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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】弁を有する液体移送デバイス
(51)【国際特許分類】
   A61J 1/20 20060101AFI20240628BHJP
   A61M 5/168 20060101ALI20240628BHJP
【FI】
A61J1/20 314B
A61M5/168 504
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503585
(86)(22)【出願日】2022-07-18
(85)【翻訳文提出日】2024-03-15
(86)【国際出願番号】 IL2022050772
(87)【国際公開番号】W WO2023002478
(87)【国際公開日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】63/223,318
(32)【優先日】2021-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518123372
【氏名又は名称】ウェスト ファーマ サービシーズ イスラエル リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100087653
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 正二
(72)【発明者】
【氏名】ファブリカント・エリシェバ
【テーマコード(参考)】
4C047
4C066
【Fターム(参考)】
4C047HH01
4C047HH04
4C047HH07
4C066QQ14
(57)【要約】
【課題】希釈された薬入り注入液を患者に投与するための液体移送デバイスを改良し、薬が希釈されていない高濃度のままで患者に投与される危険性を最小限にする。
【解決手段】液体移送デバイスは、輸液容器に接続するように構成されたIVスパイクと、バイアル上に取り付けるように構成された圧縮可能なバイアルアダプタと、輸液セットに接続するように構成されたIVポートと、バイアルアダプタの圧縮時に第1の状態と第2の状態との間で移動可能な弁と、を含む。弁は、第1の状態においては、IVスパイクとバイアルアダプタとIVポートとの間の流体連通を防止し、第2の状態においては、IVスパイクとバイアルアダプタとの間の流体連通を提供し、かつIVスパイクとIVポートとの間の流体連通を提供するように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
輸液容器に接続するように構成されたIVスパイクと、
バイアル上に取り付けられるように構成された圧縮可能なバイアルアダプタと、
輸液セットに接続するように構成されたIVポートと、
前記バイアルアダプタの圧縮時に第1の状態と第2の状態との間で移動可能な弁と
を備えている液体移送デバイスであり、
前記弁は、
前記第1の状態においては、前記IVスパイクと前記バイアルアダプタと前記IVポートとの間の流体連通を防止し、
前記第2の状態においては、前記IVスパイクと前記バイアルアダプタとの間の流体連通を提供し、かつ前記IVスパイクと前記IVポートとの間の流体連通を提供する
ように構成されている
ことを特徴とする液体移送デバイス。
【請求項2】
前記IVスパイクが、
前記輸液容器との流体連通を提供するように構成された第1のIVスパイク管腔及び第2のIVスパイク管腔
を備える、請求項1に記載の液体移送デバイス。
【請求項3】
前記弁が、
前記第2の状態において、前記第1のIVスパイク管腔と前記バイアルアダプタとの間、かつ前記第2のIVスパイク管腔と前記IVポートとの間に流体連通を提供する
ように構成されている、請求項2に記載の液体移送デバイス。
【請求項4】
前記弁が、
前記第1のIVスパイク管腔と前記バイアルアダプタとの間に流体連通を提供するように構成された第1の管腔と、
前記第2のIVスパイク管腔と前記IVポートとの間に流体連通を提供するように構成された第2の管腔と
を備えている、請求項2又は請求項3に記載の液体移送デバイス。
【請求項5】
前記バイアルアダプタが、
前記バイアルのバイアルストッパに穴をあけて、前記バイアルとの流体連通を提供するためのバイアルスパイク
を備える、請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の液体移送デバイス。
【請求項6】
前記バイアルアダプタが、
バイアル上に取り付けられるように構成された外側バイアルアダプタ本体及び内側バイアルアダプタ本体
を備え、
前記内側バイアルアダプタ本体は、前記バイアルアダプタが非圧縮状態から圧縮状態への圧縮を受けるときに、前記外側バイアルアダプタ本体内に摺動するように構成されている、
