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特表2024-524868廃棄物の熱処理用の装置に容器を供給するためのデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-09
(54)【発明の名称】廃棄物の熱処理用の装置に容器を供給するためのデバイス
(51)【国際特許分類】
   G21F 9/36 20060101AFI20240702BHJP
   G21F 9/30 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
G21F9/36 511A
G21F9/30 519K
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575603
(86)(22)【出願日】2022-06-02
(85)【翻訳文提出日】2024-02-06
(86)【国際出願番号】 FR2022051043
(87)【国際公開番号】W WO2022258914
(87)【国際公開日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】2106002
(32)【優先日】2021-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522120004
【氏名又は名称】オラノ・リサイクレイジ
(71)【出願人】
【識別番号】502124444
【氏名又は名称】コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジル・キダー
(72)【発明者】
【氏名】パスカル・ロシェ
(72)【発明者】
【氏名】レジ・ディディエローラン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン-イヴ・アミス
(72)【発明者】
【氏名】ローラン・ダヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】ジャン-フランソワ・オレベク
(57)【要約】
デバイスは、処理される廃棄物および放出されるガスを供給するための供給ライン(11、24、25)が導かれる、剛性のある管から作られたスリーブ(10)を備える。スリーブの汚染または閉塞を回避するために、この場合、供給ラインの1つの末端の管状セクション(16)である、その壁の内面をかき落すためのツールが追加され、それは、この内面に接する軌道運動を実施する。スリーブ(10)を熱処理容器(1)に接続するための、スリーブ(10)の底部で延びる連結デバイス(29)と同様に、様々な冷却、すすぎ、および過圧手段が追加されるである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の上側開口部(4)に連結される下側開口部(109)と、処理される廃棄物を供給するための、スリーブ(10)に接続され且つその中を貫通する第1のライン(11)と、を有し、前記スリーブ(10)は、その内面をかき落すためのツール(16)を含む、前記廃棄物の熱処理および調整のための装置に容器(1)を供給するためのデバイスであって、前記かき落しツールが、前記スリーブ(10)に平行な軸のシース(16)であり、前記第1の供給ライン(11)の末端セクションを形成し、および前記デバイスは、前記シースのサポート(44)を備え、前記サポートは、前記シースが吊り下げられる電動化された(50)オフセンタ機構(20、39)を備え、前記オフセンタ機構は、前記シースを、前記スリーブ(10)の内面に隣接する軌道で移動させることを特徴とする、容器(1)を供給するためのデバイス。
【請求項2】
前記シースは、前記スリーブの上側端部(46)における封止プレートを介して、前記下側開口部の反対方向に前記スリーブを越えて延び、前記封止プレートは、前記シースにリンクされた可動プレート(61)と、前記スリーブ(10)にリンクされ且つその上で可動プレートが動く固定プレート(62)であって、前記シースの通路のための、前記シースも大きい開口部(105)を備える前記固定プレートと、前記固定プレートと前記可動プレートの間の封止デバイス(64)と、を備えることを特徴とする、請求項1に記載の容器を供給するためのデバイス。
【請求項3】
前記オフセンタ機構は、前記シースが吊り下げられた歯付き歯車(39)を備えるが、前記歯付き車の回転軸と同軸ではないことを特徴とする、請求項1または2に記載の容器を供給するためのデバイス。
【請求項4】
前記オフセンタ機構はまた、前記シースを、それ自体の周りで回転させるように配置されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の容器を供給するためのデバイス。
【請求項5】
前記オフセンタ機構は、前記シースに取り付けられる歯付き車(41)と、前記オフセンタ機構に取り付けられる歯付きリング(49)と、の間に歯車(41、42、49)を備え、前記シース(16)は、それが吊り下げられる前記歯付き歯車(39)に回転可能に取り付けられることを特徴とする、請求項3に従属した請求項4に記載の容器を供給するためのデバイス。
【請求項6】
前記シース(16)は、その外面に、特に螺旋ブレードである、螺旋状の突出物(32)を有することを特徴とする、請求項4または5に記載の容器を供給するためのデバイス。
【請求項7】
前記第1の供給ラインは、処理される前記廃棄物を前進させるために、特に、「ピグテール」タイプの、少なくとも1つの回転する旋回器(17、18)を含むことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の容器を供給するためのデバイス。
