(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】パイプ、配管接手及び配管器具をシールする装置
(51)【国際特許分類】
F16J 15/10 20060101AFI20240628BHJP
【FI】
F16J15/10 W
F16J15/10 L
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501158
(86)(22)【出願日】2022-05-09
(85)【翻訳文提出日】2024-02-19
(86)【国際出願番号】 US2022028275
(87)【国際公開番号】W WO2023282969
(87)【国際公開日】2023-01-12
(32)【優先日】2021-07-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524010066
【氏名又は名称】ルチア, ポール
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】ルチア, ポール
【テーマコード(参考)】
3J040
【Fターム(参考)】
3J040AA01
3J040AA13
3J040EA45
3J040FA05
3J040FA06
3J040FA20
(57)【要約】
表面の穴又は形状をシールするための装置が開示され得る。例示的な実施形態によれば、内部穴、外部表面、上リップ及び外部領域を備える軟質材料が開示され得る。例示的な実施形態では、底リップがさらに備えられ得る。別の例示的な実施形態では、粗面がパイプシール装置に刻印され得る。前記粗面は、パイプシール装置の本体内部及び外部、又は/且つ前記上リップに刻印され得る。前記粗面に沿って接着性シーラントが使用され得る。前記粗面は、強力な接着が形成され層間剥離が防止されるように、前記接着性シーラントが接着するための大きな表面積を有し得る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シール装置であって、
前面、後面及び中央部を有する平坦なシートを備え、
前記平坦なシートの前記前面及び/又は前記後面は、吸収性繊維ポリマー層で覆われている及び/又は受容面に接着する仕様の粗面で覆われており、
前記前面は、前記中央部に配置されるとともにパイプ又は容器のいずれかが前記中央部を通して挿入されると前記パイプ又は前記容器を受容する仕様になっている保持領域をさらに備え、これにより、前記前面にある前記保持領域は前記パイプ又は前記容器を受容して掴み、前記後面は前記受容面に接着する、シール装置。
【請求項2】
請求項1に記載のシール装置であって、前記平坦なシートは軟質材料である、シール装置。
【請求項3】
請求項2に記載のシール装置であって、前記軟質材料は、シリコン、ラテックス、ポリウレタン、及びゴムの中から選択される、シール装置。
【請求項4】
請求項1に記載のシール装置であって、前記保持領域は前記平坦なシートを貫通する穿孔である、シール装置。
【請求項5】
請求項1に記載のシール装置であって、前記粗面は、前記平坦なシートの材料に形成されるとともに機械的に粗面化された粗面である、シール装置。
【請求項6】
請求項1に記載のシール装置であって、前記後面は、前記平坦なシートの材料に接着された粗い材料で覆われている、シール装置。
【請求項7】
請求項1に記載のシール装置であって、前記前面は、前記吸収性繊維ポリマー層に接着された粗い材料で覆われている、シール装置。
【請求項8】
請求項1に記載のシール装置であって、前記吸収性繊維ポリマー層はポリエステルフリースである、シール装置。
【請求項9】
請求項1に記載のシール装置であって、シーラントをさらに含み、前記シーラントは前記前面及び前記後面に塗布される、シール装置。
【請求項10】
請求項1に記載のシール装置であって、前記平坦なシートは六角形である、シール装置。
【請求項11】
パイプをシールする方法であって、前記方法は、
吸収性繊維ポリマー層で覆われた前面及び粗面を有する後面を備えるシール装置を受容面に適用すること、
前記シール装置の中央部に設けられた開口部にパイプ又は容器を挿入すること、
前記シール装置にシーラントを塗布すること、
前記前面を前記パイプ又は前記容器に接着し、前記後面を前記シーラントを介して前記受容面に接着すること、
を含む、方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、前記シール装置は、軟質材料から形成された平坦なシートを備える、方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、前記軟質材料は、シリコン、ラテックス、ポリウレタン、ゴムの中から選択される、方法。
