(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-09
(54)【発明の名称】表示基板及び表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20240702BHJP
G09F 9/302 20060101ALI20240702BHJP
H10K 59/122 20230101ALI20240702BHJP
H10K 59/121 20230101ALI20240702BHJP
H10K 50/82 20230101ALI20240702BHJP
H10K 50/81 20230101ALI20240702BHJP
【FI】
G09F9/30 320
G09F9/302 C
H10K59/122
H10K59/121
H10K50/82
H10K50/81
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023522518
(86)(22)【出願日】2022-03-08
(85)【翻訳文提出日】2023-04-12
(86)【国際出願番号】 CN2022079643
(87)【国際公開番号】W WO2022267549
(87)【国際公開日】2022-12-29
(31)【優先権主張番号】202110711261.4
(32)【優先日】2021-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】王 本▲蓮▼
(72)【発明者】
【氏名】杜 ▲麗▼▲麗▼
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ ▲聡▼
(72)【発明者】
【氏名】秦 成杰
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲微▼
(72)【発明者】
【氏名】黄 ▲ウェイ▼▲ユン▼
(72)【発明者】
【氏名】胡 明
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC04
3K107CC31
3K107DD21
3K107DD26
3K107DD89
3K107EE06
3K107EE07
3K107EE54
3K107FF15
5C094AA42
5C094BA27
5C094CA20
5C094EC00
5C094JA01
(57)【要約】
表示基板及び表示装置であって、該表示基板はベース基板(10)、複数のサブ画素(100)、画素定義層(200)及び複数のスペーサ(300)を含む。各サブ画素(100)は発光領域(101)を含み、画素定義層(200)は複数のサブ画素(100)の発光領域(101)を定義するための複数の開口部(210)を含み、スペーサ(300)は画素定義層(200)のベース基板(10)から離れる側に位置し、且つ隣接する開口部(210)の間の間隔に分布する。少なくとも1つの開口部(210)の形状は多角形(400)の少なくとも1つの頂角(401)を切り取った形状であり、開口部(210)の角部は第1角部(1011)を含み、角部は多角形(400)の2つの辺でなされた頂角(401)が切り取られた後に形成された角部であり、少なくとも1つのスペーサ(300)は角部とそれに隣接する開口部(210)との間の間隔に設置され、且つ角部が位置する開口部(210)の幾何学的中心と該隣接する開口部(210)の幾何学的中心との結ぶ線は角部及びスペーサ(300)を通過する。本開示の実施例は、角部に対応する画素定義層の開口部の間隔位置にスペーサを設置することにより、プロセス歩留まりを向上させるか又はスペーサの支持作用を向上させることに寄与する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示基板であって、
ベース基板と、
前記ベース基板に位置し、複数の発光領域を含む複数のサブ画素と、
前記ベース基板に位置し、前記複数の発光領域を定義するための複数の開口部を含む画素定義層と、
前記画素定義層の前記ベース基板から離れる側に位置し、隣接する開口部の間の間隔に分布する複数のスペーサとを含み、
少なくとも1つの開口部の形状は多角形の少なくとも1つの頂角を切り取った形状であり、前記開口部の角部は第1角部を含み、前記第1角部は前記多角形の2つの辺でなされた頂角が切り取られた後に形成された角部であり、
少なくとも1つのスペーサは前記第1角部とそれに隣接する開口部との間の間隔に設置され、且つ前記第1角部が位置する開口部の幾何学的中心と該隣接する開口部の幾何学的中心との結ぶ線は前記第1角部及び前記スペーサを通過する、表示基板。
【請求項2】
前記2つの辺の少なくとも1つの切り取られた部分の長さと該辺の長さとの比は0.2~0.8である、請求項1に記載の表示基板。
【請求項3】
各スペーサは前記第1角部と該第1角部に隣接する開口部との間の間隔に設置される、請求項1又は2に記載の表示基板。
【請求項4】
前記第1角部を有する開口部の数は前記複数のスペーサの数以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項5】
前記第1角部を有する開口部は少なくとも1つの色サブ画素の発光領域を定義するように構成される、請求項1~4のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項6】
前記第1角部を有する前記開口部は同一タイプの開口部を含む、請求項5に記載の表示基板。
【請求項7】
前記第1角部を有し且つ同一の色サブ画素の発光領域を定義するように構成される前記開口部は少なくとも2つのタイプの開口部を含み、異なるタイプの開口部では、前記第1角部の頂点がそれに対向する角部の頂点に向かう方向は異なり、前記複数のスペーサのうちの少なくとも一部は同一タイプの開口部に対応する前記間隔に分布する、請求項5に記載の表示基板。
【請求項8】
前記複数のスペーサは複数の第1スペーサを含み、前記複数の第1スペーサは同一タイプの開口部の前記第1角部に対応する前記間隔に分布し、且つ前記複数の第1スペーサは均一に分布する、請求項7に記載の表示基板。
【請求項9】
前記少なくとも2つのタイプの開口部は第1タイプの開口部及び第2タイプの開口部を含み、前記複数の第1スペーサは少なくとも一部の第1タイプの開口部の前記第1角部に対応する前記間隔に分布し、
前記複数のスペーサは複数の第2スペーサをさらに含み、前記複数の第2スペーサは少なくとも一部の第2タイプの開口部の前記第1角部に対応する間隔に分布し、且つ前記複数の第2スペーサは均一に分布する、請求項8に記載の表示基板。
【請求項10】
前記少なくとも2つのタイプの開口部は第3タイプの開口部及び第4タイプの開口部をさらに含み、前記第1タイプの開口部、前記第2タイプの開口部、前記第3タイプの開口部及び前記第4タイプの開口部のうちの2つのタイプの開口部の前記第1角部の頂点がそれに対向する角部の頂点に向かう方向は反対であり、別の2つのタイプの開口部の前記第1角部の頂点がそれに対向する角部の頂点に向かう方向は反対である、請求項9に記載の表示基板。
【請求項11】
少なくとも一部のスペーサは、異なる色サブ画素を定義するように構成される前記開口部の前記第1角部と該第1角部に隣接する開口部との間の間隔に分布する、請求項5に記載の表示基板。
【請求項12】
少なくとも1つのスペーサに隣接する少なくとも2つの開口部はいずれも前記第1角部を含み、且つ前記少なくとも2つの開口部の前記第1角部はいずれもそれが位置する開口部の該スペーサに最も近い角部である、請求項5に記載の表示基板。
【請求項13】
各サブ画素は発光素子を含み、前記発光素子は積層設置された第1電極、発光層及び第2電極を含み、前記第2電極は前記発光層の前記ベース基板に面する側に位置し、且つ前記第2電極は本体電極を含み、前記第1角部を少なくとも部分的に有する前記開口部内の対応する前記サブ画素の前記本体電極は該開口部と略同じ形状を有する、請求項1~12のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項14】
前記複数のサブ画素は複数の第1色サブ画素、複数の第2色サブ画素及び複数の第3色サブ画素を含み、前記複数の第1色サブ画素及び前記複数の第3色サブ画素は行方向及び列方向に沿っていずれも交互に設置されて複数の第1画素行及び複数の第1画素列を形成し、前記複数の第2色サブ画素は前記行方向及び前記列方向に沿っていずれもアレイ状に配置されて複数の第2画素行及び複数の第2画素列を形成し、前記複数の第1画素行及び前記複数の第2画素行は前記列方向に沿って交互に設置され、且つ前記行方向に互いにずらされ、前記複数の第1画素列及び前記複数の第2画素列は前記行方向に沿って交互に設置され、且つ前記列方向に互いにずらされ、
前記複数の開口部は複数の第1開口部、複数の第2開口部及び複数の第3開口部を含み、前記複数の第1開口部は前記複数の第1色サブ画素の発光領域を定義するように構成され、前記複数の第2開口部は前記複数の第2色サブ画素の発光領域を定義するように構成され、前記複数の第3開口部は前記複数の第3色サブ画素の発光領域を定義するように構成され、
前記第1開口部、前記第2開口部及び前記第3開口部の少なくとも1つの開口部は前記第1角部を含む、請求項1~13のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項15】
前記複数のスペーサの少なくとも一部は、前記列方向及び前記行方向の少なくとも一方に沿って配置される隣接する2つの開口部の間の間隔に分布する、請求項14に記載の表示基板。
【請求項16】
前記行方向及び前記列方向の一方に沿って、隣接する前記スペーサの間に4つの前記第2色サブ画素が設置され、前記行方向及び前記列方向の他方に沿って、隣接する前記スペーサの間に2つの前記第1色サブ画素及び2つの前記第3色サブ画素が設置され、又は、
前記行方向及び前記列方向の一方に沿って、隣接する前記スペーサの間に6つの前記第2色サブ画素が設置され、前記行方向及び前記列方向の他方に沿って、隣接する前記スペーサの間に3つの前記第1色サブ画素及び3つの前記第3色サブ画素が設置され、又は、
前記行方向及び前記列方向の一方に沿って、隣接する前記スペーサの間に4つの前記第2色サブ画素が設置され、前記行方向及び前記列方向の他方に沿って、隣接する前記スペーサの間に3つの前記第1色サブ画素及び3つの前記第3色サブ画素が設置され、又は、
前記行方向及び前記列方向の一方に沿って、隣接する前記スペーサの間に6つの前記第2色サブ画素が設置され、前記行方向及び前記列方向の他方に沿って、隣接する前記スペーサの間に2つの前記第1色サブ画素及び2つの前記第3色サブ画素が設置される、請求項15に記載の表示基板。
【請求項17】
前記第1角部を有し且つ同一の色サブ画素の発光領域を定義するように構成される前記開口部は少なくとも2つのタイプの開口部を含み、異なるタイプの開口部では、前記第1角部の頂点がそれに対向する角部の頂点に向かう方向は異なり、前記複数のスペーサは複数の第1スペーサ及び複数の第2スペーサを含み、前記第1スペーサ及び前記第2スペーサは異なるタイプの開口部の前記第1角部に対応する間隔に分布する、請求項15又は16に記載の表示基板。
【請求項18】
前記行方向及び前記列方向の一方に沿って、隣接する前記第1スペーサの間に4つの前記第2色サブ画素が設置され、前記行方向及び前記列方向の他方に沿って、隣接する前記第1スペーサの間に2つの前記第1色サブ画素及び2つの前記第3色サブ画素が設置され、前記行方向及び前記列方向の一方に沿って、隣接する前記第2スペーサの間に4つの前記第2色サブ画素が設置され、前記行方向及び前記列方向の他方に沿って、隣接する前記第2スペーサの間に2つの前記第1色サブ画素及び2つの前記第3色サブ画素が設置される、請求項17に記載の表示基板。
【請求項19】
少なくとも一部の前記第3開口部は前記第1角部を含み、各スペーサは前記第3開口部の前記第1角部とそれに隣接する前記第1開口部との間の間隔に設置される、請求項14~18のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項20】
前記スペーサとその一方側に位置する前記第1角部との間の距離は第1距離であり、前記スペーサとその他方側に位置する開口部の角部との最短距離は第2距離であり、前記第1距離は前記第2距離以上である、請求項1~18のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項21】
前記行方向及び前記列方向の少なくとも一方において前記スペーサの両側に位置し且つ前記スペーサに隣接する2つの開口部の互いに対向する角部の結ぶ線は該スペーサの幾何学的中心の前記第1角部から離れる側に位置する、請求項14~18のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項22】
前記行方向及び前記列方向の少なくとも一方に沿って隣接する2つの開口部はいずれも前記第1角部を含み、且つ前記2つの開口部の前記第1角部は互いに最も近い2つの角部である、請求項14~18のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項23】
少なくとも一部の開口部は少なくとも2つの第1角部を含む、請求項1~18のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項24】
少なくとも1つのスペーサの、前記第1角部が位置する開口部の幾何学的中心と該隣接する開口部の幾何学的中心との前記結ぶ線に平行な方向の最大寸法は第1寸法であり、前記結ぶ線に垂直な方向の最大寸法は第2寸法であり、前記第1寸法は前記第2寸法よりも小さい、請求項1~18のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項25】
前記表示基板は表示領域を含み、前記複数のスペーサの少なくとも一部及び前記複数のサブ画素は前記表示領域に位置し、前記第1角部と該第1角部に隣接する開口部との間の間隔に位置する前記スペーサの数と前記表示領域に位置する前記スペーサの数との割合は50%以上である、請求項1~18のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項26】
