IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 上海鴻研物流技▲術▼有限公司の特許一覧

<>
  • 特表-容器及びその側板 図1
  • 特表-容器及びその側板 図2
  • 特表-容器及びその側板 図3
  • 特表-容器及びその側板 図4
  • 特表-容器及びその側板 図5
  • 特表-容器及びその側板 図6
  • 特表-容器及びその側板 図7
  • 特表-容器及びその側板 図8
  • 特表-容器及びその側板 図9
  • 特表-容器及びその側板 図10
  • 特表-容器及びその側板 図11
  • 特表-容器及びその側板 図12
  • 特表-容器及びその側板 図13
  • 特表-容器及びその側板 図14
  • 特表-容器及びその側板 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】容器及びその側板
(51)【国際特許分類】
   B65D 90/02 20190101AFI20240628BHJP
   B65D 88/12 20060101ALI20240628BHJP
   B65D 88/52 20060101ALI20240628BHJP
【FI】
B65D90/02 P
B65D88/12 N
B65D88/52
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024502194
(86)(22)【出願日】2022-07-14
(85)【翻訳文提出日】2024-03-14
(86)【国際出願番号】 CN2022105694
(87)【国際公開番号】W WO2023284824
(87)【国際公開日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】202110806414.3
(32)【優先日】2021-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516190770
【氏名又は名称】上海箱箱智能科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】HOREN CORTP Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】28th Floor, Building A, NO.1520 Gumei Road, Caohejing High-Tech Park, Xuhui District, Shanghai, 200233, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】簡園力
【テーマコード(参考)】
3E170
【Fターム(参考)】
3E170AA28
3E170DA01
3E170DA07
3E170LA04
3E170VA16
3E170VA20
3E170WE01
3E170WF06
(57)【要約】
容器の側板である。当該側板(10)は、第一の板体(1)と、第一の板体(1)に対向して設置されていると共に、接続されており、且つ、厚さが第一の板体(1)の厚さよりも大きい第二の板体(2)と、第二の板体(2)内に設置された少なくとも1つの第一の補強部材(5)と、第二の板体(2)に接続され、少なくとも1つの第一の補強部材(5)を第二の板体(2)内に操作可能に固定する接続部材(3)とを備える。当該容器側板が白くなりにくく、より安全に使用できる。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の板体と、
前記第一の板体に対向して設置されていると共に、接続されており、且つ、厚さが前記第一の板体の厚さよりも大きい第二の板体と、
前記第二の板体内に設置された少なくとも1つの第一の補強部材と、
前記第二の板体に接続され、少なくとも1つの前記第一の補強部材を前記第二の板体内に操作可能に固定する接続部材とを備えることを特徴とする容器の側板。
【請求項2】
前記第二の板体内に、前記第一の補強部材を載置するための第一の載置溝が備えられ、前記接続部材は、前記第一の載置溝の第一の溝壁に接続されて、少なくとも1つの前記第一の補強部材を前記第一の載置溝内に固定することを特徴とする請求項1に記載の容器の側板。
