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特表2024-524609食品を保持するためのパッケージ及び包装機用金型
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】食品を保持するためのパッケージ及び包装機用金型
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/06 20060101AFI20240628BHJP
   B65D 5/40 20060101ALI20240628BHJP
【FI】
B65D5/06 400
B65D5/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501108
(86)(22)【出願日】2022-07-07
(85)【翻訳文提出日】2024-01-10
(86)【国際出願番号】 EP2022068838
(87)【国際公開番号】W WO2023285258
(87)【国際公開日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】21185322.1
(32)【優先日】2021-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH-1009 Pully,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100151105
【弁理士】
【氏名又は名称】井戸川 義信
(72)【発明者】
【氏名】ルンドストローム、エリカ
(72)【発明者】
【氏名】ダール、ゲラン
(72)【発明者】
【氏名】ホーカンソン、ベングト
(72)【発明者】
【氏名】ホルム、ヘンリク
(72)【発明者】
【氏名】マティーニ、ピエトロ
(72)【発明者】
【氏名】シャルフェノールト、ペル
(72)【発明者】
【氏名】ヤコブソン、クリスティアン
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA05
3E060AB05
3E060AC02
3E060BA03
3E060BB02
3E060BC04
3E060CF06
3E060CG10
3E060CG13
3E060DA20
3E060DA21
3E060EA03
3E060EA13
(57)【要約】
食品を保持するためのパッケージ(1)が提供される。パッケージ(1)は、ベース(6)と、サイドウォール(7)と、ショルダー(8)と、ネック(9)と、密封された食品用の内部空間(15)を形成するためのクロージャ(11)とを備える。ベース(6)とサイドウォール(7)は、繊維質材料(4)の層を含む多層包装材料(3)から形成される。ショルダー(8)は、多層包装材料(3)から形成され、サイドウォール(7)から延び、ネック(9)に向かう方向に互いに折り畳まれる複数のフラップ部(12a~12h)を備え、各フラップ部(12a~12h)は、隣接するフラップ部(12a~12h)の側方縁部(14b、14a)に対向する側方縁部(14a、14b)を有し、複数の成形シーム(13a~13h)が、隣接するフラップ部(12a~12h)の側方縁部(14a、14b)を接合する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品を保持するためのパッケージ(1)であって、当該パッケージ(1)は、ベース(6)、サイドウォール(7)、ショルダー(8)、ネック(9)、及び食品のための密封された内部空間(15)を形成するためのクロージャ(11)を備え、
前記ベース(6)及び前記サイドウォール(7)は、繊維質材料(4)の層を含む多層包装材料(3)から形成され、
前記ショルダー(8)は、多層包装材料(3)から形成され、前記サイドウォール(7)から延び、前記ネック(9)に向かう方向に互いに折り畳まれる複数のフラップ部(12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h)を備え、
各フラップ部(12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i、12j)が、隣接するフラップ部(12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i、12j)の側方縁部(14b、14a)に対向する側方縁部(14a、14b)を有し、
前記隣接するフラップ部(12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、13i、12j)の前記側方縁部(14a、14b)を結合する複数の成形シーム(13a、13b、13c、13d、13e、13f、13g、13h、13i、13j)を備える、
パッケージ(1)。
【請求項2】
前記ネック(9)が、前記成形シーム(13a、13b、13c、13d、13e、13f、13g、13h、13i、13j)と接合される成形ネック(9)であり、前記成形シーム(13a、13b、13c、13d、13e、13f、13g、13h、13i、13j)は、前記成形ネック(9)から、前記フラップ部(12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i、12j)の前記側方縁部(14a、14b)に沿って、前記サイドウォール(7)に向かう方向に延びている、
請求項1に記載のパッケージ(1)。
【請求項3】
各フラップ部(12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i、12j)が上縁部(21)を備え、前記ネック(9)が前記フラップ部(12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i、12j)の各上縁部(21)に成形されている、
請求項1又は2に記載のパッケージ。
【請求項4】
