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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】ポンプ
(51)【国際特許分類】
   F04C 2/18 20060101AFI20240628BHJP
   F04C 15/00 20060101ALI20240628BHJP
【FI】
F04C2/18 311D
F04C15/00 G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580860
(86)(22)【出願日】2022-06-09
(85)【翻訳文提出日】2023-12-28
(86)【国際出願番号】 KR2022008101
(87)【国際公開番号】W WO2023282476
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】10-2021-0087908
(32)【優先日】2021-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】ホン フン キ
【テーマコード(参考)】
3H041
3H044
【Fターム(参考)】
3H041AA02
3H041BB03
3H041CC20
3H041DD01
3H041DD05
3H041DD09
3H041DD10
3H044AA02
3H044BB03
3H044CC19
3H044DD01
3H044DD05
3H044DD08
3H044DD18
(57)【要約】
ポンプは、外側ギアと、前記外側ギアと結合するマグネットと、前記外側ギアの内側に配置された内側ギアと、前記外側ギアと前記マグネットとの間に一部が配置されるサポートと、前記サポートと結合するベアリングと、を含み、前記サポートは、前記ベアリングの内側面と結合する突出部を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側ギアと、
前記外側ギアと結合するマグネットと、
前記外側ギアの内側に配置された内側ギアと、
前記外側ギアと前記マグネットとの間に一部が配置されるサポートと、
前記サポートと結合するベアリングと、を含み、
前記サポートは、前記ベアリングの内側面と結合する突出部を含む、ポンプ。
【請求項2】
前記外側ギアはコアを含み、
前記サポートは、前記コアと前記マグネットとの間に配置される、請求項1に記載のポンプ。
【請求項3】
前記コアは、外面に前記マグネットの側面と接触するガイドが配置される第1領域と、外面に前記サポートが配置される第2領域を含み、
前記第1領域の断面積は、前記第2領域の断面積より大きい、請求項2に記載のポンプ。
【請求項4】
前記マグネットの軸方向の長さは、前記ガイドの軸方向の長さより小さい、請求項3に記載のポンプ。
【請求項5】
前記外側ギアの外側に配置されるステーターを含み、
前記ステーターの内側に配置され、前記内側ギアおよび前記外側ギアが配置される空間を含むカンを含む、請求項1に記載のポンプ。
【請求項6】
前記カンは、上面から上方に突出される第2突出部を含み、
前記突出部および前記ベアリングは、前記第2突出部内のベアリング空間に配置される、請求項5に記載のポンプ。
【請求項7】
前記ベアリングの断面積は、前記ベアリング空間の断面積に対応する、請求項6に記載のポンプ。
【請求項8】
前記サポートは前記外側ギアと一体に回転する、請求項1に記載のポンプ。
【請求項9】
前記外側ギアと前記内側ギアは偏心回転する、請求項1に記載のポンプ。
【請求項10】
外側ギアと、
前記外側ギアと結合するマグネットと、
前記外側ギア内側に配置された内側ギアと、
前記外側ギアと結合するサポートと、を含み、
前記サポートは、
前記内側ギアの一側面上に配置されるべースと、
前記外側ギアの側面と結合する結合部と、
前記結合部と反対方向に突出される突出部を含む、ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施例はポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
ポンプは、回転駆動力を発生させるモーター領域と、油圧を発生させるポンプ領域を含む。従って、ポンプ内のモーター領域とポンプ領域が相互分離しているため、部品数および製品全体の間が増加する問題がある。
【0003】
さらに、従来技術によるEOPは、外部ローターに加わる軸方向荷重を支持できる手段が存在しないため、ポンプ内の作動圧力が増加するほど、ポンプの出口から加えられる力によって、外部ローターまたは内部ローターの回転安定性が低下する問題がある。特に、3bar以上の高圧発生時、外部ローターの軸系ずれによるハウジングとの摩擦が生じ、これはポンプの性能を阻害させる要因となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本実施例の目的は、構造を改善して外側ギアをハウジング内に強固に固定することができ、駆動効率を向上させることができるポンプを提供することである。