【請求項3】
前記第一の載置溝は、対向して離間した一対の前記第一の溝壁を有し、且つ一対の前記第一の溝壁の間に前記第一の補強部材が載置されており、前記第一の補強部材の上面には第一の切欠きが備えられ、前記第一の切欠き内に前記接続部材が載置され、且つ前記接続部材の両端が2つの前記第一の溝壁にそれぞれ挿入されていることを特徴とする請求項2に記載の容器の側板。
【請求項4】
前記第一の補強部材は、長尺状であり、前記第一の補強部材の両端には、いずれも前記第一の切欠きが開けられていることを特徴とする請求項3に容器の側板。
【請求項5】
各前記第一の溝壁には、前記第一の載置溝の延在方向に並んで設けられた複数のピン孔が開けられており、且つ前記接続部材が前記ピン孔に操作可能に挿入されていることを特徴とする請求項3に記載の容器の側板。
【請求項6】
前記接続部材には、突設された位置制限バックルが備えられることを特徴とする請求項2に記載の容器の側板。
【請求項7】
前記接続部材の外周に環状に位置決めフランジが設けられることを特徴とする請求項2に記載の容器の側板。
【請求項8】
前記接続部材に溝孔が開けられていることを特徴とする請求項2に記載の容器の側板。
【請求項9】
前記第一の補強部材の両端は、いずれも前記接続部材によって前記第二の板体に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の容器の側板。
【請求項10】
前記側板は、前記第二の板体内に設けられた第二の補強部材をさらに備え、前記第一の板体と前記第二の板体とが協働して前記第二の補強部材を挟持することを特徴とする請求項1に記載の容器の側板。
【請求項11】
前記第二の補強部材は、補強本体部と、前記補強本体部の両端に設けられた延出部とを有し、且つ前記延出部の上面が前記補強本体部の上面よりも低く、
前記第一の板体は、2つの前記延出部の上面にそれぞれ操作可能に当接する一対の第一のクッションリブを有することを特徴とする請求項10に記載の容器の側板。
【請求項12】
前記第二の板体内には、前記第二の補強部材を載置するための第二の載置溝が開けられており、
前記第二の載置溝内には、一対の第二のクッションリブが備えられ、前記一対の第二のクッションリブは、それぞれ前記一対の第一のクッションリブと協働して前記第二の補強部材を挟持することを特徴とする請求項10に記載の容器の側板。
【請求項13】
前記第二の板体は、順次配列された複数の第二の横リブと、順次配列された複数の第二の縦リブとを有し、且つ前記第二の横リブと前記第二の縦リブとは、千鳥状に設置されており、ここで、少なくとも2つの隣接する前記第二の横リブは、互いに離間して前記第二の載置溝を形成し、少なくとも2つの第二の縦リブは、互いに離間して前記第一の補強部材を載置する第一の載置溝を形成し、
前記第一の板体は、順次配列された複数の第一の横リブを有し、複数の前記第一の横リブのうち少なくとも2つの前記第一の横リブは、前記第二の載置溝を形成する2つの隣接する前記第二の横リブにそれぞれ溶接して接続されており、
前記第一の載置溝を形成する2つの前記第二の縦リブの高さは、前記第二の載置溝を形成する2つの前記第二の横リブの高さよりも高いことを特徴とする請求項12に記載の容器の側板。
【請求項14】
前記第一の補強部材は前記第二の補強部材に対して垂直に設置され、且つ前記第二の補強部材は前記第一の補強部材の上端に位置することを特徴とする請求項10に記載の容器の側板。
【請求項15】
前記第一の補強部材が金属管であり、および/または、前記第二の補強部材が金属管であることを特徴とする請求項10に記載の容器の側板。
【請求項16】
請求項1~15のいずれか1項に記載の少なくとも1つの側板を備え、且つ前記側板の第一の板体が前記容器外に向けられ、前記側板の第二の板体が前記容器内に向けられていることを特徴とする容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願は相互に参照される。
【0002】
本出願は2021年7月16日に提出され、出願番号が2021108064143であり、発明名称が「容器及びその側板」である中国特許出願の優先権を主張しており、上記出願の全文は引用により本文に含まれる。
【0003】
本発明は、収納装置に関し、特に容器及びその側板に関する。