同一色のサブ画素の発光層の形状及び寸法は同じであり、前記発光層の前記画素定義層における境界と該発光層に対応する前記第1角部との距離は、前記発光層の前記画素定義層における境界と該発光層に対応する他の角部との間の距離とは異なる、請求項13に記載の表示基板。
【請求項27】
前記開口部の角部は第2角部をさらに含み、前記第1角部の両端点を接続する2つの辺又はその延長線の交点と該開口部の幾何学的中心との距離は、前記第2角部を形成する2つの辺又はその延長線の交点と該開口部の幾何学的中心との距離よりも大きい、請求項1~18のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項28】
請求項1~27のいずれか1項に記載の表示基板を含む表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年6月25日に提出された中国特許出願第202110711261.4号の優先権を主張し、ここで上記中国特許出願に開示されている内容は本願の一部として全体的に援用されている。
【0002】
本開示の少なくとも1つの実施例は表示基板及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0003】
有機発光表示デバイス(Organic Light-Emitting Display、OLED)は、高輝度、全視野角、高応答速度、可撓性表示などの一連の利点を有する自発光デバイスである。有機発光ダイオード表示装置は、駆動方式に応じて、パッシブマトリックス型OLED(Passive Matrix OLED)及びアクティブマトリクス型OLED(Active Matrix OLED)に分けられ、AMOLED表示装置は発光効率が高くなり、高解像度の大型表示装置として用いられ得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の少なくとも1つの実施例は表示基板及び表示装置を提供する。
【0005】
本開示の少なくとも1つの実施例は表示基板を提供し、ベース基板と、前記ベース基板に位置し、複数の発光領域を含む複数のサブ画素と、前記ベース基板に位置し、前記複数の発光領域を定義するための複数の開口部を含む画素定義層と、前記画素定義層の前記ベース基板から離れる側に位置し、隣接する開口部の間の間隔に分布する複数のスペーサとを含む。少なくとも1つの開口部の形状は多角形の少なくとも1つの頂角を切り取った形状であり、前記開口部の角部は第1角部を含み、前記第1角部は前記多角形の2つの辺でなされた頂角が切り取られた後に形成された角部であり、少なくとも1つのスペーサは前記第1角部とそれに隣接する開口部との間の間隔に設置され、且つ前記第1角部が位置する開口部の幾何学的中心と該隣接する開口部の幾何学的中心との結ぶ線は前記第1角部及び前記スペーサを通過する。
【0006】
例えば、本開示の実施例では、前記2つの辺の少なくとも1つの切り取られた部分の長さと該辺の長さとの比は0.2~0.8である。
【0007】
例えば、本開示の実施例では、各スペーサは前記第1角部と該第1角部に隣接する開口部との間の間隔に設置される。
【0008】
例えば、本開示の実施例では、前記第1角部を有する開口部の数は前記複数のスペーサの数以上である。
【0009】
例えば、本開示の実施例では、前記第1角部を有する開口部は少なくとも1つの色サブ画素の発光領域を定義するように構成される。
【0010】
例えば、本開示の実施例では、前記第1角部を有する前記開口部は同一タイプの開口部を含む。
【0011】
例えば、本開示の実施例では、前記第1角部を有し且つ同一の色サブ画素の発光領域を定義するように構成される前記開口部は少なくとも2つのタイプの開口部を含み、異なるタイプの開口部では、前記第1角部の頂点がそれに対向する角部の頂点に向かう方向は異なり、前記複数のスペーサのうちの少なくとも一部は同一タイプの開口部に対応する前記間隔に分布する。
【0012】
例えば、本開示の実施例では、前記複数のスペーサは複数の第1スペーサを含み、前記複数の第1スペーサは同一タイプの開口部の前記第1角部に対応する前記間隔に分布し、且つ前記複数の第1スペーサは均一に分布する。
【0013】
例えば、本開示の実施例では、前記少なくとも2つのタイプの開口部は第1タイプの開口部及び第2タイプの開口部を含み、前記複数の第1スペーサは少なくとも一部の第1タイプの開口部の前記第1角部に対応する前記間隔に分布し、前記複数のスペーサは複数の第2スペーサをさらに含み、前記複数の第2スペーサは少なくとも一部の第2タイプの開口部の前記第1角部に対応する間隔に分布し、且つ前記複数の第2スペーサは均一に分布する。
【0014】
例えば、本開示の実施例では、前記少なくとも2つのタイプの開口部は第3タイプの開口部及び第4タイプの開口部をさらに含み、前記第1タイプの開口部、前記第2タイプの開口部、前記第3タイプの開口部及び前記第4タイプの開口部のうちの2つのタイプの開口部の前記第1角部の頂点がそれに対向する角部の頂点に向かう方向は反対であり、別の2つのタイプの開口部の前記第1角部の頂点がそれに対向する角部の頂点に向かう方向は反対である。
【0015】
例えば、本開示の実施例では、少なくとも一部のスペーサは、異なる色サブ画素を定義するように構成される前記開口部の前記第1角部と該第1角部に隣接する開口部との間の間隔に分布する。
【0016】
例えば、本開示の実施例では、少なくとも1つのスペーサに隣接する少なくとも2つの開口部はいずれも前記第1角部を含み、且つ前記少なくとも2つの開口部の前記第1角部はいずれもそれが位置する開口部の該スペーサに最も近い角部である。
【0017】
例えば、本開示の実施例では、各サブ画素は発光素子を含み、前記発光素子は積層設置された第1電極、発光層及び第2電極を含み、前記第2電極は前記発光層の前記ベース基板に面する側に位置し、且つ前記第2電極は本体電極を含み、前記第1角部を少なくとも部分的に有する前記開口部内の対応する前記サブ画素の前記本体電極は該開口部と略同じ形状を有する。
【0018】
例えば、本開示の実施例では、前記複数のサブ画素は複数の第1色サブ画素、複数の第2色サブ画素及び複数の第3色サブ画素を含み、前記複数の第1色サブ画素及び前記複数の第3色サブ画素は行方向及び列方向に沿っていずれも交互に設置されて複数の第1画素行及び複数の第1画素列を形成し、前記複数の第2色サブ画素は前記行方向及び前記列方向に沿っていずれもアレイ状に配置されて複数の第2画素行及び複数の第2画素列を形成し、前記複数の第1画素行及び前記複数の第2画素行は前記列方向に沿って交互に設置され、且つ前記行方向に互いにずらされ、前記複数の第1画素列及び前記複数の第2画素列は前記行方向に沿って交互に設置され、且つ前記列方向に互いにずらされ、前記複数の開口部は複数の第1開口部、複数の第2開口部及び複数の第3開口部を含み、前記複数の第1開口部は前記複数の第1色サブ画素の発光領域を定義するように構成され、前記複数の第2開口部は前記複数の第2色サブ画素の発光領域を定義するように構成され、前記複数の第3開口部は前記複数の第3色サブ画素の発光領域を定義するように構成され、前記第1開口部、前記第2開口部及び前記第3開口部の少なくとも1つの開口部は前記第1角部を含む。
【0019】
例えば、本開示の実施例では、前記複数のスペーサの少なくとも一部は、前記列方向及び前記行方向の少なくとも一方に沿って配置される隣接する2つの開口部の間の間隔に分布する。
【0020】
例えば、本開示の実施例では、前記行方向及び前記列方向の一方に沿って、隣接する前記スペーサの間に4つの前記第2色サブ画素が設置され、前記行方向及び前記列方向の他方に沿って、隣接する前記スペーサの間に2つの前記第1色サブ画素及び2つの前記第3色サブ画素が設置され、又は、前記行方向及び前記列方向の一方に沿って、隣接する前記スペーサの間に6つの前記第2色サブ画素が設置され、前記行方向及び前記列方向の他方に沿って、隣接する前記スペーサの間に3つの前記第1色サブ画素及び3つの前記第3色サブ画素が設置され、又は、前記行方向及び前記列方向の一方に沿って、隣接する前記スペーサの間に4つの前記第2色サブ画素が設置され、前記行方向及び前記列方向の他方に沿って、隣接する前記スペーサの間に3つの前記第1色サブ画素及び3つの前記第3色サブ画素が設置され、又は、前記行方向及び前記列方向の一方に沿って、隣接する前記スペーサの間に6つの前記第2色サブ画素が設置され、前記行方向及び前記列方向の他方に沿って、隣接する前記スペーサの間に2つの前記第1色サブ画素及び2つの前記第3色サブ画素が設置される。
【0021】
例えば、本開示の実施例では、前記第1角部を有し且つ同一の色サブ画素の発光領域を定義するように構成される前記開口部は少なくとも2つのタイプの開口部を含み、異なるタイプの開口部では、前記第1角部の頂点がそれに対向する角部の頂点に向かう方向は異なり、前記複数のスペーサは複数の第1スペーサ及び複数の第2スペーサを含み、前記第1スペーサ及び前記第2スペーサは異なるタイプの開口部の前記第1角部に対応する間隔に分布する。
【0022】
例えば、本開示の実施例では、前記行方向及び前記列方向の一方に沿って、隣接する前記第1スペーサの間に4つの前記第2色サブ画素が設置され、前記行方向及び前記列方向の他方に沿って、隣接する前記第1スペーサの間に2つの前記第1色サブ画素及び2つの前記第3色サブ画素が設置され、前記行方向及び前記列方向の一方に沿って、隣接する前記第2スペーサの間に4つの前記第2色サブ画素が設置され、前記行方向及び前記列方向の他方に沿って、隣接する前記第2スペーサの間に2つの前記第1色サブ画素及び2つの前記第3色サブ画素が設置される。
【0023】
例えば、本開示の実施例では、少なくとも一部の前記第3開口部は前記第1角部を含み、各スペーサは前記第3開口部の前記第1角部とそれに隣接する前記第1開口部との間の間隔に設置される。
【0024】
例えば、本開示の実施例では、前記スペーサとその一方側に位置する前記第1角部との間の距離は第1距離であり、前記スペーサとその他方側に位置する開口部の角部との最短距離は第2距離であり、前記第1距離は前記第2距離以上である。
【0025】
例えば、本開示の実施例では、前記行方向及び前記列方向の少なくとも一方において前記スペーサの両側に位置し且つ前記スペーサに隣接する2つの開口部の互いに対向する角部の結ぶ線は該スペーサの幾何学的中心の前記第1角部から離れる側に位置する。
【0026】
例えば、本開示の実施例では、前記行方向及び前記列方向の少なくとも一方に沿って隣接する2つの開口部はいずれも前記第1角部を含み、且つ前記2つの開口部の前記第1角部は互いに最も近い2つの角部である。
【0027】
例えば、本開示の実施例では、少なくとも一部の開口部は少なくとも2つの第1角部を含む。
【0028】
例えば、本開示の実施例では、少なくとも1つのスペーサの、前記第1角部が位置する開口部の幾何学的中心と該隣接する開口部の幾何学的中心との前記結ぶ線に平行な方向の最大寸法は第1寸法であり、前記結ぶ線に垂直な方向の最大寸法は第2寸法であり、前記第1寸法は前記第2寸法よりも小さい。
【0029】
例えば、本開示の実施例では、前記表示基板は表示領域を含み、前記複数のスペーサの少なくとも一部及び前記複数のサブ画素は前記表示領域に位置し、前記第1角部と該第1角部に隣接する開口部との間の間隔に位置する前記スペーサの数と前記表示領域に位置する前記スペーサの数との割合は50%以上である。
【0030】
例えば、本開示の実施例では、同一色のサブ画素の発光層の形状及び寸法は同じであり、前記発光層の前記画素定義層における境界と該発光層に対応する前記第1角部との距離は、前記発光層の前記画素定義層における境界と該発光層に対応する他の角部との間の距離とは異なる。
【0031】
例えば、本開示の実施例では、前記開口部の角部は第2角部をさらに含み、前記第1角部の両端点を接続する2つの辺又はその延長線の交点と該開口部の幾何学的中心との距離は、前記第2角部を形成する2つの辺又はその延長線の交点と該開口部の幾何学的中心との距離よりも大きい。
【0032】
本開示の少なくとも1つの実施例は表示装置を提供し、上記いずれかの表示基板を含む。
【0033】
本開示の実施例の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、実施例の図面を簡単に説明し、明らかに、以下に説明される図面は本開示のいくつかの実施例に関するものに過ぎず、本開示を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】
図1は本開示の実施例の一例に係る画素配置の部分平面構造模式図である。
【
図2】
図2は本開示の実施例の一例に係る画素定義層及びスペーサの平面構造模式図である。
【
図3】
図3は
図1及び
図2に示されるAB線に沿って切り取られた部分断面構造模式図である。
【
図5A】
図5Aは画素定義層及びスペーサの平面構造模式図である。
【
図5B】
図5Bは
図2に示される画素定義層及びスペーサの一例の部分平面構造模式図である。
【
図5C】
図5Cは
図2に示される画素定義層及びスペーサの別の例の部分平面構造模式図である。
【
図6】
図6は本開示の実施例の別の例に係る画素定義層及びスペーサの平面構造模式図である。
【
図8A】
図8Aは本開示の実施例の別の例に係る画素定義層及びスペーサの平面構造模式図である。
【
図8B】
図8Bは本開示の実施例の別の例に係る画素定義層及びスペーサの平面構造模式図である。
【
図9】
図9は本開示の実施例の別の例に係る画素定義層及びスペーサの平面構造模式図である。
【
図10A】
図10Aは本開示の実施例の別の例に係る画素定義層及びスペーサの平面構造模式図である。
【
図10B】
図10Bは本開示の実施例の別の例に係る画素定義層及びスペーサの平面構造模式図である。
【
図10C】
図10Cは本開示の実施例の別の例に係る画素定義層及びスペーサの平面構造模式図である。
【
図11A】
図11Aは本開示の実施例の別の例に係る画素定義層及びスペーサの平面構造模式図である。
【
図11B】
図11Bは一部のサブ画素の発光層と対応する開口部との対応関係の模式図である。
【
図16】
図16はソースドレイン金属層の部分平面構造模式図である。
【
