(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-09
(54)【発明の名称】入力/表示ユニットを持ち上げ、保持し、取り扱うためのデバイス
(51)【国際特許分類】
G06F 1/16 20060101AFI20240702BHJP
F16M 13/04 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
G06F1/16 312Z
G06F1/16 312G
F16M13/04 G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574407
(86)(22)【出願日】2022-06-03
(85)【翻訳文提出日】2023-12-22
(86)【国際出願番号】 FR2022051069
(87)【国際公開番号】W WO2022254166
(87)【国際公開日】2022-12-08
(32)【優先日】2021-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523451255
【氏名又は名称】プラネート
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】モステファイ,ユセフ
(57)【要約】
本発明は、左手又は右手のいずれかで、その大小にかかわらず、片手で、1つ又は2つのセクションを有する入力/表示ユニットを持ち上げるための、非共線的なロッドを有するデバイス(1)に関する。
(垂直の)使用位置にあるときに、可視である部分に関しては、1つのセクションを有するユニットの場合、背部(2)に固定され、ケーシング(3)の矢状面(26)の周りにある2つの傾斜ロッド(4)で構成されており、この傾斜ロッド(4)の下に指を滑らせ、デバイス(1)の底部の両側で指を閉じることができるようにすることで、ケーシング(3)を手に固定することができ、したがって、ケーシングを楽に保持し、取り扱うことができる。
本発明によるデバイスは、特に、タブレット、電子リーダ、及びラップトップコンピュータを対象とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力/表示ユニットを把持し、手に保持し、取り扱うためのデバイスであって、垂直の使用位置にあるときに、可視部について、前記表示デバイスのケーシング(3)の背部(2)に取り付けられ、「V」字の外観を有する2本の非共線的な円筒形の傾斜ロッド(4)からなり、前記傾斜ロッド(4)の下で、手を挟むように片手の指がスライドし、前記手の甲が、前記傾斜ロッド(4)の底部に当接し、手のひらが、前記ケーシング(3)の前記背部(2)に当接し、その結果、前記手を前記ケーシング(3)に固定する効果を有し、出口が、互いにクランプされる前記指を支え、したがって、前記2本の傾斜ロッド(4)がまた接触する前記デバイス(1)の前記基部に密着する自然な動きによって強化され、その結果、前記手に固定された前記ケーシング(3)が保持され、前記デバイス(1)の前記基部を囲む前記指を離すように力が加えられるとすぐに、前記デバイス(1)が解放され、それと共に前記ケーシング(3)が解放されることを特徴とする、デバイス。
【請求項2】
前記2つの傾斜ロッド(4)の接合部の下に、垂直ロッド(5)が位置し、ひいては、前記デバイス(1)の前記可視部が「Y」字形であることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス(1)。
【請求項3】
前記傾斜ロッド(4)が、並進回転を伴わないバタフライ(29)の構造に組み合わされることを特徴とする、請求項1又は2に記載のデバイス(1)。
【請求項4】
「Y」字形の凹部(22)が、前記ケーシング(3)の前記背部(2)上に配置され、前記デバイス(1)が前記ケーシング(3)の前記背部(2)の上方の垂直位置にあるとき、前記デバイス(1)から、前記ケーシング(3)の前記背部(2)の上方に現れる前記可視部を受け入れ、前記デバイス(1)から、前記ケーシング(3)内に位置する不可視部(24)も受け入れるように構成されており、前記不可視部(24)が、前記デバイス(1)の前記ケーシング(3)への固定を保証すると共に、回転を確実にし、前記デバイス(1)を枢動させて、前記デバイス(1)を前記凹部(22)内に格納及び後退させることを可能にするように構成されていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
【請求項5】
2つの水平タブ(40)及び2つの垂直タブ(41)が、互いに対向する前記凹部(22)の側壁(43)上にそれぞれ切り込まれ、前記2つの水平タブ(40)が互いに対向して配置され、前記2つの垂直タブ(41)が互いに対向して配置され、前記水平タブ(40)が、前記デバイスをその垂直使用位置内に安定させるように、前記デバイスが前記垂直使用位置にあるときに突出して前記不可視部(24)と接触するように構成されており、前記垂直タブ(41)が、前記デバイスをその水平後退格納位置内に安定させるように、前記デバイスが前記水平後退格納位置にあるときに突出して前記可視部と接触するように構成されており、前記水平タブ(40)及び前記垂直タブ(41)が、前記タブによって及ぼされる安定化に打ち勝つことを可能にする力が前記デバイスに加えられたときに、前記デバイスを前記垂直使用位置から前記水平後退格納位置に回転させることができるように更に構成されており、逆もまた同様であることを特徴とする、請求項4に記載のデバイス(1)。
【請求項6】
前記不可視部(24)が、前記デバイス(1)の対称軸(26)に対応する回転軸を有する円筒の形状を有し、前記不可視部(24)が、前部半円筒及び後部半円筒を備え、前記前部半円筒の底部が、可動曲線斜辺(33)を有する2つの第1の二等辺直角三角形によって形成される2つの当接面によって取り囲まれる球体(32)の四分の一の外観をとるようにトリミングされ、前記後部半円筒の底部が、前記デバイス(1)の回転中に前記凹部(22)の後面(39)の内側に常に接する接触面(37)を有するようにトリミングされ、前記凹部(22)が、固定曲線当接斜辺(42)を有する2つの第2の二等辺直角三角形によって形成された部分を更に備え、前記デバイス(1)が回転してその垂直使用位置に達したときに、前記2つの対向する当接位置(33)と接触して、前記デバイス(1)がその垂直使用位置を越えて駆動要素を回転させることを防止することを特徴とする、請求項4又は5に記載のデバイス(1)。
