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特表2024-524425ユーザ装置、無線アクセスネットワークノード、及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】ユーザ装置、無線アクセスネットワークノード、及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/30 20180101AFI20240628BHJP
   H04W 76/19 20180101ALI20240628BHJP
   H04W 72/52 20230101ALI20240628BHJP
   H04W 72/20 20230101ALI20240628BHJP
【FI】
H04W76/30
H04W76/19
H04W72/52
H04W72/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580754
(86)(22)【出願日】2021-07-02
(85)【翻訳文提出日】2024-02-28
(86)【国際出願番号】 CN2021104387
(87)【国際公開番号】W WO2023272744
(87)【国際公開日】2023-01-05
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ワン ダー
(72)【発明者】
【氏名】ワン ガン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA11
5K067DD34
5K067EE02
5K067EE10
5K067HH21
(57)【要約】
本開示の例示的な実施形態は、スモールデータ送信に関する。しかしながら、本開示によれば、スモールデータ送信についてのデータ量を算出する際に、前に記憶されたデータは考慮されないので、その結果、正しいデータ量値を得ることができる。さらに、端末装置は、スモールデータ送信についてのデータ量を算出する前に、新規データの量に関する情報を取得してもよい。さらに、スモールデータ送信中に、報告されるバッファ状態報告は、残りのスモールデータ送信データの実際の状態を示してもよい。さらに、端末装置が、4ステップランダムアクセスプロシージャを介してスモールデータ送信データを送信することに失敗した場合、端末装置は、適切に4ステップランダムアクセススモールデータ送信にフォールバックしてもよい。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置において、スモールデータ送信用に設定された少なくとも1つの無線ベアラについての記憶されたデータを破棄することと、
前記記憶されたデータを破棄した後に、スモールデータ送信を実行するか否かを決定するために、前記端末装置により使用されるデータ量を算出することと、
を含む、
通信方法。
【請求項2】
スモールデータ送信用に設定された少なくとも1つの無線ベアラについての前記記憶されたデータを破棄することは、
スモールデータ送信用に設定された少なくとも1つの無線ベアラに関する情報を含むメッセージであって、無線リソース制御接続を一時停止するためのメッセージをネットワーク装置から受信した場合に、又は、前記端末装置が非アクティブ状態であるとき、すべての新規データがスモールデータ送信用に設定された前記少なくとも1つの無線ベアラからのものであると決定した場合に、スモールデータ送信用に設定された前記少なくとも1つの無線ベアラについての前記記憶されたデータを破棄すること
を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記無線リソース制御接続を一時停止するための前記メッセージは、スモールデータ送信用に設定された前記少なくとも1つの無線ベアラについての前記記憶されたデータが破棄されることを示す指示をさらに含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記指示は、
パケットデータコンバージェンスプロトコル上の破棄(discardOnPDCP)、
パケットデータコンバージェンスプロトコルの再確立(reestablishPDCP)、又は
無線リソース制御の再確立(reestablishRLC)、
のうちの一つの情報要素である、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
破棄される前記記憶されたデータは、前記端末装置の層2エンティティにおいて記憶され、前記端末装置の前記層2エンティティは、無線リンク制御エンティティ又はパケットデータコンバージェンスプロトコルエンティティである、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
スモールデータ送信用に設定された前記少なくとも1つの無線ベアラについての前記記憶されたデータを破棄することは、
前記端末装置の前記層2エンティティにおいて、スモールデータ送信用に設定された前記少なくとも1つの無線ベアラについての再確立プロシージャを実行すること、又は
パケットデータコンバージェンスプロトコルサービスデータユニットを破棄するプロシージャを実行すること、
のうちの少なくとも1つを含む、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つの無線ベアラについての前記記憶されたデータは、
少なくとも1つの無線リンク制御サービスデータユニット、
少なくとも1つの無線リンク制御サービスデータユニットセグメント、
少なくとも1つの無線リンク制御プロトコルデータユニット、
少なくとも1つのパケットデータコンバージェンスプロトコルサービスデータユニット、又は
少なくとも1つのパケットデータコンバージェンスプロトコルプロトコルデータユニット、
のうちの少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ネットワーク装置において、無線リソース制御接続を一時停止するためのメッセージを端末装置に送信することを含み、
前記メッセージは、
前記無線ベアラのうちの、スモールデータ送信用に前記ネットワーク装置により設定された少なくとも1つの無線ベアラに関する情報と、
スモールデータ送信用に設定された前記少なくとも1つの無線ベアラについての前記記憶されたデータを破棄するように前記端末装置に指示する指示と、
を含む、
通信方法。
【請求項9】
端末装置において、ネットワークに送信される必要のある新規データの量に関する情報であって、パケットデータコンバージェンスプロトコル層よりも上位の前記端末装置の層から、スモールデータ送信を実行するか否かを決定するための前記端末装置により使用されるデータ量の算出を担当する前記端末装置の層に提供される情報を取得することと、
すべての前記新規データがスモールデータ送信用に設定された少なくとも1つの無線ベアラからのものである場合、前記データ量の算出を担当する前記層において、前記情報に少なくとも部分的に基づいて、前記データ量を算出することと、
を含む、
通信方法。
【請求項10】
前記データ量の算出を担当する前記層は、媒体アクセス制御層又は無線リソース制御層であり、
前記パケットデータコンバージェンスプロトコル層よりも上位の前記層は、非アクセス層又はサービスデータアダプテーションプロトコル(service data adaptation protocol)層である、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
すべての新規データが少なくとも1つの無線ベアラからのものであることを端末装置が検出した場合に、非アクティブ状態である前記端末装置において、スモールデータ送信用に設定された前記少なくとも1つの無線ベアラを再開することと、
スモールデータ送信を実行するか否かを決定するために、前記端末装置により使用されるデータ量を算出することと、
を含む、
通信方法。
【請求項12】
前記スモールデータ送信を実行しないとの決定に従って、スモールデータ送信用に設定された前記少なくとも1つの無線ベアラを一時停止することをさらに含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
ネットワーク装置とスモールデータ送信を実行している端末装置において、
スモールデータ送信用に設定された無線ベアラ、
一時停止されていない無線ベアラ、
スモールデータ送信用に設定された前記無線ベアラに対応する論理チャネル、又は
一時停止されていない前記無線ベアラに対応する論理チャネル、
のうちの少なくとも1つに関連付けられるバッファ状態を示すバッファ状態報告を生成することと、
前記バッファ状態報告を前記ネットワーク装置に送信することと、
を含む、
通信方法。
【請求項14】
論理チャネルグループが、一時停止される無線ベアラに対応する少なくとも1つの論理チャネルと、一時停止されていない無線ベアラに対応する少なくとも1つの別の論理チャネルとを含む場合に、ネットワーク装置とスモールデータ送信を実行している端末装置において、
スモールデータ送信用に設定されていない無線ベアラ、
一時停止される無線ベアラ、
スモールデータ送信用に設定されていない前記無線ベアラに対応する論理チャネル、又は
一時停止される前記無線ベアラに対応する論理チャネル、
のうちの少なくとも1つを考慮せずに、前記論理チャネルグループについてのバッファ状態報告を生成することと、
前記バッファ状態報告を前記ネットワーク装置に送信することと、
を含む、
通信方法。
【請求項15】
ネットワーク装置において、少なくとも1つの論理チャネルグループに含まれる複数の論理チャネルに対応する少なくとも1つの無線ベアラをスモールデータ送信用に端末装置のために設定することであって、前記少なくとも1つの論理チャネルグループに含まれる各論理チャネルがスモールデータ送信用に設定された無線ベアラに対応することと、
前記設定された結果を前記端末装置に示すことと、
を含む、
通信方法。
【請求項16】
前記設定された結果を端末装置に示すことは、
無線リソース制御解放メッセージ、
無線リソース制御設定メッセージ、又は
無線リソース制御再設定メッセージ、
のうちの1つを介して、前記端末装置に前記設定された結果を送信することにより、前記設定された結果を前記端末装置に示すことを含む、
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
スモールデータ送信のための4ステップランダムアクセスプロシージャリソースとスモールデータ送信のための2ステップランダムアクセスプロシージャリソースとの両方を有するように端末装置が設定されている場合、前記端末装置において、前記端末装置により前記スモールデータ送信のための2ステップランダムアクセスプロシージャのメッセージAを送信する最大回数を示すパラメータをネットワーク装置から受信することと、
前記最大回数に基づいて、前記ネットワーク装置と前記スモールデータ送信を実行することと、
を含む、
通信方法。
【請求項18】
前記最大回数に基づいて、前記ネットワーク装置と前記スモールデータ送信を実行することは、
前記スモールデータ送信のための2ステップランダムアクセスプロシージャのメッセージAを送信することに失敗した回数が前記最大回数を超えた場合、前記スモールデータ送信のための4ステップランダムアクセスプロシージャを実行するようにフォールバックすることにより前記スモールデータ送信を実行することであって、前記4ステップランダムアクセスプロシージャは、前記2ステップステップランダムアクセスプロシージャ用に設定された同じプリアンブルグループを再利用することを含む、
請求項17に記載の方法。
【請求項19】
スモールデータ送信のための4ステップランダムアクセスプロシージャリソースとスモールデータ送信のための2ステップランダムアクセスプロシージャリソースとの両方を有するように端末装置が設定されている場合、ネットワーク装置において、前記端末装置によりスモールデータ送信のための2ステップランダムアクセスプロシージャのメッセージAを送信する最大回数を示すパラメータを前記端末装置に送信すること、
を含む、
通信方法。
【請求項20】
プロセッサと、
前記プロセッサに結合され、命令を記憶するメモリと、
を備え、
前記命令が前記プロセッサにより実行された場合、請求項1乃至7、請求項9乃至14、請求項17、及び請求項18のいずれか一項に記載の方法を実行する、
端末装置。
【請求項21】
プロセッサと、
前記プロセッサに結合され、命令を記憶するメモリと、
を備え、
前記命令が前記プロセッサにより実行された場合、請求項8、15、16、及び19のいずれか一項に記載の方法を実行する、
ネットワーク装置。
【請求項22】
少なくとも一つのプロセッサ上で実行された場合、前記少なくとも一つのプロセッサに、請求項1乃至7、請求項9乃至14、請求項17、及び請求項18のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を記憶する、
コンピュータ可読媒体。
【請求項23】
少なくとも一つのプロセッサ上で実行された場合、前記少なくとも一つのプロセッサに、請求項8、15、16、及び19のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を記憶する、
コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、全体として電気通信の分野に関し、特に、通信方法、装置、及び媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
端末装置の電力消費は、従来の無線通信システムにおいて焦点となっている。端末装置の電力消費を低減させるために、端末装置をいくつかの省電力モード/状態(例えば、非アクティブ状態)に設定してもよいことが提案されている。非アクティブ状態である端末装置については、通常のデータ送信を一時停止することが提案されている。一般的に言うと、非アクティブ状態である端末装置がネットワーク装置と正常な送信を実行する必要がある場合、端末装置はネットワーク装置との接続を再開する(つまり、ウェイクアップして接続状態に移行する)しかない。
【0003】
電力消費をさらに低減させるために、第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP:third Generation Partnership Project(登録商標))の作業項目により、非アクティブ状態である端末装置のためのスモールデータ送信(SDT:small data transmission)を可能にする解決策が提案された。SDTを使用することにより、非アクティブ状態である端末装置は、元のUL送信に続くアップリンク(UL)送信及びダウンリンク(DL)送信を有効化しながら、非アクティブモードを維持することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
全体として、本開示の例示的な実施形態は、非アクティブ状態である装置のための通信の解決策を提供する。請求項の範囲に含まれない実施形態(もしあれば)は、本開示の様々な実施形態を理解するのに有用な例として解釈される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様において、通信方法が提供される。前記方法は、端末装置において、スモールデータ送信用に設定された少なくとも1つの無線ベアラについての記憶されたデータを破棄することと、前記記憶されたデータを破棄した後に、スモールデータ送信を実行するか否かを決定するために、前記端末装置により使用されるデータ量を算出することと、を含む。
