(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-09
(54)【発明の名称】坑道掘削ロボット及び自動切削制御方法
(51)【国際特許分類】
E21B 6/00 20060101AFI20240702BHJP
【FI】
E21B6/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023526337
(86)(22)【出願日】2022-09-30
(85)【翻訳文提出日】2023-04-28
(86)【国際出願番号】 CN2022123152
(87)【国際公開番号】W WO2023221368
(87)【国際公開日】2023-11-23
(31)【優先権主張番号】202210554910.9
(32)【優先日】2022-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518431602
【氏名又は名称】中国砿業大学
【氏名又は名称原語表記】CHINA UNIVERSITY OF MINING AND TECHNOLOGY
【住所又は居所原語表記】No.1,Daxue Road,Tongshan,Xuzhou,Jiangsu,221116,China
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】江 紅祥
(72)【発明者】
【氏名】朱 真才
(72)【発明者】
【氏名】劉 送永
(72)【発明者】
【氏名】沈 剛
(72)【発明者】
【氏名】張 暁迪
(72)【発明者】
【氏名】趙 慧賀
(72)【発明者】
【氏名】李 洪盛
【テーマコード(参考)】
2D129
【Fターム(参考)】
2D129AA04
2D129AB05
2D129AB14
2D129BA03
2D129BA19
2D129CA04
2D129CB03
2D129CB12
2D129CB13
2D129DA21
2D129DB01
2D129FA01
2D129FA09
(57)【要約】
本発明は坑道掘削ロボット及び自動切削制御方法を開示し、ロボットは、ラック、移動プラットフォーム、支持及び安定機構、フライス加工機構、伸縮機構、斜送り調節機構、水平揺動機構、昇降機構及びコントローラを含み、前記フライス加工機構は、駆動ユニット、フライス加工軸、偏心回転スリーブ、高圧ジェットノズルユニット、張力及び圧力センサー、方向センサーを含み、偏心回転スリーブ内側孔の中心線が傾斜することにより、フライス加工機構はドリルフライス用回転ナイフを駆動して旋回振動させ、岩石破砕を行い、軸方向と半径方向の加振力が同時に発生し、石炭岩の非引張特性が十分に利用されて、岩石破砕の効率が高く、フライス加工カッターヘッドと岩体が不連続に接触するため、フライス加工カッターヘッドの接触経路が短く、摩耗が小さく、温度が低く、フライス加工カッターヘッドの過度の摩耗が回避され、伸縮機構、斜送り調節機構、昇降機構及び水平揺動機構を制御し、フライス加工機構は所定経路に基づいて石炭岩をフライスすることが実現され、岩体自動化高効率ミーリングを実現する高効率のフライス加工が実現される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
坑道掘削ロボットであって、
ラックと、
ラックの底部に設けられ、ラックの移動に用いられる移動プラットフォーム(11)と、
ラックに設けられ、岩体の頂部及び側部を支持することに用いられる支持及び安定機構(13)と、
石炭岩体のフライス加工に用いられるフライス加工機構と、
フライス加工機構とラックとの間に設けられ、フライス加工機構を伸縮させる伸縮機構と、
伸縮機構とラックとの間に設けられ、フライス加工機構を左右に揺動させる水平揺動機構と、
伸縮機構とフライス加工機構との間に設けられ、フライス加工機構に傾斜切削方向を変更させる斜送り調節機構と、
水平揺動機構とラックとの間に設けられ、フライス加工機構を上下に揺動させる昇降機構と、
ロボットの端末機構を制御操作するコントローラと、を含み、
坑道掘削ロボットにおいて、前記フライス加工機構は、
駆動端が偏心回転スリーブに駆動接続され、フライス加工機構のケーシング(1-9)に固定接続される駆動ユニットと、
フライス加工端(1-3-1)にフライス加工カッターヘッドが設けられ、中央部に位置制限部材が設けられ、回転体に作用する軸方向の力を相殺するためのフライス加工軸と、
フライス加工軸と駆動ユニットとの間に設けられる偏心回転スリーブであって、前記偏心回転スリーブの内部に内側孔が設けられ、前記内側孔がフライス加工軸に嵌合接続され、前記内側孔の軸線である中心線I(1-12-5)と偏心回転スリーブの軸線である中心線II(1-12-6)との間に夾角があり、フライス加工軸上のフライス加工カッターヘッドが旋回振動、フライス加工、岩石破砕を行うことを可能にする偏心回転スリーブと、
前記フライス加工端に設けられ、高圧ジェットを形成し、フライス加工カッターヘッドによる岩石破砕を支援する高圧ジェットノズルユニットと、
