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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】集合組立品
(51)【国際特許分類】
   A24C 5/18 20060101AFI20240628BHJP
   A24C 5/01 20200101ALI20240628BHJP
【FI】
A24C5/18
A24C5/01
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500327
(86)(22)【出願日】2022-06-13
(85)【翻訳文提出日】2024-01-05
(86)【国際出願番号】 EP2022066048
(87)【国際公開番号】W WO2023280525
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】21184922.9
(32)【優先日】2021-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【弁理士】
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】メロンチェッリ ニキ
(72)【発明者】
【氏名】ザッポリ ステファノ
(72)【発明者】
【氏名】ミネッリ ガストーネ
(72)【発明者】
【氏名】ウリーヴィ ピエルフランチェスコ
【テーマコード(参考)】
4B144
【Fターム(参考)】
4B144CG01
4B144CL11
4B144CM01
(57)【要約】
エアロゾル発生物品の製造で使用するための集合組立品(220)が記述される。集合組立品は、支持体上で材料を受容および集合するための集合要素(230)を備える。集合要素は、材料を受容するための入口(232)と、材料の外向きの通路のための出口(234)と、入口から材料を受容し、そして集合要素の入口と出口との間を通過するにつれて支持体上で材料を集合するように構成された収束部分(236)と、を備える。集合組立品は、支持体に対して固定位置を有する第一の部分(242)と、第一の部分に対して移動可能な第二の部分(244)であって、集合要素が連結され、かつ集合要素とともに移動可能な第二の部分と、第一の部分と第二の部分とを連結するように構成される犠牲部材(248)であって、材料によって集合要素に加えられる力が所定のレベルを超える時に破壊するように構成される犠牲部材とを備える支持組立品(240)をさらに備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生物品の製造で使用するための集合組立品であって、集合要素と、支持組立品と、を備え、
集合要素が、前記支持組立品上で材料を受容および集合するように構成され、前記集合要素が、
前記材料を受容するための入口と、
前記材料の外向きの通過のための出口と、
収束部分であって、前記入口から前記材料を受容するように構成され、前記材料が前記集合要素の前記入口と出口との間を通るにつれて、前記支持組立品上で前記材料を集合するように構成される、収束部分と、を備え、かつ
前記支持組立品が、
前記支持組立品に対して固定された位置を有する第一の部分と、
前記第一の部分に対して移動可能な第二の部分であって、前記集合要素が前記第二の部分へと連結され、かつ前記第二の部分とともに移動可能である、第二の部分と、
前記第一の部分および前記第二の部分の前記位置を連結するように構成された犠牲部材であって、前記材料によって前記集合要素に加えられる力が所定のレベルを超える時に、破壊するように構成される、犠牲部材と、を備える、集合組立品。
【請求項2】
前記材料がシート材料のウェブである、請求項1に記載の集合組立品。
【請求項3】
前記第二の部分が前記第一の部分へと回転可能に連結される、請求項1に記載の集合組立品。
【請求項4】
前記支持組立品が、前記第一の部分に対する前記第二の部分の回転を制限するように構成されたリミッター要素をさらに備える、請求項3に記載の集合組立品。
【請求項5】
前記第二の部分が、前記支持組立品から離れるように付勢される、請求項1~4のいずれかに記載の集合組立品。
【請求項6】
前記犠牲部材の破壊が、前記集合要素が動作位置から離れるように移動することを可能にする、請求項1~5のいずれかに記載の集合組立品。
【請求項7】
前記犠牲部材が、前記材料によって前記集合要素の前記出口に加えられる前記力が所定のレベルを超える時に破壊するように構成される、請求項1~6のいずれかに記載の集合組立品。
【請求項8】
前記犠牲部材が、前記材料によって前記集合要素の前記出口に加えられる前記力が、前記集合要素の前記出口における垂直破壊荷重未満である所定のレベルを超える時に破壊するように構成される、請求項7に記載の集合組立品。
【請求項9】
前記犠牲部材がシヤーピンを備える、請求項1~8のいずれかに記載の集合組立品。
【請求項10】
前記第一の部分および前記第二の部分が各々、前記犠牲部材の一部分を受容するための凹部を備える、請求項1~9のいずれかに記載の集合組立品。
【請求項11】
前記支持組立品が、前記犠牲部材と前記凹部との間の仲介のために、前記第一の部分または前記第二の部分の前記凹部内に位置付けられた仲介部材をさらに備える、請求項10に記載の集合組立品。
【請求項12】
前記仲介部材がブッシングまたは振動絶縁装置である、請求項11に記載の集合組立品。
【請求項13】