【背景技術】
【0004】
現代で使用されている折り畳み可能な大型容器は、通常、プラスチックと金属補強材料を複合製造してなり、容積は略250リットルから1250リットルであり、これらの中性複合型バルク容器はIBCと呼ばれるべきである。折り畳み式IBCは、底と2対の折り畳み可能な側板を備え、側板には、荷物の出し入れを容易にするように小さな扉構造が設けられることが好ましい。衛生と強度の要求を達成するために、側板は一般的に2層の溶接構造で、側板の内側と外側はすべて平坦な面となり、溶接プロセスについて、現在すでに知られている技術は熱板溶接と振動摩擦溶接の2つのプロセスであり、振動摩擦溶接プロセスは生産効率が高く、煙と臭いの汚染がないため、我が社により重点的に採用された。構造上、振動摩擦溶接では2層の側板の一層を厚く、もう一層を薄くする必要があるが、熱板溶接では2層の側板の厚さはほぼ同等である。
【0005】
振動摩擦溶接の構造において、補強部材となる金属管が二層の側板の間に挟み込まれ、金属管は一般に鋼管またはアルミニウム管であり、内外二層の側板が溶接されて補強部材を挟み込んで固定し、内層板が厚板であり、外層板が薄板である。IBC内に流体貨物または半流体貨物を入れた後、貨物は側板に外向きの力を加え、特に、IBCは運搬または輸送中に慣性衝撃力の作用を受けて、側板は大きな変形を生じる。金属管の両端は固定支点の力伝導方式で側板の外層板に反力を加え、そこで側板の外層板は鋼管の両端の位置で明らかに突起して応力が白くなり、側板の使用寿命と箱の安全に一定の潜在的な懸念をもたらす。
【発明の概要】
【0006】
本発明の目的は側板が白くなりにくく、より安全に使用することができる容器及びその側板を提供することである。
【0007】
上述技術的課題を解決するために、本発明の実施形態は、容器の側板を提供し、容器の側板は、
第一の板体と、
前記第一の板体に対向して設置されていると共に、接続されており、且つ、厚さが前記第一の板体の厚さよりも大きい第二の板体と、
前記第二の板体内に設置された少なくとも1つの第一の補強部材と、
前記第二の板体に接続され、少なくとも1つの前記第一の補強部材を前記第二の板体内に操作可能に固定する接続部材とを備える。
【0008】
一実施例において、前記第二の板体内に、前記第一の補強部材を載置するための第一の載置溝が備えられ、前記接続部材は、前記第一の載置溝の第一の溝壁に接続されて、少なくとも1つの前記第一の補強部材を前記第一の載置溝内に固定する。
【0009】
一実施例において、前記第一の載置溝は、対向して離間した一対の前記第一の溝壁を有し、且つ一対の前記第一の溝壁の間に前記第一の補強部材が載置されており、前記第一の補強部材の上面には第一の切欠きが備えられ、前記第一の切欠き内に前記接続部材が載置され、且つ前記接続部材の両端が2つの前記第一の溝壁にそれぞれ挿入されている。
【0010】
一実施例において、前記第一の補強部材は、長尺状であり、前記第一の補強部材の両端には、いずれも前記第一の切欠きが開けられている。
【0011】
一実施例において、各前記第一の溝壁には、前記第一の載置溝の延在方向に並んで設けられた複数のピン孔が開けられており、且つ前記接続部材が前記ピン孔に操作可能に挿入されている。
【0012】
一実施例において、前記接続部材は、突設された位置制限バックルを有する。
【0013】
一実施例において、前記接続部材の外周に環状に位置決めフランジが設けられる。
【0014】
一実施例において、前記接続部材に溝孔が開けられている。
【0015】
一実施例において、前記第一の補強部材の両端は、いずれも前記接続部材によって前記第二の板体に固定されている。
【0016】
一実施例において、前記側板は、前記第二の板体内に設けられた第二の補強部材をさらに備え、前記第一の板体と前記第二の板体とが協働して前記第二の補強部材を挟持する。
【0017】
一実施例において、前記第二の補強部材は、補強本体部と、前記補強本体部の両端に設けられた延出部とを有し、且つ前記延出部の上面が前記補強本体部の上面よりも低く、
前記第一の板体は、2つの前記延出部の上面にそれぞれ操作可能に当接する一対の第一のクッションリブを有する。
【0018】
一実施例において、前記第二の板体内には、前記第二の補強部材を載置するための第二の載置溝が開けられており、