請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の液体移送デバイス。
【請求項7】
前記バイアルスパイクは、前記バイアルアダプタが圧縮を受けるときに前記バイアルストッパに穴をあけるように構成されている、請求項5に従属する場合の請求項6に記載の液体移送デバイス。
【請求項8】
第1の位置と第2の位置との間で移動可能な弁アクチュエータ
を更に備え、
前記弁アクチュエータが、前記バイアルアダプタの圧縮時に前記第1の位置から前記第2の位置に移動するように構成されている、
請求項6又は請求項7に記載の液体移送デバイス。
【請求項9】
前記弁アクチュエータは、
前記バイアルアダプタの圧縮時に前記弁を、前記弁アクチュエータが前記第1の位置にあるときの前記第1の状態から、前記弁アクチュエータが前記第2の位置にあるときの前記第2の状態へ移動させる
ように構成されている、請求項8に記載の液体移送デバイス。
【請求項10】
前記弁が、
前記弁アクチュエータと係合するように構成された傾斜面
を備える、請求項8又は請求項9に記載の液体移送デバイス。
【請求項11】
前記非圧縮状態において、前記バイアルアダプタの圧縮を防止するように構成されている安全装置
を備える、請求項6から請求項10までのいずれか一項に記載の液体移送デバイス。
【請求項12】
前記IVスパイク、前記バイアルアダプタ、及び前記IVポートが結合されたコネクタ本体
を更に備え、
前記弁が、前記コネクタ本体内で前記第1の状態と前記第2の状態との間で移動可能である、
請求項1から請求項11までのいずれか一項に記載の液体移送デバイス。
【請求項13】
ボアを更に備え、
前記弁がロック突起を更に備え、
前記ロック突起が、
圧縮前状態においては、前記ボアと係合して、前記第1の状態と前記第2の状態との間の前記弁の移動を防止し、
前記圧縮状態においては、前記弁が前記第1の状態と前記第2の状態との間で移動可能であるように、向きを変えて前記ボアから係合を解除する
ように構成されている、
請求項12に記載の液体移送デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、液体移送デバイスを対象とする。
【背景技術】
【0002】
患者に送達される輸液を収容する従来の輸液容器は、一般に、輸液バッグ(又は輸液容器)、輸液ボトルなどの形態をとる。予め充填されたシリンジ又はバイアルは、一般に、液体移送デバイスを介して高濃度の薬物を輸液内容物に添加して、希釈された薬の入った輸液を形成するために利用される。その後、薬の入った輸液内容物を患者に注入するために、点滴(IV)スパイクを含む輸液セットを液体移送デバイスのIVポートに挿入することができる。患者が薬物の一部分を高度に濃縮された未希釈形態で投与されるリスクを最小限に抑えることは、患者の安全性にとって重要である。本開示は、希釈された薬の入った輸液内容物を患者に注入するための改善された液体移送デバイスを提供する。
【発明の概要】
【0003】
第1の実施形態によれば、液体移送デバイスは、輸液容器に接続するように構成されたIVスパイクと、バイアル上に取り付けるように構成された圧縮可能なバイアルアダプタと、輸液セットに接続するように構成されたIVポートと、バイアルアダプタの圧縮時に第1の状態と第2の状態との間で移動可能な弁と、を備える。弁は、好ましくは、第1の状態において、IVスパイクとバイアルアダプタとIVポートとの間の流体連通(流体を往き来させること)を防止し、第2の状態において、IVスパイクとバイアルアダプタとの間の流体連通を提供し、かつIVスパイクとIVポートとの間の流体連通を提供するように構成されている。
【0004】
一態様では、液体移送デバイスのIVスパイクは、輸液容器との流体連通を提供するように構成された第1のIVスパイク管腔及び第2のIVスパイク管腔を備えてもよい。
【0005】
別の態様では、液体移送デバイスの弁は、第2の状態において、第1のIVスパイク管腔とバイアルアダプタとの間、かつ第2のIVスパイク管腔とIVポートとの間に流体連通を提供するように構成されてもよい。
【0006】
別の態様では、液体移送デバイスの弁は、第1のIVスパイク管腔とバイアルアダプタとの間に流体連通を提供するように構成された第1の管腔と、第2のIVスパイク管腔とIVポートとの間に流体連通を提供するように構成された第2の管腔とを備えてもよい。
【0007】
別の態様では、液体移送デバイスのバイアルアダプタは、バイアルのバイアルストッパ(栓)に穴をあけてバイアルとの流体連通を提供するためのバイアルスパイクを備えてもよい。
【0008】
別の態様では、液体移送デバイスのバイアルアダプタは、バイアル上に取り付けられるように構成された外側バイアルアダプタ本体及び内側バイアルアダプタ本体を備えてもよく、内側バイアルアダプタ本体は、バイアルアダプタが非圧縮状態から圧縮状態への圧縮を受けるときに、外側バイアルアダプタ本体内に摺動するように構成されている。
【0009】