【請求項14】
請求項11に記載の方法であって、前記保持領域は、前記シール装置を貫通する穿孔である、方法。
【請求項15】
請求項11に記載の方法であって、前記粗面は、前記後面の材料に形成されるとともに機械的に粗面化された粗面である、方法。
【請求項16】
請求項11に記載の方法であって、前記後面は、前記後面の材料に接着された粗い材料で覆われている、方法。
【請求項17】
請求項11に記載の方法であって、前記前面は、前記吸収性繊維ポリマー層に接着された粗い材料で覆われている、方法。
【請求項18】
請求項11に記載の方法であって、前記吸収性繊維ポリマー層はポリエステルフリースである、方法。
【請求項19】
請求項11に記載の方法であって、前記シール装置は六角形である、方法。
【請求項20】
パイプシステムであって、前記パイプシステムは、
受容面の穴又は開口部に挿入されるとともにシール装置を介して前記受容面に接合されるパイプを備え、
前記シール装置は、前面、後面及び中央部を備える平坦なシートを備え、
前記前面と前記後面のうちの少なくとも一つは、吸収性繊維ポリマー層と前記受容面に接着する仕様の粗面のうちの少なくとも一つで覆われており、
前記前面は、前記中央部に配置されるとともに前記パイプが配置される保持領域をさらに備え、前記パイプは前記中央部を通って延在し、これにより、前記保持領域は前記パイプを受容して掴み、前記後面は前記受容面に接着する、パイプシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
パイプ又は配管継手の周りに設置され得る装置であってパイプ及び容器をシールするための装置が開示される。
【背景技術】
【0002】
パイプや流量制御装置がタンクや容器の壁を貫通したりタンクや容器の壁に挿入されたりすると、パイプとタンクの間で液体が自由に流れるように、パイプとタンク間の接続がしっかり固定されている必要がある。このような接続を固定する一般的な方法に、タンク継手としても知られる隔壁継手がある。このような継手は通常2つの部品から形成され、隔壁継手の主構造は、ねじ山が形成されるとともに中空コアを備えた本体である。隔壁継手の本体をタンク壁の片面の開口部に挿入し、タンク壁の反対側の本体にロックナットを設けることで、隔壁継手を所定の位置に固定してもよい。ここで隔壁接手の中空コアを通して流体を供給してもよく、これにより隔壁接手を介したパイプとタンク間の流体の流通が可能となる。
【0003】
隔壁継手の代わりにパイプシール及びバルブシールを使用してもよい。隔壁継手とは異なり、パイプシールを使用すると、シールされる表面にロックナットをねじ込む必要がなく、その代わりに、パイプシールが前記表面内又は前記表面上に挿入され、そしてパイプがパイプシールに挿入又は貫通される。従来のパイプシールは、パイプ又は配管器具の形状に確実に適合してシールを形成するように、シリコン、ラテックス、ポリウレタン、ゴムなどの軟質で可撓性の材料から形成されている。
【0004】
パイプシールはパイプに対してぴったりと装着されるように設計されているため、パイプシールがぴったりと正確に装着されることはパイプシールの機能として非常に重要である。パイプシールを基材に接着させることが可能な表面又は一般的に入手可能であって業界基準を満たす接着剤で仕上げることが可能な材質の表面がないと、可撓性のパイプシールを基材又はパイプに接着するのは困難になり得る。様々なサイズや形状のパイプや配管継手があるため、使用者は様々なパイプシールを準備しておかなければならない。したがって、この分野では、上述のような様々な用途に応えることが可能なパイプシールが必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
例示的な実施形態では、表面に形成された穴、開口又は形状をシールするための装置が開示され得る。例示的な実施形態によれば、このような装置は、軟質で可撓性の材料から形成される構造を有するとともに接着剤を取り付けるための粗面領域を有する外部表面の反対側に内部開口領域を備えてもよい。例示的な実施形態において、このような構造は、底リップをさらに有してもよい。別の例示的な実施形態では、粗面が前記装置の片面又は全てに刻印されてもよい。前記粗面は、前記装置の本体内部及び前面と後面に刻印されてもよい。前記粗面においてパイプが貫通する部分に沿って接着性シーラントが使用されてもよい。前記表面の粗さにより、接着剤が接着するための全体的な表面積が大きくなり、より強力な接着が形成されて層間剥離が防止され得る。前記粗面が形成された領域は、前記装置の拡張及び収縮を可能にするようなサイズ及び構成であってもよく、これにより前記装置はパイプ又は配管器具の周囲にぴったりと装着されることが可能となる。
