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特表2024-524423繊維上の臭気低減及び細菌制御のための組成物及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】繊維上の臭気低減及び細菌制御のための組成物及び方法
(51)【国際特許分類】
   A01N 37/10 20060101AFI20240628BHJP
   D06M 13/184 20060101ALI20240628BHJP
   D06M 15/263 20060101ALI20240628BHJP
   A01P 3/00 20060101ALI20240628BHJP
   A01N 37/36 20060101ALI20240628BHJP
【FI】
A01N37/10
D06M13/184
D06M15/263
A01P3/00
A01N37/36
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580734
(86)(22)【出願日】2022-06-22
(85)【翻訳文提出日】2024-02-28
(86)【国際出願番号】 US2022034602
(87)【国際公開番号】W WO2023278218
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】17/845,924
(32)【優先日】2022-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/216,321
(32)【優先日】2021-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500233555
【氏名又は名称】マイクロバン プロダクツ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イホンギ リー
(72)【発明者】
【氏名】イバン ウェイ カン オング
(72)【発明者】
【氏名】シュジュー フェィ
【テーマコード(参考)】
4H011
4L033
【Fターム(参考)】
4H011AA02
4H011BB06
4H011BC19
4H011DD07
4H011DH02
4L033AB01
4L033AB03
4L033AB04
4L033AC10
4L033BA16
4L033CA18
(57)【要約】
織物上の耐久性のある臭気制御のための組成物及び方法が提供される。組成物は、安息香酸、安息香酸の塩、非安息香酸、前記非安息香酸の塩又はそれらの組み合わせを含む。組成物は、任意のバインダをさらに含んでもよい。組成物の適用方法は、パディング(padding)及び吸尽(exhaustion)を含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
安息香酸の塩と、
非安息香酸、前記非安息香酸の塩又は前記非安息香酸と前記非安息香酸の塩との組み合わせと、
任意のバインダと、
を含む、組成物。
【請求項2】
前記安息香酸の塩が安息香酸ナトリウムである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記非安息香酸が、ソルビン酸、クエン酸、乳酸、酢酸、L-グルタミン酸及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記非安息香酸の塩が、ソルビン酸カリウム、クエン酸三ナトリウム及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記バインダがアクリル樹脂を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記安息香酸ナトリウムが、前記非安息香酸、前記非安息香酸の塩又は前記非安息香酸と前記非安息香酸の塩との組み合わせに対して質量比で1:3以上10:1以下である、請求項2に記載の組成物。
【請求項7】
前記安息香酸の塩が粉末又は液体である、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記非安息香酸、前記非安息香酸の塩又は前記非安息香酸と前記非安息香酸の塩との組み合わせが粉末又は液体である、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
請求項1に記載の組成物を吸尽により繊維に適用すること、を備える、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の組成物をパディングにより繊維に適用すること、を備える、方法。
【請求項11】
安息香酸ナトリウムと、
クエン酸と、
を含む、組成物。
【請求項12】
バインダをさらに含む、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記バインダがアクリル樹脂を含む、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記安息香酸ナトリウムが前記クエン酸に対して質量比で1:3以上10:1以下である、請求項11に記載の組成物。
【請求項15】
前記安息香酸ナトリウムが粉末又は液体である、請求項11に記載の組成物。
【請求項16】
