(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-09
(54)【発明の名称】電子制御される抵抗器のためのコントローラ
(51)【国際特許分類】
H03H 11/24 20060101AFI20240702BHJP
【FI】
H03H11/24 B
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023571567
(86)(22)【出願日】2021-05-17
(85)【翻訳文提出日】2024-01-17
(86)【国際出願番号】 RU2021000199
(87)【国際公開番号】W WO2022245233
(87)【国際公開日】2022-11-24
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517058657
【氏名又は名称】クローズド-アップ ジョイント-ストック カンパニー ドライブ
【氏名又は名称原語表記】CLOSED-UP JOINT-STOCK COMPANY DRIVE
【住所又は居所原語表記】Academic Lavrentyev av., 2/2 Novosibirsk, 630090 Russia
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100173565
【氏名又は名称】末松 亮太
(72)【発明者】
【氏名】ロマノフ,ユーリー・イゴレヴィチ
(72)【発明者】
【氏名】コゼブニコフ,セルゲイ・ミハイロヴィチ
【テーマコード(参考)】
5J098
【Fターム(参考)】
5J098AA03
5J098AA12
5J098AB02
5J098AB12
5J098AC06
5J098AC09
5J098AC17
5J098AD06
5J098AD14
5J098EA01
(57)【要約】
電子制御される抵抗器のためのコントローラは、出力電流を出力する制御可能電流発生器と、出力電流に比例する入力電圧を受け取り、増幅された入力電圧を加算器の第1入力へ出力する増幅器と、電子制御される抵抗器の高電位端子と低電位端子との間に接続される電圧デバイダと、外部の検出抵抗器の出力を受け取り、バッファされた電圧を、出力電流を制御するように制御可能電流発生器へ、および加算器の第2入力へ出力するバッファ段とを含み、加算器は、加算した電圧を出力し、演算増幅器は、分割された電圧と加算された電圧とを受け取り、外部のアクティブ・エレメントへ制御電圧を出力し、アクティブ・エレメントと検出抵抗器とは、電子制御される抵抗器の高電位端子と低電位端子との間に直列に接続される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子制御される抵抗器のためのコントローラであって、
電流発生器、加算器、および第1演算増幅器を含み、
前記コントローラの第1端子は、前記電流発生器の出力および前記加算器の第1入力へ接続され、かつ外部の可変制御抵抗器へ接続するように設計され、
前記コントローラの第2端子は、前記加算器の第2入力へ接続され、かつ前記外部の検出抵抗器と外部のアクティブ・エレメントとの共通ノードからフィードバック信号を受け取るように設計され、
前記コントローラの第3端子は、前記第1演算増幅器の出力へ接続され、かつ外部のアクティブ・エレメントのコントロール電極へ接続するように設計され、
前記加算器の出力は前記第1演算増幅器の入力の1つへ接続される、
コントローラ。
【請求項2】
請求項1のコントローラであって、前記コントローラの前記第1端子と前記加算器の前記第1入力との間に接続される増幅器を更に含むコントローラ。
【請求項3】
請求項1のコントローラであって、前記コントローラの前記第2端子と前記加算器の前記第2入力との間に接続されるバッファ段を更に含むコントローラ。
【請求項4】
請求項1のコントローラであって、前記電子制御される抵抗器の高電位端子と前記電子制御される抵抗器の低電位端子との間に接続される電圧デバイダを更に含み、前記電圧デバイダの中間点は前記第1演算増幅器の他方の入力へ接続される、コントローラ。
【請求項5】
請求項1のコントローラであって、前記コントローラを前記外部の電圧デバイダの中間点へ接続するための端子を更に含み、前記電圧デバイダは、前記電子制御される抵抗器の高電位端子と前記電子制御される抵抗器の低電位端子との間に接続され、前記端子は前記第1演算増幅器の他方の入力へ接続される、コントローラ。
【請求項6】
請求項4または5のコントローラであって、前記電圧デバイダは、直列に接続された抵抗器により形成される、コントローラ。
【請求項7】
請求項4または5のコントローラであって、前記コントローラは集積回路である、コントローラ。
【請求項8】
請求項1のコントローラであって、前記電流発生器へ電力を供給するための定電圧源を更に含むコントローラ。
【請求項9】
請求項1のコントローラであって、前記電流発生器は制御可能電流発生器であり、前記制御可能電流発生器のコントロール入力は、前記加算器の前記第2入力へ接続される、コントローラ。
【請求項10】
請求項9のコントローラであって、前記制御可能電流発生器は、第2演算増幅器と、第3演算増幅器と、第1トランジスタと、第2トランジスタと、第1抵抗器と、第2抵抗器と、第3抵抗器とを含み、前記第2演算増幅器の入力の1つは、前記制御可能電流発生器の前記コントロール入力へ接続され、別の入力は、直列に接続された前記第1トランジスタと前記第1抵抗器との共通ノードへ接続され、前記第2演算増幅器の出力は、前記第1トランジスタのコントロール電極へ接続され、前記第3演算増幅器の入力の1つは、直列に接続された前記第1トランジスタと前記第2抵抗器との共通ノードへ接続され、別の入力は、直列に接続された前記第2トランジスタと前記第3抵抗器との共通ノードへ接続され、前記第3演算増幅器の出力は、前記第2トランジスタのコントロール電極へ接続され、前記第2抵抗器と前記第3抵抗器との前記共通ノードは、前記制御可能電流発生器へ電力を供給するために電圧源へ接続するように設計された、前記制御可能電流発生器の端子へ接続され、前記制御可能電流発生器の出力は、前記第2トランジスタへ接続される、コントローラ。
【請求項11】
請求項10のコントローラであって、前記第1トランジスタと前記第2トランジスタとはMOSFETトランジスタである、コントローラ。
【請求項12】
可変制御抵抗器と共に用いる電子制御される抵抗器(ECR)であって、
電流発生器、加算器、第1演算増幅器、アクティブ・エレメント、および検出抵抗器を含み、
前記ECRの端子は、前記電流発生器の出力および前記加算器の第1入力へ接続され、外部の可変制御抵抗器へ接続するように設計され、
前記加算器の出力は、前記第1演算増幅器の入力の1つへ接続され、
前記第1演算増幅器の出力は、前記アクティブ・エレメントのコントロール電極へ接続され、
前記アクティブ・エレメントと前記検出抵抗器とは、前記ECRの高電位端子と低電位端子との間で直列に接続され、
前記加算器の第2入力は、前記アクティブ・エレメントと前記検出抵抗器との共通ノードへ接続される、
ECR。
【請求項13】
請求項12のECRであって、前記アクティブ・エレメントはトランジスタである、ECR。
【請求項14】
請求項13のECRであって、前記トランジスタはMOSFETトランジスタである、ECR。
【請求項15】
請求項12のECRであって、外部の可変制御抵抗器へ接続するように設計された前記ECRの出力と前記加算器の第1入力との間に接続される増幅器を更に含むECR。
【請求項16】
請求項12のECRであって、前記アクティブ・エレメントと前記検出抵抗器との共通ノードと前記加算器の第2入力との間に接続されたバッファ段を更に含むECR。
【請求項17】
請求項12のECRであって、前記ECRの高電位端子と前記ECRの低電位端子との間に接続される電圧デバイダを更に含み、前記電圧デバイダの中間点は前記第1演算増幅器の他方の入力へ接続される、ECR。
【請求項18】
請求項12のECRであって、前記ECRを前記外部の電圧デバイダの中間点へ接続するための端子を更に含み、前記電圧デバイダは、前記ECRの高電位端子と前記ECRの低電位端子との間に接続され、前記端子は前記第1演算増幅器の他方の入力へ接続される、ECR。
【請求項19】
請求項17または18のECRであって、前記電圧デバイダは、直列に接続された抵抗器により形成される、ECR。
【請求項20】
請求項17または18のECRであって、前記ECRは集積回路である、ECR。
【請求項21】
請求項12のECRであって、前記電流発生器へ電力を供給するための電圧源を更に含むECR。
【請求項22】
請求項12のECRであって、前記電流発生器は制御可能電流発生器であり、前記制御可能電流発生器のコントロール入力は、前記加算器の前記第2入力へ接続される、ECR。