前記第二の載置溝内には、一対の第二のクッションリブが備えられ、前記一対の第二のクッションリブは、それぞれ前記一対の第一のクッションリブと協働して前記第二の補強部材を挟持する。
【0019】
一実施例において、前記第二の板体は、順次配列された複数の第二の横リブと、順次配列された複数の第二の縦リブとを有し、且つ前記第二の横リブと前記第二の縦リブとは、千鳥状に設置されており、ここで、少なくとも2つの隣接する前記第二の横リブは、互いに離間して前記第二の載置溝を形成し、少なくとも2つの第二の縦リブは、互いに離間して前記第一の補強部材を載置する第一の載置溝を形成し、
前記第一の板体は、順次配列された複数の第一の横リブを有し、複数の前記第一の横リブのうち少なくとも2つの前記第一の横リブは、前記第二の載置溝を形成する2つの隣接する前記第二の横リブにそれぞれ溶接して接続されており、
前記第一の載置溝を形成する2つの前記第二の縦リブの高さは、前記第二の載置溝を形成する2つの前記第二の横リブの高さよりも高い。
【0020】
一実施例において、前記第一の補強部材は前記第二の補強部材に対して垂直に設置され、且つ前記第二の補強部材は前記第一の補強部材の上端に位置する。
【0021】
一実施例において、前記第一の補強部材が金属管であり、および/または、前記第二の補強部材が金属管である。
【0022】
本発明の実施形態は、さらに、上記のいずれか1項に記載の少なくとも1つの側板を備え、且つ前記側板の第一の板体が前記容器外に向けられ、前記側板の第二の板体が前記容器内に向けられていることを特徴とする容器を提供する。
【0023】
本発明の実施形態は、従来技術に対しては、接続部材が第二の板体に接続され、且つ接続部材が第一の補強部材を第二の板体に固定するため、第二の板体が受けた衝撃力を第一の補強部材に伝達した場合、第一の補強部材が受けた衝撃力を接続部材に伝達し、接続部材が受けた衝撃力を第二の板体に伝達することで、第一の補強部材の衝撃力が第二の板体に主として伝達され、第二の板体が力を受け、第一の補強部材が衝撃力を受けて第一の板体を押圧した後に第一の板体の第一の補強部材の端部で押圧された部分が白くなることが防止され、第一の板体をより長く使用することができ、容器の使用がより安全になることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
1つまたは複数の実施例は、それに対応する図面中の図によって例示的に説明され、これらの例示的な説明は、実施例の限定を構成するものではなく、図面中の同じ参照数字番号を有する要素は類似した要素として表され、図面中の図は、特別な説明がない限り、比例制限を構成しない。
図1図1は本発明の第一の実施例の側板の構成概略図であり、
図2図2は本発明の第一の実施例の側板の分解立体図であり、
図3図3は本発明の第一の実施例の接続部材の構成概略図であり、
図4図4は本発明の第一の実施例において第一の補強部材が第二の板体に取り付けられた構成概略図であり、
図5図5図4におけるAの部分拡大図であり、
図6図6は本発明の第一の実施例の第二の板体の構成概略図であり、
図7図7図6におけるDの部分拡大図であり、
図8図8は本発明の第二の実施例の側板の構成概略図であり、
図9図9は本発明の第二の実施例の側板の分解立体図であり、
図10図10は本発明の第二の実施例において第一の補強部材及び第二の補強部材が第二の板体に取り付けられた構成概略図であり、
図11図11は本発明の第2の実施例の第1の板体の構成概略図であり、
図12図12は本発明の第二の実施例の側板の断面図であり、
図13図13図12におけるBの部分拡大図であり、
図14図14図12におけるCの部分拡大図であり、
図15図15は本発明の第3の実施例の容器の構成概略図である。
【0025】