前記成形シーム(13a、13b、13c、13d、13e、13f、13g、13h、13i、13j)が、成形されたネック(9)と一体成形されている、
請求項1~3のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項5】
前記フラップ部(12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i、12j)が前記サイドウォール(7)と一体的に形成されている、
請求項1~4のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項6】
前記成形シーム(13a、13b、13c、13d、13e、13f、13g、13h、13i、13j)が、前記フラップ部(12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i、12j)の前記側方縁部(14a、14b)にオーバーモールドされる、
請求項1~5のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項7】
各成形シーム(13a、13b、13c、13d、13e、13f、13g、13h、13i、13j)と、前記成形シーム(13a、13b、13c、12d、12e、12f、12g、12h、12i、12j)によって接合されるそれぞれのフラップ部(12a、12b、12c、12d、13e、13f、13g、13h、13i、12j)とを合わせた厚さ(d1)が、前記成形シーム(13a、13b、13c、13d、13e、13f、13g、12h、12i、12j)により接合される前記フラップ部(12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i、12j)の前記側方縁部(14a、14b)の間の位置にある成形シーム(13a、13b、13c、13d、13e、13f、13g、13h、13i、13j)の厚さ(d2)よりも少なくとも20%大きい、
請求項1~6のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項8】
各側方縁部(14a、14b)が湾曲形状を含む、
請求項1~7のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項9】
各側方縁部(14a、14b)が、第1の湾曲部分(18)及び第2の湾曲部分(19)を備え、
前記第1の湾曲部分(18)は、前記第2の湾曲部分(19)とは異なる、及び/又は、
前記第1の湾曲部(18)は凸状に形成され、前記第2の湾曲部(19)はそれぞれのフラップ部(12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i、12j)の中心軸(A)に対して凹状に形成される、
請求項1~8のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項10】
各フラップ部(12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i、12j)が、前記サイドウォール(7)と一体的に接合されたベース部(20)と、前記ベース部(20)とは反対側の上縁部(21)を有する頂部(17)とを備え、
前記各フラップ部(12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i、12j)の前記側方縁部(14a、14b)は、互いに間隔を隔てて、前記フラップ部(12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i、12j)の前記ベース部(20)及び前記頂部(17)と接合される、
請求項1~9のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項11】
前記ベース部(20)の幅(w1)が前記頂部(17)の幅(w2)よりも大きい、
請求項10に記載のパッケージ。
【請求項12】
前記フラップ部(12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i、12j)が、前記フラップ部の第1のグループ(12a、12c、12e、12g、12i)と前記フラップ部の第2のグループ(12b、12d、12f、12h、12j)とを備え、
前記第1のグループ(12a、12c、12e、12g、12i)の前記フラップ部(12a、12c、12e、12g、12i)は、前記第2のグループ(12b、12d、12f、12h、12j)の前記フラップ部(12b、12d、12f、12h、12j)とは異なる形状及び寸法を有する、
請求項1~11のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項に記載のパッケージ(1)のネック(9)及び成形シーム(13a、13b、13c、13d、13e、13f、13g、13h、13i、13j)を成形するための金型(24)であって、
当該金型(24)は、ネック(9)の形成を可能にするように構成されたモールドキャビティ(29)を協働して画定する、内側モールドツール(25)及び外側モールドツール(28)と、を備え、
前記内側モールドツール(25)は、
フラップ部(12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i、12j)の側方縁部(14a、14b)が隣接するフラップ部(12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i、12j)の側方縁部(14b、14a)に対向するように、前記外側モールドツール(28)と協働して前記フラップ部(12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i、12j)を互いに向けて受け入れ、折り畳むように構成された係合部(26)と、