【請求項8】
前記旋回器(18)は、前記スリーブの前記下側開口部の反対方向に前記シースを越えて延び、前記シース(16)が吊り下げられる第2の電動化されたオフセンタ機構に吊り下げられ、前記第2のオフセンタ機構に取り付けられたモータにより回転されることを特徴とする、請求項2に従属した請求項7に記載の容器を供給するためのデバイス。
【請求項9】
前記シースが吊り下げられる前記オフセンタ機構、および前記第2のオフセンタ機構は、互いに機械的に接続され、同じモータ(50)により駆動されることを特徴とする、請求項8に記載の容器を供給するためのデバイス。
【請求項10】
前記第1の供給ライン(11)は上流セクション(15)を備え、前記末端セクション(16)と角度を形成し、およびオーバフローユニット(19)により前記末端セクションに接続され、前記末端セクションは、その上部にじょうご(33)を備え、それは、前記オーバフローユニットの穿孔された下面(53)に接続され、前記シースは、前記オーバフローユニットの下で移動可能であることを特徴とする、請求項2に記載の容器を供給するためのデバイス。
【請求項11】
前記シース(16)は、前記スリーブ(10)の軸方向に摺動しており、前記上流セクション(15)は、前記デバイスの固定点に対して、および前記オーバフローユニットの壁に対して、その2つの端部においてヒンジで留められる(30、31)ことにより傾斜していることを特徴とする、請求項10に記載の容器を供給するためのデバイス。
【請求項12】
前記上流セクション(15)は、電動化された回転する旋回器(17)を備え、および前記オーバフローユニットの反対側の端部で、処理される前記廃棄物を注ぐためのホッパー(14)に接続されることを特徴とする、請求項10または11に記載の容器を供給するためのデバイス。
【請求項13】
前記スリーブの中へと開口している、前記廃棄物を調整するためのマトリックスの材料から作られる第2の供給ライン(24)を備えることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の容器を供給するためのデバイス。
【請求項14】
前記スリーブは、展開時に互いに分解することができ、および異なる冷却液回路(110、112;111、113)を備えることができる2つの部分(21、22)からなり、その下側部分は前記下側開口部(109)を備え、上側部分には、その中に前記第2の供給ライン(24)、および熱処理からのガス性の生成物を放出するためのライン(25)が開いていることを特徴とする、請求項13に記載の容器を供給するためのデバイス。
【請求項15】
前記第2の供給ラインは、その内面にかき落し器(80)を備えることを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載の容器を供給するためのデバイス。
【請求項16】
前記かき落し器は、前記スリーブに隣接する前記第2の供給ラインのセクション(27)で摺動するラムであり、および前記スリーブに隣接する前記セクション(27)と角度を形成する前記第2の供給ラインの上流セクション(26)を越えて、前記第2の供給ラインの前記セクションの延長部(28)に収容されることを特徴とする、請求項15に記載の容器を供給するためのデバイス。
【請求項17】
孔(82)およびすすぎ液パイプが、前記ラムを貫通することを特徴とする、請求項16に記載の容器を供給するためのデバイス。
【請求項18】
前記スリーブは、主となる剛性のある管状部分(21、22)および連結デバイス(29)を備え、前記連結デバイスは、下方に延びることにより前記主部分を囲む連結スリーブ(71)と、前記スリーブの前記下側開口部(109)と、を備え、前記主部分に取り付けられ、また前記主部分に沿って移動可能であることを特徴とする、請求項1から17のいずれか一項に記載の容器を供給するためのデバイス。
【請求項19】
前記連結スリーブ(71)は、前記連結スリーブの移動方向に、圧縮可能な部分(74)を備えることを特徴とする、請求項18に記載の容器を供給するためのデバイス。
【請求項20】
前記連結スリーブと前記スリーブの前記主部分との間の環状の容積をすすぐための手段により特徴付けられる、請求項18または19に記載の容器を供給するためのデバイス。
【請求項21】
前記圧縮可能な部分は蛇腹(74)であり、前記すすぎ手段は、前記蛇腹の上に突き出ており、前記スリーブの前記主部分に向かって半径方向にガイドされ、すすぎ液を半径方向外側に、および前記蛇腹に向けて跳ね返りを生成する環状の容積における入口パイプ(89)を備えることを特徴とする、請求項19に従属した請求項20に記載の容器を供給するためのデバイス。
【請求項22】
前記連結スリーブと前記スリーブの前記主部分との間の環状の容積の中に、過圧ガスを注入するためのパイプ(88)を備えることを特徴とする、請求項18から21のいずれか一項に記載の容器を供給するためのデバイス。
【請求項23】
前記連結スリーブ(71)は、前記スリーブ(10)の前記主部分上を摺動する連結シース(84)と、前記連結スリーブ(71)を移動して、前記連結するシース(84)を前記スリーブ(10)の前記主部分に接続する作動器(70)と、を備えることを特徴とする、請求項18から22のいずれか一項に記載の容器を供給するためのデバイス。
【請求項24】
前記連結シース(84)と前記スリーブ(10)の前記主部分との間の環状の容積の中に、過圧ガスを注入するためのパイプ(83)を備えることを特徴とする、請求項23に記載の容器を供給するためのデバイス。
【請求項25】
前記スリーブに沿って前記スリーブの壁において延び、前記スリーブの下側縁部(77)で開口するすすぎ手段を備える圧力吸入パイプ(76)によって特徴付けられる、請求項1から24のいずれか一項に記載の容器を供給するためのデバイス。