前記犠牲部材が硬鋼または焼き戻し鋼を含む、請求項1~12のいずれかに記載の集合組立品。
【請求項14】
前記支持組立品が、前記第二の部分に対する前記集合要素の前記位置を調整するための位置調整手段をさらに備える、請求項1~13のいずれかに記載の集合組立品。
【請求項15】
エアロゾル発生物品の製造で使用するためのシステムであって、
請求項1~14のいずれかに記載の集合組立品と、
支持体であって、使用時に、前記集合組立品の前記集合要素が前記支持体上で材料を集合させる、支持体と、を備える、システム。
【請求項16】
前記集合組立品の上流の漏斗と、
前記集合組立品の下流のロッド形成手段と、をさらに備える、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
エアロゾル発生物品の製造で使用するための集合組立品を構成する方法であって、
集合要素および支持組立品を提供することを含み、前記集合要素が、前記支持組立品上で材料を受容および集合するためのものであり、
前記集合要素が、
前記材料を受容するための入口と、
前記材料の外向きの通過のための出口と、
収束部分であって、前記入口から前記材料を受容するように構成され、かつ前記材料が前記集合要素の前記入口と出口との間を通るにつれて、前記支持組立品上で前記材料を集合するように構成される、収束部分と、を備え、かつ
前記支持組立品が、
前記支持組立品に対して固定された位置を有する第一の部分と、
前記第一の部分に対して移動可能な第二の部分であって、前記集合要素が前記第二の部分へと連結され、かつ前記第二の部分とともに移動可能である、第二の部分と、
前記第一の部分および前記第二の部分の前記位置を連結するように構成された犠牲部材であって、前記材料によって前記集合要素に加えられる前記力が所定のレベルを超える時に、破壊するように構成される、犠牲部材と、を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル発生物品の製造で使用するための集合組立品に関する。集合組立品は、より大きいシステム、例えば、エアロゾル発生物品の製造またはロッド作製機械で使用するためのシステムの一部であってもよい。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル発生物品はしばしば、異なる種類のプラグの組み合わせであり、プラグの各々はロッド形状へと形成された材料で作製され、包装材料内に巻かれる。
【0003】
例えば、加熱非燃焼式消耗品については、こうしたプラグのうちの一つは、感覚媒体のシートの集合体を含んでもよい。感覚媒体は、加熱された時にエアロゾルを発生する基体、例えば、キャストリーフたばこのシートであってもよい。
【0004】
知られているシステムでは、材料は典型的に、ボビンから巻き出され、次いで収束漏斗を通過する。収束漏斗は、材料をロッド形状へと次第に集合する。
【0005】
収束装置は、ロッド形成手段の入口の上流に位置する。集合した材料が収束漏斗の出口に近づくにつれて、包装材料上に払い出される。包装材料は、集合要素を介して、収束漏斗の出口からロッド形成手段へとガニチュールテープによって引っぱられる、または駆動される。
【0006】
集合要素は通常、半漏斗形状を有する。すなわち、集合要素は、材料のシートの上方に半漏斗形状があり、そして底部に包装材料があるように、縦方向に沿って二部品へと分離された漏斗を備える。
【0007】
材料が集合要素を通過するにつれて、材料は集合要素によって次第に集合する。すなわち、集合要素は材料に力を加える。集合要素の出口によって、材料は所定の直径のロッドへと形成されている。
【0008】
包装材料の長軸方向の端は重なり、そして糊付けされ、連続的な円筒状ロッドを形成する。次いで、この連続的なロッドは、個別のスティックへと切断され、エアロゾル発生物品内で使用される所望の構成要素を作り出す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
時に、集合要素を通過する材料の帯は、厚さまたは圧縮に対する抵抗の予想外の増加(または厚さおよび圧縮に対する抵抗の両方の増加)を有する場合がある。厚さまたは圧縮に対する抵抗の増加は、一時のみである場合がある。例えば、増加は、一つのボビンから受容された材料と後続のボビンから受容された材料との間の移行時に生じる場合がある。厚さの増加または圧縮に対する抵抗の増加はまた、天然材料の使用と関連付けられた乱雑性などの他の要因に起因しても生じる場合がある。
【0010】
材料が集合要素を通過するにつれて、この厚さまたは圧縮に対する抵抗の「スパイク」は、材料によって集合要素に加えられる力が集合要素の材料抵抗を超える結果をもたらす場合がある。結果として、集合要素は予想外に高い力の下で変形または破損する場合がある。交換された集合要素は固定され、かつ正しい位置決めのために微調整されなければならないため、集合要素の取り外しおよび交換は、かなりの製造のダウンタイムにつながる可能性がある。
【0011】
上記の問題を克服する、集合要素および材料を集合する方法を提供することが望ましいことになる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】エアロゾル発生物品用のロッド構成要素の製造に使用される典型的なシステムの概略斜視図を例証する図である。
図2】動作構成にある集合組立品の概略斜視図を例証する図である。
図3】非動作構成にある図2の集合組立品の概略斜視図を例証する図である。
