(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】化粧製品のパッケージングおよび準備のためのアセンブリ
(51)【国際特許分類】
A61K 8/02 20060101AFI20240628BHJP
A45D 34/00 20060101ALI20240628BHJP
A61Q 5/10 20060101ALI20240628BHJP
【FI】
A61K8/02
A45D34/00 510Z
A61Q5/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580574
(86)(22)【出願日】2022-06-28
(85)【翻訳文提出日】2024-02-15
(86)【国際出願番号】 EP2022067776
(87)【国際公開番号】W WO2023275078
(87)【国際公開日】2023-01-05
(32)【優先日】2021-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391023932
【氏名又は名称】ロレアル
【氏名又は名称原語表記】L’OREAL
【住所又は居所原語表記】14 Rue Royale,75008 PARIS,France
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133086
【氏名又は名称】堀江 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】ニコラ・アルビセッティ
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083CC36
4C083DD06
4C083DD47
(57)【要約】
容積Vを占める化粧製品、特に、染毛剤をパッケージングして準備するためのアセンブリ(1)において、
- 各々が少なくとも1つの組成物(2、3)を含む少なくとも2つの容器であって、該組成物は該製品の準備中に混合されて、該容積Vの製品を作り出すことが意図されている、少なくとも2つの容器と、
- 前記容器を完全に含み得る、少なくとも部分的に厚紙で作製されている収容混合ポット(10)と、
を含み、
該ポットはSよりも小さい面積を有する底部を示し、該底部の面積Sに対する容積Vの製品のV/S比は8~30mmである、アセンブリ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容積Vを占める化粧製品、特に、染毛剤をパッケージングして準備するためのアセンブリ(1)において、
- 各々が少なくとも1つの組成物(2、3)を含む少なくとも2つの容器(30;40;50;60)であって、前記組成物は前記製品の準備中に混合されて、前記容積Vの製品を作り出すことが意図されている、少なくとも2つの容器(30;40;50;60)と、
- 前記容器を完全に含み得る、少なくとも部分的に厚紙で作製されている収容混合ポット(10)と、
を含み、
前記ポットはSよりも小さい面積を有する底部を示し、前記底部の面積Sに対する前記容積Vの製品のV/S比は8~30mmである、アセンブリ。
【請求項2】
前記ポットは、125mmを超過しない、好ましくは110mmを超過しない、好ましくは50~110mmの内部高さ(H)を有する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記ポット(10)は、好ましくは80~105mm、さらに良いのは90~95mmの内径(D)を有する円形断面である、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記製品によって占められている前記容積Vは70~150ml、好ましくは95~125mlである、請求項1から3のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記V/S比が、13~20mm、好ましくは15.0~18.5mmである、請求項1から4のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記ポット(10)は、0°~10°、好ましくは1°~5°、特に、3°~4°の限界値を含む抜き勾配(α)を示す、請求項1から5のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記ポット(10)は、少なくとも2hの間、前記組成物の混合物に耐性がある厚紙、特に、その内面上に、その有孔性を低減しかつ前記製品に対してその性質を向上させることを目的としているコーティングおよび/または表面薄膜を含む厚紙で作製されている、請求項1から6のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記ポットに固定させるために配置されている蓋部(20)であって、好ましくは厚紙で作製されている蓋部をさらに含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記ポットは、
