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特表2024-524994リフィル容器の交換構造を有するコンパクト容器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-09
(54)【発明の名称】リフィル容器の交換構造を有するコンパクト容器
(51)【国際特許分類】
   A45D 33/00 20060101AFI20240702BHJP
【FI】
A45D33/00 615E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579297
(86)(22)【出願日】2022-07-08
(85)【翻訳文提出日】2023-12-22
(86)【国際出願番号】 KR2022009933
(87)【国際公開番号】W WO2023287119
(87)【国際公開日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】10-2021-0092848
(32)【優先日】2021-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517230666
【氏名又は名称】パムテク コリア カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】PUM-TECH KOREA CO., LTD
【住所又は居所原語表記】46, Bupyeong-daero 329beon-gil, Bupyeong-gu, Incheon 21315, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】イ,ド フン
(57)【要約】
本発明の実施例にしたがうリフィル容器の交換構造を有するコンパクト容器は、昇降斜線凹部が形成された容器本体と、前記容器本体を開閉する容器蓋と、前記容器本体の内側に、一定の区間を回転可能に結合されて昇降垂直孔が形成された中体と、前記中体の内側に結合され、前記昇降垂直孔を貫通して昇降斜線凹部に挿入される昇降突起が形成されたリフィル容器ホルダーと、前記リフィル容器ホルダーに結合されて内部に内容物が収容されるリフィル容器とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇降斜線凹部が形成された容器本体と、
前記容器本体を開閉する容器蓋と、
前記容器本体の内側に一定の区間を回転可能に結合されて、昇降垂直孔が形成された中体と、
前記中体の内側に結合されて前記昇降垂直孔を貫通して昇降斜線凹部に挿入される昇降突起が形成されたリフィル容器ホルダーと、
前記リフィル容器ホルダーに結合されて内部に内容物が収容されるリフィル容器と
を含む、リフィル容器の交換構造を有するコンパクト容器。
【請求項2】
前記容器本体の昇降斜線凹部は、容器本体の内周面の内周に沿ってどちらか一方向に傾斜するように形成され、前記昇降斜線凹部の一側の端部は、容器本体の上端に開放されることを特徴とする請求項1に記載のリフィル容器の交換構造を有するコンパクト容器。
【請求項3】
前記容器本体の一側にボタンが形成され、前記ボタンには締結部挿入空間が形成されていて、前記中体には締結部貫通孔が形成されており、前記容器蓋には締結部が下側に延長形成され、前記締結部が、締結部貫通孔を貫通しつつ締結部挿入空間に挿入されることで、前記中体の回転が制限されることを特徴とする、請求項1に記載のリフィル容器の交換構造を有するコンパクト容器。
【請求項4】
前記容器本体には、その周囲に沿って回転ガイド凹部が形成され、中体には、その周囲に沿って回転ガイド突出部が形成されて前記回転ガイド凹部に挿入されることを特徴とする、請求項1に記載のリフィル容器の交換構造を有するコンパクト容器。
【請求項5】
前記回転ガイド凹部の両側の端部には掛け止め突起が形成され、回転ガイド突出部の両側の端部には掛け止め凹部が形成されて、互いに噛み合されることを特徴とする、請求項4に記載のリフィル容器の交換構造を有するコンパクト容器。
【請求項6】
前記中体の昇降垂直孔は、中体の側壁に垂直に延長形成され、前記昇降垂直孔の一側の端部は、中体の上端に開放されることを特徴とする、請求項1に記載のリフィル容器の交換構造を有するコンパクト容器。
【請求項7】
