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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】電気を生成する方法
(51)【国際特許分類】
   H02N 2/18 20060101AFI20240628BHJP
【FI】
H02N2/18
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023581054
(86)(22)【出願日】2021-07-05
(85)【翻訳文提出日】2024-01-12
(86)【国際出願番号】 IB2021055993
(87)【国際公開番号】W WO2023281293
(87)【国際公開日】2023-01-12
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524003965
【氏名又は名称】アキンビ,アデバヨ
【氏名又は名称原語表記】AKINBI, Adebayo
【住所又は居所原語表記】Block 49 Flat 6, Ijaiye Housing Estate, Agege, Lagos, 100283 (NG)
(74)【代理人】
【識別番号】100186060
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】100145218
【弁理士】
【氏名又は名称】川島 曉
(72)【発明者】
【氏名】アキンビ,アデバヨ
【テーマコード(参考)】
5H681
【Fターム(参考)】
5H681AA06
5H681BB08
5H681DD23
5H681EE11
(57)【要約】
【課題】従来技術の欠点を克服するような電気エネルギー生成方法を提供することである。
【解決手段】公開された発電方法は、圧電素子(22)に対して往復運動(M5、M6)で動く本体(36)を使用し、本体が圧電素子に衝撃を与え、圧力(F56)を加えることで、圧電素子の電極から電気エネルギーとして収集される電荷を発生させる。回転運動を往復運動に変換するための往復機構(32)として、例えば、回転部材(34)と往復部材(36)を含むクランク機構、および入力回転速度を変更するためのギアトレイン(52)を含めることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力を生成する方法であって、少なくとも1つの圧電素子と少なくとも1つの物体、および以下の工程を含む。
上記物体をして、上記圧電素子に対して往復運動を行い、直接または間接の機械的衝撃を上記圧電素子に与える。
上記機械的衝撃の結果として生成された電気を、上記圧電素子の正電極と負電極から収集する。
【請求項2】
電力を生成する方法であって、複数の圧電素子を含むスタックと少なくとも1つの物体、および以下の工程を含む。
上記物体をして、上記スタックに対して往復運動を行い、直接または間接の機械的衝撃を上記スタックに与える。
上記機械的衝撃の結果として生成された電気を、上記スタック内の圧電素子の正電極と負電極から収集する。
【請求項3】
請求項1の方法において、上記物体は、少なくとも1つの往復機構の少なくとも1つの往復メンバーであり、上記往復機構の少なくとも1つの回転メンバーの回転によって、上記圧電素子に対して往復運動を行い、機械的衝撃を与えるものである。
【請求項4】
請求項2の方法において、上記物体は、少なくとも1つの往復機構の少なくとも1つの往復メンバーであり、上記往復機構の少なくとも1つの回転メンバーの回転によって、上記スタックに対して往復運動を行い、機械的衝撃を与えるものである。
【請求項5】
請求項3の方法において、上記回転メンバーを、外的力によって変形させられた後、自然状態に戻る少なくとも1つの弾性材料からの直接または間接の力で駆動する工程を含む。
【請求項6】
請求項4の方法において、上記回転メンバーを、外的力によって変形させられた後、自然状態に戻る少なくとも1つの弾性材料からの直接または間接の力で駆動する工程を含む。
【請求項7】
請求項5の方法において、上記弾性材料は、ゴム、人工筋肉、合金、ポリマー、複合材料、繊維、金属からなる群から選択される弾性材料である。
【請求項8】
請求項6の方法において、上記弾性材料は、ゴム、人工筋肉、合金、ポリマー、複合材料、繊維、金属からなる群から選択される弾性材料である。
