(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-09
(54)【発明の名称】MRI対応ノードベースのECG測定ネットワーク
(51)【国際特許分類】
A61B 5/273 20210101AFI20240702BHJP
A61B 5/308 20210101ALI20240702BHJP
A61B 5/055 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
A61B5/273
A61B5/308
A61B5/055 390
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580770
(86)(22)【出願日】2022-06-27
(85)【翻訳文提出日】2023-12-28
(86)【国際出願番号】 EP2022067467
(87)【国際公開番号】W WO2023274900
(87)【国際公開日】2023-01-05
(32)【優先日】2021-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】弁理士法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】アップルトン ブルース ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】レッダー パウル フランツ
【テーマコード(参考)】
4C096
4C127
【Fターム(参考)】
4C096AB46
4C096AD19
4C096AD27
4C096FB02
4C096FC20
4C127AA02
4C127BB05
4C127CC01
4C127CC04
4C127JJ03
4C127LL19
(57)【要約】
電極インターフェースと、電極インターフェースに電気的に結合されたECG処理回路とを備える、患者電極用のECG測定ノードが提供される。電極インターフェースは、患者電極に電気的にかつ取り外し可能に結合されている。患者電極は患者に取り付けられている。ECG処理回路は、ECG信号を生成するように構成されている。ECG測定ノードは、ECG信号をワイヤレスで送信するように構成されたトランシーバ、又は光ファイバリンクを介してECG信号を送信するように構成された光ファイバインターフェースをさらに含む。第1及び第2のECG測定ノードを含むECG測定ネットワークも提供されている。第1のECG測定ノード及び第2のECG測定ノードは、患者モニタと通信的に結合されている。ECG測定ネットワークは、第1のECG測定ノード、第2のECG測定ノード、及び患者モニタに通信的に結合されている中央アクセスポイントをさらに含んでいてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者電極用の心電図(ECG)測定ノードであって、
前記患者電極に電気的にかつ取り外し可能に結合された電極インターフェースと、
前記電極インターフェースに電気的に結合されたECG処理回路であって、ECG信号を生成する、ECG処理回路と、
を備える、ECG測定ノード。
【請求項2】
バッテリをさらに備える、請求項1に記載のECG測定ノード。
【請求項3】
前記ECG処理回路は、1つ以上の増幅器、1つ以上のフィルタ、及び/又は1つ以上のアナログ・デジタル変換器を含む、請求項1に記載のECG測定ノード。
【請求項4】
前記ECG信号及び/又は制御信号をワイヤレスで送信するトランシーバをさらに備える、請求項1に記載のECG測定ノード。
【請求項5】
前記患者電極は患者に取り付けられている、請求項1に記載のECG測定ノード。
【請求項6】
光ファイバリンクを介して前記ECG信号及び/又は制御信号を送信する光ファイバインターフェースをさらに備える、請求項1に記載のECG測定ノード。
【請求項7】
第1の患者電極用の第1のECG測定ノードであって、
前記第1の患者電極に電気的にかつ取り外し可能に結合された第1の電極インターフェースと、
前記第1の電極インターフェースに電気的に結合された第1のECG処理回路であって、第1のECG信号を生成する、第1のECG処理回路とを含む、第1のECG測定ノードと、
第2の患者電極用の第2のECG測定ノードであって、
前記第2の患者電極に電気的にかつ取り外し可能に結合された第2の電極インターフェースと、
前記第2の電極インターフェースに電気的に結合された第2のECG処理回路であって、第2のECG信号を生成する、第2のECG処理回路とを含む、第2のECG測定ノードと、
を備え、
前記第1のECG測定ノードと前記第2のECG測定ノードとは、患者モニタに通信的に結合されている、ECG測定ネットワーク。
【請求項8】
前記第1のECG測定ノード、前記第2のECG測定ノード、及び前記患者モニタに通信的に接続された中央アクセスポイントをさらに備える、請求項7に記載のECG測定ネットワーク。
【請求項9】
前記中央アクセスポイントは、前記患者モニタにワイヤレスで結合されている、請求項8に記載のECG測定ネットワーク。
【請求項10】
前記第1のECG測定ノードは、光ファイバリンクを介して前記中央アクセスポイントに通信的に結合されている、請求項8に記載のECG測定ネットワーク。
【請求項11】
前記第1のECG測定ノードは、前記患者モニタにワイヤレスで結合されている、請求項7に記載のECG測定ネットワーク。
【請求項12】
前記第1のECG測定ノードは、前記第2のECG測定ノードに通信的に結合されている、請求項7に記載のECG測定ネットワーク。
【請求項13】
前記第1のECG測定ノードは、前記第2のECG測定ノードにワイヤレスで結合されている、請求項12に記載のECG測定ネットワーク。
【請求項14】