ここで、10、側板;1、第一の板体;2、第二の板体;3、接続部材;32、位置決めフランジ;33、位置制限バックル;34、溝孔;21、第一の載置溝;22、第一の溝壁;220、ピン孔;5、第一の補強部材;51、第一の切欠き;20、側板;6、第二の補強部材;61、補強本体部;62、延出部;13、第一のクッションリブ;23、第二の載置溝;24、第二の溝壁;25、第二の横リブ;26、第二の縦リブ;11、第一の横リブ;12、第一の縦リブ;100、容器;81、底板;82、長側板;83、短側板。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の実施例の目的、技術方案、および利点をより明確にするために、以下では、本発明の各実施形態について、添付の図面を結合して詳細に説明する。しかしながら、当業者は、本発明の各実施形態において、読者に本出願をより良く理解させるために多くの技術的詳細が提出されていることを理解できる。しかし、これらの技術的詳細及び以下の各実施形態に基づく種々の変更及び修正がなくても、本出願で保護を請求する技術方案を実現することができる。
【0027】
以下の説明では、開示されたさ各実施例を説明する目的から、開示された各実施例を完全に理解するために、何らかの具体的な詳細を記載する。但し、当業者は実施例がこれらの具体的な詳細のうちの1つまたは複数なしに実施されてもよいことを認識するべきである。他の場合では、実施例の説明を不必要に曖昧にすることを避けるために、本出願に関連する周知のデバイス、構成、および技術は詳細に示されないか、または記載されない可能性がある。
【0028】
文脈で特に必要とされない限り、明細書および請求の範囲を通して、「備える」という言葉とそのバリエーション、例えば「含む」や「有する」などの用語は、オープンで包括的な意味と理解するべきであり、すなわち、「含むが、これらに限定されない」と解釈されるべきである。
【0029】
以下、本発明の目的、特徴および利点をよりよく理解するために、図面に結合して本発明の各実施例について詳細に説明する。図面に示される実施例は、本発明の保護範囲を限定することを意図するものではなく、単に本発明の技術方案の本質的な精神を説明することを理解するべきである。
【0030】
明細書全体にわたる「一つ実施例」または「一実施例」への言及は、実施例に説明される特定の特点、構成、または特徴が少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。そのため、明細書全体の各箇所での「一つの実施例では」または「一実施例では」の表現は、必ずしもすべてが同じ実施例を指しているわけではない。また、特定の特点、構成、または特徴が1つまたは複数の実施例で任意の方法で組み合わせることができる。
【0031】
本明細書および添付の請求の範囲で使用されるように、単数形「一」および「前記」は、文脈がそうでないことを明確に記載しない限り、複数の指示対象も含む。「または」という用語は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、「および/或いは」を含む意味で一般的に使用されることである。
【0032】
以下の記載では、本発明の構成及び動作形態を明確に示すために、多くの方向性の語を用いて説明するが、「前」、「後」、「左」、「右」、「外」、「内」、「外を向く」、「内を向く」、「上」、「下」などの語は、限定的な語ではなく、便宜上の語として理解されるべきである。
【0033】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0034】
図1及び図2に示すように、第一の実施例に係る容器の側板10は第一の板体1と、第二の板体2と、少なくとも1つの第一の補強部材5と、接続部材3とを備える。第二の板体2は、第一の板体1に対向して設置されていると共に、接続されており、第二の板体2の厚さは、第一の板体1の厚さよりも大きい。第一の補強部材5は、第二の板体2内に設置され、接続部材3は、第二の板体2に接続され、少なくとも1つの第一の補強部材5を第二の板体2内に操作可能に固定する。
【0035】
以上の内容から、接続部材3が第二の板体2に接続され、接続部材3が第一の補強部材5を第二の板体2に固定しており、第二の板体2が受けた衝撃力を第一の補強部材5に伝達した場合、第一の補強部材5が受けた衝撃力を接続部材3に伝達し、接続部材3が受けた衝撃力を第二の板体2に伝達するため、第一の補強部材5の衝撃力が第二の板体2に主として伝達され、第二の板体2が力を受け、第一の補強部材5が力を受けて第一の板体1を押圧した後に第一の板体1の第一の補強部材5の端部で押圧された部分が白くなることが防止され、さらに第一の板体1をより長く使用することができ、容器の使用がより安全になることができる。
【0036】