【0006】
第2の態様において、通信方法が提供される。前記方法は、ネットワーク装置において、端末装置に、無線リソース制御接続を一時停止するためのメッセージを送信することを含み、前記メッセージは、前記無線ベアラのうちの、スモールデータ送信用に前記ネットワーク装置により設定された少なくとも1つの無線ベアラに関する情報と、スモールデータ送信用に設定された前記少なくとも1つの無線ベアラについての前記記憶されたデータを破棄するように前記端末装置に指示する指示と、を含む。
【0007】
第3の態様において、通信方法が提供される。前記方法は、端末装置において、ネットワークに送信される必要のある新規データの量に関する情報であって、前記パケットデータコンバージェンスプロトコル層よりも上位の前記端末装置の層から、スモールデータ送信を実行するか否かを決定するための前記端末装置により使用されるデータ量の算出を担当する前記端末装置の層に提供される情報を取得することと、すべての前記新規データがスモールデータ送信用に設定された少なくとも1つの無線ベアラからのものである場合、前記データ量の算出を担当する前記層において、前記情報に少なくとも部分的に基づいて前記データ量を算出することと、を含む。
【0008】
第4の態様において、通信方法が提供される。前記方法は、すべての新規データが少なくとも1つの無線ベアラからのものであることを端末装置が検出した場合に、非アクティブ状態である前記端末装置において、スモールデータ送信用に設定された前記少なくとも1つの無線ベアラを再開することと、スモールデータ送信を実行するか否かを決定するために、前記端末装置により使用されるデータ量を算出することと、を含む。
【0009】
第5の態様において、通信方法が提供される。前記方法は、ネットワーク装置とスモールデータ送信を実行している端末装置において、スモールデータ送信用に設定された無線ベアラ、一時停止されない無線ベアラ、スモールデータ送信用に設定された前記無線ベアラに対応する論理チャネル、又は一時停止されない前記無線ベアラに対応する論理チャネル、のうちの少なくとも1つに関連付けられるバッファ状態を示すバッファ状態報告を生成することと、前記バッファ状態報告を前記ネットワーク装置に送信することと、を含む。
【0010】
第6の態様において、通信方法が提供される。前記方法は、論理チャネルグループが、一時停止される無線ベアラに対応する少なくとも1つの論理チャネルと、一時停止されない無線ベアラに対応する少なくとも1つの別の論理チャネルとを含む場合に、ネットワーク装置とスモールデータ送信を実行している端末装置において、スモールデータ送信用に設定されていない無線ベアラ、一時停止される無線ベアラ、スモールデータ送信用に設定されていない前記無線ベアラに対応する論理チャネル、又は一時停止される前記無線ベアラに対応する論理チャネル、のうちの少なくとも1つを考慮せずに、前記論理チャネルグループについてのバッファ状態報告を生成することと、前記バッファ状態報告を前記ネットワーク装置に送信することと、を含む。
【0011】
第7の態様において、通信方法が提供される。前記方法は、ネットワーク装置において、端末装置のために、少なくとも1つの論理チャネルグループに含まれる複数の論理チャネルに対応する少なくとも1つの無線ベアラをスモールデータ送信用に設定することであって、前記少なくとも1つの論理チャネルグループに含まれる各論理チャネルがスモールデータ送信用に設定された無線ベアラに対応することと、前記設定された結果を前記端末装置に示すことと、を含む。
【0012】
第8の態様において、通信方法が提供される。前記方法は、スモールデータ送信のための4ステップランダムアクセスプロシージャリソースとスモールデータ送信のための2ステップランダムアクセスプロシージャリソースとの両方を有するように端末装置が設定されている場合、前記端末装置において、前記端末装置により前記スモールデータ送信のための2ステップランダムアクセスプロシージャのメッセージAを送信する最大回数を示すパラメータをネットワーク装置から受信することと、前記最大回数に基づいて、前記ネットワーク装置とスモールデータ送信を実行することと、を含む。
【0013】
第9の態様において、通信方法が提供される。前記方法は、スモールデータ送信のための4ステップランダムアクセスプロシージャリソースとスモールデータ送信のための2ステップランダムアクセスプロシージャリソースとの両方を有するように端末装置が設定されている場合、ネットワーク装置において、前記端末装置に、前記端末装置によりスモールデータ送信のための2ステップランダムアクセスプロシージャのメッセージAを送信する最大回数を示すパラメータを送信することを含む。
【0014】
第10の態様において、端末装置が提供される。前記端末装置は、プロセッサと、前記プロセッサに結合され、命令を記憶しているメモリと、を備え、前記命令が前記プロセッサにより実行された場合、前記端末装置は、前記第1の態様に記載の方法を実行する。
【0015】
第11の態様において、ネットワーク装置が提供される。前記ネットワーク装置は、プロセッサと、前記プロセッサに結合され、命令を記憶しているメモリと、を備え、前記命令が前記プロセッサにより実行された場合、前記ネットワーク装置は、前記第2の態様に記載の方法を実行する。
【0016】
第12の態様において、端末装置が提供される。前記端末装置は、プロセッサと、前記プロセッサに結合され、命令を記憶しているメモリと、を備え、前記命令が前記プロセッサにより実行された場合、前記端末装置は、前記第3の態様に記載の方法を実行する。
【0017】
第13の態様において、端末装置が提供される。前記端末装置は、プロセッサと、前記プロセッサに結合され、命令を記憶しているメモリと、を備え、前記命令が前記プロセッサにより実行された場合、前記端末装置は、前記第4の態様に記載の方法を実行する。
【0018】
第14の態様において、端末装置が提供される。前記端末装置は、プロセッサと、前記プロセッサに結合され、命令を記憶しているメモリ、とを備え、前記命令が前記プロセッサにより実行された場合、前記端末装置は、前記第5の態様に記載の方法を実行する。
【0019】
第15の態様において、端末装置が提供される。前記端末装置は、プロセッサと、前記プロセッサに結合され、命令を記憶しているメモリ、とを備え、前記命令が前記プロセッサにより実行された場合、前記端末装置は、前記第6の態様に記載の方法を実行する。
【0020】
第16の態様において、ネットワーク装置が提供される。前記ネットワーク装置は、プロセッサと、前記プロセッサに結合され、命令を記憶しているメモリと、を備え、前記命令が前記プロセッサにより実行された場合、前記ネットワーク装置は、前記第7の態様に記載の方法を実行する。
【0021】
第17の態様において、端末装置が提供される。前記端末装置は、プロセッサと、前記プロセッサに結合され、命令を記憶しているメモリと、を備え、前記命令が前記プロセッサにより実行された場合、前記端末装置は、前記第8の態様に記載の方法を実行する。
【0022】
第18の態様において、ネットワーク装置が提供される。前記ネットワーク装置は、プロセッサと、前記プロセッサに結合され、命令を記憶しているメモリと、を備え、前記命令が前記プロセッサにより実行された場合、前記ネットワーク装置は、前記第9の態様に記載の方法を実行する。
【0023】
第19の態様において、少なくとも1つのプロセッサ上で実行された場合、前記少なくとも1つのプロセッサに、上記第1~第9の態様のいずれか一つに記載の方法を実行させる命令を記憶しているコンピュータ可読媒体が提供される。
【0024】
発明の概要部分は、本開示の実施形態の重要又は基本的な特徴を特定することも、本開示の範囲を限定することも意図していないことを理解すべきである。本開示のその他の特徴は、以下の説明により容易に理解することができるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
添付図面において本開示のいくつかの実施形態をさらに詳細に説明することで、本開示の上述の及びその他の目的、特徴及び利点を、さらに明らかにする。
図1A】SDTのためのシグナリングフローを示す図である。
図1B】SDTのためのシグナリングフローを示す図である。
図2】本開示の例示的な実施形態を実施可能な例示的な通信環境を示す図である。
図3】SDTについてのデータ量を算出するために提案された方法を示す図である。
図4】本開示のいくつかの実施形態にかかる、SDTについてのデータ量を算出するためのプロセスを示すシグナリング図である。
図5A】本開示のいくつかの実施形態にかかる、記憶されたデータを処理するための例示的な方法を示す図である。
図5B】本開示のいくつかの実施形態にかかる、記憶されたデータを処理するための例示的な方法を示す図である。
図6】本開示のいくつかの実施形態にかかる、記憶されたデータを処理するために端末装置により実行される例示的な方法を示す図である。
図7】本開示のいくつかの実施形態にかかる、記憶されたデータを処理するためにネットワーク装置により実行される例示的な方法を示す図である。
図8】本開示のいくつかの実施形態にかかる、新規データの量を取得するために端末装置により実行される例示的な方法を示す図である。
図9】本開示のいくつかの実施形態にかかる、新規データの量を取得するための例示的な方法を示す図である。
図10】本開示のいくつかの実施形態にかかる、RSを事前に再開するために端末装置により実行される例示的な方法を示す図である。
図11】本開示のいくつかの実施形態にかかる、RSを事前に再開するために端末装置により実行される例示的な方法を示す図である。
図12】本開示のいくつかの実施形態にかかる、バッファ状態報告(BSR:buffer status report)を処理するためのシグナリング図である。
図13】本開示のいくつかの実施形態にかかる、BSRを処理するための例示的な方法を示す図である。
図14】本開示のいくつかの実施形態にかかる、BSRを処理するための別の例示的な方法を示す図である。
図15】本開示のいくつかの実施形態にかかる、BSRを処理するためのさらに別の例示的な方法を示す図である。
図16】本開示のいくつかの実施形態にかかる、4ステップランダムアクセス(RA:random access)に基づくSDTプロシージャにフォールバックするためのプロセスを示すシグナリング図である。
図17】本開示のいくつかの実施形態にかかる、端末装置により実行される4ステップRAに基づくSDTプロシージャにフォールバックするための例示的な方法を示す図である。
図18】本開示のいくつかの実施形態にかかる、ネットワーク装置により実行される4ステップRAに基づくSDTプロシージャにフォールバックするための例示的な方法を示す図である。
図19】本開示の例示的な実施形態を実現するのに適した機器の概略ブロック図である。 図中、同一又は類似の参照番号は、同一又は類似の要素を表す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
ここで、いくつかの例示的実施形態を参照して、本開示の原理を説明する。これらの実施形態は、説明のためにのみ記載され、当業者が本開示を理解し、実施するのを助けるものであり、本開示の範囲に関するいかなる限定も示唆しないことを理解すべきである。本明細書で説明される実施形態は、以下で説明される方法とは異なる様々な方法で実施することができる。
【0027】
以下の説明及び特許請求の範囲において、別途定義されていない限り、本文で使用されるすべての技術的及び科学的用語は、本開示の当業者が一般に理解するものと同一の意味を有する。
【0028】
本開示における「一つの実施形態」、「実施形態」、「例示的な実施形態」等への参照は、説明された実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を含むことができることを示すが、各実施形態が必ずしも該特定の特徴、構造、又は特性を含むとは限らない。さらに、このようなフレーズは、必ずしも同じ実施形態を指すとは限らない。さらに、実施形態に関連して特定の特徴、構造又は特性を説明する場合、明示的に説明されているか否かにかかわらず、他の実施形態に関連してかかる特徴、構造又は特性に影響を与えることは当業者の知識の範囲内であると考えられる。
【0029】
用語「第1」及び「第2」などは本明細書では様々な要素を説明することに用いることができるが、これらの要素はこれらの用語により制限されるべきではないことを理解すべきである。これらの用語は、一つの要素を別の要素から区別するためにのみ使用される。例えば、例示的な実施形態の範囲を逸脱することなく、第1の要素を第2の要素と名付けてもよく、そして同様に、第2の要素を第1の要素と名付けてもよい。本明細書で使用されるように、用語「及び/又は」は、記載された用語のうちの一つ又は複数の任意及びすべての組み合わせを含む。
【0030】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的のためだけに使用され、例示的な実施形態を限定することを意図していない。本明細書で使用される単数形「1つ」、及び「前記」は、文脈に明示的に示されていない限り、複数形も含まれる。本明細書で使用される場合、用語「含む」、「包含する」、「有する」、「具備する」、「備える」、及び/又は「持つ」は、記載された特徴、要素、及び/又は構成部品などの存在を指定するが、一つ又は複数のその他の特徴、要素、構成部品、及び/又はそれらの組み合わせの存在又は追加を除外しないことをさらに理解すべきである。
【0031】
いくつかの例において、値、プロシージャ、又は機器は、「最良」、「最低」、「最高」、「最小」、「最大」などと称される。このような説明は、多くの使用される機能的代替案の中から選択することができることを示すことを意図しており、そして、このような選択は、他の選択より良く、より小さく、より高い必要がなく、又はそのほかの点でより好ましい必要はないことを理解することができるはずである。
【0032】
本明細書で使用される「ネットワーク装置」という用語は、端末装置が通信可能なセル又はカバレッジを提供又はホストすることのできる装置を意味する。ネットワーク装置の例としては、ノードB(NodeB又はNB)、進化型ノードB(eNodeB又はeNB)、New RadioアクセスのノードB(gNB)、リモートラジオユニット(RRU)、ラジオヘッド(RH)、リモートラジオヘッド(RRH)、フェムトノード、ピコノードなどの低電力ノード、衛星ネットワーク装置、航空機ネットワーク装置などを含むが、これらに限定されない。以下では、説明のために、ネットワーク装置の例として、eNBを参照して、いくつかの例示的な実施形態を説明する。
【0033】
本明細書で使用されるように、用語「端末装置」は、無線通信できる可能性のあるあらゆるエンド装置を指す。限定ではなく例として、端末装置は、通信装置、ユーザ装置(UE)、加入者局(Subscriber Station、SS)、携帯加入者局(Portable Subscriber Station)、移動局(MS)、又はアクセス端末(Access Terminal、AT)と称されてもよい。端末装置は、携帯電話、セルラー電話、スマートフォン、ボイスオーバーIP(voice over IP、VoIP)電話、無線ローカルループ電話、タブレット、ウェアラブル端末装置、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)、ポータブルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、デジタルカメラ等の撮像端末装置、ゲーム端末装置、音楽保存再生装置、車載無線端末装置、無線エンドポイント、移動局、ラップトップ組み込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、USBドングル、スマート装置、無線カスタマ構内設備(CPE)、モノのインターネット(IoT)装置、腕時計又はその他のウェアラブル装置、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、車両、無人機、医療装置及び応用(例えば、遠隔手術)、産業装置及び応用(例えば、産業用及び/又は自動化処理チェーン環境で動作するロボット及び/又は他の無線装置)、家庭用電子装置、商業用及び/又は産業無線ネットワーク上で動作する装置などを含むことができるが、これらに限定されない。以下の説明では、用語「端末装置」、「通信装置」、「端末」、「ユーザ機器」及び「UE」は、互換的に使用されてもよい。
