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特表2024-524995経口のネコ科動物の飼料およびネコ科動物におけるノミの侵入を制御する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-09
(54)【発明の名称】経口のネコ科動物の飼料およびネコ科動物におけるノミの侵入を制御する方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/42 20060101AFI20240702BHJP
   A61K 31/422 20060101ALI20240702BHJP
   A61P 33/14 20060101ALI20240702BHJP
   A23K 20/137 20160101ALI20240702BHJP
   A23K 20/121 20160101ALI20240702BHJP
   A23K 50/40 20160101ALI20240702BHJP
【FI】
A61K31/42
A61K31/422
A61P33/14
A23K20/137
A23K20/121
A23K50/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579310
(86)(22)【出願日】2022-06-23
(85)【翻訳文提出日】2024-02-22
(86)【国際出願番号】 US2022034704
(87)【国際公開番号】W WO2022271937
(87)【国際公開日】2022-12-29
(31)【優先権主張番号】63/214,984
(32)【優先日】2021-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523346157
【氏名又は名称】イン ザ ボウル アニマル ヘルス,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100106080
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 晶子
(72)【発明者】
【氏名】ロビン・エス・リドヌール
(72)【発明者】
【氏名】ケビン・イー・ウィラード
(72)【発明者】
【氏名】ジョゼフ・アール・ウィンクル
【テーマコード(参考)】
2B005
2B150
4C086
【Fターム(参考)】
2B005AA06
2B150AA06
2B150AB10
2B150DB16
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC67
4C086CB22
4C086GA04
4C086GA09
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA52
4C086NA12
4C086ZB37
4C086ZC61
(57)【要約】
経口のネコ科動物の飼料、およびネコ科動物に有効量のイソオキサゾリンを含む毎日の飼料を有効時間経口投与し、それによりネコ科動物の血中のイソオキサゾリンの量を、ノミを制御するための治療有効レベルまで上昇させ、かつ維持することにより、ノミの制御を必要とするネコ科動物におけるノミを制御する方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノミの侵入の制御を必要とするネコ科動物におけるノミの侵入を制御する方法であって、前記ネコ科動物に有効量のイソオキサゾリンを有効時間、1ヵ月当たり少なくとも4回の頻度で経口投与する工程を含む、方法。
【請求項2】
前記ネコ科動物が飼いネコである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記イソオキサゾリンがミボリラネルまたはその塩である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ミボリラネルが、飼料中で、前記飼料の約0.0002から約0.12重量パーセントの間および前記飼料の約0.0003から約0.075重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ミボリラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.06mg/kgから約5mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.1mg/kgから約2.25mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約60ng/mLを超えて約18,000ng/mL未満のミボリラネル濃度を供給する、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記イソオキサゾリンがフルララネルまたはその塩である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記フルララネルが、飼料中で、前記飼料の約0.00003から約0.045重量パーセントの間および前記飼料の約0.00006から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記フルララネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.012mg/kgから約0.1mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.019mg/kgから約0.45mg/kgの間の量からなる群から選択される量で投与される、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約6ng/mLを超えて約4500ng/mL未満のフルララネル濃度を供給する、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記イソオキサゾリンがサロラネルまたはその塩である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記サロラネルが、飼料中で、前記飼料の約0.000003から約0.045重量パーセントの間、および前記飼料の約0.000006から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記サロラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.0015mg/kgから約0.12mg/kgの間、および前記ネコ科動物の体重に対して約0.0024mg/kgから約0.054mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約1200ng/mL未満のサロラネル濃度を供給する、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記イソオキサゾリンがアフォキソラネルまたはその塩である、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記アフォキソラネルが、飼料中で、前記飼料の約0.0000075から約0.045重量パーセントの間、および前記飼料の約0.000015から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記アフォキソラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.003mg/kgから約0.25mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.0045mg/kgから約0.113mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約3ng/mLを超えて約1800ng/mL未満のアフォキソラネル濃度を供給する、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記イソオキサゾリンがロチラネルまたはその塩である、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記ロチラネルが、飼料中で、前記飼料の約0.00006から約0.045重量パーセントの間および前記飼料の約0.00012から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記ロチラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.026mg/kgから約2mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.04mg/kgから約0.9mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約12ng/mLを超えて約4500ng/mL未満のロチラネル濃度を供給する、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記イソオキサゾリンが乾燥キャットフードの成分として投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記イソオキサゾリンが湿潤キャットフードの成分として投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記頻度が、1週間当たり少なくとも3回、実質的に毎日および毎日からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記有効時間が、前記イソオキサゾリンを少なくとも1週間および少なくとも2週間からなる群から選択される期間投与することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記投与が、前記イソオキサゾリンの最初の投与から1週間および前記イソオキサゾリンの最初の投与から2日からなる群から選択される期間内、前記ネコ科動物の血中に治療有効レベルのイソオキサゾリンを供給する、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
前記投与が、少なくとも30日、少なくとも60日、少なくとも90日、少なくとも180日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に治療有効レベルのイソオキサゾリンを供給する、請求項1に記載の方法。
【請求項29】
前記イソオキサゾリンが、30日のうち少なくとも15日および30日のうち少なくとも20日からなる群から選択される頻度で投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項30】
前記イソオキサゾリンが、1つ以上の他の活性物質を含む飼料の成分である、請求項1に記載の方法。
【請求項31】
少なくとも3日および少なくとも7日からなる群から選択される期間、イソオキサゾリンの前記投与を中止する工程を更に含み、前記ネコ科動物のイソオキサゾリンの血中濃度が治療有効レベルに維持される、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
イソオキサゾリンの前記投与を中止し、それにより前記ネコ科動物のイソオキサゾリンの血中濃度を前記治療有効レベルに維持した後、イソオキサゾリンの前記投与を再開する工程を更に含む、請求項31に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示の教示は、一般的に、イソオキサゾリン、イソオキサゾリンを含むネコ科動物の飼料、および飼料中でイソオキサゾリンを投与してネコ科動物におけるノミの侵入を制御する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]ノミは、ネコ科動物のすべての外部寄生虫のうちで最も一般的であり、そのうち最も一般的なのは、ネコノミまたはCtenocephalides felisである。ノミの侵入は、通常、ほとんどのネコにとって非常に不快であり、命に関わる病因となりうる。ノミにかまれることでかゆみが生じ、結果として生じるネコによる引っ掻き傷は、感染しやすい皮膚の傷を引き起こしうる。更に、ノミ自体が病原体を運ぶことが多い。例えば、ネコノミは、サナダムシDipylidium caninumの幼生期を運ぶことができ、ネコは自分で毛繕いする間にノミを摂取することで感染しうる。
【0003】
[0003]更に、ノミは「ネコひっかき病」のヒトへの伝染に関与する。これは細菌Bartonella hensellaeによる感染であり、ノミが血液を吸う際に広がる。ネコひっかき病はヒトにおいて不快な症状を引き起こし、その症状は特に、引っ掻き部位の腫れまたは水膨れ、リンパ節の腫れ、倦怠感、頭痛、発熱および身体の痛みを含みうる。ノミからヒトのリスクを制御する推奨される方法の1つは、ネコにおける侵入のリスクを制御することである。
【0004】
[0004]ネコ科動物におけるノミの侵入を制御するために現在利用可能な治療は、様々な度合いの成功を達成している。多くの治療は、屋内および屋外の表面、ならびにネコ科動物に適用される化学薬品を含む。用いられる化学薬品は、様々なカルバメート、ピレトリンおよびピレスロイド、特定の大環状ラクトン、昆虫成長調整剤(キチン合成阻害剤、幼若ホルモンアナログ、および幼若ホルモンを含む)、ニトロメチレン、ネオニコチノイド、ピリジンおよびピラゾールまたはフィプロール(fiprole)を含む。これらの化合物は、ネコ科動物およびその飼い主の両方に問題となる、毒性のある副作用を有することが多い。更に、これらの化学薬品の使用は、殺虫剤耐性および治療不足のために効果がないことがあるという証拠がある[M.K.Rust、The Biology and Ecology of Cat Fleas and Advancements in Their Pest Management:総説、Insects 2017、8 118]。
【0005】
[0005]局所治療は、よく知られたネコ科動物におけるノミの侵入を制御する方法である。これらの治療薬をネコ科動物の毛および皮膚に送達する数多くの方法があるが、これらの方法の多くは、効果がないか、および/または分注動作の間もしくは後にネコ科動物もしくは使用者に安全性リスクがあるかである。より具体的には、塗布器の先端を取り付ける際には薬物送達装置の塗布器の先端の間の皮膚面での物理的接続が得られる必要があることから、接続が不十分となり、それによりいくらかの治療薬が装置から漏れ出て使用者と物理的に接触することになるリスクが本質的にある。例えば、協力的ではないネコ科動物の場合、一方の手でディスペンサーを操作し、他方の手でネコ科動物を所定の位置に保持するのは困難なことがあり、結果として、すべてではないがいくらかの物質が、ネコ科動物の皮膚に到達する代わりに床またはそれを塗布している人にこぼれてしまう。この漏出は、無駄になり汚れるものであるだけでなく、特に使用者が薬物と直接接触する状態になる場合、使用者を皮膚炎または他のそのような健康問題を患うという増大したリスクにさらす。
【0006】
[0006]経口治療もまた利用可能である。しかしながら、効果的であるためには、ネコ科動物の飼い主は例えば30~90日に1回治療を行う必要がある。治療間の時間が長いことは、飼い主が用量を投与するのを忘れる場合、コンプライアンスの問題を生む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
