(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-09
(54)【発明の名称】外科用ステープル留め装置用のバットレスの取り付け
(51)【国際特許分類】
A61B 17/072 20060101AFI20240702BHJP
【FI】
A61B17/072
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577368
(86)(22)【出願日】2022-06-16
(85)【翻訳文提出日】2023-12-14
(86)【国際出願番号】 IB2022055591
(87)【国際公開番号】W WO2022269418
(87)【国際公開日】2022-12-29
(32)【優先日】2021-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】バリル, ジェイコブ シー.
(72)【発明者】
【氏名】フェルナンデス, ロアニット
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160CC09
4C160CC23
4C160CC40
4C160MM32
(57)【要約】
外科用ステープル留め装置は、装填ユニットと、外科用バットレスと、バットレス固定バンドとを含む。装填ユニットは、アンビルアセンブリとステープルカートリッジアセンブリとを、含む。ステープルカートリッジアセンブリは、ステープルポケット及びこれを貫通して画定された中央縦溝を含む組織対向面と、組織対向面から外向きに延在する突出部とを備える、ステープルカートリッジを含む。外科用バットレスは、近位端部と、遠位端部とを有する。近位端部は、ステープルカートリッジの突出部にわたって配置される。バットレス固定バンドは、外科用バットレスの近位端部をステープルカートリッジアセンブリへと着脱可能に固定するよう、外科用バットレスの近位端部及びステープルカートリッジの突出部を中心にして配置されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用ステープル留め装置であって、
アンビルアセンブリとステープルカートリッジアセンブリとを含む、装填ユニットであって、前記ステープルカートリッジアセンブリは、ステープルポケット及びこれを貫通して画定された中央縦溝を含む組織対向面並びにそこから外向きに延在する突出部を備える、ステープルカートリッジを含む、装填ユニットと、
近位端部及び遠位端部を含む外科用バットレスであって、前記近位端部が、前記ステープルカートリッジの前記突出部にわたって配置される、外科用バットレスと、
前記外科用バットレスの前記近位端部を前記ステープルカートリッジアセンブリへと着脱可能に固定するよう、前記外科用バットレスの前記近位端部及び前記ステープルカートリッジの前記突出部を中心にして配置されている、バットレス固定バンドとを含む、外科用ステープル留め装置。
【請求項2】
前記突出部は、前記ステープルカートリッジの前記組織対向面内で画定された前記ステープルポケットの近位に配置される、請求項1に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項3】
前記突出部は、前記組織対向面から外向きに延在する側壁と、前記組織対向面から隆起したプラットフォームとを含む、請求項1に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項4】
前記外科用バットレスの前記近位端部の幅は、前記突出部の前記プラットフォームの幅と同じである、請求項3に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項5】
前記突出部は、その外周を中心に延在する溝を含み、前記バットレス固定バンドは、前記溝内に配置される、請求項1に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項6】
前記突出部は、前記ステープルカートリッジの中央縦溝の対向側に配置された第1半体及び第2半体を含む分割体を備える、請求項1に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項7】
前記外科用バットレスの前記近位端部は、前記外科用バットレスの体から近位方向に延在するタブである、請求項1に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項8】
前記外科用バットレスの前記遠位端部は、前記外科用バットレスの体から遠位方向に延在するポケットであり、前記ステープルカートリッジは、前記外科用バットレスの前記遠位端部を前記ステープルカートリッジアセンブリに着脱可能に固定するために前記ポケット内に配置されたカートリッジ先端部を含む、請求項1に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項9】
