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特表2024-524384モジュール式制御アセンブリを有するスマート自動販売機
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】モジュール式制御アセンブリを有するスマート自動販売機
(51)【国際特許分類】
   G07F 9/10 20060101AFI20240628BHJP
【FI】
G07F9/10 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580512
(86)(22)【出願日】2022-06-21
(85)【翻訳文提出日】2024-01-23
(86)【国際出願番号】 US2022034289
(87)【国際公開番号】W WO2023278198
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】17/360,483
(32)【優先日】2021-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591235706
【氏名又は名称】ペプシコ・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【弁理士】
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】ラウ,チュク チー
(72)【発明者】
【氏名】リー,シュエジュン
(72)【発明者】
【氏名】セロック,ヨンジン
(72)【発明者】
【氏名】バジワ,ビラル
(72)【発明者】
【氏名】バンカダリ,ナガ
【テーマコード(参考)】
3E044
【Fターム(参考)】
3E044AA01
3E044DB16
3E044EA01
3E044FB01
3E044FB11
(57)【要約】
自動販売機は、製品を貯蔵するための貯蔵コンパートメントを画定するハウジングと、ハウジングに移動可能に接続されたドアと、を有する製品貯蔵キャビネットを含む。製品センサは、貯蔵コンパートメントからの製品の取り出しを検出するように構成されている。自動販売機は、自動販売機の動作を制御するように構成された制御アセンブリを更に含む。制御アセンブリは、支持構造、支持構造上に装着された制御ユニット、支持構造上に装着されたトランシーバ、及び支持構造上に装着された電源を含む。制御アセンブリは、製品センサによって収集された情報を受信して、貯蔵コンパートメントから取り出された製品の識別子を判定するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動販売機であって、
製品貯蔵キャビネットであって、
製品を貯蔵するための貯蔵コンパートメントを画定するハウジングと、
前記ハウジングに移動可能に接続されたドアと、
前記貯蔵コンパートメントからの前記製品の取り出しを検出するように構成された製品センサと、
前記自動販売機の動作を制御するように構成された制御アセンブリであって、前記制御アセンブリが、
支持構造と、
前記支持構造上に装着された制御ユニットと、
前記支持構造上に装着されたトランシーバと、
前記支持構造上に装着された電源と、を備え、
前記製品センサによって収集された情報を受信して、前記貯蔵コンパートメントから取り出された前記製品の識別子を判定するように構成されている、制御アセンブリと、を備える、製品貯蔵キャビネットを備える、自動販売機。
【請求項2】
ディスプレイを備えるユーザインターフェースを更に備え、前記ユーザインターフェースが前記制御アセンブリと通信する、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項3】
前記製品貯蔵キャビネットが、冷却ユニットを更に備える、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項4】
前記製品貯蔵キャビネットが、閉鎖位置に前記ドアを維持するように構成された1つ以上のロックを更に備え、前記1つ以上のロックが、前記ハウジング内に配設されている、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項5】
前記製品貯蔵キャビネットが、前記ハウジングの上側端部にある天蓋を更に備え、前記制御アセンブリが、前記天蓋内に配設されている、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項6】
前記製品貯蔵キャビネットの前記ハウジングが、下側コンパートメントを更に画定し、前記制御アセンブリが、前記下側コンパートメント内に配設されている、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項7】
前記制御アセンブリが、前記製品貯蔵キャビネットの後壁上に配設され、前記後壁が、1つ以上のバンパを備える、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項8】
前記制御アセンブリが、キャップであって、前記制御ユニット、前記トランシーバ、及び前記電源を前記キャップ内に収容するために前記支持構造に固定可能である、キャップを更に備える、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項9】
前記制御アセンブリが、前記製品貯蔵キャビネットの上側端部上に配設されている、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項10】
前記制御アセンブリが、前記製品貯蔵キャビネットからリモートに配設されている、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項11】
前記制御アセンブリと通信するサービスパネルを更に備え、前記サービスパネルが、前記制御アセンブリとの間でデータを通信するように構成されたポートを備える、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項12】
前記製品貯蔵キャビネットの前記ハウジングが、下側コンパートメントを更に画定し、前記サービスパネルが、前記下側コンパートメント内に配設されている、請求項11に記載の自動販売機。
【請求項13】
スマート自動販売機の製造方法であって、前記方法が、
制御ユニット、電源及びトランシーバを支持構造上に配設してモジュール式制御アセンブリを形成することと、
前記モジュール式制御アセンブリを前記製品貯蔵キャビネット上に装着することであって、前記製品貯蔵キャビネットが、貯蔵コンパートメントを画定するハウジングと、前記ハウジングに移動可能に接続されたドアと、を備える、装着することと、
製品センサを前記製品貯蔵キャビネット上に配設することであって、前記製品センサが、製品が前記貯蔵コンパートメントから取り出されたことを検出するように構成されている、配設することと、
ユーザ入力を受信するために前記製品貯蔵キャビネット上にユーザインターフェースを配設することと、を含み、前記モジュール式制御アセンブリが、前記製品センサ及び前記ユーザインターフェースと通信する、製造方法。
【請求項14】
前記製品貯蔵キャビネット上に1つ以上のロックを装着することを更に含み、前記1つ以上のロックが、前記ドアを閉鎖位置に維持するように構成され、前記1つ以上のロックが前記モジュール式制御アセンブリと通信する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記支持構造上に温度コントローラを装着することを更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
モジュール式自動販売機であって、
製品貯蔵キャビネットであって、
貯蔵コンパートメントを画定するハウジングと、
前記ハウジングに移動可能に接続されたドアと、
前記貯蔵コンパートメントに配設された温度調節トレイであって、前記トレイが、
前記トレイ上に配設された製品の温度を制御するように構成された熱素子を備えるベースと、
前記トレイに接続され、開放位置から閉鎖位置に移動可能なゲートと、
ロックであって、前記ロックが作動しているときに前記ゲートを前記閉鎖位置に維持するように設定されたロックと、を備える、温度調節トレイと、
前記製品貯蔵キャビネット上に装着された制御アセンブリであって、前記制御アセンブリが、腐敗状態が検出されたときに、前記温度調節トレイの前記ロックを作動させるように構成されている、制御アセンブリと、を備える、製品貯蔵キャビネットを備える、モジュール式自動販売機。
【請求項17】