図17】
図17は一部のサブ画素の第2電極の平面構造模式図である。
【
図18】
図18は一部のサブ画素の発光領域と活性半導体層、第1導電層、第2導電層及びソースドレイン金属との積層図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本開示の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下、本開示の実施例の図面を参照しながら、本開示の実施例の技術的解決手段を明確、かつ完全に説明する。明らかに、説明される実施例は本開示の実施例の一部であり、実施例の全部ではない。説明される本開示の実施例に基づき、当業者が創造的な労働を必要せずに取得したすべての他の実施例は、いずれも本開示の保護範囲に属する。
【0036】
別段の定義がない限り、本開示で使用される技術用語又は科学用語は、当業者が理解できる一般的な意味を有する。本開示で使用される「第1」、「第2」及び類似する用語は、何らかの順序、数又は重要性を表すものではなく、異なる構成部分を区別するためのものに過ぎない。「含む」又は「包含」などの類似する用語は、該用語の前に記載された素子又は部品が該用語の後に列挙される素子又は部品及びそれらの同等物を含むことを意図し、他の素子又は部品を排除するものではない。
【0037】
本開示の実施例は表示基板及び表示装置を提供する。該表示基板はベース基板、ベース基板に位置する複数のサブ画素、画素定義層、及び複数のスペーサを含む。複数のサブ画素は複数の発光領域を含み、画素定義層は複数の発光領域を定義するための複数の開口部を含み、複数のスペーサは、画素定義層のベース基板から離れる側に位置し、隣接する開口部の間の間隔に分布する。少なくとも1つの開口部の形状は多角形の少なくとも1つの頂角を切り取った形状であり、開口部の角部は第1角部を含み、第1角部は多角形の2つの辺でなされた頂角が切り取られた後に形成された角部であり、少なくとも1つのスペーサは前記第1角部とそれに隣接する開口部との間の間隔に設置され、且つ前記第1角部が位置する開口部の幾何学的中心と該隣接する開口部の幾何学的中心との結ぶ線は前記第1角部及び前記スペーサを通過する。本開示の実施例は、第1角部に対応する画素定義層の開口部の間隔位置にスペーサを設置することにより、プロセス歩留まりを向上させるか又はスペーサの支持作用を向上させることに寄与する。
【0038】
以下、図面を参照しながら、本開示の実施例に係る表示基板の模式図を説明する。
【0039】
図1は本開示の実施例の一例に係る画素配置の部分平面構造模式図であり、
図2は本開示の実施例の一例に係る画素定義層及びスペーサの平面構造模式図であり、
図3は
図1及び
図2に示されるAB線に沿って切り取られた部分断面構造模式図である。
図1~
図3に示すように、表示基板はベース基板10、ベース基板10に位置する複数のサブ画素100、画素定義層200、及び画素定義層200のベース基板10から離れる側に位置する複数のスペーサ(Photo Spacer、PS)300を含む。複数のサブ画素100は複数の発光領域101を含み、例えば各サブ画素100は発光領域101を含み、画素定義層200は複数のサブ画素100の発光領域101を定義するための複数の開口部210を含む。
【0040】
例えば、
図1~
図3に示すように、各サブ画素100の発光領域101の形状は画素定義層200の開口部の形状と略同じである。例えば、各サブ画素100は発光素子1000を含み、発光素子1000は積層設置された第1電極1100、発光層1300及び第2電極1200を含み、第2電極1200は発光層1300のベース基板10に面する側に位置する。例えば、第2電極1200の少なくとも一部は画素定義層200のベース基板10に面する側に位置する。発光層1300が上記画素定義層200の開口部210に形成されたときに、発光層1300の両側に位置する第1電極1100及び第2電極1200は画素定義層200の開口部210の発光層1300を駆動して発光させることができる。例えば、発光層1300と第1電極1100との間、及び発光層1300と第2電極1200との間の少なくとも1つには機能層がさらに設置される。例えば、機能層は正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、正孔バリア層、電子バリア層、電子注入層、補助発光層、界面改善層、反射防止層などのうちの任意の1層又は多層を含む。
【0041】
例えば、
図1~
図3に示すように、画素定義層200の開口部210のベース基板10における正投影は対応する発光層1300のベース基板10における正投影内に位置し、すなわち発光層1300は画素定義層200の開口部210を被覆する。例えば、発光層1300の面積は対応する画素定義層200の開口部210の面積よりも大きく、すなわち発光層1300は、画素定義層200の開口部210の内部に位置する部分を除いて、少なくとも画素定義層200の実体構造を被覆する部分をさらに含む。通常、画素定義層200の開口部210の各境界での画素定義層200の実体構造上にいずれも発光層1300が被覆される。
【0042】
図1~
図3に示すように、複数のスペーサ300は画素定義層200の隣接する開口部210の間の間隔に分布する。例えば、上記間隔とは、隣接する開口部210の間の画素定義層200の実体構造であり、例えば、スペーサ300は画素定義層200の実体構造に位置する。
【0043】
例えば、
図1~
図3に示すように、本開示の実施例は、画素定義層200及びスペーサ300が2つの互いに独立した構造であるが、これに限定されず、スペーサと画素定義層は一体構造であってもよく、例えば同じパターニングプロセスで一体的に形成され、明らかな境界がない。例えば、スペーサ及び画素定義層は勾配角曲線に変曲点が発生する位置を境界としてもよい。例えば、画素定義層自体の場合、その延伸方向中心線の両側に位置する開口部の縁部から画素定義層の延伸方向中心線に近い方向まで、勾配角は大きいから小さい傾向にあってもよく、画素定義層の平坦に近い表面まで、勾配角は略0°~5°であってもよく、画素定義層の平坦に近い表面上で、スペーサの境界まで、勾配角は大きくなる傾向があり、例えばスペーサの境界で、勾配角は略0°に近いから10°程度(例えば5°~10°)に大きくなり、又は10°以上になる。上記勾配角は測定点位置で引かれた外接線と、最も近い第2電極(例えば陽極)のベース基板から離れる表面が位置する平面との間の夾角であってもよい。例えば、スペーサが設置されていない画素定義層部分の厚さは第1厚さ(例えば平坦に近い部分の平均厚さ)であり、スペーサが設置された画素定義層部分の最大厚さは第2厚さであり、スペーサ及び画素定義層の境界について、画素定義層のベース基板に近い側の表面から第1厚さまでの間の部分は画素定義層自体であり、第1厚さから第2厚さを超える部分はスペーサの部分である。例えば、第1厚さ(例えば平坦に近い部分の平均厚さ)は0.8~1.8μmであってもよい。例えば、第1厚さは1.1μm以上であってもよい。例えば、第1厚さは3μmよりも小さくてもよい。画素定義層はパッケージ有機層バリアダムの一部として機能し、厚さが小さすぎるため、有機層のオーバーフローが容易に発生してパッケージ効果に影響を与える可能性がある。画素定義層の第1厚さが厚すぎると、出光角度を大きく制限しやすく、発光効率に影響を与える。
【0044】
例えば、画素定義層200の開口部210に近い部分の勾配角は15°~25°であってもよい。例えば、画素定義層200の開口部210に近い部分の勾配角は17°~21°であってもよい。例えば、画素定義層200の開口部210に近い部分の勾配角は18°~20°であってもよい。
【0045】
例えば、
図3はスペーサが画素定義層に設置されることを模式的に示すが、これに限定されず、スペーサは他の膜層に設置されてもよく、例えばスペーサは対向基板に設置されてもよい。
【0046】
図4Aは
図2に示される開口部の形状模式図である。
図1~
図4Aに示すように、少なくとも1つの開口部210の形状は多角形400の少なくとも1つの頂角401を切り取った形状であり、開口部210の角部は第1角部1011を含み、第1角部1011は多角形400の2つの辺410でなされた頂角401が切り取られた後に形成された第1角部1011である。例えば、多角形400の頂角401を切り取るための断線402は曲線、直線などの規則的な形状を有する線分を含んでもよく、不規則な形状の線分であってもよい。
【0047】
例えば、各開口部210の各辺又はその延長線は順次接続されて多角形400を形成し、且つ少なくとも一部の多角形400の複数の頂角には対応する開口部の複数の角部と重複しない領域が存在し、少なくとも1つの開口部210の複数の角部は、少なくとも第1角部1011を含み、前記第1角部1011とそれに対応する前記多角形400の頂角と重複しない領域との面積は、他の角部の少なくとも一部の角部における各角部と該角部に対応する多角形400の頂角と重複しない領域との面積よりも大きい。
【0048】
例えば、本開示の実施例は多角形400が四角形であることを模式的に示し、例えば、少なくとも1つの開口部210に対応する多角形400の形状は菱形、矩形又は正方形であってもよいが、これらに限定されず、多角形400は三角形、五角形又は六角形などであってもよく、本開示の実施例はこれを制限しない。例えば、多角形の各角部の角度は等しくてもよく、等しくなくてもよい。
【0049】
例えば、
図4Aに示すように、第1角部1011は頂点Pを含み、該頂点は結ぶ線403上にあってもよく、第1角部1011の両端に接続された2つの辺の頂点Pに延伸して交差する部分が形成した曲線(すなわち角部の外側縁部)により、該第1角部1011が丸みを帯びた面取りになり、このとき、該第1角部1011は該頂点Pを中心に輪郭xミクロンに沿った範囲であってもよく、xミクロンの値は2~7ミクロンであってもよい。例えば、前記開口部210の角部は第2角部1012をさらに含み、前記第1角部1011の両端点を接続する2つの辺又はその延長線の交点と該開口部210の幾何学的中心との距離は、前記第2角部1012を形成する2つの辺又はその延長線の交点と該開口部210の幾何学的中心との距離よりも大きい。例えば、第1角部が丸みを帯びた面取りであり、開口部の形状において第1角部に対向する角部(例えば第2角部)が直角又は鋭角であるときに、第1角部の両端に接続された2つの直辺の延長線の交点と該開口部210の幾何学的中心Oとの距離は、第1角部に対向する角部を形成する2つの直辺の延長線の交点と該幾何学的中心Oとの距離よりも大きい。
【0050】
上記「丸みを帯びた面取り」は曲線で形成された角部であり、該曲線は円弧であってもよく、不規則な曲線、例えば楕円形から切り取られた曲線、波線などであってもよい。本開示の実施例は、該曲線が開口部210の幾何学的中心Oに対して外向きに凸となる形状を有することを模式的に示すが、これに限定されず、該曲線は開口部210の幾何学的中心Oに対して内向きに凹んだ形状を有してもよい。例えば、曲線が外向きに凸となる円弧であるときに、該円弧の円心角は10°~150°の範囲であってもよい。例えば、該円弧の円心角は60°~120°の範囲であってもよい。例えば、該円弧の円心角は90°の範囲であってもよい。例えば、第1角部1011に含まれる丸みを帯びた面取りの曲線長さは10~60ミクロンであってもよい。
【0051】
例えば、第1角部1011が丸みを帯びた面取りであるときに、その曲率半径は5~20ミクロンであってもよい。
【0052】
例えば、
図4Bは別の発光領域の形状の模式図である。
図4Bに示すように、上記第1角部は、ある頂角を形成する2つの辺の頂点Pに延伸して交差する部分が形成した線分(すなわち角部の外側縁部)であってもよく、それにより該第1角部が平面取りになり、例えば第1角部1011は平面取りを含み、該第1角部の頂点は結ぶ線403上にあってもよく、例えば結ぶ線403と平面取りとの交点であってもよい。
【0053】
図1~
図4Aに示すように、少なくとも1つのスペーサ300は第1角部1011とそれに隣接する開口部210との間の間隔に設置され、且つ該第1角部1011は、該第1角部1011が該隣接する開口部210に向かうように、それが位置する開口部210の幾何学的中心の該隣接する開口部210に近い側に位置する。上記第1角部1011の外側縁部が外向きに凸となる曲線であるときに、第1角部1011が該隣接する開口部に向かうとは、第1角部1011の外側縁部が該隣接する開口部に突出することである。
【0054】
図1~
図4Aに示すように、前記第1角部1011が位置する開口部201の幾何学的中心と該隣接する開口部210の幾何学的中心との結ぶ線C01は、前記第1角部1011及び前記スペーサ300を通過する。
【0055】
本開示の実施例は、第1角部に対応する画素定義層の開口部の間隔位置にスペーサを設置することにより、プロセス歩留まりを向上させるか又はスペーサの支持作用を向上させることに寄与する。上記「第1角部に対応する画素定義層の開口部の間隔位置」とは、角部の外側縁部に接する間隔である。
【0056】
本開示の実施例は、第1角部に対応する間隔にスペーサを設置し、スペーサと開口部との間の距離を増加させ、及び/又は、スペーサの寸法を増加させることができ、スペーサ脱落の確率を低減させることができ、それにより製品のプロセス歩留まりを向上させることに寄与する。
【0057】
サブ画素の発光層などの膜層を蒸着形成するときに、スペーサは発光層を蒸着するための微細金属マスクテンプレート(FMM)を支持する作用を果たすことができ、FMMは複数の貫通孔を有し、貫通孔はエッチング方式で形成された孔であってもよく、蒸着材料は下から上へ貫通孔を通過して画素定義層に堆積する。FMMは金属材質であるため、ベース基板に接触するときに、ベース基板に堆積した材料を損傷しやすい。FMMが表示基板の膜層を破壊することを回避するために、画素定義層にスペーサを設置して、蒸着時にFMMを支持し、FMMが画素定義層などの膜層の表面を傷つけることを防止する。蒸着時に、ベース基板が配置された上方に、スペーサがFMMと密着される。本開示の実施例は、角部に対応する間隔にスペーサを設置し、スペーサと開口部との間の距離を増加させ、及び/又は、スペーサの寸法を増加させることができ、スペーサの微細金属マスクテンプレートに対する支持作用を向上させることに寄与する。
