの加入者識別子と関連付けてブラウジング属性を記憶していてもよい。いくつかの例では、コンテンツプロバイダは、例えばサービスプロバイダネットワーク224に知られていてもよい、加入者の年齢などの他の属性に基づくターゲティングを望む場合もある。特定の車に関連する広告を埋めるために広告要求に適切に入札するために、広告プラットフォーム860が、特定の広告要求が、特定の車に関連するコンテンツを見た加入者からのものであるかどうかを知ることは有用である(いくつかの例では、所望の年齢基準を満たす加入者からのものである)。しかしながら、これは、広告プラットフォーム860に加入者の身元を明らかにすることなく、かつ広告プラットフォーム860(または任意の他の第三者)が複数のそのような広告要求に基づいて加入者のプロファイルを構築することを可能にしない方法で行われるべきである。
【0133】
ここで
図9を参照すると、ターゲット広告を提供するための例示的な方法では、加入者デバイス222cは、広告プラットフォーム860の広告エンティティ862に広告要求970を送信する。例えば、加入者デバイス222cが広告スペースを埋めるためにウェブページをダウンロードすると、加入者デバイス222cは、広告スペースを広告で埋めるための広告要求を送信するためにウェブページ内のコードによって引き起こされ得る。このプロセスは、プログラム広告によって促進され得る。例えば、広告要求970は、広告スペースを埋めるために、加入者デバイス222aから供給側プラットフォームSSP(図示せず)に送信され得る。次いで、SSP(図示せず)は、DSP(場合によっては、図示されていない他のDSP)に入札要求を送信して、DSPが提供するコンテンツで広告要求を満たすための広告スペースに入札を行うことができる。いずれの場合も、広告要求970は広告エンティティ862に送信される。
【0134】
広告要求970はトークンを含む。トークンは、ユニバーサル一意IDであってもよい。新しいトークンは、それが送信する広告要求970ごとに加入者デバイス222cによってランダムに生成され得る。したがって、広告要求に含まれるトークンは、実際的な目的のために、他のすべての広告要求の中から広告要求970を一意に識別する。トークンは、有効期限、例えば、有効時間(TTL)と関連付けられてもよく、これは、トークンが使用され得る時間の長さを定義してもよい。生成されたトークンは、加入者デバイス222cによって広告要求970に含められ得る。例えば、加入者デバイス222cによってダウンロードされたウェブサイトは、加入者デバイス222cにトークンを生成させ、それを広告要求970に含めさせるコード(またはコードへのリンク)を含んでもよい。
【0135】
広告要求970は、暗号化された通信チャネルを使用して、例えばHTTPSプロトコルを使用して、加入者デバイス222cから広告エンティティ862に送信され得る。したがって、広告要求970がサービスプロバイダネットワーク224を介して広告エンティティ862に送信された場合でも、サービスプロバイダネットワーク224は、広告要求のコンテンツを読み取ることができない可能性があり、例えば、トークンを読み取ることができない可能性がある。
【0136】
広告要求970と同じまたは類似の時間に、加入者デバイス222cはまた、第4のメッセージ972をサービスプロバイダネットワーク224の第1のエンティティ226へ送信する。第4のメッセージ972は、広告要求970に含まれるトークンと相関するトークンを含む。例えば、第4のメッセージ972は、広告要求970に含まれたトークンのコピーを含んでもよい。第4のメッセージ972は同期要求であってもよい。加入者デバイス222cは、生成されたトークンのコピーを第4のメッセージ970に含めて第1のエンティティ226に送信するために、ダウンロードされたウェブサイトに含まれるかリンクされたコードによって引き起こされてもよい。
【0137】
第1のエンティティ226は、例えば記憶装置228を参照して、第4のメッセージ772に基づいて加入者デバイス222cの加入者を識別する974。例えば、第1のエンティティ226は、
図1から
図4を参照して上述した第1のメッセージ332および第2のメッセージ342、442と同じまたは類似の方法で、第4のメッセージ772に基づいて加入者を識別することができる。例えば、第1のエンティティ225は、加入者のための第1の加入者識別子を決定し得る。第1のエンティティは、加入者の識別情報に基づいて、加入者の識別子を決定し得る。例えば、第1のエンティティ226は、例えば前述したように、加入者の第1の識別子に基づいて、加入者の第2の加入者識別子を決定し得る。いくつかの例では、第1のエンティティ226はまた、サービスプロバイダネットワーク224の記憶装置228内の識別された加入者に関連付けられた加入者情報を検索してもよい。例えば、記憶装置228は、加入者の年齢、性別などの各加入者に関する情報を記憶する顧客関係管理(CRM)データベースを備えることができる。
