(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】エアロゾル生成物品を感知するエアロゾル生成装置及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/465 20200101AFI20240628BHJP
A24F 40/51 20200101ALI20240628BHJP
【FI】
A24F40/465
A24F40/51
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501112
(86)(22)【出願日】2022-07-22
(85)【翻訳文提出日】2024-01-10
(86)【国際出願番号】 KR2022010802
(87)【国際公開番号】W WO2023003428
(87)【国際公開日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】10-2021-0096700
(32)【優先日】2021-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨンファン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ドンスン
(72)【発明者】
【氏名】イム,フンイル
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ソクス
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AC12
4B162AC22
4B162AC34
4B162AD08
4B162AD23
(57)【要約】
一実施形態によれば、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品を収容するチャンバを備えるハウジングと、可変磁場を発生させる誘導コイルと、チャンバの少なくとも一部を取り囲むように配置されて、可変磁場によって熱を生成するサセプタと、誘導コイルからハウジングの長手方向に離隔されて、可変磁場の強度が指定値以下である領域に配置されるセンサと、誘導コイル及びセンサと電気的に連結されるプロセッサと、を備える。それ以外にも、明細書を通じて把握される多様な実施形態が可能である。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
エアロゾル生成物品を収容するチャンバを備えるハウジングと、
可変磁場を発生させる誘導コイルと、
前記チャンバの少なくとも一部を取り囲むように配置されて、可変磁場によって熱を生成するサセプタと、
前記誘導コイルから前記ハウジングの長手方向に離隔されて、前記可変磁場の強度が指定値以下である領域に配置されるセンサと、
前記誘導コイル及び前記センサと電気的に連結されるプロセッサと、を備えるエアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記センサは、前記エアロゾル生成物品の水分量に対応する静電容量を検出する静電容量センサである、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記センサから前記検出された静電容量を獲得し、
前記獲得された静電容量に基づいて、前記誘導コイルに電力を供給する、請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記電力は、前記エアロゾル生成物品を予熱するために供給される、請求項3に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記静電容量が既定の値未満である場合、前記誘導コイルに第1時間の間に電力を供給し、
前記静電容量が前記既定の値以上である場合に、前記誘導コイルに前記第1時間より長い第2時間の間に前記電力を供給する、請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記既定の値は、前記エアロゾル生成物品の過湿状態を示す前記静電容量の最小値である、請求項5に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記センサは、金属薄膜で形成される少なくとも一つ以上の電極を含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記センサは、前記サセプタ及び前記誘導コイルのうち少なくとも一つから、前記ハウジングの長手方向と平行な第1方向、または前記第1方向と逆方向に向う第2方向に離隔されて配置される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記センサは、前記エアロゾル生成物品の少なくとも一部分に対応するように配置される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記センサは、エアロゾル生成物質を含む第1部分、及びタバコ物質を含む第2部分のうち少なくとも一つに対応するように配置される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
エアロゾル生成装置の動作方法において、
誘導コイルによって発生した可変磁場の強度が指定値以下である領域に配置されるセンサから、エアロゾル生成物品の水分量に対応する静電容量を獲得するステップと、
前記獲得された静電容量に基づいて、前記誘導コイルに電力を供給するように制御するステップと、を含むエアロゾル生成装置の動作方法。
【請求項12】
前記電力は、前記エアロゾル生成物品を予熱するために供給される、請求項11に記載のエアロゾル生成装置の動作方法。
【請求項13】
前記制御するステップは、
前記静電容量が既定の値未満である場合、前記誘導コイルに第1時間の間に前記電力を供給するステップを含む、請求項11に記載のエアロゾル生成装置の動作方法。
【請求項14】
前記制御するステップは、
前記静電容量が前記既定の値以上である場合、前記誘導コイルに前記第1時間より長い第2時間の間に前記電力を供給するステップを含む、請求項13に記載のエアロゾル生成装置の動作方法。
【請求項15】
前記既定の値は、前記エアロゾル生成物品の過湿状態を示す前記静電容量の最小値である、請求項13に記載のエアロゾル生成装置の動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成物品の水分量を感知するエアロゾル生成装置及びその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替の方法への需要が増加しつつある。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成する方法ではなく、エアロゾル生成装置を用いて、シガレットまたはエアロゾル生成物質を加熱することで、エアロゾルを生成するシステムへの需要が増加しつつある。
【0003】
エアロゾル生成物品に含まれているエアロゾル生成物質、タバコ物質などは、一定量の水分を含む。しかし、エアロゾル生成物品が過湿状態である場合に、高温のエアロゾルが生成されることがある。結果的に、ユーザが喫煙時に高温のエアロゾルを吸い込む恐れがある。よって、喫煙を通じる満足感が阻害され、高温による不便さをもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
エアロゾル生成物品を加熱する多様な方式が提案されている。その中で、誘導加熱方式は、電磁気誘導を通じて金属物体(例えば、サセプタ)を加熱してエアロゾル生成物質を発生させる方式を意味する。
【0005】
誘導加熱方式が採用されたエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品の水分量を測定するために、静電容量センサを備える。静電容量センサは、誘導コイルによって発生する磁場の影響によってセンシング感度が低下する恐れがある。
【0006】