別の態様では、液体移送デバイスのバイアルスパイクは、バイアルアダプタが圧縮を受けるときにバイアルストッパに穴をあけるように構成されてもよい。
【0010】
別の態様では、液体移送デバイスは、第1の位置と第2の位置との間で移動可能な弁アクチュエータを更に備えてもよく、弁アクチュエータは、バイアルアダプタの圧縮時に第1の位置から第2の位置に移動するように構成されている。
【0011】
別の態様では、液体移送デバイスの弁アクチュエータは、バイアルアダプタの圧縮時に、弁アクチュエータが第1の位置にあるときの第1の状態から、弁アクチュエータが第2の位置にあるときの第2の状態に弁を駆動するように構成されてもよい。
【0012】
別の態様では、液体移送デバイスの弁は、弁アクチュエータと係合するように構成された傾斜面を備えてもよい。
【0013】
別の態様では、液体移送デバイスは、非圧縮状態において、バイアルアダプタの圧縮を防止するように構成されている安全装置を更に備えてもよい。
【0014】
別の態様では、液体移送デバイスは、IVスパイク、バイアルアダプタ、及びIVポートが結合されたコネクタ本体を更に備えてもよく、弁は、コネクタ本体内で第1の状態と第2の状態との間で移動可能である。
【0015】
別の態様では、液体移送デバイスは、ボア(穴)を更に備えてもよく、弁は、ロック突起を更に備えてもよく、ロック突起は、圧縮前状態において、ボアと係合して、第1の状態と第2の状態との間の弁の移動を防止するように構成されており、ロック突起は、圧縮状態において、弁が第1の状態と第2の状態との間で移動可能であるように、向きを変えてボアから係合を解除するように構成されている。
【0016】
本明細書に開示される液体移送デバイスのこれら及び他の態様は、以下の説明を考慮すれば明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本開示は、添付の図面と併せて以下に記載される実施形態の説明を参照して理解することができる。
図1】輸液容器、バイアル、及び輸液セットに結合された、本発明の一実施形態による液体移送デバイスを例示する。
図2図1に例示される液体移送デバイス及びバイアルの分解図を例示する。
図3】圧縮前状態における液体移送デバイス、図1に例示されるバイアル、及び穴があけられていないバイアルを液体移送デバイスのバイアルアダプタから解放するためのペンチ状ハンドツールの斜視図を例示する。
図4】圧縮前状態における液体移送デバイス、図1に例示されるバイアル、及び穴があけられていないバイアルをバイアルアダプタから解放するためのペンチ状ハンドツールの側面図を例示する。
図5】弁の側面立面図(5A)、図2に例示される弁の側面図(5B)、弁の底面図(5C)、及び図2に例示される弁の断面図(5D)を例示する。
図6】圧縮前状態における液体移送デバイスの断面図を例示する。
図7】圧縮状態における液体移送デバイスの断面図を例示する。
図8】圧縮前状態における液体移送デバイスの断面図(8A)、及び圧縮状態における液体移送デバイスの断面図(8B)を例示する。
図9図1に例示されるバイアル上に液体移送デバイスを取り付ける前の、解放可能な安全装置を含む液体移送デバイスの側面図を例示する。
図10図1に例示されるバイアル上に液体移送デバイスを取り付ける前の、解放可能な安全装置を含む液体移送デバイスの断面図を例示する。
図11図1に例示される解放可能な安全装置及びバイアルを含む、圧縮前状態における液体移送デバイスの側面図を例示する。
図12】解放可能な安全装置の取り外し及びバイアルアダプタの圧縮を示す、液体移送デバイスの側面図を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、本発明の第1の実施形態による液体移送デバイス110を例示する。図1に示されるように、一実施形態では、液体移送デバイス110は、輸液容器102又は輸液バッグ及び輸液セット114と共に使用するように意図されている。当業者によって理解されるべきであるように、輸液容器102は、静脈内投与ポート108及び添加剤ポート104と流体連通している、輸液を収容するリザーバ106を含む。例示される実施形態の液体移送デバイス110は、密封されたバイアル112の形態の添加剤移送デバイスと共に使用することも意図されている。バイアル112は、一般に、患者に投与する前に再調製を必要とする、すなわち、患者に投与される薬の入った輸液を形成するために輸液容器102内の輸液と混合することを必要とする、高度に濃縮された薬液添加剤又は凍結乾燥粉末薬剤を収容する。したがって、バイアル112の内容物は、液体移送デバイス110を介して輸液容器102に導入される。
【0019】
図2は、バイアル112を密封するためのバイアルストッパ270を有する管状バイアルクラウン268を有するバイアル112を例示する。バイアル112は、輸液に導入して、薬の入った輸液を形成するための(図2に示されていない)薬剤を収容する。
【0020】