【0138】
第1のエンティティ226は、決定された加入者の識別子(例えば、加入者のための第2の加入者識別子)およびトークンを第2のエンティティ234に送信する976。例えば、第1のエンティティ226は、第2の加入者識別子を含むように第4のメッセージ972を修正し、修正された第4のメッセージ976を第2のエンティティ234に送信してもよい。いくつかの例では、第1のエンティティ226はまた、例えば、記憶装置228におけるルックアップから決定されるような、識別された加入者の属性値ペアのような加入者情報を、第2のエンティティ234へ送信し得る。例えば、第1のエンティティ226は、修正された第4のメッセージ976に加入者情報を含めてもよい。
【0139】
第2のエンティティ234は、クラウド230の記憶装置236に、加入者の識別子と関連付けてトークンを記憶する978。加入者情報(例えば、年齢)も送信される例では、第2のエンティティ234は、トークンおよび加入者情報を加入者の識別子と関連付けて記憶し得る978。いくつかの例では、トークンは、第2のエンティティ234と関連付けられたキャッシュ内の加入者の識別子と関連付けて記憶されてもよい。いくつかの例では、所与の加入者について、クラウド230の記憶装置236は、加入者の識別子、コンテンツプロバイダによって提供されるブラウジング属性(例えば、加入者が特定の車を見たか否か)、サービスプロバイダネットワークによって提供される加入者情報(例えば、加入者の年齢)、および広告要求用のトークンを互いに関連付けて記憶することができる。
【0140】
広告エンティティ862は、広告要求970を受信すると、コンテンツプロバイダによって提供された広告で広告要求を満たすかどうかを判定する。例えば、広告エンティティ862のDSPは、コンテンツプロバイダによって提供される広告で広告要求を満たす権利のためにどれだけ入札すべきかを決定することができる。この決定を通知するために、広告エンティティ862は、広告要求970に含まれていたトークンを第2のエンティティ234に提供する980。例えば、トークンは、広告エンティティ662から第2のエンティティ234へのHTTP要求を使用して提供され得る980。いくつかの例では、要求980の受信は、(例えば、第2のエンティティ234のキャッシュにおいて)提供されたトークンと関連付けて記憶されたセグメント情報を提供する要求として解釈され得る。いくつかの例では、トークンには、広告を要求した加入者の特定のセグメント情報の要求が提供されてもよい。例えば、セグメント情報の要求は、加入者が特定のブラウジング属性(すなわち、特定の車に関連するコンテンツを見たことがある)を有し、かつ所定の年齢範囲を満たす年齢を有するか否かに関するデータの要求を含んでもよい。別の例として、セグメント情報の要求は、提供されたトークンと関連付けて第2のエンティティ234に記憶されたブラウジング属性および他の加入者情報を提供する要求であってもよい。
【0141】
いずれの場合も、広告エンティティ862からのトークンの受信に応答して、第2のエンティティ234は、記憶されたトークンとの一致を求めてルックアップ982を実行する。
【0142】
例えば、トークンが加入者の識別子と関連付けてキャッシュに記憶されている場合、第2のエンティティ234は、キャッシュを使用して加入者の識別子を決定してもよい。次いで、第2のエンティティ234は、加入者のために決定された識別子を使用して、加入者のために決定された識別子と関連付けて記憶されたセグメント情報を求めて記憶装置236における検索を実行してもよい。
【0143】
トークンが記憶装置236における加入者のための識別子と関連付けて記憶される他の例において、第2のエンティティ234は、提供されたトークンの一致を判定するために記憶装置236における検索を実行してもよく、一致がある場合には、関連付けられたセグメント情報が抽出されてもよい。いくつかの例では、トークンがまた、1つまたは複数の第4のIDと関連付けて第2のエンティティ234によって記憶されている場合、第2のエンティティ234は、1つまたは複数の第4のIDと関連付けて記憶されたセグメント情報を求めて記憶装置236内で検索を実行してもよい。
【0144】
