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特表2024-524747電気光学変調器および電気光学デバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】電気光学変調器および電気光学デバイス
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/035 20060101AFI20240628BHJP
【FI】
G02F1/035
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503790
(86)(22)【出願日】2022-07-26
(85)【翻訳文提出日】2024-01-19
(86)【国際出願番号】 CN2022107914
(87)【国際公開番号】W WO2023005924
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】202110870918.1
(32)【優先日】2021-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523399256
【氏名又は名称】ナンジン、リコア、テクノロジーズ、カンパニー、リミテッド
【住所又は居所原語表記】NANJING LYCORE TECHNOLOGIES CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100217940
【弁理士】
【氏名又は名称】三並 大悟
(72)【発明者】
【氏名】リャン、ハンシアオ
(72)【発明者】
【氏名】ソン、イーピン
(72)【発明者】
【氏名】チョウ、インツォン
(72)【発明者】
【氏名】ウー、ハイツァン
(72)【発明者】
【氏名】マオ、ウェンハオ
(72)【発明者】
【氏名】ソン、シーウェイ
(72)【発明者】
【氏名】スン、ウェイチー
(72)【発明者】
【氏名】ユイ、チンヤン
【テーマコード(参考)】
2K102
【Fターム(参考)】
2K102AA21
2K102BA02
2K102BB01
2K102BB04
2K102BC04
2K102BD01
2K102CA18
2K102CA20
2K102DA05
2K102DB04
2K102DD03
2K102DD05
2K102EA03
2K102EA12
2K102EA17
(57)【要約】
電気光学変調器は、光スプリッタ(110)と、第1の光導波路(120a)および第2の光導波路(120b)と、第1の接地電極(131)、第1の信号電極(132)、第2の信号電極(133)および第2の接地電極(134)を含む進行波電極(130)と、少なくとも1つの第1の信号部分電極(142a、142b)および2つの第2の信号部分電極(143a、143b)を含む拡張電極(140)とを含み、2つの第2の信号部分電極(143a、143b)は、少なくとも1つの第1の信号部分電極(142a、142b)の両側に配置され、第1の光導波路(120a)は、2つの第2の信号部分電極のうちの一方の第2の信号部分電極(143aまたは143b)と一方の第2の信号部分電極に隣接する第1の信号部分電極(142aまたは142b)との間に配置され、第2の光導波路(120b)は、2つの第2の信号部分電極のうちの他方の第2の信号部分電極(143aまたは143b)と他方の第2の信号部分電極に隣接する第1の信号部分電極(142aまたは142b)との間に配置され、第1の信号電極(132)は、第1の信号部分電極(142a、142b)に電気的に接続され、第2の信号電極(133)は、第2の信号部分電極(143a、143b)に電気的に接続される。さらに、電気光学変調器を含む電気光学デバイスが提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光入力信号を第1の光信号および第2の光信号に分割させるように構成された光スプリッタと、
前記第1の光信号および前記第2の光信号のための光伝送路をそれぞれ提供するように構成された第1の光導波路および第2の光導波路と、
第1の方向に沿って延在し、無線周波数信号を送信するように構成された進行波電極(traveling wave electrode)であって、
前記進行波電極が、第2の方向に沿って順に配置された第1の接地電極、第1の信号電極、第2の信号電極、および第2の接地電極を含み、前記第2の方向が前記第1の方向と交差する、進行波電極と、
前記第1の信号電極と前記第2の信号電極との間の間隙内の前記光伝送路に沿って配置され、前記無線周波数信号に基づいて前記第1の光信号および前記第2の光信号を変調するように構成された拡張電極(extension electrode)と
を備える電気光学変調器であって、
前記拡張電極が、前記第2の方向に並んで配置されてそれぞれが前記第1の方向に平行な長さ方向を有する、少なくとも1つの第1の信号部分電極および2つの第2の信号部分電極を含み、
前記2つの第2の信号部分電極が、前記少なくとも1つの第1の信号部分電極の両側に配置され、
前記第1の光導波路が、前記2つの第2の信号部分電極のうちの一方の第2の信号部分電極と、前記一方の第2の信号部分電極に隣接する第1の信号部分電極との間に配置され、前記第2の光導波路が、前記2つの第2の信号部分電極のうちの他方の第2の信号部分電極と、他方の第2の信号電極の部分電極に隣接する第1の信号部分電極との間に配置され、
前記第1の信号電極が前記第1の信号部分電極に電気的に接続され、前記第2の信号電極が前記第2の信号部分電極に電気的に接続される、
電気光学変調器。
【請求項2】
第1の拡張アームおよび第2の拡張アームをさらに備え、前記第1の拡張アームおよび前記第2の拡張アームがそれぞれ、前記第1の信号電極を前記第1の信号部分電極に、前記第2の信号電極を前記第2の信号部分電極に電気的に接続するように構成される、請求項1に記載の電気光学変調器。
【請求項3】
前記電気的接続の位置が、前記第1の信号部分電極および前記第2の信号部分電極のそれぞれを前記第1の方向において1つまたは複数の区画に分割させる、請求項1に記載の電気光学変調器。
【請求項4】
前記第1の拡張アームおよび前記第2の拡張アームが、前記第1の信号部分電極および前記第2の信号部分電極をそれぞれ前記第1の拡張アームおよび前記第2の拡張アームによって前記第1の方向において1つまたは複数の区画に分割させる、請求項2に記載の電気光学変調器。
【請求項5】
基板と、
前記基板上に位置する絶縁層と、
前記第1の光導波路および前記第2の光導波路を形成するように構成された薄膜層と、
前記第1の光導波路および前記第2の光導波路上に位置する被覆層と
をさらに備える、請求項1に記載の電気光学変調器。
【請求項6】
前記被覆層が、前記薄膜層上の前記第1の光導波路および前記第2の光導波路以外の領域まで延在する、請求項5に記載の電気光学変調器。
【請求項7】
前記進行波電極の少なくとも一部および前記拡張電極の少なくとも一部が前記絶縁層内に位置する、請求項5または6に記載の電気光学変調器。
【請求項8】
前記進行波電極および前記拡張電極が前記絶縁層上に位置する、請求項5または6に記載の電気光学変調器。
【請求項9】
前記進行波電極の少なくとも一部および前記拡張電極の少なくとも一部が前記薄膜層内に位置する、請求項5または6に記載の電気光学変調器。
【請求項10】
前記進行波電極および前記拡張電極が前記薄膜層上に位置する、請求項5または6に記載の電気光学変調器。
【請求項11】
前記進行波電極が前記薄膜層上に位置し、
前記拡張電極が前記被覆層上に位置する、請求項5に記載の電気光学変調器。
【請求項12】