【0006】
例示的な実施形態は、使用者によってカスタマイズ可能であり、これにより、特定のニーズに合わせてカスタマイズすることが可能になり得る。このようなカスタマイズにより、用途に関係なく確実に防水シールが形成される。カスタマイズ可能なパイプシールは、規格パイプサイズ及び配管継手形状を示す印刷、圧痕又は盛り上がった領域を有し得ることで、当該パイプシールをパイプ又は継手周りに引き伸ばしてぴったりとしたシールを形成するとともに当該パイプシールの残りの部分を隣接する表面に取り付けることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の実施形態の利点は、本発明の例示的な実施形態に関する以下の詳細な説明から明らかとなる。当該説明は、構成要素及び構成要素に対応する番号が示されている付属の図面と併せて考慮されるべきである。
【
図4A】パイプシールの例示的な実施形態の側面図を示す。
【
図4B】中央部に開口部を含むパイプシールの例示的な実施形態の側面図を示す。
【
図4C】パイプの周囲に取り付けられたパイプシールの例示的な実施形態の側面図を示す。
【
図5】パイプをシールする方法の例示的な実施形態を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の態様は、本発明の特定の実施形態を対象とした以下の説明及び関連した図面に開示される。本発明の本質又は範囲から逸脱することなく、代替実施形態が考案され得る。さらに、本発明の特徴的な詳細が不明瞭にならないように、本発明の例示的な実施形態における周知の要素は詳細に説明されないか省略される。さらに、説明の理解を容易にするために、本明細書で使用されるいくつかの用語について以下に説明する。
【0009】
本明細書で使用される「例示的な」という用語は、「一例として機能する」ことを意味する。本明細書に記載される実施形態は限定的なものではなく、単なる例示的なものである。本明細書で説明される実施形態は、必ずしも他の実施形態よりも好ましい又は有利であると解釈されるべきではないことを理解されたい。さらに、「本発明の実施形態」、「実施形態」又は「発明」という用語は、本発明のすべての実施形態が本明細書で議論される特徴、利点又は動作モードを含むことを指定するものではない。
【0010】
パイプシールが図示及び説明され得る。パイプシールは、本体、前端及び後端を含み得る。例示的な実施形態では、パイプシールは、浴室及び湿潤領域に適用する目的で、防水領域を貫通するパイプをシールするために使用されてもよい。パイプシールが適用されるパイプ又は配管器具は、任意のサイズ又は形状の開口部を含み得る。前記前端は、例えば中空の開口部となっている保持領域においてパイプ又は他の容器を受容する仕様としてもよい。例えば、パイプ、容器又は継手は前記前端に挿入されてもよく、パイプシールは、挿入されたパイプ、容器又は継手の周囲で弾性変形することで、パイプからの流体(又はその他の物質)の流出を防止するとともに環境汚染物質の侵入も防止するように機能し得るシールを形成してもよい。さらに、パイプシールは、パイプシールが挿入される表面の内部に湛えられるいかなる物質の漏れも阻止し得る。例えば、パイプを樽に接続するパイプシールは、樽内の物質がパイプの周囲に漏れ出すのを防ぎ得る。例えば、パイプシールは、シャワー内のタイルアセンブリに使用されると、シャワーからの水がパイプ又は配管器具の位置でタイルアセンブリに浸透するのを防ぎ得る。
【0011】
例示的な実施形態では、配管器具製造業者によってシールが提供されていない場合又は標準シールが適切でないサイズ又は形状のものである場合、パイプシールは、正方形、円形、異形又は複数の配管器具を受容するように使用者によって変更されてもよい。その場合、使用者は、オリフィスを作成することで所望の防水シールを作成してもよい。
【0012】
パイプシールの後端は、表面にある穴又は開口部に挿入されるように形作られ又は嵌め合わされてもよい。前記表面は、パイプが挿入される表面であってもよい。前記表面は別のパイプによって形成されてもよい。前記後端は、シールを形成するとともに前記開口部及び前記表面の形状に適合するように、軟質材料から形成されてもよい。前記後端は、用途に応じてさまざまな形状及びサイズに形成されてもよい。前記後端は、前記前端とは異なる形状又はサイズであってもよい。前記後端は、前記前端とは異なる材料で形成されてもよい。前記後端は、前記表面に適切に固定されることをさらに確実にするために、ネジ、ボルト又は接着剤を適用されてもよい。別の例示的な実施形態では、前記後端は、表面にあり且つねじ山を有し得る穴又は開口部にねじ込めるように、ねじ山を有してもよい。
