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特表2024-524492電気エネルギー貯蔵装置を製造するための機械
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】電気エネルギー貯蔵装置を製造するための機械
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/04 20060101AFI20240628BHJP
【FI】
H01M10/04 W
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023581032
(86)(22)【出願日】2022-07-01
(85)【翻訳文提出日】2023-12-28
(86)【国際出願番号】 IT2022050193
(87)【国際公開番号】W WO2023275909
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】102021000017600
(32)【優先日】2021-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524003460
【氏名又は名称】ピ.イ.ティ. エッセ.エッレ.エッレ.
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】スパタフォラ マーリオ
【テーマコード(参考)】
5H028
【Fターム(参考)】
5H028AA05
5H028BB00
5H028BB07
5H028BB08
5H028BB19
5H028CC08
5H028CC12
5H028CC26
(57)【要約】
貯蔵装置を製造するための装置は、一時貯蔵ローラー(30)の少なくとも1つのグループに対して、少なくとも1つのアノード、1つのカソード、および前記アノードとカソードとの間に介在された1つのセパレーター要素を形成する、複数のテープ要素(10)を供給するための供給手段(2)と;前記一時貯蔵ローラー(30)に巻かれた前記テープ要素(10)を所与の長さのそれぞれの部分のサイズに合わせて切断する手段(9)と;を備える。前記一時貯蔵ローラー(30)の軸に平行な回転軸を有する巻き付けマンドレル(41)は、貯蔵装置のセルを形成するために重ね合わされた前記テープ要素(10)の所与の長さの前記部分を円筒形または類似の形状に巻き付けられるように回転可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気エネルギー貯蔵装置を製造するための方法であって、
a. 少なくとも1つのアノード、1つのカソード、および前記アノードとカソードとの間に介在する1つのセパレーター要素を形成する、複数のテープ要素(10)を連続運動で供給する工程と;
b. 前記テープ要素(10)をそれぞれの一時貯蔵ローラー(30)上に巻き付ける工程と;
c. 前記一時貯蔵ローラー(30)に巻かれた前記テープ要素(10)を所与の長さのそれぞれの部分に切断する工程と;
d. 前記テープ要素(10)の所与の長さの前記それぞれの部分を担持する前記一時貯蔵ローラー(30)を、同じ一時貯蔵ローラー(30)のそれぞれの軸に平行に配置された回転軸を有する巻き付けマンドレル(41)に配置する工程と;
e. 前記テープ要素(10)の所与の長さの前記部分の自由端を前記巻き付けマンドレル(41)に結合する工程と;
f. 互いに重ね合わされた前記テープ要素(10)の所与の長さの前記部分を同じ巻き付けマンドレル(41)上に巻き付けるために、前記巻き付けマンドレル(41)を回転させる工程と;
g. 前記テープ要素(10)の所与の長さの前記部分が前記一時貯蔵ローラー(30)から完全に巻き取られるまで、前記電気エネルギー貯蔵装置のセル(100)を形成するために、前記巻き付けマンドレル(41)に重ね合わされた前記テープ要素(10)の所与の長さの前記部分の巻き取りを終了する工程と、
を含む、方法。
【請求項2】
前記一時貯蔵ローラー(30)を前記巻き付けマンドレル(41)に配置する前記工程は、前記一時貯蔵ローラー(30)の少なくとも一部を、前記テープ要素(10)が前記それぞれの一時貯蔵ローラー(30)上に巻き取られている、前記巻き付けマンドレル(41)から離れた位置から、前記巻き付けマンドレル(41)に近い位置まで、移動させる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記工程eは、
e1 最初に、前記巻き付けマンドレル(41)に、セパレーター要素を形成する少なくとも1つの前記テープ要素(11、13)の所与の長さの前記部分の自由端を結合する工程を提供し、
前記工程fは、
f1 同じ巻き付けマンドレル(41)上にセパレーター要素を形成する少なくとも1つの前記テープ要素(11、13)の所与の長さの前記部分の巻き付けを開始するために、前記巻き付けマンドレル(41)を回転させる工程と;
f2 前記巻き付けマンドレル(41)を、少なくとも1つのアノードおよび1つのカソードを形成する前記テープ要素(12、14)の所与の長さの前記部分の前記自由端と結合する工程と、
を提供する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
電気エネルギー貯蔵装置を製造するための機械であって、
少なくとも1つのアノード、1つのカソード、および前記アノードとカソードとの間に介在された1つのセパレーター要素を形成する、複数のテープ要素(10)を連続運動で供給するための供給手段(2)と;
前記供給手段(2)によって供給される前記テープ要素(10)をそれぞれ受け取って巻き取ることができる一時貯蔵ローラー(30)の少なくとも1つのグループと;
前記一時貯蔵ローラー(30)に巻かれた前記テープ要素(10)を所与の長さのそれぞれの部分のサイズに合わせて切断する手段(9)と;