前記第1のECG測定ノードは、中央アクセスポイントを介して前記第2のECG測定ノードに通信的に結合されている、請求項12に記載のECG測定ネットワーク。
【請求項15】
前記第1のECG測定ノード及び前記第2のECG測定ノードは、ローカルメッシュネットワークを形成する、請求項12に記載のECG測定ネットワーク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示は、概して、例えば、磁気共鳴イメージング(MRI)応用における心電図(ECG)信号を測定するためのシステム及び方法を対象とする。
【背景技術】
【0002】
[0002] 磁気共鳴イメージング(MRI)スキャナは、磁場、磁場勾配、及び電波を利用して患者の一連の画像を生成する。関連する画像に焦点を当てるために、MRIではゲーティング又はトリガメカニズムを使用することがある。そのようなメカニズムの1つは心電図(ECG)である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
[0003] 通常、ECG測定では、1つ以上の電極を患者に取り付ける必要がある。通常、これらの電極は、一連のリード線を介して患者モニタに接続する。しかし、物理的なリード線を使用すると、いくつかの厄介な問題が生じる。まず、MRIスキャナの動作中、リード線は、MRIノイズを拾う可能性が高いことである。MRIノイズは、ECG信号の信号対ノイズの劣化や、他の望ましくない影響につながる可能性がある。ECG信号が劣化すると、劣化したECG信号に基づいてゲーティング又はトリガリングの精度が低下することがある。
【0004】
[0004] さらに、MRIスキャナの長さのリード線は、意図せず高周波(RF)アンテナとして機能する可能性がある。RFアンテナとして機能することで、リード線はMRIスキャナによって生成されたRFエネルギーを拾う可能性がある。このRFエネルギーにより、リード線がRF加熱され、MRIスキャンを受けている患者が火傷するまで線が加熱される可能性がある。
【0005】
[0005] 追加的に、電極と主電源ネットワークとの間の有線のガルバニック接続には、主電源ネットワークが故障した場合に備えて患者の安全保護が必要である。
【0006】
[0006] さらに、リード線は、電極配置後の患者の動きを著しく制限する可能性がある。MRIスキャン中に患者の位置を変更する必要がある場合は、リード線が絡まったり、電極がずれたりしないように、技術者の支援が必要になることがある。
【0007】
[0007] そのため、当技術分野では、MRI環境でECG信号を捕捉するためのシステムの改良が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[0008] 本開示は、概して、心電図(ECG)測定ノードと、ECG測定ノードの分散型ECG測定ネットワークを対象としている。ECG測定ノードは、リード線を用いることなくECG信号を患者モニタに伝送するように構成されているため、磁気共鳴イメージング(MRI)環境においてリード線に伴う信号劣化や安全性の問題が軽減される。ECG測定ノードは、MRIスキャンを受けている患者の皮膚に取り付けられた患者電極に取り外し可能に結合する。ECG測定ノードは、患者電極によって生成された電気信号を捕捉し、ECG処理回路を介して、捕捉された電気信号に基づいてECG信号を生成する。
【0009】
[0009] ECG測定ノードは、ECG信号を、患者モニタ、中央アクセスポイント、又は1つ以上の追加のECG測定ノードなどの他のデバイスにリードレスでかつ非ガルバニックに伝送する。一実施例では、ECG測定ノードは、ECG信号をワイヤレスで送信するトランシーバを含む。別の実施例では、ECG測定ノードは、光ファイバインターフェースを含む。光ファイバインターフェースは、光ファイバリンクを介してECG信号を光送信するように構成されている。ワイヤレストランシーバ又は光ファイバリンクを介したECG信号の送信は、ECG測定ノードのECG処理回路によってサポートされる。
【0010】
[0010] ECG測定ノードはまた、制御信号を受信又は送信することもできる。制御信号は、ECG測定ノードの処理回路のさまざまな特徴に影響を及ぼすことができる。制御信号はまた、中央アクセスポイント、患者モニタ、及び/又は追加のECG測定ノードのさまざまな特徴を制御することもできる。
【0011】
[0011] 複数のECG測定ノードを使用して、ECG測定ネットワークを形成できる。このようにして、ECG測定ネットワークは、患者に取り付けられた複数のECG測定ノードからECG信号を生成し、ECG信号を患者モニタに伝送して分析できる。一実施例では、各ECG測定ノードは、ワイヤレス接続又は光ファイバリンクのいずれかによって患者モニタに直接接続されている。さらなる実施例では、中央アクセスノードは、ECG測定ノードのうちの1つ以上と患者モニタとの間の仲介として機能する。さらにさらなる実施例では、1つ以上のECG測定ノード及び/又は中央アクセスポイントがメッシュネットワークを形成して、ECG信号を動的かつ非階層的に患者モニタに伝送できる。
【0012】
[0012] 一般に、一態様では、患者電極用の心電図(ECG)測定ノードが提供される。ECG測定ノードは、電極インターフェースを含む。電極インターフェースは、患者電極に電気的にかつ取り外し可能に結合されている。実施例によれば、患者電極は患者に取り付けられている。
【0013】
[0013] ECG測定ノードはさらに、ECG処理回路を含む。ECG処理回路は、電極インターフェースに電気的に結合されている。ECG処理回路は、ECG信号を生成するように構成されている。実施例によれば、ECG処理回路は、1つ以上の増幅器、1つ以上のフィルタ、及び/又は1つ以上のアナログ・デジタル変換器を含む。