【0013】
パイプシールの後面は、標準サイズ又はメートル法変換表記を鮮明にするために、無地に接着用の隆起領域又はパイプシールの前面とは異なる印刷、隆起又は凹みマークが形成されたものでもよい。一般的なパイプシールのサイズと形状は限られており且つ変えることができない。例示的な実施形態は、幅広い種類の配管器具及びパイプに対応するために、使用者によってカスタマイズされてもよい。パイプ又は配管器具の表面が平坦でない場合(パイプの端のキャップなど)、例示的なシールをより広い領域にわたって引き伸ばすことでパイプ又は配管器具のより小さい部分の周りにシールを形成してもよい。浴室のバルブに一般的な特徴として、エスカッションを配管バルブに取り付けるネジがあり、エスカッションとバルブ本体との間に壁アセンブリが挟まれる。例示的なバルブシールでは、シールへの影響を最小限に抑えつつ、ネジがバルブシールを貫通し得る。
【0014】
パイプシールの本体、前端又は後端は粗面をさらに備えてもよい。前記粗面により、シーラントがパイプシールとより完全に接着し得る。前記粗面は、パイプシールが形成される前又は後に前記軟質材料に刻印されてもよい。例示的な実施形態では、前記粗面はパイプシールの基材上に形成されてもよい。例えば、パイプシールの片面は研磨やグリットブラストによって機械的に粗面化されてもよく、それにより接着に使える表面積が増加し且つ弱く結合した表面層が除去され得る。別の例示的な実施形態では、接着剤を介して粗い材料を前記片面に塗装することにより、前記基材をパイプに直接接着することに適した接着剤とは異なる接着剤を介してパイプの材料に容易に接着され得る粗面が提供され得る。パイプシールの粗面に対応して、パイプ上やパイプ及びパイプシールを受容する表面上にも粗面が形成され得る。シーラントは、滑面や平面ではなく、粗面に対してより完全に接着し得る。これは、多くの凸凹及び偏りのある粗面は、シーラントが接着するための表面積をより大きく有し得るためである。さらに、粗面は、より大きな摩擦を生じることで、パイプとパイプシールをより確実に固定し得る。粗面は、業界の標準的な接着剤による剥離しない接着を可能にするために、パイプシールの両面に形成され得る。パターンとして形成された粗面は、パイプシールが必要に応じて配管継手の周囲に引き伸ばされることを可能にし得る。
【0015】
パイプシールの本体は、パイプシールの前端と後端とを接続し得る。前記本体のサイズや形状は用途に応じてさまざまである。前記本体は、前記前端と前記後端に対して斜めであってもよいし、垂直であってもよい。前記本体、前記前端及び前記後端は、単一の繋がった材料から形成されてもよい。さらなる実施形態では、前記本体は、パイプシールが適用されるパイプ又は表面と同じ圧力に確実に耐え得るように補強されてもよい。
【0016】
別の例示的な実施形態では、パイプシールは、シリコン、ラテックス、ポリウレタン又はゴムなどの軟質で可撓性の材料の平坦な一部分であってもよい。前記材料は、不完全な形状を有する表面を覆うと当該表面の形状に適合できるものであってもよい。前記材料は、吸収性ポリエステルフリース又は別の吸収性繊維ポリマー構造でできた隆起層、熱加工層又は圧力加工層を含んでもよい。パイプ継手又は他の容器を受容するために、シリコンシートなどでできたパイプシールの中央部には開口部が形成され得る。前記シートの片面は粗面を有してもよい。例示的な実施形態では、前記シートの片面はフリース層を含み得る。同様に、使用される材料に依存して様々な厚さの材料が考えられる。例えば、例示的な一実施形態では、パイプシールは、シリコン、ラテックス、ポリウレタン又はゴムでできた平坦なシートであってもよい。
【0017】
シャワー、浴槽及びその他湿潤領域の防水化に使用される一般的なパイプシールは、サイズと形状が定められているとともにバリエーションが非常に限られており、且つ使用者が現場の状況に応じてシールを修正できないように作られている。つまり、標準的なパイプシールが配管器具のサイズや形状に適合しない場合、シールは形成不能となる。例示的な実施形態は、無数の現場の状況に応じて使用者によって容易に修正可能である。
【0018】
例示的な実施形態では、パイプシールは、角を有する平坦なシートであって、製造プロセスを容易にするような方法で成形可能であるとともに使用者の所望の結果に適したサイズ及び形状であることが可能である平坦なシートであってもよい。
【0019】
図1にはパイプシールの側面図が示されている。パイプシール100は、上リップ106、本体102及び底穴104を含んでもよく、これらは単一の材料から形成されてもよい。
本体102の内面及び外面には粗面が刻印され得る。接着性シーラントは本体102に塗布され得る。本体102の粗面は、滑面よりも強力に接着性シーラントに接着し得る。さらに、本体102の粗面は、摩擦を生じることでパイプ及びパイプシールをさらにしっかりと固定し得る。
