(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】電圧開閉用真空遮断器
(51)【国際特許分類】
H01H 33/662 20060101AFI20240628BHJP
【FI】
H01H33/662 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503347
(86)(22)【出願日】2022-06-28
(85)【翻訳文提出日】2024-03-08
(86)【国際出願番号】 EP2022067722
(87)【国際公開番号】W WO2023001503
(87)【国際公開日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】102021207963.6
(32)【優先日】2021-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521001582
【氏名又は名称】シーメンス エナジー グローバル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】SIEMENS ENERGY GLOBAL GMBH & CO. KG
(74)【代理人】
【識別番号】110003317
【氏名又は名称】弁理士法人山口・竹本知的財産事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100075166
【氏名又は名称】山口 巖
(74)【代理人】
【識別番号】100133167
【氏名又は名称】山本 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100169627
【氏名又は名称】竹本 美奈
(72)【発明者】
【氏名】ベンカート,カトリン
(72)【発明者】
【氏名】コレツコ,マルティン
(72)【発明者】
【氏名】ニコリッチ,パウル グレゴール
【テーマコード(参考)】
5G026
【Fターム(参考)】
5G026EA04
5G026EB03
(57)【要約】
本発明は、高電圧範囲、特に52kV以上の範囲の電圧を開閉するため真空遮断器(1)に関する。この真空遮断器(1)は少なくとも1つの外被(2)を有し、少なくとも1つの固定接点(3)を有し、及び、少なくとも1つの可動接点(4)を有する。少なくとも1つの真空遮断器(1)上に少なくとも1つの制御要素(8)が配置されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電圧を開閉するための真空遮断器(1)であって、少なくとも1つの外被(2)と、少なくとも1つの固定接点(3)と、少なくとも1つの可動接点(4)と、を有する真空遮断器(1)において、
前記少なくとも1つの真空遮断器(1)上に配置されている少なくとも1つの制御要素(8)を含む、ことを特徴とする真空遮断器(1)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの制御要素(8)が、1つのコンデンサ、及び/又は、1つの抵抗器である、ことを特徴とする請求項1に記載の真空遮断器(1)。
【請求項3】
前記少なくとも1つの制御要素(8)が、1つのベース部材(9)、特に1つのセラミックベース部材を含む、ことを特徴とする請求項1または2に記載の真空遮断器(1)。
【請求項4】
前記ベース部材(9)が、
酸化アルミニウムAl
2O
3、チタン酸バリウムBaTiO
3、酸化チタンTiO
2、及び/又は、チタン酸ストロンチウムSrTiO
3で形成されている、及び/又は、
酸化アルミニウムAl
2O
3、チタン酸バリウムBaTiO
3、酸化チタンTiO
2、及び/又は、チタン酸ストロンチウムSrTiO
3を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の真空遮断器(1)。
【請求項5】
前記ベース部材(9)は、
比誘電率ε
rが20から2000の範囲の、特に85から170の範囲の、及び/又は、180から350の範囲の、及び/又は、1000の範囲の材料を含む、
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の真空遮断器(1)。
【請求項6】
前記ベース部材(9)が、セラミック・ポリマー複合材料で形成されている、及び/又は、特に鋳造樹脂マトリックス内にセラミック・ポリマー複合材料を含む、ことを特徴とする請求項3に記載の真空遮断器(1)。
【請求項7】
前記ベース部材(9)が、ガラスセラミック材料で形成されている、及び/又は、ガラスセラミック材料を含む、ことを特徴とする請求項3に記載の真空遮断器(1)。
【請求項8】
前記少なくとも1つの制御要素(8)が、複数のベース部材(9)で形成されている、及び/又は、特に次々に列をなして配置された複数のベース部材(9)を含むことを特徴とする請求項3から7のいずれか1項に記載の真空遮断器(1)。
【請求項9】
前記真空遮断器(1)が、特に少なくとも1つの主シールド(5)及び少なくとも2つのセラミックセグメント(6)を備えた1つの外被(2)を含み、
前記少なくとも1つの主シールド(5)が、前記少なくとも2つのセラミックセグメント(6)の間に配置されており、さらに、前記少なくとも1つの制御要素(8)が前記真空遮断器(1)の前記外被(2)上に、前記外被(2)の特に少なくとも1つのセラミックセグメント(6)上に配置されている、