図4】動作構成にある図2の集合組立品の斜視図を例証する図である。
図5】非動作構成にある図2の集合組立品の斜視図を例証する図である。
図6】集合組立品のための調整手段を例証する図である。
図7図2の集合組立品の上部断面図を例証する図である。
図8】集合組立品のための犠牲部材を例証する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
第一の態様によると、エアロゾル発生物品の製造で使用するための集合組立品が提供され、集合組立品は集合要素と、支持組立品と、を備え、
集合要素は、支持組立品上で材料を受容および集合するように構成され、集合要素は、
材料を受容するための入口と、
材料の外向きの通過のための出口と、
収束部分であって、入口から材料を受容するように構成され、材料が集合要素の入口と出口との間を通るにつれて、支持組立品上で材料を集合するように構成される、収束部分と、を備え、また
支持組立品は、
支持組立品に対して固定された位置を有する第一の部分と、
第一の部分に対して移動可能な第二の部分であって、集合要素が第二の部分へと連結され、かつ第二の部分とともに移動可能である、第二の部分と、
第一の部分および第二の部分の位置を連結するように構成された犠牲部材であって、材料によって集合要素に加えられる力が所定のレベルを超える時に、破壊するように構成される、犠牲部材と、を備える。
【0014】
犠牲部材の使用は、使用時に集合要素が損傷されるようになるのを防止する。材料によって集合要素に加えられる力が所定のレベルを超えて増加する場合、犠牲部材は破断する。犠牲部材を破断することは、集合要素に対する力を除去する。集合要素が損傷を回避することを確実にすることによって、より信頼性の高いシステムが、製造ダウンタイムの減少を有して提供される。結果として、効率に有益な影響がある。加えて、比較的高価な構成要素(集合要素全体)ではなく、単純な部品(犠牲部材)を交換することのみが必要とされる。犠牲部材の交換は、微調整がほとんど必要とされないため、集合要素全体の交換より速い。
【0015】
一部の実施形態では、材料はシート材料のウェブである。
【0016】
一部の実施形態では、材料はサセプタを含んでもよい。知られているシステムの問題は、非圧縮性のサセプタを含むロッドを製造する時に特に懸念される。
【0017】
一部の実施形態では、第二の部分は、第一の部分へと回転可能に連結される。回転結合は、第二の部分が第一の部分に対して移動することを可能にする単純だが効果的なやり方を提供する。さらに、第一の部分と第二の部分とを回転可能に連結することによって、第一の部分と第二の部分との相対的な位置をしっかりと結合または固定するために、単一の固定点(すなわち、単一の犠牲要素)のみが必要とされる。
【0018】
一部の実施形態では、支持組立品は、第一の部分に対する第二の部分の回転を制限するように構成されたリミッター要素をさらに備える。リミッター要素は、第二の部分とシステム内の他の構成要素との間の衝突を防止する場合がある。
【0019】
一部の実施形態では、第二の部分は、支持組立品から離れるように付勢される。一部の実施形態では、第二の部分は、第一の部分から離れるように付勢される。第二の部分を支持組立品から離れるように、または第一の部分から離れるように付勢することは、犠牲要素の破壊後に、集合要素上への力が著しく低減されることを確実にする。すなわち、第二の部分は、犠牲要素が破断すると、支持組立品から離れるように、または第一の部分から離れるように能動的に移動する。
【0020】
一部の実施形態では、犠牲部材の破壊は、集合要素が動作位置から離れるように移動することを可能にする。具体的には、犠牲部材の破壊は、第一の部分および第二の部分の相対的な位置に対する制約を除去する。このように、第二の部分は支持組立品から離れるように、または第一の部分から離れるように移動することができ、したがって材料によって集合要素に加えられる力は低減される。
【0021】
一部の実施形態では、犠牲部材は、材料によって集合要素の出口に加えられる力が所定のレベルを超えた時に破壊するように構成される。集合要素の直径は概して、その出口において最も小さい。したがって、材料の帯によって集合要素に加えられる力は、集合要素の出口において最も高い。結果として、集合要素の変形または破壊は、集合要素の出口で生じる可能性が最も高い。犠牲部材の破壊を、集合要素の出口に加えられる力にリンクすることによって、集合要素の破壊のリスクが低減される。
【0022】
一部の実施形態では、犠牲部材は、材料によって集合要素の出口に加えられる力が、集合要素の出口における垂直破壊荷重未満である所定のレベルを超える時に破壊するように構成される。材料は概して、集合要素の出口に垂直荷重を加える。この垂直荷重を考慮することによって、犠牲部材は、精密に所定の荷重で破壊するように構成される。
【0023】
一部の実施形態では、犠牲部材は、材料によって集合要素の出口に加えられる力が所定のレベル、すなわち集合要素の出口における垂直破壊荷重を安全率、例えば、1.5、2、またはそれ以上によって除算したものを超える時に破壊するように構成される。安全率は、継続運転と集合要素の保護との間のバランスを提供する。
【0024】
一部の実施形態では、犠牲部材は、シヤーピンを含む。
【0025】
一部の実施形態では、第一の部分および第二の部分は各々、犠牲部材の一部分を受容するための凹部を備える。
【0026】