本発明の実施形態を通じて解決しようとする課題は、前述した課題に制限されるものではなく、言及されていない課題は、本明細書及び添付した図面から、当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態のエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品を収容するチャンバを備えるハウジングと、可変磁場を発生させる誘導コイルと、チャンバの少なくとも一部を取り囲むように配置されて、可変磁場によって熱を生成するサセプタと、誘導コイルからハウジングの長手方向に離隔されて、可変磁場の強度が指定値以下である領域に配置されるセンサと、誘導コイル及びセンサと電気的に連結されるプロセッサと、を備える。
【0008】
一実施形態のエアロゾル生成装置の動作方法は、誘導コイルによって発生した可変磁場の強度が指定値以下である領域に配置されるセンサから、エアロゾル生成物品の水分量に対応する静電容量を獲得するステップと、獲得された静電容量に基づいて誘導コイルに電力を供給するように制御するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明の多様な実施形態によれば、エアロゾル生成物品の水分量を検出するセンサが、誘導コイルの磁場の影響が最小化される地点に配置されることによって、水分量に対するセンシング感度が増大する。
【0010】
但し、実施形態による効果は、前述した効果に制限されるものではなく、言及されていない効果は、本明細書及び添付した図面から、当業者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】一実施形態によるエアロゾル生成装置の斜視図である。
【0012】
【
図2】一実施形態によるエアロゾル生成装置の構成要素を概略的に示す図面である。
【0013】
【
図3A】
図2のセンサが第1領域に配置される状態を示す例示図である。
【0014】
【
図3B】
図2のセンサが第2領域に配置される状態を示す例示図である。
【0015】
【
図4】一実施形態によるエアロゾル生成装置のブロック図である。
【0016】
【
図5】一実施形態によるエアロゾル生成装置が電力供給を制御する方式を示すフローチャートである。
【0017】
【
図6】一実施形態によるエアロゾル生成装置が、静電容量に基づいて電力供給を制御する方式を示すフローチャートである。
【0018】
【
図7A】一実施形態によるエアロゾル生成装置が電力供給を制御する第1方式を説明するための例示図である。
【0019】
【
図7B】他の実施形態によるエアロゾル生成装置が電力供給を制御する第2方式を説明するための例示図である。
【0020】
【
図8A】一実施形態によるエアロゾル生成装置に、一般的な状態のエアロゾル生成物品が挿入された場合のディスプレイ状態を示す例示図である。
【0021】
【
図8B】一実施形態によるエアロゾル生成装置に、過湿状態のエアロゾル生成物品が挿入された場合のディスプレイ状態を示す例示図である。
【0022】
【
図9】他の実施形態によるエアロゾル生成装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
実施形態で使われる用語としては、本発明での機能を鑑みてなるべく現在広く使われている一般的な用語を選択したが、これは、当業者の意図または判例、新しい技術の出現などによって変わりうる。また、特定の場合には、出願人が任意に選定した用語もあり、この場合、該発明の説明部分で詳細にその意味を記載する。よって、本発明で使われる用語は、単純な用語の名称ではなく、その用語が持っている意味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されねばならない。
【0024】
明細書の全般にわたって、ある部分がある構成要素を「含む」とする時、これは、特に逆の記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく他の構成要素をさらに含むことができるということを意味する。また、明細書に記載の「~部」、「~モジュール」などの用語は、少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味するが、これは、ハードウェアまたはソフトウェアで具現されるか、またはハードウェアとソフトウェアとの結合で具現される。
【0025】
本明細書で使われたように、「少なくともいずれか一つの」のような表現が、配列されている構成要素の前にある時、配列されているそれぞれの構成ではなく全体構成要素を修飾する。例えば、「a、b、及びcのうち少なくともいずれか一つ」という表現は、a、b、c、またはaとb、aとc、bとc、またはaとbとcを含むものと解釈せねばならない。
【0026】
一実施形態で、エアロゾル生成装置は、内部空間に収容されるシガレットを電気的に加熱して、エアロゾルを生成する装置である。
【0027】
エアロゾル生成装置は、ヒータを備える。一実施形態で、ヒータは、電気抵抗性ヒータである。例えば、ヒータは、電気伝導性トラックを含み、電気伝導性トラックに電流が流れれば、ヒータが加熱される。
【0028】
ヒータは、管型の加熱要素、板型の加熱要素、針型の加熱要素または棒型の加熱要素を含み、加熱要素の形状によって、シガレットの内部または外部を加熱する。
【0029】
シガレットは、タバコロッド及びフィルタロッドを含む。タバコロッドは、シートで製作されてもよく、ストランド(strand)で製作されてもよく、タバコシートの細かく切られてなる刻みタバコで製作されてもよい。また、タバコロッドは、熱伝導物質によって取り囲まれうる。例えば、熱伝導物質は、アルミニウムホイルのような金属ホイルであり得るが、これに制限されるものではない。
【0030】
フィルタロッドは、セルロースアセテート・フィルタでもある。フィルタロッドは、少なくとも一つ以上のセグメントで構成されうる。例えば、フィルタロッドは、エアロゾルを冷却させる第1セグメント、及びエアロゾル内に含まれている所定の成分をフィルタリングする第2セグメントを備えうる。
【0031】
他の実施形態で、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を持っているカートリッジを用いて、エアロゾルを生成する装置である。
【0032】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を持っているカートリッジ、及びカートリッジを支持する本体を備える。カートリッジは、本体と脱着自在に結合されるが、これに制限されるものではない。カートリッジは、本体と一体に形成されるか、組み立てられ、またはユーザによって脱着されないように固定されてもよい。カートリッジは、その内部にエアロゾル生成物質を収容した状態で本体に取り付けられる。但し、これに制限されるものではなく、カートリッジが本体に結合されている状態で、カートリッジの内部にエアロゾル生成物質が注入されてもよい。
【0033】
カートリッジは、液体状態、固体状態、気体状態、ゲル状態などの多様な状態のうちいずれか一つの状態を持つエアロゾル生成物質を持つ。エアロゾル生成物質は、液状組成物を含む。例えば、液状組成物は、揮発性のタバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体であってもよく、非タバコ物質を含む液体であってもよい。
【0034】
カートリッジは、本体から伝達される電気信号または無線信号などによって作動することで、カートリッジ内部のエアロゾル生成物質の相を気体の相に変換して、エアロゾルを発生させる機能を行える。エアロゾルは、エアロゾル生成物質から発生した蒸気化した粒子及び空気が混合された状態の気体を意味する。
【0035】
さらに他の実施形態で、エアロゾル生成装置は、液状組成物を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは、シガレットを通過してユーザに伝達される。すなわち、液状組成物から生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置の気流通路に沿って移動し、気流通路は、エアロゾルがシガレットを通過してユーザに伝達されるように構成される。