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の真空遮断器(1)。
【請求項10】
前記セラミックセグメント(6)が、ガラスセラミック材料で形成されている、及び/又は、ガラスセラミック材料を含むことを特徴とする請求項9に記載の真空遮断器(1)。
【請求項11】
前記複数の制御要素(8)が、1つの材料、特に絶縁材料及び/又は半導体材料で被覆されており、特にバリスタとして形成された制御要素(8)を含むことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の真空遮断器(1)。
【請求項12】
特にリング状及び/又は円形にそれぞれが形成された複数のシールドリング(7)を含み、
前記複数のシールドリング(7)が、
前記真空遮断器(1)の前記外被(2)上に特に直接に設置されており、及び/又は、
前記真空遮断器(1)の円周を囲んでおり、及び/又は、
前記真空遮断器(1)の長軸方向において互いに離間した状態で配置されている、
ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の真空遮断器(1)。
【請求項13】
前記少なくとも1つの制御要素(8)が、前記少なくとも1つの固定接点(3)と前記少なくとも1つの可動接点(4)との間に、電気的、及び/又は、空間的に配置されており、
特に、前記少なくとも1つの固定接点(3)と前記1つのシールドリング(7)の間に、及び/又は、
前記少なくとも1つの固定接点(3)と前記主シールド(5)の間に、及び/又は、
前記1つのシールドリング(7)と前記主シールド(5)の間に、及び/又は、
前記2つのシールドリング(7)の間に、及び/又は、
前記少なくとも1つの可動接点(4)と前記1つのシールドリング(7)の間に、及び/又は、
前記少なくとも1つの可動接点(4)と前記主シールド(5)の間に、
電気的、及び/又は、空間的に配置されている、
ことを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の真空遮断器(1)。
【請求項14】
前記少なくとも1つの制御要素(8)が、
特にその両端面に、金属層及び/又は金属キャップを含み、特に前記複数のシールドリング(7)と電気的及び/又は機械的に接触するために、特にろう付けプロセスで製作されている、
ことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の真空遮断器(1)。
【請求項15】
前記少なくとも1つの制御要素(8)の形状が、円筒型であり、
特に円形又は楕円形のベース面を有する円筒形であり、又は、前記少なくとも1つの制御要素(8)の形状が、貝殻形であり、
特に前記真空遮断器(1)の前記外被(2)の形状を逆写像している、特に凹形及び/又は凸形の円周形状を有する特に貝殻形であることを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の真空遮断器(1)。
【請求項16】
前記少なくとも1つの制御要素(8)、及び/又は、前記複数の制御要素(8)の総合静電容量が、10~4000pFの範囲、特に、500~4000pFの範囲内であることを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載の真空遮断器(1)。
【請求項17】
前記真空遮断器(1)が、高電圧範囲、特に52kV以上の範囲の電圧を開閉するために形成されていることを特徴とする請求項1から16のいずれか1項に記載の真空遮断器(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの外被を有し、少なくとも1つの固定接点を有し、及び、少なくとも1つの可動接点を有する、電圧を開閉するための真空遮断器に関する。
【0002】
複数の真空遮断器、又は、複数の真空遮断器のアセンブリを備えた真空遮断器は、互いに対して移動可能な複数の開閉接点が少なくとも1つの真空開閉チャンバ内に配置された電力開閉器である。高電圧技術では、このような複数の真空遮断器が高電圧範囲、特に52kV以上の電圧の開閉のために、及び/又は、数十キロアンペアまでの範囲の大電流の開閉のために使用される。特に開閉のためのアセンブリに含まれる真空遮断器は、保守が少なくてすみ、長寿命であり、特にバネ作動式駆動装置によって、容易かつ確実に駆動される。高電圧に対する要件に対しては、例えば、複数の真空遮断器を備えたアセンブリが使用され、その複数の開閉路は、例えば特許文献1から知られるように、電気的に直列に接続されている。この代わりに、例えば、特に1つの真空遮断器内に複数の開閉路を有する真空遮断器が複数個使用される。
【0003】
複数の真空遮断器の場合、及び/又は、複数の開閉路を有する複数の真空遮断器の場合、これらの真空遮断器の開閉路が開かれているとき、個々の真空遮断器の又は1つの真空遮断器の複数の領域の過負荷を回避するために、1つ又は複数の真空遮断器上でのこれらの真空遮断器に適した電圧配分(Absteuerung)が望まれる。例えば、同一に形成され、直列に接続されている複数の真空遮断器又は複数の開閉路の場合、1つの真空遮断器、又は、複数の真空遮断器ないし開閉路に対するできるだけ均一な電圧配分が望まれる。
【0004】