- 前記混合物を掻き混ぜるためのスパチュラ(6)、
- 手袋(4)、
- 特に連載形式で折り畳まれている、使用説明書(5)、
- 染色を実施した後に適用される1つまたは複数の組成物(7)、特にケア組成物、顕色剤、定着液、またはシャンプー
のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項10】
混合される前記組成物(2、3)には酸化染料および染色酸化剤が含まれる、請求項1から9のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項11】
混合される前記組成物(2、3)はバッグ(30;40;50)内に、チューブ(70)内に、またはボトル(60)内にパッケージングされている、請求項1から10のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記バッグはフラットバッグ(30;40)またはスタンドアップバッグ(50)である、請求項1から11に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記バッグは、それが前記ポット内に収容される時、好ましくは実質的に中央の長さで折り畳まれる、請求項11に記載のアセンブリ。
【請求項14】
混合される前記組成物(2、3)はバッグ(71、72)、好ましくはスタンドアップバッグ内に収容され、前記バッグは前記ポット(10)の内面の正反対の区域に当接して配置されており、ケア組成物を含むバッグ(73)は前記組成物の前記バッグ間に間置されている、請求項1から13のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項15】
混合される前記組成物(2、3)は、それらが前記ポット内に収容される時、実質的に中央の長さでV字に折り畳まれかつ互いに重ね合わせられるバッグ(82、83)内に収容されている、請求項1から14のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項16】
組成物がバッグ(91)、好ましくはフラットバッグ内に収容されており、前記バッグが、U字形の枝状部間にかつ折畳みの内側に当接して、別の組成物を収容しているボトル(92)を受容するために、前記U字形に成形されている、請求項1から15のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項17】
請求項1から16のいずれか一項に記載の、化粧製品をパッケージングして準備するためのアセンブリを使用するための方法であって、
- ポット(10)の内部にパッケージングされている構成要素(2、3、4、5、6、7)を取り出すステップと、
- 組成物(2、3)を前記ポット(10)内へ注ぎ込み、それらを混合するステップと、
- 好ましくは指で、前記混合するステップによって得られた前記製品を取り出し、それを人間のケラチン物質、特に、頭髪に塗布するステップと、
で構成されている段階を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2つの組成物を混合することによって、化粧製品をパッケージングして準備するためのアセンブリに関し、より具体的には、毛髪を脱色しかつ/または染色するために使用される製品に関する。
【背景技術】
【0002】
毛染めに使用されるものなどのある化粧製品が、いくつかの組成物を混合することによる、使用時の準備を必要とし、該組成物は事前に別々にパッケージングされなければならない。
【0003】
したがって、酸化染毛剤が、従来、一般に毛髪への塗布の直前に、2つの組成物すなわち酸化剤と染料とを混合することによって準備され、該混合は、該製品の十分な均質性が得られるまで、手作業で実施されることが好ましい。
【0004】
厚紙の箱内に別々にパッケージングされているいくつかの組成物を含む毛染めアセンブリまたは「キット」が知られている。そのようなパッケージはそのままで製品の準備に使用されない。
【0005】
ボウル型の再利用可能な容器が、一般に、混合を実施するために使用される。そのような慣行の欠点は、特に、使いやすさまたは様々な組成物に対する抵抗の観点から、該容器が必ずしも製品の準備によく適するとは限らないことであり、該容器が後で念入りに洗浄されなければならないことである。