前記制御アセンブリが、支持構造、前記支持構造上に装着された制御ユニット、及び前記支持構造上に装着された電源を備える、請求項16に記載の自動販売機。
【請求項18】
温度センサを更に備え、前記腐敗状態が、前記温度センサによって判定された所定の腐敗温度以上での前記貯蔵コンパートメント内の温度を含む、請求項16に記載の自動販売機。
【請求項19】
前記腐敗状態が、前記貯蔵コンパートメント内の前記温度が前記所定の腐敗温度以上になる最低時間量を更に含む、請求項18に記載の自動販売機。
【請求項20】
前記温度調節トレイが、前記ロックが作動しているかどうかを示すように構成されたインジケータライトを更に備える、請求項18に記載の自動販売機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に説明される実施形態は、概して、開放ドア式自動販売機の動作を制御するための制御アセンブリに関する。具体的には、本明細書に説明される実施形態は、製品貯蔵キャビネットを自動販売機に変換するために、様々な任意の製品貯蔵キャビネットで使用するモジュール式制御アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
自動販売機は一般に、無人で消費者に製品を供給するために使用される。自動販売機は、開放ドア式又は閉鎖ドア式自動販売機として広く分類され得る。閉鎖ドア式自動販売機では、製品は、消費者によってアクセス不可能である貯蔵コンパートメント内に貯蔵される。いくつかの閉鎖ドア式自動販売機は、消費者が購入のために利用可能な貯蔵コンパートメント内の製品を見ることを可能にする透明な窓を含み得る。他の閉鎖ドア式自動販売機では、製品が消費者には全く視認可能ではない可能性があり、消費者はタッチスクリーンディスプレイなどのユーザインターフェースから製品を単に選択し得る。
【0003】
閉鎖ドア式自動販売機は、消費者が購入する製品を物理的に選択することができないという欠点を有する。その結果、消費者は、購入するかどうかを決定するとき、又は購入するアイテムを決定するときに、製品を検査する、又は製品ラベルの情報などの製品情報を確認する能力が制限されているか、又は全くない可能性がある。消費者は、購入のために特定の製品を個人的に選択することができないので、消費者は、間違った製品を受け取る可能性があり、又は損傷した製品若しくは期限切れの製品を受け取る可能性がある。自動販売機が故障した場合、製品が全く分配されない可能性がある。自動販売機は無人であるので、消費者は、一般に、損傷又は期限切れの製品を返却する能力、又は製品が分配されない場合には遡及を求める能力を有していない。その結果、消費者は、ネガティブな経験を有し、更なる製品を購入する可能性は低いか又は今後自動販売機を再び使用しない可能性がある。閉鎖ドア式自動販売機の更なる欠点は、消費者が1つの取引につき1つの製品しか選択することができない場合があり、複数の製品を購入するために複数の取引を実施する必要があり得、これは不便であり、消費者が複数の製品を購入することを思いとどまる可能性がある。
【0004】
閉鎖ドア式自動販売機の欠点に対処するために、開放ドア式自動販売機は、消費者への直接アクセスを提供する。次いで、消費者は、製品を手動で選択し、検査し得る。消費者は、製品情報をより容易に確認することができ、所望の製品が消費者によって受け取られたこと、及び製品が期限切れ又は損傷していないことを確実にすることができる。消費者はまた、消費者が製品を購入しないことを決定した場合に、製品を貯蔵コンパートメントに戻す能力を有する。付加的に、消費者は、単に複数の製品を自動販売機から取り出すことによって、単一の取引で複数の製品を容易に購入することができる。
【0005】
開放ドア式自動販売機は、消費者が購入する製品を手で選択することを可能にすることによって、消費者の体験を改善する一方で、開放ドア式自動販売機は更なる技術的課題に直面している。取り出された製品に対して消費者に課金し、自動販売機に貯蔵されている製品の正確な在庫を維持するために、自動販売機は、製品の取り出し及び取り出された製品の識別子を検出するためのセンサ又は他の構成要素を必要とする。自動販売機が製品の取り出しを検出しなかった場合、消費者は、製品に対して課金されない可能性があり、自動販売機が取り出された製品を正確に識別しない場合、自動販売機の在庫が不正確になり、消費者に誤った価格で課金される可能性がある。
【0006】
また、開放ドア式自動販売機では、製品を支払うことなく貯蔵コンパートメントから取り出そうとし得る消費者、又は、例えば、異物を戻すことによって、若しくは取り出された製品を消費することによって、自動販売機を欺こうとし得る消費者による改ざんを検出又は防止する必要があり得る。自動販売機のオペレータは、取り出された製品が消費者によって支払われない場合、収入を失う可能性がある。更に、貯蔵コンパートメント内の製品が無秩序であるか又は損傷している場合、他の消費者は、自動販売機を使用して店の製品を購入することを望まない可能性がある。したがって、開放ドア式自動販売機は、取り出された製品を検出及び識別し、改ざんを検出するために、特別に設計されたコンピューティングハードウェア及びソフトウェアを必要とする場合がある。
【発明の概要】
【0007】
本明細書で説明する実施形態のいくつかは、製品を貯蔵するための貯蔵コンパートメントを画定するハウジングと、ハウジングに移動可能に接続されたドアを含む製品貯蔵キャビネットと、を含むスマート自動販売機に関する。自動販売機は、貯蔵コンパートメントからの製品の取り出しを検出するように構成された製品センサを含む。自動販売機は、自動販売機の動作を制御するように構成された制御アセンブリを含み、制御アセンブリは、支持構造、支持構造上に装着された制御ユニット、支持構造上に装着されたトランシーバ、及び支持構造上に装着された電源を更に含む。自動販売機の制御アセンブリは、製品センサによって収集された情報を受信して、貯蔵コンパートメントから取り出された製品の識別子を判定するように構成され得る。
【0008】
本明細書に説明される様々な実施形態のうちのいずれにおいても、自動販売機は、ディスプレイを含むユーザインターフェースを更に含み得、ユーザインターフェースは、制御アセンブリと通信し得る。
【0009】
本明細書に説明される様々な実施形態のうちのいずれにおいても、製品貯蔵キャビネットは、冷却ユニットを更に含み得る。
【0010】
本明細書に説明される様々な実施形態のうちのいずれにおいても、製品貯蔵キャビネットは、ドアを閉鎖位置に維持するように構成された1つ以上のロックが含まれ得、ロックはハウジング内に配設され得る。
【0011】
本明細書に説明される様々な実施形態のうちのいずれにおいても、製品貯蔵キャビネットは、ハウジングの上側端部に天蓋を含み得、制御アセンブリは天蓋内に配設され得る。
【0012】
本明細書に説明される様々な実施形態のうちのいずれにおいても、製品貯蔵キャビネットのハウジングは、更に下側コンパートメントを画定し、制御アセンブリは、下側コンパートメント内に配設され得る。
【0013】
本明細書に説明される様々な実施形態のうちのいずれにおいても、制御アセンブリは、製品貯蔵キャビネットの後壁に配設され得、後壁は、1つ以上のバンパが含まれ得る。
【0014】
本明細書に説明される様々な実施形態のうちのいずれにおいても、制御アセンブリは、制御ユニット、トランシーバ、及び電源をキャップ内に収容するための支持構造に固定可能なキャップを更に含み得る。
【0015】
本明細書に説明される様々な実施形態のうちのいずれにおいても、制御アセンブリは、製品貯蔵キャビネットの上側端部に配設され得る。
【0016】
本明細書に説明される様々な実施形態のうちのいずれにおいても、制御アセンブリは、製品貯蔵キャビネットからリモートに配設され得る。
【0017】
本明細書に説明される様々な実施形態のうちのいずれにおいても、自動販売機は、制御アセンブリと通信するサービスパネルを更に含み得、サービスパネルは、制御アセンブリとの間でデータを通信するように構成されたポートを含み得る。いくつかの実施形態では、製品貯蔵キャビネットのハウジングは、下側コンパートメントを更に画定し得、サービスパネルは、下側コンパートメント内に配設され得る。
【0018】
本明細書に説明される実施形態のいくつかは、制御ユニット、電源及びトランシーバを支持構造上に配設してモジュール式制御アセンブリを形成することと、モジュール式制御アセンブリを製品貯蔵キャビネット上に装着することと、を含む、スマート自動販売機の製造方法に関し、製品貯蔵キャビネットは、貯蔵コンパートメントを画定するハウジングと、ハウジングに移動可能に接続されたドアを含む。方法は、製品貯蔵キャビネットに製品センサを配設することを更に含み、製品センサは、貯蔵コンパートメントからの製品の取り出しを検出し、ユーザ入力を受信するために製品貯蔵キャビネット上にユーザインターフェースを配設するように構成され、モジュール式制御アセンブリは、製品センサ及びユーザインターフェースと通信する。