【請求項26】
パイプ(92)の中への過圧ガス注入(114)を備えた前記スリーブを介して配置された、前記容器の充填レベルを測定するための手段(92、94)により特徴付けられる、請求項1から25のいずれか一項に記載の容器を供給するためのデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄物の熱処理用の装置のための供給デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書で述べられる熱処理方法は、通常、核産業からの廃棄物である、いくつかの危険な生成物を、それを保管する前の適切なマトリックス(matrix)において調整するように特に意図される。それは、その内容物を高温にする加熱手段に関連付けられた容器に入れられる。これらの加熱方法は、以下のものとすることができる、すなわち、廃棄物のか焼(calcination)を用いてガラス固化し、次いで、保管およびその後の処分を考慮して、容器の中に注ぐ前に、溶融装置において、ガラスフリットと共に溶融する2段階の方法、またはコールドクルーシブル(cold crucible)において、ガラス固化する方法、もしくはさらに、廃棄物およびマトリックス材料の熱処理が、保管されかつ処分されるように意図されたキャニスタ内で直接温度が加えられる方法である。本明細書で考慮され、したがって、以下の記述において示される容器は、例えば、缶、るつぼ、か焼炉(calciner)、キャニスタなど、廃棄物、またはマトリックス材料が供給される包括的な機器である。
【0003】
これらの方法に固有のいくつかの技術的な困難さは、熱処理方法が実施される装置の中に廃棄物を供給することに関係する。通常、容器の上に垂直なスリーブを有し、それをスリーブの下方の動きにより容器の1つの上部開口部と連結し、装置の封じ込めを保証し、揮発性のガスおよび粒子の環境への拡散を回避し、かつスリーブの内側へと導かれる各パイプを介して、熱処理方法に供給する廃棄物および生成物を注ぐようにする。熱処理方法に供給する生成物は、本明細書では、熱処理方法を実施するために混合されたすべての成分として定義され、したがって、危険な生成物、すなわち、廃棄物および調整マトリックス材料の両方であり、後者は、特にガラス前駆体であるマトリックスの前駆体から形成することができる。この材料は、ガラスフリットであることが多く、および廃棄物は、非常に多様な性質のものであるが、かなりの部分は、粘性があり、粘着性であり、非常に微細に断片化されている、または粉末状のものである。これらの生成物のすべてが容器内に落下するのではなく、スリーブの壁の内面を汚す可能性が高い。汚染させる危険は、熱処理中にガスを放出することにより増加し、ガスは、放出される前にスリーブ内で上昇し、およびスリーブの壁の内面に堆積する可能性のある不純物、粒子が多く混ざった気体を含む。このような汚染は、スリーブの耐用年数に悪影響を与えて、これ以上動作しない、または容器に向けた適切な流れをこれ以上できない、もしくはさらにブロックされた状態になる危険を生じ、また、容器の接続を解除した後、特にスリーブ内に堆積した生成物が環境中に拡散された場合に、装置の周囲の安全性に関する危険も生ずる。
【0004】
他の困難さは、スリーブを容器の開口部の周囲に連結させることに関し、それは、熱処理中に、容器の内容物をその中に保持しながらガスに関する封止を維持するために、完全に封止されることが望ましいが、それは実際には、十分に実行することが困難であり、遠隔制御される作動器により遠隔において達成されなければならず、熱処理中に生成される大幅な熱膨張が、常に、冷却時に得られた調整を損なう可能性が高いからである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014-134350号公報
【特許文献2】特開昭61-11519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の主目的は、容器に対するスリーブの連結を容易にしながら、スリーブの壁の内面の汚染、およびデバイスの他の面の汚染に通り組むことである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一般的な形態において、本発明は、廃棄物の熱処理および調整のための装置に容器を供給するためのデバイスに関し、デバイスは、容器の上側開口部に連結される下側開口部と、処理される廃棄物を供給するための、スリーブに接続され、その中を貫通する第1のラインと、を有するスリーブを備え、このスリーブは、その内面をかき落すためのツールを含み、かき落しツールが、スリーブに平行な軸のシースであり、第1の供給ラインの末端セクションを形成し、デバイスは、シースのサポートを備え、サポートは、シースが吊り下げられる電動化されたオフセンタ機構を備え、オフセンタ機構は、シースを、スリーブの内面に隣接する軌道で移動させることを特徴とする。
【0008】
かき落しツールは、スリーブの汚染を低減する、または阻止する。それは、熱処理動作中はアクティブであり、汚染生成物を、それが凝固する前にかき落すことができる。
【0009】
