IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ヴァレオ・シャルター・ウント・ゼンゾーレン・ゲーエムベーハーの特許一覧

特表2024-524668トルクセンサデバイス、およびトルクセンサデバイスを組み立てるための方法
<>
  • 特表-トルクセンサデバイス、およびトルクセンサデバイスを組み立てるための方法 図1
  • 特表-トルクセンサデバイス、およびトルクセンサデバイスを組み立てるための方法 図2
  • 特表-トルクセンサデバイス、およびトルクセンサデバイスを組み立てるための方法 図3
  • 特表-トルクセンサデバイス、およびトルクセンサデバイスを組み立てるための方法 図4
  • 特表-トルクセンサデバイス、およびトルクセンサデバイスを組み立てるための方法 図5
  • 特表-トルクセンサデバイス、およびトルクセンサデバイスを組み立てるための方法 図6
  • 特表-トルクセンサデバイス、およびトルクセンサデバイスを組み立てるための方法 図7
  • 特表-トルクセンサデバイス、およびトルクセンサデバイスを組み立てるための方法 図8
  • 特表-トルクセンサデバイス、およびトルクセンサデバイスを組み立てるための方法 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】トルクセンサデバイス、およびトルクセンサデバイスを組み立てるための方法
(51)【国際特許分類】
   G01L 3/10 20060101AFI20240628BHJP
【FI】
G01L3/10 305
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501796
(86)(22)【出願日】2022-07-11
(85)【翻訳文提出日】2024-03-05
(86)【国際出願番号】 EP2022069223
(87)【国際公開番号】W WO2023285333
(87)【国際公開日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】102021118194.1
(32)【優先日】2021-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508108903
【氏名又は名称】ヴァレオ・シャルター・ウント・ゼンゾーレン・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100217836
【弁理士】
【氏名又は名称】合田 幸平
(72)【発明者】
【氏名】エッケハルト、フレーリッヒ
(72)【発明者】
【氏名】ロマン、シェーペ
(72)【発明者】
【氏名】デニス、ニーデン
(72)【発明者】
【氏名】ディルク、ラフイ
(72)【発明者】
【氏名】エーミール、バラージュ
(72)【発明者】
【氏名】マルセル、ホルヴァート
(57)【要約】
本発明は、シャフトの回転軸を中心としてシャフトに加えられるトルクを感知するためのトルクセンサデバイス(10)に関し、また、トルクセンサデバイス(10)を少なくとも部分的に組み立てるための方法に関し、トルクセンサデバイス(10)は、磁石構成(33)と、ステータ構成(21、22、23、31、32)と、フラックス導体構成(19、20)と、少なくとも1つの磁石センサ(16、17)を有する磁石センサ構成とを有し、磁石構成(33)は、少なくとも1つの磁場を生成するように設計され、フラックス導体構成(19、20)は、第1のフラックス導体(19)と、第2のフラックス導体(20)とを有し、第1のフラックス導体(19)および第2のフラックス導体(20)は各々、それらの間に軸方向ギャップ(S)を形成するように互いに対向して位置する少なくとも1つの伝達エリア(26、26’)を有し、トルクセンサデバイス(10)は、第1のハウジング部(13)を有する少なくとも第1のサブアセンブリ(12、12’)と、第2のハウジング部(18)を有する第2のサブアセンブリ(11)とを有し、第1の事前に組み立てられたサブアセンブリ(12、12’)は、少なくとも第1のハウジング部(13)と、ステータ構成(21、22、23、31、32)と、磁石センサ構成の少なくとも1つの磁石センサ(16、17)とを備え、第2の事前に組み立てられたサブアセンブリ(11)は、少なくとも第2のハウジング部(18)と、第1のフラックス導体(19)と、第2のフラックス導体(20)とを備え、第2のハウジング部(18)は、第1のハウジング部(13)に対して押し込むことができ、押し込まれている間、磁石センサ(16、17)は、ギャップ(S)に導入することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフトに加えられるトルクを検出するための、特に自動車のステアリングシャフトに加えられるトルクを検出するためのトルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)であって、
前記トルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)は、磁気構成(33)と、ステータ構成(21、22、23、31、32)と、フラックスガイド構成(19、19’、19’’、19’’’;20、20’、20’’、20’’’)と、少なくとも1つの磁気センサ(16、17)を備える磁気センサ構成と、を有し、
前記磁気構成(33)は、少なくとも1つの磁場を生成するように構成され、
前記フラックスガイド構成(19、19’、19’’、19’’’;20、20’、20’’、20’’’)は、少なくとも1つの第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)と、第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)と、を有し、前記第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)および前記第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)は各々、少なくとも1つの伝達面(26、26’)を有し、前記第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)の前記少なくとも1つの伝達面(26、26’)および前記第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)の前記少なくとも1つの伝達面(26、26’)は、それらの間に前記磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサ(16、17)を配置することができる軸方向ギャップ(S)を形成するように互いに対向して位置し、
前記磁気構成(33)および前記ステータ構成(21、22、23、31、32)は、円周方向(U)における前記磁気構成(33)と前記ステータ構成(21、22、23、31、32)との間の相対移動が前記ステータ構成(21、22、23、31、32)に磁束を生成させることを可能にするように、トルクが加えられた結果として前記トルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)の中心軸(Z)を中心として前記円周方向(U)に互いに対して移動可能であり、
前記トルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)は、第1のハウジング部(13)を有する少なくとも1つの第1の事前に組み立てられたアセンブリ(12、12’)と、第2のハウジング部(18、18’)を有する第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11、11’、11’’、11’’’)と、を含む複数のアセンブリを備え、
前記第1の事前に組み立てられたアセンブリ(12、12’)は、少なくとも前記第1のハウジング部(13)と、前記ステータ構成(21、22、23、31、32)と、前記磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサ(16、17)と、を備え、
前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11、11’、11’’、11’’’)は、少なくとも前記第2のハウジング部(18、18’)と、前記第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)と、前記第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)と、を備え、
前記第2のハウジング部(18、18’’)は、前記第1のハウジング部(13)に対して押し込み可能もしくは差し込み可能であり、および/または前記第1のハウジング部(13)と一緒に少なくとも部分的に押し込み可能もしくは挿入可能であり、前記押し込みもしくは差し込みの間、および/または一緒に少なくとも部分的に押し込みもしくは挿入する間、少なくとも1つの磁気センサ(16、17)は、少なくとも前記第1の事前に組み立てられたアセンブリ(12、12’)および前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11、11’、11’’、11’’’)が機能的に組み立てられた前記トルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)の機能的に組み立てられた状態において、前記ステータ構成(21、22、23、31、32)で生成された磁束が前記磁気センサ(16、17)によって検出可能であるように、前記第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)および前記第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)の前記伝達面(26、26’)の間の前記ギャップ(S)に導入可能である
ことを特徴とする、
トルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)。
【請求項2】
前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11、11’)は、接線方向において前記トルクセンサデバイス(10、10’)の前記中心軸(Z)に垂直に延びる平面内で、または半径方向において前記トルクセンサデバイス(10’’、10’’’)の前記中心軸(Z)に垂直に延びる平面内で、前記第1のハウジング部(13)に対して押し込み可能もしくは差し込み可能であるか、または前記第1のハウジング部(13)と一緒に少なくとも部分的に押し込み可能もしくは挿入可能であることを特徴とする、請求項1に記載のトルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)。
【請求項3】
前記第2のハウジング部(13)は、少なくとも底面または底面および片側が少なくとも部分的に開いていることを特徴とする、請求項1または2に記載のトルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)。
【請求項4】
前記第1のハウジング部(13)および/または前記第2のハウジング部(18、18’)は、それらが押し込まれ、差し込まれるとき、または少なくとも部分的に押し込まれ、もしくは一緒に挿入されるときに、互いに対して前記2つのハウジング部(13;18、18’)を位置合わせするための、および/または案内し、および/または位置合わせするための手段(28)を有することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のトルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)。
【請求項5】
前記磁気センサ構成は、プリント回路基板(15、15’)をさらに備え、
少なくとも1つの磁気センサ(16、17)は、前記プリント回路基板(15、15’)に締結され、前記プリント回路基板(15、15’)は、切り欠き(29、29’)または周囲領域と比較して厚さが薄い領域を有し、
前記プリント回路基板(15、15’)に締結された前記少なくとも1つの磁気センサ(16、17)は、前記切り欠き(29、29’)の領域または前記厚さが薄い領域に配置され、
前記磁気センサ構成の前記少なくとも1つの磁気センサ(16、17)および前記プリント回路基板(15、15’)の前記切り欠き(29、29’)または前記厚さが薄い領域は、前記2つのフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’;20、20’、20’’、20’’’)の前記伝達面(26、26’)の間の前記ギャップ(S)に位置する
ことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のトルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)。
【請求項6】
前記トルクセンサデバイス(10’、10’’’)に加えられる前記トルクに応じて磁気作用フラックスを前記ステータ構成(21、22、23、31、32)に生成することができ、さらに、前記トルクセンサデバイス(10’、10’’’)を囲む干渉磁場に応じて第1の磁気干渉フラックスを生成することができ、
前記第1のフラックスガイド(19’、19’’)および前記第2のフラックスガイド(20’、20’’)は各々、第1の収集面(25、25’)をさらに有し、前記収集面は各々、加えられたトルクに応じて前記ステータ構成(21、22、23、31、32)で生成された前記磁気作用フラックスおよび/または前記トルクセンサデバイス(10’、10’’’)を囲む磁気干渉場に応じて生成された前記第1の磁気干渉フラックスを少なくとも部分的に集中させ、かつ/または少なくとも部分的に伝達するように設計され、
前記フラックスガイド構成(19’、19’’’;20’、20’’’)は、少なくとも1つの伝達面(26、26’)に磁気伝導的に結合され、前記トルクセンサデバイス(10’、10’’’)を囲む磁気干渉場に応じて第2の磁気干渉フラックスを生成し、または少なくとも部分的に集中させ、かつ/または伝達するように設計された第2の収集面(27、27’)をさらに有し、
前記フラックスガイド構成(19’、19’’’;20’、20’’’)は、前記トルクセンサデバイス(10’、10’’’)が磁気干渉場によって囲まれているとき、前記フラックスガイド(19’、19’’’)のうちの1つの前記第1の収集面(25、25’)に少なくとも部分的に集中され、前記フラックスガイド(19’、19’’’)の前記少なくとも1つの関連する伝達面(26、26’)を介して前記磁気センサ(16、17)に伝達される第1の干渉フラックス成分、および前記第2の収集面(27、27’)に少なくとも部分的に集中され、前記他方のフラックスガイド(20’、20’’’)の関連する伝達面(26、26’)を介して前記磁気センサ(16、17)に伝達される前記磁束の第2の干渉フラックス成分が、少なくとも部分的に互いに打ち消し合うように設計される
ことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のトルクセンサデバイス(10’、10’’’)。
【請求項7】
シャフトの回転軸を中心として前記シャフトに加えられるトルクを検出するためのトルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)を少なくとも部分的に組み立てるための、好ましくは自動車のステアリングシャフトに加えられるトルクを検出するためのトルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)を少なくとも部分的に組み立てるための、特に請求項1から6のいずれか一項に記載のトルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)を少なくとも部分的に組み立てるための方法であって、
前記トルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)は、磁気構成(33)と、ステータ構成(21、22、23、31、32)と、フラックスガイド構成(19、19’、19’’、19’’’;20、20’、20’’、20’’’)と、少なくとも1つの磁気センサ(16、17)を備える磁気センサ構成とを有し、
前記磁気構成(33)は、少なくとも1つの磁場を生成するように構成され、
前記フラックスガイド構成(19、19’、19’’、19’’’;20、20’、20’’、20’’’)は、少なくとも1つの第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)と、第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)とを有し、前記第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)および前記第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)は各々、少なくとも1つの伝達面(26、26’)を有し、
前記トルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)は、第1のハウジング部(13)と、第2のハウジング部(18、18’)をさらに有し、
a)少なくとも前記第1のハウジング部(13)、前記ステータアセンブリ(21、22、23、31、32)、および前記磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサ(16、17)を備える第1のアセンブリ(12、12’)を事前に組み立てるステップ、
b)少なくとも前記第2のハウジング部(18、18’)、ならびに前記第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)および前記第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)を備える第2のアセンブリ(11、11’、11’’、11’’’)を事前に組み立てるステップであって、前記第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)および前記第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)は、前記第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)の前記少なくとも1つの伝達面(26、26’)および前記第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)の前記少なくとも1つの伝達面(26、26’)が、それらの間に前記磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサ(16、17)を配置することができる軸方向ギャップ(S)を形成するように互いに対向して位置するように前記第2のハウジング部(18、18’)に接続されるステップ、