【請求項9】
請求項3の方法において、上記回転メンバーを、少なくとも1つの作動熱機関からの直接または間接の力で駆動する工程を含む。
【請求項10】
請求項4の方法において、上記回転メンバーを、少なくとも1つの作動熱機関からの直接または間接の力で駆動する工程を含む。
【請求項11】
請求項9の方法において、上記熱機関は、内燃機関と外燃機関からなる群から選択される熱機関である。
【請求項12】
請求項10の方法において、上記熱機関は、内燃機関と外燃機関からなる群から選択される熱機関である。
【請求項13】
請求項3の方法において、上記回転メンバーを、少なくとも1つの作動タービンからの直接または間接の力で駆動する工程を含む。
【請求項14】
請求項4の方法において、上記回転メンバーを、少なくとも1つの作動タービンからの直接または間接の力で駆動する工程を含む。
【請求項15】
請求項13の方法において、上記タービンは、蒸気タービン、無整流子タービン、無翼タービン、テスラタービン、水車、風車のいずれかから選択されるタービンである。
【請求項16】
請求項14の方法において、上記タービンは、蒸気タービン、無整流子タービン、無翼タービン、テスラタービン、水車、風車のいずれかから選択されるタービンである。
【請求項17】
請求項3の方法において、外部力によって少なくとも1つの入力メンバーを介して発電している、入力回転速度を異なる出力回転速度に変換する装置の少なくとも1つの出力メンバーからの力を使って、直接または間接的に上記回転メンバーを駆動する工程を含む。
【請求項18】
請求項4の方法において、外部力によって少なくとも1つの入力メンバーを介して発電している、入力回転速度を異なる出力回転速度に変換する装置の少なくとも1つの出力メンバーからの力を使って、直接または間接的に上記回転メンバーを駆動する工程を含む。
【請求項19】
請求項17の方法において、上記装置の入力メンバーを、外的力によって変形させられた後、自然状態に戻る少なくとも1つの弾性材料からの直接または間接の力で駆動する工程を含む。
【請求項20】
請求項18の方法において、上記装置の入力メンバーを、外的力によって変形させられた後、自然状態に戻る少なくとも1つの弾性材料からの直接または間接の力で駆動する工程を含む。
【請求項21】
請求項19の方法において、上記弾性材料は、ゴム、人工筋肉、合金、ポリマー、複合材料、繊維、金属からなる群から選択される弾性材料である。
【請求項22】
請求項20の方法において、上記弾性材料は、ゴム、人工筋肉、合金、ポリマー、複合材料、繊維、金属からなる群から選択される弾性材料である。
【請求項23】
請求項17の方法において、上記装置の入力メンバーを、少なくとも1つの作動熱機関からの直接または間接の力で駆動する工程を含む。
【請求項24】
請求項18の方法において、上記装置の入力メンバーを、少なくとも1つの作動熱機関からの直接または間接の力で駆動する工程を含む。
【請求項25】
請求項23の方法において、上記熱機関は、内燃機関と外燃機関からなる群から選択される熱機関である。
【請求項26】
請求項24の方法において、上記熱機関は、内燃機関と外燃機関からなる群から選択される熱機関である。
【請求項27】
請求項17の方法において、上記装置の入力メンバーを、少なくとも1つの作動タービンからの直接または間接の力で駆動する工程を含む。
【請求項28】
請求項18の方法において、上記装置の入力メンバーを、少なくとも1つの作動タービンからの直接または間接の力で駆動する工程を含む。
【請求項29】
請求項27の方法において、上記タービンは、蒸気タービン、無整流子タービン、無翼タービン、テスラタービン、水車、風車のいずれかから選択されるタービンである。
【請求項30】
請求項28の方法において、上記タービンは、蒸気タービン、無整流子タービン、無翼タービン、テスラタービン、水車、風車のいずれかから選択されるタービンである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電効果を利用して電気を生成する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気は、何年も前から人類にとって非常に有用なエネルギー形態であり、作業の容易さ、快適さ、発展、より良い生活のために必要不可欠なものである。従来、最も一般的な発電方法は、風力や水力などの再生可能または非再生可能な動力源で発電機シャフトを回転させる電磁誘導を利用した電磁発電機である。もう一つの一般的な発電方法は、太陽光パネルに見られる光起電力効果を利用したものである。
