(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】ニューラルネットワークを使用した3Dプリンティングにおける引き出し移動の制御
(51)【国際特許分類】
B29C 64/393 20170101AFI20240628BHJP
B29C 64/129 20170101ALI20240628BHJP
【FI】
B29C64/393
B29C64/129
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501658
(86)(22)【出願日】2022-07-12
(85)【翻訳文提出日】2024-02-19
(86)【国際出願番号】 EP2022069383
(87)【国際公開番号】W WO2023285421
(87)【国際公開日】2023-01-19
(32)【優先日】2021-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515304558
【氏名又は名称】デンツプライ・シロナ・インコーポレイテッド
(71)【出願人】
【識別番号】519410367
【氏名又は名称】シロナ・デンタル・システムズ・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュタール、クリスティアン
【テーマコード(参考)】
4F213
【Fターム(参考)】
4F213AA44
4F213AP01
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL06
4F213WL12
4F213WL56
4F213WL85
4F213WL96
(57)【要約】
本発明は、固体部品を製作するための液体光反応性樹脂(1.3)を受容するための少なくとも部分的に透明な底部(1.2)を有するバット(1.1)と、部品を保持し、層ごとにバット(1.1)から引き離すための構築プラットフォーム(1.8)と、層幾何学形状を透明な底部(1.2)上に投影するためのプロジェクタ(1.4)と、構築プラットフォーム(1.8)のトレイ(1.1)内での少なくとも下方及び上方移動のための搬送装置(1.5)と、プロジェクタ(1.4)及び搬送装置(1.5)を制御するための制御デバイスと、を備える3Dプリンタ(1)に関し、制御デバイスが、ニューラルネットワークを用いて、3Dプリンタ内の構築プラットフォームの引き離し移動を最適にフィードフォワード制御することを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体部品を製作するための液体光反応性樹脂(1.3)を受容するための少なくとも部分的に透明な底部(1.2)を有するバット(1.1)と、
前記固体部品を前記バット(1.1)から層ごとに引き離すための構築プラットフォーム(1.8)と、
層幾何学形状を前記透明な底部(1.2)上に投影するためのプロジェクタ(1.4)と、
前記構築プラットフォーム(1.8)を前記バット(1.1)内で少なくとも下方及び上方に移動させるための搬送装置(1.5)と、
前記プロジェクタ(1.4)及び前記搬送装置(1.5)を制御するための制御デバイスと、
を備える3Dプリンタ(1)であって、
前記制御デバイスが、ニューラルネットワークを用いて、前記3Dプリンタ内の前記構築プラットフォームの引き離し移動を最適にフィードフォワード制御することを特徴とする、3Dプリンタ(1)。
【請求項2】
前記ニューラルネットワークが、
(i)材料としての前記液体光反応性樹脂(1.3)の特性、
(ii)それぞれの露光層(1.7)において固化される領域、
(iii)固化されることになる領域に導入されるエネルギー分布、
という特徴値のうちの少なくとも1つによって前記固体部品の接着度を決定し、
前記制御デバイスが、決定された前記接着度に基づいて、前記ニューラルネットワークを用いて前記3Dプリンタ内の前記構築プラットフォームの前記引き離し移動をフィードフォワード制御することを特徴とする、請求項1に記載の3Dプリンタ(1)。
【請求項3】
前記ニューラルネットワークが、前記接着度に応じた力プロファイルを計算し、前記力プロファイルの力が、動いたストローク及び/又は時間の関数として指定されており、前記制御デバイスが、計算された前記力プロファイルに基づいて、前記ニューラルネットワークを用いて前記3Dプリンタにおける前記構築プラットフォームの引き離し移動を更にフィードフォワード制御することを特徴とする、請求項2に記載の3Dプリンタ(1)。
【請求項4】
前記ニューラルネットワークが、前記構築プラットフォーム(1.2)の垂直移動軸における移動に加えて、水平移動軸における移動も考慮に入れることを特徴とする、請求項2又は3に記載の3Dプリンタ(1)。
【請求項5】
現在使用されている液体光反応性樹脂(1.3)の性質又はタイプについての情報を入力するためのユーザインターフェースを備えることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の3Dプリンタ(1)。
【請求項6】