フライス加工機構のケーシング(1-9)に設けられて、コントローラに信号で接続され、フライス加工機構内の接続ファスナーの力負荷を検出するための張力及び圧力センサー(20)と、
フライス加工機構のケーシング(1-9)に設けられ、コントローラに信号で接続され、フライス加工カッターヘッドの移動方向を検出するための方向センサー(19)とを含むことを特徴とする坑道掘削ロボット。
【請求項2】
前記偏心回転スリーブ(1-12)は、
一端に内側孔が開けられ、他端が閉塞端であり、外壁がフライス加工機構のケーシング(1-9)に嵌合接続され、閉塞端(1-12-3)が駆動ユニットに嵌合接続されるスリーブ本体と、
スリーブ本体の中央部の外壁に設けられ、その軸線と偏心ブッシュの軸線との間に偏心距離がある偏心ディスクと、を含み、
前記内側孔に硬化処理された表面が設けられることを特徴とする請求項1に記載の坑道掘削ロボット。
【請求項3】
前記フライス加工軸は、順に、フライス加工端、球形部分及び接続部分に分けられ、前記フライス加工軸上のフライス加工端はフライス加工カッターヘッドに接続され、前記位置制限部材は前記フライス加工端の後端に接続された球形部分であり、前記球形部分のフライス加工軸支持シード(1-4)との接触面に高圧シールリング(1-19)が設けられ、前記接続部分は偏心回転スリーブの内側孔(1-12-1)と嵌合可能に取り付けられることを特徴とする請求項2に記載の坑道掘削ロボット。
【請求項4】
前記フライス加工軸には、
フライス加工軸支持シード(1-4)上の低圧水入口(1-4-1)に接続される冷却給水路(1-3-4)と、
偏心回転スリーブ(1-12)の内側孔(1-12-1)のフライス加工軸(1-3)の右側部分(1-3-3)との接触面に設けられる冷却分岐水路(1-3-5)と、
フライス加工軸の内部に設けられ、冷却分岐水路に連通して、フライス加工カッターヘッドに接続される冷却水排水路(1-3-6)とがさらに設けられることを特徴とする請求項3に記載の坑道掘削ロボット。
【請求項5】
高圧ジェットノズルユニットには、
高圧水開閉装置が直列に設けられ、フライス加工軸支持シード上の高圧水入口に接続される高圧水管(1-7)と、
高圧水管を制御し閉鎖するための高圧水開閉装置(1-8)と、
フライス加工軸支持シード(1-4)の高圧水入口(1-4-2)に連通する高圧ジェットノズルとが含まれることを特徴とする請求項3に記載の坑道掘削ロボット。
【請求項6】
前記駆動ユニットは電機モータ(1-14)であり、前記電機モータは、ねじII(1-13)を介してフライス加工機構のケーシング(1-9)に固定され、前記フライス加工カッターヘッドは、超硬合金(1-2-1)が嵌め込まれた蝶状回転ナイフ(1-1)であることを特徴とする請求項4に記載の坑道掘削ロボット。
【請求項7】
中心線I(1-12-5)と中心線II(1-12-6)との間の夾角は3°未満であることを特徴とする請求項1に記載の坑道掘削ロボット。
【請求項8】
前記フライス加工機構(1)は、調節支持部材内のヒンジ孔を介して斜送り調節機構に接続されることを特徴とする請求項1に記載の坑道掘削ロボット。
【請求項9】
伸縮機構は、四角形ハウジングと、四角形延出ビームと、伸縮シリンダー(14)とを含み、伸縮シリンダーのシリンダー胴体は四角形ハウジングに固定接続され、伸縮シリンダーのシリンダーロッドは四角形延出ビームに固定接続され、伸縮シリンダーには、伸縮シリンダーの変位を検出するための(15)変位センサーが設けられ、
昇降機構は、昇降シリンダーを含み、一端が水平揺動機構(6)の下側ヒンジ孔(6-3)に接続され、他端が四角形ハウジング(4)の中央ヒンジ孔(4-2)に接続され、昇降角度センサー(17)が接続部に設けられ、それによりフライス加工機構内のフライス加工カッターヘッドは坑道内に上下に移動でき、
斜送り調節機構は、一端がフライス加工機構(1)の後端の対称ヒンジ孔(1-18)に接続され、他端が四角形延出ビーム(3)の前端の対称ヒンジ孔(3-3)に接続され、且つ斜送り調節機構内には、フライス加工カッターヘッドを傾斜切削状態に調整するフライス加工機構角度センサー(16)が設けられることを特徴とする請求項8に記載の坑道掘削ロボット。
【請求項10】
請求項9に記載の坑道掘削ロボットの自動切削制御方法であって、
コントローラは、掘削ロボットのフライス加工機構が石炭岩体の掘削面に密接するように走行プラットフォームを制御し、支持及び安定機構が坑道の頂板、底板又は側面で支持し、滑り止め機構が開いて坑道の底板を支持するように制御するステップ1と、
駆動ユニットを起動し、駆動ユニットが偏心回転スリーブを回転駆動し、偏心回転スリーブの内側孔が回転して、フライス加工軸とフライス加工カッターヘッドとを駆動して一緒に旋回揺動させ、駆動ユニットが起動されるときに、低圧冷却水管を開け、冷却水がフライス加工軸の接続部分の外壁を流れることにより、フライス加工軸の接続部分の偏心回転スリーブの内側孔との接触面を冷却し、駆動ユニットが起動されるときに、高圧水管ジェットユニットを起動し、高圧ジェットが旋回振動のカッターヘッドを衝撃することにより振動ジェットを形成し、フライス加工カッターヘッドによる岩石破砕を支援するステップ2と、