それは、知られたデバイスにおいてすでに存在する供給ライン(しかし供給ラインは固定であり、スリーブの壁から分離されている)と一致するので、ツールは、生成物が供給ラインを出て容器に向けてガイドされるとき、またはガスを放出するとき、デバイスを複雑化する、または熱処理法に供給する生成物の流れを妨げることはない。対照的に、特許文献1においては、コンバータ内で処理される混合物の構成物質を供給するためのラインは、旋回器を回転させることによって占められ、その回転は、構成物質が供給ラインの壁に付着するのを阻止するデバイスに関する。これらのツールは、デバイスを複雑化し、供給ラインのセクション全体を占める欠点を有し、したがって、ラインに沿った構成物質の自由な流れを妨げる欠点を有する。その設計は、容器と連結するためのスリーブには適しておらず、スリーブは、処理される混合物の各構成物質を通す1つ以上の供給ラインにより占められる。加えて、特許文献2が引用されるが、それは、廃棄物を移送するための装置を述べており、特に回転する旋回器、および廃棄物を前進させるための外車を備えることができるが、かき落し効果があると思われる回転する旋回器を有しない。
【0010】
好ましくは、デバイスの封止に悪影響を与えることなく、シースを配置し、かつオフセンタ(off centre)のその横方向の動きを可能にする構成は、シースが、スリーブの上側端部における封止プレートを介して、下側開口部とは反対方向にスリーブを越えて延び、封止プレートは、シースに接続された可動プレートと、スリーブに接続され、その前を可動プレートが移動する固定プレートと、を備え、固定プレートは、シースよりも広い、シースの通路のための開口部を備え、および封止デバイスは、固定プレートを可動プレートに接続することを特徴とする。
【0011】
具体的な実施形態では、オフセンタ機構(off-centring mechanism)は、シースが吊り下げられた歯付き歯車を備えるが、前記歯付き車の回転軸と同軸ではない。
【0012】
(特に好ましい実施形態によると)オフセンタ機構はまた、シースが、それ自体の周りで回転するように配置される場合、かき落しは大幅に向上する。
【0013】
適切な構成は、次いで、シースに取り付けられる歯付き車と、オフセンタ機構に取り付けられる歯付きクラウンとの間の歯車と、を備え、シースは、それに吊り下げられる歯付き歯車に回転可能に取り付けられる。
【0014】
シースが、その外面に、特に螺旋状のブレードである突起物を有する場合に、かき落しは容易に行われ、したがって、それ自体の周りを回転しながら、汚染生成物を分離するように下方に押し戻すことができる。
【0015】
処理される廃棄物のしばしば粘性および粘着性のある、または粉末状の性質でも、スリーブ内のいずれかにおける汚染または詰まりを回避するために予防策を加えることも可能である。これは特定の実施形態の場合であり、本発明は、第1の供給ラインが、処理される廃棄物を前進させる、または付随するために、少なくとも1つの回転する旋回器(「ピグテール」と呼ばれる)を含むことを特徴とする。
【0016】
したがって、第1の供給ラインの一部は、シースの可能な軌道的な動きに従う必要のある旋回器または螺旋のコンベアを含む垂直なセクションからなり、それは、すでに述べられたいくつかの任意選択の特徴に関して、旋回器が、スリーブの下側開口部の反対の方向にシースを越えて延び、シースが吊り下げられるオフセンタ機構と同期する第2の電動化されたオフセンタ機構に吊り下げられ、第2のオフセンタ機構に取り付けられたモータにより回転される場合に取られ得る。
【0017】
同期化は、例えば、シースが吊り下げられるオフセンタ機構および第2のオフセンタ機構が、機械的に互いに接続され、かつ同じモータにより駆動される場合、確実に行われ得る。
【0018】
供給ラインは、概して、互いに接続された複数の連続するセクションから形成される。スリーブにおけるシースの端部の可動のレイアウトに適合する、第1の供給ラインの構成は、第1の供給ラインが、末端セクションと角度を形成し、かつオーバフローユニットにより、末端セクションに接続される上流セクションを備え、末端セクションは、その上部に、オーバフローユニットの穿孔された下面に接続されるじょうごを備え、シースは、オーバフローユニットの下で移動可能であることを特徴とする。
【0019】
この構成はさらに有利であるが、それは、シースを、スリーブの端部へと、また連結した後、容器の中にまで下げ、したがって、第1の供給ラインを通って達する、処理される廃棄物によるスリーブの汚染を低減するために、その軸方向に従ったスリーブ内のシースの平行移動を可能にするからである。
【0020】
シースがスリーブの軸方向に摺動している場合、上流セクションは、その2つの端部で、デバイスの固定点と、オーバフローユニットの壁と、に対して、ヒンジで留められることにより、傾斜するので有利である。
【0021】
シースと同様に、上流セクションは、電動化された回転する旋回器を備えることができ、それは、オーバフローユニットの反対側の端部で、処理される廃棄物を注ぐためのホッパーにさらに接続され得る。
【0022】
デバイスは、多くの用途において、廃棄物の調整マトリックスの材料から作られた、容器の第2の供給ラインを備え、この第2のラインは、スリーブの中に開口している。しかし、他の用途では、単一の供給ラインを含み、その場合、廃棄物および調整マトリックスの材料は、おそらく混合された後に移送されるが、このことは、本発明の原理を修正しない。
【0023】
本発明のツールによるかき落しが十分ではない場合、その関心対象がスリーブのさらなる洗浄を可能にすることである別の任意選択のレイアウトは、スリーブが、展開時に互いに分解することができ、かつ異なる冷媒回路を備えることのできる2つの部分からなり、その下側部分は下側開口部を備え、上側部分には、第2の供給ラインと、ガラス固化のガス生成物を放出するためのラインと、が開いていることを特徴とする。
【0024】
熱処理動作の正しい順序を保証するための他の予防策は、第2の供給ラインに対する必要性に対して適用され、それには、その結果その内面のかき落し器が設けられている。
【0025】