【請求項23】
請求項22のECRであって、前記制御可能電流発生器は、第2演算増幅器と、第3演算増幅器と、第1トランジスタと、第2トランジスタと、第1抵抗器と、第2抵抗器と、第3抵抗器とを含み、前記第2演算増幅器の入力の1つは、前記制御可能電流発生器の前記コントロール入力へ接続され、別の入力は、直列に接続された前記第1トランジスタと前記第1抵抗器との共通ノードへ接続され、前記第2演算増幅器の出力は、前記第1トランジスタのコントロール電極へ接続され、前記第3演算増幅器の入力の1つは、直列に接続された前記第1トランジスタと前記第2抵抗器との共通ノードへ接続され、別の入力は、直列に接続された前記第2トランジスタと前記第3抵抗器との共通ノードへ接続され、前記第3演算増幅器の出力は、前記第2トランジスタのコントロール電極へ接続され、前記第2抵抗器と前記第3抵抗器との前記共通ノードは、前記制御可能電流発生器へ電力を供給するために電圧源へ接続するように設計された、前記制御可能電流発生器の端子へ接続され、前記制御可能電流発生器の出力は、前記第2トランジスタへ接続される、ECR。
【請求項24】
請求項23のECRであって、前記第1トランジスタと前記第2トランジスタとはMOSFETトランジスタである、ECR。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気工学および電子工学の分野と関連し、特に、測定機器、パワー・エレクトロニクス、無線工学および通信、および民生用電子機器に関する。より具体的には、本発明は、電子的手段により回路部分の抵抗の変化を制御することに関する。
【背景技術】
【0002】
電子的手段により広い範囲内で回路部分の抵抗を変化させることは、多くの電子的応用において優先度が高い。この問題の解決法は、モノのインターネット(IoT)を含む様々な応用のための自動化された電気的デバイス、無線デバイスなどを作ることに関しての新たな可能性を開くであろう。
【0003】
電子制御される抵抗器(ECR)のためのコントローラは制御電圧を生成し、これは、入力アクションの量に応じて、広い範囲内で、ECRのアクティブ・エレメントの抵抗を変化させる。
【0004】
前記のECRは、一般に、アクティブ・エレメントと、測定(検出)抵抗器と、ECRのコントローラとを含む。入力アクションは、ECRの一部ではない、例えば、機械的ポテンショメータ、フォトレジスタ、サーミスタ、デジタル・ポテンショメータなどの可変制御抵抗器の抵抗を変化させることと、関係する。
【0005】
この技術分野では多数の解決法が知られている。例えば、特許第RU2666786号、第RU2661348号、第RU2658681号、第US10447167号、第I670920号(TW)、第I674742号(TW)、および第KR10-2054359号は、ECRのアクティブ・エレメントのためのコントローラを開示し、これは下記の特徴
- 回路を制御電圧源へ接続するための、コントローラの第1端子と、
- 回路をECRの低電位端子へ接続するために用いられる、コントローラの第2端子と、
- 出力として働き、且つ回路をECRの一部であるアクティブ・エレメントのコントロール端子入力へ接続するために用いられる、コントローラの第3の端子と
を有する(従来のコントローラを示すこれらの刊行物の
図1を参照)。
【0006】
従来のコントローラは、演算増幅器と、参照抵抗器と、帰還抵抗器と、定電圧源とを更に含み、演算増幅器の非反転入力は参照抵抗器の第1端子へ接続され、参照抵抗器の第2端子はコントローラの第1端子へ接続され、
演算増幅器の非反転入力はまた、帰還抵抗器の第1端子へ接続され、帰還抵抗器の第2端子は演算増幅器の出力へ接続され、それは次に、コントローラの第3端子へ接続され、
演算増幅器の反転入力は定電圧源の正極へ接続される。
【0007】
この従来の解決法は、
- 特に、環境温度などのような不安定化の要因があるときには、回路部分の抵抗の制御の精度が不十分であること、
- 回路部分の抵抗を制御するために可変抵抗器(フォトレジスタ、サーミスタ、デジタル・ポテンショメータなど)を用いる能力が無いこと
という欠点がある。
【0008】
別の従来の解決法は、その日付が1993年4月7日である第SU1807554号に開示されている。回路部分の抵抗を制御する従来のコントローラ(上記刊行物の
図2および
図3を参照)は、
- ECRの高電位端子へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第1端子と、
- 出力として働き、且つECRの一部である検出抵抗器の第1端子へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第2端子と、
- 可変アナログ電圧としての制御アクション源へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第3端子と、
- ECRの低電位端子へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第4端子と
を含む。
【0009】
従来の解決法は、
- 制御アクション変換回路と、
- 演算増幅器と、
- 帰還抵抗器と、
- 制限抵抗器と、
- 定電圧源と
を更に含み、
演算増幅器の非反転入力は制限抵抗器の第1端子へ接続され、制限抵抗器の第2端子はコントローラの第4端子へ接続され、
演算増幅器の反転入力は、制御アクション変換回路の出力へ、および帰還抵抗器の第1端子へ接続され、帰還抵抗器の第2端子は、演算増幅器の出力へ、およびコントローラの第2端子へ接続され、
制御アクション変換回路の第1入力はコントローラの第1端子へ接続され、その第2入力はコントローラの第3端子へ接続され、その第3入力は定電圧源の正極へ接続される。
【0010】
演算増幅器の出力は、コントローラの第2端子へ接続される。
【0011】
この従来の解決法は、
- ECRのアクティブ・エレメントにわたっての制御ができないこと、
- 制御のために可変抵抗器(フォトレジスタ、サーミスタ、デジタル・ポテンショメータなど)を用いる能力が無いこと、
- ECRの抵抗と、変化するアナログ電圧により表される制御アクションとの間に逆関係があること、
- 実際に要求されることが多い、ECRの十分に低い抵抗を得る能力が無いこと
という欠点がある。
【0012】
最後の欠点は、従来の解決法では、検出抵抗器を通って流れる電流が、直列に接続された制限抵抗器と参照抵抗器とを通る経路を通り、共通の線で終わる、ということに起因する。従って、ECRの抵抗と、制限抵抗器と参照抵抗器との抵抗との間に実際的な関係がある。この関係は、検出抵抗器の抵抗が制限抵抗器と参照抵抗器との合わせた抵抗よりも何倍も高い場合のみ、無視することができるが、このことは上述の欠点の原因となる。
【0013】
回路部分の抵抗に対しての更に別の従来のコントローラが、その日付が1989年5月23日である米国特許第4833472号に開示されている。
【0014】
この従来の解決法は、
- ECRの高電位端子へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第1端子と、
- ECRの一部である検出抵抗器の第1端子へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第2端子と、
- 制御デジタル・コード源へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第3端子(端子のグループ)と、
- ECRの低電位端子へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第4端子と、
- 出力として働き、且つECRの一部であるアクティブ・エレメントのコントロール端子入力へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第5端子と
を含む(上記刊行物の
図1を参照)。
【0015】
従来のコントローラは、演算増幅器と、マルチプライヤと、デジタル・アナログ変換器とを更に含み、
演算増幅器の非反転入力は、コントローラの第1端子へ接続され、
演算増幅器の反転入力はデジタル・アナログ変換器の出力へ接続され、その入力はマルチプライヤの出力へ接続され、演算増幅器の出力はコントローラの第5端子へ接続され、
コントローラの第3端子(端子のグループ)は、マルチプライヤの第1入力(入力のグループ)へ接続され、第2のマルチプライヤの入力はコントローラの第2端子へ接続される。
【0016】
この従来の解決法の主な欠点は、制御のために可変抵抗器(フォトレジスタ、サーミスタ、デジタル・ポテンショメータなど)を使用することを可能としないことである。