コントローラは、斜送り調節機構を制御して円板状の回転ナイフを傾斜切削状態にし、昇降シリンダーを制御して円板状の回転ナイフを下向きに移動させ、伸縮シリンダーを制御して四角形延出ビームを四角形ハウジングから延出させ、円板状の回転ナイフに下向き、前向きの複合移動をさせて岩体に傾斜切削し、張力及び圧力センサーにより、フライス加工軸支持シード、フライス加工機構のケーシング間の接続ファスナーの力負荷を間接検出し、検出された負荷がデフォルト値に達すると、高圧水システムをオンにし、フライス加工機構のケーシングに取り付けられた方向センサーは円板状の回転ナイフの移動方向を検出して取得し、高圧水開閉装置は、検出された円板状の回転ナイフの移動方向に応じて、フライス加工軸支持シードに取り付けられた対応する高圧ジェットノズルを開き、円板状の回転ナイフの移動方向に振動ジェットを形成して岩石破砕を支援し、変位センサーは、伸縮シリンダーに取り付けられてその変位を検出し、伸縮シリンダーを制御して円板状の回転ナイフを所定のフライス加工厚さにし、斜送り調節機構を制御して円板状の回転ナイフと岩体掘削面を略密接させてフライス加工状態にするステップ3と、
四角形ハウジングの末端のヒンジ部に取り付けられた昇降角度センサー、水平揺動機構の外周部の回転角度センサーの信号に基づき、コントローラは、円板状の回転ナイフの岩体掘削面での位置を計算し、昇降シリンダー、水平揺動機構を制御して、フライス加工機構に取り付けられた円板状の回転ナイフが予め設定されたフライス加工経路に沿って石炭岩体をフライス加工するようにし、所定の厚さの石炭岩体の掘削面のフライス加工を完了する度に、フライス加工機構はステップ1の初期位置に戻るステップ4と、
伸縮シリンダーが最大ストロークに達するまで、ステップ3、ステップ4を連続して繰り返し、支持及び安定機構と滑り止め機構とを引っ込め、掘削ロボットが一度固定された後の石炭岩のフライス加工を完了するステップ5と、
ステップ1~ステップ5を繰り返して実行し、石炭岩体の掘削面の自動化切削を実現するステップ6とを含むことを特徴とする坑道掘削ロボットの自動切削制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、Protodyakonovによる硬度係数の高い石炭岩坑道の掘削分野に関し、具体的には、坑道掘削ロボット及び自動切削制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エネルギー産業は国民経済の基幹産業であり、技術集約型産業でもある。「安全、高効率、低炭素」は現代のエネルギー技術の特徴を集中的に具現化しており、将来のエネルギー技術の高みをつかむ主な方向である。無限の科学技術で限られたエネルギーと資源による制約を解決し、エネルギー資源の安全で高効率の開発の改善に焦点を当て、エネルギーの生産と利用方法の変革を促進し、エネルギーの探査と採掘の技術を4つの重要な発展分野の1つとして計画しようとすると、100MPaの岩石圧縮強度に適用できる掘削機、高効率の地下動力及び岩石破砕システム等、複雑な地質条件での資源の安全、高効率、経済的且つ環境に優しい採掘技術及び装置を研究して開発する必要がある。様々な岩石掘削機械は、鉱山採掘、トンネル掘削、石油・天然ガス井の掘削等の実際の工学で広く用いられているため、硬岩破砕技術に、より高い要件及び新しい課題が提唱されている。機械的な岩石破砕は、破砕塊のサイズが大きく、作業効率が高い等の利点を有し、鉱山採掘、建設工学及び資源探査等の分野に広く用いられている。しかしながら、従来の装置は、硬い岩体の掘削施工において、刃物の摩耗が大きくなり、信頼性及び作業効率が低くなり、硬岩の高効率の破砕を如何に実現するかは早急に解決すべき課題及び難題となっており、硬岩の高効率の破砕を実現するための新しい岩石破砕方法を研究する必要があり、これは、鉱山の高効率の採掘、トンネルの高効率の掘削、さらに我が国のエネルギー資源の高効率の開発の実現にとって、非常に重要である。
【0003】
従来、機械的な駆動パワーを増加させることにより硬岩の機械的破砕を実現しているが、機械のピックの岩石破砕能力を変化させず、パワーのみを増加させると、岩石破砕機構の摩耗が大きくなり、切り場の粉塵量が増加し、機械的な岩石破砕効率を効果的に高めにくく、且つ安全上の危険性が大きくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来技術における欠陥を解消するために、坑道掘削ロボット及び自動切削制御方法を提供し、偏心回転スリーブ内側孔の中心線が傾斜することにより、フライス加工機構はドリルフライス用回転ナイフを駆動して旋回振動させ、岩石破砕を行い、且つコントローラによりロボットを制御し、フライス加工機構により駆動された円板状の回転ナイフの自動化切削を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を実現するために、本発明が用いる技術的手段は以下のとおりである。