c)前記第1の事前に組み立てられたアセンブリ(12、12’)および前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11、11’、11’’、11’’’)を組み立てるステップであって、前記磁気センサ構成の前記少なくとも1つの磁気センサ(16、17)は、前記ステータ構成(21、22、23、31、32)で生成された磁束が前記磁気センサ(16、17)によって検出可能であるように、前記第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)および前記第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)の前記伝達面(26、26’)の間の前記ギャップ(S)に導入されるステップ、ならびに
d)互いに対してそれらの位置に前記2つの事前に組み立てられたアセンブリ(12、12’;11、11’、11’’、11’’’)を固定するステップ
によって特徴付けられる、
方法。
【請求項8】
ステップb)における前記第2のアセンブリ(11、11’、11’’、11’’’)の前記事前組み立ては、
最初に、前記第2のハウジング部(18、18’)、ならびに少なくとも前記第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)および前記第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)が設けられ、
次に、前記第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)および前記第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)が前記第2のハウジング部(18、18’)に挿入されて接続される
ことによって実行される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
ステップc)における前記組み立ては、
第1のステップc1)において、前記第1の事前に組み立てられたアセンブリ(12)および前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11、11’)が係合位置で互いに接触させられ、
さらなるステップc2)において、前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11、11’)が前記第1のアセンブリ(12)に対して前記接線方向に前記トルクセンサデバイス(10、10’)の前記中心軸(Z)に垂直に延びる平面内で目標位置まで変位される
ことによって実行される、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のハウジング部(18)は、少なくとも底面および片側が少なくとも部分的に開いており、
ステップb)における前記事前組み立ての間、少なくとも前記第1のフラックスガイド(19、19’)および/または前記第2のフラックスガイド(20、20’)は、前記開いた底面または前記開いた側から前記第2のハウジング部(18)に導入される、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
ステップc1)において、前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11、11’)は、前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11、11’)の前記係合位置において、前記第2のハウジング部(18、18’)の前記開いた側が前記変位方向に少なくとも実質的に直交して延びるように位置合わせされ、
ステップc2)において、前記接線方向への前記変位中、前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11、11’)は、前記開いた側を前方にして前記係合位置から前記目標位置に変位される、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ステップc)における前記組組み立ては、
第1のステップc1)において、前記第1の事前に組み立てられたアセンブリ(12’)および前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11’’、11’’’)が係合位置で互いに接触させられ、
さらなるステップc2)において、前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11’’、11’’’)が前記第1のアセンブリ(12’)に対して前記半径方向に前記トルクセンサデバイス(10’’、10’’’)の前記中心軸(Z)に垂直に延びる平面内で目標位置まで変位される
ことによって実行される、請求項7または8に記載の方法。
【請求項13】
前記第2のハウジング部(18’)は、少なくとも底面が部分的に開いており、
ステップb)における前記事前組み立ての間、少なくとも前記第1のフラックスガイド(19’’、19’’’)および/または前記第2のフラックスガイド(20’’、20’’’)、特に前記フラックスガイド構成(19’’、20’’;19’’’、20’’’)全体は、前記開いた底面から前記第2のハウジング部(18’)に導入される、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
ステップc1)において、前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11’’、11’’’)は、前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11’’、11’’’)の前記係合位置において、前記開いた底面が前記変位方向に少なくとも実質的に直交して延びるように位置合わせされ、
ステップc2)において、前記半径方向への前記変位中、前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11’’、11’’’)は、前記開いた底面を前方にして前記係合位置から前記目標位置に変位される、
請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
前記磁気センサ構成は、プリント回路基板(15、15’)をさらに備え、少なくとも1つの磁気センサ(16、17)は、前記プリント回路基板(15、15’)に締結され、
前記プリント回路基板(15、15’)は、切り欠き(29、29’)または周囲領域と比較して厚さが薄い領域を有し、
前記プリント回路基板(15、15’)に締結された前記少なくとも1つの磁気センサ(16、17)は、前記切り欠き(29、29’)の領域または前記厚さが薄い領域に配置され、
ステップc)における前記第1の事前に組み立てられたアセンブリ(12、12’)および前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11、11’、11’’、11’’’)の前記組み立ては、前記磁気センサ構成の前記少なくとも1つの磁気センサ(16、17)が前記第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)および前記第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)の前記伝達面(26、26’)の間の前記ギャップ(S)に導入された後、前記プリント回路基板(15、15’)の前記切り欠き(29、29’)または前記厚さが薄い領域が前記2つのフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’;20、20’、20’’、20’’’)の前記伝達面(26、26’)の間の前記ギャップ(S)に同様に位置するように実行される、
請求項7から14のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャフトに加えられるトルクを検出するための、特に自動車のステアリングシャフトに加えられるトルクを検出するためのトルクセンサデバイスであって、トルクセンサデバイスは、磁気構成と、ステータ構成と、フラックスガイド構成と、少なくとも1つの磁気センサを備える磁気センサ構成とを有し、磁気構成は、少なくとも1つの磁場を生成するように構成され、フラックスガイド構成は、少なくとも1つの第1のフラックスガイドと、第2のフラックスガイドとを有し、第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイドは各々、少なくとも1つの伝達面を有し、第1のフラックスガイドの少なくとも1つの伝達面および第2のフラックスガイドの少なくとも1つの伝達面は、それらの間に磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサを配置することができる軸方向ギャップを形成するように互いに対向して位置し、磁気構成およびステータ構成は、円周方向における磁気構成とステータ構成との間の相対移動がステータ構成に磁束を生成させることを可能にするように、トルクが加えられた結果としてトルクセンサデバイスの中心軸を中心として円周方向に互いに対して移動可能である、トルクセンサデバイスに関する。
【0002】
さらに、本発明は、そのようなトルクセンサデバイスを少なくとも部分的に組み立てるための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
特に自動車のステアリングシャフト用の一般的なタイプのトルクセンサデバイスは、従来技術から、例えば独国特許出願公開第10 2013 006 379号明細書または欧州特許出願公開第1 269 133号明細書から基本的に知られている。
【0004】
このタイプのトルクセンサデバイスは、運転者によって加えられるステアリングトルクに基づいてステアリングシステムの電気駆動モータを作動させるために、例えば対応するステアリング支援を提供するために、例えば、電気ステアリングシステムに使用される。
【0005】
一般に、この目的のために、トルクセンサデバイスは、軸方向に分割されたシャフトおよび規定された既知のねじり剛性のトーションバーと併せて使用され、トーションバーは、軸方向に分割されたシャフトの第1の部分を軸方向に分割されたシャフトの第2の部分に接続する。
【0006】
トルクがシャフトに加えられると、これにより測定可能なねじれ角だけシャフトの2つの部分が互いにねじれ、ねじれ角は、加えられたトルクおよびトーションバーの剛性に依存して生じるため、加えられたトルクは、トーションバーの剛性が規定され既知である場合、検出されたねじれ角から決定することができる。
【0007】
加えられたトルクから生じるねじれ角を測定するための様々な測定原理およびセンサデバイスが知られており、少なくとも1つの磁気要素を有し、一般に永久磁石の形態の包囲リング磁石を有する磁気構成が共に回転するためにステアリングシャフトの第1の部分に接続され、かつ1つまたは複数の磁気伝導性ステータを有するステータ構成が共に回転するためにシャフトの第2の部分に接続される磁気センサデバイスまたはシステムが非常に頻繁に使用され、ステータ構成は、一般に、磁気構成、特に磁気要素を中心として同心円状に半径方向に配置され、間に小さなエアギャップを有する。磁気構成によって生成された磁場の磁束は、従来はいずれの場合も環状ディスクの形状の領域を有する2つの別々のステータを備えるステータ構成を介して、少なくとも1つの磁気センサ、例えばホールセンサを有する磁気センサ構成に伝導され、そして評価され得る。
【0008】
共に回転するためにシャフトの第1の部分に接続された磁気構成、特に前記磁気構成の磁気要素が、シャフトの第2の部分に接続されたステータ構成に対するシャフトの回転移動によって移動される場合、ステータ構成、特に個々のステータにおける磁束密度が変化し、これは磁気センサ構成によって検出することができる。ステータ構成における磁束密度の変化は、ここではとりわけ、ステータ構成に対する、特に個々のステータに対する、すなわちねじれ角に対する、磁気構成、特にそれぞれの磁気要素の相対移動の大きさに依存する。したがって、検出されたフラックス密度の変化からねじれ角に関して結論を引き出すことができ、次いでねじれ角から、トーションバーのねじり剛性の知識を用いて、シャフトに加えられるトルクを決定することができる。
【0009】
トルクセンサデバイスの磁気構成によって生成された磁場と、例えばさらなるセンサデバイスの磁場、またはトルクセンサデバイスの周囲に存在する磁場との磁気干渉場を構成するセンサデバイスの磁場に対するさらなる磁場、例えば近傍に位置する電気機械の磁場、例えば電動機もしくは発電機の磁場、または高電流線の磁場との重ね合わせは、磁気センサデバイスに伝達されるフラックスの望ましくない影響、特にさらなる磁場によって引き起こされる伝達フラックス密度の変化を引き起こし、誤っているが妥当であり、したがって不正確であると認識されず、結果として誤ったトルク値をもたらすセンサ信号につながる可能性がある。
【0010】
一般的なタイプの上述のトルクセンサデバイスの干渉に対する感度を低減するための様々な対策が、従来技術から知られている。
【0011】
例えば、国際公開第2020/174170号パンフレットおよび国際公開第2020/174171号パンフレットは、いずれの場合も、特にステアリングコラムのねじれを検出するための位置センサを開示しており、これにより磁気干渉の影響の低減がフラックスガイドの特別な構成によって達成されることが意図されており、記載された位置センサは各々、ロータ構造と、ステータ構造と、コレクタ構造とを備え、コレクタ構造は、少なくとも1つの磁気感応要素が配置される少なくとも1つのエアギャップを画定する2つのフラックスガイドを有し、フラックスガイドおよびそれらの間のエアギャップは、コレクタ構造に対するステータ構造の相対的な半径方向位置および角度位置に関係なく、磁気パーミアンスを画定し、フラックスガイドは各々、角度コレクタセクタを備え、各フラックスガイドは、少なくとも1つの二次収集ゾーンを有する少なくとも1つの延長部によって連続する少なくとも1つの一次収集ゾーンを有し、二次収集ゾーンは、平坦な延長部で終端するか、またはエアギャップの2つの磁極を形成する磁極シューで終端し、エアギャップの横方向中心平面は、延長部の少なくとも1つと交差する。
【0012】
本出願の時点ではまだ公開されていない本出願人の欧州特許第20192858.7号明細書は、シャフトに加えられるトルクを検出するためのトルクセンサデバイスであって、磁気構成と、ステータ構成と、フラックスガイド構成とを備え、フラックスガイド構成は、第1のフラックスガイドと、第2のフラックスガイドとを有し、第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイドは各々、第1の収集面を有し、各々、少なくとも1つの伝達面を有し、第2のフラックスガイドは、第2のフラックスガイドの少なくとも1つの伝達面に磁気伝導的に結合された第2の収集面をさらに有し、第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイドは各々、トルクセンサデバイスが磁気干渉場によって囲まれている場合、第1のフラックスガイドの第1の収集面に少なくとも部分的に集中され、第1のフラックスガイドの少なくとも1つの伝達面を介して磁気センサに伝達される第1の干渉フラックス成分(interference flux component)、および第2のフラックスガイドの第2の収集面に少なくとも部分的に集中され、第2のフラックスガイドの少なくとも1つの伝達面を介して磁気センサに伝達される第2の磁束の第2の干渉フラックス成分が、少なくとも部分的に互いに打ち消し合うように互いに対して構成および配置される、トルクセンサデバイスをさらに開示している。
【0013】
高度なセンサ精度のために、トルクセンサデバイスを設置するときに個々の構成要素の損傷、特に曲げなどのフラックスガイドの損傷を回避する必要がある。さらに、高度なセンサ精度を達成するために、個々の構成要素、特にフラックスガイドの互いに対する、または磁気センサに対する正確な位置決めおよび/または位置合わせが、設置中に確実に達成され得ると有利である。これは通常、上述のトルクセンサデバイスの設置を高価または扱いにくくする。特に、例えば国際公開第2020/174170号パンフレットおよび国際公開第2020/174171号パンフレットならびに欧州特許第20192858.7号明細書から知られているような、追加の収集面を有するフラックスガイドを伴うトルクセンサデバイスの設置は、しばしば課題である。
【0014】
当該のタイプのトルクセンサデバイスの簡単な設置のために、独国特許出願公開第10 2005 018 286号明細書は、フラックスガイドおよび磁場センサを最初に共通のホルダ上に事前に組み立て、次いで事前に組み立てられたアセンブリを他の構成要素、特にステータホルダ、ステータ要素、および多極磁気リングと共に組み立てることを提案している。
【0015】
独国特許出願公開第10 2016 124 370号明細書は、特に自動車のステアリングシャフト用の回転可能なシャフト用のセンサデバイス、およびそのようなセンサデバイスを組み立てるための対応する方法をさらに開示しており、センサデバイスは、シャフトに加えられるトルクを検出するためのトルクセンサデバイスと、シャフトの回転角を検出するためのステアリング角センサデバイスとを有し、トルクセンサデバイスは、磁場を生成するための少なくとも1つの磁気デバイスと、シャフトに加えられるトルクに応じてセンサ信号を生成するための少なくとも1つの第1の磁気センサとを有し、ステアリング角センサデバイスは、共に回転するためにシャフトに接続可能である少なくとも1つのロータと、ロータの回転角に応じて少なくとも1つのセンサ信号を生成するための角度センサデバイスとを有し、センサデバイスは、センサモジュールを形成するために事前に組み立てられた少なくとも1つのアセンブリを有し、少なくともトルクセンサデバイスの第1の磁気センサおよびステアリング角センサデバイスの角度センサデバイスは、センサモジュールを形成するために事前に組み立てられたアセンブリの一部である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】独国特許出願公開第10 2013 006 379号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第1 269 133号明細書
【特許文献3】国際公開第2020/174170号パンフレット
【特許文献4】国際公開第2020/174171号パンフレット
【特許文献5】欧州特許第20192858.7号明細書
【特許文献6】独国特許出願公開第10 2005 018 286号明細書
【特許文献7】独国特許出願公開第10 2016 124 370号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
この背景に対して、本発明の目的は、設置がより容易であり、決定されるトルク値に対する、トルクセンサデバイスの周囲に存在する少なくとも1つの外部磁気干渉場の影響が低減された、代替のトルクセンサデバイス、特にトルクセンサデバイスを提供することである。
【0018】