【0036】
さらに他の実施形態で、エアロゾル生成装置は、超音波振動方式を用いて、エアロゾル生成物質からエアロゾルを生成する装置であってもよい。この時、超音波振動方式は、振動子によって発生する超音波振動でエアロゾル生成物質を霧化させることで、エアロゾルを発生させる方式を意味する。
【0037】
エアロゾル生成装置は、振動子を備え、振動子を通じて短い周期の振動を発生させて、エアロゾル生成物質を霧化させる。振動子で発生する振動は、超音波振動であり、超音波振動の周波数帯域は、約100kHzないし約3.5MHz周波数帯域であるが、これに制限されるものではない。
【0038】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を吸収する芯をさらに備える。例えば、芯は、振動子の少なくとも一領域を覆い包むように配置されるか、または振動子の少なくとも一領域と接触するように配置される。
【0039】
振動子に電圧(例えば、交流電圧)が印加されることによって、振動子から熱及び/または超音波振動が発生し、振動子から発生した熱及び/または超音波振動は、芯に吸収されたエアロゾル生成物質に伝達される。芯に吸収されたエアロゾル生成物質は、振動子から伝達される熱及び/または超音波振動によって、気体の相に変換され、その結果、エアロゾルが生成される。
【0040】
例えば、振動子から発生した熱によって、芯に吸収されたエアロゾル生成物質の粘度が低下し、振動子から発生した超音波振動によって、粘度が低下したエアロゾル生成物質が微細粒子化することで、エアロゾルが生成されるが、これに制限されるものではない。
【0041】
さらに他の実施形態で、エアロゾル生成装置は、誘導加熱(induction heating)方式で、エアロゾル生成装置に収容されるエアロゾル生成物品を加熱することで、エアロゾルを生成する装置である。
【0042】
エアロゾル生成装置は、サセプタ及びコイルを備える。一実施形態で、コイルは、サセプタに磁場を印加する。エアロゾル生成装置からコイルに電力が供給されることで、コイルの内部には磁場が形成される。一実施形態で、サセプタは、外部磁場によって発熱する磁性体である。サセプタがコイルの内部に位置して、磁場が印加されることによって、発熱することでエアロゾル生成物品が加熱される。また、選択的に、サセプタは、エアロゾル生成物品内に位置してもよい。
【0043】
さらに他の実施形態で、エアロゾル生成装置は、クレードル(cradle)をさらに備える。
【0044】
エアロゾル生成装置は、別途のクレードルと共にシステムを構成する。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置のバッテリを充電する。または、クレードルとエアロゾル生成装置とが結合された状態で、ヒータが加熱されてもよい。
【0045】
以下、添付した図面を参考して、本発明の実施形態について当業者が容易に実施することができるように詳細に説明する。本発明は、前述した多様な実施形態のエアロゾル生成装置で具現可能な形態に実施されるか、またはいろいろな異なる形態に具現されて実施されるが、ここで説明する実施形態に制限されるものではない。
【0046】
以下では、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0047】
図1は、一実施形態によるエアロゾル生成装置の斜視図である。
【0048】
図1を参照すれば、一実施形態によるエアロゾル生成装置10は、エアロゾル生成物品15が挿入されるハウジング100を備える。
【0049】
一実施形態で、ハウジング100は、エアロゾル生成装置10の全体的な外観を形成し、エアロゾル生成装置10の構成要素が配置される内部空間(または「配置空間」)を備える。図面上には、ハウジング100の断面が半円形状に形成される実施形態についてのみ示されているが、ハウジング100の形状がこれに限定されるものではない。実施形態(図示せず)によって、ハウジング100は、全体的に円柱状に形成されるか、多角形の柱状(例えば、三角柱状または四角柱状)にも形成される。
【0050】
一実施形態で、ハウジング100の内部空間には、ハウジング100に挿入されるエアロゾル生成物品15を加熱して、エアロゾルを生成するための構成要素、及びエアロゾル生成物品15の水分量を感知するための構成要素が配置されるが、これについての具体的な説明は、後述する。
【0051】
一実施形態によれば、ハウジング100は、エアロゾル生成物品15がハウジング100の内部に挿入され得る開口100hを備える。エアロゾル生成物品15の少なくとも一部は、開口100hを通じてハウジング100の内部に挿入または収容される。
【0052】
ハウジング100の内部に挿入または収容されたエアロゾル生成物品15が、ハウジング100の内部で加熱されることによって、エアロゾルが生成される。生成されたエアロゾルは、挿入されたエアロゾル生成物品20及び/またはエアロゾル生成物品20と開口100hとの間の空間を通じて、エアロゾル生成装置10の外部に排出され、ユーザは、排出されるエアロゾルを吸い込む。
【0053】
一実施形態によるエアロゾル生成装置10は、視覚的情報が表示されるディスプレイDをさらに備える。
【0054】
一実施形態で、ディスプレイDは、少なくとも一部領域がハウジング100の外側に露出されるように配置される。例えば、ディスプレイDの少なくとも一部領域は、ハウジング外部のカバーガラスを通じて露出される。
【0055】
エアロゾル生成装置10は、ディスプレイDを通じて、ユーザに多様な視覚的な情報を提供する。例えば、エアロゾル生成装置10は、ディスプレイDを通じて、エアロゾル生成物品15の予熱時間、パフ回数などを出力する。ディスプレイDを通じて出力される情報は、例示的なものであり、前述した実施形態に限定されるものではない。
【0056】
図2は、一実施形態によるエアロゾル生成装置の構成要素を概略的に示す図面である。
図2は、
図1に示されているエアロゾル生成装置のA-A’断面図であり、ハウジングの内部に配置される一部構成を詳細に説明するための図面である。
【0057】
図2を参照すれば、エアロゾル生成装置10は、ハウジング100、プロセッサ110、サセプタ122、誘導コイル124、及びセンサ130を備える。一実施形態によるエアロゾル生成装置10の構成要素は、これに制限されるものではなく、実施形態によって、他の構成要素が加えられるか、少なくとも一つの構成要素が省略されてもよい。
【0058】
一実施形態で、ハウジング100は、エアロゾル生成物品15が挿入または収容される収容空間を備える。例えば、エアロゾル生成物品15の少なくとも一部は、開口(例えば、
図1の開口100h)を通じて前記収容空間に挿入または収容される。
【0059】
一実施形態で、エアロゾル生成装置10は、誘導加熱方式でエアロゾル生成装置10に収容されるエアロゾル生成物品15を加熱することで、エアロゾルを生成する。例えば、エアロゾル生成装置10は、誘導コイル124に電力を供給して可変磁場を発生させる。この時、エアロゾル生成物品15の少なくとも一部は、前記可変磁場によって発熱したサセプタ122を通じて加熱され、エアロゾル生成物品15が加熱されることによってエアロゾルが生成される。
【0060】
一実施形態で、サセプタ122は、エアロゾル生成装置10に収容されているエアロゾル生成物品15の外側面の少なくとも一部を取り囲む。例えば、サセプタ122は、エアロゾル生成物質が含まれている部分、及びタバコ物質が含まれている部分のうち少なくとも一部を取り囲む。
【0061】
一実施形態で、誘導コイル124は、サセプタ122の外周面を取り囲むように配置され、バッテリ115から電力が供給されることによって可変磁場を生成する。一実施形態で、誘導コイル124は、サセプタ122を加熱することができる交流電流値A及び周波数値が予め設定される。例えば、誘導コイル124について、交流電流値Aは、約120mAないし140mAの範囲で設定され、周波数値は、約130KHzないし150KHzの範囲で設定される。但し、誘導コイル124の交流電流値及び周波数値は、それらに制限されず、サセプタ122の材料、厚さまたは形態などによって多様に変更される。