【0006】
組成物を混合することによって製品を準備するために、前記組成物用のパッケージを使用して、該準備を実施することがさらに知られている。
【0007】
したがって、欧州特許出願公開第0839736(A1)号(特許文献1)が、底部および蓋部を含むパッケージングについて説明しており、該蓋部は、毛染めのための2つの組成物の混合物を準備するための容器として使用されることが可能であり、使用前、該組成物の一方は、熱成形された底部内に収容されているカプセル内に保存されており、他方は蓋部内に保存されている。該底部および該蓋部は、組成物に永続的に耐えるために、プラスチックで作製されている。蓋部の低い高さは、溢れ出しのリスクに因り、混合の実施を問題のあるものにする。
【0008】
仏国特許出願公開第2721286号(特許文献2)が、2容器パッケージングとしての機能を果たすポットについて説明しており、このポットは、本体と、該本体を密閉するのに適した蓋部とを含む。該容器の一方は、組成物をポット内へ注ぎ込みかつ該ポットを密閉した後に混合物を均質化するのに使用されるボウルを含む。取出しが、ブラシを使用して実施される。
【0009】
韓国特許第102160891号(特許文献3)が、バッグ内に封入されている2つの組成物を収容する「アイスクリームカップ」型の容器を含む顔面マスク用のキットを開示しており、該容器内を水で該バッグの内容物を直接混合することによって、該マスクが準備されることが可能である。組成物は、混合されると、原料の同時の急速な合体を可能にする泡立ちを生じる。該容器の形態は、手作業の混合を容易にしかつ/またはその塗布の目的で、容器の底部での手を用いた調合を効率的に獲得することが可能になるように、具体的に設計されていない。
【0010】
仏国特許出願公開第2506268号(特許文献4)が、ボトルおよび/またはバッグ内に収容されておりかつ使用時にスパチュラを使用して混合されることが意図されている、動物の皮のなめし用の組成物のためのパッケージとして使用される、方形断面のバケツについて説明している。くさび止め材料が、ボトルまたはバッグを所定の位置に保つために、該バケツ内に配置されている。そのようなデバイスは、自身の毛髪を染める人によって通常使用される量には非常に大き過ぎる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】欧州特許出願公開第0839736(A1)号明細書
【特許文献2】仏国特許出願公開第2721286号明細書
【特許文献3】韓国特許第102160891号明細書
【特許文献4】仏国特許出願公開第2506268号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
小型アセンブリを利用可能にするために、製品をパッケージングして準備するためのデバイスをさらに改善する必要があり、その寸法は、特に該塗布が手作業で実施される場合、製品を構成する組成物の混合およびその塗布を容易にするように決定される。また、プラスチックの利用を制限するデバイスから利益を得る利点が残っている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、本目的を達成することを目標としており、その態様のうちの1つによれば、容積Vを占める化粧製品、特に、染毛剤をパッケージングして準備するためのアセンブリにおいて、
- 各々が少なくとも1つの組成物を含む少なくとも2つの容器であり、該組成物は該製品の準備中に混合されて、該容積Vの製品を作り出すことが意図されている、少なくとも2つの容器と、
- 前記容器を完全に含み得る、少なくとも部分的に厚紙で作製されている収容混合ポットと、
を含み、
該ポットはSよりも小さい面積を有する底部を示し、該底部の面積Sに対する容積Vの製品のV/S比は8~30mmである、アセンブリを対象として有する。
【0014】
ポットは、125mmを超過しない、さらに良いのは110mmを超過しない内部高さを有することが好ましい。該内部高さは、特に、50~110mmであり得る。
【0015】
本発明は様々な矛盾する要件間に十分な妥協をもたらし、すなわち、寸法が、一方では溢れ出しのリスクを制限することを可能にし、他方ではポット内の十分な高さの製品を保証して、その均質化、および製品の取出しのためにポットの底部に手でアクセスすることを容易にする。
【0016】
さらに、そのようなポットは、該ポットの十分な充填度で、アセンブリの構成要素すべてを収容することを可能にする内容積を示し、それにより、特定のくさび止め手段を設ける必要がなくなる。