前記クエン酸が粉末又は液体である、請求項11に記載の組成物。
【請求項17】
請求項11に記載の組成物を吸尽により繊維に適用すること、を備える、方法。
【請求項18】
請求項11に記載の組成物をパディングにより繊維に適用すること、を備える、方法。
【請求項19】
安息香酸、安息香酸の塩及びこれらの組み合わせからなる群から選択される成分と、
バインダと、
を含む、組成物。
【請求項20】
前記バインダがアクリル樹脂を含む、請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
請求項19に記載の組成物を吸尽により繊維に適用すること、を備える、方法。
【請求項22】
請求項19に記載の組成物をパディングにより繊維に適用すること、を備える、方法。
【請求項23】
安息香酸及び/又は前記安息香酸の塩と、任意のバインダと、を混合すること、を備える、方法。
【請求項24】
前記混合された混合物を用いて繊維を吸尽浴中で吸尽すること、をさらに備える、方法。
【請求項25】
吸尽された前記繊維を乾燥すること、をさらに備える、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記吸尽が85℃以上130℃以下の範囲の温度で行われる、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記吸尽が20分以上45分以下の範囲の時間行われる、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
安息香酸ナトリウムと、非安息香酸及び/又は前記非安息香酸の塩と、任意のバインダと、を混合すること、を備える、方法。
【請求項29】
前記非安息香酸が、ソルビン酸、クエン酸、乳酸、酢酸、L-グルタミン酸及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
吸尽浴中で前記混合された混合物を使用して繊維に吸尽すること、をさらに備える、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記吸尽された前記繊維を乾燥すること、をさらに備える、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記吸尽が85℃以上30℃以下の範囲の温度で行われる、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
排気が20分以上45分以下の範囲の時間行われる、請求項30に記載の方法。
【請求項34】
安息香酸及び/又は前記安息香酸の塩と、任意のバインダと、を混合すること、を備える、方法。
【請求項35】
前記混合した混合物を繊維上にパディングすること、をさらに備える、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
硬化させること、をさらに備える、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記硬化が130℃以上160℃以下で45秒以上1分間以下行われる、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
安息香酸ナトリウムと、非安息香酸及び/または前記非安息香酸の塩と、任意のバインダと、を混合すること、
を備える、方法。
【請求項39】
前記非安息香酸が、ソルビン酸、クエン酸、乳酸、酢酸、L-グルタミン酸及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記混合した混合物を繊維上にパディングすること、をさらに備える、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
硬化させること、をさらに備える、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記硬化が130℃以上160℃以下で45秒以上1分間以下行われる、請求項41に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願との相互参照)
本出願は、2021年6月29日に米国特許商標庁に出願された米国仮特許出願第63/216,321号及び2022年6月21日に米国特許商標庁に出願された米国仮特許出願第17/845,924号からの優先権を主張する。その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、臭気制御のための組成物及び方法に関し、より詳細には、繊維上の耐久性のある臭気制御のための組成物及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
繊維衣料における現在の細菌防除は、亜鉛のような金属含有活性剤の使用に大きく依存している。繊維工場における工程排水中のこれらの「重金属」の存在は、環境政策及び規制当局の懸念事項であった。最終的には、繊維表面の臭気や汚れの原因となる細菌を減少させるためにジンクピリチオンを利用することができなくなるであろう。
【0004】
あるいは、第4級アンモニウムシラン、フェノール類、アゾール類などの有機分子を繊維表面の処理に利用することもできる。これらの化学物質の使用には、疎水性を減少させ耐久性を増加させるための広範な処方の努力を要する。