【0062】
一実施形態で、センサ130は、サセプタ122及びサセプタ124のうち少なくとも一つから、ハウジング100の長手方向(例えば、+y方向または-y方向)に離隔されて配置される。例えば、センサ130は、誘導コイル124から、ハウジング100の長手方向に指定された距離dほど離隔されて配置される。この時、指定された距離dは、誘導コイル124またはサセプタ122の端部地点から、誘導コイル124によって発生する磁場の影響が最小になる地点までの距離を意味する。
【0063】
一実施形態で、センサ130は、誘導コイル124によって発生する可変磁場の強度が指定値以下である領域に配置される。例えば、前記指定された値は、センサ130のセンシング感度が実質的に低下しない、可変磁場の強度の最大値を意味する。前記指定された値は、約10μTないし100μTの範囲であるが、これに制限されるものではない。
【0064】
一実施形態で、センサ130は、静電容量を感知する静電容量センサである。例えば、センサ130は、エアロゾル生成物品15の水分量に対応する静電容量を感知する。エアロゾル生成物品15の水分量によってセンサ130の間の誘電特性が相異なるように変わり、センサ130は、前記誘電特性に基づいて静電容量を感知することができる。一実施形態で、静電容量センサであるセンサ130が、誘導コイル124から指定された距離dほど離隔されて配置されることによって、センサ130は、磁場の影響を最小限に受ける。すなわち、センサ130は、誘導コイル124によって生じる高周波磁場の領域と実質的に重畳しないように、指定された距離dほど離隔されて配置される。このようなセンサ130の配置構造を通じて、静電容量を感知するセンサ130のセンシング感度が、高周波磁場によって著しく低下することを防ぐことができる。
【0065】
一実施形態で、センサ130は、金属薄膜で形成される少なくとも一つの電極を含む。例えば、センサ130は、銅箔で形成される少なくとも一つの電極を含む。
【0066】
一実施形態で、プロセッサ110は、センサ130を通じて生成された静電容量を感知し、感知された静電容量に基づいて誘導コイル124に電力を供給する。但し、これについての具体的な説明は、後述する。
【0067】
図3Aは、
図2のセンサ130が第1領域に配置される状態を示す例示図である。本発明で「第1領域」は、サセプタ122及び/または誘導コイル124を基準として、-y方向に離隔されたハウジング100の一領域を意味する。また、「第1領域」は、エアロゾル生成物品15が収容部に挿入された時、エアロゾル生成物品15の第1部分300の少なくとも一部と隣接する領域を意味する。
【0068】
図3Aを参照すれば、センサ(例えば、
図2のセンサ130)は、第1電極132及び第2電極134を備える。例えば、センサ130は、第1電極132と第2電極134との間に配置されるエアロゾル生成物品15の水分量による静電容量を検出する。
【0069】
一実施形態で、第1電極132及び第2電極134は、サセプタ122及び誘導コイル124のうち少なくとも一つから、ハウジング(例えば、
図2のハウジング100)の長手方向と平行な第1方向(例えば、-y方向)に離隔されて配置される。本発明で「第1方向」は、ユーザがパフ(Puffing)する時、エアロゾル生成物品15内でエアロゾルが流れる方向の逆方向を意味する。
【0070】
一実施形態で、エアロゾル生成物品15は、第1部分300、第2部分310、第3部分320、及び第4部分330を備える。例えば、第1部分300は、エアロゾル生成要素は、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、及びオレイルアルコールなどのエアロゾル生成物質のうち少なくとも一つを含む。第2部分310は、タバコシート、タバコ・ストランド(strand)、タバコシートが細かく切られてなる刻みタバコ、及び板状葉などのタバコ物質のうち少なくとも一つを含む。第3部分320は、エアロゾルを冷却する冷却部である。第4部分330は、フィルタ物質を含むフィルタセグメントである。
【0071】
一実施形態で、センサ130の第1電極132及び第2電極134は、エアロゾル生成物質を含む第1部分300の一部に対応するように配置される。この時、第1電極132及び第2電極134は、サセプタ122及び誘導コイル124のうち少なくとも一つから指定された距離dほど離隔されて配置される。
【0072】
一実施形態で、第1部分300は、液状のエアロゾル生成物質を含む。例えば、第1部分300は、パルプなどの多孔質体に、液状のエアロゾル生成材料が含浸(impregnation)される形で形成する。第1部分300が液状のエアロゾル生成物質を含むことで、第1部分300は、エアロゾル生成物品15のうち水分量の変化が最も大きく現れる。よって、第1電極132及び第2電極134が、第1部分300のうち少なくとも一部に対応するように配置されることによって、センサ130は、エアロゾル生成物品15の水分量による静電容量をさらに正確に検出することができる。
【0073】
図3Bは、
図2のセンサが第2領域に配置される状態を示した例示図である。本発明で「第2領域」は、サセプタ122及び/または誘導コイル124を基準として、-y方向に離隔されたハウジング100の一領域を意味する。また、「第2領域」は、エアロゾル生成物品15が収容部に挿入された時、エアロゾル生成物品15の第2部分310の少なくとも一部と隣接する領域を意味する。
図3Bについての説明において、前述した内容と対応するか、同一または類似した内容は、省略されてもよい。
【0074】
図3Bを参照すれば、センサ(例えば、
図2のセンサ130)は、第1電極132及び第2電極134を備える。例えば、センサ130は、第1電極132と第2電極134との間に配置されるエアロゾル生成物品15の水分量による静電容量を検出する。
【0075】
一実施形態で、第1電極132及び第2電極134は、サセプタ122及び誘導コイル124のうち少なくとも一つから、ハウジング(例えば、
図2のハウジング100)の長手方向と平行な第2方向(例えば、-y方向)に離隔されて配置される。本発明で「第2方向」は、ユーザがパフする時、エアロゾル生成物品15内でエアロゾルが流れる方向を意味する。
【0076】
一実施形態で、センサ130の第1電極132及び第2電極134は、タバコ物質を含む第2部分310の一部に対応するように配置される。この時、第1電極132及び第2電極134は、サセプタ122及び誘導コイル124のうち少なくとも一つから指定された距離dほど離隔されて配置される。
【0077】
一実施形態で、第2部分310は、固状のタバコ物質を含む。例えば、第2部分310は、刻みタバコ及び板状葉だけではなく、タバコ物質を含む顆粒、カプセルなどを含むように形成されてもよい。この時、第2部分310に含まれているタバコ物質は、周辺環境から一定量の水分を吸収することができる。第1電極132及び第2電極134が、第2部分310のうち少なくとも一部に対応するように配置されることによって、センサ130は、エアロゾル生成物品15の水分量による静電容量を検出することができる。
【0078】
図4は、一実施形態によるエアロゾル生成装置のブロック図である。
【0079】
図4を参照すれば、エアロゾル生成装置10は、プロセッサ110、加熱部120、及びセンサ130を備える。
【0080】
一実施形態で、センサ130は、静電容量センサである。例えば、センサ130は、エアロゾル生成物品(例えば、
図1のエアロゾル生成物品15)の水分量に対応する静電容量(capacitance、C)を検出する。静電容量は、電極(例えば、
図3A及び
図3Bの第1電極132及び第2電極134)の間の距離d、電極132及び134の面積A及び電極132及び134の間に位置する物質の誘電率εによって定められる。静電容量Cは、数式1に基づいて獲得される。