【0003】
現代における発電の問題点は、化石燃料源の消費にある。化石燃料は有限であり、燃焼時に大量の温室ガスを排出するため、自然環境に大きな脅威をもたらしている。いくつかの再生可能エネルギー発電方法も、太陽光パネルのようにクリーンではあるが、設置面積が大きく、設置場所や日照時間に依存するなど、欠点がある。
【0004】
圧電効果とは、特定の材料に機械的応力を加えると電荷が発生する現象である。水晶クォーツなどの天然結晶化合物は、機械的応力や圧力が加えられると電極化することが観察されている。チタン酸ジルコン鉛(PZT)などの材料は、圧電効果による電力の生成を可能にするために開発された。
【0005】
エネルギーハーベスティング技術は、圧電効果を利用して機械的応力や圧力から電気を生成している。この発電方法は汚染がなく、再生可能エネルギーの一種であると考えられる。歩行時の足跡や車両の走行など、機械的応力を利用して発電する装置がその例である。しかし、圧電を利用したエネルギーハーベスティングは、微小な電子機器を動かすための少量の電力を環境エネルギーから回収することを目的としたものでしかない。
【0006】
WO/2011/148369(特許文献1)は、圧電効果を利用したエネルギーハーベスティングを説明しており、これはレールの機械的応力を圧電素子スタックで回収するものである。これもクリーンではあるが、前述のように設置場所が限られる。
【0007】
このように、本発明による発電方法は、従来のエネルギー生成・回収方法とは大きく異なり、再生可能で再利用効率が高く、設置面積が小さく、設置場所や時間帯に依存しない発電手段を提供するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開公報 WO/2011/148369号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
既知の電気エネルギー生成方法に固有の欠点を考慮し、本発明は新たな電気エネルギー生成方法を提供する。
【0010】
本発明の全体目的は、後述するように詳細に説明されるが、現在の電気エネルギー生成方法よりも優位性があり、新規性、非自明性、示唆、またはこれまでの電気エネルギー生成方法単独またはその組み合わせによって予測、推定、提案すらされていない新しい発電方法を提供することにある。
【0011】
これを達成するために、本発明は一般的に、圧力が加えられると電荷を発生させる圧電素子と、圧電素子に対して往復運動 (質量と速度による往復運動量)を行い、衝撃を与えて圧力を加える物体、および圧電素子の正極と負極から生成された電気を収集する機構から構成される。
【0012】
以上の説明は、詳細な説明が続く中で本発明をより理解しやすくし、本発明の技術への貢献をより適切に評価するために、発明の重要な特徴を概略的に概説したものである。以下に記載し、添付のクレームの対象となる本発明の追加の特徴がある。
【0013】
この点において、少なくとも一つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、以下の説明に記載され、または図面に示された構成要素の詳細や配置に限定されるものではないことを理解いただきたい。本発明は、他の実施形態も可能であり、多種多様な方法で実施することができる。また、ここで使用される用語は説明のために使用されており、限定的なものではないことを理解されたい。
【0014】
本発明の目的は、従来技術の欠点を克服するような電気エネルギー生成方法を提供することである。
【0015】
第二の目的は、複数の圧電素子間で同じ入力エネルギーを再利用し、入力エネルギーの使用効率を最大化する発電方法を提供することである。
【0016】
別の目的は、他の既知の再生可能発電方法よりも設置面積を小さくできる発電方法を提供することである。
【0017】
さらなる目的は、圧電効果を利用した発電効率を向上させる発電方法を提供することである。
【0018】