【0017】
厚紙の使用はプラスチック量を減少させることを可能にし、ポットは使い捨てとすることができ、それにより、完全な、水を消費する洗浄を実施する必要がなくなる。
【0018】
[ポット]
ポットは、好ましくは80~105mm、さらに良いのは90~95mmの内径を有する円形断面であることが好ましい。「内径」という用語は、断面が非円形である場合、同一面積の仮想円形断面の相当直径を意味すると理解されるべきである。
【0019】
製品によって占められる容積Vは、70~150ml、より優先的には95~125mlであることが好ましい。各組成物がポット内に、40~75mlに及ぶ容積内に存在し得る。
【0020】
混合される組成物には、たとえば酸化染料および染色酸化剤が含まれる。
【0021】
混合は、水を加えずに実施されることが可能であり、製品は、ポット内に最初に存在しない追加の化合物を添加せずに、特に、水を加えずに、もっぱら組成物の混合だけによって生じることが好ましい。
【0022】
アセンブリは、ポットに固定されるように準備されている蓋部を含み得る。
【0023】
蓋部も厚紙で作製され得る。ポットへの該蓋部の固定は密閉である必要はない。
【0024】
ポットの材料は、塗布に必要な時間帯の間、混合物を収容するのに適した任意の厚紙であり得る。したがって、ポットは、少なくとも30分、さらに良いのは少なくとも2時間の間、組成物の混合物に耐性がある厚紙で作製され得る。「厚紙」という用語は、主に植物起源の繊維、特に、木質繊維で構成されている材料を意味する。厚紙は、その内面上に、その有孔性を低減しかつ製品に対するその性質を向上させることを目的とするコーティングおよび/または表面薄膜を含み得る。厚紙は、その外面上に、その外観および/またはその印刷特性を向上させる少なくとも1つのコーティングを含み得る。「耐久性がある」という用語は、ポットを取り扱うことをより困難にするかまたは混合物にその所望の特性を失わせることなく、混合物が有用のままであることを意味すると理解されるべきである。
【0025】
V/S比は13~20mm、好ましくは15.0~18.5mmであり得る。該V/S比は、抜き勾配が低い場合、混合物の高さに実質的に相当する。
【0026】
ポットは、限界値を含めて0°~10°、好ましくは1°~5°(限界値を含む)、特に、3°~4°の抜き勾配αを示し得る。
【0027】
[アセンブリの構成要素]
ポットは、製品を得るために混合される組成物を収容する。
【0028】
染色酸化剤を作り出すために、染料および酸化剤が関係し得る。
【0029】
また、ポットは、
- 混合物を掻き混ぜるためのスパチュラ、
- 手袋、
- たとえば連載形式で折り畳まれている、使用説明書、
- 染色を実施した後に適用される1つまたは複数の組成物、たとえばケア組成物、顕色剤、定着液、またはシャンプー
のうちの少なくとも1つを収容し得る。
【0030】
スパチュラは、圧縮された椰子もしくはバナナの葉の木材で作製されることが可能であるか、またはポットが厚紙で作製されている場合、ポットと同じ性質の折り畳まれた厚紙で作製されることも可能である。
【0031】
使用説明書は、たとえば、円形、方形、または矩形である。
【0032】
混合される組成物はバッグ内に、チューブ内に、またはボトル内にパッケージングされ得る。
【0033】
バッグは、フラットバッグまたは「Doypack」(登録商標)と呼ばれるスタンドアップバッグであり得る。
【0034】
バッグは、ねじキャップを設けられている分配ノズルを含んでいてもいなくてもよい。
【0035】
フラットバッグは、それがポット内に収容される時、好ましくは実質的に中央の長さで折り畳まれ得る。
【0036】
ポット内でのアセンブリの構成要素の様々な配置が可能である。
【0037】
混合される組成物はバッグ、好ましくはスタンドアップバッグ内に収容されることが可能であり、該バッグはポットの内面の正反対の区域に当接して配置され、ケア組成物を含むバッグは染色組成物のバッグ間に間置される。
【0038】
代替的形態では、混合される組成物は、それらがポット内に収容される場合、実質的に中央の長さでV字形に折り込まれかつ互いに重ね合わせられる(fitted into one another)バッグ内に収容されている。
【0039】
別の代替的形態では、組成物がバッグ、好ましくはフラットバッグ内に収容されており、該バッグが、U字形の枝状部間にかつ折畳みの内側に当接して、別の組成物を収容しているボトルを受容するために、U字形に成形されている。
【0040】
本発明のさらなる対象は、前段で定義されている毛髪化粧製品をパッケージングして準備するためのアセンブリを使用するための方法であって、