前記ニューラルネットワークが、部品の取り外しの時間及び取り外し中にその層に生じる力を記述するデータとともに、(i)材料としての前記液体光反応性樹脂(1.3)の特性、(ii)それぞれの露光層(1.7)において固化される領域、及び(iii)固化されることになる領域に導入されるエネルギー分布、という特徴値のうちの少なくとも1つを用いて訓練されており、これは、前記ニューラルネットワークが、この材料で生じる力及び取り外し時間を予測することを可能にするために行われ、このことにより、前記ニューラルネットワークの出力を、前記引き離し移動を最適化するために使用することができることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の3Dプリンタ(1)。
【請求項7】
前記3Dプリンタ(1)が、前記固体部品の取り外しの時間及び取り外し中に生じる力を検出するための力測定デバイスを有し、検出されたデータが、(i)材料としての前記液体光反応性樹脂(1.3)の特性、(ii)それぞれの露光層(1.7)において固化される領域、(iii)固化されることになる領域内に導入されるエネルギー分布、という特徴値のうちの少なくとも1つと組み合わされ、前記ニューラルネットワークを訓練するために前記力測定デバイスによって利用可能にされ、前記ニューラルネットワークが、更にこれらのデータに基づいて自身を訓練するか又は訓練されることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の3Dプリンタ(1)。
【請求項8】
3Dプリンタ(1)を制御するためのニューラルネットワークであって、前記3Dプリンタ(1)が、
固体部品を製作するための液体光反応性樹脂(1.3)を受容するための少なくとも部分的に透明な底部(1.2)を有するバット(1.1)と、
前記固体部品を保持し、層ごとに前記バット(1.1)から引き離すための構築プラットフォーム(1.8)と、
層幾何学形状を前記透明な底部(1.2)上に投影するためのプロジェクタ(1.4)と、
前記構築プラットフォーム(1.8)を前記バット(1.1)内で下方及び上方に少なくとも移動させるための搬送装置(1.5)と、
前記プロジェクタ(1.4)及び前記搬送装置(1.5)を制御するための制御デバイスと、
を備えるニューラルネットワークにおいて、
前記ニューラルネットワークを用いて、前記制御デバイスを介して、3Dプリンティングにおける前記構築プラットフォームの引き離し移動が最適にフィードフォワード制御されることを特徴とする、ニューラルネットワーク。
【請求項9】
前記ニューラルネットワークが、(i)材料としての前記液体光反応性樹脂(1.3)の特性、(ii)それぞれの露光層(1.7)において固化される領域、及び(iii)固化されることになる領域内に導入されるエネルギー分布、という特徴値のうちの少なくとも1つによって、前記固体部品の前記透明な底部(1.2)への接着度を決定し、前記ニューラルネットワークを用いて、前記制御デバイスを介して、前記3Dプリンタ内の前記構築プラットフォームの前記引き離し移動が、前記決定された接着度に基づいてフィードフォワード制御されることを特徴とする、請求項8に記載のニューラルネットワーク。
【請求項10】
前記ニューラルネットワークが、前記接着度に応じた力プロファイルを計算し、前記力プロファイルの力が、動いたストローク及び/又は時間の関数として指定されており、前記ニューラルネットワークを用いて、前記制御デバイスを介して、前記3Dプリンティングにおける前記構築プラットフォームの前記引き離し移動が、計算された前記力プロファイルに基づいてフィードフォワード制御されることを特徴とする、請求項9に記載のニューラルネットワーク。
【請求項11】
前記ニューラルネットワークが、前記構築プラットフォーム(1.2)の垂直移動軸における移動に加えて、水平移動軸における移動も考慮に入れることを特徴とする、請求項9又は10に記載のニューラルネットワーク。
【請求項12】
前記3Dプリンタ(1)が、現在使用されている液体光反応性樹脂(1.3)の性質又はタイプについての情報を入力するためのユーザインターフェースを備え、前記ニューラルネットワークが、この入力を考慮に入れることを特徴とする、請求項8~11のいずれか一項に記載のニューラルネットワーク。
【請求項13】
前記3Dプリンタ(1)が、前記固体部品の取り外しの時間及び取り外し中にその層で生じる力を検出するための力測定デバイスを有し、検出されたデータが、(i)材料としての前記液体光反応性樹脂(1.3)の特性、(ii)それぞれの露光層(1.7)において固化される領域、(iii)固化されることになる領域内に導入されるエネルギー分布、という特徴値のうちの少なくとも1つと組み合わされ、前記ニューラルネットワークを訓練するために前記力測定デバイスによって利用可能にされ、前記ニューラルネットワークが、これらのデータに基づいて訓練されることを特徴とする、請求項8~12のいずれか一項に記載のニューラルネットワーク。
【請求項14】