【請求項7】
前記デバイス(1)の前記不可視部(24)の直径が、前記デバイスの前記可視部の基準直径、対応する基準直径、又は前記2つの傾斜ロッド(4)の接合部の下に位置している垂直ロッドの直径、又は前記2つの傾斜ロッドの前記接合部の下に垂直ロッドがない場合には、前記2つの傾斜ロッドの直径よりも大きいことを特徴とする、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
入力/表示ユニットを把持し、手に保持し、取り扱うためのシステムであって、請求項1~7のいずれか一項に記載の2つのデバイス(1)を備え、前記2つのデバイス(1)が、前記入力/表示ユニットの前記ケーシング(3)の前記背部(2)に取り付けられるか、又は前記入力/表示ユニットが2つのセクションを備える場合には、前記入力/表示ユニットの前記2つのケーシング(3)の前記背部(2)に取り付けられ、それにより、隣り合う指によって囲まれている一方のデバイス(1)及び/又は他方のデバイス(1)の基部、若しくは離れた指によって、仮想の単一のデバイス(1)にのみにされているだけのようにとられている両方のデバイス(1)、すなわち、親指によるデバイス(1)と、耳による他方のデバイスの(1)のいずれかであることを特徴とする、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小型の製造された物体、具体的には、ケーシングの形態であり、情報を見る及び/又は入力するために使用される物体を持ち上げ、保持し、取り扱うことを容易にするデバイスに関する。
【0002】
これらのケーシングの取り扱いは、従来、ケーシングが保持されることを許容するために(特に、ケーシングが手のひらに収まらない場合、したがって、ケーシングが携帯電話のように十分に小さい場合、ケーシングの2つの垂直な「セクション」、言い換えれば、ケーシングの狭い面によってケーシングを囲むことができない)、これらのケーシングの背部に取り付けられたデバイスを追加することによって改善される。それ故、ケーシングと手は剛性的に接続されており、後者は、一方では手のひらが置かれた前述のケーシングの背部によって、他方ではそれ自体が手の甲を押すデバイスの「上部」(下記参照)によって捕捉される。これらのデバイスは、概して、(「上部」及び「下部」を含む)可視部を有しており、多かれ少なかれほぼ「T」の形(その変形は、キノコの外観を有し、「上部」は、一方では「T」の水平バーであり、他方では「帽子」であり、「下部」は、それぞれ「T」の垂直バーであり、キノコの足部である)、逆「U」字形(したがって、1つの「ガントリ」であり、時には「ブラケット」を伴い、「L」もまた逆形状で、ガントリが実際の指に、かつアームが親指に対して役立つ)、又はまたO(指を通すリング)字型などを有する。デバイスの可視部が逆「T」又は「L」字形の場合、デバイスの上部は、「T」バーの水平性(明示的又は暗示的に別段の指示がない限り、以下の本文全体を通してケーシングの背部の水平性でもあると想定される)を有すると想定される「セグメント」であり、デバイスの下部は、ケーシングの背部(水平であると想定される、上記参照)に対して垂直に植え込まれているため、垂直セグメントとなる。したがって、そのため、この下側の垂直部分は、手がその指の間のスペースのうちの1つで取り囲むように提供され、ケーシングが回転するリスクのある軸を構成する可能性がある。デバイスのある特定の把持方式では、上側の水平部はそれ自体が回転軸を構成することができ、ケーシングの良好な保持を損なうことはない。
【0003】
また、他の理由及び他のタイプのデバイスに関しては、まずそれらがケーシングを手渡す人の指の正確なサイズでなく、それ故、浮遊を駆動するクリアランスを保持するため、熟練の不足がある。このことは、可能な全ての指にカスタマイズされたリングなどがなく、かつ作用する指が過度に疲労するたびにリングを交換する必要がない限り、リングデバイスにとっては明らかなことである。ガントリ及びアームを有するデバイスでは、指の寸法に適応しない高さに加えて、リングとアームの間の距離があり、これは手の単一のサイズ(幅)にしか対応しない。1つの解決策は、デバイスが、「T」の形状を細かに再現した場合であり、もちろん「T」は三次元であり、文字のバーは円柱に置き換えられている。デバイスの垂直部は、ひいては、その長さを調節して指の直径に合わせるために使用される可変数及び長さのセグメントから構成される。しかしながら、この長さは、大まかに(典型的には、2ミリメートル刻みで)適合させることができるだけであり、使用されるセグメントは、所望の長さで、デバイスの垂直部、デバイスの最初の使用中に1回だけ実行されるアセンブリを構成するように決定されて、取り付けられ、セグメントは、この垂直部を第1の指のサイズにおいて置かれるように選択され、デバイスの一意の又は主要なユーザであると想定される。しかし、ケーシングの制御が悪い別の理由は、手の指の直径が全て異なり、1本の指の寸法に適している調整が隣接する指の寸法に好適でないことである。また、指の間の空間のうちの1つ(及び関係する2本の指)に適合されるものは、必然的に、他のもの(及びこれらの他の場合に関与する2本の指)には不適切である。この問題は、指の直径が右手と左手との間で異なり、加えて指の直径の進みが、ケーシングを取り扱うために動かす手を変えることによって反対方向になるので、更により複雑である。ケーシングを操作する手を変えることは、確かに歓迎すべき易化であるが、それ以前に、デバイスの垂直部を挿入する指の間の空間を変える必要があり、また、伸ばした指をケーシングの背部に常に押し当てた状態で、同じ位置において手を長く保持しないようにする必要があり、これは、手の疲労、関節強直症、発汗などと闘う必要がある生理的現実を考慮するという制約を受ける。
【0004】
特に、大型のケーシング又は2つのセクションを有する器具を取り扱う際に生じる疲労は、重量に伴って、2つのデバイスを互いに近接して設置する必要があるが、そのような設置は、先に述べた指の固定支持寸法、並びに手の寸法によって変化する指の間隔の理由から、想定することができない。
【0005】