前記進行波電極が、前記他の領域を覆う前記被覆層上に位置し、
前記拡張電極が、前記第1の光導波路および前記第2の光導波路を覆う前記被覆層上に位置する、請求項6に記載の電気光学変調器。
【請求項13】
前記進行波電極および前記拡張電極が、前記他の領域を覆う前記被覆層上に位置する、請求項6に記載の電気光学変調器。
【請求項14】
前記基板に溝が設けられる、請求項1から6および請求項11から13のいずれか一項に記載の電気光学変調器。
【請求項15】
前記絶縁層に溝が設けられる、請求項1から6および請求項11から13のいずれか一項に記載の電気光学変調器。
【請求項16】
前記第1の光信号と前記第2の光信号とを結合して光出力信号にするように構成された光結合器(optical combiner)をさらに備える、請求項1から6および請求項11から13のいずれか一項に記載の電気光学変調器。
【請求項17】
前記第1の光導波路および前記第2の光導波路がニオブ酸リチウム光導波路である、請求項1から6および請求項11から13のいずれか一項に記載の電気光学変調器。
【請求項18】
少なくとも1つの要素を覆うように構成された保護層をさらに備える、請求項1から6および請求項11から13のいずれか一項に記載の電気光学変調器。
【請求項19】
請求項1から18のいずれか一項に記載の電気光学変調器を備える電気光学デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、2021年7月30日に出願された中国特許出願第202110870918.1号に対する優先権を主張するものであり、当該出願の内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、電気光学技術に関し、詳細には、電気光学変調器および電気光学デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
電気光学変調器は、ニオブ酸リチウム(LiNbO)結晶、ガリウムヒ素(GaAs)結晶、またはタンタル酸リチウム(LiTaO)結晶などのいくつかの電気光学結晶の電気光学効果を使用することによって作られた変調器である。電気光学結晶に電圧が印加されると、電気光学結晶の屈折率が変化し、それによって光信号の位相、振幅、強度、偏光状態、および他の特性の変調を実現する。電気光学変調器の中で一般的な変調器は、マッハ・ツェンダ変調器である。この干渉計タイプの変調器は、主に変調器内の2つのアーム間の位相差を使用して、コヒーレンス強調およびコヒーレンスキャンセルの信号変調を達成する。
【0004】
しかしながら、通信技術の高速化、大容量化、および集積化への需要が急速に高まっており、電気光学変調器の変調効果を確保しつつ、集積デバイスのサイズを最小化することが望まれている。このため、電極設計に高い要求が課せられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の問題のうちの1つまたは複数を軽減、緩和、さらには排除する機構を提供することは有利であろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様によれば、光入力信号を第1の光信号および第2の光信号に分割させるように構成された光スプリッタと、第1の光信号および第2の光信号のための光伝送路をそれぞれ提供するように構成された第1の光導波路および第2の光導波路と、第1の方向に沿って延在し、無線周波数信号を送信するように構成された進行波電極(traveling wave electrode)であって、進行波電極が、第2の方向に沿って順に配置された第1の接地電極、第1の信号電極、第2の信号電極、および第2の接地電極を含み、第2の方向が第1の方向と交差する、進行波電極と、第1の信号電極と第2の信号電極との間の間隙内の光伝送路に沿って配置され、無線周波数信号に基づいて第1の光信号および第2の光信号を変調するように構成された拡張電極(extension electrode)とを含む、電気光学変調器が提供される。拡張電極は、第2の方向に並んで配置されてそれぞれが第1の方向に平行な長さ方向を有する、少なくとも1つの第1の信号部分電極および2つの第2の信号部分電極を含み、2つの第2の信号部分電極は、少なくとも1つの第1の信号部分電極の両側に配置される。第1の光導波路は、2つの第2の信号部分電極のうちの一方の第2の信号部分電極と、一方の第2の信号部分電極に隣接する第1の信号部分電極との間に配置され、第2の光導波路は、2つの第2の信号部分電極のうちの他方の第2の信号部分電極と、他方の第2の信号電極の部分電極に隣接する第1の信号部分電極との間に配置される。
【0007】
本開示の別の態様によれば、上述された電気光学変調器を含む電気光学デバイスが提供される。
【0008】
本開示のこれらおよび他の態様は、以下に説明される実施形態から明らかとなり、以下に説明される実施形態を参照することにより明確になる。
【0009】
本開示のさらなる詳細、特徴、および利点は、添付の図面を参照して例示的な実施形態に関する以下の説明において開示される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】例示的な実施形態による電気光学変調器の概略上面図である。
図2】例示的な実施形態による電気光学変調器の概略上面図である。
図3】例示的な実施形態による電気光学変調器の概略斜視図である。
図4】例示的な実施形態による電気光学変調器の概略斜視図である。
図5】例示的な実施形態による電気光学変調器の概略斜視図である。
図6】例示的な実施形態による電気光学変調器の概略斜視図である。
図7】例示的な実施形態による電気光学変調器の概略斜視図である。
図8】例示的な実施形態による電気光学変調器の概略斜視図である。
図9】例示的な実施形態による電気光学デバイスの概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示において、様々な要素を説明するために使用される「第1」、「第2」などの用語は、特に明記されない限り、これらの要素の位置的関係、時間的関係、または重要性の関係を限定することを意図するものではなく、ある構成要素を別の構成要素と区別することのみを意図するものである。いくつかの実施例では、第1の要素および第2の要素は、要素の同じインスタンスを指す場合があり、いくつかの事例では、第1の要素および第2の要素は、文脈上の説明に基づいて異なるインスタンスを指す場合もある。
【0012】
本開示における様々な実施例の説明で使用される用語は、単に特定の実施例を説明することを目的としたものであり、限定することを意図したものではない。要素の数が特に定義されていない場合、文脈で明示的に示されていない限り、1つまたは複数の要素が存在する可能性がある。さらに、本開示で使用される「および/または」という用語は、列挙された項目の任意の組合せおよびすべての可能な組合せを包含する。
【0013】
光通信、マイクロ波フォトニクス、レーザービーム偏向、波面変調など、電気光学変調に関連する技術が広く開発および応用されている。関連技術のマッハ・ツェンダ変調器では、1つの信号電極および2つの接地電極が、0(接地信号)、1(変調電圧信号)、0(接地信号)の形式で信号を入力するために使用され、それによって反対方向の2つの電界を発生させる。反対の電界方向は、2つの電界に位置する2つの光路信号の反対の変調を実現するために使用され、それによって位相差を生成し、コヒーレンス強調またはコヒーレンスキャンセルを達成する。
【0014】
