(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】マシンビジョン検出方法、その検出装置及びその検出システム
(51)【国際特許分類】
G06T 1/00 20060101AFI20240628BHJP
【FI】
G06T1/00 300
G06T1/00 315
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501559
(86)(22)【出願日】2021-11-30
(85)【翻訳文提出日】2024-01-11
(86)【国際出願番号】 CN2021134562
(87)【国際公開番号】W WO2023097491
(87)【国際公開日】2023-06-08
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513196256
【氏名又は名称】寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Contemporary Amperex Technology Co., Limited
【住所又は居所原語表記】No.2,Xingang Road,Zhangwan Town,Jiaocheng District,Ningde City,Fujian Province,P.R.China 352100
(74)【代理人】
【識別番号】100167689
【氏名又は名称】松本 征二
(72)【発明者】
【氏名】▲屠▼▲銀▼行
(72)【発明者】
【氏名】崔坤▲鵬▼
【テーマコード(参考)】
5B057
【Fターム(参考)】
5B057AA01
5B057AA04
5B057CA13
5B057CB18
5B057CC01
5B057DA01
5B057DA06
5B057DA07
5B057DA08
5B057DB03
5B057DB05
5B057DC03
5B057DC09
(57)【要約】
本願は、マシンビジョン検出方法、その検出装置及びその検出システムを開示する。当該検出方法は、測定対象部品の三次元画像を受信すること、サンプリング条件を満たす若干のサンプリング位置を決定すること、第一部品のサンプリング位置における第一サンプルデータ及び第二部品のサンプリング位置における第二サンプルデータを取得すること、若干の第一サンプルデータの間の第一高低差及び若干の第二サンプルデータの間の第二高低差を計算すること、第一サンプルデータと第二サンプルデータとの第三高低差を計算すること、第一高低差、第二高低差又は前記第三高低差のいずれかが予め設定された検出基準を満たさない場合、前記測定対象部品が不合格であると決定すること、を含む。これは同時に3種類の異なる高低差を利用して測定対象部品が合格であるか否かを判断することにより、第一部品と第二部品の配置位置の傾斜などを効果的に検出することができ、検出正確率を向上させる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マシンビジョン検出方法であって、
第一部品及び第二部品を含む測定対象部品の三次元画像を受信すること、
サンプリング条件を満たす若干のサンプリング位置を決定すること、
前記第一部品の三次元画像の前記サンプリング位置における第一サンプルデータと、前記第二部品の三次元画像の前記サンプリング位置における第二サンプルデータとを取得すること、
若干の前記第一サンプルデータ間の第一高低差及び若干の前記第二サンプルデータ間の第二高低差を計算すること、
前記第一サンプルデータと前記第二サンプルデータの第三高低差を算出すること、及び
前記第一高低差、第二高低差又は前記第三高低差のいずれかが予め設定された検出基準を満たさない場合、前記測定対象部品が不合格であると決定すること、を含む
ことを特徴とするマシンビジョン検出方法。
【請求項2】
前記サンプリング条件を満たす若干のサンプリング位置を決定することは、具体的には、
前記第一部品に均一に分布する若干の第一サンプリング位置を設置すること、及び
前記第二部品に均一に分布する若干の第二サンプリング位置を設置すること、を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第一部品は、長さ方向に延びる長辺と、幅方向に延びる短辺とを含み、
前記の前記第一部品に均一に分布する若干の第一サンプリング位置を設置することは、具体的には、前記第一部品の長辺を均一に分割する若干の第一サンプリング位置を設置することを含む
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第一部品は、軸線に沿って対称する一対の長辺をさらに含み、前記軸線は、前記長さ方向に平行であり、前記第二部品は、前記第一部品に囲まれた内部空間に位置し、第一部品と隙間を有し、
前記の前記第一部品の長辺を均一に分割する若干の第一サンプリング位置を設置することは、具体的には、
前記第一部品の長辺を均一にN+1分割するように、前記長辺ごとにN個の第一サンプリング位置を設置し、Nは正の整数であることを含み、
前記の前記第二部品に均一に分布する若干の第二サンプリング位置を設置することは、具体的には、
前記幅方向に沿って、前記第一サンプリング位置から予め設定された距離を隔てた第二部品に対応する第二サンプリング位置を設置することを含む
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、
前記三次元画像をグレースケール画像に変換すること、及び
前記第一部品の前記三次元画像における位置及び傾斜角度に基づいて、前記グレースケール画像の座標系を生成すること、を更に含む
ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記座標系のy軸は、前記第一部品の長辺に平行であり、前記座標系のx軸は、前記第一部品の短辺に平行であり、
前記の前記長辺ごとにN個の第一サンプリング位置を設置することは、具体的に、
前記第一部品の長辺を均一にN+1分割するN個の分割点を決定すること、
mをN個の第一サンプリング位置のx軸座標とすること、
N個の前記分割点のy軸座標をそれぞれN個の前記第一サンプリング位置のy軸座標とし、ここで、mは前記第一部品のサイズに応じて設置された値であること、を含み、
前記の前記幅方向に沿って、前記第一サンプリング位置から予め設定された距離を隔てた第二部品に対応する第二サンプリング位置を設置することは、具体的に、
nをN個の前記第二サンプリング位置のx軸座標とすること、
前記第一サンプリング位置のy軸座標を対応する前記第二サンプリング位置のy軸座標とし、ここで、nは前記第二部品のサイズに応じて設置された値であること、を含む
ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記の前記第一サンプルデータと前記第二サンプルデータとの第三高低差を計算することは、具体的に、
各前記第一サンプリング位置と対応する第二サンプリング位置との間の、第一サンプルデータと第二サンプルデータとの第三高低差を計算すること、
若干の前記第三高低差のうちの最大値を決定すること、及び
前記第三高低差の最大値が予め設定された閾値を超える場合、前記第三高低差が予め設定された検出基準を満たさないと決定すること、を含む
ことを特徴とする請求項2-6の何れか一項に記載の方法。
【請求項8】
マシンビジョン検出装置であって、
第一部品及び第二部品を含む測定対象部品の三次元画像を受信するための画像受信モジュールと、
サンプリング条件を満たす若干のサンプリング位置を決定するためのサンプリングモジュールと、
前記第一部品の三次元画像の前記サンプリング位置における第一サンプルデータ及び前記第二部品の三次元画像の前記サンプリング位置における第二サンプルデータを取得するためのデータ取得モジュールと、
若干の前記第一サンプルデータ間の第一高低差、若干の前記第二サンプルデータ間の第二高低差、及び前記第一サンプルデータと前記第二サンプルデータとの第三高低差を計算するための高低差計算モジュールと、及び
前記第一高低差、第二高低差又は前記第三高低差のいずれかが予め設定された検出基準を満たさない場合、前記測定対象部品が不合格であると決定するための判断モジュールと、を含む
ことを特徴とするマシンビジョン検出装置。
【請求項9】
前記サンプリングモジュールは、
前記第一部品に均一に分布する若干の第一サンプリング位置を設置するための第一サンプリングユニットと、及び
前記第二部品に均一に分布する若干の第二サンプリング位置を設置するための第二サンプリングユニットとを含む
ことを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記第一部品は、長さ方向に延びる長辺と、幅方向に延びる短辺とを含み、
前記第一サンプリングユニットは、具体的に、前記第一部品の長辺を均一に分割する若干の第一サンプリング位置を設置するように構成される、
ことを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記第一部品は、軸線に沿って対称する一対の長辺をさらに含み、前記軸線は、前記長さ方向に平行であり、前記第二部品は、前記第一部品に囲まれた内部空間に位置し、第一部品と隙間を有し、
前記第一サンプリングユニットは、具体的には、前記第一部品の長辺を均一にN+1分割するように、前記長辺ごとにN個の第一サンプリング位置を設置し、Nは正の整数であるように構成され、
前記第二サンプリングユニットは、具体的には、前記幅方向に沿って、前記第一サンプリング位置から予め設定された距離を隔てた第二部品に、対応する第二サンプリング位置を設置するように構成される
ことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記三次元画像をグレースケール画像に変換し、前記第一部品の前記三次元画像における位置及び傾斜角度に基づいて、前記グレースケール画像の座標系を生成するための画像前処理モジュールを更に含む
ことを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記座標系のy軸は、前記第一部品の長辺と平行であり、前記座標系のx軸は、前記第一部品の短辺と平行であり、