液体移送デバイス110は、コネクタ本体204を備える。この実施形態では、コネクタ本体204は、第1のアーム上の流れ制御本体206、第2のアーム上のIVポートホルダ212、及び第3のアーム上のIVスパイク202を有する。液体移送デバイス110は、流れ制御本体206に取り付けられたバイアルアダプタ218を含む。
【0021】
流れ制御本体206は、流れ制御管腔1006(図10を参照)、1つのボア608(図6を参照)、弁アクチュエータボア610(図6を参照)、弁272及び弁キャビティ604(図6を参照)を含む。図6及び図7に示されるように、弁272は、弁キャビティ604内に移動可能に収容されている。流れ制御本体206は、バイアルアダプタ218に取り付けるためのバイアルアダプタフランジ208に端を持つ。弁アクチュエータボア610は、弁キャビティ604からバイアルアダプタフランジ208まで延在する。
【0022】
IVポートホルダ212は、投与目的で輸液セット114のIVスパイク202を収容するように構成されている。近位セクション216a及び遠位セクション216bを含むツイストオフキャップ(ねじ切りキャップ)によって密封されたIVポート212が、IVポートホルダ214に装着されている。IVポート214は、隔壁1002(図10を参照)を含み、隔壁1002は、輸液セット114のIVスパイク202の挿入時に穴があけられる前は封止されている。図12に示されるように、遠位セクション216bは、近位セクション216aからねじられて折り取られ、それにより、輸液セット114のスパイク1202によって穴をあけるために隔壁1002を露出させる(図12を参照)。図6に示されるように、IVポートホルダ212は、弁キャビティ604、したがって弁272と流体連通しているIVポートホルダ管腔606を有する。
【0023】
IVスパイク202は、輸液容器102と共に液体移送デバイス110を使用すること、すなわち、IVスパイク202を輸液容器102の静脈内投与ポート108に密封状態を保ったままで挿入することを可能にする。IVスパイク202は、IVポートホルダ212と方向が同じである。図10に示されるように、IVスパイク202は、輸液容器102と弁キャビティ604、したがって弁272との間に2つの別個の流体連通経路を提供するように構成された第1のIVスパイク管腔602及び第2のIVスパイク管腔1010を含む。例示される構成では、第1のIVスパイク管腔602及び第2のIVスパイク管腔1010は、互いに略平行に延在する。
【0024】
図2はまた、バイアルアダプタ218を示す。バイアルアダプタ218は、内側バイアルアダプタ本体244と、外側バイアルアダプタ本体220と、を備え、初期圧縮前状態(すなわち非圧縮状態)から、外側バイアルアダプタ本体220がその中に内側バイアルアダプタ本体244を摺動可能に収容する最終圧縮状態(すなわち圧縮状態)への圧縮を受けるように意図される。バイアルアダプタ218は、バイアルアダプタ218の圧縮状態においてバイアル112のバイアルストッパ270に穴をあけるためのバイアルスパイク242を含む。バイアルスパイク242は、薬の入った輸液を投与するために液体移送デバイス110を使用するまで無菌状態を維持するための薄いシース(鞘)264によって保護される。
【0025】
内側バイアルアダプタ本体244は、内側バイアルアダプタ上壁260及びバイアルクラウンスリーブ266を含む逆カップ形状を有する。内側バイアルアダプタ本体244は、バイアルクラウン268を収容するための内側キャビティを仕切っている。内側バイアルアダプタ上壁260は、中央開口262を含む。
【0026】
バイアルクラウンスリーブ266は、その直径の両端に位置して向かい合うバイアルクラウン保持部材254a、254bの対を形成する第1対の長手方向スリット252a、252b、及び第2対の長手方向スリット(図2では見えない)を含む。内側バイアルアダプタ上壁260は、バイアルクラウン保持部材254a、254bがバイアルクラウンスリーブ266に対して回転することができるように、バイアルクラウン保持部材254a、254bの半径方向内向きに、その直径の両端に位置して向かい合う1対の切欠き250a、250bを有することが好ましい。
【0027】
バイアルクラウン保持部材254a、254bは各々、近位バイアルクラウン保持部材248a、248b、及び遠位バイアルクラウン保持部材256a、256bを含む。遠位バイアルクラウン保持部材256a、256bは、内側バイアルアダプタ本体244をバイアル112上に取り付ける際にバイアルクラウン268の下にスナップフィット方式で嵌められるように半径方向内向きに突出している。近位バイアルクラウン保持部材248a、248bに対してペンチで挟むように力が加わると、バイアルクラウンスリーブ266に対してバイアルクラウン保持部材254a、254bを回転させ、それによって、遠位バイアルクラウン保持部材256a、256bを半径方向外向きに移動させる。
【0028】