【0019】
本明細書に説明される様々な実施形態のうちのいずれにおいても、自動販売機を製造するための方法は、製品貯蔵キャビネット上に1つ以上のロックを装着することを更に含み得、1つ以上のロックは、ドアを閉鎖位置に維持するように構成され得、1つ以上のロックは、モジュール式制御アセンブリと通信し得る。
【0020】
本明細書に説明される様々な実施形態のうちのいずれにおいても、自動販売機を製造するための方法は、温度コントローラを支持構造上に装着することを更に含み得る。
【0021】
本明細書で説明されるいくつかの実施形態は、貯蔵コンパートメントを画定するハウジング及びハウジングに移動可能に接続されたドアを含む製品貯蔵キャビネットを含むモジュール式自動販売機に関する。自動販売機は、貯蔵コンパートメントに配設された温度調節トレイを含み、トレイは、トレイに配設された製品の温度を制御するように設定された熱素子を有するベースと、トレイに接続され、開放位置から閉鎖位置に移動可能なゲートと、ロックが作動したときにゲートを閉鎖位置に維持するように構成されたロックと、を含む。自動販売機は、製品貯蔵キャビネット上に装着された制御アセンブリを更に含み、制御アセンブリは、腐敗状態が検出されたときに温度調節トレイのロックを作動にするように構成されている。
【0022】
本明細書に説明される様々な実施形態のうちのいずれにおいても、制御アセンブリは、支持構造、支持構造上に装着された制御ユニット、及び支持構造上に装着された電源を含み得る。
【0023】
本明細書に説明される様々な実施形態のうちのいずれにおいても、自動販売機は、温度センサを更に含み得、腐敗状態は、温度センサによって判定された所定の腐敗温度以上での貯蔵コンパートメント内の温度を含む。いくつかの実施形態では、腐敗状態は、貯蔵コンパートメント内の温度が所定の腐敗温度以上になる最低時間量を更に含む。
【0024】
本明細書に説明される様々な実施形態のうちのいずれにおいても、温度調節トレイは、ロックが作動しているかどうかを示すように構成されたインジケータライトを更に含む。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する添付図面は、本開示を例解するものであり、説明と合わせて、本開示の原理を更に説明し、当業者が本開示を作製及び使用することを可能にする役割を果たす。
図1】一実施形態による、自動販売機の制御アセンブリの斜視図を示す。
図2】一実施形態による、制御アセンブリを含む自動販売機の構成要素の概略図を示す。
図3】一実施形態による、取り外された天蓋の一部分を有する製品貯蔵キャビネットの天蓋上に配設された制御アセンブリの斜視図を示す。
図4】一実施形態による、製品貯蔵キャビネットの棚の斜視図を示す。
図5A】一実施形態による、製品貯蔵キャビネットの上側端部に配設された制御アセンブリの斜視図を示す。
図5B】一実施形態による、製品貯蔵キャビネットの上側端部に配設された制御アセンブリの斜視図を示す。
図5C】一実施形態による、製品貯蔵キャビネットの上側端部に配設された制御アセンブリの斜視図を示す。
図6】一実施形態による、制御アセンブリを有する製品貯蔵キャビネットの下側端部の正面図を示す。
図7】一実施形態による、製品貯蔵キャビネットの後壁に配設された制御アセンブリの背面斜視図を示す。
図8】一実施形態による、製品貯蔵キャビネットの後壁上に装着された制御アセンブリを有する製品貯蔵キャビネットの側面図を示す。
図9】モジュール式制御アセンブリを使用した自動販売機の例示的な製造方法を示す。
図10】一実施形態による、サービスメニューを表示している自動販売機のユーザインターフェースの図を示す。
図11】一実施形態による、サービスパネルの斜視図を示す。
図12図11のサービスパネルを有する製品貯蔵キャビネットの正面図を示す。
図13】一実施形態による、温度調節トレイを含む製品貯蔵キャビネットの側面図を示す。
図14】一実施形態による、温度調節トレイの斜視図を示す。
図15】一実施形態による、腐敗しやすい製品を貯蔵するための自動販売機を動作する例示的な方法を示す。
図16】一実施形態による、腐敗しやすい製品を貯蔵するための自動販売機の腐敗状態を検出する例示的な方法を示す。
図17】実施形態が実装され得る例示的なコンピュータシステムを示す、概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付図面に例解される代表的な実施形態を詳細に参照する。以下の説明は、複数の実施形態を1つの好ましい実施形態に限定することを意図するものではないことを理解されたい。それに対して、本発明は、特許請求の範囲によって定義される実施形態の趣旨及び範囲の範囲内に含まれ得る代替物、変形物、及び均等物を包含することを意図している。
【0027】
自動販売機は、一般に、自動販売機の動作を制御する様々なコンピューティング構成要素を含む。コンピューティング構成要素は、他の様々なタスクの中でも、ユーザインターフェースを介したユーザ入力の受信と処理、消費者の識別又は検出、支払いの受信と処理、選択された製品の価格の判定、製品を分配する構成要素の動作、及び自動販売機の製品在庫の更新など、自動販売機の動作の様々な態様を制御するために必要になり得る。更に、開放ドア式自動販売機では、自動販売機から製品が取り出されたことを検出し、自動販売機から取り出された製品を識別し、改ざんを検出し、他のコンピューティングデバイス又はサーバと通信するために、追加のコンピュータハードウェア及びソフトウェアが必要になり得る。
【0028】
しかしながら、自動販売機の製品貯蔵キャビネットは、コンピューティング構成要素を配置するための空間が限られている場合がある。その結果、コンピューティング構成要素の場所は、利用可能な空間に基づいて選択され得る。コンピューティング構成要素を配設するための追加の考慮事項としては、自動販売機のサービス及びメンテナンスのために技術者がアクセス可能であるが、消費者に対しては容易にアクセス可能ではないように構成要素を配置することを含む。コンピューティング構成要素はまた、自動販売機の外観を損なうことを回避するように配設され得る。これらの様々な考慮事項の結果として、コンピューティング構成要素は、自動販売機全体の複数の位置に配設されることが多い。その結果、技術者は、自動販売機の異なる部分にある異なる構成要素の場所を見つけてアクセスすることが困難になる可能性がある。製品貯蔵キャビネットは異なる構成を有し得るので、コンピューティング構成要素の場所は、製品貯蔵キャビネットのタイプ又はサイズごとに異なり得る。これはまた、技術者にとって異なる自動販売機のサービスをより困難にする可能性がある。
【0029】
更に、自動販売機の製造元が、製作される自動販売機ごとに異なる方式でコンピューティング構成要素を構成及び配設しなければならないことは望ましくない。したがって、自動販売機を1つの場所で動作させるために必要なコンピューティング構成要素を含み、様々なタイプ、サイズ、モデルの製品貯蔵キャビネットとの使用が可能であるモジュール式制御アセンブリが必要である。
【0030】
本明細書で説明するいくつかの実施形態は、製品貯蔵キャビネットの自動販売機としての動作を可能にするように、様々な製品貯蔵キャビネットのいずれかと一緒に使用するように構成されたモジュール式制御アセンブリに関する。このようにして、製造元は、同じ制御アセンブリを使用して、異なる製品貯蔵キャビネットを有する自動販売機を製造することができ、製造元は、特定の製品貯蔵キャビネットに応じてコンピューティング構成要素を設計及び配設する必要がない。本明細書に説明されるいくつかの実施形態は、製品貯蔵キャビネット上の様々な場所に配設することができるモジュール式制御アセンブリに関する。このようにして、モジュール式制御アセンブリは、技術者による制御アセンブリへのアクセス及びそのサービスを容易にするために位置することができ、一方消費者による制御アセンブリへの視認及びアクセスを制限又は防止することができる。
【0031】