【0034】
本明細書で使用されるように、「通信ネットワーク」という用語は、New Radio(NR)、ロングタームエボリューション(LTE: Long Term Evolution)、LTE-Advanced(LTE-A)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA:Wideband Code Division Multiple Access(登録商標))、高速パケットアクセス(HSPA:High-Speed Packet Access)、狭帯域モノのインターネット(NB-IoT:Narrow Band Internet of Things)などのような、任意の適切な通信規格に準拠するネットワークを意味する。さらに、通信ネットワークにおける端末装置とネットワーク装置との間の通信は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、第5世代(5G)通信プロトコル、及び/又は現在知られている、又は将来開発される任意の他のプロトコルを含むがこれらに限定されない任意の適切な世代の通信プロトコルに従って実現されてもよい。本開示の実施形態は、さまざまな通信システムに適用することが可能である。通信の急速な発展に鑑みて、本開示を具現化することができる将来のタイプの通信技術及びシステムも当然存在するであろう。これは、本開示の範囲を前述のシステムのみに限定するものとみなされるべきではない。
【0035】
本明細書で使用される用語「回路」は、ハードウェア回路及び/又はハードウェア回路とソフトウェアとの組み合わせを意味することができる。例えば、回路は、アナログ及び/又はデジタルハードウェア回路とソフトウェア/ファームウェアとの組み合わせであってもよい。さらに別の例として、回路は、端末装置又はネットワーク装置のような装置に様々な機能を実行させるために協働する、デジタル信号プロセッサ、ソフトウェア及び1つ又は複数のメモリを含むソフトウェアを有するハードウェアプロセッサの任意の部分であってもよい。さらに別の例において、回路は、オペレーションのためにソフトウェア/ファームウェアを必要とするハードウェア回路及び/又はマイクロプロセッサ又はその一部のようなプロセッサであってもよいが、オペレーションのために必要でない場合、ソフトウェアは存在しなくてもよい。本明細書で使用されるように、用語「回路」は、ハードウェア回路又は1つ又は複数のプロセッサのみ、又はハードウェア回路又は1つ又は複数のプロセッサの一部、及びその(又はそれらの)付随するソフトウェア及び/又はファームウェアの実装も含む。
【0036】
本明細書に記載された機能は、さまざまな例示的な実施形態において固定及び/又は無線ネットワークノードにおいて実行されることができるが、他の例示的な実施形態においては、機能は、ユーザ装置機器(例えば、携帯電話、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、モバイルIOT装置、又は固定IOT装置)において実現されてもよい。例えば、ユーザ装置機器は、固定及び/又は無線ネットワークノードに関連して説明された対応の能力を必要に応じて備えることができる。ユーザ装置機器は、ユーザ装置及び/又はユーザ装置内にインストールされたときにユーザ装置を制御するように設定されたチップセット又はプロセッサなどの制御装置であってもよい。このような機能の例は、ブートストラップサーバ機能及び/又はホーム加入者サーバを含み、ユーザ装置機器にこれらの機能/ノードの視点から実行させるように設定されたソフトウェアをユーザ装置機器に提供することにより、ユーザ装置機器内で実施されることができる。
【0037】
上述したように、無線通信における端末装置の電力消費を低減させるために、端末装置は、いくつかの省電力状態又はモードで設定されてもよい。例えば、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)非アクティブ状態は、3GPPの作業項目により提案され、定義されている。さらに、上述したように、消費電力をさらに低減させるために、3GPPの作業項目により、非アクティブ状態である端末装置についてSDTを有効化する解決策が提案されており、これにより、非アクティブRRC状態である端末装置は、データ送信を有効化したまま、非アクティブRRC状態を維持することができる。
【0038】
一般的に言うと、SDTは、RRC非アクティブ状態に残ったまま(すなわち、RRC接続状態に移行せずに)データ送信を可能にするプロシージャである。さらに、SDTは、無線ベアラに基づいて有効化され、SDT用に設定されたすべての無線ベアラに亘って送信される必要のあるULデータのデータ量がデータ量閾値(例えば、設定された量)よりも少なく且つセル内の測定された参照信号受信電力(RSRP:Reference Signal Receiving Power)が設定された閾値よりも高い場合にのみ、端末装置により開始される。データ量の要件から、SDTは、いくつかの特定の応用シナリオに適用することが提案されている。スマート端末装置のためのSDTのいくつかの例示的な応用シナリオは、
● インスタントメッセージングサービス(例えば、ワッツアップ、QQ、ワッツアップ、MSNなど)からのトラフィック/データ/パケットと、
● 一部のアプリケーション(インスタントアプリケーション、Eメールアプリケーションなど)からのハートビート/キープアライブトラフィック/データ/パケットと、
● 各種アプリからのプッシュ通知と、
を含んでもよいが、これらに限定されるものではない。
【0039】
非スマート端末装置のためのSDTのいくつかの例示的な応用シナリオは、
● ウェアラブルデバイスからのトラフィック/データ/パケット(例えば、周期的な位置情報、参照信号など)と、
● センサからの周期的又は非周期的なトラフィック/データ/パケット(例えば、温度サンプル、圧力サンプル、産業用無線センサネットワークからのパラメータ)と、
● スマートメータ装置及びスマートメータネットワーク装置からの周期的な測定値と、
を含んでもよいが、これらに限定されるものではない。
【0040】
現在、ランダムアクセス(RA)に基づくSDTと設定される許可(CG)に基づくSDTとを含む、SDTを可能にする2つの解決策が提案されている。
【0041】
RAに基づくSDTの場合、SDTについてのデータは、2ステップRACHプロシージャと4ステップRACHプロシージャとを含むランダムアクセスチャネル(RACH:random access channel)プロシージャを使用することにより送信される。より具体的には、最初のULデータは、2ステップRACHプロシージャのメッセージA又は4ステップRACHプロシージャのメッセージ3を介して、非アクティブ状態である端末装置によりネットワーク装置に送信される。CGに基づくSDTの場合、最初のULデータは、CGリソース内で送信される。
【0042】
図1Aを参照する。図1Aは、いくつかの実施形態にかかる1回限りのSDTのためのシグナリングフロー100を示す。動作中、ネットワーク装置は、RRC解放メッセージを端末装置に送信する(105)。RRC解放メッセージを受信した後に、端末装置は、非アクティブ状態に遷移してもよい。端末装置が非アクティブ状態にあり且つネットワーク装置に送信される必要のあるSDTデータ(すなわちULデータ)を有する場合、端末装置は、RRCResumeRequestメッセージをネットワーク装置に送信する(110)。ULデータは、RRCResumeRequestとともに送信されてもよい。ネットワーク装置は、RRCReleaseメッセージを端末装置に送信する(115)。追加として、ネットワーク装置は、DLデータ(存在する場合)をRRCReleaseメッセージとともに端末装置に送信してもよい。
【0043】
上記の1回限りのSDTプロシージャに加えて、端末装置がRRC非アクティブ状態である場合、端末装置は、同一のSDTプロシージャの一部として複数のUL及びDLパケットを送受信してもよく、RRC接続状態に遷移しなくてもよい。
【0044】
図1Bを参照する。図1Bは、いくつかの実施形態にかかる、初期データ送信と後続のデータ送信とを含むSDTプロシージャのためのシグナリングフロー150を示す。図1Bに示すように、ネットワーク装置は、RRC解放メッセージを端末装置に送信する(155)。RRC解放メッセージを受信した後に、端末装置は、非アクティブ状態に遷移してもよい。そして、端末装置がULデータをネットワーク装置に送信する必要がある場合、端末装置は、RRCResumeRequestメッセージとULデータとをネットワーク装置に送信する(160)。さらに、端末装置は、バッファ状態報告(BSR)をRRCResumeRequestメッセージとともに送信する。ここで、BSRは、ネットワーク装置に送信される必要のある残りのデータが存在することを示す。端末装置からのBSRにより、ネットワーク装置には、端末装置により送信される必要のある残りのデータが存在することが通知される。ネットワーク装置は、後続の送信の指示を端末装置に応答してもよい(165)。ここで、当該指示は、明示的なRRCメッセージ又は暗黙的なメッセージ(例えば、別の送信のためのUL許可)であってもよい。追加として、ネットワーク装置は、DLデータ(存在する場合)を端末装置に送信してもよい。
【0045】
次に、端末装置は、ULデータ及び別のBSRをネットワーク装置に送信し(170)、ネットワーク装置は、それに応じて、動的許可のためのUL許可及び追加のDLデータ(存在する場合)を端末装置に送信する(175)。その後、端末装置は、ULデータをネットワーク装置に送信する(180)。図1Bの具体例の場合、送信されるデータが残っていないため、端末装置は、BSRをネットワーク装置に送信しない。したがって、BSRがないことを考慮して、ネットワーク装置は、RRC解放メッセージと追加のDLデータとを端末装置に送信してもよい(185)。
【0046】
SDTについていくつかの議論/合意がなされたものの、いくつかの議論及び解決すべき未解決の問題が依然として残っている。例えば、SDTについてのデータ量の計算と、SDTについてのBSRの生成及び報告と、2ステップRAに基づくSDTプロシージャから4ステップRAに基づくSDTプロシージャへのフォールバックとに関する技術的詳細を提案及び議論することが望ましい。本開示では、上記にリストされた未解決の問題について詳細に説明する。
【0047】
本明細書で使用されるように、用語「スモールデータ送信データ」又は「SDTデータ」は、非アクティブ状態、アイドル状態、及び接続状態である端末装置により送信されてもよいデータを意味する。一般的に言うと、「スモールデータ送信データ」又は「SDTデータ」は、SDT用に設定された無線ベアラ(シグナリング無線ベアラ(SRB:signalling radio bearer)及びデータ無線ベアラ(DRB:data radio bearer)を含む)で運ばれるか、又はSDT用に設定されたサービス/機能/アプリケーションにより生成/トリガされる。
【0048】
本明細書で使用されるように、用語「非スモールデータ送信データ」又は「非SDTデータ」は、SDTプロシージャ中に送信されることが許可されないデータを意味する。一般的に言うと、「非スモールデータ送信データ」又は「非SDTデータ」は、SDT用に設定されていない無線ベアラ(SRB及びDRBを含む)で運ばれるか、又はSDT用に設定されていないサービス/機能/アプリケーションにより生成/トリガされる。
【0049】
以下では、非アクティブ状態である端末装置の例示的なシナリオにおいてSDTプロシージャについて論議する。しかしながら、このような特定の例示的なシナリオは、本開示の限定であると考えるべきである。SDTがアイドル状態においてサポート/有効化されている場合、本明細書で議論した例示的な実施形態は、アイドル状態である端末装置のシナリオにも適用可能であることを理解すべきである。
【0050】
以下では、本開示のいくつかの例示的な実施形態を説明するための送信プロシージャの一例としてSDTプロシージャを使用する。本開示の例示的な実施形態は、他の非接続状態の送信(例えば、早期データ送信(EDT:early data transmission)又は事前設定されたアップリンクリソース(PUR:preconfigured uplink resource))にも同様に適用可能であることを理解すべきである。
【0051】
以下では、語句「SDTを実行する」、「SDT中に」、「実行しているSDTのためのタイマー」(及びそれらの均等的な表現)は互換的に使用されてもよい。
【0052】
また、以下では、処理されるデータを説明する際に、語句「パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP:packet data convergence protocol)パケット」、「PDCPデータ」、「PDCPプロトコルデータユニット(PDU:protocol data unit)」、「PDCPサービスデータユニット(SDU:service data unit)」(及びそれらの均等的な表現)は互換的に使用されてもよい。
【0053】
追加として、以下では、処理されるデータを説明する際に、語句「無線リンク制御(RLC:radio link control)パケット」、「RLCデータ」、「RLC PDU」、「RLC SDU」(及びそれらの均等的な表現)は互換的に使用されてもよい。
【0054】
さらに、以下では、いくつかの特定の例/ケース/実施形態において議論されるオペレーションは、説明の目的のためにのみ使用され、いかなる限定も暗示しない。すなわち、このようなオペレーションは、必ずしも同じ例/ケース/実施形態を指すとは限らない。さらに、例/ケース/実施形態に関連して特定の例/ケース/実施形態を説明する場合、明示的に説明されているか否かにかかわらず、他の実施形態に関連してこのようなオペレーションに影響を与えることは当業者の知識の範囲内であると考えられる。
【0055】
追加として、例/ケース/実施形態は別々に議論されているが、このような例/ケース/実施形態は任意の適切な方法で組み合わされてもよいことを理解すべきである。例えば、SDTについてのデータ量を算出するための例/ケース/実施形態と、BSRを処理するための例/ケース/実施形態とを組み合わせてもよい。
【0056】
環境例
図2は、本開示の例示的な実施形態を実施可能な例示的な通信環境200を示す。通信環境200は、端末装置210と、端末装置210をサービングするネットワーク装置220-1及び220-2とを含む。以下のテキストでは、ネットワーク装置220-1及び220-2をまとめてネットワーク装置220と称するか、個別にネットワーク装置220と称する。追加として、ネットワーク装置220は、2つ以上のサービングエリアを端末装置210に提供してもよい。図2の具体例において、ネットワーク装置220-1は、セル230-1、230-1及び230-3を提供し、ネットワーク装置220-2は、セル230-4を提供する。セル230-1~230-4は、以下では、まとめてサービングセル230と称されるか、又は個別にサービングセル230と称される。