本発明のその他の目的と利点は、熟読者に明らかになるであろうし、これらの目的と利点は本発明の範囲内にあることを意図している。
【0019】
上記および関連する目的達成のために、本発明は添付の図に示された形態で具現化することができるが、図はあくまでも例示であり、添付のクレームの範囲内で具体的な構造に変更を加えることもできる点に注意されたい。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は一般的に、圧力が加えられると電荷を発生させる圧電素子と、圧電素子に対して往復運動 (質量と速度による往復運動量)を行い、衝撃を与えて圧力を加える物体、および圧電素子の正極と負極から生成された電気を収集する機構から構成される。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、衝撃を利用して圧電素子に圧力を加えることで、従来の圧電効果による発電方法で使用される圧縮応力よりも大きな効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の第1実施形態の正面図である。
図2】本発明の第2実施形態の正面図である。
図3】本発明の第3実施形態の正面図である。
図4】本発明の第4実施形態の正面図である。
図5】本発明の第5実施形態の正面図である。
図6】本発明の第6実施形態の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明は、添付の図面を参照して例示的に説明する。図面の詳細説明に際して、図面に示された具体的な事項は例示であり、本発明の好ましい実施形態の説明と議論のみを目的としており、発明の原理と概念的側面を最も有用で理解しやすい形で説明することを目的としている。したがって、発明の基本的な理解に必要な以上の詳細な構造的特徴を示すことは意図していない。
【0024】
本発明の各種形態を実用化できる方法は、熟練技術者が図面とともに本発明を理解することで明らかになるであろう。本発明は、他の実施形態も可能であり、多種多様な方法で実施することができる。また、ここで使用される用語は説明のために使用されており、限定的なものではないことを理解されたい。
【0025】
以下で説明する各図面において、同じ番号は同じ部品を示す。図面は一般的にスケールされていない。図面の一部では、明瞭さを保つために非必須の要素は省略されている。
【0026】
本発明は、電気を生成する方法を開示する。以下で説明するように、この方法は一般的に、物体をして圧電素子に対して往復運動を行い、衝撃を与え、それによって圧電素子内に電荷を発生させ、その後、圧電素子の正極と負極から電荷を収集する工程を含む。
【0027】
本発明は、衝撃を利用して圧電素子に圧力を加えることで、従来の圧電効果による発電方法で使用される圧縮応力よりも大きな効果を得ることができる。
【0028】
添付の図面を参照し、同一の参照番号は同一部品または対応する部品を示すことに留意する。
【0029】
図1は、本発明の第1実施形態10を示している。この方法では、ボディー14を方向M1およびM2において圧電素子12に対して往復運動させ、衝撃を与えて電荷を生成する。衝撃により、所定の力F14が圧電素子12に印加され、圧電効果によって電荷が生成される。生成された電荷は、圧電素子12の正極と負極に接続された導体(例えば、導線W1およびW2)を介して電気エネルギーとして収集される。
【0030】
図2を参照すると、本発明の第2実施形態20が示されている。この実施形態では、ボディー14を方向M1およびM2において往復運動させ、複数個の圧電素子12を含むスタック22に対して衝撃を与える。
【0031】
この衝撃は、第1実施形態10の圧電素子12に対して加えた力F14と同一であり、実施形態20のスタック22内の複数個の圧電素子に同等の圧力を印加する。これにより、実施形態10で適用されたのと同じ圧力で、より多くの電気を産出することが可能となる。電荷はスタック22内の複数個の圧電素子で生成され、圧電素子の正極と負極に接続された導体(例えば、導線W3およびW4)を介して電気エネルギーとして収集される。
【0032】
図3を参照すると、本発明の第3実施形態30が示されている。この実施形態は、反復運動機構32(例えば、クランク機構)を導入することで、複数の反復運動サイクルを生成し、結果として複数の衝撃事例を生み出す。反復運動機構32は、回転部34と反復運動部36からなり、回転運動を反復運動に変換する。実施形態10および20で反復運動を行っていたボディー14は、反復運動機構32の反復運動部36に置き換えられる。