【0017】
回路部分の抵抗に対しての更に別の従来のコントローラが、その日付が1976年10月7日である第JPS5111404号に開示されている。
【0018】
この従来の解決法は、
- ECRの高電位端子へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第1端子と、
- ECRの一部である検出抵抗器の第1端子へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第2端子と、
- 制御デジタル・コード源へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第3端子(端子のグループ)と、
- 制御デジタル・コード源の第2端子へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第4端子と、
- ECRの低電位端子へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第5端子と、
- 出力として働き、且つECRの一部であるアクティブ・エレメントのコントロール端子へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第6端子と
を含む(上記刊行物の
図1を参照)。
【0019】
従来のコントローラは、出力演算増幅器および中間演算増幅器と、レピータと、インバータと、バイアス抵抗器と、参照抵抗器と、デジタル・アナログ変換器とを更に含み、
レピータの入力はコントローラの第1端子へ接続され、その出力は参照抵抗器の第1端子へ接続され、参照抵抗器の第2端子は中間演算増幅器の反転入力へ接続され、
中間演算増幅器の反転入力はまた、バイアス抵抗器を介してデジタル・アナログ変換器の出力へ接続され、デジタル・アナログ変換器の入力はコントローラの第3端子(端子のグループ)へ接続され、
中間演算増幅器の非反転入力はコントローラの第5端子へ接続され、その出力はインバータを介して出力演算増幅器の非反転入力へ接続され、出力演算増幅器の反転入力はコントローラの第2端子へ接続される。
【0020】
この従来の解決法の主な欠点は、制御のために可変抵抗器(フォトレジスタ、サーミスタ、デジタル・ポテンショメータなど)を使用することを可能としないことである。
【0021】
回路部分の抵抗に対しての更に別の従来のコントローラが、その日付が1984年4月26日である第DE3239309号に開示されている。
【0022】
回路部分の抵抗に対してのこの従来のコントローラは、
- ECRの高電位端子へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第1端子と、
- ECRの一部である電流-電圧変換器の第1端子へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第2端子と、
- デジタル・アナログ変換器として設計された制御電圧源へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第3端子と、
- 制御電圧源の第2端子へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第4端子と、
- ECRの低電位端子へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第5端子と、
- 出力として働き、且つECRの一部であるアクティブ・エレメントのコントロール入力へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第6端子と
を含む(上記刊行物の
図2を参照)。
【0023】
この従来のコントローラは、演算増幅器とアナログ電圧-電流デバイダと更に含み、
演算増幅器の反転入力はコントローラの第2端子へ接続され、非反転入力はアナログ電圧-電流デバイダの出力へ接続される。
【0024】
この従来の解決法の主な欠点は、制御のために可変抵抗器(フォトレジスタ、サーミスタ、デジタル・ポテンショメータなど)を使用することを可能としないことである。
【0025】
本発明と最も似た類似物(原型)についての、その日付が2017年6月21日である第EP3182243A1号は、回路部分の抵抗に対しての従来のコントローラを開示し、そのコントローラは、
- ECRの高電位端子へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第1端子と、
- ECRの一部である検出抵抗器の第1端子へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第2端子と、
- 制御抵抗器の第1端子へ接続へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第3端子と、
- 可変制御抵抗器の第2端子へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第4端子と、
- ECRの低電位端子へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第5端子と、
- 出力として働き、且つECRの一部であるアクティブ・エレメントのコントロール入力へ回路を接続するために用いられる、コントローラの第6端子と
を含む(本出願の
図1と同じである上記刊行物の
図1を参照)。
【0026】
従来のコントローラは、演算増幅器と、参照抵抗器と、定電圧源と、制御不可能電流発生器とを更に含み、
演算増幅器の非反転入力は、コントローラの第4端子へ、および参照抵抗器の第1端子へ接続され、参照抵抗器の第2端子はコントローラの第5端子へ接続される。
【0027】
演算増幅器の反転入力はコントローラの第2端子へ接続される。
【0028】
演算増幅器の出力はコントローラの第6端子へ接続される。
【0029】
コントローラの第1端子と第3端子とは相互に接続され、更に、制御不可能電流発生器の出力へ接続され、この発生器の入力は定電圧源の正極へ接続される。
【0030】
この従来の解決法の主な欠点は、可変制御抵抗器としてデジタル・ポテンショメータを直接的に使用することを可能としないことである。
【0031】
デジタル的に制御されるポテンショメータは、アクティブ・エレメントも検出抵抗器も有さず、従って、密接に関連する従来技術とは考えられていない。
【0032】
従って、広い範囲内で所与の回路部分に関して抵抗(比較的小さいものでさえ)を正確に設定することを可能とし、且つ必要な抵抗を設定するためにデジタル・ポテンショメータを含む様々な制御抵抗器を使用することを可能とするECRのコントローラが、この技術分野では必要とされている。
【発明の概要】
【0033】
本発明の目的は、従来の解決法の欠点を克服し、広い範囲内で所与の回路部分に関して抵抗(比較的小さいものでさえ)を正確に設定することを可能とし、且つ必要な抵抗を設定するためにデジタル・ポテンショメータを含む様々な制御抵抗器を使用することを可能とする、ECRのためのコントローラを作ることである。
【0034】
従来の解決法では達成が不可能であると考えられていた技術的結果は、広い使用電圧および使用電流の範囲内で用いることができるECRにおいて低い又は極度に低い抵抗を得るために可変制御抵抗器としてデジタル・ポテンショメータを用いることと関連する。
【0035】
明細書および請求の範囲では、1つのエレメントが別のエレメントへ「結合されている」と記載されていた場合には、その1つのエレメントは、別のエレメントへ「直接的に結合されている」場合も、第3のエレメントを介して別のエレメントへ「電気的に結合されている」場合もあり得る。
【0036】
更に、明確に説明していないかぎり、「含む」という用語、および「含む(三人称単数現在)」や「含む(現在分詞)」などのような変形は、述べられたエレメントを含むが他のエレメントを除外するものではないことを意味すると理解される。
【0037】
1つの構成では、ECRのための電子的なコントローラが提供され(例えば、
図2を参照)、このコントローラは、出力電流を出力する電流発生器と、出力電流に比例する入力電圧を受け取り、増幅された入力電圧を加算器の第1入力へ出力する増幅器と、ECRの高電位端子と低電位端子との間で直列に接続されるバイアス抵抗器と参照抵抗器とを含む電圧デバイダと、ECRの検出抵抗器の出力を受け取り、バッファされた電圧を電流発生器および加算器の第2入力へ出力するバッファ段とを含むことができ、加算器は、加算された電圧を出力する。更に、ECRのための電子的なコントローラは、分割された電圧を第1入力で受け取り、加算された電圧を第2入力で受け取り、制御電圧をECRのアクティブ・エレメントへ出力する演算増幅器を含むことができる。