前記第一サンプリングユニットは、具体的に、前記第一部品の長辺を均一にN+1分割するN個の分割点を決定し、mをN個の第一サンプリング位置のx軸座標とし、且つN個の前記分割点のy軸座標をそれぞれN個の前記第一サンプリング位置のy軸座標とし、ここで、mは前記第一部品のサイズに応じて設置された値であるように構成され、
前記第二サンプリングユニットは、具体的に、nをN個の前記第二サンプリング位置のx軸座標とし、且つ前記第一サンプリング位置のy軸座標を対応する前記第二サンプリング位置のy軸座標とし、ここで、nは前記第二部品のサイズに応じて設置された値であるように構成される
ことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記高低差計算モジュールは、具体的に、各前記第一サンプリング位置と対応する第二サンプリング位置との間の、第一サンプルデータと第二サンプルデータとの第三高低差を計算し、若干の前記第三高低差のうちの最大値を決定するように構成され、
前記判断モジュールは、具体的に、前記第三高低差の最大値が予め設定された閾値を超える場合、前記第三高低差が予め設定された検出基準を満たさないと決定するように構成される
ことを特徴とする請求項8-13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
マシンビジョン検出システムであって、
少なくとも一部の測定対象部品の三次元画像を収集するための画像収集デバイスと、
前記測定対象部品を収容するための検出ステーションと、
前記画像収集デバイスと通信可能に接続され、請求項1-7のいずれか1項に記載のマシンビジョン検出方法を実行するための第一コントローラと、を含む
ことを特徴とするマシンビジョン検出システム。
【請求項16】
第二コントローラをさらに含み、
前記第二コントローラは、目標ピッチ及び目標高度を記録する若干の配置情報を記憶し、各配置情報は、それぞれ少なくとも1つの測定対象部品に対応し、
前記画像収集デバイスは、2つのラインレーザセンサと、センサブラケットと、高度調整モジュールと、ピッチ調整モジュールとを含み、
2つの前記ラインレーザセンサは、前記センサブラケットの両側にそれぞれ設置され、
前記高度調整モジュールは、前記センサブラケットに設置され、前記ラインレーザセンサの所在する高度を調整するように構成され、
前記ピッチ調整モジュールは、前記センサブラケットに設置され、2つの前記ラインレーザセンサ間のピッチを調整するように構成され、
前記第二コントローラは、2つの前記ラインレーザセンサが前記目標ピッチ及び/又は目標高度に達するように、前記高度調整モジュール及び前記ピッチ調整モジュールを制御するように構成される
ことを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記検出ステーションは、2つ設けられ、
前記画像収集デバイスは、前記センサブラケットを駆動して2つの前記検出ステーションの間で往復移動させるための移動機構をさらに含む
ことを特徴とする請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
プロセッサと、前記プロセッサに通信可能に接続されたメモリとを含み、前記メモリには、コンピュータプログラム命令が記憶されており、前記コンピュータプログラム命令が前記プロセッサによって呼び出されると、前記プロセッサに請求項1-7のいずれか1項に記載のマシンビジョン検出方法を実行させる
ことを特徴とする電子機器。
【請求項19】
不揮発性コンピュータ記憶媒体であって、
前記不揮発性コンピュータ記憶媒体には、コンピュータプログラム命令が記憶され、前記コンピュータプログラム命令がプロセッサによって呼び出されると、請求項1-7のいずれか1項に記載のマシンビジョン検出方法を実行する
ことを特徴とする不揮発性コンピュータ記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、マシンビジョン分野に関し、特にマシンビジョン検出方法、その検出装置及びその検出システムに関する。
【背景技術】
【0002】
マシンビジョン検出は、画像収集装置及び画像処理システムを利用して人工の代りに測定及び判断を行う技術である。人工検出に対してよりよい効率とより高い自動化程度があるため、広く応用され、例えば、ワークの表面平坦度検出、段差高さ検出などに応用される。
【0003】
しかし、従来のマシンビジョン検出方法は、構造設計、コスト制御及び実際の応用シーンとのマッチング状況などの問題に制限され、依然として多くの欠陥が存在する。その効率と検出正確率にはいずれも向上が望まれている。
【発明の概要】
【0004】
上記問題に鑑み、本願は、マシンビジョン検出の効率及び正確率を向上させることができるマシンビジョン検出方法、その検出装置及びその検出システムを提供する。
【0005】
第一態様において、本願はマシンビジョン検出方法を提供する。当該マシンビジョン検出方法は、第一部品及び第二部品を含む測定対象部品の三次元画像を受信すること、サンプリング条件を満たす若干のサンプリング位置を決定すること、前記第一部品の三次元画像の前記サンプリング位置における第一サンプルデータと、前記第二部品の三次元画像の前記サンプリング位置における第二サンプルデータとを取得すること、若干の前記第一サンプルデータ間の第一高低差及び若干の前記第二サンプルデータ間の第二高低差を計算すること、前記第一サンプルデータと前記第二サンプルデータの第三高低差を算出すること、及び前記第一高低差、第二高低差又は前記第三高低差のいずれかが予め設定された検出基準を満たさない場合、前記測定対象部品が不合格であると決定すること、を含む。
【0006】
本願の実施例の技術案において、測定対象部品を検出する際に、同時に3種類の異なる高低差を利用して測定対象部品が合格であるか否かを判断することにより、第一部品と第二部品の配置位置の不均一によるレーザ溶接のリスクを効果的に回避することができる。一方、提供された三次元画像から適切なサンプリング位置のデータを選択して分析する方式により、連続サンプリングをサポートすることができ、各サンプリング位置で休止する必要がなく、検出速度を向上させる。
【0007】
いくつかの実施例において、前記サンプリング条件を満たす若干のサンプリング位置を決定することは、具体的には、前記第一部品に均一に分布する若干の第一サンプリング位置を設置すること、及び前記第二部品に均一に分布する若干の第二サンプリング位置を設置すること、を含む。このようなサンプリング位置設計は、サンプリングの信頼性がよく、検出して得られた第一高低差、第二高低差及び第三高低差をより代表的にすることができ、2つの部品の実際の状況を示すことができる。
【0008】
いくつかの実施例において、前記第一部品は、長さ方向に延びる長辺と、幅方向に延びる短辺とを含み、前記の前記第一部品に均一に分布する若干の第一サンプリング位置を設置することは、具体的には、前記第一部品の長辺を均一に分割する若干の第一サンプリング位置を設置することを含む。
【0009】
本願の実施例の技術案において、第一部品が長尺状の形状を呈する場合、その長さが長い長辺に平均分布のサンプリング位置を設置してサンプリング結果の信頼性を確保することができる。
【0010】
いくつかの実施例において、前記第一部品は、軸線に沿って対称する一対の長辺をさらに含み、前記軸線は、前記長さ方向に平行であり、前記第二部品は、前記第一部品に囲まれた内部空間に位置し、第一部品と隙間を有し、前記の前記第一部品の長辺を均一に分割する若干の第一サンプリング位置を設置することは、具体的には、前記第一部品の長辺を均一にN+1分割するように、前記長辺ごとにN個の第一サンプリング位置を設置し、Nは正の整数であることを含む。前記の前記第二部品に均一に分布する若干の第二サンプリング位置を設置することは、具体的には、前記幅方向に沿って、前記第一サンプリング位置から予め設定された距離を隔てた第二部品に対応する第二サンプリング位置を設置することを含む。
【0011】
本願の実施例の技術案において、第二部品が第一部品に近接する長尺状構造であり且つ第一部品に囲まれている場合、第二サンプリング位置を設定する際に、設定された第一サンプリング位置を直接参照して設定することにより、信頼できるサンプリング結果を取得することができる。
【0012】
いくつかの実施例において、前記方法は、前記三次元画像をグレースケール画像に変換すること、及び前記第一部品の前記三次元画像における位置及び傾斜角度に基づいて、前記グレースケール画像の座標系を生成すること、を更に含む。このような設計は、画像情報に対して適切な座標系を生成することができ、画像処理システムが後続の画像処理操作を行うことに便利である。
【0013】
いくつかの実施例において、前記座標系のy軸は、前記第一部品の長辺に平行であり、前記座標系のx軸は、前記第一部品の短辺に平行であり、前記の前記長辺ごとにN個の第一サンプリング位置を設置することは、具体的に、前記第一部品の長辺を均一にN+1分割するN個の分割点を決定すること、mをN個の第一サンプリング位置のx軸座標とすること、N個の前記分割点のy軸座標をそれぞれN個の前記第一サンプリング位置のy軸座標とし、ここで、mは前記第一部品のサイズに応じて設置された値であること、を含み、前記の前記幅方向に沿って、前記第一サンプリング位置から予め設定された距離を隔てた第二部品に対応する第二サンプリング位置を設置することは、具体的に、nをN個の前記第二サンプリング位置のx軸座標とすること、前記第一サンプリング位置のy軸座標を対応する前記第二サンプリング位置のy軸座標とし、ここで、nは前記第二部品のサイズに応じて設置された値であること、を含む。
【0014】
本願の実施例の技術案において、第一部品を基に予め設定された座標系に基づいて、第一サンプリング位置及び第二サンプリング位置の座標系における位置を決定する方式を提供する。このような設置方式は、第一部品と第二部品の中で平均的に分布するサンプリング位置を迅速に決定することができる。
【0015】
いくつかの実施例において、前記の前記第一サンプルデータと前記第二サンプルデータとの第三高低差を計算することは、具体的に、各前記第一サンプリング位置と対応する第二サンプリング位置との間の、第一サンプルデータと第二サンプルデータとの第三高低差を計算すること、若干の前記第三高低差のうちの最大値を決定すること、及び前記第三高低差の最大値が予め設定された閾値を超える場合、前記第三高低差が予め設定された検出基準を満たさないと決定すること、を含む。このような設計により、各サンプリング位置の高低差がいずれも予め設定された検出基準を満たすことを確保することができ、測定干渉を良好に回避し、より確実な検出結果を提供することができる。