上リップ106は、パイプシールが上リップ106より下に位置する表面に侵入することを防ぎ得る。上リップ106は、パイプシール100が挿入される穴よりも大きくてもよい。本体102は、パイプシール100が挿入される穴と同じ大きさであってもよい。別の例示的な実施形態では、上リップ106の反対側に別のリップがあってもよく、これによりパイプシールの反対側がしっかりと保持され得る。
底穴104は、シールされるパイプ又は容器をしっかりと掴み得るサイズに適合されてもよい。図に示すように、前記底穴の表面は印刷、圧痕又は盛り上がったマークを含んでもよい。
【0020】
図2には、パイプシールの上面図が示されている。当該上面図は、穴108を取り囲む上リップ106を示している。穴108は、穴108と底穴104の間に配置され得る本体102によって底穴104に接続され得る。上リップ106は、穴108及びパイプシール装置が挿入される穴よりも大きくなるように配置されてもよい。上リップ106は、パイプシール装置が設置される表面の内部にパイプシール装置全体が滑り込むことを防ぎ得る。前記表面との摩擦を増大させるために、上リップ106には粗面が刻印されてもよい。さらに、当該粗面は、より大きな表面積を有することで、シーラントや接着剤が強力に接着し得る。さらに、上リップ106は、その製造工程を容易にするために六角形に形成されてもよい。パイプシールの形状は、円形、六角形、正方形又は任意の形状であってよい。前記形状は、製造業者が顧客及び製造プロセスに合わせて決定してもよい。
【0021】
図3は、シール装置の例示的な実施形態を示す。この例示的な実施形態では、シール装置は平坦なシート302であってもよく、当該平坦なシートは任意の形状であってよい。ここでは例示的に、平坦シート302は六角形である。しかし、例えば、長方形のシートも考えられる。前記平坦なシートは、その全体がゴム、シリコン、ラテックス、ポリウレタン又はその他の考え得る軟質材料でできていてもよい。
【0022】
前記シートは前面と後面を有していてもよい。前記シートの中央部は開口部を有していてもよい。
図3に示される例示的な実施形態では、前記シートは前記中央部に穿孔又は弱化領域304を有し、使用者がパイプ又は容器を通過させるための開口部を容易に作成できるようになっている。前記穿孔領域は保持領域であってもよい。さらに別の実施形態では、前記シートは完全に閉じられていてもよく、使用者は手動で開口部を作成してもよい。あるいは、パイプが前記シートを貫通するのではなく、前記シートをパイプの周りに巻き付けてもよい。
【0023】
図4Aは、パイプシールの例示的な実施形態の側面図を示す。
図4Aが示すように、シート302は平坦であってもよい。
図4Bは中央部に開口部を含む例示的な実施形態の側面図を示す。開口部304は、前記開口部領域から排出された材料が前面410を通って下方に押し出されるように適合されることで、側壁400を形成してもよく、側壁400は、前記開口部に挿入されたパイプ又は容器に付着し且つ/又はパイプシールの後面420に位置する受容面に付着してもよい。
【0024】
図4Cは、一実施形態の例示的な側面図を示す。パイプ425は、シール302を通して挿入されてもよい。
図4Cに示される例示的な実施形態では、シール302は、粗い受容面430上に配置される。パイプシールは、ゴムでできている又は軟質であることにより、パイプシール下にある表面430の形状に適合することができる。したがって、防水シールは平坦でない表面上に構築され得る。
【0025】
図5は、パイプをシールする方法の例示的且つ概略的なフローチャートを示す。まず、最初のステップ502では、例示的なパイプシールは受容面に貼付されてもよい。そして、次のステップ504では、パイプ又は他の容器は前記受容面上の前記パイプシールに挿入されてもよい。最後の任意のステップ506では、シーラントが前記パイプシールに塗布されてもよい。
【0026】
既述の説明及び付属の図は、本発明の原理、好ましい実施形態及び使用形態を示す。しかし、本発明は、既述の特定の実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。当業者であれば、既述の実施形態の様々な変形例があり得ることを理解されよう。
【0027】
したがって、既述の実施形態は、限定的なものではなく例示的なものとして理解されるべきである。当業者であれば、特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、既述の実施形態の変形例が構成可能であることを理解されたい。
【国際調査報告】