坑道掘削ロボットであって、
ラックと、ラックの底部に設けられ、ラックの移動に用いられる移動プラットフォームと、ラックに設けられ、岩体の頂部及び側部を支持することに用いられる支持及び安定機構と、石炭岩体のフライス加工に用いられるフライス加工機構と、フライス加工機構とラックとの間に設けられ、フライス加工機構を伸縮させる伸縮機構と、伸縮機構とラックとの間に設けられ、フライス加工機構を左右に揺動させる水平揺動機構と、伸縮機構とフライス加工機構との間に設けられ、フライス加工機構に傾斜切削方向を変更させる斜送り調節機構と、水平揺動機構とラックとの間に設けられ、フライス加工機構を上下に揺動させる昇降機構と、ロボットの端末機構を制御操作するコントローラと、を含み、前記フライス加工機構は、駆動端が偏心回転スリーブに駆動接続され、フライス加工機構のケーシングに固定接続される駆動ユニットと、フライス加工端にフライス加工カッターヘッドが設けられ、中央部に位置制限部材が設けられ、回転体に作用する軸方向の力を相殺するためのフライス加工軸と、フライス加工軸と駆動ユニットとの間に設けられる偏心回転スリーブであって、前記偏心回転スリーブの内部に内側孔が設けられ、前記内側孔がフライス加工軸に嵌合接続され、前記内側孔の軸線である中心線Iと偏心回転スリーブの軸線である中心線IIとの間に夾角があり、フライス加工軸上のフライス加工カッターヘッドが旋回振動、フライス加工、岩石破砕を行うことを可能にする偏心回転スリーブと、前記フライス加工端に設けられ、高圧ジェットを形成し、フライス加工カッターヘッドによる岩石破砕を支援する高圧ジェットノズルユニットと、フライス加工機構のケーシングに設けられて、コントローラに信号で接続され、フライス加工機構内の接続ファスナーの力負荷を検出するための張力及び圧力センサーと、フライス加工機構のケーシングに設けられ、コントローラに信号で接続され、フライス加工カッターヘッドの移動方向を検出するための方向センサーとを含む。
【0006】
本発明の好ましい実施形態として、前記偏心回転スリーブは、一端に内側孔が開けられ、他端が閉塞端であり、外壁がフライス加工機構のケーシングに嵌合接続され、閉塞端が駆動ユニットに嵌合接続されるスリーブ本体と、スリーブ本体の中央部の外壁に設けられ、その軸線と偏心ブッシュの軸線との間に偏心距離がある偏心ディスクとを含み、前記内側孔に硬化処理された表面が設けられる。
【0007】
本発明の好ましい実施形態として、前記フライス加工軸は、順に、フライス加工端、球形部分及び接続部分に分けられ、前記フライス加工軸上のフライス加工端はフライス加工カッターヘッドに接続され、前記位置制限部材は前記フライス加工端の後端に接続された球形部分であり、前記球形部分のフライス加工軸支持シードとの接触面に高圧シールリングが設けられ、前記接続部分は偏心回転スリーブの内側孔と嵌合可能に取り付けられる。
【0008】
本発明の好ましい実施形態として、前記フライス加工軸には、フライス加工軸支持シード上の低圧水入口に接続される冷却給水路と、偏心回転スリーブの内側孔のフライス加工軸の右側部分との接触面に設けられる冷却分岐水路と、フライス加工軸の内部に設けられ、冷却分岐水路に連通して、フライス加工カッターヘッドに接続される冷却水排水路とがさらに設けられる。
【0009】
本発明の好ましい実施形態として、高圧ジェットノズルユニットには、高圧水開閉装置が直列に設けられ、フライス加工軸支持シード上の高圧水入口に接続される高圧水管と、高圧水管を制御し閉鎖するための高圧水開閉装置と、フライス加工軸支持シードの高圧水入口に連通する高圧ジェットノズルとが含まれる。
【0010】
本発明の好ましい実施形態として、前記駆動ユニットは電機モータであり、前記電機モータは、ねじIIを介してフライス加工機構のケーシングに固定され、前記フライス加工カッターヘッドは、超硬合金が嵌め込まれた蝶状回転ナイフである。
【0011】
本発明の好ましい実施形態として、中心線Iと中心線IIとの間の夾角は3°未満である。
【0012】
本発明の好ましい実施形態として、前記フライス加工機構は、調節支持部材内のヒンジ孔を介して斜送り調節機構に接続される。
【0013】
本発明の好ましい実施形態として、伸縮機構は、四角形ハウジングと、四角形延出ビームと、伸縮シリンダーとを含み、伸縮シリンダーのシリンダー胴体は四角形ハウジングに固定接続され、伸縮シリンダーのシリンダーロッドは四角形延出ビームに固定接続され、伸縮シリンダーには、伸縮シリンダーの変位を検出するための変位センサーが設けられ、昇降機構は、昇降シリンダーを含み、一端が水平揺動機構の下側ヒンジ孔に接続され、他端が四角形ハウジングの中央ヒンジ孔に接続され、昇降角度センサーが接続部に設けられ、それによりフライス加工機構内のフライス加工カッターヘッドは坑道内に上下に移動でき、斜送り調節機構は、一端がフライス加工機構の後端の対称ヒンジ孔に接続され、他端が四角形延出ビームの前端の対称ヒンジ孔に接続され、且つ斜送り調節機構内には、フライス加工カッターヘッドを傾斜切削状態に調整するフライス加工機構角度センサーが設けられる。