【0057】
通信環境200において、端末装置210からネットワーク装置220へのリンクはULと称され、ネットワーク装置220から端末装置210へのリンクはDLと称される。DLでは、ネットワーク装置220は送信(TX)装置(又は送信機)であり、端末装置210は受信(RX)装置(又は受信機)である。ULでは、端末装置210はTX装置(又は送信機)であり、ネットワーク装置220はRX装置(又は受信機)である。
【0058】
図2の具体例において、端末装置210は、異なる状態(例えば、接続状態、非アクティブ状態、及びアイドル状態)にあってもよい。端末装置210が接続状態である場合、端末装置210は、すべての無線ベアラからデータの送信を行うことができる。さらに、いくつかの実施形態において、端末装置210がアイドル状態である場合、端末装置は通常、特定のシナリオ(例えば、EDT又はPUR)を除いて、いかなるデータ送信の実行も許されない。追加として、端末装置210が非アクティブ状態である場合、SDTがサポートされるが、SDTプロシージャ中に、SDTを有するように設定されていないデータの送信は許されない。さらに、非アクティブ/アイドル状態である端末装置210は、ネットワーク装置220とのRRC接続を再開/確立することにより、接続状態に遷移してもよい。このような遷移プロシージャは、端末装置210又はネットワーク装置220により開始されてもよい。
【0059】
追加として、図2の例において、端末装置210は、時間とともに移動してもよい。図2に示すように、端末装置210は、時間とともに異なる位置に位置する。移動する場合、端末装置210は、異なるセル230又は異なるネットワーク装置220と通信してもよく、これは、セル再選択プロシージャ又はハンドオーバプロシージャなどにより実現されてもよい。
【0060】
通信環境200における通信は、ロングタームエボリューション(LTE)、LTE-Evolution、LTE-Advanced(LTE-A)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標))、符号分割多元接続(CDMA)及びモバイル通信のためのグローバルシステム(GSM)などを含むがこれらに限定されない、任意の適切な規格に準拠してもよい。さらに、通信は、現在知られている、又は将来開発される任意の世代の通信プロトコルに従って実行されてもよい。通信プロトコルの例は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、第5世代(5G)通信プロトコルを含むが、これらに限定されない。
【0061】
ネットワーク装置、端末装置及びセルの数及びそれらの接続は、説明の目的のためにのみ使用され、いかなる限定も暗示しないことを、理解すべきである。通信環境200は、本開示の実施形態を実施するのに適した任意の適切なネットワーク装置、端末装置及びセルを含んでもよい。図示していないが、1つ又は複数の追加の端末装置がそれぞれのセル内に位置してもよいことを理解すべきである。また、いくつかの例において、同質ネットワーク配置のみ又は異質ネットワーク配置のみが通信環境200に含まれてもよいことを、理解すべきである。
【0062】
SDTについてのデータ量を算出するための例示的なプロシージャ
上述したように、SDTは大量のデータのデータ送信には適用不可能である。したがって、量閾値をSDT選択基準として使用されることが提案される。具体的には、SDTデータの量が量閾値を下回った場合、端末装置には、SDTの実行が許可される。そうでない場合、非SDTプロシージャがトリガされる。
【0063】
SDTについてのデータ量をどのように計算するかに関するいくつかのオプションが以下のように提案される。
● オプション1:SDT選択基準に使用されるデータ量は、バッファサイズ(BS)と同じように計算される。言い換えれば、SDTについてのデータ量は、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP:Packet Data convergence Protocol)データ量とRLC及び媒体アクセス制御(MAC)ヘッダを考慮しない無線リンク制御(RLC)データ量との合計である。
● オプション2:SDT選択基準に使用されるデータ量は、MACプロトコルデータユニット(PDU)のサイズである。換言すれば、SDTについてのデータ量は、PDCPデータ量と、RLCデータ量と、MAC/RLC/PDCP/RRC/サービスデータアダプテーションプロトコル(SDAP:service data adaptation protocol)のオーバーヘッドとの合計である。
● オプション3:SDT選択基準に使用されるデータ量はPDCPデータ量である。
● オプション4:SDT選択基準に使用されるデータ量は、SDT用に設定されたRBに亘ったBSの総和として算出される。
● オプション5:SDT選択基準に使用されるデータ量は、UE実装に委ねられる。
【0064】
したがって、SDT選択基準に使用されるデータ量は、UE実装に委ねられるか、又は統一されたプロセスに従ってもよい。また、SDT選択基準に使用されるデータ量は、従来のBSと同様に算出できることが好ましく、SDT選択基準に使用されるデータ量は、SDT用に設定されたRBに亘ったBSの総和として算出されるべきであると予想される。
【0065】
図3を参照する。図3は、SDTについてのデータ量を算出するために提案された方法300を示す。図3に示すように、ブロック310において、ネットワーク装置に送信される必要のある新規データが存在する場合、端末装置の非アクセス層は、RRC接続を再開するための要求を端末装置のアクセス層に送信する。ブロック320において、端末装置は、すべての新規データがSDTを有するように設定されたRBからのものであるか否かを決定する。そうである場合、ブロック330において、端末装置は、SDTについてのデータ量を算出し、算出されたデータ量が閾値を下回ったか否かを決定する。算出されたデータ量が閾値を下回った場合、その結果、端末装置は、SDTをトリガしてもよい。具体的には、端末装置は、ブロック340において、PDCP/RLC再確立プロシージャを実行し、ブロック350において、SDT用に設定されたRBを再開し、ブロック360において、非アクティブ状態に残ったままデータをネットワーク装置に送信する。新規データの少なくとも一部が、SDTを有するように設定されていない無線ベアラからのものである場合、又は算出されたデータ量が閾値を超えたと端末装置が決定した場合には、プロセスはブロック370に進む。ブロック370において、従来のRRC再開プロシージャが実行される。
【0066】
図3の上記提案されたプロセスにおいて、SDTについてのデータ量を算出するオペレーションは、PDCP/RLC再確立プロシージャを実行する前に実行され、これは、SDTについてのデータ量を算出する際に、SDT SRBのためのPDCPエンティティにおける記憶されたデータと、SDTを有するように設定されたSRB及びUM RBのためのRLCエンティティにおける記憶されたデータとがまだ存在する可能性があることを意味する。しかしながら、SDTについてのデータ量を算出する際には、上記の「記憶された」ということを考慮すべきではない。
【0067】
一般的に言うと、RBが一時停止されている(すなわち、まだ再開されていない)場合、上位層(例えばNAS)からの新規データはPDCP及びRLCデータ量として計算されることはできない。図3の上記提案されたプロセスにおいて、SDTについてのデータ量を算出するオペレーションは、RB再開プロシージャを実行する前に実行され、これは、SDTについてのデータ量を算出する際に、新規データがまだPDCP層又はRLC層に届いていないことを意味する。しかしながら、SDTについてのデータ量を算出する際には、新規データの量を考慮すべきである。
【0068】
SDTについてのデータ量を算出するための上記提案されたプロセスでは、SDTについての正しいデータ量を得ることができないことが分かる。本開示の例示的な実施形態によれば、上述した問題の少なくとも一部が解決される。
【0069】
特に、SDT選択基準に使用されるデータ量を算出する場合、説明された例(すなわち、記憶されたデータを処理するための例示的な実施形態、新規データの量を取得するための例示的な実施形態、RSを事前に再開するための例示的な実施形態)は、任意の適切な組み合わせで実現されてもよいことを、理解すべきである。
【0070】
記憶されたデータを処理するための例示的な実施形態
上述したように、SDTについてのデータ量を算出する際には、前に記憶されたデータを考慮すべきではない。このため、端末装置210は、SDTについてのデータ量を算出する前に、記憶されたデータを破棄すべきであると予想される。
【0071】
本開示のいくつかの例示的な実施形態によれば、通信のための解決策が提供される。この解決策において、端末装置210は、まず、SDT用に設定された少なくとも1つのRBについての記憶されたデータ(例えば、PDCPパケット、RLCパケット)を破棄し、且つ、記憶されたデータを破棄した後にSDTを実行するか否かを決定するために、端末装置210により使用されるデータ量を算出する。こうして、記憶されたデータ(例えば、PDCP及びRLCエンティティにおいて記憶されたデータ)を適切に処理することができる。言い換えれば、SDTについてのデータ量を算出する際に、前に記憶されたデータは考慮されないので、その結果、正しいデータ量値を得ることができる。
【0072】
ここで、図4を参照する。図4は、本開示のいくつかの実施形態にかかるSDTについてのデータ量を算出するためのシグナリングフロー400を示す。説明のために、図2を参照して、シグナリングフロー400を説明する。シグナリングフロー400には、ネットワーク装置220及び端末装置210が関与してもよい。
【0073】
オペレーションにおいて、端末装置210は、SDT用に設定された少なくとも1つのRBについての記憶されたデータを破棄し(430)、且つ、記憶されたデータを破棄した後にSDTを実行するか否かを決定するために、端末装置により使用されるデータ量を算出する(440)。こうして、SDTについてのデータ量を算出するのに不要な記憶されたデータを適切に処理することができる。
【0074】
いくつかの例示的な実施形態において、破棄される記憶されたデータは、端末装置210の層2エンティティにおいて記憶されている。層2エンティティの一例は、RLCエンティティである。層2エンティティの別の例は、PDCPエンティティである。
【0075】
追加として、記憶されたデータは、SDTについてのデータ量を算出するのに不要な記憶されたデータであってもよい。RLC層について、SDT用に設定されたRBについての記憶されたデータは、RLC SDUと、RLC SDUセグメントと、RLC PDUとを含むが、これらに限定されない。PDCP層について、SDT用に設定されたRBについての記憶されたデータは、PDCU SDUと、PDUとを含むが、これらに限定されない。
【0076】
追加として、SDT用に設定されたRBについての記憶されたデータを破棄するオペレーションは、任意の適切な方法で実現されてもよい。一例において、端末装置210は、端末装置210の層2エンティティにおいてSDT用に設定されたRBについて再確立プロシージャを実行することにより、記憶されたデータを破棄してもよい。
【0077】
再確立プロシージャの一例は、RLC再確立プロシージャである。具体的には、RLC再確立プロシージャ中、端末装置210は、すべてのRLC SDU、RLC SDUセグメント及びRLC PDU(存在する場合)を破棄し、すべてのタイマーを停止してリセットし、すべての状態変数をそれらの初期値にリセットする。
【0078】
再確立プロシージャのもう一つの例は、PDCP再確立プロシージャである。いくつかの例示的な実施形態において、上位層がPDCPエンティティ再確立を要求する場合、端末装置210は、UM DRB及びSRBについてTX_NEXTを初期値に設定し、SRBについては、記憶されているすべてのPDCP SDU及びのPDCP PDUを破棄する。
【0079】
いくつかの例示的な実施形態において、SDT用に設定されたRBについての再確立プロシージャは、ネットワーク装置220によってトリガ/設定される。一例において、PDCH再確立プロシージャを実行するように端末装置210に示すために、IE reestablishPDCPがネットワーク装置220により使用されてもよい。別の例において、PLC再確立プロシージャを実行するように端末装置210に示すために、IE reestablishRLCがネットワーク装置220により使用されてもよい。
【0080】
別の例示的な実施形態において、端末装置210は、PDCP SDUを破棄するプロシージャを実行することにより、記憶されたデータを破棄してもよい。いくつかの例示的な実施形態において、PDCP SDUについてdiscardTimerが満了する場合、又はPDCP SDUの正常な配信がPDCP状態報告により確認された場合には、送信するPDCPエンティティは、PDCP SDUを対応するPDCPデータPDUとともに破棄すべきである。さらに、対応するPDCPデータPDUが既に下位層に提出されている場合、下位層に破棄が示される。SRBについて、上位層がPDCP SDUの破棄を要求する場合、PDCPエンティティは、記憶されたPDCP SDU及びPDCP PDUをすべて破棄すべきである。
【0081】
いくつかの例示的な実施形態において、PDCPエンティティが記憶されたSDU及びPDUを破棄すべきであることを端末装置210に示すために、IE discardOnPDCPがネットワーク装置220により示されてもよい。
【0082】
さらに、記憶されたデータを破棄するオペレーションは、データ量を算出する前の任意の適切なオケージョンにおいて実行されてもよい。一例として、SDT用に設定された少なくとも1つのRBに関する情報を含む、RRC接続を一時停止するためのメッセージ(例えば、RRC解放メッセージ)を端末装置が受信した場合(410)、端末装置210は、SDT用に設定された該少なくとも1つのRBについての記憶されたデータを破棄する。
【0083】
一つの特定の例示的な実施形態として、端末装置210(すなわち、UE)が、suspendConfigを有するRRCReleaseを受信し、SDTを有するように設定された少なくとも1つのRBが存在する場合、端末装置210は、SDTを有するように設定されたRB(SRB及びDRBを含む)についての記憶されたデータ(例えば、PDCU SDU及びPDU)をすべて破棄する。
【0084】
別の特定の例示的な実施形態として、端末装置210(すなわち、UE)が、suspendConfigを有するRRCReleaseを受信し、SDTを有するように設定された少なくとも1つのRBが存在する場合、端末装置210は、SDTを有するように設定されたRB(SRB及びDRBを含む)について、特にSDTを有するように設定されたSRB及びUM DRBについて、記憶されたデータ(例えば、RLC SDU、RLC SDUセグメント及びRLC PDU)をすべて破棄する。
【0085】