- ポットの内側にパッケージングされた構成要素を取り出すステップと、
- 該組成物をポット内へ注ぎ込み、それらを混合するステップと、
- 好ましくは指で、前記混合するステップによって得られた製品を取り出し、それを人間のケラチン物質、特に、頭髪へ塗布するステップと、
で構成されている段階を含む、方法である。
【0041】
以下で述べる本発明の非限定的な実装例についての詳細な説明を読めば、また添付の図面を検討すれば、本発明のより良い理解が得られよう。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図4】ポットの積重ねおよび底部の実施の図である。
【
図5A】混合される組成物を収容するのに使用され得るパッケージングの例の図である。
【
図5B】混合される組成物を収容するのに使用され得るパッケージングの例の別の図である。
【
図5C】混合される組成物を収容するのに使用され得るパッケージングの例の別の図である。
【
図5D】混合される組成物を収容するのに使用され得るパッケージングの例の別の図である。
【
図5E】混合される組成物を収容するのに使用され得るパッケージングの例の別の図である。
【
図6A】ポット内でのアセンブリの構成要素の配置の例の図である。
【
図6B】ポット内でのアセンブリの構成要素の配置の例の別の図である。
【
図6C】ポット内でのアセンブリの構成要素の配置の例の別の図である。
【
図7A】本発明によるポットの代替的形態の部分的な図である。
【
図7B】本発明によるポットの代替的形態の部分的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
本発明によるアセンブリ1が
図1に示されており、該アセンブリは、図示されているいくつかの構成要素、すなわち、
- バッグ内に、チューブ内に、またはボトル内にパッケージングされることが好ましい、第1の組成物2、たとえば酸化染料
- バッグ内に、チューブ内に、またはボトル内にパッケージングされることが好ましい、第1組成物と混合される第2の組成物3、たとえば染色酸化剤
- 一対の手袋4
- 使用説明書5
- 混合用スパチュラ6
- たとえばバッグ内に、チューブ内に、またはボトル内にパッケージングされている随意のケア組成物7
を有する、パッケージングするために使用されるポット10を含む。
【0044】
組成物2および3は、ポット10内へ注ぎ込まれた後、総容積Vの毛髪製品を形成する。
【0045】
図2に示されているように、この容積Vはポット10内で高さAを占める。
【0046】
スパチュラを使用して掻き混ぜることによる、組成物2と3との混合中、少量vの混合物が、通常、静止時に混合物の高さの上方で、ポットの壁の高さBを湿らせる。
【0047】
残りの高さCは、内部高さH=A+B+Cが50~110mmであるように存する。
【0048】
たとえば、Bは10mm~50mmであり、Cは32~60mmである。
【0049】
ポット10の底部の内径Dはたとえば80~105mmであり、すなわち底部の内部面積Sが約50~87cm2である。
【0050】
ポット10は、抜き勾配αが2°~4°の、テーパが付けられた全体形状の本体13を示す。
【0051】
たとえば、Aは、(低い抜き勾配αの)V/Sに実質的に等しくかつ8~30mm、すなわち70~150mm3の容積Vである。
【0052】
図3に示されているように、ポット10は、たとえば上部において、厚紙材料で作製されており、巻かれた縁部11がその剛性を向上させることが可能である。
【0053】
ポット10は、同じく厚紙材料で作製されており、その外面によって本体13へ接着結合されている、逆U字形の断面を示す、追加底部12を含み得る。直径Dは、ポットの内部でその底部において、すなわち該追加底部の壁において、測定されるものである。ポットの内部高さHは、底部12と、ポット10の上縁部上に載っている平面との間の距離に相当する。
【0054】
図4に示されているように、ポット10の抜き勾配形状は、ポットを積み重ねることを可能にする。
【0055】
アセンブリはやはり厚紙材料で作製されている、ポット10を閉鎖するための蓋部20を含む。
【0056】
図5Aに示されているように、各組成物2または3が、フラットバッグであり得るバッグ30内にパッケージングされ得る。そのようなバッグでは、たとえば該バッグを切断することによって、開放が実施される。
【0057】
そのようなバッグは、たとえば90mm×160mmの寸法を有する。
【0058】
また、パッケージングは、