【0058】
例えば、
図1~
図4Aに示すように、開口部210の第1角部1011が下向き(
図2に示されるY方向の矢印で示す方向とは反対方向)であると、該開口部210の下側の間隔にスペーサ300が設置される。本開示の実施例はこれに限定されず、開口部の第1角部が上向き(
図2に示されるY方向の矢印で示す方向)であると、該開口部の上側の間隔にスペーサが設置され、開口部の第1角部が右向き(
図2に示されるX方向の矢印で示す方向)であると、該開口部の右側の間隔にスペーサが設置され、開口部の第1角部が左向き(
図2に示されるX方向の矢印で示す方向とは反対方向)であると、該開口部の左側の間隔にスペーサが設置される。本開示の実施例では、開口部の第1角部の向きは上記上向き、下向き、左向き又は右向きに限定されず(これらの向きはいずれも行方向及び列方向と略平行である)、傾斜方向に向かってもよく、該傾斜方向は行方向及び列方行といずれも交差する方向であり、例えば、傾斜方向と行方向との間の夾角は20~80度、又は30~70度、又は45~60度などであってもよい。例えば、開口部の第1角部の向きは斜め上向き(例えば斜め左上向き、又は斜め右上向き)、斜め下向き(例えば斜め左下向き、又は斜め右下向き)であってもよい。
【0059】
例えば、
図1~
図4Aに示すように、スペーサ300の一方向の両側に2つの互いに隣接する開口部210が設置され、少なくとも1つの開口部210に第1角部1011が設置され、且つ該第1角部1011は該スペーサ300と該少なくとも1つの開口部210の幾何学的中心との間に位置する。
【0060】
例えば、
図1~
図4Aに示すように、スペーサ300に隣接する少なくとも1つの開口部210に第1角部1011が設置されると、該第1角部1011は該開口部210のすべての角部のうち該スペーサ300に最も近い角部である。
【0061】
例えば、
図1~
図4Aに示すように、多角形400の2つの辺(例えば第1辺410)の少なくとも1つの切り取られた部分の長さL1と該辺410の長さとの比は0.2~0.8である。多角形400の第1辺410の第1線分L1を切り取った後に残りの部分L2は第1角部1011の開口部210を接続する辺を形成し、例えば第1角部1011の両端はそれぞれ開口部210の2つの直辺に接続され、この2つの直辺の少なくとも1つの直辺は多角形400の第1辺410の第1線分L1が切り取られた後に残る直線辺である。
【0062】
例えば、多角形400から少なくとも1つの第1頂角401を切り取って少なくとも1つの第1角部1011を形成することができる。例えば、1つの多角形400に含まれる複数の第1頂角401の度数は等しく、且つ該複数の第1頂角401が切り取られた後に形成された複数の第1角部1011の形状及び寸法などのパラメータはいずれも等しい。
【0063】
例えば、
図1及び
図4Aに示すように、第1線分L1の長さと第1辺410の長さとの比は0.3~0.7である。例えば、第1線分L1の長さと第1辺410の長さとの比は0.4~0.6である。例えば、第1線分L1の長さと第1辺410の長さとの比は0.5である。
【0064】
例えば、
図1及び
図4Aに示すように、第1線分L1の長さと残りの部分L2の長さとの比は0.25~4である。例えば、第1線分L1の長さと残りの部分L2の長さとの比は1~3である。第1線分L1の長さと残りの部分L2の長さとの比は0.5~2である。
【0065】
例えば、
図1~
図4Aに示すように、各スペーサ300は第1角部1011と該第1角部1011に隣接する開口部210との間の間隔に設置される。例えば、すべてのスペーサ300はいずれも第1角部1011に近い間隔に設置され、さらにプロセス歩留まり及びスペーサの支持作用を向上させる。
【0066】
例えば、
図1~
図4Aに示すように、第1角部1011を有する開口部210の数は複数のスペーサ300の数以上である。例えば、第1角部1011を有する開口部210の数は複数のスペーサ300の数よりも大きく、第1角部1011を有する開口部210の一部の開口部210の付近にスペーサ300が設置され、他の開口部210の付近にスペーサ300が設置されない。もちろん、本開示の実施例はこれに限定されず、スペーサは大きな密度で設置されてもよく、例えばスペーサの数は第1角部を有する開口部の数と略等しくてもよく、例えば第1角部が設置された開口部の第1角部に対応する間隔にいずれもスペーサが設置される。
【0067】
例えば、隣接する開口部210の中心結ぶ線の方向において、スペーサ300の寸法と開口部210間の間隔の寸法との比は0.8~1.2であってもよい。
【0068】
例えば、少なくとも1つのスペーサ300の、前記第1角部1011が位置する開口部210の幾何学的中心と該隣接する開口部210の幾何学的中心との前記結ぶ線C0に平行な方向の最大寸法は第1寸法SZ1であり、前記結ぶ線C0に垂直な方向の最大寸法は第2寸法SZ2であり、前記第1寸法SZ1は前記第2寸法SZ2よりも小さい。
【0069】
例えば、少なくとも1つのスペーサ300のベース基板10における正投影の形状は長尺形であり、且つ前記長尺形の短軸は前記第1角部1011が位置する開口部の幾何学的中心と該隣接する開口部の幾何学的中心との結ぶ線C0に略平行である。
【0070】
図2は、模式的にスペーサ300のベース基板10における正投影の形状が矩形であることを例として、矩形の長辺が開口部210の第1角部1011に隣接する辺である。
【0071】
本開示の実施例は、スペーサのベース基板における正投影の形状が矩形であることに限定されず、例えば、スペーサのベース基板における正投影の形状は角丸矩形、楕円形、円形のうちの少なくとも1つから選択されてもよい。例えば、スペーサのベース基板における正投影は軸対称図形であってもよい。例えば、スペーサは画素定義層の異なる延伸する方向の部分の交点(例えば画素定義層の異なる延伸する方向の部分を被覆する交点)に位置し、且つ2つの対称軸を有し、該2つの対称軸はそれぞれそれが位置する画素定義層の2つの延伸方向に略平行である。例えば、スペーサのベース基板における正投影の長軸方向の寸法は20~50μmの範囲であってもよい。例えば、スペーサのベース基板における正投影の短軸方向の寸法は12~30μmの範囲であってもよい。例えば、スペーサのベース基板における正投影の範囲は48μm*26μmよりも小さい。例えば、スペーサのベース基板における正投影の範囲は41μm*25μmよりも小さい。例えば、スペーサのベース基板における正投影の範囲は33μm*20μmよりも小さい。例えば、スペーサのベース基板における正投影の範囲は25μm*15μmよりも小さい。
【0072】
例えば、
図1~
図4Aに示すように、第1角部1011を有する開口部210は少なくとも1つの色サブ画素100の発光領域101を定義するように構成される。例えば、少なくとも1つの色サブ画素100は青色サブ画素、緑色サブ画素及び赤色サブ画素の少なくとも1つを含む。
図1~
図4Aは、色サブ画素の発光領域を定義するように構成される開口部が第1角部を含むことを模式的に示すが、これに限定されず、他の色サブ画素の発光領域を定義するように構成される開口部は第1角部を含んでもよく、実際の製品の必要に応じて設置できる。
【0073】
図5Aは画素定義層及びスペーサの平面構造模式図である。
図5Aに示すように、画素定義層020に含まれる各開口部021の形状はいずれも多角形であり、且つ該多角形の頂角が切り取られておらず、スペーサ030は隣接する2つの開口部021の互いに対向する頂角0211と頂角0212との間の間隔に位置し、且つこの2つの頂角0211及び0212はいずれも非丸みを帯びた面取り又は非平面取りであり、例えば鋭角又は直角などであってもよい。
図5Aに示すように、スペーサ030と2つの頂角0211及び0212との間の2つの距離は等しくてもよく、例えばいずれもS0である。
図5Aは、スペーサ030と頂角0211(又は頂角0212)との間の距離が、スペーサ030の該頂角0211(又は頂角0212)に近い縁部と該頂角0211(又は頂角0212)との距離S0であることを模式的に示すが、これに限定されず、スペーサと頂角との間の距離はスペーサの幾何学的中心と頂角との間の距離であってもよい。
図5Aに示すように、上記2つの頂角0211と0212との間に位置するスペーサ030のY方向(上記2つの頂角0211及び0212を含む2つの開口部の配列方向)における寸法、例えば幅はW0である。
【0074】
図5Bは
図2に示される画素定義層及びスペーサの一例の部分平面構造模式図である。
図5Bに示すように、スペーサ300とその一方側に位置する第1角部1011との間の距離は第1距離S1であり、スペーサ300とその他方側に位置する開口部210の角部1013との最短距離は第2距離S2であり、第1距離S1は第2距離S2以上である。例えば、第1距離S1は第2距離S2よりも大きくてもよい。例えば、第1距離S1は第2距離S2に等しくてもよい。
【0075】
例えば、
図5Bに示される角部1013を有する開口部210の形状及びそれとスペーサ300との位置関係は、
図5Aに示される頂角0212を有する開口部021の形状及びそれとスペーサ030との位置関係と同じであり、第2距離S2は距離S0に等しくてもよい。
図5Bに示されるスペーサ300の2つの開口部210の配列方向(Y方向)における寸法W1は、
図5Aに示されるスペーサ030の2つの開口部021の配列方向(Y方向)における寸法W0と略等しくてもよい。
図5Bに示されるスペーサ300に隣接する第1角部1011は、
図5Aに示されるスペーサ030に隣接する頂角0211が切り取られた後に形成された第1角部1011であってもよく(該頂角0211が位置する開口部021は第1角部1011が位置する開口部210を形成する多角形であってもよい)、
図5Bに示される第1角部1011とスペーサ300との間の第1距離S1は、
図5Aに示される頂角0211とスペーサ030との間の距離S0よりも大きくてもよく、第1距離S1は第2距離S2よりも大きく、スペーサと開口部との間の距離を増加させ、プロセス歩留まりを向上させることに寄与する。
【0076】
例えば、
図5Bに示されるスペーサ300のX方向の両側に位置する開口部212の形状及び相対位置関係は、
図5Aに示されるスペーサ030のX方向の両側に位置する開口部の形状及び相対位置関係と同じである。例えば、
図5Bに示すように、スペーサ300のX方向の両側に位置する開口部212が結ぶ線C0に対して対称的に分布するときに、スペーサ300とX方向にその両側に位置する2つの開口部212との間の2つの距離は等しい。例えば、スペーサ300のX方向の両側に位置する開口部212はいずれも第1角部を含んでもよく、いずれも第1角部を含まなくてもよく、本開示の実施例はこれを制限しない。
【0077】
例えば、
図5Bに示すように、スペーサ300を取り囲む開口部210は行方向に配列された2つの開口部及び列方向に配列された2つの開口部を含み、上記4つの開口部210の少なくとも1つは第1角部1011を含み、例えば上記4つの開口部の1つはスペーサ300に向かう第1角部1011を含み、スペーサ300と第1角部1011との間の距離は第1距離であり、スペーサ300と、第1角部1011が位置する開口部と行又は列方向に配列された別の開口部210との間の距離は第2距離であり、スペーサ300と列又は行方向に配列された残りの2つの開口部210との間の距離はそれぞれ第3距離及び第4距離である。例えば、スペーサ300のX方向の両側に位置する開口部212とスペーサ300との間の距離はそれぞれ第3距離及び第4距離であってもよく、第3距離と第4距離は等しくてもよく、等しくなくてもよい。例えば、第1距離は第3距離よりも大きくてもよく、且つ第2距離、第3距離及び第4距離はいずれも等しくてもよい。例えば、第1距離と第2距離は等しく、第3距離と第4距離は等しく、第1距離は第3距離よりも大きい。
【0078】
例えば、
図5A内のスペーサ030の寸法W0が
図5B内のスペーサ300の寸法W1に等しいときに、
図5B内のスペーサ300とY方向にその両側に位置し且つ隣接する2つの開口部210との間の距離を調整することにより、第1距離S1と第2距離S2が基本的に等しくなり、第1距離S1及び第2距離S2はいずれも
図5Aに示される距離S0よりも大きい。本開示の実施例は、スペーサと開口部との間の距離を調整することによりスペーサとその両側に位置する2つの開口部との間の距離を増加させることができ、スペーサ脱落の確率を低減させ、プロセス歩留まりを向上させることに寄与する。
【0079】
図5Cは
図2に示される画素定義層及びスペーサの別の例の部分平面構造模式図である。
図5Aに示すように、X方向にスペーサ030の両側に位置し且つスペーサ030に隣接する2つの開口部021の互いに対向する角部0213及び0214の結ぶ線L0はスペーサ030の幾何学的中心031を通過する。
図5Cに示すように、スペーサ300と、X方向にその両側に位置する2つの開口部210との間の第1距離S1及び第2距離S2はいずれも
図5Aに示される距離S0に等しくてもよく、且つ
図5Cに示されるスペーサ300のY方向における寸法W1(例えば幅)は
図5Aに示されるスペーサ030のY方向における寸法W0よりも大きく、本開示の実施例は、スペーサと開口部との間の距離を短縮することなく、スペーサの寸法を増加させることにより、プロセス歩留まりを確保した上でスペーサの支持作用を向上させることができる。
【0080】
図5Cに示される例では、スペーサ300のY方向(又はX方向)の一方側に位置する開口部210は第1角部1011を有し、該スペーサ300のY方向(又はX方向)の他方側の開口部210は第1角部1011を有さず、スペーサ300のX方向(又はY方向)の両側に位置する開口部210は対称的に分布し、いずれも第1角部1011を有さなくてもよく、第1角部1011を有してもよく、且つ2つの開口部210の第1角部1011は対称的に分布する。
【0081】
例えば、
図5Cに示すように、行方向及び列方向の少なくとも一方においてスペーサ300の両側に位置し且つスペーサ300に隣接する2つの開口部210の互いに対向する角部1014及び1015の結ぶ線L01は、該スペーサ300の幾何学的中心301の第1角部1011から離れる側に位置する。