前記中体の上端にはカバー部が外側に延長形成されて、容器本体の上端を覆うことを特徴とする、請求項1に記載のリフィル容器の交換構造を有するコンパクト容器。
【請求項8】
前記リフィル容器ホルダーの一側には、リフィル容器ホルダーを開閉するリフィル容器ホルダー蓋が結合されることを特徴とする、請求項1に記載のリフィル容器の交換構造を有するコンパクト容器。
【請求項9】
前記リフィル容器ホルダーには、ホルダー外壁と、前記ホルダー外壁の内側に一定の間隔離隔したホルダー内壁と、前記ホルダー内壁から内側に折り曲げられた折曲部とが形成されることを特徴とする、請求項1に記載のリフィル容器の交換構造を有するコンパクト容器。
【請求項10】
前記中体の回転によってリフィル容器ホルダーが上昇または下降し、前記リフィル容器ホルダーの最大上昇時、昇降斜線凹部の開放された上部と、昇降垂直孔の開放された上部とが連結されて、リフィル容器ホルダーが容器本体から分離可能な状態となることを特徴とする、請求項1に記載のリフィル容器の交換構造を有するコンパクト容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リフィル容器の交換構造を有するコンパクト容器に関し、より詳細には、中体の回転操作によってリフィル容器が容器本体から昇降するに伴って容易に交換される、リフィル容器の交換構造を有するコンパクト容器に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、現代社会は急速に多角化が進む時代の流れにしたがい、老若男女にかかわらず必要に応じて化粧品を愛用しているのが実情である。特に、女性の場合は、多様な種類の化粧品と、多様な色彩を有する化粧用品及び化粧道具などを使用して化粧を行っている。
【0003】
一般的に、化粧は、基礎化粧、色調(メイクアップ)化粧、頭髪化粧、ボディー化粧などに大きく分類され、このうち色調化粧は、基礎化粧が終わった後、より美しく整えることを目的に美的、色彩、流行感覚が考慮される実用的な化粧であるといえる。
【0004】
上記のような色調化粧をするために、様々な種類の色調化粧品が使用される。前記色調化粧品は、大きくメイクアップベース、ファンデーション、パウダーといった皮膚表現化粧品と、アイシャドー、アイライナー、アイブロー、マスカラのような目の化粧品と、リップスティック、リップグロス、リップクリームといった唇の化粧品と、頬紅用化粧品などに分類され、その特性に応じて、液状やゲル形態、または固形や粉末の形態で製作されて多様な形態の化粧品容器に保存・使用される。
【0005】
これにより、化粧品の使用目的及びその特性に応じて、多様な種類の化粧品に対する容器の開発も必要となっている。一般的に、液状またはゲル状の化粧品をガラス容器またはチューブ容器に充填し、使用時に使用者が手に取ったり、絞り出したりして皮膚に塗布する方式で使用された。
【0006】
しかし、このような従来の化粧品容器は、使用者が使用する度に手に化粧料がつくため、毎回手を洗わなければならないという使用上の不便、及び化粧料が浪費されるという問題点があった。
【0007】
上記のような問題点を解決するために、パフが内蔵されたコンパクト容器が開発され、化粧料を手につけなくてもいいようにし、また、手軽に携帯できるようにした。
【0008】
このような従来のコンパクト容器として、韓国登録実用新案第20-0157472号、登録実用新案第20-0458647号などが開示された。このような従来技術は、化粧料が保存された化粧料トレーと、前記化粧料トレーが保管される下部ケースと、前記下部ケースを開閉する上部ケース、及び前記上・下部ケース内に収納される化粧用パフで構成される。
【0009】
しかし、上記従来のコンパクト容器は、化粧料が保存される化粧料トレーと、下部ケースとが互いに分離している構造でないため、化粧料を使い切った時、化粧料トレーのみ別途リフィルして使用することができず、これによって、コンパクト容器を再購入するしかなく、資源が無駄になり、使用者に経済的な負担を与えるという問題点があった。
【0010】
このような問題点を解決するためのコンパクト容器として、韓国登録特許第10-1584512号が開示された。上記従来のコンパクト容器は、外容器と、前記外容器を開閉する外容器蓋と、前記外容器内側に装着されるリフィル容器ホルダーと、前記リフィル容器ホルダーを開閉するリフィル容器ホルダー蓋と、前記リフィル容器ホルダーに結合されるリフィル容器とを含んで構成され、前記外容器とリフィル容器ホルダーとが、着脱可能なように、アンダーカット結合されるようにすることで、リフィル容器内に収容された化粧料を使い切ると、外容器からリフィル容器ホルダーを分離して、新しいリフィル容器に交換して結合することができるようになる。