前記ポケットは、その内部で画定された穿孔を含み、前記穿孔は、前記ステープルカートリッジの前記中央縦溝と整列する、請求項8に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項10】
前記バットレス固定バンドは、第1端及び第2端を有する伸長体を含み、前記外科用バットレスの前記近位端部及び前記ステープルカートリッジの前記突出部を取り囲むループを形成するよう、前記第1端は前記伸長体へと摺動可能に結合する、請求項1に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項11】
前記伸長体の前記第1端は、前記伸長体の前記第2端が通るアパーチャを含む、請求項10に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項12】
前記伸長体は棘を含む、請求項10に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項13】
前記バットレス固定バンドを前記外科用バットレスの前記近位端部に通して、前記近位端部を中心にループを形成する、請求項1に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項14】
前記アンビルアセンブリは、ステープル形成ポケット及びこれを貫通して画定された中央縦溝を含む組織対向面並びにそこから外向きに延在する突出部を備える、アンビルプレートを含み、さらに、前記外科用ステープル留め装置は、
近位端部及び遠位端部を含む第2外科用バットレスであって、前記近位端部が、前記アンビルプレートの前記突出部にわたって配置される、第2外科用バットレスと、
前記第2外科用バットレスの前記近位端部を前記アンビルアセンブリへと着脱可能に固定するよう、前記第2外科用バットレスの前記近位端部及び前記アンビルプレートの前記突出部を中心にして配置される、第2バットレス固定バンドとを含む、請求項1に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項15】
前記アンビルアセンブリ及びステープルカートリッジアセンブリの前記突出部は、前記ステープル形成ポケットと前記ステープルポケットの近位に配置される、請求項14に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項16】
前記第2外科用バットレスの前記遠位端部は、ポケットを含み、前記アンビルアセンブリは、前記第2外科用バットレスの前記遠位端部を前記アンビルアセンブリに着脱可能に固定するために前記ポケット内に配置されたアンビル先端部を含む、請求項14に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項17】
外科用バットレス取り付けアセンブリであって、
ステープルポケット及びこれを貫通して画定された中央縦溝を含む組織対向面並びにそこから外向きに延在する突出部を備える、ステープルカートリッジと、
近位端部及び遠位端部を含む外科用バットレスであって、前記近位端部が、前記ステープルカートリッジの前記突出部にわたって配置される、外科用バットレスと、
前記外科用バットレスの前記近位端部を前記ステープルカートリッジアセンブリへと着脱可能に固定するよう、前記外科用バットレスの前記近位端部及び前記ステープルカートリッジの前記突出部を中心にして配置されている、バットレス固定バンドとを含む、外科用バットレス取り付けアセンブリ。
【請求項18】
前記外科用バットレスの前記遠位端部は、ポケットを含み、前記ステープルカートリッジは、前記外科用バットレスの前記遠位端部を前記ステープルカートリッジに着脱可能に固定するために前記ポケット内に配置されたカートリッジ先端部を含む、請求項17に記載の外科用バットレス取り付けアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、全般に、外科用ステープル留め装置に関し、より具体的には、外科用バットレスを外科用ステープル留め装置に着脱可能に固定するための外科用バットレス取り付けアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
外科用ステープル留め装置は、身体組織セグメントを一緒に接合する目的で、1列以上のファスナ、例えば、ステープル又は2部品型ファスナを身体組織に順次に又は同時に適用するために、術者によって使用される。かかる装置は、概して、接合されるべき身体組織が間に配置される一対のジョー又はフィンガ状構造を含む。外科用ステープル留め装置を作動又は「発射」させたときに、長手方向に移動する発射バーが、ジョーのうちの1つのステープル駆動部材に接触する。ステープル駆動部材は、外科用ステープルに身体組織を通過させて、ステープルを形成する反対側のジョーのアンビルの中へ押し込む。身体組織を除去又は分離する場合は、装置のジョー内にナイフブレードを設けて、ステープルのラインの間で身体組織を切断することができる。
【0003】