さらに、本発明の目的は、トルクセンサデバイスを少なくとも部分的に組み立てるための代替の方法、特に特に簡単な方法を提供することであるが、それにもかかわらず、トルクセンサデバイスの正確な組み立てまたは正確な設置を可能にし、これによりとりわけ、トルクセンサデバイスも正確かつ容易に設置することができ、追加的に存在する収集面のために、トルクセンサデバイスを囲む磁気干渉場の干渉影響を低減することができる。
【0019】
これらの目的は、本発明によるトルクセンサデバイスによって、およびそれぞれの独立特許請求の範囲による特徴を有する本発明による方法によって達成される。本発明の有利な実施形態は、従属特許請求の範囲、明細書、および図の主題であり、以下でより詳細に説明される。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明によるトルクセンサデバイスは、シャフトに加えられるトルクを検出するために、特に自動車のステアリングシャフトに加えられるトルクを検出するために設計され、磁気構成と、ステータ構成と、フラックスガイド構成と、少なくとも1つの磁気センサを備える磁気センサ構成とを有する。磁気構成は、少なくとも1つの磁場を生成するように構成され、フラックスガイド構成は、少なくとも1つの第1のフラックスガイドと、第2のフラックスガイドとを有し、第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイドは各々、少なくとも1つの伝達面を有し、第1のフラックスガイドの少なくとも1つの伝達面および第2のフラックスガイドの少なくとも1つの伝達面は、それらの間に磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサを配置することができる軸方向ギャップを形成するように互いに対向して位置する。トルクセンサデバイスの機能的使用状態において、特にシャフトに取り付けられたトルクセンサデバイスの状態において、磁気構成およびステータ構成は、円周方向における磁気構成とステータ構成との間の相対移動がステータ構成に磁束を生成させることを可能にするように、トルクが加えられた結果としてトルクセンサデバイスの中心軸を中心として円周方向に互いに対して移動可能である。
【0021】
本発明によるトルクセンサデバイスは、ここでは、第1のハウジング部を有する少なくとも1つの第1のアセンブリと、第2のハウジング部を有する第2のアセンブリとを含む複数のアセンブリを備え、本発明によるトルクセンサデバイスは、第1の事前に組み立てられたアセンブリが、少なくとも第1のハウジング部と、ステータ構成と、磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサとを備え、第2の事前に組み立てられたアセンブリが、少なくとも第2のハウジング部と、第1のフラックスガイドと、第2のフラックスガイドとを備え、第2のハウジング部が、第1のハウジング部に対して押し込み可能もしくは差し込み可能であり、かつ/または第1のハウジング部と一緒に少なくとも部分的に押し込み可能もしくは挿入可能であり、押し込みもしくは差し込みの間、ならびに/または一緒に少なくとも部分的に押し込みもしくは挿入する間、少なくとも1つの磁気センサが、少なくとも第1の事前に組み立てられたアセンブリおよび第2の事前に組み立てられたアセンブリが機能的に組み立てられたトルクセンサデバイスの機能的に組み立てられた状態において、ステータ構成で生成された磁束が磁気センサによって検出可能であるように、第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイドの伝達面の間のギャップに導入可能であることを特徴とする。
【0022】
本発明によるトルクセンサデバイスは、特に容易に設置することができ、フラックスガイドの損傷のリスクが低く、フラックスガイドの適切な構成の場合には、干渉フラックスに対する少なくとも部分的な補償を可能にするフラックスガイドであっても設置することができる。さらに、磁気センサ構成に対するフラックスガイド構成の正確な配置を特に容易に達成することが可能である。磁気センサ構成に対するフラックスガイド構成の簡単な位置決めおよび位置合わせは、第1の事前に組み立てられたアセンブリの一部である第1のハウジング部を介して、および第2の事前に組み立てられたアセンブリの一部である第2のハウジング部を介して特に容易かつ有利に達成することができる。
【0023】
特に、本発明による方法によれば、第2のアセンブリを形成するために第2のハウジング部と事前に組み立てられるフラックスガイド構成とは別々にかつ独立して、第1の事前に組み立てられたアセンブリを形成するために第1のハウジング部、ステータ構成と一緒に磁気センサアセンブリを事前に組み立てることは、特に、例えば、国際公開第2020/174170号パンフレット、国際公開第2020/174171号パンフレット、または欧州特許第20192858.7号明細書から知られているようなフラックスガイドを有するフラックスガイド構成のために、特に欧州特許第20192858.7号明細書から知られているような追加の収集面、特に各々が2つの収集面を有するフラックスガイドの場合にも、フラックスガイド構成が適切に構成されることを条件として、トルクセンサデバイスの簡単かつ正確な設置を可能にし、特にフラックスガイド構成の損傷のリスクをほとんど伴わずにこれを行うことを可能にする。
【0024】
第2のハウジング部と2つのフラックスガイドまたはフラックスガイド構成を事前に組み立てることによって、例えば設置中にフラックスガイドを曲げることによる、フラックスガイドまたはフラックスガイド構成の損傷のリスクを特に効果的に低減することができる。これは、フラックスガイドもしくはフラックスガイド構成が事前組み立て後に第2のハウジング部によってより多く取り囲まれるほど、またはフラックスガイドもしくはフラックスガイド構成が事前組み立て後に第2のハウジング部によってより多く囲まれるほど、さらに低減することができる。
【0025】
シャフトに加えられるトルクを検出するための、特に自動車のステアリングシャフトに加えられるトルクを検出するための当該のタイプのトルクセンサデバイス、特に前記トルクセンサデバイスの機能は、従来技術から当業者に基本的に知られている。特に、独国特許出願公開第10 2013 006 379号明細書または欧州特許出願公開第1 269 133号明細書から、本発明によるトルクセンサデバイスの基本的な機能に関するさらなる情報がここで明示的に参照される。
【0026】
本発明による方法または本発明によるトルクセンサデバイスによって組み立てられたトルクセンサデバイスは、従来技術から基本的に知られているように、特に、その中心軸がシャフトの回転軸と同心であるシャフト上に締結されるように設計される。特に好ましくは、本発明によるトルクセンサデバイスは、ここではシャフトに加えられるトルクを検出するように構成され、シャフトは、第1の部分と、第1の部分に対して回転可能な第2の部分とを有し、特に、シャフトの第1の部分および第2の部分は、トーションバーによって互いに接続される。本発明によるトルクセンサデバイスは、好ましくは、ここではシャフトの第2の部分に対するシャフトの第1の部分のねじれを検出するように構成される。加えられたトルクは、シャフトのトーションバーのねじり剛性が既知である場合、シャフトの検出されたねじれから決定することができる。
【0027】
磁気構成は、好ましくは、ここではさらなるアセンブリを形成し、特に少なくとも1つの磁場を生成するための少なくとも1つの磁気要素を有し、特に、磁気構成の少なくとも1つの磁気要素は、特にシャフトに対して同心円状に、すなわちトルクセンサデバイスの中心軸がシャフトの回転軸と位置合わせされるように配置することができ、磁気構成、特に磁気構成の少なくとも1つの磁気要素は、特に共に回転するためにシャフトの第1の部分に接続可能である。
【0028】
本発明によるトルクセンサデバイスの有利な改良形態では、特に磁気構成、特に少なくとも1つの磁気要素の極性が軸方向に一定である場合がある。これにより、特に容易に、したがって安価に磁気要素を製造することが可能である。
【0029】
磁気構成の少なくとも1つの磁気要素は、好ましくは永久磁石、特に完全に閉じたリング磁石、またはリング磁石と同様であり、円周方向に実質的に閉じた磁石であり、磁気要素は、特に反対の極性の複数のリング磁石セグメント、またはいずれの場合も円周方向に反対の極性で互いに隣接して配置された対応する磁極対を有することができ、特に反対の極性の2つの相互に隣接する部分は、磁極対を形成する。
【0030】
磁気構成が1つまたは複数のさらなる磁気要素を有する場合、さらなる磁気要素は、特に好ましくは前述のように同様に構成され、特に少なくとも1つの磁気要素に対して同心円状に配置される。
【0031】
ここで、本発明の文脈において、「リング磁石と同様である磁石」は、磁石、特に永久磁石を意味すると理解され、これは、円周方向に完全に閉じられていないが、実質的に、特に完全に、完全に閉じたリング磁石のように作用するように構成される。
【0032】
有利な改良形態では、少なくとも1つの磁場を生成するように構成された磁気構成は、ここでは特に磁気作用場を生成するように構成され、トルクセンサデバイスの使用の機能状態において、すなわち特にシャフトに完全に取り付けられた状態において、トルクがトルクセンサデバイスの中心軸を中心として円周方向に加えられた結果として、磁気構成およびステータ構成は、好ましくは、円周方向における磁気構成とステータ構成との間の相対移動によって、トルクセンサデバイスに加えられるトルクに応じて、特に少なくとも1つの磁気作用フラックス(magnetic working flux)をステータ構成に生成させることができるように互いに対して移動可能である。さらに、有利な改良形態では、トルクセンサデバイスが磁気干渉場によって囲まれている場合、トルクセンサデバイスを囲む磁気干渉場に応じて、第1の干渉磁束も好ましくはステータ構成に生成させることができる。
【0033】
ステータ構成は、好ましくは同様に、シャフトに対して同心円状に配置することができ、特に共に回転するためにシャフトの第2の部分に接続可能である。
【0034】
本発明によるトルクセンサデバイスの有利な改良形態では、トルクセンサデバイスの使用の機能状態において、すなわち特にシャフトに完全に取り付けられた状態において、ステータ構成は、原則として、特に磁気構成に対して少なくとも部分的に同心円状に、特に少なくとも1つの磁気要素に対して同心円状に配置されるか、または配置することができ、ステータ構成は、特に磁気構成の周りの外側に、好ましくは少なくとも1つの磁気要素の周りに、特に間に画定されたエアギャップを伴って少なくとも部分的に配置することができるか、または配置される。
【0035】
ステータ構成は、特に、磁気構成によって生成された磁場の磁束をフラックスガイド構成に導くように機能し、好ましくは導くように構成される。
【0036】
本発明によるトルクセンサデバイスの有利な改良形態では、ステータ構成は、特に、各々が中心軸に沿って互いに対して同心円状に配置された第1のステータおよび第2のステータを有し、トルクセンサデバイスの使用の機能状態において、円周方向における磁気構成とステータ構成との間の相対移動によって、ステータ構成に磁束を、特に第1のステータに1つの磁束および第2のステータに1つの磁束をそれぞれ、特に同時に生成させることができる。
【0037】
本発明によるトルクセンサデバイスの有利な改良形態では、第1および/または第2のステータは、特に、環状ディスク形状のステータ本体と、軸方向に前記ステータ本体から離れて延びるタブとを有し、タブは、特に、円周方向に、間に間隔を置いて分布するように、特に均一に分布するように配置され、タブは、特にいずれの場合も軸方向に関連するステータ本体から離れて延び、第1のステータおよび第2のステータは、好ましくは、第1のステータおよび第2のステータのタブが各々他方のステータの方向に関連するステータ本体から軸方向に延び、特に、各々が他方のステータのタブとオフセットして係合するように構成および配置される。
【0038】
本発明によるトルクセンサデバイスの有利な改良形態では、第1および/または第2のステータのステータ本体は、特にいずれの場合も半径方向内縁および半径方向外縁を有し、タブは、特に環状ディスク形状のステータ本体の半径方向内縁から離れて、特にすべて同じ側に、すなわち同じ方向に延びる。
【0039】
さらに、ステータ構成は、特にステータホルダおよび/または1つまたは複数の固定リングなどのさらなる構成要素を有することができる。有利な改良形態では、ステータ構成は、特に、ステータを押し込むことができ、固定リングによってそれらの軸方向位置に固定することができるステータホルダを有する。ステータホルダを、そのトルクが検出されるように意図されたシャフトの一部にステータで締結するために、ステータホルダは、特に、従来技術から知られている方式で共に回転するためにシャフトに締結することができるスリーブ形状の締結部分を有することができる。
【0040】
磁気構成の少なくとも1つの磁気要素の円周方向における磁極対の数は、特に好ましくは、第1および/または第2のステータのタブの数に対応する。自動車のステアリングシャフト用のトルクセンサデバイス、特に乗用車に使用するためのトルクセンサデバイスでは、第1のステータおよび第2のステータ用の8つの数のタブが特に有利であることが判明している。
【0041】
本発明によるトルクセンサデバイスのフラックスガイド構成は、特に、磁束、特にステータ構成で生成された磁束を磁気センサ構成に少なくとも部分的に集中させて伝達し、好ましくは増幅するように構成され、この目的のために、第1のフラックスガイドおよび/または第2のフラックスガイドは、好ましくはいずれの場合もそれらの少なくとも1つの伝達面に加えて、特にさらにいずれの場合も第1の収集面を有することができ、前記収集面は、加えられたトルクおよび/またはトルクセンサデバイスを囲む磁気干渉場に応じて生成された第1の磁気干渉フラックス(magnetic interference flux)に応じて、特にいずれの場合も、ステータ構成で生成された磁気作用フラックスを少なくとも部分的に集中させ、かつ/または少なくとも部分的に伝達するように設計することができる。
【0042】
第1のフラックスガイドの少なくとも1つの伝達面および第2のフラックスガイドの少なくとも1つの伝達面は、それらの間に軸方向ギャップ、特に磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサが配置され得るかまたはトルクセンサデバイスの機能的に組み立てられた状態で配置されるエアギャップを形成するように互いに対向して配置され、特に、本発明による方法によって組み立てられたトルクセンサデバイスの状態において、磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサは、伝達面の間のギャップに配置される。
【0043】
磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサがギャップに配置される場合、第1のフラックスガイドに集中された第1の磁束は、好ましくは第1のフラックスガイドの少なくとも1つの伝達面を介して、軸方向ギャップに配置された磁気センサに伝達することができ、第1の磁束は、特に、作用フラックス成分および/または第1の干渉フラックス成分を含むことができ、第2のフラックスガイドに集中された第2の磁束は、好ましくは第2のフラックスガイドの少なくとも1つの伝達面を介して磁気センサに伝達することができる。
【0044】
磁気センサ構成は、特に、フラックスガイド構成によって集中され、好ましくは増幅および伝達される磁束を検出するための少なくとも1つの第1の磁気センサを有し、磁気センサ構成、特に磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサは、トルクセンサデバイスに加えられるトルクに依存する方式で、および/またはトルクセンサデバイスに接続されたシャフトに加えられるトルクに依存する方式でセンサ信号を生成するように構成される。磁気センサ構成は、ここでは1つまたは複数の磁気センサ、特に第1の磁気センサ、さらに第2の磁気センサを備えることができる。
【0045】
少なくとも1つの磁気センサ、好ましくは少なくとも1つの第1のおよび1つの第2の磁気センサ、特に磁気センサ構成のすべての磁気センサは、ホールセンサのセンサ面に垂直に延在する磁場の磁束密度、またはセンサ面に垂直に延在する磁場の磁束密度の成分を検出することができる簡単なホールセンサであり、特に好ましくは、少なくとも第1の磁気センサ、特にすべての磁気センサは、ハウジングに対して固定して、すなわち回転可能なシャフトに対して静止してまたは位置的に固定して配置される。
【0046】
本発明によるトルクセンサ構成の磁気センサ構成はまた、特に、2つ以上の磁気センサ、特に第1および第2の磁気センサを有することができる。これにより、特にトルクセンサ信号を評価または冗長に提供することが可能になり、したがってトルクセンサデバイスの機能的信頼性を高めることができる。
【0047】
本発明によるトルクセンサデバイスが第1の磁気センサおよび第2の磁気センサを有する場合、第2の磁気センサは、特に好ましくは第1の磁気センサに平行に、好ましくは第1の磁気センサとの平面内に、特に中央軸に垂直な共通の平面内に配置される。これにより、特に2つの磁気センサがSMD磁気センサである場合、2つの磁気センサを共通の基板またはプリント回路基板上に締結することが可能になり、プリント回路基板は、この場合、好ましくは中央軸に垂直な平面内に延びる。
【0048】
この場合、フラックスガイドは、特に2つの伝達面を有し、フラックスガイドの2つの伝達面は、好ましくは平面内に配置される。
【0049】
磁気センサ構成が複数の磁気センサを有する場合、少なくとも1つのフラックスガイドは、特に複数の伝達面、特に各磁気センサに対してそれぞれに関連する伝達面を有し、この場合、第1の収集面、および存在する場合には第2の収集面は、特に、各々が関連するフラックスガイドの伝達面に磁気伝導的に結合され、特に磁気伝導的に接続され、フラックスガイドは、関連するフラックスガイドに集中および/または増幅されるそれぞれの磁束が、本発明に従って、好ましくは伝達面の各々を介して磁気センサ構成、特に磁気センサ構成のそれぞれの伝達面に割り当てられた磁気センサに伝達され得るように構成される。すなわち、2つの磁気センサの場合、第1のフラックスガイドは、好ましくは、第1の伝達面と、関連するフラックスガイドに集中される磁束を伝達および/または伝導するための第2の伝達面とを有する。
【0050】
しかし、複数の磁気センサを1つの同じ伝達面に隣接して配置すること、すなわち、同じ共通の伝達面を介して第1および/または第2の磁束を受け入れることも可能である。例えば、第1のフラックスガイドは、共通の平面内に配置された2つのための伝達面を有することができ、第2のフラックスガイドは、第1のフラックスガイドの伝達面の反対側に共通の伝達面を同様に有することができる。しかし、第2のフラックスガイドは、例えば、各々が共通の伝達面とギャップを形成する2つの個々の別々の伝達面を有することもでき、その場合、ギャップはいずれの場合も1つの磁気センサであるか、または配置することができる。同様に、第1のフラックスガイドは、第2のフラックスガイドの2つの個々の伝達面に対向して、または第2のフラックスガイドの1つの共通の伝達面に対向して配置され得る2つの個々の伝達面を有してもよい。