一方、適切な機構により、ケーシングの背部(すなわち、デバイスの非可視部)上に配置された凹部内でデバイスを折り畳まなければならない場合、この凹部は、デバイスの全ての寸法に適合するように十分に大きくなければならず、その幅は固定されたままでなければならないが(デバイスの水平上部(「T」の水平バーなど)の寸法によって定義される)、その長さは、提供されるセクションの数と、サポートされるそれらの組み合わせによって調整される、垂直底部の全ての可能な長さに好適であるように変化する(実際、垂直部の同じ構成に対して、製造者によって提供されるセクションの全てを結集させることは意味がない場合がある)。これは、最大寸法を有する凹部が、加えて、大部分が空のままであることを意味する(最初の使用(上記参照)に先立ち、アセンブリによって画定された長さでのデバイスによって占有され、他の部分に影響を及ぼすような他の調整が行われるまで、凹部の残りの部分は空のままである)。したがって、この余分な嵩は、凹凸の存在を倍増させ、デバイスの可視部がその中に折り畳まれた後、占有されないままである凹部の部分の縁部の存在を倍増させる。
【0006】
本発明によるデバイスは、これらの欠点を改善することが可能である(このような欠点は、出願番号FR1904609/公開番号FR3095359の「T」字型デバイスにも現れている)。実際、第1の特徴によれば、それは、それが設置される入力/表示ケーシングの背部の平面に垂直な平面内に包含される、三次元の大文字「V」の形態の可視部を備える。したがって、文字の2つの傾斜ロッドは、2つの円柱である。それらは、それらの端部の1つにおいて丸みを帯び、文字の底部において互いに接合され、デバイスのこの可視部は、ケーシングの内側に入れられた不可視部によって延長される。デバイスのロッドのこの傾斜は、その寸法を、ケーシングを操作する手の指の直径の寸法に、同じスキューだけ調整することを可能にする。実際、指は、傾斜ロッドとの接触を維持しながら、デバイスの対称軸から離れるか又は近づくことによって、それらの直径に好適な場所を探し出す。指は常に傾斜ロッドに接触しており、このロッドが指に負担をかけ、指だけでなく手全体がケーシングの背部を押しながら堅く連結され、ケーシングは安定し、不適切な並進運動及び回転運動を防止する。左右の手の全ての寸法に対してこの適合が快適であるデバイスはまた、様々な様式(手のひらを部分的に折り畳んだ状態(「ドーム」として、下記参照、汗の蒸発を許容し、ここでも安定した保持を保証する)、又は完全に折り畳んだ状態(その後、デバイスを閉じた拳にクランプする、下記参照)に応じて設定することを許容する。それは、(可視部が「T」の部分であるデバイスのように)ケーシングをセットするために3本の指を動かし、また上部が回転軸を構成することができる2本の傾斜ロッドからなるため、偶発的なケーシングの回転を回避する。それは、不必要な嵩がなく、格納凹部の容積を完全に満たし、ケーシングの背部に凹凸を残さない。
【0007】
本発明の目的は、入力/表示ユニットを把持し、手に保持し、取り扱うためのデバイスであって、垂直の使用位置にあるときに、可視部について、2本の非共線的なロッドと、ケーシングの背部に垂直に取り付けられた2本の円筒形の傾斜ロッドであって、「V」字の外観を有する傾斜ロッドと、手を挟むように指がスライドする傾斜ロッドとからなり、背部が傾斜ロッドの底部に当接し、手のひらがケーシングの背部に当接し、その結果、手にケーシングに固定する効果を有し、出口が、互いにクランプされる指を支え、それ故、2本の傾斜ロッドが接触するデバイスの基部を囲む自然な動きによって強化され、その結果、手に固定されたケーシングが保持され、デバイスの基部を囲む指を離すように力が加えられるとすぐに、デバイスが解放され、それと共にケーシングが解放されることを特徴とするデバイスに関する。
【0008】
特定の実施形態によれば、
-入力/表示ユニットのケーシングの背部に設置されたデバイスのロッドは、非共線的であり、文字「V」の対称イメージを与え、全ての指のサイズに適合するように十分に長く、かつ/又は傾斜させることができ、指は、直径が大きくなるにつれてデバイスの対称軸から離れることによって好適な場所を探し出す。
-「V」の対称軸の底部における2つの傾斜ロッドの接合部は、垂直ロッドによって延長することができ、その結果、デバイスに「Y」の外観を与える。
-2つの傾斜ロッドは、ケーシングのより良好な係合を確実にするために、デバイスの対称軸の周りに回転されるように意図されたバタフライ要素を形成することができる。
-デバイスの底部は、前述のデバイスがその垂直使用位置にあるときに不可視部に延長させることができ、不可視部は、デバイスの対称軸に対して垂直に、回転軸を備え、その回転軸を中心に回転してその垂直使用位置から出ることができ、平坦かつ水平な格納のために、ケーシングの背部上に配置された凹部内に後退させることによって隠され、この凹部の形状は「Y」の形状であることができる。
-2つの水平タブ及び2つの垂直タブは、それぞれ、互いに対向する凹部の側壁上に切り込まれ、2つの水平タブは互いに対向して配置され、2つの垂直タブが互いに対向して配置され、水平タブは、デバイスをその垂直使用位置内に安定させるように、デバイスが垂直使用位置にあるときに突出して不可視部と接触するように構成されており、垂直タブは、デバイスをその水平後退格納位置内に安定させるように、デバイスが水平後退格納位置にあるときに突出して可視部と接触するように構成されており、水平タブ及び垂直タブは、タブによって及ぼされる安定化に打ち勝つことを可能にする力が前述のデバイスに加えられたときに、デバイスを垂直使用位置から水平後退格納位置に回転させることができるように更に構成されており、逆もまた同様である。
-後退凹部の側壁は、デバイスの不可視部を取り囲む場所において、デバイスの不可視部が垂直使用位置にアクセスするために、これらの壁を押すときにこれらの壁に入ることができるように、好ましくは長方形の水平タブが提供され、この垂直位置に達するとすぐに出て、次にデバイスをこの垂直位置に安定させ、十分な力がデバイスに加えられてデバイスをその後退格納位置に移動させる前に、水平の後退格納位置にアクセスするためのデバイスの通過を許容するために、凹部の壁内に水平タブを再び戻す回転運動は、この位置に到達するために、好ましくは長方形の、切り込まれた垂直タブを、垂直ロッドを包含する凹部の部分の他方の側壁の両側の、その側面に3つもたらすか、又は切り込まれ、この垂直タブは、デバイスによって水平位置に達するとすぐに凹部の側壁から現れ、その後、使用する垂直位置に到達させるために取り外す力が加えられるまで、この後退格納位置でブロックされる。