係合部(26)の間に位置し、成形シーム(13a、13b、13c、13d、13e、13f、13g、13h、13i、13j)を形成するモールドチャネル27a~27hと、
を備える、金型。
【請求項14】
請求項1~12のいずれか一項に記載のパッケージ(1)に食品を包装する方法であって、当該方法は、
a)主部(31)と、前記主部(31)から延びる複数のフラップ部(12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i、12j)とを有する多層包装材(3)のブランク(30)を準備するステップと、
b)サイドウォール(7)を形成するように、前記ブランク(30)を折り曲げ、長手方向にシールするステップと、
c)隣接するフラップ部(12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i、12j)の側方縁部(14a、14b)が互いに対向するように、前記フラップ部(12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i、12j)を互いに向けて折り畳むステップと、
d)ネック(9)と成形シーム部(13a~13h)を射出成型し、ショルダー(8)を形成するように、前記隣接するフラップ部(12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i、12j)の前記側方縁部(14a、14b)を接合するステップと、
e)部分的に形成されたパッケージ(1)の開放された下端部に食品を充填するステップと、
f)前記下端部をシールしてベース(6)を形成するステップと、
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品、特に注出可能な食品を保持するためのパッケージに関する。
【0002】
本発明はまた、包装機用金型に関する。
【0003】
本発明はまた、食品、特に注出可能な食品をパッケージに包装する方法に関する。
【背景技術】
【0004】
周知のように、フルーツジュース、UHT(超高温処理)牛乳、ワイン、トマトソース、ヨーグルト、カッテージチーズ、スープ、塩、砂糖等の注出可能な食品は、少なくとも部部分的に多層包装材料から作られたパッケージを用いて販売されている。
【0005】
典型的な例として、Tetra Top(登録商標)として知られる注出可能な食品用のボトル型パッケージが挙げられる。このようなパッケージは、積層された多層包装材料及び多層包装材料に成形された頂部から形成されている。
【0006】
この包装材料は、カートン及び/又は紙のベース層を含む多層構造を有し、両側をヒートシールプラスチック材料、例えばポリエチレンの層で覆われている。長期保存可能な製品用の無菌包装の場合、包装材料は酸素バリア材料、例えばアルミニウム箔の層を含み、この層はヒートシールプラスチック材料の層と重なり、さらに別のヒートシールプラスチック材料の層で覆われて、最終的に食品に接触する包装の内面を形成する。
【0007】
多層包装材は、内部空間を有する本体に形成される一方、頂部は、本体に取り付けられたショルダーと、ショルダーから延び、注出口を有するネックと、注出口を選択的に閉じたり開いたりするためにネックに取り外し可能に取り付けられたクロージャとを備える。
【0008】
既知の食品用パッケージが十分に機能するにもかかわらず、この分野では、既知のパッケージをさらに改良する必要性が感じられる。特に、プラスチックの量を減らし、それによって魅力的な美的外観を維持する必要性が感じられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、従来技術の1つ以上の制限を少なくとも部分的に克服することである。特に、プラスチックの量を減らし、魅力的な美的外観を維持するパッケージを提供することが目的である。
【0010】
本発明のさらなる目的は、包装機用の金型を提供することである。
【0011】
本発明のもう一つの目的は、食品をパッケージに包装する方法を提供することである。
【0012】
本発明によれば、独立請求項1によるパッケージが提供される。
【0013】
パッケージの好ましい実施形態は、請求項1に直接的又は間接的に従属する特許請求の範囲に記載されている。
【0014】
本発明によれば、請求項13に記載の金型も提供される。
【0015】
本発明によれば、請求項14又は15に記載の方法も提供される。
【0016】
さらに、本発明の一態様によれば、食品を保持するためのパッケージが提供される。このパッケージは、ベースと、サイドウォールと、ショルダーと、ネックと、食品のための密封された内部空間を形成するためのクロージャとを備える。ベースとサイドウォールは、繊維質材料の層を含む多層包装材料から形成される。ショルダーは、多層包装材料から形成される複数のフラップ部を備え、フラップ部は、サイドウォールから延び、ネックに向かう方向に互いに向かって折り畳まれ、各フラップ部は、隣接するフラップ部の側方縁部に対向する側方縁部を有する。ショルダーはまた、隣接するフラップ部の側方縁部を接合する複数の成形シーム(molded seams)を備える。
【0017】
このようなパッケージを有することにより、パッケージの魅力的なボトル形状を維持し、プラスチックの使用量を削減できる。
【0018】
ネックは、成形シームと接合される成形ネックであってもよく、成形シームは、成型ネックからフラップ部の側方縁部に沿って、サイドウォールに向かう方向に延びていてもよい。
【0019】
このようにして、食品の漏れや汚染を引き起こす可能性のある穿孔が形成されるリスクを低減したコンパクトなパッケージが得られる。さらに、ネックと成形シームは耐性がある。
【0020】
各フラップ部には上縁があり、ネックはフラップ部の上縁に成形されてもよい。
【0021】
こうすることで、ネック部とフラップ部の良好な接続が得られ、内面の密閉性が保証される。
【0022】
成形シームは、成形されたネックと一体成形されていてもよい。それにより、シール効果が保証され、ネックとシームの間に高い抵抗を有する接続を提供する。