しかしながら、十分な位相差を得るには、比較的大きな変調電圧および比較的長い伝送距離が必要とされる。既存の電気光学変調器は、サイズが大きい、または変調効率が低いという欠点を有しており、現在の市場における集積化および高効率の要求を満たすことが困難になっている。
【0015】
本開示の実施形態は、上述の欠点を軽減、緩和、さらには排除し得る改良された電気光学変調器を提供する。
【0016】
図1は、例示的な実施形態による電気光学変調器100の概略上面図である。図1を参照すると、電気光学変調器100は、光スプリッタ110、第1の光導波路120a、第2の光導波路120b、進行波電極130、および拡張電極140を含んでもよい。
【0017】
進行波電極130は、第1の方向D1に沿って延在しており、第2の方向D2に沿って順に配置された第1の接地電極131、第1の信号電極132、第2の信号電極133、および第2の接地電極134を含んでもよい。進行波電極130が第1の方向D1に沿って延在することは、進行波電極130の長さ方向が第1の方向D1に沿って延在することを指す。拡張電極140は、光伝送路に沿って配置され、第2の方向D2に並んで配置された第1の信号電極132の少なくとも1つの第1の信号部分電極(図1に示す実施形態では2つの第1の信号部分電極142aおよび142b)ならびに第2の信号電極133の2つの第2の信号部分電極143aおよび143bを含んでもよく、各部分電極は、第1の方向D1に平行な長さ方向を有する。2つの第2の信号部分電極143aおよび143bは、少なくとも1つの第1の信号部分電極の両側に配置される。図1に示されるように、2つの第1の信号部分電極142aおよび142bが設けられており、2つの第1の信号部分電極142aおよび142bはどちらも、2つの第2の信号部分電極143aと143bとの間に位置している。第1の光導波路120aは、一方の第2の信号部分電極143aと、第2の信号部分電極143aに隣接する第1の信号部分電極142aとの間に配置され、第2の光導波路120bは、他方の第2の信号部分電極143bと、第2の信号部分電極143bに隣接する第1の信号部分電極142bとの間に配置される。第2の方向D2は、第1の方向D1と交差する。図1に示された実施形態では、第2の方向D2は、第1の方向D1に対して実質的に垂直である。
【0018】
他の実施形態では、1つのみの第1の信号部分電極が設けられてもよく(図示せず)、1つのみの第1の信号部分電極の両側に2つの第2の信号部分電極143aおよび143bが配置される。第1の光導波路120aは、1つのみの第1の信号部分電極と、第2の信号電極133の一方の第2の信号部分電極143aとの間に配置され、第2の光導波路120bは、1つのみの第1の信号部分電極142bと、第2の信号電極133の他方の第2の信号部分電極143bとの間に配置される。
【0019】
いくつかの実施形態では、図1に示されるように、光入力信号は、光スプリッタ110を通過した後、第1の光信号と第2の光信号とに分割され、第1の光信号および第2の光信号はそれぞれ、第1の光導波路120aおよび第2の光導波路120bによって提供される光伝送路に沿って伝送される。第1の信号電極132および第2の信号電極133にはそれぞれ電圧が印加され、第1の接地電極131および第2の接地電極134は接地される。第1の信号電極132は、第1の信号部分電極142aおよび142bに電気的に接続され、第2の信号電極133は、第2の信号部分電極143aおよび143bに電気的に接続され、その結果、各部分電極は、各部分電極に電気的に接続された進行波電極の電位と等しい電位を有することになる。第1の光信号および第2の光信号が拡張電極140間の間隙を通過するとき、光信号を変調するために部分電極間の電位差が利用されてもよい。
【0020】
関連技術における電気光学変調器では、光導波路の両側の電極は通常、一方側の電極が接地されて電位0を有し、他方側の電極が電圧Uに印加されるように配置される。この場合、2つの電極間の電位差はUまたは-Uであり、この電位差は、極性が反対の電位差を用いて2つの光信号を変調するために使用されることがある。しかしながら、本開示のこの実施形態では、部分電極は各光導波路の両側に配置され、部分電極の電気的接続構造は、各光導波路の両側の部分電極が-UおよびUなどの反対の電位を有するように調整される。この場合、各光導波路の両側の部分電極間の電位差は、2Uまたは-2Uである。電位差が大きくなると、電気光学結晶の屈折率がより急激に変化し、電気光学結晶の光波特性変化もより急激に変化し、そのためπなどの理想的な位相差に早く到達することができる。先行技術における電位差と同じ位相差を実現するために、本開示のこの実施形態は、同じ条件下でより短い光信号伝播距離しか必要とせず、それによってデバイスのサイズを大幅に縮小し、スペースを大幅に節約する。
【0021】
引き続き図1を参照すると、電気的接続の位置は、第1の信号部分電極142aおよび142bならびに第2の信号部分電極143aおよび143bのそれぞれを第1の方向D1において1つまたは複数の区画に分割させる。
【0022】
要求に応じて対応する部分電極の長さを適切に短縮するかまたは対応する部分電極を複数の区画に分割することは、電気信号の伝送損失を最小限に抑えると同時に、電気信号の伝送速度への影響を最小限に抑え、電気信号の伝送速度が導波路内の光信号の伝送群速度と同じであるかそれに近いことを保証することができる。
【0023】
引き続き図1を参照すると、いくつかの実施形態では、電気光学変調器100は、光結合器150をさらに含んでもよい。変調された第1の光信号および第2の光信号は、光結合器150を通過した後、結合されて光結合信号になる。光結合信号は、そのまま光出力信号として出力されてもよく、または、2つ以上の光出力信号に分割されて出力されてもよい。
【0024】
いくつかの実施形態では、電気光学変調器100は、少なくとも1つの構成要素を覆うように構成された保護層をさらに含む。例えば、進行波電極130または拡張電極140は保護層で覆われており、これは、電極の自然酸化または偶発的な表面損傷を遅らせ、要素の耐用年数を長くする可能性がある。
【0025】
いくつかの実施形態では、第1の光導波路120aおよび第2の光導波路120bは、ニオブ酸リチウム光導波路である。ニオブ酸リチウム結晶は、平滑な表面を有しており、優れた電気光学効果および音響光学効果を有する光学材料である。ニオブ酸リチウム結晶を使用して調製された高品質光導波路は、超低伝送損失をサポートし、成熟技術、低コスト、および大量生産性など多くの優れた特性を有する。
【0026】
図2は、例示的な実施形態による電気光学変調器200の概略上面図である。図2を参照すると、電気光学変調器200は、光スプリッタ210、第1の光導波路220a、第2の光導波路220b、進行波電極230、拡張電極240、および光結合器250を含んでもよい。
【0027】
進行波電極230は、第2の方向D2に沿って順に配置された第1の接地電極231、第1の信号電極232、第2の信号電極233、および第2の接地電極234を含んでもよい。拡張電極240は、光伝送路に沿って配置され、第2の方向D2に並んで配置された少なくとも1つの第1の信号部分電極242aおよび242bならびに2つの第2の信号部分電極243aおよび243bを含む。2つの第2の信号部分電極243aおよび243bは、少なくとも1つの第1の信号部分電極242aおよび242bの両側に配置される。第1の光導波路220aおよび第2の光導波路220bは、それぞれ、一方の第1の信号部分電極と、第1の信号部分電極に隣接する第2の信号部分電極との間の間隙に延在するように配置される。図1の参照番号と同様の参照番号は同様の要素を示しており、したがって、それらの詳細な説明は、簡潔にするために省略されている。
【0028】