【0082】
例えば、第1距離、第2距離、第3距離及び第4距離はいずれも等しくてもよい。
【0083】
もちろん、本開示の実施例は、上記スペーサの寸法及びスペーサと開口部との間の距離の設定に限定されない。例えば、
図5Bに示されるスペーサ300の寸法W1は
図5Aに示されるスペーサ030の寸法W0よりも大きくてもよく、且つスペーサ300と少なくとも1つの開口部との間の距離(第1距離及び第2距離の少なくとも1つ)は
図5Aに示されるスペーサ030と開口部との間の距離S0よりも大きくてもよく、スペーサの寸法及びスペーサと開口部との間の距離を同時に増加させることにより、スペーサ脱落の確率を低減させることに寄与し、さらに製品のプロセス歩留まり及びスペーサの支持作用を向上させることに寄与する。
【0084】
図5A~
図5Cを参照し、少なくとも1つの開口部に第1角部が設置されると、該角部と、隣接する開口部に位置し且つ該第1角部に対向する角部との間の距離が増加し、このとき、スペーサの寸法のみを増加させてもよく、スペーサと開口部との間の距離のみを増加させてもよく、スペーサの寸法及びスペーサと開口部との間の距離をいずれも増加させてもよく、それにより、スペーサ脱落の確率を低減させることができ、製品のプロセス歩留まり及びスペーサの支持作用を向上させることに寄与する。
【0085】
例えば、
図6は本開示の実施例の別の例に係る画素定義層及びスペーサの平面構造模式図である。
図6に示すように、例えば、前記第1角部1011を有する前記開口部210は同一タイプの開口部を含み、例えば、第1角部1011を有する開口部210はいずれも第1角部1011を含んでもよく、且つ各開口部210の第1角部1011の向きはいずれも同じであり、例えば、各開口部210の第1角部1011はいずれも上向きであり、又はいずれも下向きであり、又はいずれも右向きであり、又はいずれも左向きであり、又はいずれも(斜め)左上向きであり、又はいずれも(斜め)左下向きであり、又はいずれも(斜め)右上向きであり、又はいずれも(斜め)右下向きであり、複数のスペーサ300はいずれも同一向きの第1角部1011に対応する間隔に分布する。上記「同一タイプの開口部」とは、角部の向きが同じ開口部であり、該同一タイプの開口部は同一の色サブ画素の発光領域を定義するように構成される開口部のみを含んでもよく、異なる色サブ画素の発光領域を定義するように構成される開口部を含んでもよい。例えば、同一タイプの開口部は青色サブ画素の発光領域を定義する開口部、又は緑色サブ画素の発光領域を定義する開口部、又は赤色サブ画素の発光領域を定義する開口部のみを含んでもよく、青色サブ画素の発光領域を定義する開口部及び緑色サブ画素の発光領域を定義する開口部、又は青色サブ画素の発光領域を定義する開口部及び赤色サブ画素の発光領域を定義する開口部、又は緑色サブ画素の発光領域を定義する開口部及び赤色サブ画素の発光領域を定義する開口部を含んでもよく、青色サブ画素の発光領域を定義する開口部、赤色サブ画素の発光領域を定義する開口部及び緑色サブ画素の発光領域を定義する開口部を含んでもよい。
【0086】
図6は色サブ画素の発光領域を定義するように構成される開口部が第1角部を含むことを模式的に示すが、これに限定されず、他の色サブ画素の発光領域を定義するように構成される開口部は第1角部を含んでもよく、実際の製品の必要に応じて設定できる。
【0087】
例えば、
図1~
図4Aに示すように、第1角部1011を有し且つ同一の色サブ画素100の発光領域101を定義するように構成される開口部210は少なくとも2つのタイプの開口部を含み、異なるタイプの開口部210では、第1角部1011の頂点がそれに対向する角部の頂点に向かう方向は異なる。
【0088】
本開示の実施例では、異なるタイプの開口部とは、角部の頂点がそれに対向する角部の頂点に向かう方向が異なる開口部である。例えば、上記開口部は4つの角部を含んでもよく、このとき、開口部は1つの第1角部を含んでもよく、3つの他の角部の1つは1つの第1角部に対向し、上記開口部は2つの第1角部及び2つの他の角部をさらに含んでもよく、各第1角部は1つの対応する他の角部に対向し、このとき、2つの角部は隣接する角部であり、該2つの角部の相対位置関係に基づいてそのうちの1つの角部を、異なるタイプの開口部を判定する基準角部とし、該基準角部がそれに対向する角部に向かう方向を基準方向とし、上記開口部は3つの角部及び1つの他の角部をさらに含んでもよく、該他の角部に対向する角部を基準角部として異なるタイプの開口部を判定し、該基準角部がそれに対向する角部に向かう方向を基準方向とする。
【0089】
例えば、
図7は
図2に示される開口部の拡大図である。
図2及び
図7に示すように、少なくとも1つの開口部210では、上記基準第1角部1011及びそれに対向する角部を除く他の2つの角部の頂点の結ぶ線Lは該開口部210を2つの部分に分け、1つの部分は第1角部1011が位置する部分であり、他の部分は第1角部1011に対向する角部1012(例えば第2角部1012)が位置する部分である。例えば、第1角部1011が位置する部分の面積と第2角部1012が位置する部分の面積との比は0.1~0.99であってもよい。例えば、第1角部1011が位置する部分の面積と第2角部1012が位置する部分の面積との比は0.2~0.9であってもよい。例えば、第1角部1011が位置する部分の面積と第2角部1012が位置する部分の面積との比は0.3~0.8であってもよい。例えば、第1角部1011が位置する部分の面積と第2角部1012が位置する部分の面積との比は0.4~0.7であってもよい。
【0090】
例えば、
図7に示すように、第1角部1011の頂点と結ぶ線Lとの間の距離d1は第2角部1012の頂点と結ぶ線Lとの間の距離d2よりも小さい。例えば、第1角部1011の頂点と結ぶ線Lとの間の距離d1と、第2角部1012の頂点と結ぶ線Lとの間の距離d2との比d1/d2は0.1~0.9の範囲であってもよい。例えば、d1/d2は0.2~0.8の範囲であってもよい。例えば、d1/d2は0.4~0.6の範囲であってもよい。例えば、d1/d2は0.7~0.9の範囲であってもよい。
【0091】
例えば、
図7に示すように、第1角部1011の頂点と第2角部1012の頂点との間の結ぶ線の長さはa(すなわち上記距離d1と距離d2との和)であってもよく、結ぶ線Lの長さはbであってもよく、aとbとの比は0.6~0.9の範囲であってもよい。例えば、aとbとの比は0.7~0.8の範囲であってもよい。
【0092】
例えば、
図2に示すように、第1角部1011の向きは上向き、下向き、左向き、右向き、斜め左上向き、斜め左下向き、斜め右上向き、又は斜め右下向きを含んでもよく、第1角部1011の頂点がそれに対向する角部の頂点に向かう方向は複数の方向を含んでもよく、例えば少なくとも2つのタイプの開口部210では、第1角部1011の頂点がそれに対向する角部の頂点に向かう方向は方向D1、方向D2、方向D3及び方向D4の少なくとも2つを含んでもよく、且つ各方向は異なる。例えば、2つのタイプの開口部210の第1角部1011の頂点がそれに対向する角部の頂点に向かう方向は平行で且つ反対であってもよく、交差してもよい。
【0093】
例えば、
図1~
図4Aに示すように、複数のスペーサ300のうちの少なくとも一部は同一タイプの開口部に対応する間隔に分布する。例えば、同一タイプの開口部に対応する間隔に分布するスペーサ300は均一に分布し、スペーサの製造プロセス難易度を低減させることに寄与する。
【0094】
例えば、
図2に示すように、少なくとも2つのタイプの開口部210は第1タイプの開口部1001、第2タイプの開口部1002、第3タイプの開口部1003及び第4タイプの開口部1004の少なくとも2つを含む。例えば、
図2に示すように、第1タイプの開口部1001の第1角部1011の頂点がそれに対向する角部の頂点に向かう方向は方向D2であってもよく、第2タイプの開口部1002の第1角部1011の頂点がそれに対向する角部の頂点に向かう方向は方向D3であってもよく、第3タイプの開口部1003の第1角部1011の頂点がそれに対向する角部の頂点に向かう方向は方向D4であってもよく、第4タイプの開口部1004の第1角部1011の頂点がそれに対向する角部の頂点に向かう方向は方向D1であってもよい。例えば、複数のスペーサ300のうちの少なくとも一部は第1タイプの開口部1001に対応する間隔に均一に分布してもよく、又は、複数のスペーサ300のうちの少なくとも一部は第2タイプの開口部1002に対応する間隔に均一に分布してもよく、又は、複数のスペーサ300のうちの少なくとも一部は第3タイプの開口部1003に対応する間隔に均一に分布してもよく、又は、複数のスペーサ300のうちの少なくとも一部は第4タイプの開口部1004に対応する間隔に均一に分布してもよい。
【0095】
例えば、
図2に示すように、第1タイプの開口部1001、第2タイプの開口部1002、第3タイプの開口部1003及び第4タイプの開口部1004のうちの2つのタイプの開口部の第1角部1011の向きは反対であり、別の2つのタイプの開口部の第1角部1011の向きは反対である。例えば、第4タイプの開口部1004の方向D1は第3タイプの開口部1003の方向D4とは反対であり、第4タイプの開口部1004の第1角部1011の向きは第3タイプの開口部1003の第1角部1011の向きとは反対である。例えば、第1タイプの開口部1001の方向D2は第2タイプの開口部1002の方向D3とは反対であり、第1タイプの開口部1001の第1角部1011の向きは第2タイプの開口部1002の第1角部1011の向きとは反対である。本開示の実施例は、上記4つのタイプの開口部の名前を制限せず、上記「第1タイプの開口部」、「第2タイプの開口部」、「第3タイプの開口部」及び「第4タイプの開口部」の名前を交換することができる。
【0096】
例えば、
図8Aは本開示の実施例の別の例に係る画素定義層及びスペーサの平面構造模式図である。
図8Aに示すように、複数のスペーサ300は複数の第1スペーサ310を含み、複数の第1スペーサ310は同一タイプの開口部の第1角部1011に対応する間隔に分布し、且つ複数の第1スペーサ310は均一に分布する。
【0097】
例えば、
図8Aは、複数の第1スペーサ310が少なくとも一部の第1タイプの開口部1001の第1角部1011に対応する間隔に分布することを模式的に示すが、これに限定されず、他のタイプの開口部(例えば第2タイプの開口部1002、第3タイプの開口部1003又は第4タイプの開口部1004)の第1角部1011に対応する間隔に分布してもよい。もちろん、本開示の実施例は、第1スペーサが同一タイプの開口部の角部に対応する間隔に分布することに限定されず、例えば第1スペーサの一部は1つのタイプの開口部の角部に対応する間隔に分布してもよく、第1スペーサの他の部分は他のタイプの開口部のうちの少なくとも1つの開口部の角部に対応する間隔に分布してもよく、第1スペーサは規則的に設置されればよい。
【0098】
例えば、
図8Aに示すように、複数のスペーサ300は複数の第2スペーサ320をさらに含み、複数の第2スペーサ320は少なくとも一部の第2タイプの開口部1002の第1角部1011に対応する間隔に分布し、且つ複数の第2スペーサ320は均一に分布する。本開示の実施例は、第2タイプの開口部1002は第1角部1011の向きが左向きの開口部であることを模式的に示すが、これに限定されず、第2タイプの開口部は角部が上向き、下向き又は右向きの1つのタイプの開口部であってもよく、本開示の実施例はこれを制限しない。
【0099】
例えば、
図8Aに示すように、第1スペーサ310及び第2スペーサ320はいずれも長尺形であってもよく、両者の長尺形の長辺は平行であってもよく、交差してもよく、本開示の実施例はこれを制限しない。
【0100】
例えば、第1スペーサ310及び第2スペーサ320の数は同じであってもよく、異なってもよい。例えば、両者の数の比(第1スペーサ310の数と第2スペーサ320の数との比であってもよく、第2スペーサ320の数と第1スペーサ310の数との比であってもよい)は、0.1~1、又は0.2~0.9、又は0.3~0.8、又は0.4~0.7、又は0.5~0.6であってもよい。
【0101】
例えば、
図2及び
図8Aに示すように、1つの開口部210に隣接するスペーサ300の数は1つであってもよく、2つであってもよい。例えば、1つの開口部210に隣接するスペーサ300の数が2つであるときに、この2つのスペーサ300は開口部210の隣接する2つの角部に対応する間隔に位置してもよく、開口部210の対向する2つの角部に対応する間隔に位置してもよく、本開示の実施例はこれを制限しない。
【0102】
本開示の実施例はこれに限定されず、例えば、1つの開口部に隣接するスペーサの数は3つ又は4つであってもよく、実際の製品のニーズに応じて設定できる。
【0103】
本開示の実施例は、スペーサが第1スペーサ及び第2スペーサのみを含むことに限定されず、例えば、スペーサは第3スペーサをさらに含んでもよく、第3スペーサは第3タイプの開口部又は第4タイプの開口部の第1角部に対応する間隔に分布してもよく、例えば第3スペーサは均一に分布してもよく、例えば、スペーサは第4スペーサをさらに含んでもよく、第4スペーサは残りの1つのタイプの開口部の第1角部に対応する間隔に分布してもよく、例えば第4スペーサは均一に分布してもよい。
【0104】
例えば、スペーサは第1角部に対応する間隔に任意で分布し、且つ規則的に分布してもよい。ここで、規則的に分布するとは、スペーサが行方向に基本的に等間隔で分布し、例えば任意の隣接する2つのスペーサの間に4つの開口部(4つの開口部に限定されず、2つ、6つなどであってもよい)が設置され、スペーサが列方向に基本的に等間隔で分布し、例えば任意の隣接する2つのスペーサの間に4つの開口部(4つの開口部に限定されず、2つ、6つなどであってもよい)が設置されることである。
【0105】
例えば、第1スペーサ310及び第2スペーサ320の形状及び大きさは同じであってもよく、異なってもよい。
図8Aは、第1スペーサ310の形状と第2スペーサ320の形状及び大きさがいずれも同じであり、すなわちすべてのスペーサ300の形状及び大きさがいずれも同じであることを模式的に示す。本開示の実施例では、スペーサの形状とは、スペーサのベース基板における正投影の形状であってもよく、スペーサの大きさとは、スペーサのベース基板における正投影の面積であってもよい。