[0007]効果的な治療が利用可能であるにもかかわらず、Harris Pollによる最近の研究によれば、ペットの飼い主の33%が、日常的に彼らのペットをノミから全く保護していないことが分かった。別の研究によれば、ペットの飼い主は、ペットは年間を通してノミの予防治療を受けることが必要であると言われているにもかかわらず、平均して、ペットにつき1年当たり4ヵ月のみのノミの予防製品を購入していることが分かった。したがって、飼い主が使用することを覚えていることが容易な、ネコ科動物においてノミの侵入を制御するための比較的安全で効果的な薬物が引き続き求められている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[0008]驚くべきことに、本発明者らにより、イソオキサゾリンが、より少ない、より頻繁な/長く続く用量で経口投与された場合にネコ科動物においてノミの侵入に対して改善した制御を提供できることが見出された。投与は飼料と組み合わされることが以下で議論される。しかしながら、イソオキサゾリンがそれだけで、または飼料以外の投与形態、例えばチュー、錠剤、液体、ゲルもしくは他の経口投与に適切な形態で投与されてよいこともまた考えられる。有利なことに、より少ない、より頻繁な用量を用いることにより、ノミの侵入を制御するために同じ期間にわたって必要なイソオキサゾリンの合計は少なくなる。例えば、ネコ科動物の血中において連続的なノミの制御のための治療有効濃度のイソオキサゾリンに到達してそれを維持するために、従来のアプローチによれば、30日(1ヵ月)の期間に単回投与のためにネコ科動物の体重のkg当たり24mgのイソオキサゾリンが必要とされると仮定する。より少ない、より頻繁な用量の本発明のアプローチによれば、わずか1日当たりネコ科動物の体重のkg当たり0.1~0.72mgのイソオキサゾリン、または同じ30日の期間にわたって累積するとネコ科動物の体重のkg当たり3~21.6mgのイソオキサゾリンが必要とされうる。
【0009】
[0009]有利なことに、治療的に有効な1ヵ月に1回の用量のために必要なイソオキサゾリンの全量は、毎日の投与に転換することにより、10~87.5%低減することができる。しかしながら、実用的な観点からは、(1)均一な供給を生むこと、および(2)非常に少ない量のイソオキサゾリンの分析管理試験は達成が困難でありうるという、少なくとも2つの問題が生じる。飼料由来の分析マトリクスは、非常に複雑で分析が困難でありうる。分析は、いくらかの必要とされる用量および飼料濃度のためには100万分の1から10億分の1の範囲となる。したがって、当業者が、1ヵ月にわたる毎日の用量の合計が従来の1ヵ月に1回の用量と同じかまたはより高くさえ、例えば従来の1ヵ月に1回の用量の200%になるように、毎日の用量を上昇させることを選択することが可能となる。このことは、飼料の一部として用量を投与する場合に、均一性を確保するだけでなく、分析の正確性を高めて分析のばらつきを低減するのを助けるために行うことができる。
【0010】
[0010]本明細書で教示された方法および組成物は、コンプライアンスを高めるという更なる利点を有するものであり、それはより少ない用量のイソオキサゾリンを飼料に組み込むことができるためである。飼い主は、いずれにしても毎日の餌やりのレジメンに自然に従うことから、飼い主がイソオキサゾリンを投与することを忘れるかまたは怠る可能性は低い。したがって、本開示は、既に知られた治療法によって達成されたものよりも安全で効果的な方法でのノミの長期間の制御のための方法を提供する。すべての飼い主が覚えるべきことは、彼らが通常そうするように彼らのペットに餌を与えることである。
【0011】
[0011]更に、特定のイソオキサゾリンのバイオアベイラビリティを、それらを飼料とともに投与することにより改善することができる。したがって、本開示は、既に知られた治療によって達成されたものよりも安全で効果的な方法でのノミの長期間の制御のための方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0012]イソオキサゾリンは、互いに隣接して位置するそれぞれ酸素および窒素からなる1つの原子を含む、複素五員環化合物の類である。
【0013】
【化1】
【0014】
[0013]イソオキサゾリンはすべてイソオキサゾールの誘導体である。それらは、より一般的なオキサゾリンの構造異性体であり、二重結合の位置に応じて3つの異なる異性体で存在する。
【0015】
[0014]イソオキサゾリンの誘導体が知られている。例えば、WO2007/105814、WO2008/122375、およびWO2009/035004は、特定のアルキレン連結アミドを開示している。WO2010/032437は、ベンジルアミドがイソオキサゾリンのオルト位に移動できることを開示している。WO2007/075459は、複素五員環~六員環で置換されたフェニルイソオキサゾリンを開示し、WO2010/084067およびWO2010/025998は、十員環~十一員環の縮合したアリールおよびヘテロアリールで置換されたフェニルイソオキサゾリンを開示している。イソオキサゾリンを製造するためのキラルプロセスがWO2011/104089およびWO2009/063910に開示されている。
【0016】
[0015]多くのイソオキサゾリン化合物が知られており、これらに限定されないが、4-(5-メチル-5-置換ピロリル-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)安息香酸アミド誘導体;4-(5-置換カルバモイルメチル4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)安息香酸アミド誘導体;3-(5-置換カルバモイルメチル5-置換アルキル-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)安息香酸アミド誘導体;4-(5-置換カルバモイルメチル4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)ベンズアミジン誘導体;4-(5-置換-5-置換アリール-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)安息香酸アミド化合物;3-(4-置換フェニル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール誘導体;5-置換アルキル-3,5-ビス置換フェニル-4,5-ジヒドロイソオキサゾール誘導体;3-アルコキシフェニル-5-置換-5-フェニル-4,5-ジヒドロイソオキサゾール誘導体;3-アルコキシフェニル-5-置換アルキル-5-置換カルバモイル-4,5-ジヒドロイソオキサゾール誘導体;3-(4-ハロフェニル)-5-置換-5-置換フェニル-4,5-ジヒドロイソオキサゾール誘導体;3-(4-ニトロフェニル)-5-置換-5-置換フェニル-4,5-ジヒドロイソオキサゾール誘導体;4-ヒドロキシイミノメチル安息香酸アミド誘導体;4-ヒドロキシイミノメチルN,N-ジメチル安息香酸アミド;4-ヒドロキシイミノメチルベンゾイルピペリジン誘導体;4-ヒドロキシイミノメチルN-ビシクロアルキル安息香酸アミド誘導体;6-(ヒドロキシイミノメチル)ピリジン-2-カルボキサミド誘導体;ハロアルケニルベンゼン誘導体、例えば置換3,3,3-トリフルオロ-2-プロペニルベンゼン誘導体;4-(イソオキサゾリニル)-ベンズアミド、例えば置換4-(5-(ハロメチル)-5-フェニル-イソオキサゾリン-3-イル)-ベンズアミド;4-(イソオキサゾリニル)-ベンゾチオアミド、例えば置換4-(5-(ハロメチル)-5-フェニル-イソオキサゾリン-3-イル)-ベンゾチオアミド;ジヒドロイソオキサゾール化合物;およびスピロ環置換イソオキサゾリンを含む。
【0017】
[0016]ネコ科動物におけるノミの侵入を制御するための特に興味深いイソオキサゾリンは、アフォキソラネル(化学名:(a)1-ナフタレンカルボキサミド、4-[5-[3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]-4,5-ジヒドロ-5-(トリフルオロメチル)-3-イソオキサゾリル]-N-[2-オキソ-2-[(2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ]エチル]-;または(b)4-{5-[3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]-5-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル}-N-{2-オキソ-2-[(2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ]エチル}ナフタレン-1-カルボキサミド)、フルララネル(化学名:(a)ベンズアミド、4-[5-(3,5-ジクロロフェニル)-4,5-ジヒドロ-5-(トリフルオロメチル)-3-イソオキサゾリル]-2-メチル-N-[2-オキソ-2-[(2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ]エチル]-;または(b)4-[5-(3,5-ジクロロフェニル)-5-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル]-2-メチル-N-{2-オキソ-2-[(2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ]エチル}ベンズアミド)、サロラネル(化学名:(a)エタノン、1-[5’-[(5S)-5-(3,5-ジクロロ4-フルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-5-(トリフルオロメチル)-3-イソオキサゾリル]スピロ[アゼチジン-3,1’(3’H)-イソベンゾフラン]-1-イル]-2-(メチルスルホニル)-;または(b)1-{5’-[(5S)-5-(3,5-ジクロロ-4-フルオロフェニル)-5-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル]-3’-H-スピロ[アゼチジン-3,1’-[2]ベンゾフラン]-1-イル}-2-(メチルスルホニル)エタノン)、ロチラネル(化学名:(a)2-チオフェンカルボキサミド、5-[(5S)-4,5-ジヒドロ-5-(3,4,5-トリクロロフェニル)-5-(トリフルオロメチル)-3-イソオキサゾリル]-3-メチル-N-[2-オキソ-2-[(2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ]エチル]-;または(b)3-メチル-N-{2-オキソ-2-[(2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ]エチル}-5-[(5S)-5-(3,4,5-トリクロロフェニル)-5-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル]チオフェン-2-カルボキサミド)、エサフォキソラネル(化学名:(a)1-ナフタレンカルボキサミド、4-[(5S)-5-[3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]-4,5-ジヒドロ-5-(トリフルオロメチル)-3-イソオキサゾリル]-N-[2-オキソ-2-[(2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ]エチル]-;または(b)(S)-4-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)-N-(2-オキソ-2-((2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ)エチル)-1-ナフトアミド)、チゴラネル(化学名:(a)ベンズアミド、2-クロロ-N-(1-シアノシクロプロピル)-5-[1’-メチル-3’-(1,1,2,2,2-ペンタフルオロエチル)-4’-(トリフルオロメチル)[1,5’-ビ-1H-ピラゾール]-4-イル]-;または(b)2-クロロ-N-(1-シアノシクロプロピル)-5-[2’-メチル-5’-(ペンタフルオロエチル)-4’-(トリフルオロメチル)-2’H-[1,3’-ビピラゾール]-4-イル]ベンズアミド)、ウミフォキソラネル(化学名:(a)1-ナフタレンカルボキサミド、4-[(5S)-5-[3-クロロ-4-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]-4,5-ジヒドロ-5-(トリフルオロメチル)-3-イソオキサゾリル]-N-[2-オキソ-2-[(2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ]エチル]-;または(b)4-{(5S)-5-[3-クロロ-4-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]-5-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル}-N-{2-オキソ-2-[(2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ]エチル}ナフタレン-1-カルボキサミド)、モドフラネル(化学名:6-フルオロ-N-(2-フルオロ-3-{[4-(へプタフルオロプロパン-2-イル)-2-ヨード-6-(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}フェニル)ピリジン-3-カルボキサミド)、およびミボリラネル/ジヒドロイソオキサゾール(化学名:(a)4H-シクロペンタ[c]チオフェン-1-カルボキサミド、3-[(5S)-5-(3,5-ジクロロ-4-フルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-5-(トリフルオロメチル-3-イソオキサゾリル]-N-[2-[(2,2-ジフルオロエチル)アミノ]-2-オキソエチル]-5,6-ジヒドロ-);または(b)3-[(5S)-5-(3,5-ジクロロ-4-フルオロフェニル)-5-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル]-N-[2-[(2,2-ジフルオロエチル)アミノ]-2-オキソエチル]-5,6-ジヒドロ-4H-シクロペンタ[c]チオフェン-1-カルボキサミド)である。
【0018】
[0017]より具体的には、以下の構造を有するイソオキサゾリンが本開示の方法および配合物に好適である。
[0018]
【0019】
【化2】
【0020】
[0019]
【0021】
【化3】
【0022】
[0020]イソオキサゾリンは反応して塩を形成することができ、この塩も本開示の方法および配合物に有益である。塩は、塩調製の標準的な手順を用いて調製されてよい。例えば、好適な塩は、ヒドロハロゲン化酸、例えばフッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸およびヨウ化水素酸塩、硝酸、硫酸、リン酸、塩素酸、過塩素酸のような酸付加塩、スルホン酸、例えばメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸の塩、カルボン酸、例えばバレリアン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、マンデル酸、アスコルビン酸、乳酸、グルコン酸、クエン酸の塩、またはアミノ酸、例えばグルタミン酸およびアスパラギン酸の塩でありうる。別法として、金属塩もまた本開示には好適である。例えば、アルカリ金属塩、例えばリチウム、ナトリウムおよびカリウム、ならびにアルカリ土類金属、例えばカルシウム、バリウムおよびマグネシウム、またはアルミニウムの塩である。
【0023】
[0021]本明細書で用いられる場合、用語「イソオキサゾリン」および「イソオキサゾリンまたはそれらの誘導体」は、あらゆるイソオキサゾリン、イソオキサゾリン誘導体、それらの塩、それらの代謝産物、またはそれらの組合せを言う。