【0005】
さらに、サイズを縮小して小型化できるポンプを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施例に係るポンプは、外側ギアと、前記外側ギアと結合するマグネットと、前記外側ギア内側に配置された内側ギアと、前記外側ギアと前記マグネットとの間に一部が配置されるサポートと、前記サポートと結合するベアリングと、を含み、前記サポートは、前記ベアリングの内側面と結合する突出部を含む。
【0007】
前記外側ギアは、コアを含み、前記サポートは、前記コアと前記マグネットとの間に配置されることができる。
【0008】
前記コアは、外面に前記マグネットの側面と接触するガイドが配置される第1領域と、外面に前記サポートが配置される第2領域を含み、前記第1領域の断面積は前記第2領域の断面積より大きいことができる。
【0009】
前記マグネットの軸方向の長さは、前記ガイドの軸方向の長さより小さいことができる。
【0010】
前記外側ギアの外側に配置されるステーターを含み、前記ステーターの内側に配置され、前記内側ギアおよび前記外側ギアが配置される空間を含むカンを含むことができる。
【0011】
前記カンは、上面から上方に突出する第2突出部を含み、前記突出部および前記ベアリングは、前記第2突出部内のベアリング空間に配置されることができる。
【0012】
前記ベアリングの断面積は、前記ベアリング空間の断面積に対応することができる。
【0013】
前記サポートは、前記外側ギアと一体に回転されることができる。
【0014】
前記外側ギアと前記内側ギアは、偏心回転されることができる。
【0015】
他の実施例によるポンプは、外側ギアと、前記外側ギアと結合するマグネットと、前記外側ギアの内側に配置された内側ギアと、前記外側ギアと結合するサポートと、を含み、前記サポートは、前記内側ギアの一側面上に配置されるべースと、前記外側ギアの側面と結合する結合部と、前記結合部と反対方向に突出する突出部を含む。
【発明の効果】
【0016】
本実施例により、内側ギアは第1カバーの突出部と結合して軸心が整列され、外側ギアはサポートおよびベアリングを介して軸心が整列されることができ、ハウジング内の互いに異なる領域間の圧力差によって外側ギアまたは内側ギアの軸系がずれることを防止することができる長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施例によるポンプの断面図である。
図2】本発明の実施例によるポンプの分解斜視図である。
図3図2を他の角度から示した図である。
図4】本発明の実施例によるポンプ内の主要構成の分解斜視図である。
図5】本発明の実施例によるサポートと外側ギアの分解斜視図である。
図6】本発明の実施例によるベアリングとサポートの結合構造を示した断面図である。
図7】本発明の実施例による外側ギア、サポートおよびベアリングの結合構造を示した斜視図である。
図8図7を他の角度から示した斜視図である。
図9】従来技術によるポンプと本発明の実施例によるポンプの出口圧力を比較したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0019】
但し、本発明の技術思想は説明される一部実施例に限定されるものではなく、互いに異なる様々な形態で実現されることができ、本発明の技術思想範囲内でなら、実施例間でその構成要素中一つ以上を選択的に結合または置き換えて使用されることができる。
【0020】
また、本発明の実施例で使用される用語(技術および科学的用語を含む)は、明白に特別に定義されて記述されない限り、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者に一般的に理解できる意味と解釈され、辞書に定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味を考慮してその意味を解釈されることができるはずである。
【0021】
また、本発明の実施例で使用される用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書において、単数形は文面で特に言及しない限り複数形も含むことができ、「Aおよび(と)B、Cの少なくとも一つ(または一個以上)」と記載される場合、A、B、Cで組み合わせられるすべての組み合わせのうち一つ以上を含むことができる。
【0022】
また、本発明の実施例の構成要素を説明するにあたり、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を使用されることができる。
【0023】
このような用語は、その構成要素を他の構成要素と開口別するためのものであり、その用語によって該当構成要素の本質や順番または順序などに限定されない。