【0014】
[0014] 実施例によれば、ECG測定ノードは、バッテリをさらに含む。
【0015】
[0015] 実施例によれば、ECG測定ノードは、ECG信号をワイヤレスで送信するためのトランシーバをさらに含む。
【0016】
[0016] 実施例によれば、ECG測定ノードは、光ファイバリンクを介してECG信号を伝送するように構成された光ファイバインターフェースをさらに含む。
【0017】
[0017] 一般に、別の態様では、ECG測定ネットワークが提供される。ECG測定ネットワークは、第1の患者電極用の第1のECG測定ノードを含む。第1のECG測定ノードは、第1の患者電極に電気的にかつ取り外し可能に結合された第1の電極インターフェースを含む。第1のECG測定ノードは、第1の患者電極に電気的に結合された第1のECG処理回路をさらに含む。第1のECG処理回路は、第1のECG信号を生成するように構成されている。
【0018】
[0018] ECG測定ネットワークは、第2の患者電極用の第2のECG測定ノードをさらに含む。第2のECG測定ノードは、第2の患者電極に電気的にかつ取り外し可能に結合された第2の電極インターフェースを含む。第2のECG測定ノードは、第2の患者電極に電気的に結合された第2のECG処理回路をさらに含む。第2のECG処理回路は、第2のECG信号を生成するように構成されている。第1のECG測定ノード及び第2のECG測定ノードは、患者モニタと通信的に結合されている。実施例によれば、第1のECG測定ノードは、患者モニタにワイヤレスで結合されている。
【0019】
[0019] 実施例によれば、ECG測定ネットワークは、第1のECG測定ノード、第2のECG測定ノード、及び患者モニタに通信的に結合されている中央アクセスポイントをさらに含む。中央アクセスポイントは、患者モニタにワイヤレスで結合され得る。第1のECG測定ノードは、光ファイバリンクを介して中央アクセスポイントに通信的に結合され得る。
【0020】
[0020] 実施例によれば、第1のECG測定ノードは、第2のECG測定ノードに通信的に結合されている。第1のECG測定ノードは、第2のECG測定ノードにワイヤレスで結合され得る。第1のECG測定ノードは、中央アクセスポイントを介して第2のECG測定ノードに通信的に結合され得る。第1のECG測定ノード及び第2のECG測定ノードは、ローカルメッシュネットワークを形成し得る。
【0021】
[0021] さまざまな実装形態では、プロセッサ又はコントローラを1つ以上の記憶媒体(本明細書では、総称的に「メモリ」と呼び、例えば、RAM、PROM、EPROM、EEPROM(登録商標)、フロッピーディスク、コンパクトディスク、光ディスク、磁気テープ、SSDなどの揮発性及び不揮発性コンピュータメモリ)に関連付けることができる。いくつかの実装形態では、記憶媒体は、1つ以上のプロセッサ及び/又はコントローラ上で実行されると、本明細書に説明される機能のうちの少なくともいくつかを行う1つ以上のプログラムでコード化され得る。さまざまな記憶媒体は、プロセッサ又はコントローラ内で固定されていても、そこに保存されている1つ以上のプログラムをプロセッサ又はコントローラに読み込み、本明細書に説明されているさまざまな態様を実装できるように運搬可能であってもよい。「プログラム」又は「コンピュータプログラム」という用語は、本明細書では、1つ以上のプロセッサ又はコントローラをプログラムするために使用できるあらゆる種類のコンピュータコード(ソフトウェア又はマイクロコードなど)を指す一般的な意味で使用される。
【0022】
[0022] 前述の概念と、以下に詳述する追加の概念とのすべての組み合わせ(これらの概念が相互に矛盾していない限り)は、本明細書に開示されている発明の主題の一部と考えられることを理解しておく必要がある。特に、本開示の最後に記載されている請求される主題のすべての組み合わせは、本明細書に開示されている発明の主題の一部であると考えられる。また、本明細書で明示的に使用されている用語のうち、参照によって組み込まれた開示にも含まれている用語は、本明細書に開示されている特定の概念と最も一致する意味を持つことを理解しておく必要がある。
【0023】
[0023] さまざまな実施形態のこれらの及び他の態様は、以下に記載の実施形態から明らかになり、また、当該実施形態を参照して説明される。
【0024】
[0024] 図面では、同様の参照文字は、概して、異なる図全体を通して同じ部分を指す。また、図面は必ずしも縮尺通りではなく、概して、さまざまな実施形態の原理を示すことに重点が置かれている。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】[0025] 実施例による心電図(ECG)測定ノードの図である。
【
図2】[0026] 実施例によるECG測定ノードの概略図である。
【
図3】[0027] さらなる実施例によるECG測定ノードの概略図である。
【
図4】[0028] 実施例によるワイヤレスECG測定ネットワークの概略図である。
【
図5】[0029] 実施例による光ファイバECG測定ネットワークの概略図である。
【
図6】[0030] 実施例によるハイブリッドECG測定ネットワークの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
[0031] 本開示は、概して、心電図(ECG)測定ノードと、ECG測定ノードの分散型ECG測定ネットワークとを対象としている。ECG測定ノードは、リード線を用いることなくECG信号を患者モニタに伝送するように構成されているため、磁気共鳴イメージング(MRI)環境においてリード線に伴う信号劣化や安全性の問題が軽減される。
【0027】