【0081】
[数1]
【0082】
【0083】
一実施形態で、センサ130には、エアロゾル生成物品15の状態によって異なる誘電率εに基づいて、静電容量が生成される。例えば、誘電率εは、エアロゾル生成物品15の水分量によって異なる。エアロゾル生成物品15の水分量は、タバコ・ロッド(例えば、
図3A及び
図3Bの第1部分300及び第2部分310)の全体重量対比水分の重量を意味する。
【0084】
一実施形態で、一般的な状態のエアロゾル生成物品15が、第1電極132及び第2電極134の間に配置されれば、センサ130には、エアロゾル生成物品15の誘電率ε1に基づいて第1静電容量が生成される。この時、一般的な状態は、エアロゾル生成物品15のタバコ・ロッドが、タバコ・ロッドの全体重量対比約15wt%未満の水分を含む状態を意味する。
【0085】
一実施形態で、過湿状態のエアロゾル生成物品15が、第1電極132及び第2電極134の間に配置されれば、センサ130には、エアロゾル生成物品15の誘電率ε2に基づいて第2静電容量が生成される。この時、過湿状態は、エアロゾル生成物品15のタバコ・ロッドが、タバコ・ロッドの全体重量対比約15wt%以上の水分を含む状態を意味する。
【0086】
但し、エアロゾル生成物品15の状態(例えば、一般的な状態または過湿状態)を判断する水分量は、これに限定されず、メーカーの設計などによって多様に変更され得る。
【0087】
一実施形態で、プロセッサ110は、センサ130を通じて検出された静電容量を獲得する。この時、センサ130を通じて検出された静電容量は、エアロゾル生成物品15の存否によって変わる静電容量値の差を意味する。例えば、ハウジング(例えば、
図2のハウジング100)の内部にエアロゾル生成物品15が存在しない場合に、センサ130の第1電極(例えば、
図3A及び
図3Bの第1電極132)及び第2電極(例えば、
図3A及び
図3Bの第2電極134)の間には、最初の静電容量C
pが存在する。次いで、エアロゾル生成物品15がハウジング100の内部に挿入されれば、センサ130の第1電極132及び第2電極134の間には、最初の静電容量C
pに所定の静電容量C
fが加えられた静電容量(C
p+C
f)が存在する。すなわち、プロセッサ110は、エアロゾル生成物品15の存否による静電容量の変化値であるC
fを、センサ130から獲得することができる。プロセッサ110は、センサ130に対する充/放電の時間差、充電電圧の差及び周波数の差のうち少なくとも一つを通じて、前記C
fを獲得することができる。
【0088】
一実施形態で、プロセッサ110は、獲得された静電容量に基づいて、誘導コイル124に電力を供給する。例えば、プロセッサ110は、獲得された静電容量を既定の値と比べて、エアロゾル生成物品15の状態を判断することができる。プロセッサ110は、エアロゾル生成物品15が一般的な状態であるか、過湿状態であるかを判断し、判断結果に基づいて、誘導コイル124に電力を供給する。この時、「電力」は、誘導コイル124の内部に生成される磁場を通じて、サセプタ122が既定の予熱温度(例えば、300℃)まで加熱されるように、エアロゾル生成物品15を予熱するために供給される電力を意味する。
【0089】
図5は、一実施形態によるエアロゾル生成装置が電力供給を制御する方式を示すフローチャートである。
【0090】
図5を参照すれば、プロセッサ(例えば、
図4のプロセッサ110)は、501ステップで、センサ(例えば、
図4のセンサ130)からエアロゾル生成物品(例えば、
図1のエアロゾル生成物品15)の水分量に対応する静電容量を獲得する。
【0091】
一実施形態で、プロセッサ110は、センサ130を通じて、エアロゾル生成物品15の状態によって相異なる静電容量を獲得してもよい。
【0092】
例えば、一般的な状態のエアロゾル生成物品15から、プロセッサ110は、センサ130を通じて第1静電容量を獲得する。この時、一般的な状態とは、エアロゾル生成物品15のタバコ・ロッド(例えば、
図3A及び
図3Bの第1部分300及び第2部分310)が、タバコ・ロッドの全体重量対比約15wt%未満の水分を含む状態を意味する。また、前記第1静電容量とは、一般的な状態のエアロゾル生成物品15がハウジング(例えば、
図2のハウジング100)の内部に挿入されることによって増加した静電容量C
f1を意味する。
【0093】
他の例を挙げれば、過湿状態のエアロゾル生成物品15から、プロセッサ110は、センサ130を通じて第2静電容量を獲得する。この時、過湿状態とは、エアロゾル生成物品15のタバコ・ロッド300及び310が、タバコ・ロッドの全体重量対比約15wt%以上の水分を含む状態を意味する。また、前記第2静電容量とは、過湿状態のエアロゾル生成物品15がハウジング100の内部に挿入されることによって増加した静電容量Cf1を意味する。
【0094】
一実施形態によれば、プロセッサ110は、503ステップで獲得された静電容量に基づいて、誘導コイル(例えば、
図4の誘導コイル124)に電力を供給する。例えば、プロセッサ110は、センサ130を通じて獲得した第1静電容量または第2静電容量を、既定の値と比べて、エアロゾル生成物品15の状態を判断することができる。プロセッサ110は、エアロゾル生成物品15が一般的な状態であるか、過湿状態であるかを判断し、判断結果に基づいて、誘導コイル124に電力を供給する。
【0095】
図6は、一実施形態によるエアロゾル生成装置が、静電容量に基づいて電力供給を制御する方式を示すフローチャートである。
図6は、
図5の503ステップを具体的に説明するためのフローチャートである。
【0096】
図6を参照すれば、プロセッサ(例えば、
図4のプロセッサ110)は、503aステップで、センサ130を通じて獲得した静電容量を既定の値と比べる。この時、既定の値は、エアロゾル生成物品の過湿状態を示す静電容量の最小値でもある。例えば、過湿状態とは、エアロゾル生成物品15のタバコ・ロッド(例えば、
図3A及び
図3Bの第1部分300及び第2部分310)が、タバコ・ロッドの全体重量対比15wt%以上の水分を含む状態を意味する。この時、タバコ・ロッドの全体重量対比15wt%の水分を含むタバコ・ロッドを備えるエアロゾル生成物品15が、ハウジング(例えば、
図2のハウジング100)の内部に挿入されることによって、プロセッサ110は、センサ130から50nFほど増加した静電容量を獲得し、前記既定の値は、50nFである。
【0097】
一実施形態で、センサ130を通じて獲得した静電容量が既定の値未満であれば、プロセッサ110は、503bステップで、誘導コイル(例えば、
図4の誘導コイル124)に第1時間の間に電力を供給する。例えば、エアロゾル生成物品15がハウジング100の内部に挿入されることによって、プロセッサ110は、センサ130から第1静電容量を獲得する。この時、獲得された第1静電容量が30nFである場合に、プロセッサ110は、第1静電容量が前記既定の値である50nFより小さいということを検出する。また、プロセッサ110は、センサ130を通じて獲得した静電容量が既定の値未満である場合に、ハウジング100の内部に挿入されているエアロゾル生成物品15が一般的な状態であるということを検出する。プロセッサ110は、検出結果に基づいて、誘導コイル124に第1時間(例えば、30秒)の間に所定の電力を供給する。
【0098】
一実施形態で、センサ130を通じて獲得した静電容量が既定の値以上であれば、プロセッサ110は、503cステップで、誘導コイル124に第1時間より長い第2時間の間に電力を供給する。例えば、エアロゾル生成物品15がハウジング100の内部に挿入されることによって、プロセッサ110は、センサ130から第2静電容量を獲得する。この時、獲得された第2静電容量が70nFである場合に、プロセッサ110は、第2静電容量が前記既定の値である50nFより大きいということを検出する。また、プロセッサ110は、センサ130を通じて獲得した静電容量が既定の値以上である場合に、ハウジング100の内部に挿入されているエアロゾル生成物品15が過湿状態であるということを検出する。プロセッサ110は、検出結果に基づいて、誘導コイル124に第1時間(例えば、30秒)より長い第2時間(例えば、40秒)の間に所定の電力を供給する。