一部の実施形態では、支持組立品は、犠牲部材と凹部との間の仲介のために、第一の部分または第二の部分の凹部内に位置付けられた仲介部材をさらに備える。
【0027】
一部の実施形態では、仲介部材は、ブッシングまたは振動絶縁装置である。仲介部材、具体的にはブッシングまたは振動絶縁装置は、犠牲部材が破断した時に、第一の部分および第二の部分に損傷がほとんどない、または全くないことを確実にする。
【0028】
一部の実施形態では、犠牲部材は、硬鋼または焼き戻し鋼を含む。犠牲部材のためにこうした硬い材料を使用することは、第一の部分と第二の部分との間の相対的な位置が使用中に適切に維持されることを確実にする。すなわち、犠牲部材は、ほとんど破壊前の変形を受けず、そのため使用中に集合要素は安定したままである。
【0029】
一部の実施形態では、支持組立品は、第二の部分に対する集合要素の位置を調整するための位置調整手段をさらに備える。位置調整手段は、集合要素を、材料がそこから通る上流構成要素、または材料がそこへと通る下流構成要素と整列させることを可能にする。
【0030】
第二の態様によると、エアロゾル発生物品の製造で使用するためのシステムが提供され、システムは、
第一の態様による集合組立品と、
支持体であって、使用時に、集合組立品の集合要素が支持体上で材料を集合させる、支持体と、を備える。
【0031】
一部の実施形態では、システムは、
集合組立品の上流の漏斗と、
集合組立品の下流のロッド形成手段と、をさらに備える。
【0032】
第三の態様によると、エアロゾル発生物品の製造で使用するための集合組立品を構成する方法が開示され、方法は、
集合要素および支持組立品を提供することを含み、集合要素は、支持組立品上で材料を受容および集合するためのものであり、
集合要素は、
材料を受容するための入口と、
材料の外向きの通過のための出口と、
収束部分であって、入口から材料を受容するように構成され、かつ材料が集合要素の入口と出口との間を通るにつれて、支持組立品上で材料を集合するように構成される、収束部分と、を備え、また
支持組立品は、
支持組立品に対して固定された位置を有する第一の部分と、
第一の部分に対して移動可能な第二の部分であって、集合要素が第二の部分へと連結され、かつ第二の部分とともに移動可能である、第二の部分と、
第一の部分および第二の部分の位置を連結するように構成された犠牲部材であって、材料によって集合要素に加えられる力が所定のレベルを超える時に、破壊するように構成される、犠牲部材と、を備える。
【0033】
一部の実施形態では、集合組立品は、本発明の集合組立品の第一の態様の集合組立品である。
【0034】
一部の実施形態では、方法は、
材料によって集合要素上に加えられる力が、犠牲部材がその時点で破壊するように構成される所定のレベルを超えた時に、破壊した犠牲部材を支持組立品から取り外すこと、をさらに含む。
【0035】
方法は、第一の部分および第二の部分の位置を連結するように構成され、材料によって集合要素上に加えられる力が所定のレベルを超える時に、破壊するように構成される、さらなる犠牲部材を提供すること、をさらに含んでもよい。
【0036】
一部の実施形態では、犠牲部材およびさらなる犠牲部材は両方とも、次いで材料によって集合要素上に加えられる力が同じ所定のレベルを超える時に破壊するように構成される。
【0037】
一部の実施形態では、方法は、
集合要素の出口における破壊荷重を決定することと、
集合要素が破壊する前に犠牲部材が破壊するように、犠牲部材に対する特性および犠牲部材に対する位置を選択することと、をさらに含む。
【0038】
本明細書で使用される場合、「集合要素」という用語は、材料を集合するためのチャネルまたはチャネル様の構成要素、すなわち、実質的に二次元的なもの、例えば、シート材料のウェブから、三次元のもの、例えば、ロッドまたはロッド前駆物質へと材料を形成する構成要素を記述するために使用される。具体的には、集合要素の内部表面は、集合要素を通して移動するにつれて材料を集合する。材料は、集合要素の長軸方向に対して横断方向に集合される。本明細書で使用される場合、収束部分という用語は、材料を集合する集合要素の部分を記述するために使用される。
【0039】
本明細書で使用される場合、「破壊」という用語は、破壊荷重または破壊力に到達した、または対象になる構成要素の破壊を記述するために使用される。破壊は、破砕、二つ以上の部分への分離、降伏、または別の閾値を指す場合がある。
【0040】
本明細書で使用される場合、「破壊荷重」または「破壊力」という用語は、構成要素が破壊することなく持続することができる最大荷重または力をそれぞれ指す。
【0041】
本明細書で使用される場合、「犠牲部材」という用語は、別の構成要素を保護するために、または追加的な作用もしくは機能が発生することを可能にするために、所定の限界において破壊するように設計された構成要素を指す。記述される実施例では、犠牲部材の破壊によって許容される追加的な行為は、第一の部分に対する第二の部分の移動である。
【0042】
本明細書で使用される場合、「所定の制限」という用語は、一般的に知られている、または考えられる制限、例えば、計算された荷重を指す。
【0043】
本発明は特許請求の範囲で定義される。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供している。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記述される別の実施例、実施形態、または態様のうちのいずれか一つ以上の特徴と組み合わせられてもよい。