[0032] ECG測定ノードは、MRIスキャンを受けている患者の皮膚に取り付けられた患者電極に取り外し可能に結合する。ECG測定ノードは、患者電極によって生成された電気信号を捕捉し、ECG処理回路を介して、捕捉された電気信号に基づいてECG信号を生成する。ECG処理回路は、患者電極によって捕捉された電気信号を増幅及び/又はフィルタリングするように構成される。さらに、ECG処理回路は、患者電極によって捕捉されたアナログ電気信号をデジタル信号に変換するアナログ・デジタル変換器(ADC)を含んでいてもよい。このECG処理回路、並びにECG測定ノードの他の態様は、ノードのハウジング内のバッテリによって給電される。
【0028】
[0033] ECG測定ノードは、ECG信号を、患者モニタ、中央アクセスポイント、又は1つ以上の追加のECG測定ノードなどの他のデバイスにリードレスで伝送する。一実施例では、ECG測定ノードは、ECG信号をワイヤレスで送信するトランシーバを含む。別の例として、ECG測定ノードは、光ファイバリンクを介してECG信号を光伝送するように構成された光ファイバインターフェースを含む。ワイヤレストランシーバ又は光ファイバリンクを介したECG信号の送信は、ECG測定ノードのECG処理回路によってサポートされる。従来のECG構成では、ECG処理回路の機能は患者モニタにおいて行われる。処理回路をさまざまな測定ポイントに分散させることで、ECG信号を増幅、フィルタリング、デジタル化、又は別様で処理を行い、ワイヤレス通信又は光通信を可能にする。さらに、ワイヤレス構成及び光ファイバ構成の両方で、ECG測定ノードは受信デバイスからガルバニック絶縁されているため、MRI環境におけるリード線に伴う信号劣化や安全性の問題が軽減される。
【0029】
[0034] 複数のECG測定ノードを使用して、ECG測定ネットワークを形成できる。このようにして、ECG測定ネットワークは、患者に取り付けられた複数のECG測定ノードからECG信号を生成し、ECG信号を患者モニタに伝送して分析できる。一実施例では、各ECG測定ノードは、ワイヤレス接続又は光ファイバリンクのいずれかによって患者モニタに直接接続されている。さらなる実施例では、中央アクセスノードは、ECG測定ノードのうちの1つ以上と患者モニタとの間の仲介として機能する。さらにさらなる実施例では、1つ以上のECG測定ノード及び/又は中央アクセスポイントがメッシュネットワークを形成して、ECG信号を動的かつ非階層的に患者モニタに伝送できる。また、患者モニタ及び/又は中央アクセスポイントを利用してECG信号を同期させることもでき、より正確な分析ができるようになる。
【0030】
[0035]
図1は、患者電極10用のECG測定ノード100の例を示している。
図1に見られるように、患者電極10は、患者20の皮膚に取り付けられている。従来のECG装置では、患者電極10は、患者の体から生成された電気信号をリード線に転送する。リード線はこの電気信号を、分析のために患者モニタに伝送する。しかし、MRI環境では、これらのリード線は、リード線の高周波(RF)加熱に起因する信号劣化や安全への懸念(火傷など)の影響を受けやすい。本発明は、ECG測定ノード100を用いて患者20の体から電気信号を捕捉し、捕捉した電気信号に対応するECG信号106を患者モニタ30に伝送することで、これらの問題を解決する。ECG測定ノード100は、電極インターフェース102を介して、機械的及び電気的に患者電極10と結合する。好ましい実施例では、電極インターフェース102は、患者電極10に取り外し可能に結合している。代替実施例では、電極インターフェース102は、患者電極10に永久的に機械的に結合していてもよい。
【0031】
[0036]
図2は、ECG信号106をワイヤレスで送信するように構成されたECG測定ノード100の例の概略図を示している。
図1に示すように、電極インターフェース102が患者電極10に電気的に結合する。電極インターフェース102は、患者電極10からの電極信号120をECG処理回路104に伝送する。ECG処理回路104は、電極信号120を、分析、表示、及び/又はさらなる処理のために患者モニタの30に送信されるECG信号106に処理する。ECG処理回路104には、電極信号120の振幅を増加させるために、1つ以上の増幅器110を含めることができる。ECG処理回路104にはまた、電極信号120から不要な周波数特徴を除去するために、1つ以上のフィルタ112を含めることもできる。ECG処理回路104にはまた、送信前に電極信号120をデジタル化するために、1つ以上のADC112を含めることもできる。ECG処理回路104は、送信のためにECG信号106の準備を行う任意の他の回路及び/又は回路機構をさらに含むことができる。
【0032】
[0037] その後、ECG処理回路104によって生成されたECG信号106は、ワイヤレストランシーバ114に提供される。ワイヤレストランシーバ114は、ECG信号106をワイヤレス送信のための搬送波信号に変調するように構成されている。ワイヤレストランシーバ114は、RFスペクトルでECG信号106を送信するように構成されたRFトランシーバであり得る。トランシーバ144は、ブルートゥース(登録商標)、ジグビー(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)などのいくつかのプロトコルに従ってECG信号106を送信するようにさらに構成され得る。送信されたECG信号106は、患者モニタ30、中央アクセスポイント40、及び/又は第2のECG測定ノード100bで受信できるように構成される。
【0033】