【0106】
例えば、
図8Bは本開示の実施例の別の例に係る画素定義層及びスペーサの平面構造模式図である。
図8Bに示される例の
図8Aに示される例との相違点は、少なくとも一部のスペーサの大きさが異なることである。例えば、第1スペーサ310と第2スペーサ320は形状が異なり、大きさも異なる。例えば、第1スペーサ310と第2スペーサ320は形状が同じであるが、大きさが異なる。
【0107】
例えば、スペーサ300は任意の方向に沿った最大寸法を含んでもよく、該最大寸法の延伸方向が異なるスペーサの面積が異なる。例えば、第1角部1011に対応する間隔に位置するスペーサ300の面積は、第1角部に対応しない間隔に位置するスペーサの面積とは異なる。
【0108】
本開示の実施例は、第1スペーサ及び第2スペーサの形状を制限せず、例えば第1スペーサ及び第2スペーサの形状は円形、楕円形、菱形、正方形などの規則的な形状であってもよく、不規則な形状であってもよく、実際の製品の必要に応じて設定できる。
【0109】
図8Cは表示基板の平面模式図である。
図2、
図8A~
図8Cに示すように、前記表示基板は表示領域AA及び表示領域AAを取り囲む非表示領域NAを含む。
図2及び
図3は表示領域の一部の領域を示す。例えば、前記複数のサブ画素100は表示領域AAに位置し、前記複数のスペーサ300の少なくとも一部は前記表示領域AAに位置する。例えば、表示領域AA内のスペーサ300は、前記第1角部1011と該第1角部1011に隣接する開口部210との間の間隔に位置する前記スペーサ、及び他の位置にあるスペーサを含んでもよく、前記第1角部1011と該第1角部1011に隣接する開口部210との間の間隔に位置する前記スペーサ300の数と、前記表示領域AAに位置する前記スペーサ300の数との割合は50%以上である。
【0110】
例えば、前記第1角部1011と該第1角部1011に隣接する開口部210との間の間隔に位置する前記スペーサ300の数と、前記表示領域AAに位置する前記スペーサ300の数との割合は60%以上である。例えば、前記第1角部1011と該第1角部1011に隣接する開口部210との間の間隔に位置する前記スペーサ300の数と、前記表示領域AAに位置する前記スペーサ300の数との割合は70%以上である。例えば、前記第1角部1011と該第1角部1011に隣接する開口部210との間の間隔に位置する前記スペーサ300の数と、前記表示領域AAに位置する前記スペーサ300の数との割合は80%以上である。例えば、前記第1角部1011と該第1角部1011に隣接する開口部210との間の間隔に位置する前記スペーサ300の数と、前記表示領域AAに位置する前記スペーサ300の数との割合は90%以上である。
【0111】
例えば、
図2及び
図8Aに示すように、開口部210は異なる色サブ画素を定義するように構成される開口部を含み、例えば行方向、列方向又は斜め方向の少なくとも1つの方向において、隣接する2つの開口部210は異なる色サブ画素の発光領域を定義するように構成される。例えば、異なる色サブ画素を定義するように構成される開口部は第1開口部211、第2開口部212及び第3開口部213を含んでもよく、第1開口部211、第2開口部212及び第3開口部213の1つは赤色サブ画素の発光領域を定義することに用いられ、もう1つは青色サブ画素の発光領域を定義することに用いられ、残りの開口部は緑色サブ画素の発光領域を定義することに用いられる。
【0112】
例えば、
図2及び
図8Aに示すように、少なくとも一部のスペーサ300は、異なる色サブ画素を定義するように構成される開口部210の第1角部1011と、該第1角部1011に隣接する開口部210との間の間隔に分布する。例えば、スペーサ300は、第3開口部213の第1角部1011と第1開口部211との間の間隔に分布してもよい。
【0113】
例えば、スペーサ300は同一の色サブ画素を定義する2つの開口部210の間に分布してもよく、例えば、スペーサ300は2つの第2開口部212の間に分布し、第2開口部212がスペーサ300に向かう角部は第1角部であってもよく、第1角部ではなくてもよく、本開示の実施例はこれを制限しない。
【0114】
例えば、
図9は本開示の実施例の別の例に係る画素定義層及びスペーサの平面構造模式図である。
図9に示すように、少なくとも1つのスペーサ300に隣接する少なくとも2つの開口部210はいずれも第1角部1011を含み、且つ少なくとも2つの開口部210の第1角部1011はいずれも該スペーサ300に向かう。
【0115】
例えば、
図9に示すように、第1開口部211及び第3開口部213はいずれも第1角部1011を含み、且つ2つの開口部210の第1角部1011はいずれも2つの開口部210の間に位置するスペーサ300に向かい、さらにスペーサの両側に位置する2つの開口部の互いに対向する角部の間の距離を増加させ、それにより、スペーサの寸法のみを増加させてもよく、スペーサと開口部との間の距離のみを増加させてもよく、スペーサの寸法及びスペーサと開口部との間の距離をいずれも増加させてもよく、スペーサ脱落の確率を低減させることができ、製品のプロセス歩留まり及びスペーサの支持作用を向上させることに寄与する。
【0116】
本開示の実施例は、スペーサ300に隣接する少なくとも2つの開口部210(
図9に示される第1開口部211及び第3開口部213)がいずれも第1角部1011を含み、且つ2つの開口部210の第1角部1011がいずれも該スペーサ300に向かうことに限定されない。例えば、スペーサ300に隣接する3つの開口部は、例えば第1開口部211、第3開口部213及び1つの第2開口部212を含み、いずれも第1角部1011を含み、且つ3つの開口部210の第1角部1011はいずれも該スペーサ300に向かう。例えば、スペーサ300に隣接する3つの開口部210は、例えば2つの第2開口部212及び1つの第1開口部211又は1つの第3開口部213を含み、いずれも角部を含み、且つ3つの開口部210の第1角部1011はいずれも該スペーサ400に向かう。例えば、スペーサ300に隣接する4つの開口部は、例えば第1開口部211、第3開口部213及び2つの第2開口部212を含み、いずれも第1角部1011を含み、且つ4つの開口部210の第1角部1011はいずれも該スペーサ300に向かう。
【0117】
例えば、
図1~
図9に示すように、表示基板は複数のサブ画素100を含む。
図1に示すように、複数のサブ画素100は複数の第1色サブ画素110、複数の第2色サブ画素120及び複数の第3色サブ画素130を含む。複数の第1色サブ画素110及び複数の第3色サブ画素130は行方向(
図1に示されるX方向)に沿って交互に設置されて第1画素行01を形成し、複数の第2色サブ画素120は行方向に沿って配列されて第2画素行02を形成し、第1画素行01及び第2画素行02は行方向と交差する列方向(
図1に示されるY方向)に沿って交互に設置され、且つ行方向に互いにずらされる。例えば、隣接する第1色サブ画素110及び第2色サブ画素120は第1方向に沿って配列され、第1方向は行方向及び列方向といずれも交差する。
図1に示すように、複数の第1色サブ画素110及び複数の第3色サブ画素130は列方向に沿って交互に設置されて複数の第1画素列03を形成し、複数の第2色サブ画素120は行方向及び列方向に沿っていずれもアレイ状に配置されて複数の第2画素行02及び複数の第2画素列04を形成し、複数の第1画素列03及び複数の第2画素列04は行方向に沿って交互に設置され、且つ列方向に互いにずらされ、すなわち1つの第2色サブ画素120が位置する第2画素行02は隣接する2つの第1画素行01の間に位置し、且つ該第2色サブ画素120が位置する第2画素列04は隣接する2つの第1画素列03の間に位置する。
【0118】
本開示の実施例では、行方向及び列方向とはいずれも第1色サブ画素及び第3色サブ画素の配列方向であり、該方向は隣接する2つのサブ画素の発光領域の幾何学的中心の結ぶ線の方向に平行である可能性があり、平行ではない可能性がある。例えば、行方向は列方向と交差する。例えば、行方向と列方向との間の夾角は80~100度であってもよい。例えば、行方向と列方向との間の夾角は85~95度であってもよい。例えば、行方向は列方向に垂直であってもよく、これに限定されず、垂直ではなくてもよい。本開示の実施例では、行方向及び列方向を交換することができる。
【0119】
本開示の実施例におけるサブ画素とは発光デバイス構造であり、第1色サブ画素、第2色サブ画素及び第3色サブ画素は異なる色の光を発光するサブ画素である。本開示の実施例は、第1色サブ画素が赤色サブ画素、第2色サブ画素が緑色サブ画素、第3色サブ画素が青色サブ画素であることを例として説明する。第1色サブ画素が赤色サブ画素、第2色サブ画素が緑色サブ画素、及び第3色サブ画素が青色サブ画素であることは、本開示の実施例の保護範囲を制限するものではない。
【0120】
例えば、少なくとも1つの青色サブ画素の発光領域の面積は少なくとも1つの赤色サブ画素の発光領域の面積よりも大きく、少なくとも1つの赤色サブ画素の発光領域の面積は少なくとも1つの緑色サブ画素の発光領域の面積よりも大きく、それにより表示基板の使用寿命を延ばす。例えば、同じ色サブ画素の発光領域の面積は基本的に等しい。
【0121】
例えば、
図1~
図9に示すように、画素定義層200の複数の開口部210は複数の第1開口部211、複数の第2開口部212及び複数の第3開口部213を含み、複数の第1開口部211は複数の第1色サブ画素110の発光領域101を定義するように構成され、複数の第2開口部212は複数の第2色サブ画素120の発光領域101を定義するように構成され、複数の第3開口部213は複数の第3色サブ画素130の発光領域101を定義するように構成される。
【0122】
例えば、
図1~
図9に示すように、第1開口部211、第2開口部212及び第3開口部213の少なくとも1つの開口部210は第1角部1011を含む。
【0123】
例えば、
図2は第3開口部213のみが第1角部1011を含むことを模式的に示し、
図9は第1開口部211及び第3開口部213がいずれも第1角部1011を含むことを模式的に示し、本開示の実施例はこれらに限定されない。例えば、第1開口部、第2開口部及び第3開口部はいずれも第1角部を含むか、又は第1開口部及び第2開口部は第1角部を含むか、又は第2開口部及び第3開口部は第1角部を含むか、又は第1開口部のみは第1角部を含むか、又は第2開口部のみは第1角部を含む。
【0124】
例えば、
図2、
図6及び
図8Aに示すように、複数のスペーサ300の少なくとも一部は、列方向及び行方向の少なくとも一方に沿って配置される隣接する2つの開口部210の間の間隔に分布する。
【0125】
例えば、スペーサ300は行方向に配列された2つの第2開口部212の間に分布、且つ列方向に配列された第1開口部211と第3開口部213との間に分布することができる。例えば、スペーサ300は列方向に配列された2つの第2開口部212の間に分布し、且つ行方向に配列された第1開口部211と第3開口部213との間に分布することができる。例えば、スペーサ300を取り囲む開口部210は1つの第1開口部211、1つの第3開口部213及び2つの第2開口部212を含んでもよく、第1開口部211及び第3開口部213は行方向及び列方向の一方に沿って配列されてもよく、2つの第2開口部212は行方向及び列方向の他方に沿って配列されてもよい。同様に、スペーサ300を取り囲むサブ画素100は1つの第1色サブ画素110、1つの第3色サブ画素130及び2つの第2色サブ画素120を含んでもよく、第1色サブ画素110及び第3色サブ画素130は行方向及び列方向の一方に沿って配列されてもよく、2つの第2色サブ画素120は行方向及び列方向の他方に沿って配列されてもよい。
【0126】
例えば、
図1及び
図2に示すように、行方向及び列方向の一方に沿って、隣接するスペーサ300の間に4つの第2色サブ画素120が設置され、行方向及び列方向の他方に沿って、隣接するスペーサ300の間に2つの第1色サブ画素110及び2つの第3色サブ画素130が設置される。例えば、行方向及び列方向の一方に沿って、隣接するスペーサ300の間に4つの第2開口部212が設置され、行方向及び列方向の他方に沿って、隣接するスペーサ300の間に2つの第1開口部211及び2つの第3開口部213が設置される。
【0127】
例えば、
図10Aは本開示の実施例の別の例に係る画素定義層及びスペーサの平面構造模式図である。
図1及び
図10Aに示すように、行方向及び列方向の一方に沿って、隣接するスペーサ300の間に6つの第2色サブ画素120が設置され、行方向及び列方向の他方に沿って、隣接するスペーサ300の間に3つの第1色サブ画素110及び3つの第3色サブ画素130が設置される。例えば、行方向及び列方向の一方に沿って、隣接するスペーサ300の間に6つの第2開口部212が設置され、行方向及び列方向の他方に沿って、隣接するスペーサ300の間に3つの第1開口部211及び3つの第3開口部213が設置される。模式的に図示するように、一部のスペーサ300は第1角部1011に対応する間隔に位置し、一部のスペーサ300は第1角部1011に対応する間隔に位置せず、本開示の実施例はこれに限定されない。例えば、開口部の第1角部の向きを調整することにより、すべてのスペーサがいずれも第1角部に対応する間隔に位置することができ、例えば、すべての第3開口部213の第1角部1011の向きをいずれも下向きに調整することにより、すべてのスペーサがいずれも第1角部1011に対応する間隔に位置することができる。例えば、すべての第1開口部211の第1角部1011の向きをいずれも上向きに調整することにより、すべてのスペーサがいずれも第1角部1011に対応する間隔に位置することができる。例えば、第2開口部212には右向き又は左向きの第1角部1011を設置することにより、すべてのスペーサがいずれも第1角部1011に対応する間隔に位置することができる。
【0128】
例えば、
図10Bは本開示の実施例の別の例に係る画素定義層及びスペーサの平面構造模式図である。
図1及び