本明細書に説明されるいくつかの実施形態は、例えば、製品識別システム及び方法に関する米国特許出願第16/864,676号で開示され、参照によって本明細書に完全に組み込まれているように、消費者が購入する製品を選択し得るように消費者が貯蔵コンパートメントに直接アクセスすることを可能にする開放ドア式自動販売機用のモジュール式制御アセンブリに関する。開放ドア式自動販売機は、製品貯蔵コンパートメント及びロック付きドアを含み得る。自動販売機は、消費者に貯蔵コンパートメントへのアクセスを提供する前に、支払いを受け取るか、又は消費者を認証するように構成されたユーザインターフェースを含み得る。また、ユーザインターフェースは、消費者が自動販売機を使用したいかどうかを決定することを可能にするように、ユーザ識別子又は支払いを受け取る前に、製品の価格を含む製品リストを表示し得る。消費者が貯蔵コンパートメントにアクセスすると、消費者は手動で製品を選択し、取り出し得、自動販売機の製品センサが製品の取り出しを検出し、制御ユニットがセンサデータに基づいて取り出した製品を識別し、消費者に自動的に課金し得る。消費者は、ドアを閉鎖して、購入を自動的に完了し得るか、又はユーザインターフェースでチェックアウトを完了し得る。
【0032】
本明細書で説明した実施形態は、例えば図1に示されるように、自動販売機の動作を制御するためのモジュール式制御アセンブリ100(以下、単に「制御アセンブリ」と称される)に関する。制御アセンブリ100は、製品貯蔵キャビネットを自動販売機として動作させるために、種々の製品貯蔵キャビネットのいずれかと組み合わせて使用され得る。このようにして、自動販売機は、自動販売機の構築及び製造を簡素化するために、同じ制御アセンブリ100を使用して、製品貯蔵キャビネットの様々なタイプ及びスタイルから製作され得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、制御アセンブリ100は、制御アセンブリ100の構成要素が配設される支持構造110を含み得る。いくつかの実施形態では、制御アセンブリ100は、自動販売機を動作させるための全てのコンピューティング構成要素を含み得る。構成要素は、支持構造110に恒久的に装着され得るか、又は支持構造110に取り外し可能に装着されて、構成要素の交換及びアップグレードを容易にし、制御アセンブリ100からの構成要素の追加又は取り出しを可能にし得る。いくつかの実施形態では、図1に示されるように、支持構造110は、プレート112を含み得る。いくつかの実施形態では、支持構造110は、構成要素を少なくとも部分的に収容して、構成要素を被覆又は保護するハウジングを含み得る。
【0034】
制御アセンブリ100は、製品貯蔵キャビネット上の様々な場所に装着され得、水平面又は垂直面に配設されたプレート112に装着され得る。支持構造110は、直接又はブラケット又は類似のものなどの中間構成要素を介して、ネジ、リベット、ボルトなどの機械的な締結具などの様々な締結方法のいずれかで製品貯蔵キャビネット上に装着され得る。いくつかの実施形態では、制御アセンブリ100は、サービス性を改善するために、製品貯蔵キャビネットに取り外し可能に装着され得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、制御アセンブリ100は、製品貯蔵キャビネットに恒久的に固定され得る。更に、いくつかの実施形態では、制御アセンブリ100は、製品貯蔵キャビネット上に装着されない場合があり、製品貯蔵キャビネットからリモートに位置する場合がある。
【0035】
制御アセンブリ100は、単一の自動販売機の動作を制御し得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、制御アセンブリ100は、複数の自動販売機の動作を制御し得る。例えば、3つの自動販売機が互いに隣接して設けられ得、自動販売機のうちの1つに装着された単一の制御アセンブリ100が、3つの自動販売機の各々の動作を制御し得る。これは、コンピューティングリソースを単一の制御アセンブリ100に集中させることによって、自動販売機を製造するコストを低減し得る。
【0036】
いくつかの実施形態では、制御アセンブリ100は、1つ以上の自動販売機の動作を制御するための制御ユニット120を含み得る。制御ユニット120は、他の構成要素との有線通信のための1つ以上のポート122を含み得る。制御アセンブリ100は、制御ユニット120に電力を供給するように構成された電源130を更に含み得る。電源130は、他の電源の中でも、1つ以上のバッテリ、発電機、又は電気コンセントから電気エネルギーを受け取り得る。いくつかの実施形態では、制御アセンブリ100は更に、支持構造110上に装着されたトランシーバ140を含み得る。トランシーバ140は、自動販売機の追加の構成要素又はリモートコンピューティングデバイスと無線通信するように構成され得る。トランシーバ140は、データを無線で送信及び受信するように構成され得る。いくつかの実施形態では、トランシーバ140は、無線ルータを含み得る。いくつかの実施形態では、トランシーバ140は、制御ユニット120及びトランシーバ140が単一ユニットであるように、制御ユニット120と組み合わされ得る。
【0037】
制御アセンブリ100は、例えば、図2に示されるように、自動販売機の他の構成要素と通信し得る。いくつかの実施形態では、制御アセンブリ100は、とりわけ自動販売機の追加の構成要素(冷却ユニット650、ユーザインターフェース260、製品センサ270、ロック280など)と通信し得る。いくつかの実施形態では、制御アセンブリ100は、図13図14に関して更に詳細に考察されるように、腐敗しやすい製品を貯蔵するための温度調節トレイ400と通信し得る。制御アセンブリ100は、ホストコンピュータ又はマスターコンピュータなどのリモートコンピューティングデバイス700、製品情報を記憶するリモートサーバ、又は、消費者が購入するアプリケーション、若しくは技術者がサービスを実施するソフトウェアアプリケーションなどのソフトウェアアプリケーションを実行するモバイル電子デバイスと通信するように構成され得る。いくつかの実施形態では、制御アセンブリ100は、自動販売機の機能性に応じて、追加の構成要素を含み得る。自動販売機が冷蔵貯蔵コンパートメントを含む実施形態では、制御アセンブリ100は、自動販売機の製品貯蔵キャビネットの貯蔵コンパートメント内の温度を所望の温度又は温度範囲に維持するように構成された温度コントローラ150を含み得る。いくつかの実施形態では、本明細書で更に詳細に考察されるように、制御アセンブリ100がサービスパネル300を介してサービスされるように、制御アセンブリ100は、サービスパネル300と通信し得る。
【0038】
制御アセンブリ100は、他の無線通信方法の中でもとりわけ、無線周波数(radio frequency、RF)、Bluetooth、WiFi、ローカルエリアネットワーク(local area network、LAN)、広域ネットワーク(wide area network、WAN)、セルラ通信(4G、5G、LTE)等の無線通信によって、又は近距離通信によって、自動販売機の他の構成要素又はリモートコンピューティングデバイスと通信し得る。いくつかの実施形態では、制御アセンブリ100は、1つ以上の構成要素と有線通信し得る。代替的に、いくつかの構成要素は、制御アセンブリ100と有線通信し得る一方、他の構成要素は、制御アセンブリ100と無線通信し得る。例えば、制御アセンブリ100は、製品貯蔵キャビネットのドアのロックと有線通信し得、製品の取り出しを検出するための製品センサと無線通信し得る。
【0039】
いくつかの実施形態では、制御アセンブリ100の制御ユニット120は、製品貯蔵キャビネットの貯蔵コンパートメントから取り出された製品に関するデータを自動販売機の製品センサ270から受信するように構成され得る。制御ユニット120は、製品センサ270から受信した情報に基づいて製品の識別子を判定し得る。次いで、制御ユニット120は、識別された製品に対して消費者に課金し得、自動販売機の在庫を更新し得る。いくつかの実施形態では、製品センサ270は、画像データを収集するように構成され得る。例えば、製品センサ270は、1つ以上のカメラを含み得る。そのような実施形態では、制御ユニット120は、デジタル画像処理を実施して、製品センサ270からの画像データに基づいて製品の識別子を判定するように構成され得る。いくつかの実施形態では、制御ユニット120は、製品センサ270から受信した情報に基づいて製品識別の精度を改善するために、人工知能及び機械学習を使用し得る。更に、制御ユニット120は、複数の製品センサ270から受信した情報を使用して、製品の識別子を判定し得る。例えば、制御ユニット120は、カメラから画像データを受信し得、重量センサから重量データを受信し得、受信した画像及び重量データを入力として使用して、製品の識別子を判定し得る。
【0040】