[0038] ワイヤレストランシーバ114はまた、他のデバイスからワイヤレス信号を受信するように構成することもできる。例えば、ECG測定ノード100は、第2のECG測定ノード100bと共にローカルメッシュネットワーク250に配置される。第2のECG測定ノード100bは、第2のECG信号106bを第1のECG測定ノード100に送信する。次いで、ECG測定ノード100は、第2のECG信号106bを患者モニタ30、中央アクセスポイント40、及び/又は第3のECG測定ノード100cに転送できる。ECG測定ノード100では、第2のECG信号をメモリ150に保存することもできる。
【0034】
[0039] さらなる実施例では、ワイヤレストランシーバ114は、患者モニタの30又は中央アクセスポイント40から制御信号122を受信するように構成することもできる。トランシーバは、この制御信号122をECG処理回路104に伝送できる。制御信号122は、ECG処理回路104のさまざまな特徴に影響を及ぼすことができる。一実施例では、制御信号122はECG処理回路104のタイミング特徴を制御して、ECG信号106が、第2のECG測定ノード106bによって生成された、少なくとも第2のECG信号106bと時間領域で確実に同期されるようにする。
【0035】
[0040] ECG測定ノード100のさまざまなコンポーネントは、バッテリ108によって給電され得る。バッテリ108は、ECG測定ノード100のコンポーネントに給電するのに適した任意のタイプであってもよく、同時に、ECG測定ノード100のハウジング内に収まる適切なサイズであり得る。さらなる実施例では、ECG測定ノード100のハウジング及びコンポーネントは非鉄金属で構成されている。これは、MRIスキャナによって生成される磁場により、鉄金属が磁気源に向かって激しく引き込まれる可能性があるためである。
【0036】
[0041]
図3は、
図2のECG測定ノードと同様のECG測定ノード100を示している。しかし、
図3では、ECG測定ノードは、ワイヤレストランシーバ114ではなく、光ファイバインターフェース116を含む。光ファイバインターフェース116は、光ファイバインターフェース116に接続された光ファイバリンク210を介してECG信号106を光送信するように構成されている。ECG信号106を光搬送波信号上に変調することにより、光ファイバインターフェース116は、ECG信号106を、患者モニタ30、中央アクセスポイント40、及び/又は光ファイバリンク210に接続された第2のECG測定ノード100bに送信できる。さらに、ECG信号106を光搬送波信号上に変調することで、ECG測定ノード100を送信先デバイスからガルバニック絶縁することができる。
【0037】
[0042] さらなる実施例では、また、
図2のECG測定ノードのワイヤレストランシーバ114に類似して、光ファイバインターフェース116及び光ファイバリンク210は、ECG測定ノード100と、患者モニタ30、中央アクセスポイント40、及び/又は第2のECG測定ノード100bとの間で双方向通信を可能にし得る。このようにして、ECG測定ノード100は、別のデバイスから第2のECG測定信号106bを受信できる。さらに、ECG測定ノードの100は、上記のように制御信号122を受信し得る。
【0038】
[0043]
図4は、患者20からのECG信号106を収集する分散型ECG測定ネットワーク200を示している。患者20はMRIスキャンを受けている最中であり、ECG信号106を使用して、MRIスキャンによって収集したデータをゲーティング及び/又はトリガリングできる。
【0039】
[0044] ECG測定ネットワーク200は、患者20のさまざまな位置に置かれた4つのECG測定ノード100a~100dを含む。各ECG測定ノード100a~100dは、
図2に示すようなワイヤレストランシーバ114を含む。ECG測定ネットワーク200は、中央アクセスポイント40及び患者モニタ30をさらに含む。
【0040】
[0045] 一実施例によれば、各ECG測定ノード100a~100dは、患者モニタ30とワイヤレスで直接通信する。この実施例では、患者モニタ30は、各ECG測定ノード100a~100dのワイヤレストランシーバ114a~114dによってワイヤレスで送信されたECG信号106a~106dを受信する。次いで、患者モニタ30は、受信したECG信号106a~106dを処理して、ECG波形35を生成し、表示する。ECG波形35は、2つ以上のECG信号106a~106d間の電位を表し得る。
【0041】
[0046] 別の実施例によれば、1つのECG測定ノード100aがECG信号106aを中央アクセスポイント40にワイヤレスで送信する。中央アクセスポイント40は、ECG信号106aを受信すると、ECG信号106aを患者モニタ30に送信するように構成されている。このようにして、中央アクセスポイント40は、ECG測定ノード100aと患者モニタ30との間の仲介として機能する。中央アクセスポイント40は、トランシーバ、メモリ、プロセッサ、及びECG信号106の受信に必要な任意の他の回路を含むことができる。一実施例では、ECG測定ノード100aは、ECG信号106を患者モニタ30に伝送するのに十分な強さのワイヤレス搬送波を生成できない場合がある。これは、ECG処理回路104aのハードウェアの制限、又は患者モニタ30に対するECG測定ノード100aの位置が原因であり得る。この実施例では、患者モニタ30がECG信号106を受信できない場合でも、中央アクセスポイント40がECG信号106を受信できる。この場合、中央アクセスポイント40がECG信号106を患者モニタ30に送信する。
【0042】
[0047] さらなる実施例では、各ECG測定ノード100a~100dが、関連するECG信号106a~106dを中央アクセスポイント40に送信する。その後、中央アクセスポイントの40は、各ECG信号106a~106bを患者モニタ30に送信する。
【0043】