-不可視部は、デバイスの対称軸に対応する回転軸を有する円筒の形状を有し、不可視部は、前部半円筒及び後部半円筒を備え、前部半円筒の底部は、可動曲線斜辺を有する2つの第1の二等辺直角三角形によって形成される2つの当接面によって取り囲まれる球体の四分の一の外観をとるようにトリミングされ、後部半円筒の底部は、デバイスの回転中に凹部の後面の内側に常に接する接触面を有するようにトリミングされ、凹部は、固定曲線当接斜辺を有する2つの第2の二等辺直角三角形によって形成された部分を更に備え、デバイスが回転してその垂直使用位置に達したときに、2つの対向する当接位置(33)と接触して、デバイスがその垂直使用位置を越えて駆動要素を回転させることを防止する。
-デバイスの不可視部の底部は、デフォルトで(材料を除去することによって)、その前部が球体の四分の一を有するように丸み付けることができ、その後部は、水平円筒面上に左二重曲線三角形を有するように湾曲され、その回転中に、水平後退位置から垂直使用位置へ、及びその逆に駆動要素と常に接触し、後退凹部の後部の内壁と依然として接触し、それ故、その嵩が低減される。前部のフレアは、後退凹部の深さを小さくすることができるように、後退凹部の下面にできるだけ近い位置でデバイスの回転を許容するように構成されている。不可視部及び凹部は、デバイスの垂直使用位置に対応する約90°の角度を超えるデバイスの過回転を防止するように協働するように意図された当接面を有するように更に構成され得る、凹部の当接面は、2つの位置の間でのデバイスの回転中に、前方半円筒上に存在する四分の一球体の通過を許容するように更に構成されている。
-デバイスの不可視部の直径は、デバイスの可視部の基準直径、対応する基準直径、又は2つの傾斜ロッドの接合部の下に位置する垂直ロッドの直径、又は2つの傾斜ロッドの接合部の下に垂直ロッドがない場合には、2つの傾斜ロッドの直径よりもよりも大きい。
-凹部と同一平面を保ちながら、デバイスの不可視部を相似的に拡大することができ、その機械的性質を向上させることができる。この拡大された不可視部を含む凹部の部分は、それに応じて拡大される。拡大された不可視部は、凹部の後面の内壁と接触したままであり、一方、垂直使用位置でのデバイスの可視部は、凹部の垂直上方にある。その拡大により、凹部によって隠されたこのいわゆる不可視部は、デバイスが垂直使用位置にあるときに上面図において部分的に見えるようになる。
-重いケーシングのデバイス又は2つのセクションの場合、デバイスは、2つのセクションの一方又は両方に二重コピーで取り付けることができ、一方及び/又は他方、一方及び/又は他方をその(それらの)指の間の空間に取り込み、若しくは指を広げて使用する単一のデバイスを構成するように、使い続けることができ、更に、親指と小指を、第3の仮想のデバイス上にあるように2つのデバイス上に置き、垂直ロッドによって形成される基部の直径が、2つのデバイスを隔てる距離だけ増加した基部、すなわち垂直ロッド、デバイスの直径の合計に等しくなるようにしてもよい。
添付の図面は本発明を示す。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】2つのロッドが、入力/表示ユニットのケーシングの背部に設置された「V」の形状に組み合わされている、本発明のデバイスを示す。
【
図3】このデバイスの「Y」の形状の変形例を示す。
【
図4】デバイスの傾斜ロッドの下の空間の使用が最適化される方式を示す。
【
図5】デバイスを指の間の空間に挿入する前にデバイスに接近している手を示す。
【
図6】片方の手の指の間の空間に挿入したデバイスを示す。
【
図8】汗を排除し、把持を変えることで疲労を和らげるために、ドーム状に置かれた手を使用するデバイスの使用を示す。
【
図9】デバイスの垂直ロッドが中節骨の間にある、閉じた手を使用するデバイスの使用を示す。
【
図10】デバイスの垂直ロッドが親指と人差し指の間にある、閉じた手を使用するデバイスの使用を示す。
【
図11】2つの凹部が提供された水平関節部を有する2つのセクションを備えたデバイスケーシングの背部上に設置された2つの「V」デバイスの使用を示し、デバイスは、(垂直に)使用されないとき(水平に)後退されて収容される。
【
図12】2つの凹部が提供された垂直関節部を有する2つのセクションを備えたデバイスケーシングの2つの背部上に設置された2つの「Y」デバイスの使用を示し、デバイスは、(垂直に)使用されないとき(水平に)後退されて収容される。
【
図13】後退凹部内で水平位置にあるデバイスの変形例を上から見て示す。
【
図14】垂直使用位置にある
図13のデバイスを斜視図で示しており、一部が後退凹部内で見えない。
【
図15】水平矩形タブの上面に接する平面に沿った2つのセクションで、第1のセクションでは垂直に近づく傾斜位置にあり、第2のセクションでは到達した垂直使用位置にある、凹部内のデバイスを示す。
【
図16】垂直矩形タブの前面に接する平面に沿った2つのセクションで、第1のセクションでは水平に近づく傾斜位置にあり、第2のセクションでは到達した水平格納位置にある、凹部内のデバイスを示す。
【
図17】デバイスの不可視部を中心とした右図を表す。
【
図18】不可視部の全部を中心とした図でのデバイスを示す。
【
図19】不可視部の後部を中心とした図でのデバイスを示す。
【
図20】デバイスの可視部と不可視部との間の境界面に位置する水平面に沿ったセクションでの、垂直使用位置にある
図14のデバイスの変形例を示す。
【
図21】右側面図での、後退ケーシング内にある
図20のデバイスを示す。
【0010】
これらの図面を参照すると、デバイス(1)は、対称的な大文字「V」の外観を与える円筒形(「枝」)の2つの傾斜ロッド(4)を備える(以下では、慣例により、参照は、傾斜ロッド(4)及び垂直ロッド(5)が構成するデバイス(1)の問題である場合には、前述の傾斜ロッド(4)及び垂直ロッド(5)の内部を指すが、前述の傾斜ロッド(4)又は垂直ロッド(5)のみの問題である場合には、傾斜ロッド(4)又は垂直ロッド(5)の縁部を貫通することなく、傾斜ロッド(4)又は垂直ロッド(5)の縁部端部(5)を指す。一方、これらの参照が以下の図において不可視部に関連する場合、それらは角度の付いた矢印を伴う)。デバイス(1)は、入力/表示ユニットのケーシング(3)の背部(2)に取り付けられる。2本の隣接する指は、デバイス(1)の矢状面(26)の両側で、そのセクション(6)(デバイス(1)の正面対称面(27)に位置し、正面対称面(27)は