追加として、いくつかの例示的な実施形態において、RRC接続を一時停止するためのメッセージは、SRBについてのPDCP SDU破棄又はPDCP再確立の暗黙的な要求として使用されてもよい。すなわち、端末装置210がSDT設定(例えば、suspendConfig)を含む、RRC接続を一時停止するためのメッセージを受信した場合、端末装置210は、記憶されたデータを破棄するようにトリガ/決定してもよい。一つの具体的な例として、端末装置210は、PDCP SDU破棄プロシージャ又はPDCP再確立プロシージャを暗黙的に実行する。別の具体的な例として、端末装置210は、SDT設定(例えば、suspendConfig)を含むRRC解放メッセージを受信した場合、SDTを有するように設定されたRBについてRLC再確立プロシージャを暗黙的に実行する。
【0086】
代替として、いくつかの例示的な実施形態において、RRC接続を一時停止するためのメッセージは、SDT用に設定された少なくとも1つのRBについての記憶されたデータが破棄されることを示す指示を含む。言い換えれば、記憶されたデータを破棄するオペレーションは、ネットワーク装置220により設定/トリガされてもよい。指示の一例は、情報要素(IE)パケットデータコンバージェンスプロトコル(discardOnPDCP)上の破棄である。指示の別の例は、IE再確立パケットデータコンバージェンスプロトコル(reestablishPDCP)である。指示のさらに別の例は、IE再確立無線リソース制御(reestablishRLC)である。一つの具体的な例として、ネットワーク装置220は、suspendConfigを有するRRC解放メッセージ内で、SDTを有するように設定されたRBについて、discardOnPDCP IE又はreestablishPDCP IEを設定する。別の具体的な例として、ネットワーク装置220は、suspendConfigを有するRRC解放メッセージ内で、SDTを有するように設定されたRBについてreestablishRLC IEを設定する。
【0087】
上述したように、RRC接続を一時停止するメッセージを受信したことに応じて、記憶されたデータを破棄することに加えて、端末装置210が非アクティブ状態であるとき、端末装置210がすべての新規データがSDT用に設定されたRBからのものであると決定した場合(420)、端末装置210は、記憶されたデータを破棄してもよい。
【0088】
いくつかの例示的な実施形態において、端末装置210は、SDTについてのデータ量を算出する前に、RRC再開プロシージャ中に、SDT用に設定されたRBについての記憶されたデータ(例えば、PDCPパケット)を破棄する。一つの具体的な例として、端末装置210が非アクティブ状態にあり、且つ、すべての新着データがSDTを有するように設定されたRBからのものである場合、端末装置210は、SDTを有するように設定されたRB(SRB及びDRBを含む)についての記憶されたデータ(例えば、PDCU SDU及びPDU)をすべて破棄する。例えば、端末装置210は、SDT状況チェックのためのデータ量を算出する前に、RBについてのPDCP SDU破棄プロシージャ又はPDCP再確立プロシージャを暗黙的に実行する。
【0089】
いくつかの例示的な実施形態において、端末装置210は、SDTについてのデータ量を算出する前に、RRC再開プロシージャ中に、SDT用に設定されたRBについての記憶されたデータ(例えば、RLCパケット)を破棄する。一つの具体的な例として、端末装置210が非アクティブ状態にあり、且つ、すべての新着データがSDTを有するように設定されたRBからのものである場合、端末装置210は、SDTを有するように設定されたRB(SRB及びDRBを含む)について、特にSDTを有するように設定されたSRB及びUM DRBについてSDT状況チェックのためのデータ量の計算の前に、記憶されたデータ(例えば、RLC SDU、RLC SDUセグメント、及びRLC PDU)をすべて破棄する。例えば、端末装置210は、SDT状況チェックのためのデータ量を算出する前に、SDTを有するように設定されたRBについてRLC再確立を暗黙的に行う。
【0090】
理解を容易にするためだけに、図5A及び図5Bを参照する。図5A及び図5Bは、記憶されたデータを処理するための方法500及び550を示す。図5Aの具体的な例において、端末装置210は、RRC接続を中断するためのメッセージを受信すると、記憶されたデータを破棄する。図5Aに示すように、ブロック505において、端末装置210は、上述のように、RRC接続を一時停止するためのメッセージ(例えば、RRC解放メッセージ)を受信したことに応じて、記憶されたデータ(例えば、RLC SDU、RLC SDUセグメント、RLC PDU、PDCU SDU、及びPDCP PDU)を破棄する。ブロック510において、ネットワーク装置220に送信される必要のある新規データが存在する場合、端末装置210のNAS層は、RRC接続を再開するための要求を端末装置210のアクセス層に送信する。
【0091】
ブロック515において、端末装置210は、すべての新規データがSDTを有するように設定されたRBからのものであるか否かを決定する。そうである場合、ブロック520において、端末装置210は、SDTについてのデータ量を算出し、算出されたデータ量が閾値を下回ったか否かを決定する。算出されたデータ量が閾値を下回った場合、その結果、端末装置210は、SDTをトリガしてもよい。具体的には、端末装置210は、ブロック525において、PDCP/RLC再確立プロシージャを実行し、ブロック530において、SDT用に設定されたRBを再開し、ブロック535において、非アクティブ状態に残ったままデータをネットワーク装置220に送信する。新規データの少なくとも一部が、SDTを有するように設定されていないRBからのものである場合、又は算出されたデータ量が閾値を超えたと端末装置210が決定した場合には、プロセスはブロック540に進む。ブロック540において、従来のRRC再開プロシージャが実行される。
【0092】
ここで、図5Bを参照する。図5Bにおいて、端末装置210が非アクティブ状態である場合、端末装置210は、すべての新規データがSDT用に設定されたRBからのものであると決定すると、記憶されたデータを破棄する。例えば、端末装置210は、データ量を算出する前に、RRC再開プロシージャ中に、記憶されたデータを破棄する。図5A及び図5Bにおいて、同じオペレーション/要素には同じ参照番号が付されている。ここでは、簡潔のために同じ説明を省略する。
【0093】
図5Bに示すように、端末装置210は、すべての新規データがSDT用に設定されたRBからのものであると決定した後に、記憶されたデータを破棄する。さらに、上述したように、端末装置210は、端末装置210の層2エンティティにおいてSDT用に設定されたRBについて再確立プロシージャを実行することにより、又はPDCP SDUを破棄するプロシージャを実行することにより、記憶されたデータを破棄してもよい。端末装置210が再確立プロシージャを実行することにより記憶されたデータを破棄する場合、以下の(ブロック525における)再確立プロシージャは省略されてもよい。具体的には、ブロック525におけるオペレーションは端末装置210により省略されてもよい。
【0094】
図6は、本開示のいくつかの実施形態にかかる例示的な方法600のフローチャートである。例えば、方法600は、図2に示すような端末装置210において実現されてもよい。
【0095】
ブロック610において、端末装置210は、SDT用に設定された少なくとも1つのRBについての記憶されたデータを破棄する。
【0096】
ブロック620において、端末装置210は、記憶されたデータを破棄した後に、SDTを実行するか否かを決定するために、端末装置210により使用されるデータ量を算出する。
【0097】
いくつかの例示的な実施形態において、端末装置210は、SDT用に設定された少なくとも1つのRBに関する情報を含む、無線リソース制御接続を一時停止するためのメッセージをネットワーク装置220から受信した場合、SDT用に設定された該少なくとも1つのRBについての記憶されたデータを破棄する。
【0098】
いくつかの例示的な実施形態において、端末装置210が非アクティブ状態であるとき、すべての新規データがSDT用に設定された少なくとも1つのRBからのものであると決定した場合、端末装置210は、SDT用に設定された該少なくとも1つのRBについての記憶されたデータを破棄する。
【0099】
いくつかの例示的な実施形態において、無線リソース制御接続を一時停止するためのメッセージは、SDT用に設定された少なくとも1つのRBについての記憶されたデータが破棄されることを示す指示をさらに含む。
【0100】
いくつかの例示的な実施形態において、該指示は、パケットデータコンバージェンスプロトコル上の破棄(discardOnPDCP)、パケットデータコンバージェンスプロトコルの再確立(reestablishPDCP)、又は無線リソース制御の再確立(reestablishRLC)のうちの一つの情報要素である。
【0101】
いくつかの例示的な実施形態において、破棄される記憶されたデータは、端末装置210の層2エンティティにおいて記憶され、端末装置210の層2エンティティは、RLCエンティティ又はPDCPエンティティである。
【0102】
いくつかの例示的な実施形態において、SDT用に設定された該少なくとも1つのRBについての記憶されたデータを破棄することは、端末装置210の層2エンティティにおいて、SDT用に設定された該少なくとも1つのRBについて再確立プロシージャを実行することを含む。
【0103】
いくつかの例示的な実施形態において、SDT用に設定された該少なくとも1つのRBについての記憶されたデータを破棄することは、PDCP SDUを破棄するプロシージャを実行することを含む。
【0104】
いくつかの例示的な実施形態において、少なくとも1つのRBについての記憶されたデータは、少なくとも1つのRLC SDU、少なくとも1つのRLC SDUセグメント、少なくとも1つのRLC PDUと、少なくとも1つのPDCP SDU、又は少なくとも1つのPDCP PDU、のうちの少なくとも1つを含む。
【0105】
いくつかの例示的な実施形態において、端末装置210は、回路を備え、該回路は、SDT用に設定された少なくとも1つのRBについての記憶されたデータを破棄するように設定されている。回路はさらに、記憶されたデータを破棄した後に、SDTを実行するか否かを決定するために、端末装置210により使用されるデータ量を算出するように設定されている。
【0106】
いくつかの例示的な実施形態において、回路はさらに、SDT用に設定された少なくとも1つのRBに関する情報を含む、無線リソース制御接続を一時停止するためのメッセージをネットワーク装置220から受信した場合、SDT用に設定された少なくとも1つのRBについての記憶されたデータを破棄するように設定されている。
【0107】
いくつかの例示的な実施形態において、回路はさらに、端末装置210が非アクティブ状態であるとき、すべての新規データがSDT用に設定された少なくとも1つのRBからのものであると決定した場合、SDT用に設定された少なくとも1つのRBについての記憶されたデータを破棄するように設定されている。
【0108】
いくつかの例示的な実施形態において、無線リソース制御接続を一時停止するためのメッセージは、SDT用に設定された少なくとも1つのRBについての記憶されたデータが破棄されることを示す指示をさらに含む。
【0109】
いくつかの例示的な実施形態において、該指示は、パケットデータコンバージェンスプロトコル上の破棄(discardOnPDCP)、パケットデータコンバージェンスプロトコルの再確立(reestablishPDCP)、又は無線リソース制御の再確立(reestablishRLC)のうちの一つの情報要素である。
【0110】
いくつかの例示的な実施形態において、破棄される記憶されたデータは、端末装置210の層2エンティティにおいて記憶され、端末装置210の層2エンティティは、RLCエンティティ又はPDCPエンティティである。
【0111】
いくつかの例示的な実施形態において、回路はさらに、端末装置210の層2エンティティにおいて、SDT用に設定された少なくとも1つのRBについて再確立プロシージャを実行するように設定されている。
【0112】
いくつかの例示的な実施形態において、回路はさらに、PDCP SDUを破棄するプロシージャを実行するように設定されている。
【0113】
いくつかの例示的な実施形態において、少なくとも1つのRBについての記憶されたデータは、少なくとも1つのRLC SDU、少なくとも1つのRLC SDUセグメント、少なくとも1つのRLC PDUと、少なくとも1つのPDCP SDU、又は少なくとも1つのPDCP PDU、のうちの少なくとも1つを含む。
【0114】
図7は本開示のいくつかの実施形態にかかる例示的な方法700のフローチャートである。例えば、方法700は、図2に示すようなネットワーク装置220において実現されてもよい。
【0115】
ブロック710において、ネットワーク装置220は、無線リソース制御接続を一時停止するためのメッセージを端末装置210に送信し、メッセージは、RBのうちの、SDT用にネットワーク装置220により設定された少なくとも1つのRBに関する情報と、SDT用に設定された少なくとも1つのRBについての記憶されたデータを破棄するように端末装置210に指示する指示とを含む。
【0116】
いくつかの例示的な実施形態において、ネットワーク装置220は、回路を備え、回路は、無線リソース制御接続を一時停止するためのメッセージを端末装置210に送信し、メッセージは、RBのうちの、SDT用にネットワーク装置220により設定された少なくとも1つのRBに関する情報と、SDT用に設定された少なくとも1つのRBについての記憶されたデータを破棄するように端末装置210に指示する指示とを含む。
【0117】
新規データの量を取得するための例示的な実施形態
上述したように、SDTについてのデータ量を算出する際には、新規データの量を考慮すべきである。したがって、端末装置210が、SDTについてのデータ量を算出する前に、新規データの量に関する情報を取得してもよいと予想される。
【0118】
本開示のいくつかの例示的な実施形態によれば、通信のための解決策が提供される。この解決策において、端末装置210は、ネットワーク装置220に送信される必要のある新規データの量に関する情報であって、PDCP層よりも上位の端末装置210の層から、SDTを実行するか否かを決定するための端末装置により使用されるデータ量の算出を担当する端末装置の層に提供される情報を取得する。そして、すべての新規データがSDT用に設定された少なくとも1つのRBからのものである場合、端末装置210は、該情報に少なくとも部分的に基づいてデータ量を算出する。こうして、端末装置210は、SDTについてのデータ量を算出する前に、新規データの量に関する情報を取得してもよい。
【0119】
図8を参照する。図8は、新規データの量を取得するために端末装置210により実行される例示的な方法800を示す。
【0120】
ブロック810において、端末装置210は、ネットワークに送信される必要のある新規データの量に関する情報を取得する。具体的には、情報は、PDCP層よりも上位の端末装置210の層から、SDTを実行するか否かを決定するための端末装置210により使用されるデータ量の算出を担当する端末装置210の層に提供される。こうして、SDT用に設定されたRBが一時停止されても、データ量を担当する層は、新規データの量に関する情報を取得することができる。
【0121】
さらに、PDCP層よりも上位の層の一例は、SDAP層である。いくつかの例示的な実施形態において、新規パケットがSDAP層にとって見られると仮定すると、SDAP層/エンティティは、データ量の計算を担当する層(例えば、下位層(MAC)又は上位層(RRC))にデータ量に関する情報を提供する。さらに、端末装置210は、SDAPデータ量として、SDAP SDUと、SDAP PDUと、SDAP制御PDUとを考慮すべきである。