【0051】
しかし、2つのフラックスガイドが各々2つの伝達面を有することが特に好ましく、いずれの場合も、第1のフラックスガイドの一方の伝達面は、第2のフラックスガイドの伝達面に平行に配置され、前記伝達面は、好ましくは、間にギャップを介して上下に配置され、ギャップには、それぞれの磁気センサが半径方向に突出する。ここでは、第1の磁気センサが、特に2つのフラックスガイドの第1の伝達面の間の軸方向ギャップに配置され、第1の伝達面の間のギャップに、特に第1の伝達面に平行に半径方向に延びる一方で、第2の磁気センサが、特に2つの第1および第2のフラックスガイドの2つの伝達面の間の軸方向ギャップに突出することが好ましい。
【0052】
本発明によるトルクセンサデバイスの有利な改良形態では、第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイド、特にフラックスガイド構成全体は、第2のハウジング部に挿入され、第2のハウジング部に接続され、特に例えばフラックスガイドまたはフラックスガイド構成をラッチ、クリップイン、および/またはかしめ、および/または少なくとも部分的にオーバーモールドすることによって、第2のハウジング部に締結される。フラックスガイドまたはフラックスガイド構成が部分的なオーバーモールドによって第2のハウジング部に少なくとも部分的に接続される場合、第1のフラックスガイドおよび/または第2のフラックスガイドが対応するタブ、特に二重角度のタブなどを有すると有利である。
【0053】
本発明によるトルクセンサデバイスの特に有利な改良形態では、少なくとも第1のフラックスガイドおよび/または第2のフラックスガイドは、第2の事前に組み立てられたアセンブリと第1の事前に組み立てられたアセンブリを組み立てるとき、特に第2のハウジング部を第1のハウジング部に対して、または第2の事前に組み立てられたアセンブリを第1の事前に組み立てられたアセンブリに対して押し込むかもしくは差し込むとき、またはそれらを一緒に少なくとも部分的に押し込むかもしくは挿入するとき、フラックスガイドが第2のハウジング部から脱落することが回避されるように、第2のハウジング部に接続され、特に締結される。
【0054】
本発明の文脈において、「押し込む」は、特に、互いに対して、特に直線に沿って2つのハウジング部を変位させることによって2つのハウジング部を一緒に係合させることを意味すると理解され、第2のハウジング部は、変位中、すなわち目標位置に達する前であっても、外側から第1のハウジング部の周りに少なくとも部分的に係合する。第2のハウジング部は、ここでは特に変位中に第1のハウジング部によって案内され得る。
【0055】
本発明の文脈において、「差し込む」は、特に、互いに対して、特に直線に沿って2つのハウジング部を変位させることによって2つのハウジング部を一緒に係合させることを意味すると理解され、2つのハウジング部の一方は、目標位置において、特に本質的に目標位置においてのみ、外側から他方のハウジング部の周りに部分的に係合する。
【0056】
本発明の文脈において、「一緒に押し込む」は、特に、互いに対して、特に直線に沿って2つのハウジング部を変位させることによって2つのハウジング部を一緒に係合させることを意味すると理解され、一方のハウジング部は、変位中、すなわち目標位置に達する前であっても、外側から他方の周りに少なくとも部分的に係合し、他方は、変位中にその中に少なくとも部分的に既に突出している。外側ハウジング部は、ここでは特に変位中に内側ハウジング部によって案内され得る。
【0057】
本発明の文脈において、「一緒に差し込む」は、特に、互いに対して、特に直線に沿って2つのハウジング部を変位させることによって2つのハウジング部を一緒に係合させることを意味すると理解され、一方のハウジング部は、目標位置において外側から他方の周りに少なくとも部分的に係合し、目標位置において他方は、特にいずれの場合も目標位置においてのみ、その中に少なくとも部分的に突出する。
【0058】
1つの可能な有利な改良形態では、本発明によるトルクセンサデバイス、特に第1の事前に組み立てられたアセンブリおよび第2の事前に組み立てられたアセンブリは、ここでは、第2のハウジング部が第1のハウジング部に対して押し込まれるかもしくは差し込まれるか、または第2の事前に組み立てられたアセンブリが第1の事前に組み立てられたアセンブリに対して押し込まれるかもしくは差し込まれるとき、または第1および第2のハウジング部もしくは2つの事前に組み立てられたアセンブリが一緒に少なくとも部分的に押し込まれるかもしくは一緒に挿入されるとき、磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサが、少なくとも第1の事前に組み立てられたアセンブリおよび第2の事前に組み立てられたアセンブリが機能的に組み立てられたトルクセンサデバイスの機能的に組み立てられた状態において、ステータ構成で生成された磁束を磁気センサによって検出することができるように、第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイドの伝達面の間のギャップに導入されるように設計されてもよい。これにより、特に簡単な方式でフラックスガイドの簡単な設置、特にフラックスガイドの簡単かつ正確な位置決めを達成するだけでなく、簡単な方法で少なくとも1つの磁気センサに対するフラックスガイドの正確な位置決めを達成することも可能になる。
【0059】
しかし、別の可能な、特に代替の有利な改良形態では、本発明によるトルクセンサデバイスは既に組み立てられていてもよく、特に、第1の事前に組み立てられたアセンブリおよび第2の事前に組み立てられたアセンブリが、特に機能または使用に従って、既に組み立てられることが可能である。この場合、好ましくは、第2のハウジング部は、第1のハウジング部に対して押し込まれるかもしくは差し込まれるか、または第2の事前に組み立てられたアセンブリは、第1の事前に組み立てられたアセンブリに対して押し込まれるかもしくは差し込まれるか、または2つの第1および第2のハウジング部もしくは2つの第1および第2の事前に組み立てられたアセンブリは、一緒に少なくとも部分的に押し込まれるかもしくは一緒に挿入され、それにより磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサは、トルクセンサデバイスの機能的に組み立てられた状態において、ステータ構成で生成された磁束を磁気センサによって検出することができるように、第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイドの伝達面の間のギャップに導入される。すなわち、本発明によるトルクセンサデバイスは、少なくとも2つの別々の事前に組み立てられたアセンブリ、すなわち第1の事前に組み立てられたアセンブリおよび第2の事前に組み立てられたアセンブリを有するキットの形態で存在してもよい。磁気構成は、別の別々のアセンブリを形成することができる。あるいは、アセンブリは既に組み立てられていてもよく、特に、第1の事前に組み立てられたアセンブリおよび第2の事前に組み立てられたアセンブリが組み立てられている。また、第1のアセンブリおよび第2のアセンブリは、さらなる可能な改良形態において磁気構成で既に組み立てられていてもよい。しかし、磁気構成は、第1および第2のアセンブリが既に組み立てられている場合であっても、第1および第2のアセンブリとまだ組み立てられていなくてもよい。
【0060】
本発明によるトルクセンサデバイスの別の可能な、特に有利な改良形態では、第2の事前に組み立てられたアセンブリは、接線方向においてトルクセンサデバイスの中心軸に垂直に延びる平面内で、または半径方向においてトルクセンサデバイスの中心軸に垂直に延びる平面内で第1のハウジング部に押し込み可能もしくは差し込み可能であり、かつ/または第1のハウジング部と一緒に少なくとも部分的に押し込み可能もしくは挿入可能である。これにより、個々の構成要素、特に2つのハウジング部の簡単な設計で特に簡単な設置が可能になる。
【0061】
軸方向、接線方向、または半径方向など、本出願におけるすべての方向の詳細は、いずれの場合もトルクセンサデバイスの中心軸を指す。したがって、軸方向とは、結果として、中心軸に沿った方向または中心軸に平行な方向を意味する。半径方向とは、対応して、中心軸に垂直な平面内で、中心軸に垂直であるが中心軸と交差する方向を意味する。したがって、接線方向とは、半径方向および軸方向に垂直な方向を意味する。したがって、「軸方向ギャップ」は、軸方向のギャップ、すなわち軸方向、すなわちトルクセンサデバイスの中心軸に平行な方向に延びるギャップである。したがって、方向の詳細「円周方向」は、この回転軸または中心軸を中心とした回転方向を指す。
【0062】
本発明によるトルクセンサデバイスのさらなる可能な、特に有利な改良形態では、第2のハウジング部は、少なくとも底面が少なくとも部分的に開いており、好ましくは少なくとも第1のフラックスガイドおよび/または第2のフラックスガイド、特にフラックスガイド構成全体は、開いた底面から第2のハウジング部に導入され、特に挿入され、第2のハウジング部の底面は、トルクセンサデバイスの中心軸を中心とした円の接線に平行な平面内に少なくとも実質的に延びる。これにより、トルクセンサデバイスの簡単な設置が可能になり、特にコンパクトであり、したがって省スペースの設計が達成される。
【0063】
本発明によるトルクセンサデバイスのさらなる可能な、特に有利な改良形態では、特に発展形態では、第2のハウジング部はまた、底面および側面側で開くことができ、少なくとも第1のフラックスガイドおよび/または第2のフラックスガイド、特にフラックスガイド構成全体は、開いた底面または開いた側から第2のハウジング部に導入されており、特に挿入されており、第2のハウジング部の開いた側は、トルクセンサデバイスの中心軸を中心とした円の接線に少なくとも実質的に垂直に延びる。これにより、トルクセンサデバイスの特に簡単な設置が可能になり、また、特にコンパクトであり、したがって省スペースの設計が達成される。
【0064】
本発明の文脈において、第2のハウジング部の底面は、特に、トルクセンサデバイスの機能的に組み立てられた状態で中心軸に面する第2のハウジング部の側面を意味すると理解される。第2のハウジング部の「側面」は、特に、それに対して実質的に垂直に延びるハウジング部の外側または「境界」である。
【0065】
本発明によるトルクセンサデバイスのさらなる可能な、特に有利な改良形態では、第1のハウジング部および/もしくは第2のハウジング部は、互いに対して2つのハウジング部を位置合わせするための、ならびに/または組み立て中にそれらを案内および/もしくは位置合わせするための、特に係合位置から目標位置に第2の事前に組み立てられたアセンブリを変位させる間にそれらを案内および/もしくは位置合わせするための手段を有する。この目的のために、第1のハウジング部および/または第2のハウジング部は、例えば、1つまたは複数のガイドレール、ガイド溝、ガイドピン、位置決めピン、および/または位置決めピン受けなどの1つまたは複数の停止要素および/またはガイド要素を有することができ、この目的のためにいずれの場合も2つのハウジング部の一方に設けられた手段は、この目的のためにいずれの場合も他方のハウジング部に設けられた手段に対応するように特に設計され、いずれの場合もそれと係合することができる。
特に目標位置に第2のハウジング部を固定するために、第1のハウジング部および/または第2のハウジング部は、特に、1つまたは複数のラッチラグ、ラッチ突起、ラッチフックなどのラッチ手段を有することができ、かつ/またはクリップおよび/もしくは1つまたは複数のねじ受けを有することができ、互いにねじ止めすることができ、かつ/または接着結合することができ、または何らかの他の方法で固定することができる。
【0066】
本発明によるトルクセンサデバイスのさらなる可能な、特に有利な改良形態では、特に発展形態では、磁気センサ構成は、プリント回路基板、特に中心軸に垂直に延びるプリント回路基板をさらに有し、少なくとも1つの磁気センサは、プリント回路基板に締結され、プリント回路基板は、切り欠き、特にスロット付き凹部もしくは通路開口部、または周囲領域と比較して厚さが薄い領域を有し、プリント回路基板に締結された少なくとも1つの磁気センサは、切り欠きの領域または厚さが薄い領域に配置され、磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサおよびプリント回路基板の切り欠きもしくは厚さが薄い領域は、2つのフラックスガイドの伝達面の間のギャップに位置する。したがって、2つの対向する伝達面の間の距離または軸方向のギャップ幅は、簡単な方式で低減、特に最小化することができ、これは特に、磁気センサの領域における軸方向のトルクセンサデバイスの構造高さに対して有利な効果を有する。
【0067】
本発明によるトルクセンサデバイスの特に好ましい改良形態では、各磁気センサは、ここでは切り欠きまたは厚さが薄い領域に割り当てられる。
【0068】
プリント回路基板の厚さの減少は、例えば、特にプリント回路基板の底面に形成された対応する溝、または特に、プリント回路基板の底面に面する伝達面が係合もしくは突出することができる前記領域内の1つまたは複数の切り欠きによって達成することができる。
【0069】
好ましくは、少なくとも1つのフラックスガイドの少なくとも1つの伝達面またはフラックスガイドの少なくとも1つの伝達部分は、ここでは切り欠きの領域に、特にプリント回路基板との平面内に少なくとも部分的に配置される。
【0070】
切り欠きが設けられている場合、これは特に好ましくは接線方向もしくは半径方向に延び、特に接線方向もしくは半径方向に延びるスロット、または短辺に開口するU字形もしくは矩形の切り欠きであり、切り欠きは特に、第2の事前に組み立てられたアセンブリが接線方向変位によって第1のアセンブリと組み立てることができるか、または組み立てられたときに接線方向に延びるスロットであり、また第2の事前に組み立てられたアセンブリが半径方向変位によって第1のアセンブリと組み立てることができるか、または組み立てられた場合は半径方向スロットである。
【0071】
「接線方向スロット」は、ここでは、フラックスガイドの一方の伝達面または伝達部分が接線方向変位によってスロットの開口側から導入され得るスロットである。したがって、「半径方向スロット」は、フラックスガイドの一方の伝達面または伝達部分が半径方向変位によってスロットの開口側から導入され得るスロットである。
【0072】
本発明によるトルクセンサデバイスは、特に好ましくは、磁気センサが平面内に、特に1つの同じプリント回路基板または基板上に配置されるように構成される。これは、本発明によるトルクセンサデバイスの特に有利な設計をもたらす。SMD磁気センサが使用される場合、構造高さが小さく、したがって軸方向、すなわち中央軸の方向における構造空間要件が小さいトルクセンサデバイスを提供することができる。
【0073】
本発明によるトルクセンサデバイスの特に有利な改良形態では、磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサ、特に少なくとも1つの第1のおよび1つの第2の磁気センサは、特にいずれの場合もSMD磁気センサであり、これは、空間または構造空間を節約するのに特に効果的であるためであり、磁気センサは、特に、ステータ構成またはトルクセンサデバイスの中央軸に対して垂直にそのプリント回路基板平面に配向されたプリント回路基板上に配置される。これにより、本発明によるトルクセンサデバイスの特にコンパクトな設計を達成することが可能になる。
【0074】
「SMD」は、表面実装型デバイス(表面実装型要素)を表し、これは、スルーホール技術(THT)のために提供される前述の「有線」構成要素とは対照的であり、SMD構成要素は、いかなるワイヤ接続も有さず、代わりに、はんだ付け可能な伝達面によってプリント回路基板上に直接はんだ付けすることができる。
【0075】
しかし、本発明によるトルクセンサデバイスの代替の改良形態では、磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサが、接続ピンを有する有線磁気センサであることも可能であり、この場合、磁気センサは、好ましくは、接続ピンが半径方向の外側を向くように配置される。このようにして、1つまたは複数の有線磁気センサを用いても、特に、有線磁気センサの接続ピンがステータ構成またはトルクセンサデバイスの中央軸に平行なその回路基板平面に配向されたプリント回路基板上にはんだ付けされる場合、コンパクトな配置を達成することが可能である。あるいは、接続ピンはまた、リードフレームに接続されてもよく、特に、リードフレームに直接差し込まれてもよく、特に、そのリードフレーム平面がステータ構成の中央軸に平行に配向されたリードフレームに接続されてもよい。これにより、有線磁気センサであってもコンパクトな配置を達成することが可能である。
【0076】
本発明によるトルクセンサデバイスのさらなる可能な、特に有利な実施形態では、磁気作用フラックスは、トルクセンサデバイスに加えられるトルクに応じてステータ構成に生成させることができ、さらに、第1の磁気干渉フラックスは、トルクセンサデバイスを囲む干渉磁場に応じて生成させることができ、第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイドは各々、第1の収集面をさらに有し、前記収集面は各々、加えられたトルクに応じてステータ構成で生成された磁気作用フラックスおよび/またはトルクセンサデバイスを囲む磁気干渉磁場に応じて生成された第1の磁気干渉フラックスを少なくとも部分的に集中させ、かつ/または少なくとも部分的に伝達するように設計され、フラックスガイド構成、特に第1のフラックスガイドおよび/または第2のフラックスガイドは、好ましくは、少なくとも1つの伝達面に磁気伝導的に結合され、トルクセンサデバイスを囲む磁気干渉場に応じて第2の磁気干渉フラックスを生成し、または少なくとも部分的に集中させ、かつ/または伝達するように設計された少なくとも1つの第2の収集面をさらに有し、フラックスガイド構成は、特に、トルクセンサデバイスが磁気干渉場によって囲まれているとき、フラックスガイドのうちの1つの第1の収集に少なくとも部分的に集中され、前記フラックスガイドの少なくとも1つの関連する伝達面を介して磁気センサに伝達される第1の干渉フラックス成分、および第2の収集面に少なくとも部分的に集中され、他方のフラックスガイドの関連する伝達面を介して磁気センサに伝達される磁束の第2の干渉フラックス成分が、特に伝達面によって形成されたギャップにおいて少なくとも部分的に互いに打ち消し合うように設計される。
【0077】
この目的のために、第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイドは、これに応じて設計されることが特に好ましく、したがって応じて互いに対して配置される。この効果は、原則として、例えば、国際公開第2020/174170号パンフレットもしくは国際公開第2020/174171号パンフレットに記載のトルクセンサデバイスに構成されているようなフラックスガイド構成、または特に干渉補償自体に関するさらなる詳細について参照される欧州特許第20192858.7号明細書によるフラックスガイド構成によって達成することができる。