[0048] さらなる実施例では、中央アクセスポイント40は、ECG測定ノード100aのうちの1つに情報を送信できる。例えば、中央アクセスポイント40は、制御信号122aをECG測定ノード100aに送信する。この制御信号122aは患者モニタ30によって生成され、中央アクセスポイント40を介してECG測定ノード100aにリレーされる。この制御信号122aは、ECG測定ノード100a~100dで使用して、それらの生成したECG信号106a~106dを同期させて、患者モニタ30によって確実に正確な分析ができるようにする。
【0044】
[0049] さらなる実施例では、ECG測定ノード100a及び100bは、ローカルメッシュネットワーク250を形成するように通信的に結合される。ローカルメッシュネットワーク250により、ECG測定ノード100a~100dは、関連するECG信号106a~106bを患者モニタ30に動的かつ非階層的に伝送できる。例えば、ECG信号106aを中央アクセスポイント40又は患者モニタ30に直接送信するのではなく、第1のECG測定ノード100aが、第2のECG測定ノード100bに第1のECG信号106aを送信する。次いで、第2のECG測定ノード100bが、第1のECG信号106aを中央アクセスポイント又は患者モニタ30のいずれかに送信する。ローカルメッシュネットワーク250には、ECG信号106の搬送を最適化するために、任意の数のECG測定ノード100を任意の数のリンクの組み合わせで含めることができる。さらに、ECG測定ネットワーク200は、ECG信号106を中央アクセスポイント40又は患者モニタ30に伝送するための複数のローカルメッシュネットワーク250を含んでいてもよい。
【0045】
[0050] 同様に、ローカルメッシュネットワーク250により、患者モニタ30は制御信号122をECG測定ノード100に伝送できる。例えば、患者モニタは、制御信号122aを第1のECG測定ノード100aに直接送信するのではなく、最初に制御信号を第2のECG測定ノード100bに、直接又は中央アクセスポイント40経由で送信する。次いで、第2のECG測定ノード100bが、制御信号122aを第1のECG測定ノード100aに送信する。
【0046】
[0051]
図5は、
図4のECG測定ネットワークと同様のECG測定ネットワーク200を示している。しかし、
図5では、各ECG測定ノード100a~100dは、ワイヤレス通信ではなく、光ファイバリンク210a~210dを介して中央アクセスポイント40に通信的に結合されている。この場合、中央アクセスポイント40は、光ファイバリンク210eを介して患者モニタ30と通信的に結合される。この実施例では、中央アクセスポイント40は、光ファイバリンク210a~210dに接続するために4つの光ファイバインターフェースを含む。さらに、ECG信号106を光搬送波信号上に変調することで、各ECG測定ノード100a~100dを中央アクセスポイント40からガルバニック絶縁する。
【0047】
[0052]
図6は、
図4と
図5とのハイブリッドであるECG測定ネットワーク200を示している。
図6のECG測定ネットワークでは、ECG測定ノード100の一部が、光ファイバリンク210を介して中央アクセスポイント40に接続され、ECG測定ノード100の別の部分が、中央アクセスポイント40、患者モニタ30、又は他のECG測定ノード100のうちの1つにワイヤレスで結合されている。
【0048】
[0053] 本明細書で定義及び使用されるすべての定義は、辞書の定義、参照により組み込まれる文書内の定義、及び/又は定義された用語の通常の意味に優先されることを理解する必要がある。
【0049】
[0054] 単数形の要素は、本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、「少なくとも1つ」を意味するものとして理解する必要がある。
【0050】
[0055] 本明細書及び特許請求の範囲で使用される「及び/又は」という語句は、そのように等位接続されている要素(つまり、接続的に存在する場合もあれば、離接的に存在する場合もある要素)の「いずれか又は両方」を意味するものとして理解する必要がある。「及び/又は」を用いて列挙された複数の要素は、同じように、つまり、そのように等位接続されている要素のうちの「1つ以上」と解釈する必要がある。「及び/又は」句によって特に特定された要素以外の他の要素も、特に特定された要素に関連するかどうかにかかわらず、任意選択で存在していてもよい。
【0051】
[0056] 本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、「又は」は、上記で定義されている「及び/又は」と同じ意味を有するとして理解する必要がある。例えば、リスト内の項目を分離するとき、「又は」又は「及び/又は」は、包含的であると解釈される。つまり、いくつかの要素又は要素のリストのうちの少なくとも1つの包含であるが、2つ以上の要素、また、任意選択で、追加の列挙されていない項目も含まれる。その反対を明確に示す用語のみ(例えば、「~のうちの1つのみ」若しくは「~のうちの厳密に1つ」、又は特許請求の範囲で使用されたときに、「~からなる」)が、いくつかの要素又は要素のリストのうちの厳密に1つの要素を含むことを意味する。一般に、本明細書で使用される場合、「又は」という用語は、排他性の用語(例えば、「どちらか一方」、「~のうちの1つ」、「~のうちの1つのみ」、又は「~のうちの厳密に1つ」)が先行するときに、排他的な代替手段(つまり、「~のどれか一方であるが両方ではない」)を示すものとしてのみ解釈する必要がある。
【0052】