【0122】
PDCP層よりも上位の層の別の例は、上位層(例えばNAS)である。いくつかの例示的な実施形態において、NAS層/エンティティは、新着データのデータ量を、データ量の算出を担当する層(例えば、下位層(MAC))に提供する。
【0123】
ブロック820において、端末装置210は、すべての新規データがSDT用に設定された少なくとも1つのRBからのものであるか否かを決定する。そうである場合、ブロック830において、端末装置210は、情報に少なくとも部分的に基づいてデータ量を算出する。言い換えれば、PDCPデータ量及びRLCデータ量の要因に加えて、端末装置210が(例えばMAC層やRRC層により)SDT状況チェックのためにデータ量を算出することは、SDTを有するように設定されたRBについて、SDAPデータ量又は上位層データ量を考慮する必要がある。
【0124】
データ量の算出を担当する層の一例はMAC層である。データ量の算出を担当する層の別の例はRRC層である。
【0125】
いくつかの例示的な実施形態において、端末装置210は、SDT状況チェックのために、SDTを有するように設定されたRBのデータ量のみを算出する。
【0126】
理解を容易にするためだけに、図9を参照する。図9は、新規データの量を取得するための方法900を示す。図9に示すように、ブロック910において、ネットワーク装置220に送信される必要のある新規データが存在する場合、端末装置210のNASは、RRC接続を再開するための要求を端末装置210のアクセス層に送信する。さらに、上述したように、端末装置210のNASは、新規データの量に関する情報を提供してもよい。この場合、量に関する情報は、RRC再開要求とともに提供されてもよい。
【0127】
ブロック920において、端末装置210は、すべての新規データがSDTを有するように設定されたRBからのものであるか否かを決定する。そうである場合、ブロック930において、端末装置210は、SDTについてのデータ量を算出し、算出されたデータ量が閾値を下回ったか否かを決定する。図9の具体例において、端末装置210は、新規データの量に関する情報に少なくとも部分的に基づいてデータ量を算出する。上述したように、新規データの量は、任意の適切なオケージョンにおいて、任意の適切な方法で、PDCP層よりも上位の層(例えば、NAS又はSDAP層)により提供されてもよい。
【0128】
算出されたデータ量が閾値を下回った場合、その結果、端末装置210は、SDTをトリガしてもよい。具体的には、端末装置210は、ブロック940において、PDCP/RLC再確立プロシージャを実行し、ブロック950において、SDT用に設定されたRBを再開し、ブロック960において、非アクティブ状態に残ったままデータをネットワーク装置220に送信する。新規データの少なくとも一部が、SDTが設定されていないRBからのものである場合、又は算出されたデータ量が閾値を超えたと端末装置210が決定した場合には、プロセスはブロック970に進む。ブロック970において、従来のRRC再開プロシージャが実行される。
【0129】
いくつかの例示的な実施形態において、端末装置210は、回路を備え、回路は、ネットワーク装置220に送信される必要のある新規データの量に関する情報であって、PDCP層よりも上位の端末装置210の層から、SDTを実行するか否かを決定するための端末装置により使用されるデータ量の算出を担当する端末装置の層に提供される情報を取得するように設定されている。回路はさらに、すべての新規データがSDT用に設定された少なくとも1つのRBからのものである場合、情報に少なくとも部分的に基づいてデータ量を算出するように設定されている。
【0130】
いくつかの例示的な実施形態において、データ量の算出を担当する層は、媒体アクセス制御層又は無線リソース制御層である。
【0131】
いくつかの例示的な実施形態において、PDCP層よりも上位の層は、非アクセス層又はサービスデータアダプテーションプロトコル層である。
【0132】
RSを事前に再開するための例示的な実施形態
上述したように、図3に示したSDTについてのデータ量を算出する従来の提案された解決策において、SDTについてのデータ量を算出するオペレーションは、RB再開プロシージャを実行する前に実行され、これは、SDTについてのデータ量を算出する際に、新規データがまだSDTについてのデータ量の算出を担当する層に届いていないことを意味する。
【0133】
本開示のいくつかの例示的な実施形態によれば、通信のための解決策が提供される。この解決策において、すべての新規データがSDT用に設定された少なくとも1つのRBからのものであることを端末装置210が検出した場合、非アクティブ状態である端末装置210は、SDT用に設定された少なくとも1つのRBを再開する。端末装置210は、SDTを実行するか否かを決定するために、端末装置210により使用されるデータ量を算出する。こうして、SDTについてのデータ量を算出する際に、新規データが既にSDTについてのデータ量の算出を担当する層に届いたので、新規データについての処理が適切になる。
【0134】
図10を参照する。図10は、RSを事前に再開するために端末装置210により実行される例示的な方法1000を示す。
【0135】
ブロック1010において、すべての新規データがSDT用に設定された少なくとも1つのRBからのものであることを端末装置210が検出した場合、非アクティブ状態である端末装置210は、SDT用に設定された少なくとも1つのRBを再開する。
【0136】
ブロック1020において、端末装置210は、SDTを実行するか否かを決定するために、端末装置210により使用されるデータ量を算出する。
【0137】
追加として、いくつかの例示的な実施形態において、端末装置210がSDTを実行しないと決定した場合、端末装置210は、前に再開されたRBを一時停止する。
【0138】
一つの特定の例示的な実施形態として、すべての新着データがSDTを有するように設定されたRBからのものである場合、端末装置210は、SDT状況チェックのためのデータ量算出の前に、SDTを有するように設定されたRBを再開する。SDTを有するように設定されたRBが再開された後に、SDAP層はデータを処理してPDCP層に転送するので、新着データはPDCP PDUとしてみなされる。以下では、端末装置210が、SDT条件が満たされていないと決定した場合、端末装置210は、SDTを有するように設定されたRBを一時停止する。そうでなければ、端末装置210は、ネットワーク装置220とSDTを実行する。
【0139】
理解を容易にするためだけに、図11を参照する。図11は、RSを事前に再開するための方法1100を示す。図11に示すように、ブロック1110において、ネットワーク装置220に送信される必要のある新規データが存在する場合、端末装置210のNASは、RRC接続を再開するための要求を端末装置210のアクセス層に送信する。
【0140】
ブロック1120において、端末装置210は、すべての新規データがSDTを有するように設定されたRBからのものであるか否かを決定する。そうである場合、ブロック1130において、端末は、SDT用に設定されたRBを再開する。結果として、新規データは、SDTについてのデータ量の算出を担当する層に渡されてもよい。ブロック1140において、端末装置210は、SDTについてのデータ量を算出し、算出されたデータ量が閾値を下回ったか否かを決定する。
【0141】
算出されたデータ量が閾値を下回った場合、その結果、端末装置210は、SDTをトリガしてもよい。具体的には、端末装置210は、ブロック1150において、PDCP/RLC再確立プロシージャを実行し、ブロック1160において、非アクティブ状態に残ったままデータをネットワーク装置220に送信する。そうでなければ、算出されたデータ量が閾値を超えた場合、プロセスはブロック1170に進む。ブロック1170において、端末装置210は、SDT用に設定されたRBを一時停止し、次いで、ブロック1180において、従来のRRC再開プロシージャを実行する。
【0142】
さらに、図11に示すように、新規データの少なくとも一部がSDTを有するように設定されていないRBからのものであると端末装置210が決定した場合、プロセスはブロック1180に進み、端末装置210はまた、従来のRRC再開プロシージャを実行する。
【0143】
いくつかの例示的な実施形態において、端末装置210は、回路を備え、該回路は、すべての新規データがSDT用に設定された少なくとも1つのRBからのものであることを端末装置210が検出した場合、SDT用に設定されたRBを再開するように設定されている。回路はさらに、SDTを実行するか否かを決定するために、端末装置210により使用されるデータ量を算出するように設定されている。
【0144】
いくつかの例示的な実施形態において、回路はさらに、スモールデータ送信を実行しないとの決定に従って、スモールデータ送信用に設定された少なくとも1つの無線ベアラを一時停止するように設定されている。
【0145】
BSRを処理するための例示的なプロセス
上述したように、SDTデータが最初/元のSDT内で送信できない場合、又は送信される必要のある残りのSDTが存在する場合には、端末装置210は、BSRをネットワーク装置220に送信する。したがって、報告されるBSRは、残りのSDTデータの実際の状態を示すべきであると予想される。
【0146】
一般的に言うと、通信システム内には複数の論理チャネルが存在し、該複数の論理チャネルは複数の論理チャネルグループに分けられる。BSRを報告する場合、端末装置210は、それぞれの論理チャネルグループについてBSRを通知する。さらに、各RBは、1つ又は複数の論理チャネルに対応してもよい。
【0147】
SDTを実行する端末装置について、SDTを有するように設定されたRB(SDPプロシージャ中に一時停止されない)とSDTを有するように設定されていないRB(SDPプロシージャ中に一時停止される)との両方において記憶されたデータが存在する可能性がある。BSRを処理するための従来の解決策において、端末装置(例えば、端末装置のMAC層)は、一時停止されるRBと一時停止されないRBとの両方をBSR算出に入れてもよい。端末装置が従来の解決策を用いてBSRを生成する場合、ネットワーク装置220は、残ったSDTデータの実際の状態を取得することができない。例えば、非SDT RBとSDT RBとが同じ論理チャネルグループ内にある場合、非常に大きなデータ量がネットワーク装置220に報告される可能性がある。このような場合、ネットワーク装置220は、後続のSDTを実行できるか否かについて非常に困惑することになる。
【0148】
端末装置においてBSRを処理するための例示的な実施形態
上述したように、端末装置210(例えば、端末装置210のMAC層)は、SDTプロシージャ中に、SDTを有するように設定されていないRBをBSR算出のために考慮すべきではないと予想される。
【0149】
本開示のいくつかの例示的な実施形態によれば、通信のための解決策が提供される。この解決策において、端末装置210がSDTを実行している場合、端末装置210は、SDTを有するように設定されていないRBをBSR算出のために考慮すべきではない。こうして、ネットワーク装置220は、後続の送信が実行可能であるか否かについての適切な決定を行うことができるように、SDTデータの正しいバッファサイズ情報を有することができる。
【0150】
ここで、図12を参照する。図12は、本開示のいくつかの実施形態にかかるBSRを処理するためのシグナリングフロー1200を示す。説明のために、図2を参照して、シグナリングフロー1200を説明する。シグナリングフロー1200には、ネットワーク装置220及び端末装置210が関与してもよい。
【0151】
オペレーションにおいて、端末装置210は、SDT中に、バッファ状態を示すBSRを生成する(1210)。さらに、BSRは、特定のRB又は論理チャネルに関連付けられる。
【0152】
いくつかの例示的な実施形態において、BSRは、SDT用に設定されたRBに関連付けられる。代替として又は追加として、いくつかの例示的な実施形態において、BSRは、一時停止されないBRに関連付けられる。代替として又は追加として、いくつかの例示的な実施形態において、BSRは、SDT用に設定されたRBに対応する論理チャネルに関連付けられる。代替として又は追加として、いくつかの例示的な実施形態において、BSRは、一時停止されないRSに対応する論理チャネルに関連付けられる。
【0153】
具体的な例として、SDTを実行する場合、端末装置210(例えば、端末装置210のMAC層)は、一時停止されるRB(すなわち、SDTを有するように設定されていないRB)に対応する論理チャネルをBSR算出のために考慮すべきではない。言い換えれば、端末装置210(例えば、端末装置210のMAC層)は、SDT中に、一時停止されないRB(すなわち、SDTを有するように設定されたRB)に対応するCCCH及び論理チャネルのみをBSR算出のために考慮すべきである。
【0154】
追加として、上述したように、非SDT RBとSDT RBとが同じ論理チャネルグループ内にある場合には、ネットワーク装置220は、後続のSDTを実行できるか否かについて非常に困惑することになる。したがって、改善されたオペレーションは、このような論理チャネルグループ上で実行されてもよい。
【0155】
いくつかの例示的な実施形態において、論理チャネルグループが、一時停止されるRBに対応する少なくとも1つの論理チャネルと、一時停止されないRBに対応する少なくとも1つの別の論理チャネルとを含む場合には、端末装置210は、SDT用に設定されていないRBを考慮せずにBSRを生成する。
【0156】
いくつかの例示的な実施形態において、端末装置210は、複数の論理チャネルグループについてBSRを生成する。さらに、端末装置210は、複数のバッファサイズフィールドを使用して、それぞれの論理チャネルグループのバッファ状態を示してもよい。一時停止されるRBに対応する少なくとも1つの論理チャネルと、一時停止されないRBに対応する少なくとも1つの別の論理チャネルとを含む論理チャネルグループについて、SDT用に設定されていない(すなわち、一時停止される)RBを考慮せずに、それぞれのバッファサイズが算出される。
【0157】
いくつかの他の例示的な実施形態において、論理チャネルグループが、一時停止されるRBに対応する少なくとも1つの論理チャネルと、一時停止されないRBに対応する少なくとも1つの別の論理チャネルとを含む場合には、端末装置210は、一時停止されないRS(すなわち、SDT RB)と、一時停止されるRS(すなわち、非SDT RB)との両方を考慮して、BSRを生成してもよい。この場合、ネットワーク装置220は、報告されたBSRの値が閾値を下回った場合、報告されたBSRがSDTデータを示すとみなしてもよい。
【0158】
代替として又は追加として、いくつかの例示的な実施形態において、論理チャネルグループが、一時停止されるRBに対応する少なくとも1つの論理チャネルと、一時停止されないRBに対応する少なくとも1つの別の論理チャネルとを含む場合には、端末装置210は、一時停止されるRBを考慮せずにBSRを生成する。
【0159】
代替として又は追加として、いくつかの例示的な実施形態において、論理チャネルグループが、一時停止されるRBに対応する少なくとも1つの論理チャネルと、一時停止されないRBに対応する少なくとも1つの別の論理チャネルとを含む場合には、端末装置210は、SDT用に設定されていないRBに対応する論理チャネルを考慮せずにBSRを生成する。
【0160】