前記ニューラルネットワークが、ハードウェア又はソフトウェアによって実装され、前記ソフトウェアがコンピュータ可読コードを備え、前記コンピュータ可読コードが、コンピュータベースの3Dプリンタ(1)上で実行されると、前記コンピュータベースの3Dプリンタ(1)に、前記制御デバイスを適宜フィードフォワード制御させることを特徴とする、請求項8~13のいずれか一項に記載のニューラルネットワーク。
【請求項15】
請求項14に記載のニューラルネットワークのハードウェア又はソフトウェアを、デバイス又は記憶媒体がそれぞれ備えることを特徴とする、デバイス又は記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権出願EP21184958.3の内容全体が、PCTの規定に基づき、参照により本国際出願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、付加製造プロセス、特に3Dプリンティングプロセス、及び3Dプリンタに関する。
【背景技術】
【0003】
3Dプリンティングでは、SLA又はDLPなどの特定のプロセスは、光反応性樹脂を層ごとに硬化させることによって部品を作り出す。これらプロセスの一般的な変形例では、露光は、下から透明な底部を通してバット内へと行われる。固化した層は、通常、露光後に底部から機械的に分離されなければならない。このプロセス中に生じる力は、とりわけ、引き離し移動の正確な設定(方向、速度など)に依存する。一方では、部品への損傷を避けるために、これらの力を可能な限り低く保たなければならず、他方では、あまりにも慎重な取り外しは、不必要に遅いプリンティングを意味する。部品が取り外される時間を検出できない場合、取り外しを確実にするために不必要な動きが常に必要となり、これはプロセスを更に遅くする。
【0004】
単に引き離し移動のフィードフォワード制御に基づく既知のシステムでは、経験値に基づく保守的な引き離し移動を選択せざるを得ない。基礎となるモデルの複雑さに依存して、引き離し移動は、多かれ少なかれ不必要に遅い。引き離し移動が能動的に制御される(すなわち、現在の力信号が引き離し速度を決定し、部品の取り外しの時間を検出する)システムでは、最適な引き離し高さ及び設定された力の最大値についてのほぼ最大の速度が常に実行され得る。しかしながら、引き離し移動の能動制御のために、センサシステムと、センサデータを使用する機械内の対応する制御ユニットとが必要になる。
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、最適化された剥離プロセスを計算することができる3Dプリンティングシステムを提供することであり、3Dプリンティングシステムは、3Dプリンタがセンサシステム及び能動制御に好適な制御ユニットを有する必要なしに、部品を保護しながら、例えばプリント時間を最適化するように引き離し運動をフィードフォワード制御するために使用され得る。
【0006】
この目的は、請求項1に記載の3Dプリンタ、及び請求項8に記載のニューラルネットワークによって達成される。従属請求項の主題は、更なる展開形態及び好ましい実施形態に関連する。
【0007】
本発明に係る3Dプリンタは、固体部品を製作するための液体光反応性樹脂を受容するための少なくとも部分的に透明な底部を有するバットと、部品を保持し、バットから層ごとに引き離すための構築プラットフォームと、層幾何学形状を透明な底部上に投影するためのプロジェクタと、構築プラットフォームのバット内での少なくとも下方及び上方移動のための搬送装置と、プロジェクタ及び搬送装置を制御するための制御デバイスと、を備え、3Dプリンタ内の構築プラットフォームの引き離し移動の制御が、現在の製作プロセスからの引き離し移動の感覚(力)測定データを使用することなしに、ニューラルネットワークによって決定された最適化されたフィードフォワード制御データを用いて行われる。
【0008】
本発明に係るニューラルネットワークは、3Dプリンタを制御するためのデータを生成するために使用される。ニューラルネットワークは、ハードウェア及び/又はソフトウェアによって実装され得る。ニューラルネットワークは、3Dプリンタと一体化されて提供され得る。代替として、ニューラルネットワークは、3Dプリンタの外部のシステムに別個に提供されていてもよい。3Dプリンタは、ローカルに、又はネットワークを介してニューラルネットワークに接続され得る。
【0009】
本発明の主な有利な特徴は、本発明に係るニューラルネットワークが、一方では、能動制御に代わるものであり、他方では、引き離し移動の能動制御のために必要なセンサ及び制御構成要素が、本発明が適用される3Dプリンティングシステムに設けられたり設置されたりしなくてもよいという、能動制御を超える利点を提供することである。本発明に係る引き離し移動の最適化は、「所与の最大の力での最大速度」に加えて、所与の最大移動時間での最小の力などの、更なる最適化モードを含む。
【0010】
ニューラルネットワークは、好ましくは、液体光反応性樹脂の特性、及び/又はそれぞれの露光層において固化される領域、及び/又は固化されることになる領域に導入されるエネルギー分布、に基づいて部品の接着度を計算し、それに応じて3Dプリンティングにおける構築プラットフォームの引き離し移動をフィードフォワード制御することができる。