しかし、このかき落し器は、本明細書で述べるかき落しツールとは全く異なっており、その簡単さによる有利な構成は、スリーブに隣接する第2の供給ラインのセクションにおいて摺動し、かつ第2の供給ラインの前記セクションの延長上に収容されるラムからなり、第2の供給ラインの上流セクションを越えて、スリーブに隣接する前記セクションと角度を形成する。
【0026】
かき落しはまた、すすぎを行うことにより完了することができる。この方法では、孔およびすすぎ液パイプが、上記のラムを通過するので有利である。
【0027】
連結操作を容易にするために、スリーブが、主となる剛性のある管状部分および連結デバイスを備えることが推奨され、連結デバイスは、下方に延ばすことにより主部分を囲む連結スリーブを備え、主部分に取り付けられ、かつ主部分に沿って移動可能なスリーブの下側開口部を備える。
【0028】
連結スリーブが、連結スリーブの移動方向に圧縮可能な部分を備える場合、連結を行うことが容易になり、熱膨張に影響されにくくなる。
【0029】
連結スリーブとスリーブの主部分との間の環状の容積をすすぐための手段は、そのとき、存在する場合、特にスリーブ内で上昇する熱処理の気体に起因する、特に汚染する揮発性粒子、およびこの容積の中へと貫通する汚染物質に関する汚染を低減することを可能にする。
【0030】
重要な一実施形態において、圧縮可能な部分は蛇腹であり、またすすぎ手段は、蛇腹の上に突き出ており、スリーブの主部分に向かって半径方向にガイドされ、かつ半径方向外側に、蛇腹に向けてすすぎ液の跳ね返りまたは液飛びを生成する、環状の容積内に入口パイプを備える。
【0031】
この容積における汚染および付着物質にさらに取り組むために、連結スリーブとスリーブの主部分の間の環状の容積の中に加圧ガスを注入するためのパイプを加えることも可能である。
【0032】
連結スリーブが、スリーブの主部分上で摺動する連結シース、および連結シースをスリーブの主部分に接続する連結シースを動かすための作動器を備える場合、連結デバイスのガイドが得られる。
【0033】
次いで、汚染粒子が混ざった気体の吸引をさらに阻止するために、連結シースとスリーブの主部分の間の環状の容積の中に洗浄ガスを注入するためのパイプを加えることも可能である。
【0034】
最後に、本方法のシーケンスの検査は、スリーブに沿ってスリーブの壁で延び、かつスリーブの下側縁部において開口している、すすぎ手段を備える圧力吸入パイプにより、またはスリーブを通って配置された、容器の充填レベルを測定するための手段により可能になる。
【0035】
本発明は、他のものを除外することなく、特定の実施形態を示す添付図により、その態様、特徴、および利点を次に詳細に述べるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】熱処理のための、すなわち、「In-Can」ガラス固化のための、つまり、保管および廃棄用に意図されたキャニスタにおいて直接的に、本発明による供給デバイスが使用され得る特定の装置の全体図である。
図2】容器が非連結状態にある(「ピグテール」を上昇させた)供給デバイスの全体図である。
図3】容器が連結状態にある(「ピグテール」が容器に係合された)供給デバイスの別の全体図である。
図4】分離されたシースの図である。
図5】シースの上部断面図である。
図6】シースをサポートし、かつ駆動するためのデバイスの全体図である。
図7】このデバイスの一部の断面および斜視詳細図である。
図8】このデバイスのいくつかの歯車の図である。
図9】スリーブの上部の断面および斜視図である。
図10】サポートおよび駆動デバイス、ならびにデバイスの近傍部分の断面図である。
図11】非連結状態にあるデバイスおよび容器の構成の図である。
図12】連結状態にある構成の図である。
図13】シースの部分的な断面図である。
図14】通常状態にある第2の供給ラインの図である。
図15】かき落し中のこのラインの図である。
図16】連結デバイスの細部の図である。
図17】連結デバイスの他の細部の図である。
図18】検査デバイスの図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1はガラス固化装置を示す。放射性廃棄物ガラス固化容器は、缶1と呼ばれ、それらは、ここでは、缶1をクランプするために互いに接近するように移動できる2つの半円筒形の半分からなる炉2に連続的に提供される。缶1は、その上部に、平坦なフランジ5によって区切られた上側開口部4を備える首部3を有する。実際には、これらは、ガラス固化動作中に生成される非常な高温に耐える、るつぼである。炉2は、抵抗性タイプの加熱を備えることができる。その上蓋6(2つの半分の間で共用される)は、中心開口部7を含み、その下に、缶1の首部3が、ガラス固化動作中に、炉2によってクランプされて位置する。本発明に関係しないが、缶1を事前に搭載するためのステーションは、参照8に示される。
【0038】
関心対象は、次に炉2に隣接する供給デバイス9に向けられる。図1は、特に主として、下方に開く垂直の円筒形の管を備え、ガラス固化の前のデバイスがはずされた状態において延び、その上方に多少の距離でクランプされる缶1の首部3に面するスリーブ10を含むことを示しており、この図1の左側に、当業者に知られる特徴に従って、ガラス固化動作からのガスを処理するための手段12が示されているが、それは、本発明の一部を形成しない。
【0039】
供給デバイス9の詳細は、図2においてより明らかになる。それは、処理される廃棄物を供給するためのライン11を備え、共に接近しているが傾斜が少ない(「ピグテール」)コイルを備える螺旋の形態の、そこで回転する旋回器18を含む垂直のシース16と、廃棄物が引き出されるホッパー14と、垂直なシース16に接続される傾斜セクション15と、からなる。任意選択で、図2で示されるように、傾斜セクション15は、そこで回転する旋回器17を含み、これも「ピグテール」タイプのものである。