【0024】
尚、ある構成要素が他の構成要素に「接続」、「結合」、または「接続」されると記載された場合、その構成要素は、前記他の構成要素に直接的に「接続」、「結合」、または「接続」される場合だけでなく、その構成要素とその他の構成要素の間にあるさらに他の構成要素によって「接続」、「結合」、または「接続」される場合も含むことができる。
【0025】
また、各構成要素の「上(の上)」または「下(の下)」に形成または配置されると記載される場合、「上(の上)」または「下(の下)」は、二つの構成要素が互いに直接接触する場合だけでなく、一つ以上のさらに他の構成要素が二つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。また、「上(の上)」または「下(の下)」で表される場合、一つの構成要素を基準に上側方向だけでなく下側方向の意味も含むことができる。
【0026】
以下で使用される「軸方向」は、内側ギアまたは外側ギアの回転中心を形成する方向と定義する。「軸方向」は、図4または図5を基準に分解された構成が結合される方向であることができる。
【0027】
以下で使用される「半径方向」は、上述した「軸方向」に垂直な方向と定義する。「半径方向」は、外側ギアの内面から第1ローブの突出方向、内側ギアの内面から第2ローブの突出方向と定義されることができる。
【0028】
以下で使用される「円周方向」は、ステーター、外側ギア、内側ギアのいずれか一つの円周方向、または、ステーター、外側ギア、内側ギアのいずれか一つの円周方向と仮想の同心円を形成する領域の円周方向と定義されることができる。
【0029】
図1は本発明の実施例によるポンプの断面図であり、図2は本発明の実施例によるポンプの分解斜視図であり、図3図2を他の角度から示した図面であり、図4は本発明の実施例によるポンプ内の主要構成の分解斜視図であり、図5は本発明の実施例によるサポートと外側ギアの分解斜視図であり、図6は本発明の実施例によるベアリングとサポートの結合構造を示した断面図であり、図7は本発明の実施例による外側ギア、サポートおよびベアリングの結合構造を示した斜視図であり、図8図7を他の角度から示した斜視図であり、図9は従来技術によるポンプと本発明の実施例によるポンプの出口圧力を比較したグラフである。
【0030】
図1図9を参照すると、本発明の実施例によるポンプ10は、ハウジング100、第1カバー200および第2カバー500の結合によって外形が形成されることができる。
【0031】
前記ハウジング100を基準に、前記第1カバー200は、前記ハウジング100の下面に結合されることができる。前記第2カバー500は、前記ハウジング100の上面に結合されることができる。前記ハウジング100と前記第1カバー200は、スクリューを介してねじ結合されることができる。前記ハウジング100と前記第2カバー500は、スクリューを介してねじ結合されることができる。
【0032】
前記第1カバー200の一面には、流体が吸入される第1開口212と、循環した流体が排出される第2開口214が形成されることができる。前記カバー200の他面には、前記第1開口212と接続された第3開口232と、前記第2開口214と接続された第4開口234が形成されることができる。即ち、前記第1開口212と前記第2開口214は、前記第1カバー200の下面に形成され、前記第3開口232と前記第4開口234は、前記ハウジング100と結合する前記第1カバー200の上面に形成されることができる。
【0033】
前記第1カバー200の上面には、上方に突出し、後述する前記カン190内の空間192に結合される装着部280が配置されることができる。前記装着部280の断面は、円形であることができる。前記装着部280の外周面には、螺糸山またはねじ溝が形成されることができる。なお、前記装着部280の外周面と対面する前記空間192内の内周面には、ねじ溝またはねじ溝が形成されることができる。これにより、前記装着部280が前記空間192の内面にねじ結合されることができる。前記装着部280の断面形状は、前記空間192の断面形状に対応されることができる。前記装着部280の外周面と前記空間192の内面との間には、シーリングのためのリング形状のシーリング部材が配置されることができる。前記シーリング部材は、ゴム材質で形成され、前記装着部280の外周面と前記空間192の内面との間に流体が漏れることを防止することができる。
【0034】
前記第1カバー200の上面には、流体が吸入される第3開口232と、吸入された流体が排出される第4開口234が形成されることができる。前記流体は、オイルであることができる。前記第3開口232と前記第4開口234は、それそれ円弧形状を有するように形成され、一側から他側に行くほど間隔が狭くなるように設けることができる。より具体的に、前記第3開口232の間隔が広い側は、前記第4開口234の間隔が広い側に向くように、前記第3開口232の間隔が狭い側は、前記第4開口234の間隔が狭い側に向くように配置されることができる。