複数の真空遮断器又は複数の開閉路に対して所望の電圧配分を達成するために、制御要素として、例えば、制御抵抗器及び/又は制御コンデンサのような複数の受動的電気部品が、1つの真空遮断器に並列に接続される。しかしながら、これらの部品は、1つの真空遮断器を有する1つの真空遮断器に対して、又は、複数の真空遮断器を有するアセンブリに対して必要とされる設置スペースを増大させる。特に、真空遮断器を取り囲む絶縁ガスとして、洗浄し除湿された圧縮空気、すなわち、クリーンエアーを備えた真空遮断器の場合、1つの真空遮断器と1つの受動的電気部品との間、及び、1つの受動的電気部品と、1つ又は複数の真空遮断器から成るアセンブリの特に金属製の遮断器ハウジングとの間に、かなり大きい絶縁距離が必要である。これは、圧縮空気の絶縁強度が六フッ化硫黄などの他の絶縁ガスと比較して小さいからである。複数の真空遮断器と、複数の受動部品を有する回路との間の十分な絶縁を達成するために、例えば、複数の真空遮断器から成るアセンブリと、接続された複数の受動部品を、複数の別のハウジング内に配置することは可能である。しかしながら、これらの構成は、設置スペースが大きく、且つ、高コストとなる。
【0005】
例えば、市販されている制御抵抗器及び/又は制御コンデンサのような受動電気部品の寸法は、複数の真空遮断器用の1つの外側ハウジングとは別に配置された1つの専用のハウジング内に配置されるのには適している。これら受動電気部品の材料は相応に最適化されているが、コンパクトで省スペースなアセンブリのために、又は、構造部品の小型化のために、不可欠ではない。上述したように、内部に複数の真空遮断器が配置された外側ハウジングとは別の、制御抵抗器及び/又は制御コンデンサのような複数の受動電気部品の余分なハウジングは、材料消費量が大きく、高コスト及び大きな構造スペースを生じさせる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】独国特許出願公開第102013208419A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、電圧配分が可能で(absteuerbar)、設置スペースが小さく、低コストの、電圧開閉用真空遮断器を提供することにある。特にこの課題は、低コストで設置スペースが小さい、特に複数の制御要素を備えた高電圧用真空遮断器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は、本発明により請求項1の特徴を有する電圧開閉用真空遮断器により解決される。電圧を開閉するための本発明による真空遮断器の有利な実施形態は、従属請求項に記載されている。この場合、主請求項の主題は従属請求項の複数の特徴と組み合わせることができ、従属請求項の複数の特徴は互いに組み合わせることができる。
【0009】
電圧を開閉するための本発明による真空遮断器は、少なくとも1つの外被と、少なくとも1つの固定接点と、少なくとも1つの可動接点とを備える。本発明によれば、少なくとも1つの制御要素が含まれており、これは少なくとも1つの真空遮断器上に配置されている。特に、この少なくとも1つの制御要素は、その1つの真空遮断器と共に1つの共通のハウジング内に設置することができ、この少なくとも1つの制御要素を、その真空遮断器のハウジングとは別のハウジング内に設置する必要はない。その結果、構造スペースとコストが節約できる。
【0010】
この少なくとも1つの制御要素により、電気接点が開放された状態、すなわち、真空遮断器の両接点が離れている状態において、その真空遮断器上で、定義された所定の電圧配分が可能となる。特に、その真空遮断器上の均一な電圧分布が可能であり、これにより、過電圧による損傷を回避でき、真空遮断器の長期安定な信頼できる機能を確保することができる。少なくとも1つの真空遮断器上の少なくとも1つの制御要素のこの配置により、例えばクリーンエアーが充填され電気フラッシュオーバのリスクが低減された特に1つの共通のハウジング内での、1つの制御要素と少なくとも1つの真空遮断器の、コンパクトで、省スペースで、低コストのアセンブリが可能となる。コンパクトな構造は、材料節約、特に小さなハウジングサイズを可能にし、コストを低減し、コンパクトなアセンブリにおけるクリーンエアーのような代替の開閉ガスの使用を可能にし、真空遮断器の簡単で環境に優しい使用を可能にする。
【0011】
この少なくとも1つの制御要素は、コンデンサ及び/又は抵抗器とすることができる。複数のコンデンサ及び/又は複数の抵抗器は、少なくとも1つの真空遮断器上での電圧配分を、特に均一に生じさせるのに、すなわち、少なくとも1つの真空遮断器上で良好な電圧配分を可能にするのに、非常に適している。
【0012】
この少なくとも1つの制御要素は、特にセラミックのベース部材を含むことができる。セラミックは、コンパクトで、低コストで、複数の異なる形状で製造することができ、異なる所定のオーム抵抗を有する抵抗器及び/又は異なる所定の静電容量を有するコンデンサのためにドープすることができる。
【0013】
このベース部材は、酸化アルミニウムAl2O3、チタン酸バリウムBaTiO3、酸化チタンTiO2、及び/又は、チタン酸ストロンチウムSrTiO3で形成することができる、及び/又は、酸化アルミニウム、チタン酸バリウムBaTiO3、酸化チタンTiO2、及び/又は、チタン酸ストロンチウムSrTiO3.を含むことができる。これらの材料は上述したような有利な諸特性を有する。
【0014】