【0016】
第二態様において、本願はマシンビジョン検出装置を提供する。該マシンビジョン検出装置は、第一部品及び第二部品を含む測定対象部品の三次元画像を受信するための画像受信モジュールと、サンプリング条件を満たす若干のサンプリング位置を決定するためのサンプリングモジュールと、前記第一部品の三次元画像の前記サンプリング位置における第一サンプルデータ及び前記第二部品の三次元画像の前記サンプリング位置における第二サンプルデータを取得するためのデータ取得モジュールと、若干の前記第一サンプルデータ間の第一高低差、若干の前記第二サンプルデータ間の第二高低差、及び前記第一サンプルデータと前記第二サンプルデータとの第三高低差を計算するための高低差計算モジュールと、及び前記第一高低差、第二高低差又は前記第三高低差のいずれかが予め設定された検出基準を満たさない場合、前記測定対象部品が不合格であると決定するための判断モジュールと、を含む。
【0017】
本願の実施例の技術案において、測定対象部品を検出する際に、同時に3種類の異なる高低差を利用して測定対象部品が合格であるか否かを判断することにより、第一部品と第二部品の配置位置の傾斜による検出漏れを効果的に回避することができる。また、提供された三次元画像から適切なサンプリング位置のデータを選択して分析する方式により、連続サンプリングをサポートすることができ、各サンプリング位置で休止する必要がなく、検出速度を向上させる。
【0018】
いくつかの実施例において、前記サンプリングモジュールは、前記第一部品に均一に分布する若干の第一サンプリング位置を設置するための第一サンプリングユニットと、及び前記第二部品に均一に分布する若干の第二サンプリング位置を設置するための第二サンプリングユニットとを含む。このようなサンプリング位置設計は、サンプリングの信頼性がよく、検出して得られた第一高低差、第二高低差及び第三高低差をより代表的にすることができ、2つの部品の実際の状況を示すことができる。
【0019】
いくつかの実施例において、前記第一部品は、長さ方向に延びる長辺と、幅方向に延びる短辺とを含み、前記第一サンプリングユニットは、具体的に、前記第一部品の長辺を均一に分割する若干の第一サンプリング位置を設置するように構成される。
【0020】
本願の実施例の技術案において、第一部品が長尺状の形状を呈する場合、その長さが長い長辺に平均分布のサンプリング位置を設置してサンプリング結果の信頼性を確保することができる。
【0021】
いくつかの実施例において、前記第一部品は、軸線に沿って対称する一対の長辺をさらに含み、前記軸線は、前記長さ方向に平行であり、前記第二部品は、前記第一部品に囲まれた内部空間に位置し、第一部品と隙間を有し、前記第一サンプリングユニットは、具体的には、前記第一部品の長辺を均一にN+1分割するように、前記長辺ごとにN個の第一サンプリング位置を設置し、Nは正の整数であるように構成され、前記第二サンプリングユニットは、具体的には、前記幅方向に沿って、前記第一サンプリング位置から予め設定された距離を隔てた第二部品に、対応する第二サンプリング位置を設置するように構成される。
【0022】
本願の実施例の技術案において、第二部品が第一部品に近接する長尺状構造であり且つ第一部品に囲まれている場合、第二サンプリング位置を設定する際に、設定された第一サンプリング位置を直接参照して設定することにより、信頼できるサンプリング結果を取得することができる。
【0023】
いくつかの実施例において、前記三次元画像をグレースケール画像に変換し、前記第一部品の前記三次元画像における位置及び傾斜角度に基づいて、前記グレースケール画像の座標系を生成するための画像前処理モジュールをさらに含む。このような設計は、画像情報に対して適切な座標系を生成することができ、画像処理システムが後続の画像処理操作を行うことに便利である。
【0024】
いくつかの実施例において、前記座標系のy軸は、前記第一部品の長辺と平行であり、前記座標系のx軸は、前記第一部品の短辺と平行であり、前記第一サンプリングユニットは、具体的に、前記第一部品の長辺を均一にN+1分割するN個の分割点を決定し、mをN個の第一サンプリング位置のx軸座標とし、且つN個の前記分割点のy軸座標をそれぞれN個の前記第一サンプリング位置のy軸座標とし、ここで、mは前記第一部品のサイズに応じて設置された値であるように構成され、前記第二サンプリングユニットは、具体的に、nをN個の前記第二サンプリング位置のx軸座標とし、且つ前記第一サンプリング位置のy軸座標を対応する前記第二サンプリング位置のy軸座標とし、ここで、nは前記第二部品のサイズに応じて設置された値であるように構成される。
【0025】
本願の実施例の技術案において、第一部品を基に予め設定された座標系に基づいて、第一サンプリング位置及び第二サンプリング位置の座標系における位置を決定する方式を提供する。このような設置方式は、第一部品と第二部品の中で平均的に分布するサンプリング位置を迅速に決定することができる。
【0026】
いくつかの実施例において、前記高低差計算モジュールは、具体的に、各前記第一サンプリング位置と対応する第二サンプリング位置との間の、第一サンプルデータと第二サンプルデータとの第三高低差を計算し、若干の前記第三高低差のうちの最大値を決定するように構成され、前記第三高低差の最大値が予め設定された閾値を超える場合、前記第三高低差が予め設定された検出基準を満たさないと決定する。このような設計により、各サンプリング位置の高低差がいずれも予め設定された検出基準を満たすことを確保することができ、測定干渉を良好に回避し、より確実な検出結果を提供することができる。
【0027】
第三態様において、本願はマシンビジョン検出システムを提供する。該マシンビジョン検出システムは、少なくとも一部の測定対象部品の三次元画像を収集するための画像収集デバイスと、前記測定対象部品を収容するための検出ステーションと、前記画像収集デバイスと通信可能に接続され、上記したマシンビジョン検出方法を実行するための第一コントローラと、を含む。
【0028】
本願の実施例の技術案において、測定対象部品を検出する際に、同時に3種類の異なる高低差を利用して測定対象部品が合格であるか否かを判断することにより、第一部品と第二部品の配置位置の傾斜による検出漏れを効果的に回避することができる。また、連続サンプリングの方式で測定対象部品を検出することができ、各サンプリング位置で休止する必要がなく、検出速度を向上させる。
【0029】
いくつかの実施例において、マシンビジョン検出システムは、第二コントローラをさらに含み、前記第二コントローラは、目標ピッチ及び目標高度を記録する若干の配置情報を記憶し、各配置情報は、それぞれ少なくとも1つの測定対象部品に対応し、前記画像収集デバイスは、2つのラインレーザセンサと、センサブラケットと、高度調整モジュールと、ピッチ調整モジュールとを含み、2つの前記ラインレーザセンサは、前記センサブラケットの両側にそれぞれ設置され、前記高度調整モジュールは、前記センサブラケットに設置され、前記ラインレーザセンサの所在する高度を調整するように構成され、前記ピッチ調整モジュールは、前記センサブラケットに設置され、2つの前記ラインレーザセンサ間のピッチを調整するように構成され、前記第二コントローラは、2つの前記ラインレーザセンサが前記目標ピッチ及び/又は目標高度に達するように、前記高度調整モジュール及び前記ピッチ調整モジュールを制御するように構成される。
【0030】
本願の実施例の技術案において、追加の高度調整モジュール及びピッチ調整モジュールをさらに設置することにより、マシンビジョン検出システムは、異なる型番、サイズ又は外形の測定対象部品の自動検出に適応することができる。また、第二コントローラに記憶された配置情報により、操作者は、異なる測定対象部品の間で迅速に切り替えることができる。
【0031】
いくつかの実施例において、前記検出ステーションは、2つ設けられ、前記画像収集デバイスは、前記センサブラケットを駆動して2つの前記検出ステーションの間で往復移動させるための移動機構をさらに含む。このような設計により、2つの検出ステーションが1つの画像収集デバイスを共用することができ、画像収集デバイスの利用効率を向上させ、検出システムの全体コストの低減に有利である。
【0032】
第四態様において、本願は電子機器を提供し、プロセッサと、前記プロセッサに通信可能に接続されたメモリとを含み、前記メモリには、コンピュータプログラム命令が記憶され、前記コンピュータプログラム命令が前記プロセッサによって呼び出されると、前記プロセッサに上記のマシンビジョン検出方法を実行させる。このような設計は、測定対象部品を検出する際に、3つの異なる高さ差を同時に利用して測定対象部品が合格であるか否かを判断することにより、第一部品と第二部品の配置位置の傾斜による検出漏れを効果的に回避することができる。また、連続サンプリングの方式で測定対象部品を検出することができ、各サンプリング位置で休止する必要がなく、検出速度を向上させる。
【0033】
第五態様において、本願は不揮発性コンピュータ記憶媒体を提供し、前記不揮発性コンピュータ記憶媒体には、コンピュータプログラム命令が記憶され、前記コンピュータプログラム命令がプロセッサによって呼び出されると、上記のマシンビジョン検出方法が実行される。このような設計は、測定対象部品を検出する際に、3つの異なる高さ差を同時に利用して測定対象部品が合格であるか否かを判断することにより、第一部品と第二部品の配置位置の傾斜による検出漏れを効果的に回避することができる。また、連続サンプリングの方式で測定対象部品を検出することができ、各サンプリング位置で休止する必要がなく、検出速度を向上させる。
【0034】
上記の説明は、本願の技術的解決手段の概要に過ぎず、本願の技術的手段をより明確に理解するために、明細書の内容に従って実施することができ、本願の上記及び他の目的、特徴及び利点をより明確に理解しやすくなるために、本願の具体的な実施形態を以下に挙げる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