いくつかの実施形態では、自動販売機は、例えば図3に示されるように、製品貯蔵キャビネット200及び制御アセンブリ100を含み得る。製品貯蔵キャビネット200は、貯蔵コンパートメント220を画定するハウジング210と、ハウジング210に移動可能に接続されたドア230と、を含み得る。製品貯蔵キャビネット200は、様々なサイズのうちのいずれでもあり得る。例えば、フルサイズのキャビネットは、約26立方フィートの貯蔵容量を有し得、中サイズのキャビネットは、約12立方フィートの貯蔵容量を有し得、小型のキャビネットは、約2.5立方フィートの貯蔵容量を有し得る。いくつかの実施形態では、製品貯蔵キャビネット200の貯蔵コンパートメント220は、周囲温度に維持され得る。いくつかの実施形態では、製品貯蔵キャビネット200は、冷却器であり得、貯蔵コンパートメント220を所定の温度に維持するように構成された冷却ユニット650を含み得る。冷却ユニット650は、当業者によって理解されるように、他の冷却又は冷凍ユニットの中でも、蒸気圧縮冷凍ユニット、熱電冷却ユニット、又は冷却板を含み得る。
【0041】
制御アセンブリ100は、以下で更に詳細に考察されるように、自動販売機の動作を制御するために、所望の場所で製品貯蔵キャビネット200のハウジング210上に装着され得る。ユーザインターフェース260は、ユーザ入力を受信するために、製品貯蔵キャビネット200上に、又はそれに隣接して配設され得る。例えば、ユーザインターフェース260は、製品貯蔵キャビネット200のドア230上に配設され得る。ユーザインターフェース260は、ユーザインターフェース260で受信されたユーザ入力が制御アセンブリ100に通信され得るように、制御アセンブリ100と通信して配置され得る。
【0042】
製品貯蔵キャビネットのドア230は、ロック280(例えば、図11参照)を含み得るか、又はロック280は、ドア230をロック構成に維持するために設置され得る。ロック280は、制御アセンブリ100がロック280を選択的に作動させてドア230が開かれることを防止し、ロック280をロック解除してドア230が開かれることを可能にし得るように、制御アセンブリ100と通信し得る。
【0043】
貯蔵コンパートメント220からの製品の取り出しを検出するための製品センサ270は、貯蔵コンパートメント220内に配設され、消費者によって貯蔵コンパートメント220から取り出された製品に関するデータを通信するために制御アセンブリ100と通信するように配置され得る。製品センサ270は、とりわけ、光学センサ、カメラ、LIDARセンサ、RFIDセンサ、又は重量センサを含み得る。
【0044】
いくつかの実施形態では、製品貯蔵キャビネット200の貯蔵コンパートメント220は、貯蔵コンパートメント220内に配設された複数の棚240を含み得る。各棚240は、例えば図4に示されるように、ベース242及び1つ以上の仕切り244を含み得る。仕切り244は、2つの隣接する仕切り244の間に製品列246を画定するように、離間された平行な構成でベース242上に配設され得る。仕切り244は、異なる幅を有する列246を画定するために、所望の場所でベース242上に配置され得る。このようにして、棚240は、異なるサイズの製品を支持するために使用され得る。例えば、第1及び第2の仕切り244は、ソーダの缶を保持するための第1の列を画定するように、互いに比較的近接して離間され得、第2及び第3の仕切り244は、数リットルのソーダを貯蔵するより広い列246を画定するように、より遠く離間され得る。いくつかの実施形態では、棚240のベース242は、仕切り244をスロット248内に配設することによって、仕切り244が定位置に保持され得るように、仕切り244を受容するように各々構成された複数のスロット248を含み得る。スロット248は、スロット248内に仕切り244を配置することによって列246の幅の微調整を可能にするように、互いに近接して離間され得る。仕切り244は、他の取り外し可能な接続方法の中でも、圧入、スナップフィット、又は嵌合コネクタを介してスロット248内に固定され得る。
【0045】
いくつかの実施形態では、製品貯蔵キャビネット200は、図3に示されるように、ハウジング210の上側端部212に天蓋202を含み得る。そのような実施形態では、制御アセンブリ100は、天蓋202内のハウジング210の上側端部212上に配設され得る。このようにして、制御アセンブリ100は、消費者にとって視認可能ではないか、又は消費者によってアクセス可能ではないが、天蓋202を取り外すことによって、又はハウジング210の上側端部212で天蓋202のドア又はゲートを開くことによって、制御アセンブリ100にサービスのために容易にアクセスされ得る。
【0046】
いくつかの実施形態では、図5A図5Cに示されるように、製品貯蔵キャビネット200は、天蓋を含まない場合があるか、又は天蓋は、制御アセンブリ100のための不十分な空間を含む場合がある。制御アセンブリ100は、代わりにハウジング210の上側端部212上に配設され得る。そのような実施形態では、制御アセンブリ100は、キャップ180内に制御アセンブリ100の構成要素を収容するためのキャップ180を含み得る。キャップ180は、制御アセンブリ100の構成要素が消費者にとって視認可能ではない、又は消費者によってアクセス可能ではないように、構成要素を収容し得る。キャップ180は、支持構造110の周囲の周りなど、支持構造110に固定され得る。更に、キャップ180は、薄型であり得、製品貯蔵キャビネット200の美的外観を損なうことを回避するように輪郭付けられ得る。制御アセンブリ100は、キャップ180を取り外すことによって、技術者によって容易にアクセスされ得、制御アセンブリ100の構成要素は、消費者にとって視認可能ではないか、又は消費者によって容易にアクセス可能ではない。
【0047】
いくつかの実施形態では、製品貯蔵キャビネット200のハウジング210は、例えば、図6に示されるように、ハウジング210の下側端部214に下側コンパートメント252を画定し得る。下側コンパートメント252は、製品貯蔵コンパートメントの下に配設され得る。下側コンパートメント252は、製品貯蔵キャビネット200の冷却ユニット650を収納し得る。制御アセンブリ100は、下側コンパートメント252内に配設され得る。いくつかの実施形態では、制御アセンブリ100の支持構造110は、下側コンパートメント252内のハウジング210の側壁に装着され得る。したがって、支持構造110は、垂直面内に配設され得る。製品貯蔵キャビネット200の下側コンパートメント252は、パネル又はグリル250によって取り外し可能に覆われ得る。グリル250は、グリル250をハウジング210に固定するためのロック254を有し得る。このようにして、下側コンパートメント252内の制御アセンブリ100は、消費者にとって視認可能ではないが、技術者がロック254をロック解除し、グリル250を製品貯蔵キャビネット200から取り外すことによって、容易にアクセスされ得る。
【0048】
いくつかの実施形態では、制御アセンブリ100は、図7及び図8に示されるように、製品貯蔵キャビネット200のハウジング210の後壁218上に装着され得る。支持構造110は、垂直面内に配設され得、後壁218に対して面一に配置され得る。製品貯蔵キャビネット200は、図8に示されるように、製品貯蔵キャビネット200が位置している部屋又は建物の壁などの壁600に後壁218が面するように配設され得る。その結果、制御アセンブリ100は、消費者にとって容易に視認可能ではないか、又はアクセス可能ではない。そのような実施形態では、製品貯蔵キャビネット200の後壁218は、製品貯蔵キャビネット200の後壁218と壁600との間の空間209を維持するように構成された1つ以上のバンパ208を含み得る。このようにして、製品貯蔵キャビネット200が設置されるとき、バンパ208は、制御アセンブリ100のために空間209が提供されることを確実にして、壁600に対する制御アセンブリ100の圧縮による制御アセンブリ100への損傷を防止し、制御アセンブリ100の冷却のための空気循環を促進する。したがって、モジュール式制御アセンブリは、製品貯蔵キャビネットの上側端部上、製品貯蔵キャビネットの天蓋内、製品貯蔵キャビネットの後壁上、製品貯蔵コンパートメントの下側コンパートメント内に装着され得るか、又は特定の製品貯蔵キャビネットの所望の装着場所に基づいて、本明細書に説明されるように製品貯蔵キャビネットからリモートに位置し得る。
【0049】