図5に示されている)が傾斜ロッド(4)の下面とケーシング(3)の背部(2)の両方に接触させる場所に置かれる。考慮されたケーシング(3)、したがって考慮されたデバイス(1)の使用のために考慮された最小値のセクションの指(8)は、このセクション(8)に隣接する最小セグメント(7)と、デバイス(1)の対称軸(25)に対して対称な別の最小セグメント(7)とを画定する。最小セグメント(7)、傾斜ロッド(4)の底部、及びケーシング(3)の背部(2)は、この特定のケーシング(3)に設置されるように寸法決めされたデバイス(1)の使用に想定されるタイプと年齢の一般人の任意の指が入るには高さが小さすぎる空のゾーン(11)を画定する。2つの傾斜ロッド(4)が構成するデバイス(1)の可視部は、デバイス(1)の使用時にケーシング(3)内に入れられた不可視部(24)であり、ケーシング(3)のケーシング背部(2)の垂直上方にある。デバイス(1)の不可視部(24)は、デバイス(1)のケーシング(3)への固定を保証するために、並びにデバイス(1)をその垂直使用位置から背部(2)の下のその水平後退格納位置へ、またケーシング(3)の中へ旋回させる回転を保証するために使用される(以下、
図11及び
図12参照)。デバイス(1)の不可視部(24)はまた、デバイス(1)をその使用のために水平後退格納位置から垂直位置に出るようにする反対方向への回転を確実にする。
【0011】
図2による実施形態では、デバイス(1)は、第3のセクションの指(6)と共に使用され、指及びその指骨は重要ではなく、第3のセクションの指(6)は、矢状面(26)に沿って、デバイス(1)の傾斜ロッド(4)の接合部の上方に位置する張り出しエリア(10)内に置かれる。最も直径が小さく、最も現実的でない(それ故、ゼロ値の直径)指に適合されたデバイス(1)は、他方で、それが下に位置する傾斜ロッド(4)の上端及びケーシング(3)の背部(2)の両方と接触するという事実によって画定される指のセクション(9)においてのみ、最大で寸法決めされる。最大セグメント(28)は、この最大セクション(9)と関連付けられる。最大セグメント(28)と最小セグメント(7)との間の空間に張り出している各傾斜ロッド(4)の部分のみが使用されるということになるが、それは、ただケーシング(3)の背部(2)上に置かれた指と接触することが可能になるためである。
【0012】
図3による実施形態では、デバイス(1)の2つの傾斜ロッド(4)に、2つの傾斜ロッド(4)の接合部の下で、デバイス(1)の不可視部(24)(「ルート」)の上方に置かれる円筒形の垂直ロッド(5)(「バックボーン」)が追加され、デバイス(1)のこの代替案に、「Y」対称の大文字の外観を与える。「Y」デバイス(1)のこの変形例は、矢状面(26)に沿って、デバイス(1)の傾斜ロッド(4)の接合部の上方に位置する張り出しエリア(10)に第3の指を置いた状態でも使用可能である。
【0013】
図4による実施形態では、デバイス(1)は、傾斜ロッド(4)、垂直ロッド(5)及びケーシング(3)の背部(2)の両方に接触しているという事実によって画定される指セクション(8)に、互いの下側について適合される。最小セグメント(7)は、最小セクション(8)と関連付けられる。デバイス(1)は、下に位置する傾斜ロッド(4)の上端とケーシング(3)の背部(2)との両方に接触しているという事実によって画定される指セクション(9)に対して、互いに依然として最も強いサイズが決定される。最大セグメント(28)は、この最大セクション(9)と関連付けられる。両手が順にデバイス(1)を使用することができ、動かすことができる指の間の空間が異なる向きを有するので、考慮された瞬間において、前述のデバイス(1)の傾斜ロッド(4)が傾斜ロッド(4)の下に位置する指を分離する指の間の空間に対して垂直のままであるように、デバイス(1)の向きを変えることも必要である。このために、前述の傾斜ロッド(4)は、垂直ロッド(5)での並進回転を伴わないバタフライ(29)を形成する基部を有する。
【0014】
図5による実施形態では、手をケーシング(3)の背部(2)に沿ってスライドさせて、デバイス(1)を指の間の空間(12)の内部及び所望の指骨(13)の間に封じ込む。
【0015】
図6による実施形態では、ケーシング(3)の長手方向対称軸に沿ってケーシング(3)の背部(2)上に設置され、左手と同様に右手を使用してその使用を許容し、安定性の理由からケーシング(3)の重心の上に設置されたデバイス(1)は、所望の指骨(13)の間の選択された指の間の空間(12)内にクランプされる。デバイス(1)の傾斜ロッド(4)によって形成されるバタフライ(29)は、使用される指の間の空間(12)に対して垂直に配向される。
【0016】
図7による実施形態では、中間指(15)が、デバイス(1)の2つの傾斜ロッド(4)の上方かつそれらの間、それ自体が傾斜ロッド(4)の下にある指(14)と指(16)の間に置かれ、長く握りすぎていた手を解放し、傾斜ロッド(4)が指(14)及び中間指(15)を囲む指(16)を押圧し、それ故、手をケーシング(3)の背部(2)に押し付け、回転防止の安定性を確保するため、ケーシング(3)の不用意な回転を常に防止する。
【0017】
図8による実施形態では、中手骨と基節骨とを接続する手の中央領域(17)は、空気が流れて汗を蒸発させることを許容するドームを形成するように、ケーシング(3)の背部(2)から分離されており、これにより、快適性が改善され、手が滑ってケーシング(3)が回転することが防止される。デバイス(1)は次に、手のドーム形成に関与するように持ち上げられた、近位指以外の適合された指骨を使用する。
【0018】
図9による実施形態では、デバイス(1)は閉じた手で中節骨(18)の間に把持され得るように見えるが、中節骨(18)の間の断面が見える垂直ロッド(5)は、手の指と手のひらとの間にクランプされた傾斜ロッド(4)に障害物があるので、回転軸を構成することができず、中節骨(18)の上部と中節骨(18)が押し付けられるケーシング(3)の背部(2)との間の接触を妨げるように見える。
【0019】
図10による実施形態では、デバイス(1)が親指(19)と人差し指(20)と中指(21)との間にクランプされる、更に別のタイプのソケットである。この場合も、傾斜ロッド(4)は、人差し指(20)と中指(21)とを分離する指の間の空間の平面と一致することができる平面を形成せず、傾斜ロッド(4)は、前述の傾斜ロッド(4)の非線形性のために垂直ロッド(5)に垂直な平面を形成せず、親指(19)及び人差し指(20)の接触は、親指(19)の一部及び人差し指(20)の一部が当てられるケーシング(3)の背部(2)に対向するので、垂直ロッド(5)(断面図)を中心に回転することができない。