【0024】
[0022]イソオキサゾリンはまた、より少ない、より頻繁な/長く続く用量で経口投与された場合にそれらがノミに対して非常に効果的で治療後に保護が残ることから、利点をもたらす。更に、イソオキサゾリンは、既存の化合物への殺虫交差耐性は知られていない。したがって、それらは、現在用いられている製品に対して既存のレベルの耐性を有するネコ科動物におけるノミの数に対して特に有益である。したがって、イソオキサゾリンは、総合的病害虫管理(IPM)プログラムに用いて、耐性が十分に発現されていないかまたは未だ発現されていない一般的に用いられる製品の生命線を延長することができる。
【0025】
[0023]全身性の効能(例えば、ノミによるイソオキサゾリンを含む血液の摂取)は、ノミとの皮膚表面での接触が曝露のモードである局所適用された配合物と比べて異なるモードの曝露をもたらす。経口全身性治療ならびにノミをそれらが血液を摂取することにより殺すことの利点は、局所適用および接触で殺すことと比べて、
a)ヒトの塗布器および子どもおよびネコ科動物の生活環境にある物(例えば、フローリング、カーペット、家具)への曝露の低減、
b)ネコ科動物の水(湖、小川、入浴等)への曝露による損失または摩擦による損失の心配がないこと、
c)UV曝露およびUV劣化の心配がないこと、
d)皮膚における油による酸化の問題がないこと等、ならびに
e)(用量のうちいくらかは垂れる、擦れて取れるおよび/または治療直後に分注チューブに残ることが起こりうる局所適用と比べて)全用量が投与される確実さを含む。
【0026】
[0024]本開示の配合物、または飼料、および方法は、イソオキサゾリンと組み合わせて、治療効能を有する1つ以上の他の活性物質を更に含んでよい。そのような活性物質は、ノミに対して有効な物質を含む。活性物質は、例えば、スピノシン、特定の大環状ラクトン、昆虫成長調整剤(キチン合成阻害剤、幼若ホルモンアナログ、および幼若ホルモンを含む)、ニトロメチレン、ネオニコチノイド、ピリジンおよびピラゾールまたはフィプロールを含んでよい。
【0027】
[0025]本開示の方法は、イソオキサゾリンをネコ科動物に少ない頻繁な用量で投与することによって行われる。習慣的な投与を容易にするために、イソオキサゾリン投与は、飼料またはチューを用いて行うことができる。製造プロセスおよび飼料組成物が、イソオキサゾリンおよび該当する場合は他の活性物質の効能、安定性ならびに安全性に関連する悪影響を及ぼさない限り、多くの異なる飼料が考えられる。例えば、乾燥、半湿潤、缶詰レトルトの飼料または新鮮冷蔵飼料の幅広い分類における飼料およびおやつ、チュー、トリートまたは他の補足飼料が、本開示による使用に適合することができる。ネコ科動物は、飼料製品を毎週、ほぼ毎週、または毎日消費することにより、管理された量のイソオキサゾリンを与えられる。
【0028】
[0026]より少ない用量のイソオキサゾリンを動物の飼料組成物に組み込み、それを有効速度で(最も好ましくは毎日)投与することにより、イソオキサゾリンの血中濃度が、毎日または実質的に毎日の投与により維持することのできる最適な定常状態に到達するまで、時間をかけて上昇する。それに対して、イソオキサゾリンが、より多い用量でより少ない頻度、例えば、「トリート」により30日の期間において1度投与される、多い用量の単回治療で経口投与される場合、血中におけるイソオキサゾリンのレベルは、投与時に急上昇し、次いで、次の用量が投与されるまで低下する。多い用量での少ない頻度の投与は、ネコ科動物がそれぞれの用量においてより多くのイソオキサゾリンを消費する必要があり、それによりイソオキサゾリンの血中レベルが、次の投与前に効果的な予防に必要なレベル以下に低下しないことを意味する。
【0029】
[0027]本明細書で議論されたすべての比、パーセンテージ、および部は、別に特定されなければ「重量による」ものである。
[0028]用語「ノミの侵入を制御する」は、ネコ科動物におけるノミによる侵入を防止、最小化または除去することを言う。
【0030】
[0029]用語「ノミ」は、ノミ目のあらゆる構成員を言う。用語「ノミ」は、成長の卵期、幼生期、蛹期、および成虫期を含む。
[0030]用語「ネコ科動物」は、Felidae亜科のあらゆる構成員を言い、飼いネコ、ボブキャット、野生のネコ、オセロット、lynx属の構成員、マヌルネコおよびクーガーのような種を含む。
【0031】
[0031]本開示の方法を行う際には、「飼料」は、毎日または実質的に毎日投与されうる、動物の飼料、おやつ、トリートまたは他の補足飼料である。異なる形態の飼料、例えばキブルとトリートを用いることにより、ペットの飼い主は、時々ネコ科動物の食事およびおやつを変えつつ、それでも毎日の用量のイソオキサゾリンを都合よく投与することができる。
【0032】
[0032]用語「チュー」は、ネコ科動物を引き付ける風味および芳香族性を有するが、典型的には栄養価のないトリートを言う。本開示の方法を行う際には、「飼料」および/または「チュー」は交換可能に用いられてよい。
【0033】
[0033]本開示のための用語「有効時間」は、本明細書では「有効期間」とも言い、少なくとも、ネコ科動物の血中におけるイソオキサゾリンのレベルを、ノミを制御するのに十分に高いレベル、即ち「治療有効」レベルにするのに必要な飼料投与期間を含む。いくつかの実施形態において、有効時間はわずか3日でありうる。別の場合、有効時間は7日または15日またはそれ以上でありうる。以下で議論するように、有効時間は飼料またはイソオキサゾリンがどれほど頻繁に投与されるかに応じて変化する。
【0034】
[0034]先に示唆したように、「有効時間」は飼料が投与される頻度に応じて変化する。本明細書で用いられる場合、用語「有効頻度」とは、ネコ科動物の血中においてイソオキサゾリンの治療有効濃度を生じる所定の時間にわたる、供給数を意味する。すべての場合、本明細書で用いられる場合の「有効頻度」としては、1ヵ月当たり複数のイソオキサゾリンを含む供給が考えられる。当業者は、イソオキサゾリンが幅広い頻度で投与されうることを理解する。例えば、イソオキサゾリンは、毎日、1日おき、3日おき、1週間当たり1回または一貫していない時間間隔までもの頻度で投与することができる。
【0035】
[0035]更に、上記で議論したように、有効頻度は、ネコ科動物の血中においてイソオキサゾリンの治療有効レベルを得るのに必要とされる期間に影響を与えうる。例として、ネコ科動物がイソオキサゾリン組成物を毎日供給される場合、ネコ科動物の血中においてイソオキサゾリンの治療有効レベルを得るのに必要とされる飼料投与期間、したがって「有効時間」は、ネコ科動物がイソオキサゾリン組成物を1週間当たり1回または2回のみ供給される場合よりも比較的短いであろう。
【0036】
[0036]更に、有効頻度は、ネコ科動物の体重に対してmg/kgの毎日の投与量により影響を受ける。特に、少し高めの毎日の用量であれば、投与が忘れられても効能に与える影響は少ない。
【0037】
[0037]更に、有効頻度は治療の期間により影響を受ける。初期段階、例えばネコ科動物の血中のイソオキサゾリンの量が治療有効レベルに到達する前には、動物飼料は、より長い使用期間の後、即ち治療有効レベルが得られた後に必要とされるよりも頻繁に投与される必要がありうる。
【0038】
[0038]本開示の目的で、「実質的に毎日」とは、ネコ科動物の血中におけるイソオキサゾリンの濃度が治療有効レベルに上昇してそのままであるように十分に定期的であることを意味する。例えば、開示された飼料組成物は、好ましくは、ネコ科動物に毎日無期限に供給することができる。しかしながら、実際問題としては、日数が定期的に忘れられうるまたは抜かされうる多くの理由がある。例えば、ネコ科動物が不健康になることがあり、または飼い主が薬の入った飼料組成物を使い切ることがある。開示された方法は、薬の入った動物飼料組成物の毎日の供給が時折中断されたとしても、ネコ科動物が有意なレベルでノミから保護されるのに十分に強力なものである。本開示の方法を行う際には、用語「実質的に毎日」は、少なくとも1ヵ月当たり10日、より好ましくは1ヵ月当たり15日、更により好ましくは1ヵ月当たり20日を含む。これらの供給頻度のすべては、それらが例えば1週間当たり3回であろうと1日おきであろうと毎日であろうと、イソオキサゾリンがネコ科動物の血中におけるイソオキサゾリンの治療有効レベルに到達して維持することをそれらが促進する限りにおいて、実質的に毎日に適合する。
【0039】
[0039]用語「治療有効」とは、イソオキサゾリンの用量または血液レベルが、薬物が存在しなかった場合よりもノミの侵入を制御するのに十分であることを意味する。イソオキサゾリンはそれだけで存在してもよく、1つ以上の更なる活性物質とともに存在してもよい。好ましくは、それは薬物が存在しなかった場合よりもおおよそ少なくとも50%、ノミの侵入を制御し、より好ましくは、それは薬物が存在しなかった場合よりもおおよそ少なくとも90%、ノミの侵入を制御する。
【0040】
[0040]本開示の方法を行う際には、有効量または治療有効量のイソオキサゾリンがネコ科動物に経口投与される。用語「有効量」または「治療有効量」は、ノミの侵入を制御するのに必要な量を言う。当業者が理解するように、この量は多くの因子に応じて変化する。これらの因子は、例えば、治療されるネコ科動物の種類およびその重量および全体的な健康状態を含む。
【0041】
[0041]イソオキサゾリンは効力が異なる。したがって、イソオキサゾリンの有効量は、本開示の方法で用いられるそれぞれの具体的なイソオキサゾリンについて計算される必要がある。一般的に、イソオキサゾリンの毎日の用量としての有効量は、投与/再治療間隔の長さで割った前記イソオキサゾリンについて認可された標示用量(例えば、1ヵ月当たり1回投与される製品については30で割った用量)の約12.5%~90%の範囲である。当業者は、これらに限定されないが、製造可能性、試験および分析の容易さ等の理由のために、前記イソオキサゾリンについて認可された標示用量に対してより多い用量、例えば90%~200%が選択されてよいことを理解する。選択された具体的な用量は、約7日の実質的に毎日の投与のうちに、より好ましくは約5日の実質的に毎日の投与のうちに、最も好ましくは約3日の実質的に毎日の投与のうちに前記イソオキサゾリンのネコ科動物の血中濃度を治療有効レベルまで上昇させるのに十分でありうる。
【0042】
[0042]本開示はイソオキサゾリンの濃度を飼料、例えばキブルの観点で記載するが、他の投与形態、例えばトリートまたはチューを用いた投与もまた考えられる。イソオキサゾリンが単独で、または錠剤、液体、ゲルもしくは経口投与のための他の適切な形態で投与されうることもまた考えられる。当業者は、イソオキサゾリンの濃度が具体的な投与形態に応じて変化することを理解する。例えば、動物飼料がトリートである場合、トリートにおけるイソオキサゾリンの濃度は、例えばキブルにおけるイソオキサゾリンの濃度よりも大きくなる。例えば、ネコ科動物の重量に応じたイソオキサゾリンの毎日の用量が20mgである場合、典型的な5gのトリートは、約0.4パーセントのイソオキサゾリン(重量による)を含みうる。1日に消費されるキブルの量は5gより多いことから、キブルにおけるイソオキサゾリンのパーセントはより小さくなる。
【0043】
[0043]例えば、ミボリラネルの有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.06~約5mgのミボリラネルの用量であってよい。より好ましくは、ミボリラネルの有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.1~約2.25mgのミボリラネルの用量であってよい。より一般的には、有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.06~約1.875mgである。
【0044】
[0044]動物飼料は、典型的には、飼料中に約0.0002~約0.12パーセントのミボリラネル(重量による)を含み、好ましくは、飼料中に約0.0003から約0.075パーセントの間のミボリラネル(重量による)であり、最も好ましくは、飼料中に約0.0009から約0.045パーセントの間のミボリラネル成分(重量による)である。
【0045】
[0045]別の例において、ロチラネルの有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.026~約2mgのロチラネルの用量であってよい。より好ましくは、ロチラネルの有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.04~約0.9mgのロチラネルの用量であってよい。より一般的には、有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.026~約0.75mgである。
【0046】
[0046]動物飼料は、典型的には、飼料中に約0.00006~約0.045パーセントのロチラネル(重量による)を含み、好ましくは、飼料中に約0.00012から約0.03パーセントの間のロチラネル(重量による)であり、最も好ましくは、飼料中に約0.0003から約0.0015パーセントの間のロチラネル成分(重量による)である。
【0047】
[0047]別の例において、アフォキソラネルの有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.003~約0.25mgのアフォキソラネルの用量であってよい。より好ましくは、アフォキソラネルの有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.0045~約0.113mgのアフォキソラネルの用量であってよい。より一般的には、有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.003~約0.094mgである。
【0048】
[0048]動物飼料は、典型的には、飼料中に約0.0000075~約0.045パーセントのアフォキソラネル(重量による)を含み、好ましくは、飼料中に約0.000015から約0.03パーセントの間のアフォキソラネル(重量による)であり、最も好ましくは、飼料中に約0.000045から約0.0018パーセントの間のアフォキソラネル成分(重量による)である。
【0049】
[0049]別の例において、サロラネルの有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.0015~約0.12mgのサロラネルの用量であってよい。より好ましくは、サロラネルの有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.0024~約0.054mgのサロラネルの用量であってよい。より一般的には、有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.0015~約0.045mgである。
【0050】
[0050]動物飼料は、典型的には、飼料中に約0.000003~約0.045パーセントのサロラネル(重量による)を含み、好ましくは、飼料中に約0.000006から約0.03パーセントの間のサロラネル(重量による)であり、最も好ましくは、飼料中に約0.00045から約0.0009パーセントの間のサロラネル成分(重量による)である。
【0051】
[0051]別の例において、フルララネルの有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.012~約1mgのフルララネルの用量であってよい。より好ましくは、フルララネルの有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.019~約0.45mgのフルララネルの用量であってよい。より一般的には、有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.012~約0.375mgである。