前記一時貯蔵ローラー(30)の軸に平行な回転軸を有し、前記テープ要素(10)の所与の長さの前記部分を巻き付けるように回転可能な、少なくとも1つの巻き付けマンドレル(41)であって、前記テープ要素(10)が互いに重ね合わされている、巻き付けマンドレル(41)と;
前記一時貯蔵ローラー(30)を前記巻き付けマンドレル(41)に配置する手段と;
重ね合わされた前記テープ要素(10)の所与の長さの前記部分を円筒形に巻き取るために、前記テープ要素(10)の所与の長さの前記部分の自由端を前記巻き付けマンドレル(41)に結合する手段(25)と;
このようにして製造された前記電気エネルギー貯蔵装置のセル(100)を排出する手段(43)と;
を含む、機械。
【請求項5】
前記巻き付けマンドレル(41)は、
一対のボディであって、同じ巻き付けマンドレル(41)を回転させて前記テープ要素(10)を巻き取る前に、前記テープ要素(10)の所与の長さの前記部分のうちの少なくとも1つのものの自由端を前記一対のボディの内部に挿入するための離間位置と、前記テープ要素(10)の所与の長さの前記部分のうちの前記少なくとも1つのものの前記自由端をクランプする近接位置との間で、互いに近接するようにおよび離れるように、交互に移動することができる、一対の相補的な形状のボディを含む、請求項4に記載の機械。
【請求項6】
相補的形状の前記一対のボディは、前記近接位置において互いに対してクランプされることが可能な対向する平坦面を有する一対の半円筒形ボディを備える、請求項5に記載の機械。
【請求項7】
前記サイズに合わせて切断する手段(9)は、交換器ローラー(20)であって、前記供給手段(2)から前記テープ要素(10)を受け取り、同じテープ要素(10)を前記一時貯蔵ローラー(30)にそれぞれ移送することができるそれぞれの交換器ローラー(20)と協働することができ、
前記交換器ローラー(20)はそれぞれ、真空下に置かれた一対の領域(26、27)を有し、前記一対の領域は、同じテープ要素(10)の所与の長さの前記部分の切断に続いて、前記サイズに合わせて切断する手段(9)によって規定される切断線の上流および下流に置かれた前記テープ要素(10)のそれぞれの自由端(16、17)を保持するのに適する、請求項4または5に記載の機械。
【請求項8】
前記一時貯蔵ローラー(30)を前記巻き付けマンドレル(41)に配置するのに適した前記手段は、
前記交換器ローラー(20)にそれぞれ配置された把持部材(25)であって、前記サイズに合わせて切断する手段(9)によって規定される前記切断線の下流に配置された前記テープ要素(10)の所与の長さの前記部分の前記自由端(17)の把持位置と、前記巻き付けマンドレル(41)に対する同じ自由端(17)の解放位置との間で移動可能な、把持部材(25)を備える、請求項7に記載の機械。
【請求項9】
前記一時貯蔵ローラー(30)は、巻き取られる前記テープ要素(10)の先端を保持するのに適した、真空下に配置されたそれぞれの把持領域(35)を有する、請求項4~8のいずれか一項に記載の機械。
【請求項10】
前記供給手段(2)の下流に、前記テープ要素(10)の可変予備部をそれぞれ収容することができる緩衝装置(7)を備え、
前記緩衝装置(7)の各々は、
一対の表面(71、72)であって、
互いの前方に展開されて、前記テープ要素(10)の巻き出しを案内してそれらの間にループ(15)を形成し、
前記表面(71、72)の部分を押し下げて、前記テープ要素(10)をその上で摺動するように接着して保持することができる吸着手段と結合された、
一対の表面(71、72)を備えている、請求項4~9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記巻き付けマンドレル(41)が、重ね合わされた前記テープ要素(10)の所与の長さの前記部分を円筒形に巻き付けるように回転可能である、請求項4~10のいずれか一項に記載の機械。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円筒形セル電気電池などの電気エネルギー貯蔵装置を製造するための方法、ならびにそのような方法を実施するための機械に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、電気エネルギー貯蔵装置の分野では、少なくとも1つのアノード、1つのカソード、および前記アノードとカソードとの間に介在する1つのセパレーター要素を形成する、複数の重ね合わされたテープ要素からなる電気電池の使用が知られている。頻繁に使用される実施形態によれば、前記重ね合わされたテープ要素は、円筒形または同様の形状、例えば楕円形または角柱形のセルを形成するように巻かれる。
【0003】
上述の電気電池を作製するために、アノード、カソードおよび1つ以上のセパレーター要素を形成するテープ要素を、同じテープ要素が互いに重ね合わされた領域に供給する方法が知られている。テープ要素は、それぞれのリールから巻き出される可撓性テープの形態で提供される。重ね合わされたテープは、自由端において、その長手方向軸線に従って回転可能なマンドレルと結合される。マンドレルの回転は、重ね合わされたテープの巻きを決定する。テープの所与の長さの一部が巻き付けマンドレルに巻き付けられたとき、適切な切断手段が介在して同じテープを切断し、その後、例えばヒートシールによって、接着テープまたは他の同様の系によって固定される。
【0004】
既知の実施形態によれば、巻き付けマンドレルは、例えば半円筒形または角柱形の2つの半体によって形成され、離間位置と近接位置との間で互いに接近または離間するように二者択一的に移動されるように適合される。離間位置では、巻き付けマンドレルの2つの半体の間に、テープ要素の所与の長さの部分の自由端を挿入することが可能であり、近接位置では、テープ要素の前記自由端の締め付けが実行され、巻き付けマンドレルの回転が、同じ巻き付けられたテープ要素を巻き付けて円筒形セルを形成することを可能にする。これに代えて、マンドレルに予め供給されたプラスチック要素に対して、適切な吸込み手段またはヒートシールによって、巻き付けマンドレルにテープ要素を結合することができる。