【0020】
図11による実施形態では、2つのセクションを有するデバイスの上部ケーシング(3)の背部(2)上に設置された2つの「V」デバイス(1)(ただし、「Y」の変形例の使用を妨げるものは何もなく、本明細書では使用は図示せず)が、関節の方向に平行な方向に、ここでは垂直(30)に鉛直な2つのセクションと、並んで設置され、デバイス(1)の間に、デバイス(1)が設けられる範囲の最大サイズの少なくとも1本の指を挿入するのに必要な空間を残すように、2つのデバイス(1)とを有する。2つのデバイス(1)の各々に隣接して、これらのデバイス(1)が使用後に後退され格納される凹部(22)が見える。凹部(22)の各々は、デバイス(1)の不可視部(24)も収容するように寸法決めされ、不可視部(24)は、デバイス(1)が使用中であるときに中に入れられ、したがってケーシング(3)の背部(2)の上方に垂直に設置される。デバイス(1)の不可視部(24)は、デバイス(1)のケーシング(3)への固定を保証し、また、デバイス(1)をその垂直使用位置から凹部(22)内のその水平後退格納位置へ旋回させる回転を保証するために使用され、デバイス(1)がケーシング(3)内に後退され、前述のケーシング(3)が上から見られるときに現れ、デバイス(1)の可視部を受け入れる凹部(22)の部分とデバイス(1)の不可視部(24)を受け入れる凹部(22)の部分との間の境界は、本明細書では架空線(23)によって実現される。手は、デバイス(1)に当てられ、ケーシング(3)を把持し、保持し、操作するために傾斜ロッド(4)によって供される全ての可能性を利用する。指の間の空間が垂直(30)に対してなす角度(正及び異なる)は、デバイス(1)の最適な使用を保証するために、デバイス(1)のバタフライバルブ(29)が、それに関する指の間の空間に対して、同じ角度(正及び異なる)から鉛直になるように回されなければならないという事実につながる。2つのデバイス(1)を有すると、親指がその基節骨と中手骨との間の指の間の空間として使用され得るのと同じ方式で、この二重性に対する同時の又は特定の使用が許容されるが、その末節骨から、かつその近位からの使用も許容され、それは、それ自体で、デバイス(1)の基部がほぼ完全に囲まれることを許容する。
【0021】
図12による実施形態では、安定性の理由でアセンブリの重心の上方に位置する水平線に沿って、2つのセクションを有するデバイス上に設置されるのは、「Y」の2つのデバイス(1)(ただし、「V」の変形例の使用を妨げるものは何もなく、本明細書では使用は示されていない)であり、デバイス(1)は、2つのケーシング(3)の背部(2)上に、本明細書では垂直(30)と位置合わせされた2つのセクションの接合部の両側に設置され、2つのデバイス(1)は、デバイス(1)が設けられる範囲の最大サイズの少なくとも1本の指を挿入するのに必要な空間をデバイス(1)間に残すように、並んで設置される。2つのデバイス(1)の各々に隣接して、これらのデバイス(1)が使用後に後退され格納される凹部(22)が見える。凹部(22)の各々は、デバイス(1)の不可視部(24)も収容するように寸法決めされ、不可視部(24)は、デバイス(1)が使用中であるときに中に入れられ、したがってケーシング(3)の背部(2)の上方に垂直に設置される。デバイス(1)の不可視部(24)は、デバイス(1)のケーシング(3)への固定を保証し、また、デバイス(1)をその垂直使用位置から凹部(22)内のその水平後退格納位置へ旋回させる回転を保証するために使用され、デバイス(1)がケーシング(3)内に後退され、前述のケーシング(3)が上から見られるときに現れ、デバイス(1)の可視部を受け入れる凹部(22)の部分とデバイス(1)の不可視部(24)を受け入れる凹部(22)の部分との間の境界は、本明細書では架空線(23)によって実現される。手は、デバイス(1)に当てられ、ケーシング(3)を把持し、保持し、操作するために傾斜ロッド(4)及び垂直ロッド(5)によって供される全ての可能性を利用する。指の間の空間が垂直(30)に対してなす角度(負及び異なる)は、デバイス(1)の最適な使用を保証するために、デバイス(1)のバタフライ(29)が、それに関する指の間の空間に対して、同じ角度(負及び異なる)から鉛直になるように回されなければならないという事実につながる。2つのデバイス(1)を有すると、親指がその基節骨と中手骨との間の指の間の空間として使用され得るのと同じ方式で、この二重性に対する同時の又は特定の使用が許容されるが、その末節骨から、かつその近位側からの使用も許容され、それは、それ自体で、デバイス(1)の基部がほぼ完全に囲まれ、次いで第2のデバイス(1)に当てる必要がある4本の指のいずれかを動かすことも伴う、親指の末節骨と基節骨を使用することが許容される。
【0022】
図14による代替実施形態では、デバイス(1)及びその凹部(22)は、モジュール形態で提示され、すなわち、凹部は、この目的のためにケーシングの背部に提供された相補的な形状の空洞に後で組み込まれるように意図されている。本明細書で説明する変形例では、不可視部(24)を包含する凹部(22)の2つの側壁(23)は、デバイス(1)を垂直使用位置で安定させるように構成された、対向する2つのタブ、本明細書では2つの水平矩形タブ(40)を備える。凹部(22)はまた、2つの他の対向するタブ、ここでは垂直矩形タブ(41)を備え、これらのタブは、凹部(22)内のデバイス(1)を水平後退格納位置に安定させるように構成されている。本明細書で説明する実施形態では、2つの垂直矩形タブ(41)は、垂直ロッド(5)を包含する凹部(22)の側壁(43)に互いに対向して位置しているが、垂直矩形タブ(41)は、傾斜ロッド(4)の一方又は他方と対向する側壁(43)に同様に良好に位置させることができる。2つの垂直矩形タブ(41)及び2つの水平矩形タブ(40)は、それらが占める側壁(43)の3つの側面で切断されている。有利には、デバイス(1)は、垂直使用位置で、その不可視部(24)によって、凹部(22)の後面(39)の内部と接触していることに留意されたい。
【0023】