図2に示された電気光学変調器200と図1に示された電気光学変調器100との間の相違点は、進行波電極230と拡張電極240との間に、第1の拡張アームおよび第2の拡張アーム241が設けられている点にある。第1の拡張アームは、第1の信号電極232を第1の信号部分電極242aおよび242bに電気的に接続するように構成される。第2の拡張アームは、第2の信号電極233を第2の信号部分電極243aおよび243bに電気的に接続するように構成される。いくつかの実施形態では、第1の拡張アームは、第1の信号電極232ならびに第1の信号部分電極242aおよび242bと一体的に形成されてもよく、第2の拡張アームは、第2の信号電極233ならびに第2の信号部分電極243aおよび243bと一体的に形成されてもよい。
【0029】
上述された配置は、各信号電極とその部分電極との間の電気的接続を安定化し、デバイスをパターン化し、パッケージング集積を容易にする場合がある。
【0030】
引き続き図2を参照すると、拡張アーム241は、第1の信号部分電極242aおよび242bならびに第2の信号部分電極243aおよび243bのそれぞれを第1の方向D1において1つまたは複数の区画に分割させる。要求に応じて部分電極の長さが適切に短縮され、または部分電極が複数の区画に分割され、これは、電気信号の伝送損失を最小限に抑えると同時に、電気信号の伝送速度への影響を最小限に抑え、電気信号の伝送速度が導波路内の光信号の伝送群速度と同じであるかそれに近いことを保証することができる。
【0031】
説明の便宜上、進行波電極と拡張電極との電気的接続方法として拡張アームが使用される実施例を使用した説明が以下で与えられている。当然ながら、進行波電極と拡張電極との電気的な接続方法はこれに限定されず、進行波電極から拡張電極に電気信号が伝送され得る限り、他の方法が代替として使用されてもよい。
【0032】
拡張アームと部分電極との間の接続形状は、T形状またはL形状であってもよい。当然ながら、接続形状は、本開示のこの実施形態に示される形状に限定されない。適切な速度に適合させるために、実際の要求に応じて他の形状が代替として採用されてもよい。
【0033】
図3は、例示的な実施形態による電気光学変調器300の概略斜視図である。電気光学変調器300は、第1の光導波路320a、第2の光導波路320b、進行波電極330、拡張電極340、および拡張アーム341を含んでもよい。
【0034】
図3に示されるように、進行波電極330は、第2の方向D2に沿って順に配置された第1の接地電極331、第1の信号電極332、第2の信号電極333、および第2の接地電極334を含んでもよい。拡張電極340は、光伝送路に沿って配置され、第2の方向D2に並んで配置された2つの第1の信号部分電極342aおよび342bならびに2つの第2の信号部分電極343aおよび343bを含む。2つの第2の信号部分電極343aおよび343bは、すべての第1の信号部分電極342aおよび342bの両側に配置される。第1の光導波路320aは、一方の第1の信号部分電極342aと、隣接する第2の信号部分電極343aとの間の間隙に延在するように配置され、第2の光導波路320bは、他方の第1の信号部分電極342bと、隣接する第2の信号部分電極343aとの間の間隙に延在するように配置される。図2の参照番号と同様の参照番号は同様の要素を示しており、したがって、それらの詳細な説明は、簡潔にするために省略されている。
【0035】
電気光学変調器300は、基板360と、基板360上の絶縁層370と、第1の光導波路320aおよび第2の光導波路320bを形成するように構成された薄膜層320と、第1の光導波路320aおよび第2の光導波路320b上の被覆層380とをさらに含んでもよい。
【0036】
引き続き図3を参照すると、いくつかの実施形態では、進行波電極330は薄膜層320上に位置してもよく、拡張電極340は被覆層380上に位置してもよい。この構造では、同じ光導波路の両側の部分電極間の距離はより小さくなり、同じ条件下で得られる電界強度はより大きくなり、これが、電気光学変換効率を向上させる可能性がある。
【0037】
いくつかの実施形態では、進行波電極330および拡張電極340は、絶縁層370内に位置してもよい。
【0038】
いくつかの実施形態では、進行波電極330および拡張電極340は、絶縁層370上に位置してもよい。
【0039】
いくつかの実施形態では、進行波電極330の少なくとも一部および拡張電極340の少なくとも一部は、薄膜層320内に位置してもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、図4に示されるように、進行波電極330および拡張電極340は、薄膜層320上に位置してもよい。
【0041】
図5は、例示的な実施形態による電気光学変調器500の概略斜視図である。電気光学変調器500は、第1の光導波路520a、第2の光導波路520b、進行波電極530、拡張電極540、拡張アーム541、基板560、絶縁層570、薄膜層520、および被覆層580を含んでもよい。
【0042】
図5に示されるように、進行波電極530は、第2の方向D2に沿って順に配置された第1の接地電極531、第1の信号電極532、第2の信号電極533、および第2の接地電極534を含んでもよい。拡張電極540は、光伝送路に沿って配置され、第2の方向D2に並んで配置された2つの第1の信号部分電極542aおよび542bならびに2つの第2の信号部分電極543aおよび543bを含む。2つの第2の信号部分電極543aおよび543bは、すべての第1の信号部分電極542aおよび542bの両側に配置される。第1の光導波路520aは、一方の第1の信号部分電極542aと、隣接する第2の信号部分電極543aとの間の間隙に延在するように配置され、第2の光導波路520bは、他方の第1の信号部分電極542bと、隣接する第2の信号部分電極543bとの間の間隙に延在するように配置される。図3の参照番号と同様の参照番号は同様の要素を示しており、したがって、それらの詳細な説明は、簡潔にするために省略されている。
【0043】
図5に示された電気光学変調器500と図3に示された電気光学変調器300と間の相違点は、薄膜層520上の第1の光導波路520aおよび第2の光導波路520b以外の領域まで被覆層が延在して、他の領域上に被覆層581を形成している点にある。
【0044】
引き続き図5を参照すると、いくつかの実施形態では、進行波電極530は、他の領域を覆う被覆層581上に位置してもよく、拡張電極540は、被覆層580上に位置してもよい。この構造では、被覆層580および他の領域を覆う被覆層581の厚さは、実際の要求に応じて調整されてもよく、それによって電気信号の伝送速度を調節し、光の伝送速度と電気の伝送速度との間の整合をより適切に実現してもよい。
【0045】
いくつかの実施形態では、図6に示されるように、進行波電極530および拡張電極540は、他の領域を覆う被覆層581上に位置してもよい。
【0046】
当然ながら、進行波電極530および拡張電極540の位置は上記の実施例に限定されず、両者の位置は、デバイスの組立ておよび集積化を最も助長する構造を達成するように柔軟に調整されてもよい。
【0047】
図7は、例示的な実施形態による電気光学変調器700の概略斜視図である。図3の参照番号と同様の参照番号は同様の要素を示しており、したがって、それらの詳細な説明は、簡潔にするために省略されている。
【0048】
図7に示された電気光学変調器700と図3に示された電気光学変調器300との間の相違点は、基板760に溝761が設けられてもよい点にある。
【0049】