【0035】
前記第3開口232と前記第4開口234は、前記装着部280の上面に形成されることができる。
【0036】
前記第1カバー200の上面には、上方に突出する突出部220が配置されることができる。前記突出部220は、前記装着部280の中央に配置されることができる。前記突出部220は、後述する内側ギア130のホール132と結合し、前記内側ギア130の回転を支持することができる。
【0037】
前記ハウジング100の上面には、第2空間108が形成されることができる。前記第2空間108は、溝形状を有することができる。前記第2空間108には、駆動のための複数の電子部品が配置されることができる。例えば、前記第2空間108には、プリント回路基板400、ターミナル(図示せず)が配置されることができる。前記回路基板400には、複数の素子が実装されることができる。
【0038】
前記第2空間108が内側に配置される前記ハウジング100の領域107は、他領域より断面積が大きく形成されることができる。
【0039】
前記第2カバー500は、前記第2空間108をカバーするように、前記ハウジング100の上部に結合されることができる。前記第2カバー500の上面には、上方に突出する複数の突出領域が形成されることができる。前記突出領域を通じて、前記第2カバー500の断面積が増加することができる。従って、前記第2空間108で発生する熱が放熱されることができる。また、前記突出領域の内側には、前記プリント回路基板400上に配置される電子部品の少なくとも一部が収容されることができる。
【0040】
前記第2カバー500は、内側にコネクター(図示せず)が配置されるコネクター装着部590を含むことができる。前記コネクターは、一端が前記プリント回路基板400の上面に結合し、他端が前記コネクター装着部590を介して外部に露出されることができる。前記コネクター装着部590には、外部端子が結合されることができる。これにより、前記ポンプ10に電源が印加されたり、駆動のための信号が送受信されることができる。
【0041】
前記ハウジング100には、ステーター(stator)120、ポンプギアが配置されることができる。前記ポンプギアは、外側ギア140および内側ギア130を含むことができる。前記外側ギア140の内側に前記内側ギア130が配置されることができる。前記ハウジング100は、樹脂またはプラスチック材質で形成することができるが、これに限定されない。
【0042】
前記ハウジング100は、第1領域105aと第2領域105bを区画する第1隔壁105を含むことができる。前記第1領域105aは、第1空間104を含むことができる。前記第2領域105bは、前記第2空間108を含むことができる。前記第1空間104と前記第2空間180は、前記第1隔壁105によって接続されない場合があるが、図1に示したように、前記第1隔壁105には、後述するカン190の突出部190が結合されるホール105cが形成されることができる。
【0043】
前記ステーター120は、前記ハウジング100内に配置することができる。
【0044】
前記ステーター120は、前記ハウジング100と二重射出によって一体に形成されることができる。前記ステーター120と前記ハウジング100は、インサート(insert)射出によって一体に形成されることができる。前記ステーター120は、前記ハウジング100内にモルディングされることができる。前記ハウジング100内には、前記ステーター120が配置されるステーター収容空間が形成されることができる。前記ステーター収容空間は、前記第1空間104の外側に配置されることができる。前記ステーター120の外面は、前記ハウジング100によって囲まれることができる。
【0045】
前記ステーター120は、コアと、前記コアに巻線されるコイル126を含むことができる。前記ステーター120は、前記コアの外面を包むように配置されるインシュレーター(図示せず)を含むことができる。前記コイル126は、前記インシュレーターの外面に巻線されることができる。
【0046】
前記ハウジング100の中央領域には、前記第1空間104が配置されることができる。前記第1空間104は、前記ハウジング100の下面のうち一部が上方に陥没する溝形状であることができる。前記ステーター120の配置領域と前記第1空間104は、第2隔壁(図示せず)によって区画されることができる。つまり、前記第2隔壁は、前記ステーター120と後述する外側ギア140との間に配置されることができる。前記第2隔壁は、前記0.2mm~1mmの厚さで形成することができる。
【0047】
前記第2空間108と前記第1空間104は、第1隔壁105によって、上下方向に区画されることができる。前記第1隔壁105の下面は、前記第1空間104の上面を形成することができる。前記第1隔壁105を介して前記第1空間104と前記第2空間108は、それぞれ異なる領域に区画されることができる。これにより、前記第1空間104内の流体が前記第2空間108に流動することを未然に防止することができる。