図5Bに示されているように、キャップ42が上に螺合されるねじ付ノズル41を設けられているバッグ40内に実施され得る。そのようなバッグは、たとえば70mm×80mmの寸法を有する。
【0059】
また、パッケージングは、
図5Cに示されているように、たとえば90mm×100mmの寸法を有する、「Doypack」タイプ(登録商標)のスタンドアップバッグ50内に、または
図5Dに示されているように、ボトル60内に実施され得る。
【0060】
また、パッケージングは、
図5Eに示されているように、チューブ70内に実施され得る。
【0061】
ここで、
図6Aから
図6Cまでを参照して、様々な可能性、とりわけポット10内でのアセンブリの構成要素の配置について説明する。
【0062】
図6Aの例では、組成物2および3は、たとえばスタンドアップバッグである、バッグ71および72内に収容されており、該バッグは、ポット10の内面の正反対の区域に当接して配置されており、たとえばねじキャップを設けられているノズルを有するバッグである、ケア組成物を収容するバッグ73がバッグ71と72との間に間置されており、したがってそれらがくさび止めされることを確実にする。
【0063】
図6Bの例では、組成物2および3が、実質的に中央の長さでV字形に折り畳まれかつ互いに重ね合わせられているバッグ81および82内に収容されており、たとえばねじキャップを設けられているノズルを含み、たとえばケア組成物を収容する、バッグ83が、ポット内で該バッグを固定するために、バッグ82の中空とポットの壁との間に配置されている。バッグ81の後部は、バッグ83の反対側に、ポット10の壁に当接して置かれている。
【0064】
図6Aおよび
図6Bの例では、一対の手袋4および説明書5(図示せず)が最上部上に付加され得る。
【0065】
図6Cの例では、組成物2はたとえばフラットバッグである、バッグ91内に収容されており、該バッグは、たとえば、U字形の枝状部間にかつ折畳みの内側に当接して、たとえば組成物3を収容するボトル92、たとえば円筒形の全体形状のボトル、を受容するために該U字形に成形されている。ケア組成物が、たとえば、ボトル92に対向してU字形の枝状部間に配置されているボトル93内に収容されている。
【0066】
もちろん、本発明はこれらの配置例に限定されず、混合される組成物およびアセンブリの他の構成要素を収容する様々な容器を、ポット内でさらに別の方法で配置することが可能である。
【0067】
アセンブリを使用するために、ユーザは蓋部20を除去し、ポット10の内部にパッケージングされた構成要素を取り出す。
【0068】
髪房テスト、および/または従来の方法でのアレルギー無反応テストを実施するために、組成物2および3を収容する容器を開放することができる。
【0069】
その後、組成物2および3をポット内へ注ぎ込み、設けられているスパチュラを随意に活用して、次にそれらを混合する。
【0070】
均質混合物が得られたら、ユーザは、その粘度が可能にする場合、たとえば指で、該組成物を取り出すことができ、それを毛髪に塗布する。
【0071】
ポット10の寸法は、利用可能な高さB+Cの結果としての、可能性のある溢れ出しのリスクに関して、完全に安全な状態で混合を実施すること、十分な混合高さAを準備して、組成物の効率的な掻き混ぜに成功すること、および製品が完全に除去されるまでそれを取り出すために、手でポットの底部に容易にアクセスすることを可能にする。
【0072】
その範囲から逸脱することなく、本発明の多数の修正を導入することが可能である。たとえば、ポットの形状、特に、上部において強化を実施する方法、またはポットの内部のアセンブリの構成要素を配置する方法、を修正することが可能である。
【0073】
また、
図7Aに示されているように、その底部が非円形であるポット、特に、実質的に矩形の底部を有するポット、または
図7Bに示されているように、丸い縁部を含むポットを使用することが可能である。
【0074】
矩形底部は、たとえば、90mmの直径を有する円形底部に実質的に等しい、90mm×70mmの寸法を有する。
【符号の説明】
【0075】
1 アセンブリ
2 第1の組成物、構成要素
3 第2の組成物、構成要素
4 一対の手袋、構成要素
5 使用説明書、構成要素
6 混合用スパチュラ、構成要素
7 ケア組成物、構成要素
10 ポット、収容混合ポット
11 縁部
12 追加底部
13 本体
20 蓋部
30、40 バッグ、容器
41 ねじ付ノズル
42 キャップ
50 スタンドアップバッグ、容器
60 ボトル、容器
70 チューブ
71、72、73、81、82、83、91 バッグ
92、93 ボトル
A 高さ、混合高さ
B 高さ
C 残りの高さ
D 内径、直径
H 内部高さ
S 面積、内部面積
V 容積、総容積