【0038】
オプションとして、可変制御抵抗器は、1つの側でECRの低電位端子へ接続され、第2の側で電流出力へ接続され、入力電圧は、可変制御抵抗器の両端間の電圧である。オプションとして、アクティブ・エレメントはMOSFETである。オプションとして、電流発生器は、制御可能な電流発生器である。オプションとして、ECRのアクティブ・エレメントと検出抵抗器とは直列に接続される。
【0039】
オプションとして、制御可能電流発生器(例えば、
図3を参照)は、バッファ段の出力電圧と、制御可能な電流発生器の第1抵抗器の抵抗に比例する電圧とを受け取る第2演算増幅器と、第2演算増幅器の出力電圧を受け取り、第1抵抗器へマスタ電流を出力する第1トランジスタと、供給電圧と第1トランジスタとの間に直列に接続される第2抵抗器であって、第2抵抗器と第1トランジスタとの共通ノードが第3演算増幅器の第1入力へ接続される、第2抵抗器と、供給電圧と第2トランジスタとの間に直列に接続される第3抵抗器であって、第3抵抗器と第2トランジスタとの共通ノードが第3演算増幅器の第2入力へ接続される、第3抵抗器と、第3演算増幅器の出力電圧を受け取り、制御可能な電流発生器の制御可能な出力電流を出力する第2トランジスタとを含む。
【0040】
別の構成では、前記のコントローラを含むECRは、出力電流を出力する電流発生器と、出力電流および可変制御抵抗器の値に比例する入力電圧を受け取り、増幅された入力電圧を加算器の第1入力へ出力する増幅器と、ECRの高電位端子と低電位端子との間で直列に接続されるバイアス抵抗器と参照抵抗器とを含む電圧デバイダと、ECRの高電位端子と低電位端子との間で直列に接続されるアクティブ・エレメントと検出抵抗器と、ECRの検出抵抗器の出力を受け取り、バッファされた電圧を、電流発生器へ、および加算された電圧を出力する加算器の第2入力へ出力するバッファ段と、分割された電圧を第1入力で受け取り、加算された電圧を第2入力で受け取り、制御電圧をECRのアクティブ・エレメントへ出力する演算増幅器とを、含むことができる。
【0041】
オプションとして、可変制御抵抗器は、1つの側でECRの低電位端子へ接続され、第2の側で電流出力へ接続され、入力電圧は、可変制御抵抗器の両端間の電圧である。オプションとして、ECRのアクティブ・エレメントはMOSFETである。オプションとして、電流発生器は、制御可能な電流発生器である。
【0042】
オプションとして、制御可能電流発生器は、バッファ段の出力電圧と、制御可能な電流発生器の第1抵抗器の抵抗に比例する電圧とを受け取る第2演算増幅器と、第2演算増幅器の出力電圧を受け取り、第1抵抗器へマスタ電流を出力する第1トランジスタと、供給電圧と第1トランジスタとの間に直列に接続される第2抵抗器であって、第2抵抗器と第1トランジスタとの共通ノードが第3演算増幅器の第1入力へ接続される、第2抵抗器と、供給電圧と第2トランジスタとの間に直列に接続される第3抵抗器であって、第3抵抗器と第2トランジスタとの共通ノードが第3演算増幅器の第2入力へ接続される、第3抵抗器と、第3演算増幅器の出力電圧を受け取り、制御可能な電流発生器の制御可能な出力電流を出力する第2トランジスタとを含む。
【0043】
本発明の更なる特徴および利点は、後続の説明に記載され、また、一部はその記載から明らかであり、また、本発明を実施することにより学ぶことができ得る。本発明の利点は、記載した説明および請求の範囲で特に指摘している構造および添付の図面により、実現すること及び得ることができるであろう。
【0044】
上記の一般的な説明と下記の詳細な説明との双方は、例示および説明のためのものであり、特許請求される発明の更なる説明を提供することを意図していることが、理解できる。
【0045】
添付の図面は、発明を更に理解できるようにするために含まれたものであり、この明細書の一部を構成するように組み込まれており、発明の実施形態を例示するものであり、記載と共に発明の原理を説明するために役立てられる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図1】
図1は、従来のコントローラ(従来技術)を例示する。
【
図2】
図2は、例えば、機械的ポテンショメータ、フォトレジスタ、サーミスタ、デジタル・ポテンショメータなどの可変制御抵抗器により制御される、ECRのアクティブ・エレメントを制御するためのデバイスの例示的な実施形態を示す。
【
図3】
図3は、コントローラで使用でき得る制御可能電流発生器の例示的な実施形態を示す。
【
図4】
図4は、デバイスのプロトタイピングの実験結果を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0047】
ここで、本発明の好適な実施形態を詳細に参照するが、その例は添付の図面に例示されている。
【0048】
上記の技術的結果を達成するために、ここで提案するデバイスは、
- 可変制御抵抗器Rcの第1端子へコントローラ220を接続するために用いられる、コントローラ220の第1端子1と、
- ECR222の一部である検出抵抗器Rsenseの第1端子へコントローラ220を接続するために用いられる、コントローラ220の第2端子2と、
- ECR222の一部であるアクティブ・エレメント224のコントロール端子へコントローラ220を接続するために用いられる、コントローラ220の第3端子3と、
- 可変制御抵抗器Rcの第2端子へコントローラ220を接続するために用いられる、コントローラ220の第4端子4と、
- ECR222の低電位端子12へコントローラ220を接続するために用いられる、コントローラ220の第5端子5と、
- ECR222の高電位端子10へコントローラ220を接続するために用いられる、コントローラ220の第6端子6と、
- 演算増幅器208と、
- 参照抵抗器Rrefと、
- 定電圧源(例えば、バッテリ)214と
を含み、
演算増幅器208の非反転入力は参照抵抗器Rrefの第1端子へ接続され、参照抵抗器Rrefの第2端子はコントローラ220の第5端子5へ接続され、演算増幅器208の出力はコントローラ220の第3端子3へ接続される(ECR222を制御するためのデバイス(コントローラ220)の例示的な実施形態を示す
図2を参照)。
【0049】
コントローラ220は、
- バイアス抵抗器Rbiasと、
- 増幅器204と、
- 加算器206と、
- バッファ段210と、
- 制御可能電流発生器212と
を更に備え、
- バイアス抵抗器Rbiasの第1端子はデバイス220の第6端子6へ接続され、バイアス抵抗器Rbiasの第2端子は演算増幅器208の非反転入力へ接続され、
- 増幅器204の入力はデバイスの第1端子1へ接続され、増幅器204の出力は加算器206の第1入力へ接続され、加算器206の出力は演算増幅器208の反転入力へ接続され、
- デバイスの第2端子2はバッファ段210の入力へ接続され、バッファ段210の出力は、加算器206の第2入力と制御可能電流発生器212のコントロール入力との双方へ接続され、
- 制御可能電流発生器212のパワー入力22はDC電源214の正端子へ接続され、DC電源214の負端子はECRの低電位端子へ接続され、
- 制御可能電流発生器212の出力26はデバイスの前記の第1端子1へ接続されて、制御アクションを送るように設計され、従って、可変制御抵抗器Rcの抵抗を変化させるようにする。
【0050】
提案した発明に従った対応する接続でバイアス抵抗器Rbias、増幅器204、加算器206、バッファ段210、および制御可能電流発生器212を付加することにより、ECR222の高電位端子10での電圧U1の変換中に、演算増幅器208の非反転入力で一定電位
U1'=U1×Rref/(Rref+Rbias) (1)
を作り出すことが可能となり、
ここにおいて、Rbiasはバイアス抵抗器の抵抗であり、Rrefは参照抵抗器の抵抗である。
【0051】
同時に、演算増幅器208の反転入力は、合計信号Sを受け取り、この合計信号Sは下記の被加数で構成される。
【0052】
第1被加数は、提案したコントローラ220の第1端子1から、増幅器204を通って増幅係数K'が与えられて、加算器206の第1入力へ送られる。第1被加数は、可変制御抵抗器Rcでの増幅された電圧降下により表され、この降下は、制御可能電流発生器212で作られる電流Icgが原因で生じるものであり、すなわち、
S1=K'×Icg×Rc (2)
である。
【0053】
第2被加数は、提案したコントローラ220の第2端子2から、バッファ段210を通ってユニタリ伝達比が与えられ、加算器206の第2入力へ送られる。第2被加数は、検出抵抗器Rsenseの電圧U2により表され、検出抵抗器Rsenseは、提案したコントローラ220により制御されるECR222の一部である。
【0054】