外科用支持体、例えば、メッシュ又はバットレス材料が、患者内の組織欠損を埋める、再建する、かつ/又は補強するために、外科用ステープル留め装置と組み合わせて使用され得る。臨床医は、外科処置中に手術室内で外科用ステープル留め装置にバットレス材料を手動で取り付け得るか、又は、例えば、高価な自動化された取り付けプロセスによって、そこに予め挿入されたバットレス材料を含む外科用ステープル留め装置を利用し得る。バットレス材料は、ステープル又は縫合線を補強する他、身体組織の接合部を覆って、治癒前の漏出を低減する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、外科用ステープル留め装置へのバットレス材料の取り付けに関する。本開示の外科用バットレス取り付けアセンブリは、手術室における外科用バットレスの取り付けを容易に、簡単で、しかも、費用効果に優れた処置にするように設計されている。
【0005】
一態様では、本開示は、装填ユニットと、外科用バットレスと、バットレス固定バンドとを含む、外科用ステープル留め装置を提供する。装填ユニットは、アンビルアセンブリとステープルカートリッジアセンブリとを、含む。ステープルカートリッジアセンブリは、ステープルポケット及びこれを貫通して画定された中央縦溝を含む組織対向面並びにそこから外向きに延在する突出部を備える、ステープルカートリッジを含む。外科用バットレスは、近位端部と、遠位端部とを有する。近位端部は、ステープルカートリッジの突出部にわたって配置される。外科用バットレスの近位端部をステープルカートリッジアセンブリへと着脱可能に固定するよう、バットレス固定バンドは、外科用バットレスの近位端部及びステープルカートリッジの突出部を中心にして配置されている。
【0006】
ステープルカートリッジの突出部は、ステープルカートリッジの組織対向面内で画定されたステープルポケットの近位に配置されてもよい。突出部は、組織対向面から外向きに延在する側壁と、組織対向面から隆起したプラットフォームとを含めることができる。いくつかの態様では、外科用バットレスの近位端部の幅は、突出部のプラットフォームの幅と同じである。突出部は、その周縁を中心に延在する溝を含められ、バットレス固定バンドは、溝内に配置されてもよい。突出部は、ステープルカートリッジの中央縦溝の対向側に配置された第1半体及び第2半体を含む分割体を備え得る。
【0007】
外科用バットレスの近位端部は、外科用バットレスの体から近位方向に延在するタブであり得る。外科用バットレスの遠位端部は、外科用バットレスの体から遠位方向に延在するポケットでよく、ステープルカートリッジは、外科用バットレスの遠位端部をステープルカートリッジアセンブリに着脱可能に固定するためにポケット内に配置されたカートリッジ先端部を含められる。ポケットは、その内部で画定された穿孔を含んでもよい。穿孔は、ステープルカートリッジの中央縦溝と整列し得る。
【0008】
バットレス固定バンドは、第1端及び第2端を有する伸長体を含むことができる。外科用バットレスの近位端部及びステープルカートリッジの突出部を取り囲むループを形成するよう、第1端を伸長体上で摺動可能に結合可能である。伸長体の第1端は、伸長体の第2端が通るアパーチャを含むことができる。伸長体は、棘を含んでもよい。バットレス固定バンドを外科用バットレスの近位端部に通して、近位端部を中心にループを形成することができる。
【0009】
アンビルアセンブリは、ステープル形成ポケット及びこれを貫通して画定された中央縦溝を含む組織対向面並びにそこから外向きに延在する突出部を備える、アンビルプレートを含めることができる。いくつかの態様では、外科用ステープル留め装置は、第2外科用バットレスと、第2バットレス固定バンドとをさらに含む。第2外科用バットレスは、近位端部と、遠位端部とを有する。近位端部は、アンビルプレートの突出部上に配置される。第2外科用バットレスの近位端部をアンビルアセンブリへと着脱可能に固定するよう、第2バットレス固定バンドは、第2外科用バットレスの近位端部及びアンビルプレートの突出部を中心にして配置されている。アンビルアセンブリ及びステープルカートリッジアセンブリの突出部は、ステープル形成ポケットとステープルポケットの近位に配置されてもよい。
【0010】
第2外科用バットレスの遠位端部は、ポケットを含むことができ、アンビルアセンブリは、第2外科用バットレスの遠位端部をアンビルアセンブリに着脱可能に固定するためにポケット内に配置されたアンビル先端部を含められる。
【0011】
別の態様では、本開示は、ステープルカートリッジと、外科用バットレスと、バットレス固定バンドとを含む、外科用バットレス取り付けアセンブリを提供する。ステープルカートリッジは、ステープルポケット及びこれを貫通して画定された中央縦溝を含む組織対向面並びにそこから外向きに延在する突出部を備える。外科用バットレスは、近位端部と、遠位端部とを有する。近位端部は、ステープルカートリッジの突出部にわたって配置される。外科用バットレスの近位端部をステープルカートリッジへと着脱可能に固定するよう、バットレス固定バンドは、外科用バットレスの近位端部及びステープルカートリッジの突出部を中心にして配置されている。