【0033】
実施形態30は、はじめに、弾性材料の復元力、熱機関、またはタービンなどの動力源から直接または間接的に力F34を連続的に作用させ、回転部34を連続回転させる。次に、反復運動機構32は、回転部34の回転運動を、方向M3およびM4において圧電素子12に対して連続的な反復運動36に変換する。
【0034】
反復運動部36は、連続的な反復運動状態に設定され、圧電素子12に対して複数の衝撃を与え、力F36を印加する。これにより、圧電素子12内に電荷が生成される。生成された電荷は、圧電素子12の正極と負極に接続された導体(例えば、導線W1およびW2)を介して電気エネルギーとして収集される。
【0035】
図4を参照すると、本発明の第4実施形態40が示されている。この実施形態は、第3実施形態30と同様に、複数の反復運動サイクルと衝撃事例を生み出すために、反復運動機構32(例えば、クランク機構)を導入している。
【0036】
反復運動機構32は、回転部34と反復運動部36からなり、回転運動を反復運動に変換する。実施形態10および20で反復運動を行っていたボディー14は、反復運動機構32の反復運動部36に置き換えられる。
【0037】
実施形態40は、はじめに、弾性材料の復元力、熱機関、またはタービンなどの動力源から直接または間接的に力F34を連続的に作用させ、回転部34を連続回転させる。次に、反復運動機構32は、回転部34の回転運動を、方向M3およびM4において複数個の圧電素子12を含むスタック22に対して連続的な反復運動36に変換する。
【0038】
反復運動部36は、連続的な反復運動状態に設定され、スタック22に対して複数の衝撃を与え、力F36を印加する。これにより、スタック22内の複数個の圧電素子12に電荷が生成される。生成された電荷は、スタック22内の複数個の圧電素子12の正極と負極に接続された導体(例えば、導線W3およびW4)を介して電気エネルギーとして収集される。
【0039】
図5を参照すると、本発明の第5実施形態50が示されている。この実施形態は、外部荷によって生じる回転速度を増加または減少させるために、速度変更装置52(例えば、歯車列)を導入している。速度変更装置52は、入力部54と出力部56からなり、入力回転速度を異なる出力回転速度に変換する。
【0040】
実施形態50は、はじめに、弾性材料の復元力、熱機関、またはタービンなどの動力源から直接または間接的に力F54を連続的に作用させ、入力部54を連続回転させる。速度変更装置52は、入力回転速度を、出力部56においてより大きな出力回転速度に変換する。出力部56は、出力F56で回転部34を連続的に駆動する。
【0041】
次に、反復運動機構32は、34の回転運動を、方向M5およびM6において圧電素子12に対して連続的な反復運動36に変換する。反復運動部36は、連続的な反復運動状態に設定され、圧電素子12に対して複数の衝撃を与え、力F56を印加する。これにより、圧電素子12内に電荷が生成される。
【0042】
生成された電荷は、圧電素子12の正極と負極に接続された導体(例えば、導線W1およびW2)を介して電気エネルギーとして収集される。
【0043】
図6を参照すると、本発明の第6かつ好ましい実施形態60が示されている。この実施形態は、第5実施形態50と同様に、入力回転速度を異なる出力回転速度に変換する速度変更装置52(例えば、歯車列)を導入している。速度変更装置52は、入力部54と出力部56からなり、入力回転速度を必要に応じて増加または減少させることができる。
【0044】
実施形態60は、はじめに、弾性材料の復元力、熱機関、またはタービンなどの動力源から直接または間接的に力F54を連続的に作用させ、入力部54を連続回転させる。速度変更装置52は、入力回転速度を、出力部56においてより大きな出力回転速度に変換する。出力部56は、出力F56で回転部34を連続的に駆動する。
【0045】
次に、反復運動機構32は、34の回転運動を、方向M5およびM6において複数個の圧電素子22を含むスタック22に対して連続的な反復運動36に変換する。反復運動部36は、連続的な反復運動状態に設定され、スタック22に対して複数の衝撃を与え、力F56を印加する。これにより、スタック22内の複数個の圧電素子12に電荷が生成される。