さらに、図4及び図5に示すように、第二の板体2は、第一の補強部材5を載置するための第一の載置溝21を有し、接続部材3は、第一の載置溝21の第一の溝壁22に接続され、第一の載置溝21内に少なくとも1つの第一の補強部材5が固定されていることが分かる。他の実施例では、接続部材3は、第二の板体2の他の部分に接続してもよいし、例えば、接続部材3は、第一の補強部材5を押圧して、接続部材3は、第二の板体2のパネルに接続してもよく、第二の板体2に第一の載置溝21を設けずに、第一の補強部材5と第二の板体2とを接続部材3によって接続してもよい。
【0037】
さらに、図2図4図5図6図7に示すように、第一の載置溝21は、対向して離間した一対の第一の溝壁22を有し、かつ一対の第一の溝壁22の間に第一の補強部材5が載置され、第一の補強部材5の上面には第一の切欠き51が備えられ、第一の切欠き51に接続部材3が載置され、接続部材3の両端が2つの第一の溝壁22にそれぞれ挿入されている。他の実施例では、接続部材3は他の形態で第一の補強部材5を第二の板体2に固定してもよく、例えば、第一の補強部材5に接続部材3が貫通する貫通孔が開設され(開けられ)、接続部材3が第一の溝壁22と第一の補強部材5とを貫通することが理解される。
【0038】
好ましくは、図2図4に示すように、第一の補強部材5の両端は、いずれも接続部材3によって第二の板体2に固定されている。具体的には、第一の補強部材5の両端には、いずれも第一の切欠き51が開設されている。第一の補強部材5は、長尺状であってもよいし、正方形状であってもよいし、その他の不規則な形状であってもよい。具体的には、本実施例では、図2図4図5図6図7に示すように、第一の補強部材5は金属管、例えば鉄管又はアルミニウム管であってもよい。第一の補強部材がプラスチック管であってもよいことが理解される。第一の補強部材5の両端の第一の切欠き51には、いずれも接続部材3が押圧保持されていることにより、第一の補強部材5の両端がいずれも固定されている。且つ、第一の補強部材5の端ごとに圧出される接続部材3は複数個であり、もちろん1個であってもよい。他の実施例では、接続部材3によって第一の補強部材5の他の位置を第二の板体2に固定してもよく、例えば、第一の補強部材5の中間区域に切欠きをあけ、接続部材3を第一の切欠き51に嵌め込んでから、2つの第一の溝壁22に挿入して第二の板体2を第一の載置溝21に押圧保持して固定することが理解される。
【0039】
図2図3図4図5図6図7に示すように、接続部材3はラッチピンであってもよく、各第一の溝壁22には、第一の載置溝21の延在方向に並んで設けられた複数のピン孔220が開設されており、接続部材3はピン孔220に操作可能に挿入されている。これにより、第一の補強部材5を安定して固定するように複数の接続部材3を設けることができ、適切なピン孔220を選択して第一の補強部材5の異なる部位を固定してもよい。
【0040】
さらに、図3に示すように、接続部材3の外周に環状に位置決めフランジ32が設けられる。接続部材3を所定の位置に取り付けた後、2つの第一の溝壁22に挿入して第一の補強部材5を押圧保持した後、フランジが1つの第一の溝壁22の第一の取付溝とは反対側に当接して接続部材3の位置を規制する。
【0041】
さらに、図3図6図7に示すように、接続部材3には、突設された位置制限バックル33が備えられる。位置制限バックル33は、接続部材3の装着後に、一つの第一の溝壁22の第一の取付溝に向けた側に当接してピン孔220の周囲に引っ掛かることによって、接続部材3の装着後に第一の溝壁22から抜け出ることが防止される。接続部材3を取り付ける際には、接続部材3がピン孔220に挿入するのに伴って、位置制限バックル33もピン孔220に押し込まれ、接続部材3を所定の位置に挿入した後、位置制限バックル33がピン孔220から再び抜け出てピン孔220の周囲に引っ掛ける。
【0042】
具体的には、図3図6図7に示すように、フランジと位置制限バックル33とが協働して、フランジと位置制限バックル33との間に1つの第一の溝壁22が挟持されることにより、接続部材3と第二の板体2とが安定して接続され、第一の補強部材5も安定して固定される。
【0043】