代替として又は追加として、いくつかの例示的な実施形態において、論理チャネルグループが、一時停止されるRBに対応する少なくとも1つの論理チャネルと、一時停止されないRBに対応する少なくとも1つの別の論理チャネルとを含む場合には、端末装置210は、一時停止されるRBに対応する論理チャネルを考慮せずにBSRを生成する。
【0161】
いくつかの例示的な実施形態において、論理チャネルグループに含まれる各論理チャネルが一時停止されないRBに対応する場合、端末装置210は、該論理チャネルグループのBSRを送信してもよく、又は送信しなくてもよい。なぜならば、ネットワーク装置220がそのようなBSRについて混乱しないからである。
【0162】
一つの具体的な例として、SDTを実行する際、1つの論理チャネルグループについて、該論理チャネルグループが、SDT RBの論理チャネル(一時停止されないRB)と、非SDT RBの論理チャネル(一時停止される)との両方を含む場合には、端末装置210は、一時停止されるRBの論理チャネルを論理チャネルグループのBSRに入れない。
【0163】
いくつかの例示的な実施形態において、MACバッファ状態報告のために、送信するPDCPエンティティは、PDCPデータPDUが構築されていないPDCP SDUと、下位層に提出されていないPDCPデータPDUと、PDCP制御PDUと、AM DRBの場合に再送信されるPDCP SDUと、AM DRBの場合に再送信されるPDCPデータPDUとをPDCPデータ量としてみなすべきである。
【0164】
いくつかの例示的な実施形態において、MACバッファ状態報告のために、UEは、RLCデータPDUに含まれていないRLC SDU及びRLC SDUセグメントと、最初の送信待ちのRLCデータPDUと、再送信待ちのRLCデータPDU(RLC AM)とをRLCデータ量としてみなすべきである。
【0165】
追加として、いくつかの例示的な実施形態において、状態PDUが既にトリガされ、t-StatusProhibitが実行していないか、又は既に満了した場合には、UEは、次の送信機会において送信される状態PDUのサイズを推定して、RLCデータ量の一部としてみなすべきである。
【0166】
BSRを生成した後に、端末装置210は、BSRをネットワーク装置220に送信する(1220)。
【0167】
図13は、本開示のいくつかの実施形態にかかる例示的な方法1300のフローチャートである。例えば、方法1300は、図2に示すような端末装置210において実現されてもよい。
【0168】
ブロック1310において、ネットワーク装置220とSDTを実行している端末装置210は、SDT用に設定されたRB、一時停止されないRB、SDT用に設定されたRBに対応する論理チャネル、又は一時停止されないRBに対応する論理チャネル、のうちの少なくとも1つに関連付けられるバッファ状態を示すBSRを生成する。
【0169】
ブロック1320において、端末装置210は、BSRをネットワーク装置220に送信する。
【0170】
いくつかの例示的な実施形態において、端末装置210は、回路を備え、該回路は、SDT用に設定されたRB、一時停止されないRB、SDT用に設定されたRBに対応する論理チャネル、又は一時停止されないRBに対応する論理チャネル、のうちの少なくとも1つに関連付けられるバッファ状態を示すBSRを生成するように設定されている。回路はさらに、BSRをネットワーク装置220に送信するように設定されている。
【0171】
図14は、本開示のいくつかの実施形態にかかる例示的な方法1400のフローチャートである。例えば、方法1400は、図2に示すような端末装置210において実現されてもよい。
【0172】
ブロック1410において、端末装置210は、論理チャネルグループが、一時停止されるRBに対応する少なくとも1つの論理チャネルと、一時停止されないRBに対応する少なくとも1つの別の論理チャネルとを含むか否かを決定する。
【0173】
そうである場合、ブロック1420において、ネットワーク装置220とSDTを実行している端末装置210は、SDT用に設定されていないRB、一時停止されるRB、SDT用に設定されていないRBに対応する論理チャネル、又は一時停止されるRBに対応する論理チャネル、のうちの少なくとも1つを考慮せずに、該論理チャネルグループについてBSRを生成する。ブロック1430において、端末装置210は、BSRをネットワーク装置220に送信する。
【0174】
いくつかの例示的な実施形態において、端末装置210は、回路を備え、該回路は、論理チャネルグループが、一時停止されるRBに対応する少なくとも1つの論理チャネルと、一時停止されないRBに対応する少なくとも1つの別の論理チャネルとを含む場合、ネットワーク装置220とSDTを実行している端末装置210が、SDT用に設定されていないRB、一時停止されるRB、SDT用に設定されていないRBに対応する論理チャネル、又は一時停止されるRBに対応する論理チャネル、のうちの少なくとも1つを考慮せずに、該論理チャネルグループについてBSRを生成するように設定されている。回路はさらに、BSRをネットワーク装置220に送信するように設定されている。
【0175】
ネットワーク装置においてBSRを処理するための例示的な実施形態
上述したように、非SDT RBとSDT RBとが同じ論理チャネルグループ内にある場合、ネットワーク装置は、後続のSDTを実行できるか否かについて非常に困惑することになる。
【0176】
本開示のいくつかの例示的な実施形態によれば、通信のための解決策が提供される。この解決策において、ネットワーク装置220は、SDT RBの論理チャネルと非SDT RBの論理チャネル(すなわち、SDT用に設定されていない)を別々の論理チャネルグループに設定する。こうして、SDTについてBSRを通知する際に、端末装置210において追加のオペレーションは必要とされない。
【0177】
図15は、本開示のいくつかの実施形態にかかる例示的な方法1500のフローチャートである。例えば、方法1500は、図2に示すようなネットワーク装置220において実現されてもよい。
【0178】
ブロック1510において、ネットワーク装置220は、少なくとも1つの論理チャネルグループに含まれる複数の論理チャネルに対応する少なくとも1つのRBをSDT用に設定する。少なくとも1つの論理チャネルグループに含まれる各論理チャネルは、SDT用に設定されたRBに対応する。
【0179】
ブロック1520において、ネットワーク装置220は、設定された結果を端末装置210に示す。
【0180】
ネットワーク装置220は、任意の適切なメッセージにより、設定された結果を端末装置210に示してもよい。一つの例示的なメッセージは、RRC解放メッセージである。もう一つの例示的なメッセージは、RRC設定メッセージである。別の例示的なメッセージは、RRC再設定メッセージである。
【0181】
いくつかの例示的な実施形態において、ネットワーク装置220は、回路を備え、該回路は、少なくとも1つの論理チャネルグループに含まれる複数の論理チャネルに対応する少なくとも1つのRBをSDT用に設定するように設定され、少なくとも1つの論理チャネルグループに含まれる各論理チャネルがSDT用に設定されたRBに対応する。回路はさらに、設定された結果を端末装置210に示すように設定されている。
【0182】
いくつかの例示的な実施形態において、回路はさらに、設定された結果を、無線リソース制御解放メッセージ、無線リソース制御設定メッセージ、又は無線リソース制御再設定メッセージ、のうちの1つを介して、端末装置210に送信するように設定されている。
【0183】
4ステップRA SDTにフォールバックするための例示的なプロセス
従来では、パラメータmsgA-TransMaxは、非SDTのための2ステップRAプロシージャから非SDTのための4ステップRAプロシージャへのフォールバックを可能にするために使用されている。パラメータmsgA-TransMaxは、4ステップ及び2ステップのRAリソースの両方が設定されている場合のMSGA送信の最大回数を指す。具体的には、2ステップRAプロシージャについて、最大回数が設定されている場合(すなわち、msgA-TransMaxが設定されている場合)であって、message AをmsgA-TransMax回だけ送信した後でも2ステップRAプロシージャが正常に完了しない場合には、端末装置は、4ステップRAプロシージャにフォールバックする(すなわち、端末装置は、4ステップRAのためのRAリソース選択プロシージャを実行する)。
【0184】
上述したように、2ステップRAに基づくSDTと4ステップRAに基づくSDTとの両方をサポートすることが合意されている。この場合、端末装置が4ステップRAプロシージャを介してSDTデータを送信することに失敗した場合、端末装置は、4ステップRA SDTにフォールバックしてもよいと予想される。
【0185】
しかしながら、非SDTのためのRAとSDTのためのRAとについてのリソースが異なり、これは、従来のパラメータmsgA-TransMaxはRAに基づくSDTのために使用できないことを意味する。
【0186】
本開示のいくつかの例示的な実施形態によれば、通信のための解決策が提供される。この解決策において、1つのパラメータ(msgA-TransMaxSDTと称されてもよい)は、RAに基づくSDT用に特別に設定される。こうして、端末装置210は、2ステップRAに基づくSDTから4ステップRAに基づくSDTに適切にフォールバックすることができる。
【0187】
ここで、図16を参照する。図16は、本開示のいくつかの実施形態にかかるBSRを処理するためのシグナリングフロー1600を示す。説明のために、図2を参照して、シグナリングフロー1600を説明する。シグナリングフロー1600には、ネットワーク装置220及び端末装置210が関与してもよい。
【0188】
いくつかの例示的な実施形態において、2ステップRA-SDTから4ステップRA-SDTへのフォールバックをサポートするために、ネットワーク装置220は、例えば、1つのパラメータ(例えば、msgA-TransMaxSDT)を、SDT専用に設定してもよい(1610)。パラメータmsgA-TransMaxSDTは、SDTのための4ステップRAリソースとSDTのための2ステップRAタイプRAリソースとの両方が設定されている場合のMSG Aの送信の最大回数である。
【0189】
オペレーションにおいて、SDTのための4ステップRAプロシージャリソースとSDTのための2ステップRAプロシージャリソースとの両方を有するように端末装置210が設定されている場合、端末装置210は、端末装置210によりSDTのための2ステップRAプロシージャのメッセージAを送信する最大回数を示すパラメータ(例えば、msgA-TransMaxSDT)を受信する。
【0190】
そして、端末装置210は、該最大回数に基づいて、ネットワーク装置220とSDTを実行する(1620)。
【0191】
いくつかの例示的な実施形態において、SDTのための2ステップRAプロシージャのメッセージAを送信することに失敗した回数が該最大回数を超えた場合、SDTのための4ステップRAプロシージャを実行するようにフォールバックすることによりSDTを実行し、4ステップRAプロシージャは2ステップステップRAプロシージャ用に設定された同じプリアンブルグループを再利用する。
【0192】
一つの具体的な例として、端末装置210が2ステップRA SDTを実行している際に、msgA-TransMaxSDTが設定されている場合であって、メッセージをmsgA-TransMaxSDT回だけ送信した後でもSDTのためのRAプロシージャが正常に完了しない場合、UEは、2ステップRA SDT内と同じプリアンブルグループを使用して4ステップRACHに基づくSDTを実行するようにフォールバックする。
【0193】
図17は、本開示のいくつかの実施形態にかかる例示的な方法1700のフローチャートである。例えば、方法1700は、図2に示すような端末装置210において実現されてもよい。
【0194】
ブロック1710において、オペレーションにおいて、SDTのための4ステップRAプロシージャリソースとSDTのための2ステップRAプロシージャリソースとの両方を有するように端末装置210が設定されている場合には、端末装置210は、端末装置210によりSDTのための2ステップRAプロシージャのメッセージAを送信する最大回数を示すパラメータをネットワーク装置220から受信する。
【0195】
ブロック1720において、端末装置210は、該最大回数に基づいてネットワーク装置220とSDTを実行する。
【0196】
いくつかの例示的な実施形態において、SDTのための2ステップRAプロシージャのメッセージAを送信することに失敗する回数が最大回数を超えた場合、端末装置210は、SDTのための4ステップRAプロシージャを実行するようにフォールバックすることによりSDTを実行し、4ステップRAプロシージャは、2ステップステップRAプロシージャ用に設定された同じプリアンブルグループを再利用する。
【0197】
いくつかの例示的な実施形態において、端末装置210は、回路を備え、該回路は、オペレーションにおいて、SDTのための4ステップRAプロシージャリソースとSDTのための2ステップRAプロシージャリソースとの両方を有するように端末装置210が設定されている場合、端末装置210によりSDTのための2ステップRAプロシージャのメッセージAを送信する最大回数を示すパラメータをネットワーク装置220から受信するように設定されている。回路はさらに、最大回数に基づいて、ネットワーク装置220とSDTを実行するように設定されている。
【0198】
いくつかの例示的な実施形態において、回路はさらに、SDTのための2ステップRAプロシージャのメッセージAを送信することに失敗する回数が最大回数を超えた場合、SDTのための4ステップRAプロシージャを実行するようにフォールバックすることによりSDTを実行するように設定され、4ステップRAプロシージャは、2ステップステップRAプロシージャ用に設定された同じプリアンブルグループを再利用する。
【0199】
図18は、本開示のいくつかの実施形態にかかる例示的な方法1800のフローチャートである。例えば、方法1800は、図2に示すようなネットワーク装置220において実現されてもよい。
【0200】
ブロック1810において、SDTのための4ステップRAプロシージャリソースとSDTのための2ステップRAプロシージャリソースとの両方を有するように端末装置210が設定されている場合、ネットワーク装置220は、端末装置210によりSDTのための2ステップRAプロシージャのメッセージAを送信する最大回数を示すパラメータを端末装置210に送信する。
【0201】
いくつかの例示的な実施形態において、ネットワーク装置220は、回路を備え、該回路は、SDTのための4ステップRAプロシージャリソースとSDTのための2ステップRAプロシージャリソースとの両方を有するように端末装置210が設定されている場合、端末装置210によりSDTのための2ステップRAプロシージャのメッセージAを送信する最大回数を示すパラメータを端末装置210に送信するように設定されている。
【0202】
装置例
図19は、本開示の実施形態を実装するのに適した装置1900の概略ブロック図である。装置1900は、図2に示す端末装置210及びネットワーク装置220の別の例示的な実施態様として考えられる。したがって、装置1900は、端末装置210、ネットワーク装置220において、又はそれらの少なくとも一部として実現されてもよい。
【0203】