【0048】
前記第2空間105aには、前記外側ギア140と前記内側ギア130が配置されることができる。
【0049】
前記外側ギア140は、前記ステーター120の内側に配置されることができる。前記外側ギア140と前記ステーター120との間には前記第2隔壁が配置されることができる。前記外側ギア140は、コア141と、前記コア141に装着されるマグネット142を含むことができる。前記マグネット142は、前記コイル126と対応するように前記コア141の外周面上に配置されることができる。前記外側ギア140は、前記マグネット142が前記コア141の外周面に付着する表面付着型(Surface Permanent Magnet、SPM)タイプであることができる。このため、前記コア141の外周面には前記マグネット144が装着される溝が形成されることができる。前記溝は複数に設けられ、円周方向に沿って相互離隔するように配置されることができる。
【0050】
隣り合うマグネット142の間には、前記マグネット142の側面を支持するように、前記コア141の外面から外側に突出するガイド151が配置されることができる。前記ガイド151の軸方向の長さは、前記マグネット142の軸方向の長さより小さく形成されることができる。従って、前記マグネット144が装着される溝は、隣り合うガイド151の間に配置されるものと理解することができる。前記マグネット142の側面と対面する前記ガイド151の側面は、外側に行くほど円周方向の長さが長くなる形状の傾斜面が形成されることができる。なお、前記ガイド151の側面と対面する前記マグネット142の側面にも前記傾斜面に対応する傾斜面が形成されることができる。
【0051】
従って、前記ステーター120のコイル126に電流が印加されると、前記ステーター120と前記外側ギア140の電磁気的な相互作用によって、前記外側ギア140が回転されることができる。
【0052】
前記外側ギア140の中央には、前記内側ギア130が配置される第1ホール146が形成されることができる。前記第1ホール146の内周面には、内周面から内側に突出する複数の山部148と、前記複数の山部148の間に配置される谷部が形成されることができる。即ち、前記第1ホール146の内周面には、複数の山部148と谷部が相互交互に配置される第1ギアが形成されることができる。
【0053】
前記内側ギア130は、前記外側ギア140の内側に配置されることができる。前記外側ギア140は外部ローターと、前記内側ギア130は内部ローターと名付けることができる。前記内側ギア130と前記外側ギア140は、互いに中心が一致しないように配置されることができる。
【0054】
前記内側ギア130の外周面には、外周面から外側に突出する複数の山部と、前記複数の山部の間に配置される谷部を含むことができる。前記内側ギア130の外周面には、複数の山部と複数の谷部が相互交互に配置される第2ギアが形成されることができる。
【0055】
即ち、前記内側ギア130は回転中心を基準に、半径方向に外向してN個のギア分を具備する第2ローブ136が、方向に沿って配置されることができる。前記外側ギア140には、半径方向に内向してN+1個の第1ローブ149が備えることができる。前記第1ローブ149は、前記第2ローブ136に掛かるように配置されることができる。前記外側ギア140の回転時、前記第1ローブ149と前記第2ローブ136によって、前記内側ギア130が回転されることができる。前記内側ギア130の回転により、後述するカン190内の空間192に流体が流入したり、前記空間192内流体が外部に排出されることができる。
【0056】
前記外側ギア140と前記内側ギア130の回転中心は異なる場合がある。
【0057】
要約すると、前記外側ギア140と前記内側ギア130の偏心により、前記外側ギア140と前記内側ギア130との間に流体燃料を運搬できる体積が発生することになり、体積が増加した部分は圧力降下で周囲の流体を吸入し、体積が低減した部分は圧力の増加で流体を吐出することになる。
【0058】
前記ポンプ10はカン190を含むことができる。前記カン190は、前記第1空間104に配置されることができる。前記カン190は、金属材質で形成されることができる。前記カン190は、前記ハウジング100と二重射出によって一体に形成することができる。しかし、これは例示的なものであり、前記カン190はプラスチック材質で形成されることもできる。
【0059】
前記カン190は、本体部193と、前記本体部193の下端から外側に突出する下端部194と、前記本体部193の上面から上方に突出する第2突出部196を含むことができる。
【0060】
前記本体部193の内側には空間192が形成されることができる。前記空間192には前記内側ギア130および前記外側ギア140が配置されることができる。前記本体部193の断面形状は、前記第1空間104の断面形状に対応するように形成されることができる。