【0052】
[0052]動物飼料は、典型的には、飼料中に約0.00003~約0.045パーセントのフルララネル(重量による)を含み、好ましくは、飼料中に約0.00006から約0.03パーセントの間のフルララネル(重量による)であり、最も好ましくは、飼料中に約0.00015から約0.009パーセントの間のフルララネル成分(重量による)である。
【0053】
[0053]別の例において、ウミフォキソラネルの有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.0015~約0.12mgのウミフォキソラネルの用量であってよい。より好ましくは、ウミフォキソラネルの有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.0025~約0.06mgのウミフォキソラネルの用量であってよい。より一般的には、有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.0015~約0.047mgである。
【0054】
[0054]動物飼料は、典型的には、飼料中に約0.000003~約0.045パーセントのウミフォキソラネル(重量による)を含み、好ましくは、飼料中に約0.0000075から約0.03パーセントの間のウミフォキソラネル(重量による)であり、最も好ましくは、飼料中に約0.000015から約0.0009パーセントの間のウミフォキソラネル成分(重量による)である。
【0055】
[0055]別の例において、エサフォキソラネルの有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.0015~約0.12mgのエサフォキソラネルの用量であってよい。より好ましくは、エサフォキソラネルの有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.0025~約0.06mgのエサフォキソラネルの用量であってよい。より一般的には、有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.0015~約0.047mgである。
【0056】
[0056]動物飼料は、典型的には、飼料中に約0.000003~約0.045パーセントのエサフォキソラネル(重量による)を含み、好ましくは、飼料中に約0.0000075から約0.03パーセントの間のエサフォキソラネル(重量による)であり、最も好ましくは、飼料中に約0.000015から約0.0009パーセントの間のエサフォキソラネル成分(重量による)である。
【0057】
[0057]別の例において、チゴラネルの有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.0015~約0.12mgのチゴラネルの用量であってよい。より好ましくは、チゴラネルの有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.0025~約0.06mgのチゴラネルの用量であってよい。より一般的には、有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.0015~約0.047mgである。
【0058】
[0058]動物飼料は、典型的には、飼料中に約0.000003~約0.045パーセントのチゴラネル(重量による)を含み、好ましくは、飼料中に約0.0000075から約0.03パーセントの間のチゴラネル(重量による)であり、最も好ましくは、飼料中に約0.000015から約0.0009パーセントの間のチゴラネル成分(重量による)である。
【0059】
[0059]別の例において、モドフラネル(modolaner)の有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.003~約0.25mgのモドフラネルの用量であってよい。より好ましくは、モドフラネルの有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.0045~約0.113mgのモドフラネルの用量であってよい。より一般的には、有効量は、ネコ科動物の体重のkg当たり約0.003~約0.094mgである。
【0060】
[0060]動物飼料は、典型的には、飼料中に約0.0000075~約0.045パーセントのモドフラネル(重量による)を含み、好ましくは、飼料中に約0.000015から約0.03パーセントの間のモドフラネル(重量による)であり、最も好ましくは、飼料中に約0.000045から約0.0018パーセントの間のモドフラネル成分(重量による)である。
【0061】
[0061]1つの態様において、本開示は、イソオキサゾリンおよび動物飼料またはチューを含む全身に活性な経口組成物を少なくとも1週間当たり1回、より好ましくは1週間当たり3回、最も好ましくは実質的に毎日投与することにより、ネコ科動物におけるノミの侵入を制御する方法に関する。
【0062】
[0062]別の態様において、本開示は、イソオキサゾリンおよび動物飼料またはチューを含む全身に活性な経口組成物に関する。
[0063]本開示はまた、ネコ科動物におけるノミの侵入を制御するための動物飼料またはチューの製造のためのイソオキサゾリンの使用に関する。
【0063】
[0064]本開示はまた、長期間、ネコ科動物におけるノミの侵入を制御する方法であって、ネコ科動物にイソオキサゾリンの有効量の用量を毎日または実質的に毎日経口投与する工程を含む、方法に関する。本方法は、長期間、ネコ科動物におけるノミを制御するのに特に有益であり、ネコ科動物にイソオキサゾリンの有効量の用量を実質的に毎日経口投与する工程を含む。
【0064】
[0065]本開示のある態様は、それ自体、1ヵ月当たり1回の単回用量で投与された場合にネコ科動物におけるノミの侵入を制御するために効果がないかまたは準最適であるが、本明細書で記載されたように時間をかけて反復投与することによりノミの侵入の有効な制御をもたらす、ある量のイソオキサゾリンの経口投与である。効果がないかまたは準最適であるとは、単回投与および数回投与が、薬物を全く投与しない場合と比較して50%未満のノミの侵入の減少となり、減少がないかまたは実質的にないことを含むことを意味する。このことは、本明細書で開示された、急性的というよりも慢性的な投与の態様を反映する。
【0065】
[0066]実施形態1:ノミの侵入の制御を必要とするネコ科動物におけるノミの侵入を制御する方法であって、前記ネコ科動物に有効量のイソオキサゾリンを有効時間、1ヵ月当たり少なくとも4回の頻度で経口投与する工程を含む、方法。
【0066】
[0067]実施形態2:前記ネコ科動物が飼いネコである、実施形態1に記載の方法。
[0068]実施形態3:前記イソオキサゾリンがミボリラネルまたはその塩である、実施形態1または2のいずれかに記載の方法。
【0067】
[0069]実施形態4:前記ミボリラネルが、飼料中で、飼料の約0.0002から約0.12重量パーセントの間および飼料の約0.0003から約0.075重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態3に記載の方法。
【0068】
[0070]実施形態5:前記ミボリラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.06mg/kgから約5mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.1mg/kgから約2.25mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態3~4のいずれかに記載の方法。
【0069】
[0071]実施形態6:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約60ng/mLを超えて約18,000ng/mL未満のミボリラネル濃度を供給する、実施形態3~5のいずれかに記載の方法。
【0070】
[0072]実施形態7:前記イソオキサゾリンがフルララネルまたはその塩である、実施形態1または2のいずれかに記載の方法。
[0073]実施形態8:前記フルララネルが、飼料中で、飼料の約0.00003から約0.045重量パーセントの間および飼料の約0.00006から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態7に記載の方法。
【0071】
[0074]実施形態9:前記フルララネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.012mg/kgから約1mg/kgの間、および前記ネコ科動物の体重に対して約0.019mg/kgから約0.45mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態7~8のいずれかに記載の方法。
【0072】
[0075]実施形態10:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約6ng/mLを超えて約4500ng/mL未満のフルララネル濃度を供給する、実施形態7~9のいずれかに記載の方法。
【0073】
[0076]実施形態11:前記イソオキサゾリンがサロラネルまたはその塩である、実施形態1または2のいずれかに記載の方法。
[0077]実施形態12:前記サロラネルが、飼料中で、飼料の約0.000003から約0.045重量パーセントの間、および飼料の約0.000006から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態12に記載の方法。
【0074】
[0078]実施形態13:前記サロラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.0015mg/kgから約0.12mg/kgの間、および前記ネコ科動物の体重に対して約0.0024mg/kgから約0.054mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態11~12のいずれかに記載の方法。
【0075】
[0079]実施形態14:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約1200ng/mL未満のサロラネル濃度を供給する、実施形態11~13のいずれかに記載の方法。
【0076】
[0080]実施形態15:前記イソオキサゾリンがアフォキソラネルまたはその塩である、実施形態1または2のいずれかに記載の方法。
[0081]実施形態16:前記アフォキソラネルが、飼料中で、それらの飼料の約0.0000075から約0.045重量パーセントの間、および飼料の約0.000015から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態15に記載の方法。
【0077】
[0082]実施形態17:前記アフォキソラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.003mg/kgから約0.25mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.0045mg/kgから約0.113mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態15~16のいずれかに記載の方法。
【0078】
[0083]実施形態18:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約3ng/mLを超えて約1800ng/mL未満のアフォキソラネル濃度を供給する、実施形態15~17のいずれかに記載の方法。
【0079】
[0084]実施形態19:前記イソオキサゾリンがロチラネルまたはその塩である、実施形態1または2のいずれかに記載の方法。
[0085]実施形態20:前記ロチラネルが、飼料中で、飼料の約0.00006から約0.045重量パーセントの間および飼料の約0.00012から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態19に記載の方法。
【0080】
[0086]実施形態21:前記ロチラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.026mg/kgから約2mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.04mg/kgから約0.9mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態19~20のいずれかに記載の方法。
【0081】
[0087]実施形態22:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約12ng/mLを超えて約4500ng/mL未満のロチラネル濃度を供給する、実施形態19~21のいずれかに記載の方法。
【0082】
[0088]実施形態23:前記イソオキサゾリンが飼料の成分として投与される、実施形態1~22のいずれかに記載の方法。
[0089]実施形態24:前記飼料が乾燥キャットフードである、実施形態23に記載の方法。
【0083】
[0090]実施形態25:前記飼料が湿潤キャットフードである、実施形態23に記載の方法。
[0091]実施形態26:前記イソオキサゾリンがチューの成分として投与される、実施形態1~22のいずれかに記載の方法。
【0084】
[0092]実施形態27:前記頻度が、1週間当たり少なくとも3回、実質的に毎日および毎日からなる群から選択される、実施形態1~26のいずれかに記載の方法。
[0093]実施形態28:前記有効時間が、イソオキサゾリンを少なくとも1週間および少なくとも2週間からなる群から選択される期間投与することを含む、実施形態1~27のいずれかに記載の方法。
【0085】
[0094]実施形態29:前記投与が、前記イソオキサゾリンの最初の投与から1週間および前記イソオキサゾリンの最初の投与から2日からなる群から選択される期間内、前記ネコ科動物の血中に治療有効レベルのイソオキサゾリンを供給する、実施形態1~28のいずれかに記載の方法。
【0086】
[0095]実施形態30:前記投与が、少なくとも30日、少なくとも60日、少なくとも90日、少なくとも180日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に治療有効レベルのイソオキサゾリンを供給する、実施形態1~29のいずれかに記載の方法。
【0087】
[0096]実施形態31:前記イソオキサゾリンが、30日のうち少なくとも15日、および30日のうち少なくとも20日からなる群から選択される期間投与される、実施形態1~30のいずれかに記載の方法。
【0088】
[0097]実施形態32:前記イソオキサゾリンが、1つ以上の他の活性物質を含む飼料の成分として投与される、実施形態1~31のいずれかに記載の方法。
[0098]実施形態33:少なくとも3日および少なくとも7日からなる群から選択される期間、イソオキサゾリンの投与を中止する工程を更に含み、ネコ科動物のイソオキサゾリンの血中濃度が治療有効レベルに維持される、実施形態1~32のいずれかに記載の方法。
【0089】
[0099]実施形態34:イソオキサゾリンの投与を中止し、それによりネコ科動物のイソオキサゾリンの血中濃度を治療有効レベルに維持した後、イソオキサゾリンの投与を再開する工程を更に含む、実施形態33に記載の方法。
【0090】
[00100]実施形態35:ノミの制御を必要とするネコ科動物におけるノミの制御に用いるイソオキサゾリンであって、前記イソオキサゾリンまたはその塩が有効量で前記ネコ科動物に有効時間、1ヵ月当たり少なくとも4回の頻度で投与される、イソオキサゾリン。