図10Bに示すように、行方向及び列方向の一方に沿って、隣接するスペーサ300の間に6つの第2色サブ画素120が設置され、行方向及び列方向の他方に沿って、隣接するスペーサ300の間に2つの第1色サブ画素110及び2つの第3色サブ画素130が設置される。例えば、行方向及び列方向の一方に沿って、隣接するスペーサ300の間に6つの第2開口部212が設置され、行方向及び列方向の他方に沿って、隣接するスペーサ300の間に2つの第1開口部211及び2つの第3開口部213が設置される。模式的に図示するように、一部のスペーサ300は第1角部1011に対応する間隔に位置し、一部のスペーサ300は第1角部1011に対応する間隔に位置せず、本開示の実施例はこれに限定されない。例えば、開口部の第1角部の向きを調整することにより、すべてのスペーサがいずれも第1角部に対応する間隔に位置することができ、例えば、すべての第3開口部213の第1角部1011の向きをいずれも下向きに調整することにより、すべてのスペーサ300がいずれも第1角部1011に対応する間隔に位置することができる。例えば、すべての第1開口部211の第1角部1011の向きをいずれも上向きに調整することにより、すべてのスペーサ300がいずれも第1角部1011に対応する間隔に位置することができる。例えば、第2開口部212には右向き又は左向きの第1角部1011を設置することにより、すべてのスペーサ300がいずれも第1角部1011に対応する間隔に位置することができる。
【0129】
例えば、
図10Cは本開示の実施例の別の例に係る画素定義層及びスペーサの平面構造模式図である。
図1及び
図10Cに示すように、行方向及び列方向の一方に沿って、隣接するスペーサ300の間に4つの第2色サブ画素120が設置され、行方向及び列方向の他方に沿って、隣接するスペーサ300の間に3つの第1色サブ画素110及び3つの第3色サブ画素130が設置される。例えば、行方向及び列方向の一方に沿って、隣接するスペーサ300の間に4つの第2開口部212が設置され、行方向及び列方向の他方に沿って、隣接するスペーサ300の間に3つの第1開口部211及び3つの第3開口部213が設置される。模式的に図示するように、一部のスペーサ300は第1角部1011に対応する間隔に位置し、一部のスペーサ300は第1角部1011に対応する間隔に位置せず、本開示の実施例はこれに限定されない。例えば、開口部の第1角部の向きを調整することにより、すべてのスペーサがいずれも第1角部に対応する間隔に位置することができ、例えば、すべての第3開口部213の第1角部1011の向きをいずれも下向きに調整することにより、すべてのスペーサ300がいずれも第1角部1011に対応する間隔に位置することができる。例えば、すべての第1開口部211の第1角部1011の向きをいずれも上向きに調整することにより、すべてのスペーサ300がいずれも第1角部1011に対応する間隔に位置することができる。例えば、第2開口部212には右向き又は左向きの第1角部1011を設置することにより、すべてのスペーサ300がいずれも第1角部1011に対応する間隔に位置することができる。
【0130】
例えば、
図1及び
図8Aに示すように、第1角部1011を有し且つ同一の色サブ画素100の発光領域101を定義するように構成される開口部210は少なくとも2つのタイプの開口部を含み、異なるタイプの開口部では、第1角部1011の頂点がそれに対向する角部の頂点に向かう方向は異なり、複数のスペーサ300は複数の第1スペーサ310及び複数の第2スペーサ320を含み、第1スペーサ310及び第2スペーサ320は異なるタイプの開口部の第1角部1011に対応する間隔に分布する。
【0131】
例えば、
図1及び
図8Aに示すように、行方向及び列方向の一方に沿って、隣接する第1スペーサ310の間に4つの第2色サブ画素120が設置され、行方向及び列方向の他方に沿って、隣接する第1スペーサ310の間に2つの第1色サブ画素110及び2つの第3色サブ画素130が設置され、行方向及び列方向の一方に沿って、隣接する第2スペーサ320の間に4つの第2色サブ画素120が設置され、行方向及び列方向の他方に沿って、隣接する第2スペーサ320の間に2つの第1色サブ画素110及び2つの第3色サブ画素130が設置される。例えば、行方向及び列方向の一方に沿って、隣接する第1スペーサ310の間に4つの第2開口部212が設置され、行方向及び列方向の他方に沿って、隣接する第1スペーサ310の間に2つの第1開口部211及び2つの第3開口部213が設置され、行方向及び列方向の一方に沿って、隣接する第2スペーサ320の間に4つの第2開口部212が設置され、行方向及び列方向の他方に沿って、隣接する第2スペーサ320の間に2つの第1開口部211及び2つの第3開口部213が設置される。
【0132】
例えば、
図1及び
図2に示すように、少なくとも一部の第3開口部213は第1角部1011を含み、各スペーサ300は第3開口部213の第1角部1011とそれに隣接する第1開口部211との間の間隔に設置される。
【0133】
例えば、
図5Bに示すように、スペーサ300とその一方側に位置する第3開口部213の第1角部1011との間の距離は第1距離S1であり、スペーサ300とその他方側に位置する第1開口部211の角部との最短距離は第2距離S2であり、第1距離S1は第2距離S2以上である。ここでの第1距離S1と第2距離S2との間の関係、及び
図5Cに示される距離S0との間の大きさ関係は前述の通りであり、ここで詳細な説明を省略する。
【0134】
例えば、
図5Bは、第3開口部213が第1角部1011を含むときに、スペーサ300と開口部210との間の距離の関係と、
図5Aに示される第1角部が設置されないときにスペーサ030と開口部021との間の距離の関係との比較のみを模式的に示し、本開示の実施例はこれに限定されない。例えば、
図9に示されるように第1開口部211及び第3開口部213の互いに対向する角部はいずれも第1角部1011であってもよく、スペーサ300はこの2つの第1角部1011の間に位置する。例えば、第1開口部及び第3開口部の、互いに対向する角部を除く他の少なくとも一部の角部は第1角部として設置されてもよい。例えば、行方向又は列方向に配列された隣接する2つの第2開口部の互いに対向する角部の少なくとも1つは第1角部1011として設置されてもよく、スペーサ300はこの2つの第1角部の間に位置する。
【0135】
図5B、
図5C及び
図9に示される例を除く他の例では、少なくとも1つの開口部(第1開口部、第2開口部及び第3開口部のいずれか1つ、いずれか2つ及び3つであってもよい)に第1角部を設置し、スペーサと開口部の第1角部との間の距離を調整することにより、スペーサとその両側に位置する2つの開口部との間の距離を増加させ、スペーサ脱落の確率を低減させ、プロセス歩留まりを向上させることに寄与する。
【0136】
例えば、
図9に示すように、行方向及び列方向の少なくとも一方に沿って互いに隣接する2つの開口部210はいずれも第1角部1011を含み、且つ2つの開口部210の第1角部1011は互いに対向する。本開示の実施例は、この2つの開口部が第1開口部211及び第3開口部213であってもよいことを模式的に示すが、これに限定されず、この2つの開口部は2つの第2開口部212であってもよい。
【0137】
例えば、
図1及び
図2に示すように、行方向(又は列方向)に沿って配列された同じ色のサブ画素100の発光領域101を定義するように構成される開口部210の第1角部1011の向きは異なり、同一行(又は同一列)に位置する同じ色サブ画素100の発光領域101の幾何学的中心の結ぶ線C1は直線ではなく、例えば折れ線である。
【0138】
例えば、第3色サブ画素130の発光領域101を定義するように構成される開口部210は第1角部1011を含み、第1色サブ画素110の発光領域101を定義するように構成される開口部210は第1角部を含まず、同一行(又は同一列)に位置する複数の第1色サブ画素110及び複数の第3色サブ画素130の発光領域の幾何学的中心の結ぶ線は直線ではなく、例えば折れ線である。
【0139】
例えば、
図11Aは本開示の実施例の別の例に係る画素定義層及びスペーサの平面構造模式図である。
図11Aに示すように、少なくとも一部の開口部210は少なくとも2つの第1角部1011を含む。例えば、第1開口部211は4つの第1角部1011を含み、第2開口部212は2つの第1角部1011を含み、第3開口部213は1つの第1角部1011を含む。本開示の実施例はこれに限定されず、第1開口部は少なくとも2つの第1角部を含んでもよい。
【0140】
例えば、
図11Aに示すように、スペーサ300を取り囲む4つの開口部210はいずれも第1角部1011を含み、且つ各開口部210のスペーサ300に最も近い角部はいずれも第1角部1011であり、それにより2つの方向にいずれもスペーサの寸法を増加させ、及び/又は、2つの方向にいずれもスペーサと開口部との間の距離を増加させることができ、スペーサ脱落の確率を低減させ、製品のプロセス歩留まり及びスペーサの支持作用を向上させることに寄与する。
【0141】
例えば、
図11Aに示すように、第1開口部211、第2開口部212及び第3開口部213はいずれも第1角部1011を含み、且つ第1開口部211、第2開口部212及び第3開口部213の少なくとも2つの開口部210に含まれる第1角部1011の数は異なる。
【0142】
例えば、少なくとも一部の開口部210は4つの角部を含み、第1開口部211、第2開口部212及び第3開口部213の4つの角部は2つ、3つ又は4つの第1角部1011を含み、第1開口部211、第2開口部212及び第3開口部213の別の2つの開口部210の少なくとも1つの4つの角部は1つの第1角部1011を含む。
【0143】
例えば、各開口部の角部の数が4つであるときに、本開示の実施例は、異なる色サブ画素の発光領域を定義するように構成される開口部に含まれる第1角部の数を制限せず、3つの色サブ画素の発光領域を定義するように構成される開口部に含まれる第1角部の数はいずれも異なってもよく、該数が1~4から3つを選択でき、2つの色サブ画素の発光領域を定義するように構成される2つの開口部に含まれる第1角部の数は同じであってもよく、第3タイプの開口部に含まれる角部の数は異なり、2つの開口部に含まれる第1角部の数が1~4から1つを選択でき、第3タイプの開口部に含まれる第1角部の数が1~4からもう1つを選択でき、2つの色サブ画素の発光領域のみを定義するように構成される2つの開口部は第1角部を含んでもよく、異なる開口部に含まれる第1角部の数が1~4から2つを選択でき、本開示の実施例は製品の必要に応じて設定できる。
【0144】
もちろん、本開示の実施例は、各開口部の第1角部の数が4つであることに限定されず、3つであってもよく、又は4つよりも大きくてもよく、このとき、開口部の第1角部の数は上記規則に応じて設定できる。
【0145】
なお、本開示の実施例は、画素定義層の開口部に含まれる角部のうち、第1角部1011を除く他の角部はいずれも2つの直辺が交差した直角又は鋭角であることを模式的に示すが、これに限定されず、第1角部1011を除く他の角部の少なくとも一部は丸みを帯びた面取り(第2角部)であってもよく、該第2角部は多角形の2つの辺でなされた角部が切り取られた後に形成された角部であってもよく、2つの辺の少なくとも1つの切り取られた部分と該辺との比は0.05~0.2である。ここでの第2角部の定義方式は第1角部1011の定義方式と同じであってもよいが、第2角部の曲率(又は円弧ラジアン又は長さ)は第1角部1011の曲率(又は円弧ラジアン又は長さ)よりも小さい。
【0146】
図11Bは一部のサブ画素の発光層と対応する開口部との対応関係の模式図である。
図11Bに示すように、同一色のサブ画素の発光層1300の形状及び寸法は同じであり、第3色サブ画素の発光層が模式的に図示され、第3色サブ画素の発光層の形状及び寸法がいずれも同じである。例えば、他の色サブ画素、例えば第1色サブ画素の発光層の形状及び寸法がいずれも同じであり、第1色サブ画素の発光層の形状及び寸法がいずれも同じである。
【0147】
例えば、
図11Bに示すように、前記発光層1300は開口部210内に位置する部分及び画素定義層200に位置する他の部分を含み、発光層1300の前記画素定義層200における部分は境界を有し、該境界と該発光層1300に対応する前記第1角部1011との距離S5は、該境界と該発光層1300に対応する他の角部との間の距離S6とは異なる。
【0148】
例えば、発光層1300の境界と該発光層1300に対応する開口部210の第1角部との距離S5は、該境界と該発光層1300に対応する他の角部との間の距離S6よりも大きい。例えば、該境界と該発光層1300に対応する他の角部との間の距離S6はいずれも等しくてもよい。例えば、距離S5と距離S6との比は1.1~10の範囲であってもよい。例えば、距離S5と距離S6との比は1.2~7の範囲であってもよい。例えば、距離S5と距離S6との比は1.3~5の範囲であってもよい。例えば、距離S5と距離S6との比は1.4~3の範囲であってもよい。例えば、距離S5と距離S6との比は1.5~2の範囲であってもよい。例えば、距離S5と距離S6との比は1.6~1.8の範囲であってもよい。
【0149】
例えば、
図11Bに示すように、同じ色サブ画素の発光領域を定義するように構成される開口部210の第1角部1011の向きが異なるが、同じ色サブ画素の発光領域を定義する開口部210内に形成された発光層1300は基本的に同じ形状及び寸法を有してもよい。
【0150】
例えば、各サブ画素は画素回路をさらに含み、画素回路は発光素子に接続されて発光素子を駆動して発光させるように構成される。例えば、
図12は画素回路の等価図である。
図12に示すように、画素回路2000は第2リセットトランジスタT1、第2発光制御トランジスタT5、第1発光制御トランジスタT6、データ書き込みトランジスタT4、駆動トランジスタT3、閾値補償トランジスタT2、第1リセット制御トランジスタT7及びストレージキャパシタCを含む。例えば、表示基板はリセット電源信号線、走査信号線、電源信号線、リセット制御信号線、発光制御信号線及びデータ線をさらに含む。
【0151】