溝の数は1つに限定されない。図8は、例示的な実施形態による電気光学変調器800の概略斜視図である。図3の参照番号と同様の参照番号は同様の要素を示しており、したがって、それらの詳細な説明は、簡潔にするために省略されている。
【0050】
図8に示された電気光学変調器800と図3に示された電気光学変調器300との間の相違点は、基板860に2つの溝861aおよび861bが設けられてもよい点にある。
【0051】
いくつかの実施形態では、絶縁層にも溝が設けられてもよい。
【0052】
実際の要求に応じて、基板または絶縁層に1つまたは複数の溝が設けられてもよく、溝の形状、深さ、および位置などのパラメータが調整されてもよく、それによって電気信号の伝送速度を調節し、光の伝送速度と電気の伝送速度との間の整合をより適切に実現してもよい。
【0053】
図9は、本開示の例示的な実施形態による電気光学デバイス900の簡略ブロック図である。一実施例において、電気光学デバイス900は、電気光学変調器910、電気光学変調器910に結合された電気インターフェース911、および電気光学変調器910に結合された光インターフェース912を含んでもよい。電気光学変調器910は、上記で説明された実施形態のいずれか1つに従って構築されてもよい。
【0054】
図面を参照して本発明の実施形態または実施例が説明されてきたが、上記で説明された方法、システム、およびデバイスは単なる例示的な実施形態または実施例であり、本開示の範囲は実施形態または実施例によって限定されず、付与された特許請求の範囲およびその均等物によってのみ定義されることが理解されるべきである。実施形態または実施例における様々な要素は、省略されても、その同等の要素によって置き換えられてもよい。さらに、ステップは、本開示で説明された順序とは異なる順序で実行されてもよい。さらに、実施形態または実施例における様々な要素は、様々な方法で組み合わされてもよい。技術が進化するにつれて、本明細書で説明される多くの要素が、本開示後に出現する同等の要素と置き換えられてもよいことは重要である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-01-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気光学技術に関し、詳細には、電気光学変調器および電気光学デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
電気光学変調器は、ニオブ酸リチウム(LiNbO)結晶、ガリウムヒ素(GaAs)結晶、またはタンタル酸リチウム(LiTaO)結晶などのいくつかの電気光学結晶の電気光学効果を使用することによって作られた変調器である。電気光学結晶に電圧が印加されると、電気光学結晶の屈折率が変化し、それによって光信号の位相、振幅、強度、偏光状態、および他の特性の変調を実現する。電気光学変調器の中で一般的な変調器は、マッハ・ツェンダ変調器である。この干渉計タイプの変調器は、主に変調器内の2つのアーム間の位相差を使用して、コヒーレンス強調およびコヒーレンスキャンセルの信号変調を達成する。
【0003】
しかしながら、通信技術の高速化、大容量化、および集積化への需要が急速に高まっており、電気光学変調器の変調効果を確保しつつ、集積デバイスのサイズを最小化することが望まれている。このため、電極設計に高い要求が課せられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の問題のうちの1つまたは複数を軽減、緩和、さらには排除する機構を提供することは有利であろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様によれば、光入力信号を第1の光信号および第2の光信号に分割させるように構成された光スプリッタと、第1の光信号および第2の光信号のための光伝送路をそれぞれ提供するように構成された第1の光導波路および第2の光導波路と、第1の方向に沿って延在し、無線周波数信号を送信するように構成された進行波電極(traveling wave electrode)であって、進行波電極が、第2の方向に沿って順に配置された第1の接地電極、第1の信号電極、第2の信号電極、および第2の接地電極を含み、第2の方向が第1の方向と交差する、進行波電極と、第1の信号電極と第2の信号電極との間の間隙内の光伝送路に沿って配置され、無線周波数信号に基づいて第1の光信号および第2の光信号を変調するように構成された拡張電極(extension electrode)とを含む、電気光学変調器が提供される。拡張電極は、第2の方向に並んで配置されてそれぞれが第1の方向に平行な長さ方向を有する、少なくとも1つの第1の信号部分電極および2つの第2の信号部分電極を含み、2つの第2の信号部分電極は、少なくとも1つの第1の信号部分電極の両側に配置される。第1の光導波路は、2つの第2の信号部分電極のうちの一方の第2の信号部分電極と、一方の第2の信号部分電極に隣接する第1の信号部分電極との間に配置され、第2の光導波路は、2つの第2の信号部分電極のうちの他方の第2の信号部分電極と、他方の第2の信号部分電極に隣接する第1の信号部分電極との間に配置される。
【0006】
本開示の別の態様によれば、上述された電気光学変調器を含む電気光学デバイスが提供される。
【0007】
本開示のこれらおよび他の態様は、以下に説明される実施形態から明らかとなり、以下に説明される実施形態を参照することにより明確になる。
【0008】
本開示のさらなる詳細、特徴、および利点は、添付の図面を参照して例示的な実施形態に関する以下の説明において開示される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】例示的な実施形態による電気光学変調器の概略上面図である。
図2】例示的な実施形態による電気光学変調器の概略上面図である。
図3】例示的な実施形態による電気光学変調器の概略斜視図である。
図4】例示的な実施形態による電気光学変調器の概略斜視図である。
図5】例示的な実施形態による電気光学変調器の概略斜視図である。
図6】例示的な実施形態による電気光学変調器の概略斜視図である。
図7】例示的な実施形態による電気光学変調器の概略斜視図である。
図8】例示的な実施形態による電気光学変調器の概略斜視図である。
図9】例示的な実施形態による電気光学デバイスの概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示において、様々な要素を説明するために使用される「第1」、「第2」などの用語は、特に明記されない限り、これらの要素の位置的関係、時間的関係、または重要性の関係を限定することを意図するものではなく、ある構成要素を別の構成要素と区別することのみを意図するものである。いくつかの実施例では、第1の要素および第2の要素は、要素の同じインスタンスを指す場合があり、いくつかの事例では、第1の要素および第2の要素は、文脈上の説明に基づいて異なるインスタンスを指す場合もある。
【0011】
本開示における様々な実施例の説明で使用される用語は、単に特定の実施例を説明することを目的としたものであり、限定することを意図したものではない。要素の数が特に定義されていない場合、文脈で明示的に示されていない限り、1つまたは複数の要素が存在する可能性がある。さらに、本開示で使用される「および/または」という用語は、列挙された項目の任意の組合せおよびすべての可能な組合せを包含する。
【0012】