【0091】
[00101]実施形態36:前記ネコ科動物が飼いネコである、実施形態35に記載のイソオキサゾリン。
[0102]実施形態37:前記イソオキサゾリンがミボリラネルまたはその塩である、実施形態35または36のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0092】
[0103]実施形態38:前記ミボリラネルが、飼料中で、飼料の約0.0002から約0.12重量パーセントの間および飼料の約0.0003から約0.075重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態37に記載のイソオキサゾリン。
【0093】
[0104]実施形態39:前記ミボリラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.06mg/kgから約5mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.1mg/kgから約2.25mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態37~38のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0094】
[0105]実施形態40:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約60ng/mLを超えて約18,000ng/mL未満のミボリラネル濃度を供給する、実施形態37~39のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0095】
[0106]実施形態41:前記イソオキサゾリンがフルララネルまたはその塩である、実施形態35または36のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
[0107]実施形態42:前記フルララネルが、飼料中で、飼料の約0.00003から約0.045重量パーセントの間および飼料の約0.00006から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態41に記載のイソオキサゾリン。
【0096】
[0108]実施形態43:前記フルララネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.012mg/kgから約1mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.019mg/kgから約0.45mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態41~42のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0097】
[0109]実施形態44:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約6ng/mLを超えて約4500ng/mL未満のフルララネル濃度を供給する、実施形態41~43のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0098】
[0110]実施形態45:前記イソオキサゾリンがサロラネルまたはその塩である、実施形態35または36のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
[0111]実施形態46:前記サロラネルが、飼料中で、飼料の約0.000003から約0.045重量パーセントの間および飼料の約0.000006から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態45に記載のイソオキサゾリン。
【0099】
[0112]実施形態47:前記サロラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.0015mg/kgから約0.12mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.0024mg/kgから約0.054mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態45~46のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0100】
[0113]実施形態48:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約1200ng/mL未満のサロラネル濃度を供給する、実施形態45~47のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0101】
[0114]実施形態49:前記イソオキサゾリンがアフォキソラネルまたはその塩である、実施形態35または36のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
[0115]実施形態50:前記アフォキソラネルが、飼料中で、飼料の約0.0000075から約0.045重量パーセントの間および飼料の約0.000015から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態49に記載のイソオキサゾリン。
【0102】
[0116]実施形態51:前記アフォキソラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.003mg/kgから約0.25mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.0045mg/kgから約0.113mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態49~50のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0103】
[0117]実施形態52:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約3ng/mLを超えて約1800ng/mL未満のアフォキソラネル濃度を供給する、実施形態49~51のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0104】
[0118]実施形態53:前記イソオキサゾリンがロチラネルまたはその塩である、実施形態35または36のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
[0119]実施形態54:前記ロチラネルが、飼料中で、飼料の約0.00006から約0.045重量パーセントの間および飼料の約0.00012から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態53に記載のイソオキサゾリン。
【0105】
[0120]実施形態55:前記ロチラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.026mg/kgから約2mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.04mg/kgから約0.9mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態53~54のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0106】
[0121]実施形態56:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約12ng/mLを超えて約4500ng/mL未満のロチラネル濃度を供給する、実施形態53~55のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0107】
[0122]実施形態57:前記イソオキサゾリンが飼料の成分として投与される、実施形態35~56のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
[0123]実施形態58:前記飼料が乾燥キャットフードである、実施形態57に記載のイソオキサゾリン。
【0108】
[0124]実施形態59:前記飼料が湿潤キャットフードである、実施形態57に記載のイソオキサゾリン。
[0125]実施形態60:前記イソオキサゾリンがチューの成分として投与される、実施形態35~56のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0109】
[0126]実施形態61:前記供給頻度が、1週間当たり少なくとも3回、実質的に毎日および毎日からなる群から選択される、実施形態35~60のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0110】
[0127]実施形態62:前記有効時間が、イソオキサゾリンを少なくとも1週間および少なくとも2週間からなる群から選択される期間投与することを含む、実施形態35~61のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0111】
[0128]実施形態63:前記投与が、前記イソオキサゾリンの最初の投与から1週間および前記イソオキサゾリンの最初の投与から2日からなる群から選択される期間内、前記ネコ科動物の血中に治療有効レベルのイソオキサゾリンを供給する、実施形態35~62のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0112】
[0129]実施形態64:前記投与が、少なくとも30日、少なくとも60日、少なくとも90日、少なくとも180日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に治療有効レベルのイソオキサゾリンを供給する、実施形態35~63のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0113】
[0130]実施形態65:前記イソオキサゾリンが、30日のうち少なくとも15日および30日のうち少なくとも20日からなる群から選択される頻度で投与される、実施形態35~64のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0114】
[0131]実施形態66:前記イソオキサゾリンが、1つ以上の他の活性物質を含む飼料の成分として投与される、実施形態35~65のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
[0132]実施形態67:少なくとも3日および少なくとも7日からなる群から選択される期間、イソオキサゾリンの投与を中止する工程を更に含み、ネコ科動物のイソオキサゾリンの血中濃度が治療有効レベルに維持される、実施形態35~66のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0115】
[0133]実施形態68:イソオキサゾリンの投与を中止し、それによりネコ科動物のイソオキサゾリンの血中濃度を治療有効レベルに維持した後、イソオキサゾリンの投与を再開する工程を更に含む、実施形態67に記載のイソオキサゾリン。
【0116】
[0134]実施形態69:ネコ科動物におけるノミを制御するための飼料またはチューであって、前記ネコ科動物に有効時間、1ヵ月当たり少なくとも4回の頻度で投与された場合に有効量のイソオキサゾリンを含む、飼料またはチュー。
【0117】
[0135]実施形態70:前記ネコ科動物が飼いネコである、実施形態69に記載の飼料またはチュー。
[0136]実施形態71:前記イソオキサゾリンがミボリラネルまたはその塩である、実施形態69または70のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0118】
[0137]実施形態72:前記ミボリラネルが、飼料中で、飼料の約0.0002から約0.12重量パーセントの間および飼料の約0.0003から約0.075重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態71に記載の飼料またはチュー。
【0119】
[0138]実施形態73:前記ミボリラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.06mg/kgから約5mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約1mg/kgから約2.25mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態71~72のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0120】
[0139]実施形態74:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約60ng/mLを超えて約18,000ng/mL未満のミボリラネル濃度を供給する、実施形態71~73のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0121】
[0140]実施形態75:前記イソオキサゾリンがフルララネルまたはその塩である、実施形態69または70のいずれかに記載の飼料またはチュー。
[0141]実施形態76:前記フルララネルが、飼料中で、飼料の約0.00003から約0.045重量パーセントの間および飼料の約0.00006から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態75に記載の飼料またはチュー。
【0122】
[0142]実施形態77:前記フルララネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.012mg/kgから約1mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.019mg/kgから約0.45mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態75~76のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0123】
[0143]実施形態78:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約6ng/mLを超えて約4500ng/mL未満のフルララネル濃度を供給する、実施形態75~77のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0124】
[0144]実施形態79:前記イソオキサゾリンがサロラネルまたはその塩である、実施形態69または70のいずれかに記載の飼料またはチュー。
[0145]実施形態80:前記サロラネルが、飼料中で、飼料の約0.0000003から約0.045重量パーセントの間および飼料の約0.000006から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態79に記載の飼料またはチュー。
【0125】
[0146]実施形態81:前記サロラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.0015mg/kgから約0.12mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.0024mg/kgから約0.054mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態79~80のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0126】