例えば、閾値補償トランジスタT2の第1極は駆動トランジスタT3の第1極に接続され、閾値補償トランジスタT2の第2極は駆動トランジスタT3のゲートに接続され、第1リセット制御トランジスタT7の第1極はリセット電源信号線に接続されてリセット信号Vinitを受信し、第1リセット制御トランジスタT7の第2極は発光素子1000の第2電極に接続され、データ書き込みトランジスタT4の第1極は駆動トランジスタT3の第2極に接続され、データ書き込みトランジスタT4の第2極はデータ線に接続されてデータ信号Dataを受信し、データ書き込みトランジスタT4のゲートは走査信号線に電気的に接続されて走査信号Gateを受信し、ストレージキャパシタCの第1極は電源信号線に電気的に接続され、ストレージキャパシタCの第2極は駆動トランジスタT3のゲートに電気的に接続され、閾値補償トランジスタT2のゲートは走査信号線に電気的に接続されて補償制御信号を受信し、第1リセットトランジスタT7のゲートはリセット制御信号線に電気的に接続されてリセット制御信号Reset(N+1)を受信し、第2リセットトランジスタT1の第1極はリセット電源信号線に電気的に接続されてリセット信号Vinitを受信し、第2リセットトランジスタT1の第2極は駆動トランジスタT3のゲートに電気的に接続され、第2リセットトランジスタT1のゲートはリセット制御信号線に電気的に接続されてリセット制御信号Reset(N)を受信し、第1発光制御トランジスタT6のゲートは発光制御信号線に電気的に接続されて発光制御信号EMを受信し、第2発光制御トランジスタT5の第1極は電源信号線に電気的に接続されて第1電源信号VDDを受信し、第2発光制御トランジスタT5の第2極は駆動トランジスタT3の第2極に電気的に接続され、第2発光制御トランジスタT5のゲートは発光制御信号線に電気的に接続されて発光制御信号EMを受信し、発光素子1000の第1電極は電圧端VSSに接続される。上記電源信号線とは、電圧信号VDDを出力する信号線であり、電圧源に接続されて一定の電圧信号、例えば正電圧信号を出力することができる。
【0152】
なお、本開示の実施例では、画素回路は
図12に示される7T1C(すなわち7つのトランジスタ及び1つのキャパシタ)構造であってもよく、例えば7T2C構造、6T1C構造、6T2C構造又は9T2C構造などの他の数のトランジスタを含む構造であってもよく、本開示の実施例はこれを限定しない。
【0153】
例えば、
図13は活性半導体層の部分平面構造模式図であり、
図14は第1導電層の部分平面構造模式図であり、
図15は第2導電層の部分平面構造模式図であり、
図16はソースドレイン金属層の部分平面構造模式図であり、
図17は一部のサブ画素の第2電極の平面構造模式図であり、
図18は一部のサブ画素の発光領域と活性半導体層、第1導電層、第2導電層及びソースドレイン金属層との積層図である。
【0154】
例えば、
図13に示すように、活性半導体層3100は半導体材料でパターニングして形成されてもよい。活性半導体層3100は上記第2リセットトランジスタT1、閾値補償トランジスタT2、駆動トランジスタT3、データ書き込みトランジスタT4、第2発光制御トランジスタT5、第1発光制御トランジスタT6及び第1リセット制御トランジスタT7の活性層を製造することに用いられてもよい。活性半導体層3100は各サブ画素の各トランジスタの活性層パターン(チャネル領域)及びドーピング領域パターン(ソースドレインドーピング領域)を含み、且つ同一画素回路の各トランジスタの活性層パターン及びドーピング領域パターンは一体的に設定される。
【0155】
なお、活性層は一体的に形成された低温多結晶シリコン層を含んでもよく、ソース領域及びドレイン領域はドーピングなどにより導体化されて各構造の電気的接続を実現することができる。すなわち、各サブ画素の各トランジスタの活性半導体層はp-シリコンで形成された全体パターンであり、且つ同一画素回路の各トランジスタはドーピング領域パターン(すなわちソース領域及びドレイン領域)及び活性層パターンを含み、異なるトランジスタの活性層の間はドーピング構造により隔てられる。
【0156】
例えば、活性半導体層3100はアモルファスシリコン、多結晶シリコン、酸化物半導体材料などで製造されてもよい。なお、上記ソース領域及びドレイン領域はn型不純物又はp型不純物がドーピングされた領域であってもよい。
【0157】
図13における各破線矩形枠は第1導電層3200と活性半導体層3100とが重複する各部分を示す。各トランジスタのチャネル領域(すなわち上記活性層パターン)として、各チャネル領域の両側の活性半導体層は各トランジスタの第1極及び第2極(すなわち上記ドーピング領域パターン)としてイオンドーピングなどのプロセスにより導体化される。トランジスタのソース、ドレインは構造的に対称であってもよいため、そのソース、ドレインは物理的な構造に区別がなくてもよい。本開示の実施例では、トランジスタを区別するために、制御極であるゲートを除き、一方の極が第1極、他方の極が第2極であることが直接説明され、従って、本開示の実施例における全部又は一部のトランジスタの第1極及び第2極は必要に応じて交換され得る。
【0158】
例えば、表示基板は、上記活性半導体層3100を後に形成される第1導電層3200(すなわちゲート金属層)から絶縁するための、活性半導体層のベース基板から離れる側に位置するゲート絶縁層を含む。
図14は該表示基板に含まれる第1導電層3200を示し、第1導電層3200はゲート絶縁層上に設置され、それにより活性半導体層3100から絶縁される。第1導電層3200はキャパシタCの第2極CC2、X方向に沿って延伸する複数の走査信号線043、複数のリセット制御信号線044、複数の発光制御信号線045、及び第2リセットトランジスタT1、閾値補償トランジスタT2、駆動トランジスタT3、データ書き込みトランジスタT4、第2発光制御トランジスタT5、第1発光制御トランジスタT6及び第1リセット制御トランジスタT7のゲートを含んでもよい。
【0159】
例えば、
図13及び
図14に示すように、データ書き込みトランジスタT3のゲートは走査信号線043と活性半導体層3100とが重複する部分であってもよく、第1発光制御トランジスタT6のゲートは発光制御信号線045と活性半導体層3100とが重複する第1部分であってもよく、第2発光制御トランジスタT5のゲートは発光制御信号線045と活性半導体層3100とが重複する第2部分であってもよい。第2リセットトランジスタT1のゲートはリセット制御信号線044と活性半導体層3100とが重複する第1部分であり、第1リセット制御トランジスタT7のゲートはリセット制御信号線044と活性半導体層3100とが重複する第2部分である。閾値補償トランジスタT2はデュアルゲート構造の薄膜トランジスタであってもよく、閾値補償トランジスタT2の第1ゲートは走査信号線043と活性半導体層3100とが重複する部分であってもよく、閾値補償トランジスタT2の第2ゲートは走査信号線043から突出する突出構造Pと活性半導体層3100とが重複する部分であってもよい。
図14に示すように、駆動トランジスタT1のゲートはキャパシタCの第2極CC2であってもよい。
【0160】
例えば、上記第1導電層3200に第1絶縁層が形成され、上記第1導電層3200を後に形成される第2導電層3300から絶縁することに用いられる。
【0161】
例えば、
図13~
図15に示すように、第2導電層3300はキャパシタCの第1極CC1、及びX方向に沿って延伸する複数のリセット電源信号線041を含む。キャパシタCの第1極CC1はキャパシタCの第2極CC2と少なくとも部分的に重なり合ってキャパシタCを形成する。
【0162】
例えば、
図15に示すように、表示基板は複数の被覆部Sをさらに含み、各閾値補償トランジスタT2は2つのゲート及び2つのゲートの間に位置する活性半導体層3100を含む。ベース基板に垂直な方向に沿って、被覆部Sは、2つのゲートの間の活性半導体層3100、データ線910(後述)及び電源信号線920(後述)といずれも重複する。
【0163】
例えば、上記第2導電層3300に第2絶縁層が形成され、上記第2導電層3300を後に形成されるソースドレイン金属層3400から絶縁することに用いられる。
【0164】
例えば、
図16に示すように、ソースドレイン金属層3400はY方向に沿って延伸するデータ線910及び電源信号線920を含む。データ線910はゲート絶縁層、第1絶縁層及び第2絶縁層を貫通するビアホールを介してデータ書き込みトランジスタT2の第2極に電気的に接続される。電源信号線920はゲート絶縁層、第1絶縁層及び第2絶縁層を貫通するビアホールを介して第2発光制御トランジスタT5の第1極に電気的に接続される。電源信号線920及びデータ線910はX方向に沿って交互に設置される。電源信号線920は第2絶縁層を貫通するビアホールを介してキャパシタCの第1極CC1に電気的に接続される。
【0165】
例えば、上記ソースドレイン金属層3400のベース基板から離れる側には、上記ソースドレイン金属層3400を保護するための不動態化層及び平坦化層が設置され得る。
【0166】
例えば、
図16に示すように、各画素回路は、データ線910と同層に設置された接続部052及び接続部053をさらに含み、接続部052は閾値補償トランジスタT2の第2極と駆動トランジスタT3のゲートを接続するように構成され、接続部053は第1リセット制御トランジスタT7の第1極とリセット電源信号線041を接続するように構成される。例えば、接続部052の一端はゲート絶縁層、第1絶縁層及び第2絶縁層を貫通するビアホールを介して閾値補償トランジスタT2の第2極に電気的に接続され、接続部052の他端は第1絶縁層及び第2絶縁層を貫通するビアホールを介して駆動トランジスタT3のゲート(すなわちキャパシタCの第2極CC2)に電気的に接続される。接続部053の一端は第2絶縁層を貫通するビアホールを介してリセット電源信号線041に電気的に接続され、第3接続部053の他端はゲート絶縁層、第1絶縁層及び第2絶縁層を貫通するビアホールを介して第1リセット制御トランジスタT7の第1極に電気的に接続される。
【0167】
例えば、
図16に示すように、各画素回路はデータ線910と同層に設置された接続部055をさらに含み、接続部055は発光素子の第2電極と第1リセット制御トランジスタT7の第2極を接続することに用いられる。
【0168】
例えば、
図2~3及び
図17に示すように、各サブ画素100の第2電極1200は本体電極1201を含み、少なくとも一部の第2電極1200の本体電極1201の形状はその発光領域101又はそれに対応する開口部210の形状と同じであってもよい。例えば、第1色サブ画素110の発光領域101の形状が矩形であると、その第2電極1210の本体電極の形状は矩形であってもよい。
【0169】
例えば、本体電極1201の幾何学的中心は、対応する発光領域101の幾何学的中心と略重なり合ってもよく、又は2つの幾何学的中心の間の距離は非常に小さい。
【0170】
例えば、画素定義層200の開口部210のベース基板10における正投影は、対応する発光素子1000の第2電極1200の本体電極1201のベース基板10における正投影内に位置する。
【0171】
例えば、第1角部1011を少なくとも部分的に有する開口部210内の対応するサブ画素100の本体電極1201は該開口部210と略同じ形状を有する。例えば、第3色サブ画素130の発光領域101を定義するように構成される第3開口部213は第1角部1011を含み、第3色サブ画素130の第2電極1230の本体電極1201も第1角部1011の形状に対応する角部2101を含む。本開示の実施例は、第1角部を有する開口部内の対応するサブ画素の本体電極を、該開口部と略同じ形状を有するように設置することにより、表示効果を確保するとともに、第2電極が位置する表示領域の透過率を向上させることに寄与し、さらに画面下指紋認識又は画面下カメラ技術の応用集積に寄与する。
【0172】
例えば、
図17に示すように、各第2電極1200は接続電極1202をさらに含む。例えば、接続電極1202は本体電極1201と一体構造であってもよく、例えば接続電極1202はビアホールを介して画素回路のトランジスタに接続するように構成される。
【0173】
図18は一部のサブ画素の発光領域(例えば第1色サブ画素110の発光領域、第2色サブ画素120の発光領域及び第3色サブ画素130の発光領域)と活性半導体層、第1導電層、第2導電層及びソースドレイン金属層との位置関係を示す。
【0174】
例えば、本開示の実施例は、第2色サブ画素の形状が矩形であることに限定されず、楕円形、オリーブ形(例えば中間幅が広く、両端幅が狭い形状)などの形状であってもよい。
【0175】
本開示の別の実施例は表示装置を提供し、上記表示基板を含む。
【0176】
本開示の実施例に係る表示装置では、第1角部に対応する画素定義層の開口部の間隔位置にスペーサを設置することにより、プロセス歩留まりを向上させるか又はスペーサの支持作用を向上させることに寄与する。
【0177】
例えば、本開示の実施例に係る表示装置は発光ダイオード表示装置であってもよい。
【0178】
例えば、表示装置は表示基板の表示側に位置する蓋板をさらに含んでもよい。
【0179】
例えば、該表示装置はテレビ、デジタルカメラ、携帯電話、時計、タブレットコンピュータ、ノートパソコン、ナビゲータなどの表示機能を有する任意の製品又は部材であってもよく、本実施例はこれらに限定されない。
【0180】
例えば、該表示装置は画面下カメラを有する表示機器であってもよく、該表示機器は機能部材を含み、例えばカメラモジュール(例えば、正面向きカメラモジュール)、3D構造光モジュール(例えば、3D構造光センサ)、飛行時間型3Dイメージングモジュール(例えば、飛行時間型センサ)、赤外線感知モジュール(例えば、赤外線感知センサ)などの少なくとも1つを含む。
【0181】
以下の点を説明する必要がある。
【0182】
(1)本開示の実施例の図面は、本開示の実施例に係る構造のみに関し、他の構造は通常の設計を参照すればよい。
【0183】
(2)矛盾がない場合に、本開示の同一実施例及び異なる実施例の特徴を互いに組み合わせることができる。
【0184】
以上は本開示の例示的な実施形態に過ぎず、本開示の保護範囲を制限するためのものではなく、本開示の保護範囲は添付の特許請求の範囲により決定される。
【国際調査報告】