【0023】
フラップ部はサイドウォールと一体的に形成されてもよい。このようにすれば、穿孔などが形成される危険性を回避することができる。
【0024】
成形されたシームは、フラップ部の側縁にオーバーモールドされてもよい。これにより、シームとフラップ部の間の非常に良好で抵抗力のある接続が保証される。
【0025】
各成形シームと、成形シームによって接合されるそれぞれのフラップ部とを合わせた厚さは、成形シームによって接合されるフラップ部の側縁部間の位置における成形シームの厚さよりも少なくとも20%大きい。
【0026】
これにより、成形シーム形成時の溶融ポリマーの正しい流動特性が保証される。
【0027】
各側縁は湾曲した形状を備えてもよい。このようにして、ショルダーの所望の形状を容易に形成し、定義することができる。
【0028】
各側縁部は、第1の湾曲部分と第2の湾曲部分とを備えてもよい。第1の湾曲部分は、第2の湾曲部分と異なってもよい。
【0029】
代替的又は追加的に、第1の湾曲部は、それぞれのフラップ部の中心軸に対して凸状に形成され、第2の湾曲部は、それぞれのフラップ部の中心軸に対して凹状に形成されてもよい。
【0030】
これら2つの代替案、あるいは複合的な解決策は、望ましいショルダーの正しい形成を促進する。
【0031】
各フラップ部は、サイドウォールと一体的に接合されたベース部と、ベース部とは反対側のトップ縁部を有する頂部とを備えてもよく、各フラップ部の側縁部は、互いに間隔をあけて、それぞれのフラップ部のベース部及びトップ縁部と接合されてもよい。
【0032】
ベース部の幅は頂部の幅より大きくてもよい。このようにすることで、ネックの方に向かってタンピングするショルダーを得ることができる。
【0033】
フラップ部は、フラップ部の第1のグループとフラップ部の第2のグループとを備えてもよい。第1のグループのフラップ部は、第2のグループのフラップ部に対して異なる形状及び寸法を有してもよい。これにより、ショルダーの特定の形状を定義できる。
【0034】
さらに、本発明の一態様によれば、パッケージのネック及び成形シームを成形するための金型が提供される。この金型は、内側モールドツールと外側モールドツールとを有し、ネックを形成できるように構成されたモールドキャビティを協働して画定する。内側モールドツールは、外側モールドツールと協働して、フラップ部の側方縁部が隣接するフラップ部の側方縁部に対向するようにフラップ部を受け入れて互いに向かって折り畳むように構成された係合部と、係合部の間に位置し、成形シームの形成を可能にするように構成されたモールドチャネルとを備える。
【0035】
このような型があれば、効率的で簡単な方法でパッケージのショルダーとネックを形成することができる。この金型は、フラップ部が正しく位置合わせされ、シームが隣接する側縁に接合することを保証する。
【0036】
さらに、本発明の一態様によれば、食品をパッケージに包装する方法が提供される。この方法は、以下のステップを含む:
主部分と、主部分から延びる複数のフラップ部分とを有する多層包装材料のブランクを提供する、
サイドウォールを形成するようにブランクを折り曲げ、長手方向にシールする、
隣り合うフラップ部の側縁が互いに対向するように、フラップ部を互いに折り曲げる、
ネックと成形シーム部分を射出成形し、隣接するフラップ部の側縁を接合してショルダーを形成する、
ネックにクロージャを提供する、
食品をパッケージの下端に充填する、
下端をシールしてベースを形成する。
【0037】
本方法はまた、ネックにクロージャを提供及び/又は適用するステップを含んでもよい。
【0038】
本発明のさらに他の目的、特徴、態様及び利点は、以下の詳細な説明及び図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0039】
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら例示的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】本体及び本体に成形された上部を有するパッケージの透視図である。
図2a図1のパッケージの上面図である。
図2b図1のパッケージの本体の一部及び上部の一部の透視拡大側面図である。
図3a図1のパッケージ本体を形成する多層包装材の上面図である。
図3b図3aの多層包装材のフラップ部の拡大図である。
図4】多層包装材の断面側面図である。
図5図1のパッケージの上部を図1のパッケージの本体に成形するための金型の透視図である。
図6a図5の金型の金型流路の変形例である。
図6b図5の金型の金型流路の変形例である。
図6c図5の金型の金型流路の変形例である。
図6d図5の金型の金型流路の変形例である。
図6e図5の金型の金型流路の変形例である。
図6f図5の金型の金型流路の変形例である。
図7】隣接する2つのフラップ部を互いに接合するパッケージのシーム部の断面図である。
図8a】パッケージの変形例を示す上面図である。
図8b】パッケージの変形例を示す上面図である。
図8c】パッケージの変形例を示す上面図である。
図8d】パッケージの変形例を示す上面図である。
図9】パッケージの変形例を示す透視図である。
図10図9のパッケージを形成するための多層包装材料の上面図である。
図11】食品をパッケージに包装する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態をより詳細に説明するが、この図面には、本発明の実施形態の一部(全てではない)が示されている。本発明は、多くの異なる形態で具体化することができ、本明細書に記載の実施形態に限定して解釈されるべきではない。
【0042】
図1、2a及び2bを参照すると、食品、特に牛乳、ヨーグルト、トマトソース、スープ、塩、砂糖などの注ぎ込み可能な食品を保持するための例示的なパッケージ1が図示されている。
【0043】