【0061】
前記下端部194は、前記本体部193の下端から外側に折曲して延びるように形成されることができる。前記下端部194は、前記ハウジング100の下面と前記第1カバー200の上面との間に配置されることができる。
【0062】
前記第2突出部196は、前記第1隔壁105内ホール105cに結合されることができる。前記第2突出部196の断面形状は、前記ホール105cの断面形状に対応するように形成することができる。前記第2突出部196の上端は、前記第1隔壁105の上面より上方に突出し、少なくとも一部が前記第2領域105b内に配置されることができる。
【0063】
前記第2突出部196の内には、後述するベアリング180および第1突出部174を収容するためのベアリング空間197が形成されることができる。前記第2突出部196は、前記本体部193より断面積が小さく形成されることができる。
【0064】
前記カン190によって前記第1領域105a内の流体が前記第2領域105bに流動することを防止することができる。
【0065】
前記ポンプ10は、サポート170を含むことができる。前記サポート170は、前記外側ギア140に結合し、前記空間192内で前記外側ギア140を支持することができる。前記サポート170は円形の断面形状を有し、前記外側ギア140の上部に結合されることができる。前記サポート170は、圧入によって前記外側ギア140と結合されることができる。
【0066】
前記サポート170は、前記内側ギア140の一側面上に配置されるべース171を含むことができる。一例として、前記べース171は、前記内側ギア140の上面に結合されることができる。前記べース171の断面積は、前記外側ギア140の断面積より小さく形成されることができる。
【0067】
前記サポート170は、前記べース171の端領域から下方に突出し、前記外側ギア140の側面と結合する結合部172を含むことができる。前記結合部172は、前記コア141の外面と前記マグネット142の内面との間に配置されることができる。前記結合部172の内面は前記コア141の外面と向き合い、前記結合部172の外面は前記マグネット142の内面と対面することができる。前記結合部172の下端は、ガイド151の上面に接触されることができる。
【0068】
詳細には、前記サポート170は、前記マグネット142と前記コア141との間に配置されることができる。このために、前記コア141は、外周面に前記ガイド151が配置される第1領域141a(図1参照)と、前記第1領域141aの上部に配置され、外周面に前記サポート170が結合される第2領域141bを含むことができる。前記第1領域141aの断面積は、前記第2領域141bの断面積より小さく形成することができる。前記サポート170内の空間の断面積は、前記第2領域141bの断面積に対応することができる。
【0069】
前記第2領域141bの外周面に前記サポート170の結合時、前記サポート170の内面は前記第2領域141bの外面と向き合い、前記サポート170の外面は前記マグネット142の内面と対面するように配置することができる。前記サポート170の内面と前記第2領域141の外面との間、前記サポート170の外面と前記サポート142内面との間には接着領域が形成されることができる。前記サポート170の下端は、前記第1領域141aの上面に接触することができる。
【0070】
前記サポート170は上面から上方に突出する第1突出部174を含むことができる。前記第1突出部174は、前記べース171から前記結合部172の突出方向と反対の方向に突出されることができる。即ち、前記第1突出部174は、前記べース171の上面から上方に突出されることができる。前記第1突出部174は、他領域より断面積が小さく形成され、円形の断面形状を有することができる。前記第1突出部174は、前記第2突出部196内のベアリング空間197に配置することができる。前記第1突出部174は、前記第1隔壁105と水平方向にオーバーラップされるように配置することができる。
【0071】
前記サポート170は、前記外側ギア140と同じ回転中心を形成するように配置することができる。前記サポート170の内面は、前記第2領域141bの外面との接触によって回転されるように、一定摩擦力を有することができる。
【0072】
前記ポンプ10は、ベアリング180を含むことができる。前記ベアリング180は、前記ベアリング空間197に配置することができる。前記ベアリング180は、ボールベアリングであってもよい。これにより、前記ベアリング180は、外輪と内輪との間に配置されるボールを含むことができる。前記ベアリング180の中央には、結合ホール182が形成されることができる。前記結合ホール182には、前記第1突出部174が結合されることができる。従って、前記外側ギア140と共に前記サポート170の回転時、前記ベアリング180は、前記サポート170の回転を支持することができる。前記サポート170は、前記ベアリング180および前記外側ギア140と一体に回転することができる。