この電圧は、下記の式
U2=I0×Rsense (3)
を用いて定義され、
ここで、Rsenseは検出抵抗器の値であり、これは、インプリメンテーションを考慮したときには可能なかぎり小さいものであり得、
I0は、ECR222を通って流れる電流の量であり、ECR222の一部であるアクティブ・エレメント224により定められるものである。
【0055】
従って、
S2=U2=I0×Rsense (4)
となり、演算増幅器208の反転入力での合計信号Sは、
S=S1+S2=K'×Icg×Rc+I0×Rsense (5)
となる。
【0056】
ここで、制御可能電流発生器212の電流Icgは、バッファ段210の出力から制御可能電流発生器212のコントロール入力24へ送られる電圧U2に依存する、ということについて考えると、これは、
Icg=U2×Gcg=I0×Rsense×Gcg (6)
となり、ここでは、Gcgは、導電率と等しい電流への制御電圧U2の変換の係数である。
【0057】
従って、式(5)および式(6)に基づくと、
S=K'×I0×Rsense×Gcg×Rc+I0×Rsense=I0×Rsense×(1+K'×Rc×Gcg) (7)
となる。
【0058】
演算増幅器208の出力でのU1'とSとの差は、制御信号Ucontr(Ucontr=U1'-S)として、コントローラ220の第3端子3へ送られ、従って、提案したコントローラの出力へ送られるが、このコントローラ220の第3端子3は、回路をアクティブ・エレメント224のコントロール端子へ接続するために用いられるものである。このフィードバック・チェーン(演算増幅器208-ECRのアクティブ・エレメント244-検出抵抗器Rsense-バッファ段210-加算器206-演算増幅器208)での増幅係数は高いので、実際的な精度で「U1' ≒S」という関係は真である。
【0059】
従って、式(1)および式(7)を参照すると、
U
1×Rref/(Rref+Rbias)=I
0×Rsense×(1+K'×Rc×Gcg) (8)
となり、ここから、高電位端子10と低電位端子12との間のECR(
図2を参照)の抵抗について、
R
0=U
1/I
0=Rsense×(1+K'×Rc×Gcg)/(1+Rbias/Rref) (9)
ということが導き出される。
【0060】
式(9)は、本開示に従ったECRの抵抗は検出抵抗器Rsenseの抵抗に及び制御アクションに正比例するということを示し、制御アクションは、可変制御抵抗器Rc(例えば、デジタル・ポテンショメータ)の抵抗に対応する。
【0061】
式(9)はまた、下記の関係、
Rc×(K'×Gcg)<<1 および Rbias ≒Rref (10)
の双方が真である場合に、低いRsenseで低い又は極めて低いRo値を得ることが可能であることを示す。
【0062】
従来の解決法におけるもののような可変制御抵抗器Rcは、機械的ポテンショメータ、フォトレジスタ、またはサーミスタなどにより表すことができる。
【0063】
提案した回路は、ECRにおいて低い又は極めて低い抵抗を得るために、制御抵抗器としてデジタル・ポテンショメータを用いることの利点を有し、これは、広い使用電圧および使用電流の範囲内で用いることができ、従って、上記の技術的結果を達成する。
【0064】
図2に従ったECR222のためのこの発明のコントローラは、下記のように機能する。
【0065】
可変制御抵抗器Rc(例えば、デジタル・ポテンショメータ)の抵抗の変化に対応するものである制御アクションが変化すると、電圧URcは、抵抗器から、増幅器204を通って増幅係数K'が与えられて、第1被加数「S1=K'×URc」として加算器206の第1入力へ送られる。電圧U2により表される第2被加数S2は、提案したコントローラ220により制御されるECR222一部である検出抵抗器Rsenseから、バッファ段210を通って、加算器206の第2入力へ送られる。この電圧は、式(3)、即ち、「U2=I0×Rsense」、従って、「S2=I0×Rsense」(式(4)を参照)を用いて決定され、ここでは、Rsenseは検出抵抗器の値であり、これは、インプリメンテーションを考慮したときには可能なかぎり小さいものであり得る。
【0066】
上記のように、電圧U2は、ECR222を通って流れる電流I0が原因となる検出抵抗器Rsenseでの電流降下と等しい。実際には、電流I0は、「ECR222の高電位端子10-アクティブ・エレメント224-アクティブ・エレメント224と直列に接続された検出抵抗器Rsense-ECR222の低電位端子12」というチェーンを通って流れ、これは、ECR222の高電位端子10と低電位端子12との間の電位U1差に起因する。
【0067】
従って、電圧「K'×URc」と「U2」と、即ち、
「K'×URc=S1」と「U2=S2=I0×Rsense」と
を合計することにより、加算器206の出力で中間信号
S=S1+S2=K'×URc+I0×Rsense (11)
が生成され、
これは、次に、演算増幅器208の反転入力により受け取られる。
【0068】
同時に、一定電位U1'が、デバイス220の端子6から、バイアス抵抗器Rbiasと参照抵抗器Rrefとにより形成される電圧デバイダを通って、演算増幅器の非反転入力へ送られ、これは、
U1'=U1/(1+Rbias/Rref)
のように等しくなる(式(1)を参照)。
【0069】
SとU1'との差は、演算増幅器208の出力から、提案したコントローラ220の第3端子3へ、従って、提案したコントローラ220の出力へ送られるものであり、第3端子3は、ECR222一部であるアクティブ・エレメント224のコントロール端子への接続のために用いられるものであり、制御電圧Ucontr(Ucontr=U1'-S)が、提案したコントローラ220の出力からアクティブ・エレメント224のコントロール端子へ送られるようにする。
【0070】
しかし、加算器206の出力での中間信号Sの値が電圧U1'より高い場合、アクティブ・エレメント224のコントロール端子での電圧Ucontrはアクティブ・エレメント224を半閉じ状態にして、電流I0を和らげて電圧U2が降下するようにし、これは、バッファ段210を通って、第2被加数「S2=I0×Rsense」として、加算器206の第2入力へ送られるが、これについては式(4)を参照されたい。更に、電圧U2は、制御可能電流発生器212のコントロール入力24へ送られ、この制御可能電流発生器は、式(6)「Icg=U2×Gcg=I0×Rsense×Gcg」に従ってその電流Icgを和らげ、ここでは、Gcgは、導電率と等しい電流への制御電圧U2の変換の係数である。
【0071】
制御可能電流発生器212の電流Icgを和らげることは、可変制御抵抗器Rc(例えば、デジタル・ポテンショメータ)での電圧降下を和らげることになり、従って、増幅器204でK'回増幅された後、
S1=K'×Icg×Rc=I0×Rsense×Gcg×K'×Rc (12)
のように加算器206の第1入力での第1被加数を和らげることになる(式(2)および(6)を参照)。
【0072】
加算器206において被加数S1とS2とを加算することにより、加算器206の出力で中間信号Sが生成されるが、これについては式(7)「S=I0×Rsense×(1+K'×Rc×Gcg)」を参照されたい。
【0073】
中間信号Sは、上述のように、電流I0の降下により和らげられる。
【0074】
演算増幅器208の高い増幅係数に起因して、このプロセスは、演算増幅器208の反転入力での中間信号Sが演算増幅器の非反転入力での電圧U1'と等しくなるまで、持続する。
【0075】
逆に、加算器206の出力での中間信号Sの値が電圧U1'より低い場合、アクティブ・エレメント224のコントロール端子での電圧Ucontrはアクティブ・エレメント224を半開き状態にして、電流I0を増加させて電圧U2が増加するようにし、これは、バッファ段210を通って、第2被加数「S2=I0×Rsense」として、加算器206の第2入力へ送られる(式(4)を参照)。更に、電圧U2は、制御可能電流発生器212のコントロール入力24へ送られ、式(6)「Icg=U2×Gcg=I0×Rsense×Gcg」に従ってその電流Icgを増加させる。
【0076】
被加数S2も増加するが、これについては式(12)「S1=I0×Rsense×Gcg×K'×Rc」を参照されたい。
【0077】
増加する被加数S1とS2とを加算器206で加算することにより、加算器206の出力で、式(7)により説明される中間信号Sが生成される。中間信号Sは、上述のような電流I0の増加に起因して増加する。
【0078】
演算増幅器208の高い増幅係数に起因して、このプロセスは、演算増幅器208の反転入力での中間信号Sが演算増幅器の非反転入力での電圧U1'と等しくなるまで、即ち、S=U1'となるまで、持続する。