本明細書で説明されたモジュール式制御アセンブリを使用してスマート自動販売機を製造する例示的な方法(900)が図9に示されている。モジュール式制御アセンブリを形成するために、制御ユニット、電源、及びトランシーバなどのコンピューティング構成要素は、支持構造上に配設され得る(910)。いくつかの実施形態では、モジュール式制御アセンブリは、追加の又はより少ない構成要素を含み得、自動販売機を動作させるために必要な全てのコンピューティング構成要素を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、モジュール式制御アセンブリは、製品貯蔵キャビネット内の温度を制御するように構成された温度コントローラを更に含み得る。モジュール式制御アセンブリは、貯蔵コンパートメントを画定するハウジングと、ハウジングに移動可能に接続されたドアと、を有する、製品貯蔵キャビネット上に装着され得る(920)。スマート自動販売機を形成するために、様々な製品貯蔵キャビネットのいずれも選択され得、同じモジュール式制御アセンブリが、自動販売機を動作させるコンピューティング構成要素を提供するために使用され得る。製品センサは、貯蔵コンパートメントからの製品の取り出しを検出するために製品貯蔵キャビネット上に配設され得、製品センサは、モジュール式制御アセンブリと通信し得る(930)。ユーザインターフェースは、ユーザ入力を受信するために製品貯蔵キャビネット上に配設され得、ユーザインターフェースは、モジュール式制御アセンブリと通信し得る(940)。いくつかの実施形態は、ドアを閉鎖位置に維持するために製品貯蔵キャビネット上に1つ以上のロックを配設することを更に含み得、ロックは、モジュール式制御アセンブリと通信する(950)。このようにして、モジュール式制御アセンブリは、様々な製品貯蔵キャビネットのいずれかをスマート自動販売機に変換するために、又は自動販売機をスマート自動販売機に改装するために使用され得る。
【0050】
いくつかの実施形態では、モジュール式制御アセンブリ100は、図10に示されるように、自動販売機のユーザインターフェース260を介してサービス提供され得る。このようにして、技術者は自動販売機の制御アセンブリ100に物理的にアクセスする必要がない。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース260は、タッチスクリーンディスプレイ等のディスプレイ262を含み得る。ユーザインターフェース260は、デジタルサービスメニュー266を含むグラフィカルユーザインターフェース264を表示するように構成され得る。いくつかの実施形態では、デジタルサービスメニュー266に到達するためにパスコードが必要とされ得る。代替的に、技術者は、モバイル電子デバイス上のソフトウェアアプリケーションを使用し得るか、又はQRコード(登録商標)をスキャンしてデジタルサービスメニュー266にアクセスし得る。デジタルサービスメニュー266は、技術者が、他のタスクの中でもとりわけ、制御アセンブリに関するステータス情報を受信し、製品を補充するためなどに製品貯蔵キャビネットのドアをロック解除し、在庫を管理し、製品価格を調整し、ソフトウェア又はファームウェアを更新し、製品腐敗に対する温度閾値などの温度設定を調整し、健康安全タイマをリセットし、製品センサ、支払い処理ユニット、又は無線信号受信に関する問題を解決し、又は制御アセンブリを再起動することを可能にし得る、1つ以上のアイコン268を含み得る。
【0051】
いくつかの実施形態では、制御アセンブリ100は、図11図12に示されるように、制御アセンブリ100と通信するサービスパネル300を介してサービス提供され得る。サービスパネル300は、制御アセンブリ100に直接アクセスする必要なく、制御アセンブリ100をサービス提供するために技術者によってアクセスされ得る。このようにして、サービスパネル300は、制御アセンブリ100のサービス及びメンテナンスを更に容易にし得る。サービスパネル300は、制御アセンブリ100に対して小さいサイズを有し得、したがって、製品貯蔵キャビネット上の好都合な場所により容易に配設され得る。
【0052】
図11に最良に示されるように、サービスパネル300は、インターフェース310を含み得る。インターフェース310は、例えば、制御アセンブリ100との間でデータ転送を可能にするためのユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)ポートを含む、1つ以上のポート320を含み得る。いくつかの実施形態では、ポート320は、製品画像データなどの製品センサからの製品検出データの転送のために使用され得る。ポート320は、制御アセンブリ100からアクティビティ又はサービスログを転送するために使用され得る。ポート320はまた、ソフトウェア及びファームウェアのインストールのため、並びにユーザインターフェースを更新するために使用され得る。ユーザインターフェース310は、制御アセンブリ100の動作を制御するためのボタン、ダイヤル、レバーなどの、1つ以上のアクチュエータ330を含み得る。いくつかの実施形態では、アクチュエータ330は、制御アセンブリ100の電源をオン又はオフに切り替えるための電源スイッチ332を含み得る。
【0053】
いくつかの実施形態では、サービスパネル300は、ロック340を含み得る。ロック340は、サービスパネル300のインターフェース310を覆い、それへのアクセスを防止するために、サービスパネル300にわたる適所にカバー又はグリルを維持するように構成され得る。サービスパネル300にアクセスするために、技術者は、キーを使用してロック340をロック解除し、カバー又はグリルを取り外し得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、サービスパネル300は、サービスパネル300が技術者によって容易にアクセスされ得るように、製品貯蔵キャビネット200の前面端部に配設され得る。いくつかの実施形態では、サービスパネル300は、例えば、図12に示されるように、下側コンパートメント252を含み得る。サービスパネル300は、ハウジング210の下側端部214において下側コンパートメント252内でハウジング210に装着され得る。サービスパネル300は、製品貯蔵キャビネット200のグリルによって覆われ得る。このようにして、サービスパネル300は、グリルをハウジング210から取り外して下側コンパートメント252及びサービスパネル300を露出させることによって、製品貯蔵キャビネット200の前面から技術者によって容易にアクセスされ得る。
【0055】
いくつかの実施形態では、図12に示されるように、製品貯蔵キャビネット200は、ドア230を閉鎖位置に維持するように構成された1つ以上のロック280を更に含み得る。ロック280は、ロック280がロック280を作動及び作動停止させ得る制御アセンブリ100と通信し得るように、電子ロックを含み得る。いくつかの実施形態では、ロック280は、ハウジング210のドアフレーム211内に配設され得る。ロック280は、ロック280が消費者にとって視認可能ではないように、又は消費者によってアクセス可能ではないように、ハウジング210の内側に配設され得る。このようにして、ロック280は、製品貯蔵キャビネット200の外観を損なわず、損傷又は改ざんから保護される。ロック280は、ロック280が作動されたときに、ドア230を閉鎖位置に維持するためにピン281を受容するように構成されたドア230の凹部にピン281が係合するように、格納式ピン281を含み得る。
【0056】
図12に示されるようないくつかの実施形態では、第1のロック280Aは、ハウジング210の上側端部212に配設され得、製品貯蔵キャビネット200の天蓋によって覆われ得る。製品貯蔵キャビネット200は、貯蔵コンパートメント220の下側端部214に第2のロック280Bを含み得る。第2のロック280Bは、下側コンパートメント252内のハウジング210に装着され得る。第1のロック280A及び第2のロック280Bの使用は、セキュリティを強化し、ドア230が閉鎖位置に留まることを確実にし得る。第1のロック280Aのみなどの1つのロックを有する製品貯蔵キャビネット200では、ドア230を開けようとすると、ロックのないドアの下側部分がハウジング210から離れるように移動する可能性がある。これは、ドア230のヒンジに不均一な力をかける可能性があり、ヒンジ又はドアを損傷する可能性がある。
【0057】
本明細書で説明するように、制御アセンブリ100は、自動販売機の動作を制御し得、他のタスクの中でもとりわけ、消費者の支払い又は認証の受信など、ユーザインターフェースでのユーザ入力の受信時に、ドアのロックをロック解除し、製品センサからのデータを受信して処理して、貯蔵コンパートメントから取り出された製品の識別子を判定し、取り出された製品の価格を判定し、消費者の支払元又は口座に課金することなどによって支払いを処理し得る。制御アセンブリ100は、冷蔵貯蔵コンパートメントを有する実施形態において、貯蔵コンパートメントの温度を更に調節し得る。