【0005】
このタイプの電気電池は例えば、欧州特許EP 0 494 147に示されている。
【0006】
米国特許出願第20170133703号は、円筒形セル電池の重ね合わされたテープ要素を巻き付けるための装置を示している。
【0007】
2つの半体から形成され、前記テープ要素の自由端をクランプするために互いに対して可動な巻き付けマンドレルへのテープ要素の巻き付けは、例えば、米国特許第4,975,095および5,370,711および国際特許出願WO 98/264662に示されている。
【0008】
円筒形のテープ材料を巻き付けるための記載されたプロセスは、電気エネルギー貯蔵装置を製造する分野において、長い間広く標準化されてきた。しかしながら、このプロセスは、巻き付けられる重ね合わされたテープの長さと巻き付けマンドレルの小さい半径方向寸法とのために、比較的長い時間を要する。
【0009】
一例として、巻き付けマンドレルの直径は現在、3~12mmの間で変化し、9~26mmの間のテープ材料のセクションが、各ラウンドにおいて、第1のラウンドで巻き付けられることを可能にする。例えば少なくとも3mの長さの重ね合わされたテープの一部を巻き取らなければならないことを考慮すると、現在最も速い機械は、1.3秒の時間で単一の巻きを実行することができる。
【0010】
実際には、現在使用されている最も速い機械は、3mの長さで毎分約25巻きを実行することができる。
【0011】
逆に、現在のニーズは、より長い巻き材料を有する円筒形セル電気電池などを作製する必要性にも関連して、高い生産速度の達成を確実にすることができる機械を必要とする。
【発明の概要】
【0012】
本発明の目的は、例えば円筒形セル電気電池などの電気エネルギー貯蔵装置の製造において、アノード、カソードおよび少なくとも1つのセパレーター要素を形成する重ね合わされたテープ要素を最適に巻き付けることを可能にするプロセスを考案することによって、上述の問題を解決することである。
【0013】
この目的の一部として、本発明のさらなる目的は、高い生産速度の達成を確実にする円筒形セル電気電池などを製造するためのプロセスを提供することである。
【0014】
また、本発明の他の目的は、巻回材料の長さを長くする巻回を行うことができる円筒形セルなどの製造方法を提供することにある。
【0015】
本発明の更なる目的は、簡単な構造および機能設計、信頼性の高い操作、多目的な使用、並びに比較的経済的なコストで、そのようなプロセスを実施するための機械を提供することである。
【0016】
上述の目的は、本発明によれば、請求項1および4に記載の、例えば円筒形セル電気電池などの電気エネルギー貯蔵装置を製造するための方法および機械によって達成される。
【0017】
電気エネルギー貯蔵装置の製造方法は、
a. 少なくとも1つのアノード、1つのカソード、および前記アノードとカソードとの間に介在する1つのセパレーター要素を形成する、複数のテープ要素を連続運動で供給する工程と;
b. 前記テープ要素をそれぞれの一時貯蔵ローラー上に巻き付ける工程と;
c. 前記一時貯蔵ローラーに巻かれた前記テープ要素(10)を所与の長さのそれぞれの部分の大きさに切断する工程と;
d. 前記テープ要素の所与の長さの前記それぞれの部分を担持する前記一時貯蔵ローラーを、巻き付けマンドレルに配置する工程と;
e. 前記テープ要素(10)の所与の長さの前記部分の自由端を前記巻き付けマンドレル(41)に結合する工程と;
f. 互いに重ね合わされた前記テープ要素の所与の長さの前記部分を同じ巻き付けマンドレル上に巻き付けるために、前記巻き付けマンドレル(41)を回転させる工程と;
g. 前記テープ要素(10)の所与の長さの前記部分が前記一時貯蔵ローラー(30)から完全に巻き取られるまで、電気エネルギー貯蔵装置のセル(100)を形成するために、前記巻き付けマンドレル(41)に重ね合わされた前記テープ要素(10)の所与の長さの前記部分の巻き取りを終了する工程と、
を含む。
【0018】
有利には、前記一時貯蔵ローラーを前記巻き付けマンドレルに配置する前記工程は、前記一時貯蔵ローラーの少なくとも一部を、前記テープ要素が前記それぞれの一時貯蔵ローラー上に巻き取られている、前記巻き付けマンドレルから離れた位置から、前記巻き付けマンドレルに近い位置まで、移動させる。
【0019】
有利には、本処理はさらに、
最初に、前記巻き付けマンドレル(41)に、セパレーター要素を形成する少なくとも1つの前記テープ要素(11、13)の所与の長さの前記部分の自由端を結合する工程と;
同じ巻き付けマンドレル上にセパレーター要素を形成する少なくとも1つの前記テープ要素の所与の長さの前記部分の巻き付けを開始するために、前記巻き付けマンドレルを回転させる工程と;
前記巻き付けマンドレルを、少なくとも1つのアノードおよび1つのカソードを形成する前記テープ要素の所与の長さの前記部分の自由端と結合する工程と;
を行う。
【0020】
本発明はまた、電気エネルギー貯蔵装置を製造するための機械であって、
少なくとも1つのアノード、1つのカソード、および前記アノードとカソードとの間に介在された1つのセパレーター要素を形成する、複数のテープ要素(10)を連続運動で供給するための供給手段と;
前記供給手段(2)によって供給された前記テープ要素(10)をそれぞれ受け取って巻き取ることができる一時貯蔵ローラーの少なくとも1つのグループと;
前記一時貯蔵ローラーに巻かれた前記テープ要素を所与の長さのそれぞれの部分のサイズに合わせて切断する手段と;
前記重ね合わされたテープ要素の所与の長さの前記部分を巻き付けるように回転可能な少なくとも1つの巻き付けマンドレルと;
前記一時貯蔵ローラーを前記巻き付けマンドレルに配置する手段と;