【0014】
坑道掘削ロボットの自動切削制御方法であって、
コントローラは、掘削ロボットのフライス加工機構が石炭岩体の掘削面に密接するように走行プラットフォームを制御し、支持及び安定機構が坑道の頂板、底板又は側面で支持し、滑り止め機構が開いて坑道の底板を支持するように制御するステップ1と、
駆動ユニットを起動し、駆動ユニットが偏心回転スリーブを回転駆動し、偏心回転スリーブの内側孔が回転して、フライス加工軸とフライス加工カッターヘッドとを駆動して一緒に旋回揺動させ、駆動ユニットが起動されるときに、低圧冷却水管を開け、冷却水がフライス加工軸の接続部分の外壁を流れることにより、フライス加工軸の接続部分の偏心回転スリーブの内側孔との接触面を冷却し、駆動ユニットが起動されるときに、高圧水管ジェットユニットを起動し、高圧ジェットが旋回振動のカッターヘッドを衝撃することにより振動ジェットを形成し、フライス加工カッターヘッドによる岩石破砕を支援するステップ2と、
コントローラは、斜送り調節機構を制御して円板状の回転ナイフを傾斜切削状態にし、昇降シリンダーを制御して円板状の回転ナイフを下向きに移動させ、伸縮シリンダーを制御して四角形延出ビームを四角形ハウジングから延出させ、円板状の回転ナイフに下向き、前向きの複合移動をさせて岩体に傾斜切削し、張力及び圧力センサーにより、フライス加工軸支持シード、フライス加工機構のケーシング間の接続ファスナーの力負荷を間接検出し、検出された負荷がデフォルト値に達すると、高圧水システムをオンにし、フライス加工機構のケーシングに取り付けられた方向センサーは円板状の回転ナイフの移動方向を検出して取得し、高圧水開閉装置は、検出された円板状の回転ナイフの移動方向に応じて、フライス加工軸支持シードに取り付けられた対応する高圧ジェットノズルを開き、円板状の回転ナイフの移動方向に振動ジェットを形成して岩石破砕を支援し、変位センサーは、伸縮シリンダーに取り付けられてその変位を検出し、伸縮シリンダーを制御して円板状の回転ナイフを所定のフライス加工厚さにし、斜送り調節機構を制御して円板状の回転ナイフと岩体掘削面を略密接させてフライス加工状態にするステップ3と、
四角形ハウジングの末端のヒンジ部に取り付けられた昇降角度センサー、水平揺動機構の外周部の回転角度センサーの信号に基づき、コントローラは、円板状の回転ナイフの岩体掘削面での位置を計算し、昇降シリンダー、水平揺動機構を制御して、フライス加工機構に取り付けられた円板状の回転ナイフが予め設定されたフライス加工経路に沿って石炭岩体をフライス加工するようにし、所定の厚さの石炭岩体の掘削面のフライス加工を完了する度に、フライス加工機構はステップ1の初期位置に戻るステップ4と、
伸縮シリンダーが最大ストロークに達するまで、ステップ3、ステップ4を連続して繰り返し、支持及び安定機構と滑り止め機構とを引っ込め、掘削ロボットが一度固定された後の石炭岩のフライス加工を完了するステップ5と、
ステップ1~ステップ5を繰り返して実行し、石炭岩体の掘削面の自動化切削を実現するステップ6とを含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明は従来技術に比べて、以下の有益な効果を有する。
【0016】
1.内部に設置された偏心回転スリーブの内側孔の中心線が傾斜するため、フライス加工機構がフライス加工カッターヘッドを駆動して旋回振動させ、フライス加工カッターヘッドと岩体が不連続に接触するため、フライス加工カッターヘッドの接触経路が短く、摩耗が小さく、温度が低く、フライス加工カッターヘッドの過度の摩耗が回避され、岩体の高効率のフライス加工が実現される。フライス加工カッターヘッドを駆動し旋回振動で岩石破砕を行うことにより、抵抗が小さくなり、軸方向と半径方向の加振力が同時に発生し、石炭岩の非引張特性が十分に利用されて、岩石破砕の効率が高い。
【0017】
2.フライス加工カッターヘッドは岩石をフライス加工して動作するときに、高圧ジェットが旋回振動のカッターヘッドを衝撃することにより振動ジェットを形成し、フライス加工カッターヘッドによる岩石破砕を支援し、フライス加工の難しさを軽減することができ、振動ジェットは岩石に予めスリットを切削し、旋回振動のフライス加工カッターヘッドが岩石をフライス加工し破砕することに有利であり、岩石の圧縮非引張特性が十分に利用され、岩石破砕の難しさが大幅に軽減され、硬い岩体の破砕効率が向上する。
【0018】
3.フライス加工軸内に冷却水通路を設計することにより、フライス加工軸と偏心回転スリーブの内側孔が旋回振動を行うときに、相互の摩擦による熱量が冷却水によって冷却され、それにより過熱によるフライス加工軸と偏心回転スリーブの過度の損耗を低減させ、且つフライス加工軸とフライス加工軸支持シードに高圧シールリングを設けることにより、冷却水の漏れが防止される。
【0019】