【0011】
しかし、上記従来のコンパクト容器は、化粧料が保存されたリフィル容器を外容器から交換するために、外部に露出したリフィル容器の底部分を上側に押し上げて、前記リフィル容器とリフィル容器ホルダーを、外容器から強制的に分離する構造であるので、相対的に力の弱い女性がリフィル容器を外容器から分離することが困難であるという問題点があった。また、リフィル容器を手で押しすぎると、前記リフィル容器の底部分が凹んで破損したり、前記リフィル容器が外容器から突然はみ出して飛び出したりしてしまうなど、交換及び使用の上で不便であるという問題点があった。
【0012】
したがって、使用者が単純な操作で、リフィル容器を外容器から容易に分離・交換することができるコンパクト容器の開発が必要となった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】韓国登録実用新案第20-0157472号(1999.06.30.公告)
【特許文献2】韓国登録実用新案第20-0458647号(2012.02.08.公告)
【特許文献3】韓国登録特許第10-1584512号(2016.01.06.公告)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上記のような問題点を解決するために、本発明は、中体の回転操作によってリフィル容器が容器本体から上昇するに伴い前記容器本体から分離可能な状態となり、下降するに伴い容器本体内側に挿入装着されることで、前記リフィル容器を容器本体から容易に分離交換することができるようにした、リフィル容器の交換構造を有するコンパクト容器を提供することに目的がある。
【0015】
また、本発明は、容器本体を開閉する容器蓋の下側に締結部が延長形成され、前記締結部が、中体を貫通しつつボタンと締結されるようにすることで、容器蓋の閉鎖と同時に中体の回転が制限されて、リフィル容器が容器本体内で安定的に固定された状態を維持することができるようにした、リフィル容器の交換構造を有するコンパクト容器を提供することに目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記のような目的を達成するために、本発明は、昇降斜線凹部が形成された容器本体と、前記容器本体を開閉する容器蓋と、前記容器本体の内側に、一定の区間を回転可能に結合されて昇降垂直孔が形成された中体と、前記中体の内側に結合され、前記昇降垂直孔を貫通して昇降斜線凹部に挿入される昇降突起が形成されたリフィル容器ホルダーと、前記リフィル容器ホルダーに結合されて内部に内容物が収容されるリフィル容器と、を含むリフィル容器の交換構造を有するコンパクト容器を提供する。
【0017】
また、前記容器本体の昇降斜線凹部は、容器本体の内周面の内周に沿ってどちらか一方向に傾斜するように形成され、前記昇降斜線凹部の一側の端部は、容器本体の上端に開放されることを特徴とする。
【0018】
また、前記容器本体の一側にボタンが形成され、前記ボタンには締結部挿入空間が形成され、前記中体には締結部貫通孔が形成され、前記容器蓋には、締結部が下側に延長形成されて、前記締結部が締結部貫通孔を貫通しつつ締結部挿入空間に挿入されることで、前記中体の回転が制限されることを特徴とする。
【0019】
また、前記容器本体にはその周囲に沿って回転ガイド凹部が形成され、中体には、その周囲に沿って回転ガイド突出部が形成されて前記回転ガイド凹部に挿入されることを特徴とする。
【0020】
また、前記回転ガイド凹部の両側端部には掛け止め突起が形成され、回転ガイド突出部の両側端部には掛け止め凹部が形成されて、互いに噛み合されることを特徴とする。
【0021】
また、前記中体の昇降垂直孔は、中体の側壁に垂直に延長形成され、前記昇降垂直孔の一側端部は、中体の上端に開放されることを特徴とする。
【0022】
また、前記中体の上端には、カバー部が外側に延長形成されて容器本体の上端を覆うことを特徴とする。
【0023】
また、前記リフィル容器ホルダーの一側には、リフィル容器ホルダーを開閉するリフィル容器ホルダー蓋が結合されることを特徴とする。