前記重ね合わされたテープ要素の所与の長さの前記部分を円筒形に巻き取るために、前記テープ要素の所与の長さの前記部分の自由端を前記巻き付けマンドレルに結合する手段と;
そのようにして前記巻き付けマンドレルから製造された電気エネルギー貯蔵装置からセルを分離するように構成された排出手段と、
を含む。
【0021】
好ましくは、前記巻き付けマンドレルは、前記一時貯蔵ローラーのそれぞれの回転軸に平行に配置された回転軸を有する。
【0022】
好ましくは、前記巻き付けマンドレルは、前記重ね合わされたテープ要素の所与の長さの前記部分を円筒形に巻き付けるように回転可能である。
【0023】
有利には、機械は、前記供給手段によって供給された前記テープ要素を順番に受け取って巻き取るようにそれぞれ適合された一時貯蔵ローラーの複数のグループを備える。
【0024】
この解決策は、一グループの一時貯蔵ローラーによって巻き出される前記テープ要素の所与の長さのそれぞれの部分の巻き付けマンドレル上の巻き付けを完了することを可能にし、同時に、テープ要素の所与の長さのさらなるそれぞれの部分が、さらなる一グループの一時貯蔵ローラー上に巻き付けられる。
【0025】
好ましくは、前記巻き付けマンドレルは、一対のボディであって、巻き付けマンドレル自体を回転させて前記テープ要素を巻き取る前に、前記テープ要素の所与の長さの前記部分のうちの少なくとも1つのものの自由端を前記一対のボディの内部に挿入するための離間位置と、前記テープ要素の所与の長さの前記部分のうちの前記少なくとも1つのものの自由端をクランプする近接位置との間で、互いに近接するようにおよび離れるように、交互に移動されるように適合された一対の相補的な形状のボディを備える。
【0026】
好ましくは、相補的形状の前記一対のボディは、前記近接位置において互いに対してクランプされるように適合された対向する平坦面を有する一対の半円筒形ボディを備える。
【0027】
好ましくは、前記巻き付けマンドレルは、後退位置と前進位置との間で軸方向に動作可能である。
【0028】
有利には、前記サイズに合わせて切断する手段は、前記供給手段から前記テープ要素を受け取り、同じテープ要素を前記一時貯蔵ローラーにそれぞれ移送するように適合されたそれぞれの交換器ローラーと協働するように適合される。
【0029】
好ましくは、前記交換器ローラーは、同じテープ要素の所与の長さの前記部分の切断に続いて、前記サイズに合わせて切断する手段によって規定される切断線の上流および下流に配置された前記テープ要素のそれぞれの自由端を保持するように適合された一対の陥没領域をそれぞれ有する。
【0030】
好ましくは、前記巻き付けマンドレルに前記一時貯蔵ローラーを提供するように適合された前記手段は、前記交換器ローラーにそれぞれ配置された把持部材であって、前記サイズに合わせて切断する手段によって規定される切断線の下流に配置されたテープ要素の所与の長さの前記部分の前記自由端の把持位置と、前記巻き付けマンドレルに対する同じ自由端の解放位置との間で移動可能な、把持部材を備える。
【0031】
好ましくは、前記一時貯蔵ローラーは、巻き取られる前記テープ要素の先端を保持するように適合された、真空下に配置されたそれぞれの把持領域を有する。
【0032】
本発明の別の有利な態様によれば、機械は、前記供給手段の下流に、前記テープ要素の可変予備部をそれぞれ収容するように構成された緩衝装置または緩衝器を備える。
【0033】
好ましくは、前記緩衝装置の各々は、一対の表面であって、互いに対向するように展開されて、前記それぞれのテープ要素の巻き戻しに随伴し、それらの間にループを形成し、表面自体の一部を押し下げて、同じテープ要素をその上で摺動するように接着して保持するように適合された吸着手段と結合された、一対の表面を備える。
【0034】
好ましくは、前記テープ要素は、前記緩衝装置の各々の前記一対の表面の間にループを形成する。
【0035】
好ましくは、前記排出手段は、電気エネルギー貯蔵装置の前記セルを順に連続してベルトコンベヤに移送するように適合された回転可能な分配器部材を備える。
【0036】
本発明の詳細は、一例として添付図面に示される円筒形セル電気電池を製造するための機械の好ましい実施形態の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明に係る電気円筒形セル電池製造用機械の側面図を示す。
図2】所与の長さの前記巻き付けられたテープ要素の部分の円筒形の形態での供給および巻き付けが、前記円筒形セルを形成するために実施される、機械の動作領域の拡大側面図を示す。
図3】機械動作領域の部分の詳細図を示す。
図4】機械動作領域の部分の詳細図を示す。
図5】機械動作領域の部分の詳細図を示す。
図6】機械動作領域の部分の詳細図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0038】
特にこれらの図を参照して、本発明による、特に円筒形セル電気電池などの電気エネルギー貯蔵装置を製造するための機械は、全体が参照番号1で示されている。
【0039】
この機械は、1つのアノード、1つのカソード、および少なくとも1つの誘電体材料セパレーター要素を形成する、複数のテープ要素10からなるテープ材料を供給するための手段2を備える。テープ要素10は、それぞれ、重ね合わされて円筒形に巻かれるように意図された可撓性テープの形態で供給される。テープ要素10は、各リール3に設けられている。
【0040】
図示の例では、各電気電池を製造するために意図されたテープ要素10がアノードおよびカソードを形成する要素12、14の間に挿入された1ペアのセパレーター要素11、13を備える。
【0041】
機械は、平行な水平軸に従って連続運動で回転するテープ材料のリール3の巻き出し集合体4を備える。好ましくは、機械の各巻き出しステーションは、各対の各リール3が使い果たされたときに、特殊接合装置5を介して自動変更を可能にするように、テープ材料10の各々が巻き出されるように配置されるべき一対のリール3を提供する。このようにして、機械の動作の連続性が保証される。