【0044】
[実施例]
実施例1.エアロゾル発生物品の製造で使用するための集合組立品であって、集合組立品が、
支持体上で材料を受容および集合するための集合要素であって、
材料を受容するための入口と、
材料の外向きの通過のための出口と、
収束部分であって、入口から材料を受容するように構成され、材料が集合要素の入口と出口との間を通るにつれて、支持体上で材料を集合するように構成される、収束部分と、を備える集合要素と、
支持組立品であって、
支持体に対して固定された位置を有する第一の部分と、
第一の部分に対して移動可能な第二の部分であって、集合要素が第二の部分へと連結され、かつ第二の部分とともに移動可能である、第二の部分と、
第一の部分および第二の部分の位置を連結するように構成された犠牲部材であって、材料によって集合要素に加えられる力が所定のレベルを超える時に、破壊するように構成される、犠牲部材と、を備える、支持組立品と、を備える、集合組立品。
【0045】
実施例2.材料がシート材料のウェブである、実施例1による集合組立品。
【0046】
実施例3.第二の部分が第一の部分へと回転可能に連結される、実施例1による集合組立品。
【0047】
実施例4.支持組立品が、第一の部分に対する第二の部分の回転を制限するように構成されたリミッター要素をさらに備える、実施例3による集合組立品。
【0048】
実施例5.第二の部分が、支持体から離れるように付勢される、いずれかの先行する実施例による集合組立品。
【0049】
実施例6.犠牲部材の破壊が、集合要素が動作位置から離れるように移動することを可能にする、いずれかの先行する実施例による集合組立品。
【0050】
実施例7.犠牲部材が、材料によって集合要素の出口に加えられる力が所定のレベルを超える時に破壊するように構成される、いずれかの先行する実施例による集合組立品。
【0051】
実施例8.犠牲部材が、材料によって集合要素の出口に加えられる力が、集合要素の出口における垂直破壊荷重未満である所定のレベルを超える時に破壊するように構成される、実施例7による集合組立品。
【0052】
実施例9.犠牲部材が、材料によって集合要素の出口に加えられる力が所定のレベル、すなわち集合要素の出口における垂直破壊荷重を安全率、例えば、1.5、2、またはそれ以上によって除算したものを超える時に破壊するように構成される、実施例8による集合組立品。
【0053】
実施例10.犠牲部材がシヤーピンを備える、いずれかの先行する実施例による集合組立品。
【0054】
実施例11.第一の部分および第二の部分が各々、犠牲部材の一部分を受容するための凹部を備える、いずれかの先行する実施例による集合組立品。
【0055】
実施例12.支持組立品が、犠牲部材と凹部との間の仲介のために、第一の部分または第二の部分の凹部内に位置付けられた仲介部材をさらに備える、実施例11による集合組立品。
【0056】
実施例13.仲介部材がブッシングまたは振動絶縁装置である、実施例12による集合組立品。
【0057】
実施例14.犠牲部材が硬鋼または焼き戻し鋼を含む、いずれかの先行する実施例による集合組立品。
【0058】
実施例15.支持組立品が、第二の部分に対する集合要素の位置を調整するための位置調整手段をさらに備える、いずれかの先行する実施例による集合組立品。
【0059】
実施例16.エアロゾル発生物品の製造で使用するためのシステムであって、
いずれかの先行する実施例による集合組立品と、
支持体であって、使用時に、集合組立品の集合要素が支持体上で材料を集合させる、支持体と、を備える、システム。
【0060】
実施例17.
集合組立品の上流の漏斗と、
集合組立品の下流にあるロッド形成手段と、をさらに備える、実施例16によるシステム。
【0061】
実施例18.エアロゾル発生物品の製造で使用するための集合組立品を構成する方法であって、
支持体上で材料を受容および集合するための集合要素であって、
材料を受容するための入口と、
材料の外向きの通過のための出口と、
収束部分であって、入口から材料を受容するように構成され、かつ材料が集合要素の入口と出口との間を通るにつれて、支持体上で材料を集合するように構成される、収束部分と、を備える集合要素を備えることと、
支持組立品であって、
支持体に対して固定された位置を有する第一の部分と、
第一の部分に対して移動可能な第二の部分であって、集合要素が第二の部分へと連結され、かつ第二の部分とともに移動可能である、第二の部分と、
第一の部分および第二の部分の位置を連結するように構成された犠牲部材であって、材料によって集合要素に加えられる力が所定のレベルを超える時に、破壊するように構成される、犠牲部材と、を備える支持組立品を備えることと、を含む方法。
【0062】
実施例19.方法が、
材料によって集合要素上に加えられる力が、犠牲部材がその時点で破壊するように構成される所定のレベルを超えた時に、破壊した犠牲部材を支持組立品から取り外すこと、をさらに含む、実施例18による方法。
【0063】
実施例20.第一の部分および第二の部分の位置を連結するように構成され、材料によって集合要素に加えられる力が所定のレベルを超える時に、破壊するように構成される、さらなる犠牲部材を提供することをさらに含む、実施例19による方法。
【0064】
実施例21.犠牲部材およびさらなる犠牲部材が両方とも、次いで材料によって集合要素上に加えられる力が同じ所定のレベルを超える時に破壊するように構成される、実施例20による方法。
【0065】
実施例22.