【0024】
また、前記リフィル容器ホルダーにはホルダー外壁と、前記ホルダー外壁の内側に一定の間隔で離隔したホルダー内壁と、前記ホルダー内壁から内側に折り曲げられた折曲部とが形成されることを特徴とする。
【0025】
また、前記中体の回転によってリフィル容器ホルダーが上昇または下降し、前記リフィル容器ホルダーの最大上昇時、昇降斜線凹部の開放された上部と昇降垂直孔の開放された上部とが連結されて、リフィル容器ホルダーが容器本体から分離可能な状態となることを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
本発明の実施例によれば、中体の回転操作によってリフィル容器が容器本体から上昇するに伴い、前記容器本体から分離可能な状態となり、下降しながら容器本体内側に挿入装着されることで、前記リフィル容器を容器本体から容易に分離交換することができる。
【0027】
本発明の実施例によれば、容器本体を開閉する容器蓋の下側に締結部が延長形成され、前記締結部が中体を貫通しながらボタンと締結されるようにすることで、容器蓋の閉鎖と同時に容器本体から中体の回転が制限されてリフィル容器が容器本体内で安定的に固定された状態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の実施例にしたがうコンパクト容器の斜視図。
図2】本発明の実施例にしたがうコンパクト容器の分解斜視図。
図3】本発明の実施例にしたがうコンパクト容器の断面図。
図4】本発明の実施例にしたがい中体の回転を通じてリフィル容器ホルダーを上昇させる様子を例示した斜視図。
図5】本発明の実施例にしたがい中体の回転を通じてリフィル容器ホルダーを上昇させる様子を例示した断面図。
図6】本発明の実施例にしたがいリフィル容器ホルダーを容器本体から分離する様子を例示した斜視図。
図7】本発明の実施例にしたがいリフィル容器ホルダーを容器本体から分離する様子を例示した断面図。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下の本発明に関する詳細な説明は、本発明が実施され得る実施例であり、当該実施例の例示として図示された添付の図面を参照する。これらの実施例は、当業者が本発明を十分に実施することができるように詳細に説明される。本発明の多様な実施例は、互いに異なるが、相互排他的である必要はないことを理解されたい。例えば、ここに記載されている特定の形状、構造及び特性は、一実施例に関連して本発明の思想及び範囲を逸脱せずに他の実施例で具現され得る。また、それぞれの記載された実施例内の個別の構成要素の位置または配置は、本発明の思想及び範囲を逸脱せずに変更され得ることを理解されたい。
【0030】
したがって、後述する詳細な説明は、限定的な意味で採用しようとするものではなく、本発明の範囲は、適切に説明されるなら、その請求項が主張することと均等なすべての範囲と、併せて添付の請求項によってのみ限定される。図面で類似する参照符号は、様々な側面において同一または類似する機能を示す。
【0031】
本発明で用いられる用語は、本発明での機能を考慮しながら可能な現在広く用いられる一般的な用語を選択したが、これは当分野に従事する技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによって変わる場合がある。また、特定の場合は出願人が任意に選定した用語もあり、この場合は該当する発明の説明部分において詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で用いられる用語は単なる用語の名称ではなく、その用語が持つ意味と本発明の全般にわたる内容を基に定義されなければならない。
【0032】
本発明において、ある部分がある構成要素を「含む」とする場合、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0033】
以下、添付の図面を参考にして、本発明の実施例にしたがうリフィル容器の交換構造を有するコンパクト容器を詳細に説明する。
【0034】
図1は本発明の実施例にしたがうコンパクト容器の斜視図であり、図2は本発明の実施例にしたがうコンパクト容器の分解斜視図であり、図3は本発明の実施例にしたがうコンパクト容器の断面図である。
【0035】