より詳細には、パッケージ1は、多層包装材料3から形成された本体2と、本体2に成形された上面部5とを備える。特に、パッケージ1はボトル形状であってもよい。
【0044】
多層包装材3は、例えば紙や厚紙などの繊維質材料の層4と、繊維質材料の層4を互いの間に介在させる少なくとも2層の、例えば、ポリエチレン等のヒートシールプラスチック材料35とを備えてもよい。
【0045】
さらに、多層包装材料3は、特にヒートシール性プラスチック材料35の層と繊維質材料4の層の一方の間に配置された、ガスバリア性及び光バリア性材料36の層、例えばアルミニウム箔又はエチレンビニルアルコール(EVOH)フィルムを備えてもよい。好ましくは、多層包装材料3は、ガスバリア性及び光バリア性材料36の層と繊維質材料4の層との間に介在されるヒートシールプラスチック材料37のさらなる層を含んでもよい。
【0046】
図1図2a及び図2bに戻ると、本体2は、底部6と、底部6から、特に中心(長手方向)軸線Bに沿って延びるサイドウォール7と、サイドウォール7から延びる複数のフラップ部12a~12hであって、頂部5のネック9に向かう方向に互いに向かって折り畳まれ、各フラップ部12a~12hがそれぞれの側方縁部14a及び14bを有する複数のフラップ部12a~12hと、を備える。各側方縁14aはそれぞれの側方縁14bに面し、各側方縁14bはそれぞれの隣接するフラップ部12a~12hのそれぞれの側方縁14aに面する。
【0047】
フラップ部12a~12hは、中心軸Bの周りに等間隔に配置されてもよい。
【0048】
頂部5は、ネック9の他に、複数の成形シーム13a~13hを備え、各成形シーム13a~13hは、フラップ部12a~12hのそれぞれのフラップ部12a~12hの1つの側方縁部14aと、それぞれの隣接するフラップ部12a~12hの側方縁部14bとを接合する。例えば、成形シーム13aは、フラップ部12aの側方縁部14aとフラップ部12bの側方縁部14bとを接合する。
【0049】
図示の実施例によれば、各側方縁部14aとそれぞれの側方縁部14bとは、それぞれのシーム13a~13hによって接合された後も、互いに離れたまま(すなわち、接触しない)であってもよい。あるいは、それぞれのシーム13a~13hによって接合された後、側方縁部14aの1つ又は複数、あるいはすべてがそれぞれの側方縁部14bと接触していてもよい。
【0050】
フラップ部12a~12hとシーム13a~13hは、パッケージ1のショルダー部8を形成する。
【0051】
ネック9は、成形シーム13a~13hで接合され得る成形ネックであってもよい。成形シーム13aから13hの各々は、成形ネック9から、2つのそれぞれのフラップ部12aから12hのそれぞれの側方縁部14a及び14bに沿って、サイドウォール7に向かう方向に延びてもよい。成形シーム13aから13hのそれぞれは、特に成形されてサイドウォール7に接続されてもよい。
【0052】
ベース6は頂部5と対向してもよい。
【0053】
頂部5は、ベース6の上に垂直に配置されてもよい。
【0054】
頂部5は、中心軸Bに沿ってベース6から離間していてもよい。
【0055】
ネック9は、注出製品の注出を可能にする注出口10を備えてもよい。
【0056】
また、ネック9は、少なくとも注出製品の初回の注出の前に注出口10を密封するために、ネック9に取り外し可能に取り付けられた密封膜を含んでもよい。
【0057】
代替的又は追加的に、パッケージ1、特に上面部5は、ネック9の注出口10を少なくとも選択的に、優先的には選択的に開閉できるようにネック9に取り外し可能に取り付けられるクロージャ11を含んでもよい。
【0058】
より具体的には、ベース6は、パッケージ1の支持面、特に本体2の支持面を画定してもよく、この支持面は、例えば、使用時に、販売所内などで露出されるとき、又は輸送箱、冷蔵庫、保管棚などに保管されるときに、棚のような支持面と接触してもよい。特に、ベース6は、支持面上に配置されるとき、パッケージ1の他の部分よりも低い位置に配置され得る。特に、ベース6はパッケージ1の最も低い部分を画定する。
【0059】
さらに、注出口10を開くためにクロージャ11を操作する間にも、ベース6は本体2の最も低い位置を規定してもよい。
【0060】
従って、以下において、トップ、ボトム、上方、下方、上、下及び類似の言及は、パッケージ1が、例えば支持面上に置かれるか、又は消費者がクロージャ11及び/又は封止膜を操作しようとするときに保持されることを意味し、最も低い位置にベース6を有し、注出口10はベース6の垂直上方に位置する。
【0061】
言い換えれば、パッケージ1の「正しい」向きとは、消費者が見たときに、ベース6が頂部分5よりも低い位置に配置されるような向きである。
【0062】
ネック9は、中心軸Bに垂直な断面に対して環状の断面を備えてもよい。
【0063】
図3aはブランク30を示しており、このブランクは使用時に、本体2の形成を可能にするように折り畳まれ、密封される。ブランク30は、折り畳まれ密封された後にベース6及びサイドウォール7を画定する主部31からなることができる。フラップ部12a~12hは、主部31、特に、本体2が形成された後にサイドウォール7を画定する主部31のゾーンから延びることができる。フラップ部12a~12hは、主部31、特にサイドウォール7を画定するゾーンと一体的に形成されてもよい。
【0064】
したがって、フラップ部12a~12hは、サイドウォール7と一体的に形成されていてもよい。
【0065】
さらに、ブランク30、特に主要部分31は、複数の折り目線38を含んでもよい。折折り目線38は、本体2の形状を部分的に規定されてもよい。
【0066】
各ブランク30は、多層包装材料のウェブを切断して得てもよい。ウェブは、連続的に配置され、連続的に接続された複数の繰り返し単位を含んでもよい。ウェブは、ブランク30を形成するように、繰り返し単位に対応して切断されてもよい。
【0067】
あるいは、ブランク30を単一のブランク30として提供してもよい。
【0068】