【0078】
特に欧州特許第20192858.7号明細書に示されているように、すなわち半径方向の外側に延びる第2の収集面を有するようにいずれの場合もZ字形に曲げられる代わりに、一方または両方のフラックスガイドはまた、本出願の添付の図に示されているように、第2の収集面が半径方向の内側に延びるように、U字形に曲げられてもよい。
【0079】
磁気干渉の影響を低減するフラックスガイドの設計による好ましい改良形態において重要なことは、説明した干渉補償が少なくとも部分的に達成されること、および2つのアセンブリの事前組み立て後、特に第1の事前に組み立てられたアセンブリに対する第2の事前に組み立てられたアセンブリの接線方向または半径方向変位によって、本発明による組み立てが可能であることである。
【0080】
特に有利な改良形態では、トルクセンサデバイスの周囲の磁気干渉場の干渉の影響を低減する上述の目的のために、第2のフラックスガイドは、第2のフラックスガイドの少なくとも1つの伝達面に磁気伝導的に結合され、トルクセンサデバイスを囲む磁気干渉場に依存する方式で第2の磁気干渉フラックスを生成し、かつ/または少なくとも部分的に集中させて伝導するように構成された第2の収集面を有し、第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイドは各々、トルクセンサデバイスが磁気干渉場によって囲まれている場合、第1のフラックスガイドの第1の収集面に少なくとも部分的に集中され、第1のフラックスガイドの少なくとも1つの伝達面を介して磁気センサに伝達される第1の磁束の第1の干渉フラックス成分、および第2のフラックスガイドの第2の収集面に少なくとも部分的に集中され、第2のフラックスガイドの少なくとも1つの伝達面を介して磁気センサに伝達される第2の磁束の第2の干渉フラックス成分が、特に伝達面によって形成されたギャップにおいて少なくとも部分的に互いに打ち消し合うように互いに対して構成および配置される。
【0081】
本発明によるトルクセンサデバイスの特に有利な改良形態では、第1のフラックスガイドは、第2の収集面をさらに同様に有し、第1のフラックスガイドの第2の収集面は、第1のフラックスガイドの少なくとも1つの伝達面に磁気伝導的に結合され、トルクセンサデバイスを囲む磁気干渉場に依存する方式で第2の磁気干渉フラックスを生成し、かつ/または少なくとも部分的に集中させて伝導するように同様に構成され、第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイドは各々、トルクセンサデバイスが磁気干渉場によって囲まれている場合、第2のフラックスガイドの第1の収集面に少なくとも部分的に集中され、第2のフラックスガイドの少なくとも1つの伝達面を介して磁気センサに伝達される第2の磁束の第1の干渉フラックス成分、および第1のフラックスガイドの第2の収集面に部分的に集中され、第1のフラックスガイドの少なくとも1つの伝達面を介して磁気センサに伝達される第1の磁束の第2の干渉フラックス成分が、少なくとも部分的に互いに打ち消し合うように互いに対して構成および配置される。
【0082】
2つの収集面を有する少なくとも1つのフラックスガイドを伴うこのようなフラックスガイド構成によって、磁気干渉場によって生成されフラックスガイド構成に集中される磁束であって、トルクセンサデバイスによって生成されるトルクセンサ信号の望ましくない影響または改ざんをもたらすか、またはもたらすことがある磁束は、いずれの場合も低減することができ、またはフラックスガイド構成の対応する設計および対応して構成された外部磁気干渉場の場合、すなわち特にその方向に関して対応して構成された磁気干渉場がトルクセンサデバイスを囲む場合には、完全に排除することさえできる。これは、特に、第2の不可避的に必要とされる磁気センサおよび/もしくは第2の磁気要素が存在しない場合、ならびに/または例えば、例として言及されているものからの上記の解決策において提案されているような追加のセンサが存在しない場合でさえも当てはまる。
【0083】
特に、第1のフラックスガイドの少なくとも1つの伝達面および収集面に対する第2のフラックスガイドの2つの収集面および伝達面の有利な配置によって、特に収集面のサイズの有利な調整と併せて、周囲の磁気干渉場によって生成される干渉フラックス成分を低減し、場合によっては完全に補償することも可能である。
【0084】
第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイド、特にその収集面および伝達面は、好ましくはいずれの場合も、互いに対して構成および配置され、互いに磁気伝導的に結合され、特に好ましくは、磁気干渉場によって生成されて集中される第1の干渉フラックス成分および磁気干渉場によって生成されて集中される第2の干渉フラックス成分が好ましくは反対方向に配向されるように、互いのサイズに関しておよび他方のフラックスガイドのそれぞれの表面のサイズに関して調整され、特に伝達面の間のギャップにおいて等しい値または同じ強度、すなわち同じ大きさを有する。
【0085】
少なくとも1つの第2の収集面は、いずれの場合も、ここでは関連するフラックスガイドと一体的に、特にワンピースで形成することができ、あるいは別々の構成要素として、関連するフラックスガイドと磁気伝導的にのみ形成することができる。第2の収集面が別々の構成要素として形成される場合、第2の収集面は、好ましくは、第2のアセンブリを形成するために2つのフラックスガイドおよび第2のハウジング部と事前に組み立てられるか、または事前に組み立てられている。
【0086】
フラックスガイドの可能な構成に関するさらなる詳細については、欧州特許第20192858.7号明細書を参照されたい。
【0087】
本発明によるトルクセンサデバイスの特に有利な改良形態では、第1のステータ本体および第2のステータ本体は、ここでは特に軸方向に互いに離間して配置され、少なくとも1つのフラックスガイドは、軸方向に少なくとも部分的にその間に配置される。
【0088】
しかし、原則として、少なくとも1つのフラックスガイドを、軸方向、すなわち中心軸に沿ってステータ構成の外側に配置することも可能である。しかし、収集面および伝達面は各々、収集面によってそれぞれ集中され、周囲の磁気干渉場によって生成される磁束が、本発明に従って少なくとも部分的に、好ましくはほぼ完全に、または完全に打ち消し合うように配向されて構成および配置されるべきである。
【0089】
本発明によるトルクセンサデバイスの有利な改良形態では、トルクセンサデバイスは、特に、磁気センサ構成によって検出された磁束に依存する方式で、および/または検出された磁束に依存する方式で生成されたセンサ信号に依存する方式で、トルクセンサデバイスに機能的に接続されたシャフトに加えられるトルクを決定するように構成された制御デバイスも有する。
【0090】
本発明によるトルクセンサデバイスのさらなる可能な、特に有利な改良形態では、トルクセンサデバイスは、本発明による方法によって組み立てられる。
【0091】
本発明による、シャフトの回転軸を中心としてシャフトに加えられるトルクを検出するためのトルクセンサデバイスを少なくとも部分的に組み立てるための、特に自動車のステアリングシャフトに加えられるトルクを検出するためのトルクセンサデバイスを少なくとも部分的に組み立てるための方法であって、トルクセンサデバイスは、磁気構成と、ステータ構成と、フラックスガイド構成と、少なくとも1つの磁気センサを備える磁気センサ構成とを有し、磁気構成は、少なくとも1つの磁場を生成するように構成され、フラックスガイド構成は、少なくとも1つの第1のフラックスガイドと、第2のフラックスガイドとを有し、第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイドは各々、少なくとも1つの伝達面を有し、トルクセンサデバイスは、第1のハウジング部と、第2のハウジング部をさらに有し、方法は、
a)少なくとも第1のハウジング部、ステータ構成、および磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサを備える第1のアセンブリを事前に組み立てるステップ、
b)少なくとも第2のハウジング部、ならびに第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイドを備える第2のアセンブリを事前に組み立てるステップであって、第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイドは、第1のフラックスガイドの少なくとも1つの伝達面および第2のフラックスガイドの少なくとも1つの伝達面が、それらの間に磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサを配置することができる軸方向ギャップを形成するように互いに対向して位置するように第2のハウジング部に接続されるステップ、
c)第1の事前に組み立てられたアセンブリおよび第2の事前に組み立てられたアセンブリを組み立てるステップであって、磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサは、ステータ構成で生成された磁束が磁気センサによって検出可能であるように、第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイドの伝達面の間のギャップに導入されるステップ、ならびに
d)互いに対してそれらの位置に2つの事前に組み立てられたアセンブリを固定するステップ
によって特徴付けられる。
【0092】
本発明による方法によって、トルクセンサデバイスの特に簡単な組み立てを達成することができ、特に磁気センサ構成に対するフラックスガイド構成の正確な配置を特に簡単に達成することができる。これは、磁気センサ構成に対するフラックスガイド構成の簡単な位置決めおよび位置合わせが、第1の事前に組み立てられたアセンブリの一部である第1のハウジング部を介して、および第2の事前に組み立てられたアセンブリの一部である第2のハウジング部を介して特に容易かつ有利に達成することができるからである。
【0093】
本発明による方法によれば、第2のアセンブリを形成するために第2のハウジング部と事前に組み立てられるフラックスガイド構成とは別々にかつ独立して、ステップa)において第1の事前に組み立てられたアセンブリを形成するために第1のハウジング部およびステータ構成と一緒に磁気センサ構成を事前に組み立てることは、特に、例えば、国際公開第2020/174170号パンフレット、国際公開第2020/174171号パンフレット、または欧州特許第20192858.7号明細書から知られているようなフラックスガイドを有するフラックスガイド構成のために、特に欧州特許第20192858.7号明細書から知られているような追加の収集面、特に各々が2つの収集面を有するフラックスガイドの場合にも、フラックスガイド構成が適切に構成されることを条件として、トルクセンサデバイスの簡単かつ正確な設置を可能にし、特にフラックスガイド構成の損傷のリスクをほとんど伴わずにこれを行うことを可能にする。
【0094】
第2のハウジング部と2つのフラックスガイドまたはフラックスガイド構成を事前に組み立てることによって、例えば設置中にフラックスガイドを曲げることによる、フラックスガイドまたはフラックスガイド構成の損傷のリスクをさらに低減することができる。これは、フラックスガイドもしくはフラックスガイド構成がステップb)における事前組み立て後に第2のハウジング部によってより多く取り囲まれるほど、またはフラックスガイドもしくはフラックスガイド構成が事前組み立て後に第2のハウジング部によってより多く囲まれるほど、さらに低減することができる。
【0095】
ステップa)において第1のアセンブリを事前に組み立てるとき、ステータ構成および/もしくは少なくとも1つの磁気センサは、好ましくは、第1のハウジング部に少なくとも部分的に導入され、特に挿入され、第1のハウジング部に接続され、かつ/または直接的に(すなわち、間に別の構成要素がない)もしくは間接的に(少なくとも1つの構成要素を間に挟んで)第1のハウジング部に締結される。
【0096】
ステップb)において第2のアセンブリを事前に組み立てるとき、少なくとも第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイド、特にフラックスガイド構成全体は、好ましくは、第2のハウジング部に少なくとも部分的に導入され、特に第2のハウジング部によって少なくとも部分的に収容されるように、第2のハウジング部に直接的もしくは間接的に接続され、かつ/または第2のハウジング部に締結される。
【0097】
本発明による方法の特に好ましい実施形態では、好ましくはさらなるステップにおいて、特にそのトルクが検出されるように意図されたシャフト上へのトルクセンサデバイスの最終設置または最終組み立て中、磁気要素を有する磁気構成または磁気構成を備えるアセンブリは、残りの構成要素と組み立てられる。特に好ましくは、さらなるステップにおいて、少なくとも磁気構成が磁気要素と組み立てられ、特に本発明による方法に従って、少なくとも第1の事前に組み立てられたアセンブリおよび第2の事前に組み立てられたアセンブリから組み立てられているアセンブリを有する。
【0098】
好ましくは、磁気構成、特に少なくとも1つの磁気要素は、ここではそのように配置され、磁気構成およびステータ構成が、トルクが加えられた結果として、トルクセンサデバイスの中心軸を中心として円周方向に互いに対して移動可能であるようにステータ構成に対して位置決めされ、それにより磁束を円周方向における磁気構成とステータ構成との間の相対移動によってステータ構成に生成させることができ、その磁束は、特に、第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイドの伝達面の間のギャップに導入された少なくとも1つの磁気センサによって検出することができる。
【0099】
好ましくは、磁気構成は、特にステータ構成に対して同心円状に位置決めされ、特に中心軸に対して同心円状にステータ構成に導入される。好ましくは、磁気構成は、ここでは特にステータ内、好ましくはステータタブ内で半径方向に磁気要素と共に配置される。
【0100】
少なくとも部分的にまたは完全に組み立てられるトルクセンサデバイスのフラックスガイド構成が、好ましくは特に第1のフラックスガイドおよび/もしくは第2のフラックスガイドに磁気伝導的に結合されるさらなる構成要素、例えば追加の収集面を備える場合、前記収集面は、ステップb)においても、特に好ましくは、第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイドならびに第1のハウジング部と一緒に事前に組み立てられ、これらの構成要素は、同様に第2のハウジング部に接続することができ、特に第2のハウジング部、ならびに/または第1のフラックスガイドおよび/もしくは第2のフラックスガイドに締結することができる。追加の構成要素が第1のフラックスガイドにのみおよび/または第2のフラックスガイドにのみ締結される場合、それらは、フラックスガイドを第2のハウジング部に接続する前と、この後の両方で締結することができる。しかし、多くの場合、フラックスガイド構成全体が最初にすべて事前に組み立てられ、次いでステップb)において第2のハウジング部と事前に組み立てられたアセンブリとして組み立てられて第2のアセンブリを形成することがより有利である。
【0101】
ステップa)およびb)、すなわち第1のアセンブリおよび第2のアセンブリの事前組み立ては、ここで連続して実行される必要はない。それらはまた、少なくとも部分的にまたは完全に並行して実行されてもよい。ステップb)は、ステップa)の前に同様に実行されてもよい。ステップa)およびb)がステップc)の前に完了することが単に重要である。
【0102】
第2のアセンブリの事前組み立て後、第1のフラックスガイドの少なくとも1つの伝達面と第2のフラックスガイドの少なくとも1つの伝達面との間に存在する軸方向ギャップは、特にエアギャップであり、これは好ましくは、いずれの場合もギャップに配置される構成要素をギャップに載置することができ、フラックスガイド構成に集中された磁束を、トルクセンサデバイスの組み立て後にギャップに配置された磁気センサに十分な品質で伝達することができるように寸法決めされる。
【0103】
本出願の文脈において、特にステップc)の意味での「組み立て」は、本出願の範囲内で、互いに対するそれぞれの構成要素の機械的組み立て、特に機械的配置のみを意味すると理解される。トルクセンサデバイスを機能状態に設定するために、電子的または電気的接続などを行うなどのさらなるステップが必要な場合がある。特に、例えば、1つまたは複数のプラグイン接続または1つまたは複数の電気接点接続の製造がさらに必要とされ得る。
【0104】
ステップd)における互いに対する第1の事前に組み立てられたアセンブリの固定および第2の事前に組み立てられたアセンブリの固定は、好ましくは、特にラッチ接続をもたらすことによって、特にラッチによって第1のハウジング部を第2のハウジング部に接続することによって実行され、この目的のために、好ましくはハウジング部の少なくとも1つは、少なくとも1つのラッチ突起を有し、他方のハウジング部は、ラッチフックを有する少なくとも1つのラッチアームを有し、ラッチフックは、ラッチ突起の後ろに係合することができる。しかし、2つのハウジング部はまた、ねじ止めもしくは接着結合によって、または別の方法で互いに接続されてもよく、それによって互いに対して固定されてもよく、特に第2のアセンブリはその目標位置に固定される。
【0105】
本発明による方法の可能な、特に有利な改良形態では、ステップb)における第2のアセンブリの事前組み立ては、最初に、第2のハウジング部、ならびに少なくとも第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイド、特にフラックスガイド構成全体が設けられ、次に、第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイド、特にフラックスガイド構成全体が第2のハウジング部に挿入されて第2のハウジング部に接続され、特に例えばフラックスガイドまたはフラックスガイド構成をラッチ、クリップイン、および/またはかしめ、および/または少なくとも部分的にオーバーモールドすることによって第2のハウジング部に締結されることによって実行される。
【0106】
これにより、第2のアセンブリの特に簡単な事前に組み立て、特に、フラックスガイドの互いに対する、および第2のハウジング部に対するフラックスガイドまたはフラックスガイド構成の簡単で良好な位置決めが達成されることが可能になる。特に好ましくは、第2のハウジング部は、フラックスガイドまたはフラックスガイド構成を受け入れるように対応して構成および設計され、特に特別な位置決め補助および/または位置合わせ補助、例えば、フラックスガイドまたはフラックスガイド構成と相互作用するように設計された対応する停止面、凹部などを有し、特に好ましくは位置決め補助として対応する停止面、突起なども有する。
【0107】