【0011】
ニューラルネットワークは、好ましくは、接着度についての力プロファイルを計算することができ、ここで力は、動いたストローク及び/又は時間の関数として指定されており、それに応じて3Dプリンティングにおける構築プラットフォームの引き離し移動をフィードフォワード制御することができる。
【0012】
ニューラルネットワークは、好ましくは、例えば接着度又は力プロファイルについて、追加の運動軸(3Dプリンタ内の構築プラットフォームの水平移動)などの更なる自由度を考慮に入れることができる。これにより、引き離し方向を最適化することができる。
【0013】
別の好ましい実施形態では、部品の部分ではない構築プラットフォーム上の補助構造体が、最適な引き離し移動及び引き離し方向に関して決定されてもよい。
【0014】
別の好ましい実施形態では、部品の層は、剥離力及び引き離し移動の最適制御のために複数の露光に分割される。
【0015】
ニューラルネットワークは、部品の取り外しの時間及び取り外し中にその層に生じる(最大)力を含むデータ、並びに、
- 液体光反応性樹脂の特性、
- それぞれの露光層において固化(硬化)される領域、
- 固化(硬化)されることになる領域内に導入されるエネルギー分布、
という特徴のうちの少なくとも1つを用いて訓練され、
これは、この光反応性樹脂で引き起こされる力及び取り外し時間を予測するようにニューラルネットワークを訓練するために行われ、これにより、ニューラルネットワークの出力を、構築プラットフォームの引き離し移動を最適化するために使用することができる。異なる最適化基準(上記参照)が使用され得る。
【0016】
ニューラルネットワークは、力センサを使用して力測定を行うことができる3Dプリンタ(「ラボ機(laboratory machine)」)を用いて事前に訓練され得る。1つ又は複数の力センサが、搬送装置内に及び/又は構築プラットフォーム上に置かれて、例えば、引き離し移動中に、そこに作用する水平力及び/又は垂直力が測定され得る。
【0017】
訓練されたニューラルネットワークは、力センサなどの力測定デバイスを必ずしもを有していない3Dプリンタ(「現場機(field machine)」)を制御するために使用され得る。とりわけ、訓練データが顧客によって収集され得るように、現場機にも力測定デバイスが装備されてもよい。訓練データは、ニューラルネットワークを訓練するためにクラウドを介して利用可能にされ得る。3Dプリントジョブを安全にするために、現場機でも力測定デバイスが任意選択で使用され得る。
【0018】
本発明の有利な効果は、ニューラルネットワークが、特定の3Dプリンタ及び/又は特定の3Dプリントジョブのための最適な引き離し移動について訓練され得ることである。したがって、3Dプリンタ及び特定の3Dプリントジョブの動作は、速度及び/又は安全性に関して最適に行われ得る。
【0019】
以下の説明において、本発明について図面を参照して例示的な実施形態を用いて詳述する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の1つの実施形態に係る3Dプリンタの概略部分図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図面に示される参照番号は、例示的な実施形態の下記の説明で参照される、以下に挙げる要素を示す。
1…3Dプリンタ
1.1…バット
1.2…透明な底部
1.3…光反応性樹脂
1.4…プロジェクタ
1.5…搬送装置
1.6…箔
1.7…層
1.8…構築プラットフォーム
【0022】
図示の
図1に示すように、3Dプリンタ(1)は、固体部品を製作するための液体光反応性樹脂(1.3)を受容するための少なくとも部分的に透明な底部(1.2)を有するバット(1.1)と、部品を保持し、層ごとにバット(1.1)から引き離すための構築プラットフォーム(1.8)と、層幾何学形状を透明な底部(1.2)上に投影するためのプロジェクタ(1.4)と、構築プラットフォーム(1.8)をバット(1.1)内で少なくとも下方及び上方に移動させるための搬送装置(1.5)と、プロジェクタ(1.4)及び搬送装置(1.5)を制御するための制御デバイスと、を備える。3Dプリンタ内の構築プラットフォームの引き離し移動は、ニューラルネットワーク(図示せず)を使用することによって制御デバイスによって最適にフィードフォワード制御される。
【0023】