デバイスが垂直使用位置にあるとき、デバイス(1)は、それらから離れすぎているため、垂直の矩形タブ(41)は、前述のデバイス(1)に何らかの作用を及ぼすことができない。対照的に、水平矩形タブ(40)は、凹部(22)の側壁(43)の外側に突出し、デバイス(1)の不可視部(24)と接触する。次いで、水平矩形タブ(40)は、反対方向に及ぼされる上方の力がデバイス(1)にその水平後退格納位置をとらせない限り、デバイス(1)をその垂直使用位置に保持する力を加える。
【0024】
図13では、
図14のデバイス(1)は、上面図で凹部(22)内の水平後退格納位置で示され、想像線(23)によってデバイス(1)の残りの部分から分離され、凹部(22)内に、したがってその後ケーシング(3)内に入れられる不可視部(24)を示す。不可視部(24)は、本明細書で説明する変形例では、垂直ロッド(5)を延長する垂直ミニロッドとして存在する。傾いた仮想線(31)は、大きい二重曲線の左三角形(37)を囲む2つの左二重曲線の小三角形(38)を分離していることに留意されたい。本明細書でも、不可視部(24)は、以下でより詳細に説明するように、凹部(22)の後面(39)の内側と接触している。本明細書では、2つの水平矩形タブ(40)は、デバイス(1)のこの後退位置で前述の不可視部(24)と接触するには高すぎる位置に設置される。一方、垂直矩形タブ(41)は、デバイス(1)と接触しており、垂直使用位置での駆動部の回転のために上部対抗力が凹部(22)のデバイス(1)から出るまで、デバイス(1)をこの水平後退位置に留まるように拘束する力をデバイス(1)に及ぼす。
【0025】
図15では、水平矩形タブ(40)の上面に接する平面に沿って実施される上部セクションは、凹部(22)の後面(39)の内側との大きい二重曲線の左三角形(37)によって、依然として接触している不可視部(24)を出現させる、デバイス(1)の不可視部(24)に対応する凹部(22)の側壁(43)に水平矩形タブ(40)を強制的に進入させ、垂直使用位置に到達するために通過することができるようにする。
【0026】
図15の下部セクションでは、不可視部(24)は、大きい二重曲線の左三角形(37)を介して凹部(22)の後面(39)の内部と接触して、垂直使用位置に達した後、水平矩形タブ(40)は、デバイス(1)の不可視部(24)に対応する凹部(22)の側壁(43)から逃げることができ、不可視部(24)、したがってデバイス(1)を垂直使用位置で安定させることができる。
【0027】
図16では、垂直矩形タブ(41)の前面に接する平面に沿って実施される左側の切り込みにより、垂直ロッド(5)は凹部(22)内の水平格納位置の近くに現れ、前述の垂直ロッド(5)に対応する凹部(22)の部分内に切り込まれた垂直矩形タブ(41)が、前述の垂直ロッド(5)に対応する凹部(22)の側壁(43)に入り込ませる。上述の他の実施形態では、傾斜ロッド(4)は、傾斜ロッド(4)に対応する凹部(22)の部分内に切り込まれた垂直矩形タブ(41)を、前述の傾斜ロッド(4))に対応する凹部(22)の側壁(43)に入れることができ、これにより、デバイス(1)がその水平格納位置に到達するように通過することが許容される。
【0028】
図16の右側セクションでは、デバイス(1)は、凹部(22)内のその水平格納位置に達した後、垂直矩形タブ(41)が凹部(22)の側壁(43)から出て、デバイス(1)を水平格納位置で安定させることができる。
【0029】
図17では、凹部(22)から取り出されて右から見たデバイス(1)は、想像線(23)の下に、円筒形穴(44)のまだ穿孔されていない不可視部(24)を出現させ、その機能については後述する(円筒形穴(44)はまだ穿孔されていないので、破線で示されている)。ここで説明する実施形態では、前述の不可視部(24)は、デバイス(1)のロッドの直径と同じ直径を有し、この直径に等しい高さも有する。それは、その中間で垂直に、前方対称平面(27)と交差し、水平中間平面(50)を通って再び対称平面を通過する。正面対称平面(27)と水平中間平面(50)との交点は、デバイス(1)の回転軸を画定する。上述したように、それは、回転軸としてデバイスの回転軸(35)を有する円筒形穴(44)を貫通するように提供される。円筒形穴(44)は、ハブ(36)を収容するように意図されており、これは、デバイス(1)をその垂直使用位置からその水平後退格納位置へ回転させることを許容するように意図されている。第三象限(45)と第四象限(46)はそれぞれ、象限三の平行六面体(47)と象限四の平行六面体(48)の右側の面であり、不可視部(24)の直径に等しい平行六面体の共通の中央稜線(49)の長さは、象限三の平行六面体(47)の正方形の面の辺の長さの2倍であり、象限四の平行六面体(48)の正方形の面の稜線の長さの2倍であり、回転軸(35)上に位置する(象限の平行六面体が想像上であるので、概念的な性質を示す破線)。クロスハッチングは、象限三の平行六面体(47)に包含される不可視部(24)を構成する材料、及び象限四の平行六面体(48)に含まれる不可視部(24)の材料が、不可視部(24)の前半円筒及び後半円筒をトリミングするように除去されることを示し、前半円筒のトリミング及び後半円筒のトリミングは、それぞれ、図では、象限円弧3(51)及び四象限の四分の一円弧(52)を示す(まだ行われていないトリミングは、三象限円弧(51)及び四象限円弧四(52)が破線で示されていることを意味する)。単純なハッチングは、象限三の平行六面体(47)に包含される不可視部(24)の前半円筒を構成する材料の部分的な除去を示す。
【0030】
図18では、想像線(23)によってデバイス(1)の残りの部分から分離された不可視分(24)は、象限平行六面体三(47)に包含されるその前半円筒の部分について、不可視部(24)の前半円筒と後半円筒との間の境界に位置する曲線斜辺を有する二等辺直角三角形に対応する、2つの可動単曲線二等辺直角三角形(33)によって取り囲まれた四分の一球体(32)の外観をとるように切断される。2つの可動単一曲線二等辺直角三角形(33)は、デバイスの可視部の前方対称平面(27)に属することに留意されたい。
【0031】