【0058】
いくつかの実施形態では、制御アセンブリ100は、食品安全性を確実するために、腐敗状態を監視するように構成され得る。制御アセンブリ100は、様々な他の食物及び飲料の中でも、ジュース、スムージ、ヨーグルト、乳、果物カップ、フムス、及び予め包装されたサラダなどの腐敗しやすい製品を貯蔵するための製品貯蔵キャビネット200を含む販売機の一部であり得る。制御アセンブリ100は、消費者が腐敗した製品にアクセスすることを防止するために、腐敗状態が検出されたときに製品貯蔵キャビネット200のドアをロックするように構成され得る。いくつかの実施形態では、腐敗状態は、所定の腐敗温度を上回る貯蔵コンパートメント内の温度であり得る。いくつかの実施形態では、腐敗状態は、温度が所定の腐敗温度を上回る最低時間量を更に含み得る。例えば、腐敗状態は、貯蔵コンパートメント220内の温度が40分以上にわたって41°Fを上回ることであり得る。
【0059】
いくつかの実施形態では、自動販売機の製品貯蔵キャビネット200は、図13に示されるように、腐敗しやすい製品を貯蔵するための温度調節トレイ400を含み得る。温度調節トレイ400は、製品貯蔵キャビネット200の貯蔵コンパートメント220内に配設され得、腐敗しやすい製品を貯蔵するために使用され得る一方で、腐敗しにくい製品などの他の製品は、貯蔵コンパートメント220の残りの部分に貯蔵され得る。温度調節トレイ400は、腐敗しやすい製品の温度を所望の貯蔵温度に維持するのを助け得る。更に、貯蔵コンパートメント220内の温度センサ290などによって腐敗状態が検出されると、自動販売機は、トレイ400をロックして、貯蔵コンパートメント内の腐敗しにくい製品へのアクセスを可能にしながら、腐敗しやすい製品へのアクセスを防止し得る。これは、腐敗状態の発生にもかかわらず、自動販売機が使用され続けることを可能にする。
【0060】
いくつかの実施形態では、トレイ400は、貯蔵コンパートメント220内の棚240全体を占有するようにサイズ決定及び成形され得る。代替的に、トレイ400は、棚240の半分等、棚240の一部を占有するようにサイズ決定及び成形され得る。トレイ400のサイズは、貯蔵される腐敗しやすい品目の量に基づいて選択され得る。
【0061】
トレイ400は、例えば図14に示されるように、熱素子420を有するベース410を含み得る。熱素子420は、ベース410の全体又は一部に配設され得る。いくつかの実施形態では、トレイ400は、直立した側壁412を含み得る。熱素子420は、側壁412に沿って延在し得る。いくつかの実施形態では、トレイ400は、製品が貯蔵され得る列426を画定する仕切り424を更に含み得る。いくつかの実施形態では、仕切り424は、熱素子420によって形成され得る。いくつかの実施形態では、ベース410は、トレイ400を通る空気流を促進するために複数の開口部422を含み得る。
【0062】
いくつかの実施形態では、熱素子420は、断熱材を含み得る。例えば、断熱材は、発泡ポリスチレン(expanded polystyrene、EPS)発泡体を含み得る。断熱材は、熱伝達を抑制することによって温度を受動的に制御し得る。いくつかの実施形態では、熱素子420は、相変化材料(phase change material、PCM)を含み得る。PCMを含む熱素子420は、熱を除去するためのヒートシンクとして役割を果たし得る。いくつかの実施形態では、熱素子420は、能動冷却を提供する熱電冷却素子を含み得る。
【0063】
トレイ400は、ベース410に接続され、トレイ400上の製品が消費者にアクセス可能である開放位置から、トレイ400上の製品が消費者にアクセス不可能である閉鎖位置まで移動可能なゲート430を更に含み得る。閉鎖位置において、ゲート430は、トレイ400のベース410に対して実質的に垂直であり得る。ゲート430は、1つ以上のヒンジ432を介してベース410に回転可能に接続され得る。代替的に、ゲート430は、ベース410に摺動可能に結合され得る。ゲート430は、ゲート430が閉鎖位置にあるときに製品が視認可能であるように、透明材料を含み得る。トレイ400は、ゲート430を閉鎖位置に維持するように作動され得るロック450を含み得る。
【0064】
貯蔵コンパートメント内で腐敗状態が検出されると、自動販売機の制御アセンブリ100は、ロック450を作動させて、ゲート430を閉鎖位置に維持し得る。このようにして、腐敗した腐敗やすい製品は、消費者によってアクセスされることができないが、貯蔵コンパートメント内の製品の残りは、消費者にアクセス可能である。いくつかの実施形態では、ゲート430は、腐敗状態が検出されるまで開放位置に配設され、ゲート430は自動的に閉鎖位置に移動される。
【0065】
いくつかの実施形態では、トレイ400は、例えば、腐敗状態の発生時に、製品がアクセスされ得ないことを消費者に示すように構成される、インジケータ440を更に含み得る。いくつかの実施形態では、インジケータ440は、発光ダイオードなどの1つ以上のライト442を含み得る。第1のライトは、製品がアクセス可能であるときに点灯され得、腐敗状態が検出されると、第1のライトは、暗くなり、第2のライトは、製品がアクセス可能でないことを示すために点灯し得る。代替的に、単一のライトが使用され得、ライトは、製品が利用可能であるときに、第1の色で点灯し得、腐敗状態が発生したときに、第1の色とは異なる第2の色で点灯し得る。例えば、ライトは、最初は緑色で点灯し得、腐敗すると、ライトは、赤色で点灯し得る。
【0066】
自動販売機に腐敗しやすい製品を貯蔵する例示的な方法(1500)が図15に示されている。腐敗しにくい製品は、製品貯蔵キャビネットの貯蔵コンパートメントに貯蔵され(1510)、腐敗しやすい製品は、貯蔵コンパートメント内に配設された温度調節トレイ上に貯蔵される(1520)。温度調節トレイは、熱素子を有するベースと、開放位置から閉鎖位置に移動可能なゲートと、ゲートを閉鎖位置に維持するように構成されたロックと、を含む。自動販売機は、腐敗しやすい製品が腐敗したことを示す腐敗状態を検出し得る(1530)。腐敗状態を検出すると、制御ユニットは、トレイのロックを作動させてゲートを閉鎖位置に維持し、消費者がトレイ上の腐敗しやすい製品にアクセスすることを防止し得る(1540)。
【0067】
腐敗状態を検出する例示的な方法(1530)が図16に示されている。腐敗状態を検出することは、温度センサによって貯蔵コンパートメント内の温度を検出すること(1532)を含み得る。自動販売機は、温度センサによって検出された温度が所定の腐敗温度以上であるかどうかを判定し得る(1534)。自動販売機は、温度が所定の腐敗温度以上である時間量を更に検出し得る(1536)。自動販売機は、時間量が所定の腐敗時間以上であるかどうかを判定し得る(1538)。
【0068】
図17は、実施形態又はその一部がコンピュータ可読コードとして実装され得る例示的なコンピュータシステム1700を例解している。本明細書において考察される制御ユニット120は、本明細書において考察されるプロセスを実装するためのコンピュータシステム1700の構成要素の全て又は一部を有するコンピュータシステムであり得る。
【0069】
プログラマブルロジックが使用される場合、このようなロジックは、市販の処理プラットフォーム又は特定目的のデバイス上で実行し得る。当業者であれば、開示された主題の実施形態が、マルチコアマルチプロセッサシステム、ミニコンピュータ、及びメインフレームコンピュータ、分散された機能とリンクされた又はクラスタ化されたコンピュータ、並びに、仮想的に任意のデバイスに埋め込まれ得る普及型又は小型コンピュータを含む、様々なコンピュータシステム構成により実践され得ることを理解し得る。
【0070】
例えば、少なくとも1つのプロセッサデバイス及びメモリは、上記の実施形態を実装するために使用され得る。プロセッサデバイスは、単一のプロセッサ、複数のプロセッサ、又はそれらの組み合わせであり得る。プロセッサデバイスは、1つ以上のプロセッサ「コア」を有し得る。
【0071】
本発明の様々な実施形態は、この例示的なコンピュータシステム1700によって実装され得る。本明細書を読めば、他のコンピュータシステム及び/又はコンピュータアーキテクチャを使用して、本発明の1つ以上を実装する方法が当業者には明らかになるであろう。動作は連続的なプロセスとして説明され得るが、動作のうちのいくつかは、実際に、並行して、同時に、かつ/又は分散環境において実施され得、シングル又はマルチプロセッサマシンによるアクセスに対してローカルに又はリモートに記憶されたプログラムコードにより実施され得る。いくつかの実施形態では、エッジコンピューティング、クラウドコンピューティング、又はそれらの組み合わせが使用され得る。加えて、いくつかの実施形態では、動作順序は、開示された主題の趣旨を逸脱することなく、再調整され得る。