好ましい実施形態では、ニューラルネットワークは、(i)液体光反応性樹脂(1.3)の特性、(ii)それぞれの露光層(1.7)において固化される領域、(iii)固化されることになる領域に導入されるエネルギー分布、という特徴のうちの少なくとも1つによって部品の接着度を決定する。3Dプリンティングにおける構築プラットフォームの引き離し運動は、決定された接着度に基づいてニューラルネットワークを使用して制御デバイスによってフィードフォワード制御される。(i)~(ii)の情報を使用することによって、使用される材料及びプリントプロセスの現在のステップに応じて、引き離し移動を効果的に行うことができる。3Dプリンタによって使用される液体光反応性樹脂(1.3)の性質(組成)又はタイプは、検索可能な方法でメモリに既に記憶されていてよい。異なる光反応性樹脂(1.3)の使用も考えられるので、ニューラルネットワークが現在使用されている材料を考慮に入れることができるように、現在使用されている液体光反応性樹脂(1.3)の性質又はタイプについての情報も、好ましくは、ユーザによってユーザインターフェース(図示せず)を介して入力され得る。ユーザインターフェースは、好ましくは、3Dプリンタ(1)上に位置する。代替として、ニューラルネットワーク及び/又は3Dプリンタと通信する別個のデバイス(例えば、コンピュータ、タブレットなど)に存在していてもよい。
【0024】
更に好ましい実施形態では、ニューラルネットワークは、接着度に応じた力プロファイルを計算する。力は、動いたストローク及び/又はそれぞれの時間の関数として指定される。3Dプリンティングにおける構築プラットフォームの引き離し移動は、更に、計算された力プロファイルに基づいて、ニューラルネットワークを用いて制御デバイスによってフィードフォワード制御される。力プロファイルを使用することによって、引き離し移動を効果的に行うことができる。
【0025】
搬送装置(1.5)は、構築プラットフォーム(1.2)のバット(1.1)内での下方及び上方移動のための少なくとも1つの垂直移動軸を有する。更に好ましい実施形態では、搬送装置(1.5)は、好ましくは、構築プラットフォーム(1.2)のバット(1.3)内での横方向移動のための水平移動軸も有する。運動軸の各々は、別個のモータと、構築プラットフォーム(1.3)に結合されたねじ付きロッドとを備える。構築プラットフォーム(1.2)の垂直運動軸における移動に加えて、ニューラルネットワークは、水平運動軸における移動も考慮する。
【0026】
[訓練データ及びニューラルネットワークの訓練]
訓練データは、部品の取り外しの時間及びそのような取り外し中にその層に生じる力を記録するための力測定デバイスを更に有する3Dプリンタ(ラボ機)を用いて生成される。取得されたデータは、(i)液体光反応性樹脂(1.3)の特性、(ii)それぞれの露光層(1.7)において固化される領域、(iii)固化されることになる領域に導入されるエネルギー分布、という特徴のうちの少なくとも1つと組み合わされ、ニューラルネットワークを訓練するために利用可能にされる。ニューラルネットワークは、このデータを使用して訓練される。訓練は、好ましくは、ラボ機と接続して行われる。
【0027】
[ニューラルネットワークの使用]
訓練されたニューラルネットワークの出力は、力測定デバイス又は任意の同等の手段を有していない3Dプリンタ(1)(現場機)を制御するために使用され得る。ニューラルネットワークは、上記ラボ機からの感覚データを用いて事前に訓練され得る。現場機にも、安全上の理由から、生じている力を測定し、及び/又は訓練データも収集する力測定デバイスが任意選択で装備され得る。代替の好ましい実施形態では、ニューラルネットワークは、ハードウェア及び/又はソフトウェアとして実装される。ソフトウェアは、コンピュータベースの3Dプリンタによって実行され得るコンピュータ可読コードを特徴にしている。コンピューティングユニットは、3Dプリンタ内に一体化されていてもよいし、又は3Dプリンタに接続可能な別個のコンピュータとして提供されてもよい。ソフトウェアは、3Dプリンタと連結している記憶媒体内に提供され得る。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体部品を製作するための液体光反応性樹脂(1.3)を受容するための少なくとも部分的に透明な底部(1.2)を有するバット(1.1)と、
前記固体部品を前記バット(1.1)から層ごとに引き離すための構築プラットフォーム(1.8)と、
層幾何学形状を前記透明な底部(1.2)上に投影するためのプロジェクタ(1.4)と、
前記構築プラットフォーム(1.8)を前記バット(1.1)内で少なくとも下方及び上方に移動させるための搬送装置(1.5)と、
前記プロジェクタ(1.4)及び前記搬送装置(1.5)を制御するための制御デバイスと、
を備える3Dプリンタ(1)であって、
前記制御デバイスが、ニューラルネットワークを用いて、前記3Dプリンタ内の前記構築プラットフォームの引き離し移動を最適にフィードフォワード制御することを特徴とする、3Dプリンタ(1)。
【請求項2】
前記ニューラルネットワークが、
(i)材料としての前記液体光反応性樹脂(1.3)の特性、
(ii)それぞれの露光層(1.7)において固化される領域、
(iii)固化されることになる領域に導入されるエネルギー分布、
という特徴値のうちの少なくとも1つによって前記固体部品の接着度を決定し、
前記制御デバイスが、決定された前記接着度に基づいて、前記ニューラルネットワークを用いて前記3Dプリンタ内の前記構築プラットフォームの前記引き離し移動をフィードフォワード制御することを特徴とする、請求項1に記載の3Dプリンタ(1)。
【請求項3】