図示された通り、本発明の実施例にしたがうリフィル容器の交換構造を有するコンパクト容器は、容器本体10と、容器蓋20と、中体30と、リフィル容器ホルダー40、及びリフィル容器50を含んで構成されてもよい。
【0036】
本発明の実施例にしたがうリフィル容器の交換構造を有するコンパクト容器を各構成別に分けて説明すると次の通りである。
【0037】
前記容器本体10は、リフィル容器ホルダー40と、前記リフィル容器ホルダー40に結合されたリフィル容器50を外部から保護しつつ、コンパクト容器の外観をなす構成であって、上部と下部が開放された硬質の立体的な形態で形成されうる。本発明の一実施例にしたがう化粧品容器の図面では、容器本体10を高さが低く幅が広い円筒形態であるとして図示したが、これに限定されず、使用の便宜性または購買者の嗜好または携帯性、または流行などにより、多様な形態に変更されうる。
【0038】
図2に示すように、前記容器本体10の一側には、ボタン12が形成される。前記ボタン12は、少なくともいずれか一面が容器本体10の外側に露出し、使用者によって押圧されて前・後方に移動するに伴い、容器本体10と容器蓋20とを、締結または締結解除しうる。図3に示すように、前記ボタン12の内側には、容器蓋20の少なくとも一部分が挿入される締結部挿入空間12aが形成され、前記締結部挿入空間12a内には容器蓋20と締結される第1掛け止め突起12bが形成されうる。上記のような構造を通じて、前記ボタン12は、容器本体10と容器蓋20とを締結または締結解除する機能はもちろんのこと、容器蓋20と共に、中体30の回転を制限する機能を同時に行いうる。
【0039】
前記容器本体10の内周面には、リフィル容器ホルダー40の上・下移動を案内する昇降斜線凹部14が形成されうる。図2の部分拡大図に示すように、前記昇降斜線凹部14は、容器本体10の内周面の内周に沿ってどちらか一方向に傾斜するように形成され、前記昇降斜線凹部14の一側の端部は、リフィル容器ホルダー40の昇降突起44が通過するように容器本体10の上端へと開放されうる。ここで、前記昇降斜線凹部14の傾斜角度を変更することで、リフィル容器ホルダー40の昇降速度及び使用の便宜性を調節してもよい。例えば、前記昇降斜線凹部14の傾斜角度を相対的に急に形成する場合、リフィル容器ホルダー40を完全に昇降させるための中体30の回転範囲が短くなり、前記リフィル容器ホルダー40が、より早く昇降しうるのであり、反対に、前記昇降斜線凹部14の傾斜角度を相対的に緩く形成する場合、リフィル容器ホルダー40を完全に昇降させるための中体30の回転範囲が長くなることから、前記リフィル容器ホルダー40が、ゆっくりと自然に昇降しうる。そこで、前記リフィル容器ホルダー40の昇降速度及び使用の便宜性などをすべて考慮して、前記昇降斜線凹部14を、容器本体10の内周面に適切な傾斜角度で形成するのが好ましい。
【0040】
前記容器本体10の内周面には、中体30の水平回転を案内すると同時に、前記中体30の回転範囲を制限する回転ガイド凹部16が形成されうる。前記回転ガイド凹部16は、容器本体10の内周面の内周に沿って一定の区間だけ水平に延長形成されるのであって、前記昇降斜線凹部14と同一の長さで形成されるのが好ましい。前記回転ガイド凹部16の両側の端部には、それぞれ掛け止め突起16aが形成されて中体30と噛み合わされていて、このような臨時の結合構造を通じて、どちらか一方向に完全に回転した中体30が、使用者の意図と関係なしに、重力や外部衝撃によって反対方向に回転するのを防止することができる。
【0041】
一方、前記容器本体10の内周面には挿入ガイド凹部18が形成され、容器本体10の内側に中体30が容易に挿入・結合されるようにしうる。前記挿入ガイド凹部18は、容器本体10の内側に、中体30を挿入しつつ結合する際、前記中体30の回転ガイド突出部36が挿入される部分であって、前記回転ガイド突出部36が、挿入ガイド凹部18に挿入され、続いて回転ガイド凹部16の内側に嵌め込まれるように、回転ガイド凹部16と隣接した上部に位置され、前記回転ガイド凹部16と対応する個数で形成されるのが好ましい。本発明の実施例にしたがうコンパクト容器の図面では、前記の回転ガイド凹部16と挿入ガイド凹部18は、3個が形成されて、容器本体10の内周面に一定の間隔で配置されるものとして図示したが、これに限定されないのであり、容器本体10のサイズ及び中体30の回転の安定性などに応じて個数及び配置間隔が異なるものとなりうる。
【0042】