【0040】
これらの手段のおかげで、第1の供給ライン11の内容物は、前進させられて、スリーブ10の下に位置する缶1の開口部4の中に落とされる前に下方に進む。傾斜セクション15およびシース16は、オーバフローユニット19により互いに接続される。駆動デバイス20は、スリーブ10の上で延びる。スリーブ10の剛性のある主管は、下側部分21、および上側部分22からなり、それは、前に述べた上方に延び、かつボルトで留められたフランジ23の組立体により接続される。
【0041】
最終的にガラス固化された生成物を取得するために、調整マトリックス材料を構成するガラスフリットを缶1に供給するように意図された第2の供給ライン24は、わずかに上の高さにあるガス除去ライン25と同様な方法で、上側部分22の中へと開口する。第2の供給ライン24は、特に、垂直セクション26と、垂直セクション26をスリーブ10に接続する下方の傾斜セクション27と、それに関連して、スリーブ10の反対側で延びる下方の傾斜セクション27の延長部28と、を備える。本発明は、処理される生成物のすべてが、同じ供給ラインを介して導入される場合、このような第2の供給ラインのないデバイスに適用することもできる。
【0042】
スリーブ10の下側部分21は、その外面上に、缶1のカラー5に対する連結デバイス29を備え、スリーブ10の下側開口部109が属し、下側部分21および上側部分22からなる円筒形の管は、下側開口部109の少し上で止まる。
【0043】
本発明のこれらの様々な主要な要素は、次いで、以下の記述において述べるものとする。
【0044】
図2は、完全に上昇した状態にある供給デバイス9を示しており、それは、カラー5に接触していない。図3は、完全に下げられた状態で示しており、圧縮力でカラー5に達するようにする連結デバイス29の下方の伸長により、および缶1の首部3の中へその下端を突き出すシース16の下げにより特徴付けられ、駆動デバイス20もまた下げられ、傾斜セクション15は、シース16が接近することにより、下方に傾斜し、このために、玉継手30を介してオーバフローユニット19に対して、かつその反対側の端部にある、供給デバイス9の固定位置に取り付けられた水平ピボット31に対して、ヒンジ留めされる。図2の状態は、供給デバイス9が解放する、缶1を変更する段階に対応し、図3の状態は、ガラス固化動作段階に対応し、封止は、供給デバイス9と缶1の間で実施される。
【0045】
シース16は、図4および図5で示される。それは、その円筒形の壁の外面に螺旋32を有し、そのコイルは、大幅に傾斜しており、互いに十分離れている。その上端部は、入口じょうご33を有し、その上面は平坦なカラー34である。シース16の壁は、二重になっており、かつ内側の冷却空洞部を形成するパイプ35内で循環する流体により冷却され(図5で示される)、パイプ35は、じょうご33の少し下でウォータボックス36の中に開いており、この高さに位置するシース16の部分を封止して囲む。シース16はそれ自体の周りで回転するが、ウォータボックス36は、回転が固定されるので、冷却液の恒久的な循環は、ウォータボックス36に、共に円形であるが異なる高さである、水入口チャンバ37および水出口チャンバ38を提供することにより維持され、ここにおいて、パイプ35の入口端部98および出口端部99は、対応する高さで一定に開く。シース16は、それ自体回転可能であるが、水平軸の第1の歯付き偏心輪39により維持され、第1の歯付き偏心輪39の孔40を通過することにより下方に延びる。シース16は、最終的に、その外面の周りで延びる歯付き車41と、歯車41の少し上のクラウン95と、を有し、それは同心である。しかし、歯付き車41が、シース16に対して取り付けられた場合、クラウン95は、そこに、軸受96により接続され、したがって、それ自体の周りで回転することができる。加えて、クラウンは、歯付き車41とかみ合う歯付きピニオン42(図8で示される)の回転軸97を有する。軸受100が、第1の歯付き偏心輪39と、シース16と、の間に配置されて、後者が、確実に孔40の中心に留まり、かつ第1の歯付き偏心輪39に対して大幅な力を必要とせずに回転するようにする。
【0046】
駆動デバイス20が次に、図6から図8により述べられる。駆動デバイス20は、スリーブ10の上側部分22に取り付けられる一対の垂直シリンダ45により支持されるサポート44であって、したがって、それは、サポート44および駆動デバイス20全体をスリーブ10の上に上昇させる(それはこの図で示され、図2で示されたシース16の上昇した状態に対応する)、またはスリーブ10の上部46上に配置することによりサポート44を下げる(それは図3で示される、シース16の下げられた状態に対応する)ことができる、サポート44と、垂直に、サポート44の下に取り付けられ、上部46を備えるカラー48の孔の中を摺動することによりその水平位置を維持する小さなガイド支柱47と、を備える。
【0047】