【0072】
プロセッサデバイス1704は、専用又は汎用プロセッサデバイスであり得る。当業者に理解されるように、プロセッサデバイス1704はまた、マルチコア/マルチプロセッサシステムにおける単一のプロセッサであり得、かかるシステムは、単独で動作するか、又はクラスタ若しくはサーバファームにおいて動作する計算デバイスのクラスタで動作する。プロセッサデバイス1704は、通信インフラストラクチャ1706、例えば、バス、メッセージキュー、ネットワーク、又はマルチコアメッセージパッシング方式に接続される。コンピュータシステム1700は、ビデオ及び画像処理能力を提供するように構成されたグラフィックス処理ユニット(graphics processing unit、GPU)を更に含み得る。
【0073】
コンピュータシステム1700はまた、メインメモリ1708、例えば、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)を含み、また二次メモリ1710を含み得る。二次メモリ1710としては、例えば、ハードディスクドライブ1712又は取り外し可能な記憶ドライブ1714を挙げられ得る。取り外し可能な記憶ドライブ1714としては、フロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、フラッシュメモリなどを挙げられ得る。取り外し可能な記憶ドライブ1714は、周知の様式で、取り外し可能な記憶ユニット1718に対する読み出し及び/又は書き込みを行う。取り外し可能な記憶ユニット1718としては、フロッピーディスク、磁気テープ、光ディスク、ユニバーサルシリアルバス(USB)ドライブなどが挙げられ得るが、これらに対しては、取り外し可能な記憶ドライブ1714によって読み出し及び書き込みがなされる。当業者によって理解されるように、取り外し可能な記憶ユニット1718としては、コンピュータによって使用可能な、コンピュータソフトウェア及び/又はデータを記憶した記憶媒体が挙げられる。
【0074】
コンピュータシステム1700は、(任意選択的に)ディスプレイインターフェース1702(キーボード、マウスなどのような入出力デバイスを含むことができる)を含み、ディスプレイインターフェースは、グラフィック、テキスト、及び他のデータを、通信インフラストラクチャ1706から(又は、図示されていないフレームバッファから)転送させて、ディスプレイユニット1730に表示させる。
【0075】
代替的な実装形態では、二次メモリ1710は、コンピュータプログラム又は他の命令がコンピュータシステム1700にロードされることを可能にするための、他の類似の手段を含み得る。かかる手段は、例えば、取り外し可能な記憶ユニット1722及びインターフェース1720を含み得る。かかる手段の例は、プログラムカートリッジ及びカートリッジインターフェース(ビデオゲームデバイスに見られるようなものなど)、取り外し可能なメモリチップ(EPROM又はPROMなど)及び関連するソケット、並びに、ソフトウェア及びデータを取り外し可能な記憶ユニット1722からコンピュータシステム1700に伝送し得る他の取り外し可能な記憶ユニット1722及びインターフェース1720を含み得る。
【0076】
コンピュータシステム1700はまた、通信インターフェース1724を含み得る。通信インターフェース1724により、ソフトウェア及びデータをコンピュータシステム1700と外部デバイスとの間で伝送し得るようになる。通信インターフェース1724は、モデム、ネットワークインターフェース(イーサネットカードなど)、通信ポート、PCMCIAスロット及びカードなどを含み得る。通信インターフェース1724を介して伝送されるソフトウェア及びデータは、信号の形態であり得、これは、電子的信号、電磁気的信号、光学的信号、又は通信インターフェース1724により受信され得る他の信号であり得る。これらの信号は、通信経路1726を介して通信インターフェース1724に提供され得る。通信経路1726は、信号を搬送し、有線若しくはケーブル、光ファイバ、電話回線、携帯電話リンク、RFリンク、又は他の通信チャネルを使用して実装され得る。
【0077】
本明細書では、「コンピュータプログラム媒体」及び「コンピュータ使用可能媒体」という用語は、概して、取り外し可能な記憶ユニット1718、取り外し可能な記憶ユニット1722、及びハードディスクドライブ1712内にインストールされたハードディスクなどの媒体を指すために使用される。コンピュータプログラム媒体及びコンピュータ使用可能媒体はまた、メインメモリ1708及び二次メモリ1710などのメモリを指し得、これは、メモリ半導体(例えば、DRAMなど)であり得る。
【0078】
コンピュータプログラム(コンピュータ制御ロジックとも呼ばれる)は、メインメモリ1708及び/又は二次メモリ1710内に記憶される。コンピュータプログラムはまた、通信インターフェース1724を介して受信され得る。かかるコンピュータプログラムは、実行されると、コンピュータシステム1700が、本明細書で考察される実施形態を実装することを可能にする。具体的には、このコンピュータプログラムは、実行されると、プロセッサデバイス1704が、本明細書において考察される実施形態のプロセスを実装することを可能にする。したがって、かかるコンピュータプログラムは、コンピュータシステム1700のコントローラを表す。実施形態がソフトウェアを使用して実装される場合、ソフトウェアは、コンピュータプログラム製品内に記憶され、取り外し可能な記憶ドライブ1714、インターフェース1720、及びハードディスクドライブ1712、又は通信インターフェース1724を使用してコンピュータシステム1700にロードされ得る。
【0079】
本発明の実施形態はまた、任意のコンピュータ使用可能媒体上に記憶されたソフトウェアを含むコンピュータプログラム製品を対象とするものであり得る。このようなソフトウェアは、1つ以上のデータ処理デバイスにおいて実行されると、データ処理デバイスに、本明細書において説明されるように動作させる。本発明の実施形態は、任意のコンピュータ使用可能媒体又はコンピュータ読み取り可能媒体を採用し得る。コンピュータ使用可能媒体の例としては、一次記憶デバイス(例えば、任意の種類のランダムアクセスメモリ)、二次記憶デバイス(例えば、ハードドライブ、フロッピーディスク、CD ROM、ZIPディスク、テープ、磁気記憶デバイス、及び光学記憶デバイス、MEMS、ナノ技術記憶デバイスなど)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0080】
「発明の概要」及び「要約書」の項ではなく、「発明を実施するための形態」の項は、特許請求の範囲を解釈するために使用されることが意図されていることを理解されたい。「発明の概要」及び「要約書」の項は、本発明者らによって想到されるような、本発明の1つ以上であるが全てではない例示的な実施形態を示し得、ひいては、本発明及び添付の特許請求の範囲をいかようにも限定することを意図するものではない。
【0081】
特定の機能の実装形態及びそれらの関係を例解する機能的ビルディングブロックの助けにより、本発明を上で説明してきた。これらの機能的ビルディングブロックの境界は、説明の便宜上、本明細書において任意に定義されている。特定の機能及びこれらの関係が適切に行われる限り、代替の境界を定義し得る。
【0082】
特定実施形態の前述の説明により、本発明の全般的な性質が完全に明らかになり、他者が、当業者の知識を適用することによって、過度の試行錯誤をすることなく、本発明の全般的な概念を逸脱することなく、そのような特定の実施形態を様々な用途に容易に修正及び/又は適合させることができる。したがって、そのような適合及び修正は、本明細書で提示した教示及び指導に基づいて、開示された実施形態の等価物の意味及び範囲内にあることが意図される。本明細書の表現法又は用語法は、説明を目的とするものであって、限定するものではないことを理解されたく、それ故、本明細書の用語法又は表現法は、本明細書の教示及び指導の観点から当業者によって解釈されるべきである。
【0083】
本発明の広がり及び範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、下記特許請求の範囲及びこれらの等価物に従ってのみ定義されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【国際調査報告】