内側バイアルアダプタ上壁260は弁アクチュエータ226に力を加える。弁アクチュエータ226は外側バイアルアダプタ本体220及び流れ制御本体206を通って延在する。流れ制御本体206内に形成された弁アクチュエータボア610(図6を参照)は、略細長い円筒形である。図6図8を参照すると、弁アクチュエータ226は、弁アクチュエータボア610内を上下に移動するように構成されている。弁アクチュエータ226は、バイアルアダプタ218の圧縮時に、第1のアクチュエータ位置と第2のアクチュエータ位置との間で弁アクチュエータボア610内を移動するように構成されている。
【0029】
内側バイアルアダプタ上壁260は、1対のバイアルクラウン保持部材254a、254bが間に挟んでいる直径に対して直交する直径の両端に位置して向かい合う1対の直立部材246a、246bを有する。1対の直立部材246a、246bは、内側バイアルアダプタ本体244が外側バイアルアダプタ本体220から不注意に取り外されることを防止する。バイアルクラウンスリーブ266は、1対のバイアルクラウン保持部材254a、254bが間に挟んでいる直径に対して直交する直径の両端に位置して向かい合う1対のクランプ部材258a、258bを含む。
【0030】
外側バイアルアダプタ本体220は、外側バイアルアダプタ上壁230及び外側バイアルアダプタスカート238を含む逆カップ形状を有する。外側バイアルアダプタ本体220は、バイアルアダプタ218を圧縮前状態から圧縮状態に圧縮する際に、内側バイアルアダプタ本体244を更に収容するための外側キャビティを仕切っている。
【0031】
外側バイアルアダプタ上壁230は、流れ制御管腔1006及びバイアルスパイク242に挿入されて、それらを通る流体連通を提供するための中央コネクタ222を含む。外側バイアルアダプタ本体220の対応するフランジは、バイアルアダプタフランジ208によって収容される。外側バイアルアダプタ上壁230は、弁アクチュエータ226が通って移動するための開口232を含む。
【0032】
外側バイアルアダプタ本体220は、バイアルアダプタ218の圧縮状態において、1対の近位バイアルクラウン保持部材248a、248bを収容するための、直径の両端に位置して向かい合う1対のスリット、及び1対の直立部材246a、246bを収容するための、直径の両端に位置して向かい合う1対のスリット(スリット234など)を有する。
【0033】
外側バイアルアダプタスカート238は、互いに隣接する第1対の長手方向スリット228a、228bと、互いに隣接する第2対の長手方向スリット236(図では1つのスリットのみが見える)を含む。第1対の長手方向スリット228a、228bと第2対の長手方向スリット236は外側バイアルアダプタの直径の両端に位置して向かい合っており、同様に向かい合う第1対の内側バイアルアダプタ保持部材240a、240bを形成している。図9に示されるように、音叉状安全装置210は、入れ子式バイアルアダプタの圧縮を防止するために、第1対の長手方向スリット228a、228b及び第2対の長手方向スリット236を横断する。
【0034】
直径の両端に位置して向かい合う1対の内側バイアルアダプタ保持部材240a、240bは、直径の両端に位置して向かい合う1対の内側凹部1004a、1004bを有し(図10を参照)、外側バイアルアダプタ本体220内での内側バイアルアダプタ本体244の移動を許容する。直径の両端に位置して向かい合う1対の内側凹部1004a、1004bは、直径の両端に位置して向かい合う1対の下側凹部リム1008a、1008bを含む(図10を参照)。バイアルアダプタ218の非圧縮状態において、1対の下側凹部リム1008a、1008bは、内側バイアルアダプタ本体244が外側バイアルアダプタ本体220から不注意に取り外されることを防止するために、1対の直立部材246a、246bを収容するように構成されている。バイアルアダプタ218の圧縮状態において、1対の下側凹部リム1008a、1008bは、バイアルアダプタ218を圧縮状態において不可逆的に挟むための1対のクランプ部材258a、258bを収容するように構成されている。
【0035】
外側バイアルアダプタスカート238は、1対の内側バイアルアダプタ保持部材240a、240bが間に挟んでいる直径に直交する直径の両端に位置して向かい合う1対の開口224(図では1つの開口のみが見える)を有する。1対の開口224は、穴があけられていないバイアル112を解放するために、ペンチ状ハンドツール302(図3を参照)を使用して、バイアル112に対してペンチのように挟む圧縮力を手で加えることが容易であるように設計されている。
【0036】
バイアルスパイク242は、バイアルスパイク管腔1012(図10を参照)を含み、圧縮されたときにバイアル112との流体連通を提供する。バイアルスパイク管腔1012は、流れ制御管腔1006(図10を参照)と流体連通している。
【0037】