サポート44は、それに取り付けられる歯付きクラウン49、第1のモータ50、およびオーバフローユニット19を有し、それはまた、駆動リング101による第1の歯付き偏心輪39と、第1の歯付き偏心輪39と同様の寸法および/または歯付けの特徴を有し、それと同軸かつ平行である第2の歯付き偏心輪51と、を有し、オーバフローユニット19の上面53上に確立された円筒形ハウジング102内で回転するシャフト端部52を備える。シャフト端部52は、円筒形ハウジング102の底面103により支持される。旋回器18は、第2の歯付き偏心輪51に吊り下げられ、かつそれに取り付けられ(図10で示される)、それは、オーバフローユニット19を介して、上面53の孔54を通過することにより延び、次いで、シース16の中へと延びる。第2の歯付き偏心輪51はまた、第2のモータ55を有し、それは、歯車56により、旋回器18を回転駆動する(図2)。第1のモータ50は、垂直な回転軸の旋回リング101、および第1の歯付き偏心輪39を駆動する。後者39は、垂直軸の第1の駆動ピニオン58とかみ合い、それはさらに、先行する、同様の、垂直な同期シャフト60により後者に連結される上方の第2の駆動ピニオン59を駆動する。ウォーム57を除いて、ピニオンおよび他の歯付き機構のすべては、互いに、かつスリーブ10およびシース16の軸と、平行な回転軸を有する、すなわち、垂直である。駆動ピニオン58および59は、同一であり、重なっており、歯付き偏心輪39および51も同一であり、重なっているので、第1のモータ50の回転は、シース16およびその旋回器(「ピグテール」)18に対して同一の円形軌道運動を生成し、したがって、それらを、スリーブ10において調和するように動かし、旋回器18を、シース16の中心に留まるようにする。その動きの軌道は、シース16をスリーブ10の内面に隣接して維持し、かき落しを行い、汚染する物質の堆積を除去する。加えて、シース16に取り付けられる歯付き車41と、歯付きクラウン49の両方にかみ合う歯付きピニオン42の回転(図8)は、軌道運動と一緒に、それ自体の周りでシース16を回転させ、螺旋32によるかき落しを増加させて、スリーブ10の沿ってかき落された堆積物を落とす。
【0048】
シース16の軌道運動は、封止を維持するためのいくつかの処置を提供する。図9は、シース16が外側カラー61により囲まれた図を示しており、カラー61は、水平にその中へと摺動できることによりカラー48の内側に、水平な溝104の中に保持され、それは、明らかにシース16よりも幅のある、カラー48の中心孔105の回りに確立された水平で平坦な軸受面62上を摺動し、またはそれは、平坦な軸受面62上に保持され、かつ後者との溝104の範囲を定め、これによって封止プレートを形成する押下げプレート63により覆われる。封止64は、外側カラー61、平坦な軸受面62、押下げプレート63、およびシース16の間に追加される。加えて、図10は、オーバフローユニット19の下の同様なレイアウトを示し、じょうご33の平坦なカラー34が、オーバフローユニット19の底面66の2つの厚さの間に確立された平坦かつ円形の溝65内で摺動し、封止67がまた、平坦なカラー34と、溝65の反対側の平坦面と、の間に設けられる。さらに、底面66は、サポート44に属するサポート支柱構造68に取り付けられ、それは、シース16の動きを設定するために歯車の上で、オーバフローユニット19を上昇させることを可能にする。図10はまた、特に駆動ユニット20である、デバイスの近傍の部品の数多くの細部を示しており、それはまた、スリーブ10の主管を冷却するための回路を示しており、それは、上側部分22に対する水の入口および出口パイプ110と、下側部分21に対する水の入口および出口パイプ111と、を備え、それは、上側部分22に対する冷却空洞部112と、下側部分21に対する冷却空洞部113と、に開口しており、二重の冷却シェルをなし、これらの冷却回路は、完全に分離されている。
【0049】
図2図3図11、および図12は、連結デバイス29を述べるのに役立つ。それは、スリーブ10の下側部分21を囲み、それは、リングサポート69により取り付けられる。ねじジャッキ70は、リングサポート69により支持され、それらは、その軸方向に、スリーブ10に沿って摺動する連結スリーブ71を吊り下げる。図2の状態において、連結スリーブ71は上昇している。図3における下げられた状態に対応する図12において、それは下げられており、その下端を構成する連結フランジ72は、缶1の上部フランジ5に連結され、またフランジ5および72は、連結フランジ72の周囲に配置されたクランプ73をクランプすることにより互いに対して保持され得る。スリーブ10それ自体は、これらの2つの状態の間で高さを変えることはないが、連結スリーブ71は、可変の高さにより、下方へと延びる。連結スリーブ71は、蛇腹からなる弾性部分74を備え、それは、缶1の上部フランジ5との接触を越える連結スリーブ71の過度の低下により生ずる、かつガラス固化動作中の缶1の熱膨張により生ずる圧縮を吸収する。クランプ73は、弾性部分74に沿って垂直に延びる静的な連結ロッド75により支持される。
【0050】
以下の図は、次に、供給デバイス9の部分の汚染に取り組む他のレイアウトを見出すために考慮される。図13は、シース16が、シース16の、ウォータボックス36から下側縁部77へと、その冷却空洞部におけるその高さ全体にわたって延びることにより貫通する管76を含み、そこから、すすぎ水を下方に噴射することができる。デバイスはまた、ウォータボックス36の端部フィッティング78と、前述のもの以外の高さにおいて、ウォータボックス36の中へと中空になっている円形の供給チャンバ79と、を備える。このデバイスは、すすぎを行わないときには、端部フィッティング78に測定装置を接続することにより、缶1の内側の圧力取り入れ口として使用されることに留意されたい。
【0051】
図14および図15は、第2の供給ライン24に関連付けられたデバイスを示す。延長部28は、かき落しラム80を含み、それは、シリンダ81のロッドの端部にピストンを備える。ラム80は、アイドル状態では、延長部28に留まるが、それは、シリンダ81のロッドが展開されたとき、下方の傾斜セクション27で摺動し、その壁に対してこすることにより、または少なくとも通過することにより、それを汚染する汚物を除去する。ラム80およびシリンダ81のロッドは、さらに、加圧された水供給装置に接続可能なすすぎパイプ82より洗浄され、必要な場合、下方の傾斜セクション24および27をすすぐために使用される。