図1図2b及び図3a、図3bを参照すると、各フラップ部12a~12hは、それぞれの頂部17と、サイドウォール7と(展開されたブランク30を考慮する場合には主部31と)一体的に接合されたベース部20とを備えてもよい。特に、ベース部20は、フラップ部12a~12hをネック9に向かって折り畳むことができるように、折り線に沿ってサイドウォール7又は主部31に連結されてもよい。
【0069】
各頂部17は、それぞれの上縁部してもよい。
上縁部21は、展開されたブランク30を考慮した場合、自由な上縁部21であってもよい。
【0070】
各フラップ部12a~12hは、それぞれの中心軸Aを含んでもよく、特に中心軸Aは対称軸を規定してもよい。中心軸Aは、それぞれの側縁14aとそれぞれの側縁14bとの間に介在していてもよい。
【0071】
各頂部17及び各ベース部20は、それぞれの中心軸Aに沿って互いに間隔をあけて配置されてもよい。
【0072】
各上端縁21及びベース部20及び/又は各折れ線は、それぞれのフラップ部12a~12hの高さhを画定する。
【0073】
図1図2a及び図2bを参照すると、ネック9はフラップ部12a~12hに成形してもよい。より具体的には、ネック9は上縁部21に成形されてもよい。
【0074】
ネック9は、フラップ部12a~12hに成形された(底部)連結部39を備えてもよい。連結部39は、中心軸Aを中心として互いに角度的に間隔をおいて配置された複数の部分40と、2つのそれぞれの連結点41の間に延びるそれぞれの部分40とを備えてもよい。連結点41のそれぞれ1つからは、1つのそれぞれのシーム13a~13hがサイドウォール7に向かって延びる。特に、各シーム13aから13hは、それぞれの接続点41においてネック9に一体的に接続される。
【0075】
ネック9は、それぞれの上縁20に成形されてもよい。特に、各セクション40は、1つのそれぞれの上縁20に成形されてもよい。
【0076】
図7を参照すると、各シーム13a~13hは、互いに一体的に形成された中央部分42、第1の側方部分43及び第2の側方部分44を備えてもよい。各中央部分42は、それぞれの第1の側方部分43とそれぞれの第2の側方部分44との間に介在していてもよい。
【0077】
さらに、各中央部分42は、それぞれの側方縁部14aとそれぞれの側方縁部14bとの間に介在され、かつ、それぞれの側方縁部14bに連結されていてもよい。さらに、それぞれの第1の側方部分43及びそれぞれの第2の側方部分44の各々は、それぞれのフラップ部12a~12hの相対する内面45に接触してもよい。特に、それぞれの内側表面45は、内側空間15に面してもよい。
【0078】
より具体的には、各シーム13a~13hは、特に単一の成形ステップの間に、それぞれの側方縁部14a及びそれぞれの側方縁部14b上にオーバーモールドされてもよい。それぞれの第1の側方部分43及びそれぞれの第2の側方部分44は、それぞれのフラップ部12a~12hのそれぞれの内面45上にオーバーモールドされてもよい。
【0079】
本明細書において、オーバーモールドとは、特に単一の成形ステップ中に、溶融ポリマーをそれぞれのフラップ部12a~12hに接触させ、ヒートシールプラスチック材料35のそれぞれの層を溶融ポリマーと融合させ、この溶融ポリマーがさらに固化することを意味する。特に、それぞれのオーバーモールドの間に、ヒートシールプラスチック材料35の層は、それぞれの第1の側方部分43及びそれぞれの第2の側方部分44と一緒に融合されてもよい。
【0080】
図7を参照すると、各成形シーム13a~13h及び成形シーム13a~13hによって接合されるそれぞれのフラップ部12a~12hの組み合わされた(最大)厚さd1は、成形シーム13a~13hによって接合されるそれぞれのフラップ部12a~12hのそれぞれの側方縁部14a及び14bの間の位置における成形シーム13a~13hの(最小)厚さd2よりも少なくとも20%大きい。
【0081】
より詳細には、組み合わされた厚さd1は、それぞれの第1の側方部分43及びそれぞれの第1の側方部分43が接続されるそれぞれのフラップ部12a~12hの部分、又はそれぞれの第2の側方部分44及びそれぞれの第2の側方部分44が接続されるそれぞれのフラップ部12a~12hの部分のいずれかによって規定される最大厚さとして決定されてもよい。最小厚さd2は、それぞれの中央部分42の最小厚さとして決定されてもよい。
【0082】
さらに、各第1側方部分43及び各第2側方部分44のそれぞれの(最大)厚さd3は、それぞれの厚さd2よりも大きい。
【0083】
好ましくは、各組み合わせ厚さd1及び/又は各厚さd2及び/又は各厚さd3は、それぞれのフラップ部12a~12hに垂直な軸に関して、かつそれぞれの側縁14a又はそれぞれの側縁14bに近接して決定され得る。
【0084】
図3a及び図3bに戻ると、各側方縁部14a及び各側方縁部14bは、湾曲した形状を備える/又は画定してもよい。
【0085】
各フラップ部12a~12hの各側方縁部14a及び各側方縁部14bは、それぞれの第1の湾曲部分18及びそれぞれの第2の湾曲部分19を備えてもよい。それにより、各第1湾曲部分18は、各第2湾曲部分19と異なってもよい。より具体的には、各第1湾曲部分18は、それぞれの第1半径r1によって表されてもよく、各第2湾曲部分19は、それぞれの第1半径r1とは異なるそれぞれの第2半径r2によって表されてもよい。
【0086】
代替的又は追加的に、各第1湾曲部18は凸状に形成され、各第2湾曲部19はそれぞれの中心軸Aに対して凹状に形成されてもよい。
【0087】
各側方縁部14a及び各側方縁部14bは、1つ又は複数のさらなる湾曲部分を備えてもよいことに留意すべきである。それにより、湾曲部分は、それぞれの第1の湾曲部分18及び/又はそれぞれの第2の湾曲部分19とは異なる形状であってもよい。
【0088】
さらに、各ベース部20のそれぞれの幅w1は、それぞれの頂部17のそれぞれの幅w2よりも大きくてもよい。各幅w1は、それぞれのフラップ部12a~12hのサイドウォール7又は主部31とのそれぞれの界面に沿って測定されてもよく、各幅w2は、それぞれの上縁部21に沿って測定されてもよい。