その他の様々なメリットおよび利点は、以下の好ましい実施形態の詳細な説明を読むことによって、当業者にとって明らかになる。図面は、好ましい実施形態を示すためのものに過ぎず、本願を限定するものではない。そして、すべての図面において、同様の部材には同様の符号を付している。
【0036】
図1は本願のいくつかの実施例に係るマシンビジョン検出システムの概略構図である。
【0037】
図2は本願のいくつかの実施例に係る画像収集デバイスの構造模式図である。
【0038】
図3は本願の他の実施例に係るマシンビジョン検出システムの構造模式図である。
【0039】
図4は本願のいくつかの実施例に係るマシンビジョン検出方法の方法フローチャートである。
【0040】
図5は本願のいくつかの実施例に係るサンプリング位置設定ステップの方法フローチャートである。
【0041】
図6は本願の他の実施例に係るマシンビジョン検出方法の方法フローチャートである。
【0042】
図7は本願のいくつかの実施例に係る高低差が所定の基準を満たすか否かを判断する模式図である。
【0043】
図8は本願のいくつかの実施例に係るマシンビジョンに基づくセルヘッドカバー及びセルアルミケースの検出方法の方法フローチャートである。
【0044】
図9は本願のいくつかの実施例に係る測定対象部品の模式図であり、
図8で検出されるセルヘッドカバー及びセルアルミケースを示す。
【0045】
図10は本願のいくつかの実施例に係るマシンビジョン検出装置の概略図である。
【0046】
図11は本願の他の実施例に係るマシンビジョン検出装置の概略図である。
【0047】
図12は本願のいくつかの実施例の電子機器の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、図面を参照しながら本願の技術案の実施例を詳細に説明する。以下の実施形態は、本願の技術的解決手段をより明確に説明するために使用されるので、一例だけとして用いられ、本願の保護範囲を限定するものではない。
【0049】
別途の定義がない限り、本明細書に使用される全ての技術及び科学用語は当業者に一般的に理解される意味と同じである。本明細書に使用される用語は具体的な実施例を説明するために用いられるだけであり、本願を限定するものではない。本願の明細書及び特許請求の範囲と上記図面の説明における用語「含む」及び「有する」とそれらの任意の変形は、非排他的な「含む」をカバーすることを意図する。
【0050】
本願の実施例の説明において、技術用語「第一」、「第二」等は異なる対象を区別するために用いられるだけであり、相対的な重要性を指示するか又は暗示するか、或いは指示された技術的特徴の数量、特定の順序又は主従関係を暗示的に示すと理解されるべきではない。別途に明確に限定されない限り、本願の実施例の説明において、「複数」の意味は二つ以上である。
【0051】
本明細書で言及される「実施例」は、実施例に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、本願の少なくとも1つの実施例に含まれ得ることを意味する。明細書における各位置に出現する当該フレーズは、必ずしも全てが同じ実施例を指すとは限らず、他の実施例と互いに排他的な独立又は代替の実施例でもない。当業者は、本明細書に記載の実施例が他の実施例と組み合わせてもよいことを明示的かつ暗黙的に理解する。
【0052】
本願の実施例の説明において、用語「及び/又は」は関連対象を説明する関連関係だけであり、三種類の関係が存在してもよいことを示し、例えばA及び/又はBは、Aが単独で存在し、同時にA及びBが存在し、Bが単独で存在するという三種類の状況を示す。また、本明細書における文字「/」は、一般的に前後関連対象が「又は」の関係であることを示す。
【0053】
本願の実施例の説明において、用語「複数」は二つ以上(二つを含む)を指し、同様に、「複数組」は二組以上(二組を含む)を指し、「複数枚」は二枚以上(二枚を含む)を指す。
【0054】
本願の実施例の説明において、技術用語「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」等が示す方位又は位置関係は、図面に示される方位又は位置関係に基づくものであり、本願の実施例の説明の便宜及び説明の簡略化のためのものに過ぎず、指定された装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成及び操作されなければならないことを指示又は暗示するものではないため、本願の実施例に対する制限として理解されるべきではない。
【0055】
本願の実施例の説明において、別途の明確な規定及び限定がない限り、「取り付け」、「連接」、「接続」、「固定」などの用語を広義に理解すべきであり、例えば、固定接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、又は一体であってもよく、機械的な接続であってもよく、電気的な接続であってもよく、直接接続であってもよく、中間媒体を介して間接的に接続されてもよく、二つの素子内部の連通又は二つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本願の実施例における具体的な意味を理解することができる。
【0056】
現在、リチウム電池セルの生産プロセスにおいて、セルのトップカバーとアルミケースを接続するための「トップカバーの予備溶接」と呼ばれる工程が存在する。トップカバーの予備溶接を行う工程の前に、トップカバーとアルミケースとの間に存在する高低差を検出する必要があり、これにより、この2つのワークの間の高低差が溶接ニーズを満たすことを確保する。
【0057】
典型的なマシンビジョン検出方式は、画像収集デバイスが予め設定された複数のサンプリング位置に順次定点移動して画像情報を収集して検出するように制御する。
【0058】
本出願人は、上記マシンビジョン検出方式を採用する場合、画像収集デバイスは、測定対象ワークとの間の相対移動を複数回トリガーする必要があり、全体の動作制御が複雑であり、時間がかかることに注意した。また、サンプリング位置の検出領域が小さく、測定対象ワーク自体の配置位置が正しくない場合、検出漏れが生じやすく、後続のトップカバーの予備溶接工程が失敗し、検出精度に対する要求を満たすことができない。
【0059】
上記マシンビジョン検出効率が低く、検出精度が不十分であるという問題を解決するために、出願人は研究して、収集された完全な画像情報から適切なサンプリング位置データを選択することにより、画像収集デバイスの連続サンプリングを実現し、検出効率を向上させることができることを発見した。また、トップカバーとアルミケース自体の平面度という2つの検出指標を追加する方式により、検出漏れをよく回避し、検出精度の要求を確保することができる。
【0060】
以下の実施例では、説明を容易にするために、本願の実施例の測定対象部品がトップカバーの予備溶接工程を行う前のトップカバー及びアルミケースであることを例として説明する。当然ながら、当業者であれば理解できるように、同じ原理及び概念に基づいて、本願の実施例のマシンビジョン検出システムを、類似構造の形状特徴を有する他の測定対象部品に適用して検出することもできる。
【0061】
図1を参照すると、
図1は、本願のいくつかの実施例に係るマシンビジョン検出システムの概略構造図である。このマシンビジョン検出システムは、画像収集デバイス110と、検出ステーション120と、第一コントローラ130とを含む。
【0062】
その中で、画像収集デバイス110は、測定対象部品の三次元画像信号を収集するための装置である。具体的には、任意の適切な型番及び数のラインレーザセンサを選択して使用することができ、ラインレーザセンサに適合する支持構造を有する。
【0063】
いくつかの実施例において、好ましくは、
図2に示すように、該画像収集デバイス110は、2つのラインレーザセンサ111、センサブラケット112、高度調整モジュール113及びピッチ調整モジュール114を含んでもよい。
【0064】
ここで、2つのラインレーザセンサ111は、それぞれセンサブラケット112の両側に設けられ、セルヘッドカバーとセルアルミケース両者の対称する長辺の三次元画像信号を同時に収集するために用いられる。ラインレーザセンサは、必要に応じて適切な視野及び画素精度を有することができる。
【0065】
高度調整モジュール113とピッチ調整モジュール114はいずれもセンサブラケット112に設けられる。具体的には、スクリュー、シリンダ又はギアなどを含むが、これらに限定されない任意の適切なタイプの機械構造を選択して実現することができる。
【0066】
高度調整モジュール113及びピッチ調整モジュール114により、2つのラインレーザセンサ111の高さ及びその間のピッチを何れも一定の範囲内で変動させることができ、異なる型番又はサイズのセルの検出ニーズを満たす。いくつかの実施例では、2つのレーザセンサ間のピッチL1は20-90mmの範囲内で調整することができる。ラインレーザセンサと検出対象セルとの間の距離L2(物体距離とも呼ばれる)は、60±12.5mmの範囲内で調整されてもよい。このような設計により、異なる高さ及び異なる幅の測定対象セルの使用ニーズを満たすことができる。
【0067】
検出ステーション120は、測定対象部品を収容するための空間位置である。適切な治具又は他の類似の機構から構成されてもよく、測定対象部品に適合すればよい。例えば、該検出ステーション120は、搬送ラインに配置された特定領域であってもよい。
【0068】
第一コントローラ130は、論理演算機能を有する電子計算機器であってもよく、サーバ又は産業用コンピュータなどを含むが、これらに限定されない。有線又は無線の方式で画像収集デバイスと通信接続を確立することにより、画像収集デバイスが収集して取得した三次元画像信号を受信することができる。
【0069】
操作において、検出ステーション120に位置する測定対象部品(例えば、圧着後のセルヘッドカバー及びセルアルミケース)は、モータ又は他の適切なタイプの動力装置の駆動により、設定された速度で画像収集デバイス110と相対的に移動することができる。画像収集デバイス110のラインレーザセンサは、エンコーダなどの類似のセンサ機器により、相対移動速度に適合する収集周波数に従って、測定対象部品の両側の長辺における三次元画像信号を連続的に収集して取得することができる。
【0070】