第2のハウジング部に接続するために、第2のハウジング部および/または第1のフラックスガイドおよび/または第2のフラックスガイドまたはフラックスガイド構成は、好ましくは、対応する締結手段、特に、例えば、1つまたは複数のラッチ突起、ラッチラグ、ラッチフック、ラッチアーム、クリップなどのラッチ要素をさらに有する。フラックスガイドまたはフラックスガイド構成の少なくとも部分的なオーバーモールドによって締結が提供される場合、これらがこの目的のために、特に特別なオーバーモールドタブなど、特に二重角度のオーバーモールドタブを有すると有利である。そのようなタブは、第2のハウジング部への特に良好で固定された接続を提供することができる。
【0108】
あるいは、ステップb)における第2のアセンブリの事前組み立ては、例えば、最初に、少なくとも第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイド、特にフラックスガイド構成全体、特に第2のハウジング部を製造するための成形型を設けることによって実行することもでき、次いで、特に直後のステップにおいて、第2のハウジング部は射出成形法によって製造され、少なくとも第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイド、特にフラックスガイド構成全体は、それらが第2のハウジング部に固定的に接続されるように少なくとも部分的にオーバーモールドされる。
【0109】
本発明による方法のさらなる可能な、特に有利な改良形態では、ステップc)における組み立ては、特に、第1のステップc1)において、第1の事前に組み立てられたアセンブリおよび第2の事前に組み立てられたアセンブリが係合位置で互いに接触させられ、2つのアセンブリが特に互いに係合させられ、さらに、特にその後のステップc2)において、第2の事前に組み立てられたアセンブリが第1のアセンブリに対して接線方向にトルクセンサデバイスの中心軸に垂直に延びる平面内で目標位置まで変位されることによって実行される。したがって、特に2つのフラックスガイドの伝達面が、いずれの場合も、中心軸に垂直であり、変位方向が延在する平面に平行に延びる場合、第1の事前に組み立てられたアセンブリに対する第2の事前に組み立てられたアセンブリの特に簡単な配置を達成することができる。したがって、例えば、原則として国際公開第2020/174170号パンフレット、国際公開第2020/174171号パンフレット、または欧州特許第20192858.7号明細書に機能に関して記載されているように、干渉フラックス成分の補償を達成することができる、伝達面に平行な収集面を有するフラックスガイド、ならびに第1および第2の収集面を有するフラックスガイドを用いて、特にすべての収集面が伝達面に平行に延び、伝達面と収集面との間のすべての接続部分が変位方向と交差せず、むしろ常に変位方向に平行にのみ延びる場合に、トルクセンサデバイスの特に簡単な設置を達成することも可能である。特に、少なくとも1つの磁気センサを伝達面の間の軸方向ギャップに特に簡単に導入することが、それによって、特に接線方向において達成され得る。
【0110】
ステップc)の組み立て中、第2の事前に組み立てられたアセンブリ、特に第2のハウジング部が、第1の事前に組み立てられたアセンブリ、特に第1のハウジング部、特に接線方向に押し込まれると、特に有利であることが判明している。これにより、2つのハウジング部の特に簡単な構成、およびトルクセンサデバイスの特にコンパクトであり、したがって省スペースの構成が可能になる。
【0111】
特に簡単な設置のために、特に干渉フラックスの影響の低減または干渉フラックスの補償が望まれる場合、第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイドは、したがって好ましくはそのように設計され、すべての収集面が伝達面に平行に延び、伝達面と収集面との間のすべての接続部分が変位方向と交差せず、むしろ常に変位方向に平行にのみ延びるように配置されるように構成される。
【0112】
本発明による方法のさらなる可能な、特に有利な改良形態では、第2のハウジング部は、少なくとも底面および片側が少なくとも部分的に開いており、ステップb)における事前組み立ての間、少なくとも第1のフラックスガイドおよび/または第2のフラックスガイド、特にフラックスガイド構成全体は、特に開いた底面または開いた側から第2のハウジング部に導入され、特に挿入される。これにより、第2のハウジング部の特に簡単な構成、および第2のアセンブリの特に簡単な事前組み立てが可能になる。
【0113】
本発明による方法の発展形態では、ステップc1)において、第2の事前に組み立てられたアセンブリは、ここでは、第2の事前に組み立てられたアセンブリの係合位置において、第2のハウジング部の開いた側が変位方向に少なくとも実質的に直交して延びるように位置合わせされ、ステップc2)において、接線方向への変位中、第2の事前に組み立てられたアセンブリは、特に開いた側を前方にして係合位置から目標位置に変位される。これにより、2つのハウジング部の特に簡単な構成、およびステップc)における2つのアセンブリの特に簡単な組み立てが可能になり、この目的のために、第2の事前に組み立てられたアセンブリは、ステップc1)において、第2のハウジング部の開いた底面が第1の事前に組み立てられたアセンブリに面するように、第1の事前に組み立てられたアセンブリに対して特に好ましい方式で配置および位置合わせされ、したがって中心軸に平行に変位することができ、開いた側は、変位方向に少なくとも実質的に直交して、すなわち変位方向に垂直な平面内に延びる。
【0114】
あるいは、本発明による方法のさらなる可能な、同様に有利な改良形態では、ステップc)における組み立ては、第1のステップc1)において、第1の事前に組み立てられたアセンブリおよび第2の事前に組み立てられたアセンブリが係合位置で互いに接触させられ、特に互いに係合させられ、さらに、特にその後のステップc2)において、第2の事前に組み立てられたアセンブリが第1のアセンブリに対して半径方向にトルクセンサデバイスの中心軸に垂直に延びる平面内で目標位置まで変位されることによって実行することもできる。
【0115】
したがって、特に2つのフラックスガイドの伝達面が、いずれの場合も、中心軸に垂直であり、変位方向が延在する平面に平行に延びる場合、第1の事前に組み立てられたアセンブリに対する第2の事前に組み立てられたアセンブリの特に簡単な配置を同様に達成することができる。同様に、この手段によって、伝達面に平行な収集面を有するフラックスガイドを用いて、特にすべての収集面が伝達面に平行に延び、伝達面と収集面との間のすべての接続部分が変位方向と交差しない場合に、トルクセンサデバイスの特に簡単な設置を達成することができる。特に、少なくとも1つの磁気センサを伝達面の間の軸方向ギャップに特に簡単に導入することが、それによって、特に半径方向において達成され得る。
【0116】
あるいは、ステップc)の組み立て中、第2の事前に組み立てられたアセンブリ、特に第2のハウジング部が、第1の事前に組み立てられたアセンブリ、特に第1のハウジング部、特に半径方向に少なくとも部分的に押し込まれると、特に有利であることが判明している。これにより、2つのハウジング部の特に簡単な構成、およびトルクセンサデバイスの特にコンパクトであり、したがって省スペースの構成が可能になる。
【0117】
本発明による方法のさらなる可能な、特に有利な改良形態では、第2のハウジング部は、少なくとも底面が部分的に開いており、ステップb)における事前組み立ての間、少なくとも第1のフラックスガイドおよび/または第2のフラックスガイド、特にフラックスガイド構成全体は、開いた底面から第2のハウジング部に導入され、特に挿入される。これにより、第2のハウジング部の特に簡単な構成、および第2のアセンブリの特に簡単な事前組み立てが可能になる。
【0118】
本発明による方法の代替の発展形態では、ステップc1)において、第2の事前に組み立てられたアセンブリは、特に、第2の事前に組み立てられたアセンブリの係合位置において、開いた底面が変位方向に少なくとも実質的に直交して延びるように位置合わせされ、ステップc2)において、半径方向への変位中、第2の事前に組み立てられたアセンブリは、特に開いた底面を前方にして係合位置から目標位置に変位される。これにより同様に、2つのハウジング部の特に簡単な構成、およびステップc)における2つのアセンブリの特に簡単な組み立てが可能になり、この目的のために、第2の事前に組み立てられたアセンブリは、ステップc1)において、特に第2のハウジング部の開いた底面が第1の事前に組み立てられたアセンブリに面するように、第1の事前に組み立てられたアセンブリに対して特に好ましい方式で配置および位置合わせされ、したがって中心軸に垂直な平面内で変位することができ、開いた側は、変位方向に少なくとも実質的に直交して、すなわち変位方向に垂直な平面内に延びる。
【0119】
好ましくは、第2のアセンブリは、ここではいずれの場合も、第1のアセンブリ上のガイド要素によって、特に第1のハウジング部のガイド要素によって、変位中に特に機械的に案内され、第2のアセンブリ上の、特に第2のハウジング部上の対応するガイド要素と相互作用する。したがって、フラックスガイドまたはフラックスガイド構成の損傷のリスクを特に簡単な方式で低減することができ、さらに、互いに対する2つのアセンブリの正確な位置決め、したがって磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサに対するフラックスガイドの少なくとも1つの正確な位置決めも簡単な方式で確実に達成することができる。
【0120】
本発明による方法のさらなる可能な、特に有利な改良形態では、磁気センサ構成は、プリント回路基板をさらに備え、少なくとも1つの磁気センサは、プリント回路基板に締結され、プリント回路基板は、切り欠き、特にスロット付き凹部もしくは貫通開口部など、または周囲領域と比較して厚さが薄い領域を有し、プリント回路基板に締結された少なくとも1つの磁気センサは、切り欠きの領域または厚さが薄い領域に配置され、ステップc)における第1の事前に組み立てられたアセンブリおよび第2の事前に組み立てられたアセンブリの組み立ては、磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサが第1のフラックスガイドおよび第2のフラックスガイドの伝達面の間のギャップに導入された後、プリント回路基板の切り欠きまたは厚さが薄い領域が2つのフラックスガイドの伝達面の間のギャップに同様に位置するように実行される。2つの対向する伝達面の間の距離または軸方向のギャップ幅は、そのようなプリント回路基板によって簡単な方式で低減、特に最小化することができ、これは特に、磁気センサの領域における軸方向のトルクセンサデバイスの構造高さに対して有利な効果を有する。
【0121】
本発明によるトルクセンサデバイスおよびそのそれぞれの利点に関連して説明されたすべての特徴および実施形態は、本発明による方法にいずれの場合も対応して適用され、技術的に可能または実現可能な場合にはその逆も同様であり、たとえこれらがいずれの場合も上記の本発明の主題の1つのみと関連して明示的または暗黙的に1回だけ説明されていたとしても適用される。
【0122】
本発明のさらなる特徴は、特許請求の範囲、図、および図の説明に見出すことができる。上記の説明で言及されている特徴および特徴の組み合わせのすべて、ならびにそれぞれの場合において以下の図に明らかに示されている、および/または図の説明で言及されている特徴および特徴の組み合わせは、それぞれ特定された組み合わせだけでなく、(特徴の)他の組み合わせまたは単独で、すなわち本明細書に記載の組み合わせの他の特徴から分離して、本発明によるトルクセンサデバイスおよび/または本発明による方法で実施することができ、ただし、この組み合わせまたはそれ自体の対応する使用が技術的に可能で実現可能であることを条件とする。
【0123】
ここで、添付の図面を参照して、本発明をいくつかの好ましい例示的な実施形態に基づいてより詳細に説明するが、これらは非限定的であると理解されるべきであり、機能的に同一の構成要素は同じ参照符号で示されている。図面では、以下の各場合を概略的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0124】
図1】本発明によるトルクセンサデバイスの第1の例示的な実施形態の一部を、様々な設置状態において部分的に分解した図で示す図である。
図2】本発明によるトルクセンサデバイスの第2の例示的な実施形態の一部を、様々な設置状態において部分的に分解した図で示す図である。
図3】2つの磁気センサが締結された図1および図2のトルクセンサデバイスのプリント回路基板を、プリント回路基板の第1の側を見た斜視図で示す図である。
図4図2のトルクセンサデバイスのフラックスガイド構成を形成する、図2のプリント回路基板の他方の側およびトルクセンサ構成の2つのフラックスガイドを見た、図3のプリント回路基板を示す図である。
図5】2つのハウジング部を伴わないが磁気要素を伴う図2のトルクセンサ構成の詳細を、別の図における斜視拡大図で示す図である。
図6】本発明によるトルクセンサデバイスの第3の例示的な実施形態の一部を、様々な設置状態において部分的に分解した図で示す図である。
図7】本発明によるトルクセンサデバイスの第4の例示的な実施形態の一部を、様々な設置状態において部分的に分解した図で示す図である。
図8】2つの磁気センサが締結された図6および図7のトルクセンサデバイスのプリント回路基板を、プリント回路基板の第1の側を見た斜視図で示す図である。
図9図7のトルクセンサデバイスのフラックスガイド構成を形成する、図7のプリント回路基板の他方の側およびトルクセンサ構成の2つのフラックスガイドを見た、図8のプリント回路基板を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0125】
図1は、本発明によるトルクセンサデバイス10の第1の例示的な実施形態の一部を、様々な設置状態において部分的に分解した図で示しているが、関連する磁気構成がなく、すなわち関連する磁気要素33(図5参照)がなく、トルクセンサデバイス10は、自動車のステアリングシャフトに加えられるトルクを検出するように構成され、ステータホルダ21と、ここでは具体的に示されていない環状ディスク形状のステータ本体、ならびに同様に具体的に示されていないステータタブを各々有する第1のステータ22および第2のステータ23とを有するステータ構成を有する。
【0126】
ステータホルダ21によって保持され、特に軸方向に押し込まれる2つのステータ22および23のステータタブは、ここでは歯と同様の方式で互いに係合する。締結リング32によって、ステータ22および23は、少なくとも一方向に軸方向に固定される。したがって、固定リング32は、固定リング32とも呼ばれ得る。ここでは図示されていないシャフトの第1の部分にステータ構成を回転不能に接続するために、ステータホルダ21は、締結スリーブ31またはスリーブ形状の締結セクションをさらに有し、これは、関連するシャフトセクションに押し込まれ、例えば圧入によってシャフトセクションを収縮させることによってシャフトセクションに締結され得る。
【0127】
磁束を生成するために、図5に例として示すような磁気要素33を有する磁気構成は、従来技術から原則として知られているように、このトルクセンサデバイス10のステータ構成または中心軸Zに対して同心円状にステータ構成の内部に配置することができ、磁気構成は、ステータ構成の視認性を向上させるために図5を除いて示されていない。
【0128】
少なくとも1つの磁気作用場を生成するために、磁気構成33は、特に図5の例のように、環状永久磁石の形態の磁気要素33を有することができ、磁気要素33は、中心軸Zおよびステータ構成に対して同心円状に配置されるか、または配置することができ、共に回転するためにここでは図示されていないステアリングシャフトの第1の部分に締結することができ、ステータ構成は、最初に既に述べたように、締結スリーブ32を介して共に回転するためにステアリングシャフトの第2の部分に接続することができ、したがってステータ構成は、中心軸Zを中心として磁気要素33に対して円周方向Uに回転可能であり、これは、磁束をステータ構成、特に2つのステータ22および23で生成させることができる結果として、トルクセンサデバイス10の使用の機能状態、特にステアリングシャフトの回転軸と一致する。このようにして生成された磁束に応じて、ステアリングシャフトに加えられるトルクは、磁気センサ構成および制御デバイス(ここでは特に図示せず)によって決定することができる。
【0129】
さらに、本発明によれば、トルクセンサデバイス10は、第1のフラックスガイド19および第2のフラックスガイド20を有するフラックスガイド構成と、プリント回路基板15および2つの磁気センサ16および17を有する磁気センサ構成とを有する。2つのフラックスガイド19および20を有するフラックスガイド構成は、ここでは、ステータ構成で生成された磁束を少なくとも部分的に集中させ、2つの磁気センサ16および17に伝導するように設計され、磁気センサ16および17は各々、さらなる評価のために対応するセンサ信号を生成するように設計され、そのセンサ信号からトルクを決定することができる。
【0130】
本発明によるトルク伝達デバイス10のこの例示的な実施形態では、フラックスガイド19および20の各々は、いずれの場合も収集面25と、いずれの場合も伝達面26とを有し、ステータ構成で生成された磁束は、いずれの場合も収集面25を介して集中され、いずれの場合も伝達面26を介して磁気センサ16および17に伝達され、磁気センサは、トルクセンサデバイス10の組み立てられた状態において、いずれの場合も伝達面26の間の軸方向ギャップS(図5参照)において伝達面26に平行に配置される。
【0131】
さらに、本発明によるトルクセンサデバイス10は、ステータ構成および磁気センサ構成が収容され、ここでは図示されていない関連する制御デバイスへのデータおよび信号接続をもたらし、かつ電力供給のためのプラグ受け14を備える第1のハウジング部13を有する。本発明によれば、第1のハウジング部13は、ここでは、プリント回路基板15および2つの磁気センサ16および17を有する磁気センサ構成と、ならびにステータホルダ21、ステータ22および23、およびこの場合には、固定リング32を有するステータ構成と事前に組み立てられて、第1のアセンブリ12を形成する。
【0132】
図1に示す例では、第1のハウジング部13は、2つの部分に形成され、特に中心軸Zに垂直に延びる分離面を有する2つの半体から組み立てられる。これにより、第1のアセンブリ12の特に簡単な事前組み立てが可能になり、第1のハウジング部13の2つの半体は、特に軸方向に組み立てることができ、一緒にラッチすることができ、その結果、第1の事前に組み立てられたアセンブリ12の残りの構成要素(締結部分31を伴うステータホルダ21を有するステータ構成、ステータタブを有するステータ22および23、固定リング32、ならびにプリント回路基板15および磁気センサ16および17を有する磁気センサ構成)は、第1のハウジング部13に簡単な方式で保持され、互いに対して固定することができる。
【0133】
さらに、トルクセンサデバイス10は、図1の破線の矩形によって表される第2の事前に組み立てられたアセンブリ11を共に形成するために、2つのフラックスガイド19および20と共にフラックスガイド構成を受け入れるように設計された第2のハウジング部18を有する。
【0134】