【0046】
生成された電荷は、スタック22内の複数個の圧電素子12の正極と負極に接続された導体(例えば、導線W3およびW4)を介して電気エネルギーとして収集される。
【符号の説明】
【0047】
12 圧電素子
14 ボディー
22 スタック
32 反復運動機構
34 回転部
36 反復運動部
52 速度変更装置
54 入力部
56 出力部
W1 導線
W2 導線
W3 導線
W4 導線

図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2022-11-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の圧電素子を含むスタックと少なくとも1つの往復機構を備え、電気を生成する発電方法であって、以下の工程を含むことを特徴とする発電方法。
少なくとも1つの実働熱機関からの直接または間接の力で、該往復機構の少なくとも1つの回転部材を駆動し、該往復機構の少なくとも1つの往復部材が、該スタックと往復し、該スタックと直接または間接の機械的衝撃をもたらす工程。
前記機械的衝撃の結果として生成された電気を、該スタック内の圧電素子の正極と負極から収集する工程。
【請求項2】
請求項1記載の発電方法において、前記熱機関は、内燃機関と外燃機関からなる群から選択される熱機関であることを特徴とする発電方法。
【請求項3】
少なくとも一個の圧電素子、少なくとも一個の往復機構、そして少なくとも一個の入力回転速度を異なる出力回転速度に変換する装置(少なくとも一個の入力部と少なくとも一個の出力部を含む)を有する、電気エネルギーを生成する方法であって、以下の工程を含むことを特徴とする発電方法。
上記装置の入力部を、少なくとも一個の作動熱機関からの直接又は間接の力で駆動する工程。
上記装置の出力部からの直接又は間接の力で、上記往復機構の少なくとも一個の回転部を駆動し、上記往復機構の少なくとも一個の往復部を、上記スタックとの間を往復させ、上記スタックに直接又は間接の機械的衝撃を与える工程。
上記機械的衝撃の結果として、上記スタック内の圧電素子の正電極と負電極から生じる電気エネルギーを収集する工程。
【請求項4】
複数の圧電素子を含むスタック、最低限1つの往復機構、そして最低限1つの入力部と最低限1つの出力部を備え、入力回転速度を異なる出力回転速度に変換する装置を有する、電気を生成する方法であって、以下の工程を含むことを特徴とする発電方法。
上記装置の入力部を、最低限1つの作動熱機関からの直接または間接の力で駆動する工程。
上記装置の出力部からの直接または間接の力で、上記往復機構の最低限1つの回転部を駆動し、上記往復機構の最低限1つの往復部を、上記スタックとの間を往復させ、上記スタックに直接または間接の機械的衝撃を与える工程。
上記機械的衝撃の結果として、上記スタック内の圧電素子の正電極と負電極から生じる電気エネルギーを収集する工程。
【請求項5】
請求項3に記載の発電方法において、上記熱機関は、内燃機関と外燃機関からなる群から選択される熱機関であることを特徴とする発電方法。
【請求項6】
請求項4に記載の発電方法において、上記熱機関は、内燃機関と外燃機関からなる群から選択される熱機関であることを特徴とする発電方法。
【請求項7】
複数の圧電素子を含むスタック、最低限1つの往復機構、そして最低限1つの入力部と最低限1つの出力部を備え、入力回転速度を異なる出力回転速度に変換する装置を有する、電気を生成する方法であって、以下の工程を含むことを特徴とする発電方法。
上記装置の入力部を、最低限1つの作動タービンからの直接または間接の力で駆動する工程。
上記装置の出力部からの直接または間接の力で、上記往復機構の最低限1つの回転部を駆動し、上記往復機構の最低限1つの往復部を、上記スタックとの間を往復させ、上記スタックに直接または間接の機械的衝撃を与える工程。
上記機械的衝撃の結果として、上記スタック内の圧電素子の正電極と負電極から生じる電気エネルギーを収集する工程。
【請求項8】
請求項7に記載の発電方法において、上記タービンは、蒸気タービン、無整流子タービン、無翼タービン、テスラタービン、水車、風車のいずれかから選択されるタービンであることを特徴とする発電方法。
【国際調査報告】