【0012】
外科用バットレスの遠位端部は、ポケットを含むことができ、ステープルカートリッジは、外科用バットレスの遠位端部をステープルカートリッジに着脱可能に固定するためにポケット内に配置されたカートリッジ先端部を含められる。
【0013】
本開示の1つ以上の態様の詳細は、添付の図面及び以下の説明に示されている。本開示に記載されている他の態様、並びに態様の特徴、目的、及び利点は、本明細書及び図面から、並びに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本開示の様々な態様を、本明細書に組み込まれ、その一部を構成する図面を参照して、以下で説明する。
【0015】
【
図1】本開示の一態様による、外科用ステープル留め装置の斜視図である。
【0016】
【
図2】外科用ステープル留め装置のツールアセンブリを示す、
図1で示された詳細領域2の拡大図である。
【0017】
【
図3】
図1の外科用ステープル留め装置の外科用バットレス、バットレス固定バンド、及びステープルカートリッジアセンブリを含む、外科用バットレス取り付けアセンブリに関する、部品を分離した斜視図である。
【0018】
【
図4】ステープルカートリッジアセンブリの近位端部を示す、
図3で示された詳細領域4の拡大図である。
【0019】
【
図5】
図3の断面線5-5に沿って取った、
図3の外科用バットレスの断面図である。
【0020】
【
図6】
図3のバットレス固定バンドの正面図である。
【0021】
【
図7】外科用バットレスがバットレス固定バンドによってステープルカートリッジに固定された状態で示した、
図3のステープルカートリッジアセンブリの近位端部の斜視図である。
【0022】
【
図8】外科用ステープル留め装置の発射ストローク中で示される、
図7のステープルカートリッジアセンブリの近位端部の透視図である。
【0023】
【
図9】本開示の別の態様による、外科用バットレス及びバットレス固定バンドの斜視図である。
【0024】
【
図10】本開示の別の態様による、外科用バットレス、バットレス固定バンド、及びアンビルアセンブリを含む、外科用バットレス取り付けアセンブリの下側の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、同じ参照番号が類似、又は同一の要素を特定する図面を参照することで、本開示の態様について詳述に説明する。本明細書全体を通じて、「近位」という用語は、ユーザに近い方にある構造の一部又はその構成要素を指し、「遠位」という用語は、ユーザから遠い方にある構造の一部又はその構成要素を指す。
【0026】
以下、
図1を参照すると、本開示の態様に従って組織をステープル留めする際に使用するための例示的な外科用ステープル留め装置又は外科用ステープラ1が示されている。外科用ステープル留め装置1は、全般に、柄アセンブリ10と、柄アセンブリ10から遠位方向に延在する伸長管体20と、伸長管体20から遠位方向に延在する装填ユニット30と、を含む。装填ユニット30は、ハウジング部32と、第1ジョー部材34a及び第2ジョー部材34bを含むツール又はジョーアセンブリ34と、を含む。第1ジョー部材34a及び第2ジョー部材34bが互いに対して離間される開位置と、第1ジョー部材34a及び第2ジョー部材34bが互いに実質的に隣接する閉位置との間でツールアセンブリ34が移動できるよう、第1ジョー部材34a及び/又は第2ジョー部材34bはハウジング部32に対して枢動可能である。
【0027】
柄アセンブリ10は、固定柄アセンブリ12aと、可動柄アセンブリ12bと、バレル部14と、を含む。可動柄アセンブリ12bが駆動すると、ツールアセンブリ34の第1ジョー部材34aと第2ジョー部材34bとの間で捕捉された組織にステープルのラインを適用する。関節運動レバー16は、ツールアセンブリ34の関節運動を容易にするために、バレル部14の前端に装着される。さらに、回動可能部材18も、関節運動レバー16に隣接してバレル部分14の前端に装着される。バレル部14に対して回動可能部材18が回動すると、ステープル留めされるべき組織に対してツールアセンブリ34を適切に配向するよう、柄アセンブリ10に対して伸長管体20及び装填ユニット30を回動させる。ノブ19は、バレル部14に沿って移動可能に位置決め可能である。ノブ19は、ツールアセンブリ34の第1ジョー部材34a及び第2ジョー部材34bを互いに対して接近するか又は閉じるように遠位方向に前進し、さらに、ツールアセンブリ34の第1ジョー部材34a及び第2ジョー部材34bを互いから離れるか又は開くように近位方向に後退する。
【0028】