ラインレーザセンサによって収集されて取得した三次元画像信号は、第一コントローラに提供され、第一コントローラによって画像処理などの一連のマシンビジョン検出方法のステップが実行された後、検出結果が出力され、外部デバイスに提供される。これにより、不合格品の測定対象部品をタイムリーに選別して対応する処理を行うことができる。
【0071】
本願の実施例が提供する有利な態様の1つは、画像収集デバイスがサンプリングして連続的に収集する方式で測定対象部品の三次元画像信号を取得することができることである。目標位置に到着してから画像を収集するモードに比べて、起動と停止の動作頻度を効果的に減少させることができ、検出速度を大幅に向上させる。
【0072】
本願のいくつかの実施例によれば、好ましくは、
図3を参照すると、
図3は、本願の別の実施例が提供するマシンビジョン検出システムの概略構造図である。該マシンビジョン検出システムは、第二コントローラ140をさらに含み得る。
【0073】
ここで、該第二コントローラ140には、目標ピッチ及び目標高度を記録する若干の配置情報が記憶されている。該配置情報は、測定対象部品に対応するデータ情報であり、実際の製品生産状況に応じて技術者によって予め設定することができる。
【0074】
操作において、マシンビジョン検出システムに入る測定対象部品が変化した場合、技術者又は操作者は、現在検出する必要がある測定対象部品に対応する配置情報を選択して決定し、次に、第二コントローラにより、選択された配置情報に基づいて、高度調整モジュール113及びピッチ調整モジュール114を自動的に制御して、ラインレーザセンサを配置情報に記録された目標ピッチ及び目標高度に移動させ、測定対象部品に対する三次元画像信号の収集を完了する。
【0075】
なお、説明の便宜上、本願の実施例では、コントローラが実行しようとする機能の違いに応じて、それぞれ「第一コントローラ」及び「第二コントローラ」で説明する。当業者が理解できるように、第一コントローラおよび第二コントローラの説明が、コントローラの具体的な実現を限定するために用いられず、同じ電子計算機器内の異なる機能モジュールであってもよく、または異なる電子計算機器内に別々に配置された機能モジュールであってもよい。
【0076】
本願の実施例が提供する有利な態様の1つは、事前に記憶された配置情報により、操作者は、測定対象部品が変化したとき(例えば、検出される必要があるセルのサイズが変化したとき)に、マシンビジョン検出システムを簡単かつ迅速に調整して、変化した測定対象部品に適合させることができ、検出効率および互換性を効果的に改善することである。
【0077】
いくつかの実施例において、好ましくは、
図3を継続的に参照すると、該マシンビジョン検出システムは、2つの検出ステーション120および追加の移動機構150を備える。
【0078】
その中で、移動機構150は、画像収集デバイス110を駆動して異なる検出ステーション120の間で往復移動させるための動力機構である。任意の適切なタイプの動力装置を採用することができ、シリンダ、モータ又はバネを含むが、これらに限定されず、使用要求を満たすことができればよい。
【0079】
2つの異なる検出ステーション120は、任意の適切な配置形態、例えば、
図3に示す並列配置形態を採用することができる。検出ステーション120の配置形態に対応して、移動機構150は、2つの検出ステーション120の間に跨って設けられたガイドレールを含んでもよく、モータ、シリンダ又はバネなどの動力装置によって画像収集デバイス110を駆動してガイドレールに沿って往復移動させる。
【0080】
操作において、マシンビジョン検出システムは、まず左側に位置する検出ステーション120の測定対象部品の画像信号を収集することができる。その画像信号の収集が完了した後、移動機構は、画像収集デバイス110を右側に位置する検出ステーション120に移動させ、別の測定対象部品の画像信号を収集する。このとき、次の測定対象部品は、左側の検出ステーション120に入る。
【0081】
画像収集デバイス110が右側に位置する検出ステーション120の測定対象部品の画像信号の収集を完了した後、移動機構は左側の検出ステーション120の位置に戻るように再び駆動し、画像信号の収集を継続する。このとき、次の測定対象部品は、右側の検出ステーション120に入る。
【0082】
以上のステップを繰り返すことにより、画像収集デバイス120は、2つの検出ステーションの測定対象部品に対する三次元画像信号の収集作業を交互に完了することができる。
【0083】
本願の実施例が提供する有利な態様の1つは、追加の移動機構により、2つの検出ステーションが1つの画像収集デバイスを共有し、画像信号を交互に収集することができることである。これにより、画像収集デバイスの利用効率及びマシンビジョン検出システムの検出効率を向上させる。
【0084】
なお、本願の実施例において、2つの検出ステーション120を例として説明したが、当業者であれば理解できるように、実際の状況の必要に応じて、より多くの検出ステーション120を選択して設置し、移動機構に対して適応的な調整及び変更を行うことができる。
【0085】
本願のいくつかの実施例によれば、
図4は本願のいくつかの実施例のマシンビジョン検出方法である。マシンビジョン検出方法は、第一コントローラによって実行され得る。
図4を参照すると、マシンビジョン検出方法は以下のステップを含む。
【0086】
S401、第一部品と第二部品を含む測定対象部品の三次元画像を受信する。
【0087】
ここで、検出対象部品とは、検出ステーションに入って、ワークを検出するのを待つものを指す。本実施例において、測定対象部品は、第一部品と第二部品を含む。上記三次元画像は、具体的には、画像収集デバイスの撮影領域によって決定される。第一部品及び第二部品の一部のみを撮影してもよく、全ての測定対象部品を撮影して収集してもよく、検出ニーズを満たすことができればよく、ここで限定しない。
【0088】
S402、サンプリング条件を満たす若干のサンプリング位置を決定する。
【0089】
ここで、サンプリング位置は、予め設定されたサンプリング条件に基づいて選定された位置である。該サンプリング条件は、選択されたサンプリング位置が十分な代表性を有し、検出の正確性を向上させることができるように、実際のニーズに応じて技術者により設定されてもよい。サンプリング位置の数は、実際のニーズ(例えば、測定対象部品のサイズ)に応じて決定することができ、ここでは限定しない。
【0090】
S403、第一部品の三次元画像のサンプリング位置での第一サンプルデータと第二部品の三次元画像のサンプリング位置での第二サンプルデータを取得する。
【0091】
ここで、「サンプルデータ」とは、それぞれ特定のサンプリング位置にある三次元データ情報を指す。例えば、このサンプリング位置の高度情報である。本実施例において、説明の便宜上、「第一サンプルデータ」と「第二サンプルデータ」という用語を用いて、第一部品と第二部品に位置するデータ情報を区別する。後続の計算過程において、サンプルデータのみを処理することができ、収集された全ての三次元画像信号を処理する必要がない。
【0092】
S404、若干の前記第一サンプルデータ間の第一高低差及び若干の前記第二サンプルデータ間の第二高低差を計算する。
【0093】
ここで、「第一高低差」は、第一サンプルデータを計算することによって得られ、第一部品の異なる位置間での高低差を表す。それに対応して、「第二高低差」は、第二サンプルデータを計算することによって取得される。これは、第二部品の異なる位置間での高低差を示す。
【0094】
当業者が理解できるように、第一部品と第二部品の表面が平坦である場合(例えばリチウムイオン電池のアルミケース、トップカバー)、第一部品と第二部品の異なる位置での高低差は小さい範囲にあるべきである。
【0095】
S405、前記第一サンプルデータと前記第二サンプルデータの第三高低差を計算する。
【0096】
ここで、「第三高低差」は、第一サンプルデータ及び第二サンプルデータから算出され、第一部品と第二部品との高低差を示すデータである。これは、マシンビジョン検出方法における主な検出項目である。
【0097】
S406、第一高低差、第二高低差又は第三高低差のいずれかが予め設定された検出基準を満たさないか否かを判断する。そうであれば、ステップS407を実行し、そうでなければ、ステップS408を実行する。
【0098】
ここで、該予め設定された検出基準は、技術者が実際のニーズ(例えば、プロセス要求、現場生産の経験)に応じて設定することができる。いくつかの実施例において、該検出基準は、一連の判断基準又は閾値からなることができる。例えば、第一高低差と第二高低差は、第一部品と第二部品に表面傾斜の問題が存在するか否かの決定を支援するために、同じ又は異なる差異閾値を有してもよい。第三高低差には、第一部品と第二部品との間の段差が高すぎるか否かを決定するための異なる高度閾値が設けられる。
【0099】
S407、測定対象部品の不合格を決定する。
【0100】
ここで、算出された第一高低差又は第二高低差が対応する閾値を超え、検出基準を満たさない場合、通常、この時、第一部品又は第二部品に配置の不整又は傾斜の問題が存在することを示し、この時、測定対象部品の不合格を決定することができる。算出された第三高低差が対応する閾値を超え、検出基準を満たさない場合、この時の第一部品と第二部品との高低差が大きすぎ、プロセス要求を満たすことができないことを示す。これにより、不合格であると決定してもよい。
【0101】
S408、測定対象部品の合格を決定する。
【0102】
ここで、第一高低差、第二高低差及び第三高低差の3つの検出項目がいずれも予め設定された検出基準を満たすことができる場合、測定対象部品の合格を決定することができ、後続の工程に影響を与えることがない(例えば、トップカバーの予備溶接)。
【0103】
本願の実施例が提供する有利な態様の1つは、測定対象部品を検出する際に、3つの異なる高低差を同時に利用して測定対象部品が合格するか否かを判断することにより、第一部品と第二部品の配置位置の傾斜による検出漏れを効果的に回避することができることである。
【0104】
いくつかの実施例において、好ましくは、サンプリング位置を選択するステップS402は、具体的に、若干の第一部品に平均分布する第一サンプリング位置及び若干の第二部品に平均分布する第二サンプリング位置を設定することを含む。
【0105】