4.コントローラは、変位センサー、フライス加工機構角度センサー、昇降角度センサー、回転角度センサー、方向センサー、張力及び圧力センサー、調節斜送り調節機構、四角形延出ビーム、昇降シリンダー、水平揺動機構に基づき、フライス加工機構により駆動される円板状の回転ナイフの自動化切削を実現することができ、作業効率が高く、切削成形の品質が高い。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図2】本発明におけるフライス加工機構の断面図である。
【
図3】本発明におけるフライス加工軸の断面図である。
【
図4】本発明における偏心回転スリーブの断面図である。
【
図5】本発明における四角形延出ビームの断面図である。
【
図6】本発明における円板状の回転ナイフの傾斜切削方式及びフライス加工経路の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、図面及び具体的な実施例を参照し、本発明をさらに説明する。なお、これらの実施例は単に本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではないと理解すべきであり、本発明を読んだ後、当業者によりなされる本発明の様々な等価的な修正は、いずれも本願の特許請求の範囲に限定される範囲に属する。
【0022】
図1~
図6に示すように、本実施例は坑道掘削ロボットであり、フライス加工機構は、自動的な切削のための斜送り及び石炭岩体のフライス加工を完了することに用いられ、内部に設置された偏心回転スリーブの内側孔の中心線が傾斜するため、フライス加工機構がフライス加工カッターヘッドを駆動して旋回振動させ、フライス加工カッターヘッドと岩体が不連続に接触するため、フライス加工カッターヘッドの接触経路が短く、摩耗が小さく、温度が低く、フライス加工カッターヘッドの過度の摩耗が回避され、岩体の高効率のフライス加工が実現される。フライス加工カッターヘッドを駆動し旋回振動で岩石破砕を行うことにより、抵抗が小さくなり、軸方向と半径方向の加振力が同時に発生し、石炭岩の非引張特性が十分に利用されて、岩石破砕の効率が高い。動作するときに、高圧ジェットが旋回振動のカッターヘッドを衝撃することにより振動ジェットを形成し、フライス加工カッターヘッドによる岩石破砕を支援し、フライス加工の難しさを軽減することができ、ジェットは岩石に予めスリットを切削し、旋回振動のフライス加工カッターヘッドが岩石を破砕することに有利であり、岩石破砕の難しさが大幅に軽減され、硬い岩体の破砕効率が向上する。
【0023】
坑道掘削ロボットは、コントローラ23、コントローラ23に信号で接続されたフライス加工機構1、斜送り調節機構2、四角形延出ビーム3、四角形ハウジング4、昇降シリンダー5、水平揺動機構6、油圧動力源7、電気システム8、岩滓輸送機構9、滑り止め機構10、走行プラットフォーム11、岩滓収集機構12、支持及び安定機構13、伸縮シリンダー14、変位センサー15、フライス加工機構角度センサー16、昇降角度センサー17、回転角度センサー18、方向センサー19、張力及び圧力センサー20、高圧水システム21、及び高圧ジェットノズル22を含み、油圧動力源7、電気システム8、岩滓輸送機構9、滑り止め機構10、岩滓収集機構12、支持及び安定機構13、及び高圧水システム21等はいずれも移動プラットフォーム10に取り付けられて、坑道掘削ロボット全体のラックを形成する。
【0024】
図2に示すように、フライス加工機構は、駆動ユニット、フライス加工軸1-3、偏心回転スリーブ1-12、支持軸受け1-10、調節支持部材1-16、及び高圧ジェットノズルユニットを含み、駆動ユニットは、駆動端が偏心回転スリーブに駆動接続され、駆動ユニットは電機モータ1-14であり、前記電機モータはねじII1-13を介してフライス加工機構のケーシング1-9に固定される。
【0025】
図3に示すように、フライス加工軸1-3は、フライス加工軸1-3のフライス加工カッターヘッドに接続される一端であるフライス加工端1-3-1と、ボルトI1-5を介してフライス加工機構のケーシング1-9に接続されるフライス加工軸支持シード1-4と、フライス加工軸内の位置制限部材であり、フライス加工軸支持シード1-4の間に設けられ、フライス加工軸支持シード1-4との接触面には、冷却水の漏れを防止する高圧シールリング1-19が設けられる球形部分1-3-2と、偏心回転スリーブの内側孔1-12-1と嵌合可能に取り付けられる一端である接続部分1-3-3とを含む。フライス加工軸には、フライス加工軸支持シード1-4上の低圧水入口1-4-1に接続される冷却給水路1-3-4と、偏心回転スリーブ1-12の内側孔1-12-1のフライス加工軸1-3の右側部分1-3-3との接触面に設けられる冷却分岐水路1-3-5と、フライス加工軸の内部に設けられ、冷却分岐水路に連通して、フライス加工カッターヘッドに接続される冷却水排水路1-3-6とがさらに設けられ、前記フライス加工軸1-3の左端面1-3-1には、超硬合金1-2-1が嵌め込まれた円板状の回転ナイフ1-1がねじI1-2を介して固定される。
【0026】