装填ユニット30は、伸長管体20へと着脱可能に固定され、ひいては、新しい装填ユニット30と交換可能となる、使い捨ての装填ユニット(DLU)である。装填ユニット30は、1回使用され、次いで、患者への外科用ステープル留め装置1の複数回使用を容易にするために交換される、単回使用装填ユニット(SULU)であり得る。例えば、外科処置中に、外科用ステープル留め装置1を使用して、組織をステープル留めして切断することができ、外科用ステープル留め装置1の各ステープル操作及び切断操作後に、SULU全体が交換される。装填ユニット30は、所定回数再使用できる、複数回使用装填ユニット(MULU)でもよい。例えば、外科処置中に、外科用ステープル留め装置1を使用して、組織をステープル留めして切断することができ、MULU全体の交換が必要になる前に、外科用ステープル留め装置1の各ステープル操作及び切断操作後に、MULUの再装填アセンブリ(例えば、
図2に見られるステープルカートリッジ54)を所定回数だけ交換する。代替的に、装填ユニット30を伸長管体20へと恒久的に添付できる。
【0029】
図1及び
図2で見られるように、ツールアセンブリ34の第1ジョー部材34aは、アンビルアセンブリ40を含み、ツールアセンブリ34の第2ジョー部材34bは、ステープルカートリッジアセンブリ50を含む。アンビルアセンブリ40は、アンビルプレート42と、アンビルプレート42にわたって固定されたカバープレート44と、を含む。ステープルカートリッジアセンブリ50は、カートリッジキャリア52と、カートリッジキャリア52内で選択的に受容、支持されるステープルカートリッジ54とを含む。例えば、スナップフィット接続、戻り止め、ラッチ、当業者が想定する範囲内の他の種類のコネクタによって、ステープルカートリッジ54を着脱可能、かつ/又は交換可能にキャリアカートリッジ52へと取り付けられる。
【0030】
例示的な外科用ステープル留め装置の構造及び機能の詳細な説明については、米国特許第6,241,139号、同第6,330,965号、及び同第7,819,896号が参照され得、これらの各々の全容は、参照により本明細書に組み込まれる。本開示の原理は、例えば、米国特許第5,964,394号、同第7,128,253号、及び同第7,334,717号に記載されている種類などの他の構成を有する、外科用ステープル留め装置にも同様に適用可能であることを認識するべきであり、これらの各々の全容は、参照により本明細書に組み込まれることが理解されるだろう。したがって、様々な外科用ステープル留め装置が、本開示の態様と共に利用され得ることが理解されるべきである。例えば、本開示の態様を、例えば、Medtronic社(North Haven,CT)を通して入手可能な、GIA(商標)、Endo GIA(商標)、TA(商標)、及びEndo TA(商標)ステープラ、並びに/又は、例えばTri-Staple(商標)技術による線形及び半径方向再装填などの、腹腔鏡ステープラ又はオープンステープラと併用可能である。
【0031】
これから、
図3を参照すると、外科用ステープル留め装置1(
図1)の外科用バットレス取り付けアセンブリ2が示されている。外科用バットレス取り付けアセンブリ2は、ステープルカートリッジアセンブリ50と、外科用バットレス70と、バットレス固定バンド80とを含む。
【0032】
ステープルカートリッジアセンブリ50のステープルカートリッジ54は、内部に形成されたステープルポケット又は固定スロット55を画定する内向き又は組織対向面58を有する、カートリッジ体56を含む。中央縦溝57は、駆動アセンブリ22のナイフブレード24(
図8)が貫通することを支援するよう、カートリッジ体56の実質的長さ内で形成され、かつこの長さに沿って延在する。カートリッジ先端部60は、ステープルポケット55の遠位でカートリッジ体56から軸方向に延在し、突出部62は、ステープルポケット55の近位でカートリッジ体56の組織対向面58から外向きに延在する。
【0033】
図3及び
図4で見られるように、突出部62は、ステープルカートリッジ54の組織対向面58上の突起、バンプ、隆起などであり、そこに外科用バットレス70の近位端部70aがバットレス固定バンド80を介して着脱可能に固定される。突出部62が外科用ステープル留め装置1(
図1)の発射ストローク中にナイフブレード24(
図8)の移動を妨げないよう、突出部62がステープルカートリッジ54の中央縦溝57の両側に配置された第1半体62a及び第2半体62bを有する、分割体を有する。突出部62は、ステープルカートリッジ54の組織対向面58からアンビルアセンブリ40(
図2)に向かって外向きに延在する側壁64と、組織対向面58から隆起し、組織対向面58によって画定される平面と平行な平面に沿って延在するプラットフォーム66とを含む。溝65は、側壁64内で画定され、突出部62の周囲を中心に(例えば、その周りの周方向に)延在する。
【0034】
引き続き
図3を参照すると、外科用バットレス70は、ステープルカートリッジ54の組織対向面58のステープルポケット55にわたって配置されるように構成された略矩形の形状を有する体72を含む。外科用バットレス70の近位端部70aは、タブ74を含み、外科用バットレス70の遠位端部70bは、ポケット76を含む。タブ74は、体72の近位端72aから近位方向に延在し、ステープルカートリッジ54の組織対向面58上の突出部62にわたって位置決めするよう寸法決めされ、形成されている。態様において、タブ74は幅が体72の幅よりも狭く、いくつかの態様では、タブ74は幅が、ステープルカートリッジ54の突出部62の幅と実質的に同じである。態様では、タブ74がその長さに沿って突出部62を覆うよう、タブ74は長さが、突出部62の長さよりも長い。