【0042】
関連するリール3から巻き出されるテープ要素10は、特殊なダイバータローラーによって、それぞれのテープの可変予備部を収容するように適合された緩衝器としても知られるそれぞれの緩衝装置7に向けられ、前記緩衝装置7の上流および下流の同じテープの異なったスピードを補償する(図2および3参照)。
【0043】
各緩衝器7は、相対的なテープの巻き戻しに付随するように、互いの前方に展開する一対の表面71、72を備える。表面71、72は、適切に穿孔され、また、表面71、72は、表面自体の一部を押し下げ、摺動テープをその上に接着して保持するように適合された吸着手段と結合される。
【0044】
実際には、各テープ10は、緩衝器の第1の表面71上で巻き戻され、そこから外れ、ループ15を形成し、巻き戻しローラー8を端部に備えた緩衝器の第2の表面72上を通過する。本質的に、緩衝器7は以下に特定されるように、テープ材料10の後続の重ね合わせおよび巻き付け工程から入力供給工程を切り離すことができる。
【0045】
巻き戻しローラー8から出ると、テープ要素10は、適切な、サイズに合わせて切断する手段9と協働するように適合された対応する交換器ローラー20と係合する。特に、テープ要素11、12、13、14は、交換器ローラー21、22、23、24にそれぞれ係合する。
【0046】
以下に特定されるように、前記切断手段9は、前記テープ要素10の所与の長さのそれぞれの部分をサイズに合わせて切断するように適合される。本発明の文脈において、前記テープ要素10の前記所与の長さは、使用中に介在し得る補正がない限り、変化しないことが理解される。
【0047】
各テープ要素10を切断するとき、切断線の上流および下流の部分16、17は、交換器ローラー20の真空下に置かれたそれぞれの領域26、27に保持され、その後、切断線の下流のテープ材、すなわち、巻かれたテープ要素の所与の長さの前記部分の実質的に最後部は、交換器ローラー20の各々に配置された、真空ヘッドと呼ばれる回転可能部材からなる把持手段25によって取られる。次に、真空ヘッド25は、真空下に置かれるように適合された把持領域を有する。
【0048】
各テープから切断された部分は必ずしも同じ所与の長さを有する必要はなく、各部分はそれ自体の所与の長さを有してよいことに留意されたい。
【0049】
テープ要素10は、交換器ローラー20によって、平行な水平軸に従って回転可能な対応する一時貯蔵ローラー30に供給され、これにより、テープ要素10を同じ一時貯蔵ローラー30に巻き取る。特に、電気電池のアノード、カソードおよびセパレーター要素を形成するテープ要素11、12、13、14は、一時貯蔵ローラー31、32、33、34にそれぞれ巻き付けられる。
【0050】
交換器ローラー20上のテープ材料の前述の切断は、一時貯蔵ローラー30上に巻かれた前記テープ要素10の所与の長さのそれぞれの部分を保証するような位置で行われることに留意されたい。
【0051】
一時貯蔵ローラー30は、巻き取られるそれぞれのテープ要素10の先端を保持するように適合された、真空下に配置された把持領域35を有する。
【0052】
本機械の好ましい実施形態によれば、一時貯蔵ローラー30は、矢印Aで示される方向に、連続運動で、巻き戻しローラー20および一時貯蔵ローラー30の軸に平行な水平軸に従って駆動されるように適合された回転可能部材40の周囲に運ばれる。
【0053】
特に、テープ要素10の移送時に、一時貯蔵ローラー30は、回転可能部材40の回転軸に対して円周の同心円弧に沿って互いに整列して配置される。
【0054】
図示の例では、各電気電池を製造するためのテープ要素10の巻き付けには、4つの一時貯蔵ローラー31、32、33、34がある。
【0055】
より具体的には、第1および第3の一時貯蔵ローラー31、33は、回転可能部材40の回転方向Aに従って、セパレーターテープ11、13を巻き取るためのものであり、一方、第2および第4の一時貯蔵ローラー32、34は、アノードおよびカソードテープ12、14を巻き取るためのものである。
【0056】
一時貯蔵ローラー30を有する軸において、それぞれのレバー36は、角度回転可能に取り付けられ、自由端で旋回する前記真空把持ヘッド25を支持する。
【0057】
相対的な巻き戻しローラー8および交換器ローラー20を有する緩衝器7のグループは、好ましくはローラー8、20の回転軸に垂直な横方向垂直面上の振動フレーム73によって適切に担持されることに留意されたい。特に、振動フレーム73は、回転可能部材40と同じ回転軸上で旋回する。このようにして、交換器ローラー20は、回転可能部材40の運動に追従することができる。
【0058】
フレーム73の振動運動中、交換器ローラー20は、一時貯蔵ローラー30に常に接している。フレーム73がそのストロークの上端に達すると、一時貯蔵ローラー30へのテープ要素10の供給は瞬時に停止し、振動フレーム73はそのストロークの下端に戻り、切断手段9の上流で交換器ローラー20によって保持されたテープ要素10の端部は、後続の円筒形セルの製造のために意図された4つの一時貯蔵ローラー30の新しいグループに移送される。
【0059】
もちろん、フレーム73の停止は、テープ要素10の切断が行われた瞬間に生じる。
【0060】
4つの貯蔵ローラー30のグループの供給から次のものへの通過の間、それぞれのリール3によるテープ10の供給は同じリール3の連続的な回転運動のために中断されず、むしろ、入ってくる材料は、以前に空にされていた緩衝器7のループ15を満たす。適切な位相関係において、空の一時貯蔵ローラー30は、テープ材料10を把持した後、その回転速度を加速して、緩衝器7のループ15を再び空にする。
【0061】