図4に示すように、偏心回転スリーブ1-12は、一端に内側孔1-12-1が開けられ、他端が閉塞端であり、外壁がフライス加工機構のケーシング1-9に嵌合接続され、閉塞端1-12-3が電機モータに嵌合接続されるスリーブ本体と、スリーブ本体の中央部の外壁に設けられ、その軸線と偏心ブッシュの軸線との間に偏心距離がある偏心ディスクとを含み、内側孔に硬化処理された表面が設けられ、内側孔1-12-1の中心線I1-12-5と外面1-12-2の中心線II1-12-6との間に一般的に3°未満の夾角がある。偏心回転スリーブ1-12の右端1-12-3は電機モータ1-14にキーを介して接続される。
【0027】
支持軸受け1-10は、内輪及び外輪がそれぞれ偏心回転スリーブ1-12の外面1-12-2及びフライス加工機構のケーシング1-9の内側孔に嵌合接続される。
【0028】
調節支持部材1-16は、後端のメインヒンジ孔1-17が設けられ、後端の対称ヒンジ孔1-18は、ねじIII1-15を介してフライス加工機構のケーシング1-9に接続される。
【0029】
高圧ジェットノズルユニットは、高圧水システム21に接続され、高圧水開閉装置1-8が直列に設けられ、フライス加工軸支持シード1-4上の高圧水入口1-4-2に接続される高圧水管1-7と、高圧水管を制御し閉鎖するための高圧水開閉装置1-8と、フライス加工軸支持シード1-4の高圧水入口1-4-2に連通し、高圧水ジェットが旋回振動のナイフを衝撃することにより振動ジェットを形成する高圧ジェットノズルとを含む。
【0030】
移動プラットフォーム11は、ラックの底部に設けられ、ラックの移動に用いられ、支持及び安定機構13は、ラックに設けられ、岩体の頂部及び側部を支持することに用いられる。
【0031】
張力及び圧力センサー20は、フライス加工軸支持シード1-4とフライス加工機構のケーシング1-9との間に取り付けられ、方向センサー19は、フライス加工機構のケーシング1-9の表面に取り付けられる。
【0032】
伸縮機構は、四角形ハウジング4と、四角形延出ビーム3と、伸縮シリンダー14とを含み、伸縮シリンダー14はそれぞれ四角形ハウジング4の末端の支持シード4-3、四角形延出ビーム3の中央支持シード3-1に接続され、伸縮シリンダー14のシリンダー胴体は四角形ハウジング4に固定接続され、伸縮シリンダー14のシリンダーロッドは四角形延出ビーム3に固定接続され、変位センサー15により検出された伸縮シリンダー14の変位の制御により、コントローラは四角形延出ビームを四角形ハウジングに対して移動制御する。
図5に示すように、四角形延出ビームの中央支持シード3-1は伸縮シリンダー14のピストンロッドに接続され、前端のメインヒンジ孔3-2はフライス加工機構1の後端のメインヒンジ孔1-17にヒンジ接続され、前端の対称ヒンジ孔3-3はフライス加工機構1の後端の対称ヒンジ孔1-18に斜送り調節機構2を介して接続され、四角形延出ビーム3の4つの表面3-4は硬化処理される。
【0033】
水平揺動機構6は、上側ヒンジ孔6-2を介してラックと四角形ハウジングとの間に設けられ、回転端6-1は移動プラットフォーム10の前側に垂直で回転可能に取り付けられ、且つラックと水平揺動機構との間に回転角度センサー18が設けられ、四角形ハウジング4を左右に揺動させる。
【0034】
昇降機構は、昇降シリンダーを含み、水平揺動機構6の下側ヒンジ孔6-3及び四角形ハウジング4の中央ヒンジ孔4-2にそれぞれ接続され、昇降角度センサー17は四角形ハウジング4の右側ヒンジ孔4-1と水平揺動機構6の上側ヒンジ孔6-2とのヒンジ部に設けられ、それによりフライス加工機構内のフライス加工カッターヘッドは坑道内に上下に移動できる。
【0035】
斜送り調節機構は、両端がそれぞれフライス加工機構1の後端の対称ヒンジ孔1-18、四角形延出ビーム3の前端の対称ヒンジ孔3-3に接続され、且つフライス加工機構1の後端のメインヒンジ孔1-17及び四角形延出ビーム3の前端のメインヒンジ孔3-2にヒンジ接続され、フライス加工機構角度センサー16が設けられ、前記斜送り調節機構は、フライス加工カッターヘッドを傾斜切削状態に調整することに用いられる。
【0036】
コントローラは、変位センサー15、フライス加工機構角度センサー16、昇降角度センサー17、回転角度センサー18、張力及び圧力センサー20、方向センサー19、制御斜送り調節機構2、昇降シリンダー14、水平揺動機構6、伸縮シリンダー5、振動ジェットノズル22開閉装置等に基づき、指向性の水ジェットに支援されたフライス加工機構1による自動的な切削のための斜送り及び石炭岩体のフライス加工を実現する。
【0037】
坑道掘削ロボットの自動切削制御方法であって、前記坑道掘削ロボットに基づいて、
コントローラは、掘削ロボットのフライス加工機構1が石炭岩体の掘削面24に密接するように走行プラットフォーム11を制御し、支持及び安定機構13が坑道の頂板、底板又は側面で支持し、滑り止め機構10が開いて坑道の底板を支持するように制御するステップ1と、