このベース部材は、比誘電率εrが20から2000の範囲の、特に85から170の範囲の、及び/又は、180から350の範囲の、及び/又は、1000の範囲の材料を含むことができる。特に、複数の真空遮断器の電圧配分に良好に適した複数のコンデンサは、上記の比誘電率を有するように製造することができる。
【0015】
このベース部材は、セラミック・ポリマー複合材料で形成することができる、及び/又は、特に鋳造樹脂マトリックス内にセラミック・ポリマー複合材料を含むことができる。特に鋳造樹脂マトリックス内のセラミック・ポリマー複合材料は、コンパクトで低コストのコンデンサ及び/又は抵抗器を異なる形状で製造するのに良好に適している。
【0016】
このベース部材は、ガラスセラミック材料で形成されている、及び/又は、ガラスセラミック材料を含むことができる。ガラスセラミック材料は、コンパクトで低コストのコンデンサ及び/又は抵抗器を異なる形状で製造するのに良好に適している。特に、セラミック材料は、ドープするのが簡単であり、コンデンサ及び/又は抵抗器のための所望の電気特性を有するように形成することができる。
【0017】
少なくとも1つの制御要素は、複数のベース部材から形成することができる、及び/又は、複数のベース部材を含むことができ、これらの複数のベース部材は特に次々に列をなして配置されている。これら複数のベース部材を組み合わせることにより、任意の所定の静電容量値又はオーム抵抗値を有する複数のコンデンサ及び/又は複数の抵抗器を、簡単に低コストで形成することができ、大量に、且つ、簡単に例えば複数の異なる形状に組み立てることができる。
【0018】
この真空遮断器は1つの外被を有し、この外被は特に少なくとも1つの主シールド及び少なくとも2つのセラミックセグメントを含んでいる。この少なくとも1つの主シールドはこれら少なくとも2つのセラミックセグメントの間に配置することができる。少なくとも1つの制御要素は、真空遮断器の外被上に、外被の特に少なくとも1つのセラミックセグメント上に配置することができる。少なくとも1つの制御要素を真空遮断器の外被上に、外被の特に少なくとも1つのセラミックセグメント上に配置することにより、上述の利点を有する省スペース構造、及び、セラミックセグメントの電気絶縁特性により高められた耐フラッシュオーバ強度が可能となる。
【0019】
これらのセラミックセグメントは、特に絶縁性ガラスセラミックから形成することができる、及び/又は、特に絶縁性ガラスセラミック材料を含むことができる。ガラスセラミックは簡単に低コストで製造することができ、多種多様な電気特性を備えている。例えば、良好な電気絶縁体として、所望のコンパクトな形状で、特に真空遮断器の構成部品をろう付けするための炉の温度において温度耐性を有して製造することができる。
【0020】
これらの制御要素は、或る材料、特に絶縁材料及び/又は半導体材料で被覆することができ、特にバリスタとして形成された制御要素を含むことができる。これらの制御要素を真空遮断器の外被の導電性領域から絶縁する場合には絶縁材料で被覆された制御要素を使用することができ、バリスタ機能を生成するためには半導体材料で被覆された制御要素を低コストで簡単に利用することができる。
【0021】
それぞれが特にリング状及び/又は円形に形成された複数のシールドリングを含むことができ、これらのシールドリングは、真空遮断器の外被上に特に直接に設置することができる、及び/又は、真空遮断器の円周を囲むことができる、及び/又は、真空遮断器の長軸方向において互いに離間した状態で配置することができる。このようなシールドリングは、真空遮断器の外向き電界の良好なシールドを可能にし、真空遮断器の周囲の電界及び/又は磁界の分布の均一化を可能にする。これらのシールドリングは、真空遮断器内の複数のシールド又は複数のシールドリングと電気的及び/又は機械的に接続することができる。
【0022】
この少なくとも1つの制御要素は少なくとも1つの固定接点と少なくとも1つの可動接点との間に電気的及び/又は空間的に配置することができ、特に、少なくとも1つの固定接点と1つのシールドリングの間に、及び/又は、少なくとも1つの固定接点と主シールドの間に、及び/又は、1つのシールドリングと主シールドの間に、及び/又は、2つのシールドリングの間に、及び/又は、少なくとも1つの可動接点と1つのシールドリングの間に、及び/又は、少なくとも1つの可動接点と主シールドの間に、電気的及び/又は空間的に配置することができる。これらの制御要素の電気的接触は、複数の接点、複数のシールドリング及び/又は主シールドを介して行うことができる。真空遮断器の円周上における、複数の接点、複数のシールドリング及び/又は主シールドの間のこれらの制御要素のこの配置は、省スペースでコンパクトなアセンブリ、簡単な電気的接触、真空遮断器の円周の周りの均一な配置による均一な電界分布、及び、複数の接点、複数のシールドリング及び/又は主シールドの間の複数の静電容量及び/又は複数のオーム抵抗の特に均一で離散的な分布を可能にする。これは、真空遮断器の長軸に沿った及び/又は円周に沿った複数の静電容量及び/又はオーム抵抗の離散的な分布、及び、真空遮断器の長軸に沿った及び/又は円周に沿っての的確で定義された電圧配分ないし電圧分担を可能にする。
【0023】
この少なくとも1つの制御要素は、特にその両端面に金属層及び/又は金属キャップを含むことができ、特に複数のシールドリングとの電気的及び/又は機械的な接触のために、特にろう付けプロセスで製作されている。その結果、この少なくとも1つの真空遮断器上での複数の制御要素の簡単で低コストな電気的接触及び相互接続が可能となり、この少なくとも1つの真空遮断器の製造プロセス、例えばろう付けプロセスにおいて、特に時間節約及び費用節約が可能である。