【0052】
図16は、連結デバイス29が、シース16と、そこで摺動する連結シース84と、の間の間隙の中に空気を注入するための管83を備え得ることを示す。連結シース84は、連結スリーブ71に属しており、それは、上側部分を形成し、かつその垂直な摺動動作をガイドする。環状の間隙は、その上端および底部端に位置する円形の封止85により閉じられる。間隙を確立する過圧は、連結シース84が下がったとき、この間隙においてシース16に堆積される不純物の侵入を妨げ、したがって、詰まる危険を低減する。
【0053】
蛇腹74は、上側フランジ86と下側フランジ87との間に保持され、図17で最もよく示されている。スリーブ10の周りを囲んでいる容積106はまた、好ましくは、汚染物に対して保証される必要がある。空気注入管88は、上側フランジ86を通過し、この容積106内に加圧を生成する。水注入孔89がまた、それを貫通し、水放出孔91が、下側フランジ87を貫通する。水注入孔89は、上側フランジ86の円周の周囲に分布され、それらは、上側フランジ86の上部において中空なウォータボックス90から、上側フランジ86の下に位置する円錐形の空所107まで延びるが、下方に、および半径方向内側にガイドされる。水放出孔91はまた、半径方向に、かつ垂直に傾斜した方向を有し、それらは、容積106の底部から、連結デバイス29の底部を形成して連結フランジ72で終了するじょうご108の内部へと下がる。空気の注入により生成された過圧は、ガスによって上方に運ばれる汚物が容積106の中に入るのを大部分は阻止する。加えて、半径方向内側に注入された水は、スリーブ10の外面に対して跳ね返り、水注入孔89から出た水は、直接的に、または水放出孔91に従ってじょうご108に流入する前に、円錐形の空所107において、次いで、容積106全体において分散する。
【0054】
本発明はまた、ガラス固化の動作、または他の処理の動作中に、測定を行うことに対応している。シース16を介する圧力の吸入の可能性については、すでに述べた。別の可能性は、例えば、そのレベルなど、缶1の内容物を見ることに関する。図18は、上側フランジ86を斜めに貫通し、かつスリーブ10の底部と連結スリーブ71の間の間隙の中にガイドされる視覚チューブ(sight tube)92を示しており、視覚チューブは、スリーブ10の局所的な切込み93を通過し、視線方向は、次いで、首部3を通って延び、缶1の中へと導かれる。測定は、視覚チューブ92を透明な丸窓94によって閉じることにより、例えば、レーザ114によって実施され、その後部にレーザ114が取り付けられ、そのビーム115は、視覚チューブ92の軸方向を向いており、視覚チューブ92は、透明な丸窓94の下の視覚チューブ92の内側に接続されるパイプ116により導入される過圧ガスの注入により洗浄され、ガスのないように維持される。
【0055】
流体を注入し、放出するための機器、ならびに想定される測定手段は、知られたものであると考えられ、したがって、本明細書で詳細には述べないものとする。
【符号の説明】
【0056】
1 缶
2 炉
3 首部
4 上側開口部
5 平坦なフランジ、カラー、上部フランジ
6 上蓋
7 中心開口部
8 ステーション
9 供給デバイス
10 スリーブ
11 ライン、第1の供給ライン
12 手段
14 ホッパー
15 傾斜セクション
16 シース
17 旋回器
18 旋回器
19 オーバフローユニット
20 駆動デバイス、駆動ユニット
21 下側部分
22 上側部分
23 フランジ
24 第2の供給ライン、傾斜セクション
25 ガス除去ライン
26 垂直セクション
27 傾斜セクション
28 延長部
29 連結デバイス
30 玉継手
31 水平ピボット
32 螺旋
33 じょうご
34 平坦なカラー
35 パイプ
36 ウォータボックス
37 水入口チャンバ
38 水出口チャンバ
39 第1の歯付き偏心輪
40 孔
41 歯付き車
42 歯付きピニオン
44 サポート
45 垂直シリンダ
46 上側端部
47 ガイド支柱
48 カラー
49 歯付きクラウン
50 第1のモータ
51 第2の歯付き偏心輪
52 シャフト端部
53 上面
54 孔
55 第2のモータ
56 歯車
57 ウォーム
58 第1の駆動ピニオン
59 第2の駆動ピニオン
60 垂直な同期シャフト
61 外側カラー
62 平坦な軸受面
63 押下げプレート
64 封止
65 円形の溝
66 底面
67 封止
68 サポート支柱構造
69 リングサポート
70 ねじジャッキ
71 連結スリーブ
72 連結フランジ
73 クランプ
74 弾性部分、蛇腹
75 静的な連結ロッド
76 管
77 下側縁部
78 端部フィッティング
79 円形の供給チャンバ
80 かき落しラム
81 シリンダ
82 すすぎパイプ
83 管
84 連結シース
85 封止
86 上側フランジ
87 下側フランジ
88 空気注入管
89 水注入孔
90 ウォータボックス
91 水放出孔
92 視覚チューブ
93 切込み
94 丸窓
95 クラウン
96 軸受
97 回転軸
98 入口端部
99 出口端部
100 軸受
101 駆動リング、旋回リング
102 円筒形ハウジング
103 底面
104 水平な溝
105 中心孔
106 容積
107 空所
108 じょうご
109 下側開口部
110 上側部分に対する水の入口および出口パイプ
111 下側部分に対する水の入口および出口パイプ
112 上側部分に対する冷却空洞部
113 下側部分に対する冷却空洞部
114 レーザ
115 ビーム
116 パイプ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【国際調査報告】