図3は、穴があけられていないバイアル112を解放するためのペンチ状ハンドツール302を例示する。ペンチ状ハンドツール302は、対向する1対のジョー(爪)304a、304bを有するペンチ状本体を含み、各ジョーは内向きの突起306a、306bを端に持つ。1対のジョー304a、304bには、互いへ向かう力を手で加えることができ、ペンチのように間隔を狭めることにより、穴があけられていないバイアル112を挟んで取り外すのに使用される。
【0038】
図4は、バイアル112、バイアルアダプタ218、及び流体用のリザーバ106と共に、ペンチ状ハンドツール302を例示する。
【0039】
ユーザは、バイアル112を液体移送デバイス110に取り付けた後、液体移送デバイス110を圧縮する前に投薬の中止を決めた場合、次のようにして、穴があけられていないバイアル112を再利用できる。ユーザは、1対の内向き突起306a、306bを1対の開口224に挿入するために、ペンチ状ハンドツール302をバイアルアダプタ218と位置合わせする。ユーザは、1対の近位バイアルクラウン保持部材248a、248bを半径方向内向きに付勢するために、それらをペンチで挟むように圧縮する。1対のバイアルクラウン保持部材254a、254bは、バイアルクラウンスリーブ266に対して回転し、それによって、遠位バイアルクラウン保持部材256a、256bを半径方向外向きに離して、穴があけられていないバイアル112を解放する。ユーザは、後の使用のために、穴があけられていないバイアル112を内側バイアルアダプタ本体244から引き抜く。
【0040】
図5は、弁272を例示する。図5A図5Cは、弁272の異なる斜視図を示す。図5Aは、弁272内の管腔502a、502bを例示するために、弁272の断面508を示す。傾斜した第1の管腔502aは、第2のIVスパイク管腔1010と流れ制御管腔1006との間に流体連通を提供するように構成されている(図10を参照)。直線状の第2の管腔502bは、第1のIVスパイク管腔602とIVポートホルダ管腔606との間に流体連通を提供するように構成されている(図6を参照)。したがって、IVスパイク202とバイアルアダプタ218との間の流体連通は、IVスパイク202とIVポートホルダ212との間の流体連通から分離される。弁272は、傾斜面506を更に備えてもよい。弁272は、ロック突起504を含む。液体移送デバイス110の構成に応じて、第1の管腔502a及び第2の管腔502bは両方とも傾斜していてもよく、又は第1の管腔502aが直線であり、第2の管腔502bが傾斜していてもよい。第1の管腔502a又は第2の管腔502bが傾斜しているとは、その管腔が湾曲部を含み、流れの方向を流れの直進方向、すなわち流路に対して変化させることを意味する。
【0041】
図6及び図7を参照すると、弁272は、弁キャビティ604内で移動可能である。弁キャビティ604は、略円筒形であり、細長い。図6図8を参照すると、弁272は、第1の位置(図6を参照)と第2の位置(図7を参照)との間で弁キャビティ604内の向きにおいて左右に移動する。圧縮の前に、ロック突起504はボア608と係合し、それによって弁272の左への移動を防止する。圧縮時に、弁アクチュエータ226は、図8A及び図8Bに見られるように、第1のアクチュエータ位置と第2のアクチュエータ位置との間で弁アクチュエータボア610内を移動する。弁アクチュエータ226は、弁272の傾斜面506と係合し、それによって弁272を左に移動させる。弁アクチュエータ226が弁272の傾斜面506に対して付勢するとき、係止突出部504は、弁272が弁キャビティ604内で右側の第1の位置から左側の第2の位置に移動するように、向きを変えてボア608から係合を解除するように構成されている。
【0042】
弁272は、バイアルアダプタ218の非圧縮状態に対応する第1の位置(又は第1の状態)において第2のIVスパイク管腔1010と流れ制御管腔1006との間の流体連通を防止するように構成されている。言い換えれば、第2のIVスパイク管腔1010、弁272の第1の管腔502a、及び流れ制御管腔1006は、第1の位置において流体連通していない。同様に、弁272は、第1の状態において第1のIVスパイク管腔602とIVポートホルダ管腔606との間の流体連通を防止するように構成されている。言い換えれば、第1のIVスパイク管腔602、弁272の第2の管腔502b、及びIVポートホルダ管腔606は、第1の状態において流体連通していない。図7に示されるように、弁272は、バイアルアダプタ218の圧縮状態に対応する第2の状態(又は第2の位置)において第1のIVスパイク管腔602とIVポートホルダ管腔606との間の流体連通を可能にするように構成されている。言い換えれば、第1のIVスパイク管腔602、第2の管腔502b、及びIVポートホルダ管腔606は、第2の状態において流体連通している。同様に、弁272は、第2の状態において第2のIVスパイク管腔1010と流れ制御管腔1006との間の流体連通を可能にするように構成されている。言い換えれば、第2のIVスパイク管腔1010、第1の管腔502a、及び流れ制御管腔1006は、第2の状態において流体連通している。