【0024】
この少なくとも1つの制御要素の形状は、特に円形又は楕円形のベース面を有する円筒形とすることができる。あるいは、この少なくとも1つの制御要素の形状は、特に真空遮断器の外被の形状を逆写像している、特に凹形及び/又は凸形の円周形状を有する貝殻形とすることができる。その結果、少なくとも1つの真空遮断器上にコンパクトで省スペースに配置された、簡単で低コストな制御要素を使用することができ、これは上述の利点を有している。
【0025】
この少なくとも1つの制御要素及び/又は複数の制御要素の総合静電容量は、10~4000pFの範囲内、特に500~4000pFの範囲内である。
【0026】
これらの値は、真空遮断器の長軸に沿った及び/又は円周に沿った的確で定義された電圧配分ないし電圧分担を可能にし、特に、52kV以上の範囲の高電圧での電圧配分のための総合数値を含んでいる。この真空遮断器は、高電圧範囲、特に52kV以上の範囲の電圧を開閉するように構成することができる。
【0027】
以下で、本発明の複数の実施例を模式的に示し、さらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】電圧開閉のための本発明による真空遮断器1を側面から斜めに見た模式図で、真空遮断器の外被2上に複数の制御要素8が直接に設置されている。
【
図2】
図1の本発明による真空遮断器1の制御要素8の一実施例であり、この制御要素は1つのベース部材9を備え、このベース部材9の両端部には制御要素8の電気的接触のためにそれぞれ1つの金属層が設けられている。
【
図3】
図2の制御要素8であり、ベース部材9の円周部が絶縁体層及び/又は半導体被覆11で被覆されている。
【
図4】
図1の本発明による真空遮断器1の制御要素8の別の実施例であり、この制御要素は1つのベース部材9を備え、このベース部材9の両端部には制御要素8の電気的接触のためにそれぞれ1つのシールドキャップ12が設けられている。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1は、電圧、特に52kV以上の範囲の高電圧を開閉するための本発明による真空遮断器1を側面から斜めに見た模式図である。この真空遮断器1は1つの外被2を有し、外被2は、とりわけ、中央部の1つの主シールド5と、その左右にそれぞれ隣接するセラミックセグメント6とを備える。主シールド5及びセラミックセグメント6は中空円筒形又は筒状に形成されており、真空遮断器1の両端部においてそれぞれ流体密に封止されている。真空遮断器1の内部は排気されており、すなわち、真空である。接点3及び4が真空遮断器1の両端部から真空遮断器1の外被2内に突き出し、例えば、固定接点3は円筒の一方の側面から、すなわち、ベース面から、可動接点4は円筒すなわち真空遮断器の他方の側面から、すなわち、上面から、突き出ている。
【0030】
主シールド5は、例えば金属、特に銅及び/又は鋼で形成され、例えば、内部に複数のシールドリングを備えているが、これらは簡略化のために図示されていない。複数の中空円筒状のセラミックセグメント6は例えば焼結セラミックから製造され、特に表面処理されている。接点3及び4は、例えば銅製で、特にボルト状であり、真空遮断器1の内部に、特にスリット付きの皿状の端部を有する。固定接点3は、真空遮断器1の一端において、蓋状の閉鎖部と流体密に接続され、この閉鎖部は、例えば金属、特に銅又は鋼で形成されている。可動接点4は、真空遮断器1の他端で、蓋状の閉鎖部と流体密に接続され、例えばベローズを介して移動可能に支承されている。このベローズは簡略化のために図示されていない。ここでは、閉鎖部は、例えば金属、特に銅又は鋼で形成されている。
【0031】
この真空遮断器は、固定接点3及び可動接点4の外向きに案内されたボルトを介して電気的に接続可能である。可動接点4は、閉路する際には、固定接点3に向かって移動することにより、すなわち、接点3及び4の皿状の両接点端部の間のギャップを閉じることにより、電気的なスイッチングを可能とし、遮断する際には、固定接点3から離れる動作により、すなわち、接点3及び4の皿状の両接点端部の間にギャップを生じさせることにより、電気的なスイッチングを可能とする。接点3及び4の両接点端部間のギャップ、及び、両接点端部自体は真空遮断器1の排気された内部に配置されているので、特に高電圧を遮断するためには、数ミリメートルから数センチメートルまでの範囲のギャップで十分である。この真空遮断器1は、例えば、長さが特に30~100cmの範囲であり、円周が特に10~100cmの範囲である。
【0032】
本発明によれば、複数の制御要素8が真空遮断器1の円周の周りに、真空遮断器1の外被2上に設置されている。これらの制御要素8は、例えば、コンデンサ及び/又は抵抗器である。コンデンサは特にセラミックコンデンサであり、例えば、個々のコンデンサの静電容量の値は10~4000pFの範囲内である。その結果、このアセンブリの総合静電容量は例えば、10~4000pFの範囲にある。これらの抵抗器は特にオーム抵抗器であり、個々の抵抗器の値は例えば、数オーム、又は、数百オーム、又は、数千オーム、又は、最大で数十万オームの範囲である。したがって、総合抵抗値は数オーム、又は、数百オーム、又は、数千オーム、又は、最大で数十万オームの範囲である。
【0033】