前記ニューラルネットワークが、前記接着度に応じた力プロファイルを計算し、前記力プロファイルの力が、動いたストローク及び/又は時間の関数として指定されており、前記制御デバイスが、計算された前記力プロファイルに基づいて、前記ニューラルネットワークを用いて前記3Dプリンタにおける前記構築プラットフォームの引き離し移動を更にフィードフォワード制御することを特徴とする、請求項2に記載の3Dプリンタ(1)。
【請求項4】
前記ニューラルネットワークが、前記構築プラットフォーム(1.2)の垂直移動軸における移動に加えて、水平移動軸における移動も考慮に入れることを特徴とする、請求項2又は3に記載の3Dプリンタ(1)。
【請求項5】
現在使用されている液体光反応性樹脂(1.3)の性質又はタイプについての情報を入力するためのユーザインターフェースを備えることを特徴とする、請求項1
又は2に記載の3Dプリンタ(1)。
【請求項6】
前記ニューラルネットワークが、部品の取り外しの時間及び取り外し中にその層に生じる力を記述するデータとともに、(i)材料としての前記液体光反応性樹脂(1.3)の特性、(ii)それぞれの露光層(1.7)において固化される領域、及び(iii)固化されることになる領域に導入されるエネルギー分布、という特徴値のうちの少なくとも1つを用いて訓練されており、これは、前記ニューラルネットワークが、この材料で生じる力及び取り外し時間を予測することを可能にするために行われ、このことにより、前記ニューラルネットワークの出力を、前記引き離し移動を最適化するために使用することができることを特徴とする、請求項1
又は2に記載の3Dプリンタ(1)。
【請求項7】
前記3Dプリンタ(1)が、前記固体部品の取り外しの時間及び取り外し中に生じる力を検出するための力測定デバイスを有し、検出されたデータが、(i)材料としての前記液体光反応性樹脂(1.3)の特性、(ii)それぞれの露光層(1.7)において固化される領域、(iii)固化されることになる領域内に導入されるエネルギー分布、という特徴値のうちの少なくとも1つと組み合わされ、前記ニューラルネットワークを訓練するために前記力測定デバイスによって利用可能にされ、前記ニューラルネットワークが、更にこれらのデータに基づいて自身を訓練するか又は訓練されることを特徴とする、請求項1
又は2に記載の3Dプリンタ(1)。
【請求項8】
3Dプリンタ(1)を制御するためのニューラルネットワークであって、前記3Dプリンタ(1)が、
固体部品を製作するための液体光反応性樹脂(1.3)を受容するための少なくとも部分的に透明な底部(1.2)を有するバット(1.1)と、
前記固体部品を保持し、層ごとに前記バット(1.1)から引き離すための構築プラットフォーム(1.8)と、
層幾何学形状を前記透明な底部(1.2)上に投影するためのプロジェクタ(1.4)と、
前記構築プラットフォーム(1.8)を前記バット(1.1)内で下方及び上方に少なくとも移動させるための搬送装置(1.5)と、
前記プロジェクタ(1.4)及び前記搬送装置(1.5)を制御するための制御デバイスと、
を備えるニューラルネットワークにおいて、
前記ニューラルネットワークを用いて、前記制御デバイスを介して、3Dプリンティングにおける前記構築プラットフォームの引き離し移動が最適にフィードフォワード制御されることを特徴とする、ニューラルネットワーク。
【請求項9】
前記ニューラルネットワークが、(i)材料としての前記液体光反応性樹脂(1.3)の特性、(ii)それぞれの露光層(1.7)において固化される領域、及び(iii)固化されることになる領域内に導入されるエネルギー分布、という特徴値のうちの少なくとも1つによって、前記固体部品の前記透明な底部(1.2)への接着度を決定し、前記ニューラルネットワークを用いて、前記制御デバイスを介して、前記3Dプリンタ内の前記構築プラットフォームの前記引き離し移動が、前記決定された接着度に基づいてフィードフォワード制御されることを特徴とする、請求項8に記載のニューラルネットワーク。
【請求項10】
前記ニューラルネットワークが、前記接着度に応じた力プロファイルを計算し、前記力プロファイルの力が、動いたストローク及び/又は時間の関数として指定されており、前記ニューラルネットワークを用いて、前記制御デバイスを介して、前記3Dプリンティングにおける前記構築プラットフォームの前記引き離し移動が、計算された前記力プロファイルに基づいてフィードフォワード制御されることを特徴とする、請求項9に記載のニューラルネットワーク。
【請求項11】
前記ニューラルネットワークが、前記構築プラットフォーム(1.2)の垂直移動軸における移動に加えて、水平移動軸における移動も考慮に入れることを特徴とする、請求項9又は10に記載のニューラルネットワーク。
【請求項12】
前記3Dプリンタ(1)が、現在使用されている液体光反応性樹脂(1.3)の性質又はタイプについての情報を入力するためのユーザインターフェースを備え、前記ニューラルネットワークが、この入力を考慮に入れることを特徴とする、請求項8
又は9に記載のニューラルネットワーク。
【請求項13】