集合要素の出口における破壊荷重を決定することと、
集合要素が破壊する前に犠牲部材が破壊するように、犠牲部材に対する特性および犠牲部材に対する位置を選択することと、をさらに含む、実施例18による方法。
【0066】
ここで、図を参照しながら実施例をさらに記述する。
【0067】
図1は、エアロゾル発生物品の製造で使用するためのシステム100を例証する。システム100は、ロッドまたはプラグへと形成される材料を受容するための収束漏斗102を含む。使用時に、材料は矢印10の方向に受容される。収束漏斗102は、材料をロッド形状へと次第に集合する。
【0068】
一般に、材料は、シート材料(図示せず)のウェブ、例えば、キャストリーフたばこなどのたばこ化合物として提供される。シート材料のウェブは、5cm~25cmの幅を有してもよい。シート材料のウェブは、例えば捲縮を含む様々な前処理の対象にされてもよい。
【0069】
集合した材料が収束漏斗102の出口に近づくにつれて、包装材料104上に位置される。包装材料104は、収束漏斗102の出口から下流構成要素(下記に記述される)へと支持体によって引っぱられる、または駆動される。この実施例では、支持体はガニチュールテープ110であるが、他の実施例では、支持体はガニチュール舌であってもよい。
【0070】
システム100は、支持体上に材料を受容および集合するための集合要素230をさらに含む。集合要素230は、収束漏斗102の下流に位置付けられる。集合要素230は、収束漏斗102から材料を受容し、次いで、材料を所定の直径のロッドへとさらに集合する。
【0071】
材料は、例えば、サセプタなどの金属細片の周りに集合されてもよく、材料は、エアロゾル形成基体からエアロゾルを生成するのに十分な電磁エネルギーを熱へと変換する能力を有する材料である。サセプタは最終的なロッド内に存在する。
【0072】
システム100は、集合要素230の下流にあるロッド形成手段108をさらに含む。材料がロッド形成手段108を通過するにつれて、包装材料104の長軸方向の端は重なり、そして糊付けされ、連続的な円筒状ロッドを形成する。ロッド形成手段108は、開口部を上部に有して、移動する圧縮された材料の帯の周りの包装材料104の閉鎖および糊付けを達成することを可能にする。次いで、この連続的なロッドは、個別のスティックへと切断され、エアロゾル発生物品内で使用される所望の構成要素を作り出す。
【0073】
集合要素230は、集合組立品220の一部である。明瞭化のために、集合組立品220の集合要素230のみを図1に示す。集合組立品220を図2図8に示す。
【0074】
集合要素230は、材料を受容するための入口232を含む。集合要素230は、材料の外向きの通過のための出口234をさらに含む。集合要素230は、入口232から材料を受容し、そして集合要素230の入口232と出口234との間を通るにつれて支持体上で材料を集合するように構成された収束部分236をさらに含む。ガニチュールテープ238によって駆動される際の、材料の移送の方向は、図2では矢印238によって表示されている。
【0075】
集合要素230の収束部分236は、概して「半漏斗」形状を有する。すなわち、集合要素230の収束部分236の形状は、縦方向に沿って二部品へと分離された漏斗に対応する。
【0076】
集合組立品220は、支持組立品240をさらに含む。一般に、支持組立品240は、集合要素230が取り付けられる、または連結される支持体を提供する。
【0077】
支持組立品240は、支持体に対して固定された位置を有する第一の部分242を含む。この実施例では、支持体がガニチュールテープ110である場合、第一の部分242は、ガニチュールテープ110の静止位置に対して固定位置を有する。すなわち、第一の部分242はシステム内で静的である。
【0078】
支持組立品240は、第二の部分244をさらに含む。第二の部分244は、第一の部分242に対して移動可能である。この実施例では、第二の部分244は、回転によって第一の部分242に対して移動可能である。すなわち、第二の部分244は、第一の部分242へと回転可能に連結される。
【0079】
この実施例では、第一の部分242および第二の部分244は、シャフト組立品246によって回転可能に連結される。図7に示すように、この実施例では、シャフト組立品246は、第一の部分242を通って、かつ第二の部分244の中へと延びるシャフト2461を含む。第一の部分242は、シャフト2461に対して固定される、またはシャフト2461に取り付けられる。第二の部分244は、回転軸としてシャフト2461を中心として自由に回転する。この実施例では、シャフト組立品246は、第二の部分244内に取り付けられたハウジング2462を含む。第二の部分244は、固定要素2463を介してハウジング2462に対して固定される。この実施例では、固定要素2463は、シャフト2461の中空端の中へと延び、かつシャフト2461内で自由に回転可能である。シャフト2461は、シャフト2461がハウジング2462内で自由に回転することができるように、ハウジング2462内に受容される。一部の実施例では、摩擦を低減するために、ハウジング2462とシャフト2461との間に追加的なベアリングまたは潤滑剤が含まれてもよい。
【0080】
他の実施例では、他の適切な回転可能な連結を使用して、第一の部分242および第二の部分244を回転可能に連結してもよい。例えば、シャフト組立品246は、第一の部分242および第二の部分244の両方を通過する単一のシャフトを含んでもよい。第一の部分242はシャフトに取り付けられてもよく、一方で第二の部分244は回転軸としてシャフトを中心として自由に回転する。すなわち、シャフトは、第二の部分244の凹部内に自由に受容される。
【0081】
集合要素230は、第二の部分244へと連結され、かつ第二の部分244とともに移動可能である。すなわち、第一の部分242に対する第二の部分244の回転はまた、第一の部分242に対して集合要素230も回転させる。
【0082】
この実施例では、集合要素230は、第二の部分244の回転の軸に対して直角を成す向きにされる。すなわち、集合要素230は、シャフト組立品246に対して垂直の向きにされる。集合要素230の出口234とシャフト組立品246との間の距離は、集合要素230の入口232とシャフト組立品246との間の距離より大きい。このようにして、第二の部分244が第一の部分242に対して回転するにつれて、集合要素230の出口234は、集合要素230の入口232と比較して支持体から離れるように移動する。