[0147]実施形態82:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約1200ng/mL未満のサロラネル濃度を供給する、実施形態79~81のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0127】
[0148]実施形態83:前記イソオキサゾリンがアフォキソラネルまたはその塩である、実施形態69または70のいずれかに記載の飼料またはチュー。
[0149]実施形態84:前記アフォキソラネルが、飼料中で、飼料の約0.0000075から約0.045重量パーセントの間および飼料の約0.000015から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態83に記載の飼料またはチュー。
【0128】
[0150]実施形態85:前記アフォキソラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.003mg/kgから約0.25mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.0045mg/kgから約0.113mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態83~84のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0129】
[0151]実施形態86:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約3ng/mLを超えて約1800ng/mL未満のアフォキソラネル濃度を供給する、実施形態83~85のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0130】
[0152]実施形態87:前記イソオキサゾリンがロチラネルまたはその塩である、実施形態69または70のいずれかに記載の飼料またはチュー。
[0153]実施形態88:前記ロチラネルが、飼料中で、飼料の約0.00006から約0.045重量パーセントの間および飼料の約0.00012から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態87に記載の飼料またはチュー。
【0131】
[0154]実施形態89:前記ロチラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.026mg/kgから約2mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.04mg/kgから約0.9mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態87~88のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0132】
[0155]実施形態90:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約12ng/mLを超えて約4500ng/mL未満のロチラネル濃度を供給する、実施形態87~89のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0133】
[0156]実施形態91:前記飼料が乾燥キャットフードである、実施形態69~90のいずれかに記載の飼料またはチュー。
[0157]実施形態92:前記飼料が湿潤キャットフードである、実施形態69~90のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0134】
[0158]実施形態93:前記頻度が、1週間当たり少なくとも3回、実質的に毎日および毎日からなる群から選択される、実施形態69~92のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0135】
[0159]実施形態94:前記有効時間が、飼料またはチューを少なくとも1週間および少なくとも2週間からなる群から選択される期間投与することを含む、実施形態69~93のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0136】
[0160]実施形態95:前記投与が、前記飼料またはチューの最初の投与から1週間および前記飼料またはチューの最初の投与から2日からなる群から選択される期間内、前記ネコ科動物の血中に治療有効レベルのイソオキサゾリンを供給する、実施形態69~94のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0137】
[0161]実施形態96:前記投与が、少なくとも30日、少なくとも60日、少なくとも90日、少なくとも180日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に治療有効レベルのイソオキサゾリンを供給する、実施形態69~95のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0138】
[0162]実施形態97:前記飼料またはチューが、30日のうち少なくとも15日および30日のうち少なくとも20日からなる群から選択される頻度で投与される、実施形態69~96のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0139】
[0163]実施形態98:前記飼料またはチューが1つ以上の他の活性物質を含む、実施形態69~97のいずれかに記載の飼料またはチュー。
[0164]実施形態99:少なくとも3日および少なくとも7日からなる群から選択される期間、飼料またはチューの投与を中止する工程を更に含み、ネコ科動物のイソオキサゾリンの血中濃度が治療有効レベルに維持される、実施形態69~98のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0140】
[0165]実施形態100:飼料またはチューの投与を中止し、それによりネコ科動物のイソオキサゾリンの血中濃度を治療有効レベルに維持した後、飼料またはチューの投与を再開する工程を更に含む、実施形態99に記載の飼料またはチュー。
【0141】
[0166]実施形態101:前記イソオキサゾリンがウミフォキソラネルまたはその塩である、実施形態1または2のいずれかに記載の方法。
[0167]実施形態102:前記ウミフォキソラネルが、飼料中で、飼料の約0.000003から約0.045重量パーセントの間および飼料の約0.0000075から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態101に記載の方法。
【0142】
[0168]実施形態103:前記ウミフォキソラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.0015mg/kgから約0.12mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.0025mg/kgから約0.06mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態101~102のいずれかに記載の方法。
【0143】
[0169]実施形態104:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約900ng/mL未満のウミフォキソラネル濃度を供給する、実施形態101~103のいずれかに記載の方法。
【0144】
[0170]実施形態105:前記イソオキサゾリンがエサフォキソラネルまたはその塩である、実施形態1または2のいずれかに記載の方法。
[0171]実施形態106:前記エサフォキソラネルが、飼料中で、飼料の約0.000003から約0.045重量パーセントの間および飼料の約0.0000075から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態105に記載の方法。
【0145】
[0172]実施形態107:前記エサフォキソラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.0015mg/kgから約0.12mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.0025mg/kgから約0.06mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態105~106のいずれかに記載の方法。
【0146】
[0173]実施形態108:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約900ng/mL未満のエサフォキソラネル濃度を供給する、実施形態105~107のいずれかに記載の方法。
【0147】
[0174]実施形態109:前記イソオキサゾリンがチゴラネルまたはその塩である、実施形態1または2のいずれかに記載の方法。
[0175]実施形態110:前記チゴラネルが、飼料中で、飼料の約0.000003から約0.045重量パーセントの間および飼料の約0.0000075から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態109に記載の方法。
【0148】
[0176]実施形態111:前記チゴラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.0015mg/kgから約0.12mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.0025mg/kgから約0.06mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態109~110のいずれかに記載の方法。
【0149】
[0177]実施形態112:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約1200ng/mL未満のチゴラネル濃度を供給する、実施形態109~111のいずれかに記載の方法。
【0150】
[0178]実施形態113:前記イソオキサゾリンがウミフォキソラネルまたはその塩である、実施形態35または36のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
[0179]実施形態114:前記ウミフォキソラネルが、飼料中で、飼料の約0.000003から約0.045重量パーセントの間および飼料の約0.0000075から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態113に記載のイソオキサゾリン。
【0151】
[0180]実施形態115:前記ウミフォキソラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.0015mg/kgから約0.12mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.0025mg/kgから約0.06mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態113~114のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0152】
[0181]実施形態116:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約900ng/mL未満のウミフォキソラネル濃度を供給する、実施形態113~115のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0153】
[0182]実施形態117:前記イソオキサゾリンがエサフォキソラネルまたはその塩である、実施形態35または36のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
[0183]実施形態118:前記エサフォキソラネルが、飼料中で、飼料の約0.000003から約0.45重量パーセントの間および飼料の約0.0000075から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態117に記載のイソオキサゾリン。
【0154】
[0184]実施形態119:前記エサフォキソラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.0015mg/kgから約0.12mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.0025mg/kgから約0.06mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態117~118のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0155】
[0185]実施形態120:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約900ng/mL未満のエサフォキソラネル濃度を供給する、実施形態117~119のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0156】
[0186]実施形態121:前記イソオキサゾリンがチゴラネルまたはその塩である、実施形態35または36のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
[0187]実施形態122:前記チゴラネルが、飼料中で、飼料の約0.000003から約0.045重量パーセントの間および飼料の約0.0000075から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態121に記載のイソオキサゾリン。
【0157】
[0188]実施形態123:前記チゴラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.0015mg/kgから約0.12mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.0025mg/kgから約0.06mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態121~122のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0158】
[0189]実施形態124:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約1200ng/mL未満のチゴラネル濃度を供給する、実施形態121~123のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0159】
[0190]実施形態125:前記イソオキサゾリンがウミフォキソラネルまたはその塩である、実施形態69または70のいずれかに記載の飼料またはチュー。
[0191]実施形態126:前記ウミフォキソラネルが、飼料中で、飼料の約0.000003から約0.045重量パーセントの間および飼料の約0.0000075から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態125に記載の飼料またはチュー。