[0057] 本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、1つ以上の要素のリストを参照しての「少なくとも1つ」という語句は、要素リストの要素のいずれか1つ又は複数から選択された少なくとも1つの要素を意味するものとして理解する必要がある。ただし、要素のリストに具体的に列挙されている各要素の少なくとも1つを含める必要はなく、また、要素のリストの要素の任意の組み合わせを排除しない。この定義では、「少なくとも1つ」という語句が参照する要素のリストで特定された要素以外の要素が、特定された要素に関連するかどうかに関係なく、任意選択で存在していてもよい。
【0053】
[0058] また、特に明記されない限り、2つ以上のステップ又は行為を含む、本明細書で請求されている任意の方法では、方法のステップ又は行為の順序は、方法のステップ又は行為が記載された順序に必ずしも限定されるわけではないことも理解する必要がある。
【0054】
[0059] 特許請求の範囲だけでなく、上記の明細書においても「備える」、「含む」、「担持する」、「有する」、「収容する」、「伴う」、「保持する」、「~から構成される」などのすべての移行句は、開放型移行句であることを理解する必要がある。つまり、「~を含むが、~に限定されない」ことを意味する。「~からなる」及び「本質的に~からなる」という移行句のみが、閉鎖型又は半閉鎖型の移行句である。
【0055】
[0060] 記載された主題の上記の例は、数多くの態様で実施することができる。例えば、いくつかの態様は、ハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの組み合わせを使用して実施することができる。何らかの態様が少なくとも部分的にソフトウェアで実施される場合、ソフトウェアコードを、単一のデバイス若しくはコンピュータに提供されているか、複数のデバイス/コンピュータに分散されているかにかかわらず、任意の適切なプロセッサ又はプロセッサの集合上で実行することができる。
【0056】
[0061] 本開示は、任意の可能な技術的詳細レベルの統合において、システム、方法、及び/又はコンピュータプログラム製品として実施することができる。コンピュータプログラム製品は、プロセッサに本開示の態様を実行させるためのコンピュータ可読プログラム命令を有しているコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。
【0057】
[0062] コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行デバイスが使用する命令を保持及び保存できる有形デバイスである。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子記憶装置、磁気記憶装置、光学記憶装置、電磁記憶装置、半導体記憶装置、又は上記の任意の適切な組み合わせを含み得るが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例の非包括的なリストには、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラム可能読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、メモリスティック、フロッピーディスク、パンチカードや命令が記録されている溝内の隆起した構造などの機械的にコード化されたデバイス、及び上記の任意の適切な組み合わせが含まれる。本明細書で使用される場合、コンピュータ可読記憶媒体は、電波若しくは他の自由に伝搬する電磁波、導波管若しくは他の伝送媒体を伝搬する電磁波(例えば、光ファイバケーブルを通る光パルス)、又はワイヤを介して送信される電気信号などのように、それ自体が一時的である信号とは解釈されない。
【0058】
[0063] 本明細書に記載されるコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体から、対応するコンピューティング/処理デバイスに、又は、外部コンピュータ若しくは外部記憶装置に、例えば、インターネット、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、及び/又はワイヤレスネットワークであるネットワークを介してダウンロードできる。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、ワイヤレス伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイコンピュータ、及び/又はエッジサーバを含み得る。各コンピューティング/処理デバイスのネットワークアダプタカード又はネットワークインターフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受信し、コンピュータ可読プログラム命令を、それぞれのコンピューティング/処理デバイス内のコンピュータ可読記憶媒体への保存のために転送する。
【0059】
[0064] 本開示の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、集積回路用のコンフィギュレーションデータ、又はSmallTalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語や、「C」プログラミング言語若しくは類似のプログラミング言語などの手続きプログラミング言語を含む、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードか又はオブジェクトコードのいずれかであり得る。コンピュータ可読プログラム命令は、ユーザのコンピュータ上で全体的に、ユーザのコンピュータ上で部分的に、スタンドアロンのソフトウェアパッケージとして、ユーザのコンピュータ上で部分的にかつリモートコンピュータ上で部分的に、又はリモートコンピュータ若しくはサーバー上で全体的に実行され得る。