【0073】
前記のような構造によると、内側ギアは第1カバーの突出部と結合して軸心が整列され、外側ギアはサポートおよびベアリングを介して軸心が整列されることができ、ハウジング内でそれぞれ異なる領域間の圧力差によって、外側ギアまたは内側ギアの軸系がはずれることを防止することができる長所がある。
【0074】
特に、高圧条件下で外側ギアの軸系がずれる場合、図9のsample Aのようにポンプの出口圧が最大4Barに形成されるのに対し、本実施例に係る外側ギアは、ハウジング内の空間で軸系が常に一定に維持できるため、図9のsample Bのように従来に比べて出口圧が2倍以上高く形成できる長所がある。
【0075】
さらに、ベアリングによる外側ギアの回転中心の安定化により、無負荷駆動時にも電流が50%以上減少されることができ、ポンプの駆動効率を向上させることができる長所があ。
【0076】
以上、本発明の実施例を構成する全ての構成要素が一つに結合したり、結合して動作するものとして説明したが、本発明が必ずしもこのような実施例に限定されるものではない。即ち、本発明の目的範囲内であれば、その全ての構成要素が一つ以上に選択的に結合して動作することもできる。また、以上で記載された「含む」、「構成する」または「有する」等の用語は、特に反対の記載がない限り、当該構成要素が内在し得ることを意味するものであり、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含むことができるものと解釈されるべきである。技術的や科学的な用語を含む全ての用語は、他に定義されていない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。辞書に定義された用語のように、一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味と一致すると解釈されるべきであり、本発明で明確に定義されていない限り、理想的または過度に形式的な意味に解釈されない。
【0077】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性を逸脱しない範囲で様々な修正および変形が可能である。従って、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるのではない。本発明の保護範囲は、下記の請求範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれると解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-01-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステーターと、
前記ステーターの内側に配置される外側ギアと、
前記外側ギアと結合するマグネットと、
前記外側ギアの内側に配置された内側ギアと、
前記ステーターの内側に配置され、前記外側ギア及び前記内側ギアが配置される空間を含むカンと、
前記外側ギアと前記マグネットとの間に一部が配置されるサポートと、
前記サポートと結合するベアリングと、を含み、
前記サポートは、前記ベアリングの内側面と結合する第1突出部を含む、ポンプ。
【請求項2】
前記外側ギアはコアを含み、
前記サポートは、前記コアと前記マグネットとの間に配置される、請求項1に記載のポンプ。
【請求項3】
前記コアは、外面に前記マグネットの側面と接触するガイドが配置される第1領域と、外面に前記サポートが配置される第2領域を含み、
前記第1領域の断面積は、前記第2領域の断面積より大きい、請求項2に記載のポンプ。
【請求項4】
前記マグネットの軸方向の長さは、前記ガイドの軸方向の長さより小さい、請求項3に記載のポンプ。
【請求項5】
前記サポートは、
前記内側ギアの一側面上に配置されるべースと、
前記外側ギアの側面と結合する結合部と、を含み、
前記第1突出部は、前記結合部と反対方向に突出される、請求項2に記載のポンプ。
【請求項6】
前記カンは、上面から上方に突出される第2突出部を含み、
前記第1突出部及び前記ベアリングは、前記第2突出部内のベアリング空間に配置される、請求項に記載のポンプ。
【請求項7】
前記ベアリングの断面積は、前記ベアリング空間の断面積に対応する、請求項6に記載のポンプ。
【請求項8】
前記サポートは前記外側ギアと一体に回転する、請求項1に記載のポンプ。
【請求項9】
前記外側ギアと前記内側ギアは偏心回転する、請求項1に記載のポンプ。
【請求項10】
外側ギアと、
前記外側ギアと結合するマグネットと、
前記外側ギア内側に配置された内側ギアと、
前記外側ギアと結合するサポートと、を含み、
前記サポートは、
前記内側ギアの一側面上に配置されるべースと、
前記外側ギアの側面と結合する結合部と、
前記結合部と反対方向に突出される第1突出部と、を含む、ポンプ。
【国際調査報告】