【0079】
従って、「演算増幅器208-ECR222のアクティブ・エレメント224-検出抵抗器Rsense-バッファ段210-加算器206-演算増幅器208」をループする高い利得のフィードバックにより、特許請求される発明に関しては実際的な精度で関係「S=U1'」は常に真となる。
【0080】
または、(1)および式(11)から対応する値を代入することにより、式(8)
U1×Rref/(Rref+Rbias)=I0×Rsense×(1+K'×Rc×Gcg)
を再び得ることができる。
【0081】
式(8)は、幅の広い温度の変動を含む様々な不安定化をもたらす要因の下でも、高い利得のフィードバックにより、真である信頼性が高い。
【0082】
ECR222の高電位端子10と低電位端子12との間の抵抗R0が、チェーン(高電位端子10-アクティブ・エレメント224-アクティブ・エレメント224と直列に接続された検出抵抗器Rsense-低電位端子12)を通って流れる電流I0に対しての電圧U1の比率であると考えると、
R0=U1/I0 (13)
となる。
【0083】
(8)および(13)の関係は、ECR222の高電位端子10と低電位端子12との間の抵抗
R0=U1/I0=Rsense×(1+K'×Rc×Gcg)/(1+Rbias/Rref)
を作り出し、これは式(9)に対応する。
【0084】
従って、式(7)の「S=I0×Rsense×(1+K'×Rc×Gcg)」の場合のように加算器206の出力で中間信号を生成し、この信号を演算増幅器208の第2(反転)入力へ送り、電位「U1'=U1/(1+Rbias/Rref)」(式(1)を参照)を演算増幅器208の第1(非反転)入力へ送り、高い利得のフィードバックに起因して同等「S=U1'」が真であることを確実にすることにより、ECRの抵抗R0が、検出抵抗器Rsenseの抵抗に正比例し、また、可変制御抵抗器Rc(例えば、デジタル・ポテンショメータ)の抵抗に対応する制御アクションに比例することが、示される。
【0085】
式(9)は、アクティブ・エレメント224が提供する比較的高い電流I0で低い及び極めて低いR0値を得ることが可能であることを、意味する。従って、回路部分の抵抗を制御するために、可変制御抵抗器Rc(例えば、デジタル・ポテンショメータ)の抵抗に対応する制御アクションが用いられ、ECRの抵抗は、可変制御抵抗器Rc(例えば、デジタル・ポテンショメータ)の値に対応する制御アクションに比例する。
【0086】
図3において、下記のように、制御可能電流発生器212のエレメントは、
-302-第2演算増幅器、
-303-第3演算増幅器、
-311-第1MOSFETトランジスタ、
-312-第2MOSFETトランジスタ、
-Rcg1-制御可能電流発生器212の第1抵抗器、
-Rcg2-制御可能電流発生器212の第2抵抗器、
-Rcg3-制御可能電流発生器212の第3抵抗器
である。
【0087】
図3の制御可能電流発生器212は下記のように機能する。
【0088】
信号S
2(制御可能電流発生器212に対する制御信号)は、コントロール入力へ送られ、次に、第2演算増幅器302の非反転入力(+)へ送られ、ここでは、演算増幅器302の出力は第1MOSFETトランジスタ311のゲートへ接続されている。第1MOSFETトランジスタ311のソースは、制御可能電流発生器212の第2演算増幅器302の反転入力(-)へ、および第1抵抗器Rcg1の第1端子へ、接続される。第1抵抗器Rcg1の第2端子28は、ECRの低電位端子12へ接続される(
図2も参照)。電流Icg1は、第1MOSFETトランジスタ311のドレイン-ソース・チェーンを通って流れ、それにより、
Ucg1=Icg1×Rcg1 (14)
のように、制御可能電流発生器212の第1抵抗器Rcg1での電圧降下を生じさせる。
【0089】
第2演算増幅器302と第1MOSFETトランジスタ311との双方をループするフィードバックは利得が高いので、第2演算増幅器302の非反転入力(+)での信号S2と、その反転入力(-)での電圧Ucg1とは、実際的な目的では、等しいと考えることができ、従って、
S2=Ucg1 (15)
のようになる。
【0090】
従って、第1MOSFETトランジスタ311を通って流れる電流は、
Icg1=S2/Rcg1 (16)
となり、これは、
Ucg2=Icg1×Rcg2 (17)
のように制御可能電流発生器212の第2抵抗器Rcg2において電圧降下を生じさせる。
【0091】
第2抵抗器Rcg2の第1端子は、供給電圧Eを受ける制御可能電流発生器212の端子22へ接続され、第2抵抗器Rcg2の第2端子は、第3演算増幅器303の非反転入力(+)へ接続されるので、そこで、
U+303=E-Ucg2 (18)
のような電圧が生成される。
【0092】
第3演算増幅器303の出力は、第2MOSFETトランジスタ312のゲートへ接続され、そのトランジスタのドレインは、第3演算増幅器303の反転入力(-)へ、および第3抵抗器Rcg3の第1端子へ接続され、第3抵抗器Rcg3の第2端子は、供給電圧Eを受ける制御可能電流発生器212の端子22へ接続される。
【0093】
制御可能電流発生器212の出力電流Icgは、第2MOSFETトランジスタ312のドレイン-ソース・チェーンを通って制御可能電流発生器212の端子26へ流れ、
Ucg3=Icg×Rcg3 (19)
のように制御可能電流発生器212の第3抵抗器Rcg3での電圧降下を生じさせる。
【0094】
その結果として、第3演算増幅器303の反転入力(-)は、下記の電圧
U-303=E-Ucg3 (20)
を第3演算増幅器303の第1端子から受け取る。
【0095】
第3演算増幅器302と第2MOSFETトランジスタ312との双方をループするフィードバックは利得が高いので、第3演算増幅器303の非反転入力(+)での電圧と、その反転入力(-)での電圧とは、実際的な目的では、等しいと考えることができ、従って、
U+303=U-303 (21)
のようになる。
【0096】
従って、式(18)および式(20)を参照すると、
Ucg2=Ucg3 (22)
となる。
【0097】
また、式(17)および式(19)を考慮すると、
Icg1×Rcg2=Icg×Rcg3 (23)
となる。
【0098】
従って、制御可能電流発生器212の出力電流Icgは、
Icg=Icg1×Rcg2/Rcg3 (24)
となる。
【0099】
そして、Icg1は制御信号S2に依存するので(式(16)を参照)、結果は
Icg=S2×Rcg2/(Rcg1×Rcg3) (25)
となる。
【0100】
または、信号S2は、ECR222の一部である検出抵抗器Rsenseから受け取った電圧U2と等しいので、最終的な結果は、
Icg=U2×Rcg2/(Rcg1×Rcg3) (26)
となり、
そして、この電流は、制御可能電流発生器212の外部にある可変制御抵抗器Rcの抵抗に依存せず、制御可能電流発生器212の抵抗器の内部抵抗と検出抵抗器Rsenseにわたっての制御電圧U2とのみに依存する。
【0101】
下記の値
Gcg=Rcg2/(Rcg1×Rcg3) (27)
は、本開示に従った、導電率と等しく且つECR222の抵抗を決定する際に用いられる電流への制御電圧U
2の変換の係数を、特徴付けする。従って、例えば、
図3に従って指定された制御可能電流発生器212は、提案したコントローラ220が先に述べた技術的結果を達成するように機能することを、可能にする。
【0102】
制御可能電流発生器は様々な方法でインプリメントすることができ、例えば、「LINEAR TECHNOLOGY CORPORATION」の2002年のLT1789の「Micropower, Single Supply Rail-to-Rail Output Instrumentation Amplifiers」の記載および図面「0.5A to 4A Voltage Controlled Current Source」で説明されたものと同じようにインプリメントすることができる(「https://www.analog.com/ru/products/lt1789.html#product-overview」も参照されたい)。
【0103】
また、制御可能電流発生器は、例えば、論説「How should I design variable current source of 4-20mA with 24Vdc input?」に従ってインプリメントすることができ、これについては、「Electrical Engineering Stack Exchange」または「https://electronics.stackexchange.com/questions/72192/how-should-i-design-variable-currentsource-of-4-20ma-with-24vdc-input?rq=1」を参照されたい。