有利には、回転可能部材40は、テープ要素10の連続する部分の巻き付けを連続して実行するように設計された、規則的に分配された前記一時貯蔵ローラー30の複数のグループを周方向に担持する。図示の場合、回転可能部材40は、6つの一時貯蔵ローラーグループ30を周方向に担持するが、必要に応じて、異なる数の一時貯蔵ローラーグループを設けることが可能である。
【0062】
第1、第4の一時貯蔵ローラー31,34は、それぞれ、同一の一時貯蔵ローラー31,34の回転軸線に対して角度回転可能なアーム37によって支持されている。前記テープ要素10の所与の長さのそれぞれの部分の一時貯蔵ローラー30上への装填工程の後、回転可能部材40のその後の前進の間、アーム37は、約90°またはそれよりわずかに小さい振幅で、互いに反対の方向に従って、適切な位相関係で回転され、第1および第4の一時貯蔵ローラー31、34を回転可能部材の内側に向け、それとは異なり回転可能部材40上の固定位置を有している第2および第3の一時貯蔵ローラー32、33と共に、実質的に四角形の頂点を形成する。
【0063】
この四角形の中心、すなわち、四角形の対角線の交点に、回転可能部材40の運動と適切な位相関係で回転駆動されるように適合された巻き付けマンドレル41が配置され、重ね合わされたテープ材料10の円筒形の巻き付けを実行する。以下に説明するように、巻き付けマンドレル41はまた、後退位置と前進位置との間で軸方向に動作可能である。
【0064】
巻き付けマンドレル41は、テープ要素10の所与の長さの前記部分の自由端を挿入するための離間位置と、テープ要素10の前記自由端をクランプするための近接位置との間で互いに近づくおよび互いから離れるように交互に移動されるように適合された2つの半体から、既知の方法で形成され、巻き付けマンドレル41は、同じ巻き付けマンドレル41がテープ要素10を巻き付けるために回転することを可能にする。
【0065】
図示の場合、巻き付けマンドレル41の2つの半体は、半円筒形を有する。しかしながら、巻き付けマンドレル41の2つの半体は、異なる形状、例えば楕円形または角柱形状を有することを提供することが可能である。この場合、当然のことながら、セルは、対応する楕円形または角柱形状を有する。
【0066】
この目的のために、第1および第3の一時貯蔵ローラー31、33に巻き付けられたセパレーターテープ11、13の所与の長さの前記部分の自由端を把持する真空ヘッド25の適切な角度回転は、一時貯蔵ローラー30に巻き付けられたセパレーターテープに接する直線に従って、相互整合の位置に同じ自由端を配置するように適合される(図4)。
【0067】
セパレーターテープ11、13を配置するこの工程では、巻き付けマンドレル41は、2つの半円筒形半体が離間位置に配置された状態で、後退位置に配置される。セパレーターテープ11、13の自由端が位置合わせされると、巻き付けマンドレル41は、2つの半円筒形半体の間で、それぞれの真空把持ヘッド25によって依然として保持されているセパレーターテープ11、13の自由端と係合するように、前進位置に移動される。次に、巻き付けマンドレル41の2つの半円筒形半体を近づけて、セパレーターテープ11、13の自由端を締め付ける。
【0068】
巻き付けマンドレル41の回転動作は、真空把持ヘッド25によるセパレーターテープ11、13の解放と適切な位相関係で、テープの巻き付けを開始させる。
【0069】
同時に、第2および第4一時貯蔵ローラー32、34に巻かれたアノードおよびカソードテープ12、14の自由端は、それぞれの真空把持ヘッド25の角回転によって、回転する巻き付けマンドレル41に接近する。このようにして、アノードおよびカソードテープ12、14もまた、セパレーターテープ11、13の間に介在する位置で、巻き付けマンドレル41と結合される。
【0070】
造影ローラー42は、巻き付けマンドレル41上に巻き付けられているテープ材料10に押し付けられ、これは、重ね合わされたテープ10間の空気の侵入を防止すると共に、巻き付けマンドレル41上に巻き付けられているだけの重ね合わされたテープ10の巻き戻しを防止するように構成されている。
【0071】
例えば約半回転の回転可能部材40の回転によって延在するテープ要素10の、巻き付けマンドレル41上の巻き付け工程の終了時に、円筒形に巻き付けられた重ね合わされたテープ10は、粘着テープの一部または他の適切な固定システムの適用によって固定される。
【0072】
このようにして作製された円筒形セル100は、その後、特殊除去手段43上の除去領域に解放される。例示として示されるケースでは、除去手段は、円筒形セル100を順番に連続してベルトコンベヤ45に移送するように適合された回転可能分配器44を備える。
【0073】
製造された円筒形セル100の取り出し後、回転可能部材40の回転により、一グループの一時貯蔵ローラー30が接着テープの装填ステーション46に運ばれる。粘着テープの一部は一グループの一時貯蔵ローラー30の第1の貯蔵ローラーから取り出され、第1の一時貯蔵ローラー31上のテープ要素11の巻き始めに、セパレーターテープ11に部分的に固定されるように配置される。
【0074】
このように、巻き付けマンドレル41に円筒形に巻回された重ね合わされたテープ10の固定は、それを担持するセパレーターテープ11に固定されていない粘着テープの部分の残りの部分によって行われる。もちろん、粘着テープの部分を担持するセパレーターテープ11は、最も外側のものであることが必要である。
【0075】
円筒形セルなどの電気エネルギー貯蔵装置を製造するための機械の動作は、以下の説明から容易に理解される。
【0076】
該当の電気電池のアノード、カソード、およびセパレーター要素を構成するテープ要素10は、それぞれのリール3から連続的な運動で実行される。
【0077】
テープ要素10は、特殊なダイバータローラーによって、それぞれのテープの可変予備部15を収容するそれぞれの緩衝装置または緩衝器7に向けられ、必要に応じて緩衝装置7の上流および下流の同じテープの異なったスピードを補償する。前記可変予備部15は、実際には、それぞれの緩衝装置7の対向する表面71、72の間のテープ要素10によって形成されるループからなる。