前記3Dプリンタ(1)が、前記固体部品の取り外しの時間及び取り外し中にその層で生じる力を検出するための力測定デバイスを有し、検出されたデータが、(i)材料としての前記液体光反応性樹脂(1.3)の特性、(ii)それぞれの露光層(1.7)において固化される領域、(iii)固化されることになる領域内に導入されるエネルギー分布、という特徴値のうちの少なくとも1つと組み合わされ、前記ニューラルネットワークを訓練するために前記力測定デバイスによって利用可能にされ、前記ニューラルネットワークが、これらのデータに基づいて訓練されることを特徴とする、請求項8
又は9に記載のニューラルネットワーク。
【請求項14】
前記ニューラルネットワークが、ハードウェア又はソフトウェアによって実装され、前記ソフトウェアがコンピュータ可読コードを備え、前記コンピュータ可読コードが、コンピュータベースの3Dプリンタ(1)上で実行されると、前記コンピュータベースの3Dプリンタ(1)に、前記制御デバイスを適宜フィードフォワード制御させることを特徴とする、請求項8
又は9に記載のニューラルネットワーク。
【請求項15】
デバイス又は記憶媒体であって、請求項14に記載のニューラルネットワークのハードウェア又はソフトウェア
をそれぞれ備えることを特徴とする、デバイス又は記憶媒体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
[ニューラルネットワークの使用]
訓練されたニューラルネットワークの出力は、力測定デバイス又は任意の同等の手段を有していない3Dプリンタ(1)(現場機)を制御するために使用され得る。ニューラルネットワークは、上記ラボ機からの感覚データを用いて事前に訓練され得る。現場機にも、安全上の理由から、生じている力を測定し、及び/又は訓練データも収集する力測定デバイスが任意選択で装備され得る。代替の好ましい実施形態では、ニューラルネットワークは、ハードウェア及び/又はソフトウェアとして実装される。ソフトウェアは、コンピュータベースの3Dプリンタによって実行され得るコンピュータ可読コードを特徴にしている。コンピューティングユニットは、3Dプリンタ内に一体化されていてもよいし、又は3Dプリンタに接続可能な別個のコンピュータとして提供されてもよい。ソフトウェアは、3Dプリンタと連結している記憶媒体内に提供され得る。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[1] 固体部品を製作するための液体光反応性樹脂(1.3)を受容するための少なくとも部分的に透明な底部(1.2)を有するバット(1.1)と、
前記固体部品を前記バット(1.1)から層ごとに引き離すための構築プラットフォーム(1.8)と、
層幾何学形状を前記透明な底部(1.2)上に投影するためのプロジェクタ(1.4)と、
前記構築プラットフォーム(1.8)を前記バット(1.1)内で少なくとも下方及び上方に移動させるための搬送装置(1.5)と、
前記プロジェクタ(1.4)及び前記搬送装置(1.5)を制御するための制御デバイスと、
を備える3Dプリンタ(1)であって、
前記制御デバイスが、ニューラルネットワークを用いて、前記3Dプリンタ内の前記構築プラットフォームの引き離し移動を最適にフィードフォワード制御することを特徴とする、3Dプリンタ(1)。
[2] 前記ニューラルネットワークが、
(i)材料としての前記液体光反応性樹脂(1.3)の特性、
(ii)それぞれの露光層(1.7)において固化される領域、
(iii)固化されることになる領域に導入されるエネルギー分布、
という特徴値のうちの少なくとも1つによって前記固体部品の接着度を決定し、
前記制御デバイスが、決定された前記接着度に基づいて、前記ニューラルネットワークを用いて前記3Dプリンタ内の前記構築プラットフォームの前記引き離し移動をフィードフォワード制御することを特徴とする、[1]に記載の3Dプリンタ(1)。
[3] 前記ニューラルネットワークが、前記接着度に応じた力プロファイルを計算し、前記力プロファイルの力が、動いたストローク及び/又は時間の関数として指定されており、前記制御デバイスが、計算された前記力プロファイルに基づいて、前記ニューラルネットワークを用いて前記3Dプリンタにおける前記構築プラットフォームの引き離し移動を更にフィードフォワード制御することを特徴とする、[2]に記載の3Dプリンタ(1)。
[4] 前記ニューラルネットワークが、前記構築プラットフォーム(1.2)の垂直移動軸における移動に加えて、水平移動軸における移動も考慮に入れることを特徴とする、[2]又は[3]に記載の3Dプリンタ(1)。
[5] 現在使用されている液体光反応性樹脂(1.3)の性質又はタイプについての情報を入力するためのユーザインターフェースを備えることを特徴とする、[1]~[4]のいずれか一項に記載の3Dプリンタ(1)。