【0099】
本発明で、「第1時間」及び「第2時間」は、エアロゾル生成物品15を目標温度(例えば、300℃)まで予熱するための予熱時間を意味する。
【0100】
但し、
図6では、誘導コイル124に同一電力を供給するものの、センサ130を通じて獲得した静電容量による相異なる供給時間について開示しているが、これに制限されるものではない。他の実施形態で、プロセッサ110は、センサ130を通じて獲得した静電容量によって誘導コイル124に供給する電力を相異ならせて制御してもよく、これについての具体的な説明は、後述する。
【0101】
図7Aは、一実施形態によるエアロゾル生成装置が電力供給を制御する第1方式を説明するための例示図である。
【0102】
図7Aを参照すれば、エアロゾル生成装置(例えば、
図4のエアロゾル生成装置10)のプロセッサ(例えば、
図4のプロセッサ110)は、エアロゾル生成物品の状態によって、誘導コイル(例えば、
図4の誘導コイル124)についての電力供給時間を相異ならせて制御する。
【0103】
グラフ(a)によれば、エアロゾル生成物品の状態(例えば、一般的な状態または過湿状態)によって、目標温度に到逹する時間は相異なる。例えば、エアロゾル生成物品が一般的な状態(700)である場合に、エアロゾル生成物品が過湿状態(710)である場合より目標温度にもっと早く到逹する。
【0104】
一実施形態で、プロセッサ110は、
図5の503aステップで、センサ(例えば、
図4のセンサ130)を通じて獲得した静電容量が既定の値未満であるかどうかを判断して、エアロゾル生成物品の状態を検出する。例えば、前記獲得した静電容量が既定の値未満である場合に、プロセッサ110は、エアロゾル生成物品の状態が一般的な状態(700)であると検出する。他の例を挙げれば、前記獲得した静電容量が既定の値以上である場合に、プロセッサ110は、エアロゾル生成物品の状態が過湿状態(710)であると検出する。
【0105】
グラフ(b)及び(c)によれば、プロセッサ110は、エアロゾル生成物品の状態によって、目標温度に到逹する時間を相異ならせて制御する。
【0106】
一実施形態で、プロセッサ110は、グラフ(b)及び(c)のように、PWM(pulse width modulation)方式で誘導コイル124への電力供給を制御する。PWM方式は、一定周期の間にデューティ比を調整して誘導コイル124に伝達される電力を制御する方式である。
【0107】
一実施形態で、エアロゾル生成物品が一般的な状態(700)である場合に、プロセッサ110は、グラフ(b)のように電力供給を制御する。例えば、プロセッサ110は、第1時間720の間に第1デューティ比722によって電圧が入力されるように、スイッチのオン/オフを制御する。他の実施形態で、エアロゾル生成物品が過湿状態(710)である場合に、プロセッサ110は、グラフ(c)のように電力供給を制御する。例えば、プロセッサ110は、第2時間730の間に第2デューティ比732によって電圧が入力されるように、スイッチのオン/オフを制御する。この時、第2時間730は、第1時間720より長くて、第2デューティ比732と第1デューティ比722とは相等しい。よって、グラフ(b)及び(c)で、誘導コイル124に入力される平均電圧値は相等しい。
【0108】
図7Bは、他の実施形態によるエアロゾル生成装置が電力供給を制御する第2方式を説明するための例示図である。
図7Bについての説明において、前述した内容と対応するか、同一または類似した内容は、省略されてもよい。
【0109】
図8Aを参照すれば、エアロゾル生成装置(例えば、
図4のエアロゾル生成装置10)のプロセッサ(例えば、
図4のプロセッサ110)は、エアロゾル生成物品の状態によって、誘導コイル(例えば、
図4の誘導コイル124)についての電力供給量を相異ならせて制御する。
【0110】
グラフ(a)によれば、エアロゾル生成物品の状態(例えば、一般的な状態または過湿状態)によって、目標温度に到逹する時間は相等しい。プロセッサ110は、
図7Aで前述したように、センサ130を通じて獲得した静電容量に基づいてエアロゾル生成物品の状態を検出する。
【0111】
グラフ(b)及び(c)によれば、プロセッサ110は、エアロゾル生成物品の状態によって供給する電力量を相異ならせて制御することができる。
【0112】
一実施形態で、エアロゾル生成物品が一般的な状態(700)である場合に、プロセッサ110は、グラフ(b)のように電力供給を制御する。例えば、プロセッサ110は、第3時間740の間に第3デューティ比750によって電圧が入力されるように、スイッチのオン/オフを制御する。他の実施形態で、エアロゾル生成物品が過湿状態(710)である場合に、プロセッサ110は、グラフ(c)のように電力供給を制御する。例えば、プロセッサ110は、第3時間740の間に第4デューティ比760によって電圧が入力されるように、スイッチのオン/オフを制御する。この時、第3デューティ比750は、第4デューティ比760より小さい。例えば、第3デューティ比750は50%であり、第4デューティ比760は80%である。よって、グラフ(b)で誘導コイル124に入力される平均電圧値は、グラフ(c)で誘導コイル124に入力される平均電圧値より小さい。
【0113】
図7A及び
図7Bでは、プロセッサ110がPWM方式で誘導コイル124への電力供給を制御する実施形態を示しているが、これに制限されるものではない。他の実施形態で、プロセッサ110は、PFM(pulse frequency modulation)方式またはPID(proportional-integral-differential)方式などで、誘導コイル124への電力供給を制御することもある。
【0114】
図8Aは、一実施形態によるエアロゾル生成装置に、一般的な状態のエアロゾル生成物品が挿入された場合のディスプレイ状態を示す例示図である。
【0115】
図8Aを参照すれば、エアロゾル生成装置10のプロセッサ(例えば、
図4のプロセッサ110)は、ディスプレイ(例えば、
図1のディスプレイD)を通じて動作UI(user interface)を表示する。
【0116】
例えば、タバコ・ロッド(例えば、
図3A及び
図3Bの第1部分300及び第2部分310)にしきい値(例えば、15wt%)未満の水分を含む一般的な状態のエアロゾル生成物品15aが、エアロゾル生成装置10に挿入される場合に、プロセッサ110は、ディスプレイDを通じて第1 UI画面800を表示することができる。第1 UI画面800は、エアロゾル生成物品15aが挿入されたことを示すUI画面である。
【0117】
以後、予熱開始条件が満たされる場合に、プロセッサ110は、ディスプレイDを通じて第2 UI画面810を表示する。例えば、前記予熱開始条件は、エアロゾル生成物品15aの挿入後に所定時間が経つか、ユーザ入力(例えば、ボタン入力)が検出される場合に満たされる。第2 UI画面810は、エアロゾル生成物品15aの予熱終了まで残った時間(例えば、30sec)を示すアイコン及び動作を説明する文言(例えば、「予熱中です。」)などを含むUI画面である。
【0118】
図8Bは、一実施形態によるエアロゾル生成装置に、過湿状態のエアロゾル生成物品が挿入された場合のディスプレイ状態を示す例示図である。
【0119】
図8Bを参照すれば、エアロゾル生成装置10のプロセッサ(例えば、
図4のプロセッサ110)は、ディスプレイ(例えば、
図1のディスプレイD)を通じて動作UI(user interface)を表示する。
【0120】
例えば、タバコ・ロッド(例えば、
図3A及び
図3Bの第1部分300及び第2部分310)にしきい値(例えば、15wt%)以上の水分を含む過湿状態のエアロゾル生成物品15bが、エアロゾル生成装置10に挿入される場合に、プロセッサ110は、ディスプレイDを通じて第3 UI画面820を表示することができる。第3 UI画面820は、エアロゾル生成物品15bが挿入されたことを示すUI画面である。第3 UI画面820は、