制御要素8の形状は、例えば、円筒形、長方形、楕円形、及び/又は、貝殻状である。真空遮断器1の外被2の円周の周りの制御要素8の配置は、例えば、円周の断面に沿って円形に実施され、この場合、これらの制御要素は、特に互いに規則的に及び/又は等間隔で、特に互いに並列に回路接続されており、及び/又は、真空遮断器1の長軸に沿って電気的に直列に接続されている。相互に直列に接続された隣接する複数の制御要素8の電気的接触は、例えば、真空遮断器1の円周の断面に沿ってそれぞれ円形又は環状に配置された複数のシールドリング7を介して行われ、これらのシールドリング7は真空遮断器1の長軸に沿って互いに離間して設置されている。
【0034】
図1に示すように、複数の制御要素8は、例えば、真空遮断器1の外被2の円周に沿って、真空遮断器1の円周の断面上で電気的に及び空間的に間隔をあけて配置されており、真空遮断器1の長軸に沿って、固定接点3と可動接点4の間に、特に固定接点3と1つのシールドリング7の間に、隣接した2つのシールドリング7の間に、1つのシールドリング7と主シールド5の間に、主シールド5と1つのシールドリング7の間に、隣接した2つのシールドリング7の間に、1つのシールドリング7と可動接点4の間に、特に対称的に配置されている。この場合、複数のシールドリング7及び1つの主シールド5は、複数の制御要素8相互の良好な導電接触、及び、例えば、真空遮断器1の両端部の蓋状の閉鎖部を介して、特に可動接点4ではベローズを介して、接点3と4との良好な導電接触を行うのに役立つ。
【0035】
これらのシールドリング7は、例えば金属、特に銅で形成され、真空遮断器1内に突き出ている複数のシールドリングによりセラミックセグメント6を分割することができる。複数のセラミックセグメント6、主シールド5、複数のシールドリング7、複数の蓋状の閉鎖部のような真空遮断器1の諸要素の、及び/又は、制御要素8との接続は、例えば、ろう付け及び/又は導電性接着接合によって行われる。真空遮断器1上の、又は、真空遮断器1の外被2上の複数の制御要素8のアセンブリは、外被2との材料結合的な機械的接触を含むか、及び/又は、数ミリメートルの範囲の小さな間隔を有し、この場合、制御要素8と外被との直接の接触は、例えば、複数のシールドリング7、主シールド5、及び/又は、蓋状の閉鎖部を介して行うことができる。
【0036】
複数の異なるシールドリング7間で複数の制御要素8は、例えば、真空遮断器1の長軸に沿って長軸に平行に、特に直線状に又は曲線状に,又は、それぞれ互いにオフセットして配置されている。真空遮断器の円周上の複数の制御要素8のこの配置は、例えば、規則的又は不規則的なパターンを形成する。真空遮断器1又はその外被2の円周上での複数の制御要素8のアセンブリは、断面が最小で省スペースである。
【0037】
図2は、本発明による真空遮断器1の
図1の制御要素8の実施例を示す。この制御要素8はベース部材9を含み、このベース部材は、例えばセラミック材料で形成されているか、及び/又は、セラミック材料を含む。このベース部材9は、例えば、酸化アルミニウムAl
2O
3、チタン酸バリウムBaTiO
3、酸化チタンTiO
2、及び/又は、チタン酸ストロンチウムSrTiO
3で形成されているか、及び/又は、酸化アルミニウムAl
2O
3、チタン酸バリウムBaTiO
3、酸化チタンTiO
2、及び/又は、チタン酸ストロンチウムSrTiO
3を含む。このベース部材9の材料の比誘電率ε
rは、例えば、20から2000の範囲、特に85から170の範囲、及び/又は、180から350の範囲、及び/又は、1000の範囲である。代替的に又は付加的に、このベース部材9は、特に鋳造樹脂マトリックス内に、セラミック・ポリマー複合材料を含むか、及び/又は、セラミック・ポリマー複合材料で形成されている、又は、ガラスセラミック材料で形成されているか、及び/又は、ガラスセラミック材料を含む。
【0038】
このベース部材9は、例えば、ベース面と上面が円筒形又は楕円形の筒形に形成されている。代案として、このベース部材9は貝殻形とすることができ、これは、特に、真空遮断器の外被2の形状を逆写像した、特に凹形及び/又は凸形の円周形状を有する。これにより、真空遮断器1の外被2上にベース部材9を備えた、コンパクトで、省スペースなアセンブリが可能となる。ベース部材9のベース面及び上面,並びに、両端部には、制御要素8の電気的接触及び接続のために、例えば金属層10が設けられている。
【0039】
これらの金属層10は、例えば、蒸着、スパッタリング、プレス、及び/又は、電気化学的コーティングなどのコーティング方法によってベース部材9に被着される。これらの金属層10は、例えば、例えば、銅、鋼、スズはんだ、及び/又は、銀のような、電気的に高導電性の金属で形成されているか、または、これらを含む。特に摂氏1000度未満の高温の炉内での真空遮断器2の製造中に、例えばセラミックセグメント6及びシールドリング7のような複数の構成部品の相互接続に際して、真空遮断器1上での、又は、真空遮断器1の外被2上での、例えば、複数のシールドリング7、主シールド5、及び/又は、可動接点3及び固定接点4の端部における真空遮断器1の金属蓋又はベローズ上での、制御要素8の固定が簡単に低コストで可能である。この固定は、例えば、炉内でろう付け処理によって行われ、これによって、複数の制御要素8は、例えば、複数のシールドリング7、主シールド5、及び/又は、可動及び固定接点3、4の端部における真空遮断器1の金属蓋あるいはベローズ、を介して互いに電気的に接続される。