[6] 前記ニューラルネットワークが、部品の取り外しの時間及び取り外し中にその層に生じる力を記述するデータとともに、(i)材料としての前記液体光反応性樹脂(1.3)の特性、(ii)それぞれの露光層(1.7)において固化される領域、及び(iii)固化されることになる領域に導入されるエネルギー分布、という特徴値のうちの少なくとも1つを用いて訓練されており、これは、前記ニューラルネットワークが、この材料で生じる力及び取り外し時間を予測することを可能にするために行われ、このことにより、前記ニューラルネットワークの出力を、前記引き離し移動を最適化するために使用することができることを特徴とする、[1]~[5]のいずれか一項に記載の3Dプリンタ(1)。
[7] 前記3Dプリンタ(1)が、前記固体部品の取り外しの時間及び取り外し中に生じる力を検出するための力測定デバイスを有し、検出されたデータが、(i)材料としての前記液体光反応性樹脂(1.3)の特性、(ii)それぞれの露光層(1.7)において固化される領域、(iii)固化されることになる領域内に導入されるエネルギー分布、という特徴値のうちの少なくとも1つと組み合わされ、前記ニューラルネットワークを訓練するために前記力測定デバイスによって利用可能にされ、前記ニューラルネットワークが、更にこれらのデータに基づいて自身を訓練するか又は訓練されることを特徴とする、[1]~[5]のいずれか一項に記載の3Dプリンタ(1)。
[8] 3Dプリンタ(1)を制御するためのニューラルネットワークであって、前記3Dプリンタ(1)が、
固体部品を製作するための液体光反応性樹脂(1.3)を受容するための少なくとも部分的に透明な底部(1.2)を有するバット(1.1)と、
前記固体部品を保持し、層ごとに前記バット(1.1)から引き離すための構築プラットフォーム(1.8)と、
層幾何学形状を前記透明な底部(1.2)上に投影するためのプロジェクタ(1.4)と、
前記構築プラットフォーム(1.8)を前記バット(1.1)内で下方及び上方に少なくとも移動させるための搬送装置(1.5)と、
前記プロジェクタ(1.4)及び前記搬送装置(1.5)を制御するための制御デバイスと、
を備えるニューラルネットワークにおいて、
前記ニューラルネットワークを用いて、前記制御デバイスを介して、3Dプリンティングにおける前記構築プラットフォームの引き離し移動が最適にフィードフォワード制御されることを特徴とする、ニューラルネットワーク。
[9] 前記ニューラルネットワークが、(i)材料としての前記液体光反応性樹脂(1.3)の特性、(ii)それぞれの露光層(1.7)において固化される領域、及び(iii)固化されることになる領域内に導入されるエネルギー分布、という特徴値のうちの少なくとも1つによって、前記固体部品の前記透明な底部(1.2)への接着度を決定し、前記ニューラルネットワークを用いて、前記制御デバイスを介して、前記3Dプリンタ内の前記構築プラットフォームの前記引き離し移動が、前記決定された接着度に基づいてフィードフォワード制御されることを特徴とする、[8]に記載のニューラルネットワーク。
[10] 前記ニューラルネットワークが、前記接着度に応じた力プロファイルを計算し、前記力プロファイルの力が、動いたストローク及び/又は時間の関数として指定されており、前記ニューラルネットワークを用いて、前記制御デバイスを介して、前記3Dプリンティングにおける前記構築プラットフォームの前記引き離し移動が、計算された前記力プロファイルに基づいてフィードフォワード制御されることを特徴とする、[9]に記載のニューラルネットワーク。
[11] 前記ニューラルネットワークが、前記構築プラットフォーム(1.2)の垂直移動軸における移動に加えて、水平移動軸における移動も考慮に入れることを特徴とする、[9]又は[10]に記載のニューラルネットワーク。
[12] 前記3Dプリンタ(1)が、現在使用されている液体光反応性樹脂(1.3)の性質又はタイプについての情報を入力するためのユーザインターフェースを備え、前記ニューラルネットワークが、この入力を考慮に入れることを特徴とする、[8]~[11]のいずれか一項に記載のニューラルネットワーク。
[13] 前記3Dプリンタ(1)が、前記固体部品の取り外しの時間及び取り外し中にその層で生じる力を検出するための力測定デバイスを有し、検出されたデータが、(i)材料としての前記液体光反応性樹脂(1.3)の特性、(ii)それぞれの露光層(1.7)において固化される領域、(iii)固化されることになる領域内に導入されるエネルギー分布、という特徴値のうちの少なくとも1つと組み合わされ、前記ニューラルネットワークを訓練するために前記力測定デバイスによって利用可能にされ、前記ニューラルネットワークが、これらのデータに基づいて訓練されることを特徴とする、[8]~[12]のいずれか一項に記載のニューラルネットワーク。
[14] 前記ニューラルネットワークが、ハードウェア又はソフトウェアによって実装され、前記ソフトウェアがコンピュータ可読コードを備え、前記コンピュータ可読コードが、コンピュータベースの3Dプリンタ(1)上で実行されると、前記コンピュータベースの3Dプリンタ(1)に、前記制御デバイスを適宜フィードフォワード制御させることを特徴とする、[8]~[13]のいずれか一項に記載のニューラルネットワーク。
[15] [14]に記載のニューラルネットワークのハードウェア又はソフトウェアを、デバイス又は記憶媒体がそれぞれ備えることを特徴とする、デバイス又は記憶媒体。
【国際調査報告】