光通信、マイクロ波フォトニクス、レーザービーム偏向、波面変調など、電気光学変調に関連する技術が広く開発および応用されている。関連技術のマッハ・ツェンダ変調器では、1つの信号電極および2つの接地電極が、0(接地信号)、1(変調電圧信号)、0(接地信号)の形式で信号を入力するために使用され、それによって反対方向の2つの電界を発生させる。反対の電界方向は、2つの電界に位置する2つの光路信号の反対の変調を実現するために使用され、それによって位相差を生成し、コヒーレンス強調またはコヒーレンスキャンセルを達成する。
【0013】
しかしながら、十分な位相差を得るには、比較的大きな変調電圧および比較的長い伝送距離が必要とされる。既存の電気光学変調器は、サイズが大きい、または変調効率が低いという欠点を有しており、現在の市場における集積化および高効率の要求を満たすことが困難になっている。
【0014】
本開示の実施形態は、上述の欠点を軽減、緩和、さらには排除し得る改良された電気光学変調器を提供する。
【0015】
図1は、例示的な実施形態による電気光学変調器100の概略上面図である。図1を参照すると、電気光学変調器100は、光スプリッタ110、第1の光導波路120a、第2の光導波路120b、進行波電極130、および拡張電極140を含んでもよい。
【0016】
進行波電極130は、第1の方向D1に沿って延在しており、第2の方向D2に沿って順に配置された第1の接地電極131、第1の信号電極132、第2の信号電極133、および第2の接地電極134を含んでもよい。進行波電極130が第1の方向D1に沿って延在することは、進行波電極130の長さ方向が第1の方向D1に沿って延在することを指す。拡張電極140は、光伝送路に沿って配置され、第2の方向D2に並んで配置された第1の信号電極132の少なくとも1つの第1の信号部分電極(図1に示す実施形態では2つの第1の信号部分電極142aおよび142b)ならびに第2の信号電極133の2つの第2の信号部分電極143aおよび143bを含んでもよく、各部分電極は、第1の方向D1に平行な長さ方向を有する。2つの第2の信号部分電極143aおよび143bは、少なくとも1つの第1の信号部分電極の両側に配置される。図1に示されるように、2つの第1の信号部分電極142aおよび142bが設けられており、2つの第1の信号部分電極142aおよび142bはどちらも、2つの第2の信号部分電極143aと143bとの間に位置している。第1の光導波路120aは、一方の第2の信号部分電極143aと、第2の信号部分電極143aに隣接する第1の信号部分電極142aとの間に配置され、第2の光導波路120bは、他方の第2の信号部分電極143bと、第2の信号部分電極143bに隣接する第1の信号部分電極142bとの間に配置される。第2の方向D2は、第1の方向D1と交差する。図1に示された実施形態では、第2の方向D2は、第1の方向D1に対して実質的に垂直である。
【0017】
他の実施形態では、1つのみの第1の信号部分電極が設けられてもよく(図示せず)、1つのみの第1の信号部分電極の両側に2つの第2の信号部分電極143aおよび143bが配置される。第1の光導波路120aは、1つのみの第1の信号部分電極と、第2の信号電極133の一方の第2の信号部分電極143aとの間に配置され、第2の光導波路120bは、1つのみの第1の信号部分電極142bと、第2の信号電極133の他方の第2の信号部分電極143bとの間に配置される。
【0018】
いくつかの実施形態では、図1に示されるように、光入力信号は、光スプリッタ110を通過した後、第1の光信号と第2の光信号とに分割され、第1の光信号および第2の光信号はそれぞれ、第1の光導波路120aおよび第2の光導波路120bによって提供される光伝送路に沿って伝送される。第1の信号電極132および第2の信号電極133にはそれぞれ電圧が印加され、第1の接地電極131および第2の接地電極134は接地される。第1の信号電極132は、第1の信号部分電極142aおよび142bに電気的に接続され、第2の信号電極133は、第2の信号部分電極143aおよび143bに電気的に接続され、その結果、各部分電極は、各部分電極に電気的に接続された進行波電極の電位と等しい電位を有することになる。第1の光信号および第2の光信号が拡張電極140間の間隙を通過するとき、光信号を変調するために部分電極間の電位差が利用されてもよい。
【0019】
関連技術における電気光学変調器では、光導波路の両側の電極は通常、一方側の電極が接地されて電位0を有し、他方側の電極が電圧Uに印加されるように配置される。この場合、2つの電極間の電位差はUまたは-Uであり、この電位差は、極性が反対の電位差を用いて2つの光信号を変調するために使用されることがある。しかしながら、本開示のこの実施形態では、部分電極は各光導波路の両側に配置され、部分電極の電気的接続構造は、各光導波路の両側の部分電極が-UおよびUなどの反対の電位を有するように調整される。この場合、各光導波路の両側の部分電極間の電位差は、2Uまたは-2Uである。電位差が大きくなると、電気光学結晶の屈折率がより急激に変化し、電気光学結晶の光波特性変化もより急激に変化し、そのためπなどの理想的な位相差に早く到達することができる。先行技術における電位差と同じ位相差を実現するために、本開示のこの実施形態は、同じ条件下でより短い光信号伝播距離しか必要とせず、それによってデバイスのサイズを大幅に縮小し、スペースを大幅に節約する。
【0020】
引き続き図1を参照すると、電気的接続の位置は、第1の信号部分電極142aおよび142bならびに第2の信号部分電極143aおよび143bのそれぞれを第1の方向D1において1つまたは複数の区画に分割させる。
【0021】
要求に応じて対応する部分電極の長さを適切に短縮するかまたは対応する部分電極を複数の区画に分割することは、電気信号の伝送損失を最小限に抑えると同時に、電気信号の伝送速度への影響を最小限に抑え、電気信号の伝送速度が導波路内の光信号の伝送群速度と同じであるかそれに近いことを保証することができる。
【0022】
引き続き図1を参照すると、いくつかの実施形態では、電気光学変調器100は、光結合器150をさらに含んでもよい。変調された第1の光信号および第2の光信号は、光結合器150を通過した後、結合されて光結合信号になる。光結合信号は、そのまま光出力信号として出力されてもよく、または、2つ以上の光出力信号に分割されて出力されてもよい。
【0023】
いくつかの実施形態では、電気光学変調器100は、少なくとも1つの構成要素を覆うように構成された保護層をさらに含む。例えば、進行波電極130または拡張電極140は保護層で覆われており、これは、電極の自然酸化または偶発的な表面損傷を遅らせ、要素の耐用年数を長くする可能性がある。
【0024】
いくつかの実施形態では、第1の光導波路120aおよび第2の光導波路120bは、ニオブ酸リチウム光導波路である。ニオブ酸リチウム結晶は、平滑な表面を有しており、優れた電気光学効果および音響光学効果を有する光学材料である。ニオブ酸リチウム結晶を使用して調製された高品質光導波路は、超低伝送損失をサポートし、成熟技術、低コスト、および大量生産性など多くの優れた特性を有する。
【0025】
図2は、例示的な実施形態による電気光学変調器200の概略上面図である。図2を参照すると、電気光学変調器200は、光スプリッタ210、第1の光導波路220a、第2の光導波路220b、進行波電極230、拡張電極240、および光結合器250を含んでもよい。
【0026】
進行波電極230は、第2の方向D2に沿って順に配置された第1の接地電極231、第1の信号電極232、第2の信号電極233、および第2の接地電極234を含んでもよい。拡張電極240は、光伝送路に沿って配置され、第2の方向D2に並んで配置された少なくとも1つの第1の信号部分電極242aおよび242bならびに2つの第2の信号部分電極243aおよび243bを含む。2つの第2の信号部分電極243aおよび243bは、少なくとも1つの第1の信号部分電極242aおよび242bの両側に配置される。第1の光導波路220aおよび第2の光導波路220bは、それぞれ、一方の第1の信号部分電極と、第1の信号部分電極に隣接する第2の信号部分電極との間の間隙に延在するように配置される。図1の参照番号と同様の参照番号は同様の要素を示しており、したがって、それらの詳細な説明は、簡潔にするために省略されている。