【0005】
本発明は、新たな規制要件を満たし、疎水性を付与せず、良好な耐久性を提供する、繊維基材用の抗菌溶液を提供する。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、繊維上の耐久性のある臭気制御のための組成物及び方法に関する。
【0007】
本発明の実施態様では、組成物が提供される。本組成物は、安息香酸、安息香酸の塩、非安息香酸又は非安息香酸と非安息香酸との塩の組合せと、任意のバインダと、を含む。
【0008】
本発明の一実施形態では、組成物が提供される。本組成物は、安息香酸ナトリウムと、クエン酸と、を含む。
【0009】
本発明の一実施形態では、組成物が提供される。本組成物は、安息香酸、安息香酸の塩及びそれらの組み合わせからなる群から選択される成分と、バインダと、を含む。
【0010】
本発明の一実施形態では、方法が提供される。本方法は、安息香酸及び/又は安息香酸の塩と、任意のバインダと、を混合することを備える。本方法は、混合物を吸尽浴(exhaustion bath)中で使用して繊維に吸尽する(exhausting)ことをさらに備えていてもよい。
【0011】
本発明の一実施形態にでは、方法が提供される。本方法は、安息香酸ナトリウムと、非安息香酸及び/又は非安息香酸の塩と、任意のバインダと、を混合することを備える。本方法は、混合物を吸尽浴中で使用して繊維に吸尽することをさらに備えていてもよい。
【0012】
本発明の一実施態様では、方法が提供される。本方法は、安息香酸及び/又は安息香酸の塩と、任意のバインダと、を混合することを備える。この方法は、混合物を繊維上にパディングする(padding)ことをさらに備えていてもよい。
【0013】
本発明の一実施態様では、方法が提供される。この方法は、安息香酸ナトリウムと、非安息香酸及び/又は非安息香酸の塩と、任意のバインダと、を混合することを備える。本方法は、混合物を繊維上にパディングすることをさらに備えていてもよい。
【0014】
本発明の更なる適用可能な範囲は、以下に提供される詳細な説明から明らかになるであろう。詳細な説明及び具体例は、本発明の好ましい実施形態を示すものではあるが、例示のみを目的とするものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではないことを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態に関する以下の説明は、本質的に単に例示的なものであり、本発明、その適用、または用途を限定することを意図するものではない。以下の説明は、本発明を可能にする開示を提供する目的で、例示としてのみ本明細書に提供されるが、本発明の範囲または実質を限定するものではない。
【0016】
さらに、本開示及び添付の特許請求の範囲で使用される用語「又は」は、排他的な「又は」ではなく、包括的な「又は」を意味することが意図される。すなわち、別段の指定がない限り、または文脈から明らかでない限り、「XはA又はBを採用する」という語句は、自然な包括的順列のいずれかを意味することが意図されている。つまり、「Xは、A又はBを採用する」という語句は、以下のいずれかの場合によって満たされる:Xは、Aを採用する;XはBを採用する;又はXはAとBとの双方を採用する。さらに、本願明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される冠詞「a」及び「an」は、別段の指定がない限り、または文脈から単数形に向けられることが明らかでない限り、一般に「1つまたは複数」を意味すると解釈されるべきである。本明細書及び特許請求の範囲を通じて、以下の用語は、文脈上別段の指示がない限り、少なくとも本明細書において明示的に関連付けられた意味をとる。以下に特定される意味は、必ずしも用語を限定するものではなく、単に用語の例示を提供するものである。a」、「an」、及び「the」の意味は、複数の参照を含む場合があり、「in」の意味は、文脈上そうでないことが明確に示されない限り、「in」、「at」、及び/又は「on」を含む場合がある。本明細書で使用される「一実施形態では」という語句は、必ずしも同じ実施形態を指すとは限らないが、そうであってもよい。
【0017】
本発明は、繊維加工温度、水分散性、酢酸との相溶性、及び低い皮膚毒性プロファイルの要請に耐えるのに適した組成物を提供する。
【0018】
本発明の一実施形態では、組成物は、安息香酸、安息香酸の塩、非安息香酸、非安息香酸の塩及びこれらの組み合わせからなる群から選択される成分を含む。組成物は、任意のバインダをさらに含んでいてもよい。
【0019】
安息香酸の塩の非限定的な例は、安息香酸ナトリウムである。
【0020】
非安息香酸の非限定的な例は、ソルビン酸、クエン酸、乳酸、酢酸、L-グルタミン酸又はこれらの組み合わせである。
【0021】
非安息香酸の塩の非限定的な例は、ソルビン酸カリウム、クエン酸三ナトリウム及びこれらの組み合わせである。
【0022】
好ましくは、バインダはアクリル樹脂を含む。
【0023】
本発明の好ましい態様では、組成物は、安息香酸ナトリウムと非安息香酸との組合せを含む。例えば、安息香酸ナトリウムと、ソルビン酸、クエン酸、乳酸、酢酸、L-グルタミン酸及びこれらの組み合わせからなる群から選択される非安息香酸と、の組合せである。