【0078】
緩衝装置7から出た時点で、特殊な巻き戻しローラー8によって、テープ要素10は、それぞれの交換器ローラー20上に巻き出され、次いで、対応する一時貯蔵ローラー30上に巻き出され、連続運動で回転駆動される。
【0079】
特に、テープ要素10の先端は最初に、対応する一時貯蔵ローラー30の真空下に置かれた把持領域35上に保持され、その上にテープ材料が巻き付けられる。
【0080】
テープ要素10の対応する一時貯蔵ローラー30への巻き付けは、同じ一時貯蔵ローラー30を周方向に担持する回転可能部材40の回転中に行われる。この工程の間、一時貯蔵ローラー30は、回転可能部材40の回転軸に対して円周の同心円弧に沿って互いに整列して配置される。
【0081】
より具体的には、第1、第3の一時貯蔵ローラー31,33には、回転可能部材40の回転方向Aに応じて、セパレーターテープ11,13が巻回され、一方、第2、第4の一時貯蔵ローラー32,34には、アノードおよびカソードテープ12,14が巻回されている。
【0082】
一時貯蔵ローラー30を巻き取る回転可能部材40の回転との適切な位相関係において、相対的な巻き戻しローラー8および交換器ローラー20と共に緩衝器7のグループを担持する振動フレーム73は、回転可能部材40の回転軸と一致して、その軸に従って角度的に回転する。このようにして、交換器ローラー20は、回転可能部材40の運動に追従することができる。
【0083】
実際には、フレーム73の振動運動中、交換器ローラー20は、一時貯蔵ローラー30に対して常に接線方向にあり、それに対してゼロの相対速度を有する。
【0084】
テープ要素10の所与の長さの各部が一時貯蔵ローラー30に巻き付けられると、交換器ローラー20と協働する切断手段9は、同じテープ要素10をサイズに合わせて切断する。
【0085】
各テープ要素10を切断するとき、切断線の上流および下流部分は、交換器ローラー20の真空下に置かれたそれぞれの領域26、27に保持される。その後、切断線の下流に配置されたテープ材料の所与の長さの前記部分の最後部は、一時貯蔵ローラー30の各々に配置された真空ヘッド25によって取られ、交換器ローラー上の真空を解放してそれらの解放を容易にし、他方、切断線の上流に配置されたテープ材料の部分の端部は、それらが後続の貯蔵ローラーと結合されるまで、交換器ローラー20によって保持され続け、その後、その上では、テープ要素10の所与の長さのさらなる部分が巻き取られる。
【0086】
同時に、一時貯蔵ローラー30上へのテープ要素10の巻き付けの終わり、および同じテープ要素10の所与の長さの前記部分の切断時に、交換器ローラー20を担持する振動フレーム73は、停止し、それ自体のストロークの下点に戻り、そこで、交換器ローラー20によって保持されるテープ材料10の端部は、次の円筒形セルを作製することを目的とする、4つの一時貯蔵ローラー20の新しいグループと結合される。
【0087】
上述のように、4つの一時貯蔵ローラー30のグループの供給から次のグループへの通過工程中、それぞれのリール3によって供給されるテープ要素10は、緩衝器7のループを満たし、適切な位相関係において、空の一時貯蔵ローラー30は、テープ要素10の先端を把持した後、それらの回転速度を加速して、緩衝器7のループを再び空にする。
【0088】
回転可能部材のその後の回転の間、テープ要素10は、一時貯蔵ローラー30から巻き付けマンドレル41に移送される。
【0089】
この目的のために、第1および第4の一時貯蔵ローラー31、34を担持するアーム37は、約90°の振幅で互いに反対方向に回転され、同じ第1および第4の一時貯蔵ローラー31、34を回転可能部材の内側に向かって担持し、それとは異なり回転可能部材40上の固定位置を有している第2および第3の一時貯蔵ローラー32、33と共に、実質的に四角形の頂点を形成する。この四角形の中心には、巻き付けマンドレル41が配置されており、この巻き付けマンドレルは、互いに近づくおよび互いから離れるように交互に移動するように設計された2つの半円筒形半体によって、既知の方法で形成されている。
【0090】
テープ材料10を巻き付けマンドレル41と結合するために、第1および第3の一時貯蔵ローラー31、33に巻き取られたセパレーターテープ11、13の所与の長さの部分の自由端を把持するための真空ブレード25を適切な角度回転させて、一時貯蔵ローラー30に巻き取られたセパレーターテープに接する直線に沿って、相互に位置合わせされた位置に同じ自由端を配置する。
【0091】
セパレーターテープ11、13を配置するこの工程では、巻き付けマンドレル41は、2つの半円筒形半体が離間位置に配置された状態で、後退位置に配置される。誘電材料のテープ11、13の自由端が整列されると、巻き付けマンドレル41は、2つの半円筒形半体の間で、それぞれの真空把持ブレード25によって依然として保持されているセパレーターテープ11、13の自由端と係合するように、前進位置に移動される。次に、巻き付けマンドレル41の2つの半円筒形半体を近づけて、セパレーターテープ11、13の自由端を締め付ける。
【0092】
巻き付けマンドレル41の回転動作は、真空把持ブレード25によるセパレーターテープ11、13の解放と適切な位相関係で、テープの巻き付けを開始させる。
【0093】
同時に、第2および第4一時貯蔵ローラー32、34に巻かれたアノードおよびカソードテープ12、14の自由端は、それぞれの真空把持ブレード25の角回転によって、回転する巻き付けマンドレル41に接近する。このようにして、アノードおよびカソードテープ12、14もまた、セパレーターテープ11、13の間に介在する位置で、巻き付けマンドレル41と結合される。
【0094】