【0035】
図3及び
図5で見られるように、ポケット76は、体72の遠位端72bから遠位方向に延在し、ステープルカートリッジ54のカートリッジ先端部60を中心にして位置決めするよう寸法決めされ、形成されている。ポケット76は、カートリッジ先端部60を受容するための、内部で画定された空洞77への近位方向に面する開口部を有する。穿孔79は、ポケット76内で画定され、外科用バットレス70がステープルカートリッジアセンブリ50上に配置される際、ステープルカートリッジ54の中央縦溝57と一致する平面に沿って延在する。いくつかの態様では、穿孔79は、ステープルカートリッジ54の中央縦溝57の遠位方向に(例えば、外科用バットレス70のポケット76内にのみ)配置され、幾つかの他の態様では、穿孔79は、外科用バットレス70の体72内で(例えば、体72の遠位端72b内に)さらに画定され、中央縦溝57の一部上に重なる。
【0036】
外科用バットレス70は、生体吸収性又は非吸収性の天然又は合成材料である、生体適合性材料から製造される。単一又は組み合わせた天然、合成、生体吸収性、及び/又は非生体吸収性の材料を使用して、外科用バットレス70を形成できることを理解されたい。態様では、外科用バットレス70は、成形するよう形成、切断される単一の材料シートである。他の態様では、外科用バットレス70は、同じ又は異なる材料から製造される複数の材料シートから形成され、かつ/又は、外科用バットレス70の構成要素(例えば、体、タブ、ポケットなど)は、例えば、溶接、接着剤の使用、縫合糸の結束などによって互いに取り付けられる、同じ又は異なる材料から形成される。
【0037】
外科用バットレス70は、多孔質、非多孔質、又はそれらの組み合わせであり得る。好適な多孔質構造としては、例えば、繊維構造(例えば、編み込み構造、織り込み構造、及び不織構造)及び/又は発泡体(例えば、連続気泡発泡体又は独立気泡発泡体)が挙げられる。好適な非多孔質構造としては、例えば、フィルムが挙げられる。外科用バットレス70は、単一の多孔質層又は非多孔質層であるか、あるいは、多孔質層及び非多孔質層の任意の組み合わせを含む、複数の層を含めることができる。例えば、外科用バットレス70は、交互に積層される、複数の多孔質層及び非多孔質層を含み得る。別の実施例では、外科用バットレス70は、外層が多孔質であり、内層(複数)が非多孔質である、又はその逆である、「サンドイッチ状の」様式で形成されてもよい。
【0038】
外科用バットレス70内の多孔質層(複数)は、流体を吸収し、出血を低減し、かつ/又は創部を密封する、外科用バットレス70の性能を増強し得る。さらに、多孔質層(複数)は、組織内殖が外科用バットレス70を適所に固定することを可能にし得る。外科用バットレス70の非多孔質層(複数)は、製造中、輸送中、取り扱い中、及び/又はステープル留めプロセス中に、断裂及び穿孔に耐える外科用バットレス70の性能を増強し得る。さらに、非多孔質層(複数)は、周囲組織からの組織内殖を遅延させるか、又は防止することで、癒着障壁として作用し、不要な瘢痕組織の形成を防止することもできる。
【0039】
図3及び
図6で見られるように、バットレス固定バンド80は、第1端82a及び第2端82bを含む、伸長体82を有する。伸長体82は、ある長さの材料(例えば、モノフィラメント又はマルチフィラメント構造を有する、縫合糸、糸、繊維などの単一の連続構造)から形成される。伸長体82の第1端82aは、伸長体82へと摺動可能に結合して、サイズを調整可能な開口部85を内部に画定するループ84を形成する。第1端82aは、第2端82bが通るアパーチャ83を含む。ループ84のサイズを調整するために、第2端82bをアパーチャ83に対して移動させることができる。ループ84は、ステープルカートリッジ54の突出部62を取り囲んで、把持するように構成されている。
【0040】
伸長体82は、その大部分に沿って棘86を含み、伸長体82の第1端82aは、棘86が付着する表面を提供するために棘無しであり、さらに、伸長体82の第2端82bも、ユーザ用の把持部を提供するために棘無しである。棘86は、所望サイズに合わせて調整されると、ループ84のロッキングを促進するのに効果的であり、さらに、態様では、ループ84をより小さいサイズに合わせて調整するよう、伸長体82を第1端82aを通して一方向で移動可能にする。棘86は、単体又は複合体でもよく、一方向配置、あるいは双方向配置で配向されてもよい。例えば、Medtronic社(North Haven,CT)からV-LOC(商標)として市販されている棘付き縫合糸を、本開示の態様と併用してもよい。バットレス固定バンドとして使用するのに適した例示的な縫合糸の構造及び機能に関する詳細な説明については、米国特許第5、306、289号、及び同8,273,105号を参照可能であり、これら特許各々の内容全体が、参照により本明細書に組み込まれる。バットレス固定バンドは、その一部(複数)又は全体に沿った棘などの他の棘構成を有してもよいことを、理解されたい。あるいは、バットレス固定バンドは棘無しでもよい。