【0160】
[0192]実施形態127:前記ウミフォキソラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.0015mg/kgから約0.12mg/kgの間およびネコ科動物の体重に対して約0.0025mg/kgから約0.06mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態125~126のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0161】
[0193]実施形態128:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約900ng/mL未満のウミフォキソラネル濃度を供給する、実施形態125~127のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0162】
[0194]実施形態129:前記イソオキサゾリンがエサフォキソラネルまたはその塩である、実施形態69または70のいずれかに記載の飼料またはチュー。
[0195]実施形態130:前記エサフォキソラネルが、飼料中で、飼料の約0.000003から約0.045重量パーセントの間および飼料の約0.0000075から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態129に記載の飼料またはチュー。
【0163】
[0196]実施形態131:前記エサフォキソラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.0015mg/kgから約0.12mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.0025mg/kgから約0.06mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態129~130のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0164】
[0197]実施形態132:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約900ng/mL未満のエサフォキソラネル濃度を供給する、実施形態129~131のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0165】
[0198]実施形態133:前記イソオキサゾリンがチゴラネルまたはその塩である、実施形態69または70のいずれかに記載の飼料またはチュー。
[0199]実施形態134:前記チゴラネルが、飼料中で、飼料の約0.000003から約0.045重量パーセントの間および飼料の約0.0000075から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態133に記載の飼料またはチュー。
【0166】
[0200]実施形態135:前記チゴラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.0015mg/kgから約0.12mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.0025mg/kgから約0.06mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態133~134のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0167】
[0201]実施形態136:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約1200ng/mL未満のチゴラネル濃度を供給する、実施形態133~135のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0168】
[0202]実施形態137:前記イソオキサゾリンがモドフラネルまたはその塩である、実施形態1または2のいずれかに記載の方法。
[0203]実施形態138:前記モドフラネルが、飼料中で、飼料の約0.0000075から約0.045重量パーセントの間および飼料の約0.000015から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態137に記載の方法。
【0169】
[0204]実施形態139:前記モドフラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.003mg/kgから約0.25mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.0045mg/kgから約0.113mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態137~138のいずれかに記載の方法。
【0170】
[0205]実施形態140:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約3ng/mLを超えて約1800ng/mL未満のモドフラネル濃度を供給する、実施形態137~139のいずれかに記載の方法。
【0171】
[0206]実施形態141:前記イソオキサゾリンがモドフラネルまたはその塩である、実施形態35または36のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
[0207]実施形態142:前記モドフラネルが、飼料中で、飼料の約0.0000075から約0.045重量パーセントの間および飼料の約0.000015から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態141に記載のイソオキサゾリン。
【0172】
[0208]実施形態143:前記モドフラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.003mg/kgから約0.25mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.0045mg/kgから約0.113mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態141~142のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0173】
[0209]実施形態144:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約3ng/mLを超えて約1800ng/mL未満のモドフラネル濃度を供給する、実施形態141~143のいずれかに記載のイソオキサゾリン。
【0174】
[0210]実施形態145:前記イソオキサゾリンがモドフラネルまたはその塩である、実施形態69または70のいずれかに記載の飼料またはチュー。
[0211]実施形態146:前記モドフラネルが、飼料中で、飼料の約0.0000075から約0.045重量パーセントの間および飼料の約0.000015から約0.03重量パーセントの間からなる群から選択される量で供給される、実施形態145に記載の飼料またはチュー。
【0175】
[0212]実施形態147:前記モドフラネルが、前記ネコ科動物に、前記ネコ科動物の体重に対して約0.003mg/kgから約0.25mg/kgの間および前記ネコ科動物の体重に対して約0.0045mg/kgから約0.113mg/kgの間からなる群から選択される量で投与される、実施形態145~146のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0176】
[0213]実施形態148:前記投与が、少なくとも30日および少なくとも365日からなる群から選択される期間、前記ネコ科動物の血中に約3ng/mLを超えて約1800ng/mL未満のモドフラネル濃度を供給する、実施形態145~147のいずれかに記載の飼料またはチュー。
【0177】
[0214]上記の実施形態のいずれかのある態様において、投与は、少なくとも30日間、前記ネコ科動物の血中に治療有効濃度の特定のイソオキサゾリンを供給する。正確な濃度は特定のイソオキサゾリンに応じて変化しうる。例えば、ミボリラネルの投与は、少なくとも30日間、前記ネコ科動物の血中に約60ng/mLを超えて約18,000ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。より好ましくは、ミボリラネルの投与は、少なくとも30日間、前記ネコ科動物の血中に約60ng/mLを超えて約3750ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。別の例において、アフォキソラネルは、少なくとも30日間、前記ネコ科動物の血中に約3ng/mLを超えて約1800ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。より好ましくは、アフォキソラネルは、少なくとも30日間、前記ネコ科動物の血中に約3ng/mLを超えて約900ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。別の例において、フルララネルは、少なくとも30日間、前記ネコ科動物の血中に約6ng/mLを超えて約4500ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。より好ましくは、フルララネルは、少なくとも30日間、前記ネコ科動物の血中に約6ng/mLを超えて約2250ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。別の例において、サロラネルは、少なくとも30日間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約1200ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。より好ましくは、サロラネルは、少なくとも30日間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約600ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。別の例において、ロチラネルは、少なくとも30日間、前記ネコ科動物の血中に約12ng/mLを超えて約4500ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。より好ましくは、ロチラネルは、少なくとも30日間、前記ネコ科動物の血中に約12ng/mLを超えて約3000ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。別の例において、チゴラネルは、少なくとも30日間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約1200ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。より好ましくは、チゴラネルは、少なくとも30日間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約450ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。別の例において、ウミフォキソラネルは、少なくとも30日間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約900ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。より好ましくは、ウミフォキソラネルは、少なくとも30日間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約450ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。別の例において、エサフォキソラネルは、少なくとも30日間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約900ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。より好ましくは、エサフォキソラネルは、少なくとも30日間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約450ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。
【0178】
[0215]上記の実施形態のいずれかのある態様において、投与は、少なくとも365日間、前記ネコ科動物の血中に治療有効濃度の特定のイソオキサゾリンを供給する。正確な濃度は特定のイソオキサゾリンに応じて変化しうる。例えば、ミボリラネルの投与は、少なくとも365日間、前記ネコ科動物の血中に約60ng/mLを超えて約18,000ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。より好ましくは、ミボリラネルの投与は、少なくとも365日間、前記ネコ科動物の血中に約60ng/mLを超えて約3750ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。別の例において、アフォキソラネルは、少なくとも365日間、前記ネコ科動物の血中に約3ng/mLを超えて約1800ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。より好ましくは、アフォキソラネルは、少なくとも365日間、前記ネコ科動物の血中に約3ng/mLを超えて約900ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。別の例において、フルララネルは、少なくとも365日間、前記ネコ科動物の血中に約6ng/mLを超えて約4500ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。より好ましくは、フルララネルは、少なくとも365日間、前記ネコ科動物の血中に約6ng/mLを超えて約2250ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。別の例において、サロラネルは、少なくとも365日間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約1200ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。より好ましくは、サロラネルは、少なくとも365日間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約600ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。別の例において、ロチラネルは、少なくとも365日間、前記ネコ科動物の血中に約12ng/mLを超えて約4500ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。より好ましくは、ロチラネルは、少なくとも365日間、前記ネコ科動物の血中に約12ng/mLを超えて約3000ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。別の例において、チゴラネルは、少なくとも365日間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約1200ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。より好ましくは、チゴラネルは、少なくとも365日間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約450ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。別の例において、ウミフォキソラネルは、少なくとも365日間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約900ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。より好ましくは、ウミフォキソラネルは、少なくとも365日間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約450ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。別の例において、エサフォキソラネルは、少なくとも365日間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約900ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。より好ましくは、エサフォキソラネルは、少なくとも365日間、前記ネコ科動物の血中に約1.5ng/mLを超えて約450ng/mL未満のイソオキサゾリン濃度を供給する。