他の実施例では、位置決めフランジ32及び位置制限バックル33の一方を有してもよく、位置決めフランジ32のみを有する場合には、接続部材3の位置決めフランジ32がない一端に固定スリーブを設置し、接続部材3が2つの第一の側壁から抜け出ることができないように、固定スリーブを接続部材3の位置決めフランジ32がない一端に嵌めて、接続部材3を第二の板体2に固定してもよいことが理解される。同様に、位置制限バックル33のみを有する場合には、同様に固定スリーブによって接続部材3を第二の板体2に固定する。もちろん、溶接やネジ止め等の他の接続方法で接続部材3を第二の板体2に固定してもよい。
【0044】
さらに、図3図6図7に示すように、接続部材3に溝孔34を開けることにより、第一の溝壁22に対する接続部材3の着脱を容易にするように、接続部材3に弾性力を持たせる。
【0045】
なお、他の実施例では、接続部材3は、ラッチピンであってもよいし、ボルト等のロック部材であってもよい。あるいは、接続部材3は、第一の補強部材5に固定される突出部材と、第一の補強部材5に着脱可能に接続されるボルトとを備え、突出部材が一方の第一の溝壁22に挿入され、ボルトが他方の第一の溝壁22に挿入されて第一の補強部材5にねじでロックされる。
【0046】
また、第一の補強部材5は、1個又は複数個であってもよく、いずれも上記の固定形で第二の板体2に接続されていてもよい。ここで、第一の補強部材5は、縦方向にも横方向にも設置可能であり、または、複数の第一の補強部材5の場合には、第一の補強部材5の管の延長線が任意の角度をなすように構成されている。
【0047】
本発明の第二の実施形態は、容器の側板20に関する。第二の実施形態は、第一の実施形態とほぼ同様であり、第一の実施形態において第二の補強部材6がない点は、主な違いである。一方、本発明の第二の実施形態では、側板20は、図8図9図10に示すように、第二の板体2に設けられた第二の補強部材6をさらに備え、第一の板体1と第二の板体2とが協働して第二の補強部材6を挟持する。本実施例では、第二の補強部材6は金属管、例えば鉄管又はアルミニウム管である。第二の補強管がプラスチック管であってもよいことが理解される。
【0048】
さらに、第二の補強部材6は、図8図9図10に示すように、補強本体部61と、補強本体部61の両端に設けられ、補強本体部61の上面よりも上面が低い延出部62とを有し、第一の板体1は、2つの延出部62の上面にそれぞれ操作可能に当接する一対の第一のクッションリブ13を有す。延出部62は、第一のクッションリブ13と第二の板体2との間に挟持されている。
【0049】
さらに、図8図9図10に示すように、第二の板体2内には、第二の補強部材6を載置するための第二の載置溝23が開けられており、第二の載置溝23内には、一対の第一のクッションリブ13とそれぞれ協働して第二の補強部材6を挟持する一対の第二のクッションリブ(図示せず)が備えられる。これにより、第二の補強部材6が固定される。第二の載置溝23の設置も第二の補強部材6の位置を制限し、第二の補強部材6の移動が防止され、第二の補強部材6の取り付けが容易になる。
【0050】
さらに、図8図9図10に示すように、第二の板体2は、順次配列された複数の第二の横リブ25と、順次配列された複数の第二の縦リブ26とを備え、第二の横リブ25と第二の縦リブ26とが千鳥状に設置され、少なくとも2つの隣接する第二の横リブ25が互いに離間して第二の載置溝23を形成し、第二の載置溝23を形成する2つの第二の横リブ25が第二の溝壁24であり、少なくとも2つの第二の縦リブ26が互いに離間して第一の補強部材5を載置する第一の載置溝21を形成し、第一の載置溝21を形成する2つの第二の縦リブ26が第一の溝壁22である。以下では、図10図11図12図13図14に示すように、第二の載置溝23を形成する2つの第二の横リブ25を第二の溝壁24として説明され、第一の載置溝21を形成する2つの第二の縦リブ26を第一の溝壁22として説明され、図中の第一の溝壁22の区域の第二の板体2の厚さをD1とし、第二の溝壁24の区域の第二の板体2の厚さをD2とし、D1がD2よりも大きいように、第一の溝壁22の高さは第二の溝壁24の高さよりも高い。第一の板体1は、順次配列された複数の第一の横リブ11と、順次配列された複数の第二の縦リブ26とを有し、第二の溝壁24に対応して溶接された第一の横リブ11の高さは、他の第一の横リブ11および第一の縦リブ12よりも高く、即ち、第二の溝壁24に対応して溶接された第一の横リブ11に対応する第一の板体1の高さをD4とし、他の第一の横リブ11に対応した第一の板体1の高さはD3とし、D4はD3よりも大きくなる。