前記容器蓋20は、容器本体10の一側に結合されて前記容器本体10を開放または閉鎖する。すなわち、前記容器蓋20は、容器本体10と軸結合されて一定の角度で回動されるに伴い、前記容器本体10の開放された上部を、外部へと開放あるいは閉鎖するようにする。
【0043】
図3に示すように、前記容器蓋20の一側には、締結部22が下側に延長形成されうる。前記締結部22は、容器蓋20の端部から容器本体10の側の方向へと延長形成され、一側の端部に第2掛け止め突起22bが突出形成されるのであり、したがって、前記締結部22の少なくとも一部分が、ボタン12の締結部挿入空間12aに挿入された状態で、第2掛け止め突起22bが第1掛け止め突起12bと噛み合されうる。すなわち、前記容器本体10と容器蓋20とは、ボタン12と締結部22との噛み合せによって互いに締結され、このようなボタン12と締結部22との締結構造は、ボタン12の内側空間に位置される。
【0044】
一方、図2に示すように、前記容器蓋20の内側面には、使用者が化粧部位を映しながら化粧可能なように、ミラー24が形成されうる。
【0045】
前記中体30は、リング形状に形成されて、容器本体10の内側に、一定の区間を回転可能なように結合される。
【0046】
前記中体30の上端には、カバー部31が外側に延長形成されうる。前記カバー部31は、容器本体10の上端を覆うことで、前記容器本体10と中体30との間に異物が入らないようにし、容器本体10に設置されたボタン12が容器本体10から離脱することを防止することとなる。また、前記カバー部31は、容器本体10の周縁の上端へと露出されて、中体30を回転させるための把持部分になりうる。この場合、前記カバー部31の上面には、使用者が中体30を容易に回転させることができるように摩擦面(未図示)が形成されることが好ましい。例えば、前記摩擦面は、多数の突起または屈曲でもって形成されるか、カバー部31の上面または側面を粗く加工して形成されうる。
【0047】
前記中体30のカバー部31の一側には、容器蓋20の締結部22が挿入される締結部貫通孔32が形成されるのであり、前記締結部貫通孔32は、ボタン12の上部に位置され、前記ボタン12の締結部挿入空間12aと連結されうる。すなわち、前記容器蓋20を回動させて容器本体10を閉めると、前記容器蓋20の下側に延長形成された締結部22が、中体30の締結部貫通孔32を貫通し、ボタン12の締結部挿入空間12aに挿入された状態で、前記ボタン12の第1掛け止め突起12bと、締結部22の第2掛け止め突起22bとが結合されることで、容器本体10からの中体30の回転が制限されるのである。
【0048】
前記中体30には、昇降垂直孔(hole)34が形成されて、リフィル容器ホルダー40を一緒に回転させうる。前記昇降垂直孔34は、中体30の側壁に垂直に延長形成されるのであって、前記昇降垂直孔34の一側の端部は、リフィル容器ホルダー40の昇降突起44が通過するように、中体30の上端に開放されうる。図3に示すように、前記昇降垂直孔34の開放された端部は、昇降突起44の挿入及び分離が容易なように、漸次その幅が大きくなるように形成されるのが好ましい。
【0049】
図2に示すように、前記中体30の外周面には、回転ガイド突出部36が形成されるのであり、前記回転ガイド突出部36は、中体30の周囲に沿って一定の区間で突出形成されて、容器本体10の回転ガイド凹部16に挿入されるのであって、前記回転ガイド凹部16内にて往復移動するに伴い中体30の回転範囲を制限するのでありうる。また、前記回転ガイド凹部16と回転ガイド突出部36との結合構造を通じて、前記中体30が容器本体10から離脱しないようにしうる。
【0050】
一方、前記回転ガイド突出部36の両側の端部には、掛け止め凹部36aが形成されていて、回転ガイド凹部16の両側端部に形成された掛け止め突起16aと噛み合されうる。したがって、前記回転ガイド突出部36が、回転ガイド凹部16のどちらか一方の端へと移動される瞬間、前記回転ガイド突出部36の掛け止め凹部36aと、回転ガイド凹部16の掛け止め突起16aとが噛み合されるに伴い、使用者が一定の力を加える前まで中体30の回転を制限しうる。例えば、前記中体30の回転によって、リフィル容器ホルダー40が容器本体10から最大に上昇することとなり、これと同時に、回転ガイド凹部16の掛け止め突起16aと、回転ガイド突出部36の掛け止め凹部36aとが互いに結合されて、前記中体30の回転が制限されるに伴い、前記リフィル容器ホルダー40が最大に上昇した状態を維持することとなる。また、前記中体30の回転によってリフィル容器ホルダー40が、下降して容器本体10の内側に完全に挿入されるのであって、これと同時に、回転ガイド凹部16の掛け止め突起16aと、回転ガイド突出部36の掛け止め凹部36aとが、反対側で再び結合されて、前記中体30の回転が制限されるに伴い、前記リフィル容器ホルダー40が容器本体の内側に完全に挿入された状態を維持することとなる。