この例示的な実施形態では、第2のハウジング部18は、ここでは単一のピースとして設計され、すなわち複数の部分ではなく単一の構成要素で構成されるが、フラックスガイド19および20、特にフラックスガイド構成全体が、図1の破線の矩形内にあるように、矢印の方向の側から矢印によって第2のハウジング部18に(図1の図を参照して右から左へ)押し込むことができるように、その底面および片側(ここでは右側)が開いている。フラックスガイド19および20は、特に第2のハウジング部18に挿入されてその中にラッチすることができ、このようにして第2のハウジング部18に固定的に接続され、脱落しないように固着することができる。
【0135】
あるいは、1つまたは複数のフラックスガイドを、例えば、第2のハウジング部18の中または上へのかしめ、鋳造、および/または接着結合などによって締結することもできる。
【0136】
2つのハウジング部18および13は、好ましくはプラスチックから形成され、特に好ましくは射出成形法によって製造され、ここで説明する実施形態または図1に示す可能な実施形態の代替として、第2のハウジング部18は、フラックスガイド構成の少なくとも部分的なオーバーモールドによって(のみ)製造することもでき、同時に、フラックスガイド構成の少なくとも部分的なオーバーモールドによって、フラックスガイド構成、特に少なくとも第1のフラックスガイド19および第2のフラックスガイド20は、少なくとも部分的にオーバーモールドされ、したがって第2のハウジング部18に固定的に接続することができる。
【0137】
本発明によるトルクセンサデバイス10のこの例示的な実施形態では、第2のハウジング部18は、ここでは第1のハウジング部13に対して接線方向に押し込むことができ、押し込みの間、2つの磁気センサ16および17は、トルクセンサデバイス10の少なくとも部分的に機能的に組み立てられた状態において、特に、図1の右端に示すように、第1の事前に組み立てられたアセンブリ12および第2の事前に組み立てられたアセンブリ11の機能的に組み立てられた状態において、原則として、ステータ構成で生成された磁束が磁気センサ16および17によって検出することができるように、第1のフラックスガイド19および第2のフラックスガイド20の伝達面26の間のギャップS(図4参照)に導入される。
【0138】
2つの磁気センサ16および17は各々、ここでは中心軸Zに垂直に延びるプリント回路基板15上に配置され、磁気センサ16および17の領域では、プリント回路基板15は、いずれの場合もU字形にスロット状にされた切り欠き29を有し、いずれの場合も2つのフラックスガイド19および20の一方の伝達面26の一方、この例ではフラックスガイド20の伝達面26は、プリント回路基板平面と平面内に配置することができ、その結果、この領域で軸方向に特にコンパクトなトルクセンサデバイス10を達成することができる。
【0139】
損傷のない設置のために、特にトルクセンサデバイス10内のフラックスガイド19および20の正確な位置決めのために、特にその構成要素に対して、特にステータ22および23ならびに磁気センサ16および17を有するステータ構成に対して、この例示的な実施形態では、第1のハウジング部13には、この場合には接線方向に延びる対応するU字形のガイド溝28が設けられ、いずれの場合も変位方向の外側において、ここでは目に見えない、第2のハウジング部18の内部に配置された対応する設計のガイドレールまたはガイド突起またはガイドピンが係合することができ、これにより、それらが接触または係合されるとき、互いに対する2つの事前に組み立てられたアセンブリ11および12の所望の位置合わせ、ならびに第2の事前に組み立てられたアセンブリ11を第1のアセンブリ12に対して押し込む間の正確な案内を達成することができる。その結果、フラックスガイド19および20の損傷、特に曲げのリスクを簡単な方法で大幅に低減することができる。第2のハウジング部18内の目に見えないガイド要素は、好ましくは、ここでも接線方向に、特にガイド溝と同じ長さまで同様に延びる。しかし、それらはより短くてもよい。
【0140】
第2の事前に組み立てられたアセンブリ11または第2のハウジング部18が、図1の右端に示すように、第1の事前に組み立てられたアセンブリ12および第2の事前に組み立てられたアセンブリ11が機能的に組み立てられる目標位置まで第1のハウジング部13または第1の事前に組み立てられたアセンブリ12に対して押し込まれる場合、第2のハウジング部18または第2の事前に組み立てられたアセンブリ11は、第1の事前に組み立てられたアセンブリ12に対して、または特に第1のハウジング部13に対してその位置に固定することができる。
【0141】
図1に示すトルクセンサデバイス10は、少なくとも部分的に、さらなるステップ、特にその後のステップを伴って、特に完全に組み立てられ、または本発明による方法によって設置されることができ、少なくとも第1のステップa)において、第1のハウジング部13、ならびにステータホルダ21およびステータ22および23を有するステータ構成、ならびに磁気センサ16および17を有するプリント回路基板15は、図1の中央に示すように、事前に組み立てられて第1のアセンブリ12を形成する。
【0142】
ステップa)の前または同時に実行されてもよいさらなるステップb)において、この場合にはトルクセンサデバイス10のフラックスガイド構成を形成する2つのフラックスガイド19および20は、第2のハウジング部18と事前に組み立てられて第2のアセンブリを形成する。
【0143】
続いて、第3のステップc)において、第1の事前に組み立てられたアセンブリ11および第2の事前に組み立てられたアセンブリ12が組み立てられ、2つの磁気センサ16および17は、ここではいずれの場合も、2つのフラックスガイド19および20の2つの伝達面26の間のギャップに、特に、ステータ構成で生成された磁束が各々ホールセンサとして設計された2つの磁気センサ16および17によって検出することができるように挿入される。
【0144】
続いて、第2の事前に組み立てられたアセンブリは、さらなるステップd)において、特に第2のハウジング部18を第1のハウジング部13にラッチすることによって、第1のアセンブリ12に対して第2のハウジング部18と共にその位置に固定される。
【0145】
この例示的な実施形態では、ステップc)における2つのアセンブリ11ならびに事前に組み立てられたアセンブリ11および12の組み立ては、ここでは、図1の画像の右側に示すように、第2のアセンブリ11が第1のアセンブリ12、特にそのハウジング部13に対して中心軸Zに垂直に延びる平面内の接線方向変位によって押し込まれ、その目標位置に固定される前に、2つのアセンブリ11および12が最初に互いに係合される(ここでは図示されていない)ように実行される。これにより、トルクセンサデバイスの特に簡単な設置を達成することが可能になる。
【0146】
好ましくは、さらなるステップにおいて、特にシャフト上にステータ構成を締結するとき、磁気要素33を有する磁気構成は、ステータ22および23の内部に対応して相対的かつ機能的に、特に中心軸Zに対して同心円状に配置され、トルクが加えられた結果として、磁気構成およびステータ構成は、磁束を円周方向Uにおける磁気構成33(図5参照)とステータ構成との間の相対移動によってステータ構成に生成させることができるように、トルクセンサデバイス10の中心軸Zを中心として円周方向Uに互いに対して移動可能である。
【0147】
図2は、本発明によるトルクセンサデバイス10’の第2の例示的な実施形態の一部を、様々な設置状態において部分的に分解した図で示しており、フラックスガイド構成は、この例示的な実施形態10’では異なって形成される。この例では、2つのフラックスガイド19’および20’の各々は、それぞれの場合に第1の収集面25に加えて、それぞれの場合に第2の収集面27を有し、第2の収集面は、いずれの場合もそのように配置され、それによりいずれの場合も接続部分30(図5参照)を介してそれぞれのフラックスガイド19’または20’の関連する伝達面26に磁気伝導的に接続され、それぞれの他方のフラックスガイド20’または19’に集中された磁気干渉フラックスは、軸方向ギャップにおいて少なくとも部分的に打ち消し合う。この効果のより詳細な説明については、欧州特許第20192858.7号明細書を参照されたい。したがって、特に簡単な方式で、トルクセンサデバイス10’の周囲における磁気干渉磁場の干渉の影響の低減は、対応する構成において低減することができ、または完全に回避することさえできる。
【0148】
他のフラックスガイド構成を除いて、図2に示されている本発明によるトルクセンサデバイス10’は、図1のトルクセンサデバイス10と実質的に同様であり、本発明による方法によって組み立てることもでき、この目的のために、2つのフラックスガイド19’および20’は、同様に最初に、側面から第2のハウジング部18’に導入され、その中にラッチされ、その後、第1のハウジング部13または図1の事前に組み立てられたアセンブリ12と同一の第1の事前に組み立てられたアセンブリ12に対して、中心軸Zに垂直な接線方向に第2の事前に組み立てられたアセンブリ11として第2のハウジング部18’と一緒に押し込むことができ、それにより磁気センサ16および17は、第2のフラックスガイド19’および20’の伝達面26の間のギャップに導入される。ここでも、フラックスガイド19’および20’の損傷のない正確な位置決めは、ガイド溝28および対応するガイド要素によって達成することができ、同様にここでは目に見えないが、第2のハウジング部18’の内部にある。
【0149】
図3は、よりよく理解するために、2つの磁気センサ16、17が締結された図1および図2のトルクセンサデバイスのプリント回路基板15を、プリント回路基板15の第1の側を見た斜視図で示しており、この図に基づいて、プリント回路基板15のスロット29、ならびに磁気センサ16および17がプリント回路基板15上に締結される方式を特に容易に見ることができる。この場合、特に軸方向構造高さを特に低くすることができるように、2つの磁気センサ16および17は、ここではSMD構成要素と呼ばれるものとして設計され、プリント回路基板は、標準PCB、すなわち標準プリント回路基板15である。
【0150】
図4は、図2のトルクセンサデバイス10’のフラックスガイド構成を形成する、図2のプリント回路基板15の他方の側およびトルクセンサ構成10’の2つのフラックスガイド19’および20’を見た、図3のプリント回路基板15を示しており、この図では、2つの伝達面26を容易に見ることができる。
【0151】
図5は、2つのハウジング部13および18を伴わないが、ステータ22および23の内部に同心円状に配置され、共に回転するためにシャフトの第2の部分上に締結することができ、ステータまたはステータ構成に対して円周方向Uに移動、特にねじれることができる永久リング磁石33の形態の磁気要素33を伴う図2のトルクセンサ構成10’を斜視図で示す。この図では、軸方向ギャップS内の個々の構成要素の配置、特に、伝達面26の間のギャップ内の磁気センサ16および17の配置、ならびにプリント回路基板15との平面内のプリント回路基板15のスロット付き切り欠き29内のフラックスガイド20’の伝達面26の配置も容易に見ることができる。
【0152】
2つのフラックスガイド19’および20’のU字形の構成は、同様に、いずれの場合も接続部分30を介して互いに磁気伝導的に接続されたそれらの2つのそれぞれの収集面25および27によって容易に見ることができ、第1の収集面25はさらに、フラックスガイドに集中されたフラックスを磁気センサ16および17に(非接触で)伝達することができるように、磁気伝導的に伝達面26に各々が磁気伝導的に接続される。
【0153】
伝達面26および収集面27の特別な連動配置により、干渉フラックス補償または干渉フラックスの影響の低減、したがってセンサデバイス10’の精度の向上を達成することができる。この点に関するさらなる情報、特にこの効果がどのように生じるか、およびフラックスガイド19’および20’がどのように設計されることが好ましいかについては、既に数回言及されている欧州特許第20192858.7号明細書を参照されたい。
【0154】
図6は、本発明によるトルクセンサデバイス10’’の第3の例示的な実施形態の一部を、異なる設置状態において部分的に分解した図で示しており、本発明によるトルクセンサデバイス10’’のこの例示的な実施形態は、この場合、第2のハウジング部18’’が底面のみで少なくとも部分的に開いており、この場合、2つのフラックスガイド19’’および20’’を有するフラックスガイド構成が第2のハウジング部18’’内に下方から挿入もしくは差し込まれるか、または第2のハウジング部18’’もしくは第2の事前に組み立てられたアセンブリ11’’が第1の事前に組み立てられたアセンブリ12’に対して差し込まれる点で、前述の2つのトルクセンサデバイス10および10’とは異なる。ここでも、破線の矩形は、第2の事前に組み立てられたアセンブリ11’’を表すものである。
【0155】
図1の例示的な実施形態のように、このフラックスガイド構成は、同様にいずれの場合も、第1の収集面25を各々有するフラックスガイド19’’および20’’のみを有し、図2の例のように、2つの収集面25および27を各々有するフラックスガイドではない。
【0156】
図1のデバイスの上の図6に示されている本発明によるトルクセンサデバイス10’’の例示的な実施形態の場合のさらなる違いは、第2の事前に組み立てられたアセンブリ11’’が第1の事前に組み立てられたアセンブリ12’に対して接線方向に押し込まれず、むしろ、特に関連する矢印によって示されている半径方向に差し込まれることである。
【0157】
フラックスガイド19’’および20’’の伝達面26もまた、可能な限り最適なギャップを形成することができるように、または2つの磁気センサ16および17の外側で軸方向に可能な限り最適に、特にそれらに可能な限り近接して位置決めすることができるように、この場合のプリント回路基板15’は、いずれの場合も半径方向に開いているU字形のスロット29’(図9参照)を有し、伝達面26’は係合し、この場合、図1および図2の例のような細長い伝達面の代わりに、2つのより小さい狭い伝達面26’がいずれの場合も設けられる。
【0158】
この例では、第1のハウジング部13におけるガイド溝28は、第1のアセンブリ12’に対する第2のアセンブリ11’’の半径方向変位中の案内のためには機能せず、むしろ具体的には、目標位置に第2のアセンブリ11’’’を固定するために、特に第1のハウジング部13上の目標位置に第2のハウジング部18’’をラッチするために機能する。
【0159】
図7は、本発明によるトルクセンサデバイス10’’’の第4の例示的な実施形態の一部を、様々な設置状態において部分的に分解した図で示しており、このトルクセンサデバイス10’’’は、実質的にトルクセンサデバイス10’’のように設計されているが、対応する半径方向に設置可能な第2のアセンブリ11’’’を有し、これは、図2のトルクセンサデバイスと同様に、いずれの場合も2つの収集面25および27’(図9参照)と共にU字形に湾曲した2つのフラックスガイド19’’’および20’’’を有する。
【0160】
図8は、2つの磁気センサ16および17が締結された図6および図7のトルクセンサデバイスのプリント回路基板15’を、プリント回路基板15’の第1の側を見た斜視図で示しており、図9は、図7のトルクセンサデバイス10’’’のフラックスガイド構成を形成し、半径方向に差し込むことができる図7のプリント回路基板15’の他方の側およびトルクセンサ構成の2つのフラックスガイド19’’’および20’’’を見た、図8のプリント回路基板15’を示す。
【0161】
当然ながら、特許請求の範囲によって規定される保護の範囲から逸脱することなく、特に設計に関して、多数の修正が可能である。
【符号の説明】
【0162】
10,10’,10’’,10’’’ 本発明によるトルクセンサデバイス
11,11’,11’’,11’’’ 第2の事前に組み立てられたアセンブリ
12,12’ 第1の事前に組み立てられたアセンブリ
13 第1のハウジング部
14 プラグ受け
15,15’ プリント回路基板
16,17 磁気センサ
18,18’ 第2のハウジング部
19,19’,19’’,19’’’ 第1のフラックスガイド
20,20’,20’’,20’’’ 第2のフラックスガイド
21 ステータホルダ
22,23 ステータ
25,25’ 第1の収集面
26,26’ 伝達面
27,27’ 第2の収集面
28 ガイド溝
29,29 切り欠き、スロット
30 接続部分
31 ステータホルダを締結するための締結スリーブ
32 固定リング
33 磁気構成、特に永久リング磁石
U 円周方向
Z 中心軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-03-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフトに加えられるトルクを検出するための、特に自動車のステアリングシャフトに加えられるトルクを検出するためのトルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)であって、
前記トルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)は、磁気構成(33)と、ステータ構成(21、22、23、31、32)と、フラックスガイド構成(19、19’、19’’、19’’’;20、20’、20’’、20’’’)と、少なくとも1つの磁気センサ(16、17)を備える磁気センサ構成と、を有し、
前記磁気構成(33)は、少なくとも1つの磁場を生成するように構成され、
前記フラックスガイド構成(19、19’、19’’、19’’’;20、20’、20’’、20’’’)は、少なくとも1つの第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)と、第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)と、を有し、前記第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)および前記第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)は各々、少なくとも1つの伝達面(26、26’)を有し、前記第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)の前記少なくとも1つの伝達面(26、26’)および前記第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)の前記少なくとも1つの伝達面(26、26’)は、それらの間に前記磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサ(16、17)を配置することができる軸方向ギャップ(S)を形成するように互いに対向して位置し、
前記磁気構成(33)および前記ステータ構成(21、22、23、31、32)は、円周方向(U)における前記磁気構成(33)と前記ステータ構成(21、22、23、31、32)との間の相対移動が前記ステータ構成(21、22、23、31、32)に磁束を生成させることを可能にするように、トルクが加えられた結果として前記トルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)の中心軸(Z)を中心として前記円周方向(U)に互いに対して移動可能であり、