【0024】
驚くべきことに、安息香酸ナトリウムと非安息香酸との組合せにより、繊維に適用した場合の防臭効果及び家庭洗濯に対する耐久性に関して相乗効果が達成されることが見出された。安息香酸ナトリウムと非安息香酸との質量比は1:3以上10:1以下の範囲である。
【0025】
好ましくは、組成物は安息香酸ナトリウムとクエン酸とを含む。安息香酸ナトリウムとクエン酸とを含む組成は、好ましくは、1:3以上10:1以下の範囲の質量比である。例えば、以下に実施する実験では、安息香酸ナトリウムとクエン酸の比率を1:1で例示する。組成物は、粉末形態、液体形態、またはそれらの組み合わせであってもよい。好ましくは、組成物は粉末形態であるが、液体形態でも適用可能である。組成物の成分は、粉末形態、液体形態、またはそれらの組み合わせのいずれかで、混合物として、または別々に添加することができる。
【0026】
本発明の一態様では、調製方法及び/又は使用方法が提供される。パディング又は吸尽を含むがこれらに限定されない、任意の数の繊維への適用または処理方法を使用することができる。
【0027】
本発明の方法は、本発明の組成物を、吸尽により繊維に適用することからなる。例えば、この方法は、安息香酸(及び/又は安息香酸の塩)と、又は、安息香酸ナトリウムと非安息香酸(及び/又は非安息香酸の塩)と、任意のバインダと、を吸尽浴に添加すること;布地などの繊維に吸尽すること;及び乾燥すること、を含む。吸尽は、好ましくは、85℃以上130℃以下の範囲の温度で、及び/又は20分以上45分以下の範囲の時間で行われる。
【0028】
本発明の方法は、組成物をパディングにより繊維に適用することを備える。例えば、本方法は、安息香酸(及び/又は安息香酸の塩)と、又は、安息香酸ナトリウムと非安息香酸(及び/又は非安息香酸の塩)と、任意のバインダと、をパディング浴に添加すること;布地などの繊維上に組成物をパディングすること;及び130℃以上160℃以下で45秒以上1分間以下硬化することからなる。
【0029】
バインダは任意であり、最終的な繊維製品の洗濯耐久性の要求に応じて添加することができる。好ましくは、バインダはアクリル系バインダである。しかしながら、バインダを含有することにより、既に予期していなかった抗菌効果が増強されることが意外にも見出された。
【0030】
繊維材料上の細菌制御は、洗濯工程によって活性化され、増強され得る。本発明の利点は、本発明の組成物は非危険物であり、繊維製造のほとんどの形態に適用可能であることである。
【0031】
(実施例1)
【0032】
アクリルバインダを有する安息香酸を100%ポリエステルにパディングした。AATCC TM100に従って、家庭洗濯(HL)前及び25回の家庭洗濯(HL)後の抗菌効力を試験した。試験に使用した細菌は肺炎桿菌(Kleb pneumoniae)である。データを表1に示す。0HLと25HLの両方で有意な対数減少が観察され、データは異なるランで再現可能であった。
【0033】
【表1】
【0034】
(実施例2)
【0035】
本実施例は、安息香酸ナトリウム及び非安息香酸からなる組成物を使用した吸尽の結果を示す。使用した非安息香酸はクエン酸であった。本組成物を100%ポリエステルに適用した。結果はミルトライアルから得られた。試験条件は、生地の質量(on weight of fabric)(o.w.f.)に基づいて16%を塗布し、安息香酸ナトリウムとクエン酸の比率を1:1とした。データを表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】
100%ポリエステルについて、AATCC TM100に従って吸尽効力を試験した。洗濯前の有効性は検出されなかった。肺炎桿菌(Kleb pneumoniae)と黄色ブドウ球菌(Staphylococcus
aureus)の両方の減少率は、洗濯時間と共に増加した。
【0038】
したがって、本発明が広範な有用性及び適用を受け得ることは、当業者には容易に理解されるであろう。本明細書に記載されたもの以外の本発明の多くの実施形態及び適応、ならびに多くの変形、改変及び同等の配置は、本発明の実質または範囲から逸脱することなく、本発明及びその前述の説明から明らかであるか、またはそれによって合理的に示唆されるであろう。従って、本明細書において本発明をその好ましい実施形態に関連して詳細に説明してきたが、この開示は本発明の例示的かつ例示的なものに過ぎず、単に本発明の完全かつ有効な開示を提供する目的でなされたものであることを理解されたい。前述の開示は、本発明を限定すること、または他の実施形態、適応、変形、修正、及び同等の配置を排除することを意図するものではなく、また解釈されるものでもない。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0038】
したがって、本発明が広範な有用性及び適用を受け得ることは、当業者には容易に理解されるであろう。本明細書に記載されたもの以外の本発明の多くの実施形態及び適応、ならびに多くの変形、改変及び同等の配置は、本発明の実質または範囲から逸脱することなく、本発明及びその前述の説明から明らかであるか、またはそれによって合理的に示唆されるであろう。従って、本明細書において本発明をその好ましい実施形態に関連して詳細に説明してきたが、この開示は本発明の例示的かつ例示的なものに過ぎず、単に本発明の完全かつ有効な開示を提供する目的でなされたものであることを理解されたい。前述の開示は、本発明を限定すること、または他の実施形態、適応、変形、修正、及び同等の配置を排除することを意図するものではなく、また解釈されるものでもない。