図示のように、装置1900は、プロセッサ1910と、プロセッサ1910に結合されたメモリ1920と、プロセッサ1910に結合された適切な送信機(TX)及び受信機(RX)1940と、TX/RX 1940に結合された通信インターフェースとを備える。メモリ1920は、プログラム1930の少なくとも一部を記憶する。TX/RX 1940は双方向通信に用いられる。TX/RX 1940は、通信を容易にするために少なくとも1つのアンテナを有するが、本明細書に言及されたアクセスノードは、実際には複数のアンテナを有してもよい。通信インターフェースは、eNB間の双方向通信のためのX2インターフェース、モビリティ管理エンティティ(MME)/サービングゲートウェイ(S-GW)とeNBとの間の通信のためのS1インターフェース、eNBと中継ノード(RN)との間の通信のためのUnインターフェース、又はeNBと端末装置との間の通信のためのUuインターフェースなど、他のネットワーク要素との通信に必要な任意のインターフェースを表してもよい。
【0204】
プログラム1930は、図2及び図4図18を参照して本明細書で説明したように、関連付けられるプロセッサ1910により実行された場合、装置1900が本開示の実施形態に従って動作することを可能にするプログラム命令を含むと想定される。本文の実施形態は、装置1900のプロセッサ1910により実行可能なコンピュータソフトウェアにより、又はハードウェアにより、又はソフトウェアとハードウェアとの組み合わせにより実現されてもよい。プロセッサ1910は、本開示の様々な実施形態を実施するように設定されてもよい。さらに、プロセッサ1910とメモリ1920との組み合わせは、本開示の様々な実施形態を実現するのに適したプロセッシング手段1950を形成してもよい。
【0205】
メモリ1920は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプであってもよく、また、非限定的な例として、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体、半導体に基づくメモリ装置、磁気メモリ装置及びシステム、光学メモリ装置及びシステム、固定メモリ及びリムーバブルメモリなど、任意の適切なデータ記憶技術を使用して実現されてもよい。装置1900内には1つのメモリ1920のみが示されているが、装置1900内にはいくつかの物理的に異なるメモリモジュールが存在してもよい。プロセッサ1910は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプであってもよく、非限定的な例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及びマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つ又は複数を含んでもよい。装置1900は、複数のプロセッサ、例えば、メインプロセッサを同期化するクロックに時間的に従属する特定用途向け集積回路チップを有してもよい。
【0206】
全体として、本開示の様々な実施形態は、ハードウェア又は専用回路、ソフトウェア、論理、又はそれらの任意の組み合わせで実現されてもよい。いくつかの態様は、ハードウェアで実現されてもよく、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサ、又は他のコンピューティング装置により実行できるファームウェア又はソフトウェアで実現されてもよい。本開示の実施形態の様々な態様は、ブロック図、フローチャート又は他の何らかの絵画的表現を用いて図示及び説明されているが、本明細書に記載されたブロック、機器、システム、技術、又は方法は、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路又は論理、汎用ハードウェア又はコントローラ又は他のコンピューティング装置、又はそれらの何らかの組み合わせで実装されてもよいことを理解すべきである。
【0207】
本開示はまた、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体上に有形的に記憶された少なくとも1つのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、図2及び図4図18を参照して上述したプロセス又は方法を実行するために、対象の実プロセッサ又は仮想プロセッサ上の装置内で実行される、プログラムモジュールに含まれる命令などのコンピュータ実行可能な命令を含む。一般に、プログラムモジュールには、特定のタスクを実行するか、又は特定の抽象データタイプを実装するルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造などが含まれる。様々な実施形態において、プログラムモジュールの機能は、必要に応じて、プログラムモジュール間で結合又は分割されてもよい。プログラムモジュールのマシンが実行可能な命令は、ローカル又は分散型装置内で実行されてもよい。分散型装置において、プログラムモジュールは、ローカル記憶媒体及びリモート記憶媒体内の両方に配置されていてもよい。
【0208】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されてもよい。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータプロセッシング機器のプロセッサ又はコントローラに提供され、プロセッサ又はコントローラにより実行された場合、プログラムコードで、フローチャート及び/又はブロック図に指定された機能/動作を実現させる。プログラムコードは、完全にマシン上で、部分的にマシン上で、独立したソフトウェアパッケージとして、部分的にマシン上でかつ部分的にリモートマシン上で、又は完全にリモートマシン又はサーバ上で実行してもよい。
【0209】
上述のプログラムコードは、マシン可読媒体上で実装されてもよく、マシン可読媒体は、命令実行システム、機器、又は装置により利用されるか、又はそれらに関連するプログラムを含むか又は記憶することができる任意の有形媒体であってもよい。マシン可読媒体は、マシン可読信号媒体又はマシン可読記憶媒体であってもよい。マシン可読媒体は、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線若しくは半導体のシステム、機器若しくは装置、又は前述の媒体の任意の適切な組み合せを含んでもよいが、これらに限定されない。マシン可読記憶媒体のより具体的な例は、1つ又は複数のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光学的記憶装置、磁気記憶装置、又は上述の任意の適切な組み合わせを含んでもよい。
【0210】
なお、動作について特定の順序で説明を行ったが、所望の結果を得るために、こうした動作を、示された特定の順序で実行するか若しくは連続した順序で実行し、又は、説明されたすべての動作を実行することが求められると理解されるべきではない。場合によっては、マルチタスクや並列処理が有利になることもある。同様に、いくつかの特定の実装の詳細が上記の議論に含まれているが、これらは、本開示の範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、特定の実施形態に固有となり得る特徴の説明として解釈されるべきである。個々の実施形態の文脈で説明されたいくつかの特徴は、単一の実施形態において組み合わされて実現されてもよい。逆に、単一の実施形態の文脈で説明された様々な特徴は、複数の実施形態において別々に、又は任意の適切なサブコンビネーションで実装されてもよい。
【0211】
本開示は、構造的特徴及び/又は方法論的動作に特有の言語で説明されてきたが、添付の特許請求の範囲において定義された本開示は、必ずしも上記の特定の特徴又は動作に限定されないことを理解すべきである。むしろ、上述した特定の特徴及び動作は、特許請求の範囲を実施する例示的な形態として開示されている。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【手続補正書】
【提出日】2024-02-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線リソース制御(RRC)解放メッセージをネットワークから受信する手段と、
前記RRC解放メッセージが受信され且つスモールデータ送信(SDT)設定が前記RRC解放メッセージ内に含まれている場合、シグナリング無線ベアラ(SRB)についてのサービスデータユニット(SDU)破棄を実行するように、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)エンティティをトリガする手段と、
を含む、
ユーザ装置(UE)。
【請求項2】
前記RRC解放メッセージが受信され且つ前記SDT設定が前記RRC解放メッセージに含まれている場合、無線リンク制御(RLC)ベアラについてのRLCエンティティを再確立する手段をさらに含む、
請求項1に記載のユーザ装置。
【請求項3】
前記RRC解放メッセージが受信され且つ前記SDT設定が前記RRC解放メッセージに含まれている場合、SDTプロシージャを開始する手段をさらに含む、
請求項1又は2に記載のユーザ装置。
【請求項4】
SDTプロシージャのための保留中のアップリンクデータのデータ量を算出する手段と、
前記RRC解放メッセージが受信され且つ前記SDT設定が前記RRC解放メッセージに含まれ、さらに、前記データ量がデータ量閾値以下である場合、前記SDTプロシージャを開始する手段と、
をさらに含む、
請求項1又は2に記載のユーザ装置。
【請求項5】
SDTプロシージャのための保留中のアップリンクデータのデータ量がデータ量閾値以下であるか否かを決定する手段と、
前記RRC解放メッセージが受信され且つ前記SDT設定が前記RRC解放メッセージに含まれ、さらに、前記データ量が前記データ量閾値以下である場合、前記SDTプロシージャを開始する手段と、
をさらに含む、
請求項1又は2に記載のユーザ装置。
【請求項6】
SDU破棄が実行された後に、SDTプロシージャのための保留中のアップリンクデータのデータ量を算出する手段をさらに含む、
請求項1に記載のユーザ装置。
【請求項7】
SDU破棄が実行された後に、SDTプロシージャのための保留中のアップリンクデータのデータ量がデータ量閾値以下であるか否かを決定する手段をさらに含む、
請求項1に記載のユーザ装置。
【請求項8】
前記RLCエンティティが再確立され且つSDU破棄が実行された後に、SDTプロシージャのための保留中のアップリンクデータのデータ量を算出する手段をさらに含む、
請求項2に記載のユーザ装置。
【請求項9】
前記RLCエンティティが再確立され且つSDU破棄が実行された後に、SDTプロシージャのための保留中のアップリンクデータのデータ量がデータ量閾値以下であるか否かを決定する手段をさらに含む、
請求項2に記載のユーザ装置。
【請求項10】
スモールデータ送信(SDT)設定を有する無線リソース制御(RRC)解放メッセージをユーザ装置(UE)に送信する手段であって、前記SDT設定は、前記UEに、シグナリング無線ベアラ(SRB)についてのサービスデータユニット(SDU)破棄を実行するようにパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)エンティティをトリガさせるように設定された、手段と、
RRC再開メッセージとアップリンクSDTデータとを前記UEから受信する手段と、
を含む、
無線アクセスネットワーク(RAN)ノード。
【請求項11】
前記SDT設定は、前記UEに無線リンク制御(RLC)ベアラについてのRLCエンティティを再確立させるように設定されている、
請求項10に記載の無線アクセスネットワークノード。
【請求項12】
ユーザ装置(UE)の方法であって、
無線リソース制御(RRC)解放メッセージをネットワークから受信することと、
前記RRC解放メッセージが受信され且つスモールデータ送信(SDT)設定が前記RRC解放メッセージ内に含まれている場合、シグナリング無線ベアラ(SRB)についてのサービスデータユニット(SDU)破棄を実行するように、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)エンティティをトリガすることと、
を含む、
方法。
【請求項13】
前記RRC解放メッセージが受信され且つ前記SDT設定が前記RRC解放メッセージに含まれている場合、無線リンク制御(RLC)ベアラについてのRLCエンティティを再確立することをさらに含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記RRC解放メッセージが受信され且つ前記SDT設定が前記RRC解放メッセージに含まれている場合、SDTプロシージャを開始することをさらに含む、
請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
SDTプロシージャのための保留中のアップリンクデータのデータ量を算出することと、
前記RRC解放メッセージが受信され且つ前記SDT設定が前記RRC解放メッセージに含まれ、さらに、前記データ量がデータ量閾値以下である場合、前記SDTプロシージャを開始することと、
をさらに含む、
請求項12又は13に記載の方法。
【請求項16】
SDTプロシージャのための保留中のアップリンクデータのデータ量がデータ量閾値以下であるか否かを決定することと、
前記RRC解放メッセージが受信され且つ前記SDT設定が前記RRC解放メッセージに含まれ、さらに、前記データ量が前記データ量閾値以下である場合、前記SDTプロシージャを開始することと、
をさらに含む、
請求項12又は13に記載の方法。
【請求項17】
SDU破棄が実行された後に、SDTプロシージャのための保留中のアップリンクデータのデータ量を算出することをさらに含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項18】
SDU破棄が実行された後に、SDTプロシージャのための保留中のアップリンクデータのデータ量がデータ量閾値以下であるか否かを決定することをさらに含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記RLCエンティティが再確立され且つSDU破棄が実行された後に、SDTプロシージャのための保留中のアップリンクデータのデータ量を算出することをさらに含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項20】
前記RLCエンティティが再確立され且つSDU破棄が実行された後に、SDTプロシージャのための保留中のアップリンクデータのデータ量がデータ量閾値以下であるか否かを決定することをさらに含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項21】
無線アクセスネットワーク(RAN)ノードの方法であって、
スモールデータ送信(SDT)設定を有する無線リソース制御(RRC)解放メッセージをユーザ装置(UE)に送信することであって、前記SDT設定は、前記UEに、シグナリング無線ベアラ(SRB)についてのサービスデータユニット(SDU)破棄を実行するようにパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)エンティティをトリガさせるように設定されたことと、
RRC再開メッセージとアップリンクSDTデータとを前記UEから受信することと、
を含む、
方法。
【請求項22】
前記SDT設定は、前記UEに無線リンク制御(RLC)ベアラについてのRLCエンティティを再確立させるように設定されている、
請求項21に記載の方法。
【国際調査報告】