前記トルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)は、第1のハウジング部(13)を有する少なくとも1つの第1の事前に組み立てられたアセンブリ(12、12’)と、第2のハウジング部(18、18’)を有する第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11、11’、11’’、11’’’)と、を含む複数のアセンブリを備え、
前記第1の事前に組み立てられたアセンブリ(12、12’)は、少なくとも前記第1のハウジング部(13)と、前記ステータ構成(21、22、23、31、32)と、前記磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサ(16、17)と、を備え、
前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11、11’、11’’、11’’’)は、少なくとも前記第2のハウジング部(18、18’)と、前記第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)と、前記第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)と、を備え、
前記第2のハウジング部(18、18’’)は、前記第1のハウジング部(13)に対して押し込み可能もしくは差し込み可能であり、および/または前記第1のハウジング部(13)と一緒に少なくとも部分的に押し込み可能もしくは挿入可能であり、前記押し込みもしくは差し込みの間、および/または一緒に少なくとも部分的に押し込みもしくは挿入する間、少なくとも1つの磁気センサ(16、17)は、少なくとも前記第1の事前に組み立てられたアセンブリ(12、12’)および前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11、11’、11’’、11’’’)が機能的に組み立てられた前記トルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)の機能的に組み立てられた状態において、前記ステータ構成(21、22、23、31、32)で生成された磁束が前記磁気センサ(16、17)によって検出可能であるように、前記第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)および前記第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)の前記伝達面(26、26’)の間の前記ギャップ(S)に導入可能である
ことを特徴とする、
トルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)。
【請求項2】
前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11、11’)は、接線方向において前記トルクセンサデバイス(10、10’)の前記中心軸(Z)に垂直に延びる平面内で、または半径方向において前記トルクセンサデバイス(10’’、10’’’)の前記中心軸(Z)に垂直に延びる平面内で、前記第1のハウジング部(13)に対して押し込み可能もしくは差し込み可能であるか、または前記第1のハウジング部(13)と一緒に少なくとも部分的に押し込み可能もしくは挿入可能であることを特徴とする、請求項1に記載のトルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)。
【請求項3】
前記第2のハウジング部(13)は、少なくとも底面または底面および片側が少なくとも部分的に開いていることを特徴とする、請求項に記載のトルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)。
【請求項4】
前記第1のハウジング部(13)および/または前記第2のハウジング部(18、18’)は、それらが押し込まれ、差し込まれるとき、または少なくとも部分的に押し込まれ、もしくは一緒に挿入されるときに、互いに対して前記2つのハウジング部(13;18、18’)を位置合わせするための、および/または案内し、および/または位置合わせするための手段(28)を有することを特徴とする、請求項に記載のトルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)。
【請求項5】
前記磁気センサ構成は、プリント回路基板(15、15’)をさらに備え、
少なくとも1つの磁気センサ(16、17)は、前記プリント回路基板(15、15’)に締結され、前記プリント回路基板(15、15’)は、切り欠き(29、29’)または周囲領域と比較して厚さが薄い領域を有し、
前記プリント回路基板(15、15’)に締結された前記少なくとも1つの磁気センサ(16、17)は、前記切り欠き(29、29’)の領域または前記厚さが薄い領域に配置され、
前記磁気センサ構成の前記少なくとも1つの磁気センサ(16、17)および前記プリント回路基板(15、15’)の前記切り欠き(29、29’)または前記厚さが薄い領域は、前記2つのフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’;20、20’、20’’、20’’’)の前記伝達面(26、26’)の間の前記ギャップ(S)に位置する
ことを特徴とする、請求項に記載のトルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)。
【請求項6】
前記トルクセンサデバイス(10’、10’’’)に加えられる前記トルクに応じて磁気作用フラックスを前記ステータ構成(21、22、23、31、32)に生成することができ、さらに、前記トルクセンサデバイス(10’、10’’’)を囲む干渉磁場に応じて第1の磁気干渉フラックスを生成することができ、
前記第1のフラックスガイド(19’、19’’)および前記第2のフラックスガイド(20’、20’’)は各々、第1の収集面(25、25’)をさらに有し、前記収集面は各々、加えられたトルクに応じて前記ステータ構成(21、22、23、31、32)で生成された前記磁気作用フラックスおよび/または前記トルクセンサデバイス(10’、10’’’)を囲む磁気干渉場に応じて生成された前記第1の磁気干渉フラックスを少なくとも部分的に集中させ、かつ/または少なくとも部分的に伝達するように設計され、
前記フラックスガイド構成(19’、19’’’;20’、20’’’)は、少なくとも1つの伝達面(26、26’)に磁気伝導的に結合され、前記トルクセンサデバイス(10’、10’’’)を囲む磁気干渉場に応じて第2の磁気干渉フラックスを生成し、または少なくとも部分的に集中させ、かつ/または伝達するように設計された第2の収集面(27、27’)をさらに有し、
前記フラックスガイド構成(19’、19’’’;20’、20’’’)は、前記トルクセンサデバイス(10’、10’’’)が磁気干渉場によって囲まれているとき、前記フラックスガイド(19’、19’’’)のうちの1つの前記第1の収集面(25、25’)に少なくとも部分的に集中され、前記フラックスガイド(19’、19’’’)の前記少なくとも1つの関連する伝達面(26、26’)を介して前記磁気センサ(16、17)に伝達される第1の干渉フラックス成分、および前記第2の収集面(27、27’)に少なくとも部分的に集中され、前記他方のフラックスガイド(20’、20’’’)の関連する伝達面(26、26’)を介して前記磁気センサ(16、17)に伝達される前記磁束の第2の干渉フラックス成分が、少なくとも部分的に互いに打ち消し合うように設計される
ことを特徴とする、請求項に記載のトルクセンサデバイス(10’、10’’’)。
【請求項7】
シャフトの回転軸を中心として前記シャフトに加えられるトルクを検出するためのトルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)を少なくとも部分的に組み立てるための、好ましくは自動車のステアリングシャフトに加えられるトルクを検出するためのトルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)を少なくとも部分的に組み立てるための、特に請求項に記載のトルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)を少なくとも部分的に組み立てるための方法であって、
前記トルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)は、磁気構成(33)と、ステータ構成(21、22、23、31、32)と、フラックスガイド構成(19、19’、19’’、19’’’;20、20’、20’’、20’’’)と、少なくとも1つの磁気センサ(16、17)を備える磁気センサ構成とを有し、
前記磁気構成(33)は、少なくとも1つの磁場を生成するように構成され、
前記フラックスガイド構成(19、19’、19’’、19’’’;20、20’、20’’、20’’’)は、少なくとも1つの第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)と、第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)とを有し、前記第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)および前記第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)は各々、少なくとも1つの伝達面(26、26’)を有し、
前記トルクセンサデバイス(10、10’、10’’、10’’’)は、第1のハウジング部(13)と、第2のハウジング部(18、18’)をさらに有し、
a)少なくとも前記第1のハウジング部(13)、前記ステータアセンブリ(21、22、23、31、32)、および前記磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサ(16、17)を備える第1のアセンブリ(12、12’)を事前に組み立てるステップ、
b)少なくとも前記第2のハウジング部(18、18’)、ならびに前記第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)および前記第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)を備える第2のアセンブリ(11、11’、11’’、11’’’)を事前に組み立てるステップであって、前記第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)および前記第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)は、前記第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)の前記少なくとも1つの伝達面(26、26’)および前記第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)の前記少なくとも1つの伝達面(26、26’)が、それらの間に前記磁気センサ構成の少なくとも1つの磁気センサ(16、17)を配置することができる軸方向ギャップ(S)を形成するように互いに対向して位置するように前記第2のハウジング部(18、18’)に接続されるステップ、
c)前記第1の事前に組み立てられたアセンブリ(12、12’)および前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11、11’、11’’、11’’’)を組み立てるステップであって、前記磁気センサ構成の前記少なくとも1つの磁気センサ(16、17)は、前記ステータ構成(21、22、23、31、32)で生成された磁束が前記磁気センサ(16、17)によって検出可能であるように、前記第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)および前記第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)の前記伝達面(26、26’)の間の前記ギャップ(S)に導入されるステップ、ならびに
d)互いに対してそれらの位置に前記2つの事前に組み立てられたアセンブリ(12、12’;11、11’、11’’、11’’’)を固定するステップ
によって特徴付けられる、
方法。
【請求項8】
ステップb)における前記第2のアセンブリ(11、11’、11’’、11’’’)の前記事前組み立ては、
最初に、前記第2のハウジング部(18、18’)、ならびに少なくとも前記第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)および前記第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)が設けられ、
次に、前記第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)および前記第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)が前記第2のハウジング部(18、18’)に挿入されて接続される
ことによって実行される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
ステップc)における前記組み立ては、
第1のステップc1)において、前記第1の事前に組み立てられたアセンブリ(12)および前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11、11’)が係合位置で互いに接触させられ、
さらなるステップc2)において、前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11、11’)が前記第1のアセンブリ(12)に対して前記接線方向に前記トルクセンサデバイス(10、10’)の前記中心軸(Z)に垂直に延びる平面内で目標位置まで変位される
ことによって実行される、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のハウジング部(18)は、少なくとも底面および片側が少なくとも部分的に開いており、
ステップb)における前記事前組み立ての間、少なくとも前記第1のフラックスガイド(19、19’)および/または前記第2のフラックスガイド(20、20’)は、前記開いた底面または前記開いた側から前記第2のハウジング部(18)に導入される、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
ステップc1)において、前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11、11’)は、前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11、11’)の前記係合位置において、前記第2のハウジング部(18、18’)の前記開いた側が前記変位方向に少なくとも実質的に直交して延びるように位置合わせされ、
ステップc2)において、前記接線方向への前記変位中、前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11、11’)は、前記開いた側を前方にして前記係合位置から前記目標位置に変位される、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ステップc)における前記組組み立ては、
第1のステップc1)において、前記第1の事前に組み立てられたアセンブリ(12’)および前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11’’、11’’’)が係合位置で互いに接触させられ、
さらなるステップc2)において、前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11’’、11’’’)が前記第1のアセンブリ(12’)に対して前記半径方向に前記トルクセンサデバイス(10’’、10’’’)の前記中心軸(Z)に垂直に延びる平面内で目標位置まで変位される
ことによって実行される、請求項に記載の方法。
【請求項13】
前記第2のハウジング部(18’)は、少なくとも底面が部分的に開いており、
ステップb)における前記事前組み立ての間、少なくとも前記第1のフラックスガイド(19’’、19’’’)および/または前記第2のフラックスガイド(20’’、20’’’)、特に前記フラックスガイド構成(19’’、20’’;19’’’、20’’’)全体は、前記開いた底面から前記第2のハウジング部(18’)に導入される、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
ステップc1)において、前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11’’、11’’’)は、前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11’’、11’’’)の前記係合位置において、前記開いた底面が前記変位方向に少なくとも実質的に直交して延びるように位置合わせされ、
ステップc2)において、前記半径方向への前記変位中、前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11’’、11’’’)は、前記開いた底面を前方にして前記係合位置から前記目標位置に変位される、
請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記磁気センサ構成は、プリント回路基板(15、15’)をさらに備え、少なくとも1つの磁気センサ(16、17)は、前記プリント回路基板(15、15’)に締結され、
前記プリント回路基板(15、15’)は、切り欠き(29、29’)または周囲領域と比較して厚さが薄い領域を有し、
前記プリント回路基板(15、15’)に締結された前記少なくとも1つの磁気センサ(16、17)は、前記切り欠き(29、29’)の領域または前記厚さが薄い領域に配置され、
ステップc)における前記第1の事前に組み立てられたアセンブリ(12、12’)および前記第2の事前に組み立てられたアセンブリ(11、11’、11’’、11’’’)の前記組み立ては、前記磁気センサ構成の前記少なくとも1つの磁気センサ(16、17)が前記第1のフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’)および前記第2のフラックスガイド(20、20’、20’’、20’’’)の前記伝達面(26、26’)の間の前記ギャップ(S)に導入された後、前記プリント回路基板(15、15’)の前記切り欠き(29、29’)または前記厚さが薄い領域が前記2つのフラックスガイド(19、19’、19’’、19’’’;20、20’、20’’、20’’’)の前記伝達面(26、26’)の間の前記ギャップ(S)に同様に位置するように実行される、
請求項に記載の方法。
【国際調査報告】