ここで、「平均分布」は、サンプリング位置が第一部品と第二部品に均一に分布させることを指す。具体的な配置方式は、第一部品及び第二部品の形状、寸法及び設置されたサンプリング位置の数などの実際の状況によって決定されてもよい。
【0106】
このように、平均分布に基づいて設定されたサンプリング位置は、より良好な代表性を有し、サンプルデータが第一部品及び第二部品の実際の状況をよりリアルに反映することを確保し、検出の精度を向上させることができる。
【0107】
いくつかの実施例において、好ましくは、第一部品が長さ方向に沿って延びる長辺及び幅方向に沿って延びる短辺を含む長尺状の構造(例えば、扁平状のセルアルミケース)を呈する場合、第一部品にサンプリング位置を設定するステップは、具体的に、第一部品の長辺を均等に分割する若干の第一サンプリング位置を設定することを含んでもよい。
【0108】
ここで、第一部品が軸線方向に沿って大きい長さを有する形状(例えば、長矩形又は長円柱形)を呈する場合、その長さ方向における高度情報の変化状況は主な検出対象である。第一部品の微細な傾斜は、主に長さ方向における高度情報の変化に反映する。これにより、その長さ方向に延在する長辺に沿って均一に分布する第一サンプリング位置を設置することで、サンプルデータによって第一部品の実際の状況をよりよく示すことができる。
【0109】
いくつかの実施例において、好ましくは、第一部品が軸線に沿って対称する構造を呈し(即ち、長さ方向に平行な軸線に沿って対称する一対の長辺を含む)、且つ第二部品が第一部品に囲まれた内部空間に位置し、第一部品と隙間を有する場合(例えば、セルヘッドカバー及びセルヘッドカバーの外に囲まれたセルアルミケース)、
図5に示すように、第一サンプリング位置及び第二サンプリング位置は、以下のステップによって設定されてもよい。
【0110】
S4021、各長辺にN個の第一サンプリング位置を設け、第一部品の長辺を均一にN+1分割する。
【0111】
ここで、Nは、正の整数であり、具体的には、技術者が実際のニーズに応じて設定することができ、例えば、Nを4に設定することができる。本実施例において、長辺の長さに応じてサンプリング位置を設置し、各サンプリング位置の間のピッチが等しく、長辺が均等に分割される。
【0112】
S4022、幅方向に沿って、第一サンプリング位置から所定距離を隔てた第二部品に対応する第二サンプリング位置を設置する。
【0113】
ここで、第二部品は、第一部品内に囲まれた部品であり、両者の間は、近い外形輪郭を有する。これにより、第二サンプリング位置は、第一サンプリング位置を参照して設置することができ、直接に第一サンプリング位置を起点とし、一定の距離を延伸して第二部品に到達した後、第二サンプリング位置として決定することができる。
【0114】
当該「予め設定された距離」は、第一部品と第二部品との間の隙間によって決定されてもよく、第二サンプリング位置が第二部品の所在する領域内に位置できることを確保できればよい。
【0115】
本願の実施例の有利な態様の1つは、第二サンプリング位置を設定する際に、設定された第一サンプリング位置を直接参照して設定することができることである。このようなサンプリング位置設定方式は、より確実な第三高低差の計算結果の取得に寄与する。
【0116】
いくつかの実施例において、好ましくは、
図6を参照すると、
図6は、本願の他のいくつかの実施例が提供するマシンビジョン検出方法のフローチャートである。マシンビジョン検出方法は、以下のステップを含み得る。
【0117】
S601、第一部品と第二部品を含む測定対象部品の三次元画像を受信する。
【0118】
ここで、ステップS601は、ステップS401と類似し、同様に、画像収集デバイスが測定対象部品に対して連続的に移動した後、収集して取得した三次元画像信号を受信する。
【0119】
S602、三次元画像をグレースケール画像に変換する。
【0120】
ここで、ラインレーザセンサが収集した三次元画像は、高度情報がマークされたいくつかのカラー画像である。後続の処理操作を容易にするために、適切なタイプの画素変換方式を採用して、それを対応するグレースケール画像に変換することができる。
【0121】
S603、第一部品の三次元画像における位置及び傾斜角度に基づいて、グレースケール画像の座標系を生成する。
【0122】
ここで、「座標系」とは、グレースケール画像における位置情報を示すための参考基準である。座標系の原点位置と座標軸位置を指定することにより設定することができる。実際の状況の1つ又は複数の要因の影響を受けて、測定対象部品は三次元画像において傾斜状態にある可能性がある。このような設計は、合理的に座標系を設定することにより、測定対象部品の画像における傾斜の位置状態を修正することを支援し、サンプリング位置の位置座標及び後続の高さ計算過程を簡略化する。
【0123】
いくつかの実施例において、好ましくは、ステップS603で設定された座標系のy軸は、第一部品の長辺に平行であり、座標系のx軸は、第一部品の短辺に平行である。引き続き
図6を参照すると、このような座標系の設定の場合、第一サンプリング位置及び第二サンプリング位置を設定する方法は、以下のステップを含むことができる。
【0124】
S604、第一部品の長辺を均一にN+1分割するためのN個の分割点を決定する。
【0125】
ここで、座標系において、第一部品の長辺の両端の座標位置を容易に決定することができる。これにより、長辺を均一に分割するN個の分割点に対応する位置座標が算出される。
【0126】
S605、mをN個の第一サンプリング位置のx軸座標とし、N個の前記分割点のy軸座標をそれぞれN個の第一サンプリング位置のy軸座標とする。
【0127】
ここで、mは、第一部品の寸法に応じて技術者が設定した数値である。上述したように、座標系のy軸及びx軸は、それぞれ第一部品の長辺及び短辺に平行である。これにより、同一直線上にあるN個の第一サンプリング位置のx軸座標は同じであるべきであり、技術者は、mの数値を設定することにより、第一サンプリング位置を第一部品の所在する範囲内に維持すればよい。
【0128】
第一サンプリング位置のy軸座標は分割点によって決定され、N個のサンプリング位置が第一部品の長辺に均一に分布することを確保する。
【0129】
S606、nをN個の第二サンプリング位置のx軸座標とし、第一サンプリング位置のy軸座標を対応する前記第二サンプリング位置のy軸座標とする。
【0130】
ここで、nは、第二部品の寸法に応じて技術者が設定した値である。上述したように、第二部品は、第一部品に近い外形輪郭と位置関係を有する。すなわち、座標系のy軸およびx軸も、第二部品の長辺および短辺にそれぞれ実質的に平行である。これにより、第二サンプリング位置のy軸座標は、対応する第一サンプリング位置を参照することができ、技術者は、nの値を設定することにより、第二サンプリング位置を第二部品の所在する範囲内に維持することができる。
【0131】
本願の実施例の有利な態様の1つは、第一サンプリング位置と第二サンプリング位置の座標系における位置を決定する方式を提供し、第一部品と第二部品のうち平均的に分布するサンプリング位置を迅速に決定することができることである。
【0132】
いくつかの実施例において、好ましくは、
図7を参照し、
図7は、本願の実施例が提供する第三高低差を計算するフローチャートである。第三高低差が予め設定された基準を満たすか否かを計算して判断する場合、以下のステップを採用することができる。
【0133】
S701、k番目の第一サンプリング位置と対応する第二サンプリング位置との間の、第一サンプルデータと第二サンプルデータとの第三高低差を計算する。
【0134】
ここで、kの初期値は1である。kは、第一サンプリング位置を示すための番号であり、異なる第一サンプリング位置を区別するために用いられる。例えば、N個の第一サンプリング位置が存在する場合、1-Nの数字を各第一サンプリング位置の番号に設定することができる。
【0135】
「対応する第二サンプリング位置」とは、第一サンプリング位置を参照して第二サンプリング位置を設定することを意味する。例えば、第一サンプリング位置のy軸座標と同じである第二サンプリング位置であってもよい。
【0136】
S702、kがNに等しいか否かを判断する。そうであれば、ステップS703を実行し、そうでなければ、k=k+1としてステップS701に戻る。
【0137】
ここで、kとNとの大小関係を比較することにより、全ての第一サンプリング位置がトラバースされたか否かを決定することができる。全部トラバースされていない場合、番号kに1を加算することにより、次の第一サンプリング位置と対応する第二サンプリング位置との第三高低差検出プロセスを再度行うことができる。
【0138】
S703、N個の第三高低差のうちの最大値を出力する。
【0139】
ここで、各組の第一サンプリング位置と第二サンプリング位置との間の高低差を算出した後、任意の適切な方式で、N個の第三高低差のうちの最大値を決定し、この最大値を第一部品と第二部品との間の高低差として出力することができる。
【0140】
S704、ステップS703で出力された第三高低差の最大値が予め設定された閾値を超えるか否かを判断する。そうであれば、ステップS705を実行し、そうでなければ、ステップS706を実行する。
【0141】
ここで、当該予め設定された閾値は、第一部品と第二部品との間の高低差が後続の工程の要求を満たすことを確保するために、技術者が実際の状況の必要に応じて設定することができる。
【0142】
S705、第三高低差が予め設定された検出基準を満たさないと決定する。
【0143】
ここで、高低差が大きすぎる場合、この時の第一部品と第二部品とからなる測定対象部品が不合格であることを示す。
【0144】
S706、第三高低差が予め設定された検出基準を満たすと決定する。
【0145】
ここで、全ての第一サンプリング位置のトラバース検出が完了し、いずれの位置の第三高低差も閾値を超えていない場合、この時の第一部品と第二部品の第三高低差が予め設定された検出基準を満たすと決定することができる。
【0146】
本願の実施例の有利な態様の1つは、複数の位置の第三高低差を順次にそれぞれ検出して、検出基準を満たすか否かを判断することにより、より正確な検出結果を提供することができることである。
【0147】
いくつかの実施例において、好ましくは、
図8及び
図9を参照すると、
図8は本願の実施例が提供する高低差検出方法の方法フローチャートである。