【0104】
また、制御可能電流発生器212は、2013年の「Analog Circuit Design」においてJim Williamsが「Voltage controlled current source-ground referred input and output」(https://www.sciencedirect.com/topics/engineering/controlled-current-source)において示しているIC LT6552に基づいて、および多くの他のオプションに基づいて、設計することができる。
【0105】
電圧デバイダは、抵抗分割器として、また、直列に接続された2つのトランジスタを含む分割器として、また、ECR222の高電位端子10からの電圧の確定的な部分を演算増幅器208の非反転入力へ送ることを可能とする任意の他の方法で、インプリメントすることができる。
【0106】
電圧デバイダはまた、コントローラ220の外部のものとして、コントローラ220へ別個の端子を介して接続するようにすることができ、それにより、ECR222の高電位端子10から電圧をコントローラ220へ送らないようにすることが可能となる。
【0107】
増幅器204、バッファ段210、および加算器206は、提案したデバイスの性能を可能とする様々な様式でインプリメントすることができる。
【0108】
コントローラ220は、オペアンプ、トランジスタ、および抵抗器などや、ASICも含めての、標準の個別のコンポーネントまたは集積回路を用いて、作ることができる。例えば、増幅器204、バッファ210、電流発生器212は、OPA189、TLV9002IDR、MCP6002-E/SNなどのような集積回路、および多くの他の集積回路を用いて作ることができる。主なパラメータは、好適には、少なくとも100dBのオープン・ループ利得(RL=10kΩ)、少なくとも1MHzの利得帯域幅積、レール・ツー・レールの入力および出力、であるべきである。演算増幅器208に関しては、同様のコンポーネントを用いることができる。制御可能電流発生器212のためのトランジスタとしては、NTNUS3171PZ、NX3020NAK、およびこれらと似たものを用いることができ、パラメータは、5.5オームまでのRDS(オン)、少なくとも100mAのドレイン電流I0である。
【0109】
ECR222の他のコンポーネント(例えば、加算器206、電圧源214)は、当該技術では知られており、任意の数の既知の方法でインプリメントすることができる。
【0110】
公称の抵抗器の値については、
Rbiasは、100-200kオームの範囲、
Rrefは、50-100kオームの範囲
である。
【0111】
Rcg1、Rcg2、Rcg3は、典型的には、200オームから1kオームの範囲である。
【0112】
RsenseはECR222の公称の望ましい値に依存し、典型的には、10ミリオーム以上である(例えば、100オームまで)。STT6N3LLH6トランジスタまたはそれの類似物は、そのRDS(オン)が公称ECR222値より小さい大きさくらいであるかぎり、アクティブ・エレメントとして用いることができる。
【0113】
ECR222のための提案したコントローラ220は、例えば、チップまたはチップ・アセンブリまたはマイクロプレートとして作ることができる。ECR222もまた、例えば、チップまたはチップ・アセンブリまたはマイクロプレートとして作ることができる。
【0114】
ECR222のためのコントローラ220の好適な実施形態は集積回路の形であり、これは、サイズを実質的に低減すること、および製造コストを低減することを可能にする。比較的低パワーのECR(アクティブ・エレメントおよび検出抵抗器により浪費される合計パワーが約1-2ワットまで)に関しては、コントローラ、アクティブ・エレメント、および検出抵抗器を単一の集積回路としてインプリメントするのが好ましい。何れの場合でも、電圧デバイダを、このチップの外部のもの又は内部のものとすることができる。
【0115】
実験結果
図2および
図3の提案したコントローラ220は、本発明の目的を達成可能であるかを確認するために試作された。
【0116】
試作の結果は、
供給電圧:5V±5%
可変制御抵抗器Rc(例えば、デジタル・ポテンショメータ)の最小抵抗:100オーム
可変制御抵抗器Rc(例えば、デジタル・ポテンショメータ)の最大抵抗:10000オーム
ECRの最小抵抗R0min:383.5オーム
ECRの最大抵抗R0max:26225.9オーム
ECR抵抗調節範囲 68,4x
というものであった。
【0117】
ECR222の抵抗と抵抗器Rc(例えば、デジタル・ポテンショメータ)の抵抗との間の依存性の非線形性は、1.4%を超えない。
【0118】
ECR222の抵抗R
0と可変制御抵抗器Rcの抵抗との間の依存性は、
図4において直線として示されている。抵抗の測定値は、予測値/推測値と区別できない。
【0119】
従って、本発明は本発明の目的を首尾良く達成する、ということが理解されるべきであり、目的は、広い使用電圧および使用電流の範囲内で用いることができるECRにおいて低い又は極度に低い抵抗を得るために可変制御抵抗器としてデジタル・ポテンショメータを用いることを含むものである。
【0120】
しかし、本発明はそれらには限定されない。
【0121】
このように好適な実施形態を説明したが、当業者には、説明した方法および装置の特定の利点が達成されていることが明らかである。
【0122】
本発明を、現時点で実際的であると考えられる例示的な実施形態と関連させて説明したが、本発明は開示された実施形態に限定されず、対照的に、添付の請求の範囲の精神内および範囲内の様々な変形や等価の配置を網羅することを意図していることが、理解されるであろう。
【0123】
本発明の図面および説明は、単なる例示であり、そのインプリメンテーションの範囲を制限するものではない。
【0124】
本発明は、更に、添付の請求の範囲で定められている。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子制御される抵抗器(ECR)(222)のためのコントローラ(220)であって、
第1演算増幅器(208)と、
参照抵抗器(Rref)と、
定電圧源(214)と、
バイアス抵抗器(Rbias)と、
加算器(206)と、
制御可能電流発生器(212)と、
外部の可変制御抵抗器(Rc)の第1端子へ接続するための当該コントローラ(220)の第1端子(1)と、
外部の検出抵抗器(Rsense)と外部のアクティブ・エレメント(224)との共通ノードからフィードバック信号を受け取るための当該コントローラ(220)の第2端子(2)と、
前記外部のアクティブ・エレメント(224)のコントロール端子へ接続するための当該コントローラ(220)の第3端子(3)と、
前記外部の可変制御抵抗器(Rc)の第2端子へ接続するための当該コントローラ(220)の第4端子(4)と、
前記ECR(222)の低電位端子(12)へ接続するための当該コントローラ(220)の第5端子(5)であって、当該コントローラ(220)の前記第4端子(4)および前記第5端子(5)が互いに接続されている、第5端子(5)と、
前記ECR(222)の高電位端子(10)へ接続するための当該コントローラ(220)の第6端子(6)と、
当該コントローラ(220)の前記第3端子(3)へ接続されている、前記第1演算増幅器(208)の出力と、
前記第1演算増幅器(208)の非反転入力へ接続されている、前記参照抵抗器(Rref)の第1端子と、
当該コントローラ(220)の前記第5端子(5)へ接続されている、前記参照抵抗器(Rref)の第2端子と、
当該コントローラ(220)の前記第6端子(6)へ接続されている、前記バイアス抵抗器(Rbias)の第1端子と、
前記第1演算増幅器(208)の前記非反転入力へ接続されている、前記バイアス抵抗器(Rbias)の第2端子と、
当該コントローラ(220)の前記第1端子(1)へ接続されている、前記加算器(206)の第1入力と、
当該コントローラ(220)の前記第2端子(2)へ接続されている、前記加算器(206)の第2入力と、
前記第1演算増幅器(208)の反転入力へ接続されている、前記加算器(206)の出力と、