図8Aの第1 UI画面800と等しい。
【0121】
以後、予熱開始条件が満たされる場合に、プロセッサ110は、ディスプレイDを通じて第4 UI画面830を表示する。例えば、前記予熱開始条件は、エアロゾル生成物品15bの挿入後に所定時間が経つか、ユーザ入力(例えば、ボタン入力)が検出される場合に満たされる。第4 UI画面830は、エアロゾル生成物品15bの予熱時間を調整中であることを示すアイコン及び動作を説明する文言(例えば、「最適の駆動のために予熱時間が調整されます。」)などを含むUI画面である。
【0122】
一実施形態で、過湿状態のエアロゾル生成物品15bがエアロゾル生成装置10に挿入された場合に、過湿状態のエアロゾル生成物品15bは、一般的な状態のエアロゾル生成物品(例えば、
図8Aのエアロゾル生成物品15a)の場合より実質的に長い時間予熱される。例えば、一般的な状態のエアロゾル生成物品15aは、約30秒間に予熱され、過湿状態のエアロゾル生成物品15bは、約40秒間に予熱される。この時、プロセッサ110は、一般的な状態のエアロゾル生成物品15aと過湿状態のエアロゾル生成物品15bとの予熱時間の差(例えば、10秒)に対応する所定時間の間に、第4 UI画面830をディスプレイDに表示することができる。
【0123】
一実施形態で、前記予熱時間の差に対応する時間ほど経過した後、プロセッサ110は、第5 UI画面840をディスプレイDに表示する。第5 UI画面840は、エアロゾル生成物品15bの予熱終了まで残った時間(例えば、30sec)を示すアイコン及び動作を説明する文言(例えば、「予熱中です。」)などを含むUI画面である。
【0124】
図9は、他の実施形態によるエアロゾル生成装置900のブロック図である。
【0125】
エアロゾル生成装置900は、制御部910、センシング部920、出力部930、バッテリ940、ヒータ950、ユーザ入力部960、メモリ970、及び通信部980を備える。但し、エアロゾル生成装置900の内部構造は、
図9に示されたところに制限されるものではない。すなわち、エアロゾル生成装置900の設計によって、
図9に示された構成のうち一部が省略されるか、新たな構成がさらに加えられ得るということを、当業者ならば理解できるであろう。
【0126】
センシング部920は、エアロゾル生成装置900の状態またはエアロゾル生成装置900周辺の状態を感知し、感知した情報を制御部910に伝達する。制御部910は、前記感知された情報に基づいて、ヒータ950の動作制御、喫煙の制限、エアロゾル生成物品(例えば、シガレット、カートリッジなど)の挿入如何の判断、お知らせ表示などの多様な機能が行われるように、エアロゾル生成装置900を制御する。
【0127】
センシング部920は、温度センサ922、挿入感知センサ924及びパフセンサ926のうち少なくとも一つを備えるが、これに制限されるものではない。
【0128】
温度センサ922は、ヒータ950(または、エアロゾル生成物質)が加熱される温度を感知する。エアロゾル生成装置900は、ヒータ950の温度を感知する別途の温度センサを備えるか、ヒータ950自体が温度センサの役割を行う。または、温度センサ922は、バッテリ940の温度をモニタリングするように、バッテリ940の周りに配置されたものであってもよい。
【0129】
挿入感知センサ924は、エアロゾル生成物品の挿入及び/または除去を感知する。例えば、挿入感知センサ924は、フィルムセンサ、圧力センサ、光センサ、抵抗性センサ、容量性センサ、誘導性センサ及び赤外線センサのうち少なくとも一つを含み、エアロゾル生成物品が挿入及び/または除去されることによる信号変化を感知する。
【0130】
パフセンサ926は、気流通路または気流チャネルの多様な物理的変化に基づいて、ユーザのパフを感知する。例えば、パフセンサ926は、温度変化、流量変化、電圧変化及び圧力変化のうちいずれか一つに基づいて、ユーザのパフを感知する。
【0131】
センシング部9120は、前述したセンサ922ないし926以外に、温/湿度センサ、気圧センサ、地磁気センサ(magnetic sensor)、加速度センサ(acceleration sensor)、ジャイロスコープセンサ、位置センサ(例えば、GPS)、近接センサ、及びRGBセンサ(illuminance sensor)のうち少なくとも一つをさらに備える。各センサの機能は、その名称から通常の技術者が直観的に推論することができるため、具体的な説明は省略する。
【0132】
出力部930は、エアロゾル生成装置900の状態についての情報を出力して、ユーザに提供する。出力部930は、ディスプレイ部932、ハプティック部934及び音響出力部936のうち少なくとも一つを備えるが、これに制限されるものではない。ディスプレイ部932とタッチパッドとが層構造をなしてタッチスクリーンに構成される場合、ディスプレイ部932は、出力装置以外に入力装置としても使われる。
【0133】
ディスプレイ部932は、エアロゾル生成装置900についての情報を、ユーザに視覚的に提供する。例えば、エアロゾル生成装置900についての情報は、エアロゾル生成装置900のバッテリ940の充/放電状態、ヒータ950の予熱状態、エアロゾル生成物品の挿入/除去状態、またはエアロゾル生成装置900の使用が制限される状態(例えば、異常物品の感知)などの多様な情報を意味し、ディスプレイ部932は、前記情報を外部に出力する。ディスプレイ部932は、例えば、液晶ディスプレイパネル(LCD)、有機発光ディスプレイパネル(OLED)などである。また、ディスプレイ部932は、LED発光素子の形態であってもよい。
【0134】
ハプティック部934は、電気的信号を機械的な刺激または電気的な刺激に変換して、エアロゾル生成装置900についての情報をユーザに触覚的に提供する。例えば、ハプティック部934は、モータ、圧電素子、または電気刺激装置を備える。
【0135】
音響出力部936は、エアロゾル生成装置900についての情報をユーザに聴覚的に提供する。例えば、音響出力部936は、電気信号を音響信号に変換して外部に出力する。
【0136】
バッテリ940は、エアロゾル生成装置900の動作に用いられる電力を供給する。バッテリ940は、ヒータ950が加熱されるように電力を供給する。また、バッテリ940は、エアロゾル生成装置900内に備えられた他の構成(例えば、センシング部920、出力部930、ユーザ入力部960、メモリ970及び通信部980)の動作に必要な電力を供給する。バッテリ940は、充電の可能なバッテリであるか、使い捨てバッテリである。例えば、バッテリ940は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリでもあるが、これに制限されるものではない。
【0137】
ヒータ950は、バッテリ940から電力を供給されてエアロゾル生成物質を加熱する。
図9には示されていないが、エアロゾル生成装置900は、バッテリ940の電力を変換してヒータ950に供給する電力変換回路(例えば、DC/DCコンバータ)をさらに備える。また、エアロゾル生成装置900が誘導加熱方式でエアロゾルを生成する場合、エアロゾル生成装置900は、バッテリ940の直流電源を交流電源に変換するDC/ACコンバータをさらに備える。
【0138】
制御部910、センシング部920、出力部930、ユーザ入力部960、メモリ970、及び通信部980は、バッテリ940から電力を供給されて機能を行う。
図9に示されていないが、バッテリ940の電力を変換してそれぞれの構成要素に供給する電力変換回路、例えば、LDO(low dropout)回路または電圧レギュレータ回路をさらに備える。
【0139】
一実施形態で、ヒータ950は、任意の好適な電気抵抗性物質で形成される。例えば、好適な電気抵抗性物質は、チタン、ジルコニウム、タンタル、プラチナ、ニッケル、コバルト、クロム、ハフニウム、ニオブ、モリブデン、タングステン、錫、ガリウム、マンガン、鉄、銅、ステンレス鋼、ニクロムなどを含む金属または金属合金であるが、これに制限されるものではない。また、ヒータ950は、金属熱線、電気伝導性トラックが配置された金属熱板、セラミックス発熱体などで具現されるが、これに制限されるものではない。