【0083】
支持組立品240は、第一の部分242および第二の部分244の位置を連結するように構成される犠牲部材248をさらに含む。この実施例では、犠牲部材248は、第一の部分242と第二の部分244との間の相対的回転を防止する。すなわち、犠牲部材248は、第一の部分242に対する第二の部分244の位置を実質的に固定する。
【0084】
この例では、犠牲部材248は細長いピンを備える。第一の部分242および第二の部分244は各々、犠牲部材248の一部分を受容するための凹部を備える。一般に、図7に示すように、凹部は、回転軸と平行な方向に、第一の部分242および第二の部分244の対応する面から内向きに延びる。凹部は、第一の部分242および第二の部分244の各々の側面上に位置する。使用時に、凹部を有する第一の部分242の側面は、凹部を有する第二の部分244の側面に面する。このように、凹部が整列している時、犠牲部材248は、第一の部分242および第二の部分244の両方の中へと同時に延びることができる。したがって、犠牲部材248は、第一の部分と第二の部分244との間の相対的な回転を防止することができる。
【0085】
図2および図4は、動作構成にある集合組立品220を例証する。第一の部分242および第二の部分244は、対応する凹部が整列して位置付けられる。犠牲部材248は、第一の部分242および第二の部分244の両方の凹部の中へと延びる。したがって、第二の部分244および集合要素230の位置は、第一の部分242に対して固定される。このように、集合組立品220は、集合要素230が、支持体に隣接し、かつ支持体と平行なその動作位置に位置するように位置付けることができる。
【0086】
支持組立品240は、第二の部分244に対する集合要素230の位置を調整するための位置調整手段250を備えてもよい。このようにして、集合要素230の動作位置は、集合要素230が、例えば、ロッド形成手段および漏斗装置のような、上流構成要素および下流構成要素を整列することを確実にするように調整することができる。
【0087】
図4図6に示すように、この実施例では、位置調整手段250は、第二の部分244上に取り付けられた少なくとも一つのねじ252を含む。使用時に、ねじ252の前進は、集合要素230を押して、第二の部分244に対してその位置を調整する。集合要素230の位置を第二の部分244に対して多次元で調整するために、複数のねじがあってもよい。
【0088】
使用時に、材料が集合要素230を通過するにつれて、収束部分236の断面寸法が減少するにつれて、材料は収束部分236によって下にある支持体上にますます集合される。材料が支持体上で集合されるにつれて、材料によって集合要素230へと反応力が加えられる。この概して垂直の力は、材料が集合要素230の出口234に近づくにつれて増加し、また典型的に出口234においてその最大である。
【0089】
犠牲部材248は、材料によって集合要素230上に加えられる力が所定のレベルを超える時に破壊するように構成される。すなわち、犠牲部材248は、集合要素236上の所定のレベルを超える力に対応する破壊荷重を有するように構成される。
【0090】
この実施例では、犠牲部材248は、材料によって集合要素230の出口248に加えられる力が所定のレベルを超える時に破壊するように構成される。所定のレベルは、集合要素230の出口234における垂直破壊荷重未満である。すなわち、犠牲部材248は、材料によって集合要素230の出口234へと加えられる垂直荷重が、例えば、出口234における最大許容垂直力のような、破壊限界に到達する前に破壊するように構成される。
【0091】
上述の配設を用いて、材料から集合要素230の上への上向きの力は、集合要素230を回転するように強いるモーメントを生成する。そのモーメントは、犠牲部材248に剪断荷重239をもたらす。この実施例では、犠牲部材248は、剪断荷重が所定の剪断荷重に達した時に破壊するように構成されたシヤーピンである。
【0092】
図8は、例示のシヤーピン(図7に示す)を例証する。シヤーピン248は、外側部分2481と、外側部分2481の間に位置する中央部分またはノッチ2482とを含む。ノッチ2482は、外側部分2481より小さい直径を有し、また概して、シヤーピンの破壊点である。使用時、図7に示すように、ノッチ2482が第一の部分242と第二の部分244との間の界面に位置付けられるように、シヤーピン248を、第一の部分242および第二の部分244の凹部内に位置付けることができる。ノッチを第一の部分242と第二の部分244との間の界面に位置付けることは、シヤーピンの破断が第一の部分242と第二の部分244との間の相対的な移動を可能にすることを確実にする。
【0093】
図3は、非動作構成にある集合組立品220を例証する。具体的には、犠牲部材248は破壊しており、第一の部分242に対して第二の部分244の回転を可能にする(矢印によって表示されるように)。同様に、集合要素230は、その動作位置から離れるように移動することが可能になっている。これは、材料によって集合要素230に加えられる力を除去する、または少なくとも著しく低減する。
【0094】
支持組立品240のための適切な犠牲部材248の選択の方法は、
-集合要素230の出口234における破壊荷重を決定する工程と、
-集合要素230が破壊する前に犠牲部材248が破壊するように、犠牲部材248に対する適切な特性および犠牲部材248に対する位置を選択する工程と、を含んでもよい。
【0095】
例えば、出口234における破壊荷重および回転軸からの出口234の距離は、集合要素230に対する破壊トルクまたはモーメントを決定するために使用することができる。材料によって犠牲部材248へと加えられるトルクは、材料によって集合要素230の出口234に加えられるトルクと実質的に等しい。このように、犠牲部材248の位置、材料、および寸法は、犠牲部材248の破壊トルクまたはモーメントが集合要素230の破壊トルクまたはモーメント未満となるように選択することができる。
【0096】
安全率が、上記の例示の計算の任意の段階で含まれてもよい。すなわち、犠牲部材248がそのレベルにおいて破壊するように構成される、材料によって集合要素230へと加えられる所定のレベルの力は、集合要素230の破壊荷重を安全率、例えば、1.5によって除算したものであってもよい。
【0097】