図9は本願の実施例が提供する測定対象部品が圧着工程を経た後のセルである模式図である。該高低差検出方法のステップは、以下のステップを含む。
【0148】
S801、圧着ステーションを経た個別のセルが治具とともに検出ステーションへ流れる。
【0149】
ここで、
図9を参照すると、該セルは、外部を囲み、長矩形を呈し、両辺が対称であるセルアルミケース910と、セルアルミケース内に位置し、セルアルミケースに近い外形輪郭を有するセルヘッドカバー920とを含む。セルアルミケースとセルヘッドカバーとの間には一定の隙間930が存在し、両者の間はレーザー溶接などの方式で溶接することができる。
【0150】
S802、検出対象セルが検出ステーションの開始位置に入った後、コントローラにより走査信号を画像収集デバイスに送信する。
【0151】
ここで、コントローラは、具体的には、任意の適切なタイプのセンサ(例えば、赤外線センサ)によって、セルが検出ステーションの開始位置に入るか否かを決定することができる。コントローラは、プログラマブルロジックコントローラ(Programmable Logic Controller、PLC)又は他の任意の適切なタイプの電子処理機器であってもよい。
【0152】
S803、セルは、駆動機構の駆動により設定された速度で画像収集デバイスに対して移動すると同時に、走査信号を受信した画像収集デバイスは、エンコーダの出力周波数に基づいて走査して三次元画像信号を収集する。
【0153】
ここで、検出ステーションに入るセルは、モータなどの駆動機構によって、設定された速度でラインレーザセンサに対して移動することができる。エンコーダは、測定対象セルの相対移送速度をフィードバックする部品である。これにより、ラインレーザセンサは、エンコーダの出力周波数に基づいて、セルの移動速度に適合する走査周波数で走査してセルの三次元画像信号を取得することができる。
【0154】
いくつかの実施例において、引き続き
図9を参照すると、ラインレーザセンサは、図中の破線枠940に示すような、セルアルミケース910とセルヘッドカバー920との対称する2つの長辺を覆う撮影領域を形成するように、対をなして設置されてもよい。
【0155】
S804、画像収集デバイスにより収集された三次元画像信号を受信し、三次元画像信号に対して前処理を行い、対応する二次元グレースケール画像及び座標系を形成する。
【0156】
ここで、上記前処理操作は、対応する画像ソフトウェアシステムにおいて、1つ又は複数のアルゴリズムを呼び出すことにより実行することができる。いくつかの実施例において、セルアルミケースの長辺と短辺との位置関係に基づいて座標系を確立することができ、後続の計算及び操作に便利である。
【0157】
例えば、セルアルミケースの長辺と短辺を取得してから、長辺と短辺との交点を座標系の位置決め点とし、座標系に対する長辺と短辺の回転角度を参考角度とすることにより、座標系のy軸が長辺に平行し、座標系のx軸が短辺に平行する座標系を確立することができる。
【0158】
S805、コントローラは、前処理後の二次元グレースケール画像において、セルヘッドカバーに位置する8つの第一サンプリング位置とセルアルミケースに位置する8つの第二サンプリング位置を決定する。
【0159】
ここで、本実施例において、8つのサンプリング位置を設置することを例として説明する。
図9における8つの第一サンプリング位置950は、セルアルミケースの2本の長辺に均一に分布する。対応する8つの第二サンプリング位置960は、それらと面一であり、セルヘッドカバーの所在する領域内に位置する。
【0160】
いくつかの実施例において、好ましくは、画像ソフトウェアシステムは、ステップS804で設定された座標系に基づいて、以下のような方式で
図9に示す第一サンプリング位置及び第二サンプリング位置を決定することができる。
【0161】
まず、ノギス工具などの類似の画像処理アルゴリズムにより、セルアルミケースの1本の長辺の全長を決定する。そして、全長を均一に5分割した4つの分割点の位置を決定する。最後に、予め設定されたオフセット量mを1つの長辺の4つの第一サンプリング位置のx座標とし、予め設定されたオフセット量nを対応する4つの第二サンプリング位置のx座標とし、4つの分割点のy座標を1つの長辺の4つの第一サンプリング位置と第二サンプリング位置のy座標とする。
【0162】
ここで、オフセット量m及びオフセット量nは、いずれも予め設定された数値であり、技術者は、第一サンプリング位置がセルアルミケースに位置し、第二サンプリング位置がセルヘッドカバーに位置することを保証するように、実際の測定対象セルのサイズなどの関連パラメータに基づいて決定することができる。他方にある対称な長辺に第一サンプリング位置および第二サンプリング位置を決定するプロセスは、前述のプロセスと同じであり、重複を避けるようにここで省略する。
【0163】
S806、8つの第一サンプリング位置及び第二サンプリング位置の高度値に基づいて、検出対象セルの検出結果を決定する。
【0164】
ここで、サンプリング位置の高度値は、画像ソフトウェアシステムにより関連するアルゴリズムを呼び出し、ラインレーザセンサにより提供された三次元データに基づいて計算して取得することができる。いくつかの実施例において、あるサンプリング位置の高度値は、サンプリング位置の座標点を中心として、一定の距離だけ外側に拡張して形成された1つの領域範囲内の高さ平均値であってもよい。このような方式は、サンプリング位置の高度値の正確性を向上させ、干渉を回避することに有利である。
【0165】
上記検出結果は、セルヘッドカバー、セルアルミケース自体の平面度、及び両者の間の高低差が予め設定された基準を満たすか否かを含んでもよい。いくつかの実施例において、セルトップカバー自体の平面度は、8つの第一サンプリング位置の高度値のうちの最大値と最小値との間に存在する差によって表されてもよい。セルアルミケース自体の平面度は、8つの第二サンプリング位置の高度値のうちの最大値と最小値との間の差によって表されてもよい。換言すれば、セルトップカバーとセルアルミケース自体の平面度を判定する際に、いずれか一方の長辺のサンプリング位置のうち、最も高さの高い位置と最も高さの低い位置との高低差を判定基準とする。
【0166】
他のいくつかの実施例において、両者の間の高低差が予め設定された検出基準を満たすか否かは、各組の第一サンプリング位置と第二サンプリング位置との間の高低差によって判断される。本実施例において、同じy軸座標を有する第一サンプリング位置と第二サンプリング位置を1組と称する。
【0167】
画像処理ソフトウェアシステムは、8組の高低差がいずれも予め設定された閾値を超えない場合にのみ、セルアルミケースとセルヘッドカバーとの高低差が要求を満たすと決定することができる。いずれか1組のサンプリング位置の高低差が予め設定された閾値を超えると、両者の高低差が予め設定された検出基準を通過できないことを示す。
【0168】
いくつかの実施例において、好ましくは、画像処理ソフトウェアシステムは、配列キューを作成することによって、セルアルミケースとセルヘッドカバーとの間の高低差を計算し、それが予め設定された閾値を超えるか否かを検出することができる。例えば、4つのオブジェクトh1、h2、h3、h4がそれぞれ設定される。これら4つのオブジェクトは、各組のサンプリング位置間の高低差を順次受信することができる。その後、循環トラバースしてその中の最大値をセルアルミケースとセルヘッドカバーとの間の高低差として取得し、限界を超えるか否かを判断する。
【0169】
S807、検出結果をコントローラと上位機器にアップロードし、上位機器により検出結果を製造実行システム(manufacturing execution system、MES)にフィードバックする。
【0170】
ここで、セルトップカバー、セルアルミケース自体の平面度、及びセルトップカバーとセルアルミケースとの間の高低差のうちのいずれか1つが検出基準を満たさないことを検出結果が示した場合、いずれも不合格であると決定することができる。これらの不合格な測定対象セルに対応する画像情報は、異常及び未知の画像を記憶するための特定の経路に保存されてもよく、全体の生産過程における各部門の協調及びコミュニケーションに便利である。
【0171】
いくつかの実施例において、測定対象セルに対応する画像情報において、異なる色を用いて当該位置領域の所在する高さを表示ことができる。例えば、高さを4つの異なる高さ範囲に分割することができ、異なる高さ範囲は赤緑青黄の4つの異なる色に対応する。画像情報の場合、位置領域が位置する高さに応じて対応する色で表示する。このような方式は、画像情報において測定対象部品における各部品間の高度情報を直感的に示すように了解又は把握することができる。
【0172】
S808、コントローラは、移動機構を制御して、画像検出デバイスを別の検出ステーションに移動させる。
【0173】
ここで、コントローラは、一方の検出ステーションのセルの検出が完了した後、画像検出デバイスを駆動して他方の検出ステーションに移動させ、検出を再開することができる。
【0174】
本願の実施例の有利な態様の1つは、提供された三次元画像から適切なサンプリング位置のデータを選択して分析する方式であり、連続サンプリングをサポートすることができ、各サンプリング位置で休止する必要がなく、検出速度を向上させる。また、測定対象セルを検出する際に、同時に3種類の異なる高低差を利用して測定対象部品が合格であるか否かを判断することにより、セルアルミケースとセルヘッドカバーの配置位置の傾斜による検出漏れを効果的に回避することができる。
【0175】
本願のいくつかの実施例によれば、
図10を参照し、
図10は本願の実施例のマシンビジョン検出装置である。該マシンビジョン検出装置1000は、画像受信モジュール1010、データ取得モジュール1020、サンプリングモジュール1030、高低差計算モジュール1040及び判断モジュール1050を含む。
【0176】
ここで、画像受信モジュール1010は、第一部品及び第二部品を含む測定対象部品の三次元画像を受信するために用いられる。サンプリングモジュール1020は、サンプリング条件を満たす若干のサンプリング位置を決定するために用いられる。データ取得モジュール1030は、第一部品の三次元画像のサンプリング位置における第一サンプルデータ及び第二部品の三次元画像のサンプリング位置における第二サンプルデータを取得するために用いられる。高低差計算モジュール1040は、若干の第一サンプルデータ間の第一高低差、若干の第二サンプルデータ間の第二高低差、及び第一サンプルデータと第二サンプルデータとの第三高低差を計算するために用いられる。判断モジュール1050は、第一高低差、第二高低差又は第三高低差のいずれかが予め設定された検出基準を満たさない場合、測定対象部品が不合格であると決定するために用いられる。