【0140】
他の実施形態で、ヒータ950は、誘導加熱方式のヒータである。例えば、ヒータ950は、コイルによって印加された磁場を通じて発熱して、エアロゾル生成物質を加熱するサセプタを備える。
【0141】
ユーザ入力部960は、ユーザから入力された情報を受信するか、ユーザに情報を出力する。例えば、ユーザ入力部960は、キーパッド、ドームスイッチ(dome switch)、タッチパッド(接触式静電容量方式、圧力式抵抗膜方式、赤外線感知方式、表面超音波伝導方式、積分式張力測定方式、ピエゾ効果方式など)、ジョグホイール、ジョグスイッチなどがあるが、それらに制限されるものではない。また、
図9には示されていないが、エアロゾル生成装置900は、USB(universal serial bus)インターフェースなどの連結インターフェースをさらに備え、USBインターフェースなどの連結インターフェースを通じて、他の外部装置と連結して情報を送受信するか、バッテリ940を充電する。
【0142】
メモリ970は、エアロゾル生成装置900内で処理される各種データを保存するハードウェアであって、制御部910で処理されたデータ及び処理されるデータを保存する。メモリ970は、フラッシュメモリタイプ、ハードディスクタイプ、マルチメディアカードマイクロタイプ、カードタイプのメモリ(例えば、SDまたはXDメモリなど)、RAM(random access memory)、SRAM(static random access memory)、ROM(read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)、PROM(programmable read-only memory)、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクのうち少なくとも一つのタイプの記録媒体を含む。メモリ970は、エアロゾル生成装置900の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも一つの温度プロファイル、及びユーザの喫煙パターンについてのデータなどを保存する。
【0143】
通信部980は、他の電子装置との通信のための少なくとも一つの構成要素を含む。例えば、通信部980は、近距離通信部982及び無線通信部984を備える。
【0144】
近距離通信部982は、ブルートゥース(登録商標)通信部、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信部、近距離無線通信部、WLAN(Wi-Fi)通信部、ジグビー通信部、赤外線(IrDA、infrared Data Association)通信部、WFD(Wi-Fi Direct)通信部、UWB(ultra wideband)通信部、Ant+通信部などを含むが、それらに制限されるものではない。
【0145】
無線通信部984は、セルラーネットワーク通信部、インターネット通信部、コンピュータネットワーク(例えば、LANまたはWAN)通信部などを含むが、それらに制限されるものではない。無線通信部984は、加入者情報(例えば、国際モバイル加入者識別子(IMSI))を用いて、通信ネットワーク内でエアロゾル生成装置900を確認及び認証してもよい。
【0146】
制御部910は、エアロゾル生成装置900の全般的な動作を制御する。一実施形態で、制御部910は、少なくとも一つのプロセッサを備える。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイで具現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサと、このマイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリとの組み合わせで具現されてもよい。また、他の形態のハードウェアで具現されてもよいということを、当業者ならば理解できるであろう。
【0147】
制御部910は、バッテリ940の電力をヒータ950に供給することを制御することで、ヒータ950の温度を制御する。例えば、制御部910は、バッテリ940とヒータ950とのスイッチング素子のスイッチングを制御することで、電力供給を制御する。他の例で、制御部910の制御命令によって、加熱直接回路がヒータ950への電力供給を制御してもよい。
【0148】
制御部910は、センシング部920によって感知された結果を分析し、以後行われる処理を制御する。例えば、制御部910は、センシング部920によって感知された結果に基づいて、ヒータ950の動作が開始または終了するように、ヒータ950に供給される電力を制御する。他の例として、制御部910は、センシング部920によって感知された結果に基づいて、ヒータ950が所定の温度まで加熱されるか、適当な温度を維持することができるように、ヒータ950に供給される電力の量及び電力が供給される時間を制御する。
【0149】
制御部910は、センシング部920によって感知された結果に基づいて、出力部930を制御する。例えば、パフセンサ926を通じてカウントされたパフ回数が既定の回数に到逹すれば、制御部910は、ディスプレイ部932、ハプティック部934及び音響出力部936のうち少なくとも一つを通じて、ユーザに、エアロゾル生成装置900が間もなく終わるということを予告する。
【0150】
一実施形態で、制御部910は、センシング部920によって感知されたエアロゾル生成物品(例えば、
図1のエアロゾル生成物品15)の状態によって、ヒータ950への電力供給時間及び/または電力供給量を制御する。例えば、エアロゾル生成物品15が過湿状態の場合に、制御部910は、誘導コイル(例えば、
図2の誘導コイル124)への電力供給時間を制御して、エアロゾル生成物品15が一般的な状態の場合より、予熱時間を増加させる。
【0151】
一実施形態は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールなどの、コンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態にも具現される。コンピュータで読み取り可能な媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意に利用できる媒体であり、揮発性及び不揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。また、コンピュータで読み取り可能な媒体は、コンピュータ記録媒体及び通信媒体をいずれも含む。コンピュータ記録媒体は、コンピュータで読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュールまたはその他のデータなどの、情報の保存のための任意の方法または技術で具現された、揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。通信媒体は、典型的にコンピュータで読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュールなどの変調されたデータ信号のその他のデータ、またはその他の伝送メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0152】
前述した実施形態についての説明は、例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これより多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。よって、発明の真の保護範囲は、添付した特許請求の範囲によって定められねばならず、特許請求の範囲に記載の内容と同等な範囲にあるすべての差異は、請求の範囲によって定められる保護範囲に含まれると解釈されねばならない。
【国際調査報告】