【0041】
バットレス固定バンド80は、天然材料、合成材料、生体吸収性材料、及び/又は非生体吸収性材料の任意の組み合わせでよい、生体適合性材料から形成される。態様において、患者の体内に放出された何らかの一部(例えば、外科用バットレス70と共に残っている断片、あるいは、外科用ステープル留め装置1の発射後に切断された断片)を患者体内から回収する必要がないように、バットレス固定バンド80は、生分解性材料から形成される。バットレス固定バンド80は、ステープルカートリッジアセンブリ50の突出部62に係合するサイズとなるように付勢され、事前形成された連続ループを有し、突出部62に配置される間に伸縮可能な、弾性、又は伸縮可能材料から形成されてもよいことが、想定される。
【0042】
引き続き
図3~
図6を参照すると、外科用バットレス70をステープルカートリッジアセンブリ50上に装填する方法において、
図2で見られるように、カートリッジ先端部60が、外科用バットレス70のポケット76内で画定された空洞77内で受容、保持されるように、外科用バットレス70のポケット76は、ステープルカートリッジアセンブリ50のカートリッジ先端部60と整列し、さらに、その先端部上を摺動する。外科用バットレス70の体72は、ステープルカートリッジ54の組織対向面58に対して配置され、外科用バットレス70のタブ74は、ステープルカートリッジ54の突出部62のプラットフォーム66と整列し、このプラットフォーム全体にわたって延在する。バットレス固定バンド80は、外科用バットレス70のタブ74にわたって配置され、ループ84がタブ74及び突出部62を取り囲んでいる。次に、
図7で見られるように、伸長体82の第2端82bを引っ張り、ループ84のサイズを調整し、外科用バットレス70のタブ74をステープルカートリッジ54の突出部62上で捕捉することによって、バットレス固定バンド80を締め付ける。態様において、ループ84の締め付け中、伸長体82が溝65内に固定されて、バットレス固定バンド80をタブ74及び突出部62に固定するよう、バットレス固定バンド80は、突出部62内で画定された溝65と位置合わせされる。
【0043】
したがって、外科用バットレス70の近位端部70aは、バットレス固定バンド80(
図7)を介したタブ74と突出部62との係合により、ステープルカートリッジアセンブリ50上に固定され、さらに、外科用バットレス70の遠位端部70bは、ポケット76とカートリッジ先端部60(
図2)との係合により、ステープルカートリッジアセンブリ50上に固定される。
【0044】
外科用バットレス70にステープルカートリッジアセンブリ50が装填されると、外科用ステープル留め装置1(
図1)は使用準備状態となる。態様では、
図2で見られるように、アンビルアセンブリ40は、外科用バットレス71が予め装填されている、かつ/又は装填されている。例えば、機械的取り付け機能(例えば、
図2で見られるような縫合糸)、化学的取り付け機能(例えば、接着剤)、及び/又は取り付け方法(例えば、溶接)など、当業者の想定範囲内の任意の適切な取り付け機能によって、外科用バットレス71は、アンビルアセンブリ40上に固定される。
【0045】
動作中に、上述、かつ、
図1で示したように、装填ユニット30が外科用バットレス70に装填されると、当業者に知られている方法に従って、外科用ステープル留め装置1が使用される。アンビルアセンブリ40及びステープルカートリッジアセンブリ50が組織上でクランプされると、外科用ステープル留め装置1が発射し、それによって、外科用バットレス70を組織にステープル留めする。
図8で示されるように、発射中、Iビーム26の遠位端で画定される、駆動アセンブリ22のナイフブレード24が中央縦溝57を通って遠位方向に進行して、さらに、組織、並びに形成されたステープルの列の間に配置された外科用バットレス70を実質的に同時に切断、分割する。具体的には、ナイフブレード24は、突出部62を通って移動し、バットレス固定バンド80を切断し、それによってタブ74を突出部62から解放する。発射が完了して、アンビルアセンブリ40及びステープルカートリッジアセンブリ50がクランプ解除されると、現在組織にステープル留めされている、外科用バットレス70がステープルカートリッジアセンブリ50から引き離され、ツールアセンブリ34を手術部位から除去することができる。具体的には、外科用バットレス70のタブ74は、バットレス固定バンド80を切断することによって突出部62から解放され、さらに、外科用バットレス70がステープルカートリッジ54から引き離される際、穿孔79に沿ってポケット76を引き裂くことによって、外科用バットレス70のポケット76はカートリッジ先端部60から解放される。次いで、使用済みのステープルカートリッジ54がツールアセンブリ34から除去されて、新しいステープルカートリッジ54と交換できる。上述のように、必要又は所望に応じて、新しい外科用バットレス70をステープルカートリッジアセンブリ50上に設置可能である。