【0040】
図3は、
図2の制御要素8のもう一つ実施例を示しており、この実施例では、ベース部材9の円周部が絶縁被覆及び/又は半導体被覆11で被覆されている。この絶縁被覆11は、真空遮断器1の、ベース部材9と電気的に接触してはならない複数の領域、例えば、それぞれの制御要素9と接触してはならないシールドリング7、を制御要素8により電気絶縁的にブリッジすることを可能にし、これにより、特定の回路又は所定の回路を形成することができる。それにより、制御要素9を、望ましくない回路接続及び/又は短絡を生じることなく、真空遮断器1の外被2上に直接に、特に摩擦接合により設置することができる。これにより、真空遮断器1における、複数の制御要素9のコンパクトで省スペースで低コストなアセンブリが可能となり、これは上述した利点を有する。絶縁被覆11は、例えば、絶縁塗料及び/又は電気絶縁性ポリマーコーティングによって生成することができる。
【0041】
制御要素8のベース部材9の被覆としての半導体被覆11又は半導体コーティングは、例えばバリスタ機能を備えた制御要素8の形成を可能にし、これにより、1つの真空遮断器1又は複数の真空遮断器1の電圧配分のための所定の回路を実現できる。これらの半導体被覆11は、例えば、ドーピング、蒸着、スパッタリング、及び/又は、電気化学的堆積によって生成させる又は製造することができる。
【0042】
図4は、本発明による真空遮断器1の
図1の制御要素8のもう一つ実施例を示す。この制御要素はベース部材9を有し、その両端部に制御要素8を電気的に接触させるためのシールドキャップ12をそれぞれ1つ有する。これらのシールドキャップ12は、それぞれのベース部材9のベース面及び上面、又は、両端部における金属層10に代えて又はこれに加えて、特に制御要素8の良好な導電性接触及び回路接続のために設けられている。これらのシールドキャップ12は、制御要素8の簡単で低コストの製造のために、例えば圧着されている。
【0043】
上述の複数の実施例は互いに組み合わせることができ、及び/又は、従来技術と組み合わせることができる。したがって、例えば2つよりも多い真空遮断器1を、特に直列に相互接続することができる。制御要素8は、異なる形状、特に、円筒形、ベース面と上面が楕円形の筒形、長方形、正方形、及び/又は、凸形及び/又は凹形の表面を有する形状を有することができる。制御要素8の固定は、例えば真空遮断器1上で、特に銅部品のような金属部品へのろう付けによって、ねじ止めによって、接着接合によって、クランプによって、及び/又は、溶接によって行われる。これらの制御要素8は外被2に、特にセラミックセグメント6に、例えば直接の摩擦接合で設置されており、絶縁塗料及び/又は表面コーティング及び/又は表面処理によってセラミックセグメント6から特に電気的に絶縁されている。及び/又は、これらの制御要素8は、外被2に、特にセラミックセグメント6に例えば直接に、セラミックセグメント6から僅かな間隔を置いて、特に、複数のシールドリング7、主シールド5、及び/又は、接点3、4の間で、例えば、ねじ止めされ、クランプされ、ろう付けされ、接着され、及び/又は、溶接されて設置されている。僅かな間隔は、例えば、数ミリメートルから1センチメートルまでの範囲である。
【0044】
これらの制御要素8は、真空遮断器1又は複数の真空遮断器1の例えば外被2上に、個別の部品として、特に互いに離間して設置されている。この場合、アセンブリは、真空遮断器1の例えば円形断面に沿って例えばリング状に行われ、真空遮断器1の長軸に沿って複数の異なるリングが設置されている。複数の異なるリングにおいて隣接する複数の制御要素8は、例えば複数の直線上に、又は、互いにオフセットして配置されている。あるいは、これらの制御要素8は、例えば、螺旋線上に、すなわち、スパイラルに配置することができる。別の複数のアセンブリ、及び/又は、複数のアセンブリの組合せも可能である。
【0045】
1つの制御要素8は1つのベース部材9で形成されている、及び/又は、1つのベース部材9を含んでおり、このベース部材9の両端部は電気的に接触するための金属被覆10、12を有する。複数の制御要素は複数のベース部材9で形成することもでき、及び/又は、複数のベース部材9を含むこともでき、これらのベース部材9は特に次々に列をなして配置されており、それにより、例えば静電容量及び/又はオーム抵抗のような任意の所定の複数の値を生成することができ、及び/又は、生成すべき回路のための所定の長さを実現することができる。特に100kVの範囲の電圧の電圧配分に対して、これら制御要素8の長さは、例えば、10から100ミリメートルの範囲であり、制御要素8の幅は、例えば、10から80ミリメートルの範囲である。複数の制御要素8の適切な回路接続により、例えば、145kV、245kV、及び/又は、420kVの範囲においても、電圧配分を行うことができる。
【0046】
本発明による上述の真空遮断器1では、複数の制御要素8を介して、真空遮断器1にかかる電圧の電圧配分が可能である。特に52kV以上の範囲の高電圧を開閉するために、複数の真空遮断器1を次々に直列に接続することができる。これらの電圧は、制御要素8の選択と、複数の真空遮断器1上、及び/又は、複数の真空遮断器1の要素にわたる制御要素8の選択とによって、例えば、異なる長さのセラミックセグメント6などのように、均一又は不均一に、所定の方法で分割することができる。1つの真空遮断器1又は複数の真空遮断器1上に複数の制御要素8を直接に設置することにより、コンパクトで省スペースな構造が可能となり、そのことにより、低コストで、空間的に最小化された1つのハウジングが可能となり、特に、小さい、又は、最小化された、及び/又は、標準寸法を備えたハウジングにおいて、クリーンエアーのような絶縁ガスの使用が可能となる。