駆動ユニットを起動し、駆動ユニットが偏心回転スリーブを回転駆動し、偏心回転スリーブの内側孔が回転して、フライス加工軸とフライス加工カッターヘッドとを駆動して一緒に旋回揺動させ、駆動ユニットが起動されるときに、低圧冷却水管を開け、冷却水がフライス加工軸の接続部分の外壁を流れることにより、フライス加工軸の接続部分の偏心回転スリーブの内側孔との接触面を冷却し、駆動ユニットが起動されるときに、高圧水管ジェットユニットを起動し、高圧ジェットが旋回振動のカッターヘッドを衝撃することにより振動ジェットを形成し、フライス加工カッターヘッドによる岩石破砕を支援するステップ2と、
コントローラは、斜送り調節機構2を制御して円板状の回転ナイフ1-1を傾斜切削状態25にし、昇降シリンダー5を制御して円板状の回転ナイフ1-1を下向きに移動させ、伸縮シリンダー14を制御して四角形延出ビーム3を四角形ハウジング4から延出させ、円板状の回転ナイフ1-1に下向き、前向きの複合移動をさせて岩体に傾斜切削し、張力及び圧力センサー20に取り付けられて、フライス加工軸支持シード1-4、フライス加工機構のケーシング1-9の間の接続ファスナーの力負荷を間接検出し、検出された負荷がデフォルト値に達すると、移動プラットフォーム10に取り付けられた高圧水システム21をオンにし、フライス加工機構のケーシング1-9に取り付けられた方向センサー19は円板状の回転ナイフ1-1の移動方向を検出して取得し、高圧水開閉装置1-8は、検出された円板状の回転ナイフ1-1の移動方向に応じて、フライス加工軸支持シード1-4に取り付けられた対応する高圧ジェットノズル22を開き、円板状の回転ナイフ1-1の移動方向に振動ジェットを形成して岩石破砕を支援し、変位センサー15は、伸縮シリンダー14に取り付けられてその変位を検出し、伸縮シリンダー14を制御して円板状の回転ナイフ1-1を所定のフライス加工厚さにし、斜送り調節機構2を制御して円板状の回転ナイフ1-1と岩体掘削面24を略密接させてフライス加工状態26にするステップ3と、
四角形ハウジング4の末端のヒンジ部に取り付けられた昇降角度センサー17、水平揺動機構6の外周部の回転角度センサー18の信号に基づき、コントローラ23は、円板状の回転ナイフ1-1の岩体掘削面24での位置を計算し、昇降シリンダー5、水平揺動機構6を制御して、フライス加工機構1に取り付けられた円板状の回転ナイフ1-1が予め設定されたフライス加工経路27に沿って石炭岩体をフライス加工するようにし、所定の厚さの石炭岩体の掘削面24のフライス加工を完了する度に、フライス加工機構1はステップ1の初期位置に戻るステップ4と、
伸縮シリンダー14が最大ストロークに達するまで、ステップ3、ステップ4を連続して繰り返し、支持及び安定機構13と滑り止め機構10とを引っ込め、掘削ロボットが一度固定された後の石炭岩のフライス加工を完了するステップ5と、
ステップ1~ステップ5を繰り返して実行し、石炭岩体の掘削面24の自動化切削を実現するステップ6とを含む。
【0038】
以上は本発明の好適な実施形態に過ぎず、指摘すべきことは、当業者であれば、本発明の原理から逸脱することなく、さらにいくつかの改良及び修飾を行うことができ、これらの改良及び修飾も本発明の保護範囲と見なされるべきであることである。
【符号の説明】
【0039】
1 フライス加工機構
2 斜送り調節機構
3 四角形延出ビーム
4 四角形ハウジング
5 昇降シリンダー
6 水平揺動機構
7 油圧動力源
8 電気システム
9 岩滓輸送機構
10 滑り止め機構
11 走行プラットフォーム
12 岩滓収集機構
13 支持及び安定機構
14 伸縮シリンダー
15 変位センサー
16 フライス加工機構角度センサー
17 昇降角度センサー
18 回転角度センサー
19 方向センサー
20 張力及び圧力センサー
21 高圧水システム
22 高圧ジェットノズル
23 コントローラ
24 石炭岩体の掘削面
25 傾斜切削状態
26 フライス加工状態
27 フライス加工経路
1-1 円板状の回転ナイフ
1-2 ねじI
1-3 フライス加工軸
1-4 フライス加工軸支持シード
1-5 ボルトI
1-6 低圧冷却水管
1-7 高圧水管
1-8 高圧水開閉装置
1-9 フライス加工機構のケーシング
1-10 支持軸受け
1-12 偏心回転スリーブ
1-13 ねじII
1-14 電機モータ
1-15 ねじIII
1-16 調節支持部材
1-17 後端のメインヒンジ孔
1-18 後端の対称ヒンジ孔
1-19 高圧シールリング
1-2-1 嵌め込まれた超硬合金
1-3-1 フライス加工端
1-3-2 球形部分
1-3-3 接続部分
1-3-4 冷却給水路
1-3-5 冷却分岐水路
1-3-6 冷却水排水路
1-4-1 低圧水入口
1-4-2 高圧水入口
1-12-1 内側孔
1-12-2 スリーブ本体の外壁
1-12-3 スリーブ本体の閉塞端
1-12-4 偏心ディスク
1-12-5 中心線II
1-12-6 中心線I
3-1 中央支持シード
3-2 前端のメインヒンジ孔
3-3 前端の対称ヒンジ孔
3-4 4つの表面
4-1 右側ヒンジ孔
4-2 中央ヒンジ孔
4-3 末端の支持シード
6-1 回転端
6-2 上側ヒンジ孔
6-3 下側ヒンジ孔
【国際調査報告】