【0027】
図2に示された電気光学変調器200と図1に示された電気光学変調器100との間の相違点は、進行波電極230と拡張電極240との間に、第1の拡張アームおよび第2の拡張アーム241が設けられている点にある。第1の拡張アームは、第1の信号電極232を第1の信号部分電極242aおよび242bに電気的に接続するように構成される。第2の拡張アームは、第2の信号電極233を第2の信号部分電極243aおよび243bに電気的に接続するように構成される。いくつかの実施形態では、第1の拡張アームは、第1の信号電極232ならびに第1の信号部分電極242aおよび242bと一体的に形成されてもよく、第2の拡張アームは、第2の信号電極233ならびに第2の信号部分電極243aおよび243bと一体的に形成されてもよい。
【0028】
上述された配置は、各信号電極とその部分電極との間の電気的接続を安定化し、デバイスをパターン化し、パッケージング集積を容易にする場合がある。
【0029】
引き続き図2を参照すると、拡張アーム241は、第1の信号部分電極242aおよび242bならびに第2の信号部分電極243aおよび243bのそれぞれを第1の方向D1において1つまたは複数の区画に分割させる。要求に応じて部分電極の長さが適切に短縮され、または部分電極が複数の区画に分割され、これは、電気信号の伝送損失を最小限に抑えると同時に、電気信号の伝送速度への影響を最小限に抑え、電気信号の伝送速度が導波路内の光信号の伝送群速度と同じであるかそれに近いことを保証することができる。
【0030】
説明の便宜上、進行波電極と拡張電極との電気的接続方法として拡張アームが使用される実施例を使用した説明が以下で与えられている。当然ながら、進行波電極と拡張電極との電気的な接続方法はこれに限定されず、進行波電極から拡張電極に電気信号が伝送され得る限り、他の方法が代替として使用されてもよい。
【0031】
拡張アームと部分電極との間の接続形状は、T形状またはL形状であってもよい。当然ながら、接続形状は、本開示のこの実施形態に示される形状に限定されない。適切な速度に適合させるために、実際の要求に応じて他の形状が代替として採用されてもよい。
【0032】
図3は、例示的な実施形態による電気光学変調器300の概略斜視図である。電気光学変調器300は、第1の光導波路320a、第2の光導波路320b、進行波電極330、拡張電極340、および拡張アーム341を含んでもよい。
【0033】
図3に示されるように、進行波電極330は、第2の方向D2に沿って順に配置された第1の接地電極331、第1の信号電極332、第2の信号電極333、および第2の接地電極334を含んでもよい。拡張電極340は、光伝送路に沿って配置され、第2の方向D2に並んで配置された2つの第1の信号部分電極342aおよび342bならびに2つの第2の信号部分電極343aおよび343bを含む。2つの第2の信号部分電極343aおよび343bは、すべての第1の信号部分電極342aおよび342bの両側に配置される。第1の光導波路320aは、一方の第1の信号部分電極342aと、隣接する第2の信号部分電極343aとの間の間隙に延在するように配置され、第2の光導波路320bは、他方の第1の信号部分電極342bと、隣接する第2の信号部分電極343aとの間の間隙に延在するように配置される。図2の参照番号と同様の参照番号は同様の要素を示しており、したがって、それらの詳細な説明は、簡潔にするために省略されている。
【0034】
電気光学変調器300は、基板360と、基板360上の絶縁層370と、第1の光導波路320aおよび第2の光導波路320bを形成するように構成された薄膜層320と、第1の光導波路320aおよび第2の光導波路320b上の被覆層380とをさらに含んでもよい。
【0035】
引き続き図3を参照すると、いくつかの実施形態では、進行波電極330は薄膜層320上に位置してもよく、拡張電極340は被覆層380上に位置してもよい。この構造では、同じ光導波路の両側の部分電極間の距離はより小さくなり、同じ条件下で得られる電界強度はより大きくなり、これが、電気光学変換効率を向上させる可能性がある。
【0036】
いくつかの実施形態では、進行波電極330および拡張電極340は、絶縁層370内に位置してもよい。
【0037】
いくつかの実施形態では、進行波電極330および拡張電極340は、絶縁層370上に位置してもよい。
【0038】
いくつかの実施形態では、進行波電極330の少なくとも一部および拡張電極340の少なくとも一部は、薄膜層320内に位置してもよい。
【0039】
いくつかの実施形態では、図4に示されるように、進行波電極330および拡張電極340は、薄膜層320上に位置してもよい。
【0040】
図5は、例示的な実施形態による電気光学変調器500の概略斜視図である。電気光学変調器500は、第1の光導波路520a、第2の光導波路520b、進行波電極530、拡張電極540、拡張アーム541、基板560、絶縁層570、薄膜層520、および被覆層580を含んでもよい。
【0041】
図5に示されるように、進行波電極530は、第2の方向D2に沿って順に配置された第1の接地電極531、第1の信号電極532、第2の信号電極533、および第2の接地電極534を含んでもよい。拡張電極540は、光伝送路に沿って配置され、第2の方向D2に並んで配置された2つの第1の信号部分電極542aおよび542bならびに2つの第2の信号部分電極543aおよび543bを含む。2つの第2の信号部分電極543aおよび543bは、すべての第1の信号部分電極542aおよび542bの両側に配置される。第1の光導波路520aは、一方の第1の信号部分電極542aと、隣接する第2の信号部分電極543aとの間の間隙に延在するように配置され、第2の光導波路520bは、他方の第1の信号部分電極542bと、隣接する第2の信号部分電極543bとの間の間隙に延在するように配置される。図3の参照番号と同様の参照番号は同様の要素を示しており、したがって、それらの詳細な説明は、簡潔にするために省略されている。
【0042】
図5に示された電気光学変調器500と図3に示された電気光学変調器300と間の相違点は、薄膜層520上の第1の光導波路520aおよび第2の光導波路520b以外の領域まで被覆層が延在して、他の領域上に被覆層581を形成している点にある。
【0043】
引き続き図5を参照すると、いくつかの実施形態では、進行波電極530は、他の領域を覆う被覆層581上に位置してもよく、拡張電極540は、被覆層580上に位置してもよい。この構造では、被覆層580および他の領域を覆う被覆層581の厚さは、実際の要求に応じて調整されてもよく、それによって電気信号の伝送速度を調節し、光の伝送速度と電気の伝送速度との間の整合をより適切に実現してもよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、図6に示されるように、進行波電極530および拡張電極540は、他の領域を覆う被覆層581上に位置してもよい。
【0045】
当然ながら、進行波電極530および拡張電極540の位置は上記の実施例に限定されず、両者の位置は、デバイスの組立ておよび集積化を最も助長する構造を達成するように柔軟に調整されてもよい。
【0046】