を備え、前記制御可能電流発生器(212)が、第2演算増幅器(302)、第3演算増幅器(303)、第1トランジスタ(311)、第2トランジスタ(312)、第1抵抗器(Rcg1)、第2抵抗器(Rcg2)、および第3抵抗器(Rcg3)を備え、前記制御可能電流発生器(212)のコントロール入力(24)が、当該コントローラ(220)の前記第2端子(2)および前記第2演算増幅器(302)の非反転入力へ接続され、前記第2演算増幅器(302)の反転入力が、直列に接続された前記第1トランジスタ(311)と前記第1抵抗器(Rcg1)との共通ノードへ接続され、前記第2演算増幅器(302)の出力が、前記第1トランジスタ(311)のゲートへ接続され、前記制御可能電流発生器(212)の出力(26)が、当該コントローラ(220)の前記第1端子(1)および前記第1演算増幅器(208)の前記反転入力および前記第2トランジスタ(312)へ接続され、前記第3演算増幅器(303)の出力が、前記第2トランジスタ(312)のゲートへ接続され、前記第3演算増幅器(303)の非反転入力が、直列に接続された前記第1トランジスタ(311)と前記第2抵抗器(Rcg2)との共通ノードへ接続され、前記第3演算増幅器(303)の反転入力が、直列に接続された前記第2トランジスタ(312)と前記第3抵抗器(Rcg3)との共通ノードへ接続され、前記第2抵抗器(Rcg2)と前記第3抵抗器(Rcg3)との共通ノードが、前記制御可能電流発生器へ電力を供給するように前記定電圧源(214)へ接続するために、前記制御可能電流発生器(212)の端子(22)へ接続される、
コントローラ。
【請求項2】
請求項1記載のコントローラ(220)であって、当該コントローラ(220)の前記第2端子(2)と前記制御可能電流発生器(212)の入力(24)との間に接続されたバッファ段(210)を更に備え、前記バッファ段(210)の出力はまた、前記加算器(206)の前記第1入力へ接続される、コントローラ。
【請求項3】
請求項1記載のコントローラ(220)であって、当該コントローラ(220)の前記第1端子(1)と前記加算器(206)の前記第2入力との間に接続された増幅器(204)を更に備える、コントローラ。
【請求項4】
可変制御抵抗器(Rc)と共に用いる電子制御される抵抗器(ECR)(222)であって、
高電位端子(10)と、
アクティブ・エレメント(224)と、
検出抵抗器(Rsense)と、
低電位端子(12)と、
請求項1記載のコントローラ(220)と、
を備え、前記高電位端子(10)と前記アクティブ・エレメント(224)と前記検出抵抗器(Rsense)と前記低電位端子(12)とが、直列に接続されており、
前記高電位端子(10)が、前記コントローラ(220)の第6端子(6)へ接続されており、
前記低電位端子(12)が、前記コントローラ(220)の前記第5端子(5)へ接続されており、
前記アクティブ・エレメント(224)のコントロール端子が、前記コントローラ(220)の前記第3端子(3)へ接続されており、
前記検出抵抗器(Rsense)と前記アクティブ・エレメント(224)との共通ノードが、前記コントローラ(220)の前記第2端子(2)へ接続されており、
前記コントローラ(220)の第1端子(1)が、前記外部の可変制御抵抗器(Rc)の第1端子へ接続されるように設計されており、
前記コントローラ(220)の第4端子(4)が、前記外部の可変制御抵抗器(Rc)の第2端子へ接続されるように設計されている、
ECR。
【請求項5】
請求項4記載のECR(222)であって、前記アクティブ・エレメント(224)はトランジスタである、ECR。
【請求項6】
ECR(222)のためのコントローラ(220)のための集積回路(IC)であって、
第1演算増幅器(208)と、
参照抵抗器(Rref)と、
バイアス抵抗器(Rbias)と、
外部の可変制御抵抗器(Rc)の第1端子へ接続するように設計された第1端子(1)と、
外部の検出抵抗器(Rsense)と外部のアクティブ・エレメント(224)との共通ノードからフィードバック信号を受け取るように設計された第2端子(2)と、
前記外部のアクティブ・エレメント(224)のコントロール端子へ接続するように設計された第3端子(3)と、
前記外部の可変制御抵抗器(Rc)の第2端子へ接続するように設計された第4端子(4)と、
前記ECR(222)の低電位端子(12)へ接続するように設計された第5端子(5)と、
前記ECR(222)の高電位端子(10)へ接続するように設計された第6端子(6)と、
制御可能電流発生器(212)であって、該制御可能電流発生器(212)が、第2演算増幅器(302)、第3演算増幅器(303)、第1トランジスタ(311)、第2トランジスタ(312)、第1抵抗器(Rcg1)、第2抵抗器(Rcg2)、および第3抵抗器(Rcg3)を備え、前記制御可能電流発生器(212)のコントロール入力(24)が、前記第2端子(2)および前記第2演算増幅器(302)の非反転入力へ接続されるように設計されており、前記第2演算増幅器(302)の反転入力が、直列に接続された前記第1トランジスタ(311)と前記第1抵抗器(Rcg1)との共通ノードへ接続されており、前記第2演算増幅器(302)の出力が、前記第1トランジスタ(311)のゲートへ接続されており、前記制御可能電流発生器(212)の出力(26)が、前記第1端子(1)、前記第1演算増幅器(208)の前記反転入力、および前記第2トランジスタ(312)へ接続するように設計されており、前記第3演算増幅器(303)の出力が、前記第2トランジスタ(312)の前記ゲートへ接続され、前記第3演算増幅器(303)の非反転入力が、直列に接続された前記第1トランジスタ(311)と前記第2抵抗器(Rcg2)との共通ノードへ接続されており、前記第3演算増幅器(303)の反転入力が、直列に接続された前記第2トランジスタ(312)と前記第3抵抗器(Rcg3)との共通ノードへ接続される、制御可能電流発生器(212)と、
前記第3端子(3)へ接続されている、前記第1演算増幅器(208)の出力と、
前記第1演算増幅器(208)の前記非反転入力へ接続されている前記参照抵抗器(Rref)の第1端子と、
前記第5端子(5)へ接続されている前記参照抵抗器(Rref)の第2端子と、
前記第6端子(6)へ接続されている前記バイアス抵抗器(Rbias)の第1端子と、
前記第1演算増幅器(208)の前記非反転入力へ接続されている、前記バイアス抵抗器(Rbias)の第2端子と、
を備え、前記第4端子(4)と前記第5端子(5)とが互いに接続されている、
集積回路(IC)。
【請求項7】
ECR(222)のためのコントローラ(220)のための集積回路(IC)であって、
外部の可変制御抵抗器(Rc)の第1端子へ接続するように設計された第1端子(1)と、
外部の検出抵抗器(Rsense)と外部のアクティブ・エレメント(224)との共通ノードからフィードバック信号を受け取るように設計された第2端子(2)と、
前記外部のアクティブ・エレメント(224)のコントロール端子へ接続するように設計された第3端子(3)と、
前記外部の可変制御抵抗器(Rc)の第2端子へ接続するように設計された第4端子(4)と、
当該ECR(222)の低電位端子(12)へ接続するように設計された第5端子(5)と、
当該ECR(222)の高電位端子(10)へ接続するように設計された第6端子(6)と、
第1演算増幅器(208)と、
制御可能電流発生器(212)と、
を備え、前記制御可能電流発生器(212)が、第2演算増幅器(302)、第3演算増幅器(303)、第1トランジスタ(311)、第2トランジスタ(312)、第1抵抗器(Rcg1)、第2抵抗器(Rcg2)、および第3抵抗器(Rcg3)を備え、前記制御可能電流発生器(212)のコントロール入力(24)が、前記第2端子(2)および前記第2演算増幅器(302)の非反転入力へ接続するように設計されており、前記第2演算増幅器(302)の反転入力が、直列に接続された前記第1トランジスタ(311)と前記第1抵抗器(Rcg1)との共通ノードへ接続されており、前記第2演算増幅器(302)の出力が、前記第1トランジスタ(311)のゲートへ接続されており、前記制御可能電流発生器(212)の出力(26)が、前記第1端子(1)、前記第1演算増幅器(208)の反転入力、および前記第2トランジスタ(312)へ接続されるように設計されており、前記第3演算増幅器(303)の前記出力が、前記第2トランジスタ(312)のゲートへ接続されており、前記第3演算増幅器(303)の非反転入力が、直列に接続された前記第1トランジスタ(311)と前記第2抵抗器(Rcg2)との共通ノードへ接続されており、前記第3演算増幅器(303)の反転入力が、直列に接続された前記第2トランジスタ(312)と前記第3抵抗器(Rcg3)との共通ノードへ接続されており、前記第1演算増幅器(208)の非反転入力が、高電位端子と低電位端子との間で直列に接続されたバイアス抵抗器(Rbias)と参照抵抗器(Rref)とを備える外部の電圧デバイダの中間点へ接続するように設計されており、前記第1演算増幅器(208)の出力が前記第3端子(3)へ接続されており、当該ICの前記第4端子(4)と前記第5端子(5)とが当該ICの内部で互いに接続されている、
集積回路(IC)。
【国際調査報告】