【符号の説明】
【0047】
1 真空遮断器
2 外被
3 固定接点
4 可動接点
5 主シールド
6 セラミックセグメント
7 シールドリング
8 制御要素
9 ベース部材
10 金属層
11 被覆
12 シールドキャップ
d 直径
l 長さ
【手続補正書】
【提出日】2024-03-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電圧を開閉するための真空遮断器(1)であって、少なくとも1つの外被(2)と、少なくとも1つの固定接点(3)と、少なくとも1つの可動接点(4)と、を有する真空遮断器(1)において、
前記少なくとも1つの真空遮断器(1)上に配置されている少なくとも1つの制御要素(8)を含む、ことを特徴とする真空遮断器(1)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの制御要素(8)が、1つのコンデンサ、及び/又は、1つの抵抗器である、ことを特徴とする請求項1に記載の真空遮断器(1)。
【請求項3】
前記少なくとも1つの制御要素(8)が、1つのベース部材
(9)を含む、ことを特徴とする請求項
1に記載の真空遮断器(1)。
【請求項4】
前記ベース部材(9)が、
酸化アルミニウムAl
2O
3、チタン酸バリウムBaTiO
3、酸化チタンTiO
2、及び/又は、チタン酸ストロンチウムSrTiO
3で形成されている、及び/又は、
酸化アルミニウムAl
2O
3、チタン酸バリウムBaTiO
3、酸化チタンTiO
2、及び/又は、チタン酸ストロンチウムSrTiO
3を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の真空遮断器(1)。
【請求項5】
前記ベース部材(9)は、
比誘電率ε
rが20から2000の範囲
の材料を含む、
ことを特徴とする請求項
3に記載の真空遮断器(1)。
【請求項6】
前記ベース部材(9)が、セラミック・ポリマー複合材料で形成されている、及び/又は
、セラミック・ポリマー複合材料を含む、ことを特徴とする請求項3に記載の真空遮断器(1)。
【請求項7】
前記ベース部材(9)が、ガラスセラミック材料で形成されている、及び/又は、ガラスセラミック材料を含む、ことを特徴とする請求項3に記載の真空遮断器(1)。
【請求項8】
前記少なくとも1つの制御要素(8)が、複数のベース部材(9)で形成されている、及び/又は
、複数のベース部材(9)を含むことを特徴とする請求項
3に記載の真空遮断器(1)。
【請求項9】
前記真空遮断器(1)が
、少なくとも1つの主シールド(5)及び少なくとも2つのセラミックセグメント(6)を備えた1つの外被(2)を含み、
前記少なくとも1つの主シールド(5)が、前記少なくとも2つのセラミックセグメント(6)の間に配置されており、さらに、前記少なくとも1つの制御要素(8)が前記真空遮断器(1)の前記外被(2)上
に配置されている、
ことを特徴とする請求項
1に記載の真空遮断器(1)。
【請求項10】
前記セラミックセグメント(6)が、ガラスセラミック材料で形成されている、及び/又は、ガラスセラミック材料を含むことを特徴とする請求項9に記載の真空遮断器(1)。
【請求項11】
前記複数の制御要素(8)が、1つの
材料で被覆されて
いることを特徴とする請求項
1に記載の真空遮断器(1)。
【請求項12】
複数のシールドリング(7)を含み、
前記複数のシールドリング(7)が、
前記真空遮断器(1)の前記外被(2)上
に直接に設置されており、及び/又は、
前記真空遮断器(1)の円周を囲んでおり、及び/又は、
前記真空遮断器(1)の長軸方向において互いに離間した状態で配置されている、
ことを特徴とする請求項
1に記載の真空遮断器(1)。
【請求項13】
前記少なくとも1つの制御要素(8)が、前記少なくとも1つの固定接点(3)と前記少なくとも1つの可動接点(4)との間に
、及び/又は、
前記少なくとも1つの固定接点(3)
と主シールド(5)の間に、及び/又は、
前記1つのシールドリング(7)
と主シールド(5)の間に、及び/又は、
前記2つのシールドリング(7)の間に、及び/又は、
前記少なくとも1つの可動接点(4)と前記1つのシールドリング(7)の間に、及び/又は、
前記少なくとも1つの可動接点(4)
と主シールド(5)の間に、
電気的、及び/又は、空間的に配置されている、
ことを特徴とする請求項
1に記載の真空遮断器(1)。
【請求項14】
前記少なくとも1つの制御要素(8)が
、金属層及び/又は金属キャップを含
むことを特徴とする請求項
1に記載の真空遮断器(1)。
【請求項15】
前記少なくとも1つの制御要素(8)の形状が、円筒型で
あることを特徴とする請求項
1に記載の真空遮断器(1)。
【請求項16】
前記少なくとも1つの制御要素(8)、及び/又は、前記複数の制御要素(8)の総合静電容量が、10~4000pFの
範囲内であることを特徴とする請求項
1に記載の真空遮断器(1)。
【請求項17】
前記真空遮断器(1)が、高電圧
範囲の電圧を開閉するために形成されていることを特徴とする請求項
1に記載の真空遮断器(1)。
【国際調査報告】