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを介して、ユーザのコンピュータに接続され得るか、又は、(例えばインターネットサービスプロバイダを使用してインターネット経由で)外部コンピュータへの接続を確立することもできる。いくつかの実施例では、例えば、プログラム可能論理回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又はプログラム可能論理アレイ(PLA)を含む電子回路は、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用することによってコンピュータ可読プログラム命令を実行して電子回路をカスタマイズして、本開示の態様を実行できる。
【0060】
[0065] 本開示の態様は、本明細書では、本開示の実施例による、方法、装置(システム)及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図及び/又はブロック図を参照して記載されている。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、並びにフローチャート図及び/又はブロック図のブロックの組み合わせは、コンピュータ可読プログラム命令によって実施できることを理解されたい。
【0061】
[0066] コンピュータ可読プログラム命令は、特殊目的コンピュータ、又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供されて、命令が、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサを介して実行され、フローチャート及び/又はブロック図の1つ以上のブロックで指定された機能/行為を実施するための手段を作成するような機械を生成する。これらのコンピュータ可読プログラム命令はまた、コンピュータ、プログラム可能なデータ処理装置、及び/又は他のデバイスが特定の態様で機能するように指示できるコンピュータ可読記憶媒体に保存され、これにより、命令を保存したコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート及び/又はブロック図若しくはブロックで指定された機能/行為の態様を実施する命令を含む製造品を含む。
【0062】
[0067] コンピュータ可読プログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理装置、又は他のデバイスに読み込まれ、コンピュータ、他のプログラム可能な装置、又は他のデバイスで一連の動作ステップを実行させて、コンピュータ実施プロセスを生成でき、これにより、コンピュータ、他のプログラム可能装置、又は他のデバイス上で実行される命令は、フローチャート及び/又はブロック図の1つ以上のブロックで指定された機能/行為を実施する。
【0063】
[0068] 図のフローチャート及びブロック図は、本開示のさまざまな実施例によるシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の可能な実装形態のアーキテクチャ、機能、及び動作を示している。この点で、フローチャート又はブロック図の各ブロックは、指定された論理関数を実装するための1つ以上の実行可能命令を含むモジュール、セグメント、又は命令の一部を表すことができる。いくつかの代替の実装形態では、ブロックに示されている機能は、図に示されている順序とは異なる順序で行われてもよい。例えば、連続して示されている2つのブロックは、実際にはほぼ同時に実行されてもよいし、これらのブロックは、関与する機能に応じて逆の順序で実行される場合もある。また、ブロック図及び/又はフローチャート図の各ブロック、並びに、ブロック図及び/又はフローチャート図のブロックの組み合わせは、指定された機能又は行為を行うか、又は、特殊目的ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせを実行する、特殊目的ハードウェアベースのシステムによって実装できることも留意されたい。
【0064】
[0069] 他の実装形態は、出願人が権利を有する以下の請求項及び他の請求項の範囲内にある。
【0065】
[0070] 本明細書には、いくつかのさまざまな実施例が記載され、説明されているが、当業者は、本明細書に記載される機能を行う、及び/又は結果や1つ以上の利点を得るためのさまざまな他の手段や構造を容易に想像できるであろう。また、これらの変形や変更の各々は、本明細書に記載される実施例の範囲内であるとみなされる。より一般的には、当業者は、本明細書に記載するすべてのパラメータ、寸法、材料、及び構成が例示であることを意味していること、また、実際のパラメータ、寸法、材料、及び/又は構成は、教示が使用される特定の用途に依存することを容易に理解するであろう。当業者は、本明細書に記載される特定の実施例に対する多くの均等物を、日常の実験以上のものを使用することなく認識するか、又は確認することができるであろう。したがって、前述の実施例は、例としてのみ提示されるものであり、添付の特許請求の範囲及びその均等物の範囲内で、実施例を、具体的に記載され請求されているものとは別様で実践し得ることが理解されるべきである。本開示の実施例は、本明細書に記載される個々の特徴、システム、品物、材料、キット、及び/又は方法の各々を対象としている。さらに、2つ以上のそのような特徴、システム、品物、材料、キット、及び/又は方法の任意の組み合わせは、そのような特徴、システム、品物、材料、キット、及び/又は方法が相互に矛盾していない限り、本開示の範囲に含まれる。
【国際調査報告】