【0046】
図9で見られるように、外科用バットレス70及びバットレス固定バンド180を一緒に組み立ててから、外科用バットレス70をステープルカートリッジアセンブリ50(
図3)へと固定できる。伸長体182が棘を含まないことを除いて、バットレス固定バンド180は
図3のバットレス固定バンド80と実質的に同じである。しかしながら、バットレス固定バンド180は、その一部又は全体に沿って棘を含んでもよいことを、理解されたい。外科用バットレス70をステープルカートリッジアセンブリ50上に装填する際、タブ72及びバットレス固定バンド180がステープルカートリッジアセンブリ50の突出部62(
図3)と位置合わせされ、その上に締め付けることができるよう、外科用バットレス70のタブ72を通して、バットレス固定バンド180を事前に通すか、あるいは、織り込む。いくつかの態様では、伸長体182の第1端182aは、第2端182bがそこを通って引っ張られる際に締まる結び目を含み、幾つかの他の態様では、バットレス固定バンド180を、ループ184の締め付け後に結ぶことができる。
【0047】
ステープルカートリッジアセンブリ50が外科用バットレストレス固定アセンブリ2の一部として示されているが、アンビルアセンブリ40が外科用バットレス固定アセンブリの一部でもよいことを、理解されたい。
図10で見られるように、外科用バットレス取り付けアセンブリ3は、アンビルアセンブリ40と、外科用バットレス170と、バットレス固定バンド80とを含む。外科用ステープル留め装置1(
図1)上の外科用バットレスアセンブリ2(
図3)に加えて、あるいはその代替として、外科用バットレスアセンブリ3を使用し得る。
【0048】
図10で見られるように、アンビルアセンブリ40は、アンビルプレート42内に形成された中央縦溝41と、その内向き又は組織対向面46に画定された複数のステープル形成ポケット又は空洞43とを、備える。アンビル先端部48は、ステープル形成ポケット43の遠位方向に延在する。ステープル形成ポケット43の近位に延在するアンビルプレート42の近位部42aは、そこに外科用バットレス170の近位端部170aを固定するように構成された突出部62を含む。外科用バットレス170は、
図3の外科用バットレス70と実質的に同じであるが、ただし、ポケット176が、アンビル先端部48を収容するよう寸法決めされ、形成されていることと、体172及び/又はタブ174の長さが、アンビル先端部48に対する突出部62の位置に依存して変化し得ることは除く。アンビルアセンブリ40及びステープルカートリッジアセンブリ50の双方が突出部62を含む態様において、突出部62は、第1ジョー部材34a及び第2ジョー部材34b(
図1)の開閉に干渉しないよう、長手方向に間隔を空けた関係で互いに隣接して配置される。
【0049】
上記では、手持ち式手動駆動式外科用デバイスで使用されるように例示されているが、装填ユニット30が、様々な電気機械式外科用器具、及び/又は電気式外科用器具と併用するために構成されることも企図され、本開示の範囲内である。例えば、装填ユニット30は、内容全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2016/0310134号に示され、記載されている手持ち式電気機械外科用システムなどの手持ち式電気機械外科用デバイスによって、着脱可能に結合可能、かつ制御可能に構成されてもよい。別の例として、装填ユニット30は、内容全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2012/0116416号に示され、記載されているロボット式手術システムなどのロボット式手術システムによって、着脱可能に結合可能かつ制御可能に構成されてもよい。
【0050】
本開示の態様が図面に示されているが、本開示は当該技術分野が許容する広い範囲として捉えられるべきであり、本明細書も同様に読み取られるべきと考えられるので、本開示はこれらの態様に限定されるものではないことが意図される。したがって、本開示は、説明される正にその態様に限定されるものではなく、様々な他の変更及び修正が、本開示の範囲又は趣旨から逸脱することなく、当業者によりなされ得ることが理解されよう。追加的に、特定の本開示の態様に関連して示され、説明されている要素及び特徴は、本開示の範囲から逸脱することなく、特定の他の態様の要素及び特徴と組み合わせられてもよく、かかる修正及び変形もまた本開示の範囲に含まれる。したがって、上記の説明は、限定するものとして解釈されるべきではなく、単に本開示の態様の例証として解釈されるべきである。したがって、本開示の範囲は、与えられた実施例によってではなく、添付の特許請求の範囲及びそれらの法的均等物によって決定されるべきである。
【国際調査報告】