【0051】
上記内容から、第一の板体1の第二の補強部材6の端部に対応する区域が厚く、第一の補強部材5が衝撃力を受けた後に、第一の板体1の第一の補強部材5の端部に対応する区域が白くなりにくいことが分かる。且つ、第一の板体1の他の区域は薄いままであり、表面に目立った収縮痕が生じることはない。
【0052】
また、第二の補強部材6は、1個又は複数個であってもよく、いずれも上記の固定形で第二の板体2に接続されていてもよい。ここで、第一の補強部材5は、縦方向にも横方向にも設置可能であり、または、複数の第二の補強部材6の場合には、第二の補強部材6の延長線が任意の角度をなすように構成されている。
【0053】
さらに、第一の補強部材5が第二の補強部材6に対して垂直に設置され、且つ第二の補強部材6が第一の補強部材5の上端に位置する。第一の補強部材5は、第二の補強部材6の延長線に対して30°、45°等の任意の角度をなすことが理解される。好ましくは、第一の補強部材5の中心線は、第二の補強部材6の中垂線である。
【0054】
なお、第二の補強部材6は、第一の補強部材5の上方に位置してもよいし、第一の補強管の下方に位置してもよいし、或いは側板20に位置してもよく、ここでは詳述しない。
【0055】
第二の実施例と本実施例とは互いに対応しているので、本実施例は第二の実施例と互いに協働して実施することができる。なお、第二の実施例で言及した技術的詳細は、本実施例においても有効であり、第二の実施例で達成可能な技術的効果は、本実施例においても同様に達成可能であるため、重複を減らすためにここでは言及しない。対応して、本実施例で説明した技術的詳細は、第二の実施例にも適用することができる。
【0056】
本発明の第3の実施形態は、少なくとも1つの第一の実施例の側板または第二の実施例の側板を含む容器に関し、第一の実施例と第二の実施例の側板の両方を含む容器でもよい。側板の第一の板体1は容器外に向けられ、側板の第二の板体2は容器100内に向けられる。容器内において、側板は噛み合い構造90によって隣接する側板に接続されている。
【0057】
具体的には、図15を例とし、容器100は、底板81と、対向設置された一対の長側板82と、対向設置された一対の短側板83とを備え、長側板82及び短側板83は、いずれも底板81に接続されている。ここで、一対の短側板83は、いずれも上述した第一の実施例の側板であってもよいし、いずれも上述した第二の実施例の側板であってもよく、あるいは、一対の短側板83の一方が上述した第一の実施例の側板であり、他方が上述した第一の実施例の側板である。
【0058】
他の実施例において、長側板82は、いずれも上述した第一の実施例の側板であってもよいし、いずれも上述した第二の実施例の側板であってもよく、あるいは、一対の長側板82の一方が上述した第一の実施例の側板であり、他方が上述した第一の実施例の側板である。
【0059】
他の実施例では、容器の各側板の長さは同じであってもよく、又は容器は4個未満又は4個よりも多い側板を有してもよい。
【0060】
以上、本発明のより良い実施例について詳細に説明したが、必要に応じて、様々な特許、出願、および出版物の態様、特徴、および概念を使用して追加の実施形態を提供するために、実施例の態様を修正することができることが理解されるべきである。
【0061】
上記の詳細な説明を考慮して、これらおよび他の変更を実施例に加えることができる。一般的に、請求の範囲では、使用される用語は説明および請求の範囲に開示された特定の実施例に限定されると考えられるべきではなく、これらの請求の範囲が享受するすべての同等範囲とともにすべての可能な実施例を含むと理解されるべきである。
【0062】
当業者は、上記の各実施形態は、本発明を実施するための具体的な実施例であり、実際の適用においては、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、形式的および詳細的に様々な変更が可能であることを理解することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】