v 少量
α 抜き勾配
【手続補正書】
【提出日】2024-02-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容積Vを占める化粧製品、特に、染毛剤をパッケージングして準備するためのアセンブリ(1)において、
- 各々が少なくとも1つの組成物(2、3)を含む少なくとも2つの容器(30;40;50;60)であって、前記組成物は前記製品の準備中に混合されて、前記容積Vの製品を作り出すことが意図されている、少なくとも2つの容器(30;40;50;60)と、
- 前記容器を完全に含み得る、少なくとも部分的に厚紙で作製されている収容混合ポット(10)と、
を含み、
前記ポットはSよりも小さい面積を有する底部を示し、前記底部の面積Sに対する前記容積Vの製品のV/S比は8~30mmである、アセンブリ。
【請求項2】
前記ポットは、125mmを超過しな
い内部高さ(H)を有する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記ポット(10)は
、円形断面
を有する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記製品によって占められている前記容積Vは70~150m
lである、請求項
1に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記V/S比が、13~20m
mである、請求項
1に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記ポット(10)は、0°~10
°の限界値を含む抜き勾配(α)を示す、請求項
1に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記ポット(10)は、少なくとも2hの間、前記組成物の混合物に耐性がある厚
紙で作製されている、請求項
1に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記ポットに固定させるために配置されている蓋部(20
)をさらに含む、請求項
1に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記ポットは、
- 前記混合物を掻き混ぜるためのスパチュラ(6)、
- 手袋(4)、
- 特に連載形式で折り畳まれている、使用説明書(5)、
- 染色を実施した後に適用される1つまたは複数の組成物(7)、特にケア組成物、顕色剤、定着液、またはシャンプー
のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項
1に記載のアセンブリ。
【請求項10】
混合される前記組成物(2、3)には酸化染料および染色酸化剤が含まれる、請求項
1に記載のアセンブリ。
【請求項11】
混合される前記組成物(2、3)はバッグ(30;40;50)内に、チューブ(70)
内またはボトル(60)内にパッケージングされ
、前記バッグはフラットバッグ(30;40)またはスタンドアップバッグ(50)であり、或いは、前記バッグは、それが前記ポット内に収容される時、好ましくは実質的に中央の長さで折り畳まれている、請求項
1に記載のアセンブリ。
【請求項12】
混合される前記組成物(2、3)はバッグ(71、72
)内に収容され、前記バッグは前記ポット(10)の内面の正反対の区域に当接して配置されており、ケア組成物を含むバッグ(73)は前記組成物の前記バッグ間に間置されている、請求項
1に記載のアセンブリ。
【請求項13】
混合される前記組成物(2、3)は、それらが前記ポット内に収容される時、実質的に中央の長さでV字に折り畳まれかつ互いに重ね合わせられるバッグ(82、83)内に収容されている、請求項
1に記載のアセンブリ。
【請求項14】
組成物がバッグ(91
)内に収容されており、前記バッグが、U字形の枝状部間にかつ折畳みの内側に当接して、別の組成物を収容しているボトル(92)を受容するために
、U字形に成形されている、請求項
1に記載のアセンブリ。
【請求項15】
請求項
1に記載の、化粧製品をパッケージングして準備するためのアセンブリを使用するための方法であって、
- ポット(10)の内部にパッケージングされている構成要素(2、3、4、5、6、7)を取り出すステップと、
- 組成物(2、3)を前記ポット(10)内へ注ぎ込み、それらを混合するステップと、
- 好ましくは指で、前記混合するステップによって得られた前記製品を取り出し、それを人間のケラチン物質、特に、頭髪に塗布するステップと、
で構成されている段階を含む、方法。
【国際調査報告】