【0051】
前記リフィル容器ホルダー40は、中体30の内側に結合され、前記中体30の回転によって容器本体10から昇降する。
【0052】
図3に示すように、前記リフィル容器ホルダー40には、ホルダー外壁41、前記ホルダー外壁41の内側に一定の間隔で離隔されたホルダー内壁43、及び、前記ホルダー内壁43から内側に折り曲げられた折曲部45が形成されうる。前記ホルダー外壁41は中体30の内周面と接しており、前記ホルダー内壁43の内側にリフィル容器50が挿入・結合される。ここで、前記ホルダー内壁43は、その内側に挿入されるリフィル容器50によって、後方の空間へと撓みつつ前記リフィル容器50と弾力的に結合されうる。前記折曲部45は、リフィル容器50の上端に密着して、前記リフィル容器50がリフィル容器ホルダー40の上部側に抜け出ることを防ぐのであり、前記折曲部45の下側に、固定突起45aが突出形成されることで、リフィル容器50の上部を取り囲む前記リフィル容器50を、より安定的に固定させることとなる。
【0053】
前記リフィル容器ホルダー40の外周面には、昇降突起44が突出形成されうる。前記昇降突起44は、中体30の昇降垂直孔34を貫通して容器本体10の昇降斜線凹部14に挿入される。前記昇降突起44は、中体30の昇降垂直孔34によって、中体30と共に容器本体10の内周に沿って回転し、容器本体10の昇降斜線凹部14に沿って容器本体10から上昇または下降されうる。このように、前記中体30の回転によって、リフィル容器ホルダー40が上昇または下降するのであり、前記リフィル容器ホルダー40の最大上昇時、昇降斜線凹部14の開放された上部と、昇降垂直孔34の開放された上部とが連結されることで、リフィル容器ホルダー40が容器本体10から分離可能な状態となりうる。
【0054】
一方、前記リフィル容器ホルダー40には、リフィル容器ホルダー40を開閉するリフィル容器ホルダー蓋60がさらに結合されうる。前記リフィル容器ホルダー蓋60は、リフィル容器ホルダー40の一側に軸結合されて、一定の角度で回動されるに伴い前記リフィル容器ホルダー60を開放したり閉鎖したりすることとなる。前記リフィル容器ホルダー蓋60の上部には、パフ(puff)といった化粧道具を保管する化粧道具収容空間62が形成されるのであって、下部の面には密閉リング64が突出形成されていて、リフィル容器ホルダー40のホルダー外壁41の上部の内周面に密に嵌め込まれるに伴い、リフィル容器ホルダー40の気密を維持することとなる。
【0055】
前記リフィル容器50は、リフィル容器ホルダー40の一側に固定結合されるのであって、その内部に内容物が収容される。前記リフィル容器50は、リフィル容器ホルダー40の開放された下部に挿入されるに伴いホルダー内壁43と結合され、上端が折曲部45の下面に密着する。
【0056】
上記で考察したように、本発明の実施例にしたがうコンパクト容器は、容器本体10の内側に、中体30について一定の区間を回転可能に結合するのであって、前記中体30の回転操作によって、リフィル容器ホルダー40、及び前記リフィル容器ホルダー40に結合されたリフィル容器50が上昇するに伴い、容器本体10から分離可能な状態となるのであり、下降するに伴い容器本体10の内側に挿入装着されるという構造である。このことを通じて、従来のリフィル容器の強制的な着脱構造によって発生する様々な問題、すなわち、リフィル容器の強制的な分離の困難と、コンパクト容器の破損及び交換の不便などを改善し、リフィル容器ホルダー40及び前記リフィル容器ホルダー40に結合されたリフィル容器50を容器本体10から容易に分離交換することができるようにしたものである。
【0057】
図4ないし図7は、本発明の実施例にしたがうコンパクト容器のリフィル容器交換過程を例示した図面であり、これらを参照して、本発明の実施例にしたがうコンパクト容器のリフィル容器についての使用及び交換過程を説明する。