【0089】
幅w1と幅w2の比w1/w2は、3.0~1.5又は2.5~2.0である。
【0090】
フラップ部12a~12hの1つ以上、具体例ではすべてを示すが、それぞれの高さhは、それぞれの幅w1よりも少なくとも5%~30%又は5%~20%大きい。
【0091】
各側方縁部14a及び各側方縁部14bは、第1の位置46においてそれぞれのベース部20と接合され、第2の位置47においてそれぞれの頂部17と接合されてもよい。各第1の位置46及び各第2の位置47は、第1の位置46及び第2の位置47を通るそれぞれの仮想線Lが、0°より大きく70°より小さい、特に10°より大きく60°より小さい、それぞれの中心軸Aとの角度αを規定するように配置される。
【0092】
図3a及び図3bにおいて、サイドウォール7又はブランク30の折り畳み及び封止の前に、主部31は、それぞれが2つの隣接するフラップ部12a~12hの間に介在して接続される複数の湾曲接続部分22を備えることに留意されたい。特に、各湾曲接続部分22は、2つのそれぞれの第1の位置46の間に延びている。好ましくは、それぞれの第1の位置46間の距離は少なくとも0.6mm、特に少なくとも0.8mmである。
【0093】
図1図3bの具体例のフラップ部12a~12hは、すべてのフラップ部12a~12hが同じ形状及び同じ寸法を有してもよい。また、図3aに戻ると、フラップ部12aは、ブランク30の対向する側面に配置された2つの部分50a及び50bを備えてもよいことに留意されたい。さらに、部分50a及び50bの少なくとも一方は、フラップ部12aのサイズの半分よりも大きいサイズを有してもよい。これは、ブランク30の折り畳み中に、部分50a及び50bが互いに重なり、それに応じて、部分50a及び/又は部分50bのサイズ及び形状は、重なりを補償するように選択されなければならないためである。
【0094】
図8bから図8dは、図1から図2bのパッケージ1の変形例に関する上面図である。パッケージ1のバリエーション間の比較を容易にするために、図1から図2bのパッケージ1の上面図が図8aに新たに再現されている。
【0095】
図8aから図8dの比較から、フラップ部の形状及びサイズ及び/又は数の特定の選択に依存して、それぞれのショルダー8の特定の形状を変化させることが可能であることに留意されたい。さらに、包装体1のフラップ部が同じサイズ及び形状を有しないこともあり得る(例えば図8b又は図8d参照)。
【0096】
例えば、図8bはフラップ部12a~12hを有するパッケージ1を示し、図8dはフラップ部12a~12jを有するパッケージ1を示す。
【0097】
パッケージ1が、フラップ部12a、12c、12e、12g(、12i)の第1のグループと、フラップ部12b、12d、12f、12h(、12j)の第2のグループとを有し得ることが分かる。これにより、第1のグループのフラップ部12a,12c,12e,12g(,12i)と第2のグループのフラップ部12b,12d,12f,12h(,12j)とが交互に配置されてもよい。つまり、第1のグループの各フラップ部12a、12c、12e、12g(、12i)は、第2のグループの2つの隣接するフラップ部12b、12d、12f、12h(、12j)を有し、その逆も同様である。
【0098】
例えば、図8bの例では、第1のグループはフラップ部12a、12c、12e及び12gを備え、第2のグループはフラップ部12b、12d、12f及び12hを備える。図8dの例では、第1のグループはフラップ部12iも含み、第2のグループはフラップ部12jも含む。
【0099】
図8aと図8cを比較すると、フラップ部の数は異なるが、それぞれのフラップ部の大きさと形状は同じであることがわかる。
【0100】
パッケージ1のさらなる例が図9に斜視図で示されている。図10は、それぞれのサイドウォール7、ベース6及びフラップ部12a~12hの基礎を形成するブランク30を示す。
【0101】
図8b及び図8dの例と同様に、フラップ部には2つのグループがあることに留意されたい。第1のグループのフラップ部12a、12c、12e及び12gが同じ形状及びサイズを有する一方で、第2のグループのフラップ部12b、12d、12f、12hも、互いに関して比較されるとき、同じ形状及びサイズを有する。しかし、第1グループのフラップ部12a、12c、12e、12gと、第2グループのフラップ部12b、12d、12f、12hの形状及び大きさは、互いに異なっている。
【0102】
上述したように、ネック9及びシーム13a~13hは、成形工程中、特に単一の成形工程中に得られる。図5は、ネック9及びシーム13a~13hをフラップ部12a~12hに成形できるように構成された金型24の一部を示す。図5の具体例は、図1図2bのパッケージ1のネック9及びシーム13a~13hを成形するように構成された金型24を示している。しかし、以下の説明から、図8b~図8d及び図9に示すようなパッケージ1の変形例のそれぞれのネック9及びそれぞれのシーム13a~13hも成形するように金型24を修正する方法が明らかになるであろう。
【0103】
金型24は、内側モールドツール25と外側モールドツール28(外側モールドツール28は図5では部分的のみ示す)を有し、ネック9を形成できるように構成されたモールドキャビティ29を一緒に画定する。
【0104】
内側モールドツール25は、
-フラップ部12a~12hの側方縁部14a、14bが隣接するフラップ部12a~12hの側方縁部14b、14aに対向するように、外側モールドツール28と協働してフラップ部12a~12hを互いに向けて受け入れ、折り畳むように構成された複数の係合部26a~26hと、
-それぞれ2つの係合部26a~26hの間に位置し、モールドシーム13a~13hを形成するモールドチャネル27a~27hと、
を備える。
【0105】