この実施例では、犠牲部材248は、硬鋼または焼き戻し鋼を含む。変形しにくい硬い材料を使用することは、第一の部分242と第二の部分244との間の相対的な位置を維持することを可能にする。これは、材料を正しい直径へと集合するために、集合要素230を正しい位置に保持する。
【0098】
非限定的な例示の計算は、以下の通りであってもよい。
Lt=集合要素230の出口234と回転軸との間の距離
Ft=材料によって集合要素230の出口234へと加えられる垂直の力
Ls=犠牲部材248と回転軸との間の距離
Fs=集合要素230および第二の部分244を介して犠牲部材248へと加えられる垂直力
犠牲部材248におけるトルクを、集合要素の出口234におけるトルクと等しくする:
Ft×Lt=Fs×Ls
集合要素230の出口234における破壊荷重は、理論的に、例えば、集合要素230の形状および材料から計算されてもよい。集合要素230の出口234における破壊荷重は、知られている実験的方法(または両方)を用いて決定されてもよい。
4000Nの出口234によって支持される最大垂直力については、Ft=4000Nである。
2の安全率を含む場合、Ftは2000Nに低減されてもよい。すなわち、集合要素230は、使用時に最大でも2000Nしか経験するべきではない。
Fs=2000×Lt/Ls (1)
また、犠牲部材については、
剪断応力=Fs/断面の表面
Fs=剪断応力×断面の表面
Fs=剪断応力×Pi×(半径)2
D3硬化鋼を使用する場合、極限剪断強度は約1220MPaであり、これはその極限引張強さの約60パーセントである。D3硬化鋼シヤーピンが破断するためには、剪断応力はその極限剪断強度と等しくなければならない。したがって、
Fs=1220MPa×Pi×(半径)2 (2)
例として、Lt=195mmおよびLs=125mmである場合、上記の式(1)および(2)を等しくすることによって、犠牲部材248のノッチ半径は9mmであるべきであることを計算することができる。
【0099】
この実施例では、仲介部材249が、第一の部分242または第二の部分244の凹部内に位置付けられる(図7に示すように)。仲介部材249は、犠牲部材248と凹部との間の仲介を提供する。例えば、仲介部材249は、ブッシングまたは振動絶縁装置であってもよい。犠牲部材248と、第一の部分242および第二の部分244のいずれかまたは両方との間に仲介するための仲介部材249を提供することによって、第一の部分242および第二の部分244は、破断する際に犠牲部材248から保護される場合がある。すなわち、ブッシングまたは振動絶縁装置は、破断犠牲部材248の機械的エネルギーを吸収または減衰する場合がある。これは、支持組立品240の主本体に対する損傷を有することなく、犠牲部材248の反復的な更新を可能にする。
【0100】
支持組立品240は、第一の部分242に対する第二の部分244の回転を制限するように構成されたリミッター要素をさらに含んでもよい。例えば、リミッター要素は、第二の部分244がシステムの部品、例えば、収束漏斗102と衝突するリスクがある第二の部分244の過度な回転を防止する場合がある。
【0101】
任意の適切なリミッター要素を使用してもよい。この実施例では(図7に示すように)、リミッター要素は、第二の部分244から突出する突出部247である。突出部247は、第一の部分242内の対応する凹部の中へと延びる。凹部の境界は、第二の部分244の移動の程度の範囲を定める。例えば、凹部は、回転軸を中心とする半径を有する円弧内に配設されてもよく、それによって、突出部247が溝の端によって遮られるまで、第二の部分244が第一の部分242に対して回転することを可能にする。このように、リミッターは、第二の部分244の最大回転角度を画定する。
【0102】
一部の実施例では、集合組立品220は、その非動作構成に向かって付勢されてもよい。具体的には、第二の部分244は、支持体から離れるように付勢されてもよい。このようにして、犠牲部材248が第二の部分248を破断し、かつ集合要素230が支持体から離れるように移動するにつれて、材料によって集合要素230に加えられる力が除去されることを確実にする。任意の適切な付勢手段が使用されてもよい。例えば、第二の部分244は、第一の部分242に対してばね取り付けされてもよい。
【0103】
上述のように、詳細な配設の様々な修正が可能である。例えば、第一の部分242および第二の部分244は、回転可能に結合されない場合がある。その代わりに、第二の部分244は、集合組立品220がその非動作構成に移動するにつれて、第一の部分242に対して平行移動してもよい。すなわち、集合要素230全体が、犠牲部材248の破壊に伴い支持体から離れるように移動してもよい。
【0104】
また、当然のことながら、前述の特徴または添付図面に示された特徴の任意の数の組み合わせは、先行技術に優る明確な利点を提供し、したがって本明細書に記述される本発明の範囲内であることが当業者によって理解される。
【0105】
概略図は必ずしも実寸に比例しておらず、また例示の目的で提示されるものであり、限定するものではない。図面は本開示で説明される一つ以上の態様を描写する。しかし当然のことながら、図面に図示されていないその他の態様は、本開示の範囲に含まれる。
【0106】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的については、別段の表示がない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表すすべての数は、すべての事例において「約」という用語によって修飾されることが理解される。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。したがって、この文脈では、数AはA±Aの25パーセントとして理解される。この文脈内において、数Aは、数Aが修飾する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられてもよい。数Aは、添付の特許請求の範囲で使用されるような一部の事例において、それによってAが逸脱する量が特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性(複数可)に実質的に影響を与えないという条件で、上記に列挙される割合だけ逸脱してもよい。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。
図1
図2-3】
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】