図7は、例示的な実施形態による電気光学変調器700の概略斜視図である。図3の参照番号と同様の参照番号は同様の要素を示しており、したがって、それらの詳細な説明は、簡潔にするために省略されている。
【0047】
図7に示された電気光学変調器700と図3に示された電気光学変調器300との間の相違点は、基板760に溝761が設けられてもよい点にある。
【0048】
溝の数は1つに限定されない。図8は、例示的な実施形態による電気光学変調器800の概略斜視図である。図3の参照番号と同様の参照番号は同様の要素を示しており、したがって、それらの詳細な説明は、簡潔にするために省略されている。
【0049】
図8に示された電気光学変調器800と図3に示された電気光学変調器300との間の相違点は、基板860に2つの溝861aおよび861bが設けられてもよい点にある。
【0050】
いくつかの実施形態では、絶縁層にも溝が設けられてもよい。
【0051】
実際の要求に応じて、基板または絶縁層に1つまたは複数の溝が設けられてもよく、溝の形状、深さ、および位置などのパラメータが調整されてもよく、それによって電気信号の伝送速度を調節し、光の伝送速度と電気の伝送速度との間の整合をより適切に実現してもよい。
【0052】
図9は、本開示の例示的な実施形態による電気光学デバイス900の簡略ブロック図である。一実施例において、電気光学デバイス900は、電気光学変調器910、電気光学変調器910に結合された電気インターフェース911、および電気光学変調器910に結合された光インターフェース912を含んでもよい。電気光学変調器910は、上記で説明された実施形態のいずれか1つに従って構築されてもよい。
【0053】
図面を参照して本発明の実施形態または実施例が説明されてきたが、上記で説明された方法、システム、およびデバイスは単なる例示的な実施形態または実施例であり、本開示の範囲は実施形態または実施例によって限定されず、付与された特許請求の範囲およびその均等物によってのみ定義されることが理解されるべきである。実施形態または実施例における様々な要素は、省略されても、その同等の要素によって置き換えられてもよい。さらに、ステップは、本開示で説明された順序とは異なる順序で実行されてもよい。さらに、実施形態または実施例における様々な要素は、様々な方法で組み合わされてもよい。技術が進化するにつれて、本明細書で説明される多くの要素が、本開示後に出現する同等の要素と置き換えられてもよいことは重要である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光入力信号を第1の光信号および第2の光信号に分割させるように構成された光スプリッタと、
前記第1の光信号および前記第2の光信号のための光伝送路をそれぞれ提供するように構成された第1の光導波路および第2の光導波路と、
第1の方向に沿って延在し、無線周波数信号を送信するように構成された進行波電極(traveling wave electrode)であって、
前記進行波電極が、第2の方向に沿って順に配置された第1の接地電極、第1の信号電極、第2の信号電極、および第2の接地電極を含み、前記第2の方向が前記第1の方向と交差する、進行波電極と、
前記第1の信号電極と前記第2の信号電極との間の間隙内の前記光伝送路に沿って配置され、前記無線周波数信号に基づいて前記第1の光信号および前記第2の光信号を変調するように構成された拡張電極(extension electrode)と
を備える電気光学変調器であって、
前記拡張電極が、前記第2の方向に並んで配置されてそれぞれが前記第1の方向に平行な長さ方向を有する、少なくとも1つの第1の信号部分電極および2つの第2の信号部分電極を含み、
前記2つの第2の信号部分電極が、前記少なくとも1つの第1の信号部分電極の両側に配置され、
前記第1の光導波路が、前記2つの第2の信号部分電極のうちの一方の第2の信号部分電極と、前記一方の第2の信号部分電極に隣接する第1の信号部分電極との間に配置され、前記第2の光導波路が、前記2つの第2の信号部分電極のうちの他方の第2の信号部分電極と、他方の第2の信号部分電極に隣接する第1の信号部分電極との間に配置され、
前記第1の信号電極が前記第1の信号部分電極に電気的に接続され、前記第2の信号電極が前記第2の信号部分電極に電気的に接続される、
電気光学変調器。
【請求項2】
第1の拡張アームおよび第2の拡張アームをさらに備え、前記第1の拡張アームおよび前記第2の拡張アームがそれぞれ、前記第1の信号電極を前記第1の信号部分電極に、前記第2の信号電極を前記第2の信号部分電極に電気的に接続するように構成される、請求項1に記載の電気光学変調器。
【請求項3】
前記電気的接続の位置が、前記第1の信号部分電極および前記第2の信号部分電極のそれぞれを前記第1の方向において1つまたは複数の区画に分割させる、請求項1に記載の電気光学変調器。
【請求項4】
前記第1の拡張アームおよび前記第2の拡張アームが、前記第1の信号部分電極および前記第2の信号部分電極をそれぞれ前記第1の拡張アームおよび前記第2の拡張アームによって前記第1の方向において1つまたは複数の区画に分割させる、請求項2に記載の電気光学変調器。
【請求項5】
基板と、
前記基板上に位置する絶縁層と、
前記第1の光導波路および前記第2の光導波路を形成するように構成された薄膜層と、
前記第1の光導波路および前記第2の光導波路上に位置する被覆層と
をさらに備える、請求項1に記載の電気光学変調器。
【請求項6】
前記被覆層が、前記薄膜層上の前記第1の光導波路および前記第2の光導波路以外の領域まで延在する、請求項5に記載の電気光学変調器。
【請求項7】
前記進行波電極の少なくとも一部および前記拡張電極の少なくとも一部が前記絶縁層内に位置する、請求項5または6に記載の電気光学変調器。
【請求項8】
前記進行波電極および前記拡張電極が前記絶縁層上に位置する、請求項5または6に記載の電気光学変調器。
【請求項9】
前記進行波電極の少なくとも一部および前記拡張電極の少なくとも一部が前記薄膜層内に位置する、請求項5または6に記載の電気光学変調器。
【請求項10】
前記進行波電極および前記拡張電極が前記薄膜層上に位置する、請求項5または6に記載の電気光学変調器。
【請求項11】
前記進行波電極が前記薄膜層上に位置し、
前記拡張電極が前記被覆層上に位置する、請求項5に記載の電気光学変調器。
【請求項12】
前記進行波電極が、前記他の領域を覆う前記被覆層上に位置し、
前記拡張電極が、前記第1の光導波路および前記第2の光導波路を覆う前記被覆層上に位置する、請求項6に記載の電気光学変調器。
【請求項13】
前記進行波電極および前記拡張電極が、前記他の領域を覆う前記被覆層上に位置する、請求項6に記載の電気光学変調器。
【請求項14】
前記基板に溝が設けられる、請求項1から6および請求項11から13のいずれか一項に記載の電気光学変調器。
【請求項15】
前記絶縁層に溝が設けられる、請求項1から6および請求項11から13のいずれか一項に記載の電気光学変調器。
【請求項16】
前記第1の光信号と前記第2の光信号とを結合して光出力信号にするように構成された光結合器(optical combiner)をさらに備える、請求項1から6および請求項11から13のいずれか一項に記載の電気光学変調器。
【請求項17】
前記第1の光導波路および前記第2の光導波路がニオブ酸リチウム光導波路である、請求項1から6および請求項11から13のいずれか一項に記載の電気光学変調器。
【請求項18】
少なくとも1つの要素を覆うように構成された保護層をさらに備える、請求項1から6および請求項11から13のいずれか一項に記載の電気光学変調器。
【請求項19】
請求項に記載の電気光学変調器を備える電気光学デバイス。
【国際調査報告】