【0058】
図4は、本発明の実施例にしたがい、中体の回転を通じてリフィル容器ホルダーを上昇させる態様を例示した斜視図であり、図5は、本発明の実施例にしたがい、中体の回転を通じてリフィル容器ホルダーを上昇させる態様を例示した断面図であり、図6は、本発明の実施例にしたがい、リフィル容器ホルダーを容器本体から分離する態様を例示した斜視図であり、図7は、本発明の実施例にしたがい、リフィル容器ホルダーを容器本体から分離する態様を例示した断面図である。
【0059】
本発明の実施例にしたがうコンパクト容器を使用するためには、容器本体10の一側に露出したボタン12を押圧して、容器本体10と容器蓋20との締結を解除した後、前記容器蓋20を回動させて開放し、リフィル容器ホルダー蓋60を回動させて、リフィル容器50を開放した後、前記リフィル容器50内に収容された化粧品内容物を、パフといった化粧道具を押しつけて皮膚に塗る。化粧が終了した後には、上記と反対に、リフィル容器ホルダー蓋60を閉じ、容器蓋20を回動させて閉めるに伴い前記容器本体10と容器蓋20とを締結して、保管または携帯する。
【0060】
一方、前記リフィル容器50内に収容された化粧品内容物を使い切った場合、前記リフィル容器50を交換・使用するために、前記容器本体10から容器蓋20を回動させながら開放する。この際、前記容器蓋20の締結部22が、ボタン12の締結部挿入空間12aと中体30の締結部貫通孔32から抜け出て、前記中体30が容器本体10から回転可能な状態となる。
【0061】
図4図5に示すように、前記中体30のカバー部31をどちらか一方向に回転させると、中体30の昇降垂直孔34に挿入された昇降突起44が、中体30と共に回転するのであって、これと同時に、容器本体10の昇降斜線凹部14に沿って移動することで、前記リフィル容器ホルダー50が、容器本体10から漸次上昇することとなる。この時、前記中体30の回転ガイド突出部36は、容器本体10の回転ガイド凹部16内にて移動することとなる。
【0062】
この後、図6図7に示すように、前記中体30を回転させ続けると、リフィル容器ホルダー40が最大に上昇し、前記昇降垂直孔34の開放された上部と、昇降斜線凹部14の開放された上部とが連結されることで、前記リフィル容器ホルダー40が容器本体10から分離可能な状態となる。この時、前記回転ガイド凹部16のどちらか一つの掛け止め突起16aと、回転ガイド突出部36のどちらか一つの掛け止め凹部36aとが互いに噛合されるに伴い、前記中体30の回転が制限される。
【0063】
この後、前記リフィル容器ホルダー40及びリフィル容器ホルダー40に結合されたリフィル容器50を、容器本体10から分離し、新たなリフィル容器ホルダー40の昇降突起44を、昇降垂直孔34と昇降斜線凹部14の開放された上部に挿入した後、前記中体30を反対方向に回して、前記リフィル容器ホルダー40を容器本体10の内側に挿入する。この時、前記中体30を反対方向に完全に回転させると、回転ガイド凹部16のどちらか一つの掛け止め突起16aと、回転ガイド突出部36のどちらか一つの掛け止め凹部36aとが、反対側で再び噛み合されて、前記の中体30及びリフィル容器ホルダー40が安定的に固定される。
【0064】
以上のように、本説明では、具体的な構成要素などといった特定の事項と、限定された実施例及び図面によって説明されたが、これは、本発明の、より全般的な理解を助けるために提供されたものに過ぎないのであり、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、本発明が属する分野で通常の知識を有する者であれば、このような記載から多様な修正及び変形が可能である。したがって、本発明の思想は、説明された実施例に局限して定められてはならず、後述する請求の範囲だけでなく、本請求の範囲と均等あるいは等価的な変形を伴うすべてのものは、本発明の思想の範疇に属するというべきであろう。
【符号の説明】
【0065】
10:容器本体
12:ボタン
14:昇降斜線凹部
16:回転ガイド凹部
20:容器蓋
22:締結部
30:中体
32:締結部貫通孔
34:昇降垂直孔
36:回転ガイド突出部
40:リフィル容器ホルダー
44:昇降突起
50:リフィル容器
60:リフィル容器ホルダー蓋
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】