【0043】
したがって、バイアルアダプタ218が圧縮前状態にあるとき、IVスパイク202とバイアルアダプタ218とIVポートホルダ212との間の流体連通が防止される。バイアルアダプタ218の圧縮時に、IVスパイク202とバイアルアダプタ218とIVポートホルダ212との間の流体連通が許容される。
【0044】
弁272が第1の状態から第2の状態に摺動するときに弁キャビティ604内で回転すると、第1の管腔502aを第2のIVスパイク管腔1010及び流れ制御管腔1006から外し、第2の管腔502bを第1のIVスパイク管腔602及びIVポートホルダ管腔606から外す可能性がある。弁272が摺動中にその回転位置を維持することを確実にするために、1つ以上の工夫が弁272の外面上、及び/又は弁キャビティ604の内面上に施されてもよい。例えば、弁キャビティ604の内面に溝が設けられ、弁272の外面に対応するレール(図示せず)が設けられてもよく、その逆であってもよい。
【0045】
図8は、バイアルアダプタ218の圧縮前後の液体移送デバイス110の断面を例示する。図8Aに示されるように、バイアルアダプタ218がバイアル112上に取り付けられる。圧縮時に、内側バイアルアダプタ本体244は、弁アクチュエータ226を第1のアクチュエータ位置(図8Aを参照)から第2のアクチュエータ位置(図8Bを参照)に移動させる。弁アクチュエータ226は、弁272の傾斜面506と係合し、弁272を弁キャビティ604内で第1の位置(図8Aを参照)と第2の位置(図8Bを参照)との間で移動させる。
【0046】
図9は、バイアルアダプタ218の圧縮を防止するために外側バイアルアダプタ本体220を横切る安全装置210を有する液体移送デバイス110の配置を例示する。バイアルアダプタ218は圧縮前状態にあり、弁272は第1の位置にあり、IVスパイク202と、IVポートホルダ212と、バイアル112との間の流体連通を防止する。
【0047】
図10は、リザーバ106及びバイアル112に結合された液体移送デバイス110の断面を例示する。
【0048】
図11は、ユーザがバイアルアダプタ218をバイアル112上に取り付けた後の液体移送デバイス110を示し、患者へのその後の投与のために輸液容器102内で薬の入った輸液を調製する準備ができている。
【0049】
図12は、ユーザが外側バイアルアダプタ本体220から安全装置210を引き抜き、外側バイアルアダプタ本体220が内側バイアルアダプタ本体244をその中に収容するようにバイアルアダプタ218を圧縮した後の液体移送デバイス110を例示する。バイアルスパイク242は、バイアルスパイク管腔1012とバイアル112との間の流体連通を提供し、薬の入った輸液を調製するために、バイアルストッパ270に穴をあける。バイアルアダプタ218の圧縮により、近位バイアルクラウン保持部材248a、248bがもはや開口224と位置を合わせられないので、その後は、穴があけられてしまっているバイアル112を解放するためにペンチ状ハンドツール302を使用することが一切できない。
【0050】
図12を参照すると、安全装置210は、バイアルアダプタ218の内側バイアルアダプタ本体244がバイアル112上に取り付けられた後、バイアルアダプタ218の圧縮前に取り外されてもよい。次いで、バイアルアダプタ218は、図6に示されるように、圧縮前状態から圧縮状態に圧縮され得る。遠位セクション216b、すなわちツイストオフキャップが取り外された、すなわちねじ切られた後に、IVポート214に挿入することができる、輸液セット114のスパイク1202が例示されている。
【0051】
ここで、液体移送デバイス110の使用について、図3図12を参照して説明する。ユーザ(例えば、医療専門家)は、液体移送デバイス110の更なる使用が準備できるように、バイアル112をバイアルアダプタ218の内側バイアルアダプタ本体244に挿入するが、ユーザは、後続のステップを直ちに実行することなく、後の使用のために液体移送デバイス110を放置してもよい。液体移送デバイス110のバイアルアダプタ218の不注意な圧縮は、安全装置210によって防止される。ユーザがバイアル112の内容物を輸液容器102内の流体と混合する準備ができると、ユーザは、IVスパイク202を輸液容器102の静脈内投与ポート108に挿入し、安全装置210を取り外す。ユーザは、バイアル112及び内側バイアルアダプタ本体244を外側バイアルアダプタ本体220に押し込むことによって、バイアルアダプタを圧縮する。
【0052】