【0177】
操作において、高低差計算モジュール1040は、サンプリングモジュール1020が決定したサンプリング位置に基づいて、サンプリング位置における第一サンプルデータと第二サンプルデータを選択して計算し、第一高低差、第二高低差及び第三高低差を取得する。判断モジュール1050は、第一高低差、第二高低差及び第三高低差をそれぞれ対応する検出基準と比較し、検出部品が合格であるか否かの検出結果を出力する。
【0178】
本願の実施例の有利な態様の1つは、測定対象部品を検出する際に、同時に3つの異なる高低差を利用して測定対象部品が合格であるか否かを判断することにより、第一部品と第二部品の配置位置の傾斜による検出漏れを効果的に回避できることである。また、提供された三次元画像から適切なサンプリング位置のデータを選択して分析する方式により、連続サンプリングをサポートすることができ、各サンプリング位置で休止する必要がなく、検出速度を向上させる。
【0179】
本願のいくつかの実施例によれば、好ましくは、
図11を参照すると、サンプリングモジュール1030は、具体的には、第一サンプリングユニット1031および第二サンプリングユニット1032を含み得る。
【0180】
ここで、第一サンプリングユニット1031は、第一部品に均一に分布する若干の第一サンプリング位置を設定するために用いられる。第二サンプリングユニット1032は、第二部品に均一に分布する若干の第二サンプリング位置を設定するために用いられる。このような均一に分布するようにサンプリング位置を設定する方式は、サンプリングデータの信頼性を確保することができ、検出して得られた第一高低差、第二高低差及び第三高低差をより代表的にすることができる。
【0181】
本願のいくつかの実施例によれば、好ましくは、第一部品が扁平な長尺形状を呈し、長さ方向に沿って延在する長辺及び幅方向に沿って延在する短辺を含む場合、該第一サンプリングユニット1031は、具体的には、前記第一部品の長辺を均一に分割する若干の第一サンプリング位置を設置するために用いられる。このようにすれば、第一部品が長尺な形状を呈する場合に、その長さが大きい長辺において均一に分布するサンプリング位置を設けてサンプリング結果の信頼性を確保することができる。
【0182】
本願のいくつかの実施例によれば、好ましくは、第一部品が長さ方向に平行な軸線に沿って対称する一対の長辺をさらに含み、第二部品が第一部品に囲まれた内部空間に位置し、第一部品と隙間が存在する場合、第一サンプリングユニット1031は、具体的には、前記第一部品の長辺を均一にN+1分割し、Nが正の整数であるように、各前記長辺にN個の第一サンプリング位置を設置するために用いらえれ。第二サンプリングユニット1032は、具体的には、幅方向に沿って、第一サンプリング位置から予め設定された距離を隔てた第二部品に対応する第二サンプリング位置を設定するために用いられる。このような設計は、第二部品が第一部品に近い外形輪郭を有し、第一部品に囲まれる場合、より正確な第三高低差を得ることに寄与することができる。
【0183】
本願のいくつかの実施例によれば、好ましくは、引き続き
図11を参照すると、該マシンビジョン検出装置は、画像前処理モジュール1060をさらに含む。
【0184】
ここで、画像前処理モジュール1060は、三次元画像をグレースケール画像に変換するために用いられ、そして第一部品の三次元画像における位置及び傾斜角度に基づいて、グレースケール画像の座標系を生成する。このような設計は、画像情報に対して適切な座標系を生成し、第一部品の傾斜位置を補正することにより、後続の画像処理操作に便利を提供することができる。
【0185】
本願のいくつかの実施例によれば、好ましくは、画像前処理モジュール1060によって設定された座標系のy軸が第一部品の長辺に平行であり、座標系のx軸が第一部品の短辺に平行である場合、第一サンプリングユニット1031は、具体的に、第一部品の長辺を均一にN+1分割するためのN個の分割点を決定し、mをN個の第一サンプリング位置のx軸座標とし、N個の分割点のy軸座標をそれぞれN個の第一サンプリング位置のy軸座標とするために用いられる。第二サンプリングユニット1032は、具体的に、nをN個の第二サンプリング位置のx軸座標とし、第一サンプリング位置のy軸座標を対応する第二サンプリング位置のy軸座標とするために用いられる。
【0186】
ここで、mは第一部品のサイズに基づいて設定された値であり、nは第二部品のサイズに基づいて設定された値であり、第一サンプリング位置が第一部品の所在する領域に位置し、第二サンプリング位置が第二部品の所在する領域に位置することを確保するために用いられる。このような設置方式は、第一部品と第二部品の中で平均的に分布するサンプリング位置を迅速に決定することができる。
【0187】
本願のいくつかの実施例によれば、好ましくは、高低差計算モジュール1040は、第三高低差を計算する際に、具体的に、各第一サンプリング位置と対応する第二サンプリング位置との間の、第一サンプルデータと第二サンプルデータとの第三高低差を計算するために用いられる。判断モジュール1050は、具体的に、いずれか1つの第三高低差が予め設定された閾値を超える場合、第三高低差が予め設定された検出基準を満たさないと決定するために用いられる。
【0188】
このような設計において、各対応するサンプリング位置の高低差を予め設定された検出基準と順次比較することにより、測定干渉をよく回避し、より確実な検出結果を提供することができる。
【0189】
なお、本願の実施例において、実行しようとする方法ステップに応じてマシンビジョン検出装置の機能モジュールを分割する。いくつかの実施例において、実際の状況の必要に応じて、本願の実施例におけるマシンビジョン検出装置における1つ又は複数の機能モジュール(例えば、画像受信モジュール、データ取得モジュール、サンプリングモジュール、高低差計算モジュール及び判断モジュール)をより多くの機能モジュールに分割して、対応する方法ステップを実行することができる。他のいくつかの実施例において、本願の実施例のバッテリー交換装置における1つ又は複数の機能モジュールをより少ない機能モジュールに統合して、対応する方法ステップを実行してもよい。
【0190】
本願のいくつかの実施例によれば、
図12を参照すると、
図12は本願の実施例が提供する電子機器の構造模式図である。該電子機器は、第一コントローラ、第二コントローラ、又は上記画像ソフトウェアシステムを実行するための他の任意の適切なタイプの電子計算プラットフォームであってもよく、ここではその具体的な実現を限定しない。
【0191】
図12に示すように、該電子機器は、プロセッサ1210、通信インターフェース1220、メモリ1230及び通信バス1240を含んでもよい。
【0192】
ここで、プロセッサ1210、通信インタフェース1220、およびメモリ1230は、通信バス1240により相互間の通信を完了する。通信インターフェース1220は、他の装置との通信接続(例えば、画像収集デバイス)に用いられる。プロセッサ1210は、プログラム1250を呼び出して、前述の実施例におけるマシンビジョン検出方法の1つまたは複数のステップを実行し、または前述の実施例におけるマシンビジョン検出装置の1つまたは複数の機能モジュールを実装するように構成される。具体的には、プログラム1250は、プログラムコードまたはコンピュータ操作命令を含み得る。
【0193】
本実施例において、使用されるハードウェアのタイプに応じて、プロセッサ1210は、中央処理装置、他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ又は他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネントなどであってもよい。
【0194】
メモリ1230は、プログラム1250を記憶するように構成される。メモリ1230は、高速RAMメモリを含んでもよく、少なくとも1つの磁気ディスクメモリなどの不揮発性メモリをさらに含んでもよい。
【0195】
本願の実施例は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。該コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であってもよい。このコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶している。
【0196】
ここで、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上記実施例におけるマシンビジョン検出方法の1つ又は複数の方法ステップが実現され、又は上記実施例におけるマシンビジョン検出装置の1つ又は複数の機能モジュールが実現される。完全なコンピュータプログラム製品は、本願の実施例に開示されたコンピュータプログラムを含む1つ又は複数のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体(磁気ディスクメモリ、CD-ROM、光学メモリなどを含むが、これらに限定されない)に具現化される。
【0197】
最後に説明すべきなのは、以上の各実施例は本願の技術案を説明するためのものに過ぎず、それを制限するものではなく、前記各実施例を参照して本願を詳細に説明したが、当業者が理解できるように、依然として前記各実施例に記載された技術案を修正し、又はその中の一部又は全部の技術的特徴に対して同等置換を行うことができ、これらの修正又は置換は、対応する技術案の本質を本願の各実施例の技術案の範囲から逸脱させるものではなく、いずれも本願の特許請求の範囲及び明細書の範囲に含まれるべきである。特に、各実施例に記載された各技術的特徴は、構造的な矛盾がない限り、任意に組み合わせることができる。本願は、本明細書に開示された特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に含まれるすべての技術案を含む。
【国際調査報告】