いずれの場合でも、一致がある(およびトークンのTTLがまだ期限切れになっていない)場合、情報の要求980は受け入れられ得るが、一致がない(および/またはトークンのTTLが期限切れになっている)場合、情報の要求980は第2のエンティティ234によって拒否され得る。この例では、トークンは、広告を要求した加入者の識別子と共に記憶されたトークンと照合され、トークンのTTLはまだ期限切れになっていない。したがって、第2のエンティティ234は、抽出されたセグメント情報の少なくとも一部を広告エンティティ862に提供し得る984。したがって、広告エンティティ862は、受信したセグメント情報に基づいて、広告要求770が、コンテンツプロバイダによって提供される広告のターゲット基準を満たす加入者からのものであると判定することができる。したがって、広告エンティティ862は、例えば、広告要求970をその広告で満たすために適切に入札することができる。したがって、広告エンティティ862は、広告要求770に応答して広告を提供する986ことができる。
【0145】
上記によれば、いくつかの例では、本方法は、第2のエンティティ234において、広告エンティティ862からトークンを受信するステップ980であって、トークンは、加入者の加入者デバイス222cが広告を要求したときに970加入者の加入者デバイス222cによって広告エンティティ862に提供されている、ステップと、第2のエンティティ234において、広告エンティティ862からのトークンを、加入者の識別子と関連付けて第2のエンティティに記憶されたトークンと照合するステップと、トークンの照合に応答して、少なくともブラウジング属性を示すセグメント情報を広告エンティティ862に提供するステップ984と、を含む。いくつかの例では、セグメント情報は、加入者の識別子と関連付けて第2のエンティティ234に記憶され、サービスプロバイダネットワーク224から提供される加入者情報をさらに含んでもよい。
【0146】
これらの例は、広告プラットフォーム860が、コンテンツプロバイダによって決定されたブラウジング属性に基づいて(いくつかの例では、サービスプロバイダネットワークによって提供された加入者情報にも基づいて)加入者に広告をターゲティングすることができるシステムの実装を可能にし得る。さらに、これは、広告プラットフォーム660(またはコンテンツプロバイダ)に加入者の身元を明らかにすることなく提供されてもよい。すなわち、広告プラットフォームは、広告要求に関連付けられたトークンおよび第2のエンティティ234によって提供される属性のみを知っている。さらに、異なる広告要求ごとに生成された異なるトークンの使用は、広告プラットフォーム660(または他の第三者)が複数のそのような広告要求に基づいて加入者のプロファイルを構築することができないことを保証するのに役立つ。
【0147】
いくつかの例では、サービスプロバイダネットワーク224内の第1のエンティティ226と、第2のエンティティ234とを備えるシステムが提供されてもよい。第1のエンティティ226および第2のエンティティ234は、
図1~
図9を参照して上述した例のいずれか1つによる方法を実行し、および/または機能を提供するように構成することができる。いくつかの例では、システムは、
図1~
図9を参照して上述した電気通信ネットワーク200、600の構成要素のいずれかを備えることができる。
【0148】
図10を参照すると、一例による装置1000が示されている。装置1000は、プロセッサ1004と、メモリ1006と、入力/出力インターフェース1002と、を備える。第1のエンティティ226、第2のエンティティ234、第3のエンティティ240、広告エンティティ662、および加入者デバイス222a、222b、222cのいずれか1つは、
図10の例示的な装置1000のような装置によって提供され得る。例えば、メモリ1006は、プロセッサ1004によって実行されると、
図1から
図9を参照して上述した第1のエンティティ226、第2のエンティティ234、第3のエンティティ240、広告エンティティ662、および加入者デバイス222a、222b、222cのうちのいずれか1つの機能をプロセッサ1004に実行させる命令を記憶することができる。装置1000が第1のエンティティ226、第2のエンティティ234、第3のエンティティ240または広告エンティティ662を具現化する例では、装置1000は、例えばウェブサーバによって具現化されてもよい。例えば、第1のエンティティ226は、インターネットコンテンツアダプテーションプロトコル(ICAP)サーバによって実装されてもよい。
【0149】
上記の実施例は、本発明の例示的な実施例として理解されるべきである。任意の1つの実施例に関連して説明された任意の特徴は、単独で、または説明された他の特徴と組み合わせて使用されてもよく、また、任意の他の実施例の1つまたは複数の特徴、または任意の他の実施例の任意の組み合わせと組み合わせて使用されてもよいことを理解されたい。さらに、添付の特許請求の範囲に定義される本発明の範囲から逸脱することなく、上記で説明されていない均等例および修正例を採用することもできる。
【国際調査報告】