バイアルアダプタ218の圧縮時、バイアルスパイク242がシース264に穴をあけ、その後、バイアルストッパ270に穴をあけて、バイアルスパイク242とバイアル112との間に流体連通を確立して、薬の入った輸液を調製する。ユーザは、バイアルスパイク管腔1012、流れ制御管腔1006、第1の管腔502a、及び第2のIVスパイク管腔1010を介してリザーバ106とバイアル112との間で液体を移送することによって、輸液容器102のリザーバ106内で薬の入った輸液を調製する。薬の入った輸液を投与するために、ユーザはIVポート214の遠位セクション216bを取り外し、輸液セット114のスパイク1202をその中に挿入する。調製された薬の入った輸液は第1のIVスパイク管腔602、第2の管腔502b、及びIVポートホルダ管腔606を介して患者へ、輸液セット114を用いて投与され得る。
【0053】
本発明の特定の実施形態が例示され、説明されているが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な他の変更及び修正を行うことができることが当業者には明らかであろう。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2024-03-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
輸液容器に接続するように構成されたIVスパイクと、
バイアル上に取り付けられるように構成された圧縮可能なバイアルアダプタと、
輸液セットに接続するように構成されたIVポートと、
前記バイアルアダプタの圧縮時に第1の状態と第2の状態との間で移動可能な弁と
を備えている液体移送デバイスであり、
前記弁は、
前記第1の状態においては、前記IVスパイクと前記バイアルアダプタと前記IVポートとの間の流体連通を防止し、
前記第2の状態においては、前記IVスパイクと前記バイアルアダプタとの間の流体連通を提供し、かつ前記IVスパイクと前記IVポートとの間の流体連通を提供する
ように構成されている
ことを特徴とする液体移送デバイス。
【請求項2】
前記IVスパイクが、
前記輸液容器との流体連通を提供するように構成された第1のIVスパイク管腔及び第2のIVスパイク管腔
を備える、請求項1に記載の液体移送デバイス。
【請求項3】
前記弁が、
前記第2の状態において、前記第1のIVスパイク管腔と前記バイアルアダプタとの間、かつ前記第2のIVスパイク管腔と前記IVポートとの間に流体連通を提供する
ように構成されている、請求項2に記載の液体移送デバイス。
【請求項4】
前記弁が、
前記第1のIVスパイク管腔と前記バイアルアダプタとの間に流体連通を提供するように構成された第1の管腔と、
前記第2のIVスパイク管腔と前記IVポートとの間に流体連通を提供するように構成された第2の管腔と
を備えている、請求項2又は請求項3に記載の液体移送デバイス。
【請求項5】
前記バイアルアダプタが、
前記バイアルのバイアルストッパに穴をあけて、前記バイアルとの流体連通を提供するためのバイアルスパイク
を備える、請求項1に記載の液体移送デバイス。
【請求項6】
前記バイアルアダプタが、
バイアル上に取り付けられるように構成された外側バイアルアダプタ本体及び内側バイアルアダプタ本体
を備え、
前記内側バイアルアダプタ本体は、前記バイアルアダプタが非圧縮状態から圧縮状態への圧縮を受けるときに、前記外側バイアルアダプタ本体内に摺動するように構成されている、
請求項5に記載の液体移送デバイス。
【請求項7】
前記バイアルスパイクは、前記バイアルアダプタが圧縮を受けるときに前記バイアルストッパに穴をあけるように構成されている、請求項6に記載の液体移送デバイス。
【請求項8】
第1の位置と第2の位置との間で移動可能な弁アクチュエータ
を更に備え、
前記弁アクチュエータが、前記バイアルアダプタの圧縮時に前記第1の位置から前記第2の位置に移動するように構成されている、
請求項6に記載の液体移送デバイス。
【請求項9】
前記弁アクチュエータは、
前記バイアルアダプタの圧縮時に前記弁を、前記弁アクチュエータが前記第1の位置にあるときの前記第1の状態から、前記弁アクチュエータが前記第2の位置にあるときの前記第2の状態へ移動させる
ように構成されている、請求項8に記載の液体移送デバイス。
【請求項10】
前記弁が、
前記弁アクチュエータと係合するように構成された傾斜面
を備える、請求項8に記載の液体移送デバイス。
【請求項11】
前記非圧縮状態において、前記バイアルアダプタの圧縮を防止するように構成されている安全装置
を備える、請求項6から請求項10までのいずれか一項に記載の液体移送デバイス。
【請求項12】
前記IVスパイク、前記バイアルアダプタ、及び前記IVポートが結合されたコネクタ本体
を更に備え、
前記弁が、前記コネクタ本体内で前記第1の状態と前記第2の状態との間で移動可能である、
請求項1に記載の液体移送デバイス。
【請求項13】
ボアを更に備え、
前記弁がロック突起を更に備え、
前記ロック突起が、
圧縮前状態においては、前記ボアと係合して、前記第1の状態と前記第2の状態との間の前記弁の移動を防止し、
前記圧縮状態においては、前記弁が前記第1の状態と前記第2の状態との間で移動可能であるように、向きを変えて前記ボアから係合を解除する
ように構成されている、
請求項12に記載の液体移送デバイス。
【国際調査報告】