【実施例
【0179】
[0216]以下の例は本開示の方法を説明する。その用語が当業者に理解されるように、以下の3つの実施例のうちの2つは先見的な実施例であることが理解されるべきである。言い換えれば、以下の3つの実施例のうちの2つは、実際の実験ではなく予測結果に基づく。しかしながら、予測結果は、他の動物により行われた実験に基づいており、当業者が本開示を実践するのに十分であると考えられる。
【0180】
実施例1
[0217]Ctenocephalides felisの治療および制御のためにネコに経口で、即ち口から投与されたイソオキサゾリンの効能
[0218]方法:約50%のノミが48時間の終わりに生きていることにより定義される信頼性のある侵入率を適切に維持することのできるネコを同定するため、14匹のネコのプールに約100匹の餌を与えていない成体C.felisを予め侵入させる。最大の生きているノミのカウントを有する12匹のネコを研究に含めるために選択する。ネコをランダムに選び、群当たり6匹のネコを有する対照群および治療群に分ける。
【0181】
[0219]ネコを研究期間の間、個々に小屋で飼い、市販の乾燥キャットフード飼料を与え、水は自由に飲めるようにする。
[0220]イソオキサゾリン治療群のそれぞれのネコに、口からイソオキサゾリンの液体配合物を与える。1.125mg/kgのイソオキサゾリンの用量を0~29日目のそれぞれにネコに投与する。
【0182】
[0221]対照群のネコにはイソオキサゾリンを与えないか、またはいずれかの他のノミ制御治療を行う。治療群のそれぞれのネコにはその毎日の飼料(乾燥フード)を供給し、個々のネコがその毎日の飼料の全体の少なくとも25%を食べた後、個々の用量の液体配合物を投与する。イソオキサゾリンの用量を与えた後、ネコに食事を続けさせる。このことは飼料にイソオキサゾリンを組み込むことに似ている。治療群および対照群のそれぞれのネコに、1日目、5日目、12日目、20日目および35日目の試験日に100匹の餌を与えていない成体のノミを試験的に侵入させる。生きている成体のノミを合わせたカウントを、2日目、7日目、14日目、22日目および37日目に行う。37日目のノミの合わせたカウントは、約8日のウォッシュアウト期間の後のものである。
【0183】
[0222]様々なイソオキサゾリン、例えばミボリラネルにより行われたそのような研究における予測結果は、対照群に対して生きているノミのカウントの少なくとも95パーセントの減少である。
【0184】
[0223]上述したのと同じ研究方法を用い、イソオキサゾリンの初期用量が投与された後、72時間、168時間、336時間、504時間、720時間および888時間に血液を取り出す。次いで、イソオキサゾリンの血中平均濃度を決定することができる。
【0185】
[0224]様々なイソオキサゾリン、例えばミボリラネルにより1.125mg/kgの用量レベルで行われたそのような研究におけるネコ科動物の血中におけるイソオキサゾリンの平均血漿濃度は、72時間での約1011ng/mLから504時間での約4088の間に及ぶことが予測される。更に、平均濃度は、最終用量が投与された約8日後の888時間に約3025ng/mLに低下することが予測される。
【0186】
実施例2
[0225]Ctenocephalides felisの治療および制御のためにネコに経口で、即ち口から投与されたイソオキサゾリンの様々な用量の効能
[0226]方法:約50%のノミが48時間の終わりに生きていることにより定義される信頼性のある侵入率を適切に維持することのできるネコを同定するため、46匹のネコのプールに約100匹の餌を与えていない成体C.felisを予め侵入させる。最大のノミのカウントを有する40匹のネコを研究に含めるために選択する。ネコを、1群当たり8匹のネコを有する1つの対照群および4つの治療群にランダムに割り当てる。
【0187】
[0227]ネコを研究期間の間、個々に小屋で飼い、市販の乾燥キャットフード飼料を与え、水は自由に飲めるようにする。
[0228]治療群(試験群2~5)のそれぞれのネコに、口からイソオキサゾリンの液体配合物を与える。以下の表の試験群に応じて、用量を0~29日目のそれぞれにネコに投与する。
【0188】
【表1】
【0189】
[0229]対照群のネコにはイソオキサゾリンを与えないか、またはいずれかの他のノミ制御治療を行う。治療群2~5のそれぞれのネコにはその毎日の飼料(乾燥フード)を供給し、個々のネコがその毎日の飼料の全体の少なくとも25%を食べた後、個々の用量の液体配合物を投与する。イソオキサゾリンの用量を与えた後、ネコに食事を続けさせる。このことは飼料にイソオキサゾリンを組み込むことに似ている。治療群および対照群のそれぞれのネコに、1日目、5日目、12日目、19日目、28日目および35日目の試験日に100匹の餌を与えていない成体のノミを試験的に侵入させる。生きている成体のノミを合わせたカウントを、2日目、7日目、14日目、21日目、30日目および37日目に行う。37日目のノミの合わせたカウントは、約8日のウォッシュアウト期間の後のものである。
【0190】
[0230]治療群2の用量レベルは、14日以内に95%の効能を達成することが予測される。治療群3の用量レベルは、7日以内に95%の効能を達成することが予測される。治療群4および5の用量レベルは、2日以内に95%の効能を達成することが予測される。
【0191】
[0231]上述したのと同じ研究方法を用い、イソオキサゾリンの初期用量が投与された後、0時間、72時間、120時間、168時間、336時間、504時間、720時間および888時間に血液を取り出す。次いで、異なる用量レベルでのイソオキサゾリンの血中平均濃度を決定することができる。
【0192】
[0232]試験群2の用量レベルでの実質的に毎日の投与によるネコ科動物の血中におけるイソオキサゾリンの平均血漿濃度は、72時間の約203ng/mlから720時間の約630ng/mlの間に及ぶことが予測される。試験群3では、予測される範囲は72時間の約424ng/mlから720時間の約1524ng/mlの間である。試験群4では、予測される範囲は72時間の約711ng/mlから720時間の約2811ng/mlの間である。試験群5では、予測される範囲は72時間の約1427ng/mlから720時間の約5635ng/mlの間である。29日目のイソオキサゾリンの最終の毎日の用量の約8日後である888時間には、試験群2のネコ科動物の血中におけるイソオキサゾリンの予測される平均血漿濃度は約500ng/mlであり、試験群3では、ネコ科動物の血中におけるイソオキサゾリンの予測される平均血漿濃度は約1000ng/mlであり、試験群4では、ネコ科動物の血中におけるイソオキサゾリンの予測される平均血漿濃度は約2000ng/mlであり、試験群5では、ネコ科動物の血中におけるイソオキサゾリンの予測される平均血漿濃度は約4000ng/mlである。
【0193】
実施例3
[0233]Ctenocephalides felisの治療および制御のためにネコに経口で、即ち口から投与されたイソオキサゾリンの様々な液体配合物の効能
[0234]方法:約50%のノミが48時間の終わりに生きていることにより定義される信頼性のある侵入率を適切に維持することのできるネコを同定するため、36匹のネコのプールに約100匹の餌を与えていない成体C.felisを予め侵入させる。最大の生きている付着したノミのカウントを有する30匹のネコを研究に含めるために選択する。ネコを、1群当たり6匹のネコを有する1つの対照群および4つの治療群にランダムに割り当てる。
【0194】
[0235]ネコを研究期間の間、個々に小屋で飼い、市販の乾燥キャットフード飼料を与え、水は自由に飲めるようにする。
[0236]治療群(試験群2~5)のそれぞれのネコに、口からイソオキサゾリンの液体配合物を与える。試験群に応じて、用量を0~29日目のそれぞれにネコに投与する。
【0195】
【表2】
【0196】
[0237]対照群のネコにはイソオキサゾリンを与えないか、またはいずれかの他のノミ制御治療を行う。試験群のそれぞれのネコにはその毎日の飼料(乾燥フード)を供給し、個々のネコがその毎日の飼料の全体の少なくとも25%を食べた後、個々の用量の液体配合物を投与する。イソオキサゾリンの用量を与えた後、ネコに食事を続けさせる。このことは飼料にイソオキサゾリンを組み込むことに似ている。治療群および対照群のそれぞれのネコに、-1日目、5日目および28日目の試験日に100匹の餌を与えていない成体ノミを試験的に侵入させる。生きている成体のノミを合わせたカウントを、2日目、7日目、および30日目に行う。
【0197】
[0238]本実施例で記載された用量レベルで、すべての治療群が7日目までに95%より大きい効能に達することが予測される。
実施例4
[0239]ネコの重量に対して1.5mg/kgの用量で薬の入った飼料中でイソオキサゾリンが投与された場合のネコにおけるイソオキサゾリンの血漿濃度
[0240]方法:30匹のネコのプールを重量により5つの群に割り当て、群間および群内でのばらつきを最小化する。それぞれの群にイソオキサゾリンを含む異なる飼料配合物を与え、薬の入った飼料中での単回経口投与後1ヵ月の期間にわたってイソオキサゾリンの血中レベルを決定する。
【0198】
[0241]ネコを研究期間の間、個々に小屋で飼い、水は自由に飲めるようにする。
[0242]少なくとも4日の初期順応期間があり、その間にネコを、標準的な保証された市販の飼料から薬の入っていないバージョンの毎日の飼料に移行させる。順応期間の間、ネコに15分/日で飼料を消費させる。
【0199】
[0243]それぞれの薬の入った飼料配合物は、イソオキサゾリンを含む約14.1g/kgの毎日の飼料を供給できる必要がある。それぞれのネコの薬の入った飼料の量を、研究の初日(0日目)の前のつい最近のネコの体重に応じて決定する。それぞれの薬の入った飼料を0日目から30日目まで(30日目を含む)15分間毎日供給する。それぞれの毎日の15分に決められた供給期間後に食べ残した薬の入った飼料をいずれも取り除いて重さをはかり、量を記録する。食べ残した薬の入った飼料の量と同等の量の薬の入っていない飼料を、10時間後の最初の血液採取時に供給する。
【0200】
[0244]以下の時間、0日目の薬の入った飼料の最初の供給後の0時間(薬の入った飼料の最初の供給時)、0.25時間、0.5時間、1時間、3時間、6時間、10時間、1日、2日、4日、6日、9日、13日、20日、27日および31日に血液サンプルを採取する。
【0201】
[0245]様々なイソオキサゾリン、例えばミボリラネルにより行われたそのような研究における平均血漿濃度は、飼料の異なる配合に関係なく、上記の実施例1および2で得られたものと一致する血漿濃度を生じることが予測される。
【0202】
実施例5
[0246]異なる投与量レベルの薬の入った飼料中でイソオキサゾリンが投与された場合のイソオキサゾリンの血漿濃度
[0247]方法:ネコのプールを、群当たり6匹のネコを有する1つの対照群および2つの治療群にランダムに割り当てる。
【0203】
[0248]ネコを研究期間の間、個々に小屋で飼い、水は自由に飲めるようにする。
[0249]治療群(群2および3)のそれぞれのネコに、0~14日目の研究日に2つの薬の入った毎日の飼料のうちの1つを与える。試験群に応じて、薬の入った毎日の飼料を0~14日目のそれぞれにネコに1時間供給する。
【0204】
【表3】
【0205】
[0250]イソオキサゾリンの初期用量が投与された後、0日目(薬の入った飼料の最初の投与の日)ならびに2日目、4日目、7日目、10日目、14日目、21日目および30日目に血液を取り出す。次いで、薬の入った飼料配合物(治療群2および3)のそれぞれについてイソオキサゾリンの血中平均濃度を決定することができる。
【0206】
[0251]様々なイソオキサゾリン、例えばミボリラネルにより行われたそのような研究におけるイソオキサゾリンの血漿濃度は、飼料配合物の違いに関係なく、治療群2および3に一致することが予測される。
【0207】
実施例6
[0252]Ctenocephalides felisの治療および制御のために薬の入った飼料中でイソオキサゾリンが投与された場合のイソオキサゾリンの効能
[0253]方法:約50%の生きているノミが48時間の終わりに維持されていることにより定義される信頼性のある侵入率を適切に維持することのできるネコを作るため、ネコのプールに約100匹の餌を与えていない成体C.felisノミを予め侵入させる。最大の生きているノミのカウントを有するネコを、群当たり4匹のネコを有する1つの対照群(群1)および2つの薬の入った飼料の治療群(群2および3)にランダムに割り当てる。群2および3のネコにはミボリラネルを与える。
【0208】
[0254]ネコを研究期間の間、個々に小屋で飼い、水は自由に飲めるようにする。
[0255]治療群(群2および3)のそれぞれのネコに、以下の表に応じて0~29日目の研究日に薬の入った毎日の飼料を与える。
【0209】
【表4】
【0210】
[0256]それぞれの毎日の治療前にネコを一晩絶食させる。ミボリラネルの毎日の用量を湿潤缶詰キャットフードのほんの一部(ネコの毎日の必要な食事の約25%)に混合する。薬の入った飼料が最初に供給されてから約4時間後、もしあれば、その薬の入った飼料をそれぞれのネコのために75%の薬の入っていない毎日の飼料と混合する。得られた飼料供給物は、毎日の一晩の絶食のために飼料ボウルを取り除くまでネコが摂取することができる。
【0211】
[0257]対照群のネコにはイソオキサゾリンを与えないか、またはいずれかの他のノミ制御治療を行う。治療群2および3ならびに対照群のそれぞれのネコに、治療段階の間の1日目、7日目、14日目および28日目、ならびに薬の入った毎日の飼料の最終供給後のウォッシュアウト期間の35日目の試験日に、100匹の餌を与えていない成体C.felisを試験的に侵入させる。生きているノミおよび瀕死状のノミを合わせたカウントを、2日目、9日目、16日目、30日目および37日目に行う。
【0212】
[0258]結果:この例による治療群2および3の生きているノミおよび瀕死状態のノミのカウントの減少パーセントを以下のグラフに示す。
【化A】
【0213】
[0259]本発明が例示の様式を有するように説明されてきたが、本発明は、本開示の意図内および範囲内で更に改変されてよい。したがって、本出願は、その一般原則を用いた本発明のあらゆるバリエーション、使用、または適応に及ぶことが意図される。
【国際調査報告】