図19では、四分の三後方から見た同じデバイス(1)が、想像線(23)によって、前述のデバイス(1)の格納と展開を確実にする回転を許容する目的で配置された円筒形穴(44)が交差する不可視部(24)と分離されて見える。本明細書では、円筒形穴(44)の回転軸は、デバイス(1)の格納及び展開を許容するデバイス(1)の回転軸(35)に対応することが想起されるであろう。2つの可動単一曲線二等辺直角三角形(33)は、同様にして四分の一球体(32)を取り囲む。水平四分の一円筒(34)は、円筒の一部であり、その回転軸は平行六面体(49)の共通の中央稜線からなり、その直径は不可視部(24)の直径に等しく、四の象限(48)に包含される(その点線は想像上の文字を示す)。四象限平行六面体(48)に包含され、水平四分の一円筒(34)の外側にある不可視部(24)の後半円筒の部分は、トリミングされ、不可視部(24)の後半円筒上で、水平四分の一円筒(34)との交点において、2つの小さい二重曲線左三角形によって取り囲まれた大きい二重曲線左三角形(37)が現れる。小さい二重曲線左三角形(38)は、傾いた想像線(31)によって示され、それらの第3の辺が提供されることに留意されたい。大きい二重曲線左三角形(37)を得るための不可視部の後半円筒のトリミングは、回転中に凹部(22)の後面(39)が大きい二重曲線左三角形(37)に常に隣接するように、凹部(22)の後面(39)を不可視部に近づけることによって、不可視部を囲む凹部の部分の寸法を低減することを可能にする。不可視部(24)の後半円筒の底部トリミングがない場合、凹部の後面(39)は、不可視部(24)の後部から更に離れることになり、嵩が増し、デバイスの回転を妨げる汚れを含むことができるリスクを有する。したがって、トリミングから生じる大きい二重曲線左三角形(37)、又は垂直使用位置と水平後退格納位置との間の回転位置は、常に凹部(22)の後面(39)の内側に接する。それ故、大きい二重曲線左三角形(37)は、デバイス(1)の回転中に凹部(22)の後面(39)の内部に少なくとも一部が接するいわゆる接触面を画定する。
【0032】
図22は、「Y」変形例のデバイス(1)、傾斜ロッド(4)、垂直ロッド(5)、垂直使用位置と水平後退格納位置との間の回転軸(35)を中心としたデバイスの回転を確実にするようにハブ(36)を受け入れる必要がある円筒形穴(44)が穿孔された不可視部(24)を示す部分分解図である。ハブ(36)はまた、デバイス(1)をその使用のために垂直に位置決めすることによってデバイス(1)を凹部(22)に固定するために使用され、一方では大きい二重曲線左三角形(37)を介して不可視部(24)の後部から凹部(22)の後面(39)の内側との二重接触によって、他方では、配置された凹部(22)の側壁(43)の外側に突出する水平タブ(40)の圧力によるよりも、凹部(22)の2つの静止単一曲線二等辺直角三角形(42)に対して適用される不可視部(24)の2つの可動単一曲線二等辺直角三角形(33)の二重接触によって、この垂直位置に保持される。ハブ(36)はまた、デバイス(1)と凹部(22)とを、後退格納位置で水平に接続し、この後退位置において、一方では凹部(22)の底面と接触し、他方では垂直タブ(41)が創出されている凹部(22)の側壁(43)から出る垂直タブ(41)の圧力によって、デバイス(1)を保持する。後退格納位置と垂直使用位置との間のデバイスの回転は、前半円筒上に四分の一球体(32)が存在し、その形状が、回転中に凹部に当接するための2つの静止単一曲線二等辺直角三角形(42)の上方を通過するように適合されていることによって可能であることに留意されたい。2つの固定された単一曲線二等辺直角三角形(42)は、直角辺が凹部(22)の底壁及び側壁に平行であるように配置された曲線斜辺を有する二等辺直角三角形に対応することに留意されたい。更に、端から端まで置かれた2つの斜辺は、デバイスの回転中に四分の一球体部(32)を受容するのに適合した半円を形成する。
【0033】
図20は、デバイス(1)の不可視部(24)と可視部との間の境界面に位置する水平面に沿って切断した、垂直使用位置でのデバイス(1)の上面図の断面図である。この代替実施形態では、不可視部(24)のセクション及び不可視部(24)を包含する凹部(22)の部分は、
図13~
図19を参照して上述した寸法よりも大きい寸法である。これらの寸法は、堅さ、したがって凹部(3)に対するデバイス(1)の締め付けの堅さを必要なだけ増加させるように拡大される。それ故、この代替実施形態では、不可視部(24)の直径は、垂直ロッド(4)の直径よりも大きい。この場合、デバイス(1)の不可視部(24)は、
図13~
図19を参照して説明した不可視部(24)に対して相似的に拡大されるが、凹部(22)と同一平面のままであり、その結果、デバイス(1)の不可視部(24)の拡大は、この不可視部(24)を包含する凹部(22)の部分を拡大し、デバイス(1)の可視部を凹部(22)の後部に対して垂直に変化しない垂直使用位置に保持する不可視部(24)を拡大することに留意されたい。したがって、この不可視部(24)は、上面図では、垂直位置にあるデバイス(1)の可視部によってもはや隠されることはない。
【0034】
可視部に垂直ロッドを含まないVデバイスの場合(
図1参照)、不可視部(24)も、2つの傾斜ロッド(4)との接合部の下に位置するデバイス(1)の対称軸(26)に対応する回転軸を有する円筒の形状を有することに留意されたい。その場合、その直径は、傾斜ロッド(4)の強度、したがってケーシング(3)に対するデバイス(1)の締め付けの強度を増大させるために、傾斜ロッド(4)の直径よりも大きく選択することができる。デバイス(1)の可視部は、傾斜ロッドの長さ及び配置(傾斜ロッドの角度及び長さ、「Y」デバイスの場合は垂直ロッドの高さ)を調整することによって、異なる所定の指サイズに好適であるように画定されることに留意されたい。更に、デバイスの可視部、より具体的には垂直ロッドの直径は、デバイスを使用することを意図した指の間の指間空間の関数として定義することもできる。
【0035】
図21は、この同じ変形例について、不可視部(24)と、不可視部(24)を包含する凹部(22)の部分とを三次元的に拡大し拡大して示しており、不可視部(24)は、拡大前の状態に対して変化しない態様で凹部(22)と面一のままであり、凹部(22)の後面(39)の内部と接触したままであり、不可視部(24)に対応する部分の凹部(22)は、この不可視部(24)の拡大に対応する長さだけ延長されている。
【0036】
非限定的な実施例として、デバイスは、その傾斜ロッドの各々に対して2.5cm程度の長さ(存在する場合にはその垂直ロッドに対して1cm)の寸法を有し、後者(及び空間がある場合には後者)に対して0.5cmの直径を有し、それらの間に120度の1つ(2つ)の角度(必要であれば3つ)を形成する。
【0037】
本発明によるデバイスは、特に、タブレット、電子リーダ、及びラップトップコンピュータを対象とする。
【国際調査報告】