金型24はまた、溶融ポリマーをモールドキャビティ29及びモールドチャネル27a~27hに分配するように構成された1つ又は複数の分配チャネル51を含んでいてもよい。外側モールドツール28は、分配チャネル51の少なくとも一部を備えてもよい。
【0106】
係合部26a~26hは、フラップ部12a~12hの大きさ及び形状と相補的な大きさ及び形状であってもよい。例えば、図8b~図8d及び図9のパッケージ1のそれぞれのネック9及びそれぞれのシーム13a~13hを形成するために適合されるそれぞれの内側モールドツール25のサイズ及び形状は、フラップ部の特定の形状及びサイズ及び数に適合されなければならない。
【0107】
さらに、係合部26a~26h及びモールドチャネル27a~27hは、第1の側方部分43及び第2の側方部分44の形成を保証し、それぞれのフラップ部12~12hに連結及び/又は融着及び/又は成形されるように形成され得る。
【0108】
外側モールドツール28は、第1の部分52と第2の部分(第1の部分52に対して対称であり、図示せず)とを備えてもよい。外側モールドツール28の第1の部分52と第2の部分とは、別個のものであってもよく、使用時には、内側モールドツール27と協働してモールドキャビティ29を画定するように互いに接近する。
【0109】
内側モールドツール27及び外側モールドツール28は、使用中及び金型プロセスの実行中に、フラップ部12a~12hが、内側モールドツール27の外側表面53と外側モールドツール28の内側表面54との間にクランプされるように構成され得る。
【0110】
さらに、外面53と内面54は互いに相補的であり、ショルダー8の形状を共同で画定してもよい。
【0111】
モールドチャネル27a~27h及びフラップ部12a~12hの各々は、外面53の一部を構成してもよい。
【0112】
さらに、モールドチャネル27は、厚さd1が厚さd2よりも大きくなるように形成されてもよい。さらに、モールドチャネル27は、厚さd3が厚さd2より大きくなるように形成されてもよい。
【0113】
図6a~図6fは、内側モールドツール27に設けられる複数の異なるタイプのモールドチャネル27a~27hを拡大して示している。モールドチャネル27a~27hの種類の具体的な選択は、フラップ部12a~12hのサイズ及び/又は形状、フラップ部12a~12hの数、使用されるポリマーの種類などに依存し得る。
【0114】
係合部26a~26hの数、それぞれの大きさ及び形状は、フラップ部12a~12h又は12a~12jの特定の数、大きさ及び形状に依存することに留意すべきである。
【0115】
図11は、特に包装機内で操作される、食品をパッケージ1に包装する方法のフロー図である。この方法は以下のステップを含む:
a)それぞれの主部31と、主部31から延びるフラップ部12a~12hとを有するブランク30を準備する、
b)サイドウォール(7)を形成するように、ブランク30を折り曲げて長手方向にシールする、
c)隣接するフラップ部12a~12hの側方縁部14a、14bが互いに対向するように、フラップ部12a~12hを互いに向けて折り畳む、
d)ネック(9)と成形シーム部13a~13hを射出成形して、ショルダー(8)を形成するように、隣接するフラップ部12a~12hの前記側方縁部14a、14bを接合する、
e)部分的に形成されたパッケージ1、特に本体2の開放された下端部に食品を充填する、
f)下端をシールしてベース6を形成する。
【0116】
本方法は、g)クロージャ11をネック9に提供する及び/又は適用するステップを含んでもよい。このステップは、食品をパッケージ1に充填する前に行ってもよい。あるいは、このステップは、食品をパッケージ1に充填した後に行ってもよく、典型的には、ネック9がネック9を密封する膜を含む場合に行う。
【0117】
特に、ステップa)~f)は、出現順に実行してもよい。
【0118】
本方法はまた、ステップa)~f)又はa)~g)が繰り返される、複数のさらなるステップh)の反復を含んでもよい。より詳細には、ステップa)の間に、以下のサブステップを含む:
a1)多層包装材料のウェブを準備する、
a2)ブランク30を形成するために、多層包装材料のウェブを、特にそれぞれのリピートユニットに対応して切断する。
【0119】
ステップb)の間に、ブランク30は、底部開放端と、底部開放端とは反対側の上部開放端とを有するチューブ状パッケージを形成するように形成されてもよい。特に、フラップ部12a~12hは、上部開放端を画定してもよい。
【0120】
ステップc)の間に、フラップ部12a~12hが係合部27a~27hに係合するように、内側モールドツール27と外側モールドツール28とを互いに接近させてもよい。さらに、ステップc)の間、フラップ部12a~12hは、外側表面53と内側表面54との間にクランプされる。
【0121】
ステップd)の間、溶融ポリマーは、特に分配チャネル51を通して、ネック9を形成するためのモールドキャビティ29及びシーム13a~13hを形成するためのモールドチャネル27a~27hに注入されてもよい。
【0122】
ネック9及びシーム13a~13hの成形後、内側モールドツール27及び外側モールドツール28を互いに分離してもよい。
【0123】
さらに、成形後、パッケージ1は、底部開放端が開放されたまま部分的に形成され、食品を底部開放端から部分的に形成されたパッケージ1内に導入することができる。
【0124】
ステップg)は、ステップe)及びステップf)の前に実行してもよい。あるいは、ネック9が注出口10を覆う破裂可能な膜で構成されている場合、ステップg)は、ステップe)及び/又はステップf)の後に実行してもよい。
【0125】
以上の説明から、本発明の様々な実施形態を説明し示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲に定義される主題の範囲内で他の方法で具体化してもよい。
図1
図2a
図2b
図3a
図3b
図4
図5
図6a
図6b
図6c
図6d
図6e
図6f
図7
図8a
図8b
図8c
図8d
図9
図10
図11
【国際調査報告】