なお、本明細書は国際出願時における以下の構成を含む。
[1]安息香酸の塩と、
非安息香酸、前記非安息香酸の塩又は前記非安息香酸と前記非安息香酸の塩との組み合わせと、
任意のバインダと、
を含む、組成物。
[2] 前記安息香酸の塩が安息香酸ナトリウムである、[1]に記載の組成物。
[3] 前記非安息香酸が、ソルビン酸、クエン酸、乳酸、酢酸、L-グルタミン酸及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、[1]に記載の組成物。
[4] 前記非安息香酸の塩が、ソルビン酸カリウム、クエン酸三ナトリウム及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、[1]に記載の組成物。
[5] 前記バインダがアクリル樹脂を含む、[1]に記載の組成物。
[6] 前記安息香酸ナトリウムが、前記非安息香酸、前記非安息香酸の塩又は前記非安息香酸と前記非安息香酸の塩との組み合わせに対して質量比で1:3以上10:1以下である、[2]に記載の組成物。
[7] 前記安息香酸の塩が粉末又は液体である、[1]に記載の組成物。
[8] 前記非安息香酸、前記非安息香酸の塩又は前記非安息香酸と前記非安息香酸の塩との組み合わせが粉末又は液体である、[1]に記載の組成物。
[9] [1]に記載の組成物を吸尽により繊維に適用すること、を備える、方法。
[10] [1]に記載の組成物をパディングにより繊維に適用すること、を備える、方法。
[11] 安息香酸ナトリウムと、
クエン酸と、
を含む、組成物。
[12] バインダをさらに含む、[11]に記載の組成物。
[13] 前記バインダがアクリル樹脂を含む、[12]に記載の組成物。
[14] 前記安息香酸ナトリウムが前記クエン酸に対して質量比で1:3以上10:1以下である、[11]に記載の組成物。
[15] 前記安息香酸ナトリウムが粉末又は液体である、[11]に記載の組成物。
[16] 前記クエン酸が粉末又は液体である、[11]に記載の組成物。
[17] [11]に記載の組成物を吸尽により繊維に適用すること、を備える、方法。
[18] [11]に記載の組成物をパディングにより繊維に適用すること、を備える、方法。
[19] 安息香酸、安息香酸の塩及びこれらの組み合わせからなる群から選択される成分と、
バインダと、
を含む、組成物。
[20] 前記バインダがアクリル樹脂を含む、[19]に記載の組成物。
[21] [19]に記載の組成物を吸尽により繊維に適用すること、を備える、方法。
[22] [19]に記載の組成物をパディングにより繊維に適用すること、を備える、方法。
[23] 安息香酸及び/又は前記安息香酸の塩と、任意のバインダと、を混合すること、を備える、方法。
[24] 前記混合された混合物を用いて繊維を吸尽浴中で吸尽すること、をさらに備える、方法。
[25] 吸尽された前記繊維を乾燥すること、をさらに備える、[24]に記載の方法。
[26] 前記吸尽が85℃以上130℃以下の範囲の温度で行われる、[24]に記載の方法。
[27] 前記吸尽が20分以上45分以下の範囲の時間行われる、[24]に記載の方法。
[28] 安息香酸ナトリウムと、非安息香酸及び/又は前記非安息香酸の塩と、任意のバインダと、を混合すること、を備える、方法。
[29] 前記非安息香酸が、ソルビン酸、クエン酸、乳酸、酢酸、L-グルタミン酸及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、[28]に記載の方法。
[30] 吸尽浴中で前記混合された混合物を使用して繊維に吸尽すること、をさらに備える、[28]に記載の方法。
[31] 前記吸尽された前記繊維を乾燥すること、をさらに備える、[30]に記載の方法。
[32] 前記吸尽が85℃以上30℃以下の範囲の温度で行われる、[30]に記載の方法。
[33] 排気が20分以上45分以下の範囲の時間行われる、[30]に記載の方法。
[34] 安息香酸及び/又は前記安息香酸の塩と、任意のバインダと、を混合すること、を備える、方法。
[35] 前記混合した混合物を繊維上にパディングすること、をさらに備える、[34]に記載の方法。
[36] 硬化させること、をさらに備える、[35]に記載の方法。
[37] 前記硬化が130℃以上160℃以下で45秒以上1分間以下行われる、[35]に記載の方法。
[38] 安息香酸ナトリウムと、非安息香酸及び/または前記非安息香酸の塩と、任意のバインダと、を混合すること、
を備える、方法。
[39] 前記非安息香酸が、ソルビン酸、クエン酸、乳酸、酢酸、L-グルタミン酸及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、[38]に記載の方法。
[40] 前記混合した混合物を繊維上にパディングすること、をさらに備える、[38]に記載の方法。
[41] 硬化させること、をさらに備える、[40]に記載の方法。
[42] 前記硬化が130℃以上160℃以下で45秒以上1分間以下行われる、[41]に記載の方法。
【国際調査報告】