例えば約半回転の回転可能部材40の回転によって延在するテープ要素10の、巻き付けマンドレル41上の巻き付け工程の終了時に、円筒形に巻き付けられた重ね合わされたテープ10は、粘着テープの一部の適用によって固定される。
【0095】
このようにして作製された円筒形セル100は、その後、特殊除去手段43上の除去領域に解放される。
【0096】
製造された円筒形セル100の取り出し後、回転可能部材40の回転により、一グループの一時貯蔵ローラー30が粘着テープの装填ステーション46に運ばれる。この装填ステーション46を通過すると、粘着テープの一部が、一時貯蔵ローラーグループ30の貯蔵ローラーのうちの1つから取り出され、次の円筒形セルを形成するように配置される。
【0097】
この方法は、アノード、カソードおよび少なくとも1つのセパレーター要素を形成する重ね合わされたテープ要素の最適な巻き付けを可能にし、特に円筒形セル電気電池などの製造における高い製造速度の達成を確実にする。
【0098】
この結果は、アノード、カソード、および少なくとも1つのセパレーター要素を形成するテープ要素を、巻き付けマンドレルに続いて供給する一グループのそれぞれの一時貯蔵ローラー上に巻き取り、円筒形セルを形成するという本発明の考えによって達成される。
【0099】
特に、一時貯蔵ローラーの複数のグループの存在は、一時貯蔵ローラーのグループから巻き出して、前記テープ要素の所与の長さのそれぞれの部分の巻き付けマンドレル上の巻き取りを完了することを可能にし、同時に、テープ要素の所与の長さのさらなるそれぞれの部分が、一時貯蔵ローラーのさらなるグループ上に巻き取られる。
【0100】
本発明の好ましい実施形態によれば、例えば円筒形セル電気電池などの電気エネルギー貯蔵装置を製造するための機械は、所与の長さのテープ要素の連続する部分の巻き付けを連続して行うように、回転可能部材によって周方向に支持された複数の一時貯蔵ローラーグループを、規則的に分配された位置で備える。
【0101】
回転可能部材は、連続運動で回転して動作し、各グループの一時貯蔵ローラーを交換器ローラーに連続的に運び、アノード、アノード、および少なくとも1つのセパレーター要素を形成するテープ材料を受け取り、同じ回転可能部材によって担持された巻き付けマンドレルに前記テープ要素を移送し、同じテープ要素を前記巻き付けマンドレルに巻き付け、このように作製された円筒形セルをアンロードして、新しい動作サイクルのために一時貯蔵ローラーのグループを準備する。
【0102】
図示の場合、回転可能部材は、6つのグループの一時貯蔵ローラーを支持する。しかしながら、製造要件に応じて異なる数の一時貯蔵ローラーグループを設けることが可能であることは明らかである。特に、一時貯蔵ローラーのグループの数は、回転可能部材の直径寸法に関連する。
【0103】
この解決策は、一グループの一時貯蔵ローラーから巻き出された、アノード、カソード、およびセパレーター要素を形成するテープの巻き付けを、相対的な巻き付けマンドレル上で、同時に、すなわち、ベルト要素の所与の長さの対応する部分が、連続する一グループの一時貯蔵ローラー上に巻き付けられるときに、実行することを可能にする。
【0104】
同時に作動する一時貯蔵ローラーのグループの数は明らかに、回転可能部材の直径寸法に依存する。純粋に例として示される場合、テープ要素が巻き付けマンドレル上に巻き取られる時間において、本質的に回転可能部材の半回転に対応して、テープ要素の所与の長さのそれぞれの部分が、4つの連続する一時貯蔵ローラーグループ上に巻き取られる。
【0105】
明らかに、それぞれの巻き付けマンドレル上で複数の円筒形セルの同時巻取りを順番に実行する可能性は、それ自体、機械の生産性の著しい増加を決定する。実際には、時間単位で作製することができる円筒形セルの数が、比例して増加する。
【0106】
なお、上述したように、巻き付けマンドレルへの円筒形テープ要素の巻き付けが完了する時間は、巻き付けマンドレルの回転速度だけでなく、回転可能部材の周速度によっても決定される。
【0107】
巻き付けマンドレルの同じサイズおよび回転速度で、より長い巻き付け時間は、既知の技術よりも長い長さを有するテープ要素の巻き付けマンドレル部分に巻き付けることを可能にする。言い換えれば、既知の技術では、巻き付けマンドレルの径方向寸法が小さくなることによる限界を超える。
【0108】
実際には、記載された機械が、長さ3mの重ね合わされたテープの部分を有する毎分約100個の円筒形セルを製造することができることが見出された。
【0109】
本発明の特権は、円筒形セル電気電池のアノード、カソードおよびセパレーター要素を構成するテープ要素がそれぞれのリールから連続運動で担持されるという事実である。
【0110】
これは、本発明によれば、個々のセルの回転する巻き付け部材への移送の上流で、それぞれのリールによって供給されるアノード、カソード、およびセパレーター要素を構成するテープ要素上に機械的ループを形成することによって可能になる。テープ要素のこのループは、同じテープの異なる送り速度を補償することができる各テープの可変予備部を形成する。特に、緩衝器の下流の個々のセルの回転する巻取り部材へのテープ要素の供給を一時的に停止して、一時貯蔵ローラーのグループを変更することを可能にする一方で、連続的な運動でそれぞれのリールからのテープ要素の巻き出しを継続することが可能である。
【0111】
一例として説明された機械は、様々な要件に応じて多数の修正および変形が可能である。
【0112】
本発明の実際の実施形態では、使用される材料、ならびに形状および寸法は、必要に応じて変更されてもよい。
【0113】
いずれかの請求項において言及された技術的特徴の後に参照符号が付されている場合、そのような参照符号は請求項の理解を高めることを目的として厳密に含まれており、したがって、そのような参照符号によって、例示目的のために特定された各素子の範囲を何ら制限するものとはみなされない。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】